説明

排紙トレイ及びそれを備えた画像形成装置

【課題】排紙トレイを固定トレイ部と引き出し可能な可動トレイ部とで構成し、かつ、可動トレイ部の可動経路を工夫することで、胴内の用紙排出空間が狭い場合でも排出された用紙を容易に取り出すことを可能とする。
【解決手段】排紙トレイが固定トレイ部41と可動トレイ部51とを備え、可動トレイ部51が固定トレイ部41から引き出されるときには、可動トレイ部51と共に用紙を引き出し方向に移動させる一方、可動トレイ部51を引き出し方向と反対の収納方向に移動させて固定トレイ部41に収納されるときには、固定トレイ部41に排出されている用紙に干渉することなく可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納される構成としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙を排出する用紙排出部から排出された用紙を載置する排紙トレイに係り、より詳細には排紙トレイからの用紙の取り出しを容易とした排紙トレイ及びそれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省スペース化、低価格化による画像形成装置の更なる小型化が要望されているが、スキャナ部や画像形成部などは既に薄型化されており、これ以上の薄型化には限度がある。
【0003】
一方、スキャナ部と画像形成部との間に排紙トレイを設けた胴内排紙型の画像形成装置においては、上記ユニット以外の薄型化の対象として、排紙トレイ上の胴内空間(用紙排出空間)も狭くしなければならない。しかし、用紙排出空間を狭くすると、排紙トレイ上に排出された用紙が取り出しにくいという課題がある。
【0004】
そのような課題を解決するものとして、胴内の用紙排紙トレイへ排出された用紙を取り出すために、用紙が載ったトレイを引出すように構成された装置が提案されている(例えば、特許文献1〜3等参照)。
【0005】
特許文献1には、文献1の図12に示されているように、排紙トレイ70がフロントパネル20の排紙口を介して手前に引き出し可能とされた構成の画像形成装置が記載されている。
【0006】
特許文献2には、文献2の第1図及び第2図に示されているように、胴内排紙型の画像形成装置において、排紙トレイ6が胴内7から引き出し可能とされた構成の画像形成装置が記載されている。
【0007】
特許文献3には、プリンタ部の開口内に、排紙トレイを上側として排紙トレイと給紙トレイを上下二段に配置し、排紙トレイを第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変化させることにより、第1姿勢に対して排紙トレイの上面が給紙トレイ側へ移動することで、開口における手を入れるための空間を下方へ拡張するように構成された画像記録装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−283651号公報
【特許文献2】実開平4−56162号公報
【特許文献3】特開2011−93324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1,2記載の画像形成装置によれば、引き出した排紙トレイを再び収納する際、その間に排紙トレイ上に排出された用紙や排出中の用紙と、収納する排紙トレイとが干渉するため、用紙と排紙トレイとが干渉しないように、排紙トレイを引き出している間は印刷を停止しなければない。そのため、排紙トレイの位置をロックする機構や、排紙トレイの位置を検知する検知センサーなどが必要となり、構造が複雑化して、省スペース化や低価格化に反する結果となるといった問題があった。
【0010】
また、上記特許文献3記載の画像記録装置では、上段の排紙トレイを下段の給紙トレイ側へ移動(下側へ移動)させることで、ユーザが手を入れて用紙をとるための開口を広くしているが、このような構成では、下段に給紙トレイがあることから、開口を広くするといっても限度があり、また手を入れて用紙をとることには変わりはないので、依然として用紙をとりにくい構造であることには変わりはない。また、排紙トレイを下側へ移動させるための空間をとる必要があるため、装置の薄型化、小型化が難しいといった問題があった。
【0011】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、排紙トレイを固定トレイ部と引き出し可能な可動トレイ部とで構成し、かつ、可動トレイ部の可動経路を工夫することで、胴内の用紙排出空間が狭い場合でも排出された用紙を容易に取り出すことができるとともに、可動トレイ部と胴内に排出された用紙との干渉を防止して可動トレイ部を固定トレイ部に収納することのできる排紙トレイ及びそれを備えた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明の排紙トレイは、用紙排出部から排出された前記用紙を載置する排紙トレイであって、固定トレイ部と、前記固定トレイ部の前記用紙の載置面に沿って前記固定トレイ部から予め定めた引き出し方向に引き出される一方、前記固定トレイ部に収納される構成とされた可動トレイ部と、を備え、前記可動トレイ部が引き出されるときには、前記可動トレイ部と共に前記用紙を前記引き出し方向に移動させる一方、前記可動トレイ部を前記引き出し方向と反対の方向に移動させて収納されるときには、前記用紙排出部から前記固定トレイ部に排出されている用紙に干渉することなく前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納される構成とされていることを特徴としている。
【0013】
この構成によれば、例えば胴内排出型の画像形成装置に本発明の排紙トレイを適用した場合に、コンパクト化により胴内の排出空間が狭い(特に、高さ方向の空間幅が狭い)ため排出された用紙を取り出しにくい場合であっても、可動トレイ部を引き出すことで、排紙トレイに載置されている用紙を容易に取り出すことができる。
【0014】
また、本発明の排紙トレイによれば、上記構成において、前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納されている状態では、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の前記載置面の位置または該載置面の位置より下側に退避しており、前記可動トレイ部が前記固定トレイ部から引き出されると、前記可動トレイ部が前記引き出し方向に向かって斜め上方に移動して、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の載置面より上側に突出し、前記可動トレイ部が引き出された状態から前記固定トレイ部に収納されると、前記引き出し方向と反対の方向に向かって斜め下方に移動して、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の載置面の位置または該載置面の位置より下側に移動する構成とされている。
【0015】
このような構成によれば、可動トレイ部の引き出し過程において、固定トレイ部の載置面に載置されている排出済みの用紙を可動トレイ部の上面にスムーズに載せ換えて引き出すことができる。また、可動トレイ部を収納するとき、可動トレイ部が固定トレイ部の載置面に載置されている用紙と干渉することなく、スムーズに固定トレイ部に収納することができる。
【0016】
また、本発明の排紙トレイによれば、前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納されている状態及び前記固定トレイ部から引き出されている状態では、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の前記載置面より上側に突出しており、引き出された状態から前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納されるときには、前記可動トレイ部が前記引き出し方向と反対の方向に向かって斜め下方に移動することで、前記可動トレイ部の前記上面が前記固定トレイ部の前記載置面の位置より下側に退避して収納され、収納後は再び前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の載置面より上側に突出する構成とされている。
【0017】
このような構成によれば、可動トレイ部を引き出すとき、可動トレイ部の上面に載置された排出も確実に引き出すことができるため、排紙トレイ上に排出された用紙を確実に取り出すことができる。また、可動トレイ部を収納するときは、可動トレイ部が固定トレイ部の載置面に載置されている用紙と干渉することなく、スムーズに固定トレイ部に収納することができる。
【0018】
また、本発明の排紙トレイによれば、前記可動トレイ部の移動経路が環状の経路を含んでおり、前記環状の経路は、前記引き出し方向に沿って上下方向に対峙する上側第1経路及び下側第1経路と、前記上側第1経路及び下側第1経路に両端が連通する前記引き出し方向上流側の上流側第2経路及び前記引き出し方向下流側の下流側第2経路とで構成されている。
【0019】
このように、可動トレイ部の移動経路をいわゆるヒステリシス環状の経路とすることで、この経路に沿った可動トレイ部の上下の移動と引き出し方向及び収納方向への移動とをスムーズに行うことができる。
【0020】
また、本発明の排紙トレイによれば、前記固定トレイ部の前記引き出し方向に沿う固定側側壁、または、前記固定側側壁に対向する前記可動トレイ部の可動側側壁のいずれか一方の側壁には、前記上側第1経路に沿って延びた凹形状の上側第1溝と、前記下側第1経路に沿って延びた凹形状の下側第1溝と、前記上流側第2経路に沿って延びた凹形状の上流側第2溝と、前記下流側第2経路に沿って延びた凹形状の下流側第2溝と、前記下側第1溝と前記上流側第2溝との分岐部である第1分岐部からさらに引き出し方向上流側に延設された第1延設溝と、前記上側第1溝と前記下流側第2溝との分岐部である第2分岐部からさらに引き出し方向下流側に延設された第2延設溝とが設けられ、他方の側壁には、前記各溝と係合する係合軸が設けられた構成としている。
【0021】
このような構成によれば、経路を溝としたことで、係合軸が溝内をスムーズに移動し、これにより、可動トレイ部の上下の移動と引き出し方向及び収納方向への移動とをスムーズに行うことができる。また、下側延設溝は、可動トレイ部を固定トレイ部にいっぱいまで収納したときのストッパ溝として機能し、上側延設溝は、固定トレイ部から可動トレイ部をいっぱいまで引き出したときのストッパ溝として機能する。
【0022】
また、本発明の排紙トレイによれば、前記第1分岐部には、一つの溝から他の2つの溝に向かって前記係合軸が移動するときには、前記2つの溝のうちいずれか一方の溝への移動を禁止して他方の溝への移動を許容するように開閉動作する第1開閉弁が設けられ、前記第2分岐部には、一つの溝から他の2つの溝に向かって前記係合軸が移動するときには、前記2つの溝のうちいずれか一方の溝への移動を禁止して他方の溝への移動を許容するように開閉動作する第2開閉弁が設けられた構成としている。
【0023】
このような構成によれば、第1開閉弁及び第2開閉弁の開閉動作により、第1分岐部及び第2分岐部において、係合軸を確実に所望の経路に案内することができる。
【0024】
また、本発明の排紙トレイによれば、前記各溝は前記幅方向の両側において前記引き出し方向に沿って2箇所に設けられ、かつ、前記係合軸は前記幅方向の両側において前記引き出し方向に沿って2箇所に設けられている。
【0025】
このような構成によれば、可動トレイ部は、固定トレイ部に対する引き出し動作と収納動作とを安定して行うことができるので、ユーザにとって可動トレイ部の操作が容易となる。
【0026】
また、本発明の排紙トレイによれば、前記可動トレイ部は、前記引き出し方向の下流側端部に把持部を備えた構成としている。このような構成によれば、可動トレイ部を容易に引き出すことができる。
【0027】
また、本発明の排紙トレイによれば、前記把持部は、前記用紙排出部から排出された前記用紙の排出方向への移動を規制するガイド部材を兼ねた構成とすることができる。把持部をガイド部材として兼用することで、用紙が可動トレイ部からはみ出すことを防止することができる。
【0028】
また、本発明の画像形成装置は、上記構成の排紙トレイと、給紙トレイに収容された用紙を前記排紙トレイに搬送する用紙搬送系と、搬送途中の用紙にトナー像を形成する画像形成部とを備えていることを特徴としている。
【0029】
この構成によれば、本発明の画像形成装置が例えば胴内排出型の装置である場合に、コンパクト化により胴内が狭く、排紙トレイに排出された用紙を取り出しにくい場合であっても、可動トレイ部を引き出すことで、排紙トレイに載置されている用紙を容易に取り出すことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明は上記のように構成したので、特に胴内排出型の画像形成装置において、コンパクト化により胴内が狭く、排出された用紙を取り出しにくい場合であっても、可動トレイ部を固定トレイ部から引き出すことで、排紙トレイに載置されている用紙を容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明の排紙トレイが搭載された画像形成装置を正面より視た概略断面図である。
【図2】具体例1に係る排紙トレイを搭載した画像形成装置の斜視図である。
【図3】(a)は、具体例1に係る排紙トレイの部分を図2中左側から見た概略断面図(端面図)、(b),(c)は、可動トレイ部の先端部分の断面図である。
【図4】(a),(b)は、可動トレイ部の可動側側壁に形成された係合軸と、固定トレイ部の固定側側壁に形成された溝との係合状態を、各側壁を透視する形で図示した説明図である。
【図5】(a)〜(d)は、第1分岐部を拡大して示す説明図である。
【図6】(a)〜(d)は、第2分岐部を拡大して示す説明図である。
【図7A】(a)〜(d)は、具体例1において、収納状態の可動トレイ部を固定トレイ部から引き出すまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【図7B】(e)〜(h)は、具体例1において、引き出された可動トレイ部を固定トレイ部に収納するまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【図8】具体例2に係る排紙トレイの概略断面図(端面図)である。
【図9】(a),(b)は、可動トレイ部の可動側側壁に形成された係合軸と、固定トレイ部の固定側側壁に形成された溝との係合状態を、各側壁を透視する形で図示した説明図である。
【図10A】(a)〜(d)は、具体例2において、収納状態の可動トレイ部を固定トレイ部から引き出すまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【図10B】(e)〜(h)は、具体例2において、引き出された可動トレイ部を固定トレイ部に収納するまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【図11】具体例3に係る排紙トレイを搭載した画像形成装置の斜視図である。
【図12】具体例3に係る排紙トレイの概略断面図(端面図)である。
【図13】(a),(b)は、可動トレイ部の可動側側壁に形成された係合軸と、固定トレイ部の固定側側壁に形成された溝との係合状態を、各側壁を透視する形で図示した説明図である。
【図14】(a)〜(d)は、第1分岐部を拡大して示す説明図である。
【図15】(a)〜(d)は、第2分岐部を拡大して示す説明図である。
【図16A】(a)〜(d)は、具体例3において、収納状態の可動トレイ部を固定トレイ部から引き出すまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【図16B】(e)〜(h)は、具体例3において、引き出された可動トレイ部を固定トレイ部に収納するまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【図17】具体例4に係る排紙トレイの概略断面図(端面図)である。
【図18】(a),(b)は、可動トレイ部の可動側側壁に形成された係合軸と、固定トレイ部の固定側側壁に形成された溝との係合状態を、各側壁を透視する形で図示した説明図である。
【図19】(a)〜(d)は、第1分岐部を拡大して示す説明図である。
【図20】(a)〜(d)は、第2分岐部を拡大して示す説明図である。
【図21A】(a)〜(d)は、具体例4において、収納状態の可動トレイ部を固定トレイ部から引き出すまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【図21B】(e)〜(h)は、具体例4において、引き出された可動トレイ部を固定トレイ部に収納するまでの可動トレイ部の移動経路(移動工程)を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
【0033】
[画像形成装置の全体構成の説明]
図1は、本発明の排紙トレイが搭載された画像形成装置を正面より視た概略断面図である。
【0034】
この画像形成装置100は、装置本体110の光学ユニット収納部111と、画像形成収納部112との間に胴内排出空間部113が形成され、この胴内排出空間部113に後述する排紙トレイ40が搭載された胴内排紙型の画像形成装置である。
【0035】
この画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、記録用紙等のシート(以下、用紙という。)Pに対して多色及び単色の画像を形成するカラー画像形成装置であり、装置本体110の上部に原稿読取装置108を備えており、装置本体110には、画像形成部102と用紙搬送系103とが設けられている。
【0036】
画像形成部102は、露光ユニット1、複数の現像ユニット2、複数の感光体ドラム3、複数のクリーニング部4、複数の帯電器5、中間転写ベルトユニット6、複数のトナーカートリッジユニット21及び定着ユニット7を備えている。
【0037】
また、用紙搬送系103は、用紙搬送路S、用紙Pを収容する給紙トレイ200、給紙トレイ200に収容された用紙Pを用紙搬送路Sに供給する給紙装置80、手差し給紙トレイ70及び排紙トレイ40を備えている。
【0038】
手差し給紙トレイ70は、トレイ部16、給紙ローラ17、分離搬送ローラ18a、及び分離部材18bを備えている。排紙トレイ40は、装置本体110における画像形成部102の上方に設けられており、画像形成(印刷)済みの用紙Pをフェイスダウンで集積する。なお、排紙トレイ40については、後ほど詳述する。
【0039】
給紙装置80は、給紙トレイ200に収容される用紙Pを用紙搬送路Sへ供給する構成とされており、給紙ローラ81、分離搬送ローラ82a、分離部材82b、給紙トレイ200における回転板211を昇降機構部230によって昇降駆動する昇降駆動部(図示省略)、分離搬送ローラ82a及び給紙ローラ81を回転駆動するシート供給駆動部84(図示省略)を備えている。
【0040】
装置本体110の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台121が設けられ、原稿載置台121の下部には原稿を読み取るための光学ユニット120が設けられている。また、原稿載置台121の上側には原稿読取装置108が設けられている。原稿読取装置108は、原稿載置台121の上に自動で原稿を搬送する。
【0041】
原稿読取装置108は、自動的に搬送される原稿又は原稿載置台121上に載置された原稿を読み取ることができる。原稿読取装置108で読み取られた原稿の画像全体は、画像データとして画像形成装置100の装置本体110へと送られ、装置本体110の画像形成部102において画像データに基づき形成された画像が用紙Pに記録される。
【0042】
画像形成装置100において扱われる画像データは、複数色(ここではブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色)を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像ユニット2、感光体ドラム3、クリーニング部4、帯電器5及びトナーカートリッジユニット21は、各色に応じた複数種類(ここでは4種類)の画像を形成するようにそれぞれ複数個(ここでは4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)に設定され、これらによって複数(ここでは4つ)の画像ステーションが構成されている。
【0043】
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成されている。露光ユニット1は、入力された画像データに応じて、帯電された感光体ドラム3をそれぞれ露光することにより、画像データに応じた静電潜像をそれぞれの感光体ドラム3の表面に形成する。
【0044】
トナーカートリッジユニット21は、トナーを収容するユニットであり、現像ユニット2の現像槽へトナーが供給されるようになっている。
【0045】
現像ユニット2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(Y,M,C,K)のトナーにより顕像化するものである。また、クリーニング部4は、現像及び画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去、回収する。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
【0046】
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写体として作用する中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、複数の中間転写ローラ64及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。
【0047】
中間転写ローラ64は、Y,M,C,Kの各色に対応して4本設けられている。中間転写ベルト駆動ローラ62は、中間転写ベルト従動ローラ63及び中間転写ローラ64と共に中間転写ベルト61を張架し、回転駆動されることで、中間転写ベルト61を移動方向(図1中矢印M方向)に周回移動させる。
【0048】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を順次重ねて転写されることによって、表面にカラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。
【0049】
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。
【0050】
上記したように、各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化されたトナー像は、中間転写ベルト61上で積層される。中間転写ベルト61上で積層されたトナー像は、中間転写ベルト61の周回移動によって、用紙Pと中間転写ベルト61との接触位置に配置された転写ローラ10によって用紙P上に転写される。
【0051】
中間転写ベルト61上に残存したトナーは、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去、回収される。
【0052】
また、装置本体110には、給紙トレイ200の用紙Pを、画像形成部102を経由させて排紙トレイ40に送るSの字形状の用紙搬送路Sが設けられており、用紙搬送路Sに沿って、各搬送ローラ対12、レジスト前ローラ対19、レジストローラ対13、定着ユニット7におけるヒートローラ71及び加圧ローラ72及び排出ローラ対31等の搬送部材が配設されている。
【0053】
定着ユニット7は、トナー像が転写された用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pをヒートローラ71及び加圧ローラ72間に挟み込んで搬送する。各色のトナー像の定着後の用紙Pは、排出ローラ対31によって排紙トレイ40上に排出される。
【0054】
なお、用紙Pの表(オモテ)面だけではなく、両面の画像形成を行う場合は、用紙Pの表面の画像を定着ユニット7により定着した後に、用紙Pを用紙搬送路Sの排出ローラ対31により搬送する途中で、排出ローラ対31を停止させてから逆回転させ、用紙Pを表裏反転経路Srに通して、用紙Pの表裏を反転させてから、用紙Pを再びレジストローラ対13よりも供給方向Yの上流側(この例ではレジスト前ローラ対19の上流側)へと導き、用紙Pの表面と同様に、用紙Pの裏面に画像を記録して定着し、用紙Pを排出トレイ40に排出する。
【0055】
以上が画像形成装置100の全体構成の説明である。
【0056】
[排紙トレイの構成の説明]
次に、本発明の特徴である排紙トレイ40の構成について、具体例を挙げて説明する。
【0057】
上記したように、装置本体110は、光学ユニット120を収納する光学ユニット収納部111と、画像形成部102を収納する画像形成収納部112との間に断面コの字状の胴内排出空間部113が形成されており、この胴内排出空間部113の底面を構成する形で排紙トレイ40が搭載されている。
【0058】
(具体例1)
図2は、具体例1に係る排紙トレイ40Aを搭載した画像形成装置の斜視図、図3(a)は、具体例1に係る排紙トレイ40Aの部分を引き出し方向の下流側(図2中左側)から見た概略断面図(端面図)、図3(b),(c)は、可動トレイ部の先端部分の断面図である。
【0059】
この排紙トレイ40Aは、装置本体110(請求項に記載の用紙排出部に相当)に固定されて設けられた(具体的には、装置本体と一体に形成された)固定トレイ部41と、固定トレイ部41の用紙載置面(以下、単に載置面という。)42aに沿って固定トレイ部41から予め定めた引き出し方向X1に引き出される一方、固定トレイ部41に収納される構成とされた可動トレイ部51とを備えている。そして、可動トレイ部51が固定トレイ部41から引き出されるときには、可動トレイ部51と共に排紙トレイ40Aに排出され積載されている用紙を引き出し方向X1に移動させる一方、引き出された状態の可動トレイ部51を引き出し方向X1と反対の収納方向X2に移動させて固定トレイ部41に収納されるときには、その時点で固定トレイ部41に排出され積載されている用紙に干渉することなく、可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納される構成となっている。このような構成とすれば、胴内排出空間部113の高さ方向の幅が狭い場合であっても、可動トレイ部51を引き出すことで、排紙トレイ40Aに載置されている用紙を容易に取り出すことができる。
【0060】
以下、具体的に説明していく。
【0061】
具体例1では、固定トレイ部41は、引き出し方向X1に直交する幅方向Wに2分割された状態で配置されており、この2分割された固定トレイ部41の間に可動トレイ部51が配置された構成となっている。
【0062】
可動トレイ部51は、排紙トレイ40Aに排出され積載された用紙を持ち上げて支持する長方形状の支持板52と、この支持板52の幅方向の各側縁部からそれぞれ垂下された側壁(以下、可動側側壁という。)53とを備えており、各可動側側壁53の外面側に係合軸54が突出形成されている。この係合軸54は、後述するが引き出し方向X1に沿って所定の間隔を存して2箇所に形成されている。また、支持板52の引き出し方向X1の先端縁部には、図3(b)に示すように、下方に突出した突出部52bが設けられている。この突出部52bは、可動トレイ部51を引き出すときには把持部として利用することができる。一方、支持板52の先端縁部に設けられる突出部52bは、図3(c)に示すように、上方に突出させてもよい。突出部52bを上方に突出させることで、把持部としても利用できるとともに、可動トレイ部51上に載置された用紙が、可動トレイ部51を引き出したときの勢いで支持板52の先端部から滑り落ちるのを防止することができる。
【0063】
一方、幅方向Wに2分割された各固定トレイ部41は、排紙トレイ40Aに排出された用紙を載置する載置面42aを有する長方形状の載置板42と、載置板42の可動側側壁53に対向する側縁部から垂下された側壁(以下、固定側側壁という。)43とを備えており、各固定側側壁43の可動側側壁53に対向する面に、係合軸54が係合されて環状の経路を構成する凹形状の溝44が形成されている。この溝44は、後述する環状の経路に沿った所定のループ形状に形成されており、この環状の経路を構成する溝が、引き出し方向X1に沿って所定の間隔を存して2箇所(合計4箇所)に形成されている。
【0064】
図4(a),(b)は、可動トレイ部51の可動側側壁53に形成された係合軸54と、固定トレイ部41の固定側側壁43に形成された溝44との係合状態を、各側壁43,53を透視する形で図示した説明図である。図4(a),(b)において、太線で囲った枠部分が固定トレイ部41(固定側側壁43)の外形図であり、細線で囲った枠部分が可動トレイ部51(可動側側壁53)の外形図である。
【0065】
上記したように、係合軸54は、可動トレイ部51の各可動側側壁53の下方位置において、引き出し方向X1に沿って所定の間隔を存して2箇所に形成されている。
【0066】
一方、環状の経路は、引き出し方向X1に沿って上下方向に対峙する上側第1経路及び下側第1経路と、上側第1経路及び下側第1経路に両端が連通する引き出し方向上流側の上流側第2経路及び引き出し方向下流側の下流側第2経路とを含んで構成されている。従って、この経路を構成する溝44は、上側第1経路に沿って延びた上側第1溝44aと、下側第1経路に沿って延びた下側第1溝44bと、上流側第2経路に沿って延びた上流側第2溝44cと、下流側第2経路に沿って延びた下流側第2溝44dとを含んで構成されている。さらに、下側第1溝44bは、下側第1溝44bと上流側第2溝44cとの分岐部(以下、第1分岐部という。)85からさらに引き出し方向上流側(収納方向V2方向)に延設された下側延設溝44b1を備えており、上側第1溝44aは、上側第1溝44aと下流側第2溝44dとの分岐部(以下、第2分岐部という。)86からさらに引き出し方向下流側(すなわち、引き出し方向X1)に延設された上側延設溝44a1を備えている。上側延設溝44a1は、固定トレイ部41から可動トレイ部51をいっぱいまで引き出したときのストッパ溝として機能し、下側延設溝44b1は、可動トレイ部51を固定トレイ部41にいっぱいまで収納したときのストッパ溝として機能する。
【0067】
また、上流側第2溝44cは、引き出し方向X1に向かって斜め上方に傾斜するように設けられ、下流側第2溝44dは、収納方向X2に向かって斜め下方に傾斜するように設けられている。すなわち、溝44は、その全体が一方向に傾倒した略平行四辺形(ヒステリシス環状)となっている。
【0068】
具体例1では、このような環状の溝44が、固定側側壁43の可動側側壁53に対向する面に、引き出し方向X1に沿って所定の間隔を存して2箇所に形成されている。
【0069】
すなわち、可動トレイ部51は、左右の可動側側壁53に2箇所ずつ、合計4箇所に設けられた係合軸54が、固定側側壁43に形成された左右2個ずつ、合計4個の環状の溝44のそれぞれに係合して溝内を移動することで、引き出し方向X1及び引き出し方向X1と反対の収納方向X2に安定してスライド移動することが可能な構成となっている。
【0070】
ここで、可動トレイ部51の上面52aと固定トレイ部41の載置面42aとの高さ方向の位置関係は、図4(a)に示すように、可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に(いっぱいまで)収納されて、係合軸54が下側延設溝44b1に係合している状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避した状態(図3参照)となるように設定されている。すなわち、係合軸54が下側延設溝44b1を含む下側第1溝44bと係合している(下側第1溝44b内を移動している)間は、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避した状態となるように設定されている。
【0071】
ただし、係合軸54が下側延設溝44b1に係合している状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aとほぼ同じ高さ位置であってもよい。少なくとも、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより上側に突出しなければよい。
【0072】
一方、図4(b)に示すように、可動トレイ部51が固定トレイ部41から完全に(いっぱいまで)引き出されて、係合軸54が上側延設溝44a1に係合している状態では、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態となるように設定されている。すなわち、係合軸54が上側延設溝44a1を含む上側第1溝44aと係合している(上側第1溝44a内を移動している)間は、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態となるように設定されている。
【0073】
図5(a)〜(d)は、第1分岐部85を拡大して示す説明図である。
【0074】
第1分岐部85には第1ガイド部材91が設けられている。この第1ガイド部材91は、第1分岐部85の分岐点85aを支点として幅方向に沿った軸線回り(紙面に垂直な方向の軸線回り)に揺動自在とされ、かつ、先端91a側が第1分岐部85よりも引き出し方向上流側の下側延設溝44b1の下側壁44b11に付勢されて、下側壁44b11との間で開放自在に設けられた弾性を有する第1開閉弁となっている。
【0075】
これにより、係合軸54が下側第1溝44bの第1分岐部85よりも引き出し方向上流側の位置(図5(c)の位置)から引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に移動するときには、図5(d)に示すように、第1開閉弁91が係合軸54の当たり止めとなって、下側第1溝44bへの係合軸54の移動が禁止され、係合軸54は上流側第2溝44cに移動する(案内される)。
【0076】
一方、係合軸54が下側第1溝44bの第1分岐部85よりも引き出し方向下流側の位置(図5(a)の位置)から引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動するときには、図5(b)に示すように、係合軸54が第1開閉弁91を弾性に抗して押し上げる結果、係合軸54の上側第1溝44aへの移動が禁止され、係合軸54は第1分岐部85を通過して下側延設溝44b1へ移動する(案内される)。このような構成により、第1開閉弁91によって、係合軸54を第1分岐部85において確実に所望の溝(経路)に案内することができる。
【0077】
図6(a)〜(d)は、第2分岐部86を拡大して示す説明図である。
【0078】
第2分岐部86には第2ガイド部材92が設けられている。この第2ガイド部材92は、第2分岐部86の分岐点86aを支点として幅方向に沿った軸線回り(紙面に垂直な方向の軸線回り)に揺動自在とされ、かつ、先端92a側が第2分岐部86よりも引き出し方向下流側の上側延設溝44a1の上側壁44a11に付勢されて、上側壁44a11との間で開放自在に設けられた弾性を有する第2開閉弁となっている。
【0079】
これにより、係合軸54が上側第1溝44aの第2分岐部86よりも引き出し方向上流側の位置(図6(a)の位置)から引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に移動するときには、図6(b)に示すように、係合軸54が第2開閉弁92を弾性に抗して押し下げ、第2開閉弁92によって上流側第2溝44dが塞がれることから、係合軸54の上流側第2溝44dへの移動が禁止され、係合軸54は第2分岐部86を通過して上側延設溝44a1に移動する(案内される)。
【0080】
一方、係合軸54が上側延設溝44a1の位置(図6(c)の位置)から引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動するときには、図6(d)に示すように、第2開閉弁92が係合軸54の当たり止めとなって、係合軸54の上側第1溝44aへの移動が禁止され、係合軸54は下流側第2溝44dに移動する(案内される)。このような構成により、第2ガイド部材である第2開閉弁によって、係合軸54を第2分岐部86において確実に所望の溝(経路)に案内することができる。
【0081】
次に、上記構成の係合軸54と溝44との係合関係において、収納状態の可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出して、再び固定トレイ部41に収納するまでの、可動トレイ部51の移動経路について、図7A(a)〜(d)及び図7B(e)〜(h)に示す各移動工程図を参照して説明する。
【0082】
可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に収納されている状態(図7A(a)の状態)から、可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出すと、図7A(b)に示すように、係合軸54が下側延設溝44b1から第1分岐部85を経て(第1開閉弁91によって下側第1溝44bへの移動が阻止(図5(d)参照)されて)、上流側第2溝44cに移動する。そして、係合軸54が斜め上方に傾斜して設けられている上流側第2溝44cを移動することによって可動トレイ部51が徐々に上昇し、係合軸54が上流側第2溝44cの上端部まで移動したときには、可動トレイ部51の上面52aが既に固定トレイ部41の載置面42aよりも所定の高さまで上側に突出している状態となる。これにより、排紙トレイ40A上に排出された用紙Pが積載されている場合には、この用紙Pは可動トレイ部51によって若干持ち上げるように支持されることになる。
【0083】
この後、可動トレイ部51をさらに引き出し方向X1に引き出すと、図7A(c)に示すように、係合軸54は、上側第1溝44aを引き出し方向X1に水平状態で移動し、最後には、図7A(d)に示すように、第2分岐部86の第2開閉弁92を押し開けて(図6(b)参照)、上側延設溝44a1まで移動する。このとき、可動トレイ部51は、その上面52aが固定トレイ部41の載置面42aよりも所定の高さまで突出した状態で引き出し方向X1にスライド移動することから、可動トレイ部51に支持された排出済みの用紙Pも共に引き出されることになる。
【0084】
この後、可動トレイ部51から用紙Pを取り出して、可動トレイ部51を引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図7B(e)に示すように、係合軸54は、上側延設溝44a1を引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動し、第2分岐部86において第2開閉弁92に阻止(図6(d)参照)されて、下流側第2溝44dに移動する。
【0085】
そして、係合軸54が斜め下方に傾斜して設けられている下流側第2溝44dを移動することによって可動トレイ部51が徐々に降下し、係合軸54が下流側第2溝44dの下端部まで移動したときには、図7B(f)に示すように、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避する。ここで、可動トレイ部51の上流側端部が固定トレイ部41の載置面42aを上側から下側に通過する位置を、排紙トレイ40Aに排出される用紙の排出先端部より引き出し方向下流側に設定しておけば、可動トレイ部51を収納する際に、既に排紙トレイ40A(より正確には、固定トレイ部41の載置面42a)に用紙が排出されていても、可動トレイ部51がその排出用紙と干渉することはない。
【0086】
この後、可動トレイ部51をさらに引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図7B(g)に示すように、係合軸54は、下側第1溝44bを引き出し方向上流側(収納方向X2)に水平状態で移動し、最終的には、図7B(h)に示すように、第1分岐部85の第1開閉弁91を押し開けて(図5(b)参照)、下側延設溝44b1まで移動する。すなわち、図7A(a)に示した最初の状態に戻る。
【0087】
(具体例2)
図8は、具体例2に係る排紙トレイ40Bの概略断面図(端面図)である。
【0088】
具体例1と具体例2との違いは、係合軸と溝との形成位置を固定トレイ部41と可動トレイ部51とで逆にした点である。
【0089】
すなわち、固定トレイ部41の固定側側壁43に上記係合軸53と同じ係合軸45を形成し、可動トレイ部51の可動側側壁53に上記溝44と同じ溝55を形成したものであり、その他の構成は具体例1と同じであるので、同部材には同符号を付して説明を行うものとする。ただし、溝55については、上側第1溝を55a、下側第1溝を55b、上流側第2溝を55c、下流側第2溝を55d、上側延設溝を55a1、下側延設溝を55b1として以下説明する。なお、下側延設溝55b1は、固定トレイ部41から可動トレイ部51をいっぱいまで引き出したときのストッパ溝として機能し、上側延設溝55a1は、可動トレイ部51を固定トレイ部41にいっぱいまで収納したときのストッパ溝として機能する。
【0090】
具体例2では、可動トレイ部51の上面52aと固定トレイ部41の載置面42aとの高さ方向の位置関係は、図9(a)に示すように、可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に収納されて、係合軸45が上側延設溝55a1に係合している状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避した状態(図8参照)となるように設定されている。すなわち、係合軸45が上側延設溝55a1を含む上側第1溝55aと係合している(上側第1溝55a内を移動している)間は、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避した状態となるように設定されている。
【0091】
ただし、係合軸54が上側延設溝55a1に係合している状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aとほぼ同じ高さ位置であってもよい。少なくとも、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより上側に突出しなければよい。
【0092】
一方、図9(b)に示すように、可動トレイ部51が固定トレイ部41から完全に引き出されて、係合軸54が下側延設溝55b1に係合している状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態となるように設定されている。すなわち、係合軸45が下側延設溝55b1を含む下側第1溝55bと係合している(下側第1溝55b内を移動している)間は、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態となるように設定されている。
【0093】
次に、上記構成の係合軸45と溝55との係合関係において、収納状態の可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出して、再び固定トレイ部41に収納するまでの、可動トレイ部51の移動経路について、図10A(a)〜(d)及び図10B(e)〜(h)に示す各移動工程図を参照して説明する。ただし、具体例2では、実際には、係合軸45の位置が固定であり、溝55の方が係合軸45に案内されてスライド移動するのであるが、以下の説明では、係合軸45が溝55に沿って相対的に移動するものと見做して説明する。
【0094】
可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に収納されている状態(図10A(a)の状態)から、可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出す(引き出し方向X1)と、図10A(b)に示すように、係合軸45が上側延設溝55a1から第2分岐部86を経て(第2開閉弁92によって上側第1溝55aへの相対的な移動が阻止(溝の符号は異なるが図6(d)と同じ状態)されて、下流側第2溝55dに相対的に移動する。そして、係合軸45が斜め下方に傾斜して設けられている下流側第2溝55dを相対的に移動することによって可動トレイ部51が徐々に上昇し、係合軸45が下流側第2溝55dの下端部まで相対的に移動したときには、可動トレイ部51の上面52aが既に固定トレイ部41の載置面42aよりも所定の高さまで上側に突出している状態となる。これにより、排紙トレイ40B上に、排出済みの用紙Pが積載されている場合には、この用紙Pは可動トレイ部51によって若干持ち上げるように支持されることになる。
【0095】
この後、可動トレイ部51をさらに引き出し方向X1に引き出すと、図10A(c)に示すように、係合軸45は、下側第1溝55bを引き出し方向上流側(収納方向X2)に相対的に移動し(すなわち、下側第1溝55b内を左側から右側に水平状態で相対的に移動し)、最後には、図10A(d)に示すように、第2分岐部86の第1開閉弁91を押し開けて(溝の符号は異なるが図5(b)と同じ状態)、下側延設溝55b1まで移動する。このとき、可動トレイ部51は、その上面52aが固定トレイ部41の載置面42aよりも所定の高さまで突出した状態で引き出し方向X1にスライド移動することから、可動トレイ部51に支持された排出済みの用紙Pも共に引き出されることになる。
【0096】
この後、可動トレイ部51から用紙Pを取り出して、可動トレイ部51を引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図10B(e)に示すように、係合軸45は、下側延設溝55b1を引き出し方向上流側(引き出し方向X1)に移動し(すなわち、下側延設溝55b1内を右側から左側に移動し)、第2分岐部86において第1開閉弁91に阻止(溝の符号は異なるが図5(d)と同じ状態)されて、上流側第2溝55cに移動する。
【0097】
そして、係合軸45が斜め上方に傾斜して設けられている上流側第2溝55c内を相対的に移動することによって可動トレイ部51が徐々に降下し、係合軸45が上流側第2溝55cの上端部まで移動したときには、図10B(f)に示すように、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避する。ここで、可動トレイ部51の上流側端部が固定トレイ部41の載置面42aを上側から下側に通過する位置を、排紙トレイ40Bに排出される用紙の排出先端部より引き出し方向下流側に設定しておけば、可動トレイ部51を収納する際に、既に排紙トレイ40B(より正確には、固定トレイ部41の載置面42a)に用紙が排出されていても、可動トレイ部51がその排出用紙と干渉することはない。
【0098】
この後、可動トレイ部51をさらに引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図10B(g)に示すように、係合軸45は、上側第1溝55aを引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に相対的に移動し(すなわち、上側第1溝55a内を右側から左側に相対的に移動し)、最終的には、図10B(h)に示すように、第2分岐部86の第2開閉弁92を押し開けて(溝の符号は異なるが図6(b)と同じ状態)、上側延設溝55a1まで移動する。すなわち、図10A(a)に示した最初の状態に戻る。
【0099】
なお、具体例2において使用した第1開閉弁91は、請求項に記載の第3開閉弁(第3ガイド部材)に相当し、第2開閉弁92は、請求項に記載の第4開閉弁(第4ガイド部材)に相当している。
【0100】
上記具体例1,2では、可動トレイ部51を固定トレイ部41に収納した状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより下側に位置している場合について説明しているが、次の具体例3,4では、可動トレイ部51を固定トレイ部41に収納した状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより上側に位置している場合について説明する。
【0101】
(具体例3)
図11は、具体例3に係る排紙トレイ40Cを搭載した画像形成装置の斜視図、図12は、具体例3に係る排紙トレイ40Cの概略断面図(端面図)である。
【0102】
具体例3の排紙トレイ40Cを構成する固定トレイ部41と可動トレイ部51の基本的な構成は、具体例1の図3で示した構成と同じである。
【0103】
すなわち、具体例3でも、固定トレイ部41は、引き出し方向X1に直交する幅方向Wに2分割された状態で配置されており、この2分割された固定トレイ部41の間に可動トレイ部51が配置された構成となっている。
【0104】
可動トレイ部51は、排紙トレイ40Cに排出され積載された用紙を持ち上げて支持する長方形状の支持板52と、この支持板52の幅方向の各側縁部からそれぞれ垂下された可動側側壁53とを備えており、各可動側側壁53の外面側に係合軸56が突出形成されている。
【0105】
一方、幅方向Wに2分割された各固定トレイ部41は、排紙トレイ40Cに排出された用紙を載置する載置面42aを有する長方形状の載置板42と、載置板42の可動側側壁53に対向する側縁部から垂下された固定側側壁43とを備えており、各固定側側壁43の可動側側壁53に対向する面に、係合軸56が係合されて環状の経路を構成する凹形状の溝46が形成されている。この溝46は、後述する環状の経路に沿った所定のループ形状に形成されている。
【0106】
図13(a),(b)は、可動トレイ部51の可動側側壁53に形成された係合軸56と、固定トレイ部41の固定側側壁43に形成された溝46との係合状態を、各側壁43,53を透視する形で図示した説明図である。図13(a),(b)において、太線で囲った枠部分が固定トレイ部41(固定側側壁43)の外形図であり、細線で囲った枠部分が可動トレイ部51(可動側側壁53)の外形図である。
【0107】
上記したように、係合軸56は、可動トレイ部51の各可動側側壁53の上方位置において、引き出し方向X1に沿って所定の間隔を存して2箇所に形成されている。
【0108】
一方、環状の経路は、引き出し方向X1に沿って上下方向に対峙する上側第1経路及び下側第1経路と、上側第1経路及び下側第1経路に両端が連通する引き出し方向上流側の上流側第2経路及び引き出し方向下流側の下流側第2経路とを含んで構成されている。従って、この経路を構成する溝46は、上側第1経路に沿って延びた上側第1溝46aと、下側第1経路に沿って延びた下側第1溝46bと、上流側第2経路に沿って延びた上流側第2溝46cと、下流側第2経路に沿って延びた下流側第2溝46dとを含んで構成されている。さらに、上側第1溝46aは、上側第1溝46aと上流側第2溝44cとの第1分岐部85からさらに引き出し方向上流側(収納方向X2)に延設された上側第1延設溝46a1を備え、上側第1溝46aと下流側第2溝44dとの第2分岐部86からさらに引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に延設された上側第2延設溝46a2を備えている。上側第2延設溝46a2は、固定トレイ部41から可動トレイ部51をいっぱいまで引き出したときのストッパ溝として機能し、上側第1延設溝46a1は、可動トレイ部51を固定トレイ部41にいっぱいまで収納したときのストッパ溝として機能する。
【0109】
また、上流側第2溝46cは、引き出し方向X1に向かって斜め下方に急傾斜するように設けられ、下流側第2溝46dは、引き出し方向X1に向かって斜め上方に緩傾斜するように設けられている。すなわち、溝46は、その全体が左右非対称の略逆台形形状となっている。
【0110】
具体例3でも、このような環状の溝46が、固定側側壁43の可動側側壁53に対向する面に、引き出し方向X1に沿って所定の間隔を存して2箇所に形成されている。
【0111】
すなわち、可動トレイ部51は、左右の可動側側壁53に2箇所ずつ、合計4箇所に設けられた係合軸56が、固定側側壁43に形成された左右2個ずつ、合計4個の環状の溝46のそれぞれに係合して溝内を移動することで、引き出し方向X1及び収納方向X2に安定してスライド移動することが可能な構成となっている。
【0112】
ここで、可動トレイ部51の上面52aと固定トレイ部41の載置面42aとの高さ方向の位置関係は、図13(a)に示すように、可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に収納されて、係合軸56が上側第1延設溝46a1に係合している状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態(図12参照)となるように設定されている。すなわち、係合軸56が上側第1延設溝46a1及び上側第2延設溝46a2を含む上側第1溝46aと係合している(上側第1溝46a内を移動している)間は、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態となるように設定されている。
【0113】
一方、図13(b)に示すように、引き出された可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納されて、係合軸56が上流側第2溝46cから下側第1溝46bを移動している状態では、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避した状態となるように設定されている。
【0114】
図14(a)〜(d)は、第1分岐部85を拡大して示す説明図である。
【0115】
第1分岐部85には第5ガイド部材95が設けられている。この第5ガイド部材95は、第1分岐部85の分岐点85aを支点として幅方向に沿った軸線回り(紙面に垂直な方向の軸線回り)に揺動自在とされ、かつ、先端95a側が第1分岐部85よりも引き出し方向上流側の上側第1延設溝46a1の下側壁46a11に付勢されて、下側壁46a11との間で開放自在に設けられた弾性を有する第5開閉弁となっている。
【0116】
これにより、係合軸56が上側第1延設溝46a1の位置(図14(a)の位置)から引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に移動するときには、図14(b)に示すように、第5開閉弁95が上流側第2溝46cへの通路を塞いで、係合軸56の上流側第2溝46cへの移動を禁止し、係合軸56を上側第1溝46aに案内する(移動させる)一方、係合軸56が上流側第2溝46cの位置(図14(c)の位置)から引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動するときには、図14(d)に示すように、係合軸56が第5開閉弁95を押し開けて上側第1溝46aへの通路を塞ぐことから、係合軸56の上側第1溝46aへの移動を禁止して、係合軸56を上側第1延設溝46a1に案内する(移動させる)。
【0117】
図15(a)〜(d)は、第2分岐部86を拡大して示す説明図である。
【0118】
第2分岐部86には第6ガイド部材96が設けられている。この第2ガイド部材96は、第2分岐部86の分岐点86aを支点として幅方向に沿った軸線回り(紙面に垂直な方向の軸線回り)に揺動自在とされ、かつ、先端96a側が第2分岐部86よりも引き出し方向下流側の上側第2延設溝46a2の上側壁46a21に付勢されて、上側壁46a21との間で開放自在に設けられた弾性を有する第6開閉弁となっている。
【0119】
これにより、第6開閉弁96は、係合軸56が第2分岐部86よりも引き出し方向上流側の上側第1溝46aの位置(図15(a)の位置)から引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に移動するときには、図15(b)に示すように、係合軸56が第6開閉弁96を弾性に抗して押し下げ、上流側第2溝46dの通路を塞ぐことから、係合軸56は第2分岐部86を通過して上側第2延設溝46a2へ移動する(案内される)。
【0120】
一方、係合軸56が上側第2延設溝46a2の位置(図15(c)の位置)から引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動するときには、図15(d)に示すように、第6開閉弁96が係合軸56の当たり止めとなって、上側第1溝46aへの係合軸54の移動を禁止し、係合軸54を下流側第2溝46dに案内する(移動させる)。このような構成により、第6ガイド部材である第6開閉弁96によって、係合軸56を第2分岐部86において確実に所望の溝(経路)に案内することができる。
【0121】
次に、上記構成の係合軸56と溝46との係合関係において、収納状態の可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出して、再び固定トレイ部41に収納するまでの、可動トレイ部51の移動経路について、図16A(a)〜(d)及び図16B(e)〜(h)に示す各移動工程図を参照して説明する。
【0122】
可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に収納されている状態(図16A(a)の状態)から、可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出すと、図16B(b)に示すように、係合軸56が上側第1延設溝46a1から第1分岐部85を経て(第5開閉弁95によって下流側第2溝46cへの移動が阻止(図14(d)参照)されて)、上側第1溝46aに移動する。そして、可動トレイ部51を固定トレイ部41からさらに引き出すと、図16A(c)に示すように、係合軸56が上側第1溝46aを水平移動し、最後には、図16A(d)に示すように、係合軸56が第2分岐部86の第6開閉弁96を押し開けて(図15(b)参照)、上側第2延設溝46a2まで移動する。このとき、可動トレイ部51は、その上面52aが固定トレイ部41の載置面42aよりも所定の高さまで突出した状態で引き出し方向X1にスライド移動することから、可動トレイ部51に支持された排出済みの用紙Pも共に引き出されることになる。
【0123】
この後、可動トレイ部51から用紙Pを取り出して、可動トレイ部51を引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図16B(e)に示すように、係合軸56は、上側第2延設溝46a2を収納方向X2に移動し、第2分岐部86において第6開閉弁96に阻止(図15(d)参照)されて、下流側第2溝46dに移動する。
【0124】
そして、係合軸54が斜め下方に緩傾斜して設けられている下流側第2溝46dを移動することによって可動トレイ部51が徐々に降下し、係合軸56が下流側第2溝46dの下端部まで移動したときには、図16B(f)に示すように、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避する。ここで、可動トレイ部51の上流側端部が固定トレイ部41の載置面42aを上側から下側に通過する位置を、排紙トレイ40Cに排出される用紙の排出先端部より引き出し方向下流側に設定しておけば、可動トレイ部51を収納する際に、既に排紙トレイ40C(より正確には、固定トレイ部41の載置面42a)に用紙が排出されていても、可動トレイ部51がその排出用紙と干渉することはない。
【0125】
この後、可動トレイ部51をさらに引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図16B(g)に示すように、係合軸56は、下側第1溝46bから上流側第2溝46cに移動し、この時点で可動トレイ部51が上昇に転じる。そして、最終的には、図16B(h)に示すように、第1分岐部85の第5開閉弁95を押し開けて(図14(d)参照)、上側第1延設溝46a1まで移動する。すなわち、図16A(a)に示した最初の状態に戻る。
【0126】
(具体例4)
図17は、具体例4に係る排紙トレイ40Dの概略断面図(端面図)である。
【0127】
具体例3と具体例4との違いは、係合軸と溝との形成位置を固定トレイ部41と可動トレイ部51とで逆にした点である。
【0128】
すなわち、固定トレイ部41の固定側側壁43に上記係合軸56と同じ係合軸47を形成し、可動トレイ部51の可動側側壁53に上記溝46と上下を逆にした溝57を形成したものである。その他の基本的な構成は、具体例3と同じであるので、同部材には同符号を付して説明を行うものとする。
【0129】
図18(a),(b)は、可動トレイ部51の可動側側壁53に形成された溝57と、固定トレイ部41の固定側側壁43に形成された係合軸47との係合状態を、各側壁43,53を透視する形で図示した説明図である。図18(a),(b)において、太線で囲った枠部分が固定トレイ部41(固定側側壁43)の外形図であり、細線で囲った枠部分が可動トレイ部51(可動側側壁53)の外形図である。
【0130】
上記したように、係合軸47は、固定トレイ部41の各可動側側壁43の下方位置において、引き出し方向X1に沿って所定の間隔を存して2箇所に形成されている。
【0131】
一方、環状の経路に形成された溝57は、引き出し方向X1に沿って上下方向に対峙する上側第1溝57a及び下側第1溝57bと、上側第1溝57a及び下側第1溝57bに連通する上流側第2溝57c及び下流側第2溝57dとを含んで構成されている。さらに、下側第1溝57bは、下側第1溝57bと上流側第2溝57cとの第1分岐部85からさらに引き出し方向上流側(収納方向X2)に延設された下側第1延設溝57b1を備え、下側第1溝57bと下流側第2溝57dとの第2分岐部86からさらに引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に延設された下側第2延設溝57b2を備えている。下側第1延設溝57b1は、固定トレイ部41から可動トレイ部51をいっぱいまで引き出したときのストッパ溝として機能し、下側第2延設溝57b2は、可動トレイ部51を固定トレイ部41にいっぱいまで収納したときのストッパ溝として機能する。
【0132】
また、上流側第2溝57cは、引き出し方向X1に向かって斜め上方に急傾斜するように設けられ、下流側第2溝57dは、引き出し方向X1に向かって斜め下方に緩傾斜するように設けられている。すなわち、溝57は、その全体が左右非対称な略台形形状となっている。
【0133】
ここで、可動トレイ部51の上面52aと固定トレイ部41の載置面42aとの高さ方向の位置関係は、図18(a)に示すように、可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に収納されて、係合軸47が下側第1延設溝57b1に係合している状態において、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態(図17参照)となるように設定されている。すなわち、係合軸47が下側第1延設溝57b1及び下側第2延設溝57b2を含む下側第1溝57bと係合している(下側第1溝57b内を移動している)間は、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より上側に突出した状態となるように設定されている。
【0134】
一方、図18(b)に示すように、引き出された可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納されて、係合軸47が上流側第2溝57cから上側第1溝57aを移動している状態では、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避した状態となるように設定されている。
【0135】
図19(a)〜(d)は、第1分岐部85を拡大して示す説明図である。
【0136】
第1分岐部85には第7ガイド部材97が設けられている。この第5ガイド部材97は、第1分岐部85の分岐点85aを支点として幅方向に沿った軸線回り(紙面に垂直な方向の軸線回り)に揺動自在とされ、かつ、先端97a側が第1分岐部85よりも引き出し方向上流側の下側第1延設溝57b1の下側壁57b11に付勢されて、下側壁57b11との間で開放自在に設けられた弾性を有する第7開閉弁となっている。
【0137】
これにより、係合軸47が第1分岐部85より引き出し方向下流側の下側第2溝47dの位置(図19(a)の位置)から引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動するときには、図19(b)に示すように、係合軸47が第7開閉弁97を押し開けて上流側第2溝57cへの通路を塞ぎ、係合軸47の上流側第2溝57cへの移動を禁止して、係合軸47を下側第1延設溝57b1に案内する(移動させる)一方、係合軸47が下側第1延設溝57b1の位置(図19(c)の位置)から引き出し方向下流側(引き出し方向X1)に移動するときには、図19(d)に示すように、第7開閉弁97が当たり止めとなって係合軸47の下側第1溝57bへの移動を禁止し、係合軸47を上流側第2溝57cに案内する。
【0138】
図20(a)〜(d)は、第2分岐部86を拡大して示す説明図である。
【0139】
第2分岐部86には第8ガイド部材98が設けられている。この第8ガイド部材98は、第2分岐部86の分岐点86aを支点として幅方向に沿った軸線回り(紙面に垂直な方向の軸線回り)に揺動自在とされ、かつ、先端98a側が第2分岐部86よりも引き出し方向下流側の下側第2延設溝57b2の上側壁57b21に付勢されて、上側壁57b21との間で開放自在に設けられた弾性を有する第8開閉弁となっている。
【0140】
これにより、第8開閉弁98は、係合軸47が第2分岐部86よりも引き出し方向上流側の下流側第2溝57dの位置(図20(a)の位置)から引き出し方向上流側(引き出し方向X1)に移動するときには、図20(b)に示すように、係合軸47が第8開閉弁98を弾性に抗して押し下げ、下側第1溝57bの通路を塞ぐことから、係合軸47が第2分岐部86を通過して下側第2延設溝57b2に案内される(移動する)。
【0141】
一方、係合軸47が下側第2延設溝57b2の位置(図20(c)の位置)から引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動するときには、図20(d)に示すように、第8開閉弁98が上流側第2溝57dの通路を塞いでいるので、係合軸47は上流側第2溝57dへの移動を禁止し、係合軸47を下側第1溝57bに移動する(案内される)。このような構成により、第8ガイド部材である第8開閉弁98によって、係合軸47を第2分岐部86において確実に所望の溝(経路)に案内することができる。
【0142】
次に、上記構成の係合軸47と溝57との係合関係において、収納状態の可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出して、再び固定トレイ部41に収納するまでの、可動トレイ部51の移動経路について、図21A(a)〜(d)及び図21B(e)〜(h)に示す各移動工程図を参照して説明する。ただし、具体例4では、実際には、係合軸47の位置が固定であり、溝57の方が係合軸47に案内されてスライド移動するのであるが、以下の説明では、係合軸47が溝57に沿って相対的に移動するものと見做して説明する。
【0143】
可動トレイ部51が固定トレイ部41に完全に収納されている状態(図21A(a)の状態)から、可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出し方向X1に引き出すと、図21A(b)に示すように、係合軸47が下側第2延設溝57b2から第2分岐部86を経て(第8開閉弁98によって下流側第2溝57dへの移動が阻止(図20(d)参照)されて)、下側第1溝57bに相対的に移動する。そして、可動トレイ部51を固定トレイ部41から引き出し方向X1にさらに引き出すと、図21A(c)に示すように係合軸47が下側第1溝57bを相対的に水平移動し、最後には、図21A(d)に示すように、係合軸47が第1分岐部85の第7開閉弁97を押し開けて(図19(b)参照)、下側第1延設溝57b1まで移動する。このとき、可動トレイ部51は、その上面52aが固定トレイ部41の載置面42aよりも所定の高さまで突出した状態で引き出し方向X1にスライド移動することから、可動トレイ部51に支持された排出済みの用紙Pも共に引き出されることになる。
【0144】
この後、可動トレイ部51から用紙Pを取り出して、可動トレイ部51を引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図21B(e)に示すように、係合軸47は、下側第1延設溝57b1を引き出し方向上流側(収納方向X2)に移動し、第1分岐部85において第7開閉弁97に阻止(図19(d)参照)されて、上流側第2溝57cに移動する。
【0145】
そして、係合軸47が斜め上方に急傾斜して設けられている上流側第2溝57cを移動することによって可動トレイ部51が徐々に降下し、係合軸47が上流側第2溝57cの上端部まで移動したときには、図21B(f)に示すように、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置より下側に退避する。ここで、可動トレイ部51の上流側端部が固定トレイ部41の載置面42aを上側から下側に通過する位置を、排紙トレイ40Dに排出される用紙の排出先端部より引き出し方向下流側に設定しておけば、可動トレイ部51を収納する際に、既に排紙トレイ40D(より正確には、固定トレイ部41の載置面42a)に用紙が排出されていても、可動トレイ部51がその排出用紙と干渉することはない。
【0146】
この後、可動トレイ部51をさらに引き出し方向上流側(収納方向X2)に押し込むと、図21B(g)に示すように、係合軸47は、上側第1溝57aから下流側第2溝57dに移動し、この時点で可動トレイ部51が上昇に転じる。そして、最終的には、図21B(h)に示すように、第2分岐部86の第8開閉弁98を押し開けて(図20(b)参照)、下側第2延設溝57b2まで移動する。すなわち、図21A(a)に示した最初の状態に戻る。
【0147】
以上、具体例1〜4を示して本発明の排紙トレイの構成を具体的に説明したが、ここで本発明の特徴についてまとめておく。
【0148】
具体例1,2では、可動トレイ部51が固定トレイ部41から引き出されるときには、可動トレイ部51と共に用紙を引き出し方向に移動させる一方、引き出された状態の可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納されるときには、その時点で固定トレイ部41に排出されている用紙に干渉することなく可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納される構成としている。この構成によれば、胴内排出型の画像形成装置に本発明の排紙トレイを適用した場合に、コンパクト化により胴内の排出空間が狭い(特に、高さ方向の空間幅が狭い)ため排出された用紙を取り出しにくい場合であっても、可動トレイ部51を引き出すことで、排紙トレイに載置されている用紙を容易に取り出すことが可能となる。
【0149】
また、具体例1,2によれば、可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納されている状態では、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置または該載置面42aの位置より下側に退避しており、可動トレイ部51が固定トレイ部41から引き出されると、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより上側に突出する構成としている。このような構成によれば、可動トレイ部51を引き出すとき、排紙トレイ上に載置されている用紙を可動トレイ部51の上面52aに確実に載置させて引き出すことができるため、排出された用紙を確実に取り出すことができる。
【0150】
また、具体例1,2によれば、可動トレイ部51が固定トレイ部41から引き出されると、可動トレイ部51が引き出し方向に向かって斜め上方に移動する構成としている。このような構成によれば、可動トレイ部51の引き出し過程において、固定トレイ部41の載置面42aに載置されている排出済みの用紙を可動トレイ部51の上面52aにスムーズに載せ換えて引き出すことができる。
【0151】
また、具体例1,2によれば、可動トレイ部51が引き出された状態から固定トレイ部41に収納されるときには、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aの位置または該載置面42aの位置より下側に移動する構成としている。
【0152】
また、具体例1,2によれば、可動トレイ部51が引き出された状態から固定トレイ部41に収納されると、可動トレイ部51が収納方向に向かって斜め下方に移動する構成としている。このような構成によれば、可動トレイ部51を収納するとき、可動トレイ部51が固定トレイ部41の載置面42aに載置されている用紙と干渉することなく、スムーズに固定トレイ部41に収納することができる。
【0153】
また、具体例3,4では、可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納されている状態及び固定トレイ部41から引き出されている状態では、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより上側に突出しており、引き出された状態の可動トレイ部51が固定トレイ部41に収納されるときには、可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより下側に退避して収納され、収納後は再び可動トレイ部51の上面52aが固定トレイ部41の載置面42aより上側に突出する構成としている。このような構成によれば、可動トレイ部51を引き出すとき、可動トレイ部51の上面52aに載置された排出も確実に引き出すことができるため、排紙トレイ上に排出された用紙を確実に取り出すことができる。
【0154】
また、具体例3,4によれば、可動トレイ部51が引き出された状態から固定トレイ部41に収納されるときには、可動トレイ部51が収納方向に向かって斜め下方に移動する構成としている。このような構成によれば、可動トレイ部51を収納するとき、可動トレイ部51が固定トレイ部41の載置面42aに載置されている用紙と干渉することなく、スムーズに固定トレイ部41に収納することができる。
【0155】
なお、今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0156】
40A〜40D 排紙トレイ
41 固定トレイ部
42 載置板
42a 載置面
43 側壁(固定側側壁)
44,46,55,57 溝
44a,46a,55a,57a 上側第1溝
44a1,55a1 上側延設溝
44b,46b,55b,57b 下側第1溝
44b1,55b1 下側延設溝
44c,46c,55c,57c 上流側第2溝
44d,46d,55d,57d 下流側第2溝
45,47,54,56 係合軸
46a1 上側第1延設溝
46a2 上側第2延設溝
51 可動トレイ部
52 支持板
52a 上面
52b 突出部
53 側壁(可動側側壁)
57b1 下側第1延設溝
57b2 下側第2延設溝
85 第1分岐部
86 第2分岐部
91 第1開閉弁(第1ガイド部材)
92 第2開閉弁(第2ガイド部材)
95 第5開閉弁(第5ガイド部材)
96 第6開閉弁(第6ガイド部材)
97 第7開閉弁(第7ガイド部材)
98 第8開閉弁(第8ガイド部材)
91a,92a,95a,96a,97a,98a 先端
100 画像形成装置
110 装置本体
111 光学ユニット収納部
112 画像形成収納部
113 胴内排出空間部
P 用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を排出する用紙排出部から排出された前記用紙を載置する排紙トレイであって、
固定トレイ部と、
前記固定トレイ部の前記用紙の載置面に沿って前記固定トレイ部から予め定めた引き出し方向に引き出される一方、前記固定トレイ部に収納される構成とされた可動トレイ部と、を備え、
前記可動トレイ部が引き出されるときには、前記可動トレイ部と共に前記用紙を前記引き出し方向に移動させる一方、前記可動トレイ部を前記引き出し方向と反対の方向に移動させて収納されるときには、前記用紙排出部から前記固定トレイ部に排出されている用紙に干渉することなく前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納される構成とされていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項2】
請求項1に記載の排紙トレイであって、
前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納されている状態では、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の前記載置面の位置または該載置面の位置より下側に退避しており、前記可動トレイ部が前記固定トレイ部から引き出されると、前記可動トレイ部が前記引き出し方向に向かって斜め上方に移動して、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の載置面より上側に突出し、前記可動トレイ部が引き出された状態から前記固定トレイ部に収納されると、前記引き出し方向と反対の方向に向かって斜め下方に移動して、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の載置面の位置または該載置面の位置より下側に移動することを特徴とする排紙トレイ。
【請求項3】
請求項1に記載の排紙トレイであって、
前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納されている状態及び前記固定トレイ部から引き出されている状態では、前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の前記載置面より上側に突出しており、
引き出された状態から前記可動トレイ部が前記固定トレイ部に収納されるときには、前記可動トレイ部が前記引き出し方向と反対の方向に向かって斜め下方に移動することで、前記可動トレイ部の前記上面が前記固定トレイ部の前記載置面の位置より下側に退避して収納され、収納後は再び前記可動トレイ部の上面が前記固定トレイ部の載置面より上側に突出する構成とされていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の排紙トレイであって、
前記可動トレイ部の移動経路が環状の経路を含んでおり、前記環状の経路は、前記引き出し方向に沿って上下方向に対峙する上側第1経路及び下側第1経路と、前記上側第1経路及び下側第1経路に両端が連通する前記引き出し方向上流側の上流側第2経路及び前記引き出し方向下流側の下流側第2経路とで構成されていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項5】
請求項4に記載の排紙トレイであって、
前記固定トレイ部の前記引き出し方向に沿う固定側側壁、または、前記固定側側壁に対向する前記可動トレイ部の可動側側壁のいずれか一方の側壁には、前記上側第1経路に沿って延びた凹形状の上側第1溝と、前記下側第1経路に沿って延びた凹形状の下側第1溝と、前記上流側第2経路に沿って延びた凹形状の上流側第2溝と、前記下流側第2経路に沿って延びた凹形状の下流側第2溝と、前記下側第1溝と前記上流側第2溝との分岐部である第1分岐部からさらに引き出し方向上流側に延設された第1延設溝と、前記上側第1溝と前記下流側第2溝との分岐部である第2分岐部からさらに引き出し方向下流側に延設された第2延設溝とが設けられ、他方の側壁には、前記各溝と係合する係合軸が設けられていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項6】
請求項5に記載の排紙トレイであって、
前記第1分岐部には、一つの溝から他の2つの溝に向かって前記係合軸が移動するときには、前記2つの溝のうちいずれか一方の溝への移動を禁止して他方の溝への移動を許容するように開閉動作する第1開閉弁が設けられ、
前記第2分岐部には、一つの溝から他の2つの溝に向かって前記係合軸が移動するときには、前記2つの溝のうちいずれか一方の溝への移動を禁止して他方の溝への移動を許容するように開閉動作する第2開閉弁が設けられていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載の排紙トレイであって、
前記各溝は前記引き出し方向に直交する幅方向の両側において前記引き出し方向に沿って2箇所に設けられ、かつ、前記係合軸は前記幅方向の両側において前記引き出し方向に沿って2箇所に設けられていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の排紙トレイであって、
前記可動トレイ部は、前記引き出し方向の下流側端部に把持部を備えていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項9】
請求項8に記載の排紙トレイであって、
前記把持部は、前記用紙排出部から排出された前記用紙の排出方向への移動を規制するガイド部材を兼ねていることを特徴とする排紙トレイ。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の排紙トレイと、給紙トレイに収容された用紙を前記排紙トレイに搬送する用紙搬送系と、搬送途中の用紙にトナー像を形成する画像形成部とを備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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