説明

排水継手

【課題】排水が排水立て管へ合流する際に、排水立て管へかかる負荷を低減する。
【解決手段】流入部54が、排水立て管12内で旋回流を生じさせる方向へ竪管22からの排水を、排水継手本体52を介して排水立て管12へ流入させる。これにより、排水立て管12へ流入した排水は、排水立て管12の内壁に沿って、螺旋状に旋回し、排水立て管12を下方へ流れる。このように、排水立て管12内で旋回流を生じさせることにより、排水立て管12内における充水率の局部的な増加を抑制し、排水が排水立て管12へ合流する際に、排水立て管12へかかる負荷を低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイフォン排水システムに用いられる排水継手に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従来の勾配排水システムに代わって、所謂サイフォン排水システムが提案されている。サイフォン排水システムは、特許文献1に記載されるように、水周り器具とサイフォン排水管とで構成されており、サイフォン排水管の垂下部をなす竪管にて発生するサイフォン力(負圧力)を利用して、水回り器具からの排水効率を向上させるシステムである。
【0003】
このサイフォン排水システムにおいては、水周り器具から排出された排水はサイフォン排水管に流入し、サイフォン排水管の水平部をなす横引き管及びサイフォン排水管の垂下部をなす竪管を満たす。
サイフォン排水管の竪管が排水で満たされると、竪管内の排水は重力により落下するから、横引き管の内部に、竪管における水頭差に対応する吸引力、即ちサイフォン力が発生する。
横引き管内の排水は、前記サイフォン力によって竪管に向かって吸引され、サイフォン排水管内が排水で満たされる所謂満流流れとなってサイフォン排水管内を流下する。
【0004】
サイフォン排水システムのサイフォン力を発生させる竪管を排水立て管に接続する構造としては、特殊集合管の接続部に、竪管合流継手を介して、竪管を接続するものがある。
【0005】
【特許文献1】特開平6−42019
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、特殊集合管を用いた構造では、縦方向に延びる竪管が、横方向に設けられた接続部に接続されるため、排水は、縦方向から横方向へ急激に向きを変えて流れる。このため、排水が向きを変える部分において、流水抵抗が生じ、排水効率が低下する。
また、竪管を特殊集合管に接続するために、継手等の部材が必要となり、部品点数が増える。部品点数が増えることにより、排水立て管及び竪管を設置するための設置スペースが大きくなってしまう。
また、サイフォン排水システムのサイフォン力を発生させる竪管を排水立て管に接続する構造においては、排水が排水立て管へ合流する際に、排水立て管へかかる負荷を小さくすることが望まれている。
本発明は、上記事実を考慮し、排水が排水立て管へ合流する際に排水立て管へかかる負荷を簡易な構成で低減できる排水継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る排水継手は、排水を落下させることによりサイフォン力を発生させて前記排水を誘導する竪管を有するサイフォン排水管と前記排水を下方へ流す排水立て管とを連結すると共に、前記竪管からの排水を前記排水立て管へ合流させる排水継手であって、前記排水立て管に接続される排水継手本体と、前記排水継手本体に形成され、前記竪管に接続され、前記排水立て管内で旋回流を生じさせる方向へ前記竪管からの排水を前記排水立て管へ流入させる流入部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、竪管が排水を落下させることにより、サイフォン力を発生させて排水を誘導する。竪管からの排水は、排水継手によって、排水を下方へ流す排水立て管へ合流する。
【0009】
ここで、請求項1の構成では、排水継手本体に形成された流入部が、排水立て管内で旋回流を生じさせる方向へ竪管からの排水を排水立て管へ流入させる。これにより、排水立て管へ流入した排水は、排水立て管の内壁に沿って、螺旋状に旋回し、排水立て管を下方へ流れる。
このように、排水立て管内で旋回流を生じさせることにより、排水立て管内における充水率の局部的な増加を抑制し、排水が排水立て管へ合流する際に、排水立て管へかかる負荷を低減できる。
また、請求項1の構成では、上記のように、流入する方向を規制することにより、旋回流を生じさせるので、旋回流を生じさせるための部材を別途も受ける必要がなく、簡易な構成で旋回流を生じさせることができる。
【0010】
本発明に係る流入部としては、請求項2に記載のように、前記排水立て管の接線方向へ傾けられている構成としてもよい。
本発明に係る流入部としては、請求項3に記載のように、前記排水立て管の内壁に沿って、斜め下方へ前記竪管からの排水を流入させる構成としてもよい。
【0011】
本発明の請求項4に係る排水継手は、請求項1〜3のいずれかの構成において、前記流入部は、前記排水立て管の周方向の同一方向に傾けられて前記排水継手本体に複数形成されていることを特徴とする。
この構成では、流入部は、排水立て管の周方向の同一方向に傾けられて排水継手本体に複数形成されているので、排水立て管内で同一方向への旋回流が生じる。これにより、排水が排水立て管へ合流する際に、排水立て管へかかる負荷を低減できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、上記構成としたので、排水が排水立て管へ合流する際に排水立て管へかかる負荷を簡易な構成で低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(本実施形態に係るサイフォン排水システムの全体構成)
まず、本実施形態に係るサイフォン排水システムの全体構成を説明する。図1には、本実施形態に係るサイフォン排水システムの全体構成が概略図にて示されている。
【0014】
本実施形態に係るサイフォン排水システム10は、サイフォン力を利用して水回り器具からの排水を効率よく排出する排水システムである。
本実施形態において、サイフォン排水システム10は、複数階で構成された集合住宅に用いられ、図1に示すように、排水を下方へ流す排水立て管12を備えている。この排水立て管12は、集合住宅の上下方向(縦方向)に延設され、集合住宅の各階の床スラブ14を貫いている。
【0015】
集合住宅の各階には、浴槽、洗濯機、洗面所、トイレ及び台所流し等の複数(本実施形態では5つ)の水周り器具16が設けられており、この水周り器具16には、水周り器具16から排出される排水を流すサイフォン排水管23がそれぞれ接続されている。
各サイフォン排水管23は、水周り器具16に接続される器具排水管18と、この器具排水管18と連通する横引き管20と、この横引き管20と連通する竪管22とを備えて構成されている。
器具排水管18は、上下方向(縦方向)に延設され、水周り器具16から排出される排水を下方へ流すように構成されている。なお、図1においては、一の水周り器具16、一のサイフォン排水管23のみを図示している。
【0016】
この器具排水管18と連通する横引き管20は、床スラブ14上で横方向にそれぞれ延設されている。この横引き管20は、無勾配で配置され、器具排水管18から横引き管20へ流入した排水を横方向へ流す。
【0017】
この横引き管20と連通する竪管22は、排水立て管12に沿って、上下方向(縦方向)にそれぞれ延設されている。この竪管22は、横引き管20から竪管22へ流入した排水を下方へ落下させることによりサイフォン力を発生させる。
この竪管22と排水立て管12とを連結する排水継手50が設けられている。この排水継手50は、竪管22からの排水を排水立て管12へ合流させる。
【0018】
器具排水管18、横引き管20及び竪管22は、一の排水管で構成され、他の水周り器具16からの排水と途中で合流することなく、そのまま排水立て管12へ排水を導くようになっている。また、器具排水管18、横引き管20及び竪管22は、水周り器具16からの排水が満水の状態で流れるように、管の内径が設定され、例えば、20Aにされている。
なお、サイフォン排水管23としては、器具排水管18、横引き管20及び竪管22の他に排水管を有していてもよい。また、サイフォン排水管23としては、サイフォン力を発生させる竪管22を有していればよく、器具排水管18、横引き管20は、必須の構成でない。
【0019】
このサイフォン排水システム10によれば、水周り器具16から排出された排水は、器具排水管18内を下方へ流れ、器具排水管18における排水口水頭Hpのポテンシャルエネルギ−により、さらに、無勾配の横引き管20内を横方向へ流れる。
次いで、排水は、竪管22を落下し、竪管22におけるサイフォン水頭Hsのポテンシャルエネルギ−により、サイフォン力が発生する。このサイフォン力により、器具排水管18、横引き管20及び竪管22内の排水が誘導され、その排水が促進される。
このため、竪管22側へ下る下り勾配が横引き管20になくとも、逆に若干の逆勾配があったとしても、サイフォン力により、排水を導くことができる。なお、横引き管20には、竪管22側へ下る下り勾配があってもよい。
【0020】
また、本実施形態に係るサイフォン排水システム10としては、図2に示すように、サイフォン排水管23に排水を一時貯留する一時貯留槽21を設けた構成であっても良い。
図2に示す構成では、横引き管20に一時貯留槽21を設けると共に、器具排水管18から一時貯留槽21までの横引き管20に一時貯留槽21側へ下る下り勾配を形成し、この下り勾配を利用して、器具排水管18から一時貯留槽21へ排水を流す。
この一時貯留槽21に、他の水周り器具16に接続された器具排水管18と連通する横引き管20を接続させ、他の水周り器具16から排出される排水を合流させて、一時貯留槽21に一時貯留しても良い。この一時貯留槽21に貯留した排水は、竪管22によって発生するサイフォン力により誘導され、その排水が促進される。
【0021】
また、本実施形態に係るサイフォン排水システム10では、水回り器具からの排水を効率よく排出するものであったが、雨水など水周り器具16以外からの排水を効率よく排出するために用いてもよい。
また、本実施形態に係るサイフォン排水システム10は、集合住宅に用いられていたが、一戸建ての住宅に用いても良い。
【0022】
(本実施形態に係る排水継手の構成)
次に、上記の実施形態に係る排水継手50の構成を説明する。図3、図4、図5及び図6に、排水継手50の構成が示されている。
【0023】
排水継手50は、図3、図4、図5及び図6に示すように、排水立て管12に接続される排水継手本体52を備えている。排水継手本体52は、上部が下部よりも拡径され、上部へ向かって徐々に拡がった漏斗状(すり鉢状)に形成されている。
なお、排水継手本体52は、上部へ向かって徐々に拡がった漏斗状でなくても良く、例えば、円筒状であってもよく、排水立て管12の軸線回りに沿った曲面で内壁が形成されていればよい。
【0024】
排水継手本体52の下端部に、下側の排水立て管12の先端部が接続され、排水継手本体52の上面52Aの中央部に、上側の排水立て管12の先端部が接続されている。すなわち、排水継手本体52は、上側の排水立て管12と下側の排水立て管12の間に挿入されて接続されている。
【0025】
排水継手本体52の上面52Aには、排水立て管12の周囲を囲むように(図6参照)、竪管22からの排水を排水立て管12へ流入させる複数の流入部54が形成されている。
流入部54は、排水継手本体52の上面52Aから上方へ突出すると共に円筒状に形成され、上端部には、排水が流入可能な流入口54Aが形成され、下端部には、排水が流出可能な流出口54B(図6参照)が形成されている。
【0026】
竪管22は、図3に示すように、流入部54の上部にそれぞれ接続され、竪管22からの排水は、流入部54の流入口54Aから流入する。流入口54Aから流入した排水は、流出口54Bから排水継手本体52へ排出されることにより、竪管22からの排水が排水継手本体52へ流入する。
排水継手本体52へ流入した排水は、排水継手本体52の内壁を伝って、排水立て管12へ流入する。すなわち、本実施形態では、流入部54が、竪管22からの排水を、排水継手本体52を介して排水立て管12へ流入させる。
なお、流入部54は、直接、竪管22からの排水を排水立て管12へ流入させる構成であっても良い。
【0027】
また、流入部54は、所定方向に所定角度傾けられ、排水立て管12内で旋回流を生じさせる方向へ竪管22からの排水を、排水継手本体52を介して排水継手本体52へ流入させる構成となっている。
【0028】
具体的には、流入部54は、排水立て管12の軸線Lに対する角度θが(図5参照)、例えば、5°〜85°となるように、排水立て管12の軸線Lに対して傾けられ、流入部54から排水継手本体52へ排水が排出される方向が、排水立て管12の中心軸からずれるように、流入部54の流出口54Bが形成されている。
流入部54の角度θを5°〜85°に設定することにより、排水立て管12内で効率よく、旋回流を生じさせることができる。
【0029】
さらに、図6に示すように、流入部54は、流入部54の流出口54Bの中央部Cにおける排水立て管12の接線方向Sに傾けられていることが望ましい。
このように、流入部54を構成することにより、竪管22からの排水は、流入部54の流出口54Bから排水継手本体52の内壁及び排水立て管12の内壁に沿って、斜め下方へ流入する。また、流入部54は、それぞれ、排水立て管12の周方向の同一方向へ傾けられ、同一方向へ旋回する旋回流が生じるようになっている。
【0030】
なお、旋回流を生じさせる羽根が内部に設けられた特殊継手のように、本実施形態に係る排水継手50においても、その内部に、旋回流の発生を促進する羽根を設ける構成であってもよい。
また、流入部54は、図7及び図8に示すように、排水立て管12の外周の一部に偏らせて配置してもよい。図7及び図8に示す構成では、排水継手本体52の上面52Aの中央部からずれた位置に、上側の排水立て管12の先端部が接続されており、排水立て管12の外周の一部にある排水継手本体52の上面52Aに、流入部54が形成されるスペースが確保されている。このスペースに流入部54が形成されており、排水立て管12から見て片側(図7及び図8において右側)に流入部54が集められている。
このように構成することにより、流入部54に接続される竪管22がまとめやすくなり、竪管22の取り扱いが向上する。
【0031】
(本実施形態の作用)
次に、上記の実施形態について作用を説明する。
水周り器具16から排出された排水は、器具排水管18、横引き管20及び竪管22を流れる。竪管22へ達した排水は、排水継手50の流入部54から流入する。流入部54から流入した排水は、排水継手本体52を通って、排水立て管12へ流入する。
【0032】
ここで、流入部54は、排水立て管12内で旋回流を生じさせる方向へ竪管22からの排水を、排水継手本体52を介して排水立て管12へ流入させる。これにより、排水立て管12へ流入した排水は、排水立て管12の内壁に沿って、螺旋状に旋回し、排水立て管12を下方へ流れる。
【0033】
このように、排水立て管12内で旋回流を生じさせることにより、排水立て管12内における充水率の局部的な増加を抑制し、排水が排水立て管12へ合流する際に、排水立て管12へかかる負荷を低減できる。排水立て管12へかかる負荷を低減することにより、排水立て管12の管径を縮小でき、省スペース化、施工性の向上、コストダウンが図れる。
【0034】
また、排水立て管12内で旋回流を生じさせることにより、排水立て管12の軸中央部を通って、空気を上方へ逃がすことができるので、排水立て管12内に大量の水を流した場合であっても、排水立て管12内の空気圧に変化が生じにくい。これにより、下の階の水周り器具16の器具排水管18等にある封水を、吹き飛ばしたり、引き込んだりすることがない。
また、排水立て管12内で旋回流を生じさせることにより、排水立て管12の内壁に付着する付着物を除去することができる。
【0035】
また、本実施形態では、流入する方向を規制することにより、旋回流を生じさせるので、旋回流を生じさせるための部材を別途も受ける必要がなく、簡易な構成で旋回流を生じさせることができる。
また、本実施形態は、従来の特殊集合管を用いた構造のように、縦方向に延びる竪管が、横方向に設けられた接続部に接続される構造ではなく、竪管22が斜めに傾けられた流入部54に接続されるため、流水抵抗が生じにくく、排水効率が向上する。
また、竪管22を排水継手50に接続するために、別途、継手等の部材を必要とせず、部品点数を低減できる。部品点数が低減できることにより、排水立て管12、排水継手50及び竪管22を設置するための設置スペースを小さくできる。
【0036】
(本実施形態に係る流入部54の変形例)
上記の本実施形態では、流入部54は排水継手本体52の上面52Aから突出する構成であったが、本実施形態係る流入部としては、図9及び10に示すように、排水継手本体52の上部に形成された開口部で構成された流入部55であってもよい。
図9及び図10に示す構成では、流入部55は、上記の流入部54と同様に、排水立て管12の周囲を囲むように、複数形成されている。また、流入部55は、円孔で形成され、この流入部55には竪管22が差し込み可能とされている。竪管22は、流入部55に差し込まれて固定され、流入部55に接続される。
流入部55は、所定方向に所定角度傾けられ、排水立て管12内で旋回流を生じさせる方向へ竪管22からの排水を、排水継手本体52を介して排水継手本体52へ流入させる構成となっている。
【0037】
具体的には、流入部55は、上記の流入部54と同様に、排水立て管12の軸線Lに対する角度θが(図9参照)、例えば、5°〜85°となるように、排水立て管12の軸線に対して傾けられ、流入部55から排水継手本体52へ排水が排出される方向が、排水立て管12の中心軸からずれるように、流入部55の流出口55Bが形成されている。
流入部55の角度θを5°〜85°に設定することにより、排水立て管12内で効率よく、旋回流を生じさせることができる。
【0038】
さらに、流入部55は、上記の流入部54と同様に、流入部55の流出口55Bの中央部における排水立て管12の接線方向に傾けられていることが望ましい。
このように、流入部55を構成することにより、竪管22からの排水は、流入部55の流出口55Bから排水継手本体52の内壁及び排水立て管12の内壁に沿って、斜め下方へ流入する。また、流入部55は、それぞれ、排水立て管12の周方向の同一方向へ傾けられ、同一方向へ旋回する旋回流が生じるようになっている。
なお、流入部55の内周に雌ネジ部を形成すると共に、竪管22の外周に雄ネジ部を形成し、この雌ネジ部と雌ネジ部を螺合させて、竪管22を流入部54に接続してもよい(図10参照)。
また、流入部55と竪管22を接続する際に、図10に示すように、竪管22の先端部に継手57を取り付け、継手57を介して、竪管22と流入部55を接続する構成あっても良い。
【0039】
また、本実施形態では、1つの排水継手50を排水立て管12に接続していたが、複数の排水継手50を排水立て管12に接続する構成であっても良い。なお、排水継手50を排水立て管12に複数接続する場合は、排水立て管12の長手方向に沿って、排水継手50を層状に重ねて、排水立て管12に挿入するようにしてもよい。
また、本実施形態では、排水継手50は複数の流入部54が形成され、この流入部54に複数の竪管22が接続していたが、排水継手50に1つの流入部54が形成され、1つの排水継手50に対して1つの竪管22が接続される構成であってもよい。
1つの排水継手50に対して1つの竪管22が接続される構成においては、排水立て管12の長手方向に沿って、排水立て管12に複数接続することにより、上記の本実施形態のように、複数の竪管22からの排水を排水立て管12に合流させることができると共に、排水継手50の横方向の大きさを小さくすることができる。
従って、排水継手50への竪管22の接続は、1本又はそれ以上であればよく、排水立て管12への排水継手50の接続は、1本又はそれ以上であればよい。
なお、本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係るサイフォン排水システムの全体構成を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係るサイフォン排水システムの変形例を示す概略図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る排水継手において、竪管が接続された接続状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、本実施形態に係る排水継手の斜視図である。
【図5】図5は、本実施形態に係る排水継手の側面図である。
【図6】図6は、本実施形態に係る排水継手の上面図である。
【図7】図7は、本実施形態に係る流入部を排水立て管の外周の一部に偏らせて配置した構成示す上面図である。
【図8】図8は、本実施形態に係る流入部を排水立て管の外周の一部に偏らせて配置した構成示す側面図である。
【図9】図9は、本実施形態に係る流入部の変形例を示す側面図である。
【図10】図10は、本実施形態に係る流入部の変形例であり、継手を介して竪管が接続される構成を示す側面図である。
【符号の説明】
【0041】
12 排水立て管
16 水周り器具
22 竪管
50 排水継手
52 排水継手本体
54 流入部
S 接線方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排水を落下させることによりサイフォン力を発生させて前記排水を誘導する竪管を有するサイフォン排水管と前記排水を下方へ流す排水立て管とを連結すると共に、前記竪管からの排水を前記排水立て管へ合流させる排水継手であって、
前記排水立て管に接続される排水継手本体と、
前記排水継手本体に形成され、前記竪管に接続され、前記排水立て管内で旋回流を生じさせる方向へ前記竪管からの排水を前記排水立て管へ流入させる流入部と、
を備えたことを特徴とする排水継手。
【請求項2】
前記流入部は、前記排水立て管の接線方向へ傾けられていることを特徴とする請求項1に記載の排水継手。
【請求項3】
前記流入部は、前記排水立て管の内壁に沿って、斜め下方へ前記竪管からの排水を流入させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水継手。
【請求項4】
前記流入部は、前記排水立て管の周方向の同一方向に傾けられて前記排水継手本体に複数形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排水継手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−111319(P2008−111319A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−296595(P2006−296595)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】