説明

携帯用載置台とキャリーバッグ

【課題】小型軽量化を図ることのできる携帯用載置台と、この携帯用載置台を用いたキャリーバッグを提供する。
【解決手段】キャリーバッグ6の支柱70または携帯物を着脱可能に取り付ける台座に着脱可能に装着する装着金具3と、この装着金具3に着脱可能に取り付ける載置体1とを備え、この載置体1の載置板2の上に物を載せるようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、組立式の分解可能な携帯用載置台とキャリーバッグとに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、バーベキュー用の折畳式の携帯テーブルが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
かかる携帯テーブルは、離間可能にスライド移動可能に設けられた2枚の卓板と、この卓板のそれぞれの下面に設けた折り畳み式の展開可能な脚部とを備え、2枚の卓板を離間させるとともに脚部を展開させて卓板を脚部で保持させ、2枚の卓板間にコンロを載せられるようにしたものである。
【0004】
運搬の際には、離間した卓板をスライド移動させて互いに接近させるとともに脚部を折り畳み、2枚の卓板の下面がお互いに対向するように折り畳むものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−199629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような携帯テーブルにあっては、携帯用とはいえど大きく持ち運びに不便であり、しかも2枚の卓板に折り畳み式の展開可能な脚部をそれぞれ設けてあるため、重量が大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
この発明の目的は、軽量化を図ることのできる携帯用載置台と、この携帯用載置台を用いたキャリーバッグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、可搬体の支柱に着脱可能に装着する装着体と、この装着体に着脱可能に取り付ける載置体とを備え、この載置体の上に物を載せるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、軽量化を図ることができる携帯用載置台とキャリーバックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明に係る携帯用載置台を示した斜視図である。
【図2】図1に示す携帯用載置台を適用するキャリーバッグを示した斜視図である。
【図3】携帯用載置台を取り付けたキャリーバッグを示した斜視図である。
【図4】携帯用載置台の使用状態を示した斜視図である。
【図5】載置板の回動方向を示す説明図である。
【図6】載置板のスライド移動方向と回動方向を示す説明図である。
【図7】載置板の使用状態を示した説明図である。
【図8】載置板をハンドルを越えて回動移動させる状態を示した説明図である。
【図9】(A)は連結板に取り付けられた筒部材を示した正面図、(B)はその平面図、(C)はその側面図である。
【図10】図9(A)の連結板と筒部材を示した斜視図である。
【図11】載置体を示した斜視図である。
【図12】(A)は図11の平面図、(B)はその側面図である。
【図13】載置体を連結板の筒部材に装着した状態を示した斜視図である。
【図14】第2実施例の載置板を示した斜視図である。
【図15】主載置板に補助載置板を着脱可能に装着されることを示す説明図である。
【図16】補助載置板の装着の仕方を示す説明図である。
【図17】主載置板に補助載置板を装着した状態を示した説明図である。
【図18】主載置板の下面に取り付けた脚部を示した説明図である。
【図18A】第2実施例の他の例の別な例を示す説明図である。
【図19】第3実施例の携帯用載置台を示す斜視図である。
【図20】アームの取り付け方を示す説明図である。
【図21】載置板のアームへの固定の仕方を示した説明図である。
【図22】第3実施例の他の例のアームの取り付け方を示した説明図である。
【図23】第3実施例の他の例の一方のアームに載置板を取り付ける状態を示した説明図である。
【図24】第3実施例の他の例の他方のアームに載置板を取り付ける状態を示した説明図である。
【図25】第4実施例の筒部材と支柱を示した斜視図である。
【図26】第4実施例の装着金具を示した斜視図である。
【図27】図26の装着金具の支柱への取付方を示した斜視図である。
【図27(A)】他の例の装着部材を示した斜視図である。
【図27(B)】図27(A)に示す装着部材の平面図である。
【図27(C)】載置板の正面図である。
【図27(D)】載置板の平面図である。
【図28】第5実施例の携帯用載置台を示した斜視図である。
【図29】図28に示す携帯用載置台の主要部を示す平面図である。
【図30】図29に示す携帯用載置台の主要部の側面図である。
【図31】図28に示す携帯用載置台の受台を示した平面図である。
【図32】図31に示す受台の断面図である。
【図33】補助支持機構の支柱部材と当接板と面ファスナーとを示した正面図である。
【図34】2つの携帯用載置台500を繋ぎ足した状態を示す説明図である。
【図35】図34の携帯用載置台の載置板を示した平面図である。
【図36】図28に示す載置板に他の載置板を接続した状態を示した説明図である。
【図37】第6実施例の携帯用載置台を示した側面図である。
【図38】図37に示す携帯用載置台の主要部を示した平面図である。
【図39】第6実施例の携帯用載置台に新聞を載せて押さえ棒で押さえた状態を示した説明図である。
【図39A】押さえ棒の先端部が係止部材に係止される状態を示した断面図である。
【図40】押さえ棒の先端部が係止部材に係止される状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明に係る携帯用載置台とキャリーバッグの実施の形態である実施例を図面に基づいて説明する。
[第1実施例]
[携帯用載置台]
図1に示す携帯用載置台10は、後述する可搬体であるキャリーバッグ6の一対の支柱70,70(図2参照)に着脱可能に装着される一対の装着体である装着金具3,3と、この装着金具3,3に着脱可能に装着される載置体1とを備えている。
[キャリーバッグ]
キャリーバッグ6は、図2に示すように、バッグ本体60と、このバッグ本体60の背面側に設けられた伸縮可能な一対の支柱70,70とを有し、支柱70,70の上部にはハンドル7が図示しないネジにより固定されている。また、バッグ本体60の底部には2つまたは4つのキャスター61(図2において2つのみ図示)が取り付けられている。
[装着金具]
装着金具3は、図9及び図10に示すように、支柱70(図2参照)に上下動可能に装着される断面4角形の筒部材3Aと、筒部材3Aに固定されたオフセット杆50とを有している。オフセット杆50は筒部材3Aの軸線方向と直交する方向であるキャリーバッグ6の背面側の方向へ延びており、オフセット杆50には長孔53が形成されている。
【0012】
装着金具3と装着金具3は長尺状の連結板54により連結され、連結板54の両端部が筒部材3A,3Aより外方へ突出しており、その両端部に例えばゴム製のバンパー55が図1に示すように装着されている。
【0013】
筒部材3Aの後壁部3aには、雌ネジを形成したネジ孔3b(図示せず)が形成され、このネジ孔3bに蝶ネジ42が螺合されている。蝶ネジ42の軸部42Aの先端部には筒部材3A内に配置された当接板41が固定され、蝶ネジ42の回動操作により当接板41が蝶ネジ42とともに図6において左右に移動するようになっている。当接板41の左方向の移動によって、当接板41と筒部材3Aの前壁部3cとの間に支柱70を挟み込んで筒部材3Aを支柱70に固定するものである。蝶ネジ42を緩めると、当接板41が右方向に移動することにより筒部材3Aが支柱70に沿って上下動可能となる。
[載置体]
載置体1は、図11及び図12に示すように、物を載せる長方形の載置板2と、この載置板2の一端から突出した一対のアーム20,20と、このアーム20,20の先端部に固定された断面L字形のブラケット30とを有している。アーム20には長手方向に沿って長孔23が形成されている。なお、載置板2は長方形であるがどのような形状であってもよい。
【0014】
ブラケット30は、アーム20に固定されたベース板31と、このベース板31の一側部から起立された起立片32とを有している。ベース板31にはアーム20の長手方向に沿って長孔31A(図4参照)が形成され、起立片32にアーム20の長手方向に沿って長孔32Aが形成されている。
【0015】
アーム20の長孔23と、ブラケット30のベース板31の長孔31Aにはネジ24,24が貫挿され、このネジ24,24によってブラケット30のベース板31がアーム20に固定されている。このネジ24の蝶ナット25を緩めることによってアーム20の長手方向に対するブラケット30の取り付け位置を調整することができる。
【0016】
ブラケット30の起立片32の長孔32Aと、筒部材3Aのオフセット杆50の長孔53とにはネジ52が貫挿されて、図1及び図13に示すように、載置体1がオフセット杆50に取り付けられている。
【0017】
載置体1は、ネジ52に螺合している蝶ナット56を緩めることにより、図6に示すようにネジ52を中心にして上下方向に回動可能となるとともに、ブラケット30の起立片32の長孔32Aに沿ってスライド移動可能(図6において上下方向の移動)となる。また、載置体1はオフセット杆50の長孔53に沿って移動可能となる。
【0018】
すなわち、載置体1は、オフセット杆50の長孔53の長さと、ブラケット30の起立片32の長孔32Aの長さとを足した長さとほぼ同じ長さだけオフセット杆50の長手方向に沿ってスライド移動可能となる。
[携帯用載置台の組み付け]
次に、上記のように構成される携帯用載置台10の組み付けについて説明する。
【0019】
先ず、図2に示す支柱70,70に取り付けられているハンドル7を図示しないネジを外すことにより取り外す。
【0020】
次に、図1及び図13に示すように、載置体1を取り付けたオフセット杆50,50の筒部材3A,3Aの蝶ネジ42,42を緩めておき、この筒部材3A,3Aの中に図3に示すように支柱70,70を通し、この後、支柱70,70の上部にハンドル7をネジにより取り付ける。
【0021】
携帯用載置台10を使用する場合には、図4及び図5に示すように、筒部材3A,3Aを支柱70,70の上部に移動させ、ネジ52,52の蝶ナット56,56を緩めてオフセット杆50,50に対して載置板2とともにアーム20を図4において右方向へスライド移動させる。そして、載置板2を図6に示すネジ52を中心にして図8に示すように反時計回りに回動させていくと、図7に示すように載置板2のアーム20,20が連結板54のバンパー55に当接される。
【0022】
つまり、載置板2を図4に示す位置から約180度反時計回りに回動させると、載置板2のアーム20,20が連結板54のバンパー55に当接してその回動は停止され、図7に示すように載置板2はほぼ水平状態に保持される。バンパー55によりその当接時の衝撃は吸収されることになる。
【0023】
筒部材3A,3Aを支柱70,70に沿って移動させることにより、載置板2を所望の高さ位置へ移動させるとともに、載置板2を左右方向(図7において)にスライド移動させて載置板2の支柱70から左方向へ突出する長さを調整する。これら調整が終了したら、蝶ネジ42,42を締めて筒部材3A,3Aを支柱70,70に固定し、蝶ナット56,56を締めて載置板2を固定する。
【0024】
載置板2はほぼ水平状態に固定されるので、出張や旅先の途中、駅や公園のベンチなどに腰を掛けてパソコンを載置板2の上に置いて仕事をすることができ、また、弁当などを載置板2の上において食事をとることができ、膝の上にパソコンや弁当を置かなくて済むので、仕事や食事などが大変し易いものとなる。
【0025】
また、携帯用載置台10は、キャリーバッグ6の支柱70,70に載置板2を取り付けて使用するものであるから、載置板2を支持する専用の支柱は不要であり、このため、軽量化を図ることができる。
【0026】
携帯用載置台10を使用しないとき、図3に示すように、キャリーバッグ6に取り付けたままであってもよく、載置板2のみを取り外してバッグ本体60に収納してもよく、あるいは、携帯用載置台10を全て取り外してバッグ本体60に収納してもよい。いずれの場合であっても、上記のように、携帯用載置台10の組み付けは簡単に行うことができ、しかも、筒部材3A,ブラケット30,載置板2のアーム20などの取り付けはネジ42,24,52によって取り付けているので携帯用載置台10の分解も簡単に行うことができる。
【0027】
なお、キャリーバッグ6は、旅行カバンやスーツケースやトロリーケースなどであるが、一対の支柱を備えたものであればどのようなバッグであってもよく、また一対の支柱を備えて持ち運びができれば、バッグ以外の物(可搬体)であってもよい。
【0028】
上記実施例では、ブラケット30を介して載置板2のアーム20とオフセット杆50とを接続しているが、アーム20にブラケット30の起立片32を一体形成すれば、ブラケット30は不要である。
[第2実施例]
図14は第2実施例の携帯用載置台の載置板110を示す。この載置板110は、主載置板(載置板)111の両側方に補助載置板112,113を着脱可能に装着したものである。また、補助載置板112,113は主載置板111の上面に載るように蝶番120,130によって矢印方向に折り畳めるようになっている。
【0029】
補助載置板112の幅は広く、補助載置板113の幅は補助載置板112の幅より狭く設定されている。
【0030】
これは、主載置板111の上にパソコンを置いて仕事などをする場合、主載置板111の左側(図14において右側)に補助載置板112が位置し、主載置板111の右側(図14において左側)に補助載置板113が位置するので、書類などを置く補助載置板112の幅を広くし、筆記具などを置く補助載置板113の幅を狭くしたものである。
【0031】
蝶番120は、図15に示すように、主載置板111に取り付けられた蝶番プレート121と、補助載置板112に取り付けられた蝶番プレート122とを備え、蝶番プレート121は円筒状の軸受部121Aを有している。
【0032】
蝶番プレート122は、円筒状の一対の軸受部122A,122Bと、軸受部122A内に挿入されている軸123とを有し、軸123はレバー124の操作によって軸受部122Aから突出して軸受部122B内へ進入するようになっている。軸受部122A,122B間の離間距離は蝶番プレート121の軸受部121Aの長さとほぼ同一となっている。
【0033】
補助載置板112の装着は、蝶番プレート122の軸受部122A,122B間に主載置板111の蝶番プレート121の軸受部121Aを図16に示すように入れ、蝶番プレート122のレバー124を矢印P1方向に操作して、軸123を蝶番プレート121の軸受部121A内と蝶番プレート122の軸受部122B内へ挿入させる。これにより、補助載置板112は主載置板111に装着されることになる。補助載置板112の取り外しは、上記と逆方向にレバー124を操作すればよい。
【0034】
蝶番130は、蝶番120と同じ構成であり、補助載置板113の主載置板111に対する着脱も補助載置板112と同じなのでその説明は省略する。
[他の例]
図18は第2実施例の携帯用載置台の載置板の他の例を示す。この載置板の他の例は、主載置板111の下面111Bに伸縮可能な且つ折り畳み式の脚部150を設けたものである。この脚部150により主載置板111は安定し、この上に重いものを載せることが可能となる。なお、図18においてアーム20は省略してある。
【0035】
また、図18Aに示すように、主載置板111の前端に補助載置板115を着脱可能に装着できるようにし、この補助載置板115または主載置板111の下面に折り畳み式の脚部150を設けてもよい。
【0036】
主載置板111の前端(一端)と両側の両端との少なくとも1つの一端に補助載置板を着脱可能に取り付けてもよく、また、いずれかの補助載置板の下面に折り畳み式の脚部150を設けてもよい。
[第3実施例]
図19は第3実施例の携帯用載置台200を示す。携帯用載置台200は、筒部材3A,3Aに着脱可能に取り付けられる一対のアーム220,220と、このアーム220,220に載置される載置板202と、この載置板202をアーム220,220に固定するための面ファスナー249,249などとを備えている。
【0037】
アーム220の先端には、図20に示すように上下に延びた係止片21が形成され、この係止片21を筒部材(装着体)3Aと支柱70との間に挿入してアーム220を取り付けるようになっている。アーム220の上面及び下面には面ファスナー49が貼り付けられている。なお、図19において、アーム220の上面の面ファスナーは説明の便宜上省略してある。
【0038】
載置板202の下面202A(図19において上面)には、面ファスナー250,250が取り付けられており、この載置板202を図21に示すように下面202Aを下側にしてアーム220,220の上に載せ、このアーム220,220を挟み込むようにして載置板202の面ファスナー250,250及びアーム220,220の面ファスナー49,49と面ファスナー249,249とを貼着させる。これにより、載置板202をアーム220,220に固定するものである。なお、アーム220,220の支柱70,70への固定は蝶ネジ42を締め付けることによって行う。
【0039】
この第3実施例によれば、ブラケット30やオフセット杆50が不要となるので、携帯用載置台200の構成は簡単なものとなり、その組み付けも簡単なものとなる。
[他の例]
図22ないし図24は第3実施例の携帯用載置台の他の例を示したものであり、この他の例では、支柱70,70の前後に載置板202,202を着脱可能に取り付けるようにしたものである。図22に示す8はアーム220の係止片21に設けたスベリ止め部材であり、必ずしも設ける必要はない。なお、アーム220の上面には面ファスナー49を設けているが、図22,23では説明の便宜上図示していない。
【0040】
第3実施例および他の例では、アーム220に係止片21を設けているが、この係止片21を載置板202に設けて、載置板202を直接筒部材3Aに装着するようにしてもよい。
[第4実施例]
図25ないし図27は第4実施例の携帯用載置台の装着金具300を示す。この第4実施例では、支柱70からハンドル7を取り外さなくても装着金具300を支柱70に装着できるようにしたものである。
【0041】
装着金具300は、支柱70の太さと同じ幅の切欠330aを有する筒部材330と、この筒部材330の外側に嵌合される筒部材340とを有している。
【0042】
筒部材330の下部にはフランジ45が形成され、フランジ45の側面には面ファスナー343が貼り付けられている。また、筒部材330の壁330Bの内壁にはスベリ止め部材8が設けられている。
【0043】
筒部材340は、支柱70の太さと同じ幅の切欠47を有し、側壁341の外面に面ファスナー342が取り付けられている。
【0044】
装着金具300の支柱70への取り付けは、先ず、図25及び図26に示すように、筒部材330の切欠330aから支柱70を筒部材330内に入れ、蝶ネジ42を締め付けて支柱70の所定位置に固定する。
【0045】
この後、筒部材340の切欠47から支柱70を筒部材340内に入れるとともに、筒部材340を筒部材330の外側に嵌合させる。この嵌合に邪魔とならないように筒部材340の切欠47内に蝶ネジ42を入れる。そして、筒部材340の下端を筒部材330のフランジ45に当接させ、面ファスナー349を筒部材340の面ファスナー342に貼着させるとともにフランジ45に設けた面ファスナー343に貼着する。これにより、筒部材340を筒部材330に固定するものである。
【0046】
第2実施例ないし第4実施例も、キャリーバッグ6の支柱70を利用しているので、第1実施例と同様な効果を得ることができる。
【0047】
図27(A)及び図27(B)は、他の例の装着部材(装着体)1300を示す。この装着部材1300は、支柱70に着脱可能に装着する筒部材1330を備え、この筒部材1330は、断面がコ字状の本体1331と、この本体1331に開閉可能に軸支された開閉蓋1332とを有する。この本体1331と開閉蓋1332とで筒穴1330Aを形成している。
【0048】
本体1331の側壁部1331Aの上部には、膨出部1333が一体形成され、この膨出部1333には後述するアームが挿入される穴1333Aがバッグ本体60(図2参照)に対して前後方向に沿って形成されている。穴1333Aは膨出部1333を貫通しているが、貫通していなくてもよい。
【0049】
また、側壁部1331Aに対向する本体1331の側壁部1331Bにはネジ1301が螺合され、ネジ1301の先端部が筒部材1330の筒穴1330A内に進出し、その先端部に当接板1041が先端部に対して回転自在に装着されている。
【0050】
ネジ1301のダイヤル1043を回動操作することにより、当接板1041が進退してこの当接板1041と側壁部1331Aとで支柱70を挟持したり、この挟持を開放したりするようになっている。
【0051】
図27C及び図27Dに示す載置板1050は、前後方向(図27(D)において上下方向)に沿って形成された穴1051,1051を有し、この穴10511051にアーム1060,1060が挿入されるようになっている。また、アーム1060,1060をどちらからでも挿入できるように穴1051,1051は貫通しているが、貫通していなくてもよい。
[組み付け]
先ず、装着部材1300を図27(B)に示すようにキャリーバッグ6の支柱70,70(図2参照)にそれぞれ装着する。次に、各装着部材1300の本体1331の膨出部1333の穴1333Aにアーム1060,1060の先端部をそれぞれ挿入して、アーム1060,1060を取り付け、このアーム1060,1060の後端部から図27(D)に示すように載置板1050の穴1051,1051に挿入して、載置板1050をアーム1060,1060に取り付ける。
【0052】
このように、アーム1060の先端部を本体1331の膨出部1333の穴1333Aに挿入し、このアーム1060の後端部から載置板1050の穴1051に挿入していくだけなので、載置板1050の取り付け作業は簡単に行え、しかも、取り外しは、アーム1060を載置板1050の穴1051や膨出部1333の穴1333Aから抜いていけばよいので、その取り外し作業も簡単に行える。
【0053】
また、この例によれば、面ファスナーも不要となるので、部品点数の少ない携帯用載置台を提供することができる。
[第5実施例]
図28は第5実施例の携帯用載置台500を示す。携帯用載置台500は、可搬体であるカメラ用の折り畳み式の三脚501の支柱505に設けた台座502(図30参照)に着脱可能に取り付けられた装着体である受台510と、この受台510に着脱可能に装着される載置体である載置板520,520と、この載置板520,520を支持する補助支持機構550とを備えている。台座502には、通常の使用時ではカメラが着脱可能に装着される。
[受台]
受台510は、図29ないし図32に示すように、台座502に着脱自在に取り付けられる底板511と、この底板511の上に所定の高さを有する環状に形成された四角形状の枠部材512と、この枠部材512の上面に貼り付けた面ファスナー513とを有している。枠部材512は、必ずしも四角形状である必要はなく、環状に配置されるものであればどのような形状であってもよく、繋がっている必要もない。
【0054】
受台510の底板511の中心部にはネジ孔511aが形成され、このネジ孔511aに台座502のネジ(図示せず)を通し、このネジに蝶ナット504を螺合することにより、受台510が台座502に固定される。
【0055】
枠部材512の高さは、蝶ナット504の高さより高く設定され、載置板520,520が蝶ナット504と干渉しないように面ファスナー513上に載置できるようになっている。
[補助支持機構]
補助支持機構550は、三脚501の支柱505に取り付けた筒体551に固定され且つ十字状に形成されるとともに水平方向に延びた2つのアーム552,553と、このアーム552,553の両端に立設された支柱部材554〜557と、各支柱部材554〜557の上部に設けられるとともに水平方向に延びた当接板558〜561と、各当接板558〜561の上面に貼り付けた面ファスナー558a〜561aとを有している。
【0056】
アーム552,553は、筒体551にネジ止めされており、このネジ(図示せず)により着脱可能となっている。各支柱部材554〜557は、アーム552,553に着脱可能にネジ止めされている。
【0057】
支柱部材554〜557の上部には、図33に示すように水平方向に延びた接続部554A〜557Aが一体形成され、この接続部554A〜557Aに当接板558〜561が着脱可能にネジ止めされている。ネジには蝶ナット(図示せず)が螺合され、ネジの取り外しがし易いようになっている。
【0058】
載置板520,520の下面には面ファスナー(図示せず)が貼り付けられており、載置板520,520を図28に示すように枠部材512及び補助支持機構550の当接板558〜561上に載せることにより、その下面の面ファスナーと枠部材512の面ファスナー513及び当接板558〜561の面ファスナー558a〜561aとが貼着され、載置板520,520が受台510の枠部材512及び補助支持機構550の当接板558〜561に着脱可能に装着されることになる。
【0059】
載置板520,520は、補助支持機構550の当接板558〜561によって支持されるので、広いものであっても安定することになる。
【0060】
第5実施例の携帯用載置台500によれば、載置板520,520を大きくすることができるので、大きなテーブルとして使用することができる。なお、載置板520,520が小さい場合には補助支持機構550は不要である。
【0061】
載置板520,520は、面ファスナーによって受台510に装着するので、載置板520,520の組み付けや分解は簡単に行える。また、補助支持機構550も蝶ナットなどによって組み付けているので、その組み付けや分解を簡単に行える。
【0062】
また、図34に示すように、多数の携帯用載置台500(図34では説明の便宜上2つのみ示す)を繋ぎ足していけば大きなテーブルを作成することができる。この場合、図35に示すように、隣り合う載置板520,520′同士を連結板560で連結することにより、載置板520,520′との間に段差が生じてしまうのを防止することができる。
【0063】
連結板560の上面には面ファスナー(図示せず)が貼り付けており、この連結板560の面ファスナーを載置板520,520′の下面の面ファスナーに貼着させることにより、載置板520,520′同士を連結するものであるが、必ずしも連結板560で接続する必要はない。
【0064】
また、図36に示すように、載置板520の一側方に、下面に図18に示す折り畳み式の脚部150を設けた載置板570を着脱可能に接続できるようにしてもよい。この場合、例えば図14に示す蝶番120を用いて載置板570を着脱可能にする。また、補助支持機構550を省略してもよい。
【0065】
この第5実施例によれば、カメラの三脚を利用しているので、携帯用載置台500の軽量化を図ることができる。
[第6実施例]
図37ないし図39は第6実施例の携帯用載置台600を示す。この携帯用載置台600は、新聞を広げた状態で載置できるようにしたものである。
【0066】
携帯用載置台600は、三脚501の台座502に着脱可能に設けた受台510(図32参照)と、この受台510に着脱可能に装着され且つ新聞を保持する載置体である保持枠体610とを備えている。
【0067】
保持枠体610は、受台510の面ファスナー513に着脱可能に接続される枠取付板611と、この枠取付板611の両端側(図38において上下)に着脱可能に接続されるとともに左右に延びた横保持枠(保持枠)612,612と、枠取付板611の中央部に着脱可能に接続されるとともに上下(図38において)に延びた縦保持枠(保持枠)613と、縦保持枠613の上に着脱可能に接続されるとともに左右に延びた横保持枠614と、縦保持枠613の上面に設けられた断面コ字状のガイド部材615と、縦保持枠613の下部に枢支された押さえ棒(挟持部材)616と、縦保持枠613の両側に取り付ける不織布からなるシート617,617などとを有している。
【0068】
枠取付板611の上面及び下面には面ファスナー611A,611Bが貼り付けられており、枠取付板611は、下面の面ファスナー611Bによって受台510に対して着脱可能となっている。
【0069】
横保持枠612は、上面に貼り付けた面ファスナー612Aにより枠取付板611の下面の面ファスナー611Bに着脱可能に貼着されている。
【0070】
縦保持枠613は、下面に貼り付けた面ファスナー613A(図示せず)により枠取付板611の上面の面ファスナー611Aに着脱可能に貼着されている。
【0071】
横保持枠614は、上面に貼り付けた面ファスナー614Aにより縦保持枠613の下面の面ファスナー613Aに着脱可能に貼着されている。
【0072】
押さえ棒616は、ガイド部材615の凹部615A内に入るとともに、図39Aに示すように、その先端部616aが縦保持枠613の上部に設けた係止部材620により係止されるようになっている。
[使用方法]
新聞を載置する場合には、予め縦保持枠613の両側にシート617,617を敷いておく。シート617,617は不織布なので、枠取付板611の面ファスナー611Aや横保持枠612,614の面ファスナー612A,614Aに着脱可能に貼着されることになる。
【0073】
また、三脚501の台座502を図37に示す水平軸J回りに回動させて、図40に示すように、枠取付板611を所望の角度に傾斜させ、押さえ棒616の先端部616aを係止部材620から外して例えば図40の実線で示す位置へ移動させておく。
【0074】
そして、新聞紙Sをガイド部材615を跨ぐようにシート617,617の上に広げて置き(図39参照)、押さえ棒616を図40に示す位置から矢印方向へ移動させて、図39に示すようにガイド部材615の凹部615A内に新聞紙Sとともに入れて、押さえ棒616の先端部616aを係止部材620に係止させる。これにより、新聞紙Sは押さえ棒616によって押さえられることになる。すなわち挟持されることになる。
【0075】
このように新聞台として使用することができ、また、台座502、枠取付板611、横保持枠612,614、ガイド部材615、シート617などは取り外しができるため、持ち運びがし易く、また、面ファスナーによって各部材を接続するものであるから、その組み立ても簡単に行うことができ、このため例えば公園などのベンチに腰掛けて新聞などを手にもたずに読むことができる。
【0076】
第5,第6実施例では、三脚501はカメラ用の三脚であるが、台座を有する三脚であれば折り畳み式の三脚やその他のどのような三脚であってもよい。
【0077】
この発明は、上記実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【符号の説明】
【0078】
1 載置体
2 載置板
3 装着金具(装着体)
3A 筒部材
10 携帯用載置台
20 アーム
70 支柱
110 載置板
112 補助載置板
113 補助載置板
501 三脚
502 台座
510 受台
520 載置板
550 補助支持機構
610 保持枠体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬体の支柱に着脱可能に装着する装着体と、この装着体に着脱可能に取り付ける載置体とを備え、この載置体の上に物を載せるようにしたことを特徴とする携帯用載置台。
【請求項2】
前記装着体は、キャリーバッグのハンドル用の一対の支柱に装着される一対の筒部材であり、
前記載置体は、前記一対の筒部材に着脱可能に装着される一対のアームと、この一対のアームに取り付けられた載置板とを有することを特徴とする請求項1に記載の携帯用載置台。
【請求項3】
前記一対の筒部材は上下動可能に装着されることを特徴とする請求項2に記載の携帯用載置台。
【請求項4】
前記載置板は、前記一対のアームに着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の携帯用載置台。
【請求項5】
前記一対のアームは、アームの長手方向と直交する方向に突出した係止片を有し、
この係止片を前記筒部材と支柱との間に挿入することによって前記一対のアームを装着することを特徴とする請求項4に記載の携帯用載置台。
【請求項6】
前記一対の筒部材は、キャリーバッグの背面側の方向へ延びたオフセット杆を有するとともに連結板に連結され、
前記一対のアームは、一対の筒部材のオフセット杆に着脱可能に且つ回動可能に装着され、
前記連結板の両端部は、前記一対の筒部材から外方へ突出し、
前記載置板及び一対のアームをオフセット杆に対して回動させることにより後方側へ移動させて、該一対のアームを前記連結板の両端部に当接させ、該一対のアームの回動支点と前記連結板の両端部とで前記載置板をほぼ水平状態に支持するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の携帯用載置台。
【請求項7】
前記一対のアームを前記一対のオフセット杆の長手方向に沿ってスライド移動可能にし、
前記連結板の両端部にバンパーを設けたことを特徴とする請求項6に記載の携帯用載置台。
【請求項8】
前記載置板の一端に補助載置板が着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか1つに記載の携帯用載置台。
【請求項9】
前記補助載置板の下面に折り畳み式の脚部を設けたことを特徴とする請求項8に記載の携帯用載置台。
【請求項10】
請求項2ないし請求項9のいずれか1つに記載の携帯用載置台を備えたことを特徴とするキャリーバック。
【請求項11】
前記装着体は、三脚の支柱の台座に装着される受台であり、
前記載置体は、前記受台に着脱可能に装着される載置板であることを特徴とする請求項1に記載の携帯用載置台。
【請求項12】
前記受台は、前記台座に着脱可能に載置される底板と、この底板の上面に設けた所定の高さを有する環状の枠体と、この枠体の上面に設けた面ファスナーとを有し、
前記載置板の下面に面ファスナーを設けて、該載置板を前記枠体の上面に着脱可能に装着することを特徴とする請求項11に記載の携帯用載置台。
【請求項13】
前記載置板を支持する補助支持機構を前記三脚に設けたことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の携帯用載置台。
【請求項14】
前記補助支持機構は、前記三脚の支柱に着脱可能に設けられ且つ水平方向に延びたアームと、このアームの先端部に着脱可能に立設された支持部材と、この支持部材の上部に設けられるとともに水平方向に延びて前記載置板の下面に当接する当接部材とを有することを特徴とする請求項13に記載の携帯用載置台。
【請求項15】
前記装着体は、三脚の支柱の台座に装着される受台であり、
前記載置体は、前記受台に着脱可能に装着される保持枠体であり、
この保持枠体は、新聞を広げた状態で保持することを特徴とする請求項1に記載の携帯用載置台。
【請求項16】
前記受台は、前記台座に着脱可能に載置される底板と、この底板の上面に設けた所定の高さを有する環状の枠体と、この枠体の上面に設けた面ファスナーとを有し、
前記保持枠体は、前記枠体の上面の面ファスナーに着脱可能に接続される枠取付板と、この枠取付板に着脱可能に取り付けられるとともに新聞を保持するための複数の保持枠とを有していることを特徴とする請求項15に記載の携帯用載置台。
【請求項17】
前記複数の保持枠の1つは、前記枠取付板の中央位置に取り付けられ且つ縦方向に延びた縦保持枠であり、他の保持枠は横方向に延びた横保持枠であり、
前記縦保持枠に新聞を広げた状態で挟持する挟持部材を設け、
前記縦保持枠の両側にある前記横保持枠上にシートを敷き、
このシート上に新聞紙を広げた状態で載置し、この新聞を前記挟持部材で挟持することを特徴とする請求項16に記載の携帯用載置台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図18A】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図27(A)】
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【図27(B)】
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【図27(C)】
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【図27(D)】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図39A】
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【図40】
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【公開番号】特開2012−148065(P2012−148065A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−276984(P2011−276984)
【出願日】平成23年12月19日(2011.12.19)
【特許番号】特許第4977800号(P4977800)
【特許公報発行日】平成24年7月18日(2012.7.18)
【出願人】(511004069)
【Fターム(参考)】