接触操作装置
【課題】ユーザが意図するタッチパネル上の接触点の数を確実に計数する。
【解決手段】タッチパネル部4aにおいて、最初の接触点も含めてその接触開始時から所定の計数時間T1内に接触開始が検知された接触点の数の合計を一括接触点数として計数する。この計数時間T1が十分短い時間に設定されていれば、計数される一括接触点数はユーザの意図していた接触点の数として計数される。これにより複数の指で多少雑に接触した場合でも、ユーザが意図するタッチパネル部4a上の接触点の数を一括接触点数として確実に計数することができ、当該一括接触点数に対応付けられた実行プログラム群を実行することができる。
【解決手段】タッチパネル部4aにおいて、最初の接触点も含めてその接触開始時から所定の計数時間T1内に接触開始が検知された接触点の数の合計を一括接触点数として計数する。この計数時間T1が十分短い時間に設定されていれば、計数される一括接触点数はユーザの意図していた接触点の数として計数される。これにより複数の指で多少雑に接触した場合でも、ユーザが意図するタッチパネル部4a上の接触点の数を一括接触点数として確実に計数することができ、当該一括接触点数に対応付けられた実行プログラム群を実行することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作者からの接触を検知するタッチパネルを備えた接触操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、操作画面を表示するとともに、その表示画面上に指などで接触することでその接触位置を検出するタッチパネルディスプレイを備えた接触操作装置が普及している。これにより、例えばユーザが操作画面上に表示された選択項目に指を接触することで、所望の操作を選択して指示することができる。
【0003】
さらに近年では、複数の接触点が検知可能なタッチパネルの開発に伴い、接触操作装置でも、一度の接触点の数に対応して処理を選択指示する構成や、一つの処理における量的なパラメータを接触点の数で指示する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記従来技術によれば、タッチパネルディスプレイに視線を向けることなく、自らの1本又は複数本の指により1つ又は複数の接触点で接触を行うことで、上記の選択指示や量的な指示を容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−162267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、視線を向けることなくディスプレイ上への接触操作を行う場合、意図していた本数の指で同時に接触を行うことが難しい場合が多い。また、五指の間の長さの差に個人差があったり、個人的な手のくせなどにより、意図していた本数の指で同時に接触したつもりでも微妙な時間差を持って入れ替わるように接触する(接触期間が重複しない)場合もある。これにより、ユーザが意図しない接触点の数による誤った操作指示が行われる可能性があった。このように従来の接触操作装置では、ユーザが意図するタッチパネル上の接触点の数を確実に計数する機能がなかった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題には、上記した問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、操作者の指により接触されている接触点の数を検知する接触検知手段と、操作者が接触を開始してから所定の計数時間内において前記接触検知手段により検知された接触点の数の合計を一括接触点数として計数する接触計数手段と、前記接触計数手段により計数された前記一括接触点数に対応した処理を実行する処理手段と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態による接触操作装置を含むナビゲーション装置の構成例を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置において動作する階層項目選択実行プログラムのソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】一括接触点数を計数する手法を説明するタイムチャートである。
【図4】処理項目の階層構造の一例を示す図である。
【図5】図4に示す階層構造に対応して各処理項目の実行プログラム群が記憶保持される一括接触数点対応テーブルの構成例を示す図である。
【図6】階層項目選択実行処理の手順例を示すフローチャートである。
【図7】図6で示したステップS100の一括接触点数計数処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。
【図8】図6の階層項目選択実行処理によりユーザが項目選択操作をしている際の表示部の表示例を表す図である。
【図9】延長時間を設定して連続した接触入力を許可する場合の一括接触点数を計数する手法を説明するタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。この実施形態は、本発明を、車両の走行を誘導するカーナビゲーション装置に適用した場合の実施形態である。
【0011】
図1は、本実施形態の接触操作装置を含む、ナビゲーション装置の構成例を示すシステム構成図である。
【0012】
このナビゲーション装置100は、CPU1、記憶部2、GPSユニット3、タッチパネルディスプレイ4、及びスピーカ5を有している。
【0013】
CPU1は、所定のプログラムの動作によって各種の演算を行うとともに、他の各部との間で情報の交換や各種の制御指示を出力することで、ナビゲーション装置100全体を制御する機能を有する。
【0014】
記憶部2は、ROM2a、RAM2b、及び記憶媒体2cを有する。ROM2aは、後述する各種の処理プログラムやその他必要な情報が予め書き込まれた情報記憶媒体である。RAM2bは、上記各種のプログラムを実行する上で必要な情報の書き込み及び読み出しが行われる情報記憶媒体である。記憶媒体2cは、例えばフラッシュメモリ、ハードディスクなどの情報記憶媒体である。この記憶媒体2cは記憶手段に相当し、この例では後述するように4つの一括接触点数をインデックスとした4次元配列で対応する処理項目の処理を不揮発的に記憶する機能を有する。
【0015】
GPSユニット3は、GPSセンサ(特に図示せず)を利用して車両の現在地の測位を行うとともに、予め記憶している地図情報に基づいて現在地から目的地までの所定の経路を探索し、探索した経路を地図上に重ねて表示を行い、車両の誘導を行う等の、ナビゲーション装置100の主要機能を有する。
【0016】
タッチパネルディスプレイ4は、タッチパネル部4aと表示部4bとを有している。タッチパネル部4aは接触検知手段に相当し、例えば表示部4bの表示領域の表面に沿って設けられた透明なスイッチである。このタッチパネル部4aは、例えば表示部4bの表示領域の表示物に応じて運転者や同乗者などの指による接触があった場合、その接触箇所のスイッチがオンされたことを認識することができ、そしてその接触箇所の中心位置を接触点としてごく短い時間幅における接触点の数を検知できる構成となっている。このタッチパネル部4aは、例えば静電容量方式のものを利用することができ、又は複数の接触点を検知可能な同等の機能を有する方式のものを利用してもよい。表示部4bは、CPU1の制御によって、例えば地図データに基づく地図画像を表示させたり、その他各種情報を表示させる機能を有する。
【0017】
スピーカ5は、CPU1の制御によって車両の内部に音を出力する機能を有する。
【0018】
図2は、図1に示すナビゲーション装置100においてCPU1の制御により動作する階層項目選択実行プログラムのソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【0019】
階層項目選択実行プログラムは、その機能として画面表示部11、接触計数部12、処理部13、及び制御部14を有し、後述する各機能をナビゲーション装置100において発揮させる。なお、図示の煩雑を避けるために、ナビゲーション装置100が本来行う経路探索や経路誘導のためのソフトウェア構成部分については省略している。
【0020】
画面表示部11は、後述する階層項目選択を含む各種の操作を行うための操作画面を表示部4bでの表示により出力する。
【0021】
接触計数部12は接触計数手段に相当し、上記タッチパネル部4aで検知された接触点の数の情報に基づいて、後述する手法によりユーザが意図して一度に接触した接触点の数とみなせる一括接触点数を計数する(詳しくは後述する)。
【0022】
処理部13は処理手段に相当し、上記接触点計数部12が繰り返し計数した複数の一括接触点数の組み合わせをインデックスとして、対応する処理項目の実行プログラム群を接触対応処理データSDから取得し、実行する(詳しくは後述する)。
【0023】
制御部14は、上述した画面表示部11、接触計数部12、及び処理部13の各部との間で各種情報の送受と指示命令の出力を行い、階層項目選択実行プログラム全体の処理を制御する。
【0024】
なお、CPU1の制御により実行される上記ソフトウェア構成における上記の各機能部11,12,13,14と、タッチパネルディスプレイ4とが、本実施形態における接触操作装置を構成している。
【0025】
ここで、上記接触計数部12により一括接触点数を計数する手法について説明する。
【0026】
図3は、本実施形態において一括接触点数を計数する手法を説明するタイムチャートである。なお、図中における横軸は時間軸を示しており、図中の左から右へ向かう方向に時間が経過するものとする。
【0027】
本実施形態の例では、右ハンドル車に着席している運転者が車両中央に設置されているナビゲーション装置100のタッチパネル部4aに左手だけで接触して指示入力することを想定しており、このためタッチパネル部4aが一度に検知できる最大の接触点の数は5となる。
【0028】
図示する例では、まず最初に親指が時間t1のタイミングで接触を開始し、次に親指の接触期間中における時間t2で人差し指が接触を開始し、次に同じく親指の接触期間中における同時の時間t3と時間t4でそれぞれ中指とくすり指が接触を開始する。そして親指が離間(接触解除)した後の時間t5で小指が接触を開始する。
【0029】
ここで、タッチパネル部4aが検知する接触点の数は、上述したように十分短い時間幅としての一瞬において接触が確認される接触点の数であり、図示する例ではt1の時点における接触点の数は1であり、t2の時点における接触点の数は2であり、t3,t4の時点における接触点の数は4であり、t5の時点における接触点の数は4となる。タッチパネル部4aにおける実際の複数点接触では、このように五指が全て同時に接触を開始せずに、また接触期間が入れ替える(重複しない)ため、一瞬で検知される接触点の数は時間の経過によって変化する。
【0030】
そこで本実施形態では、最初の接触点の接触開始時から所定時間内において接触が開始された接触点の数の合計を一括接触点数として計数する。なお、これは最初の接触点も含める。上記所定時間は計数時間T1といい、図示する例では五指それぞれに対応する接触開始時間t1〜t5が全て計数時間T1内に収まっている。この計数時間T1が十分短い時間に設定されている場合には、この計数時間T1内に接触開始が確認された接触点の数、つまり一括接触点数は、ユーザが意図して一度に接触させようとした接触点の数とみなすことができる。
【0031】
なお、計数時間T1内で計数を行う契機は各接触点の接触開始時だけであり、それぞれの接触期間の長さは影響しない。また、計数時間T1外で接触開始した接触点は無効となり、一括接触点数に計数されない。
【0032】
次に、本実施形態のナビゲーション装置100が実行する処理項目の階層構造について説明する。
【0033】
図4は、処理項目の階層構造の一例を示す図である。この図4に示す例において、最上層である第1層には、「メニュー」と「ビュー」の2つの処理項目が設定されている。これら「メニュー」と「ビュー」の処理項目は、本実施形態のナビゲーション装置100が行う全ての処理の分類を大きく2分した場合の処理項目である。
【0034】
そして図示する例では、次の上位層である第2層に、上記「メニュー」の分類の属する処理項目として設定されている「周辺検索」、「渋滞情報」、「楽曲再生」、及び「戻る」が記載されている。なお、図示の煩雑を避けるために、上記「ビュー」の分類に属する処理項目の図示は省略している。また、「戻る」の処理項目は、一つ上位の層(この場合第1層)に選択操作を戻す処理項目である。
【0035】
図示する例では、次の層の第3層に、上記「周辺検索」の分類に属する処理項目として設定されている「車関連施設」、「食べる・飲む」、「休む」、「遊ぶ」、及び「戻る」が記載されている。そして、同様に上記「渋滞情報」、「楽曲再生」の分類に属する処理項目の図示は省略している。
【0036】
図示する例では、最下層である第4層に、上記「車関連施設」の分類に属する処理項目として設定されている「駐車場」、「ガソリンスタンド」、「ディーラー」、及び「戻る」が記載されている。そして、同様に上記「食べる・飲む」、「休む」、及び「遊ぶ」の分類に属する処理項目の図示は省略している。
【0037】
ここで、一例として「ガソリンスタンド」の処理項目は、各処理項目を文字列標記で示すメニュー操作により、その時点で表示部4bに表示している地図画像中において、車関連施設の一種であるガソリンスタンドが設けられている場所やその系列チェーンなどの情報を表示するといった処理を実行する処理項目となっている。このように本実施形態のナビゲーション装置100は、実行しうる全ての処理項目を体系的に分類しており、その分類体系を階層構造で設定している。
【0038】
そして、各層における各処理項目(及び「戻る」の処理項目)の選択操作は、その時点で計数される一括接触点数に対応させて行われる。図示する例では、「メニュー」、「周辺検索」、「車関連施設」、及び「駐車場」の処理項目がそれぞれの層で1の一括接触点数に対応して選択される。また、第2層以下のそれぞれにおける「戻る」の処理項目はいずれも5の一括接触点数に対応して選択される(他は説明を省略する)。
【0039】
ここで、一例として「ガソリンスタンド」の処理項目を選択指定する場合は、第1層から始めて「メニュー」、「周辺検索」、「車関連施設」、「ガソリンスタンド」の順で選択することになる(図示する太枠の項目を順に選択)。つまり第1層から始めて1点、1点、1点、2点の順で繰り返し一括接触点数を計数させればよく、すなわちタッチパネル部4aに対して1点、1点、1点、2点の順で接触操作すればよい。各層で接触操作を間違えた場合には、その都度5点で接触操作して一つ上位の層に戻ればよい。
【0040】
図5は、図4に示す階層構造に対応して各処理項目の実行プログラム群が記憶保持される一括接触数点対応テーブルの構成例を示す図である。
【0041】
この一括接触点数対応テーブルは、図1に示す記憶媒体2cに記録保持される情報である。図示する本実施形態の例では、第1層から順に第4層まで分岐して処理項目が分類されており、各層での分岐は一つの一括接触点数で対応付けられている。そして末端の処理項目に対応付けられて実行プログラム群が記録されている。
【0042】
この記録構造は、第1層に対応する一括接触点数をg、第2層に対応する一括接触点数をh、第3層に対応する一括接触点数をi、第4層に対応する一括接触点数をjとした場合、「g、h、i、j」の組み合わせをインデックスとした4次元配列S(g、h、i、j)に実行プログラム群を記録していることになる。例えば、「ガソリンスタンド」の処理項目に対応する実行プログラムは、配列S(1,1,1,2)に記録されている。なお、分類によっては、末端の処理項目が第4層に位置付けられているとは限られない。つまり、例えば第3層に位置付けられている処理項目が最も末端であり、それに直接対応付けられて実行プログラム群が記録されていてもよい。この場合には、その下位に続く第4層でいずれの一括接触点数でも同じ実行プログラム群が対応付けられて記録される。
【0043】
図6は、階層項目選択実行処理の手順例を示すフローチャートである。この階層項目選択実行処理は、上記図2に示した階層項目選択実行プログラムの処理部13がCPU1の制御によって動作することにより実現される手順を含んでいる。なお、このフローは、ユーザが処理項目の選択を行うよう操作した際に実行を開始する。
【0044】
この図6において、ステップS5では、階層カウンタ変数Lの値を1とし、一括接触点数の配列I(1),I(2),I(3),I(4)の全ての値を0として初期設定する。なお、階層カウンタ変数Lの値は、その時点で項目選択の対象となっている階層を示す変数であり、I(L)の値はその時点の第L層に対応して計数された一括接触点数を示している。
【0045】
次にステップS10へ移り、第L層の処理項目を併記した項目選択画面を上記画面表示部11の処理により表示部4bに表示する(後述の図8参照)。
【0046】
次にステップS100へ移り、上記図2に示した接触計数部12によりタッチパネル部4aからユーザが意図して一度に接触した接触点の数、つまり一括接触点数を計数する一括接触点数計数処理を行う。
【0047】
次にステップS15へ移り、上記ステップS100の一括接触点数計数処理による計数が一度行われたことを報知するようスピーカ5から検知音を発音させる。
【0048】
次にステップS20へ移り、直前の上記ステップS100で計数された一括接触点数I(L)の値が5であるか否か、つまりその時点の項目選択対象である第L層に対応して「戻る」に対応する項目が選択されたか否かを判定する。一括接触点数I(L)の値が5でない場合、判定は満たされず、次のステップS25へ移る。
【0049】
ステップS25では、上記図5で示した一括接触数点対応テーブルを参照して、その配列におけるS(I(1)、・・・I(L)、・・・)の項目(図中では「S(I(K)、;K=1〜L)」と略記)が上述した末端の項目であるか否か、つまり当該項目に直接対応付けられた実行プログラム群が用意されているか否かを判定する。当該項目が末端の項目である場合、判定は満たされ、次のステップS30へ移る。
【0050】
ステップS30では、一括接触数点対応テーブルを参照して、その配列におけるS(I(1)、・・・I(L)、・・・)の項目に対応付けられた実行プログラム群を取得する。なお、末端の項目処理が第4層に位置付けられている場合には、各階層の一括接触点数I(L)をインデックスとして指定する配列S(I(1)、I(2)、I(3)、I(4))の項目が対応する項目となる。
【0051】
次にステップS35へ移り、上記ステップS30で取得した実行プログラム群を実行する。そして、このフローを終了する。
【0052】
一方、上記ステップS20の判定において、一括接触点数I(L)の値が5である場合には、判定が満たされ、ステップS40へ移る。
【0053】
ステップS40では、階層カウンタ変数Lの値が1であるか否かを判定し、1である場合には、判定は満たされ、すなわちこれより上位の階層がなく戻り先がないものとしてそのままステップS10へ戻り、同様の手順を繰り返す。一方、階層カウンタ変数Lの値が1でない場合、判定が満たされず、すなわちより上位の階層に戻れるものとみなされ、次のステップS45で階層カウンタ変数Lの値を1減少してからステップS10へ戻り、同様の手順を繰り返す。
【0054】
また一方、上記ステップS25の判定において、一括接触数点対応テーブルの配列におけるS(I(1)、・・・I(L)、・・・)の項目が末端でない場合、判定が満たされず、すなわちより下位の階層に分岐した処理項目が設定されているものとみなされ、次のステップS50で階層カウンタ変数Lの値を1増加してステップS10へ戻り、同様の手順を繰り返す。
【0055】
図7は、上記図6で示したステップS100の一括接触点数計数処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。なお図中に示す変数Lは、上記図6に示した階層カウンタ変数であり、I(L)は第L層に対応して計数される一括接触点数の変数である。
【0056】
この図7において、まずステップS105で、一括接触点数I(L)の値が0に初期化される。
【0057】
次にステップS110へ移り、タッチパネル部4aにおける直前の検知状況と現在の検知状況とを比較して新たな接触点による接触開始が検知されたか否かを判定する。新たな接触点による接触開始が検知されるまでループ待機し、検知された際に次のステップS115へ移る。
【0058】
ステップS115では、タイマの計時を開始する(時間変数Tを0に初期化して時間経過を計測する)。
【0059】
次にステップS120へ移り、直前の上記ステップS110(または後述するステップS145)で新たな接触の開始が検知された接触点の数Mを検知する。
【0060】
次にステップS125へ移り、一括接触点数I(L)の値に新たな接触点の数Mの値を加算する。
【0061】
次にステップS130へ移り、一括接触点数I(L)の値が5以上であるか否かを判定する。一括接触点数I(L)の値が5以上である場合、判定は満たされ、すなわちユーザが片手で一度に接触できる指の本数の5より多い接触点の数で接触できないため今回はこれ以上新たな接触点の接触開始が検知されないものとみなされ、とりあえずステップS135で一括接触点数I(L)の値に最大数5を代入してこのフローを終了する。この場合、同じ指で2度接触したことにより一括接触点数I(L)の値が5より大きくなっていた場合でも、最大数5に修正される。また一方、一括接触点数I(L)の値が5より小さい場合、判定は満たされず、次のステップS140へ移る。
【0062】
ステップS140では、上記ステップS115でタイマにより計時を開始してから計数時間T1を経過したか否か、つまり時間変数Tが計数時間T1を超えたか否かを判定する。計数時間T1を経過した場合、つまりタイマオーバーした場合、判定は満たされ、このフローを終了する。一方、まだ計数時間T1を経過していない場合、判定は満たされず、ステップS145へ移る。
【0063】
ステップS145では、上記ステップS110と同様に新たな接触点による接触開始が検知されたか否かを判定する。新たな接触点による接触開始が検知されるまでは、上記ステップS140の判定を繰り返してループ待機し、検知された際には上記ステップS120へ戻って同様の手順を繰り返す。また、ループ待機中にタイマオーバーした際には、このフローを終了する。
【0064】
図8は、上記図6の階層項目選択実行処理によりユーザが項目選択操作をしている際の表示部4bの表示例を表す図である。
【0065】
ユーザが所定の操作を行って処理項目の選択を行う指示を入力した際には、この図8に示すように、表示部4bにそれまで表示していた地図画像Mの上から項目選択画面21が上書きされて表示される。図示する例では、第1層で「メニュー」を選択した後に、第2層で「渋滞情報」に対応する一括接触点数(2点)でタッチパネル部4aに接触した直後の状態を示している。このときユーザは、表示部4bに表示された各項目処理の小さなボタンを狙って押す必要がなく、タッチパネル部4aの領域全体、つまりタッチパネルディスプレイ4の表示領域全体の任意の位置で2点で接触すればよいだけとなる。図示する状態の時点でちょうど検知音が発音されて、一括接触点数の入力が行われたことが報知される。
【0066】
そしてこの直後に、「渋滞情報」から分岐して第3層に位置付けられている処理項目が併記された項目選択画面が下方に追加されて表示されることになる(特に図示せず)。さらに進んで末端の処理項目が選択された際には、対応付けられた実行プログラム群を取得して実行する。このように特定の末端の処理項目を選択するまでに繰り返す一括接触点の順列をユーザが覚えている場合には、特に表示部4bの表示を見ることなくタッチパネル部4aに対して当該順列での接触点の数で接触入力するだけでよい。
【0067】
上記実施形態における接触操作装置においては、操作者の指により接触されている接触点の数を検知するタッチパネル部4a(接触検知手段に相当)と、操作者が接触を開始してから所定の計数時間T1内にタッチパネル部4aにより検知された接触点の数の合計を、一括接触点数として計数する接触計数部12(接触計数手段に相当)と、前記接触計数部12により計数された前記一括接触点数に対応した実行プログラム群(処理に相当)を実行する処理部13(処理手段に相当)と、を有する。
【0068】
このようにすると、ユーザが運転者であって車両の他の運転操作と同時にタッチパネル部4a上への接触操作を行うために意図していた本数の指で同時に接触を開始することが難しい場合であったり、又は五指の間の長さの差に個人差があったり、個人的な手のくせなどにより、意図していた本数の指が入れ替わるように接触してしまう場合などでも、計数時間T1内で接触開始が検知された接触点の数の合計でユーザの意図していた接触点の数、つまり一括接触点数として計数される。
【0069】
これにより、複数の指で多少雑に接触した場合でも、ユーザが意図するタッチパネル部4a上の接触点の数を一括接触点数として確実に計数することができ、処理部13は当該一括接触点数に対応付けられた実行プログラム群を実行することができる。
【0070】
上記実施形態における接触操作装置においては、前記処理部13は、前記接触計数部12が最大取得回数(この例では4回)以下の回数で計数を繰り返すことにより取得した、前記一括接触点数の組み合わせに対応した処理項目の実行プログラム群を実行する。
【0071】
このようにすると、多数の処理項目が複雑な分類体系の階層構造でまとめられている場合でも、単純な一括接触点数の入力を複数回行うだけで、最上位の第1層から末端の処理項目までの選択を容易に行うことができる。このときユーザである運転者は、表示部4bに表示された各項目処理の小さなボタンを狙って押す必要がないため、運転の安全性を向上できる。さらに、特定の末端の処理項目を選択するまでに繰り返す一括接触点の順列をユーザが覚えている場合には、車両進行方向に向けた視線を特に移すことなくタッチパネル部4aに対して当該順列での接触点の数で接触入力するだけでよい。例えば上記図4で示した「ガソリンスタンド」の処理項目までは1点、1点、1点、2点の順でタッチパネル部4aに接触するだけでよい。
【0072】
上記実施形態における接触操作装置においては、前記処理部13が実行する実行プログラム群を、所定の配列S(g、h、i、j)で記憶する記憶媒体2c(記憶手段に相当)を有し、前記処理部13は、前記一括接触点数I(L)の組み合わせ(つまりI(1)、I(2)、I(3)、I(4)の順列)に応じて前記配列Sから取得した実行プログラム群を実行する。
【0073】
このようにすると、複雑なフロー手順を行わずとも配列S(g、h、i、j)から容易に目的とする処理項目の実行プログラム群を取得し、実行することができる。
【0074】
なお、上記図3に示すタイムチャートにおいて、計数時間T1の終了直後から適宜の長さで無効時間を設定し、その無効時間の間はタッチパネル部4aからの他の接触点の接触開始の検知を無効とするようにしてもよい(特に図示せず)。
【0075】
つまり、上記実施形態における接触操作装置において、前記接触計数部12は、前記所定の計数時間T1の終了直後から所定の無効時間内における前記検知を無効とするようにしてもよい。
【0076】
このようにすると、一括接触点数の計数を複数回連続して行う場合でも、相互の影響をなくして独立した計数を行うことができる。
【0077】
また、上記図3に対応する図9のタイムチャートに示すように、最初の計数時間T1で最大数の一括接触点数が計数された場合に、当該計数時間T1の終了直後から適宜の長さの延長時間Tcを設定し、当該延長時間Tcの間にまた新たに他の一括接触点数の入力が計数時間T2の間に行われた際には、計数時間T1と計数時間T2でそれぞれ計数された接触点の数を合計して一つの一括接触点数(図示する例では5+2=7)として計数してもよい。
【0078】
つまり、上記実施形態における接触操作装置において、前記接触計数部12は、前記一括接触点数が最大数(この例の5)で計数され、かつ、当該計数における前記所定の計数時間T1の終了直後から所定の延長時間Tc内にさらに他の接触点が検知された場合には、当該他の接触点と前記所定の計数時間T2(=T1)内に検知された接触点との合計を、前記一括接触点数として計数してもよい。
【0079】
このようにすると、片手で一度に入力できる一括接触点数の最大数が5であるものの、それより多くの数で一括接触点数を入力することができる。
【0080】
また、一括接触点数を入力するタッチパネル部4aはナビゲーション装置本体の表示部4bに設ける以外にも、例えばナビゲーション装置本体と別体で構成するリモコン装置(特に図示せず)などに設けてもよい。
【0081】
つまり、上記実施形態における接触操作装置において、操作者が遠隔操作可能なリモコン装置をさらに有し、前記タッチパネル部4aは、当該リモコン装置に設置されていてもよい。
【0082】
このようにすると、ユーザが最も接触入力しやすい位置にリモコン及びタッチパネル部4aを配置して、一括接触点数の入力をさらに容易かつ確実に行わせることができる。
【0083】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0084】
また、以上においては、本発明を、ナビゲーション装置100に適用した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ユーザの指操作を検出して動作する各種装置、例えば、銀行やコンビニエンスストアの現金払い出し機、コンビニエンスストアや駅やその他集客設備の各種チケット・紙葉類の発行機や予約装置、カラオケ選曲装置、電子手帳や携帯電話や音楽再生端末等の携帯端末、プリンタやファックス機やコピー機等のOA機器、パソコン、電子ペーパー等にも適用でき、それらの場合も同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0085】
1 CPU
2 記憶部
2a ROM
2b RAM
2c 記憶媒体(記憶手段に相当)
3 GPSユニット
4 タッチパネルディスプレイ
4a タッチパネル部(接触検知手段に相当)
4b 表示部
5 スピーカ
11 画面表示部
12 接触計数部(接触計数手段に相当)
13 処理部(処理手段に相当)
14 制御部
100 接触操作装置
SD 接触対応処理データ
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作者からの接触を検知するタッチパネルを備えた接触操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、操作画面を表示するとともに、その表示画面上に指などで接触することでその接触位置を検出するタッチパネルディスプレイを備えた接触操作装置が普及している。これにより、例えばユーザが操作画面上に表示された選択項目に指を接触することで、所望の操作を選択して指示することができる。
【0003】
さらに近年では、複数の接触点が検知可能なタッチパネルの開発に伴い、接触操作装置でも、一度の接触点の数に対応して処理を選択指示する構成や、一つの処理における量的なパラメータを接触点の数で指示する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記従来技術によれば、タッチパネルディスプレイに視線を向けることなく、自らの1本又は複数本の指により1つ又は複数の接触点で接触を行うことで、上記の選択指示や量的な指示を容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−162267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、視線を向けることなくディスプレイ上への接触操作を行う場合、意図していた本数の指で同時に接触を行うことが難しい場合が多い。また、五指の間の長さの差に個人差があったり、個人的な手のくせなどにより、意図していた本数の指で同時に接触したつもりでも微妙な時間差を持って入れ替わるように接触する(接触期間が重複しない)場合もある。これにより、ユーザが意図しない接触点の数による誤った操作指示が行われる可能性があった。このように従来の接触操作装置では、ユーザが意図するタッチパネル上の接触点の数を確実に計数する機能がなかった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題には、上記した問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、操作者の指により接触されている接触点の数を検知する接触検知手段と、操作者が接触を開始してから所定の計数時間内において前記接触検知手段により検知された接触点の数の合計を一括接触点数として計数する接触計数手段と、前記接触計数手段により計数された前記一括接触点数に対応した処理を実行する処理手段と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態による接触操作装置を含むナビゲーション装置の構成例を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置において動作する階層項目選択実行プログラムのソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】一括接触点数を計数する手法を説明するタイムチャートである。
【図4】処理項目の階層構造の一例を示す図である。
【図5】図4に示す階層構造に対応して各処理項目の実行プログラム群が記憶保持される一括接触数点対応テーブルの構成例を示す図である。
【図6】階層項目選択実行処理の手順例を示すフローチャートである。
【図7】図6で示したステップS100の一括接触点数計数処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。
【図8】図6の階層項目選択実行処理によりユーザが項目選択操作をしている際の表示部の表示例を表す図である。
【図9】延長時間を設定して連続した接触入力を許可する場合の一括接触点数を計数する手法を説明するタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。この実施形態は、本発明を、車両の走行を誘導するカーナビゲーション装置に適用した場合の実施形態である。
【0011】
図1は、本実施形態の接触操作装置を含む、ナビゲーション装置の構成例を示すシステム構成図である。
【0012】
このナビゲーション装置100は、CPU1、記憶部2、GPSユニット3、タッチパネルディスプレイ4、及びスピーカ5を有している。
【0013】
CPU1は、所定のプログラムの動作によって各種の演算を行うとともに、他の各部との間で情報の交換や各種の制御指示を出力することで、ナビゲーション装置100全体を制御する機能を有する。
【0014】
記憶部2は、ROM2a、RAM2b、及び記憶媒体2cを有する。ROM2aは、後述する各種の処理プログラムやその他必要な情報が予め書き込まれた情報記憶媒体である。RAM2bは、上記各種のプログラムを実行する上で必要な情報の書き込み及び読み出しが行われる情報記憶媒体である。記憶媒体2cは、例えばフラッシュメモリ、ハードディスクなどの情報記憶媒体である。この記憶媒体2cは記憶手段に相当し、この例では後述するように4つの一括接触点数をインデックスとした4次元配列で対応する処理項目の処理を不揮発的に記憶する機能を有する。
【0015】
GPSユニット3は、GPSセンサ(特に図示せず)を利用して車両の現在地の測位を行うとともに、予め記憶している地図情報に基づいて現在地から目的地までの所定の経路を探索し、探索した経路を地図上に重ねて表示を行い、車両の誘導を行う等の、ナビゲーション装置100の主要機能を有する。
【0016】
タッチパネルディスプレイ4は、タッチパネル部4aと表示部4bとを有している。タッチパネル部4aは接触検知手段に相当し、例えば表示部4bの表示領域の表面に沿って設けられた透明なスイッチである。このタッチパネル部4aは、例えば表示部4bの表示領域の表示物に応じて運転者や同乗者などの指による接触があった場合、その接触箇所のスイッチがオンされたことを認識することができ、そしてその接触箇所の中心位置を接触点としてごく短い時間幅における接触点の数を検知できる構成となっている。このタッチパネル部4aは、例えば静電容量方式のものを利用することができ、又は複数の接触点を検知可能な同等の機能を有する方式のものを利用してもよい。表示部4bは、CPU1の制御によって、例えば地図データに基づく地図画像を表示させたり、その他各種情報を表示させる機能を有する。
【0017】
スピーカ5は、CPU1の制御によって車両の内部に音を出力する機能を有する。
【0018】
図2は、図1に示すナビゲーション装置100においてCPU1の制御により動作する階層項目選択実行プログラムのソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【0019】
階層項目選択実行プログラムは、その機能として画面表示部11、接触計数部12、処理部13、及び制御部14を有し、後述する各機能をナビゲーション装置100において発揮させる。なお、図示の煩雑を避けるために、ナビゲーション装置100が本来行う経路探索や経路誘導のためのソフトウェア構成部分については省略している。
【0020】
画面表示部11は、後述する階層項目選択を含む各種の操作を行うための操作画面を表示部4bでの表示により出力する。
【0021】
接触計数部12は接触計数手段に相当し、上記タッチパネル部4aで検知された接触点の数の情報に基づいて、後述する手法によりユーザが意図して一度に接触した接触点の数とみなせる一括接触点数を計数する(詳しくは後述する)。
【0022】
処理部13は処理手段に相当し、上記接触点計数部12が繰り返し計数した複数の一括接触点数の組み合わせをインデックスとして、対応する処理項目の実行プログラム群を接触対応処理データSDから取得し、実行する(詳しくは後述する)。
【0023】
制御部14は、上述した画面表示部11、接触計数部12、及び処理部13の各部との間で各種情報の送受と指示命令の出力を行い、階層項目選択実行プログラム全体の処理を制御する。
【0024】
なお、CPU1の制御により実行される上記ソフトウェア構成における上記の各機能部11,12,13,14と、タッチパネルディスプレイ4とが、本実施形態における接触操作装置を構成している。
【0025】
ここで、上記接触計数部12により一括接触点数を計数する手法について説明する。
【0026】
図3は、本実施形態において一括接触点数を計数する手法を説明するタイムチャートである。なお、図中における横軸は時間軸を示しており、図中の左から右へ向かう方向に時間が経過するものとする。
【0027】
本実施形態の例では、右ハンドル車に着席している運転者が車両中央に設置されているナビゲーション装置100のタッチパネル部4aに左手だけで接触して指示入力することを想定しており、このためタッチパネル部4aが一度に検知できる最大の接触点の数は5となる。
【0028】
図示する例では、まず最初に親指が時間t1のタイミングで接触を開始し、次に親指の接触期間中における時間t2で人差し指が接触を開始し、次に同じく親指の接触期間中における同時の時間t3と時間t4でそれぞれ中指とくすり指が接触を開始する。そして親指が離間(接触解除)した後の時間t5で小指が接触を開始する。
【0029】
ここで、タッチパネル部4aが検知する接触点の数は、上述したように十分短い時間幅としての一瞬において接触が確認される接触点の数であり、図示する例ではt1の時点における接触点の数は1であり、t2の時点における接触点の数は2であり、t3,t4の時点における接触点の数は4であり、t5の時点における接触点の数は4となる。タッチパネル部4aにおける実際の複数点接触では、このように五指が全て同時に接触を開始せずに、また接触期間が入れ替える(重複しない)ため、一瞬で検知される接触点の数は時間の経過によって変化する。
【0030】
そこで本実施形態では、最初の接触点の接触開始時から所定時間内において接触が開始された接触点の数の合計を一括接触点数として計数する。なお、これは最初の接触点も含める。上記所定時間は計数時間T1といい、図示する例では五指それぞれに対応する接触開始時間t1〜t5が全て計数時間T1内に収まっている。この計数時間T1が十分短い時間に設定されている場合には、この計数時間T1内に接触開始が確認された接触点の数、つまり一括接触点数は、ユーザが意図して一度に接触させようとした接触点の数とみなすことができる。
【0031】
なお、計数時間T1内で計数を行う契機は各接触点の接触開始時だけであり、それぞれの接触期間の長さは影響しない。また、計数時間T1外で接触開始した接触点は無効となり、一括接触点数に計数されない。
【0032】
次に、本実施形態のナビゲーション装置100が実行する処理項目の階層構造について説明する。
【0033】
図4は、処理項目の階層構造の一例を示す図である。この図4に示す例において、最上層である第1層には、「メニュー」と「ビュー」の2つの処理項目が設定されている。これら「メニュー」と「ビュー」の処理項目は、本実施形態のナビゲーション装置100が行う全ての処理の分類を大きく2分した場合の処理項目である。
【0034】
そして図示する例では、次の上位層である第2層に、上記「メニュー」の分類の属する処理項目として設定されている「周辺検索」、「渋滞情報」、「楽曲再生」、及び「戻る」が記載されている。なお、図示の煩雑を避けるために、上記「ビュー」の分類に属する処理項目の図示は省略している。また、「戻る」の処理項目は、一つ上位の層(この場合第1層)に選択操作を戻す処理項目である。
【0035】
図示する例では、次の層の第3層に、上記「周辺検索」の分類に属する処理項目として設定されている「車関連施設」、「食べる・飲む」、「休む」、「遊ぶ」、及び「戻る」が記載されている。そして、同様に上記「渋滞情報」、「楽曲再生」の分類に属する処理項目の図示は省略している。
【0036】
図示する例では、最下層である第4層に、上記「車関連施設」の分類に属する処理項目として設定されている「駐車場」、「ガソリンスタンド」、「ディーラー」、及び「戻る」が記載されている。そして、同様に上記「食べる・飲む」、「休む」、及び「遊ぶ」の分類に属する処理項目の図示は省略している。
【0037】
ここで、一例として「ガソリンスタンド」の処理項目は、各処理項目を文字列標記で示すメニュー操作により、その時点で表示部4bに表示している地図画像中において、車関連施設の一種であるガソリンスタンドが設けられている場所やその系列チェーンなどの情報を表示するといった処理を実行する処理項目となっている。このように本実施形態のナビゲーション装置100は、実行しうる全ての処理項目を体系的に分類しており、その分類体系を階層構造で設定している。
【0038】
そして、各層における各処理項目(及び「戻る」の処理項目)の選択操作は、その時点で計数される一括接触点数に対応させて行われる。図示する例では、「メニュー」、「周辺検索」、「車関連施設」、及び「駐車場」の処理項目がそれぞれの層で1の一括接触点数に対応して選択される。また、第2層以下のそれぞれにおける「戻る」の処理項目はいずれも5の一括接触点数に対応して選択される(他は説明を省略する)。
【0039】
ここで、一例として「ガソリンスタンド」の処理項目を選択指定する場合は、第1層から始めて「メニュー」、「周辺検索」、「車関連施設」、「ガソリンスタンド」の順で選択することになる(図示する太枠の項目を順に選択)。つまり第1層から始めて1点、1点、1点、2点の順で繰り返し一括接触点数を計数させればよく、すなわちタッチパネル部4aに対して1点、1点、1点、2点の順で接触操作すればよい。各層で接触操作を間違えた場合には、その都度5点で接触操作して一つ上位の層に戻ればよい。
【0040】
図5は、図4に示す階層構造に対応して各処理項目の実行プログラム群が記憶保持される一括接触数点対応テーブルの構成例を示す図である。
【0041】
この一括接触点数対応テーブルは、図1に示す記憶媒体2cに記録保持される情報である。図示する本実施形態の例では、第1層から順に第4層まで分岐して処理項目が分類されており、各層での分岐は一つの一括接触点数で対応付けられている。そして末端の処理項目に対応付けられて実行プログラム群が記録されている。
【0042】
この記録構造は、第1層に対応する一括接触点数をg、第2層に対応する一括接触点数をh、第3層に対応する一括接触点数をi、第4層に対応する一括接触点数をjとした場合、「g、h、i、j」の組み合わせをインデックスとした4次元配列S(g、h、i、j)に実行プログラム群を記録していることになる。例えば、「ガソリンスタンド」の処理項目に対応する実行プログラムは、配列S(1,1,1,2)に記録されている。なお、分類によっては、末端の処理項目が第4層に位置付けられているとは限られない。つまり、例えば第3層に位置付けられている処理項目が最も末端であり、それに直接対応付けられて実行プログラム群が記録されていてもよい。この場合には、その下位に続く第4層でいずれの一括接触点数でも同じ実行プログラム群が対応付けられて記録される。
【0043】
図6は、階層項目選択実行処理の手順例を示すフローチャートである。この階層項目選択実行処理は、上記図2に示した階層項目選択実行プログラムの処理部13がCPU1の制御によって動作することにより実現される手順を含んでいる。なお、このフローは、ユーザが処理項目の選択を行うよう操作した際に実行を開始する。
【0044】
この図6において、ステップS5では、階層カウンタ変数Lの値を1とし、一括接触点数の配列I(1),I(2),I(3),I(4)の全ての値を0として初期設定する。なお、階層カウンタ変数Lの値は、その時点で項目選択の対象となっている階層を示す変数であり、I(L)の値はその時点の第L層に対応して計数された一括接触点数を示している。
【0045】
次にステップS10へ移り、第L層の処理項目を併記した項目選択画面を上記画面表示部11の処理により表示部4bに表示する(後述の図8参照)。
【0046】
次にステップS100へ移り、上記図2に示した接触計数部12によりタッチパネル部4aからユーザが意図して一度に接触した接触点の数、つまり一括接触点数を計数する一括接触点数計数処理を行う。
【0047】
次にステップS15へ移り、上記ステップS100の一括接触点数計数処理による計数が一度行われたことを報知するようスピーカ5から検知音を発音させる。
【0048】
次にステップS20へ移り、直前の上記ステップS100で計数された一括接触点数I(L)の値が5であるか否か、つまりその時点の項目選択対象である第L層に対応して「戻る」に対応する項目が選択されたか否かを判定する。一括接触点数I(L)の値が5でない場合、判定は満たされず、次のステップS25へ移る。
【0049】
ステップS25では、上記図5で示した一括接触数点対応テーブルを参照して、その配列におけるS(I(1)、・・・I(L)、・・・)の項目(図中では「S(I(K)、;K=1〜L)」と略記)が上述した末端の項目であるか否か、つまり当該項目に直接対応付けられた実行プログラム群が用意されているか否かを判定する。当該項目が末端の項目である場合、判定は満たされ、次のステップS30へ移る。
【0050】
ステップS30では、一括接触数点対応テーブルを参照して、その配列におけるS(I(1)、・・・I(L)、・・・)の項目に対応付けられた実行プログラム群を取得する。なお、末端の項目処理が第4層に位置付けられている場合には、各階層の一括接触点数I(L)をインデックスとして指定する配列S(I(1)、I(2)、I(3)、I(4))の項目が対応する項目となる。
【0051】
次にステップS35へ移り、上記ステップS30で取得した実行プログラム群を実行する。そして、このフローを終了する。
【0052】
一方、上記ステップS20の判定において、一括接触点数I(L)の値が5である場合には、判定が満たされ、ステップS40へ移る。
【0053】
ステップS40では、階層カウンタ変数Lの値が1であるか否かを判定し、1である場合には、判定は満たされ、すなわちこれより上位の階層がなく戻り先がないものとしてそのままステップS10へ戻り、同様の手順を繰り返す。一方、階層カウンタ変数Lの値が1でない場合、判定が満たされず、すなわちより上位の階層に戻れるものとみなされ、次のステップS45で階層カウンタ変数Lの値を1減少してからステップS10へ戻り、同様の手順を繰り返す。
【0054】
また一方、上記ステップS25の判定において、一括接触数点対応テーブルの配列におけるS(I(1)、・・・I(L)、・・・)の項目が末端でない場合、判定が満たされず、すなわちより下位の階層に分岐した処理項目が設定されているものとみなされ、次のステップS50で階層カウンタ変数Lの値を1増加してステップS10へ戻り、同様の手順を繰り返す。
【0055】
図7は、上記図6で示したステップS100の一括接触点数計数処理の詳細な手順例を示すフローチャートである。なお図中に示す変数Lは、上記図6に示した階層カウンタ変数であり、I(L)は第L層に対応して計数される一括接触点数の変数である。
【0056】
この図7において、まずステップS105で、一括接触点数I(L)の値が0に初期化される。
【0057】
次にステップS110へ移り、タッチパネル部4aにおける直前の検知状況と現在の検知状況とを比較して新たな接触点による接触開始が検知されたか否かを判定する。新たな接触点による接触開始が検知されるまでループ待機し、検知された際に次のステップS115へ移る。
【0058】
ステップS115では、タイマの計時を開始する(時間変数Tを0に初期化して時間経過を計測する)。
【0059】
次にステップS120へ移り、直前の上記ステップS110(または後述するステップS145)で新たな接触の開始が検知された接触点の数Mを検知する。
【0060】
次にステップS125へ移り、一括接触点数I(L)の値に新たな接触点の数Mの値を加算する。
【0061】
次にステップS130へ移り、一括接触点数I(L)の値が5以上であるか否かを判定する。一括接触点数I(L)の値が5以上である場合、判定は満たされ、すなわちユーザが片手で一度に接触できる指の本数の5より多い接触点の数で接触できないため今回はこれ以上新たな接触点の接触開始が検知されないものとみなされ、とりあえずステップS135で一括接触点数I(L)の値に最大数5を代入してこのフローを終了する。この場合、同じ指で2度接触したことにより一括接触点数I(L)の値が5より大きくなっていた場合でも、最大数5に修正される。また一方、一括接触点数I(L)の値が5より小さい場合、判定は満たされず、次のステップS140へ移る。
【0062】
ステップS140では、上記ステップS115でタイマにより計時を開始してから計数時間T1を経過したか否か、つまり時間変数Tが計数時間T1を超えたか否かを判定する。計数時間T1を経過した場合、つまりタイマオーバーした場合、判定は満たされ、このフローを終了する。一方、まだ計数時間T1を経過していない場合、判定は満たされず、ステップS145へ移る。
【0063】
ステップS145では、上記ステップS110と同様に新たな接触点による接触開始が検知されたか否かを判定する。新たな接触点による接触開始が検知されるまでは、上記ステップS140の判定を繰り返してループ待機し、検知された際には上記ステップS120へ戻って同様の手順を繰り返す。また、ループ待機中にタイマオーバーした際には、このフローを終了する。
【0064】
図8は、上記図6の階層項目選択実行処理によりユーザが項目選択操作をしている際の表示部4bの表示例を表す図である。
【0065】
ユーザが所定の操作を行って処理項目の選択を行う指示を入力した際には、この図8に示すように、表示部4bにそれまで表示していた地図画像Mの上から項目選択画面21が上書きされて表示される。図示する例では、第1層で「メニュー」を選択した後に、第2層で「渋滞情報」に対応する一括接触点数(2点)でタッチパネル部4aに接触した直後の状態を示している。このときユーザは、表示部4bに表示された各項目処理の小さなボタンを狙って押す必要がなく、タッチパネル部4aの領域全体、つまりタッチパネルディスプレイ4の表示領域全体の任意の位置で2点で接触すればよいだけとなる。図示する状態の時点でちょうど検知音が発音されて、一括接触点数の入力が行われたことが報知される。
【0066】
そしてこの直後に、「渋滞情報」から分岐して第3層に位置付けられている処理項目が併記された項目選択画面が下方に追加されて表示されることになる(特に図示せず)。さらに進んで末端の処理項目が選択された際には、対応付けられた実行プログラム群を取得して実行する。このように特定の末端の処理項目を選択するまでに繰り返す一括接触点の順列をユーザが覚えている場合には、特に表示部4bの表示を見ることなくタッチパネル部4aに対して当該順列での接触点の数で接触入力するだけでよい。
【0067】
上記実施形態における接触操作装置においては、操作者の指により接触されている接触点の数を検知するタッチパネル部4a(接触検知手段に相当)と、操作者が接触を開始してから所定の計数時間T1内にタッチパネル部4aにより検知された接触点の数の合計を、一括接触点数として計数する接触計数部12(接触計数手段に相当)と、前記接触計数部12により計数された前記一括接触点数に対応した実行プログラム群(処理に相当)を実行する処理部13(処理手段に相当)と、を有する。
【0068】
このようにすると、ユーザが運転者であって車両の他の運転操作と同時にタッチパネル部4a上への接触操作を行うために意図していた本数の指で同時に接触を開始することが難しい場合であったり、又は五指の間の長さの差に個人差があったり、個人的な手のくせなどにより、意図していた本数の指が入れ替わるように接触してしまう場合などでも、計数時間T1内で接触開始が検知された接触点の数の合計でユーザの意図していた接触点の数、つまり一括接触点数として計数される。
【0069】
これにより、複数の指で多少雑に接触した場合でも、ユーザが意図するタッチパネル部4a上の接触点の数を一括接触点数として確実に計数することができ、処理部13は当該一括接触点数に対応付けられた実行プログラム群を実行することができる。
【0070】
上記実施形態における接触操作装置においては、前記処理部13は、前記接触計数部12が最大取得回数(この例では4回)以下の回数で計数を繰り返すことにより取得した、前記一括接触点数の組み合わせに対応した処理項目の実行プログラム群を実行する。
【0071】
このようにすると、多数の処理項目が複雑な分類体系の階層構造でまとめられている場合でも、単純な一括接触点数の入力を複数回行うだけで、最上位の第1層から末端の処理項目までの選択を容易に行うことができる。このときユーザである運転者は、表示部4bに表示された各項目処理の小さなボタンを狙って押す必要がないため、運転の安全性を向上できる。さらに、特定の末端の処理項目を選択するまでに繰り返す一括接触点の順列をユーザが覚えている場合には、車両進行方向に向けた視線を特に移すことなくタッチパネル部4aに対して当該順列での接触点の数で接触入力するだけでよい。例えば上記図4で示した「ガソリンスタンド」の処理項目までは1点、1点、1点、2点の順でタッチパネル部4aに接触するだけでよい。
【0072】
上記実施形態における接触操作装置においては、前記処理部13が実行する実行プログラム群を、所定の配列S(g、h、i、j)で記憶する記憶媒体2c(記憶手段に相当)を有し、前記処理部13は、前記一括接触点数I(L)の組み合わせ(つまりI(1)、I(2)、I(3)、I(4)の順列)に応じて前記配列Sから取得した実行プログラム群を実行する。
【0073】
このようにすると、複雑なフロー手順を行わずとも配列S(g、h、i、j)から容易に目的とする処理項目の実行プログラム群を取得し、実行することができる。
【0074】
なお、上記図3に示すタイムチャートにおいて、計数時間T1の終了直後から適宜の長さで無効時間を設定し、その無効時間の間はタッチパネル部4aからの他の接触点の接触開始の検知を無効とするようにしてもよい(特に図示せず)。
【0075】
つまり、上記実施形態における接触操作装置において、前記接触計数部12は、前記所定の計数時間T1の終了直後から所定の無効時間内における前記検知を無効とするようにしてもよい。
【0076】
このようにすると、一括接触点数の計数を複数回連続して行う場合でも、相互の影響をなくして独立した計数を行うことができる。
【0077】
また、上記図3に対応する図9のタイムチャートに示すように、最初の計数時間T1で最大数の一括接触点数が計数された場合に、当該計数時間T1の終了直後から適宜の長さの延長時間Tcを設定し、当該延長時間Tcの間にまた新たに他の一括接触点数の入力が計数時間T2の間に行われた際には、計数時間T1と計数時間T2でそれぞれ計数された接触点の数を合計して一つの一括接触点数(図示する例では5+2=7)として計数してもよい。
【0078】
つまり、上記実施形態における接触操作装置において、前記接触計数部12は、前記一括接触点数が最大数(この例の5)で計数され、かつ、当該計数における前記所定の計数時間T1の終了直後から所定の延長時間Tc内にさらに他の接触点が検知された場合には、当該他の接触点と前記所定の計数時間T2(=T1)内に検知された接触点との合計を、前記一括接触点数として計数してもよい。
【0079】
このようにすると、片手で一度に入力できる一括接触点数の最大数が5であるものの、それより多くの数で一括接触点数を入力することができる。
【0080】
また、一括接触点数を入力するタッチパネル部4aはナビゲーション装置本体の表示部4bに設ける以外にも、例えばナビゲーション装置本体と別体で構成するリモコン装置(特に図示せず)などに設けてもよい。
【0081】
つまり、上記実施形態における接触操作装置において、操作者が遠隔操作可能なリモコン装置をさらに有し、前記タッチパネル部4aは、当該リモコン装置に設置されていてもよい。
【0082】
このようにすると、ユーザが最も接触入力しやすい位置にリモコン及びタッチパネル部4aを配置して、一括接触点数の入力をさらに容易かつ確実に行わせることができる。
【0083】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0084】
また、以上においては、本発明を、ナビゲーション装置100に適用した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ユーザの指操作を検出して動作する各種装置、例えば、銀行やコンビニエンスストアの現金払い出し機、コンビニエンスストアや駅やその他集客設備の各種チケット・紙葉類の発行機や予約装置、カラオケ選曲装置、電子手帳や携帯電話や音楽再生端末等の携帯端末、プリンタやファックス機やコピー機等のOA機器、パソコン、電子ペーパー等にも適用でき、それらの場合も同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0085】
1 CPU
2 記憶部
2a ROM
2b RAM
2c 記憶媒体(記憶手段に相当)
3 GPSユニット
4 タッチパネルディスプレイ
4a タッチパネル部(接触検知手段に相当)
4b 表示部
5 スピーカ
11 画面表示部
12 接触計数部(接触計数手段に相当)
13 処理部(処理手段に相当)
14 制御部
100 接触操作装置
SD 接触対応処理データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の指により接触されている接触点の数を検知する接触検知手段と、
操作者が接触を開始してから所定の計数時間内に前記接触検知手段により検知された接触点の数の合計を、一括接触点数として計数する接触計数手段と、
前記接触計数手段により計数された前記一括接触点数に対応した処理を実行する処理手段と、
を有することを特徴とする接触操作装置。
【請求項2】
前記処理手段は、
前記接触計数手段が所定の最大取得回数以下の回数で前記計数を繰り返すことにより取得した、前記一括接触点数の組み合わせに対応した前記処理を実行する
ことを特徴とする請求項1記載の接触操作装置。
【請求項3】
前記処理手段が実行する処理を、所定の配列で記憶する記憶手段を有し、
前記処理手段は、
前記一括接触点数の組み合わせに応じて前記配列から取得した前記処理を実行する
ことを特徴とする請求項2記載の接触操作装置。
【請求項4】
前記接触計数手段は、
前記所定の計数時間の終了直後から所定の無効時間内における前記検知を無効とする
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接触操作装置。
【請求項5】
前記接触計数手段は、
前記一括接触点数が所定の最大数で計数され、かつ、当該計数における前記所定の計数時間の終了直後から所定の延長時間内にさらに他の接触点が検知された場合には、当該他の接触点と前記所定の計数時間内に検知された接触点との合計を、前記一括接触点数として計数する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接触操作装置。
【請求項6】
操作者が遠隔操作可能なリモコン装置をさらに有し、
前記接触検知手段は、
前記リモコン装置に設置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の接触操作装置。
【請求項1】
操作者の指により接触されている接触点の数を検知する接触検知手段と、
操作者が接触を開始してから所定の計数時間内に前記接触検知手段により検知された接触点の数の合計を、一括接触点数として計数する接触計数手段と、
前記接触計数手段により計数された前記一括接触点数に対応した処理を実行する処理手段と、
を有することを特徴とする接触操作装置。
【請求項2】
前記処理手段は、
前記接触計数手段が所定の最大取得回数以下の回数で前記計数を繰り返すことにより取得した、前記一括接触点数の組み合わせに対応した前記処理を実行する
ことを特徴とする請求項1記載の接触操作装置。
【請求項3】
前記処理手段が実行する処理を、所定の配列で記憶する記憶手段を有し、
前記処理手段は、
前記一括接触点数の組み合わせに応じて前記配列から取得した前記処理を実行する
ことを特徴とする請求項2記載の接触操作装置。
【請求項4】
前記接触計数手段は、
前記所定の計数時間の終了直後から所定の無効時間内における前記検知を無効とする
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接触操作装置。
【請求項5】
前記接触計数手段は、
前記一括接触点数が所定の最大数で計数され、かつ、当該計数における前記所定の計数時間の終了直後から所定の延長時間内にさらに他の接触点が検知された場合には、当該他の接触点と前記所定の計数時間内に検知された接触点との合計を、前記一括接触点数として計数する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接触操作装置。
【請求項6】
操作者が遠隔操作可能なリモコン装置をさらに有し、
前記接触検知手段は、
前記リモコン装置に設置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の接触操作装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−70250(P2011−70250A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218470(P2009−218470)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】
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