説明

揮散剤用容器

【課題】スリムな容器形状にあっても充分な揮散効果を発揮する優れた防臭剤容器を提案する。
【解決手段】内部に揮散剤Dを収容する扁平筒状をなし、両開口10,10をそれぞれ閉塞して使用時に取り外す一対のキャップC,Cを備えた容器本体Aと、各キャップC,Cを取り外した容器本体Aの両開口外周部分にそれぞれ一対のカバー枠20,20を嵌合させて、両開口10,10が開放された状態で容器本体Aを起立支持させる支持体Bとを備え、支持体Bに対して容器本体Aを着脱可能に装着している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は揮散剤用容器に関し、詳しくは、消臭剤や脱臭剤などの揮散剤を収容して冷蔵庫等に使用が好適な揮散剤容器に関する。
【背景技術】
【0002】
内部に脱臭剤等の揮散剤を収容して収容物を揮散することで脱臭効果を図り、冷蔵庫等で使用する揮散剤用容器が種々提案されている。(例えば、特許文献1を参照)
【0003】
上記特許文献1に記載された容器は、開口端が厚み方向で平坦面となった外容器と、この外容器の開口端に対向する段部を内面に備え外容器に対して嵌合係止可能で通気孔が設けられたキャップと、外容器の中に挿入できる大きさで上部に外向きのフランジを有する薄肉の内容器からなり、外容器の開口端とキャップの段部の間に内容器のフランジを挟持した状態で外容器とキャップを嵌合係止する如く構成している。
【0004】
また、上記容器は、キャップの頂部に通気孔を穿設し、そこから消臭剤を揮散させる如く構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平06−293357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した如き従来の容器は、キャップ部分のみに通気孔を設けているため揮散面積に制限があり、充分な揮散効果を発揮し得ない虞があった。特に冷蔵庫に使用するこの種の容器は冷蔵庫内でのスペースを大きくとると収納物の邪魔となるため、容器形状を極力スリムにする傾向があり、その結果上記虞がより顕著となっていた。
【0007】
本発明はこの様な点に鑑みてなされたもので、スリムな容器形状にあっても充分な揮散効果を発揮する優れた防臭剤容器を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、内部に揮散剤Dを収容する扁平筒状をなし、両開口10,10をそれぞれ閉塞して使用時に取り外す一対のキャップC,Cを備えた容器本体Aと、各キャップC,Cを取り外した容器本体Aの両開口外周部分にそれぞれ一対のカバー枠20,20を嵌合させて、両開口10,10が開放された状態で容器本体Aを起立支持させる支持体Bとを備え、支持体Bに対して容器本体Aを着脱可能に装着している。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、容器本体Aを、上下端を開口10した扁平筒状に構成し、支持体Bを、下面を被載置面に載置する載置面とした下カバー枠20a 及び下カバー枠20a 上方に平行する上カバー枠20b の各前部を連結部21で一体化するとともに、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a の開閉が可能な連結部21の弾性変形が可能に構成し、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a の開閉による上カバー枠20b 及び下カバー枠20a 間への容器本体Aの着脱が可能に構成し、容器本体Aの上下開口から上カバー枠20b 及び下カバー枠20a に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成した。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、容器本体Aは、各開口10外周部分にそれぞれキャップCを嵌合する一対の小径部12を備え、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a は、小径部12の両側部から後部に亘り開口縁を嵌合させた中空カバー形態をなし、開口縁以外の壁部に通気孔24を穿設した。
【0011】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、第2の手段又は第3の手段のいずれかの手段に於いて、支持体Bを、連結部21の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成した。
【0012】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、容器本体Aを、上下端を開口10した扁平筒状に構成し、支持体Bを、下面を被載置面に載置する載置面とした下カバー枠20a 及び下カバー枠20a 上方に平行する上カバー枠20b の各前部を連結部21で一体化するとともに、後方より容器本体Aを下カバー枠20a 及び上カバー枠20b 間にスライド嵌合可能に構成し、容器本体Aの上下開口から下カバー枠20a 及び上カバー枠20b に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成した。
【0013】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第5の手段に於いて、容器本体Aは、各開口10外周部分にそれぞれキャップCを嵌合する一対の小径部12を備え、上カバー枠20b は小径部12の両側に下部を嵌合させる一対の上部側壁部25の上端より頂壁部26を延設して構成し、下カバー枠20a は、小径部12の両側に上部を嵌合させる一対の下部側壁部22の下端より底壁部23を延設して構成し、嵌合部分以外の壁部に通気孔24を穿設した。
【0014】
第7の手段として、以下の通り構成した。即ち、第5の手段又は第6の手段のいずれかの手段に於いて、支持体Bを、連結部21の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成した。
【0015】
第8の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第5の手段又は第6の手段のいずれかの手段に於いて、容器本体Aを、左右両側端を開口した扁平横筒状に構成し、支持体Bを、下面を被載置面に載置する載置面とした基部29より起立した左縦カバー枠20c を容器本体Aの左部開口10外周部分に嵌合させる左支持体B1と、下面を被載置面に載置する載置面とした基部29より起立した右縦カバー枠20d を容器本体Aの右部開口10外周部分に嵌合させる右支持体B2とで構成し、容器本体Aの左右開口から各縦カバー枠に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成した。
【0016】
第9の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第8の手段に於いて、容器本体Aは、各開口10外周部分にそれぞれキャップCを嵌合する一対の小径部12を備え、各縦カバー枠20は、小径部12の周囲に開口縁を嵌合させた中空カバー形態をなし、壁部に通気孔24を穿設した。
【0017】
第10の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第8の手段又は第9の手段のいずれかの手段に於いて、左支持体B1と右支持体B2とを同形状に形成した。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、扁平筒状をなす容器本体Aでスペースを採らない状態であっても、容器本体Aには二つの開口が存在し、しかも、各開口が開放された状態で容器本体Aを起立支持させる支持体Bを備えているため、極めて効率の良い揮散剤の揮散が可能となる。また、支持体Bに対して容器本体Aを着脱可能に装着しているため、揮散剤Dが無くなった際には交換が可能であり、容器本体Aのみの交換ですむため経済的である。
【0019】
容器本体Aを、上下端を開口10した扁平筒状に構成し、支持体Bを、下面を被載置面に載置する載置面とした下カバー枠20a 及び下カバー枠20a 上方に平行する上カバー枠20b の各前部を連結部21で一体化するとともに、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a の開閉が可能な連結部21の弾性変形が可能に構成し、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a の開閉による上カバー枠20b 及び下カバー枠20a 間への容器本体Aの着脱が可能に構成し、容器本体Aの上下開口から上カバー枠20b 及び下カバー枠20a に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成した場合には、容器本体Aの交換が極めて容易に行える利点を兼ね備えている。また、支持体Bは容器本体Aの狭い方の幅と略同じ程度の幅での形成が可能であり、支持体Bにより占有スペースが大きくなることを極力防止できる利点もある。
【0020】
容器本体Aは、各開口10外周部分にそれぞれキャップCを嵌合する一対の小径部12を備え、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a は、小径部12の両側部から後部に亘り開口縁を嵌合させた中空カバー形態をなし、開口縁以外の壁部に通気孔24を穿設した場合には、装着される容器本体Aが確実に所定位置に嵌合されて通気孔24が閉塞される等の不都合を生じる虞がなく、特に、下カバー枠20a に形成される通気孔24は側面部分のみが有効となるため、確実な嵌合配置によりこれらが塞がる虞がなく、効率の良い揮散が可能となる。
【0021】
支持体Bを、連結部21の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成した場合には、どちらのカバー枠を下にしても上にしても使用が可能であり、取り扱いが極めて便利となる利点を兼ね備えている。特に、収容物が詰まった冷蔵庫内での交換等の際には極めて便利である。
【0022】
容器本体Aを、上下端を開口10した扁平筒状に構成し、支持体Bを、下面を被載置面に載置する載置面とした下カバー枠20a 及び下カバー枠20a 上方に平行する上カバー枠20b の各前部を連結部21で一体化するとともに、後方より容器本体Aを下カバー枠20a 及び上カバー枠20b 間にスライド嵌合可能に構成し、容器本体Aの上下開口から下カバー枠20a 及び上カバー枠20b に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成した場合には、上記と同様に容器本体Aの交換が極めて容易に行える利点があり、また、支持体Bは容器本体Aの狭い方の幅と略同じ程度の幅での形成が可能であり、支持体Bにより占有スペースが大きくなることを極力防止できる利点もある
【0023】
容器本体Aは、各開口10外周部分にそれぞれキャップCを嵌合する一対の小径部12を備え、上カバー枠20b は小径部12の両側に下部を嵌合させる一対の上部側壁部25の上端より頂壁部26を延設して構成し、下カバー枠20a は、小径部12の両側に上部を嵌合させる一対の下部側壁部22の下端より底壁部23を延設して構成し、嵌合部分以外の壁部に通気孔24を穿設した場合には、上記と同様に装着される容器本体Aが確実に所定位置に嵌合されて通気孔24が閉塞される等の不都合を生じる虞がなく、特に、下カバー枠20a に形成される通気孔24は側面部分のみが有効となるため、確実な嵌合配置によりこれらが塞がる虞がなく、効率の良い揮散が可能となる。
【0024】
支持体Bを、連結部21の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成した場合には、上記と同様にどちらのカバー枠を下にしても上にしても使用が可能であり、取り扱いが極めて便利となる利点を兼ね備えている。特に、収容物が詰まった冷蔵庫内での交換等の際には極めて便利である。
【0025】
容器本体Aを、左右両側端を開口した扁平横筒状に構成し、支持体Bを、下面を被載置面に載置する載置面とした基部29より起立した左縦カバー枠20c を容器本体Aの左部開口10外周部分に嵌合させる左支持体B1と、下面を被載置面に載置する載置面とした基部29より起立した右縦カバー枠20d を容器本体Aの右部開口10外周部分に嵌合させる右支持体B2とで構成し、容器本体Aの左右開口から各縦カバー枠20に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成した場合には、上記と同様に容器本体Aの交換が極めて容易に行える利点を兼ね備えている。また、支持体Bは容器本体Aの狭い方の幅と略同じ程度の幅での形成が可能であり、支持体Bにより占有スペースが大きくなることを極力防止できる利点もある。
【0026】
容器本体Aは、各開口10外周部分にそれぞれキャップCを嵌合する一対の小径部12を備え、各縦カバー枠20は、小径部12の周囲に開口縁を嵌合させた中空カバー形態をなし、壁部に通気孔24を穿設した場合には、上記と同様に装着される容器本体Aが確実に所定位置に嵌合されて通気孔24が閉塞される等の不都合を生じる虞がない。
【0027】
左支持体B1と右支持体B2とを同形状に形成した場合には、一つの型で両者を形成できる製造上の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】揮散剤用容器の斜視図である。(実施例1)
【図2】揮散剤用容器の一部切欠側面図である。(実施例1)
【図3】揮散剤容器の正面図である。(実施例1)
【図4】容器本体の斜視図である。(実施例1)
【図5】揮散剤容器の斜視図である。(実施例2)
【図6】揮散剤容器の後部斜め方向からの斜視図である。(実施例2)
【図7】揮散剤容器の斜視図である。(実施例3)
【図8】揮散剤容器の半断面図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の形態を図面を参照して説明する。
【0030】
図1は、揮散剤用容器1の一例を示す。
【0031】
揮散剤用容器1は、容器本体Aと、支持体Bとを備えている。
【0032】
容器本体Aは、図4に示す如く扁平筒状をなし、上下の開口10の外周部分は段部11を介してそれぞれ小径部12に形成されている。また、使用前或いは交換用のスペアー容器としている場合には、各開口10を閉塞する一対のキャップCを備えている。各キャップCは小径部12に嵌合する周壁100 の上端より蓋板101 を延設した形態であり、周壁100 の前後には摘み102 を突設している。また、容器本体A内には例えば消臭剤や脱臭剤等の揮散剤Dを収容している。
【0033】
支持体Bは、容器本体Aの両開口10外周部分に一対のカバー枠20を嵌合させて両開口10が開放された状態で容器本体Aを起立支持させるもので、本例では下面を冷蔵庫の冷蔵室内底面等の被載置面に載置する載置面とした下カバー枠20a と、下カバー枠20a 上方に平行する上カバー枠20b とを備え、下カバー枠20a の前部と上カバー枠20b の前部とを連結部21で連結して一体化しており、側面視横U字状に形成されている。
【0034】
また、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a は、容器本体Aの小径部12の両側部から後部に亘り開口縁を嵌合させる中空カバー形態をなし、開口縁以外の壁部に通気孔24を穿設している。本例に於ける下カバー枠20a は、前後方向に長い底壁部23の両側縁及び後縁より下部側壁部22を起立し、両側の下部側壁部22と底壁部23にはそれぞれ複数の通気孔24を穿設している。上カバー枠20b は、同様に前後方向に長い頂壁部26の両側縁及び後縁より上部側壁部25を垂設し、両側の上部側壁部25と頂壁部26にはそれぞれ複数の通気孔24を穿設している。下部側壁部22と上部側壁部25の内面端部には容器本体Aの各小径部12が嵌合する凹部28を凹設している。各上部側壁部25、下部側壁部22に穿設された通気孔24は、図2に示す如く、容器本体Aを装着した際にその上端縁より上方位置に、また、下端縁より下方位置にそれぞれ穿設されている。
【0035】
また、支持体Bは、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a の開閉が可能な連結部21の弾性変形が可能に構成し、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a の開閉による上カバー枠20b 及び下カバー枠20a 間への容器本体Aの着脱が可能に構成している。本例では、連結部21の上下中央後面に凹溝27形成し、上カバー枠20b 及び下カバー枠20a の開閉をより容易に構成している。
【0036】
また、支持体Bは、連結部21の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成している。従って、この場合には上方にあるカバー枠20が上カバー枠20b となり、下方にあるカバー枠20が下カバー枠20a となり、容器本体Aを装着した場合にはその上下をどちらにしても同様に使用が可能となる。尚、上下対称に形成しない場合には、下カバー枠20a の底壁部23に通気孔24を設ける必要がない。
【0037】
上記の如く構成した揮散剤用容器1は、例えば、下部カバー枠20a 及び上部カバー枠20b を開くことで図1の状態から容器本体Aを取り外すことができ、また、交換用の容器本体Aを装着することができる。また、容器本体Aの上下開口から上カバー枠20b 及び下カバー枠20a に設けた各通気孔24を介して収容揮散剤Dが揮散する。
【0038】
図5及び図6は他の例を示すもので、本例に於ける揮散剤容器1も、容器本体Aと支持体Bとを備えており、容器本体Aは、図1の例で使用した図4に示す容器本体Aを使用できる。
【0039】
本例に於ける支持体Bは、下面を冷蔵庫の冷蔵室内底面等の被載置面に載置する載置面とした下カバー枠20a と、下カバー枠20a 上方に平行する上カバー枠20b とを備え、下カバー枠20a の前部と上カバー枠20b の前部とを連結部21で連結して一体化しており、側面視横U字状に形成されている。
【0040】
また、後方より容器本体Aを下カバー枠20a 及び上カバー枠20b 間にスライド嵌合可能に構成しており、容器本体Aの上下開口から下カバー枠20a 及び上カバー枠20b に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成している。下カバー枠20a は、前後方向に長い底壁部23の両側縁より一対の下部側壁部22を起立し、各下部側壁部22と底壁部23にはそれぞれ複数の通気孔24を穿設している。上カバー枠20b は、同様に前後方向に長い頂壁部26の両側縁より上部側壁部25を垂設し、各上部側壁部25と頂壁部26にはそれぞれ複数の通気孔24を穿設している。そして、図6に示す如く、支持体Bの後方より、下方の段部11を各下部側壁部22の上面に摺動させるとともに、下方の小径部12を各下部側壁部22間に摺動させ、上方の段部11を各上部側壁部25の下面に摺動させるとともに、上方の小径部12を各上部側壁部25間に摺動させて、容器本体Aをスライド嵌合させて装着する。この際、各上部側壁部25、下部側壁部22に穿設された通気孔24は、図1の例の場合と同様、容器本体Aの上端縁より上方位置に、また、下端縁より下方位置にそれぞれ穿設されている。
【0041】
この場合も支持体Bは、連結部21の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成しており、容器本体Aを装着した場合にはその上下をどちらにしても同様に使用が可能となる。上下対称に形成しない場合には、下カバー枠20a の底壁部23に通気孔24を設ける必要がないのも同様である。尚、本例の場合にも連結部21に凹溝27を形成して、上下のカバー枠20を開閉可能に構成しており、容器本体Aをスライドしての装着とし、上下のカバー枠20を開閉しての装着の両方が可能に構成している。
【0042】
図7及び図8は更に他の例を示し、本例に於ける揮散剤容器1も、容器本体Aと支持体Bとを備えており、容器本体Aは、図1の例で使用した図4に示す容器本体Aを使用でき、本例では横向きに使用している。
【0043】
支持体Bは、左支持体B1と右支持体B2との一対で構成している。左支持体B1は、下面を冷蔵庫の冷蔵室内底面等の被載置面に載置する載置面とした基部29より起立した左縦カバー枠20c を容器本体Aの左方の開口10外周部分に嵌合させ、また、右支持体B2は、下面を同様の載置面として基部29より起立した右縦カバー枠20d を容器本体Aの右部開口10外周部分に嵌合させている。
【0044】
左縦カバー枠20c 及び右縦カバー枠20d は、基部29上面より起立した前壁30と後壁31と側壁32との上端縁を頂壁33で閉塞して構成しており、小径部12の周囲に開口縁を嵌合させた中空カバー形態をなし、前壁30から側壁32亘る複数の通気孔24と、後壁31から側壁32に亘る複数の通気孔24を穿設している。そして、容器本体Aの左右開口から各縦カバー枠20に設けた通気孔24を介して収容揮散剤Dの揮散が可能に構成している。左縦カバー枠20c 及び右カバー枠20d の先端内周には、容器本体Aの小径部12が嵌合する凹部28を設けている。
【0045】
また、左支持体B1と右支持体B2は同形状に形成しており、一つの型での形成が可能としている。
【符号の説明】
【0046】
1:揮散剤用容器
A:容器本体
10…開口、11…段部、12…小径部
B:支持体(B1:左支持体、B2:右支持体) 20…カバー枠、20a …下カバー枠、20b …上カバー枠、20c …左縦カバー枠、
20d …右縦カバー枠、21…連結部、22…下部側壁部、23…底壁部、24…通気孔、
25…上部側壁部、26…頂壁部、27…凹溝、28…凹部、29…基部、30…前壁、31…後壁、
32…側壁、33…頂壁
C:キャップ
100 …周壁、101 …蓋板、102 …摘み
D:揮散剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に揮散剤(D)を収容する扁平筒状をなし、両開口(10),(10)をそれぞれ閉塞して使用時に取り外す一対のキャップ(C),(C)を備えた容器本体(A)と、各キャップ(C),(C)を取り外した容器本体(A)の両開口外周部分にそれぞれ一対のカバー枠(20),(20)を嵌合させて、両開口(10),(10)が開放された状態で容器本体(A)を起立支持させる支持体(B)とを備え、支持体(B)に対して容器本体(A)を着脱可能に装着していることを特徴とする揮散剤用容器。
【請求項2】
容器本体(A)を、上下端を開口(10)した扁平筒状に構成し、支持体(B)を、下面を被載置面に載置する載置面とした下カバー枠(20a)及び下カバー枠(20a)上方に平行する上カバー枠(20b)の各前部を連結部(21)で一体化するとともに、上カバー枠(20b)及び下カバー枠(20a)の開閉が可能な連結部(21)の弾性変形が可能に構成し、上カバー枠(20b)及び下カバー枠(20a)の開閉による上カバー枠(20b)及び下カバー枠(20a)間への容器本体(A)の着脱が可能に構成し、容器本体(A)の上下開口から上カバー枠(20b)及び下カバー枠(20a)に設けた通気孔(24)を介して収容揮散剤(D)の揮散が可能に構成した請求項1に記載の揮散剤用容器。
【請求項3】
容器本体(A)は、各開口(10)外周部分にそれぞれキャップ(C)を嵌合する一対の小径部(12)を備え、上カバー枠(20b)及び下カバー枠(20a)は、小径部(12)の両側部から後部に亘り開口縁を嵌合させた中空カバー形態をなし、開口縁以外の壁部に通気孔(24)を穿設した請求項2に記載の揮散剤用容器。
【請求項4】
支持体(B)を、連結部(21)の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成した請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
【請求項5】
容器本体(A)を、上下端を開口(10)した扁平筒状に構成し、支持体(B)を、下面を被載置面に載置する載置面とした下カバー枠(20a)及び下カバー枠(20a)上方に平行する上カバー枠(20b)の各前部を連結部(21)で一体化するとともに、後方より容器本体(A)を下カバー枠(20a)及び上カバー枠(20b)間にスライド嵌合可能に構成し、容器本体(A)の上下開口から下カバー枠(20a)及び上カバー枠(20b)に設けた通気孔(24)を介して収容揮散剤(D)の揮散が可能に構成した請求項1記載の揮散剤用容器。
【請求項6】
容器本体(A)は、各開口(10)外周部分にそれぞれキャップ(C)を嵌合する一対の小径部(12)を備え、上カバー枠(20b)は小径部(12)の両側に下部を嵌合させる一対の上部側壁部(25)の上端より頂壁部(26)を延設して構成し、下カバー枠(20a)は、小径部(12)の両側に上部を嵌合させる一対の下部側壁部(22)の下端より底壁部(23)を延設して構成し、嵌合部分以外の壁部に通気孔(24)を穿設した請求項5に記載の揮散剤用容器。
【請求項7】
支持体(B)を、連結部(21)の中心を通る水平中心線を中心に上下対称に形成した請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。
【請求項8】
容器本体(A)を、左右両側端を開口した扁平横筒状に構成し、支持体(B)を、下面を被載置面に載置する載置面とした基部(29)より起立した左縦カバー枠(20c)を容器本体(A)の左部開口(10)外周部分に嵌合させる左支持体(B1)と、下面を被載置面に載置する載置面とした基部(29)より起立した右縦カバー枠(20d)を容器本体(A)の右部開口(10)外周部分に嵌合させる右支持体(B2)とで構成し、容器本体(A)の左右開口から各縦カバー枠に設けた通気孔(24)を介して収容揮散剤(D)の揮散が可能に構成した請求項5又は請求項6のいずれか1項に記載の揮散用容器。
【請求項9】
容器本体(A)は、各開口(10)外周部分にそれぞれキャップ(C)を嵌合する一対の小径部(12)を備え、各縦カバー枠(20)は、小径部(12)の周囲に開口縁を嵌合させた中空カバー形態をなし、壁部に通気孔(24)を穿設した請求項8に記載の揮散剤用容器。
【請求項10】
左支持体(B1)と右支持体(B2)とを同形状に形成した請求項8又は請求項9のいずれか1項に記載の揮散剤用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−246183(P2011−246183A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123187(P2010−123187)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】