説明

携帯端末及び該携帯端末で物体の重さを量る方法

【課題】本発明は、物体の重さを量ることができる携帯端末及び該携帯端末で物体の重さを量る方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の携帯端末は、互いに向かい合っている上層部の透明導電性薄膜及び下層部の透明導電性薄膜を有する抵抗膜式タッチパネルと、物体の重力方向を検知し、抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度を計算する重力感応モジュールと、抵抗膜式タッチパネルの上層部の透明導電性薄膜と下層部の透明導電性薄膜との間の接触点の接触抵抗値を検出する検出モジュールと、接触点の接触抵抗値及び抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、抵抗膜式タッチパネルに放置した物体の重さを計算する計算モジュールと、物体の重さを抵抗膜式タッチパネルに表示する数値表示モジュールと、を備える。本発明は、前記携帯端末で物体の重さを量る方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に関するものであり、特に物体の重さを量ることができる携帯端末及び該携帯端末で物体の重さを量る方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人々は日常生活で多くの買い物をする。時によっては、その商品の重さが値段を決定することがあり、消費者は商品の重さを手軽に知りたいと思うことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、買い物に出かけるごとに重さを量る装置を携帯することは不便である。
【0004】
本発明の目的は、前記課題を解決することであり、物体の重さを量ることができる携帯端末及び該携帯端末で物体の重さを量る方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る携帯端末は、互いに向かい合っている上層部の透明導電性薄膜及び下層部の透明導電性薄膜を有する抵抗膜式タッチパネルと、物体の重力方向を検知し、前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度を計算する重力感応モジュールと、前記抵抗膜式タッチパネルに加える圧力の大きさを表示する、前記抵抗膜式タッチパネルの上層部の透明導電性薄膜と下層部の透明導電性薄膜との間の接触点の接触抵抗値を検出する検出モジュールと、前記接触点の接触抵抗値及び前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネルに放置した物体の重さを計算する計算モジュールと、物体の重さを前記抵抗膜式タッチパネルに表示する数値表示モジュールと、を備える。
【0006】
本発明に係る物体の重さを量る方法は、互いに向かい合っている上層部の透明導電性薄膜及び下層部の透明導電性薄膜を有する抵抗膜式タッチパネル及び重力感応モジュールを備える携帯端末に応用され、前記抵抗膜式タッチパネルに加える圧力の大きさを表示する、前記抵抗膜式タッチパネルの上層部の透明導電性薄膜と下層部の透明導電性薄膜との間の接触点の接触抵抗値を検出するステップと、前記接触点の接触抵抗値及び前記重力感応モジュールによって計算された前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネルに放置した物体の重さを計算するステップと、物体の重さを前記抵抗膜式タッチパネルに表示するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の携帯端末は、その抵抗膜式タッチパネルの接触点の接触抵抗値及び前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネルに放置した物体の重さを計算する。従って前記携帯端末の抵抗膜式タッチパネルを利用して、物体の重さを精確に量ることができ、且つ前記携帯端末は携帯性に優れているので、随時に物体の重さを量ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯端末の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る携帯端末のブッロク図である。
【図3】本発明の実施形態に係る携帯端末で物体の重さを量る方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施形態に係る携帯端末10は、抵抗膜式タッチパネル11と、検出モジュール12と、重力感応モジュール13と、計算モジュール14と、数値表示モジュール15と、を備える。
【0010】
前記抵抗膜式タッチパネル11は、圧力感応を利用して制御するタッチパネルであり、互いに向かい合っている上層部の透明導電性薄膜及び下層部の透明導電性薄膜を備え、前記抵抗膜式タッチパネル11に一定値以上の圧力が加えられた時、上層部の透明導電性薄膜及び下層部の透明導電性薄膜は押圧位置で接触されて接触点を生じる。
【0011】
前記検出モジュール12は、前記抵抗膜式タッチパネル11の上層部の透明導電性薄膜と下層部の透明導電性薄膜との間の接触点の接触抵抗値を検出するために用いられる。前記接触点の接触抵抗値は、前記抵抗膜式タッチパネル11に加える圧力の大きさを表示し、以下の数式(1)によって計算する。
【0012】
touch=R×(Z/Z−1) ……(1)
【0013】
は、前記抵抗膜式タッチパネル11の上層部の透明導電性薄膜における前記接触点のX軸座標値であり、Zは、前記抵抗膜式タッチパネル11の上層部の透明導電性薄膜における前記接触点のY軸座標値であり、Rは、前記接触点と前記抵抗膜式タッチパネル11の下層部の透明導電性薄膜のX軸負電極との間の抵抗値である。Rは、以下の数式(2)によって計算する。
【0014】
=RX−palte×Xposition/4096 ……(2)
【0015】
X−palteは、前記抵抗膜式タッチパネル11の下層部の透明導電性薄膜のX軸正電極とX軸負電極との間の抵抗値であり、RX−palteは、周知の要素であり、Xpositionは、前記抵抗膜式タッチパネル11の下層部の透明導電性薄膜における前記接触点のX軸座標値である。
【0016】
前記重力感応モジュール13は、物体の重力方向を検知し、また前記抵抗膜式タッチパネル11と物体の重力方向との間の角度を計算する。
【0017】
前記計算モジュール14は、前記接触点の接触抵抗値及び前記抵抗膜式タッチパネル11と重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネル11に放置した物体の重さを計算する。前記計算モジュール14は、格納ユニット141及び計算ユニット142を備える。前記格納ユニット141は、異なる接触抵抗値に対応する圧力値を格納するために用いられ、前記計算ユニット142は、現在の接触抵抗値に対応する圧力値及び前記抵抗膜式タッチパネル11と物体の重力方向との間の角度によって、物体の重さを計算する。例えば、前記抵抗膜式タッチパネル11面と物体の重力方向との間の角度をθ、現在の接触抵抗値に対応する圧力値をF、物体の重さをM、重力加速度をgとすると、M=F/(g×sinθ)である。
【0018】
前記数値表示モジュール15は、物体の重さを前記抵抗膜式タッチパネル11に表示する。
【0019】
図2及び図3を参照すると、前記携帯端末10によって物体の重さを量る方法は、以下のステップを有する。
【0020】
ステップS301:前記検出モジュール12は、前記抵抗膜式タッチパネル11の上層部の透明導電性薄膜と下層部の透明導電性薄膜との間の接触点の接触抵抗値を検出する。
【0021】
ステップS302:前記計算モジュール14は、前記接触点の接触抵抗値及び前記抵抗膜式タッチパネル11と物体の重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネル11に放置した物体の重さを計算する。具体的には、前記計算モジュール14の計算ユニット142は、前記格納ユニット141から現在の接触抵抗値に対応する圧力値を読み取り、前記計算ユニット142は、前記圧力値及び前記抵抗膜式タッチパネル11と物体の重力方向との間の角度によって、物体の重さを計算する。
【0022】
ステップS303:前記数値表示モジュール15は、物体の重さを表示する。
【0023】
本発明の実施形態において、前記携帯端末10は、前記抵抗膜式タッチパネル11の接触点の接触抵抗値及び前記抵抗膜式タッチパネル11と物体の重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネル11に放置した物体の重さを計算する。このように前記携帯端末10の前記抵抗膜式タッチパネル11を利用して、物体の重さを精確に量ることができ、且つ前記携帯端末10は携帯性に優れているので、随時に物体の重さを量ることができる。
【0024】
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であることは勿論であって、本発明の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲から決まる。
【符号の説明】
【0025】
10 携帯端末
11 抵抗膜式タッチパネル
12 検出モジュール
13 重力感応モジュール
14 計算モジュール
15 数値表示モジュール
141 格納ユニット
142 計算ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに向かい合っている上層部の透明導電性薄膜及び下層部の透明導電性薄膜を有する抵抗膜式タッチパネルと、
物体の重力方向を検知し、前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度を計算する重力感応モジュールと、
前記抵抗膜式タッチパネルに加える圧力の大きさを示す、前記抵抗膜式タッチパネルの上層部の透明導電性薄膜と下層部の透明導電性薄膜との間の接触点の接触抵抗値を検出する検出モジュールと、
前記接触点の接触抵抗値及び前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネルに放置した物体の重さを計算する計算モジュールと、
物体の重さを前記抵抗膜式タッチパネルに表示する数値表示モジュールと、
を備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記計算モジュールは、異なる接触抵抗値に対応する圧力値を格納する格納ユニットと、前記接触抵抗値に対応する圧力値及び前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、物体の重さを計算する計算ユニットと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記計算モジュールは、以下の数式によって物体の重さを計算することを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
M=F/(g×sinθ)
ただし、Mは物体の重さであり、Fは現在の接触抵抗値に対応する圧力値であり、θは前記抵抗膜式タッチパネル面と物体の重力方向との間の角度であり、gは重力加速度である。
【請求項4】
互いに向かい合っている上層部の透明導電性薄膜及び下層部の透明導電性薄膜を有する抵抗膜式タッチパネル及び重力感応モジュールを備える携帯端末に応用される物体の重さを量る方法であって、
前記抵抗膜式タッチパネルに加える圧力の大きさを示す、前記抵抗膜式タッチパネルの上層部の透明導電性薄膜と下層部の透明導電性薄膜との間の接触点の接触抵抗値を検出するステップと、
前記接触点の接触抵抗値及び前記重力感応モジュールによって計算された前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、前記抵抗膜式タッチパネルに放置した物体の重さを計算するステップと、
物体の重さを前記抵抗膜式タッチパネルに表示するステップと、
を有することを特徴とする物体の重さを量る方法。
【請求項5】
前記抵抗膜式タッチパネルに放置した物体の重さを計算する際、現在の接触抵抗値に対応する圧力値を読み取ってから、前記圧力値及び前記抵抗膜式タッチパネルと物体の重力方向との間の角度によって、物体の重さを計算することを特徴とする請求項4に記載の物体の重さを量る方法。
【請求項6】
以下の数式によって物体の重さを計算することを特徴とする請求項5に記載の物体の重さを量る方法。
M=F/(g×sinθ)
ただし、Mは物体の重さであり、Fは現在の接触抵抗値に対応する圧力値であり、θは前記抵抗膜式タッチパネル面と物体の重力方向との間の角度であり、gは重力加速度である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−173289(P2012−173289A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−31423(P2012−31423)
【出願日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】