携帯キー拾得通知システム
【課題】 車両と携帯キーとの無線通信により車両側で所定制御を行う電子キーシステムにおいて、携帯キーを拾得した際に、その所有者を特定することができる携帯キー拾得通知システムを提供する。
【解決手段】 スマートエントリーシステムの携帯キー2が拾得された場合に、交番端末4は、その携帯キー2から照合コードを無線取得して管理装置5に送信し、管理装置5は、多数登録された携帯キー2の照合コードと、拾得された携帯キー2の照合コードとで照合がなされて、照合OKとなる照合コードがあった場合には、当該照合コードに対応する電子情報送信先に携帯キー2が拾得されたことを示す拾得情報を送信する。
【解決手段】 スマートエントリーシステムの携帯キー2が拾得された場合に、交番端末4は、その携帯キー2から照合コードを無線取得して管理装置5に送信し、管理装置5は、多数登録された携帯キー2の照合コードと、拾得された携帯キー2の照合コードとで照合がなされて、照合OKとなる照合コードがあった場合には、当該照合コードに対応する電子情報送信先に携帯キー2が拾得されたことを示す拾得情報を送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯キー拾得通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の車両には、車両ドアの施解錠やエンジン始動許可等を、ユーザーが携行する携帯キーとの無線通信により行う電子キーシステムを搭載するものがある。こうしたシステムにおいては、特定の携帯キーが特定の車両にひも付けられており、他車両との間ではシステムが動作しないよう構成されている。近年では、上記電子キーシステムをなす、いわゆるスマートエントリーシステムやスマートスタートシステムを搭載する車両もあり、こうしたシステムの場合、上述した車両ドアの施解錠やエンジン始動許可等を、特定の携帯キーと特定の車両との間の双方向無線通信により行うことができるため、ユーザーは携帯キーを手にして操作する必要は無く、カバンやポケットの中に入れた状態でも問題なく作動する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4110167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、こうしたシステムにおいては、携帯キーをユーザーが手にする必要が無いため、落としたり、置き忘れたりしたことにかえって気づき難く、どこで失くしたのかがわからなくなることが多い。このようにして携帯キーを紛失した場合、失くした携帯キーを別の人が見つけたとしても、所有者の手がかりになる情報は外観には存在しないため、これを所有者に返すことは困難である。仮にこれを交番に届けたところで、携帯キーの所有者を突き止めるには実際に車両との無線通信を行う必要があるから、事実上、所有者を見つけることは不可能に近い。
【0005】
本発明の課題は、車両と携帯キーとの無線通信により車両側で所定制御を行う電子キーシステムにおいて、携帯キーを拾得した際に、その所有者を特定することができる携帯キー拾得通知システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の携帯キー拾得通知システムは、
自身固有の照合コードを無線出力する無線通信機能を有し、当該照合コードを対応車両が無線受信して照合した際には照合OKとなって当該対応車両のドアを開錠させる、もしくは開錠可能状態とさせる携帯キーと、
複数の前記携帯キーの照合コードが登録された照合コード記憶部と、
登録されたそれら照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両に関する連絡先である電子情報送信先が登録された送信先記憶部と、
拾得された前記携帯キーから前記照合コードを無線取得する無線通信手段と、
前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する各前記携帯キーの照合コードと照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により照合OKとなる照合コードがあった場合には、当該照合コードに対応する前記電子情報送信先を特定する送信先特定手段と、
特定された電子情報送信先に、所定通信手段を介して、前記携帯キーが拾得されたことを示す拾得情報を送信する拾得情報送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
上記本発明の構成によれば、外観だけでは所有者を特定できない電子キーシステムの携帯キーの所有者を特定することができる。
【0008】
本発明においては、前記照合コード記憶部と、前記送信先記憶部と、前記照合手段と、前記送信先特定手段と、前記拾得情報送信手段と、を有するとともに、所定通信手段を介して前記照合コードを受信する照合コード受信手段を備える管理装置を備え、さらに、前記無線通信手段を有するとともに、該無線通信手段が取得する前記照合コードを、当該所定通信手段を介して前記管理装置に送信する照合コード送信手段を備える照合情報取得端末装置を備えて構成することができる。つまり、照合情報取得端末装置と管理装置とをそれぞれ別に有するため、管理装置の管理する各種携帯キーの照合コードの機密性が高くなる。
【0009】
本発明における前記送信先記憶部には、登録されている前記照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両の所有者、又は当該対応車両の販売店の連絡先である電子情報送信先が登録されているよう構成できる。対応車両の所有者が登録されていれば、ダイレクトに所有者に携帯キーの取得が通知されるし、対応車両の販売店が登録されていれば、販売店は、携帯キーの拾得通知という新たなサービスを展開することができる。
【0010】
本発明における前記拾得情報は、所定通信手段を介して最終的に、拾得された前記携帯キーの対応車両の所有者の携帯電話機に対し送信され、該携帯電話機にて画面表示されるよう構成できる。あるいは、本発明における前記拾得情報は、前記拾得情報送信手段により、拾得された前記携帯キーの対応車両の販売店の端末装置へと送信され、これを受信した当該端末装置から当該対応車両の所有者の携帯電話機へと送信される。これらの構成によれば、携帯キーの拾得通知は携帯電話機になされるため、所有者は携帯キーの紛失をいち早く知ることができる。
【0011】
本発明においては、拾得された前記携帯キーの外観から特定できる車両種別を入力するための車両種別入力操作を受け付ける車両種別入力操作受付手段を備えて構成できる。この場合、前記照合手段は、前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する照合コードのうち、受け付けた前記車両種別入力操作により入力された車両種別の車両に対応する各前記携帯キーの照合コードと照合するよう構成できる。この構成によれば、照合処理における照合対象の数を軽減できるため、照合処理の負担を軽減できる。
【0012】
本発明における前記携帯キーは、車両との間での双方向無線通信が可能であって、車両側から無線送信される照合コード要求信号を無線受信し、その応答として前記照合コードを無線送信するものとすることができ、前記無線通信手段は、前記照合コード要求信号と同じ信号を無線送信する無線送信手段と、その応答として前記照合コードを無線受信する無線受信手段と、を備えて構成することができる。この構成によれば、携帯キー側には、車両との双方向無線通信機能のみが設けてあればよく、新たな機能追加が必要なく、既存の携帯キーでも利用可能なシステムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態である携帯キー拾得通知システムの構成を簡略的に示すブロック図。
【図2】スマートエントリーシステム及びスマートスタートシステムの構成を示すブロック図。
【図3】スマートキー制御の流れを示す図。
【図4】図1の携帯キー拾得通知システムの構成を示すブロック図。
【図5】携帯キー情報の登録処理の流れを示すフローチャート。
【図6】登録された携帯キー情報を示す図。
【図7】販売店端末照合情報の登録情報を示す図。
【図8】交番端末照合情報の登録情報を示す図。
【図9】拾得携帯キーの所有者確認処理の流れを示すフローチャート。
【図10】所有者特定処理の流れを示すフローチャート。
【図11】所有者通知処理の流れを示すフローチャート。
【図12】取得携帯キーの特定結果(通知内容)の報知処理の流れを示すフローチャート。
【図13】自車両情報閲覧処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の携帯キー拾得通知システムの一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態である携帯キー拾得通知システム100の構成を簡略的に示すブロック図である。図1に示す携帯キー拾得通知システム100は、自身固有の照合コードを無線出力する無線通信機能を有する携帯キー(以下、キーと略する)2と、その照合コード(キー識別情報)を無線受信して照合し、照合OKとなった場合に所定制御を実行する対応車両3との組を複数備えて構成される。つまり、車両3は、様々な所有者の様々な車両であり、キー2は、それら車両3にそれぞれ紐付けられた対応関係を有するものであって、キー拾得通知システム100は、それらキー2と対応車両3の組を複数備えて構成される。
【0016】
さらに、図1の携帯キー拾得通知システム100は、インターネット等の既存の所定通信網(所定通信手段)9に接続されるとともに、キー2が拾得された場合にその照合コードを無線通信により取得する端末装置(無線通信手段)4と、同じく所定通信網9に接続され、端末装置4が取得した照合コードを所定通信網9を介して通信取得するとともに、取得した照合コードを予め登録されている複数のキー2の照合コードと照合して、送信されてきた照合コードを有するキー2を特定し、そのキー2を拾得した旨(拾得情報)をその所有者に関連する所定連絡先に、所定通信網9を介して通知する管理装置5と、その最終的な通知先として定められ、所定通信網9に接続されている所有者の端末装置6と、を備えて構成される。
【0017】
本実施形態における端末装置4は、交番や警察署に設けられる専用端末(以下、交番端末と称する)である。また、本実施形態における管理装置5は、車両メーカーに設けられた専用端末であり、照合コードを記憶している各種キー2の電子情報送信先を記憶しており、その送信先として、対応車両3の販売店(ディーラー)の端末装置(以下、販売店端末と称する)7の電子情報送信先(ここではメールアドレス)を記憶している。一方、販売店端末7は、販売した車両3の所有者の端末装置6の電子情報送信先を記憶しており、キー2を拾得した旨を受信した際、これをそのキー2の対応車両3の所有者の端末装置6へと転送する。本実施形態の所有者端末装置6は、ここではスマートフォン等の携帯電話機としているが、他の端末装置でもよい。
【0018】
本実施形態のキー2と対応車両3は、いわゆるスマートエントリーシステム200やスマートスタートシステム300を構成するものであり、図2に示すように、制御部30、電波送信部(LF送信部)31、電波受信部(UHF受信部)32、対応するキー2の照合コードを照合するためのマスターコード(照合データ)を記憶する記憶部33、ドアアンテナ34、室内アンテナ35、バックドア外アンテナ36、ドアスイッチ37、エンジンスイッチ38を備えて構成される。
【0019】
制御部30は、CPU,ROM,RAMを有する通常のコンピュータと同様の構成を有し、スマートエントリーシステム200及びスマートスタートシステム300に関する制御全般を司る。電波送信部31をなすLF送信部は、制御部30からの指令に基づいて、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関する各種信号をLF帯域の予め定められた周波数で無線送信する。一方、電波受信部32をなすUHF受信部は、キー2から、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300におけるキー照合に関係する、UHF帯域の予め定められた周波数の信号を無線受信する。
【0020】
ドアアンテナ34およびバックドア外アンテナ36は、それぞれ車両3の各ドアおよびバックドアに配置されて、LF送信部31から送信されてきた、スマートエントリーシステム200における車室外照合に関係したLF信号を車外の所定領域へ送信する。
【0021】
室内アンテナ35は、LF送信部31から送信されてくる、スマートスタートシステム300における車室内照合に関係するLF信号を、車室内に向けて送信する。エンジンスイッチ38は、キー2の車室内照合が成功した条件の下で、ユーザーが操作することによって、イグニッションスイッチがオンの状態(イグニッションオン)、アクセサリースイッチがオンの状態(アクセサリーオン)への切り替えがなされるとともに、エンジン始動制御が開始する。
【0022】
キー2は、車両3のスマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関するスマートキーであり、図2に示すように、主な構成として、制御IC20、電波送信部21をなすUHF送信部、電波受信部をなすLF受信部22、自身に固有の照合コード(図中の照合データ)を記憶する記憶部23と、操作入力部24をなす操作スイッチと、を備える。
【0023】
制御IC20は、CPUや各種メモリを備えて、キー2で必要となる情報処理全般を行う。UHF送信部22は、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関するUHF帯域の信号を車両3に向けて送信する。LF受信部22は、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関係して車両3から送信されるLF信号を受信する。記憶部23は、キー2で必要となる各種情報を記憶する不揮発性の記憶部であり、自身に固有の照合コードを記憶しておく。
【0024】
ここで、車両−キー間で行われる、双方向無線通信を伴う照合処理(スマートキー制御)について、図3を用いて簡単に説明する。
【0025】
まずは、車両3側において、制御部30は、LF送信部31に対し、ドアアンテナ34から所定周期でキー探索信号として起動信号を無線送信させ(S1)、キー2からの起動応答信号の受信待ち状態となる。他方、キー2側において、これをLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、自身のスリープ状態を解除して起動状態となり(クロック動作を開始する)、これに伴いUHF送信部21に起動応答信号を無線送信させる(T1)。そして、制御IC20は車両2からの照合コード要求の受信待ち状態となる。
【0026】
次いで、車両3側の制御部30は、UHF受信部32が起動応答信号を受信すると、LF送信部31に対し、ドアアンテナ34からキ2側に照合コード(照合データ)を要求する照合コード要求信号を無線送信させ(S2)、キー2から要求応答信号として照合コードを含む照合信号の受信待ち状態となる。他方、キー2側において、これをLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、記憶部23が記憶する照合コードを含んだ照合信号を要求応答信号として、UHF送信部21に無線送信させる(T2)。
【0027】
そして、車両3側の制御部30は、UHF受信部32が照合信号を受信すると、これに含まれる照合コードの照合処理を行って、照合OKならば、車両3における所定制御の実行許可状態とする。即ち、本照合処理が、ドアアンテナ34とキー2との間で電波送受信なされる車外照合処理である場合には、照合OKに伴い車両3のドア(照合コードを受信したドアアンテナ34に対応するドア、もしくは全ドア)を開錠許可状態(開錠可能状態)とし、照合NGのときはドアの開錠を許可しない(S3)。そして、開錠許可状態となったドアは、ドアスイッチ34を操作することにより、車両3のドアを開錠することができる(S4)。他方、本照合処理が、室内アンテナ36とキー2との間で電波送受信がなされる車内照合処理である場合には、照合OKに伴い、イグニッションオン、アクセサリーオンへの切り替え許可状態、エンジン始動許可状態となり、照合NGのときはそれらを許可としない(S3)。そして、それらの許可状態となった際には、エンジンスイッチ38を操作することにより、イグニッションスイッチをオンの状態(イグニッションオン)、アクセサリースイッチをオンの状態(アクセサリーオン)に切り替えることができるとともに、イグニッションスイッチのオンに伴いエンジン始動制御を開始させることができる(S4)。
【0028】
なお、キー2側、車両3側において、所定信号の受信待機状態となったときに受信しないままタイムアウトとなった場合や、各種照合処理において照合NGとなった場合には、本処理は終了となる。これらの場合に、キー2が起動状態にあれば、再びスリープ状態へと移行する。
【0029】
また、本実施形態における上記照合処理では、車両3側から送信される起動信号に、上記したキー固有の照合コード(キー識別情報)よりも情報量の少ない車両種別照合コード(車種識別情報)が含まれており、これを無線受信するキー2のLF受信部22は、受信した起動信号電力により駆動して、当該車両種別照合コードに対し簡易演算による照合を行い、照合OKとなった場合に、制御IC20に対し、スリープ状態を解除して起動状態とする信号入力がなされ、制御IC20を含むキー2全体が起動状態となる(T1)。なお、本実施形態における車両種別照合コードは、車両メーカー毎に定められたコードであるが、車種ごとに定められるようなコードでもよい。キー2側で、キー起動前に照合を行うことにより、キー2の無駄な起動を避け、電池消耗を抑制できる。
【0030】
図1に戻る。管理装置5は、CPU,ROM,RAMを有する通常のパーソナルコンピュータ等と同様の構成を有するものであり、図3に示すように、CPU,ROM,RAMを有してなる制御部50に、カラー表示装置をなす表示部(ディスプレイ)51、キーボードやマウスといった操作入力部52、外部記憶装置53、所定通信網9と接続するための通信部(照合コード受信手段)59等が接続された構成を有する。記憶装置53には、複数のキー2の照合コード(マスターコード)が予め登録(記憶・蓄積)されており、これらのコードは、販売店端末7から所定通信網9を介して送信されてくる情報に基づいて登録される。
【0031】
なお、記憶装置(照合コード記憶部、送信先記憶部)53は、図6に示すように、各キー2の照合コード(マスターコード)を、対応車両3の所有者識別情報、所有者情報、車両種別コード、自車情報紹介アプリ用車両情報に対応付けた携帯キー情報として、車両種別(ここでは車両メーカー)毎に記憶している。
【0032】
販売店端末7は、CPU,ROM,RAMを有する通常のパーソナルコンピュータ等と同様の構成を有するものであり、図3に示すように、CPU,ROM,RAMを有してなる制御部70に、カラー表示装置をなす表示部(ディスプレイ)71、キーボードやマウスといった操作入力部72、外部記憶装置73、車両3の記憶部33に照合コードを書き込むための専用登録ツール8と接続するための通信部78、所定通信網9と接続するための通信部79等が接続された構成を有する。
【0033】
販売店には、車両3の記憶部33に照合コードを書き込むための専用登録ツール8がある。専用登録ツール8は、CPU,ROM,RAM等を制御部80として備えるとともに、その制御部80に、書き込み開始スイッチなどの操作入力部82、販売店端末7と通信可能に接続するための通信部87、車両3の制御部30と通信可能に接続するための通信部83が接続する構成を有する。販売店端末7において、新たに登録されるキー2のキー固有の照合コードが、操作入力部52への操作により入力されると、それら照合コードを、通信部78を介して専用登録ツール8に有線通信により受信し、操作入力部への操作がなされるに伴い、車両30の記憶部33への書き込みを開始する。
【0034】
交番端末(照合情報取得端末装置)4は、CPU,ROM,RAMを有する通常のパーソナルコンピュータ等と同様の構成を有するものであり、CPU,ROM,RAMを有してなる制御部40に、カラー表示装置をなす表示部(ディスプレイ)41、キーボードやマウスといった操作入力部42、所定通信網9と接続するための通信部49等が接続された構成を有するとともに、キー2から車両3が照合コードを無線取得する場合と同様の電波送受信が可能となるよう、電波送信部45をなすLF送信部(無線通信手段、無線送信手段)、電波送信部46をなすUHF受信部(無線通信手段、無銭受信手段)が制御部40に接続された構成を有する。つまり、この交番端末4は、所有者不明の拾得されたキー2からキー固有の照合コードを取得する装置であり、車両種別毎(ここでは車両メーカー毎)に、送受信周波数などの送受信条件が異なる場合には、それぞれの車両種別に対応する電波送受信部45,46を備える、もしくは送受信条件を切り替える送受信条件切り替え機能を有した電波送受信部45,46を備える形で構成される。
【0035】
所有者端末6は、所有者が有する端末装置であって、ここでは携帯型通信機である、いわゆるスマートフォン等の周知の携帯電話機であり、CPUやメモリを備える制御部60に、カラー表示部(ディスプレイ)61、テンキーやその他のボタン、タッチパネル等の操作入力部62、所定通信網9と接続するための通信部69、さらには周知の音声入力部や音声出力部を含む周知の通話機能部(図示なし)等が接続された構成を有する。また、キー2から車両3が照合コードを無線取得する場合と同様の電波送受信が可能となるよう、電波送信部65をなすLF送信部、電波送信部66をなすUHF受信部が制御部60に接続された構成を有する。
【0036】
ところで、本実施形態の携帯キー拾得通知システム100は、拾得したキー2を交番や警察署に届けると、そこにある交番端末4にて、そのキー2から照合コードを無線取得して管理装置5へと送信し、管理装置5にて、その照合コードを、登録されている多数の照合コードと照合し、照合OKとなる照合コードがあった場合には、照合OKとされた照合コードに対応するキー2の所有者が所持する所有者端末6に、販売店端末7を介して、キー2が拾得された旨の通知が送信される。
【0037】
ここで、管理装置5にキー2の照合コードを登録する登録処理について、図5を用いて説明する。この登録処理は、販売店端末7と管理装置5との間で実施される。
【0038】
まず販売店端末7の制御部70は、操作入力部72への操作による、登録対象のキー2の携帯キー情報(キー固有の照合コードを含む:図6参照)の入力を受け付ける(D101)。携帯キー情報の入力を受け付けると、制御部70は、受け付けた携帯キー情報を登録要求信号として、所定通信網9を介して管理装置5に送信し(D102)、その応答信号の受信待機状態となる(D103)。
【0039】
管理装置5の制御部50は、登録要求信号の受信待機状態となっており(M101)、登録要求信号の受信を確認すると(M102:Yes)、まずはその登録要求信号の送信元である販売店端末7が、管理装置5の外部記憶装置53に予め登録されている端末装置であるか否かを判定する(M103)。ここでは、受信した信号から、販売店端末7のMACアドレス及びIPアドレス等の端末識別情報を取得するとともに、それを、外部記憶装置53に登録専用端末装置の識別情報として予め登録されている販売店端末識別情報(図7参照)と照合して照合OKとなるものがあるか否かにより判定する。制御部50は、登録要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置であれば(M104:Yes)、受信した携帯キー情報を外部記憶装置53に新たに登録し(S106)、登録完了通知を、受信した登録要求信号に対する応答信号として、送信元である販売店端末7に送信する一方(S107)、登録要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置でなければ(M104:No)、エラー通知を、受信した登録要求信号に対する応答信号として、送信元である販売店端末7に送信する(S105)。応答信号が送信された後には、再び登録要求信号の受信待機状態に戻る(M101)。
【0040】
販売店端末7の制御部70は、送信した登録要求信号に対する応答信号を受信すると(D104:Yes)、その応答信号に基づいて、登録完了通知もしくはエラー通知を表示部71に表示する。なお、登録完了通知の内容は、単純に登録を完了した旨を通知するだけのものでもよいし、それだけでなく、登録された内容を表示部71に表示する形での通知でもよい。また、エラー通知の内容は、ここでは管理装置5に登録された端末でない旨を通知する内容とする。なお、応答信号の受信待機状態となったときに受信しないままタイムアウトとなった場合には、管理装置5からの応答がない等、管理装置5側のエラーを通知するようにしてもよい。
【0041】
次に、管理装置5に拾得したキー2の所有者を確認する処理について、図9を用いて説明する。この確認処理は、交番端末4と管理装置5との間で実施され、所有者が特定された後には管理装置5から、そのキー2の拾得情報(キーが拾得されたことを示す情報)が、販売店端末7、さらには所有者端末6へと通知される。
【0042】
まず交番端末4の制御部40は、操作入力部42への操作により、拾得されたキーの外観から特定できる対応車両3の車両種別情報の入力を受け付ける(P201:車両種別入力操作受付手段)。ここでは、キー2の外表面に表示されているマーク等から、車両メーカーを特定し、特定された車両メーカーを入力する。車両種別情報の入力を受け付けると、制御部40は、受け付けた情報を拾得キーの所有者確認要求信号として、所定通信網9を介して管理装置5に送信し(P202)、その応答信号の受信待機状態となる(P203)。
【0043】
管理装置5の制御部50は、確認要求信号の受信待機状態となっており(M201)、確認要求信号の受信を確認すると(M202:Yes)、まずはその確認要求信号の送信元である交番端末4が、管理装置5の外部記憶装置53に予め登録されている端末装置であるか否かを判定する(M203)。ここでは、受信した信号から、交番端末4のMACアドレス及びIPアドレス等の端末識別情報を取得するとともに、それを、外部記憶装置53に拾得キー確認専用端末装置の識別情報として予め登録されている交番端末識別情報(図8参照)と照合して照合OKとなるものがあるか否かにより判定する。制御部50は、確認要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置であれば(M204:Yes)、制御部50は、図10に示す所有者特定処理を実行して(M206)、その特定結果を通知する一方、確認要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置でなければ(M204:No)、エラー通知を、受信した確認要求信号に対する応答信号として、送信元である交番端末4に送信する(M205)。応答信号が送信された後には、再び確認要求信号の受信待機状態に戻る(M201)。
【0044】
交番端末4の制御部40は、送信した確認要求信号に対する応答信号を受信すると(P204:Yes)、その応答信号に基づいて、確認完了通知もしくはエラー通知を表示部41に表示する、図12に示す通知内容報知処理を実行する(P205)。なお、応答信号の受信待機状態となったときに受信しないままタイムアウトとなった場合には、管理装置5からの応答がない等、管理装置5側のエラーを通知するようにしてもよい。
【0045】
次に、図9のM206で実行される所有者特定処理について、図10を用いて説明する。この特定処理は、交番端末4と管理装置5との間で実施される処理であるが、実際のところは、交番端末4を介して、拾得されたキー2と管理装置5との間で実施される処理である。交番端末4には、拾得したキー2を配置するキー配置領域に通信可能エリアを形成する拾得携帯キー配置部を備える。図10の処理は、拾得したキー(以下、拾得キーと称する)2をそのキー配置領域に配置した上で行われる必要がある。
【0046】
管理装置5の制御部(送信指令信号送信手段、応答信号受信手)50は、図9のM206となると、まずは拾得キー2の起動を指示する起動指令信号を、所定通信網9を介して、受信した確認要求信号の送信元の交番端末4に送信し(M261)、その起動信号に対する起動応答信号の受信結果の受信待機状態となる(M262)。なお、この起動指令信号には、先に受信した車両種別情報から特定される車両種別に対応する送信条件が含まれる。この送信条件は、スマートエントリーシステム200において対応車両3側から送信される送信条件と同じ条件であり、当該対応車両3に対応する上記の車両種別コードも含まれる。
【0047】
交番端末4の制御部(送信指令受信手段、応答信号送信手段)40は、この起動指令信号を受信すると、これに従って送信条件を設定し、LF送信部45に対し、対応車両3が送信する起動信号と同じ起動信号を無線送信させ(P1)、キー2からの起動応答信号の受信待ち状態となる。他方、拾得キー2側において、これをLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、自身のスリープ状態を解除して起動状態となり(クロック動作を開始する)、これに伴いUHF送信部21に起動応答信号を無線送信させる(T1)。そして、制御IC20は照合コード要求の受信待ち状態となる。なお、ここでの起動信号には、上述の車両種別コードが含まれており、キー2側にて当該車両種別コードが照合OKとされなければ、制御IC20は起動しない。
【0048】
次いで、交番端末4の制御部40は、UHF受信部46が起動応答信号を受信すると、LF送信部45に対し、対応車両3が送信する照合コード要求信号と同じ、照合コード(照合データ)を要求する照合コード要求信号を無線送信させ(P2:照合コード送信手段)、拾得キー2からの要求応答信号として照合コードを含む照合信号の受信待ち状態となる。
【0049】
一方で、その受信結果(正常受信/タイムアウト)を管理装置5に送信する(P3)。管理装置5の制御部50は、起動応答信号の受信結果を先の起動指令信号の応答信号として受信し、その受信結果が、拾得キー2の起動を示すものであれば(M263:Yes)、今度は照合コードの受信待機状態となる(M264)。他方、その受信結果が、拾得キー2の起動を示すものでなければ(M263:No)、拾得キー2の所有者特定結果を、拾得キー2の電源OFFや電池切れといった拾得キー2側の故障というエラー(特定結果4)として記録する(M273)。
【0050】
拾得キー2側において、照合コード要求信号をLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、記憶部23が記憶する照合コードを含んだ照合信号を要求応答信号として、UHF送信部21に無線送信させる(T2)。
【0051】
そして、交番端末4の制御部40は、UHF受信部46が照合信号を受信すると、その照合信号を管理装置5に送信する(P4:照合コード送信手段)。管理装置5の制御部50は、起動応答信号の受信結果を受け取った後、所定時間の間、照合信号の受信待機状態を継続する。所定時間が経過した後(M265:Yes)、照合信号を受信しなかった場合、制御部50は、拾得キー2の所有者特定結果を、通信エラー(特定結果3)として記録する(M272)。
【0052】
他方、所定時間が経過した後、照合信号を受信したとされた場合、制御部50は、これに含まれる照合コードと、記憶装置53が記憶している各キー2のマスターコードとの間で照合処理を行う(M267:照合手段)。ただし、照合対象は、所有者確認要求信号として受け付けた車両種別情報に一致する種別の車両のマスターコードのみである。制御部50は、照合OKのマスターコードが存在しなかった場合には所有者特定できずと判定し(M268:No)、拾得キー2の所有者特定結果を、未登録キーというエラー(特定結果2)として記録する(M271)。他方、制御部50は、照合OKのマスターコードが存在した場合には所有者特定と判定し(M268:Yes)、拾得キー2の所有者特定結果を、所有者特定という形(特定結果1)で記録するとともに(M269)、照合OKのマスターコードに対応する形で記憶装置53に記憶されている所有者情報から、その所有者に関連する電子情報送信先を特定し(送信先特定手段)、その送信先に、所定通信網9を介して、キー2が拾得された旨を通知する(M270:拾得情報送信手段)。
【0053】
本実施形態においては、照合OKのマスターコードに対応する電子情報送信先は、所有者端末装置6から閲覧可能なメールのアドレスであってもよいが、ここでは、照合OKのマスターコードに対応する車両3の販売店端末7の電子情報送信先である。販売店端末7は、外部記憶装置73に、登録されている車両の所有者連絡先である電子情報送信先が登録されており、制御部70は、図11に示すように、管理装置5からキー2が拾得された旨の通知の受信待機状態において(P701)、その通知を受けると(P702:Yes)、キー2が拾得された旨を知らせる定型文を、当該キー2の対応車両3の所有者連絡先である電子情報送信先へと、所定通信網9を介して送信する。ここでは、当該キー2の対応車両3の所有者連絡先であるメールアドレスにメール送信される。
【0054】
このように上記の処理は、交番端末4と管理装置5との間で実施され、交番端末4は、スマートエントリーシステム200において、キー2からその対応車両3が照合コードを取得するまでの双方向無線通信にて、対応車両3側から順次送信される各種送信信号をその順に従い送信し、それらの応答信号をキー2から受信するものであり、その応答信号として照合コードが得られた場合にはこれを管理装置5に送信し、これを管理装置が受信するように構成されている。即ち、管理装置5は、交番端末4から拾得キー2の所有者確認の要求を受けると、拾得キー2と交番端末4との間でスマートエントリーシステム200と同様の双方向無線通信が実行されるよう、その双方向無線通信の処理の流れに従う形で、交番端末4が次に送信するべき送信信号を指示する送信指令信号を、所定通信網9を介して交番端末4へと送信する。そして、これを受信した交番端末4は、その送信指令信号に基づく送信信号を送信するとともに、その送信信号に対する応答信号を受信した場合には、その応答信号を受信した旨を通知する信号(ここでは受信した応答信号そのもの)を、所定通信網9を介して管理装置5へと送信する。管理装置5は、これを受信して応答信号の受信を把握すると共に、受信した信号に照合コードが含まれている場合には、記憶装置53に多数記憶されているマスターコードとの照合処理を行って、拾得キー2の所有者を特定する。そして特定後は、そのキー2の拾得情報が、販売店端末7、さらには所有者端末6へと通知される。一方で、キー2の拾得者には、所有者に係る情報通知はなされず、所有者が見つかったか否かの情報が知らされる。
【0055】
次に、図9のP206で実行される交番端末4での通知内容報知処理について、図12を用いて説明する。この通知処理による通知は、交番端末4の表示部41に画面表示される形でなされる。
【0056】
まず、交番端末4の制御部40は、図10の処理における特定結果が、特定結果1〜4のいずれであるかを特定する。特定結果1の場合は(P601:Yes)、所有者が特定された旨を表示部41に画面表示し(P602)、特定結果2の場合は(P603:Yes)、未登録キーというエラーであるから拾得キー2が本システム100を利用できないキーである旨を表示部41に画面表示し(P604)、特定結果3の場合は(P605:Yes)、拾得キー2の起動には成功したもののいずれかの処理の過程で通信エラーを生じている可能性があるから、通信エラーのため所有者を特定できなかった旨とリトライの示唆を表示部41に画面表示し(P606)、特定結果4の場合は(P603:No)、拾得キー2の起動に成功しなかったというエラーであるから拾得キー2側の故障(電池切れ・電源オフ等も含む)か、あるいはP201における対応車両3の情報(外観情報)の入力ミスである旨と対応車両情報の入力内容の再確認の示唆を表示部41に画面表示する(P607)。
【0057】
最後に、管理装置に登録されている図6の携帯キー情報のうち、自車情報閲覧アプリ用車両情報を、車両3の所有者端末6にて受信し、閲覧する自車情報閲覧アプリの処理を、図13を用いて説明する。
【0058】
所有者端末6において、操作入力部62から自車情報閲覧アプリの起動操作がなされると、制御部60は自車情報閲覧アプリを実行し、まずは表示部61に認証情報画面を表示して、ユーザー認証情報の入力を受け付ける(N301)。ここでの認証情報は、管理装置5に記憶されている携帯キー情報の所有者情報の一部とすることができる。また、当該アプリ取得時、もしくは管理装置5への携帯キー情報の登録時に、管理装置5にIDやパスワードを記憶しておき、これらを入力させる構成でもよい。そして、ユーザー認証情報が入力されると、この認証情報を車両情報提供要求信号として、所定通信網9を介して管理装置5に送信し(N303)、その応答信号の受信待機状態となる(N303)。
【0059】
管理装置5の制御部50は、車両情報提供要求信号の受信待機状態となっており(M301)、車両情報提供要求信号の受信を確認すると(M302:Yes)、まずはその確認要求信号のユーザー認証情報に基づく認証処理を行い(M303)、認証OKの場合は、当該認証情報に対応する車両の車両情報として、記憶装置53に記憶されている車両スペック情報や車両画像等の情報を、車両情報提供要求信号の送信元である所有者端末(ここではスマートフォン等の携帯端末)6に、当該車両情報提供要求信号の応答信号として、所定通信網9を介して送信する。
【0060】
所有者端末6の制御部60は、この車両情報を受信すると(N304:Yes)、受信した車両情報が表示部61に表示される(N305)。
【0061】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【0062】
上記実施形態においては、キー2及びその対応車両3は、双方向無線通信を用いた照合処理により、対応車両3を、開錠許可状態やエンジン始動許可状態、アクセサリーやイグニッション等の電源切替許可状態とすることが可能な、いわゆるスマートエントリーシステムやスマートスタートシステムを備えているが、公知のワイヤレスキーレスエントリー機能(以下、キーレスエントリー)も備えてもよく、キー2が備える2つのスイッチ24,24の一方のスイッチ24が、車外においてユーザーにより押下されると、上記照合コードを含む開錠信号がキー2から送信されて、対応車両3のドアが開錠され、他方のスイッチ24を押下すると、施錠信号がキー2から送信されて、対応車両3のドアが施錠される構成を有していてもよい。
【0063】
また、キー2及びその対応車両3を上記ワイヤレスキーレスエントリー機能のみを備えるものとすることも可能であり、この場合、交番端末4に開錠信号の受信部を設けておき、制御部40は、この受信部に開錠信号を受信させるに伴い受信した開錠信号を、所定通信網9を介して管理装置5に転送することで、管理装置5側で図10のS264以降の処理のみを行わせるような構成とすることもできる。
【0064】
また、図13の自車情報閲覧アプリの処理に関しては、図1のように所有者端末6を、図10の交番端末4のように使用できるように(キー2との双方向無線通信とキー2からの受信情報を管理装置に転送する処理ができるように)、電波送受信部(無線通信手段、照合コード送信手段)65,66を有して構成することで、図13のユーザー認証処理を、キー2と管理装置5との間でなされる照合コード取得処理(つまり双方向無線通信を伴う照合コード取得処理が正常に行われることを認証条件の一つとする)、及び取得した照合コードの照合によって行う構成としてもよい。つまり、図10の処理において、交番端末4を介してなされる、キー2と管理装置5との双方向通信と同様の双方向通信を、交番端末4に代わって所有者端末6を介して行い、管理装置5が照合コードを得てそれが照合OKとなった場合に、ユーザー認証OKと判断されて、当該キー2に対応する車両情報(車両画像や車両スペック情報等)が、所有者端末6に送信され、表示部61にて表示されるように構成することができる。
【符号の説明】
【0065】
100 携帯キー拾得通知システム
2 携帯キー
3 車両
4 交番端末
5 管理装置
6 所有者端末
7 販売店端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯キー拾得通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の車両には、車両ドアの施解錠やエンジン始動許可等を、ユーザーが携行する携帯キーとの無線通信により行う電子キーシステムを搭載するものがある。こうしたシステムにおいては、特定の携帯キーが特定の車両にひも付けられており、他車両との間ではシステムが動作しないよう構成されている。近年では、上記電子キーシステムをなす、いわゆるスマートエントリーシステムやスマートスタートシステムを搭載する車両もあり、こうしたシステムの場合、上述した車両ドアの施解錠やエンジン始動許可等を、特定の携帯キーと特定の車両との間の双方向無線通信により行うことができるため、ユーザーは携帯キーを手にして操作する必要は無く、カバンやポケットの中に入れた状態でも問題なく作動する(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4110167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、こうしたシステムにおいては、携帯キーをユーザーが手にする必要が無いため、落としたり、置き忘れたりしたことにかえって気づき難く、どこで失くしたのかがわからなくなることが多い。このようにして携帯キーを紛失した場合、失くした携帯キーを別の人が見つけたとしても、所有者の手がかりになる情報は外観には存在しないため、これを所有者に返すことは困難である。仮にこれを交番に届けたところで、携帯キーの所有者を突き止めるには実際に車両との無線通信を行う必要があるから、事実上、所有者を見つけることは不可能に近い。
【0005】
本発明の課題は、車両と携帯キーとの無線通信により車両側で所定制御を行う電子キーシステムにおいて、携帯キーを拾得した際に、その所有者を特定することができる携帯キー拾得通知システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するために本発明の携帯キー拾得通知システムは、
自身固有の照合コードを無線出力する無線通信機能を有し、当該照合コードを対応車両が無線受信して照合した際には照合OKとなって当該対応車両のドアを開錠させる、もしくは開錠可能状態とさせる携帯キーと、
複数の前記携帯キーの照合コードが登録された照合コード記憶部と、
登録されたそれら照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両に関する連絡先である電子情報送信先が登録された送信先記憶部と、
拾得された前記携帯キーから前記照合コードを無線取得する無線通信手段と、
前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する各前記携帯キーの照合コードと照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により照合OKとなる照合コードがあった場合には、当該照合コードに対応する前記電子情報送信先を特定する送信先特定手段と、
特定された電子情報送信先に、所定通信手段を介して、前記携帯キーが拾得されたことを示す拾得情報を送信する拾得情報送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
上記本発明の構成によれば、外観だけでは所有者を特定できない電子キーシステムの携帯キーの所有者を特定することができる。
【0008】
本発明においては、前記照合コード記憶部と、前記送信先記憶部と、前記照合手段と、前記送信先特定手段と、前記拾得情報送信手段と、を有するとともに、所定通信手段を介して前記照合コードを受信する照合コード受信手段を備える管理装置を備え、さらに、前記無線通信手段を有するとともに、該無線通信手段が取得する前記照合コードを、当該所定通信手段を介して前記管理装置に送信する照合コード送信手段を備える照合情報取得端末装置を備えて構成することができる。つまり、照合情報取得端末装置と管理装置とをそれぞれ別に有するため、管理装置の管理する各種携帯キーの照合コードの機密性が高くなる。
【0009】
本発明における前記送信先記憶部には、登録されている前記照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両の所有者、又は当該対応車両の販売店の連絡先である電子情報送信先が登録されているよう構成できる。対応車両の所有者が登録されていれば、ダイレクトに所有者に携帯キーの取得が通知されるし、対応車両の販売店が登録されていれば、販売店は、携帯キーの拾得通知という新たなサービスを展開することができる。
【0010】
本発明における前記拾得情報は、所定通信手段を介して最終的に、拾得された前記携帯キーの対応車両の所有者の携帯電話機に対し送信され、該携帯電話機にて画面表示されるよう構成できる。あるいは、本発明における前記拾得情報は、前記拾得情報送信手段により、拾得された前記携帯キーの対応車両の販売店の端末装置へと送信され、これを受信した当該端末装置から当該対応車両の所有者の携帯電話機へと送信される。これらの構成によれば、携帯キーの拾得通知は携帯電話機になされるため、所有者は携帯キーの紛失をいち早く知ることができる。
【0011】
本発明においては、拾得された前記携帯キーの外観から特定できる車両種別を入力するための車両種別入力操作を受け付ける車両種別入力操作受付手段を備えて構成できる。この場合、前記照合手段は、前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する照合コードのうち、受け付けた前記車両種別入力操作により入力された車両種別の車両に対応する各前記携帯キーの照合コードと照合するよう構成できる。この構成によれば、照合処理における照合対象の数を軽減できるため、照合処理の負担を軽減できる。
【0012】
本発明における前記携帯キーは、車両との間での双方向無線通信が可能であって、車両側から無線送信される照合コード要求信号を無線受信し、その応答として前記照合コードを無線送信するものとすることができ、前記無線通信手段は、前記照合コード要求信号と同じ信号を無線送信する無線送信手段と、その応答として前記照合コードを無線受信する無線受信手段と、を備えて構成することができる。この構成によれば、携帯キー側には、車両との双方向無線通信機能のみが設けてあればよく、新たな機能追加が必要なく、既存の携帯キーでも利用可能なシステムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態である携帯キー拾得通知システムの構成を簡略的に示すブロック図。
【図2】スマートエントリーシステム及びスマートスタートシステムの構成を示すブロック図。
【図3】スマートキー制御の流れを示す図。
【図4】図1の携帯キー拾得通知システムの構成を示すブロック図。
【図5】携帯キー情報の登録処理の流れを示すフローチャート。
【図6】登録された携帯キー情報を示す図。
【図7】販売店端末照合情報の登録情報を示す図。
【図8】交番端末照合情報の登録情報を示す図。
【図9】拾得携帯キーの所有者確認処理の流れを示すフローチャート。
【図10】所有者特定処理の流れを示すフローチャート。
【図11】所有者通知処理の流れを示すフローチャート。
【図12】取得携帯キーの特定結果(通知内容)の報知処理の流れを示すフローチャート。
【図13】自車両情報閲覧処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の携帯キー拾得通知システムの一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態である携帯キー拾得通知システム100の構成を簡略的に示すブロック図である。図1に示す携帯キー拾得通知システム100は、自身固有の照合コードを無線出力する無線通信機能を有する携帯キー(以下、キーと略する)2と、その照合コード(キー識別情報)を無線受信して照合し、照合OKとなった場合に所定制御を実行する対応車両3との組を複数備えて構成される。つまり、車両3は、様々な所有者の様々な車両であり、キー2は、それら車両3にそれぞれ紐付けられた対応関係を有するものであって、キー拾得通知システム100は、それらキー2と対応車両3の組を複数備えて構成される。
【0016】
さらに、図1の携帯キー拾得通知システム100は、インターネット等の既存の所定通信網(所定通信手段)9に接続されるとともに、キー2が拾得された場合にその照合コードを無線通信により取得する端末装置(無線通信手段)4と、同じく所定通信網9に接続され、端末装置4が取得した照合コードを所定通信網9を介して通信取得するとともに、取得した照合コードを予め登録されている複数のキー2の照合コードと照合して、送信されてきた照合コードを有するキー2を特定し、そのキー2を拾得した旨(拾得情報)をその所有者に関連する所定連絡先に、所定通信網9を介して通知する管理装置5と、その最終的な通知先として定められ、所定通信網9に接続されている所有者の端末装置6と、を備えて構成される。
【0017】
本実施形態における端末装置4は、交番や警察署に設けられる専用端末(以下、交番端末と称する)である。また、本実施形態における管理装置5は、車両メーカーに設けられた専用端末であり、照合コードを記憶している各種キー2の電子情報送信先を記憶しており、その送信先として、対応車両3の販売店(ディーラー)の端末装置(以下、販売店端末と称する)7の電子情報送信先(ここではメールアドレス)を記憶している。一方、販売店端末7は、販売した車両3の所有者の端末装置6の電子情報送信先を記憶しており、キー2を拾得した旨を受信した際、これをそのキー2の対応車両3の所有者の端末装置6へと転送する。本実施形態の所有者端末装置6は、ここではスマートフォン等の携帯電話機としているが、他の端末装置でもよい。
【0018】
本実施形態のキー2と対応車両3は、いわゆるスマートエントリーシステム200やスマートスタートシステム300を構成するものであり、図2に示すように、制御部30、電波送信部(LF送信部)31、電波受信部(UHF受信部)32、対応するキー2の照合コードを照合するためのマスターコード(照合データ)を記憶する記憶部33、ドアアンテナ34、室内アンテナ35、バックドア外アンテナ36、ドアスイッチ37、エンジンスイッチ38を備えて構成される。
【0019】
制御部30は、CPU,ROM,RAMを有する通常のコンピュータと同様の構成を有し、スマートエントリーシステム200及びスマートスタートシステム300に関する制御全般を司る。電波送信部31をなすLF送信部は、制御部30からの指令に基づいて、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関する各種信号をLF帯域の予め定められた周波数で無線送信する。一方、電波受信部32をなすUHF受信部は、キー2から、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300におけるキー照合に関係する、UHF帯域の予め定められた周波数の信号を無線受信する。
【0020】
ドアアンテナ34およびバックドア外アンテナ36は、それぞれ車両3の各ドアおよびバックドアに配置されて、LF送信部31から送信されてきた、スマートエントリーシステム200における車室外照合に関係したLF信号を車外の所定領域へ送信する。
【0021】
室内アンテナ35は、LF送信部31から送信されてくる、スマートスタートシステム300における車室内照合に関係するLF信号を、車室内に向けて送信する。エンジンスイッチ38は、キー2の車室内照合が成功した条件の下で、ユーザーが操作することによって、イグニッションスイッチがオンの状態(イグニッションオン)、アクセサリースイッチがオンの状態(アクセサリーオン)への切り替えがなされるとともに、エンジン始動制御が開始する。
【0022】
キー2は、車両3のスマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関するスマートキーであり、図2に示すように、主な構成として、制御IC20、電波送信部21をなすUHF送信部、電波受信部をなすLF受信部22、自身に固有の照合コード(図中の照合データ)を記憶する記憶部23と、操作入力部24をなす操作スイッチと、を備える。
【0023】
制御IC20は、CPUや各種メモリを備えて、キー2で必要となる情報処理全般を行う。UHF送信部22は、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関するUHF帯域の信号を車両3に向けて送信する。LF受信部22は、スマートエントリーシステム200、スマートスタートシステム300に関係して車両3から送信されるLF信号を受信する。記憶部23は、キー2で必要となる各種情報を記憶する不揮発性の記憶部であり、自身に固有の照合コードを記憶しておく。
【0024】
ここで、車両−キー間で行われる、双方向無線通信を伴う照合処理(スマートキー制御)について、図3を用いて簡単に説明する。
【0025】
まずは、車両3側において、制御部30は、LF送信部31に対し、ドアアンテナ34から所定周期でキー探索信号として起動信号を無線送信させ(S1)、キー2からの起動応答信号の受信待ち状態となる。他方、キー2側において、これをLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、自身のスリープ状態を解除して起動状態となり(クロック動作を開始する)、これに伴いUHF送信部21に起動応答信号を無線送信させる(T1)。そして、制御IC20は車両2からの照合コード要求の受信待ち状態となる。
【0026】
次いで、車両3側の制御部30は、UHF受信部32が起動応答信号を受信すると、LF送信部31に対し、ドアアンテナ34からキ2側に照合コード(照合データ)を要求する照合コード要求信号を無線送信させ(S2)、キー2から要求応答信号として照合コードを含む照合信号の受信待ち状態となる。他方、キー2側において、これをLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、記憶部23が記憶する照合コードを含んだ照合信号を要求応答信号として、UHF送信部21に無線送信させる(T2)。
【0027】
そして、車両3側の制御部30は、UHF受信部32が照合信号を受信すると、これに含まれる照合コードの照合処理を行って、照合OKならば、車両3における所定制御の実行許可状態とする。即ち、本照合処理が、ドアアンテナ34とキー2との間で電波送受信なされる車外照合処理である場合には、照合OKに伴い車両3のドア(照合コードを受信したドアアンテナ34に対応するドア、もしくは全ドア)を開錠許可状態(開錠可能状態)とし、照合NGのときはドアの開錠を許可しない(S3)。そして、開錠許可状態となったドアは、ドアスイッチ34を操作することにより、車両3のドアを開錠することができる(S4)。他方、本照合処理が、室内アンテナ36とキー2との間で電波送受信がなされる車内照合処理である場合には、照合OKに伴い、イグニッションオン、アクセサリーオンへの切り替え許可状態、エンジン始動許可状態となり、照合NGのときはそれらを許可としない(S3)。そして、それらの許可状態となった際には、エンジンスイッチ38を操作することにより、イグニッションスイッチをオンの状態(イグニッションオン)、アクセサリースイッチをオンの状態(アクセサリーオン)に切り替えることができるとともに、イグニッションスイッチのオンに伴いエンジン始動制御を開始させることができる(S4)。
【0028】
なお、キー2側、車両3側において、所定信号の受信待機状態となったときに受信しないままタイムアウトとなった場合や、各種照合処理において照合NGとなった場合には、本処理は終了となる。これらの場合に、キー2が起動状態にあれば、再びスリープ状態へと移行する。
【0029】
また、本実施形態における上記照合処理では、車両3側から送信される起動信号に、上記したキー固有の照合コード(キー識別情報)よりも情報量の少ない車両種別照合コード(車種識別情報)が含まれており、これを無線受信するキー2のLF受信部22は、受信した起動信号電力により駆動して、当該車両種別照合コードに対し簡易演算による照合を行い、照合OKとなった場合に、制御IC20に対し、スリープ状態を解除して起動状態とする信号入力がなされ、制御IC20を含むキー2全体が起動状態となる(T1)。なお、本実施形態における車両種別照合コードは、車両メーカー毎に定められたコードであるが、車種ごとに定められるようなコードでもよい。キー2側で、キー起動前に照合を行うことにより、キー2の無駄な起動を避け、電池消耗を抑制できる。
【0030】
図1に戻る。管理装置5は、CPU,ROM,RAMを有する通常のパーソナルコンピュータ等と同様の構成を有するものであり、図3に示すように、CPU,ROM,RAMを有してなる制御部50に、カラー表示装置をなす表示部(ディスプレイ)51、キーボードやマウスといった操作入力部52、外部記憶装置53、所定通信網9と接続するための通信部(照合コード受信手段)59等が接続された構成を有する。記憶装置53には、複数のキー2の照合コード(マスターコード)が予め登録(記憶・蓄積)されており、これらのコードは、販売店端末7から所定通信網9を介して送信されてくる情報に基づいて登録される。
【0031】
なお、記憶装置(照合コード記憶部、送信先記憶部)53は、図6に示すように、各キー2の照合コード(マスターコード)を、対応車両3の所有者識別情報、所有者情報、車両種別コード、自車情報紹介アプリ用車両情報に対応付けた携帯キー情報として、車両種別(ここでは車両メーカー)毎に記憶している。
【0032】
販売店端末7は、CPU,ROM,RAMを有する通常のパーソナルコンピュータ等と同様の構成を有するものであり、図3に示すように、CPU,ROM,RAMを有してなる制御部70に、カラー表示装置をなす表示部(ディスプレイ)71、キーボードやマウスといった操作入力部72、外部記憶装置73、車両3の記憶部33に照合コードを書き込むための専用登録ツール8と接続するための通信部78、所定通信網9と接続するための通信部79等が接続された構成を有する。
【0033】
販売店には、車両3の記憶部33に照合コードを書き込むための専用登録ツール8がある。専用登録ツール8は、CPU,ROM,RAM等を制御部80として備えるとともに、その制御部80に、書き込み開始スイッチなどの操作入力部82、販売店端末7と通信可能に接続するための通信部87、車両3の制御部30と通信可能に接続するための通信部83が接続する構成を有する。販売店端末7において、新たに登録されるキー2のキー固有の照合コードが、操作入力部52への操作により入力されると、それら照合コードを、通信部78を介して専用登録ツール8に有線通信により受信し、操作入力部への操作がなされるに伴い、車両30の記憶部33への書き込みを開始する。
【0034】
交番端末(照合情報取得端末装置)4は、CPU,ROM,RAMを有する通常のパーソナルコンピュータ等と同様の構成を有するものであり、CPU,ROM,RAMを有してなる制御部40に、カラー表示装置をなす表示部(ディスプレイ)41、キーボードやマウスといった操作入力部42、所定通信網9と接続するための通信部49等が接続された構成を有するとともに、キー2から車両3が照合コードを無線取得する場合と同様の電波送受信が可能となるよう、電波送信部45をなすLF送信部(無線通信手段、無線送信手段)、電波送信部46をなすUHF受信部(無線通信手段、無銭受信手段)が制御部40に接続された構成を有する。つまり、この交番端末4は、所有者不明の拾得されたキー2からキー固有の照合コードを取得する装置であり、車両種別毎(ここでは車両メーカー毎)に、送受信周波数などの送受信条件が異なる場合には、それぞれの車両種別に対応する電波送受信部45,46を備える、もしくは送受信条件を切り替える送受信条件切り替え機能を有した電波送受信部45,46を備える形で構成される。
【0035】
所有者端末6は、所有者が有する端末装置であって、ここでは携帯型通信機である、いわゆるスマートフォン等の周知の携帯電話機であり、CPUやメモリを備える制御部60に、カラー表示部(ディスプレイ)61、テンキーやその他のボタン、タッチパネル等の操作入力部62、所定通信網9と接続するための通信部69、さらには周知の音声入力部や音声出力部を含む周知の通話機能部(図示なし)等が接続された構成を有する。また、キー2から車両3が照合コードを無線取得する場合と同様の電波送受信が可能となるよう、電波送信部65をなすLF送信部、電波送信部66をなすUHF受信部が制御部60に接続された構成を有する。
【0036】
ところで、本実施形態の携帯キー拾得通知システム100は、拾得したキー2を交番や警察署に届けると、そこにある交番端末4にて、そのキー2から照合コードを無線取得して管理装置5へと送信し、管理装置5にて、その照合コードを、登録されている多数の照合コードと照合し、照合OKとなる照合コードがあった場合には、照合OKとされた照合コードに対応するキー2の所有者が所持する所有者端末6に、販売店端末7を介して、キー2が拾得された旨の通知が送信される。
【0037】
ここで、管理装置5にキー2の照合コードを登録する登録処理について、図5を用いて説明する。この登録処理は、販売店端末7と管理装置5との間で実施される。
【0038】
まず販売店端末7の制御部70は、操作入力部72への操作による、登録対象のキー2の携帯キー情報(キー固有の照合コードを含む:図6参照)の入力を受け付ける(D101)。携帯キー情報の入力を受け付けると、制御部70は、受け付けた携帯キー情報を登録要求信号として、所定通信網9を介して管理装置5に送信し(D102)、その応答信号の受信待機状態となる(D103)。
【0039】
管理装置5の制御部50は、登録要求信号の受信待機状態となっており(M101)、登録要求信号の受信を確認すると(M102:Yes)、まずはその登録要求信号の送信元である販売店端末7が、管理装置5の外部記憶装置53に予め登録されている端末装置であるか否かを判定する(M103)。ここでは、受信した信号から、販売店端末7のMACアドレス及びIPアドレス等の端末識別情報を取得するとともに、それを、外部記憶装置53に登録専用端末装置の識別情報として予め登録されている販売店端末識別情報(図7参照)と照合して照合OKとなるものがあるか否かにより判定する。制御部50は、登録要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置であれば(M104:Yes)、受信した携帯キー情報を外部記憶装置53に新たに登録し(S106)、登録完了通知を、受信した登録要求信号に対する応答信号として、送信元である販売店端末7に送信する一方(S107)、登録要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置でなければ(M104:No)、エラー通知を、受信した登録要求信号に対する応答信号として、送信元である販売店端末7に送信する(S105)。応答信号が送信された後には、再び登録要求信号の受信待機状態に戻る(M101)。
【0040】
販売店端末7の制御部70は、送信した登録要求信号に対する応答信号を受信すると(D104:Yes)、その応答信号に基づいて、登録完了通知もしくはエラー通知を表示部71に表示する。なお、登録完了通知の内容は、単純に登録を完了した旨を通知するだけのものでもよいし、それだけでなく、登録された内容を表示部71に表示する形での通知でもよい。また、エラー通知の内容は、ここでは管理装置5に登録された端末でない旨を通知する内容とする。なお、応答信号の受信待機状態となったときに受信しないままタイムアウトとなった場合には、管理装置5からの応答がない等、管理装置5側のエラーを通知するようにしてもよい。
【0041】
次に、管理装置5に拾得したキー2の所有者を確認する処理について、図9を用いて説明する。この確認処理は、交番端末4と管理装置5との間で実施され、所有者が特定された後には管理装置5から、そのキー2の拾得情報(キーが拾得されたことを示す情報)が、販売店端末7、さらには所有者端末6へと通知される。
【0042】
まず交番端末4の制御部40は、操作入力部42への操作により、拾得されたキーの外観から特定できる対応車両3の車両種別情報の入力を受け付ける(P201:車両種別入力操作受付手段)。ここでは、キー2の外表面に表示されているマーク等から、車両メーカーを特定し、特定された車両メーカーを入力する。車両種別情報の入力を受け付けると、制御部40は、受け付けた情報を拾得キーの所有者確認要求信号として、所定通信網9を介して管理装置5に送信し(P202)、その応答信号の受信待機状態となる(P203)。
【0043】
管理装置5の制御部50は、確認要求信号の受信待機状態となっており(M201)、確認要求信号の受信を確認すると(M202:Yes)、まずはその確認要求信号の送信元である交番端末4が、管理装置5の外部記憶装置53に予め登録されている端末装置であるか否かを判定する(M203)。ここでは、受信した信号から、交番端末4のMACアドレス及びIPアドレス等の端末識別情報を取得するとともに、それを、外部記憶装置53に拾得キー確認専用端末装置の識別情報として予め登録されている交番端末識別情報(図8参照)と照合して照合OKとなるものがあるか否かにより判定する。制御部50は、確認要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置であれば(M204:Yes)、制御部50は、図10に示す所有者特定処理を実行して(M206)、その特定結果を通知する一方、確認要求信号の送信元が管理装置5に登録されている端末装置でなければ(M204:No)、エラー通知を、受信した確認要求信号に対する応答信号として、送信元である交番端末4に送信する(M205)。応答信号が送信された後には、再び確認要求信号の受信待機状態に戻る(M201)。
【0044】
交番端末4の制御部40は、送信した確認要求信号に対する応答信号を受信すると(P204:Yes)、その応答信号に基づいて、確認完了通知もしくはエラー通知を表示部41に表示する、図12に示す通知内容報知処理を実行する(P205)。なお、応答信号の受信待機状態となったときに受信しないままタイムアウトとなった場合には、管理装置5からの応答がない等、管理装置5側のエラーを通知するようにしてもよい。
【0045】
次に、図9のM206で実行される所有者特定処理について、図10を用いて説明する。この特定処理は、交番端末4と管理装置5との間で実施される処理であるが、実際のところは、交番端末4を介して、拾得されたキー2と管理装置5との間で実施される処理である。交番端末4には、拾得したキー2を配置するキー配置領域に通信可能エリアを形成する拾得携帯キー配置部を備える。図10の処理は、拾得したキー(以下、拾得キーと称する)2をそのキー配置領域に配置した上で行われる必要がある。
【0046】
管理装置5の制御部(送信指令信号送信手段、応答信号受信手)50は、図9のM206となると、まずは拾得キー2の起動を指示する起動指令信号を、所定通信網9を介して、受信した確認要求信号の送信元の交番端末4に送信し(M261)、その起動信号に対する起動応答信号の受信結果の受信待機状態となる(M262)。なお、この起動指令信号には、先に受信した車両種別情報から特定される車両種別に対応する送信条件が含まれる。この送信条件は、スマートエントリーシステム200において対応車両3側から送信される送信条件と同じ条件であり、当該対応車両3に対応する上記の車両種別コードも含まれる。
【0047】
交番端末4の制御部(送信指令受信手段、応答信号送信手段)40は、この起動指令信号を受信すると、これに従って送信条件を設定し、LF送信部45に対し、対応車両3が送信する起動信号と同じ起動信号を無線送信させ(P1)、キー2からの起動応答信号の受信待ち状態となる。他方、拾得キー2側において、これをLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、自身のスリープ状態を解除して起動状態となり(クロック動作を開始する)、これに伴いUHF送信部21に起動応答信号を無線送信させる(T1)。そして、制御IC20は照合コード要求の受信待ち状態となる。なお、ここでの起動信号には、上述の車両種別コードが含まれており、キー2側にて当該車両種別コードが照合OKとされなければ、制御IC20は起動しない。
【0048】
次いで、交番端末4の制御部40は、UHF受信部46が起動応答信号を受信すると、LF送信部45に対し、対応車両3が送信する照合コード要求信号と同じ、照合コード(照合データ)を要求する照合コード要求信号を無線送信させ(P2:照合コード送信手段)、拾得キー2からの要求応答信号として照合コードを含む照合信号の受信待ち状態となる。
【0049】
一方で、その受信結果(正常受信/タイムアウト)を管理装置5に送信する(P3)。管理装置5の制御部50は、起動応答信号の受信結果を先の起動指令信号の応答信号として受信し、その受信結果が、拾得キー2の起動を示すものであれば(M263:Yes)、今度は照合コードの受信待機状態となる(M264)。他方、その受信結果が、拾得キー2の起動を示すものでなければ(M263:No)、拾得キー2の所有者特定結果を、拾得キー2の電源OFFや電池切れといった拾得キー2側の故障というエラー(特定結果4)として記録する(M273)。
【0050】
拾得キー2側において、照合コード要求信号をLF受信部22が無線受信すると、制御IC20は、記憶部23が記憶する照合コードを含んだ照合信号を要求応答信号として、UHF送信部21に無線送信させる(T2)。
【0051】
そして、交番端末4の制御部40は、UHF受信部46が照合信号を受信すると、その照合信号を管理装置5に送信する(P4:照合コード送信手段)。管理装置5の制御部50は、起動応答信号の受信結果を受け取った後、所定時間の間、照合信号の受信待機状態を継続する。所定時間が経過した後(M265:Yes)、照合信号を受信しなかった場合、制御部50は、拾得キー2の所有者特定結果を、通信エラー(特定結果3)として記録する(M272)。
【0052】
他方、所定時間が経過した後、照合信号を受信したとされた場合、制御部50は、これに含まれる照合コードと、記憶装置53が記憶している各キー2のマスターコードとの間で照合処理を行う(M267:照合手段)。ただし、照合対象は、所有者確認要求信号として受け付けた車両種別情報に一致する種別の車両のマスターコードのみである。制御部50は、照合OKのマスターコードが存在しなかった場合には所有者特定できずと判定し(M268:No)、拾得キー2の所有者特定結果を、未登録キーというエラー(特定結果2)として記録する(M271)。他方、制御部50は、照合OKのマスターコードが存在した場合には所有者特定と判定し(M268:Yes)、拾得キー2の所有者特定結果を、所有者特定という形(特定結果1)で記録するとともに(M269)、照合OKのマスターコードに対応する形で記憶装置53に記憶されている所有者情報から、その所有者に関連する電子情報送信先を特定し(送信先特定手段)、その送信先に、所定通信網9を介して、キー2が拾得された旨を通知する(M270:拾得情報送信手段)。
【0053】
本実施形態においては、照合OKのマスターコードに対応する電子情報送信先は、所有者端末装置6から閲覧可能なメールのアドレスであってもよいが、ここでは、照合OKのマスターコードに対応する車両3の販売店端末7の電子情報送信先である。販売店端末7は、外部記憶装置73に、登録されている車両の所有者連絡先である電子情報送信先が登録されており、制御部70は、図11に示すように、管理装置5からキー2が拾得された旨の通知の受信待機状態において(P701)、その通知を受けると(P702:Yes)、キー2が拾得された旨を知らせる定型文を、当該キー2の対応車両3の所有者連絡先である電子情報送信先へと、所定通信網9を介して送信する。ここでは、当該キー2の対応車両3の所有者連絡先であるメールアドレスにメール送信される。
【0054】
このように上記の処理は、交番端末4と管理装置5との間で実施され、交番端末4は、スマートエントリーシステム200において、キー2からその対応車両3が照合コードを取得するまでの双方向無線通信にて、対応車両3側から順次送信される各種送信信号をその順に従い送信し、それらの応答信号をキー2から受信するものであり、その応答信号として照合コードが得られた場合にはこれを管理装置5に送信し、これを管理装置が受信するように構成されている。即ち、管理装置5は、交番端末4から拾得キー2の所有者確認の要求を受けると、拾得キー2と交番端末4との間でスマートエントリーシステム200と同様の双方向無線通信が実行されるよう、その双方向無線通信の処理の流れに従う形で、交番端末4が次に送信するべき送信信号を指示する送信指令信号を、所定通信網9を介して交番端末4へと送信する。そして、これを受信した交番端末4は、その送信指令信号に基づく送信信号を送信するとともに、その送信信号に対する応答信号を受信した場合には、その応答信号を受信した旨を通知する信号(ここでは受信した応答信号そのもの)を、所定通信網9を介して管理装置5へと送信する。管理装置5は、これを受信して応答信号の受信を把握すると共に、受信した信号に照合コードが含まれている場合には、記憶装置53に多数記憶されているマスターコードとの照合処理を行って、拾得キー2の所有者を特定する。そして特定後は、そのキー2の拾得情報が、販売店端末7、さらには所有者端末6へと通知される。一方で、キー2の拾得者には、所有者に係る情報通知はなされず、所有者が見つかったか否かの情報が知らされる。
【0055】
次に、図9のP206で実行される交番端末4での通知内容報知処理について、図12を用いて説明する。この通知処理による通知は、交番端末4の表示部41に画面表示される形でなされる。
【0056】
まず、交番端末4の制御部40は、図10の処理における特定結果が、特定結果1〜4のいずれであるかを特定する。特定結果1の場合は(P601:Yes)、所有者が特定された旨を表示部41に画面表示し(P602)、特定結果2の場合は(P603:Yes)、未登録キーというエラーであるから拾得キー2が本システム100を利用できないキーである旨を表示部41に画面表示し(P604)、特定結果3の場合は(P605:Yes)、拾得キー2の起動には成功したもののいずれかの処理の過程で通信エラーを生じている可能性があるから、通信エラーのため所有者を特定できなかった旨とリトライの示唆を表示部41に画面表示し(P606)、特定結果4の場合は(P603:No)、拾得キー2の起動に成功しなかったというエラーであるから拾得キー2側の故障(電池切れ・電源オフ等も含む)か、あるいはP201における対応車両3の情報(外観情報)の入力ミスである旨と対応車両情報の入力内容の再確認の示唆を表示部41に画面表示する(P607)。
【0057】
最後に、管理装置に登録されている図6の携帯キー情報のうち、自車情報閲覧アプリ用車両情報を、車両3の所有者端末6にて受信し、閲覧する自車情報閲覧アプリの処理を、図13を用いて説明する。
【0058】
所有者端末6において、操作入力部62から自車情報閲覧アプリの起動操作がなされると、制御部60は自車情報閲覧アプリを実行し、まずは表示部61に認証情報画面を表示して、ユーザー認証情報の入力を受け付ける(N301)。ここでの認証情報は、管理装置5に記憶されている携帯キー情報の所有者情報の一部とすることができる。また、当該アプリ取得時、もしくは管理装置5への携帯キー情報の登録時に、管理装置5にIDやパスワードを記憶しておき、これらを入力させる構成でもよい。そして、ユーザー認証情報が入力されると、この認証情報を車両情報提供要求信号として、所定通信網9を介して管理装置5に送信し(N303)、その応答信号の受信待機状態となる(N303)。
【0059】
管理装置5の制御部50は、車両情報提供要求信号の受信待機状態となっており(M301)、車両情報提供要求信号の受信を確認すると(M302:Yes)、まずはその確認要求信号のユーザー認証情報に基づく認証処理を行い(M303)、認証OKの場合は、当該認証情報に対応する車両の車両情報として、記憶装置53に記憶されている車両スペック情報や車両画像等の情報を、車両情報提供要求信号の送信元である所有者端末(ここではスマートフォン等の携帯端末)6に、当該車両情報提供要求信号の応答信号として、所定通信網9を介して送信する。
【0060】
所有者端末6の制御部60は、この車両情報を受信すると(N304:Yes)、受信した車両情報が表示部61に表示される(N305)。
【0061】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【0062】
上記実施形態においては、キー2及びその対応車両3は、双方向無線通信を用いた照合処理により、対応車両3を、開錠許可状態やエンジン始動許可状態、アクセサリーやイグニッション等の電源切替許可状態とすることが可能な、いわゆるスマートエントリーシステムやスマートスタートシステムを備えているが、公知のワイヤレスキーレスエントリー機能(以下、キーレスエントリー)も備えてもよく、キー2が備える2つのスイッチ24,24の一方のスイッチ24が、車外においてユーザーにより押下されると、上記照合コードを含む開錠信号がキー2から送信されて、対応車両3のドアが開錠され、他方のスイッチ24を押下すると、施錠信号がキー2から送信されて、対応車両3のドアが施錠される構成を有していてもよい。
【0063】
また、キー2及びその対応車両3を上記ワイヤレスキーレスエントリー機能のみを備えるものとすることも可能であり、この場合、交番端末4に開錠信号の受信部を設けておき、制御部40は、この受信部に開錠信号を受信させるに伴い受信した開錠信号を、所定通信網9を介して管理装置5に転送することで、管理装置5側で図10のS264以降の処理のみを行わせるような構成とすることもできる。
【0064】
また、図13の自車情報閲覧アプリの処理に関しては、図1のように所有者端末6を、図10の交番端末4のように使用できるように(キー2との双方向無線通信とキー2からの受信情報を管理装置に転送する処理ができるように)、電波送受信部(無線通信手段、照合コード送信手段)65,66を有して構成することで、図13のユーザー認証処理を、キー2と管理装置5との間でなされる照合コード取得処理(つまり双方向無線通信を伴う照合コード取得処理が正常に行われることを認証条件の一つとする)、及び取得した照合コードの照合によって行う構成としてもよい。つまり、図10の処理において、交番端末4を介してなされる、キー2と管理装置5との双方向通信と同様の双方向通信を、交番端末4に代わって所有者端末6を介して行い、管理装置5が照合コードを得てそれが照合OKとなった場合に、ユーザー認証OKと判断されて、当該キー2に対応する車両情報(車両画像や車両スペック情報等)が、所有者端末6に送信され、表示部61にて表示されるように構成することができる。
【符号の説明】
【0065】
100 携帯キー拾得通知システム
2 携帯キー
3 車両
4 交番端末
5 管理装置
6 所有者端末
7 販売店端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自身固有の照合コードを無線出力する無線通信機能を有し、当該照合コードを対応車両が無線受信して照合した際には照合OKとなって当該対応車両のドアを開錠させる、もしくは開錠可能状態とさせる携帯キーと、
複数の前記携帯キーの照合コードが登録された照合コード記憶部と、
登録されたそれら照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両に関する連絡先である電子情報送信先が登録された送信先記憶部と、
拾得された前記携帯キーから前記照合コードを無線取得する無線通信手段と、
前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する各前記携帯キーの照合コードと照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により照合OKとなる照合コードがあった場合には、当該照合コードに対応する前記電子情報送信先を特定する送信先特定手段と、
特定された電子情報送信先に、所定通信手段を介して、前記携帯キーが拾得されたことを示す拾得情報を送信する拾得情報送信手段と、
を備えることを特徴とする携帯キー拾得通知システム。
【請求項2】
前記照合コード記憶部と、前記送信先記憶部と、前記照合手段と、前記送信先特定手段と、前記拾得情報送信手段と、を有するとともに、所定通信手段を介して前記照合コードを受信する照合コード受信手段を備える管理装置と、
前記無線通信手段を有するとともに、該無線通信手段が取得する前記照合コードを、当該所定通信手段を介して前記管理装置に送信する照合コード送信手段を備える照合情報取得端末装置と、
をそれぞれ別に有した請求項1に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項3】
前記送信先記憶部には、登録されている前記照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両の所有者、又は当該対応車両の販売店の連絡先である電子情報送信先が登録されている請求項1又は請求項2に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項4】
前記拾得情報は、所定通信手段を介して最終的に、拾得された前記携帯キーの対応車両の所有者の携帯電話機に対し送信され、該携帯電話機にて画面表示される請求項3に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項5】
前記拾得情報は、前記拾得情報送信手段により、拾得された前記携帯キーの対応車両の販売店の端末装置へと送信され、これを受信した当該端末装置から当該対応車両の所有者の携帯電話機へと送信される請求項4に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項6】
拾得された前記携帯キーの外観から特定できる車両種別を入力するための車両種別入力操作を受け付ける車両種別入力操作受付手段を備え、
前記照合手段は、前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する照合コードのうち、受け付けた前記車両種別入力操作により入力された車両種別の車両に対応する各前記携帯キーの照合コードと照合する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項7】
前記携帯キーは、車両との間での双方向無線通信が可能であって、車両側から無線送信される照合コード要求信号を無線受信し、その応答として前記照合コードを無線送信するものであり、
前記無線通信手段は、前記照合コード要求信号と同じ信号を無線送信する無線送信手段と、その応答として前記照合コードを無線受信する無線受信手段と、を備える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項1】
自身固有の照合コードを無線出力する無線通信機能を有し、当該照合コードを対応車両が無線受信して照合した際には照合OKとなって当該対応車両のドアを開錠させる、もしくは開錠可能状態とさせる携帯キーと、
複数の前記携帯キーの照合コードが登録された照合コード記憶部と、
登録されたそれら照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両に関する連絡先である電子情報送信先が登録された送信先記憶部と、
拾得された前記携帯キーから前記照合コードを無線取得する無線通信手段と、
前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する各前記携帯キーの照合コードと照合する照合手段と、
前記照合手段の照合により照合OKとなる照合コードがあった場合には、当該照合コードに対応する前記電子情報送信先を特定する送信先特定手段と、
特定された電子情報送信先に、所定通信手段を介して、前記携帯キーが拾得されたことを示す拾得情報を送信する拾得情報送信手段と、
を備えることを特徴とする携帯キー拾得通知システム。
【請求項2】
前記照合コード記憶部と、前記送信先記憶部と、前記照合手段と、前記送信先特定手段と、前記拾得情報送信手段と、を有するとともに、所定通信手段を介して前記照合コードを受信する照合コード受信手段を備える管理装置と、
前記無線通信手段を有するとともに、該無線通信手段が取得する前記照合コードを、当該所定通信手段を介して前記管理装置に送信する照合コード送信手段を備える照合情報取得端末装置と、
をそれぞれ別に有した請求項1に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項3】
前記送信先記憶部には、登録されている前記照合コード毎に、対応する前記携帯キーの対応車両の所有者、又は当該対応車両の販売店の連絡先である電子情報送信先が登録されている請求項1又は請求項2に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項4】
前記拾得情報は、所定通信手段を介して最終的に、拾得された前記携帯キーの対応車両の所有者の携帯電話機に対し送信され、該携帯電話機にて画面表示される請求項3に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項5】
前記拾得情報は、前記拾得情報送信手段により、拾得された前記携帯キーの対応車両の販売店の端末装置へと送信され、これを受信した当該端末装置から当該対応車両の所有者の携帯電話機へと送信される請求項4に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項6】
拾得された前記携帯キーの外観から特定できる車両種別を入力するための車両種別入力操作を受け付ける車両種別入力操作受付手段を備え、
前記照合手段は、前記無線通信手段が無線取得した前記照合コードを、前記照合コード記憶部が記憶する照合コードのうち、受け付けた前記車両種別入力操作により入力された車両種別の車両に対応する各前記携帯キーの照合コードと照合する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の携帯キー拾得通知システム。
【請求項7】
前記携帯キーは、車両との間での双方向無線通信が可能であって、車両側から無線送信される照合コード要求信号を無線受信し、その応答として前記照合コードを無線送信するものであり、
前記無線通信手段は、前記照合コード要求信号と同じ信号を無線送信する無線送信手段と、その応答として前記照合コードを無線受信する無線受信手段と、を備える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の携帯キー拾得通知システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−104226(P2013−104226A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248838(P2011−248838)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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