説明

携帯ゲーム端末、ゲーム装置、ゲームシステム及びプログラム

【課題】位置利用ゲームのプレイにおいて、このプレイに係る複数のプレイヤが広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握を可能とする。
【解決手段】携帯ゲーム端末2を提供する。携帯ゲーム端末2は、プロセッサ29、画像出力部22、GPS受信装置25及び無線通信インターフェイス24を備える。プロセッサ29は、プレイにおいて、その内容の画像を表示し、自端末の位置を無線で送信し、少なくとも一つの他端末の位置を無線で受信し、ある端末の基準位置を投影面内の一つの基準位置へ変換する位置変換によって、その端末の現在位置が変換される投影面内の位置を、その端末の仮想位置としたとき、プレイの期間の一部または全部において、自端末の仮想位置と少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、自端末及び少なくとも一つの他端末の相対配置の画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯ゲーム端末、ゲーム装置、ゲームシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータゲームの一種に、そのプレイの内容が、そのゲーム端末の位置に応じた内容となる位置利用ゲームがある。位置利用ゲームとしては、特許文献1に記載のものが挙げられる。このゲームのプレイでは、GPS(Global Positioning System )受信装置を備えたゲーム装置をそれぞれ携帯した複数のプレイヤが、特定の地域に集まり、敵味方のチームに分かれて得点を競う。また、このプレイにおいて、特定のプレイヤに携帯される特定のゲーム装置(レフリー機)には、上記の地域に対応する仮想的な地図(戦闘地図)が表示される。この地図は、予め設定された反応エリアや、各プレイヤの位置を示すものである。また、このプレイでは、あるプレイヤが移動し、そのゲーム装置が反応エリアに入ると、このプレイヤが属するチームの得点が増減する。
【特許文献1】特開平10−216361号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の技術によって、同一のプレイに参加する複数のプレイヤが広い地域に分散し得る位置利用ゲームのプレイを実現すると、特定のゲーム装置の画面に、各プレイヤの移動を把握し難い地図が表示される虞がある。例えば、一方のチームに属する複数のプレイヤの各々が東京において移動し、他方のチームに属する複数のプレイヤの各々がロンドンにおいて移動する場合、特定のゲーム装置の画面に表示される地図の縮尺が極めて小さくなるから、画面による各プレイヤの移動の把握が困難となる。なお、地図に代えて各プレイヤの位置を示す文字を表示する形態も考えられるが、この形態で可能となるのは、非直感的な把握であり、直感的な把握ではない。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みて為されたものであり、位置利用ゲームのプレイにおいて、このプレイに係る複数のプレイヤが広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握を可能とすることができる、携帯ゲーム端末、ゲーム装置、ゲームシステム及びプログラムを提供することを解決課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
まず、用語について説明する。
「ゲーム」とは、位置利用ゲームやパズル等の、そのプレイ(ゲームプレイ)の結果を定めるルールを有するものである。ゲームについて「プレイ」とは、その開始から終了までのゲーム期間において当該ゲームを客体として進行する行為のうち、その内容が、当該ゲームと、当該ゲーム期間におけるその主体の挙動とに応じて定まる行為である。一つのゲームは、単数または複数のプレイの客体となる。プレイの主体となる人を、そのプレイの客体であるゲームの「プレイヤ」と呼ぶ。プレイについて、その主体であるプレイヤを、その「参加プレイヤ」と呼ぶ。プレイについて、その「結果」とは、その参加プレイヤが目的とする評価である。プレイの結果としては、勝敗や、順位、得点を例示可能である。
【0006】
「コンピュータゲーム」とは、そのプレイがコンピュータを用いて実現されるゲームである。コンピュータゲームでは、そのプレイの内容に影響を与える挙動は、当該プレイの実現に用いられたコンピュータの動作に限られる。コンピュータゲームのプレイの実現に用いられるコンピュータを、「ゲーム端末」と呼ぶ。ゲーム端末のうち、その操作のための、そのコンピュータゲームのプレイヤに対するユーザインターフェイスを有するものを、「ゲーム端末」と呼ぶ。コンピュータゲームについて、そのゲーム端末を有するシステムを、その「ゲームシステム」と呼ぶ。
【0007】
「コンピュータ」とは、データを処理する装置のうち、データを保持するメモリと、メモリに保持されているプログラムを実行するプロセッサとを有するものである。「データ」とは、情報をコンピュータ等の機械で利用可能な形式で表現したものである。データとしては、情報を電気的に表現したデータや、情報を磁気的に表現したデータ、情報を光学的に表現したデータを例示可能である。「情報」とは、データで表現可能な処理対象である。「メモリ」とは、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置である。メモリとしては、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリを例示可能である。「プログラム」とは、命令を表すデータの集合体のうち、処理の手順を示すものである。プログラムとしては、コンピュータに、コンピュータゲームのプレイを実現させるプログラムを例示可能である。「プロセッサ」とは、命令セットを実装し、その命令セットに含まれている命令を表すデータの集合体であるプログラムに示されている手順で、当該プログラム内のデータで表される命令を実行する処理を行うことによって、当該プログラムを実行する装置である。プロセッサとしては、単数のCPU(Central Processing Unit)や、複数のCPUの集合体を例示可能である。
【0008】
コンピュータとしては、外部とのインターフェイスを備えるコンピュータを例示可能である。外部とのインターフェイスとしては、外部から情報またはデータを入力する入力部や、外部へ情報またはデータを出力する出力部を例示可能である。情報について「入力」とは、検出または測定によって外部の情報を表すデータを生成する行為をいう。入力部としては、センサや、ボタン、キーボードを例示可能である。情報について「出力」とは、データで表された情報を人間に知覚され得る形態で表す行為をいう。人間に知覚され得る形態としては、光、音、振動を例示可能である。光の形態での情報の出力としては、画像の表示、光源の明滅を例示可能である。音の形態での情報の出力としては、スピーカによる放音、ソレノイドによる発音機構の駆動(例えば、ベルの鳴動)を例示可能である。振動の形態での情報の出力としては、振動子の揺動を例示可能である。
【0009】
次に、本発明について説明する。
本発明は、コンピュータゲームの携帯ゲーム端末であって、前記コンピュータゲームのプレイにおいて、その内容を表示する内容表示部と、自端末の位置を測る測位部と、自端末の位置を無線で送信する位置送信部と、少なくとも一つの他端末の位置を無線で受信する位置受信部と、ある端末の基準位置を予め定められた平面内の一つの基準位置へ変換する位置変換によってその端末の現在位置が変換される前記平面内の位置をその端末の仮想位置としたとき、前記プレイの期間の一部または全部において、自端末の仮想位置と前記少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、自端末及び前記少なくとも一つの他端末の仮想的な配置を表示する配置表示部とを備え、前記内容表示部に表示される内容は、予め定められた配置加味条件が成立すると、前記配置に基づいて決定される、ことを特徴とする携帯ゲーム端末(態様1)を提供する。
態様1によれば、プレイの期間の一部または全部において、自端末の仮想位置と少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、これらの端末の仮想的な配置が表示される。この配置は、端末の仮想位置で定まるから、この配置を画像で表示することによって、位置利用ゲームのプレイに係る複数のプレイヤ(携帯ゲーム端末)が広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握が可能となる。
【0010】
態様1において、前記測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部を備え、前記位置送信部は、予め定められた登録条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として記憶する一方、予め定められた更新条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置としたとき、自端末の現在位置と自端末の基準位置とを用いて自端末の仮想位置を算出し、算出した仮想位置を送信し、前記位置受信部は、前記少なくとも一つの他端末の仮想位置を受信し、前記配置表示部は、前記位置送信部に送信された仮想位置と、前記位置受信部に受信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、前記配置を表示する、ようにしてもよい(態様2)。
態様2によれば、仮想位置の算出が自端末で行われるから、仮想位置の算出を他端末で行うよりも、全体の演算量を低減することができる。
【0011】
態様1において、前記測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部を備え、前記位置送信部は、予め定められた登録条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を、自端末の基準位置として、ある端末の基準位置及び現在位置を受信してその端末の仮想位置を送信する他の装置へ送信する一方、予め定められた更新条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置として前記他の装置へ送信し、前記位置受信部は、前記少なくとも一つの他端末の仮想位置を受信し、前記配置表示部は、前記位置送信部に送信された基準位置と前記位置送信部に送信された現在位置とで定まる自端末の仮想位置と前記位置受信部に受信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、前記配置を表示する、ようにしてもよい(態様3)。
【0012】
態様2又は3において、前記コンピュータゲームのプレイヤに操作される操作部を有し、前記操作部の操作に応じた指示を入力する指示入力部を備え、前記登録条件は、予め定められた登録指示が前記指示入力部に入力されると成立する、ようにしてもよい。
この態様によれば、プレイヤの指示を待ってその端末の基準位置が登録される。したがって、例えば、プレイヤが行動範囲を変えることができる。
【0013】
態様2又は3において、前記コンピュータゲームのプレイヤに操作される操作部を有し、前記操作部の操作に応じた指示を入力する指示入力部を備え、前記更新条件は、予め定められた更新指示が前記指示入力部に入力されると成立する、ようにしてもよい。
この態様によれば、プレイヤの指示を待ってその端末の現在位置が更新される。したがって、例えば、プレイヤが一時的に場を離れる場合に有利である。
【0014】
態様1乃至3において、前記コンピュータゲームのプレイヤに操作される操作部を有し、前記操作部の操作に応じた指示を入力する指示入力部を備え、前記配置加味条件は、予め定められた発動指示が前記指示入力部に入力されることを必須としている、ようにしてもよい。
【0015】
態様1乃至3において、前記内容表示部は、前記プレイにおいて、前記配置と線分又は複数の頂点を有する平面図形との適合度に応じた前記内容を表示する、ようにしてもよい。この態様によれば、図形と配置との比較となるから、プレイヤに分かり易いという利点がる。
【0016】
また、本発明は、態様3の携帯ゲーム端末を複数有するゲームシステムに含まれ、前記他の装置として前記複数の携帯ゲーム端末の各々と通信するゲーム装置であって、前記複数の携帯ゲーム端末の基準位置を受信して記憶する受信記憶部と、前記複数の携帯ゲーム端末の各々の現在位置を受信すると、受信した現在位置とこの現在位置に係る携帯ゲーム端末の基準位置とを用いて、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を算出し、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を送信する仮想位置送信部と、を備えることを特徴とするゲーム装置を提供する。
このゲーム装置によれば、位置利用ゲームのプレイに係る複数のプレイヤ(携帯ゲーム端末)が広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握が可能となる。
【0017】
また、本発明は、態様1又は2の携帯ゲーム端末を複数有し、前記複数の携帯ゲーム端末の各々は、前記複数の携帯ゲーム端末のうち自端末を除く全ての携帯ゲーム端末に対して前記他端末となる、ことを特徴とするゲームシステムを提供する。また、本発明は、態様3の携帯ゲーム端末を複数有するとともに上記のゲーム装置を有し、前記複数の携帯ゲーム端末の各々は、前記複数の携帯ゲーム端末のうち自端末を除く全ての携帯ゲーム端末に対して前記他端末となる、ことを特徴とするゲームシステムを提供する。また、本発明は、態様3に記載の携帯ゲーム端末を複数有するとともに前記他の装置として態様1に記載の携帯ゲーム端末を一つ有し、前記複数の携帯ゲーム端末及び前記一つの携帯ゲーム端末の各々は、前記複数の携帯ゲーム端末及び前記一つの携帯ゲーム端末のうち自端末を除く全ての携帯ゲーム端末に対して前記他端末となり、前記一つの携帯ゲーム端末は、前記複数の携帯ゲーム端末の基準位置を受信して記憶する受信記憶部と、前記複数の携帯ゲーム端末の各々の現在位置を受信すると、受信した現在位置とこの現在位置に係る携帯ゲーム端末の基準位置とを用いて、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を算出し、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を送信する仮想位置送信部と、前記測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部とを備え、前記一つの携帯ゲーム端末では、
前記位置送信部が、予め定められた登録条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として記憶する一方、予め定められた更新条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置としたとき、自端末の現在位置と自端末の基準位置とを用いて自端末の仮想位置を算出し、算出した仮想位置を送信し、前記配置表示部が、前記位置送信部に送信された仮想位置と、前記仮想位置送信部に送信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、前記配置を表示する、ことを特徴とするゲームシステムを提供する。これらのゲームシステムによれば、位置利用ゲームのプレイに係る複数のプレイヤ(携帯ゲーム端末)が広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握が可能となる。
【0018】
また、本発明は、コンピュータゲームの携帯ゲーム端末を、前記コンピュータゲームのプレイにおいて、その内容を表示する内容表示部と、自端末の位置を測る測位部と、自端末の位置を無線で送信する位置送信部と、少なくとも一つの他端末の位置を無線で受信する位置受信部と、ある端末の基準位置を予め定められた平面内の一つの基準位置へ変換する位置変換によってその端末の現在位置が変換される前記平面内の位置をその端末の仮想位置としたとき、前記プレイの期間の一部または全部において、自端末の仮想位置と前記少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、自端末及び前記少なくとも一つの他端末の仮想的な配置を表示する配置表示部として機能させるプログラムであって、前記内容表示部に表示される内容は、予め定められた配置加味条件が成立すると、前記配置に基づいて決定される、ことを特徴とするプログラム、又はこのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
このプログラムによれば、位置利用ゲームのプレイに係る複数のプレイヤ(携帯ゲーム端末)が広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握が可能となる。なお、本発明は、上記プログラムを伝送する伝送媒体(例えばネットワーク)としても把握される。つまり、本発明は、上記プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録または伝送する媒体(データキャリヤ)としても把握される。また、本発明は、上記プログラムの一部または全部であるプログラム要素としても把握される。また、本発明は、コンピュータにロードされて上記プログラムとなるデータを保持する媒体を有するプログラム製品としても把握される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、位置利用ゲームのプレイに係る複数のプレイヤ(携帯ゲーム端末)が広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握を可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する具体的な構成は一例に過ぎず、本発明は、この具体的な構成を変形して得られる各種の形態をも範囲に含む。
【0021】
<1.ゲームシステムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係るゲームシステム1の構成を示すブロック図である。ゲームシステム1は、特定の三つのコンピュータゲーム(協力ゲーム、対戦ゲーム及び単独ゲーム)のプレイを実現するネットワーク方式のゲームシステムであり、多数の携帯ゲーム端末2(2A、2B、2C、…)と、ゲーム装置(他の装置)3とを有する。
【0022】
携帯ゲーム端末2は、上記三つのゲームのゲーム端末であり、これら三つのゲームの少なくとも一つのプレイヤに携帯される。また携帯ゲーム端末2は、無線LAN(Local Area Network)クライアントとして機能し、世界規模で分散して配置された複数の無線LANのAP(アクセスポイント)4(4A、4B、4C、…)のうち、十分に近い一つのAP4に無線接続し、接続先のAP4を介して通信を行うことができる。一つのAP4と、このAP4に無線接続された携帯ゲーム端末2は、それぞれ、一つの無線LAN5に終端ノードとして属する。無線LAN5は、終端ノードとしてインターネットワーク8に属する。
【0023】
ゲーム装置3は、上記三つのゲームのゲーム装置であり、ルータ6に接続されている。ゲーム装置3及びルータ6は、それぞれ、終端ノードとしてLAN7に属する。LAN7は、終端ノードとしてインターネットワーク8に属する。つまり、ゲーム装置3とAP4に無線接続された携帯ゲーム端末2は、それぞれ、終端ノードとしてインターネットワーク8に属し、AP4を介して相互に通信することができる。
【0024】
また、携帯ゲーム端末2は、アドホックネットワーク(図にはアドホックネットワーク9が例示されている)にノードとして属することが可能であり、同一のアドホックネットワークにノードとして属する他の携帯ゲーム端末2との間で、AP4を介さずに無線通信を行うことができる。つまり、携帯ゲーム端末2は、その動作モードとして、AP4を介して通信を行うインフラストラクチャモードと、AP4を介さずに無線通信を行うアドホックモードとを有する。
【0025】
<2.ゲームの概要>
協力ゲーム、対戦ゲーム及び単独ゲームは、いずれも、位置利用ゲームの一種である。協力ゲーム、対戦ゲーム及び単独ゲームの各プレイは、その内容を決定する決定処理を、携帯ゲーム端末2またはゲーム装置3が繰り返し実行することによって進行する。また、上記の各プレイでは、予め定められた配置加味条件が成立すると、次に実行される決定処理(以降、「発動決定処理」と呼ぶ)において、そのプレイの内容の決定に、複数の携帯ゲーム端末2の相対配置が加味される。「相対配置」については後述する。
【0026】
協力ゲームのプレイでは、このプレイに参加する複数のプレイヤが、各々のキャラクタを操作し、互いに協力して仮想的な敵と戦う。キャラクタは、仮想的な存在であり、その画像がプレイヤに視認される。協力ゲームのプレイにおける発動決定処理では、そのプレイに参加している複数のプレイヤの携帯ゲーム端末2の相対配置に基づいて、仮想的な敵に対して特定の攻撃(例えば、特定の魔法による攻撃や特定のアイテム(例えば、刀)による攻撃)を実行するか否かや、このプレイに参加する複数のプレイヤのキャラクタの攻撃力や防御力を向上させるか否か等が決定される。
【0027】
対戦ゲームのプレイでは、このプレイに参加する複数のプレイヤが、複数のメンバーを有する二つのチームに分かれて対戦する。対戦ゲームのプレイにおける発動決定処理では、そのプレイに参加している複数のプレイヤの携帯ゲーム端末2のチーム毎の相対配置に基づいて、対戦相手に対して特定の攻撃を実行するか否か等が決定される。
【0028】
単独ゲームのプレイでは、一人の参加プレイヤが、仮想的な敵と戦う。単独ゲームのプレイにおける発動決定処理では、参加プレイヤの携帯ゲーム端末2と参加プレイヤに指定された少なくとも一つの他の携帯ゲーム端末2との相対配置に基づいて、仮想的な敵に対して特定の攻撃を実行するか否かや、攻撃力や防御力を向上させるか否か等が決定される。
【0029】
<3.携帯ゲーム端末の構成>
図2は、携帯ゲーム端末2の電気的構成を示すブロック図である。この図に示すように、携帯ゲーム端末2は、コンピュータであり、操作部21、画像表示部22、音響出力部23、無線通信インターフェイス24、GPS受信装置25、DVD−ROM(Read Only Memory)ドライブ26、RAM(Random Access Memory)27、ROM28、及びプロセッサ29を備える。
【0030】
操作部21は、自端末の使用者に操作されるものであり、複数の操作ボタンを備え、押下されたボタンに固有のデータをプロセッサ29へ供給する。画像出力部22は、例えば液晶ディスプレイであり、プロセッサ29から画像を表すデータが供給されると、このデータが表す画像を画面Sに表示(出力)する。音響出力部23は、例えばスピーカを有し、プロセッサ29から音響を表すデータが供給されると、このデータが表す音響を出力する。
【0031】
無線通信インターフェイス24は、設定された動作モードで、設定されたパラメータ(例えば、SSIDやチャンネル番号)に従って動作する。無線通信インターフェイス24に設定可能な動作モードには、インフラストラクチャモード及びアドホックモードがある。無線通信インターフェイス24に、その動作モードとしてインフラストラクチャモードが設定されると、携帯ゲーム端末2の動作モードはインフラストラクチャモードとなり、アドホックモードが設定されると、携帯ゲーム端末2の動作モードはアドホックモードとなる。
【0032】
インフラストラクチャモードでは、無線通信インターフェイス24は、プロセッサ29から供給されたデータを表す無線信号(電波)を接続先のAP4へ送信する一方、接続先のAP4からの無線信号を受信し、受信した無線信号で表されるデータをプロセッサ29へ供給する。アドホックモードでは、無線通信インターフェイス24は、プロセッサ29から供給されたデータを表す無線信号を、通信相手(同一のアドホックネットワークに終端ノードとして属する他の携帯ゲーム端末2)へ送信する一方、通信相手からの無線信号を受信し、受信した無線信号で表されるデータをプロセッサ29へ供給する。
【0033】
GPS受信装置25は、このGPS受信装置25の位置、すなわち自端末の位置を測るものであり、GPS衛星からの測位用電波を受信して自端末の位置を特定し、特定した位置を表すデータをプロセッサ29へ供給する。GPS受信装置25が測る位置は、地球上の位置であり、GPS受信装置25から出力されるデータは、少なくとも緯度及び経度を表す。以降の説明では、GPS受信装置25に測定された緯度及び経度で定まる位置を、「測定位置」と呼ぶ
【0034】
リムーバブルメモリ26は、例えばROMであり、協力ゲームのプログラム261及び262と、対戦ゲームのプログラム263及び264と、単独ゲームのプログラム265とを記憶しており、携帯ゲーム端末2に着脱自在に取り付けられる。プログラム261、263及び265はインフラストラクチャモードを前提としており、プログラム262及び264はアドホックモードを前提としている。なお、リムーバブルメモリ26に代えて、プログラム261〜264が電気的、磁気的又は光学的に記録された記録媒体と、この記録媒体からデータを読み出す読み出し装置との組を採用可能である。
【0035】
RAM27は、プロセッサ29のワークエリアとして使用されるものであり、データを記憶することにより、このデータで表される情報を記憶する。RAM27には、自端末の測定位置及び仮想位置や、プレイの内容が記憶される。携帯ゲーム端末2の「仮想位置」は、予め定められた平面(以降、「投影面」と呼ぶ)内のその携帯ゲーム端末2の位置であり、その携帯ゲーム端末2の基準位置(緯度及び経度)を投影面内の一つの基準位置(特定の位置)へ変換(投影)する位置変換(投影法)によって、その携帯ゲーム端末2の現在位置が変換(投影)される位置である。なお、仮に地表が平面であったなら、携帯ゲーム端末2の仮想位置は、その携帯ゲーム端末2の基準位置に対するその携帯ゲーム端末2の現在の位置(相対位置)に応じたものとなる。携帯ゲーム端末2の「基準位置」は、その携帯ゲーム端末2の位置であり、その携帯ゲーム端末2の仮想位置の算出の基準となる。RAM27に代えて、書き換え可能な任意のメモリを採用可能である。
【0036】
ROM28にはオペレーティングシステムが記憶されている。ROM28に代えて、不揮発性の任意の半導体メモリを採用可能である。プロセッサ29は、図示しない電源が投入されると、ROM28からオペレーティングシステムを読み出して実行する。以降、プロセッサ29は、操作部21から供給されるデータに基づいて使用者から入力された指示を特定可能となる。つまり、プロセッサ29及び操作部21は、使用者の指示を入力する指示入力部として機能する。
【0037】
また、プロセッサ29は、操作部21と協働して無線通信インターフェイス24の設定の開始指示を入力すると、無線通信インターフェイス24の設定処理を開始する。この設定処理では、プロセッサ29は、無線通信インターフェイス24の設定のための画像を表す画像データを画像出力部22へ供給する一方、操作部21から供給されたデータに基づいて、動作モード及びパラメータを設定する。
【0038】
また、動作モードがインフラストラクチャモードの場合、プロセッサ29は、操作部21と協働してプログラム261、263又は265の実行指示を入力すると、リムーバブルメモリ26から該当するプログラムを読み出して実行する。これにより、携帯ゲーム端末2において、後述の位置処理及び位置測定処理が実行されるともに、後述の発動送信処理、内容受信処理及び情報出力処理の実行が可能となる。
【0039】
一方、動作モードがアドホックモードの場合、プロセッサ29は、操作部21と協働してプログラム262又は264の実行指示を入力すると、リムーバブルメモリ26から該当するプログラムを読み出して実行する。これにより、携帯ゲーム端末2において、後述の位置処理及び位置測定処理が実行されるともに、後述の発動送信処理、内容受信処理及び情報出力処理の実行が可能となる。なお、携帯ゲーム端末2が、クライアントからの要求に応じてサービスを提供するサーバとして機能する場合には、後述の登録処理、更新処理、発動処理、及び進行処理の実行も可能となる。
【0040】
<4.ゲーム装置の構成>
図3は、ゲーム装置3の電気的構成を示すブロック図である。この図に示すように、ゲーム装置3は、コンピュータであり、通信インターフェイス31、ハードディスク32、RAM33、ROM34及びプロセッサ35を備える。通信インターフェイス31は、プロセッサ35から供給されたデータを表す信号(電気信号)をルータ6へ送信する一方、ルータ6からの信号を受信し、この信号で表されるデータをプロセッサ35へ供給する。
【0041】
ハードディスク32は、協力ゲーム、対戦ゲーム及び単独ゲーム用のプログラム及びオペレーティングシステムを記憶している。また、ハードディスク32には、図4に示す構造の位置管理テーブルTが確保される。位置管理テーブルTは、過去にゲーム装置3へログオンしたことのあるプレイヤ(携帯ゲーム端末2)毎に、そのID、基準位置、現在位置、仮想位置、及び通知先を対応付けるデータテーブルである。
【0042】
プレイヤの「ID」は、ゲームシステム1において当該プレイヤ及び当該プレイヤに携帯される携帯ゲーム端末2を一意に識別する情報である。携帯ゲーム端末2(プレイヤ)の「通知先」は、その携帯ゲーム端末2の現在位置が更新されたときに、その携帯ゲーム端末2の仮想位置を通知すべきプレイヤ(携帯ゲーム端末2)を示す情報であり、少なくとも、その携帯ゲーム端末2を携帯するプレイヤのIDを含む。
【0043】
RAM33は、プロセッサ35のワークエリアとして使用されるものであり、データを記憶することにより、このデータで表される情報を記憶する。RAM33に代えて、書き換え可能な任意のメモリを採用可能である。RAM33には、ログオンリストGが記憶され、配置加味フラグFLが確保される。ログオンリストGは、ゲーム装置3にログオンしているプレイヤのIDを含むリストであり、ゲーム装置3に誰もログオンしていない場合には、いずれのIDも含まない空リストとなる。配置加味フラグFLは、プレイの内容の決定に携帯ゲーム端末2の配置を加味するか否かを示すものであり、プレイ毎に確保される。配置加味フラグFLの値は、「真」または「偽」である。なお、対戦ゲームの場合のプレイでは、チーム毎に、配置加味フラグFLが確保される。
【0044】
ROM34にはIPL(Initial Program Loader)が記憶されている。ROM34に代えて、不揮発性の任意の半導体メモリを採用可能である。プロセッサ35は、図示しない電源が投入されると、ROM34からIPLを読み出して実行し、これによって、ハードディスク32からオペレーティングシステムを読み出して実行し、これによって、ハードディスク32から上記のプログラムを読み出して実行し、これによって、ゲーム装置3は、クライアントからの要求に応じてサービスを提供するサーバとして機能し、後述のログオン処理、登録処理、更新処理、ログオフ処理、発動処理、及び進行処理を実行可能となる。
【0045】
<5.ゲームシステム1の動作>
一又は複数の携帯ゲーム端末2及びゲーム装置3において、上記の処理が実行されることにより、ゲームシステム1では、インフラストラクチャモードの協力ゲームに係る動作、インフラストラクチャモードの対戦ゲームに係る動作、及び単独ゲームに係る動作が行われる。また、複数の携帯ゲーム端末2において、上記の処理が実行されることにより、アドホックモードの協力ゲームに係る動作、及びアドホックモードの対戦ゲームに係る動作が行われる。
【0046】
<5−1.インフラストラクチャモードの協力ゲームに係る動作>
図5は、インフラストラクチャモードの協力ゲームに係る動作の一例を示すシーケンス図である。この例は、携帯ゲーム端末2A〜2Cを携帯するプレイヤA〜Dが一つのプレイ(以降、「第1プレイ」と呼ぶ)に参加する場合のものである。以降、この例に沿って、インフラストラクチャモードの協力ゲームに係る動作について説明する。
【0047】
まず、プレイヤA〜Dが、各々の携帯ゲーム端末2を操作してゲーム装置3にログオンする。これにより、ゲーム装置3において、プレイヤA〜DのIDがログオンリストGに追加される。次に、プレイヤA〜Dが、各々の携帯ゲーム端末2の操作部21を操作することにより、携帯ゲーム端末2A〜2D(プレイヤA〜D)がグループ化される。このグループ化は、携帯ゲーム端末2A〜2Dの各々とゲーム装置3とが相互に通信することによって行われる。グループ化の方法としては、任意の公知の方法を採用可能である。
【0048】
次に、プレイヤA〜Dが、各々の携帯ゲーム端末2の操作部21を操作することにより、各々の携帯ゲーム端末2からゲーム装置3へ、自端末の測定位置を含み、自端末の基準位置の登録を要求する登録要求が送られる。図中のBA〜BDは、それぞれ、携帯ゲーム端末2A〜2Dの測定位置である。BA〜BDは、ゲーム装置3において、携帯ゲーム端末2A〜2Dの基準位置及び現在位置として登録される。
【0049】
次に、プレイヤA〜Dのうち、一人のプレイヤ(具体的にはプレイヤA)が、プレイの結果に影響し得る特定の効果の発動を命じる発動指示を携帯ゲーム端末2へ入力することができるリーダーとして決定される。具体的には、プレイヤA〜Dが各々の携帯ゲーム端末2の操作部21を操作することにより投票が行われ、得票が最多のプレイヤが、リーダーとして決定される。得票が最多のプレイヤが複数の場合には、これら複数のプレイヤから一人がリーダーとしてランダムに決定される。なお、本実施の形態を変形し、他の方法によってリーダーを決定するようにしてもよい。
【0050】
次に、第1プレイが開始される。第1プレイでは、ゲーム装置3において、第1プレイに係る決定処理が繰り返し実行され、決定処理毎に、決定された第1プレイの内容が携帯ゲーム端末2A〜2Dの各々へ送られる。携帯ゲーム端末2A〜2Dの各々では、この内容が画像及び音響で出力される。以降、プレイの内容の画像を、「プレイ画像」と呼ぶ。第1プレイに係るプレイ画像の一例を図6に示す。この例のプレイ画像M1には、プレイヤA〜Dのキャラクタの画像M11〜M14と、仮想的な敵のキャラクタの画像M15とが含まれている。
【0051】
一方、第1プレイでは、プレイヤA〜Dが、各々の携帯ゲーム端末2の操作部21を操作することにより、各々の携帯ゲーム端末2からゲーム装置3へ、各種の要求が送られる。この例では、まず、携帯ゲーム端末2Aからゲーム装置3へ、携帯ゲーム端末2Aの測定位置(PA)を含む更新要求が送られる。更新要求は、自端末の現在位置の更新を要求するものであり、自端末の測定位置を含む。
【0052】
ゲーム装置3では、携帯ゲーム端末2AからPAを含む更新要求が送られると、携帯ゲーム端末2Aの現在位置としてPAが採用される。つまり、携帯ゲーム端末2Aの現在位置が更新される。そして、ゲーム装置3では、携帯ゲーム端末2Aの基準位置と現在位置とに基づいて携帯ゲーム端末2Aの仮想位置(RA)が求められ、このRAがゲーム装置3から携帯ゲーム端末2A〜2Dへ送られる。携帯ゲーム端末2A〜2Dの各々では、携帯ゲーム端末2A〜2Dの仮想位置で定まる相対配置が画像で出力される。
【0053】
相対配置は、複数の携帯ゲーム端末2の仮想的な二次元配置であり、具体的には、投影面における、複数の携帯ゲーム端末2の仮想位置の点の配置である。よって、相対配置は、複数の携帯ゲーム端末2の現実の配置と必ずしも合致しない。以降、相対配置の画像を、「配置画像」と呼ぶ。第1プレイに係る配置画像の一例を図7に示す。この例の配置画像M2には、携帯ゲーム端末2A〜2Dの仮想位置を示す点の画像M21〜M24と、プレイヤA〜DのID(すなわち、「A」、「B」、「C」及び「D」)の画像M25〜M28とが含まれている。配置画像M2において、画像M25〜M28は、ぞれぞれ、画像M21〜M24の近くに配置されている。
【0054】
次に、携帯ゲーム端末2Cからゲーム装置3へ、携帯ゲーム端末2Cの測定位置(PC)を含む更新要求が送られ、上述と同様の処理が行われる。ただし、ゲーム装置3では、携帯ゲーム端末2Cの仮想位置(RC)が求められ、このRCがゲーム装置3から携帯ゲーム端末2A〜2Dへ送られ、携帯ゲーム端末2A〜2Dの各々では、携帯ゲーム端末2A〜2Dの仮想位置(送られたRCを含む)で定まる相対配置が画像で出力される。
【0055】
結局、第1プレイでは、携帯ゲーム端末2A〜2Dの各々の画面Sに、プレイ画像M1及び配置画像M2を含む画像(合成画像)が表示される。この画像の一例を図8に示す。この画像には、一つの条件図形の画像M3も含まれている。条件図形は、複数の頂点を有する特定の平面図形であり、ゲーム毎に複数ずつ用意され、プレイの結果に影響し得る特定の効果の発動の条件を表す。
【0056】
インフラストラクチャモードの協力ゲームについては、菱形の条件図形の他に三つの条件図形が用意されており、菱形の条件図形には、特定の効果として、特定の魔法による攻撃が割り当てられており、他の三つの条件図形には、それぞれ、特定の効果として、特定のアイテムによる攻撃、攻撃力の向上、防御力の向上が割り当てられている。第1プレイでは、リーダーのプレイヤAは、携帯ゲーム端末2Aの操作部21を操作することにより、何回でも、インフラストラクチャモードの協力ゲームに係る条件図形から任意の一つを選択することができる。図8の画像は、最後に選択された条件図形が菱形の場合のものである。
【0057】
第1プレイにおいて、リーダーのプレイヤAが携帯ゲーム端末2Aの操作部21を操作することにより、発動指示が入力されると、携帯ゲーム端末2Aからゲーム装置3へ、発動要求が送られる。発動要求は、プレイの結果に影響し得る特定の効果の発動を要求するものである。第1プレイでは、ゲーム装置3が発動要求を受け取ることによって配置加味条件が成立し、ゲーム装置3で次に実行される決定処理が発動決定処理となる。
【0058】
この発動決定処理では、携帯ゲーム端末2A〜2Dの相対配置が加味され、携帯ゲーム端末2A〜2Dの相対配置及び最後に選択された条件図形に基づいて、第1プレイの内容が決定される。この発動決定処理で決定される内容は、携帯ゲーム端末2A〜2Dの相対配置が最後に選択された条件図形に合致している場合には、その条件図形に割り当てられた特定の効果が発動された内容となり、その他の場合には、当該効果が発動されていない内容となる。
【0059】
やがて、第1プレイが終了する。そして、プレイヤAが、携帯ゲーム端末2Aを操作してゲーム装置3からログオフする。具体的には、携帯ゲーム端末2Aからゲーム装置3へ、ログオフを要求するログオフ要求が送られる。これにより、ゲーム装置3において、プレイヤAのIDがログオンリストGから削除される。なお、プレイヤB〜Dも、やがては、各々の携帯ゲーム端末2を操作してゲーム装置3からログオフする。
【0060】
<5−2.インフラストラクチャモードの対戦ゲームに係る動作>
図9は、インフラストラクチャモードの対戦ゲームに係る動作の一例を示すシーケンス図である。ただし、図5と同様の部分の図示を省略してある。この例は、携帯ゲーム端末2A〜2Lを携帯するプレイヤA〜Lが一つのプレイ(以降、「第2プレイ」と呼ぶ)に参加する場合のものである。以降、この例に沿って、インフラストラクチャモードの対戦ゲームに係る動作について説明する。
【0061】
まず、図5の例と同様に、プレイヤA〜Lがゲーム装置3にログオンし、携帯ゲーム端末2A〜2L(プレイヤA〜L)がグループ化される。このグループ化では、プレイヤA〜Fが一方のチームのメンバーとなり、プレイヤG〜Lが他方のチームのメンバーとなる。次に、図5の例と同様に、携帯ゲーム端末2A〜2Lの基準位置及び現在位置がゲーム装置3に登録される。
【0062】
次に、プレイヤA〜Fのうち一人のプレイヤ(具体的にはプレイヤA)が、プレイヤG〜Lのうち一人のプレイヤ(具体的にはプレイヤG)が、発動指示を携帯ゲーム端末2へ入力することができるリーダーとして決定される。具体的には、プレイヤA〜Lが各々の携帯ゲーム端末2の操作部21を操作することにより、チーム毎に、投票が行われ、得票が最多のプレイヤが、そのリームのリーダーとして決定される。得票が最多のプレイヤが複数の場合には、これら複数のプレイヤから一人がリーダーとしてランダムに決定される。なお、本実施の形態を変形し、他の方法によってリーダーを決定するようにしてもよい。
【0063】
次に、第2プレイが開始される。第2プレイにおける動作は、第1プレイにおける動作(図5参照)と同様である。ただし、第2プレイでは、携帯ゲーム端末2A〜2Lの各々の画面Sに、図10に例示する画像(合成画像)が表示される。この画像には、プレイ画像M4、配置画像M5、及び一つの条件図形の画像M6が含まれている。プレイ画像M4には、プレイヤA〜Lのキャラクタの画像が含まれている。これらの画像は、プレイ画像M4において、チーム毎に分けて配置されている。配置画像M5には、携帯ゲーム端末2A〜2Lの仮想位置を示す点の画像と、プレイヤA〜LのIDの画像とが含まれている。
【0064】
インフラストラクチャモードの対戦ゲームについては、正五角形の条件図形の他に複数の条件図形が用意されており、正五角形の条件図形には、特定の効果として、特定の魔法による攻撃が割り当てられており、他の複数の条件図形には、それぞれ、特定の効果として、特定の魔法による攻撃とは別の固有の効果が割り当てられている。第2プレイでは、各チームのリーダーは、その携帯ゲーム端末2の操作部21を操作することにより、そのチームについて、何回でも、インフラストラクチャモードの対戦ゲームに係る条件図形から任意の一つを選択することができる。図10の画像は、一方のチームについて最後に選択された条件図形が正五角形の場合のものである。
【0065】
第2プレイでは、図9に示すように、ゲーム装置3が発動要求を受け取り、更に予め定められた時間(以降、「発動待ち時間」と呼ぶ)が経過することによって、配置加味条件が成立する。そして、第2プレイに係る発動決定処理では、携帯ゲーム端末2A〜2Lの相対配置が加味され、携帯ゲーム端末2A〜2Lの相対配置及び最後に選択された条件図形に基づいて、第2プレイの内容が決定される。
【0066】
この発動決定処理で決定される内容は、携帯ゲーム端末2A〜2Fの相対配置が、一方のチームについて最後に選択された条件図形に合致しており、かつ、その条件図形が携帯ゲーム端末2G〜2Lの仮想位置の点によって分断される辺を含まない場合には、その条件図形に割り当てられた特定の効果が発動された内容となり、その他の場合には、当該効果が発動されていない内容となる。以上より明らかなように、被発動側のチームは、発動待ち時間において、発動側のチームの妨害をすることが可能となる。第2プレイが終了してからの動作は、図5の動作と同様である。
【0067】
<5−3.単独ゲームに係る動作>
図11は、単独ゲームに係る動作の一例を示すシーケンス図である。この例は、携帯ゲーム端末2Aを携帯するプレイヤAが単独で一つのプレイ(以降、「第3プレイ」と呼ぶ)に参加する場合のものである。以降、この例に沿って、単独ゲームに係る動作について説明する。ただし、携帯ゲーム端末2B〜2Eを携帯するプレイヤA〜Eは、既にゲーム装置3にログオンしているものとする。
【0068】
まず、図5の例と同様に、プレイヤAが携帯ゲーム端末2Aの操作部21を操作することにより、ゲーム装置3にログオンする。具体的には、携帯ゲーム端末2Aからゲーム装置3へ、携帯ゲーム端末2Aの基準位置(BA)を含み、ログオンを要求するログオン要求が送られ、これを受けたゲーム装置3から携帯ゲーム端末2AへログオンリストGが送られる。このログオンリストGには、ログオンしているプレイヤのID(「B」、「C」、「D」、「E」、…)が含まれている。
【0069】
そして、ゲーム装置3において、プレイヤAがログオンしていることを示すように、ログオンリストGが更新される。一方、ログオンリストGを受けた携帯ゲーム端末2Aでは、プレイヤAが携帯ゲーム端末2Aの操作部21を操作して、ログオンしているプレイヤからプレイヤB〜Eを選択する。これにより、プレイヤB〜Eを示す通信開始指示が入力され、携帯ゲーム端末2Aからゲーム装置3へ、プレイヤB〜EのIDを含む通知開始要求が送信される。通知開始要求は、仮想位置の通知の開始を要求するものであり、要求元に仮想位置が通知されるべき携帯ゲーム端末2(プレイヤ)のIDを含む。
【0070】
プレイヤB〜EのIDを含む通知開始要求を受けたゲーム装置3は、この通知開始要求に基づいて、プレイヤB〜Eに対応する通知先に「A」が追加されるように、位置管理テーブルTを更新する。そして、ゲーム装置3から携帯ゲーム端末2Aへ、携帯ゲーム端末2B〜2Eの仮想位置(RA〜RE)が送られる。そして、プレイヤAが携帯ゲーム端末2Aの操作部21を操作することにより、携帯ゲーム端末2Aからゲーム装置3へ、携帯ゲーム端末2Aの基準位置(BA)を含み、携帯ゲーム端末2Aの基準位置の登録を要求する登録要求が送られる。BAは、ゲーム装置3において、携帯ゲーム端末2Aの基準位置及び現在位置として登録される。
【0071】
そして、第3プレイが開始される。第3プレイにおける動作は、第1プレイにおける動作と同様である。ただし、携帯ゲーム端末2Aの画面Sには、図12に例示する画像(合成画像)が表示される。この画像には、プレイ画像M7、配置画像M8、及び一つの条件図形の画像M9が含まれている。プレイ画像M7には、プレイヤAのキャラクタの画像と、仮想的な敵のキャラクタの画像とが含まれている。配置画像M5には、携帯ゲーム端末2A〜2Eの仮想位置を示す点の画像と、プレイヤA〜EのIDの画像とが含まれている。
【0072】
単独ゲームについては、星型の条件図形の他に複数の条件図形が用意されており、星型の条件図形には、特定の効果として、特定の魔法による攻撃が割り当てられており、他の複数の条件図形には、それぞれ、特定の効果として、特定の魔法による攻撃とは別の固有の効果が割り当てられている。第3プレイでは、プレイヤAは、携帯ゲーム端末2Aの操作部21を操作することにより、何回でも、単独ゲームに係る条件図形から任意の一つを選択することができる。図12の画像は、最後に選択された条件図形が星型の場合のものである。
【0073】
また、第3プレイに参加していないプレイヤBの携帯ゲーム端末2Bからゲーム装置3へ、携帯ゲーム端末2Bの測定位置(PB)を含む更新要求が送られると、ゲーム装置3において、このPBに基づいて携帯ゲーム端末2Bの仮想位置(RB)が算出され、このRBが、ゲーム装置3から、携帯ゲーム端末2Aへも送られる。これは、携帯ゲーム端末2C〜2Eからゲーム装置3へ更新要求が送られた場合にも同様である。
【0074】
やがて、第3プレイが終了し、プレイヤAが携帯ゲーム端末2Aの操作部21を操作することにより、通知終了指示が入力されると、携帯ゲーム端末2Aからゲーム装置3へ、プレイヤB〜EのIDを含む通知終了要求が送信される。通知終了要求は、仮想位置の通知の終了を要求するものであり、要求元のIDを通知先から削除すべき携帯ゲーム端末2(プレイヤ)のIDを含む。プレイヤB〜EのIDを含む通知終了要求を受けたゲーム装置3では、この通知終了要求に基づいて、プレイヤB〜Eに対応する通知先から「A」が削除されるように、位置管理テーブルTが更新される。そして、図5の例と同様に、プレイヤAが、ゲーム装置3からログオフする。
【0075】
<5−4.アドホックモードの協力ゲーム及び対戦ゲームに係る動作>
アドホックモードの協力ゲーム及び対戦ゲームに係る動作は、インフラストラクチャモードの協力ゲーム及び対戦ゲームに係る動作と同様である。ただし、プレイヤは、互いに声を掛けて一箇所に集まり、そこで基準位置の登録が行われることになる。また、アドホックモードの協力ゲーム及び対戦ゲームに係る動作では、一つの携帯ゲーム端末2が、後述の登録処理、更新処理、発動処理、及び進行処理を実行するサーバとしても機能する。つまり、この携帯ゲーム端末2では、クライアントのプロセスとサーバのプロセスが実行され、両プロセス間でプロセス間通信が行われる。なお、アドホックモードの協力ゲーム及び対戦ゲームには、ログオンやログオフの概念が存在しない。
【0076】
<6.位置処理>
<6−1.協力ゲーム及び対戦ゲーム>
図13は、インフラストラクチャモードの協力ゲーム及び対戦ゲームに関して携帯ゲーム端末2で実行される位置処理の流れを示すフローチャートである。この位置処理では、携帯ゲーム端末2のプロセッサ29は、まず、操作部21と協働してログオン指示を入力したか否かを判定する(S11)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS11に戻る。
【0077】
ステップS11の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、無線通信インターフェイス24と協働して自端末の基準位置を含むログオン要求をゲーム装置3へ送信するとともに、位置測定処理を開始する(S12)。位置測定処理では、GPS受信装置25が自端末の位置を繰り返し測り、GPS受信装置25によって位置が測られる度に、プロセッサ29が、自端末の測定位置を更新する。具体的には、プロセッサ29は、RAM27に記憶されている、自端末の測定位置を表すデータを、測られた位置を表すように更新する。
【0078】
ログイン要求をゲーム装置3へ送信したプロセッサ29は、無線通信インターフェイス24と協働して、ログオンリストGを受信する(S13)。次にプロセッサ29は、操作部21と協働して登録指示を入力したか否かを判定する(S14)。この判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、RAM27から自端末の測定位置を読み出し、無線通信インターフェイス24と協働して、読み出した測定位置を含む登録要求を送信する(S15)。
【0079】
ステップS15が終了すると、又はステップS14の判定結果が「NO」となると、プロセッサ29は、操作部21と協働して更新指示を入力したか否かを判定する(S16)。この判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、RAM27から自端末の測定位置を読み出し、無線通信インターフェイス24と協働して、読み出した測定位置を含む更新要求を送信する(S17)。
【0080】
ステップS17が終了すると、又はステップS16の判定結果が「NO」となると、プロセッサ29は、無線通信インターフェイス24と協働して自端末の仮想位置を受信したか否かを判定する(S18)。この判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、自端末の仮想位置を更新する(S19)。具体的には、プロセッサ29は、RAM27に記憶されている、自端末の仮想位置を表すデータを、受信した仮想位置を示すように更新する。
【0081】
ステップS19が終了すると、又はステップS18の判定結果が「NO」となると、プロセッサ29は、操作部21と協働してログオフ指示を入力したか否かを判定する(S20)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS14に戻る。一方、ステップS20の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、無線通信インターフェイス24と協働してログオン要求をゲーム装置3へ送信するとともに、位置測定処理を終了する(S21)。そして、処理はステップS11に戻る。
【0082】
<6−2.単独ゲーム>
図14は、単独ゲームに関して携帯ゲーム端末2で実行される位置処理の流れを示すフローチャートである。ただし、図13と共通する部分については、図示を省略してある。この位置処理では、ステップS13が終了すると、プロセッサ29は、操作部21と協働して、少なくとも一人のプレイヤを示す通知開始指示を入力したか否かを判定する(S101)。この判定結果が「NO」の場合、プロセッサ29はログオフ指示を入力したか否かを判定する(S20)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS101に戻る。
【0083】
ステップS101の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、操作部21と無線通信インターフェイス24と協働して、入力された通知開始指示が示すプレイヤのIDを含む通知開始要求をゲーム装置3へ送信する(S102)。以降、処理はステップS14へ進む。そして、ステップ19が終了すると、又はステップS18の判定結果が「NO」となると、プロセッサ29は、操作部21と協働して通知終了指示を入力したか否かを判定する(S103)。
【0084】
この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS14に戻る。ステップS103の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、無線通信インターフェイス24と協働して、上記少なくとも一人のプレイヤのIDを含む通知終了要求をゲーム装置3へ送信する(S104)。以降、処理はステップS104に戻る。
【0085】
<7.ログオン処理>
図15は、ゲーム装置3で実行されるログオン処理の流れを示すフローチャートである。ログオン処理は、プロセッサ35が通信インターフェイス31と協働してログオン要求を受信する度に実行される。ログオン処理では、プロセッサ35は、まず、RAM33からログオンリストGを読み出し、これを、通信インターフェイス31と協働して、ログオン要求の送信元へ送信する。
【0086】
次にプロセッサ35は、ログオン要求の送信元の携帯ゲーム端末2を携帯するプレイヤのIDを、RAM33に記憶されているログオンリストGに追加する(S52)。次にプロセッサ35は、初回のログオンであるか否かを判定する(S53)。この判定は、ログオン要求の送信元の携帯ゲーム端末2に対応するレコードが位置管理テーブルTに含まれているか否かを調べることにより行われる。
【0087】
ステップS53の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ35は、位置管理テーブルTにレコードを追加する(S54)。このレコードには、IDとして、受信したログオン要求の送信元の携帯ゲーム端末2を携帯するプレイヤのIDが、基準位置及び現在位置として、このログオン要求に含まれている測定位置が格納され、仮想位置として(0,0)が、通知先として、このプレイヤのIDが格納される。なお、(0,0)は、投影面の中心点の座標である。そして、ステップS54が終了すると、又はステップS53の判定結果が「NO」となると、ログオン処理は終了する。
【0088】
<8.登録処理>
図16は、ゲーム装置3で実行される登録処理の流れを示すフローチャートである。登録処理は、プロセッサ35が通信インターフェイス31と協働して登録要求を受信する度に実行される。登録処理では、プロセッサ35は、まず、受信した登録要求に含まれている測定位置を、この登録要求の送信元の携帯ゲーム端末2の基準位置及び現在位置として登録する(S55)。具体的には、プロセッサ35は、受信した登録要求に含まれている測定位置を、この登録要求の送信元の携帯ゲーム端末2の基準位置及び現在位置として、位置管理テーブルTに格納する。
【0089】
次にプロセッサ35は、受信した登録要求の送信元の携帯ゲーム端末2の基準位置及び現在位置に基づいて、この携帯ゲーム端末2の仮想位置を更新する(S56)。具体的には、プロセッサ35は、位置管理テーブルTから、受信した登録要求の送信元の携帯ゲーム端末2の基準位置及び現在位置を読み出し、この基準位置を投影面内の一つの基準位置へ変換(投影)する位置変換(投影法)によって、この現在位置が変換(投影)される位置を算出し、算出した位置を、この携帯ゲーム端末2の仮想位置として、位置管理テーブルTに格納する。
【0090】
次にプロセッサ35は、更新された仮想位置を通知すべきか否かを判定する(S57)。この判定は、受信した登録要求の送信元の携帯ゲーム端末2について位置管理テーブルTに格納されている通知先に、この携帯ゲーム端末2を携帯するプレイヤ以外のプレイヤのIDが含まれている場合に、「YES」となる。ステップS57の判定結果が「YES」となると、プロセッサ35は、受信した登録要求の送信元の携帯ゲーム端末2の仮想位置を、位置管理テーブルTから読み出し、通信インターフェイス31と協働して、この携帯ゲーム端末2の通知先の一部へ送信する(S58)。携帯ゲーム端末2の通知先の一部とは、この携帯ゲーム端末2を、この通知先にIDが含まれているプレイヤが携帯する少なくとも一つの携帯ゲーム端末2から除いたものである。そして、ステップS58が終了すると、又はステップS57の判定結果が「NO」となると、登録処理は終了する。
【0091】
<9.更新処理>
図17は、ゲーム装置3で実行される更新処理の流れを示すフローチャートである。更新処理は、プロセッサ35が通信インターフェイス31と協働して更新要求を受信する度に実行される。更新処理では、プロセッサ35は、まず、受信した更新要求に含まれている測定位置で、この更新要求の送信元の携帯ゲーム端末2の現在位置を更新する(S59)。具体的には、プロセッサ35は、受信した更新要求に含まれている測定位置を、この更新要求の送信元の携帯ゲーム端末2の現在位置として、位置管理テーブルTに格納する。
【0092】
次にプロセッサ35は、受信した更新要求の送信元の携帯ゲーム端末2の基準位置及び現在位置に基づいて、この携帯ゲーム端末2の仮想位置を更新する(S60)。ステップS60の内容は、図16のステップS56の内容と同様である。次にプロセッサ35は、更新された仮想位置を、受信した更新要求の送信元の携帯ゲーム端末2の通知先の全部へ送信する(S61)。携帯ゲーム端末2の通知先の全部とは、この通知先にIDが含まれているプレイヤが携帯する少なくとも一つの携帯ゲーム端末2である。そして、更新処理は終了する。
【0093】
<10.ログオフ処理>
ログオフ処理は、プロセッサ35が通信インターフェイス31と協働してログオフ要求を受信する度に実行される。ログオフ処理では、プロセッサ35は、受信したログオフ要求の送信元の携帯ゲーム端末2を携帯するプレイヤのIDを、RAM33に記憶されているログオンリストGから削除する。そして、ログオフ処理は終了する。
【0094】
<11.発動送信処理>
図18は、携帯ゲーム端末2で実行される発動送信処理の流れを示すフローチャートである。発動送信処理は、プレイとともに開始して終了する。発動送信処理では、プロセッサ29は、まず、操作部21と協働して発動指示を入力したか否かを判定する(S22)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS22に戻る。ステップS22の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、無線通信インターフェイス24と協働して発動要求をゲーム装置3へ送信する(S23)。以降、処理は、ステップS22に戻る。
【0095】
<12.発動処理>
図19は、ゲーム装置3で実行される発動処理の流れを示すフローチャートである。発動処理は、プレイ毎に、プロセッサ35が通信インターフェイス31と協働して発動要求を受信する度に実行される。発動処理では、プロセッサ35は、まず、このプレイが対戦ゲームのプレイであるか否かを判定する(S62)。この判定結果が「NO」の場合、すなわち配置加味条件が成立した場合、プロセッサ35は、このプレイに係る配置加味フラグFLに「真」をセットし(S63)、発動処理が終了させる。
【0096】
一方、ステップS62の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ35は、この発動要求を受信してから発動待ち時間が経過したか否かを判定する(S64)。この判定結果が「NO」の場合、プロセッサ35は、このプレイの終了条件が成立したか否かを判定する(S65)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS64に戻る。そして、ステップS64の判定結果が「YES」の場合、すなわち配置加味条件が成立した場合、プロセッサ35は、発動側のチームに係る配置加味フラグFLに「真」をセットし(S66)、発動処理を終了させる。なお、ステップS65の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ35は、発動処理を終了させる。
【0097】
<13.進行処理>
図20は、ゲーム装置3で実行される進行処理の流れを示すフローチャートである。進行処理は、プレイ毎に実行される処理であり、プレイとともに開始して終了する。進行処理では、プロセッサ35は、このプレイに係る配置加味フラグFLに「偽」をセットする(S67)。次にプロセッサ35は、このプレイに係る決定処理を行う(S68)。決定処理については後述する。次にプロセッサ35は、通信インターフェイス31と協働して、ステップS67で決定された内容(このプレイの内容)を送信する(S69)。以降、処理は、ステップS68に戻る。
【0098】
<14.決定処理>
<14−1.協力ゲーム及び単独ゲーム>
図21は、進行処理に含まれる決定処理(協力ゲーム及び単独ゲーム)の流れを示すフローチャートである。この決定処理は、協力ゲーム又は単独ゲームのプレイにおいて実行される。この決定処理では、プロセッサ35は、まず、このプレイに係る配置加味フラグFLが「真」であるか否かを判定する(S70)。
【0099】
この判定結果が「YES」の場合、すなわち今回の決定処理が発動決定処理の場合、プロセッサ35は、位置管理テーブルTに基づいて、このプレイに係る携帯ゲーム端末2の相対配置を特定する(S71)。プレイに係る携帯ゲーム端末2とは、協力ゲームのプレイにあっては当該プレイに参加しているプレイヤが携帯する複数の携帯ゲーム端末2であり、単独ゲームのプレイにあっては当該プレイに参加しているプレイヤが携帯する携帯ゲーム端末2と、この携帯ゲーム端末2を通知先としている携帯ゲーム端末2である。
【0100】
次にプロセッサ35は、特定した相対配置が、このプレイにおいて最後に選択された条件図形に合致しているか否かを判定する(S72)。なお、相対配置が条件図形に「合致」するとは、相対配置が、条件図形の全ての頂点の配置(平面における相対的な位置関係)に略一致する配置(平面における相対的な位置関係)を含むことを意味する。つまり、最後に選択された条件図形を平面内で移動させることにより、又は最後に選択された条件図形を移動させることなく、その全ての頂点の各々を、相対配置を定めている点に予め定められた誤差範囲内で重ねることが可能であれば、相対配置が、最後に選択された条件図形に「合致」していることになる。
【0101】
ステップS72の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ35は、このプレイの内容として、最後に選択された条件図形に割り当てられた特定の効果の発動の影響を受けた内容を決定し(S73)、決定処理を終了させる。一方、ステップS72の判定結果が「NO」となると、プロセッサ35は、このプレイに係る配置加味フラグFLに「偽」をセットする(S74)。ステップS74が終了すると、又はステップS70の判定結果が「NO」となると、プロセッサ35は、このプレイの内容として、最後に選択された条件図形に割り当てられた特定の効果の発動の影響を受けていない内容を決定し(S75)、決定処理を終了させる。
【0102】
<14−2.対戦ゲーム>
図22は、進行処理に含まれる決定処理(対戦ゲーム)の流れを示すフローチャートである。この決定処理は、対戦ゲームのプレイにおいて実行される。この決定処理では、プロセッサ35は、まず、一方のチームに係る配置加味フラグFLが「真」であるか否かを判定する(S76)。
【0103】
この判定結果が「YES」の場合、すなわち今回の決定処理が、一方のチームに係る発動決定処理の場合、プロセッサ35は、位置管理テーブルTに基づいて、一方のチームに係る携帯ゲーム端末2の相対配置を特定する(S77)。一方のチームに係る携帯ゲーム端末2とは、一方のチームのメンバーが携帯する複数の携帯ゲーム端末2である。次にプロセッサ35は、特定した相対配置が、このプレイにおいて一方のチームについて最後に選択された条件図形に合致しているか否かを判定する(S78)。
【0104】
この判定結果が「YES」の場合、プロセッサ35は、このプレイの内容として、一方のチームを一方のチームについて最後に選択された条件図形に割り当てられた特定の効果の発動側としたときの当該発動の影響を受けた内容を決定する(S79)。一方、ステップS78の判定結果が「NO」となると、プロセッサ35は、一方のチームに係る配置加味フラグFLに「偽」をセットする(S80)。ステップS80が終了すると、又はステップS76の判定結果が「NO」となると、プロセッサ35は、このプレイの内容として、一方のチームについて最後に選択された条件図形に割り当てられた特定の効果の影響を受けていない内容を決定する(S81)。
【0105】
ステップS81又はS79が終了すると、プロセッサ35は、他方のチームに係る配置加味フラグFLが「真」であるか否かを判定する(S82)。この判定結果が「YES」の場合、すなわち今回の決定処理が、他方のチームに係る発動決定処理の場合、プロセッサ35は、位置管理テーブルTに基づいて、他方のチームに係る携帯ゲーム端末2の相対配置を特定する(S83)。他方のチームに係る携帯ゲーム端末2とは、他方のチームのメンバーが携帯する複数の携帯ゲーム端末2である。次にプロセッサ35は、特定した相対配置が、このプレイにおいて他方のチームについて最後に選択された条件図形に合致しているか否かを判定する(S84)。
【0106】
この判定結果が「YES」の場合、プロセッサ35は、ステップS79又はS81で決定された内容を、他方のチームを他方のチームについて最後に選択された条件図形に割り当てられた特定の効果の発動側としたときの当該発動の影響に基づいて変更することにより、このプレイの内容を決定する(S85)。一方、ステップS84の判定結果が「NO」となると、プロセッサ35は、他方のチームに係る配置加味フラグFLに「偽」をセットする(S86)。ステップS86が終了すると、ステップS82の判定結果が「NO」となると、又はステップS85が終了すると、プロセッサ35は、この決定処理を終了させる。
【0107】
<15.内容受信処理>
図23は、携帯ゲーム端末2で実行される内容受信処理の流れを示すフローチャートである。内容受信処理は、プレイとともに開始して終了する。内容受信処理では、プロセッサ29は、まず、無線通信インターフェイス24と協働して、このプレイの内容が受信されたか否かを判定する(S24)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS24に戻る。ステップS24の判定結果が「YES」の場合、プロセッサ29は、このプレイの内容を更新する(S25)。具体的には、受信した内容を表すように、RAM27に記憶されている内容を更新する。以降、処理はステップS24に戻る。
【0108】
<16.情報出力処理>
図24は、携帯ゲーム端末2で実行される情報出力処理の流れを示すフローチャートである。情報出力処理は、プレイとともに開始して終了する。情報出力処理では、プロセッサ29は、まず、RAM27に記憶された、プレイの内容に基づいて、プレイ画像及び音響を生成する(S26)。具体的には、上記の内容に基づいて、プレイ画像を表すデータ及び音響を表すデータを生成し、RAM27に記憶させる。
【0109】
次にプロセッサ29は、このプレイに係る複数の携帯ゲーム端末2の仮想位置に基づいて、これら複数の携帯ゲーム端末2の相対配置の画像(すなわち配置画像)を生成する(S27)。次にプロセッサ29は、ステップS26で生成した画像と、ステップ27で生成した画像と、一つの条件図形の画像とを合成し、合成画像を生成する(S28)。この条件図形は、協力ゲーム及び単独ゲームにあっては、最後に選択された条件図形であり、対戦ゲームにあっては、当該携帯ゲーム端末2に係るチームについて最後に選択された条件図形である。次にプロセッサ29は、生成した合成画像及び音響を出力する(S29)。具体的には、生成した合成画像を画像出力部22の画面Sに表示させるともに、生成した音響を音響出力部23から出力させる。以降、処理は、ステップS26に戻る。
【0110】
<17.まとめ>
以上説明したように、携帯ゲーム端末2は、コンピュータゲームのプレイにおいて、その内容を画像で表示する内容表示部(プロセッサ29及び画像出力部22)と、自端末の位置を測る測位部(GPS受信装置25)と、自端末の位置を無線で送信する位置送信部(プロセッサ29と無線通信インターフェイス24)と、少なくとも一つの他端末の位置を無線で受信する位置受信部(プロセッサ29と無線通信インターフェイス24)と、ある携帯ゲーム端末2の基準位置を投影面内の一つの基準位置へ変換する位置変換によって当該携帯ゲーム端末2の現在位置が変換される投影面内の位置を当該携帯ゲーム端末2の仮想位置としたとき、プレイの期間の全部において、自端末の仮想位置と上記少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、自端末及び上記少なくとも一つの他端末の仮想的な配置(相対配置)を画像で表示する配置表示部(プロセッサ29及び画像出力部22)とを備える。そして、内容表示部に表示される内容は、予め定められた配置加味条件が成立すると、上記相対配置に基づいて決定される。
【0111】
つまり、本実施の形態では、プレイの期間の全部において、自端末の仮想位置と少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、これらの端末の相対配置の画像が表示される。したがって、本実施の形態によれば、一つのプレイに係る複数のプレイヤ(携帯ゲーム端末)が広い地域に分散しても、各プレイヤの移動の直感的な把握が可能となる。なお、上述した実施の形態では、プレイの期間の全部において相対配置の画像が表示されるが、これを変形し、プレイの期間の一部において、当該画像が表示されるようにしてもよい。
【0112】
なお、上述した実施の形態では、GPSによって位置を測るようにしたが、これを変形し、他の衛星測位システムによって位置を測るようにしてもよいし、衛星測位システム以外の測位システムによって位置を測るようにしてもよい。衛星測位システム以外の測位システムとしては、個々のアクセスポイントの位置をデータベースに登録しておき、携帯ゲーム端末が、近くのアクセスポイントから送信される無線信号を受信し、この信号のアクセスポイントの位置を上記のデータベースから検索して位置を測る、というシステムを例示可能である。
【0113】
また、上述した実施の形態では、携帯ゲーム端末2が、測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部(プロセッサ29)を備えており、位置送信部は、予め定められた登録条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として送信する一方、予め定められた更新条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置として送信し、位置受信部は、自端末及び少なくとも一つの他端末の仮想位置を受信し、配置表示部は、位置受信部に受信された仮想位置を用いて、相対配置の画像を表示する。これを変形し、測位部が自端末の位置を一回だけ測るようにしてもよいし、以下のようにしてもよい。
【0114】
つまり、位置送信部が、予め定められた登録条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として記憶する一方、予め定められた更新条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置としたとき、自端末の現在位置と自端末の基準位置とを用いて自端末の仮想位置を算出し、算出した仮想位置を送信し、位置受信部が、上記少なくとも一つの他端末の仮想位置を受信し、配置表示部が、位置送信部に送信された仮想位置と、位置受信部に受信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、相対配置の画像を表示するようにしてもよい。この場合、仮想位置の算出が自端末で行われるから、仮想位置の算出を他端末で行うよりも、全体の演算量を低減することができる。さらに、自端末の仮想位置が他端末で算出されるようにしてもよい。
【0115】
ところで、上述した実施の形態では、携帯ゲーム端末2が、測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部を備えており、位置送信部は、予め定められた登録条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として他の装置へ送信する一方、予め定められた更新条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置として他の装置へ送信し、他の装置が基準位置及び現在位置を受信して仮想位置を送信し、位置受信部は、自端末及び少なくとも一つの他端末の仮想位置を受信し、配置表示部は、位置送信部に送信された仮想位置を用いて、相対配置の画像を表示する。他の装置は、複数の携帯ゲーム端末2の基準位置を受信して記憶する受信記憶部と、複数の携帯ゲーム端末2の各々の現在位置を受信すると、受信した現在位置と、この現在位置に係る携帯ゲーム端末2の基準位置とを用いて、この携帯ゲーム端末2の仮想位置を算出して送信する仮想位置送信部とを備えたゲーム装置3である。これを変形し、測位部が自端末の位置を一回だけ測るようにしてもよいし、以下のように、ゲーム装置3の機能を特定の一つの携帯ゲーム端末2に持たせ、この携帯ゲーム端末2を他の装置として用いる形態としてもよい。
【0116】
つまり、特定の一つの携帯ゲーム端末2と残りの携帯ゲーム端末2の各々が、これらの携帯ゲーム端末2のうち自端末を除く全ての携帯ゲーム端末2に対して他端末となり、特定の一つの携帯ゲーム端末2が、残りの携帯ゲーム端末2の基準位置を受信して記憶する受信記憶部と、残りの携帯ゲーム端末2の各々の現在位置を受信すると、この現在位置と、この現在位置に係る携帯ゲーム端末2の基準位置とを用いて、この現在位置に係る携帯ゲーム端末2の仮想位置を算出して送信する仮想位置送信部と、測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部とを備え、特定の一つの携帯ゲーム端末2では、位置送信部が、予め定められた登録条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として記憶する一方、予め定められた更新条件が成立すると、測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置としたとき、自端末の現在位置と自端末の基準位置とを用いて自端末の仮想位置を算出して送信し、配置表示部が、位置送信部に送信された仮想位置と、仮想位置送信部に送信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、相対配置の画像を表示する形態としてもよい。この形態によれば、ゲーム装置3が不要となる。もちろん、この形態を変形し、測位部が自端末の位置を一回だけ測るようにしてもよい。
【0117】
また、上述した実施の形態では、携帯ゲーム端末2が、プレイヤに操作される操作部を有し、操作部の操作に応じた指示を入力する指示入力部(操作部21及びプロセッサ29)を備え、登録条件は、予め定められた登録指示が指示入力部に入力されると成立する。したがって、プレイヤの指示を待って、その端末の基準位置が登録される。よって、例えば、プレイヤは行動範囲を変えることができる。なお、これを変形し、登録条件が定期的に成立する形態としてもよいし、電源投入時や、プログラムの実行開始時、プレイ開始時等に、登録条件が成立する形態としてもよい。
【0118】
また、上述した実施の形態では、携帯ゲーム端末2が指示入力部を備え、配置加味条件は、発動指示が指示入力部に入力されることを必須としているが、これを変形し、発動指示が指示入力部に入力されなくとも、配置加味条件が成立するようにしてもよい。また、上述した実施の形態では、対戦ゲームのプレイにおいて、配置加味条件は、発動指示が入力されてから発動待ち時間が経過するまで成立しない。したがって、一方のチームが他方のチームの邪魔をするということが可能となる。
【0119】
また、上述した実施の形態では、内容表示部が、プレイにおいて、相対配置と最後に選択された条件図形との適合度に応じた内容を表示する。したがって、相対配置と条件図形との比較となるから、プレイヤに分かり易い。なお、上述した実施の形態では、複数の頂点を有する平面図形を条件図形としたが、線分を条件図形としてもよい。線分を条件図形とする場合には、線分の端点を頂点として扱うことになる。また、本実施の形態を変形し、相対配置と比較される条件図形が一つのプレイにおいて不変となるようにしてもよい。
【0120】
また、上述した実施の形態では、インフラストラクチャモードの協力ゲームのプレイの内容を決定する決定処理がゲーム装置3において実行されるが、これを変形し、当該決定処理が、当該プレイの参加プレイヤの携帯ゲーム端末2のうち一つの携帯ゲーム端末2において実行されるようにしてもよい。この場合、基準位置及び現在位置の集中管理については、上述した実施の形態と同様にゲーム装置3が行うようにしてもよいし、決定処理が実行される携帯ゲーム端末2が行うようにしてもよい。
【0121】
上述した実施の形態では、プレイの結果に影響し得る特定の効果として、特定の魔法による攻撃、特定のアイテムによる攻撃、攻撃力の向上、及び防御力の向上を例示したが、これらに限られるものではない。例えば、特定の効果の発動として、仮想的な敵との戦いに用いる特定のアイテム(例えば、刀)の付与が挙げられる。また、上述した実施の形態では、ゲームシステム1がプレイを実現するコンピュータゲームとして、プレイヤがそのキャラクタを操作するコンピュータゲームを例示したが、本発明の適用範囲は、これに限るものではない。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステム1の構成を示すブロック図である。
【図2】ゲームシステム1が有する携帯ゲーム端末2の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】ゲームシステム1が有するゲーム装置3の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】ゲーム装置3内の位置管理テーブルTの構造を示す図である。
【図5】インフラストラクチャモードの協力ゲームに係る動作の一例を示すシーケンス図である。
【図6】同ゲームのプレイに係るプレイ画像の一例を示す図である。
【図7】同プレイに係る配置画像の一例を示す図である。
【図8】同プレイに係る合成画像の一例を示す図である。
【図9】インフラストラクチャモードの対戦ゲームに係る動作の一例を示すシーケンス図である。
【図10】同ゲームのプレイに係る合成画像の一例を示す図である。
【図11】単独ゲームに係る動作の一例を示すシーケンス図である。
【図12】同ゲームのプレイに係る合成画像の一例を示す図である。
【図13】携帯ゲーム端末2で実行される位置処理(協力ゲーム及び対戦ゲーム)の流れを示すフローチャートである。
【図14】携帯ゲーム端末2で実行される位置処理(単独ゲーム)の流れを示すフローチャートである。
【図15】ゲーム装置3で実行されるログオン処理の流れを示すフローチャートである。
【図16】ゲーム装置3で実行される登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】ゲーム装置3で実行される更新処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】携帯ゲーム端末2で実行される発動送信処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】ゲーム装置3で実行される発動処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】ゲーム装置3で実行される進行処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】進行処理に含まれる決定処理(協力ゲーム及び単独ゲーム)の流れを示すフローチャートである。
【図22】進行処理に含まれる決定処理(対戦ゲーム)の流れを示すフローチャートである。
【図23】携帯ゲーム端末2で実行される内容受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図24】携帯ゲーム端末2で実行される情報出力処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0123】
1 ゲームシステム
2 携帯ゲーム端末
3 ゲーム装置
21 操作部
22 画像出力部
24 無線通信インターフェイス
25 GPS受信装置
26 リムーバブルメモリ
27,33 RAM
29,35 プロセッサ
31 通信インターフェイス
32 ハードディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータゲームの携帯ゲーム端末であって、
前記コンピュータゲームのプレイにおいて、その内容を表示する内容表示部と、
自端末の位置を測る測位部と、
自端末の位置を無線で送信する位置送信部と、
少なくとも一つの他端末の位置を無線で受信する位置受信部と、
ある端末の基準位置を予め定められた平面内の一つの基準位置へ変換する位置変換によってその端末の現在位置が変換される前記平面内の位置をその端末の仮想位置としたとき、前記プレイの期間の一部または全部において、自端末の仮想位置と前記少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、自端末及び前記少なくとも一つの他端末の仮想的な配置を表示する配置表示部とを備え、
前記内容表示部に表示される内容は、予め定められた配置加味条件が成立すると、前記配置に基づいて決定される、
ことを特徴とする携帯ゲーム端末。
【請求項2】
前記測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部を備え、
前記位置送信部は、予め定められた登録条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として記憶する一方、予め定められた更新条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置としたとき、自端末の現在位置と自端末の基準位置とを用いて自端末の仮想位置を算出し、算出した仮想位置を送信し、
前記位置受信部は、前記少なくとも一つの他端末の仮想位置を受信し、
前記配置表示部は、前記位置送信部に送信された仮想位置と、前記位置受信部に受信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、前記配置を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯ゲーム端末。
【請求項3】
前記測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部を備え、
前記位置送信部は、予め定められた登録条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を、自端末の基準位置として、ある端末の基準位置及び現在位置を受信してその端末の仮想位置を送信する他の装置へ送信する一方、予め定められた更新条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置として前記他の装置へ送信し、
前記位置受信部は、前記少なくとも一つの他端末の仮想位置を受信し、
前記配置表示部は、前記位置送信部に送信された基準位置と前記位置送信部に送信された現在位置とで定まる自端末の仮想位置と前記位置受信部に受信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、前記配置を表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯ゲーム端末。
【請求項4】
前記コンピュータゲームのプレイヤに操作される操作部を有し、前記操作部の操作に応じた指示を入力する指示入力部を備え、
前記登録条件は、予め定められた登録指示が前記指示入力部に入力されると成立する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の携帯ゲーム端末。
【請求項5】
前記コンピュータゲームのプレイヤに操作される操作部を有し、前記操作部の操作に応じた指示を入力する指示入力部を備え、
前記更新条件は、予め定められた更新指示が前記指示入力部に入力されると成立する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の携帯ゲーム端末。
【請求項6】
前記コンピュータゲームのプレイヤに操作される操作部を有し、前記操作部の操作に応じた指示を入力する指示入力部を備え、
前記配置加味条件は、予め定められた発動指示が前記指示入力部に入力されることを必須としている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の携帯ゲーム端末。
【請求項7】
前記内容表示部は、前記プレイにおいて、前記配置と線分又は複数の頂点を有する平面図形との適合度に応じた前記内容を表示する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の携帯ゲーム端末。
【請求項8】
請求項3に記載の携帯ゲーム端末を複数有するゲームシステムに含まれ、前記他の装置として前記複数の携帯ゲーム端末の各々と通信するゲーム装置であって、
前記複数の携帯ゲーム端末の基準位置を受信して記憶する受信記憶部と、
前記複数の携帯ゲーム端末の各々の現在位置を受信すると、受信した現在位置とこの現在位置に係る携帯ゲーム端末の基準位置とを用いて、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を算出し、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を送信する仮想位置送信部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の携帯ゲーム端末を複数有し、
前記複数の携帯ゲーム端末の各々は、前記複数の携帯ゲーム端末のうち自端末を除く全ての携帯ゲーム端末に対して前記他端末となる、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項3に記載の携帯ゲーム端末を複数有するとともに請求項8に記載のゲーム装置を有し、
前記複数の携帯ゲーム端末の各々は、前記複数の携帯ゲーム端末のうち自端末を除く全ての携帯ゲーム端末に対して前記他端末となる、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項3に記載の携帯ゲーム端末を複数有するとともに前記他の装置として請求項1に記載の携帯ゲーム端末を一つ有し、
前記複数の携帯ゲーム端末及び前記一つの携帯ゲーム端末の各々は、前記複数の携帯ゲーム端末及び前記一つの携帯ゲーム端末のうち自端末を除く全ての携帯ゲーム端末に対して前記他端末となり、
前記一つの携帯ゲーム端末は、
前記複数の携帯ゲーム端末の基準位置を受信して記憶する受信記憶部と、
前記複数の携帯ゲーム端末の各々の現在位置を受信すると、受信した現在位置とこの現在位置に係る携帯ゲーム端末の基準位置とを用いて、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を算出し、この現在位置に係る携帯ゲーム端末の仮想位置を送信する仮想位置送信部と、
前記測位部に自端末の位置を繰り返し測らせる測位制御部とを備え、
前記一つの携帯ゲーム端末では、
前記位置送信部が、予め定められた登録条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の基準位置として記憶する一方、予め定められた更新条件が成立すると、前記測位部に最後に測られた位置を自端末の現在位置としたとき、自端末の現在位置と自端末の基準位置とを用いて自端末の仮想位置を算出し、算出した仮想位置を送信し、
前記配置表示部が、前記位置送信部に送信された仮想位置と、前記仮想位置送信部に送信された少なくとも一つの仮想位置とを用いて、前記配置を表示する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
コンピュータゲームの携帯ゲーム端末を、
前記コンピュータゲームのプレイにおいて、その内容を表示する内容表示部と、
自端末の位置を測る測位部と、
自端末の位置を無線で送信する位置送信部と、
少なくとも一つの他端末の位置を無線で受信する位置受信部と、
ある端末の基準位置を予め定められた平面内の一つの基準位置へ変換する位置変換によってその端末の現在位置が変換される前記平面内の位置をその端末の仮想位置としたとき、前記プレイの期間の一部または全部において、自端末の仮想位置と前記少なくとも一つの他端末の仮想位置とで定まる、自端末及び前記少なくとも一つの他端末の仮想的な配置を表示する配置表示部として機能させるプログラムであって、
前記内容表示部に表示される内容は、予め定められた配置加味条件が成立すると、前記配置に基づいて決定される、
ことを特徴とするプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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