説明

携帯機器およびプログラム

【課題】電子辞書装置において、説明情報として付加された図の中の文字列へのマーカ機能を実現する。
【解決手段】見出し語“eye”の解説図G2に表記される任意の単語“eyelashes”に任意の色のマーカMp1(青)を付加しマーカ登録するだけでなく、当該図中のマーカ単語“eyelashes”を指定して同単語を見出し語としてリンクされた説明情報G1にジャンプして表示すると、同説明情報の見出し語“eyelashes”にも同色のマーカMe1(青)が付加されマーカ自動登録される。解説図G2に表記される任意の単語“eyebrow”からのリンクによりジャンプ表示された説明情報G1において、リンク元の単語と同一文字列の見出し語“eyebrow”に任意の色のマーカMe2(赤)を付加してマーカ登録すると、リンク元である解説図G2の単語“eyebrow”にも同色のマーカMp2(赤)が付加されマーカ自動登録される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マーカ機能を備えた電子辞書装置およびその制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子辞書装置には、辞書検索された所望の見出し語を、別途ユーザ独自の単語帳として登録し、この単語帳内の登録単語を適宜呼び出して表示させることができる単語帳機能を搭載したものがある。
【0003】
また、辞書検索された所望の見出し語とその説明情報の表示画面において、注目すべき文字列(単語)をマーカにより識別して表示させることのできるマーカ機能を搭載したものがある。
【0004】
そして、前記単語帳機能とマーカ機能を組み合わせて搭載した電子辞書装置も考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−213299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近の電子辞書装置では、見出し語の説明情報としてその説明を解説する図が付加されるようになっている。そして、図中に表記された文字列(単語)は辞書の見出し語とリンクされており、当該図中の文字列を指定することで、同文字列を見出し語とする説明情報にジャンプして表示させることができるようになっている。
【0007】
しかしながら、前記図中の注目すべき文字列にマーカを引いて登録することはできないため、この図中の注目文字列へのマーカ機能を実現し、これを利用して、より効果的に学習できるようにすることが望まれる。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、見出し語の説明情報として付加された図の中の文字列へのマーカ機能を実現し、これを利用してより効果的に学習することが可能になる電子辞書装置およびその制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の電子辞書装置は、複数の見出し語と当該各見出し語の説明情報とを対応付けた辞書データを記憶する辞書記憶手段と、ユーザ操作に応じて前記辞書記憶手段により記憶された任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる解説図表示手段と、この解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する図文字列指定手段と、この図文字列指定手段により指定された文字列を見出し語としてリンクされた当該見出し語の説明情報を、前記辞書記憶手段により記憶された辞書データから読み出して表示部に表示させるリンク指定説明情報表示手段と、を有する電子辞書装置において、前記解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列に、ユーザ操作に応じてマーカを付加する図マーカ付加手段と、この図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の前記マーカが付加された文字列と同じ文字列を検知してマーカを付加するリンク先マーカ付加手段と、前記解説図表示手段により任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる際に、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させる図マーカ文字列隠し手段と、前記リンク指定説明情報表示手段により、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を見出し語とする説明情報を表示部に表示させる際に、前記リンク先マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させるリンク先マーカ文字列隠し手段と、前記図マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除する図マーカ文字列隠し解除手段と、前記リンク先マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除するリンク先マーカ文字列隠し解除手段と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の電子辞書装置は、前記請求項1に記載の電子辞書装置において、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加されない文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の見出し語に、ユーザ操作に応じてマーカを付加するリンク先見出し語マーカ付加手段と、このリンク先見出し語マーカ付加手段により前記説明情報の見出し語にマーカが付加された際に、当該見出し語のリンク元である解説図の中の文字列にマーカを付加するリンク元図マーカ付加手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の電子辞書装置は、前記請求項1または請求項2に記載の電子辞書装置において、前記図マーカ付加手段は、前記解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列に、ユーザ操作に応じて任意の色のマーカを付加し、前記リンク先マーカ付加手段は、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の前記マーカが付加された文字列と同じ文字列を検知して同じ色のマーカを付加する、ことを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の電子辞書装置は、前記請求項2に記載の電子辞書装置において、前記リンク先見出し語マーカ付加手段は、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加されない文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の見出し語に、ユーザ操作に応じて任意の色のマーカを付加し、前記リンク元図マーカ付加手段は、前記リンク先見出し語マーカ付加手段により前記説明情報の見出し語にマーカが付加された際に、当該見出し語のリンク元である解説図の中の文字列に同じ色のマーカを付加する、ことを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載のプログラムは、表示部とメモリとを備えた電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、前記コンピュータを、複数の見出し語と当該各見出し語の説明情報とを対応付けた辞書データをメモリに記憶させる辞書記憶手段、ユーザ操作に応じて前記辞書記憶手段により記憶された任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる解説図表示手段、この解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する図文字列指定手段、この図文字列指定手段により指定された文字列を見出し語としてリンクされた当該見出し語の説明情報を、前記辞書記憶手段により記憶された辞書データから読み出して表示部に表示させるリンク指定説明情報表示手段として機能させ、さらに、前記コンピュータを、前記解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列に、ユーザ操作に応じてマーカを付加する図マーカ付加手段、この図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の前記マーカが付加された文字列と同じ文字列を検知してマーカを付加するリンク先マーカ付加手段、前記解説図表示手段により任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる際に、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させる図マーカ文字列隠し手段、前記リンク指定説明情報表示手段により、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を見出し語とする説明情報を表示部に表示させる際に、前記リンク先マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させるリンク先マーカ文字列隠し手段、前記図マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除する図マーカ文字列隠し解除手段、前記リンク先マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除するリンク先マーカ文字列隠し解除手段、として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、見出し語の説明情報として付加された図の中の文字列へのマーカ機能を実現し、これを利用してより効果的に学習することが可能になる電子辞書装置およびその制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図。
【図2】前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3A】前記電子辞書装置10の辞書検索プログラム22aによる情報表示制御処理(その1)を示すフローチャート。
【図3B】前記電子辞書装置10の辞書検索プログラム22aによる情報表示制御処理(その2)を示すフローチャート。
【図4】前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その1)を示す図。
【図5】前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その2)を示す図。
【図6】前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その3)を示す図。
【図7】前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その4)を示す図。
【図8】前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その5)を示す図。
【図9】前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その6)を示す図。
【図10】前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その7)を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係る電子辞書装置10の外観構成を示す正面図である。
【0018】
この電子辞書装置10は、以下に説明する電子辞書専用の携帯機器(電子辞書装置10)として構成されるか、辞書機能を備えたPDA(personal digital assistants)、PC(personal computer)、携帯電話、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成される。
【0019】
この電子辞書装置10は、その本体ケース11と蓋体ケース12とがヒンジ部13を介して展開/閉塞可能な折り畳み型ケースを備えて構成される。この折り畳み型ケースを展開した本体ケース11の表面には、文字入力キー14a、辞書指定キー14b、「訳/決定」キー14c、「戻る/リスト」キー14d、カーソルキー14eなどを備えたキー入力部(キーボード)14、スピーカ15、および手書き入力部(副画面)16が備えられる。
【0020】
この手書き入力部(副画面)16は、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、キー入力部14の中央手前側において例えば256×64ドットのカラー液晶表示画面16dに透明タッチパネル16tを重ねて構成される。この手書き入力部16の入力領域は、必要に応じて、手書き文字を入力するための手書き文字(漢字)入力領域や各種機能のボタン入力領域、あるいは各入力領域が混在する領域に切り替えられる。
【0021】
そして、前記手書き入力部16が手書き文字入力領域に切り替えられた状態での手書き入力に伴う軌跡はそのカラー液晶表示画面16dにエコーバックして表示される。
【0022】
また蓋体ケース12の表面には、そのほぼ全面を対象に例えば480×320ドットのバックライト付きのタッチパネル式カラー表示部(主画面)17が設けられる。このタッチパネル式カラー表示部(主画面)17も、前記手書き入力部(副画面)16と同様に、ユーザがペンや指等でタッチした位置を検出するタッチ位置検出装置と表示装置が一体となった構造であり、そのカラー液晶表示画面17dに透明タッチパネル17tを重ねて構成される。
【0023】
そして、前記タッチパネル式カラー表示部(主画面)17の右端には、前記キー入力部14における一部のキーの押下操作をタッチ操作により行うための、キー表記が固定印刷されたタッチキーエリア17Aが設けられる。
【0024】
また、前記タッチパネル式カラー表示部(主画面)17の左端には、表示内容に応じて実行可能な機能をタッチ操作により指定するための、各種のアイコンが表示されるタッチアイコンエリア17Bが設けられる。
【0025】
例えば、所望の辞書の見出し語を検索し、その説明情報に付加された解説図などを表示させた解説図表示画面G2が前記タッチパネル式カラー表示部17に表示される場合、前記タッチアイコンエリア17Bには、当該解説図表示画面G2に表示されている任意の文字列をタッチでなぞってカラーマーカにより識別表示させるためのマーカモードを設定する[マーカ]アイコンBM、ユーザ所望の辞書の文字列にカラーマーカを付加しユーザ独自に分類して登録した学習帳を呼び出すための[学習帳]アイコンBTが表示される。
【0026】
なお、図1の具体例では、[英和辞書]の見出し語「eye」の説明情報に付加された解説図を表示させた解説図表示画面G2において、当該解説図中の単語「eyelashes」に青色のマーカMp1が引かれた状態を示している。
【0027】
図2は、前記電子辞書装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0028】
この電子辞書装置10は、各種の記憶媒体に記録されたプログラム、又は、伝送されたプログラムを読み込んで、その読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成され、その電子回路には、CPU(central processing unit)21が備えられる。
【0029】
このCPU21には、メモリ22、記憶媒体読み書き部24、通信制御部25、キー入力部14、手書き入力部(サブ画面)16、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17などが接続される。
【0030】
前記CPU21は、メモリ(フラッシュROM)22内に予め記憶された装置制御プログラム、あるいはROMカードなどの外部記憶媒体23から記憶媒体読み書き部24を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラム、あるいはインターネットN上のWebサーバ(この場合はプログラムサーバ)30から通信制御部25を介して前記メモリ22に読み込まれた装置制御プログラムに応じて、回路各部の動作を制御する。
【0031】
前記メモリ22に記憶された装置制御プログラムは、キー入力部14、手書き入力部(サブ画面)16、タッチパネル式カラー表示部(メイン画面)17からのユーザ操作に応じた入力信号、あるいは通信制御部25を介して接続されるインターネットN上の各Webサーバ30との通信信号、あるいは記憶媒体読み書き部24を介して外部接続されるEEPROM,RAM,ROMなどのメモリ・カード(記憶媒体)23との接続通信信号に応じて起動される。
【0032】
前記メモリ22に記憶される装置制御プログラムとしては、当該電子辞書装置10の全体の動作を司るシステムプログラムや、通信制御部25を介してインターネットN上の各Webサーバや図示しないユーザPC(Personal Computer)などとデータ通信するための通信プログラムが記憶される。
【0033】
また、前記装置制御プログラムとしては、検索文字列の入力に応じて見出し語などを検索する見出し語検索処理、検索された見出し語に対応した説明情報(訳語・意味内容・例文・解説図など)の読み出し表示処理、表示された説明情報の中のユーザ任意の文字列にカラーマーカを付加しマーカ学習帳データメモリ22cに登録する学習帳登録処理、登録された学習帳を呼び出して表示させる学習帳呼び出し処理など、同主記憶装置22内に記憶された辞書データベース22bに基づく処理全般を制御するための各種辞書検索プログラム22aが記憶される。
【0034】
前記辞書データベース(英語系)22bとしては、アルファベットの見出し語に対応付けてその意味内容(日本語訳)や解説図などの説明情報が記述された[英和辞書]、漢字/カナの見出し語に対応付けてその意味内容(英語訳)や解説図などの説明情報が記述された[和英辞書]などが記憶される。
【0035】
また、辞書データベース(国語系)22bとしては、漢字/カナの見出し語に対応付けてその意味内容や解説図などの説明情報が記述された[国語辞書]、漢字の見出し語に対応付けてその意味内容や解説図などの説明情報が記述された[漢和辞書]、漢字/カナ/アルファベットの見出し語に対応付けてその意味内容や解説図などの説明情報が記述された[百科辞典]などが記憶される。
【0036】
マーカ学習帳データメモリ22cには、見出し語検索された見出し語の説明情報(見出し語とその意味内容/解説図/用例/例文)に記述されている所望の文字列(単語や熟語)にマーカを付加して学習帳登録した際に、同マーカを付加した辞書の辞書名と見出し語、同マーカを付加した説明情報の種類(見出し語/図/用例/例文)、同マーカを付加した色と文字位置と文字列からなるマーカ毎のマーカ情報1,2,…が記憶される。
【0037】
この電子辞書装置10は、ユーザ入力された検索文字列に対応する見出し語を検索し、検索された見出し語の説明情報(見出し語とその意味内容/図/用例/例文)を選択的に表示させる機能に加えて、少なくとも以下の6つの機能を有する。
【0038】
(1) 説明情報(見出し語とその意味内容/図/用例/例文)の表示画面において、任意の文字列を指定してマーカを付加する機能。
【0039】
(2) マーカを付加した文字列のマーカ情報をマーカ学習帳データメモリ22cに登録する機能。
【0040】
(3) 解説図表示画面G2のマーカを付加した文字列を指定し、当該文字列にリンク付けされた見出し語の説明情報をジャンプ検索して表示させた際に、その見出し語に同色のマーカを付加して表示させると共に、マーカ情報をマーカ学習帳データメモリ22cに登録する機能。
【0041】
(4) 解説図表示画面G2のマーカの無い文字列を指定し、当該文字列にリンク付けされた見出し語の説明情報をジャンプ検索して表示させた状態で、その見出し語にマーカを付加すると、リンク元の前記解説図表示画面G2にて指定された文字列にも同色のマーカを付加し、マーカ情報をマーカ学習帳データメモリ22cに登録する機能。
【0042】
(5) マーカ学習帳データメモリ22cに登録された任意の見出し語の説明情報(見出し語とその意味内容/図/用例/例文)を表示させる際に、ユーザ任意に指定された色のマーカが付加されている文字列を隠して表示させ、この後、当該隠し表示を「訳/決定」キー14cの入力に応じて解除する機能。
【0043】
(6) (5)で隠し表示された解説図表示画面G2におけるマーカ部分を指定し、当該マーカ部分の文字列にリンク付けされた見出し語の説明情報をジャンプ検索して表示させた際に、その説明情報に含まれる前記マーカ部分の文字列と同じ文字列を全て同色のマーカで隠して表示させ、この後、当該隠し表示を「訳/決定」キー14cの入力に応じて解除する機能。
【0044】
そして、これらの機能は、前記CPU21が前記各種辞書検索プログラム22aに従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働することにより実現される。
【0045】
次に、前記構成による電子辞書装置10の動作について説明する。
【0046】
図3Aは、前記電子辞書装置10の辞書検索プログラム22aによる情報表示制御処理(その1)を示すフローチャートである。
【0047】
図3Bは、前記電子辞書装置10の辞書検索プログラム22aによる情報表示制御処理(その2)を示すフローチャートである。
【0048】
(マーカ学習帳へのマーカ単語登録)
図4は、前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その1)を示す図である。
【0049】
図5は、前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その2)を示す図である。
【0050】
図6は、前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その3)を示す図である。
【0051】
図7は、前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その4)を示す図である。
【0052】
辞書指定キー14bの操作に応じて[英和辞書]が選択された状態で(ステップS1)、文字入力キー14aの操作に応じて検索文字列“eye”が入力され、「訳/決定」キー14cが操作されると(ステップS2)、同検索文字列“eye”に対応する見出し語が前記[英和辞書](22b)から検索されて一覧表示される(ステップS3)。
【0053】
そして、一覧表示された見出し語の中から、ユーザ操作に応じて見出し語“eye”が選択され「訳/決定」キー14cが操作されると(ステップS4)、図4(A)に示すように、選択された見出し語“eye”に対応する説明情報(見出し語とその意味内容(含む解説図/用例/例文の項目))が前記[英和辞書](22b)から読み出され、説明情報表示画面G1としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS5)。
【0054】
すると、マーカ学習帳データメモリ22cに、現在表示中の説明情報表示画面G1に該当する見出し語“eye”のマーカ情報が登録されているか否か(ステップS6)、または、図中のマーカ文字列からのリンク/ジャンプ検索により表示された説明情報表示画面G1であるか否か(ステップS7)、または、表示中の説明情報にマーカを付加するか否か(ステップS8)、または、表示中の説明情報の解説図を表示するか否か(ステップS9)、または、表示中の説明情報からジャンプ検索するか否か(ステップS10)が判断される。
【0055】
ここで、図4(B)に示すように、説明情報表示画面G1にて表示されている解説図を表示させるための項目[解説]がタッチされて選択されるか、または、キー入力部14の「用例/解説」キー(図示せず)が操作されることにより、表示中の説明情報の解説図を表示すると判断されると(ステップS9(Yes))、見出し語“eye”に対応する説明情報の解説図が読み出され、解説図表示画面G2としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS11)。
【0056】
すると、マーカ学習帳データメモリ22cに、現在表示中の見出し語“eye”の解説図表示画面G2を対象とするマーカ情報が登録されているか否か判断される(ステップS12)。
【0057】
ここで、前記見出し語“eye”の解説図表示画面G2を対象とするマーカ情報は登録されていないと判断されると(ステップS12(No))、表示中の解説図にマーカを付加するか否か(ステップS13)、または、当該解説図中のリンクのある文字列が指定されたか否か判断される(ステップS14)。
【0058】
ここで、タッチアイコンエリア17Bの[マーカ]アイコンBMがタッチ操作されると、表示中の解説図にマーカを付加すると判断される(ステップS13(Yes))。
【0059】
そして、図4(C)に示すように、[ペン]アイコンBPがタッチ操作されると共に、[カラー]アイコンBCのタッチ操作に応じてマーカの色(青)が指定される(ステップS15)。
【0060】
この後、タッチペンPにより図中のマーカを引きたい文字列“eyelashes”の範囲Emに対応する左上の位置と右下の位置とが指定されると(ステップS16)、図4(D)に示すように、登録対象のマーカ学習帳[1]L1〜[6]L6を選択するための学習帳選択画面G3がタッチパネル式カラー表示部17に表示される。
【0061】
ここで、タッチペンPにより例えばマーカ学習帳[1]L1が選択され、[登録]アイコンBRがタッチされると、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアに対し、辞書名「英和」、種類「図」、見出し語「eye」に対応付けたマーカ情報1「青(300,285)-(370,310)eyelashes」(図2参照)が登録され、登録完了メッセージR1が表示される(ステップS17)。
【0062】
すると、前記マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]に対するマーカ情報1の登録に応じて、見出し語“eye”の解説図表示画面G2にてペンタッチされた文字列“eyelashes”の位置に、図5(E)に示すように、青色の図マーカMp1が付加されて表示される(ステップS18)。
【0063】
ここで、前記見出し語“eye”の解説図表示画面G2にてさらに別の図マーカを追加したい場合に、タッチアイコンエリア17Bの[カラー]アイコンBCがタッチ操作されると、マーカ処理終了せずと判断され(ステップS19(No))、前記[カラー]アイコンBCのタッチ操作に応じて、追加したい図マーカの色が指定される(ステップS15)。
【0064】
一方、前記図5(E)で示したように、見出し語“eye”の解説図における文字列“eyelashes”に青色の図マーカMp1を付加した解説図表示画面G2において、当該図マーカMp1(青)の文字列“eyelashes”がタッチされると、マーカ処理終了と判断され(ステップS19(Yes))、同解説図中のリンクのある文字列が指定されたと判断される(ステップS14(Yes))。
【0065】
すると、前記指定されたマーカ文字列のリンク先の見出し語“eyelashes”に対応する説明情報(見出し語とその意味内容)が読み出され、図5(F)に示すように、見出し語“eyelashes”の説明情報表示画面G1としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS20)。
【0066】
この際、図中のマーカ文字列からのリンク/ジャンプ検索により表示された説明情報表示画面G1であると判断され(ステップS7(Yes))、リンク元のマーカ文字列“eyelashes”と同じ文字列(見出し語“eyelashes”)が検知され、同色の見出し語マーカMe1(青)が付加されて表示される(ステップS21)。
【0067】
すると、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアに対し、辞書名「英和」、種類「見出し語」、見出し語「eyelashes」に対応付けたマーカ情報1「青・2行1文字目〜8文字・eyelashes」が自動で登録される(ステップS22)。
【0068】
この後、図6(G)に示すように、「戻る/リスト」キー14dが操作されると、前記図5(E)で示した画面と同様の見出し語“eye”の解説図における文字列“eyelashes”に図マーカMp1(青)を付加した解説図表示画面G2が表示される(ステップS9(Yes)→S11,S12(Yes)→S23)。
【0069】
そして、前記見出し語“eye”の解説図表示画面G2において、マーカの無い文字列“eyebrow”がタッチされると、同解説図中のリンクのある文字列が指定されたと判断される(ステップS14(Yes))。
【0070】
すると、前記指定された文字列のリンク先の見出し語“eyebrow”に対応する説明情報が読み出され、図6(H)に示すように、見出し語“eyebrow”の説明情報表示画面G1としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS20)。
【0071】
この際、マーカ学習帳データメモリ22cには、現在表示中の説明情報表示画面G1に該当する見出し語“eyebrow”のマーカ情報が登録されていないと判断されると共に(ステップS6(No))、図中のマーカ文字列からのリンク/ジャンプ検索により表示された説明情報表示画面G1ではないと判断される(ステップS7(No))。
【0072】
ここで、タッチアイコンエリア17Bの[マーカ]アイコンBMがタッチ操作されると、表示中の説明情報にマーカを付加すると判断される(ステップS8(Yes))。
【0073】
そして、図6(I)に示すように、[ペン]アイコンBPがタッチ操作されると共に、[カラー]アイコンBCのタッチ操作に応じてマーカの色(赤)が指定される(ステップS24)。
【0074】
この後、タッチペンPにより説明情報中のマーカを引きたい文字列である見出し語“eyebrow”が指定されると(ステップS25)、登録対象のマーカ学習帳[1]L1〜[6]L6を選択するための学習帳選択画面G3(図4(D)参照)がタッチパネル式カラー表示部17に表示される。
【0075】
ここで、タッチペンPにより例えばマーカ学習帳[1]L1が選択され、[登録]アイコンBRがタッチされると、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアに対し、辞書名「英和」、種類「見出し語」、見出し語「eyebrow」に対応付けたマーカ情報1「赤・2行1文字目〜8文字・eyebrow」が登録され、登録完了メッセージが表示される(ステップS26)。
【0076】
すると、前記マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]に対するマーカ情報1の登録に応じて、見出し語“eyebrow”の説明情報表示画面G1にてペンタッチされた文字列“eyebrow”の位置に、赤色の見出し語マーカMe2が付加されて表示される(ステップS27)。
【0077】
ここで、前記解説図(表示画面G2)中の文字列“eyebrow”からのリンク/ジャンプ検索により表示された説明情報表示画面G1であると判断されると(ステップS28(Yes))、当該リンク元である図中の文字列“eyebrow”と同じ文字列にマーカを付けたか否か判断される(ステップS29)。
【0078】
この場合、リンク元である図中の文字列“eyebrow”と同じ文字列“eyebrow”にマーカを付けたと判断されるので(ステップS29(Yes))、当該リンク元である見出し語“eye”の解説図(図6(G)参照)についてマーカ登録されているマーカ学習帳[1]のメモリエリア(22c)に対し、該当する文字列“eyebrow”のマーカ情報2「赤…eyebrow」(図2参照)が自動で追加登録され、追加登録完了メッセージR2が表示される(ステップS30)。
【0079】
ここで、前記見出し語“eyebrow”の説明情報表示画面G1にてさらに別の見出し語マーカを追加したい場合に、タッチアイコンエリア17Bの[カラー]アイコンBCがタッチ操作されると、マーカ処理終了せずと判断され(ステップS31(No))、前記[カラー]アイコンBCのタッチ操作に応じて、追加したい見出し語マーカの色が指定される(ステップS24)。
【0080】
一方、図7(J)に示すように、「戻る/リスト」キー14dが操作されると、マーカ処理終了と判断され(ステップS31(Yes))、前記図6(G)で示した画面と同様の見出し語“eye”の解説図表示画面G2が表示される(ステップS9(Yes)→S11)。
【0081】
この際、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアには、当該見出し語“eye”の解説図を対象とするマーカ情報1「青(300,285)-(370,310)eyelashes」およびマーカ情報2「赤…eyebrow」が登録されていると判断され(ステップS12(Yes))、これに従い、文字列“eyelashes”に図マーカMp1(青)が表示されると共に、文字列“eyebrow”に図マーカMp2(赤)が表示される(ステップS12(Yes)→S23)。
【0082】
そして、前記見出し語“eye”の解説図表示画面G2(図7(J)参照)において、さらにマーカの無い文字列“pupil”がタッチされると、同解説図中のリンクのある文字列が指定されたと判断される(ステップS14(Yes))。
【0083】
すると、前記指定された文字列のリンク先の見出し語“pupil 2”に対応する説明情報が読み出され、図7(K)に示すように、見出し語“pupil 2”の説明情報表示画面G1としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS20)。
【0084】
ここで、キー入力部14の「ジャンプ」キー(図示せず)が操作されジャンプ検索モードに設定された状態で(ステップS10(Yes))、前記説明情報表示画面G1(図7(K)参照)内の文字列“pupil”が指定され「訳/決定」キー14cが操作されると(ステップS32)、当該指定の文字列“pupil”に対応する見出し語が検索されて一覧表示される(ステップS33)。
【0085】
そして、一覧表示された見出し語の中から、ユーザ操作に応じて見出し語“pupil 1”が選択され「訳/決定」キー14cが操作されると(ステップS4)、図7(L)に示すように、選択された見出し語“pupil 1”に対応する説明情報が前記[英和辞書](22b)から読み出され、説明情報表示画面G1としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS5)。
【0086】
ここで、タッチアイコンエリア17Bの[マーカ]アイコンBMがタッチ操作されると、表示中の説明情報にマーカを付加すると判断される(ステップS8(Yes))。
【0087】
そして、図7(M)に示すように、[ペン]アイコンBPがタッチ操作されると共に、[カラー]アイコンBCのタッチ操作に応じてマーカの色(黄)が指定される(ステップS24)。
【0088】
この後、タッチペンPにより説明情報中のマーカを引きたい文字列である見出し語“pupil”が指定されると(ステップS25)、登録対象のマーカ学習帳[1]L1〜[6]L6を選択するための学習帳選択画面G3(図4(D)参照)がタッチパネル式カラー表示部17に表示される。
【0089】
ここで、タッチペンPにより例えばマーカ学習帳[1]L1が選択され、[登録]アイコンBRがタッチされると、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアに対し、辞書名「英和」、種類「見出し語」、見出し語「pupil」に対応付けたマーカ情報1「黄・2行1文字目〜6文字・pupil」が登録され、登録完了メッセージが表示される(ステップS26)。
【0090】
すると、前記マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]に対するマーカ情報1の登録に応じて、見出し語“pupil 1”の説明情報表示画面G1にてペンタッチされた文字列“pupil”の位置に、黄色の見出し語マーカMe3が付加されて表示される(ステップS27)。
【0091】
ここで、前記解説図(表示画面G2)中の文字列“pupil”からのリンク/ジャンプ検索により表示された説明情報表示画面G1であると判断されると(ステップS28(Yes))、当該リンク元である図中の文字列“pupil”と同じ文字列にマーカを付けたか否か判断される(ステップS29)。
【0092】
この場合、リンク元である図中の文字列“pupil”と同じ文字列“pupil”にマーカを付けたと判断されるので(ステップS29(Yes))、当該リンク元である見出し語“eye”の解説図(図7(J)参照)についてマーカ登録されているマーカ学習帳[1]のメモリエリア(22c)に対し、該当する文字列“pupil”のマーカ情報3「黄…pupil」(図2参照)が自動で追加登録され、追加登録完了メッセージR2が表示される(ステップS30)。
【0093】
このように、見出し語“eye”の説明情報の解説図表示画面G2において、任意の色(青)、任意の文字列“eyelashes”を指定して図マーカMp1(青)を付加すると、マーカ学習帳データメモリ22cに対し、当該見出し語“eye”の解説図のマーカ情報として登録される。
【0094】
そして、前記見出し語“eye”の解説図表示画面G2の図マーカMp1(青)が付加されたマーカ文字列“eyelashes”が指定されると、当該マーカ文字列“eyelashes”を見出し語としてリンク付けされた説明情報表示画面G1がジャンプ検索されて表示され、その見出し語の文字列“eyelashes”が前記図マーカMp1(青)と同色の見出し語マーカMe1(青)により表示されると共に、前記マーカ学習帳データメモリ22cに対し、当該見出し語“eyelashes”の見出し語説明情報のマーカ情報として登録される。
【0095】
また、前記見出し語“eye”の解説図表示画面G2のマーカの無い文字列“eyebrow”が指定されることで、当該文字列“eyebrow”を見出し語としてリンク付けされた説明情報表示画面G1がジャンプ検索されて表示された状態で、任意の色(赤)、任意の文字列(見出し語)“eyebrow”を指定して見出し語マーカMe2(赤)を付加すると、前記マーカ学習帳データメモリ22cに対し、当該見出し語“eyebrow”の見出し語説明情報のマーカ情報として登録される。またこれと共に、前記見出し語“eye”の解説図表示画面G2におけるリンク元の文字列“eyebrow”と同じ文字列(見出し語)“eyebrow”を指定して見出し語マーカMe2(赤)を付加したと判断されることで、当該リンク元である見出し語“eye”の解説図表示画面G2における文字列“eyebrow”にも同色の図マーカMp2(赤)が付加され、同見出し語“eye”の解説図のマーカ情報として追加登録される。
【0096】
このため、所望の見出し語の解説図に表記されている任意の単語に任意の色の図マーカを付加してマーカ登録できるだけでなく、当該図中のマーカ単語を指定して同単語を見出し語としてリンクされた説明情報にジャンプして表示すると、この説明情報の見出し語にも同色の見出し語マーカが付加されマーカ自動登録される。しかも、所望の見出し語の解説図に表記されている任意の単語からのリンクによりジャンプ表示された説明情報において、そのリンク元の単語と同一文字列である見出し語に任意の色の見出し語マーカを付加してマーカ登録すると、リンク元である解説図の単語にも同色の図マーカが付加されマーカ自動登録される。
【0097】
よって、ある解説図に表記されている各単語と、当該各単語を見出し語としてそれぞれリンク付けされた説明情報との間で、マーカ単語を共通化できるようになる。
【0098】
(マーカ学習帳による単語学習)
図8は、前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その5)を示す図である。
【0099】
図9は、前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その6)を示す図である。
【0100】
図10は、前記電子辞書装置10の情報表示制御処理に伴う辞書情報の表示動作(その7)を示す図である。
【0101】
なお、このマーカ学習帳による単語学習の動作説明において、学習帳選択画面G3(図8(N)参照)の表示に伴う処理、マーカ登録一覧画面G4(図8(O)参照)の表示に伴う処理、およびマーカ付加した文字列を隠して表示させ「訳/決定」キー14cの操作によりその隠し表示を解除する処理については、説明情報表示画面G1を対象とする分野で既に実現されているので、詳細なフローチャートを用いての説明は省略する。
【0102】
辞書指定キー14bの操作によりマーカ学習帳が指定されると、図8(N)に示すように、学習対象のマーカ学習帳[1]L1〜[6]L6を選択するための学習帳選択画面G3がタッチパネル式カラー表示部17に表示される。
【0103】
この際、タッチアイコンエリア17Bには、学習帳選択画面G3にて選択される学習帳に登録されたマーカ文字列(単語)について、その文字列を隠して表示するマーカの色を選択的に指定するためのアイコン([赤隠す]BKr→[黄隠す]BKy→[青隠す]BKb→[全て隠す]BKa→[隠さず表示]BK0)が、タッチ操作される毎に順次切り替えられて表示される。
【0104】
この学習帳選択画面G3において、例えば図8(O)に示すように、マーカ学習帳[1]L1がタッチされて選択されると、当該マーカ学習帳[1]L1に登録されている辞書・見出し語・種類・マーカ色の一覧を示すマーカ登録一覧画面G4がタッチパネル式カラー表示部14に表示される。
【0105】
具体的には、反転カーソルCuにより選択された項目[A]には、[英和辞書]の見出し語「eye」に対応する解説図を対象に、赤、黄、青の全色のマーカ文字列(単語)が登録されていることを示すマーカ色表記MCr(赤),MCy(黄),MCb(青)が配列されて表示される。
【0106】
前記図8(N)における学習帳選択画面G3において、タッチアイコンエリア17Bに[全て隠す]アイコンBKaを表示させると共に、マーカ学習帳[1]L1を選択する。そして、図8(O)におけるマーカ登録一覧画面G4において、反転カーソルCuにより前記項目[A]([英和][eye]図)を選択して「訳/決定」キー14cを操作する。
【0107】
すると、図8(P)に示すように、マーカ学習帳データメモリ22cの単語帳[1]のメモリエリアに登録されている[英和辞書]の見出し語「eye」に対応する解説図のマーカ情報(マーカ情報1「青(300,285)-(370,310)eyelashes」/マーカ情報2「赤…eyebrow」/マーカ情報3「黄…pupil」)に従い、当該見出し語「eye」に対応する解説図表示画面G2が表示されると共に、同図中の文字列“eyelashes”には図マーカMp1(青)が付加され、文字列“eyebrow”には図マーカMp2(赤)が付加され、文字列“pupil”には図マーカMp3(黄)が付加され、何れもその文字列が隠されて表示される(ステップS9(Yes)→S11,S12(Yes)→S23)。
【0108】
ここで、図8(Q)に示すように、「訳/決定」キー14cが操作されると、前記各図マーカMp1(青),Mp2(赤),Mp3(黄)が付加されているところの各文字列“eyelashes”“eyebrow”“pupil”の隠し表示が解除される。
【0109】
このため、説明情報表示画面G1のみならず、解説図表示画面G2をも対象とするマーカ単語の登録・学習機能を実現できる。
【0110】
一方、前記図8(P)で示した、マーカ付加文字列を隠して表示した見出し語「eye」の解説図表示画面G2において、図マーカMp2(赤)がタッチされて指定されると、同解説図中のリンクのある文字列が指定されたと判断される(ステップS14(Yes))。
【0111】
すると、図9(R)に示すように、前記指定された図マーカMp2(赤)が付加された文字列のリンク先の見出し語“eyebrow”に対応する説明情報(見出し語とその意味内容)が読み出され、見出し語“eyebrow”の説明情報表示画面G1としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS20)。
【0112】
この際、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアには、辞書名「英和」、種類「見出し語」、見出し語「eyebrow」に対応付けたマーカ情報1「赤・2行1文字目〜8文字・eyebrow」が登録されているので(ステップS6(Yes))、これに従い、説明情報表示画面G1の見出し語“eyebrow”に見出し語マーカ(赤)Me2が付加され、その文字列が隠されて表示される(ステップS34)。
【0113】
さらに、表示中の説明情報表示画面G1は、前記解説図中のマーカ文字列からのリンク/ジャンプ検索により表示された説明情報表示画面G1であると判断されるので(ステップS7(Yes))、リンク元のマーカ文字列“eyebrow”と同じ文字列が全て検知されて同色の見出し語マーカMe2(赤)が付加され、その文字列が隠されて表示される(ステップS21)。
【0114】
すると、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアに対し、辞書名「英和」、種類「見出し語」、見出し語「eyebrow」に対応付けたマーカ情報2「赤・6行1文字目〜8文字・eyebrow」、マーカ情報3「赤・8行1文字目〜8文字・eyebrow」が自動で追加登録される(ステップS22)。
【0115】
なおここで、キー入力部14の「音声」キーが操作されると、前記見出し語マーカ(赤)Me2が付加されて隠し表示されているところの文字列“eyebrow”の読み上げ音声がスピーカ15から出力される。
【0116】
そして、図9(S)に示すように、「訳/決定」キー14cが操作されると、前記見出し語マーカMe2(赤)が付加されているところの文字列“eyebrow”の隠し表示が解除される。
【0117】
一方、前記図8(P)で示した、マーカ付加文字列を隠して表示した見出し語「eye」の解説図表示画面G2において、図マーカMp3(黄)がタッチされて指定されると、同解説図中のリンクのある文字列が指定されたと判断される(ステップS14(Yes))。
【0118】
すると、図10(T)に示すように、前記指定された図マーカMp3(黄)が付加された文字列のリンク先の見出し語“pupil 2”に対応する説明情報(見出し語とその意味内容)が読み出され、見出し語“pupil 2”の説明情報表示画面G1としてタッチパネル式カラー表示部17に表示される(ステップS20)。
【0119】
この際、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアには、辞書名「英和」、種類「見出し語」、見出し語「pupil」に対応付けたマーカ情報1「黄・2行1文字目〜6文字・pupil」が登録されているので(ステップS6(Yes))、これに従い、説明情報表示画面G1の見出し語“pupil”に見出し語マーカ(黄)Me3が付加され、その文字列が隠されて表示される(ステップS34)。
【0120】
さらに、表示中の説明情報表示画面G1は、前記解説図中のマーカ文字列からのリンク/ジャンプ検索により表示された説明情報表示画面G1であると判断されるので(ステップS7(Yes))、リンク元のマーカ文字列“pupil”と同じ文字列が全て検知されて同色の見出し語マーカMe3(黄)が付加され、その文字列が隠されて表示される(ステップS21)。
【0121】
すると、マーカ学習帳データメモリ22cの学習帳[1]のメモリエリアに対し、辞書名「英和」、種類「見出し語」、見出し語「pupil」に対応付けたマーカ情報2「黄・3行16文字目〜6文字・pupil」が自動で追加登録される(ステップS22)。
【0122】
そして、図10(U)に示すように、「訳/決定」キー14cが操作されると、前記見出し語マーカMe3(黄)が付加されているところの文字列“pupil”の隠し表示が解除される。
【0123】
このように、ある解説図に表記されている各単語と、当該各単語を見出し語としてそれぞれリンク付けされた説明情報との間で、マーカ単語を共通化できるだけでなく、各マーカ単語を隠し表示した解説図表示画面G2と、当該解説図表示画面G2のマーカ単語からのリンクによりジャンプし、同一のマーカ単語を隠し表示した説明情報表示画面G1との連携により、マーカ単語のより効果的な学習機能を実現できる。
【0124】
なお、前記実施形態において記載した電子辞書装置10による各処理の手法およびデータベース、すなわち、図3A,図3Bのフローチャートに示す辞書検索プログラム22aによる情報表示制御処理などの各手法、および辞書データベース22bは、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体23に格納して配布することができる。そして、コンピュータは、この外部記憶媒体23に記憶されたプログラムを記憶装置(22)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明した解説図表示画面G2でのマーカ単語の登録・表示機能と説明情報表示画面G1でのマーカ単語の登録・表示機能とを連携した各マーカ単語の隠し表示機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0125】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、ネットワークNに接続されたコンピュータに通信制御部25によって取り込むことで、前述した解説図表示画面G2でのマーカ単語の登録・表示機能と説明情報表示画面G1でのマーカ単語の登録・表示機能とを連携した各マーカ単語の隠し表示機能を実現することもできる。
【0126】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【符号の説明】
【0127】
10 …電子辞書装置
11 …本体ケース
12 …蓋体ケース
13 …ヒンジ部
14 …キー入力部(キーボード)
14a…文字入力キー
14b…辞書指定キー
14c…「訳/決定」キー
14d…「戻る/リスト」キー
14e…カーソルキー
15 …スピーカ
16 …手書き入力部
16d…カラー液晶表示画面
16t…透明タッチパネル
17 …タッチパネル式カラー表示部
17d…カラー液晶表示画面
17t…透明タッチパネル
17A…タッチキーエリア
17B…タッチアイコンエリア
21 …CPU
22 …メモリ
22a…辞書検索プログラム
22b…辞書データベース
22c…マーカ学習帳データメモリ
22d…ワークエリア
23 …外部記憶媒体
24 …記憶媒体読み書き部
25 …通信制御部
30 …Webサーバ
N …通信ネットワーク
G1 …説明情報表示画面
G2 …解説図表示画面
G3 …学習帳選択画面
G4 …マーカ登録一覧画面
BM …[マーカ]アイコン
BT …[学習帳]アイコン
BP …[ペン]アイコン
BC …[カラー]アイコン
BR …[登録]アイコン
BKa…[全て隠す]アイコン
Cu …カーソル
P …タッチペン
Mpn …図マーカ
Men …見出し語マーカ
R1 …登録完了メッセージ
R2 …追加登録完了メッセージ
MC …マーカ色表記

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の見出し語と当該各見出し語の説明情報とを対応付けた辞書データを記憶する辞書記憶手段と、ユーザ操作に応じて前記辞書記憶手段により記憶された任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる解説図表示手段と、この解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する図文字列指定手段と、この図文字列指定手段により指定された文字列を見出し語としてリンクされた当該見出し語の説明情報を、前記辞書記憶手段により記憶された辞書データから読み出して表示部に表示させるリンク指定説明情報表示手段と、を有する電子辞書装置において、
前記解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列に、ユーザ操作に応じてマーカを付加する図マーカ付加手段と、
この図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の前記マーカが付加された文字列と同じ文字列を検知してマーカを付加するリンク先マーカ付加手段と、
前記解説図表示手段により任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる際に、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させる図マーカ文字列隠し手段と、
前記リンク指定説明情報表示手段により、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を見出し語とする説明情報を表示部に表示させる際に、前記リンク先マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させるリンク先マーカ文字列隠し手段と、
前記図マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除する図マーカ文字列隠し解除手段と、
前記リンク先マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除するリンク先マーカ文字列隠し解除手段と、
を備えたことを特徴とする電子辞書装置。
【請求項2】
前記図マーカ付加手段によりマーカが付加されない文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の見出し語に、ユーザ操作に応じてマーカを付加するリンク先見出し語マーカ付加手段と、
このリンク先見出し語マーカ付加手段により前記説明情報の見出し語にマーカが付加された際に、当該見出し語のリンク元である解説図の中の文字列にマーカを付加するリンク元図マーカ付加手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子辞書装置。
【請求項3】
前記図マーカ付加手段は、前記解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列に、ユーザ操作に応じて任意の色のマーカを付加し、
前記リンク先マーカ付加手段は、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の前記マーカが付加された文字列と同じ文字列を検知して同じ色のマーカを付加する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子辞書装置。
【請求項4】
前記リンク先見出し語マーカ付加手段は、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加されない文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の見出し語に、ユーザ操作に応じて任意の色のマーカを付加し、
前記リンク元図マーカ付加手段は、前記リンク先見出し語マーカ付加手段により前記説明情報の見出し語にマーカが付加された際に、当該見出し語のリンク元である解説図の中の文字列に同じ色のマーカを付加する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子辞書装置。
【請求項5】
表示部とメモリとを備えた電子機器のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
複数の見出し語と当該各見出し語の説明情報とを対応付けた辞書データをメモリに記憶させる辞書記憶手段、ユーザ操作に応じて前記辞書記憶手段により記憶された任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる解説図表示手段、この解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列をユーザ操作に応じて指定する図文字列指定手段、この図文字列指定手段により指定された文字列を見出し語としてリンクされた当該見出し語の説明情報を、前記辞書記憶手段により記憶された辞書データから読み出して表示部に表示させるリンク指定説明情報表示手段として機能させ、
さらに、前記コンピュータを、
前記解説図表示手段により表示された解説図の中の任意の文字列に、ユーザ操作に応じてマーカを付加する図マーカ付加手段、
この図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列について、前記リンク指定説明情報表示手段により当該文字列を見出し語とする説明情報が表示部に表示された際に、同表示された説明情報の前記マーカが付加された文字列と同じ文字列を検知してマーカを付加するリンク先マーカ付加手段、
前記解説図表示手段により任意の見出し語の説明情報に付加された解説図を表示部に表示させる際に、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させる図マーカ文字列隠し手段、
前記リンク指定説明情報表示手段により、前記図マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を見出し語とする説明情報を表示部に表示させる際に、前記リンク先マーカ付加手段によりマーカが付加された文字列を隠して表示させるリンク先マーカ文字列隠し手段、
前記図マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除する図マーカ文字列隠し解除手段、
前記リンク先マーカ文字列隠し手段によるマーカが付加された文字列の隠し表示を、ユーザ操作に応じて解除するリンク先マーカ文字列隠し解除手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−212446(P2012−212446A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−124240(P2012−124240)
【出願日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【分割の表示】特願2010−202366(P2010−202366)の分割
【原出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】