説明

携帯端末、情報管理システム、情報管理方法、及びプログラム

【課題】電話帳、着信履歴、及び発信履歴といった電話情報の喪失及び漏洩を抑制し得る、情報管理システム、携帯端末、情報管理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報管理システム10は、電話機能を有する携帯端末100と管理サーバ200とを備える。管理サーバ200は、携帯端末100の電話帳212、着信履歴213及び発信履歴214を電話情報として記憶する記憶部210を備える。携帯端末100は、電話機能の利用時に管理サーバ200から電話情報を取得する情報取得部125と、取得した電話情報を記憶する記憶部110と、着信、発信及び電話帳の変更のいずれかが行われると、電話情報を更新する情報更新部126と、電話機能の利用が終了した場合に電話情報を管理サーバ200に送信する情報通信部129と、電話情報が管理サーバ200に送信されると、記憶部110上の電話情報を削除する情報削除部127とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末における電話帳情報、発信履歴、着信履歴といった情報を管理するための、情報管理システム、これに用いられる携帯端末、更には、情報管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話及びスマートフォンに代表される携帯型の情報端末は、電話帳、発信履歴、着信履歴といった各種情報を記憶している。これらの情報は、利用者にとって、更には情報端末が企業活動に用いられる場合は、その企業にとって、極めて重要な情報である。このため、情報端末の紛失又は故障などによって情報が喪失されてしまうと、利用者、更には企業にとって大きな痛手となる。
【0003】
このような問題を解決するべく、従来から、電話帳管理システムが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。具体的には、特許文献1及び特許文献2に開示されている電話帳管理システムは、電話帳データベースを備えた管理サーバと、携帯電話機とで構成されている。管理サーバは、携帯電話毎に、電話帳データベースに電話帳を記憶する。
【0004】
また、特許文献1及び特許文献2に開示されている電話帳管理システムでは、管理サーバは、携帯電話からの認証要求に応じて、認証を実施し、認証が正常に行われた場合は、携帯電話に対して電話帳を送信する。そして、携帯電話では、携帯電話が有する電話帳と送信された電話帳との同期が実施され、携帯電話が有する電話帳は、最新の状態とされる。
【0005】
更に、特許文献2に開示されている電話帳管理システムでは、携帯電話において認証サーバからの電話帳の取得が行われて初めて携帯電話機能の使用が可能になる機能と、携帯電話番号情報及び電話帳が特定の場合に削除される機能も付加されている。また、特許文献2において、特定の場合としては、所定期間が経過した場合、システム管理者が特定ユーザの認証を消去すべきと判断した場合、電源オフ操作がなされた場合が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−123959号公報
【特許文献2】特開2007−96746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に開示された電話帳管理システムでは、電話帳は、電話帳管理サーバとの認証が正常に行われている場合は、携帯電話に存在し続けることになる。従って、携帯電話が第三者の手に渡った場合は、情報が漏洩してしまう可能性が高いと考えられる。また、特許文献2に開示された電話帳管理システムでは、電話帳は削除されるが、特定の場合に限られるため、情報が漏洩する可能正は依然高いと考えられる。
【0008】
更に、特許文献1及び特許文献2に開示された電話帳管理システムでは、着信履歴及び発信履歴は、重要な情報であるにも拘わらず、管理サーバによって管理されていない。このため、着信履歴及び発信履歴は、情報端末の紛失又は故障などによって喪失される確率が極めて高くなっている。また、着信履歴及び発信履歴も、電話帳と同様に漏洩してしまう可能正がある。
【0009】
加えて、特許文献1及び特許文献2に開示された電話帳管理システムでは、システムの管理者または利用者によって、サーバ登録という処理が行われないと、電話帳及びその更新情報は管理サーバに登録されない。このため、利用者にとって操作性の低いものとなっている。
【0010】
本発明の目的の一例は、上記問題を解消し、電話帳、着信履歴、及び発信履歴といった電話情報の喪失及び漏洩を抑制し得る、情報管理システム、これに用いられる携帯端末、情報管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報管理システムは、電話機能を有する携帯端末と管理サーバとを備えた情報管理システムであって、
前記管理サーバは、
前記携帯端末で利用される電話帳、前記携帯端末の着信履歴、及び前記携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶する記憶部を備え、
前記携帯端末は、
前記電話機能の利用時に、前記管理サーバから、前記電話情報を取得する、情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記電話情報を記憶する、記憶部と、
着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、情報更新部と、
前記電話機能の利用が終了した場合に、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、情報通信部と、
更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信されると、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、情報削除部と、
を備えている、ことを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における携帯端末は、電話機能を有する携帯端末であって、
当該携帯端末で利用される電話帳、当該携帯端末の着信履歴、及び当該携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶している外部の管理サーバから、前記電話機能の利用時に、前記電話情報を取得する、情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記電話情報を記憶する、記憶部と、
着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、情報更新部と、
前記電話機能の利用が終了した場合に、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、情報通信部と、
更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信されると、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、情報削除部と、
を備えていることを特徴とする。
【0013】
更に、上記目的を達成するため、本発明の一側面における情報管理方法は、電話機能を有する携帯端末と管理サーバとを用いた情報管理方法であって、
(a)前記管理サーバによって、前記携帯端末で利用される電話帳、前記携帯端末の着信履歴、及び前記携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶する、ステップと、
(b)前記携帯端末によって、前記電話機能の利用時に、前記管理サーバから、前記電話情報を取得する、ステップと、
(c)前記(b)のステップで取得された前記電話情報を前記携帯端末の記憶装置に記憶する、ステップと、
(d)前記携帯端末において、着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を更新する、ステップと、
(e)前記電話機能の利用が終了した場合に、前記携帯端末によって、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、ステップと、
(f)前記(e)のステップが実行されると、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を削除する、ステップと、
を有することを特徴とする。
【0014】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、電話機能を有する携帯端末の情報管理を、前記携帯端末に搭載されたコンピュータによって行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(A)当該携帯端末で利用される電話帳、当該携帯端末の着信履歴、及び当該携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶している外部の管理サーバから、前記電話機能の利用時に、前記電話情報を取得する、ステップと、
(B)前記(A)のステップで取得された前記電話情報を、前記携帯端末の記憶装置に記憶する、ステップと、
(C)前記携帯端末において、着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を更新する、ステップと、
(D)前記電話機能の利用が終了した場合に、前記(C)のステップで更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、ステップと、
(E)前記(D)のステップが実行されると、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を削除する、ステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上の特徴により、本発明によれば、電話帳、着信履歴、及び発信履歴といった電話情報の喪失及び漏洩を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、携帯端末で行われる初期設定処理を示すフロー図である。
【図3】図3は、管理サーバで行われる初期設定処理を示すフロー図である。
【図4】図4は、携帯端末で行われる電話情報の取得処理を示すフロー図である。
【図5】図5は、管理サーバで行われる電話情報の取得処理を示すフロー図である。
【図6】図6は、携帯端末で行われる電話情報の更新処理を示すフロー図である。
【図7】図7は、携帯端末で行われる電話情報の送信・削除処理を示すフロー図である。
【図8】図8は、管理サーバで行われる電話情報の送信・削除処理を示すフロー図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態における情報管理システムの他の例の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、情報管理システム、携帯端末、情報管理方法、及びプログラムについて、図1〜図9を参照しながら説明する。最初に、本実施の形態における情報管理システム及び携帯端末の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態における情報管理システム10は、電話機能を有する携帯端末100と、管理サーバ200とを備えている。図1の例では、携帯端末100は、一つのみが図示されているが、実際は、情報管理システム10は、複数個の携帯端末100によって構成されている。また、携帯端末100は、電話網及びインターネットを含むネットワーク300を介して、管理サーバ200に接続されている。
【0019】
管理サーバ200は、記憶部210を備えている。記憶部210は、携帯端末100で利用される電話帳212、携帯端末100の着信履歴213、及び携帯端末100の発信履歴214を電話情報として記憶及び管理している。
【0020】
電話情報のうち、電話帳213は、携帯端末100の利用者によって登録された、相手先の名称、電話番号、メールアドレス、住所などの情報の集合である。また、着信履歴214は、携帯端末100で受けた着信の履歴であり、発信履歴214は、利用者が携帯端末100によって行った発信の履歴である。本実施の形態では、電話帳213、着信履歴214、及び発信履歴214は、携帯端末100で生成された後、管理サーバ200へと送信され、管理サーバ200によって管理される。その際、これらの情報は、後述するように、携帯端末100からは削除される。
【0021】
また、携帯端末100は、主に、情報取得部125と、記憶部110と、情報更新部126と、情報削除部127と、情報通信部129とを備えている。このうち、情報取得部125は、電話機能の利用時に、管理サーバ200から、電話情報(電話帳212、着信履歴213、発信履歴214)を取得する。
【0022】
記憶部110は、情報取得部125によって取得された電話情報を記憶する。図1において、電話帳113、着信履歴114、及び発信履歴115は、情報取得部125によって取得され、その後、記憶部110に記憶された電話情報を示している。
【0023】
情報更新部126は、携帯端末100において、着信、発信、及び電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、記憶部110に記憶されている電話情報(電話帳113、着信履歴114、発信履歴115)を更新する。情報通信部129は、電話機能の利用が終了した場合に、更新された電話情報を管理サーバ200に送信する。また、情報削除部127は、更新された電話情報が、情報通信部129によって、管理サーバ200に送信されると、記憶部110に記憶されている電話情報を削除する。
【0024】
このように、本実施の形態では、携帯端末100には、電話機能が利用されていないときは、電話帳113、着信履歴114、発信履歴115といった電話情報が一切残らないようになっている。従って、本実施の形態によれば、電話帳113、着信履歴114、及び発信履歴115といった電話情報が喪失されることはなく、更に、携帯端末100が第三者の手に渡っても、電話情報が漏洩することはない。
【0025】
ここで、本実施の形態における情報管理システム10、これを構成する携帯端末100及び管理サーバ200について、更に具体的に説明する。本実施の形態では、携帯端末100は、携帯電話、またはスマートフォンである。
【0026】
本実施の形態では、記憶部110は、電話帳113、着信履歴114、及び発信履歴に加え、端末情報111及び認証情報112も記憶する。但し、記憶部110は、これらの情報を、電話機能が利用されている間だけ一時的に記憶する。また、記憶部110は、携帯端末100に搭載されたメモリによって実現されている。メモリは、携帯端末100に搭載されたコンピュータを構成するRAM(Random Access Memory)であっても良いし、SD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイスであっても良い。
【0027】
端末情報111は、携帯端末110を識別するための情報である。端末情報111の具体例としては、個体識別番号が挙げられる。認証情報112は、後述する認証要求部121が管理サーバ200に認証を求める際に用いられる情報である。認証情報112の具体例としては、ユーザID及びパスワード等が挙げられる。端末情報111及び認証情報112は、例えば、電話機能の利用時に、利用者によるキー操作によって入力される。この場合、情報更新部126は、入力された情報を記憶部110に記憶させ、これらを登録する。
【0028】
携帯端末100は、上述した構成に加え、更に、認証要求部121、暗号・復号化部122、発着信情報取得部123、イベント検知部124、及び端末監視部128を備えている。また、携帯端末100を構成する各部は、後述するように、携帯端末100に搭載されたコンピュータ(図示せず)をプログラム制御することによって実現することができる。
【0029】
認証要求部121は、管理サーバ200に対して認証を求める。本実施の形態では、認証要求部121は、主に、情報取得部125による電話情報の取得の前に、管理サーバ200に認証を求める。このとき、認証要求部121は、上述した端末情報111と認証情報112とを、情報通信部129を介して、後述する管理サーバ200に送信する。
【0030】
そして、後述する管理サーバ200の認証部221が、認証は正常であると判定すると、携帯端末100の情報取得部125は、管理サーバ200にアクセスすることが可能となる。そして、情報取得部125は、管理サーバ200から電話情報を取得することができるようになる。
【0031】
暗号・復号化部122は、各種情報の暗号化又は復号化を行う。例えば、暗号・復号化部122は、情報通信部129が、記憶部110に記憶されている電話情報(電話帳113、着信履歴114、発信履歴115)を管理サーバ200に送信する際に、送信対象となる電話情報を暗号化する。また、暗号・復号化部122は、情報通信部129が、認証要求部121の指示により、記憶部110に記憶されている端末情報111及び認証情報112を管理サーバ200に送信する際は、端末情報111及び認証情報112を暗号化する。一方、暗号・復号化部122は、情報取得部125が取得した電話情報が暗号化されている場合は、取得した電話情報を復号化する。
【0032】
端末監視部128は、携帯端末100の状態を監視し、携帯端末100における発信動作、着信動作、電話帳113の変更(新規登録、修正、削除)が発生した場合は、これらを検知する。また、端末監視部128は、検知の結果を、イベント検知部124に通知する。
【0033】
イベント検知部124は、端末監視部128からの検知結果に基づき、携帯端末100で発生するイベントの発生を監視し、イベントの発生を検知すると、対応する各部に、イベントの検知を通知する。例えば、記憶部110に、端末情報111及び認証情報112が登録された場合、及び電話情報が更新された場合、イベント検知部124は、これらのイベントの発生を認証要求部121に通知する。また、管理サーバ200からの電話情報が受信されると、イベント検知部124は、情報取得部125に、イベントの発生を通知する。
【0034】
また、携帯端末100において発信又は着信が行われると、イベント検知部124は、端末監視部128を介して、発信又は着信を検知し、イベントの発生を発着信情報取得部123に通知する。発着信情報取得部123は、イベント検知部124からの通知を受けると、発信に関する情報(発信先の名称、電話番号、発信時刻等)又は着信に関する情報(着信元の名称、電話番号、着信時刻等)を取得し、取得した情報を、情報更新部126に出力する。
【0035】
更に、本実施の形態において、管理サーバ200の記憶部210は、上述した電話帳212、着信履歴213、及び発信履歴214に加えて、端末認証情報211を記憶及び管理している。端末認証情報211は、携帯端末100毎に設定されている端末情報111及び認証情報112で構成されており、後述する認証部221で使用される。また、端末認証情報211は、初期設定時に記憶及び登録される。
【0036】
また、本実施の形態では、管理サーバ200は、記憶部210に加えて、認証部221、暗号・復号化部222、情報処理部223、及び情報通信部224を備えている。更に、管理サーバ200を構成する各部は、サーバコンピュータをプログラム制御することによって実現されている。
【0037】
認証部221は、携帯端末100の認証要求部121によって認証が求められた場合に、携帯端末100に対する認証を実行する。具体的には、認証部221は、携帯端末100が送信した端末情報111と認証情報112とを取得すると、これらと、端末認証情報212とが一致するかどうかを判定する。認証部221は、これらが一致する場合は、認証は正常であると判定し、これらが一致しない場合は、認証は正常でないと判定する。
【0038】
また、情報通信部224は、携帯端末100からの要求に基づき、携帯端末100への情報の送信、及び携帯端末100からの情報の受信を実行する。暗号・復号化部222は、携帯端末100に送信する情報の暗号化、携帯端末100から受信した情報の復号化を実行する。例えば、携帯端末100が送信した端末情報111及び認証情報112は、暗号化されているため、暗号・復号化部22は、これらを復号化する。
【0039】
情報処理部223は、端末認証情報211、電話帳212、着信履歴213、発信履歴214の登録、更新、抽出といった処理を実行する。例えば、新規に、携帯端末100から、電話帳212、着信履歴213、及び発信履歴214が送信されてきたときは、情報処理部223は、これらを記憶部210に記憶させ、登録する。
【0040】
また、既に登録されている電話帳212、着信履歴213、及び発信履歴214を更新するための情報が、携帯端末100から送信されてきたときは、情報処理部223は、これらを更新する。更に、携帯端末100の情報取得部125から、電話帳212、着信履歴213、及び発信履歴214の取得が要求されたときは、情報処理部223は、これらを記憶部210から抽出する。
【0041】
次に、本発明の実施の形態における情報管理システム10(携帯端末100及び管理サーバ200)で行われる処理について、図2〜図8を用いて説明する。また、以下の説明においては、適宜図1を参酌する。更に、本実施の形態では、情報管理システム10を動作させることによって、情報管理方法が実施される。よって、本実施の形態における情報管理方法の説明は、以下の報管理システム10の動作説明に代える。
【0042】
[初期設定処理]
まず、携帯端末100及び管理サーバ200における初期設定処理について図2及び図3を用いて説明する。図2は、携帯端末で行われる初期設定処理を示すフロー図である。図3は、管理サーバで行われる初期設定処理を示すフロー図である。
【0043】
図2に示すように、先ず、利用者によって、端末情報111及び認証情報112が操作キーを介して入力されると、情報更新部126は、入力された端末情報111及び認証情報112を受け付ける(ステップA1)。
【0044】
更に、情報更新部126は、受付けた端末情報111及び認証情報112を記憶部110に記憶させ、これらを登録する(ステップA2)。そして、ステップA2が実行されると、イベント検知部124は、端末情報111及び認証情報112の登録を検知し、このことを認証要求部121に通知する。
【0045】
次に、認証要求部123は、記憶部110に記憶されている端末情報111及び認証情報113を取得し、これらを暗号・復号化部122に送り、これらを暗号化させる(ステップA3)。そして、認証要求部123は、情報通信部129に、暗号化された端末情報111及び認証情報113を管理サーバ200へと送信させる(ステップA4)。以上、ステップA1〜A4の実行により、携帯端末100における初期設定動作は終了する。
【0046】
一方、図3に示すように、ステップA4が実行されると、管理サーバ200において、情報通信部224が、暗号化された端末情報111及び認証情報113を受信する(ステップA11)。次に、認証部221は、情報通信部224に、受信した端末情報111及び認証情報112を、暗号・復号化部222に送らせ、暗号・復号化部222に、これらを復号化させる(ステップA12)。
【0047】
次に、認証部221が、復号化された端末情報111及び認証情報113を、情報処理部223に送ると、情報処理部223は、これらを記憶部210に記憶させ、更に、これらを端末認証情報211として登録する(ステップA13)。以上、ステップA11〜A13の実行により、管理サーバにおける初期設定動作は終了する。
【0048】
[電話情報の取得処理]
次に、携帯端末100が管理サーバ200から電話情報(電話帳212、着信履歴213、発信履歴214)を取得する際の処理(電話情報の取得処理)について図4及び図5を用いて説明する。図4は、携帯端末で行われる電話情報の取得処理を示すフロー図である。図5は、管理サーバで行われる電話情報の取得処理を示すフロー図である。
【0049】
図4に示すように、まず、利用者が携帯端末において電話機能の利用を開始すると、情報取得部125は、管理サーバ200から電話情報を取得するため、イベント検知部124を介して、認証要求部121を起動する。そして、情報取得部125は、認証要求部121に、記憶部110に記憶されている端末情報111及び認証情報112を取得させる(ステップB1)。
【0050】
次に、認証要求部121は、取得した端末情報111及び認証情報112を暗号・復号化部122に送り、これらを暗号化させる(ステップB2)。更に、認証要求部121は、情報通信部129に、暗号化された端末情報111及び認証情報113を管理サーバ200へと送信させる(ステップB3)。また、認証要求部121は、情報通信部129に、管理サーバ200に対する電話情報の送信要求も行わせる(ステップB4)。その後、後述するように、図6に示すステップB11〜B17が実行される。
【0051】
次に、情報通信部129は、管理サーバ200においてステップB11〜B17が実行された後、認証結果を示す情報と電話情報とを受信し(ステップB5)、これらを暗号・復号化部122に送り、復号化処理を行わせる(ステップB6)。
【0052】
次に、ステップB6が実行されると、イベント検知部124を介して情報取得部16が起動するので、認証要求部121は、復号化された認証結果及び電話情報を、情報取得部125に送る。そして、情報取得部125は、復号化された電話情報を記憶部110に記憶させる(ステップB7)。ステップB7の実行により、携帯端末100、ひいては利用者に、電話帳113、着信履歴114、発信履歴115といった電話情報が返却された状態となる。
【0053】
以上、ステップB1〜B7の実行により、携帯端末100における電話情報取得処理は、終了する。なお、図4には図示されていないが、図5に示すステップB11〜B16において、管理サーバ200における認証が正常でない場合は、電話情報は送信されてこない。このため、この場合は、ステップB5の実行後に、携帯端末100における電話情報取得処理は終了する。
【0054】
また、記憶部110が、電話帳113、着信履歴114、及び発信履歴115を記憶している間に、携帯端末100の内部で電話情報が要求された場合は、管理サーバ200へのアクセスは行われず、携帯端末100上の電話情報が利用される。
【0055】
また、図5に示すように、上述のステップB4が実行されると、管理サーバ200において、情報通信部224が、暗号化された端末情報111、認証情報113、更に、電話情報の送信要求を受信する(ステップB11)。
【0056】
次に、認証部221は、情報通信部224に、端末情報111、認証情報112、及び電話情報の送信要求を、暗号・復号化部222へと送らせ、暗号・復号化部222に、これらを復号化させる(ステップB12)。
【0057】
次に、認証部221は、記憶部210に記憶されている端末認証情報211を抽出し、これと、復号化された端末情報111及び認証情報112とを用いて認証を行う(ステップB13)。具体的には、認証部221は、端末認証情報211と、復号化された端末情報111及び認証情報112とを対比して、両者が一致するかどうかを判定する。
【0058】
ステップB13の認証の結果が正常である場合は、情報処理部223は、記憶部210から、電話帳212、着信履歴213、発信履歴214といった電話情報を抽出する(ステップB15)。また、情報処理部223は、抽出した電話情報及び認証結果を示す情報を暗号・復号化部222に送り、これらを暗号化させ(ステップB16)、更に、情報通信部224に、暗号化された電話情報及び認証結果を示す情報を携帯端末100へと送信させる(ステップB17)。
【0059】
一方、ステップB13の認証の結果が正常でない場合は、情報処理部223は、正常でない旨の認証結果を示す情報を、暗号・復号化部222によって暗号化する。更に、情報処理部223は、情報通信部224に、正常でない旨の認証結果を示す情報を携帯端末100へと送信させる(ステップB18)。以上、ステップB11〜B18の実行により、管理サーバ200における電話情報の取得処理は、終了する。
【0060】
[電話情報の更新処理]
次に、携帯端末100における電話情報の更新処理について図6を用いて説明する。図6は、携帯端末で行われる電話情報の更新処理を示すフロー図である。
【0061】
図6に示すように、先ず、イベント検知部124は、図5に示した電話情報取得処理の終了後、端末監視部128を介して、携帯端末100におけるイベントの発生を検知する(ステップC1)。次に、イベント検知部124は、発生したイベントが、発信又は着信といった通話であるかどうかを判定する(ステップC2)。
【0062】
ステップC2の判定の結果、発生したイベントが通話である場合は、イベント検知部124は、発着信情報取得部123に、発信に関する情報又は着信に関する情報を取得させる(ステップC3)。また、ステップC3では、発着信情報取得部123は、取得した情報を、情報更新部126に出力する。
【0063】
次に、情報更新部126は、発着信情報取得部123によって出力された情報に基づいて、記憶部110に記憶されている着信履歴114又は発信履歴115を更新する(ステップC4)。
【0064】
一方、ステップC2の判定の結果、発生したイベントが通知でない場合、即ち、利用者による電話帳の変更である場合は、イベント検知部124は、電話帳に加えられた変更内容を特定し、変更内容を特定する情報を情報更新部126に出力する(ステップC5)。
【0065】
次に、情報更新部126は、イベント検知部124によって出力された情報に基づいて、記憶部110に記憶されている電話帳113を更新する(ステップC6)。
【0066】
以上、ステップC1〜C6の実行により、電話情報の更新処理は終了する。但し、本実施の形態では、ステップC1〜C6は、電話機能の利用が終了しない限り、繰り返し実行されても良い。
【0067】
[電話情報の送信・削除処理]
次に、携帯端末100が、更新後の電話情報を管理サーバ200へと送信し、その後に、電話情報を携帯端末100上から削除する際の処理(電話情報の送信・削除処理)について図7及び図8を用いて説明する。図7は、携帯端末で行われる電話情報の送信・削除処理を示すフロー図である。図8は、管理サーバで行われる電話情報の送信・削除処理を示すフロー図である。
【0068】
図7に示すように、まず、利用者が携帯端末において電話機能の利用を終了すると、イベント検知部124が、端末監視部128を介して、電話機能の利用の終了を検知する(ステップD1)。
【0069】
ここで、「電話機能の利用が終了された場合」としては、例えば、利用者が通話を終了して回線を切断した場合、最後に、着信、発信、及び電話帳113の変更のうちいずれかが行われてから、設定時間が経過した場合が挙げられる。また、携帯端末に、電話機能をオフにするためのボタンが設けられているのであれば、ボタンが押されたた場合も挙げられる。イベント検知部124は、これらの場合を処理の起点として検出する。
【0070】
次に、イベント検知部124は、認証要求部121を起動する。そして、情報取得部125は、認証要求部121に、記憶部110に記憶されている端末情報111及び認証情報121を取得させる(ステップD2)。
【0071】
次に、認証要求部121は、取得した端末情報111及び認証情報112を暗号・復号化部122に送り、これらを暗号化させる(ステップD3)。更に、認証要求部121は、情報通信部129に、暗号化された端末情報111及び認証情報112を管理サーバ200へと送信させる(ステップD4)。その後、後述するように、図8に示すステップD11〜D14が実行される。
【0072】
次に、情報通信部129は、管理サーバ200においてステップD11〜D14が実行された後、認証結果を示す情報を受信する(ステップD5)。この場合、情報通信部129は、受信した情報を暗号・復号化部122に送り、復号化処理を行わせる。
【0073】
そして、認証要求部121は、認証結果に基づき、認証が正常に行われたかどうかを判定する(ステップD6)。ステップD6の判定の結果、認証が正常でない場合は、認証要求部121は、携帯端末100における処理を終了する。一方、ステップD6の判定の結果、認証が正常である場合は、認証要求部121は、イベント検知部124を介して、ステップD7を実行させる。
【0074】
ステップD7では、イベント検知部124は、情報更新部125に、記憶部110に記憶されている電話情報を取得させる。また、このとき取得される電話情報は、更新されている。更に、認証要求部121は、暗号・復号化部122によって、取得された電話情報を暗号化した後、情報通信部129に、暗号化された電話情報を管理サーバ200へと送信させる。その後、後述するように、図8に示すステップD15〜D17が実行され、管理サーバ200は、更新完了通知を、携帯端末100に送信する。
【0075】
次に、情報通信部129が、管理サーバ200からの更新完了通知を受信し(ステップD8)、それを契機にして、情報削除部127が、記憶部110に記憶されている電話情報を削除する(ステップD9)。以上、ステップD1〜D9の実行により、携帯端末100における電話情報の送信・削除処理は、終了する。
【0076】
また、図8に示すように、携帯端末100において上述のステップD4が実行されると、管理サーバ200において、情報通信部224が、暗号化された端末情報111及び認証情報113を受信する(ステップD11)。
【0077】
次に、認証部221は、情報通信部224に、端末情報111及び認証情報112を、暗号・復号化部222へと送らせ、暗号・復号化部222に、これらを復号化させる(ステップD12)。
【0078】
次に、認証部221は、記憶部210に記憶されている端末認証情報211を抽出し、これと、復号化された端末情報111及び認証情報112とを用いて認証を行う(ステップD13)。具体的には、認証部221は、端末認証情報211と、復号化された端末情報111及び認証情報112とを対比して、両者が一致するかどうかを判定する。
【0079】
ステップD13の認証の結果が正常でない場合は、情報処理部223は、正常でない旨の認証結果を示す情報を、暗号・復号化部222によって暗号化する。更に、情報処理部223は、情報通信部224に、正常でない旨の認証結果を示す情報を携帯端末100へと送信させる(ステップD18)。
【0080】
一方、ステップD13の認証の結果が正常である場合は、情報処理部223は、正常である旨の認証結果を示す情報を暗号・復号化部222によって暗号化する。更に、情報処理部223は、情報通信部224に、正常である旨の認証結果を示す情報を携帯端末100へと送信させる(ステップD14)。
【0081】
次に、携帯端末100において上述のステップD7が実行されると、管理サーバ200において、情報通信部224は、更新された最新の電話情報を受信する(ステップD15)。更に、情報通信部224は、受信した電話情報を、暗号・復号化処理部222に送り、復号化を実行させる。
【0082】
次に、情報処理部223は、復号化された電話情報を用いて、記憶部210に記憶されている電話情報を更新する(ステップD16)。その後、情報処理部223は、情報通信部224を介して、携帯端末100に、更新完了の通知を送信する(ステップD17)。以上、ステップD11〜D18の実行により、管理サーバ200における電話情報の送信・削除処理は、終了する。
【0083】
以上、説明したように、本実施の形態では、電話情報は使用される時点でのみ携帯端末100に存在し、使用後は、電話情報は携帯端末100から削除される。よって、携帯端末100に単にロック機能が付与されただけの場合に比べて、本実施の形態によれば、携帯端末における電話情報の保護を非常に高いレベルで実行することができる。
【0084】
(実施の形態の他の例)
また、本実施の形態は、図1〜図8に示した例に限定されず、下記の図9に示す例とすることもできる。図9は、本発明の実施の形態における情報管理システムの他の例の構成を示すブロック図である。
【0085】
図9の例では、情報管理システム10は、携帯端末100及び管理サーバ200に加え、中継装置400を備えている。中継装置400は、携帯端末100において通話ができない場合に、携帯端末100における着信を検知する、着信検知部401を備えている。また、着信検知部401は、検知した着信に関する情報(着信元の電話番号、着信時刻等)を管理サーバ200に送信する。
【0086】
管理サーバ200では、情報通信部224が、中継装置400から送信された情報を受信し、これを情報処理部223に送る。情報処理部223は、中継装置400から送信された情報を用いて、記憶部210に記憶されている電話情報、具体的には着信履歴213を更新する。
【0087】
また、中継装置400としては、携帯電話の電話網を構成している交換機を利用することができる。具体的には、交換機に、そのコンピュータを着信検知部401として機能させるプログラムを組み込むことにより、中継装置400を実現することができる。
【0088】
このように、図9に示した情報管理システム10を用いれば、携帯端末100において着信が不可能な場合、例えば、電波不通(圏外)、通話中、電源オフの場合であっても、管理サーバ200の記憶部210には着信履歴が残ることとなる。利用者は、携帯端末100によって管理サーバ200から電話情報を取得することにより(図4及び図5参照)、着信が不可能な状態にあったときの着信履歴を確認することができる。
【0089】
また、従来の携帯電話では、通話ができない場合の着信は、携帯電話における着信履歴の一覧とは別の手段によって、利用者に通知されており、利用者は全ての着信履歴を一覧することができず、利用者にとって不便であった。これに対して、図9の例では、着信履歴は全て一つにまとめられて、管理サーバ200で管理されるので、利用者は全ての着信履歴を一覧することができ、利用者にとって便利である。
【0090】
ここで、本実施の形態におけるプログラムについて説明する。本実施の形態におけるプログラムには、携帯端末100を実現する第1のプログラムと、管理サーバ200を実現する第2のプログラムとがある。
【0091】
まず、第1のプログラムは、コンピュータに、図2に示すステップA1〜A4、図4に示すステップB1〜B7、図6に示すステップC1〜C6、図7に示すステップD1〜D9を実行させるプログラムであれば良い。第1のプログラムを携帯端末100に搭載されたコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における携帯装置100を実現することができる。
【0092】
この場合、携帯端末100に搭載されたコンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、認証要求部121、暗号・復号化部122、発着信情報取得部123、イベント検知部124、情報取得部125、情報更新部126、情報削除部127、端末監視部128、及び情報通信部129として機能し、処理を行なう。また、携帯端末100に搭載されたメモリが、記憶部110として機能する。
【0093】
また、第2のプログラムは、コンピュータに、図3に示すステップA11〜A13、図5に示すステップB11〜B18、図8に示すステップD11〜D18を実行させるプログラムであれば良い。第2のプログラムを、サーバコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における管理サーバ200を実現することができる。
【0094】
この場合、サーバコンピュータのCPUは、認証部221、暗号・復号化部222、情報処理部223、及び情報通信部224として機能し、処理を行なう。また、サーバコンピュータに備えられた、メモリ、ハードディスク等の記憶装置が、記憶部210として機能する。
【0095】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記18)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0096】
(付記1)
電話機能を有する携帯端末と管理サーバとを備えた情報管理システムであって、
前記管理サーバは、
前記携帯端末で利用される電話帳、前記携帯端末の着信履歴、及び前記携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶する記憶部を備え、
前記携帯端末は、
前記電話機能の利用時に、前記管理サーバから、前記電話情報を取得する、情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記電話情報を記憶する、記憶部と、
着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、情報更新部と、
前記電話機能の利用が終了した場合に、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、情報通信部と、
更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信されると、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、情報削除部と、
を備えている、ことを特徴とする情報管理システム。
【0097】
(付記2)
前記携帯端末が、前記管理サーバに認証を求める認証要求部を更に備え、
前記管理サーバが、前記携帯端末の前記認証要求部によって認証が求められた場合に、前記携帯端末に対する認証を行う認証部を、更に備え、
前記携帯端末において、前記認証要求部は、前記情報取得部による前記電話情報の取得の前に、前記管理サーバに認証を求め、
前記管理サーバにおいて、前記認証部は、前記携帯端末に対する認証が正常に行われたことを条件に、前記携帯端末の前記情報取得部による前記電話情報の取得を許可する、
付記1に記載の情報管理システム。
【0098】
(付記3)
前記情報削除部は、更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信され、前記管理サーバが、それが記憶している前記電話情報を更新すると、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、付記1または2に記載の情報管理システム。
【0099】
(付記4)
前記携帯端末において、前記情報通信部は、前記携帯端末における通話が終了した場合、または、最後に、着信、発信、及び前記電話帳の変更のいずれかが行われてから設定時間が経過した場合に、前記電話機能の利用が終了したと判断する、付記1〜3のいずれかに記載の情報管理システム。
【0100】
(付記5)
当該情報管理システムが、更に、中継装置を備え、
前記中継装置は、前記携帯端末において通話ができない場合に、前記携帯端末における着信を検知し、そして、検知した前記着信に関する情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記中継装置から送信された前記情報を用いて、前記管理サーバの前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、付記1〜4のいずれかに記載の情報管理システム。
【0101】
(付記6)
電話機能を有する携帯端末であって、
当該携帯端末で利用される電話帳、当該携帯端末の着信履歴、及び当該携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶している外部の管理サーバから、前記電話機能の利用時に、前記電話情報を取得する、情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記電話情報を記憶する、記憶部と、
着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、情報更新部と、
前記電話機能の利用が終了した場合に、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、情報通信部と、
更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信されると、前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、情報削除部と、
を備えていることを特徴とする携帯端末。
【0102】
(付記7)
前記管理サーバに認証を求める認証要求部を更に備え、
前記認証要求部は、前記情報取得部による前記電話情報の取得の前に、前記管理サーバに認証を求め、
前記情報取得部は、前記管理サーバによる認証が正常に行われたことを条件に、前記電話情報を取得する、付記6に記載の携帯端末。
【0103】
(付記8)
前記情報削除部は、更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信され、前記管理サーバが、それが記憶している前記電話情報を更新すると、前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、付記6または7に記載の携帯端末。
【0104】
(付記9)
前記情報通信部は、前記携帯端末における通話が終了した場合、または、最後に、着信、発信、及び前記電話帳の変更のいずれかが行われてから設定時間が経過した場合に、前記電話機能の利用が終了したと判断する、付記6〜8のいずれかに記載の携帯端末。
【0105】
(付記10)
電話機能を有する携帯端末と管理サーバとを用いた情報管理方法であって、
(a)前記管理サーバによって、前記携帯端末で利用される電話帳、前記携帯端末の着信履歴、及び前記携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶する、ステップと、
(b)前記携帯端末によって、前記電話機能の利用時に、前記管理サーバから、前記電話情報を取得する、ステップと、
(c)前記(b)のステップで取得された前記電話情報を前記携帯端末の記憶装置に記憶する、ステップと、
(d)前記携帯端末において、着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を更新する、ステップと、
(e)前記電話機能の利用が終了した場合に、前記携帯端末によって、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、ステップと、
(f)前記(e)のステップが実行されると、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を削除する、ステップと、
を有することを特徴とする情報管理方法。
【0106】
(付記11)
(g)前記携帯端末によって、前記(b)のステップの実行の前に、前記管理サーバに認証を求める、ステップと、
(h)前記(g)のステップによって認証が求められた場合に、前記管理サーバによって、前記携帯端末に対する認証を行う、ステップと、
更に有し、
前記(b)のステップは、前記(h)のステップによる認証が正常に行われたことを条件に、実行される、付記10に記載の情報管理方法。
【0107】
(付記12)
前記(e)のステップにおいて、更新された前記電話情報が前記管理サーバに送信され、前記管理サーバが、それが記憶している前記電話情報を更新すると、前記(f)のステップが実行される、付記10または11に記載の情報管理方法。
【0108】
(付記13)
前記(e)のステップにおいて、前記携帯端末における通話が終了した場合、または、最後に、着信、発信、及び前記電話帳の変更のいずれかが行われてから設定時間が経過した場合に、前記電話機能の利用が終了したと判断する、付記10〜12のいずれかに記載の情報管理方法。
【0109】
(付記14)
当該情報管理方法において、更に中継装置が用いられ、
(i)前記携帯端末において通話ができない場合に、前記中継装置によって、前記携帯端末における着信を検知し、そして、検知した前記着信に関する情報を前記管理サーバに送信する、ステップと、
(j)前記管理サーバによって、前記中継装置から送信された前記情報を用いて、前記管理サーバが記憶している前記電話情報を更新する、ステップと、
を更に有する、付記10〜13のいずれかに記載の情報管理方法。
【0110】
(付記15)
電話機能を有する携帯端末の情報管理を、前記携帯端末に搭載されたコンピュータによって行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(A)当該携帯端末で利用される電話帳、当該携帯端末の着信履歴、及び当該携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶している外部の管理サーバから、前記電話機能の利用時に、前記電話情報を取得する、ステップと、
(B)前記(A)のステップで取得された前記電話情報を、前記携帯端末の記憶装置に記憶する、ステップと、
(C)前記携帯端末において、着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を更新する、ステップと、
(D)前記電話機能の利用が終了した場合に、前記(C)のステップで更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、ステップと、
(E)前記(D)のステップが実行されると、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を削除する、ステップと、
を実行させる、プログラム。
【0111】
(付記16)
(F)前記(A)のステップの実行の前に、前記管理サーバに認証を求めるステップを、前記コンピュータに、更に実行させ、
前記(A)のステップは、前記管理サーバによる認証が正常に行われたことを条件に、実行される、付記15に記載のプログラム。
【0112】
(付記17)
前記(D)のステップにおいて、更新された前記電話情報が、前記管理サーバに送信され、前記管理サーバが、それが記憶している前記電話情報を更新すると、前記コンピュータに、前記(E)のステップを実行させる、付記15または16に記載のプログラム。
【0113】
(付記18)
前記(D)のステップにおいて、前記携帯端末における通話が終了した場合、または、最後に、着信、発信、及び前記電話帳の変更のいずれかが行われてから設定時間が経過した場合に、前記電話機能の利用が終了したと判断する、付記15〜17のいずれかに記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明によれば、電話帳、着信履歴、及び発信履歴といった電話情報の喪失及び漏洩を抑制することができる。本発明は、携帯電話、スマートフォンといった携帯端末、これらを利用するシステムに有用である。
【符号の説明】
【0115】
10 情報管理システム
100 携帯端末
110 記憶部
121 認証要求部
122 暗号・復号化部
123 発着信情報取得部
124 イベント検知部
125 情報取得部
126 情報更新部
127 情報削除部
128 端末監視部
129 情報通信部
200 管理サーバ
210 記憶部
221 認証部
222 暗号・復号化部
223 情報処理部
224 情報通信部
300 ネットワーク
400 中継装置
401 着信検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話機能を有する携帯端末と管理サーバとを備えた情報管理システムであって、
前記管理サーバは、
前記携帯端末で利用される電話帳、前記携帯端末の着信履歴、及び前記携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶する記憶部を備え、
前記携帯端末は、
前記電話機能の利用時に、前記管理サーバから、前記電話情報を取得する、情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記電話情報を記憶する、記憶部と、
着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、情報更新部と、
前記電話機能の利用が終了した場合に、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、情報通信部と、
更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信されると、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、情報削除部と、
を備えている、ことを特徴とする情報管理システム。
【請求項2】
前記携帯端末が、前記管理サーバに認証を求める認証要求部を更に備え、
前記管理サーバが、前記携帯端末の前記認証要求部によって認証が求められた場合に、前記携帯端末に対する認証を行う認証部を、更に備え、
前記携帯端末において、前記認証要求部は、前記情報取得部による前記電話情報の取得の前に、前記管理サーバに認証を求め、
前記管理サーバにおいて、前記認証部は、前記携帯端末に対する認証が正常に行われたことを条件に、前記携帯端末の前記情報取得部による前記電話情報の取得を許可する、
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記情報削除部は、更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信され、前記管理サーバにおいて前記電話情報が更新されると、前記携帯端末の前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、請求項1または2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記携帯端末において、前記情報通信部は、前記携帯端末における通話が終了した場合、または、最後に、着信、発信、及び前記電話帳の変更のいずれかが行われてから設定時間が経過した場合に、前記電話機能の利用が終了したと判断する、請求項1〜3のいずれかに記載の情報管理システム。
【請求項5】
当該情報管理システムが、更に、中継装置を備え、
前記中継装置は、前記携帯端末において通話ができない場合に、前記携帯端末における着信を検知し、そして、検知した前記着信に関する情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記中継装置から送信された前記情報を用いて、前記管理サーバの前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、請求項1〜4のいずれかに記載の情報管理システム。
【請求項6】
電話機能を有する携帯端末であって、
当該携帯端末で利用される電話帳、当該携帯端末の着信履歴、及び当該携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶している外部の管理サーバから、前記電話機能の利用時に、前記電話情報を取得する、情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記電話情報を記憶する、記憶部と、
着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶部に記憶されている前記電話情報を更新する、情報更新部と、
前記電話機能の利用が終了した場合に、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、情報通信部と、
更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信されると、前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、情報削除部と、
を備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項7】
前記管理サーバに認証を求める認証要求部を更に備え、
前記認証要求部は、前記情報取得部による前記電話情報の取得の前に、前記管理サーバに認証を求め、
前記情報取得部は、前記管理サーバによる認証が正常に行われたことを条件に、前記電話情報を取得する、請求項6に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記情報削除部は、更新された前記電話情報が、前記情報通信部によって、前記管理サーバに送信され、前記管理サーバにおいて前記電話情報が更新されると、前記記憶部に記憶されている前記電話情報を削除する、請求項6または7に記載の携帯端末。
【請求項9】
電話機能を有する携帯端末と管理サーバとを用いた情報管理方法であって、
(a)前記管理サーバによって、前記携帯端末で利用される電話帳、前記携帯端末の着信履歴、及び前記携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶する、ステップと、
(b)前記携帯端末によって、前記電話機能の利用時に、前記管理サーバから、前記電話情報を取得する、ステップと、
(c)前記(b)のステップで取得された前記電話情報を前記携帯端末の記憶装置に記憶する、ステップと、
(d)前記携帯端末において、着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を更新する、ステップと、
(e)前記電話機能の利用が終了した場合に、前記携帯端末によって、更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、ステップと、
(f)前記(e)のステップが実行されると、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を削除する、ステップと、
を有することを特徴とする情報管理方法。
【請求項10】
電話機能を有する携帯端末の情報管理を、前記携帯端末に搭載されたコンピュータによって行うためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
(A)当該携帯端末で利用される電話帳、当該携帯端末の着信履歴、及び当該携帯端末の発信履歴を電話情報として記憶している外部の管理サーバから、前記電話機能の利用時に、前記電話情報を取得する、ステップと、
(B)前記(A)のステップで取得された前記電話情報を、前記携帯端末の記憶装置に記憶する、ステップと、
(C)前記携帯端末において、着信、発信、及び前記電話帳の変更、のいずれかが行われたときに、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を更新する、ステップと、
(D)前記電話機能の利用が終了した場合に、前記(C)のステップで更新された前記電話情報を前記管理サーバに送信する、ステップと、
(E)前記(D)のステップが実行されると、前記記憶装置に記憶されている前記電話情報を削除する、ステップと、
を実行させる、プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−70214(P2012−70214A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213219(P2010−213219)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】