説明

携帯端末装置

【課題】切り替えのための操作を行わなくとも、気導音を発生するモードと、振動を人体に伝えることにより音声を伝えるモードとの双方を自動的に切り替えることができる携帯端末装置を提供する。
【解決手段】携帯端末装置100は、筐体がその他の筐体部分に対して収納形態と使用形態との間で相対的に移動する可動部(110,120)として設けられており、出力する音声に対応して振動する少なくとも1つの振動子123aと、振動子123aの振動が伝えられて振動して、気導音を発生する共鳴部125と、振動子123aの振動が伝えられて振動して、人体に振動を伝える接触部123と、収納形態では、第1の音声伝達モードとし、使用形態では、第2の音声伝達モードとするように、可動部(110,120)の移動に対応して音声伝達モードの切り替えを行う切り替え手段(突起部113と、レバー126と、振動抑制部127と、付勢部材128)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動を人体に伝えることにより音声を伝える振動子を有する携帯端末装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話端末等の携帯端末装置では、受信した音声等を気導音として発生させるスピーカを備えている。このスピーカからの音声は、静かな環境中で使用する場合には、明瞭に聞こえるが、騒音の大きな環境下では、聞き取りづらい場合もあった。
【0003】
一方、骨伝導と呼ばれる手法を用いて音声を伝える携帯端末装置も既に実用化されている。骨伝導では、振動子を振動させて人体の主に頭蓋骨に振動を伝え、頭蓋骨の振動を直接蝸牛に伝えて音声を聴覚神経に伝える。したがって、騒音環境下であっても、聞き取りやすい音声伝達を実現可能である。
【0004】
特許文献1には、骨伝導スピーカを有する携帯電話装置において、骨伝導スピーカにより生じる振動を着信報知用の振動に用いる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−319022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の手法では、難聴者を利用者として想定していることもあり、着信報知が振動として利用者に伝わるだけである。したがって、着信時に通常の着信音や音楽等を鳴らすような利用ができなかった。
また、音楽等を鳴らすために別途、通常の気導音を発するスピーカを設けると、その切り替え操作が必要となり、操作が煩雑であるという問題があった。
【0007】
本発明の課題は、少なくとも1つの振動子を用いて、切り替えのための操作を行わなくとも、気導音を発生するモードと、振動を人体に伝えることにより音声を伝えるモードとの双方を自動的に切り替えることができる携帯端末装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0009】
(1)本発明は、筐体(110,210,310,120,220,320)の少なくとも一部がその他の筐体部分に対して収納形態と使用形態との間で相対的に移動する可動部(110,210,310,120,220,320)として設けられており、出力する音声に対応して振動する少なくとも1つの振動子(123a,223a,323a,423a,425a)と、前記振動子の振動が伝えられて振動して、気導音を発生する共鳴部(125,225,325,425)と、前記振動子の振動が伝えられて振動して、人体に接触させられることにより前記人体に振動を伝える接触部(123,223,323,423)と、前記収納形態では、前記共鳴部を介して音声を伝達する第1の音声伝達モードとし、前記使用形態では、前記接触部を介して音声を伝達する第2の音声伝達モードとするように、前記可動部の移動に対応して音声伝達モードの切り替えを行う切り替え手段(113,126,127,128,224a,224b,313,412)と、を備える携帯端末装置を提案している。
【0010】
この発明によれば、筐体の少なくとも一部は、その他の筐体部分に対して収納形態と使用形態との間で相対的に移動する可動部として設けられている。振動子は、少なくとも1つ設けられており、出力する音声に対応して振動する。共鳴部は、振動子の振動が伝えられて振動して、気導音を発生する。接触部は、振動子の振動が伝えられて振動して、人体に接触させられることにより人体に振動を伝える。切り替え手段は、収納形態では、共鳴部を介して音声を伝達する第1の音声伝達モードとし、使用形態では、接触部を介して音声を伝達する第2の音声伝達モードとするように、可動部の移動に対応して音声伝達モードの切り替えを行う。したがって、携帯端末装置は、切り替えのための操作を行わなくとも、気導音を発生する第1の音声伝達モードと、振動を人体に伝えることにより音声を伝える第2の音声伝達モードとの双方を自動的に切り替えることができる。
【0011】
(2)本発明は、(1)に記載の携帯端末装置において、前記振動子(423a,425a)は、前記共鳴部(425)に振動を伝える第1の振動子(425a)と、前記接触部(423)に振動を伝える第2の振動子(423a)とを備えており、前記切り替え手段(412)は、前記第1の振動子と前記第2の振動子とのいずれかを選択して駆動することにより、音声伝達モードの切り替えを行うこと、を特徴とする携帯端末装置(400)を提案している。
【0012】
この発明によれば、振動子は、共鳴部に振動を伝える第1の振動子と、接触部に振動を伝える第2の振動子とを備えている。切り替え手段は、第1の振動子と第2の振動子とのいずれかを選択して駆動することにより、音声伝達モードの切り替えを行う。したがって、携帯端末装置は、可動部の状態に応じて駆動する振動子を選択したり、利用者に伝える音声情報に応じて振動子を選択(例えば、着信時には第1の振動子を選択する等)したりすることができる。よって、携帯端末装置は、状況に応じてより細かく音声伝達モードの切り替えを行える。
【0013】
(3)本発明は、(1)又は(2)に記載の携帯端末装置において、前記切り替え手段(412)は、前記使用形態であっても、外部からの着信報知を行う場合には、前記第2の音声伝達モードに切り替えること、を特徴とする携帯端末装置(400)を提案している。
【0014】
この発明によれば、切り替え手段は、使用形態であっても、外部からの着信報知を行う場合には、第2の音声伝達モードに切り替える。したがって、使用形態で携帯端末装置を置いてあったとしても、着信があることを利用者に報知できる。
【0015】
(4)本発明は、(1)に記載の携帯端末装置において、前記切り替え手段(113,126,127,128,224a,224b,313)は、前記可動部(110,210,310,120,220,320)の移動力を利用して前記第1の音声伝達モードと前記第2の音声伝達モードとの切り替えを行うこと、を特徴とする携帯端末装置(100,200,300)を提案している。
【0016】
この発明によれば、切り替え手段は、可動部の移動力を利用して第1の音声伝達モードと第2の音声伝達モードとの切り替えを行う。したがって、アクチュエータ等を用意することなく、音声伝達モードの切り替えを行える。
【0017】
(5)本発明は、(4)に記載の携帯端末装置において、前記接触部(123)及び前記共鳴部(125)は、前記振動子(123a)の振動が伝わるように前記振動子に対して常に接続されており、前記切り替え手段(113,126,127,128)は、前記可動部(110,120)の移動に応じて、前記共鳴部に接触して、前記共鳴部の振動を抑制する振動抑制部(127)を備えること、を特徴とする携帯端末装置(100)を提案している。
【0018】
この発明によれば、接触部及び共鳴部は、振動子の振動が伝わるように振動子に対して常に接続されている。切り替え手段は、可動部の移動に応じて、共鳴部に接触して、共鳴部の振動を抑制する振動抑制部を備える。したがって、共鳴部に振動が確実に伝わることから気導音を効率よく発生できるとともに、第2の音声伝達モードの場合に、気導音の発生を抑制でき、音声伝達モードの切り替えを行える。
【0019】
(6)本発明は、(5)に記載の携帯端末装置において、軸部(130)と、前記軸部を中心として相対的に回転可能な第1の筐体(110)及び第2の筐体(120)と、を前記可動部として備え、前記第1の筐体及び前記第2の筐体は、前記収納形態と前記使用形態との間で相対的に回転移動するように設けられており、前記振動抑制部(127)は、前記第1の筐体及び前記第2の筐体の相対的な回転移動力を利用して前記収納形態において前記共鳴部に接触させられること、を特徴とする携帯端末装置を提案している。
【0020】
この発明によれば、携帯端末装置は、軸部と、軸部を中心として相対的に回転可能な第1の筐体及び第2の筐体とを可動部として備える。第1の筐体及び第2の筐体は、収納形態と使用形態との間で相対的に回転移動するように設けられている。振動抑制部は、第1の筐体及び第2の筐体の相対的な回転移動力を利用して収納形態において共鳴部に接触させられる。したがって、折りたたみ型の携帯端末装置において、別途アクチュエータ等を備えることなく、第1の音声伝達モードと、第2の音声伝達モードとの双方を切り替えて利用できる。
【0021】
(7)本発明は、(4)に記載の携帯端末装置において、前記接触部(223)は、前記振動子(223a)の振動が伝わるように前記振動子に対して常に接続されており、前記切り替え手段(224a,224b)は、前記共鳴部(225)と前記振動子との間を接続する接続部(224a,224b)を備え、前記接続部は、前記共鳴部と前記振動子とを接続して前記振動子の振動が前記共鳴部へと伝わる状態と、前記共鳴部と前記振動子との接続を解除して前記振動子の振動が前記共鳴部へと伝わらない状態とに、前記可動部(210,220)の移動により切り替えること、を特徴とする携帯端末装置(200)を提案している。
【0022】
この発明によれば、接触部は、振動子の振動が伝わるように振動子に対して常に接続されている。切り替え手段は、共鳴部と振動子との間を接続する接続部を備える。接続部は、共鳴部と振動子とを接続して振動子の振動が共鳴部へと伝わる状態と、共鳴部と振動子との接続を解除して振動子の振動が共鳴部へと伝わらない状態とに、可動部の移動により切り替える。したがって、アクチュエータ等を用意することなく、音声伝達モードの切り替えを行える。
【0023】
(8)本発明は、(7)に記載の携帯端末装置において、第1の筐体(210)と、前記第1の筐体に対して収納形態と使用形態との間で相対的にスライド移動可能に設けられた第2の筐体(220)と、を前記可動部として備え、前記接続部(224a,224b)は、前記第1の筐体と前記第2の筐体とのそれぞれに設けられており、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが相対移動することにより前記収納形態において接続した状態となり、前記使用形態において接続が解除された状態となること、を特徴とする携帯端末装置(200)を提案している。
【0024】
この発明によれば、携帯端末装置は、第1の筐体と、第1の筐体に対して収納形態と使用形態との間で相対的にスライド移動可能に設けられた第2の筐体とを前記可動部として備える。接続部は、第1の筐体と第2の筐体とのそれぞれに設けられており、第1の筐体と第2の筐体とが相対移動することにより収納形態において接続した状態となり、使用形態において接続が解除された状態となる。したがって、スライド型の携帯端末装置において、別途アクチュエータ等を備えることなく、第1の音声伝達モードと、第2の音声伝達モードとの双方を切り替えて利用できる。
【0025】
(9)本発明は、(7)に記載の携帯端末装置において、軸部(330)と、前記軸部を中心として相対的に回転可能な第1の筐体(310)及び第2の筐体(320)と、を前記可動部として備え、前記第1の筐体及び前記第2の筐体は、収納形態と使用形態との間で相対的に回転移動するように設けられており、前記振動子(323a)及び前記接触部は、前記第2の筐体に設けられており、前記共鳴部(325)は、前記第1の筐体に設けられており、前記接続部(313)は、少なくとも前記第1の筐体に設けられており、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが相対移動することにより前記収納形態において接続した状態となり、前記使用形態において接続が解除された状態となること、を特徴とする携帯端末装置(300)を提案している。
【0026】
この発明によれば、携帯端末装置は、軸部と、軸部を中心として相対的に回転可能な第1の筐体及び第2の筐体とを可動部として備える。第1の筐体及び第2の筐体は、収納形態と使用形態との間で相対的に回転移動するように設けられている。振動子及び接触部は、第2の筐体に設けられている。共鳴部は、第1の筐体に設けられている。接続部は、少なくとも第1の筐体に設けられており、第1の筐体と第2の筐体とが相対移動することにより収納形態において接続した状態となり、使用形態において接続が解除された状態となる。したがって、折りたたみ型の携帯端末装置において、別途アクチュエータ等を備えることなく、第1の音声伝達モードと、第2の音声伝達モードとの双方を切り替えて利用できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、切り替えのための操作を行わなくとも、気導音を発生するモードと、振動を人体に伝えることにより音声を伝えるモードとの双方を自動的に切り替えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1実施形態の携帯端末装置100を示す斜視図である。
【図2】携帯端末装置100の一部を図1中の矢印A−Aで切断した断面図である。
【図3】携帯端末装置100を閉じた収納形態を図2と同様にして示した断面図である。
【図4】第2実施形態の携帯端末装置200を示す斜視図である。
【図5】携帯端末装置200の一部を図4中の矢印B−Bで切断した断面図である。
【図6】第3実施形態の携帯端末装置300を示す斜視図である。
【図7】携帯端末装置300の一部を図6中の矢印C−Cで切断した断面図である。
【図8】携帯端末装置300を閉じた収納形態を図7と同様にして示した断面図である。
【図9】第4実施形態の携帯端末装置400を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0030】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の携帯端末装置100を示す斜視図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
【0031】
第1実施形態の携帯端末装置100は、第1の筐体110と、第2の筐体120とが軸部130を中心として回転移動可能な可動部として形成された、折りたたみ可能な携帯電話端末である。
図1は、第1の筐体110及び第2の筐体120を開いた状態である使用形態を示しており、以下、第1の筐体110及び第2の筐体120それぞれが折りたたんだときに対向し合う面、すなわち、図1において見えている側の面を表面と呼ぶ。一方、第1の筐体110及び第2の筐体120それぞれが折りたたんだ収納形態のときに外側に露呈している側の面、すなわち、図1において隠れている側の面を裏面と呼ぶ。
【0032】
第1の筐体110の表面には、操作キー111と、マイク112と、突起部113とが設けられている。
【0033】
操作キー111は、数字や文字入力、各種選択等を行うときに操作される操作部材である。
【0034】
マイク112は、通話時の音声を入力するマイクである。
【0035】
突起部113は、後述する孔部122と対応する位置に設けられており、表面側に突出している。突起部113は、収納形態において、孔部122を通して第2の筐体120内に挿入される。
【0036】
第2の筐体120の表面には、メインディスプレイ121と、孔部122と、接触部123とが設けられている。
【0037】
メインディスプレイ121は、携帯端末装置100の各種情報を表示する表示部である。
【0038】
孔部122は、突起部113と対応する第2の筐体120の表面位置に設けられた貫通孔である。
【0039】
接触部123は、骨伝導を利用して音声を伝えるときに利用される部分であり、後述する振動子123a(図2参照)の振動が伝えられて振動する。接触部123は、利用者の頭部等に接触させられることにより、利用者の頭蓋骨等に振動を伝える。
骨伝導に関する部分の詳細については、後述する。
【0040】
図2は、携帯端末装置100の一部を図1中の矢印A−Aで切断した断面図である。
第2の筐体120内には、振動子123aと、接続部124と、共鳴部125と、レバー126と、振動抑制部127と、付勢部材128とが設けられている。
【0041】
振動子123aは、不図示の駆動回路により駆動されて、音声信号に応じた振動を行う。また、振動子123aの表面側には、接触部123が接着剤等を用いて一体となって設けられており、振動子123aの振動は、そのまま接触部123へ伝わる。振動子123aとしては、例えば、圧電素子を積層したバイモルフ型振動子を用いることができる。
【0042】
接続部124は、振動子123aと共鳴部125とを接続して、振動子123aの振動を共鳴部125へ伝える部材である。接続部124は、一方(表面側)の面が振動子123aの裏面側に接着剤等により一体に取り付けられている。また、接続部124は、他方(裏面側)の面が共鳴部125の表面側に接着剤等により一体に取り付けられている。
【0043】
共鳴部125は、一方(裏面側)の面が第2の筐体120の裏面に露出して設けられており、他方(表面側)の面が接着剤等を介して接続部124と一体となるように接触している。共鳴部125は、接続部124を介して振動子123aから振動が伝えられて、その振動により自らが共鳴して気導音を発生することが可能である。本実施形態の共鳴部125は、中央に空洞を有した共鳴箱となっている。
【0044】
レバー126は、第2の筐体120内で揺動可能なように設けられた部材である。レバー126は、支点126aを中心として揺動可能なように第2の筐体120に支持されており、第1の端部126bが孔部122の近傍に設けられている。この第1の端部126bは、収納形態において、突起部113が当接してレバー126を揺動させることができるようになっている。また、支点126aを挟んで第1の端部126bとは反対側にある第2の端部126cには、振動抑制部127が設けられている。
【0045】
振動抑制部127は、レバー126の第2の端部126cに対して揺動可能なように支持されている略直方体形状の部材である。振動抑制部127は、収納形態において、共鳴部125に接触して、共鳴部125の振動を抑制する。
【0046】
付勢部材128は、収納形態において、レバー126の第1の端部126bを表面側に付勢するコイルバネである。
【0047】
図2に示す使用形態では、付勢部材128の付勢力により振動抑制部127が共鳴部125に押し付けられることにより、共鳴部125の振動を抑制している。よって、使用形態では、共鳴部125は、共鳴することができず、気導音が発生しない。この使用形態では、振動子123aの振動は、接触部123に伝えられているので、利用者は、接触部123を頭蓋骨等に当て付けることにより、骨伝導を利用して音声を聞き取ることができる第1の音声伝達モードを利用可能である。
【0048】
図3は、携帯端末装置100を閉じた収納形態を図2と同様にして示した断面図である。
収納形態とすると、突起部113が孔部122を通ってレバー126の第1の端部126bを押し、付勢部材128の付勢力に抗してレバー126を図3中で左方向に回転(揺動)させる。これにより、振動抑制部127は、共鳴部125から離れ、共鳴部125は、振動子123aの振動により共鳴して、気導音を発することができる。この収納形態では、振動子123aの振動に応じて共鳴部125が気導音を発することにより利用者に音声を伝える第2の音声伝達モードを利用可能である。
【0049】
以上説明したように、第1実施形態によれば、突起部113と、レバー126と、振動抑制部127と、付勢部材128とを切り替え手段として備えることにより、第1の音声伝達モード(気導音を利用)と第2の音声伝達モード(骨伝導を利用)とを切り替える。したがって、第1の筐体110と第2の筐体120とを相対的に回転させて開閉するだけで、切り替えのための操作を行わなくとも、気導音を発生する第1の音声伝達モードと、振動を人体に伝えることにより音声を伝える第2の音声伝達モードとの双方を自動的に切り替えることができる。また、1つの振動子123aのみを用いて、これら2つの音声伝達の方式を選択的に利用するので、装置の小型化及び軽量化を図ることができる。
【0050】
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態の携帯端末装置200を示す斜視図である。
第2実施形態の携帯端末装置200は、第1の筐体210と、第2の筐体220とが相対的にスライド移動可能な可動部として形成された、いわゆるスライド型の携帯電話端末である。
図4は、第1の筐体210及び第2の筐体220を開いた状態である使用形態を示している。以下、第1の筐体210及び第2の筐体220の図4において見えている側の面を表面と呼ぶ。一方、第1の筐体210及び第2の筐体220図4において隠れている側の面を裏面と呼ぶ。
【0051】
第1の筐体210の表面には、第1の操作キー211と、マイク212とが設けられている。
第1の操作キー211は、数字や文字入力、各種選択等を行うときに操作される操作部材である。
マイク212は、通話時の音声を入力するマイクである。
【0052】
第2の筐体220の表面には、メインディスプレイ221と、第2の操作キー222と、接触部223とが設けられている。
【0053】
メインディスプレイ221は、携帯端末装置200の各種情報を表示する表示部である。
【0054】
第2の操作キー222は、第1の操作キー211が第2の筐体220により隠れてしまう収納形態(図5(b)の形態)であっても、基本的な操作を行うことができるように設けられている操作部材である。
【0055】
接触部223は、骨伝導を利用して音声を伝えるときに利用される部分であり、後述する振動子223a(図5参照)の振動が伝えられて振動する。接触部223は、利用者の頭部等に接触させられることにより、利用者の頭蓋骨等に振動を伝える。
【0056】
図5は、携帯端末装置200の一部を図4中の矢印B−Bで切断した断面図である。
第2の筐体220内には、振動子223aと、第2の接続部224bとが設けられている。
第1の筐体210内には、第1の接続部224aと、共鳴部225とが設けられている。
【0057】
振動子223aは、不図示の駆動回路により駆動されて、音声信号に応じた振動を行う。また、振動子223aの表面側には、接触部223が接着剤等を用いて一体となって設けられており、振動子223aの振動は、そのまま接触部223へ伝わる。振動子223aとしては、例えば、圧電素子を積層したバイモルフ型振動子を用いることができる。
【0058】
第2の接続部224bは、第1の接続部224aと接触することにより、振動子223aと共鳴部225とを接続して、振動子223aの振動を共鳴部225へ伝える部材である。
第2の接続部224bは、一方(表面側)の面が振動子223aの裏面側に接着剤等により一体に取り付けられている。また、第2の接続部224bは、他方(裏面側)の面が第1の接続部224aと接触する斜面となっている。この第2の接続部224bの斜面は、図5(a)の使用形態から図5(b)の収納形態へと第1の筐体210と第2の筐体220とが相対的にスライド移動したときに、第1の接続部224aの斜面とスムーズに接触できるように形成されている。すなわち、第2の接続部224bの斜面と第1の接続部224aの斜面とは、図5(b)の収納形態において密着し、かつ、第1の筐体210と第2の筐体220とが相対的にスライド移動することを妨げないように、図5中では右下がりとなる斜面となっている。
【0059】
第1の接続部224aは、一方(裏面側)の面が共鳴部225の表面側に接着剤等により一体に取り付けられている。また、第1の接続部224aは、上述したように、他方(表面側)の面が第2の接続部224bと接触する斜面となっている。
【0060】
共鳴部225は、一方(裏面側)の面が第2の筐体220の裏面に露出して設けられており、他方(表面側)の面が第1の接続部224aに接触している。共鳴部225は、第1の接続部224a及び第2の接続部224bを介して振動子223aから振動が伝えられて、その振動により自らが共鳴して気導音を発生することが可能である。本実施形態の共鳴部225は、中央に空洞を有した共鳴箱となっている。
【0061】
上述した構成により、第2実施形態の携帯端末装置200は、図5(a)の使用形態では、振動子223aの振動は、共鳴部225に伝わらずに、接触部223のみに伝わる。したがって、この使用形態では、利用者は、接触部223を頭蓋骨等に当て付けることにより、骨伝導を利用して音声を聞き取ることができる第1の音声伝達モードを利用可能である。
また、図5(b)の収納形態では、振動子223aの振動は、第1の接続部224a及び第2の接続部224bを介して共鳴部225に伝わる。この収納形態では、振動子223aの振動に応じて共鳴部225が気導音を発することにより利用者に音声を伝える第2の音声伝達モードを利用可能である。
【0062】
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1の接続部224a及び第2の接続部224bを切り替え手段として備えることにより、第1の音声伝達モード(気導音を利用)と第2の音声伝達モード(骨伝導を利用)とを切り替える。したがって、第1の筐体210と、第2の筐体220とを相対的にスライド移動させるだけで、切り替えのための操作を行わなくとも、気導音を発生する第1の音声伝達モードと、振動を人体に伝えることにより音声を伝える第2の音声伝達モードとの双方を自動的に切り替えることができる。また、1つの振動子223aのみを用いて、これら2つの音声伝達の方式を選択的に利用するので、装置の小型化及び軽量化を図ることができる。
【0063】
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態の携帯端末装置300を示す斜視図である。
第3実施形態の携帯端末装置300は、第1の筐体310と、第2の筐体320とが軸部330を中心として回転移動可能な可動部として形成された、折りたたみ可能な携帯電話端末である。
図6は、第1の筐体310及び第2の筐体320を開いた状態である使用形態を示しており、以下、第1の筐体310及び第2の筐体320それぞれが折りたたんだときに対向し合う面、すなわち、図6において見えている側の面を表面と呼ぶ。一方、第1の筐体310及び第2の筐体320それぞれが折りたたんだ収納形態のときに外側に露呈している側の面、すなわち、図6において隠れている側の面を裏面と呼ぶ。
【0064】
第1の筐体310の表面には、操作キー311と、マイク312と、接続部313とが設けられている。
【0065】
操作キー311は、数字や文字入力、各種選択等を行うときに操作される操作部材である。
【0066】
マイク312は、通話時の音声を入力するマイクである。
【0067】
接続部313は、後述する接触部323と対応する位置に設けられており、表面側に突出している。接続部313は、収納形態において、接触部323に当接し、使用形態においては接触部323から離れる。
【0068】
第2の筐体320の表面には、メインディスプレイ321と、接触部323とが設けられている。
【0069】
メインディスプレイ321は、携帯端末装置300の各種情報を表示する表示部である。
【0070】
接触部323は、骨伝導を利用して音声を伝えるときに利用される部分であり、後述する振動子323a(図7参照)の振動が伝えられて振動する。接触部323は、利用者の頭部等に接触させられることにより、利用者の頭蓋骨等に振動を伝える。
【0071】
図7は、携帯端末装置300の一部を図6中の矢印C−Cで切断した断面図である。
第2の筐体320内には、振動子323aが設けられ、第1の筐体310内には、共鳴部325が設けられている。
【0072】
振動子323aは、不図示の駆動回路により駆動されて、音声信号に応じた振動を行う。また、振動子323aの表面側には、接触部323が接着剤等を用いて一体となって設けられており、振動子323aの振動は、そのまま接触部323へ伝わる。振動子323aとしては、例えば、圧電素子を積層したバイモルフ型振動子を用いることができる。
【0073】
共鳴部325は、一方(裏面側)の面が第2の筐体320の裏面に露出して設けられており、他方(表面側)の面が接着剤等を介して接続部313と一体となるように接触している。共鳴部325は、後述する収納形態において、接続部313を介して振動子323aから振動が伝えられて、その振動により自らが共鳴して気導音を発生することが可能である。本実施形態の共鳴部325は、中央に空洞を有した共鳴箱となっている。
【0074】
図7に示す使用形態では、振動子323aと共鳴部325とは、接続されていないので、共鳴部325は、共鳴することができず、気導音が発生しない。この使用形態では、振動子323aの振動は、接触部323に伝えられているので、利用者は、接触部323を頭蓋骨等に当て付けることにより、骨伝導を利用して音声を聞き取ることができる第1の音声伝達モードを利用可能である。
【0075】
図8は、携帯端末装置300を閉じた収納形態を図7と同様にして示した断面図である。
収納形態とすると、接続部313が接触部323と当接し、共鳴部325は、振動子323aの振動により共鳴して、気導音を発することができる。この収納形態では、振動子323aの振動に応じて共鳴部325が気導音を発することにより利用者に音声を伝える第2の音声伝達モードを利用可能である。
【0076】
以上説明したように、第3実施形態によれば、接続部313を切り替え手段として備えることにより、第1の音声伝達モード(気導音を利用)と第2の音声伝達モード(骨伝導を利用)とを切り替える。したがって、第1の筐体310と第2の筐体320とを相対的に回転させて開閉するだけで、切り替えのための操作を行わなくとも、気導音を発生する第1の音声伝達モードと、振動を人体に伝えることにより音声を伝える第2の音声伝達モードとの双方を自動的に切り替えることができる。また、1つの振動子323aのみを用いて、これら2つの音声伝達の方式を選択的に利用するので、装置の小型化及び軽量化を図ることができる。さらに、第1実施形態よりもさらに簡単な構成であることから、さらなる装置の小型化及び軽量化を図ることができる。
【0077】
(第4実施形態)
図9は、第4実施形態の携帯端末装置400を示すブロック図である。
第4実施形態の携帯端末装置400は、上述した第1実施形態から第3実施形態の各携帯端末装置と同様に、筐体の少なくとも一部がその他の筐体部分に対して収納形態と使用形態との間で相対的に移動する可動部430を備えている。なお、可動部の具体的な形態は、第1実施形態及び第3実施形態に示した折りたたみ型、又は、第2実施形態に示したスライド型のいずれの形態であってもよいので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0078】
第4実施形態の携帯端末装置400は、制御部410と、共鳴部425と、第1の振動子425aと、接触部423と、第2の振動子423aと、可動部430と、開閉検出部440とを備えている。
【0079】
制御部410は、携帯端末装置400の各種制御を行う部分である。制御部410は、音声制御部411と、切り替え部412とを備えている。
【0080】
音声制御部411は、通話時の音声、及び、着信時の着信音(着信メロディ等を含む)、その他、携帯端末装置400から利用者に伝える音声を統括して制御する。
【0081】
切り替え部412は、開閉検出部440の検出結果に応じて、音声制御部411が利用者に伝えようとする音声を後述する第1の振動子425aを用いて伝える(第1の音声伝達モード)か、第2の振動子423aを用いて伝える(第2の音声伝達モード)かを切り替える切り替え手段である。すなわち、開閉検出部440の検出結果が使用形態であるとき、切り替え部412は、第2の音声伝達モードを利用するように切り替える。一方、開閉検出部440の検出結果が収納形態であるとき、切り替え部412は、第1の音声伝達モードを利用するように切り替える。
【0082】
また、切り替え部412は、音声制御部411が処理する音声に応じて、第1の音声伝達モードと第2の音声伝達モードとの切り替えを行う。例えば、切り替え部412は、開閉検出部440の検出結果により第2の音声伝達モードに切り替えていたとしても、外部から着信があった場合には、第1の音声伝達モードに切り替えて、着信を気導音により伝える。これにより、例えば、使用形態で机の上等に携帯端末装置400を置いているような場合であっても、着信を気導音により知らせることができる。
【0083】
共鳴部425は、一方の面が第1の振動子425aに一体となるように接続されており、他方の面が携帯端末装置400の外部に向かって配置されている。共鳴部425は、第1の振動子425aから振動が伝えられて、その振動により自らが共鳴して気導音を発生することが可能である。本実施形態の共鳴部425は、中央に空洞を有した共鳴箱となっている。
【0084】
第1の振動子425aは、制御部410により駆動制御されて、音声信号に応じた振動を行う。また、第1の振動子425aとしては、例えば、圧電素子を積層したバイモルフ型振動子を用いることができる。
【0085】
接触部423は、骨伝導を利用して音声を伝えるときに利用される部分であり、第2の振動子423aの振動が伝えられて振動する。接触部423は、利用者の頭部等に接触させられることにより、利用者の頭蓋骨等に振動を伝える。
【0086】
第2の振動子423aは、制御部410により駆動制御されて、音声信号に応じた振動を行う。また、第2の振動子423aとしては、例えば、圧電素子を積層したバイモルフ型振動子を用いることができる。
【0087】
可動部430は、筐体の少なくとも一部であり、その他の筐体部分に対して収納形態と使用形態との間で相対的に移動する。例えば、第1実施形態及び第3実施形態に示した折りたたみ型であってもよいし、第2実施形態に示したスライド型のいずれの形態であってもよい。また、第1実施形態から第3実施形態に示した以外の他の形態の可動部であってもよい。
【0088】
開閉検出部440は、可動部430が移動して収納形態(閉状態)になっているのか、使用形態(開状態)になっているのかを検出する。開閉検出部440は、例えば、折りたたみ型の場合には、軸部に設けたスイッチにより構成することができる。
【0089】
以上説明したように、第4実施形態によれば、制御部410に切り替え部412を備えることにより、第1の音声伝達モード(気導音を利用)と第2の音声伝達モード(骨伝導を利用)とを切り替える。したがって、携帯端末装置400は、物理的な動作を必要とすることなく、第1の音声伝達モードと第2の音声伝達モードとを切り替えることができる。よって、着信時に自動的に第1の音声伝達モードに切り替えを行う等、状況に応じてより細かく音声伝達モードの切り替えを行える。
【0090】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0091】
(変形形態)
(1)各実施形態において、共鳴部125,225,325,425は、いずれも共鳴箱である例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、板状の共鳴板であってもよい。
【0092】
(2)各実施形態において、携帯電話端末を例に挙げて説明した。これに限らず、例えば、通話機能を持たない無線通信端末等、他の種類の携帯端末装置であってもよい。
【0093】
(3)各実施形態において、気導音を利用する第2の音声伝達モードの場合に、音量が不足するような場合には、人体を介して振動を伝達する第1の音声伝達モードの場合よりも、振動子の出力を大きくするようにしてもよい。
【0094】
なお、第1実施形態から第4実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【符号の説明】
【0095】
100,200,300,400 携帯端末装置
110,210,310 第1の筐体
111,311 操作キー
112,212,312 マイク
113 突起部
120,220,320 第2の筐体
121,221,321 メインディスプレイ
122 孔部
123,223,323,423 接触部
123a,223a,323a 振動子
124,313接続部
125,225,325,425 共鳴部
126 レバー
126a 支点
126b 第1の端部
126c 第2の端部
127 振動抑制部
128 付勢部材
130,330 軸部
211 第1の操作キー
222 第2の操作キー
224a 第1の接続部
224b 第2の接続部
410 制御部
411 音声制御部
412 切り替え部
423a 第2の振動子
425a 第1の振動子
430 可動部
440 開閉検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の少なくとも一部がその他の筐体部分に対して収納形態と使用形態との間で相対的に移動する可動部として設けられており、
出力する音声に対応して振動する少なくとも1つの振動子と、
前記振動子の振動が伝えられて振動して、気導音を発生する共鳴部と、
前記振動子の振動が伝えられて振動して、人体に接触させられることにより前記人体に振動を伝える接触部と、
前記収納形態では、前記共鳴部を介して音声を伝達する第1の音声伝達モードとし、前記使用形態では、前記接触部を介して音声を伝達する第2の音声伝達モードとするように、前記可動部の移動に対応して音声伝達モードの切り替えを行う切り替え手段と、
を備える携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記振動子は、前記共鳴部に振動を伝える第1の振動子と、前記接触部に振動を伝える第2の振動子とを備えており、
前記切り替え手段は、前記第1の振動子と前記第2の振動子とのいずれかを選択して駆動することにより、音声伝達モードの切り替えを行うこと、
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置において、
前記切り替え手段は、前記使用形態であっても、外部からの着信報知を行う場合には、前記第2の音声伝達モードに切り替えること、
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記切り替え手段は、前記可動部の移動力を利用して前記第1の音声伝達モードと前記第2の音声伝達モードとの切り替えを行うこと、
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項4に記載の携帯端末装置において、
前記接触部及び前記共鳴部は、前記振動子の振動が伝わるように前記振動子に対して常に接続されており、
前記切り替え手段は、前記可動部の移動に応じて、前記共鳴部に接触して、前記共鳴部の振動を抑制する振動抑制部を備えること、
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項5に記載の携帯端末装置において、
軸部と、
前記軸部を中心として相対的に回転可能な第1の筐体及び第2の筐体と、
を前記可動部として備え、
前記第1の筐体及び前記第2の筐体は、前記収納形態と前記使用形態との間で相対的に回転移動するように設けられており、
前記振動抑制部は、前記第1の筐体及び前記第2の筐体の相対的な回転移動力を利用して前記収納形態において前記共鳴部に接触させられること、
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項4に記載の携帯端末装置において、
前記接触部は、前記振動子の振動が伝わるように前記振動子に対して常に接続されており、
前記切り替え手段は、前記共鳴部と前記振動子との間を接続する接続部を備え、
前記接続部は、前記共鳴部と前記振動子とを接続して前記振動子の振動が前記共鳴部へと伝わる状態と、前記共鳴部と前記振動子との接続を解除して前記振動子の振動が前記共鳴部へと伝わらない状態とに、前記可動部の移動により切り替えること、
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
請求項7に記載の携帯端末装置において、
第1の筐体と、
前記第1の筐体に対して収納形態と使用形態との間で相対的にスライド移動可能に設けられた第2の筐体と、
を前記可動部として備え、
前記接続部は、前記第1の筐体と前記第2の筐体とのそれぞれに設けられており、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが相対移動することにより前記収納形態において接続した状態となり、前記使用形態において接続が解除された状態となること、
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項9】
請求項7に記載の携帯端末装置において、
軸部と、
前記軸部を中心として相対的に回転可能な第1の筐体及び第2の筐体と、
を前記可動部として備え、
前記第1の筐体及び前記第2の筐体は、収納形態と使用形態との間で相対的に回転移動するように設けられており、
前記振動子及び前記接触部は、前記第2の筐体に設けられており、
前記共鳴部は、前記第1の筐体に設けられており、
前記接続部は、少なくとも前記第1の筐体に設けられており、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが相対移動することにより前記収納形態において接続した状態となり、前記使用形態において接続が解除された状態となること、
を特徴とする携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−5212(P2013−5212A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134071(P2011−134071)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】