説明

携帯情報装置、画像処理装置、遠隔制御方法および遠隔制御プログラム

【課題】 画像処理装置の遠隔操作を容易にすること。
【解決手段】 携帯情報装置は、本体の傾きを検出する傾き検出部と、表示部に選択領域321を表示する選択領域表示制御部と、傾き検出部により第1の範囲内の傾きが検出される間は選択領域321を通過する軌道325Aを設定し、傾き検出部により第1の範囲内の傾きが検出されていない間は選択領域321を通過しない軌道を設定する軌道設定部と、記憶されたデータを識別するためのサムネイル311〜317を設定された軌道325Aに沿って移動可能に表示部に表示する識別情報表示制御部と、軌道325A上を移動するサムネイル311が選択領域321に進入することに応じて、サムネイル311のデータをMFPに送信し、MFPに所定の処理を実行させる遠隔制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は携帯情報装置、画像処理装置、遠隔制御方法および遠隔制御プログラムに関し、特に、画像処理装置を遠隔制御する携帯情報装置、携帯情報装置により遠隔制御される画像処理装置、携帯情報装置により実行される遠隔制御方法、その遠隔制御方法をコンピュータに実行させる遠隔制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PDA(Personal Digital Assistants)またはスマートフォン等の携帯情報装置は、電子化された文書を記憶可能であり、時と場所を選ばず、文書を閲覧したり、編集したりできる。さらに、携帯情報装置に記憶された文書を画像形成装置等の外部装置に無線で送信し、外部装置で印刷または記憶等の処理を実行させることができる。たとえば、特開2005-284657号公報には、構造体の姿勢を検出する検出手段を有し、構造体が所定の姿勢であると判断した場合に、構造体が有する情報を外部装置へ伝送する技術が記載されている。
【0003】
しかしながら、従来の技術では、予めユーザーにより選択された情報を、構造体を所定の姿勢に変位させる操作だけで外部装置に伝送することができるが、外部装置に送信する情報を選択するためには別の操作が必要である。このため、複数のデータのうちからデータを選択して送信したり、複数のデータを送信する順序を指定して送信したりするための操作が煩雑であるといった問題があった。
【特許文献1】特開2005−284657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、画像処理装置の遠隔操作を容易にした携帯情報装置を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、遠隔操作を容易にした画像処理装置を提供することである。
【0006】
この発明のさらに他の局面に従えば、画像処理装置の遠隔操作を容易にした遠隔制御方法を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の局面に従えば、画像処理装置の遠隔操作を容易にした遠隔制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、携帯情報装置は、画像処理装置と通信可能な携帯情報装置であって、データを記憶するデータ記憶手段と、画像を表示する表示手段と、構造体の傾きを検出する傾き検出手段と、表示手段に選択領域を表示する選択領域表示制御手段と、傾き検出手段により第1の範囲内の傾きが検出される間は、表示手段の表示面に選択領域を通過する軌道を設定し、傾き検出手段により第1の範囲内の傾きが検出されていない間は、表示手段の表示面に選択領域を通過しない軌道を設定する軌道設定手段と、記憶されたデータを識別するためのデータ識別情報を設定された軌道に沿って移動可能に表示手段に表示する識別情報表示制御手段と、軌道上を移動するデータ識別情報が選択領域に進入することに応じて、データ識別情報で特定されるデータを画像処理装置に送信し、画像処理装置に所定の処理を実行させる遠隔制御手段と、を備える。
【0009】
この局面に従えば、構造体の傾きが検出され、第1の範囲内の傾きが検出される間は、選択領域を通過する軌道を設定し、第1の範囲内の傾きが検出されていない間は、選択領域を通過しない軌道が設定され、データ識別情報が軌道に沿って移動可能に表示され、軌道上を移動するデータ識別情報が選択領域に進入することに応じて、データ識別情報で特定されるデータが画像処理装置に送信され、画像処理装置によって所定の処理が実行される。このため、構造体を傾ける操作と、データ識別情報を選択領域に進入させる操作によって、画像処理装置に処理させるデータを特定し、画像処理装置にデータを送信することができる。また、構造体を傾ける操作で、データの識別情報が移動する軌道が選択領域を通過する軌道と通過しない軌道とを切り換えることができるので、遠隔操作を直感的な操作とすることができる。その結果、画像処理装置の遠隔操作を容易にした携帯情報装置を提供することができる。
【0010】
好ましくは、画像処理装置が実行可能な1以上の処理各々を識別するための処理識別情報を画像処理装置から取得する能力取得手段と、能力取得手段により取得された1以上の処理識別情報のうちから選択する処理選択手段と、をさらに備え、遠隔制御手段は、画像処理装置に選択された処理識別情報で識別される処理を実行させる。
【0011】
この局面に従えば、画像処理装置が実行可能な1以上の処理のうちから選択した処理を画像処理装置に実行させることができる。
【0012】
好ましくは、処理選択手段は、傾き検出手段により第2の範囲の傾きが検出されるごとに、能力取得手段により取得された1以上の処理識別情報のうちから1つを選択する。
【0013】
この局面に従えば、構造体が第2の範囲内の傾きが検出されるごとに、1以上の処理識別情報のうちから1つが選択されるので、構造体を傾ける操作で、1以上の処理のうちから画像処理装置に実行させる処理を選択することができる。
【0014】
好ましくは、処理選択手段は、第1の範囲を能力取得手段により取得された処理識別情報の処理数で分割した複数の分割範囲それぞれに、能力取得手段により取得された1以上の処理識別情を割り当てる割当手段を含み、1以上の分割範囲のうち傾き検出手段により検出される傾きが属する分割範囲に割り当てられた処理識別情報を選択する。
【0015】
この局面に従えば、画像処理装置が実行可能な1以上の処理の数で第1の範囲を分割した複数の分割範囲それぞれに、画像処理装置が実行可能な1以上の処理の処理識別情が割り当てられ、構造体の傾きが属する分割範囲に割り当てられた処理識別情報が選択されるので、構造体を傾ける量を加減する操作によって、1以上の処理のうちから画像処理装置に実行させる処理を選択することができる。
【0016】
好ましくは、選択領域表示制御手段は、処理選択手段により選択された処理識別情報をさらに表示する。
【0017】
この局面に従えば、選択された処理識別情報が表示されるので、画像処理装置に実行させる処理をユーザーに通知することができる。
【0018】
好ましくは、画像処理装置が備る複数の通信手段のいずれか1つと通信する無線通信手段をさらに備え、複数の通信手段は、互いに通信可能な範囲の異なり、画像処理装置が実行可能な1以上の処理とそれぞれ関連付けられており、選択領域表示制御手段は、複数の通信手段のうち無線通信手段が通信可能となっている通信手段と関連付けられた処理の処理識別情報をさらに表示する。
【0019】
この局面に従えば、画像処理装置に対する携帯情報装置の相対的な位置を異ならせれば、画像処理装置が備える複数の通信手段のうちから通信する無線通信手段を選択することができる。また、複数の通信手段には処理識別情報が関連付けられているので、画像処理装置に対する相対的な位置を異ならせることにより、画像処理装置に実行させる処理を選択することができる。
【0020】
この発明のさらに他の局面に従えば、画像処理装置は、上記の携帯情報装置からデータを受信することに応じて、受信されたデータに所定の処理を実行する連携処理実行手段を、備える。
【0021】
この局面に従えば、遠隔操作を容易にした画像処理装置を提供することができる。
【0022】
この発明のさらに他の局面に従えば、遠隔制御方法は、画像処理装置と通信可能な携帯情報装置で実行される遠隔制御方法であって、携帯情報装置は、データを記憶するデータ記憶手段と、画像を表示する表示手段と、を備えており、構造体の傾きを検出するステップと、表示手段に選択領域を表示するステップと、傾きを検出するステップにおいて第1の範囲内の傾きが検出される間は、表示手段の表示面に選択領域を通過する軌道を設定し、傾きを検出するステップにおいて第1の範囲内の傾きが検出されていない間は、表示手段の表示面に選択領域を通過しない軌道を設定するステップと、記憶手段に記憶されたデータを識別するためのデータ識別情報を設定された軌道に沿って移動可能に表示手段に表示するステップと、軌道上を移動するデータ識別情報が選択領域に進入することに応じて、データ識別情報で特定されるデータを画像処理装置に送信し、画像処理装置に所定の処理を実行させるステップと、を含む。
【0023】
この局面に従えば、画像処理装置の遠隔操作を容易にした遠隔制御方法を提供することができる。
【0024】
この発明のさらに他の局面によれば、遠隔制御プログラムは、画像処理装置と通信可能な携帯情報装置を制御するコンピュータで実行される遠隔制御プログラムであって、携帯情報装置は、データを記憶するデータ記憶手段と、画像を表示する表示手段と、を備えており、構造体の傾きを検出するステップと、表示手段に選択領域を表示するステップと、傾きを検出するステップにおいて第1の範囲内の傾きが検出される間は、表示手段の表示面に選択領域を通過する軌道を設定し、傾きを検出するステップにおいて第1の範囲内の傾きが検出されていない間は、表示手段の表示面に選択領域を通過しない軌道を設定するステップと、記憶手段に記憶されたデータを識別するためのデータ識別情報を設定された軌道に沿って移動可能に表示手段に表示するステップと、軌道上を移動するデータ識別情報が選択領域に進入することに応じて、データ識別情報で特定されるデータを画像処理装置に送信し、画像処理装置に所定の処理を実行させるステップと、をコンピュータに実行させる。
【0025】
この局面に従えば、画像処理装置の遠隔操作を容易にした遠隔制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像処理システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPの外観を示す斜視図である。
【図3】MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図4】携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示す機能ブロック図である。
【図5】携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図6】メニュー画面の一例を示す図である。
【図7】通常状態における操作画面の一例を示す図である。
【図8】指示状態における操作画面の一例を示す図である。
【図9】送信状態における操作画面の一例を示す図である。
【図10】遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】連携処理実行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】変形例における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態におけるMFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。
【図14】第2の実施の形態における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図15】第2の実施の形態における連携処理実行処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0028】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、画像処理装置としてのMFP(Multi Function Peripheral)100と、携帯情報装置200と、を含む。
【0029】
MFP100は、原稿を読み取るためのスキャナ機能、画像データに基づいて紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成機能、画像データを記憶するためのデータ記憶機能、画像データを送信するための通信機能、および、所定の範囲内に存在する携帯情報装置200と通信する短距離無線通信機能を備えている。なお、本実施の形態においてはMFP100を例に説明するが、MFP100に代えて、画像を処理する機能、および携帯情報装置200と無線通信する機能を備えた装置であれば、たとえば、プリンタ装置、ファクシミリ装置、コンピュータ等であってもよい。
【0030】
携帯情報装置200は、一般的なPDAであり、所定の距離の範囲内に存在する相手方の短距離無線通信装置を備えたMFP100と無線通信する短距離無線装置を有する。短距離無線装置は、短距離の無線通信機能を有し、通信媒体は限定されず、たとえば、IrDA(Infrared Data Association)の通信規格、またはBluetooth(登録商標)等の通信規格で無線通信する機能を有する。
【0031】
また、携帯情報装置200は、アプリケーションプログラムをインストールすることにより、種々の処理を実行することが可能である。ここでは、携帯情報装置200に、MFP100を遠隔制御し、携帯情報装置200に記憶されたデータをMFP100に処理させるためのアプリケーションプログラムがインストールされている場合を例に説明する。
【0032】
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図3は、MFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図2および図3を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
【0033】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、短距離無線通信部118と、CD−ROM119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0034】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取データ(画像データ)を一時的に記憶する。
【0035】
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部160Aと操作部160Bとを含む。表示部160Aは、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro−Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部160Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部160Bは、表示部160A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
【0036】
通信I/F部112は、MFP100をネットワークに接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してネットワークに接続されたパーソナルコンピュータ(PC)またはサーバとの間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワークを介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
【0037】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙にプリントする。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0038】
短距離無線通信部118は、通信可能な範囲内に携帯情報装置200が存在する場合に、携帯情報装置200の短距離無線通信部208(図4参照)と無線通信する。短距離無線通信部118の通信可能な距離は、所定の距離に制限されており、特に限定するものではないが、数メート〜10数メートルであるのが好ましい。短距離無線通信部118は、通信可能な距離の範囲内に携帯情報装置200が存在する場合には、携帯情報装置200を検出し、通信可能な状態となる。
【0039】
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能である。CPU111は、外部記憶装置119に装着されたCD−ROM119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワークに接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワークに接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0040】
本実施の形態における画像処理システム1において、MFP100および携帯情報装置200間で、データが送受信される。データを送受信するプロトコルは、特に限定されることはなく、任意のプロトコルを用いることが可能である。
【0041】
図4は、携帯情報装置のハードウエア構成の概要を示す機能ブロック図である。図4を参照して、携帯情報装置200は、携帯情報装置200の全体を制御するためのCPU201と、カメラ202と、データを不揮発的に記憶するフラッシュメモリ203と、通話部205と接続された無線通信部204と、画像を表示する表示部206と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部207と、短距離無線通信部208と、傾き検出センサー211と、を含む。
【0042】
無線通信部204は、電話通信網に接続された携帯電話用基地局と無線通信する。無線通信部204は、携帯情報装置200を電話通信網に接続し、通話部205を用いた通話を可能とする。無線通信部204は、携帯電話用基地局から受信した無線信号を復調した音声信号を復号して通話部205に出力する。また、無線通信部204は、通話部205から入力される音声を符号化し、携帯電話用基地局に送信する。通話部205は、マイクおよびスピーカを備え、無線通信部204から入力される音声をスピーカから出力し、マイクから入力される音声を無線通信部204に出力する。さらに、無線通信部204は、CPU201により制御され、携帯情報装置200を電子メールサーバに接続し、電子メールを送受信する。
【0043】
カメラ202は、レンズおよびCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の光電変換素子を備え、レンズで集光した光をCMOSセンサーに結像し、CMOSセンサーは受光した光を光電変換して画像データをCPU201に出力する。なお、CMOSセンサーに代えて、CCD(Charge Coupled Devices)センサーを用いるようにしてもよい。
【0044】
表示部206は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD等の表示装置であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部207は、複数のキーと、タッチパネルとを備える。操作部207は、複数のキーに対応するユーザーの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。また、ユーザーが、表示部206の表示面を指示する場合、操作部207は、タッチパネルにより検出される表示面の位置をCPU201に出力する。CPU201は、タッチパネルによる検出された位置に基づいて、表示部206に表示されている画面中でユーザーにより指示された位置を検出する。
【0045】
短距離無線通信部208は、MFP100が通信可能な距離の範囲内に存在する場合に、MFP100が備える短距離無線通信部118と、予め定められた通信プロトコルで無線通信する。短距離無線通信部208は、通信距離が限られており、特に限定するものではないが、数メート〜10数メートルであるのが好ましい。短距離無線通信部208は、通信可能な距離の範囲内にMFP100が存在する場合には、MFP100を検出し、通信可能な状態となる。
【0046】
傾き検出センサー211は、携帯情報装置200本体(構造体)に固定されており、本体の傾きを検出する。傾き検出センサー211は、ジャイロセンサーおよび/または加速度センサーである。傾き検出センサー211は、本体の傾きを検出し、検出された傾きの方向と傾き角度を、CPU201に出力する。
【0047】
図5は、携帯情報装置が備えるCPUの機能の概要を示す機能ブロック図である。図5に示すCPU201の機能は、CPU201が、遠隔制御プログラムを実行することにより、CPU201に形成される。図5を参照して、CPU201は、短距離無線通信部208を制御する通信制御部251と、MFP100から能力情報を取得する能力取得部253と、携帯情報装置200本体の傾きを検出する傾き検出部255と、MFP100が実行可能な複数の処理のうちから1つを選択する処理選択部257と、表示部206の表示面中に軌道を設定する軌道設定部261と、表示部206の表示面中に選択領域を表示する選択領域表示制御部259と、フラッシュメモリ203に記憶されたデータを識別するための識別情報を軌道に沿って移動可能に表示する識別情報表示制御部263と、MFP100を遠隔制御する遠隔制御部265と、を含む。
【0048】
通信制御部251は、短距離無線通信部208を制御する。通信制御部251は、短距離無線通信部208が、他の装置、ここではMFP100と通信可能か否かを判断する。携帯情報装置200に遠隔処理実行プログラムがインストールされる時点で、MFP100の装置識別情報を予め登録しておき、予め登録されたMFP100と通信可能となったか否かを判断する。装置識別情報は、MFP100との間で任意に定めることができるが、MAC(Media Access Control)アドレスなどを用いるようにしてもよい。短距離無線通信部208は、通信可能な範囲が制限されるので、短距離無線通信部208がMFP100と通信可能になる場合、携帯情報装置200を携帯するユーザーとMFP100との間の距離が、短距離無線通信部208が通信可能な距離以内となる場合である。通信制御部251は、短距離無線通信部208がMFP100と通信可能になると、能力取得部253および遠隔制御部265に、通信可能となったことを示す通信許可信号を出力する。
【0049】
能力取得部253は、通信制御部251から通信許可信号が入力されると、能力情報の送信要求を通信制御部251を介してMFP100に送信する。MFP100は、能力情報の送信要求を受信すると能力情報を返信するので、短距離無線通信部208がMFP100から能力情報を受信する。能力取得部253は、通信制御部251を介して、MFP100から受信された能力情報を取得する。能力取得部253は、取得された能力情報を処理選択部257に出力する。
【0050】
MFP100の能力情報は、MFP100が実行可能な処理であって、遠隔制御されることが可能な処理として設定されている処理を識別するための処理識別情報を含む。能力情報は、複数の処理識別情報を含む場合がある。ここでは、MFP100が、画像データの画像を形成する画像形成処理と、画像データを記憶する画像データ記憶処理と、画像データを送信する画像データ送信処理とが、遠隔制御される処理として設定されている場合を例に説明する。この場合、能力情報は、画像形成処理、画像データ記憶処理および画像データ送信処理それぞれを識別するための処理識別情報を含む。
【0051】
傾き検出部255は、傾き検出センサー211と接続され、傾き検出センサー211の出力が入力される。傾き検出センサー211の出力は、携帯情報装置200本体が回転する角加速度である。ここでは、傾き検出センサー211は3軸の角加速度を検出し、出力する場合を例に説明する。傾き検出部255は、傾き検出センサー211が出力する角加速度を、所定の回転方向の成分を積分することにより、基準位置からの回転角度を算出する。ここでは、傾き検出部255は、CPU201により遠隔制御プログラムが実行された時点を基準時点とし、基準時点から角加速度の積分を開始し、積分値である回転角度を出力する。したがって、傾き検出部255が算出する回転角度は、基準時点における携帯情報装置200の姿勢を基準姿勢とし、基準姿勢からの姿勢の変化量を、予め定められた所定方向に回転した角度で示す値である。傾き検出部255は、算出された回転角度を、処理選択部257および軌道設定部261に出力する。
【0052】
処理選択部257は、能力取得部253から能力情報が入力され、傾き検出部255から回転角度が入力される。処理選択部257は、割当部271を含む。割当部271は、予め定められた角度の範囲を、能力取得部253から入力される能力情報に含まれる処理識別情報の数の分割範囲に分割し、処理識別情報の数と同じ数の分割範囲を設定する。そして、複数の分割範囲それぞれに、能力情報に含まれる複数の処理識別情報のいずれか1つを割り当てる。ここでは、能力情報が画像形成処理、画像データ記憶処理および画像データ送信処理の3つの処理の処理識別情報を含んでいる。この場合、予め定められた角度の範囲を、10〜25度とすれば、10〜25度を3つに分割して、10度以上〜15度未満の第1分割範囲、15度以上〜20度未満の第2分割範囲、および20度以上〜25度未満の第3分割範囲を生成する。そして、第1分割範囲に画像形成処理の処理識別情報を割り当て、第2分割範囲に画像データ記憶処理の処理識別情報を割り当て、第3分割範囲に画像データ送信処理の処理識別情報を割り当てる。
【0053】
処理選択部257は、傾き検出部255から入力される回転角度が、第1〜第3分割範囲のいずれに属するかを判断する。そして、処理選択部257は、第1〜第3分割範囲のうち傾き検出部255から入力される回転角度が属する分割範囲に割り当てられた処理識別情報を選択する。処理選択部257は、選択された処理識別情報を選択領域表示制御部259に出力する。
【0054】
選択領域表示制御部259は、表示部206の表示面中に、選択領域を表示する。ここでは、選択領域表示制御部259は、表示部206の表示面中の予め定められた位置に、選択領域を表示する。選択領域表示制御部259は、処理選択部257から入力される処理識別情報を、ユーザーが識別可能な態様で、選択領域を表示する。選択領域の近傍に、処理識別情報の文字列を表示するようにしてもよいし、処理識別情報ごとに形状および/または色が異なる選択領域を表示するようにしもよい。選択領域表示制御部259は、処理選択部257から入力される処理識別情報を遠隔制御部265に出力する。
【0055】
軌道設定部261は、傾き検出部255から回転角度が入力される。軌道設定部261は、傾き検出部255から入力される回転角度が、予め定められた第1の範囲に含まれる場合に、選択領域表示制御部259により表示される選択領域を通過する軌道を、表示部206の表示面内に設定する。軌道設定部261は、傾き検出部255から入力される回転角度が、第1の範囲に含まれない場合に、選択領域表示制御部259により表示される選択領域を回避する軌道を、表示部206の表示面内に設定する。軌道設定部261は、設定した軌道を、識別情報表示制御部263に出力する。軌道は、表示部206の表示面中の位置で示される。なお、表示部206中に、選択領域を通過する第1軌道と、選択領域を通過しない第2軌道とを予め定めておき、軌道設定部261は、傾き検出部255から入力される回転角度が第1の範囲に含まれる場合に第1軌道を設定し、傾き検出部255から入力される回転角度が第1の範囲に含まれない場合に第2軌道を設定するようにしてもよい。この場合には、軌道設定部261は、第1軌道および第2軌道のうち設定した軌道を識別する情報を、識別情報表示制御部263に出力すればよい。
【0056】
識別情報表示制御部263は、フラッシュメモリ203の予め定められた領域に記憶された画像データを識別するための識別情報を、表示部206に表示する。識別情報表示制御部263は、画像データの識別情報を、表示部206に軌道設定部261によって設定された軌道上を移動可能に表示する。画像データの識別情報は、画像データを縮小したサムネイルなどの縮小画像であってもよいし、画像データのファイル名であってもよい。識別情報表示制御部263は、フラッシュメモリ203の予め定められた領域に記憶された画像データが複数の場合、複数の画像データそれぞれの識別情報を、軌道上に配列して表示する。
【0057】
識別情報表示制御部263は、操作部207が備えるタッチパネルが、軌道の周辺をなぞる、いわゆるフリック操作を検出すると、画像データの識別情報を、軌道に沿って移動させる表示をする。これにより、ユーザーは、軌道の周辺をフリックする操作を入力することによって、画像データの識別情報が表示される位置を、軌道上で移動させることができる。軌道上に配列可能な識別情報の数には限度があるので、限度数以上の画像データが存在する場合には、識別情報表示制御部263は、複数の画像データのうちから限度数の画像データをフリック操作に伴って順に選択し、選択された限度数の画像データの識別情報を表示する。識別情報表示制御部263は、画像データの識別情報が表示される位置とその画像データの識別情報との組を、遠隔制御部265に出力する。
【0058】
軌道設定部261により設定される軌道は、携帯情報装置200本体の回転角度が第1の範囲に含まれる場合には、選択領域を通過し、携帯情報装置200本体の回転角度が第1の範囲に含まれない場合には、選択領域を通過しない。このため、画像データの識別情報は、携帯情報装置200本体の回転角度が第1の範囲に含まれる場合には選択領域を通過するが、それ以外の場合には選択領域を通過しない。
【0059】
遠隔制御部265は、選択領域表示制御部259から処理識別情報が入力され、識別情報表示制御部263から識別情報とその識別情報の表示面中の位置との組が入力される。遠隔制御部265は、表示部206に表示された画像データの識別情報が、選択領域に進入したか否かを判断する。具体的には、識別情報表示制御部263から入力される識別情報の表示面中の位置が、選択領域内に含まれるならば、識別情報が選択領域に進入したと判断する。遠隔制御部265は、画像データの識別情報が選択領域に進入したと判断する場合、選択領域に進入した識別情報の画像データと処理識別情報との組みを、通信制御部251を介して、MFP100に送信する。
【0060】
MFP100においては、携帯情報装置200から画像データと処理識別情報との組を受信すると、受信された画像データに対して処理識別情報で特定される処理を実行する。処理識別情報が、画像形成処理を特定するならば画像データの画像を形成し、処理識別情報が、画像データ記憶処理を特定するならば画像データを予め定められた位置に記憶し、処理識別情報が、画像データ送信処理を特定するならば画像データを予め定められた宛先に送信する。
【0061】
図6は、メニュー画面の一例を示す図である。図6を参照して、メニュー画面301は、アプリケーションプログラムを起動するための複数のボタンを含む。ボタン303は、遠隔制御プログラムを起動するためのボタンであり、携帯情報装置200に遠隔制御プログラムがインストールされると、メニュー画面301に追加される。
【0062】
図7は、通常状態における操作画面の一例を示す図である。図7に示す操作画面331は、CPU201が遠隔制御プログラムを起動した直後の通常状態において、表示部206に表示される画面である。換言すれば、図7に示す操作画面331は、携帯情報装置200本体の傾きである回転角度が0度の通常状態において表示される操作画面である。図7を参照して、操作画面331は、本体の回転角度が0度の状態において、選択領域321と、軌道325に沿って配置された複数の画像データ各々のサムネイル311〜317と、を含む。軌道325は、選択領域321を横切ることなく、回避するように設定される。図では、軌道325を点線で示しているが、必ずしも軌道325は視認可能に表示される必要はない。
【0063】
なお、図中においては、7つのサムネイル311〜317を表示する例を示すが、サムネイルの数を限定するものではない。サムネイル311〜317は、フラッシュメモリ203に記憶された画像データの識別情報である。ユーザーが、軌道325に沿ってフリック操作を入力すれば、サムネイル311〜317が、軌道325に沿って移動する。フラッシュメモリ203に8以上の画像データが記憶されている場合には、サムネイル311〜317の移動に伴ってフラッシュメモリ203に記憶された画像データのうちから7つを順に選択し、選択のされた7つの画像データのサムネイルを順に表示するようにすればよい。これにより、フラッシュメモリ203に記憶された複数の画像データすべての識別情報を、軌道325上に表示することができる。さらに、軌道325上に表示されたサムネイル311〜317を、軌道325上の任意の位置に移動させることができる。軌道325は、選択領域321を通過しないので、軌道325上を移動するサムネイル311〜317が、選択領域321に進入することはない。
【0064】
図8は、指示状態における操作画面の一例を示す図である。図8に示す操作画面331は、携帯情報装置200本体の傾きである回転角度θが第1の範囲の第1の分割範囲内にある指示状態において表示される操作画面である。第1の分割範囲は、ここでは、10度≦θ<20度の範囲としている。図8を参照して、操作画面331は、図7に示した通常状態における操作画面331と異なる点は、軌道325Aが選択領域321を通過する点、選択領域321の上方に処理識別情報を表示する領域323が追加された点である。
【0065】
選択領域321の近傍の領域323に処理識別情報がされるので、有効に選択されている処理をユーザーに通知することができる。ユーザーが、軌道325Aに沿ってフリック操作を入力すれば、サムネイル311〜317が、軌道325に沿って移動する。軌道325Aは、選択領域321を通過するため、サムネイル311〜317のいずれかが選択領域321内に進入する。図8においては、サムネイル311が選択領域321に進入している状態を示している。この状態において、サムネイル311で特定される画像データと領域323に表示されている処理識別情報との組が、MFP100に送信され、MFP100において、サムネイル311で特定される画像データに対して、領域323に表示されている処理識別情報で特定される画像形成処理が実行される。
【0066】
図9は、送信状態における操作画面の一例を示す図である。図9を参照して、送信状態における操作画面331は、図8に示した指示状態と比較して、送信中の文字を含む状態表示領域327を含み、サムネイル311が状態表示領域327に移動する様子が表示される。これにより、サムネイル311で特定される画像データが、MFP100に送信されている最中であることをユーザーに通知することができる。
【0067】
図10は、遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。遠隔操作処理は、CPU201が、フラッシュメモリ203に記憶されたが遠隔操作処理プログラムを実行することにより、CPU201により実行される処理である。図10を参照して、通信可能なMFP100が存在するか否かを検出する(ステップS01)。通信可能なMFPが検出されるまで待機状態となり、通信可能なMFP100が検出されると、処理をステップS02に進める。換言すれば、遠隔制御処理は、携帯情報装置200がMFP100と通信可能となることを条件に実行される処理である。
【0068】
ステップS02においては、MFP100と無線通信による接続が成功したか否かを判断する。無線接続が成功するまで待機状態となり、無線接続が成功すると、処理をステップS03に進める。ステップS03においては、選択領域321を表示部206に表示する。次のステップS04においては、能力送信要求をMFP100に送信する。能力送信要求受信するMFP100は、遠隔制御が可能に設定された処理の処理識別情報を含む能力情報を返信するので、能力情報を受信する(ステップS05)。ここでは、画像形成処置、画像データ記憶処理および画像データ送信処理の3つの処理識別情報を含む能力情報を、MFP100から受信する場合を例に説明する。
【0069】
次のステップS06においては、ステップS07において受信された能力情報に含まれる処理識別情報に分割範囲を割り当てる。具体的には、予め定めれた第1の範囲である10〜25度を、能力情報に含まれる処理識別情報の数「3」で分割する。ここでは、10〜25度を3つに分割して、10度以上〜15度未満の第1分割範囲、15度以上〜20度未満の第2分割範囲、および20度以上〜25度未満の第3分割範囲を生成する。そして、第1分割範囲に画像形成処理の処理識別情報を割り当て、第2分割範囲に画像データ記憶処理の処理識別情報を割り当て、第3分割範囲に画像データ送信処理の処理識別情報を割り当てる。
【0070】
次のステップS07においては、処理対象となる処理識別情報を選択する。ステップS05において受信された能力情報に含まれる3つの処理識別情報のうちから任意の処理識別情報を処理対象として選択する。例えば、画像形成処理を処理対象として選択する。次のステップS08においては、処理対象に設定されている処理識別情報を、表示部206に表示する。次のステップS09においては、回転角度を検出する。傾き検出センサー211が出力する角加速度を積分することにより、回転角度を検出する。そして検出された回転角度が第1の範囲に含まれるか否かを判断する(ステップS10)。回転角度が第1の範囲内ならば処理をステップS11に進めるが、そうでなければ処理をステップS15に進める。ここでは、第1の範囲を10度〜25度としている。
【0071】
ステップS11においては、ステップS03において表示された選択領域を通過する軌道325Aを表示部206の表示面中に設定する。次のステップS12においては、回転角度が属する分割範囲を特定する。ステップS06において第1の範囲を分割した第1〜第3分割範囲のいずれかを特定する。回転角度が10度以上〜15度未満ならば第1分割範囲を特定し、15度以上〜20度未満ならば第2分割範囲を特定し、回転角度が20度以上〜25度未満ならば第3分割範囲を特定する。ステップS13においては、ステップS12において特定された分割範囲に対して、ステップS06において割り当てられた処理識別情報を処理対象に設定する。そして、処理対象の処理識別情報を表示部206に表示する。これにより、操作画面331の領域323に処理識別情報が表示される。
【0072】
一方、ステップS15においては、ステップS03において表示された選択領域321
を通過しない軌道325を表示部206の表示面中に設定する。
【0073】
ステップS16においては、フラッシュメモリ203に記憶されている画像データのサムネイルをステップS11またはステップS15において設定された軌道に沿って表示部206に表示する。次のステップS17においては、フリック操作を受け付けたか否かを判断する。表示部206に設定された軌道に沿ったフリック操作を受け付けたならば処理をステップS18に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に進める。ステップS18においては、ステップS16において表示されたサムネイルを軌道に沿って移動させる。そして次のステップS19において、選択領域321に進入したサムネイルが存在するか否かを判断する。ステップS11において選択領域321を通過する軌道が設定されている場合、軌道325Aに沿って移動するサムネイルが選択領域を通過する場合がある。選択領域321に進入したサムネイルが存在するならば処理をステップS20に進め、そうでなければ処理をステップS23に進める。
【0074】
ステップS20においては、選択領域321に進入したサムネイルのデータを特定する。そして、特定されたデータをMFP100に送信する(ステップS21)。次のステップS22においては、ステップS13において処理対象に設定されている処理識別情報をMFP100に送信する。次のステップS23においては、終了指示を受け付けたか否かを判断する。遠隔制御処理の終了を指示する操作を受け付けたならば終了指示を受け付ける。終了指示を受け付けたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS09に戻す。
【0075】
図11は、連携処理実行処理の流れの一例を示すフローチャートである。連携処理実行処理は、MFP100が備えるCPU111が、HDD116.EPROM115またはCD−ROM119Aに記憶された連携処理実行プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図11を参照して、CPU111は、接続要求を受信したか否かを判断する(ステップS51)。短距離無線通信部118が、携帯情報装置200から接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信するまで待機状態となり(ステップS51でNO)、接続要求を受信すると(ステップS51でYES)、処理をステップS52に進める。
【0076】
ステップS52においては、接続に成功したか否かを判断する。接続要求を送信してきた携帯情報装置200との間で、通信が確立したか否かにより判断する。接続に成功したならば処理をステップS53に進めるが、そうでなければ処理を終了する。次のステップS53においては、能力送信要求を受信したか否かを判断する。能力送信要求を受信したならば処理をステップS54に進めるが、そうでなければ処理をステップS55に進める。ステップS54においては、処理識別情報を含む能力情報を返信する。
【0077】
そして、ステップS52において接続に成功した携帯情報装置200からデータを受信したか否かを判断する。データを受信したならば処理をステップS56に進めるが、そうでなければ処理をステップS59に進める。ステップS56においては、処理識別情報を受信する。データを送信してきた携帯情報装置200は、データと共に、処理識別情報を送信するので、その処理識別情報を受信する。次のステップS57においては、連携処理を特定する。ステップS56において受信された処理識別情報で特定される処理を、連携処理に特定する。
【0078】
そして、ステップS55において受信されたデータに、ステップS57において特定された連携処理を実行し(ステップS58)、処理をステップS59に進める。ステップS56において受信された処理識別情報が、画像形成処理を示すならば、ステップS55において受信された画像データの画像を形成する。ステップS56において受信された処理識別情報が画像データ記憶処理を示すならば、ステップS55において受信された画像データを、HDD116の予め定められた領域に記憶する。ステップS56において受信された処理識別情報が画像データ送信処理を示すならば、ステップS55において受信された画像データを、予め定められた宛先に送信する。
【0079】
ステップS59においては、終了指示を受け付けたか否かを判断する。ステップS52において通信接続が成功した携帯情報装置との通信が切断されることにより、終了指示を受け付ける。終了指示を受け付けるならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS53に戻す。
【0080】
以上説明したように、本実施の形態における携帯情報装置200は、MFP100との間の距離が通信可能な距離の場合に、本体の傾きを検出し、第1の範囲内の傾きが検出される間は選択領域321を通過する軌道325Aを表示部206に設定し、第1の範囲内の傾きが検出されていない間は選択領域321を通過しない軌道325を表示部206に設定する。そして、フラッシュメモリ203に記憶されたデータのサムネイル311〜317を軌道325,325Aに沿って移動可能に表示し、軌道325,325に沿ったフリック操作がされると、軌道325,325A上をサムネイル311〜319を移動させる。選択領域321を通過する軌道325Aが設定されている状態で、サムネイル311〜319のうち1つ、ここではサムネイル311が選択領域321に進入すると、サムネイル311に対応するデータと、連携処理の処理識別情報と、をMFP100に送信する。MFP100では、携帯情報装置200から受信されるデータに、処理識別情報で特定される連携処理を実行する。このため、携帯情報装置200の本体を傾ける操作と、フリック操作によって、MFP100に処理させるデータを特定し、MFP100にデータを送信することができる。また、携帯情報装置200の本体を傾ける操作で、データのサムネイルが移動する軌道325,325Aが選択領域321を通過する軌道325と通過しない軌道325Aとを切り換えるので、遠隔操作を直感的な操作とすることができる。
【0081】
また、MFP100が実行可能な複数の連携処理の数で第1の範囲を分割した複数の分割範囲それぞれに、MFP100が実行可能な複数の連携処理各々の処理識別情を割り当て、携帯情報装置200の本体の傾きが属する分割範囲に割り当てられた処理識別情報を選択するので、携帯情報装置200の本体を傾ける量を加減する操作によって、複数の連携処理のうちからMFP100に実行させる処理を選択することができ、操作が容易となる。
【0082】
さらに、選択された処理識別情報を領域323に表示するので、MFP100に実行させる処理をユーザーに通知することができる。
【0083】
<変形例>
上述した実施の形態においては、携帯情報装置200は、第1の範囲をMFP100が実行可能な処理の数の分割範囲に分割し、複数の分割範囲にMFP100が実行可能な複数の処理をそれぞれ割り当て、ユーザーが携帯情報装置200を回転させる角度によって、MFP100が実行可能な複数の連携処理のいずれかの指定を可能とした。変形例においては、携帯情報装置200を第1の範囲を超える第2の範囲だけ回転させることにより、複数の連携処理を順に選択するようにしたものである。その他の構成は、上述した画像処理システム1と同じなので、ここでの異なる点を主に説明する。
【0084】
図12は、変形例における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12を参照して、図10に示した遠隔操作処理と異なる点は、ステップS06、ステップS12〜ステップS14が削除された点、およびステップS09とステップS10との間にステップS31〜ステップS33が追加された点である。その他の処理は図10に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0085】
ステップS31においては、ステップS09において検出された回転角度が第2の範囲か否かを判断する。第2の範囲は、第1の範囲の最大値よりも大きな角度の範囲である。回転角度が第2の範囲ならば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS10に進める。ステップS32においては、処理対象に設定されている処理識別情報を、次の処理識別情報に切り換える。
【0086】
次のステップS33においては、処理対象が切り換えられた後の処理識別情報を、表示部206の領域323に表示し、処理をステップS10に進める。ここでは、画像形成処理、画像データ記憶処理、および画像データ送信処理の3つの処理識別情報の順番が定められているとし、たとえば、画像形成処理が処理対象に選択される場合、携帯情報装置200の本体が回転して回転角度が第2の範囲に含まれると、処理対象とする処理識別情報を、それまで処理対象に設定されている画像形成処理から次の順番の画像データ記憶処理に切り換える。さらに携帯情報装置200の姿勢が回転して回転角度が0度に戻された後に、再び第2の範囲になると、それまで処理対象に設定されている画像データ記憶処理を、次の順番の画像データ送信処理に切り替える。このように、ユーザーは、携帯情報装置200を回転角度が第2の範囲になるまで姿勢を変更する操作をするだけで、MFP100を遠隔操作して、実行させるための処理を切り換えることができる。このため、本体の傾きが第2の範囲になるごとに、MFP100が実行可能な複数の連携処理のうちから順に1つを選択するので、MFP100が実行可能な複数の連携処理のうちから1つを選択する操作を容易にすることができる。
【0087】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態においては、MFP100が、1つの短距離無線通信部118を備えるものであった。第2の実施の形態における画像処理システム1は、MFP100が、複数の短距離無線通信部118,118A,118Bを備えるようにしたものである。その他の構成は、第1の実施の形態における画像処理システム1と同じなので、ここでは異なる点をおもに説明する。
【0088】
図13は、第2の実施の形態におけるMFPのハードウエア構成の概要を示すブロック図である。図3に示したハードウエア構成と異なる点は、短距離無線通信部118A,118Bが追加された点である。短距離無線通信部118,118A,118Bは、機能は同じであるが、指向性を有し、それぞれがMFP100に設置される位置が異なる。ここでは、短距離無線通信部118は、指向方向がMFP100に向かって右側を向く方向に設置され、短距離無線通信部118Aは、指向方向がMFP100から正面を向く方向に設定され、短距離無線通信部118Bは、指向方向がMFP100の左側を向く方向に設置される。このため、携帯情報装置200が、MFP100に向かって右側の領域に存在する場合、短距離無線通信部118が携帯情報装置200と通信可能になり、携帯情報装置200が、MFP100に向かって正面の領域に存在する場合、短距離無線通信部118Aが携帯情報装置200と通信可能になり、携帯情報装置200が、MFP100に向かって左側の領域に存在する場合、短距離無線通信部118Bが携帯情報装置200と通信可能になる。
【0089】
また、短距離無線通信部118,118A,118Bは、MFP100が遠隔操作される連携処理として予め定められた3つの処理のうち1つがそれぞれ対応付けられる。ここでは、短距離無線通信部118に画像形成処理を連携処理として対応付け、短距離無線通信部118Aに画像データ記憶処理を連携処理として対応付け、短距離無線通信部118Bに画像データ送信処理を連携処理として対応付けている。
【0090】
したがって、携帯情報装置200を携帯するユーザーが、MFP100に向かって右側の領域に位置する場合、MFP100が実行する連携処理として画像形成処理を選択させ、携帯情報装置200を携帯するユーザーが、MFP100に向かって正面の領域に存在する場合、MFP100が実行する連携処理として画像データ記憶処理を選択させ、携帯情報装置200を携帯するユーザーが、MFP100に向かって左側の領域に存在する場合、MFP100が実行する連携処理として画像データ送信処理を選択させることができる。
【0091】
第2の実施の形態における携帯情報装置200のハードウエア構成は、図4に示したハードウエア構成と同じである。第2の実施の形態における携帯情報装置200が備えるCPU201の機能は、図5に示したブロック図において、処理選択部257が削除された点を除き、同じである。
【0092】
図14は、第2の実施の形態における遠隔操作処理の流れの一例を示すフローチャートである。図10に示した遠隔操作処理と異なる点は、ステップS04〜ステップS06、ステップS12〜ステップS14およびステップS22が削除された点、ステップS02とステップS03との間にステップS02が追加された点である。その他の処理は、図10に示した処理と同じなので、ここでは処理を繰り返さない。
【0093】
ステップS02において、MFP100との間の通信が確立する。この場合、MFP100が備える短距離無線通信部118,118A、118Bのいずれかとの間で、通信が確立する。MFP100は、短距離無線通信部118,118A、118Bのいずれかが携帯情報装置200との間で通信が確立すると、通信が確立したものに対応付けられた連携処理の処理識別情報を送信する。ステップS02Aにおいては、短距離無線通信部208を制御して、短距離無線通信部118,118A、118Bのうち通信が確立したものから連携処理の処理識別情報を受信する。ステップS02Aにおいて受信された連携処理の処理識別情報は、ステップS08において、表示部206の領域323に表示される。このため、MFP100において実行される連携処理の処理識別情報が、表示部206の領域323に表示されるので、携帯情報装置200のユーザーに、MFP100において実行される処理を通知することができる。
【0094】
図15は、第2の実施の形態における連携処理実行処理の流れの一例を示すフローチャートである。図15を参照して、CPU111は、接続要求を受信したか否かを判断する(ステップS61)。短距離無線通信部118,118A,188Bのいずれかが、携帯情報装置200から接続要求を受信したか否かを判断する。接続要求を受信するまで待機状態となり(ステップS61でNO)、接続要求を受信すると(ステップS61でYES)、処理をステップS62に進める。ステップS62においては、接続に成功したか否かを判断する。接続要求を送信してきた携帯情報装置200との間で、通信が確立したか否かにより判断する。接続に成功したならば処理をステップS63に進めるが、そうでなければ処理を終了する。
【0095】
次のステップS63においては、携帯情報装置200と通信が確立された通信装置を特定する。短距離無線通信部118,118A,118Bのうち携帯情報装置200と接続されたものを特定する。ここでは、短距離無線通信部118が携帯情報装置200と通信が接続された場合を例に説明する。
【0096】
ステップS64においては、ステップS63において特定された通信装置、ここでは短距離無線通信部118に関連付けられた連携処理の処理識別情報を携帯情報装置200に送信する。短距離無線通信部118,118A,118Bのうち携帯情報装置200と通信が確立したものに予め対応付けられた連携処理の処理識別情報を送信する。ここでは、短距離無線通信部118が携帯情報装置200と通信が確立しているので、短距離無線通信部118に関連付けられた画像形成処理の処理識別情報を、短距離無線通信部118を介して、携帯情報装置200に送信する。
【0097】
次のステップS65においては、ステップS65において接続に成功した携帯情報装置200からデータを受信したか否かを判断する。データを受信したならば処理をステップS66に進めるが、そうでなければ処理をステップS67に進める。ステップS66においては、ステップS65において受信されたデータに、ステップS63において特定された通信装置に関連付けられた連携処理、ここでは画像形成処理を実行し、処理をステップS67に進める。
【0098】
ステップS67においては、終了指示を受け付けたか否かを判断する。ステップS62において通信接続が成功した携帯情報装置200との間の通信が切断されることにより、終了指示を受け付ける。終了指示を受け付けるならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS65に戻す。
【0099】
第2の実施の形態におけるMFP100は、3つの短距離無線通信部118,118A,118Bを備え、3つの短距離無線通信部118,118A,118Bは、互いに通信可能な範囲の異なり、MFP100が実行可能な3つの連携処理とそれぞれ関連付けられている。このため、MFP100に対する携帯情報装置200の相対的な位置を異ならせれば、MFP100に実行させる連携処理を選択することができる。
【0100】
さらに、携帯情報装置200は、3つの短距離無線通信部118,118A,118Bのうち通信可能となっているものと関連付けられた連携処理の処理識別情報を、表示部206の領域323に表示するので、携帯情報装置200を操作するユーザは、MFP100に実行させる処理を知ることができる。
【0101】
なお、第1および第2の実施の形態における携帯情報装置200は、表示部206の表示面の予め定められた位置に選択領域321を表示し、本体の回転角度が第1の範囲になるまで傾くと、軌道325を、選択領域321を通過する軌道325Aに変更するようにした。これとは逆に、軌道325を表示部206の表示面中に固定して、本体の回転角度が第1の範囲になるまで傾くと、選択領域321が軌道325上になるように、選択領域321を移動させるようにしてもよい。
【0102】
また、上述した実施の形態においては、画像処理システム1について説明したが、図10、図12および図14に示した処理を実行するための遠隔操作方法、およびその遠隔操作方法を携帯情報装置200が備えるCPU201に実行させるための遠隔操作プログラムとし発明をとらえることができ、図11および図15に示した処理を実行するための連携処理実行方法およびその連携処理実行方法をMFP100が備えるCPU111に実行させるための遠隔操作プログラムとし発明をとらえることができるのは言うまでもない。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0104】
<付記>
(1) 前記画像処理装置は、データの画像を形成する印刷処理を実行可能である、請求項1〜6のいずれかに記載の携帯情報装置。
(2) 前記画像処理装置は、データを送信するデータ送信処理を実行可能である、請求項1〜6のいずれかに記載の携帯情報装置。
(3) 前記画像処理装置は、データを記憶するデータ記憶処理を実行可能である、請求項1〜6のいずれかに記載の携帯情報装置。
【符号の説明】
【0105】
100 MFP、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、118,118A,188B 短距離無線通信部、119 外部記憶装置、119A CD−ROM、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、160 操作パネル、160A 表示部、160B 操作部、200 携帯情報装置、201 CPU、202 カメラ、203 フラッシュメモリ、204 無線通信部、205 通話部、206 表示部、207 操作部、208 短距離無線通信部、211 傾き検出センサー、251 通信制御部、253 能力取得部、255 検出部、257 処理選択部、259 選択領域表示制御部、261 軌道設定部、263 識別情報表示制御部、265 遠隔制御部、271 割当部、301,331 操作画面、311〜317 サムネイル、321 選択領域、325,325A 軌道、327 状態表示領域。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と通信可能な携帯情報装置であって、
データを記憶するデータ記憶手段と、
画像を表示する表示手段と、
構造体の傾きを検出する傾き検出手段と、
前記表示手段に選択領域を表示する選択領域表示制御手段と、
前記傾き検出手段により第1の範囲内の傾きが検出される間は、前記表示手段の表示面に前記選択領域を通過する軌道を設定し、前記傾き検出手段により前記第1の範囲内の傾きが検出されていない間は、前記表示手段の表示面に前記選択領域を通過しない軌道を設定する軌道設定手段と、
前記記憶されたデータを識別するためのデータ識別情報を前記設定された起動に沿って移動可能に前記表示手段に表示する識別情報表示制御手段と、
前記軌道上を移動するデータ識別情報が前記選択領域に進入することに応じて、前記データ識別情報で特定されるデータを前記画像処理装置に送信し、前記画像処理装置に所定の処理を実行させる遠隔制御手段と、を備えた、携帯情報装置。
【請求項2】
前記画像処理装置が実行可能な1以上の処理各々を識別するための処理識別情報を前記画像処理装置から取得する能力取得手段と、
前記能力取得手段により取得された前記1以上の処理識別情報のうちから選択する処理選択手段と、をさらに備え、
前記遠隔制御手段は、前記画像処理装置に前記選択された処理識別情報で識別される処理を実行させる、請求項1に記載の携帯情報装置。
【請求項3】
前記処理選択手段は、前記傾き検出手段により第2の範囲の傾きが検出されるごとに、前記能力取得手段により取得された前記1以上の処理識別情報のうちから1つを選択する、請求項2に記載の携帯情報装置。
【請求項4】
前記処理選択手段は、前記第1の範囲を前記能力取得手段により取得された処理識別情報の処理数で分割した複数の分割範囲それぞれに、前記能力取得手段により取得された1以上の処理識別情を割り当てる割当手段を含み、
前記1以上の分割範囲のうち前記傾き検出手段により検出される傾きが属する分割範囲に割り当てられた処理識別情報を選択する、請求項2に記載の携帯情報装置。
【請求項5】
前記選択領域表示制御手段は、前記処理選択手段により選択された処理識別情報をさらに表示する、請求項2〜4のいずれかに記載の携帯情報装置。
【請求項6】
前記画像処理装置が備る複数の通信手段のいずれか1つと通信する無線通信手段をさらに備え、
前記複数の通信手段は、互いに通信可能な範囲の異なり、前記画像処理装置が実行可能な1以上の処理とそれぞれ関連付けられており、
前記選択領域表示制御手段は、前記複数の通信手段のうち前記無線通信手段が通信可能となっている通信手段と関連付けられた処理の処理識別情報をさらに表示する、請求項1に記載の携帯情報装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の携帯情報装置からデータを受信することに応じて、前記受信されたデータに所定の処理を実行する連携処理実行手段を、備えた画像処理装置。
【請求項8】
画像処理装置と通信可能な携帯情報装置で実行される遠隔制御方法であって、
前記携帯情報装置は、データを記憶するデータ記憶手段と、
画像を表示する表示手段と、を備えており、
構造体の傾きを検出するステップと、
前記表示手段に選択領域を表示するステップと、
前記傾きを検出するステップにおいて第1の範囲内の傾きが検出される間は、前記表示手段の表示面に前記選択領域を通過する軌道を設定し、前記傾きを検出するステップにおいて前記第1の範囲内の傾きが検出されていない間は、前記表示手段の表示面に前記選択領域を通過しない軌道を設定するステップと、
前記記憶手段に記憶されたデータを識別するためのデータ識別情報を前記設定された起動に沿って移動可能に前記表示手段に表示するステップと、
前記軌道上を移動するデータ識別情報が前記選択領域に進入することに応じて、前記データ識別情報で特定されるデータを前記画像処理装置に送信し、前記画像処理装置に所定の処理を実行させるステップと、を含む遠隔制御方法。
【請求項9】
画像処理装置と通信可能な携帯情報装置を制御するコンピュータで実行される遠隔制御プログラムであって、
前記携帯情報装置は、データを記憶するデータ記憶手段と、
画像を表示する表示手段と、を備えており、
構造体の傾きを検出するステップと、
前記表示手段に選択領域を表示するステップと、
前記傾きを検出するステップにおいて第1の範囲内の傾きが検出される間は、前記表示手段の表示面に前記選択領域を通過する軌道を設定し、前記傾きを検出するステップにおいて前記第1の範囲内の傾きが検出されていない間は、前記表示手段の表示面に前記選択領域を通過しない軌道を設定するステップと、
前記記憶手段に記憶されたデータを識別するためのデータ識別情報を前記設定された起動に沿って移動可能に前記表示手段に表示するステップと、
前記軌道上を移動するデータ識別情報が前記選択領域に進入することに応じて、前記データ識別情報で特定されるデータを前記画像処理装置に送信し、前記画像処理装置に所定の処理を実行させるステップと、を前記コンピュータに実行させる遠隔制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−8323(P2013−8323A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142224(P2011−142224)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】