説明

接着剤の硬化判定方法

【課題】実際の製品に組み込まれている被接着部同士を接着した接着剤に基づいて、接着剤の硬化を判定することができるとともに、製品の部位毎に接着剤の硬化を判定できる接着剤の硬化判定方法を提供する。
【解決手段】接着剤7に向けて超音波を発振させることで、接着剤中の超音波の音速または接着剤を通過した超音波の振幅を検知する第1ステップS1と、第1ステップS1で検知された音速または振幅が、接着剤の硬化前における音速または振幅の値である基準値から所定の割合以上変化したかどうかを判断し、該割合以上変化したら、接着剤が硬化したと判定する第2ステップS2と、を有する。第2ステップS2で接着剤が硬化したと判定するまで、第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の被接着部と第2の被接着部とを接着するためにこれらの間に設けられた接着剤が硬化したかを判定する接着剤の硬化判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の製品に組み込まれている第1および第2の被接着部を接着した接着剤が硬化したかどうかの判定は、通常、その接着剤のサンプルを別個に用意して行っていた。即ち、サンプルを空気中に所定時間放置し、その後、サンプルが硬化したかを判定していた。代わりに、製品とは別個に、接着剤で部材同士を接着した試験体を用意し、この試験体を空気中に所定時間放置し、その後、試験体の引張試験等を行うことで、接着剤が硬化したかどうかを判定していた。
【0003】
本願の先行技術文献として、例えば下記特許文献1、2がある。
【特許文献1】特開昭62−277554号公報
【特許文献2】特開2002−31625号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、サンプルや試験体で接着剤の硬化を判定するため、実際の製品に使用された接着剤の硬化とは必ずしも一致しない場合がある。
また、サンプルや試験体に基づいて接着剤の硬化を判定する場合には、実際の製品における部位毎の接着剤硬化度のバラツキを把握できない。
さらに、サンプルや試験体の作成、硬化度試験の手間、費用がかかる。
【0005】
従って、サンプルや試験体ではなく、製品に実際に組み込まれている第1および第2の被接着部を接着した接着剤に基づいて接着剤の硬化を判定する方法が望まれるが、従来において適切な方法がなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、実際の製品に組み込まれている被接着部同士を接着した接着剤に基づいて、接着剤の硬化を判定することができるとともに、製品の部位毎に接着剤の硬化を判定できる接着剤の硬化判定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明によると、第1の被接着部と第2の被接着部とを接着するためにこれらの間に設けられた接着剤が硬化したかを判定する接着剤の硬化判定方法であって、
前記接着剤に向けて超音波を発振させることで、前記接着剤中の超音波の音速または前記接着剤を通過した超音波の振幅を検知する第1ステップと、
該第1ステップで検知された前記音速または前記振幅が、前記接着剤の硬化前における前記音速または前記振幅の値である基準値から所定の割合以上変化したかどうかを判断し、該割合以上変化したら、前記接着剤が硬化したと判定する第2ステップと、を有し、
前記第2ステップで前記接着剤が硬化したと判定するまで、前記第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行う、ことを特徴とする接着剤の硬化判定方法が提供される。
【0008】
上記本発明の方法では、前記接着剤に向けて超音波を発振させることで、前記接着剤中の超音波の音速または前記接着剤を通過した超音波の振幅を検知する第1ステップと、該第1ステップで検知された前記音速または前記振幅が、前記接着剤の硬化前における前記音速または前記振幅の値である基準値から所定の割合以上変化したかどうかを判断し、該割合以上変化したら、前記接着剤が硬化したと判定する第2ステップと、を有し、前記第2ステップで前記接着剤が硬化したと判定するまで、前記第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行うので、実際の製品に組み込まれている第1の被接着部と第2の被接着部との接着剤に基づいて、接着剤の硬化を判定することができる。また、製品の部位毎に本発明の方法を行うことで、部位毎に接着剤の硬化を判定できる。さらに、接着剤の硬化度の経時変化を容易に把握でき、製品の接着剤硬化判定毎に、サンプルや試験体を作成し硬化度試験を行う必要が無くなるので、サンプルや試験体の作成および硬化度試験の手間、費用が軽減される。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明によると、第1の被接着部と第2の被接着部とを接着するためにこれらの間に設けられた接着剤が硬化したかを判定する接着剤の硬化判定方法であって、
時間間隔をおいて前記接着剤に向けて超音波を発振させることで、前記接着剤中における超音波の音速の前記時間間隔に対する変化率、または、前記接着剤を通過した超音波の振幅の前記時間間隔に対する変化率を検知する第1ステップと、
検知された前記変化率が所定値以下になったかを判断し、該所定値以下になったら、前記接着剤が硬化したと判定する第2ステップと、を有し、
前記第2ステップで前記接着剤が硬化したと判定するまで、第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行う、ことを特徴とする接着剤の硬化判定方法が提供される。
【0010】
上記本発明の方法では、時間間隔をおいて前記接着剤に向けて超音波を発振させることで、前記接着剤中における超音波の音速の前記時間間隔に対する変化率、または、前記接着剤を通過した超音波の振幅の前記時間間隔に対する変化率を検知する第1ステップと、検知された前記変化率が所定値以下になったかを判断し、該所定値以下になったら、前記接着剤が硬化したと判定する第2ステップと、を有し、前記第2ステップで前記接着剤が硬化したと判定するまで、第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行うので、実際の製品に組み込まれている第1の被接着部と第2の被接着部との接着剤に基づいて、接着剤の硬化を判定することができる。また、製品の部位毎に本発明の方法を行うことで、部位毎に接着剤の硬化を判定できる。さらに、接着剤の硬化度の経時変化を容易に把握でき、製品の接着剤硬化判定毎に、サンプルや試験体を作成し硬化度試験を行う必要が無くなるので、サンプルや試験体の作成および硬化度試験の手間、費用が軽減される。
【発明の効果】
【0011】
上述した本発明によると、実際の製品に組み込まれている被接着部同士を接着した接着剤に基づいて、接着剤の硬化を判定することができるとともに、製品の部位毎に接着剤の硬化を判定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0013】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態による接着剤の硬化判定方法を示す図である。本実施形態による接着剤の硬化判定方法は、図1のように所定の製品に組み込まれた第1の被接着部3と第2の被接着部5とを接着するためにこれらの間に設けられた接着剤7(接着層)が硬化したかを判定する方法である。図1において、第1の被接着部3の表面に、超音波探触子8が組み込まれた超音波送受信装置13が貼り付けられている。超音波探触子8は、超音波の送信と受信を行う。また、この超音波探触子8は制御装置15に接続されている。また、図1の例では、第1の被接着部3と第2の被接着部5との間には、両者間の間隔を保持するブロック17が設けられている。また、図1の例では、超音波は接着剤7の厚み方向に伝播するようになっている。
【0014】
図2は、第1実施形態による接着剤の硬化判定方法を示すフローチャートである。
【0015】
ステップS1において、接着剤7に向けて超音波(超音波パルス)を発振させ、接着剤7中の超音波の音速または接着剤7を通過した超音波の振幅を検知する。具体的には、制御装置15が超音波探触子8に超音波を発振させ、これにより、超音波が超音波探触子8から第2の被接着部5に向けて伝播し、第1の被接着部3と接着剤7との境界面19から(第1次的に)反射してくる第1反射超音波と、接着剤7と第2の被接着部5との境界面21から(第1次的に)反射してくる第2反射超音波と、を超音波探触子8で検知する。検知された第1反射超音波と第2反射超音波のデータは制御装置15へ出力され、制御装置15のディスプレイに表示される。図3は、このように表示された第1反射超音波と第2反射超音波を示している。図3において、横軸は時間であり、縦軸は超音波の振幅である。
制御装置15は、前記データに基づいて、接着剤7中の超音波の音速、接着剤7を伝播した超音波の振幅を取得する。音速は、接着剤7の厚みLを、第1反射超音波を受信した時点t1と第2反射超音波を受信した時点t2との時間差Δtで割った値である。接着剤7の厚みLは、予め分かっており、例えばブロック17の厚みと同じである。従って、制御装置15は、Δtと予め記憶している厚みLから、接着剤7中の超音波の音速を算出する。
また、制御装置15は、図3における第2反射超音波の振幅を、接着剤7を通過した超音波の振幅として取得する。
【0016】
ステップS2において、ステップS1で検知された前記音速または前記振幅が、接着剤7の硬化前の所定時点おける前記音速または前記振幅の値V0(即ち、基準値)からこの値V0に対して所定の割合以上変化したかどうかを判断し、該割合以上変化したら、接着剤7が硬化したと判定する。この判定は、制御装置15が自動的に行ってもよい。この場合、制御装置15は、上記基準値V0と前記所定の割合を予め記憶しており、接着剤7が硬化したと判定すると、その旨を示す信号を出力する(例えば、上記ディスプレイ上にその旨を表示する)。
接着剤7の硬化前の所定時点おける前記音速の値V0と前記所定の割合は、予め設定しておくことができる。例えば、試験片同士を接着剤7で接着した試験体に対して経過時間と超音波の音速との関係を実験的に求めておき、この関係に基づいて、前記音速の値V0と前記所定の割合を予め設定しておくことができる。図4は、実験的に求めた前記関係を示すグラフである。図4の例のように、V0は、前記試験体の製作時点の値であってよく、前記所定の割合は、例えば30%であってよい。なお、接着剤7の硬化前の所定時点おける前記振幅の値V0と、これについての前記所定の割合も、同様に予め設定しておくことができる。
【0017】
ステップS2で接着剤7が硬化したと判定するまで、ステップS1およびステップS2を繰り返して行う、即ち、ステップS1、S2を接着剤7の硬化前から時間間隔をおいて繰り返して行う。例えば、数十分毎または1時間毎に、ステップS1を行ってよい。具体的には、制御装置15が、所定の時間間隔を置いて超音波探触子8に超音波を発振させ、上述の第1反射超音波と第2反射超音波のデータを受信して、該データに基づいて上述の判断を行う。
【0018】
上述した第1実施形態による接着剤の硬化判定方法では、接着剤7に向けて超音波を発振させ、接着剤7中の超音波の音速または接着剤7を通過した超音波の振幅を検知する第1ステップS1と、該第1ステップS1で検知された前記音速または前記振幅が、接着剤7の硬化前における前記音速または前記振幅の値である基準値から所定の割合以上変化したかどうかを判断し、該割合以上変化したら、接着剤7が硬化したと判定する第2ステップS2と、を有し、第2ステップS2で接着剤7が硬化したと判定するまで、第1ステップS1および第2ステップS2を繰り返して行うので、実際の製品に組み込まれている第1の被接着部3と第2の被接着部5との接着剤7に基づいて、接着剤7の硬化を判定することができる。また、製品の部位毎に本実施形態の方法を行うことで、部位毎に接着剤7の硬化を判定できる。さらに、接着剤7の硬化度の経時変化を容易に把握でき、製品の接着剤硬化判定毎に、サンプルや試験体を作成し硬化度試験を行う必要が無くなるので、サンプルや試験体の作成および硬化度試験の手間、費用が軽減される。
【0019】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態による接着剤の硬化判定方法を説明する。第2実施形態の方法も図2の構成で行える。図5は、第2実施形態による接着剤の硬化判定方法を示すフローチャートである。
【0020】
ステップS11において、時間間隔をおいて接着剤7に向けて超音波(超音波パルス)を発振させることで、接着剤7中における超音波の音速の前記時間間隔に対する変化率、または、接着剤7を通過した超音波の振幅の前記時間間隔に対する変化率を検知する。具体的には、第1時点とこれから時間間隔を置いた第2時点の各々において、制御装置15が超音波探触子8に超音波を発振させ、これにより、超音波が超音波探触子8から第2の被接着部5に向けて伝播し、第1の被接着部3と接着剤7との境界面19から(第1次的に)反射してくる第1反射超音波と、接着剤7と第2の被接着部5との境界面21から(第1次的に)反射してくる第2反射超音波と、を超音波探触子8で検知する。検知された第1反射超音波と第2反射超音波のデータは制御装置15へ出力され、上述の図3のように制御装置15のディスプレイに表示される。
また、制御装置15は、第1時点と第2時点の各々について、前記データに基づいて、第1実施形態と同様に、接着剤7中の超音波の音速、接着剤7を伝播した超音波の振幅を取得する。さらに、制御装置15は、第1時点(後述のように再びステップS11を行う場合は、第m時点(mは2以上の整数))に関する前記音速と第2時点(後述のように再びステップS11を行う場合は、第(m+1)時点(mは2以上の整数))に関する前記音速との差を、第1時点(第m時点)と第2時点(第(m+1)時点)の時間差で割った値を音速の変化率として算出する。また、制御装置15は、第1時点に関する前記振幅と第2時点に関する前記振幅との差を、第1時点と第2時点の時間差で割った値を振幅の前記変化率として算出する。
【0021】
ステップS12において、ステップS11で検知された前記音速の変化率または前記振幅の変化率が、所定値以下になったかを判断し、該所定値以下になったら、接着剤7が硬化したと判定する。この判定は、制御装置15が自動的に行ってもよい。この場合、制御装置15は、前記所定値を予め記憶しており、接着剤7が硬化したと判定すると、その旨を示す信号を出力する(例えば、上記ディスプレイ上にその旨を表示する)。
【0022】
ステップS12で接着剤7が硬化したと判定するまで、ステップS11およびステップS12を繰り返して行う。即ち、時間間隔をおいた前記第1時点、前記第2時点、第3時点、第4時点・・・の各々で、上述のように超音波探触子8に超音波を発振させ、これら各時点について前記音速と前記振幅を取得し、上述のように前記第1時点と前記第2時点との時間間隔に対する(前記音速、前記振幅の)前記変化率を取得し、同様に、第2時点と第3時点との時間間隔に対する前記変化率を取得し、第3時点と第4時点との時間間隔に対する前記変化率を取得し、・・・といった処理を、前記変化率が前記所定値以下になる第n時点まで行う。
【0023】
上述した第2実施形態による接着剤の硬化判定方法では、時間間隔をおいて接着剤7に向けて超音波を発振させることで、接着剤7中における超音波の音速の前記時間間隔に対する変化率、または、接着剤7を通過した超音波の振幅の前記時間間隔に対する変化率を検知する第1ステップと、検知された前記変化率が所定値以下になったかを判断し、該所定値以下になったら、接着剤7が硬化したと判定する第2ステップと、を有し、第2ステップで接着剤7が硬化したと判定するまで、第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行うので、実際の製品に組み込まれている第1の被接着部3と第2の被接着部5との接着剤7に基づいて、接着剤7の硬化を判定することができる。また、製品の部位毎に本実施形態の方法を行うことで、部位毎に接着剤7の硬化を判定できる。さらに、接着剤7の硬化度の経時変化を容易に把握でき、製品の接着剤硬化判定毎に、サンプルや試験体を作成し硬化度試験を行う必要が無くなるので、サンプルや試験体の作成および硬化度試験の手間、費用が軽減される。
【0024】
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
【0025】
上述した図1では、超音波探触子8が超音波送受信装置13に組み込まれていたが、図6のように、超音波探触子8の代わりに、超音波発振器9と超音波受信器11をそれぞれ第1の被接着部3の表面上の別個の位置に設けてもよい。この場合、超音波接着剤7の前記厚みLは、超音波の伝播方向における接着剤7の寸法に置き換えられるが、他の点は第1実施形態または第2実施形態と同じであってよい。
また、図7のように、超音波探触子8の代わりに、超音波発振器9と超音波受信器11を、それぞれ第1の被接着部3の表面と第2の被接着部5の表面に貼り付けてもよい。この場合、超音波発振器9から発振されて第1の被接着部3、接着剤7、第2の被接着部5を通過し超音波受信器11で(第1次的に)受信された超音波を、上述の第1反射超音波とし、超音波発振器9から発振されて第1の被接着部3、接着剤7を通過し、境界面21で反射して接着剤7を通過し、さらに境界面19で反射して接着剤7、第2の被接着部5を通過して超音波受信器11で(第1次的に)受信された超音波を、上述の第2反射超音波としてよい。従って、この場合、接着剤7中の超音波の音速は、予め分かっている接着剤7の厚みLを2倍した値を、超音波受信器11が第1反射超音波を受信した時点t1と第2反射超音波を受信した時点t2との時間差Δtで割った値である。この値が、制御装置15により、Δtと予め記憶している厚みLから、接着剤7中の超音波の音速として算出される。また、検知する超音波の前記振幅は、第1反射超音波または第2反射超音波の振幅であってよい。図7の場合、他の点は第1実施形態または第2実施形態と同じであってよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施形態による方法を実施するための構成図である。
【図2】第1実施形態による接着剤の硬化判定方法を示すフローチャートである。
【図3】受信した超音波パルスを示す図である。
【図4】接着剤の硬化度と超音波の音速との関係を示す図である。
【図5】第2実施形態による接着剤の硬化判定方法を示すフローチャートである。
【図6】超音波発振器と超音波受信器の別の配置例を示す図である。
【図7】超音波発振器と超音波受信器の別の配置例を示す図である。
【符号の説明】
【0027】
3・・・第1の被接着部、5・・・第2の被接着部、7・・・接着剤、8・・・超音波探触子、9・・・超音波発振器、11・・・超音波受信器、13・・・超音波送受信装置、15・・・制御装置、17・・・ブロック、19、21・・・境界面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の被接着部と第2の被接着部とを接着するためにこれらの間に設けられた接着剤が硬化したかを判定する接着剤の硬化判定方法であって、
前記接着剤に向けて超音波を発振させることで、前記接着剤中の超音波の音速または前記接着剤を通過した超音波の振幅を検知する第1ステップと、
該第1ステップで検知された前記音速または前記振幅が、前記接着剤の硬化前における前記音速または前記振幅の値である基準値から所定の割合以上変化したかどうかを判断し、該割合以上変化したら、前記接着剤が硬化したと判定する第2ステップと、を有し、
前記第2ステップで前記接着剤が硬化したと判定するまで、前記第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行う、ことを特徴とする接着剤の硬化判定方法。
【請求項2】
第1の被接着部と第2の被接着部とを接着するためにこれらの間に設けられた接着剤が硬化したかを判定する接着剤の硬化判定方法であって、
時間間隔をおいて前記接着剤に向けて超音波を発振させることで、前記接着剤中における超音波の音速の前記時間間隔に対する変化率、または、前記接着剤を通過した超音波の振幅の前記時間間隔に対する変化率を検知する第1ステップと、
検知された前記変化率が所定値以下になったかを判断し、該所定値以下になったら、前記接着剤が硬化したと判定する第2ステップと、を有し、
前記第2ステップで前記接着剤が硬化したと判定するまで、第1ステップおよび第2ステップを繰り返して行う、ことを特徴とする接着剤の硬化判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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