説明

携帯端末装置、通過管理システム及びプログラム

【課題】誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにする。
【解決手段】携帯電話装置4は、入場検出時に施設サーバ1を経由して課金処理結果(入場料金、マネー残高)を受信すると、課金済み報知処理を実行し、退場検出時に入場検出から所定時間以内での退場であれば、誤って入場したり、一時的に入場したりした場合の即時退場であると判断し、入場時に実行された課金処理の取り消しを要求するキャンセル要求を施設サーバ1に対して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、非接触ICカード読取装置の位置を通過したことを検出する非接触ICカード処理部を備えた携帯端末装置、この非接触ICカード読取装置の位置通過時にその通過に応じた処理を実行する通過管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非接触ICカードと呼ばれている非接触IC処理機能を交通機関の駅改札口を通過する際の入退場機能(例えば、電車、バスを利用する際の乗車券機能)として使用可能な技術が普及してきているが、このような非接触IC処理機能は、駅の入退場機能(自動改札機能)に限らず、例えば、有料施設の入場ゲートを通過する際に、利用者所持の携帯電話装置から入場料を徴収するようにした技術も知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−346345号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、施設利用料(例えば、入場料)を入場時に徴収する場合と退場時に精算する場合とがあるが、入場ゲートの通過により直ちに入場とみなされたり、退場ゲートの通過により直ちに退場とみなされたりするため、例えば、誤って入場あるいは退場した場合、あるいは一時的に入場あるいは退場した場合でも入場料などが課金されることになる。このような場合、従来では、係員を探し出してその払い戻しを要求する方法でしか対処することができなかった。
このことは、運賃、入場料などのように課金する場合に限らず、入退場に応じて各種のサービスなどを実施する場合でも同様であって、その処理の取り消しなどの負担を利用者に負わせてしまうという問題があった。
【0004】
この発明の課題は、誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、非接触ICカード読取装置の位置を通過したことを検出する非接触ICカード処理部を備えた携帯端末装置であって、前記非接触ICカード処理部による通過検出から所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別する判別手段と、この判別手段によって所定時間以内での逆方向通過か否かの判別が行われた場合に、その判別結果に応じて所定処理を実行する処理制御手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項10記載の発明)。
【0006】
なお、上述した請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
施設への入場検出に応じて入場処理が実行された場合に、前記処理制御手段は、この入場検出から前記所定時間以内での退場検出に応じて前記入場処理を取り消すための処理を前記所定処理として実行する(請求項2記載の発明)。
【0007】
施設からの退場検出に応じて退場処理が実行された場合に、前記処理制御手段は、この退場検出から前記所定時間以内での入場検出に応じて前記退場処理を取り消すための処理を前記所定処理として実行する(請求項3記載の発明)。
【0008】
前記非接触ICカード読取装置の位置を通過したことが前記非接触ICカード処理部によって検出される毎に、その通過事実を記録する通過記録手段を更に設け、前記処理制御手段は、前記判別手段によって所定時間以内での逆方向通過が検出されたと判別された場合に、前回の通過事実の記録を無効とする無効処理を実行する(請求項4記載の発明)。
【0009】
前記処理制御手段は、通過検出から所定時間以内での逆方向通過が検出されなかった場合に、所定処理を実行する(請求項5記載の発明)。
【0010】
請求項5記載の発明において、前記処理制御手段は、通過検出から所定時間以内での逆方向通過が検出されなかった場合に、情報提供サービスを享受するサービス要求処理を前記所定処理として実行するようにしてもよい(請求項6記載の発明)。
【0011】
前記所定処理が実行された際に、あるいは前記所定処理が実行されなかった場合に、その旨を報知する報知手段を更に設けた(請求項7記載の発明)。
【0012】
前記非接触ICカード処理部による通過検出時に、前記所定時間を計測する計測手段を更に設け、前記判別手段は、前記計測手段によって所定時間が計測される前に逆方向への通過があったか否かを判別する(請求項8記載の発明)。
【0013】
請求項9記載の発明は、非接触ICカード読取装置と交信する非接触ICカード装置が当該読取装置の位置を通過した際に、その通過に応じた処理を実行する通過管理システムであって、前記非接触ICカード読取装置の位置を前記カード装置が通過したことが検出されてから所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別する判別手段と、この判別手段によって所定時間以内での逆方向通過か否かの判別が行われた場合に、その判別結果に応じて所定処理を実行する処理制御手段とを具備したことを特徴とする。
更に、コンピュータに対して、上述した請求項9記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項11記載の発明)。
【発明の効果】
【0014】
この発明は、誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにすることができ、その通過を取り消すなどの負担を利用者に負わせることがなく、実用効果の高いものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施例1)
以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実施例を説明する。
この実施例は、有料施設の入退場口をその施設利用者が通過したことを管理する通過管理システムを示したブロック図である。
施設サーバ1は、テーマパークなどの施設への通過(入退場)を管理するサーバ装置であり、その施設の入退場口に設置されているゲート装置2にケーブル接続されている。ゲート装置2は、例えば、入退場共用のゲート装置であり、入退場口を開閉するゲートを制御するもので、このゲート装置2の所定位置には、入場用の非接触ICカード読取装置3と退場用の非接触ICカード読取装置3が備えられており、この入場用の非接触ICカード読取装置3によって入場検出が行われ、退場用の非接触ICカード読取装置3によって退場検出が行われる。非接触ICカード読取装置3は、利用者所持の携帯端末装置(携帯電話装置)4がゲート装置2を通過した際に、この携帯電話装置4側に備えられている非接触ICカード処理部(図1では図示省略)と交信することによってその入退場を検出するもので、その検出結果はゲート装置2を介して施設サーバ1に送られる。
【0016】
また、施設サーバ1は、電子マネー管理センタ5に広域の通信ネットワーク6を介して接続されている。この管理センタ5は、施設入場時にその利用者(入場者)対応の電子マネーから入場料金を徴収する処理を実行するもので、施設サーバ1からの要求に応じてユーザデータベース5Aをアクセスして入場者対応の電子マネーの残高から入場料金を減額してその残高を更新する課金処理を実行するようにしている。この場合、携帯電話装置4側では、通過検出に応じて実行される所定の処理として、施設入場時に入場料金が徴収されて課金済みであることを知らせる課金済み報知処理を実行するようにしている。
【0017】
また、携帯電話装置4は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)などの機能のほか、通過検出から所定時間(例えば、5分)以内に前回とは逆の方向へ通過したか、つまり、前回の入場時から所定時間以内に同一ゲートを退場したのかを監視する逆方向通過監視機能が備えられており、所定時間以内での逆方向通過が検出された場合には、誤った入場あるいは一時的な入場であると判断し、電子マネー管理センタ5に対して上述した課金処理の取り消しを要求するキャンセル要求処理を実行するようにしている。
【0018】
図2は、施設サーバ1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
CPU11は、記憶部12内の各種のプログラムに応じてこの施設サーバ1の全体動作を制御する中核的な中央演算処理装置である。記憶部12は、内部メモリであり、プログラム領域とデータ領域とを有している。メモリ13は、ワーク領域を有する内部メモリであり、必要に応じてメモリ13内の各種のデータは、記憶部12にセーブされる。操作部14は、文字入力、コマンド入力などを行うもので、CPU11は、操作部14からのキー入力信号に応じた処理を実行し、その処理結果などを表示部15から出力させる。構内通信部16は、ケーブル接続されているゲート装置2との間でのインターフェイス部であり、広域通信部17は、通信ネットワークを介して接続されている電子マネー管理センタ5との間でのインターフェイス部である。
【0019】
図3は、携帯電話装置4の基本的な構成要素を示したブロック図である。
CPU41は、記憶部42内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置4の全体動作を制御する中核的な中央演算処理装置である。記憶部42は、内部メモリであり、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、後述する図4に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。メモリ43は、ワーク領域を有する内部メモリであり、必要に応じてメモリ43内の各種のデータは、記憶部42にセーブされる。
【0020】
電話通信部44は、無線部を構成するアンテナに接続された送受信部(ベースバンド部)の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのちに、音響制御部45を介して受話スピーカ45Aから音声出力させる。また、電話通信部44は、送話マイク45Bからの入力音声を音響制御部45から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、送受信部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。操作部46は、文字入力、コマンド入力などを行うもので、CPU41は、操作部46からの操作入力信号に応じた処理を実行し、その処理結果などを表示部47から出力させる。サウンドスピーカ48は、通話/メールの着信時にメロディなどの着信音を出力したり、ゲート装置2の入場時に課金済みを知らせる報知音を出力したりする。
【0021】
非接触ICカード処理部49は、コイルアンテナ部49A、制御部49B、メモリ部49Cなどを有する構成で、コイルアンテナ部49Aは、電波を送受信すると共に、受信電波によって電磁誘導される起電力を非接触ICカード処理部49の動作電力とする。制御部49Bは、コイルアンテナ部49Aからの起電力に基づいて起動状態となり、メモリ部49Cから「カードID」を読み出して送信したり、施設サーバ1から金額データ(例えば、入場料金など)を受信したりする。
【0022】
次に、この第1実施例における携帯電話装置4の動作概念を図4に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、このフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施例においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
なお、図4は、携帯電話装置4の全体動作のうち、本実施例の特徴部分の動作概要を示したフローチャートであり、この図4のフローから抜けた際には、全体動作のフロー(図示省略)に戻る。
【0023】
図4は、ゲート装置2の通過時に非接触ICカード処理部49の起動に応じて実行される携帯電話装置4の動作を示したフローチャートである。図5は、携帯電話装置4からの要求に応じて実行される施設サーバ1、電子マネー管理センタ5側の動作概要を示したフローチャートである。
先ず、携帯電話装置4は、その非接触ICカード処理部49とゲート装置2側のカード読取装置3との間での交信によってゲート装置2からゲート情報(ゲートID、入退場種別)を受信すると(ステップA1)、この入退場種別に基づいて入場か否かを判別する(ステップA2)。いま、施設入場の場合には(ステップA2でYES)、自己を識別するための「ユーザID」を読み出し、この「ユーザID」を付加した入場料決済要求を非接触ICカード処理部49から送信する(ステップA3)。
【0024】
施設サーバ1は、携帯電話装置4の非接触ICカード処理部49から発信された入場料決済要求をカード読取装置3、ゲート装置2を介して受信すると(図5のステップB1)、この決済要求に付加されている「ユーザID」と共に現在時刻を「入場時刻」として記録保持しておくほか(ステップB2)、電子マネー管理センタ5をアクセスし、携帯電話装置4からの決済要求を電子マネー管理センタ5に対して送信する(ステップB3)。ここで、電子マネー管理センタ5は、この決済要求を受信すると(ステップC1)、この要求に応じてユーザデータベース5Aをアクセスし、受信した「ユーザID」対応の電子マネーの残高から入場料金を減額してその残高を更新する課金処理を実行する(ステップC2)。そして、この課金処理の結果(今回徴収した入場料金、マネー残高)を施設サーバ1に送信すると(ステップC3)、施設サーバ1は、この課金処理結果(入場料金、マネー残高)をゲート装置2を介して要求元の携帯電話装置4に送信する(ステップB4)。
【0025】
携帯電話装置4は、施設サーバ1を経由して課金処理結果(入場料金、マネー残高)を受信すると(ステップA4)、課金済み報知処理を実行し、入場料金、マネー残高を表示部47から表示させると共に、サウンドスピーカ48から報知音を出力させる(ステップA5)。そして、受信した「ゲートID」と共に現在時刻を「入場時刻」として記録する入場記録を行う(ステップA6)。
【0026】
一方、携帯電話装置4は、ゲート通過が退場であれば(ステップA2でNO)、入場記録の有無を調べ(ステップA7)、入場記録が無ければ、エラー報知処理の実行に移るが(ステップA16)、入場記録が有れば(ステップA7でYES)、「入場時刻」と「現在時刻(退場時刻)」とを比較して入場時刻からの経過時間をチェックし(ステップA8)、入場時刻から所定時間内(例えば、5分以内)であるかを調べる(ステップA9)。いま、前回の入場時から今回の退場時までの経過時間が所定時間を越えていれば(ステップA9でNO)、通常の退場として取り扱うために、受信した「ゲートID」と共に現在時刻を「退場時刻」として記録する退場記録を行う(ステップA15)。
【0027】
また、前回の入場時から今回の退場時までの経過時間が所定時間内であれば(ステップA9でNO)、前回の入場時に受信した「ゲートID」と今回の退場時に受信した「ゲートID」とを比較し、同一のゲート装置2を通過した場合か否かの判別を行う(ステップA10)。この結果、異なるゲート装置2を通過した場合であれば、ステップA15に移り、退場記録を行うが、同一のゲート装置2を通過した場合には(ステップA10でYES)、誤って入場したり、一時的に入場したりした場合の即時退場であると判断し、入場時に実行された課金処理の取り消しを要求するキャンセル要求を「ユーザID」と共に非接触ICカード処理部49から送信する(ステップA11)。
【0028】
施設サーバ1は、携帯電話装置4から発信されたキャンセル要求をゲート装置2を介して受信すると(ステップB5でYES)、上述の入場料決済要求時に記録した「ユーザID」、「入場時刻」を読み出し、前回の入場時に受信した「ユーザID」と今回の退場時に受信した「ユーザID」とを比較して同一ユーザであるかをチェックするほか、「入場時刻」と「現在時刻」とを比較して入場時刻からの経過時間をチェックすることによって(ステップB6)、「ユーザID」が同一で、入場時刻から所定時間内(例えば、5分以内)での退場か否かを調べる(ステップB7)。ここで、「ユーザID」が異なる場合あるいは同一であっても所定時間を越えた退場の場合には(ステップB7でNO)、キャンセル不可応答をゲート装置2を介して要求元の携帯電話装置4に対して送信する(ステップB8)。
【0029】
また、施設サーバ1は、「ユーザID」が同一であり、かつ、入場時刻から所定時間内での退場であれば(ステップでYES)、「ユーザID」と共に課金処理キャンセル要求を電子マネー管理センタ5に対して送信する(ステップB9)。ここで、電子マネー管理センタ5は、このキャンセル要求に応じて「ユーザID」対応のマネー残高を検索して決済前の値に戻す処理を実行したのち(ステップC4)、この新たな残高を施設サーバ1に送信すると(ステップC5)、施設サーバ1は、新たな残高と共にキャンセル許可通知を要求元の携帯電話装置4に対して送信する(ステップB10)。
【0030】
携帯電話装置4は、施設サーバ1からキャンセル不可応答を受信したかキャンセル許可通知を受信したかを調べ(ステップA12)、キャンセル不可応答を受信した場合にはキャンセル不可報知を行い(ステップA14)、キャンセル許可通知を受信した場合にはキャンセル完了報知を実行して表示部47からメッセージを表示させると共に、サウンドスピーカ48から報知音を出力させる(ステップA13)。そして、現在時刻を「退場時刻」として「ゲートID」と共に記録する退場記録を行う(ステップA15)。
【0031】
以上のように、この第1実施例において携帯電話装置4は、入場検出時に施設サーバ1を経由して課金処理結果を受信すると、課金済み報知処理を実行し、退場検出時に入場検出から所定時間以内での退場であれば、誤って入場したり、一時的に入場したりした場合の即時退場であると判断し、入場時に実行された課金処理の取り消しを要求するキャンセル要求を施設サーバ1に対して送信するようにしたので、誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにすることができ、その通過を取り消すなどの負担を利用者に負わせることがなく、実用効果の高いものとなる。
【0032】
携帯電話装置4は、施設サーバ1からキャンセル不可応答を受信した場合にはキャンセル不可報知を行い、キャンセル許可通知を受信した場合にはキャンセル完了報知を行うようにしたから、施設利用者は現在の状況を知ることができる。
【0033】
なお、上述した第1実施例においては、入場時に入場料を徴収する課金処理(入場処理)を実行するようにしたが、施設利用者に入場したことに対する特典として、例えば、ポイントを付与する場合に、入場時にポイントを加算する更新処理を実行したのち、誤った通過などによる即時退場が検出された場合には、このポイントを元の値に戻す処理を実行するようにしてもよい。
(実施例2)
【0034】
以下、この発明の第2実施例について図6を参照して説明する。
なお、上述した第1実施例においては、入場検出時に入場料金の課金処理が行われる場合を例示したが、この第2実施例においては、退常時に料金を精算する場合を示したものである。
ここで、両実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0035】
図6は、第2実施例において、ゲート装置2の通過時に非接触ICカード処理部49の起動に応じて実行される携帯電話装置4の動作を示したフローチャートである。
先ず、携帯電話装置4は、その非接触ICカード処理部49とゲート装置2側のカード読取装置3との間での交信によってゲート装置2からゲート情報(ゲートID、入退場種別)を受信すると(ステップD1)、この入退場種別に基づいて入場したか否かを判別する(ステップD2)。いま、施設入場の場合には(ステップD2でYES)、自己の「ユーザID」を付加した入場要求を非接触ICカード処理部49から送信する(ステップD3)。
【0036】
ここで、ゲート装置2は、携帯電話装置4からの入場要求を受信すると、正規なカードか否かを判別し、その判別結果に応じて入場許可を「ゲートID」と共にその要求元の携帯電話装置4に送信する。携帯電話装置4は、ゲート装置2から入場許可を受信すると(ステップD4)、「ゲートID」と共に現在時刻を「入場時刻」として記録する入場記録を行う(ステップD5)。
【0037】
一方、携帯電話装置4は、ゲート通過が退場であれば(ステップD2でNO)、入場記録の有無を調べ(ステップD6)、入場記録が無ければ、エラー報知処理の実行に移るが(ステップD18)、入場記録が有れば(ステップD6でYES)、「入場時刻」と「現在時刻」とを比較して入場時刻からの経過時間をチェックし(ステップD7)、入場時刻から所定時間内(例えば、5分以内)かを調べる(ステップD8)。いま、前回の入場時から今回の退場時までが所定時間を越えていれば(ステップD8でNO)、自己の「ユーザID」を付加した精算要求を非接触ICカード処理部49から送信する(ステップD14)。
【0038】
ここで、施設サーバ1は、携帯電話装置4から発信された精算要求をゲート装置2を介して受信すると、精算金額を計算したのち、この精算金額と共に「ユーザID」を電子マネー管理センタ5に送信する。マネー管理センタ5は、ユーザデータベース5Aをアクセスし、受信した「ユーザID」対応の電子マネーの残高から精算金額を減額してその残高を更新する精算処理を実行するほか、その処理結果(今回徴収した精算金額、マネー残高)を施設サーバ1に対して送信する。施設サーバ1は、この精算処理結果(精算金額、マネー残高)をゲート装置2を介して要求元の携帯電話装置4に送信する。
【0039】
携帯電話装置4は、施設サーバ1からの精算処理結果(精算金額、マネー残高)を受信すると(ステップD15)、精算済み報知処理を実行し、精算金額、マネー残高を表示部47から表示させると共に、サウンドスピーカ48から報知音を出力させる(ステップD16)。そして、受信した「ゲートID」と共に現在時刻を「退場時刻」として記録する退場記録を行う(ステップD17)。
【0040】
また、前回の入場時から今回の退場時までの経過時間が所定時間内であれば(ステップD8でYES)、前回の入場時に受信した「ゲートID」と今回の退場時に受信した「ゲートID」とを比較し、同一のゲート装置2を通過した場合かを判別する(ステップD9)。その結果、異なるゲート装置2であれば、ステップD14に移って精算要求を行うが、同一のゲート装置2を通過した場合には(ステップD9でYES)、誤って入場したり、一時的に入場したりした場合の即時退場であると判断し、入場記録の取り消しを要求する入場キャンセル要求を「ユーザID」と共に非接触ICカード処理部49から送信する(ステップD10)。
【0041】
施設サーバ1は、携帯電話装置4から発信された入場キャンセル要求をゲート装置2を介して受信すると、上述した第1実施例と同様に、そのキャンセル要求を許可するか否かを判別し、その判別結果に応じてキャンセル不可応答あるいはキャンセル許可応答を行う。ここで、携帯電話装置4では施設サーバ1からキャンセル不可応答を受信した場合には(ステップD11でNO)、ステップD14に移って精算要求を行うが、キャンセル許可応答を受信した場合には(ステップD11でYES)、キャンセル完了を報知し、表示部47からメッセージを表示させると共に、サウンドスピーカ48から報知音を出力させるほか(ステップD12)、上述の入場記録をクリアする処理を行う(ステップD13)。
【0042】
以上のように、この第2実施例において携帯電話装置4は、入場検出時に入場記録を行い、退場検出時に入場検出から所定時間以内での退場であれば、誤って入場したり、一時的に入場したりした場合の即時退場であると判断し、精算処理を実行せずに入場記録をクリアするようにしたので、誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにすることができ、その通過を取り消すなどの負担を利用者に負わせることがないなど、実用効果の高いものとなる。
【0043】
前回の入場時から今回の退場時までの経過時間が所定時間を越えていれば、精算処理の実行に伴って精算済み報知を行い、所定時間内であれば、入場キャンセル処理の実行に伴ってキャンセル完了報知を行うようにしたので、施設利用者は現在の状況を知ることができる。
【0044】
また、上述した第1及び第2実施例においては、退場検出時に入場検出から所定時間以内での退場であれば、入場時の課金処理の取り消しあるいは入場記録の取り消しを要求するようにしたが、これとは逆に、退場検出に応じて退場処理が実行された場合に、この退場検出から所定時間以内での入場検出に応じて退場処理の取り消しを要求するようにしてもよい。この場合、誤って退場したり、一時的に退場したりした場合の即時入場であれば、退場とはみなされないので、上述した第1及び第2実施例と同様の効果を有する。
(実施例3)
【0045】
以下、この発明の第3実施例について図7を参照して説明する。
なお、上述した第1及び第2実施例においては、入退場に応じて課金処理を実行する場合を示したが、この第3実施例において携帯電話装置4は、通過検出から所定時間以内での逆方向通過が検出されなかった場合に、情報提供サービスを享受するサービス要求を施設サーバ1に対して行うようにしたものである。
ここで、第1、第3実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第3実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0046】
施設サーバ1は、各アトラクション案内や施設案内、特典などの各種の情報(文字、画像、音声情報など)を提供する情報提供サービスを実施しており、施設利用者からの要求に応じて各種の情報を提供するようにしている。この場合、携帯電話装置4は、情報提供サービスを享受可能な状態に設定するか否かを任意に選択可能となっており、サービスを享受可能な状態で入場から所定時間以内に退場しなかった場合に、施設サーバ1に対してサービス要求を行うようにしている。
【0047】
図7は、第3実施例において、ゲート装置2の通過時に非接触ICカード処理部49の起動に応じて実行される携帯電話装置4の動作を示したフローチャートである。
先ず、携帯電話装置4は、その非接触ICカード処理部49とゲート装置2側のカード読取装置3との間での交信によってゲート装置2からゲート情報(ゲートID、入退場種別)を受信すると(ステップE1)、この入退場種別に基づいて入場記録あるいは退場記録を行う(ステップE2)。
【0048】
そして、サービスを享受可能な状態に設定されているか否かをチェックし(ステップE3)、その設定が無ければ、このフローから抜けるが、その設定が有れば(ステップE3でYES)、時間カウンタ(図示せず)は計測動作中か否かを調べる(ステップE4)。この時間カウンタは、前回の通過時から所定時間内に逆方向通過があったか否か、例えば、前回の入場時から5分以内に退場したか、あるいは前回の退場時から5分以内に入場したかを判別するための時間(5分)を計測するもので、この時間カウンタが計測中でなければ(ステップE4でNO)、その計測動作を開始させる(ステップE5)。
【0049】
一方、時間カウンタが計測動作中であれば(ステップE4でYES)、そのタイムアウトを検出したか、つまり、前回の入場時/退場時から今回の入場/退場までに所定時間(例えば、5分)経過したか否かを調べる(ステップE6)。いま、タイムアウトとなって所定時間が経過した場合には(ステップE6でYES)、入場記録/退場記録から「ゲートID」を読み出すと共に、サービス情報の提供を要求するサービス要求を「ゲートID」と自己の「メールアドレス」と共に、施設サーバ1を宛先としてメール送信する(ステップE9)。この場合、施設サーバ1側では、受信した「ゲートID」対応のサービス情報を読み出して要求元の「メールアドレス」宛に送信するようにしている。
【0050】
また、タイムアウト前であれば(ステップE6でNO)、つまり、前回の入場時/退場時から所定時間が経過する前に入場/退場を検出した場合には、前回記録と今回記録の「ゲートID」と「入退場種別」を比較し、同一の「ゲートID」で、逆方向への通過であるか否かを調べる(ステップE7)。いま、「ゲートID」が異なる場合、つまり、異なるゲート装置を通過した場合には(ステップE7でNO)、通常の入場/退場として取り扱うために、このフローの終了となるが、同一のゲート装置2を通過した場合には(ステップE7でYES)誤って入場/退場したり、一時的に入場/退場したりした場合の即時退場/入場であると判断し、上述のサービス要求を行わずにステップE8に移り、記録済みの入退場情報をクリアする。
【0051】
以上のように、この第3実施例において携帯電話装置4は、通過検出から所定時間以内での逆方向通過が検出されなかった場合に、情報提供サービスを享受するサービス要求を施設サーバ1に対して行うようにしたので、誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにすることができ、本来の通過であるかを確認したうえで、情報提供サービスを享受することが可能となる。このため、携帯電話装置4側ではデータ量の多い情報を無駄に受信して記憶することがなく、無駄な電力やメモリの消耗を防ぐことができ、また、施設側でも不用な人に無駄に情報を提供してしまうこともない。
【0052】
時間カウンタがタイムアウトとなって所定時間が経過した場合には、サービス要求を施設サーバ1にメール送信し、タイムアウト前であれば、サービス要求を行わないようにすることができるほか、タイムアウト前であれば、記録済みの入退場情報を削除するようにしたので、時間カウンタを参照することで、誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにすることができる。
【0053】
上述した第3実施例においては、施設サーバ1を宛先としてサービス要求をメール送信するようにしたが、施設内に無線LAN(構内通信網)が構築されている環境下では、携帯電話装置4に無線LAN機能を設けることによって無線LANを介して情報の送受信するようにしてもよい。
(実施例4)
【0054】
以下、この発明の第4実施例について図8を参照して説明する。
なお、上述した第1〜3実施例においては、携帯電話装置4が主体となる場合を例示したが、この第4実施例においては、第3実施例に示したような情報提供サービスを施設サーバ1が主体となって実施する場合である。
ここで、第1、第4実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第4実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0055】
この第4実施例においても第3実施例と同様に、施設サーバ1は、各アトラクション案内や施設案内、特典などの各種の情報(文字、画像、音声情報など)を提供する情報提供サービスを実施しており、施設利用者からの要求に応じて各種の情報を提供するようにしている。この場合、携帯電話装置4は、情報提供サービスを享受可能な状態に設定するか否かを任意に選択可能となっている。また、携帯電話装置4は、同一のゲート装置2において前回の通過時から所定時間内に逆方向通過があった場合に、そのゲート装置2を介して施設サーバ1に逆方向通過が有ったことを通知するようにしている。
【0056】
図8は、第4実施例において、携帯電話装置4がゲート装置2を通過した際に実行される施設サーバ1側の動作概要を示したフローチャートである。
先ず、施設サーバ1は、ゲート装置2を介して携帯電話装置4が通過したことを検出すると、その携帯電話装置4から「ユーザID」、ゲート装置2から「ゲートID」、「入退場種別」を受信したのち(ステップF1)、その携帯電話装置4に対して情報提供サービスを受けるか否かを問い合わせるサービス要否の確認信号をゲート装置2を介して携帯電話装置4に送信する(ステップF2)。なお、携帯電話装置4側では、サービス要否の確認信号を受信すると、情報提供サービスを享受可能な状態に設定されているか否かを判別し、その設定が有れば、サービスを享受することを示すサービス要求をゲート装置2を介して施設サーバ1に送信する。
【0057】
施設サーバ1は、携帯電話装置4からサービス要求の受信有無をチェックし(ステップF3)、サービス要求が無ければ、このフローから抜けるが、サービス要求を受信した場合には(ステップF3でYES)、受信した「ユーザID」に基づいてその「メールアドレス」を特定し、この「メールアドレス」を受信した「ゲートID」に対応付けて記録する(ステップF4)。この場合、施設サーバ1は、ユーザデータベース(図示せず)をアクセスして「ユーザID」対応の「メールアドレス」を読み出すようにしているが、非接触ICカード利用の無線通信によって携帯電話装置4から「メールアドレス」を受信するようにしてもよい。
【0058】
そして、施設サーバ1は、時間カウンタ(図示せず)は計測動作を開始させる(ステップF5)。この時間カウンタは、例えば、同じ施設利用者が前回の入場時から5分以内に同じゲートを退場したか、あるいは前回の退場時から5分以内に同じゲートを入場したかを判別するための時間(5分)を計測するもので、この時間カウンタがタイムアウトしたか否かに基づいて前回の入場時/退場時から今回の入場/退場までに所定時間(5分)が経過したか否かを調べる(ステップF6)。
【0059】
いま、タイムアウトとなって所定時間が経過した場合には(ステップF6でYES)、上述の「メールアドレス」宛に「ゲートID」対応のサービス情報を読み出してメール送信する(ステップF6)。また、タイムアウト前であれば(ステップF6でNO)、携帯電話装置4から逆方向通過有りを示す通知をゲート装置2を介して受信したかを調べる(ステップF7)。この場合、同じ施設利用者が前回の入場時/退場時からタイムアウトになる前に同じゲートを退場/入場した場合には、携帯電話装置4から逆方向通過有りが通知されるので(ステップF7でYES)、上述の情報提供サービスを実施せずに、このフローから抜ける。
【0060】
以上のように、この第4実施例において施設サーバ1は、カード読取装置3の位置を携帯電話装置4が通過したことが検出されてから所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別し、その判別結果に応じて当該携帯電話装置4に対してサービス情報を送信する処理を実行するようにしたから、誤った通過あるいは一時的な通過を本来の通過とはみなさないようにすることができ、本来の通過であるかを確認したうえで、情報を提供することが可能となる。このため、携帯電話装置4側ではデータ量の多い情報を無駄に受信して記憶することがなく、無駄な電力やメモリの消耗を防ぐことができ、また、施設側でも不用な人に無駄に情報を提供してしまうこともない。
【0061】
なお、上述した第4実施例において施設サーバ1は、施設利用者に対して、例えば、各アトラクション案内や施設案内、特典などの各種の情報(文字、画像、音声情報など)を提供するようにしたが、レストランなどで入店待ちしている顧客から事前に注文を受け付けるようにしてもよい。この場合においても所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別し、入店待ちしている顧客が直ぐ帰ってしまった場合にその顧客からの注文を即座にキャンセルするようにしてもよい。
また、第4実施例は、交通機関の自動改札機(ゲート装置)に接続された駅の管理サーバに適用してもよい。
【0062】
上述した第1〜第4実施例において、ゲート装置2は、入退場共用とした場合を例示したが、もちろん、入場専用ゲート、退場専用ゲートであっても同様に適用可能である。この場合、逆方向通過の検出時に前回の通過ゲートと今回の通過ゲートとを比較して同一かを判別する必要はない。その他、携帯電話装置に限らず、例えば、PDA、電子カメラ、電子腕時計、音楽再生機などの携帯端末装置であっても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】有料施設の入退場口をその施設利用者が通過したことを管理する通過管理システムを示したブロック図。
【図2】施設サーバ1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】携帯電話装置4の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図4】ゲート装置2の通過時に非接触ICカード処理部49の起動に応じて実行される携帯電話装置4の動作を示したフローチャート。
【図5】携帯電話装置4からの要求に応じて実行される施設サーバ1、電子マネー管理センタ5側の動作概要を示したフローチャート。
【図6】第2実施例において、ゲート装置2の通過時に非接触ICカード処理部49の起動に応じて実行される携帯電話装置4の動作を示したフローチャート。
【図7】第3実施例において、ゲート装置2の通過時に非接触ICカード処理部49の起動に応じて実行される携帯電話装置4の動作を示したフローチャート。
【図8】第4実施例において、携帯電話装置4がゲート装置2を通過した際に実行される施設サーバ1側の動作概要を示したフローチャート。
【符号の説明】
【0064】
1 施設サーバ
2 ゲート装置
3 非接触カード読取装置
4 携帯電話装置
5 電子マネー管理センタ
6 通信ネットワーク
11、41 CPU
12、42 記憶部
47 表示部
48 サウンドスピーカ
49 非接触ICカード処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触ICカード読取装置の位置を通過したことを検出する非接触ICカード処理部を備えた携帯端末装置であって、
前記非接触ICカード処理部による通過検出から所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別する判別手段と、
この判別手段によって所定時間以内での逆方向通過か否かの判別が行われた場合に、その判別結果に応じて所定処理を実行する処理制御手段と、
を具備したことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
施設への入場検出に応じて入場処理が実行された場合に、前記処理制御手段は、この入場検出から前記所定時間以内での退場検出に応じて前記入場処理を取り消すための処理を前記所定処理として実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項3】
施設からの退場検出に応じて退場処理が実行された場合に、前記処理制御手段は、この退場検出から前記所定時間以内での入場検出に応じて前記退場処理を取り消すための処理を前記所定処理として実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記非接触ICカード読取装置の位置を通過したことが前記非接触ICカード処理部によって検出される毎に、その通過事実を記録する通過記録手段を更に設け、
前記処理制御手段は、前記判別手段によって所定時間以内での逆方向通過が検出されたと判別された場合に、前回の通過事実の記録を無効とする無効処理を実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記処理制御手段は、通過検出から所定時間以内での逆方向通過が検出されなかった場合に、所定処理を実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記処理制御手段は、通過検出から所定時間以内での逆方向通過が検出されなかった場合に、情報提供サービスを享受するサービス要求処理を前記所定処理として実行する、
ようにしたことを特徴とする請求項6記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記所定処理が実行された際に、あるいは前記所定処理が実行されなかった場合に、その旨を報知する報知手段を更に設けた、
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記非接触ICカード処理部による通過検出時に、前記所定時間を計測する計測手段を更に設け、
前記判別手段は、前記計測手段によって所定時間が計測される前に逆方向への通過があったか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項9】
非接触ICカード読取装置と交信する非接触ICカード装置が当該読取装置の位置を通過した際に、その通過に応じた処理を実行する通過管理システムであって、
前記非接触ICカード読取装置の位置を前記カード装置が通過したことが検出されてから所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別する判別手段と、
この判別手段によって所定時間以内での逆方向通過か否かの判別が行われた場合に、その判別結果に応じて所定処理を実行する処理制御手段と、
を具備したことを特徴とする通過管理システム。
【請求項10】
コンピュータに対して、
非接触ICカード読取装置の位置を通過したことを検出する非接触ICカード処理部による通過検出から所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別する機能と、
前記所定時間以内での逆方向通過か否かの判別が行われた場合に、その判別結果に応じて所定処理を実行する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータに対して、
非接触ICカード読取装置の位置と交信する非接触ICカード装置が当該読取装置の位置を通過したことが検出されてから所定時間以内に前回とは逆の方向への通過が検出されたか否かを判別する機能と、
前記所定時間以内での逆方向通過か否かの判別が行われた場合に、その判別結果に応じて所定処理を実行する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−299379(P2008−299379A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141653(P2007−141653)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】