携帯端末
【課題】イベント駆動型プログラムを実行するための新たな操作方法が追加された利便性のよい携帯端末を提供できる。
【解決手段】携帯端末1は、第1の筐体100と、第2の筐体200と、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第1の状態と、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している第2の状態との間で状態変化できる形で第1の筐体100と第2の筐体200とを連結するアーム300a,300bと、第1の状態と第2の状態との間での状態変化を検知する接触検知部50と、接触検知部50により状態変化が検知されると、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される画像を変化させるための特定の処理を実行する制御部30とを備える。
【解決手段】携帯端末1は、第1の筐体100と、第2の筐体200と、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第1の状態と、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している第2の状態との間で状態変化できる形で第1の筐体100と第2の筐体200とを連結するアーム300a,300bと、第1の状態と第2の状態との間での状態変化を検知する接触検知部50と、接触検知部50により状態変化が検知されると、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される画像を変化させるための特定の処理を実行する制御部30とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの筐体が相対的に位置関係を変化させることができるように連結された携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末等の情報機器においてイベント駆動型プログラムを実行させる場合、ユーザがタッチパネルや操作釦を操作するとイベント発生情報(以下、制御情報と称す。)が発行されるものが一般的である(特許文献1,2参照)。
このような携帯端末の中には、2つの筐体を備え、一方の筐体の他方の筐体に対する位置関係を変化させることにより、2つの異なった状態をとることができるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−247990号公報
【特許文献2】特開平10−66008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような2つの状態をとることができる携帯端末では、ユーザが携帯端末を状態変化させると制御情報が発行されるように構成し、携帯端末が状態変化したときに発行される制御情報に基づいて、イベント駆動型プログラムを実行させるものが要請されている。
このように、イベント駆動型プログラムを実行させるための操作として従来のタッチパネルや操作釦の操作に加えて、携帯端末を状態変化させるという新たな操作方法が実現できれば、ユーザにとって携帯端末の操作方法が多様化し、携帯端末の利便性を向上させることができる。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、イベント駆動型プログラムを実行するための新たな操作方法が追加された利便性のよい携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決することを目的として、本発明に係る携帯端末は、第1のディスプレイが設けられた第1の筐体と、第2のディスプレイが設けられた第2の筐体と、第1の筐体と第2の筐体とが特定の位置関係にある第1の状態と、第1の筐体と第2の筐体とが第1の状態とは異なる特定の位置関係にある第2の状態との間で状態変化できる形で第1の筐体と第2の筐体とを連結する連結部材と、状態変化を検知する検知部と、検知部により状態変化が検知されると、第1のディスプレイおよび第2のディスプレイに表示される画像の少なくとも一方を変化させるための特定の処理を実行する処理実行部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る携帯端末によれば、第1の筐体と第2の筐体との位置関係が変わるような状態変化させるという、イベント駆動型プログラムを実行するための新たな操作方法が追加された利便性のよい携帯端末を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係る携帯端末の概略斜視図である。
【図2】実施の形態に係る携帯端末の一部の分解斜視図である。
【図3】実施の形態に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略斜視図である。
【図4】実施の形態に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略側面図である。
【図5】実施の形態に係る携帯端末の構成図である。
【図6】実施の形態に係る携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態に係る携帯端末の動作説明図である。
【図8】実施の形態に係る携帯端末の動作説明図である。
【図9】変形例に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略斜視図である。
【図10】変形例に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略側面図である。
【図11】変形例に係る携帯端末の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施の形態>
以下、本実施の形態に係る携帯端末1について説明する。
<1>外観構成
本実施の形態の携帯端末1の外観構成を図1乃至図4に基づいて説明する。なお、図1および図3は、概略斜視図であり、図2は、分解斜視図であり、図4は、側面図を表している。
【0010】
携帯端末1は、直方体状に形成された第1の筐体100および第2の筐体200と、両筐体100,200を連結するアーム(連結部材)300a,300bとから構成されている。そして、アーム300a,300bを第1軸部410周りに回動させることにより、図1(a)に示す閉じた状態から、図1(b)に示すように一方向から2つのディスプレイ111,211が視認可能な状態(以下、「開状態」と称す。)に状態変更できる。
【0011】
第1の筐体100は、一方の主面に第1のタッチパッド110と該タッチパッド110の下方に液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下、第1のLCDと称す。)111が設けられている。第1の筐体100における、開状態で第2の筐体200に当接する側面には、開状態において第1の筐体100と第2の筐体200とが当接しているか否かを検知するための第1のスイッチ160が設けられている。この第1のスイッチ160は、開状態において第1の筐体100と第2の筐体200とが当接しているときに押下される。
【0012】
第2の筐体200は、平面視で第1の筐体100とほぼ同一形状をしていて、一方の主面に第2のタッチパッド210と該タッチパッド210の下方に液晶ディスプレイ(以下、第2のLCDと称す。)211が設けられている。第2の筐体200の他方の主面には、図1乃至図4には図示しないが、スピーカ290およびマイクロフォン295(図5参照)が設けられている。また、第2の筐体200における第2のタッチパッド210が設けられている主面側には、第1の筐体100と第2の筐体200とが重なった状態(以下、閉状態と称す)を検知するための第2のスイッチ260が設けられている。この第2のスイッチ260は、閉状態にあるときに押下される。なお、第1の筐体100および第2の筐体200に設けられるディスプレイとしては、液晶ディスプレイに限られるものではなく、有機ELディスプレイ等の他の種類のディスプレイであってもよい。
【0013】
アーム300a,300bは、略L型に形成されており(図2参照)、基端側が第2の筐体200の長手方向における両側に設けられた第1軸部410で支持されている。なお、アーム300a,300bの基端側が、第2の筐体200の長手方向における両側面から突出することで見栄えが悪くならないように、第1軸部410は第2の筐体200の長手方向における両側面に形成された各凹入部205a,205bの底部に配設されている。
【0014】
一方、アーム300a,300bの先端部は、第1の筐体100の第1のLCD111が設けられた面とは反対側の面の長手方向における両端側に形成された溝部150(図2参照)に挿入されている。また、アーム300a,300bには、長孔301が形成されており、長孔301に挿通された第2軸部510の先端部が溝部150の内壁に穿設された孔151に嵌合している(図2参照)。これにより、アーム300a,300bは、第1の筐体100に第2軸部510周りに回動自在に連結されている。
【0015】
上記構成において、2つの筐体100、200は、図3に示すように、開状態で、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接した状態と互いに離間した状態とで状態変更させることができる。また、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接した状態から離間した状態に状態変更するとき、図4(a)(b)に示すように、第2軸部510が長孔301に沿って移動する。
【0016】
以下、開状態において、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接した状態を第1の状態、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間した状態を第2の状態として説明する。
<2>ハードウェア構成
本実施の形態に係る携帯端末1のハードウェア構成を図5に示す。
【0017】
この携帯端末1は、通信処理部10と、音声処理部60と、操作部310と、表示部311と、記憶部32と、制御部30とを備える。そして、この携帯端末1は、更に、閉じた状態にあるか否かを検知する閉状態検知部51と、開いた状態において第1の状態にあるか否かを検知する接触検知部50とを備えている。
通信処理部10は、第2の筐体200に収納され、アンテナ11を介して無線基地局と無線通信を行う。
【0018】
音声処理部60は、第2の筐体200に収納され、音声データをアナログ信号に変換してスピーカ290から出力したり、マイクロフォン295から入力された送話音声をデジタルデータに変換して出力したりする。
記憶部32は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性のメモリにより構成され、制御部30の各機能を実現するためのプログラムを記憶するプログラム記憶領域32aと、表示部311に表示される画像を示す画像データを記憶しておく画像記憶領域(フレームメモリともいう。)32bとが設けてある。
【0019】
<2−1>操作部
操作部310は、静電容量式のタッチパッドである第1のタッチパッド110および第2のタッチパッド210を備える。第1のタッチパッド110からの信号は、アーム300a,300bの内側を通る信号線(図示せず)を介して第2の筐体200に収納された制御部30に伝送される。なお、操作部310は、タッチパッドに限定されるものではなく、例えば、キー入力装置により構成されるものであってもよい。
【0020】
<2−2>表示部
表示部311は、平面視長方形状の第1のLCD111および第2のLCD211と、各LCD111,211を駆動させるドライバ(図示せず)とから構成される。第1のLCD111は、第1のタッチパッド110の後面側に配置され、表示面が第1のタッチパッド110に対向している。第2のLCD211は、第2のタッチパッド210の後面側に配置され、表示面が第2のタッチパッド210に対向している。
【0021】
なお、第1のタッチパッド110と第1のLCD111、第2のタッチパッド210と第2のLCD211によりそれぞれタッチパネルが構成される。
また、第1のLCD111に表示する画像に対応する画像データは、アーム300a,300bの内側を通る信号線(図示せず)を介して伝送される。
<2−3>閉状態検知部、接触検知部
閉状態検知部51は、第2のタッチパッド210の外周に設けられた第2のスイッチ260を備え、接触検知部50は、第1の筐体100と第2の筐体200とが接触した状態で押下される第1のスイッチ160を備える。閉状態検知部51および接触検知部50の検知結果は、制御部30に入力される。
【0022】
また、この検知結果は、第1のスイッチ160、第2のスイッチ260のオンオフに応じて出力される異なるレベルの電圧からなる。
<2−4>制御部
制御部30は、第2の筐体200に収納され、プロセッサ30aと、主記憶部30bと、割込みコントローラ30cとを備える。そして、プロセッサ30aは、記憶部32のプログラム記憶領域32aに記憶されているプログラムを主記憶部30bに読み込んで実行し、割込みコントローラ30cから割込み信号が入力されると割込み処理を実行する。この割込みコントローラ30cは、例えば、ユーザが第2のタッチパッド210上において第1のタッチパッド110に向かう方向に指等をスライドさせる操作(以下、第1スライド操作と称す。)が行われたときや、第1のタッチパッド110上において第2のタッチパッド210に向かう方向に指等をスライドさせる操作(以下、第2スライド操作と称す。)が行われたときに割込み信号を出力する。そして、割込みコントローラ30cは、更に、第1の状態から第2状態に状態変化させたときにも割込み信号を出力する。この割込みコントローラ30cから出力される割込み信号は、プロセッサ30aに入力される。
【0023】
<3>動作 本実施の形態に係る携帯端末1の動作について図6に基づいて説明する。ここでは、携帯端末1の第1のLCD111および第2のLCD211に書籍コンテンツが表示される場合を例に説明する。
まず、制御部30は、電源オン操作で開始操作(表示開始操作)を受け付けると、閉状態検知部51からの入力に基づいて閉状態にあるか否かを確認する(ステップS1)。
【0024】
ステップS1において、閉状態にあると判定されると(ステップS1:YES)、制御部30は、制御部30は、第1のLCD111にのみ画像を表示させ(ステップS3)、その後、ステップS1に移行する。このとき、図7(a)に示すように、第1のLCD111には、書籍コンテンツの第N頁目のみが表示される。
一方、ステップS1において、携帯端末1が閉状態(閉状態)にないと判定されると(ステップS1:NO)、制御部30は、接触検知部50からの入力に基づいて第1の筐体100と第2の筐体200とが互いに接触した状態(第1の状態)にあるか否かを確認する(ステップS2)。ここでは、制御部30が、接触検知部50からの入力電圧の大きさに基づいて第1のスイッチ160の状態を確認する。
【0025】
ステップS2において、携帯端末1が第1の状態にないと判定されると(ステップS2:NO)、制御部30は、携帯端末1が閉状態にあるか否かを確認する(ステップS11)。
ステップS11において、携帯端末1が閉状態にあると判定されると(ステップS11:YES)、制御部30は、第1のLCD111のみに画像を表示させる(ステップS3)。これは、例えば、ユーザが、閉状態において第2のスイッチ260を指等で押下している場合がある。
【0026】
一方、ステップS11において、携帯端末1が閉状態にないと判定されると(ステップS11:NO)、制御部30は、画像記憶領域32bに記憶されている書籍コンテンツのN頁目と(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を取得して第1のLCD111および第2のLCD211に表示させる(ステップS12)。このとき、図7(b)に示すように、第1のLCD111にN頁目が表示され、第2のLCD211に(N+1)頁目が表示される。
【0027】
また、ステップS2において、携帯端末1が第1の状態にあると判定されると(ステップS2:YES)、制御部30は、書籍コンテンツのN頁目と(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を取得して第1のLCD111および第2のLCD211に画像を表示する(ステップS4)。即ち、図7(b)に示すように、第1のLCD111にN頁目が表示され、第2のLCD211にN+1頁目が表示される。
【0028】
その後、制御部30は、前述の第1スライド操作を検知したか否かを確認する(ステップS5)。ここで、制御部30は、割込みコントローラ30cから出力される割込み信号の種類に基づいて第1スライド操作を検知したか否かを確認する。
ステップS5において、第1スライド操作を検知したと判定されると(ステップS5:YES)、ステップS8の処理に移行する。
【0029】
一方、ステップS5において、第1スライド操作を検知していないと判定されると(ステップS5:NO)、制御部30は、第2スライド操作を検知したか否かを確認する(ステップS6)。ここで、制御部30は、割込みコントローラ30cから出力される割込み信号の種類に基づいて第2スライド操作を検知したか否かを確認する。
ステップS6において、第2スライド操作を検知したと判定されると(ステップS6:YES)、制御部30は、第2スライド操作に対応する特定の制御情報(以下、メッセージBと称す。)を発行する(ステップS13)。
【0030】
次に、制御部30は、メッセージBに対応した処理を実行する。このメッセージBに対応した処理とは、画像記憶領域32bに記憶されている書籍コンテンツのN頁目および(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を書籍コンテンツの(N−2)頁目および(N−1)頁目の画像データに更新した後に、画像記憶領域32bに新たに記憶された画像データが示す画像を第1のLCD111および第2のLCD211に表示させる処理をいう。
【0031】
その後、書籍コンテンツのN−2頁目をN頁目とした上で(ステップS15)、再び、ステップS1に移行する。
一方、ステップS6において、第2スライド操作を検知していないと判定されると(ステップS6:NO)、制御部30は、第1の状態から、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間した状態(第2の状態)に状態変化したか否かを確認する(ステップS7)。ここで、制御部30は、割込みコントローラ30cから出力される割込み信号の種類に基づいて状態変化したか否かを確認する。
【0032】
ステップS7において、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に変化していないと判定されると(ステップS7:NO)、再び、ステップS4の処理に移行し、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に変化したと判定されると(ステップS7:NO)、ステップS8の処理に移行する。
結局、携帯端末1が第1の状態にあるとき、第1スライド操作、第2スライド操作および第1の状態から第2の状態への状態変化が行われない限り、ステップS4乃至ステップS7の処理が繰り返されることとなり、第1のLCD111に書籍コンテンツのN頁目、第2のLCD211に書籍コンテンツのN+1頁目が表示された状態で維持されることになる。
【0033】
そして、ステップ8では、第1スライド操作および第1の状態から第2の状態への状態変化に対応する特定の制御情報(以下、メッセージAと称す。)を発行する。
次に、制御部30は、メッセージAに対応した処理を実行する。このメッセージAに対応した処理とは、画像記憶領域32bに記憶されている書籍コンテンツのN頁目および(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を書籍コンテンツの(N+2)頁目および(N+3)頁目の画像データ(第2の画像データ)に更新した後に、画像記憶領域32bに新たに記憶された画像データが示す画像を第1のLCD111および第2のLCD211に表示させる処理をいう(図8(b)(c)参照)。
【0034】
その後、書籍コンテンツのN+2頁目をN頁目とした上で(ステップS10)、再び、ステップS1に移行する。
即ち、図8(a)乃至(c)に示すように、携帯端末1を第1の状態と第2の状態との間で状態変更させる毎に、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される書籍コンテンツの頁が進んでいく。
【0035】
<4>変形例
(1)前述の実施の形態では、閉状態検知部51が第2のスイッチ260を備え、この第2のスイッチ260が押下されたか否かにより携帯端末1が閉状態にあるか否かを判別する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、閉状態検知部51が筐体100,200それぞれのタッチパッド110,210が設けられた面側に設けられた磁気センサ(図示せず)を備え、この磁気センサからの出力に基づいて閉状態にあるか否かを判別するものであってもよい。
【0036】
本変形例によれば、第2のタッチパッド210を操作しているときに誤まって第2のスイッチ260を押下してしまうことにより、誤まった画像表示処理が行われてしまうことがないので、ユーザの使い勝手の向上を図ることができる。
また、前述の実施の形態で説明した接触検知部50が、第1のスイッチ160の代わりに磁気センサ(図示せず)を備え、当該磁気センサの出力値に基づいて第1の状態にあるか否かを判定するものであってもよい。
【0037】
(2)前述の実施の形態では、制御部30が、携帯端末1を第1の状態から第2の状態に状態変化させたときに、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される書籍コンテンツの頁が進んでいく例に説明したがこれに限定されるものではない。例えば、制御部30が、携帯端末1を第1の状態から第2の状態に状態変化させたときに、予め決められたメロディをスピーカ290から出力するものであってもよい。
【0038】
(3)前述の実施の形態では、制御部30が、第1スライド操作が行われた場合と、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に状態変化した場合とで同じ制御情報(メッセージA)を発行する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、制御部30が、第2スライド操作が行われた場合と、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に状態変化した場合とで同じ制御情報を発行するものであってもよい。
【0039】
(4)前述の実施の形態では、開いた状態において、第1の筐体100と第2の筐体200とを互いに離間する方向に移動させることにより、イベント駆動型プログラムが実行される例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図9および図10に示すように、第2の筐体200の短手方向における端部において、棒状に形成され且つ第2の筐体200の長手方向にスライド自在に保持されるとともに、長手方向における両端部においてアーム300a,300bを回動自在に支持する支持部材420と、第1の筐体100における第2の筐体200に対向する端面に配設された第1のスイッチ160とを設けてなるものであってもよい。
【0040】
本変形例では、第1の筐体100を第2の筐体200の長手方向にスライドさせることにより、第1のスイッチ160が押下された状態(第1の状態)と押下されない状態(第2の状態)とをとりうる。そして、ユーザが第1の筐体100を第2の筐体200の長手方向に沿ってスライドさせると、制御部30が特定の制御情報を発行する。
これにより、携帯端末1が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態へ状態変化するタイミングで、イベント駆動型プログラム(図8では、書籍コンテンツの頁めくり処理)を実行するようになっている。
【0041】
なお、携帯端末1が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態への状態変化するタイミングで、インベント駆動型プログラムを実行するようにしてもよい。
【0042】
(5)前述の実施の形態では、図8に示すように、携帯端末1が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態へ状態変化したタイミングでイベント駆動型プログラム(図8では、書籍コンテンツの頁めくり処理)を実行する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図11に示すように、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態へ状態変化したタイミングでイベント駆動型プログラムを実行するようにしてもよい。
【0043】
(6)前述の実施の形態では、イベント駆動型プログラムとして、書籍コンテンツにおける頁めくり処理を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、第1のLCD111にインターネットブラウザ画面が表示され、第2のLCD211にメール送受信画面が表示されるコンテンツにおいて、イベント駆動型プログラムが、第1のLCD111と第2のLCD211に表示される画面を入れ替える処理(即ち、第1のLCD111にメール送受信画面を表示し、第2のLCD211にインターネットブラウザ画面を表示するようにする処理、或いは、その逆の表示処理)を行うものであってもよい。
【0044】
(7)前述の実施の形態では、第1の筐体100と第2の筐体200とがアーム300a,300bにより連結されてなる構成について説明したが、これに限定されるものではなく、他の連結手段により連結されてなるものであってもよい。
<補足>
(1)実施の形態に係る携帯端末1は、第1のLCD111が設けられた第1の筐体100と、第2のLCD211が設けられた第2の筐体200と、第1の筐体100と第2の筐体200とが特定の位置関係にある第1の状態から、第1の筐体100と第2の筐体200とが第1の状態とは異なる特定の位置関係にある第2の状態へ状態変化できる形で第1の筐体100と第2の筐体200とを連結するアーム300a,300bと、状態変化を検知する接触検知部50と、接触検知部50により第1の状態から第2の状態への状態変化が検知されると、第1のLCD111に表示される画像および第2のLCD211に表示される画像を変化させるための特定の処理を実行する制御部30とを備える。
【0045】
本構成によれば、第1の筐体100と第2の筐体200との位置関係が変わるような状態変化させるという、第1のLCD111に表示される画像および第2のLCD211に表示される画像を変化させるための特定の処理を実行するための新たな操作方法が追加された利便性のよい携帯端末を提供できる。
(2)実施の形態に係る携帯端末1は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態である。
【0046】
本構成によれば、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第1の状態から、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが離間している第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
(3)<変形例>の(5)で説明した変形例は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態である。
【0047】
本構成によれば、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが離間している第1の状態から、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
(4)<変形例>の(4)で説明した変形例は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の状態に比べて、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態である。
【0048】
本構成によれば、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第1の状態から、第1の状態に比べて第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
【0049】
(5)<変形例>の(6)で説明した変形例は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の状態に比べて、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態である。
【0050】
本構成によれば、第1の状態に比べて第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる第1の状態から、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
【0051】
(6)実施の形態に係る携帯端末1では、特定の処理が、イベント駆動型プログラムを実行する処理であり、制御部30が、接触検知部50により状態変化が検知されると、特定の制御情報を発行し、特定の制御情報に基づいてイベント駆動型プログラムを実行する。
本構成によれば、特定の制御情報に基づいて動作する様々なイベント駆動型プログラムの実行が可能となる。
【0052】
(7)実施の形態に係る携帯端末1では、画像データを記憶する画像記憶領域32bを備え、制御部30が、画像記憶領域32bに記憶された画像データを第1のLCD111および第2のLCD211に表示し、画像記憶領域32bに第1の画像データが記憶されているとき、特定の制御情報を受け付けると第1の画像データを第2の画像データに更新する。
【0053】
本構成によれば、ユーザが第1の状態と第2の状態との間で状態変化させるという、新たな操作方法により、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される画像を更新していくことが可能となる。
(8)実施の形態に係る携帯端末1は、第1の画像データが、M頁(Mは自然数)の書籍コンテンツのN頁目(Nは自然数、且つ、N≦M−3)と(N+1)頁目に対応する画像を示し、第2の画像データが、書籍コンテンツの(N+2)頁目と(N+3)頁目に対応する画像を示す。
【0054】
本構成によれば、ユーザが第1の状態と第2の状態との間で状態変化させることにより、あたかも書籍コンテンツの頁めくりを行うかのように書籍コンテンツの画像を変化させていくことができる。
(9)実施の形態に係る携帯端末1は、接触検知部50が、第1の筐体100および第2の筐体200における第1の状態において互いに接する部位に配設された第1のスイッチ160を備え、第1のスイッチ160の押下状態の変化から状態変化を検知する。
【0055】
本構成によれば、比較的簡素な構造で接触検知部50を実現することができるので、製造容易化およびコスト低減を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明に係る携帯端末は、2つの筐体を備え、当該2つの筐体同士の相対的な位置関係を変化させることにより状態変更が可能な携帯端末で実行可能なイベント駆動型プログラムに関する技術に適用される。
【符号の説明】
【0057】
10 通信処理部
11 アンテナ
30 制御部
30a プロセッサ
30b 主記憶部
30c 割込みコントローラ
32 記憶部
50 接触検知部
51 閉状態検知部
60 音声処理部
100 第1の筐体
110 第1のタッチパッド
111 第1のLCD
120 キー入力部
150 溝部
151 孔
160 第2のスイッチ
210 第2のタッチパッド
211 第2のLCD
260 第1のスイッチ
290 スピーカ
295 マイクロフォン
300a,300b アーム(連結部材)
301 長孔
410 第1軸部
510 第2軸部
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの筐体が相対的に位置関係を変化させることができるように連結された携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末等の情報機器においてイベント駆動型プログラムを実行させる場合、ユーザがタッチパネルや操作釦を操作するとイベント発生情報(以下、制御情報と称す。)が発行されるものが一般的である(特許文献1,2参照)。
このような携帯端末の中には、2つの筐体を備え、一方の筐体の他方の筐体に対する位置関係を変化させることにより、2つの異なった状態をとることができるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−247990号公報
【特許文献2】特開平10−66008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような2つの状態をとることができる携帯端末では、ユーザが携帯端末を状態変化させると制御情報が発行されるように構成し、携帯端末が状態変化したときに発行される制御情報に基づいて、イベント駆動型プログラムを実行させるものが要請されている。
このように、イベント駆動型プログラムを実行させるための操作として従来のタッチパネルや操作釦の操作に加えて、携帯端末を状態変化させるという新たな操作方法が実現できれば、ユーザにとって携帯端末の操作方法が多様化し、携帯端末の利便性を向上させることができる。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、イベント駆動型プログラムを実行するための新たな操作方法が追加された利便性のよい携帯端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決することを目的として、本発明に係る携帯端末は、第1のディスプレイが設けられた第1の筐体と、第2のディスプレイが設けられた第2の筐体と、第1の筐体と第2の筐体とが特定の位置関係にある第1の状態と、第1の筐体と第2の筐体とが第1の状態とは異なる特定の位置関係にある第2の状態との間で状態変化できる形で第1の筐体と第2の筐体とを連結する連結部材と、状態変化を検知する検知部と、検知部により状態変化が検知されると、第1のディスプレイおよび第2のディスプレイに表示される画像の少なくとも一方を変化させるための特定の処理を実行する処理実行部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る携帯端末によれば、第1の筐体と第2の筐体との位置関係が変わるような状態変化させるという、イベント駆動型プログラムを実行するための新たな操作方法が追加された利便性のよい携帯端末を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係る携帯端末の概略斜視図である。
【図2】実施の形態に係る携帯端末の一部の分解斜視図である。
【図3】実施の形態に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略斜視図である。
【図4】実施の形態に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略側面図である。
【図5】実施の形態に係る携帯端末の構成図である。
【図6】実施の形態に係る携帯端末の動作を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態に係る携帯端末の動作説明図である。
【図8】実施の形態に係る携帯端末の動作説明図である。
【図9】変形例に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略斜視図である。
【図10】変形例に係る携帯端末の状態変化を説明するための概略側面図である。
【図11】変形例に係る携帯端末の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施の形態>
以下、本実施の形態に係る携帯端末1について説明する。
<1>外観構成
本実施の形態の携帯端末1の外観構成を図1乃至図4に基づいて説明する。なお、図1および図3は、概略斜視図であり、図2は、分解斜視図であり、図4は、側面図を表している。
【0010】
携帯端末1は、直方体状に形成された第1の筐体100および第2の筐体200と、両筐体100,200を連結するアーム(連結部材)300a,300bとから構成されている。そして、アーム300a,300bを第1軸部410周りに回動させることにより、図1(a)に示す閉じた状態から、図1(b)に示すように一方向から2つのディスプレイ111,211が視認可能な状態(以下、「開状態」と称す。)に状態変更できる。
【0011】
第1の筐体100は、一方の主面に第1のタッチパッド110と該タッチパッド110の下方に液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下、第1のLCDと称す。)111が設けられている。第1の筐体100における、開状態で第2の筐体200に当接する側面には、開状態において第1の筐体100と第2の筐体200とが当接しているか否かを検知するための第1のスイッチ160が設けられている。この第1のスイッチ160は、開状態において第1の筐体100と第2の筐体200とが当接しているときに押下される。
【0012】
第2の筐体200は、平面視で第1の筐体100とほぼ同一形状をしていて、一方の主面に第2のタッチパッド210と該タッチパッド210の下方に液晶ディスプレイ(以下、第2のLCDと称す。)211が設けられている。第2の筐体200の他方の主面には、図1乃至図4には図示しないが、スピーカ290およびマイクロフォン295(図5参照)が設けられている。また、第2の筐体200における第2のタッチパッド210が設けられている主面側には、第1の筐体100と第2の筐体200とが重なった状態(以下、閉状態と称す)を検知するための第2のスイッチ260が設けられている。この第2のスイッチ260は、閉状態にあるときに押下される。なお、第1の筐体100および第2の筐体200に設けられるディスプレイとしては、液晶ディスプレイに限られるものではなく、有機ELディスプレイ等の他の種類のディスプレイであってもよい。
【0013】
アーム300a,300bは、略L型に形成されており(図2参照)、基端側が第2の筐体200の長手方向における両側に設けられた第1軸部410で支持されている。なお、アーム300a,300bの基端側が、第2の筐体200の長手方向における両側面から突出することで見栄えが悪くならないように、第1軸部410は第2の筐体200の長手方向における両側面に形成された各凹入部205a,205bの底部に配設されている。
【0014】
一方、アーム300a,300bの先端部は、第1の筐体100の第1のLCD111が設けられた面とは反対側の面の長手方向における両端側に形成された溝部150(図2参照)に挿入されている。また、アーム300a,300bには、長孔301が形成されており、長孔301に挿通された第2軸部510の先端部が溝部150の内壁に穿設された孔151に嵌合している(図2参照)。これにより、アーム300a,300bは、第1の筐体100に第2軸部510周りに回動自在に連結されている。
【0015】
上記構成において、2つの筐体100、200は、図3に示すように、開状態で、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接した状態と互いに離間した状態とで状態変更させることができる。また、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接した状態から離間した状態に状態変更するとき、図4(a)(b)に示すように、第2軸部510が長孔301に沿って移動する。
【0016】
以下、開状態において、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接した状態を第1の状態、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間した状態を第2の状態として説明する。
<2>ハードウェア構成
本実施の形態に係る携帯端末1のハードウェア構成を図5に示す。
【0017】
この携帯端末1は、通信処理部10と、音声処理部60と、操作部310と、表示部311と、記憶部32と、制御部30とを備える。そして、この携帯端末1は、更に、閉じた状態にあるか否かを検知する閉状態検知部51と、開いた状態において第1の状態にあるか否かを検知する接触検知部50とを備えている。
通信処理部10は、第2の筐体200に収納され、アンテナ11を介して無線基地局と無線通信を行う。
【0018】
音声処理部60は、第2の筐体200に収納され、音声データをアナログ信号に変換してスピーカ290から出力したり、マイクロフォン295から入力された送話音声をデジタルデータに変換して出力したりする。
記憶部32は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性のメモリにより構成され、制御部30の各機能を実現するためのプログラムを記憶するプログラム記憶領域32aと、表示部311に表示される画像を示す画像データを記憶しておく画像記憶領域(フレームメモリともいう。)32bとが設けてある。
【0019】
<2−1>操作部
操作部310は、静電容量式のタッチパッドである第1のタッチパッド110および第2のタッチパッド210を備える。第1のタッチパッド110からの信号は、アーム300a,300bの内側を通る信号線(図示せず)を介して第2の筐体200に収納された制御部30に伝送される。なお、操作部310は、タッチパッドに限定されるものではなく、例えば、キー入力装置により構成されるものであってもよい。
【0020】
<2−2>表示部
表示部311は、平面視長方形状の第1のLCD111および第2のLCD211と、各LCD111,211を駆動させるドライバ(図示せず)とから構成される。第1のLCD111は、第1のタッチパッド110の後面側に配置され、表示面が第1のタッチパッド110に対向している。第2のLCD211は、第2のタッチパッド210の後面側に配置され、表示面が第2のタッチパッド210に対向している。
【0021】
なお、第1のタッチパッド110と第1のLCD111、第2のタッチパッド210と第2のLCD211によりそれぞれタッチパネルが構成される。
また、第1のLCD111に表示する画像に対応する画像データは、アーム300a,300bの内側を通る信号線(図示せず)を介して伝送される。
<2−3>閉状態検知部、接触検知部
閉状態検知部51は、第2のタッチパッド210の外周に設けられた第2のスイッチ260を備え、接触検知部50は、第1の筐体100と第2の筐体200とが接触した状態で押下される第1のスイッチ160を備える。閉状態検知部51および接触検知部50の検知結果は、制御部30に入力される。
【0022】
また、この検知結果は、第1のスイッチ160、第2のスイッチ260のオンオフに応じて出力される異なるレベルの電圧からなる。
<2−4>制御部
制御部30は、第2の筐体200に収納され、プロセッサ30aと、主記憶部30bと、割込みコントローラ30cとを備える。そして、プロセッサ30aは、記憶部32のプログラム記憶領域32aに記憶されているプログラムを主記憶部30bに読み込んで実行し、割込みコントローラ30cから割込み信号が入力されると割込み処理を実行する。この割込みコントローラ30cは、例えば、ユーザが第2のタッチパッド210上において第1のタッチパッド110に向かう方向に指等をスライドさせる操作(以下、第1スライド操作と称す。)が行われたときや、第1のタッチパッド110上において第2のタッチパッド210に向かう方向に指等をスライドさせる操作(以下、第2スライド操作と称す。)が行われたときに割込み信号を出力する。そして、割込みコントローラ30cは、更に、第1の状態から第2状態に状態変化させたときにも割込み信号を出力する。この割込みコントローラ30cから出力される割込み信号は、プロセッサ30aに入力される。
【0023】
<3>動作 本実施の形態に係る携帯端末1の動作について図6に基づいて説明する。ここでは、携帯端末1の第1のLCD111および第2のLCD211に書籍コンテンツが表示される場合を例に説明する。
まず、制御部30は、電源オン操作で開始操作(表示開始操作)を受け付けると、閉状態検知部51からの入力に基づいて閉状態にあるか否かを確認する(ステップS1)。
【0024】
ステップS1において、閉状態にあると判定されると(ステップS1:YES)、制御部30は、制御部30は、第1のLCD111にのみ画像を表示させ(ステップS3)、その後、ステップS1に移行する。このとき、図7(a)に示すように、第1のLCD111には、書籍コンテンツの第N頁目のみが表示される。
一方、ステップS1において、携帯端末1が閉状態(閉状態)にないと判定されると(ステップS1:NO)、制御部30は、接触検知部50からの入力に基づいて第1の筐体100と第2の筐体200とが互いに接触した状態(第1の状態)にあるか否かを確認する(ステップS2)。ここでは、制御部30が、接触検知部50からの入力電圧の大きさに基づいて第1のスイッチ160の状態を確認する。
【0025】
ステップS2において、携帯端末1が第1の状態にないと判定されると(ステップS2:NO)、制御部30は、携帯端末1が閉状態にあるか否かを確認する(ステップS11)。
ステップS11において、携帯端末1が閉状態にあると判定されると(ステップS11:YES)、制御部30は、第1のLCD111のみに画像を表示させる(ステップS3)。これは、例えば、ユーザが、閉状態において第2のスイッチ260を指等で押下している場合がある。
【0026】
一方、ステップS11において、携帯端末1が閉状態にないと判定されると(ステップS11:NO)、制御部30は、画像記憶領域32bに記憶されている書籍コンテンツのN頁目と(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を取得して第1のLCD111および第2のLCD211に表示させる(ステップS12)。このとき、図7(b)に示すように、第1のLCD111にN頁目が表示され、第2のLCD211に(N+1)頁目が表示される。
【0027】
また、ステップS2において、携帯端末1が第1の状態にあると判定されると(ステップS2:YES)、制御部30は、書籍コンテンツのN頁目と(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を取得して第1のLCD111および第2のLCD211に画像を表示する(ステップS4)。即ち、図7(b)に示すように、第1のLCD111にN頁目が表示され、第2のLCD211にN+1頁目が表示される。
【0028】
その後、制御部30は、前述の第1スライド操作を検知したか否かを確認する(ステップS5)。ここで、制御部30は、割込みコントローラ30cから出力される割込み信号の種類に基づいて第1スライド操作を検知したか否かを確認する。
ステップS5において、第1スライド操作を検知したと判定されると(ステップS5:YES)、ステップS8の処理に移行する。
【0029】
一方、ステップS5において、第1スライド操作を検知していないと判定されると(ステップS5:NO)、制御部30は、第2スライド操作を検知したか否かを確認する(ステップS6)。ここで、制御部30は、割込みコントローラ30cから出力される割込み信号の種類に基づいて第2スライド操作を検知したか否かを確認する。
ステップS6において、第2スライド操作を検知したと判定されると(ステップS6:YES)、制御部30は、第2スライド操作に対応する特定の制御情報(以下、メッセージBと称す。)を発行する(ステップS13)。
【0030】
次に、制御部30は、メッセージBに対応した処理を実行する。このメッセージBに対応した処理とは、画像記憶領域32bに記憶されている書籍コンテンツのN頁目および(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を書籍コンテンツの(N−2)頁目および(N−1)頁目の画像データに更新した後に、画像記憶領域32bに新たに記憶された画像データが示す画像を第1のLCD111および第2のLCD211に表示させる処理をいう。
【0031】
その後、書籍コンテンツのN−2頁目をN頁目とした上で(ステップS15)、再び、ステップS1に移行する。
一方、ステップS6において、第2スライド操作を検知していないと判定されると(ステップS6:NO)、制御部30は、第1の状態から、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間した状態(第2の状態)に状態変化したか否かを確認する(ステップS7)。ここで、制御部30は、割込みコントローラ30cから出力される割込み信号の種類に基づいて状態変化したか否かを確認する。
【0032】
ステップS7において、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に変化していないと判定されると(ステップS7:NO)、再び、ステップS4の処理に移行し、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に変化したと判定されると(ステップS7:NO)、ステップS8の処理に移行する。
結局、携帯端末1が第1の状態にあるとき、第1スライド操作、第2スライド操作および第1の状態から第2の状態への状態変化が行われない限り、ステップS4乃至ステップS7の処理が繰り返されることとなり、第1のLCD111に書籍コンテンツのN頁目、第2のLCD211に書籍コンテンツのN+1頁目が表示された状態で維持されることになる。
【0033】
そして、ステップ8では、第1スライド操作および第1の状態から第2の状態への状態変化に対応する特定の制御情報(以下、メッセージAと称す。)を発行する。
次に、制御部30は、メッセージAに対応した処理を実行する。このメッセージAに対応した処理とは、画像記憶領域32bに記憶されている書籍コンテンツのN頁目および(N+1)頁目の画像データ(第1の画像データ)を書籍コンテンツの(N+2)頁目および(N+3)頁目の画像データ(第2の画像データ)に更新した後に、画像記憶領域32bに新たに記憶された画像データが示す画像を第1のLCD111および第2のLCD211に表示させる処理をいう(図8(b)(c)参照)。
【0034】
その後、書籍コンテンツのN+2頁目をN頁目とした上で(ステップS10)、再び、ステップS1に移行する。
即ち、図8(a)乃至(c)に示すように、携帯端末1を第1の状態と第2の状態との間で状態変更させる毎に、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される書籍コンテンツの頁が進んでいく。
【0035】
<4>変形例
(1)前述の実施の形態では、閉状態検知部51が第2のスイッチ260を備え、この第2のスイッチ260が押下されたか否かにより携帯端末1が閉状態にあるか否かを判別する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、閉状態検知部51が筐体100,200それぞれのタッチパッド110,210が設けられた面側に設けられた磁気センサ(図示せず)を備え、この磁気センサからの出力に基づいて閉状態にあるか否かを判別するものであってもよい。
【0036】
本変形例によれば、第2のタッチパッド210を操作しているときに誤まって第2のスイッチ260を押下してしまうことにより、誤まった画像表示処理が行われてしまうことがないので、ユーザの使い勝手の向上を図ることができる。
また、前述の実施の形態で説明した接触検知部50が、第1のスイッチ160の代わりに磁気センサ(図示せず)を備え、当該磁気センサの出力値に基づいて第1の状態にあるか否かを判定するものであってもよい。
【0037】
(2)前述の実施の形態では、制御部30が、携帯端末1を第1の状態から第2の状態に状態変化させたときに、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される書籍コンテンツの頁が進んでいく例に説明したがこれに限定されるものではない。例えば、制御部30が、携帯端末1を第1の状態から第2の状態に状態変化させたときに、予め決められたメロディをスピーカ290から出力するものであってもよい。
【0038】
(3)前述の実施の形態では、制御部30が、第1スライド操作が行われた場合と、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に状態変化した場合とで同じ制御情報(メッセージA)を発行する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、制御部30が、第2スライド操作が行われた場合と、携帯端末1が第1の状態から第2の状態に状態変化した場合とで同じ制御情報を発行するものであってもよい。
【0039】
(4)前述の実施の形態では、開いた状態において、第1の筐体100と第2の筐体200とを互いに離間する方向に移動させることにより、イベント駆動型プログラムが実行される例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図9および図10に示すように、第2の筐体200の短手方向における端部において、棒状に形成され且つ第2の筐体200の長手方向にスライド自在に保持されるとともに、長手方向における両端部においてアーム300a,300bを回動自在に支持する支持部材420と、第1の筐体100における第2の筐体200に対向する端面に配設された第1のスイッチ160とを設けてなるものであってもよい。
【0040】
本変形例では、第1の筐体100を第2の筐体200の長手方向にスライドさせることにより、第1のスイッチ160が押下された状態(第1の状態)と押下されない状態(第2の状態)とをとりうる。そして、ユーザが第1の筐体100を第2の筐体200の長手方向に沿ってスライドさせると、制御部30が特定の制御情報を発行する。
これにより、携帯端末1が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態へ状態変化するタイミングで、イベント駆動型プログラム(図8では、書籍コンテンツの頁めくり処理)を実行するようになっている。
【0041】
なお、携帯端末1が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態への状態変化するタイミングで、インベント駆動型プログラムを実行するようにしてもよい。
【0042】
(5)前述の実施の形態では、図8に示すように、携帯端末1が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態へ状態変化したタイミングでイベント駆動型プログラム(図8では、書籍コンテンツの頁めくり処理)を実行する例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図11に示すように、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態から、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態へ状態変化したタイミングでイベント駆動型プログラムを実行するようにしてもよい。
【0043】
(6)前述の実施の形態では、イベント駆動型プログラムとして、書籍コンテンツにおける頁めくり処理を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、第1のLCD111にインターネットブラウザ画面が表示され、第2のLCD211にメール送受信画面が表示されるコンテンツにおいて、イベント駆動型プログラムが、第1のLCD111と第2のLCD211に表示される画面を入れ替える処理(即ち、第1のLCD111にメール送受信画面を表示し、第2のLCD211にインターネットブラウザ画面を表示するようにする処理、或いは、その逆の表示処理)を行うものであってもよい。
【0044】
(7)前述の実施の形態では、第1の筐体100と第2の筐体200とがアーム300a,300bにより連結されてなる構成について説明したが、これに限定されるものではなく、他の連結手段により連結されてなるものであってもよい。
<補足>
(1)実施の形態に係る携帯端末1は、第1のLCD111が設けられた第1の筐体100と、第2のLCD211が設けられた第2の筐体200と、第1の筐体100と第2の筐体200とが特定の位置関係にある第1の状態から、第1の筐体100と第2の筐体200とが第1の状態とは異なる特定の位置関係にある第2の状態へ状態変化できる形で第1の筐体100と第2の筐体200とを連結するアーム300a,300bと、状態変化を検知する接触検知部50と、接触検知部50により第1の状態から第2の状態への状態変化が検知されると、第1のLCD111に表示される画像および第2のLCD211に表示される画像を変化させるための特定の処理を実行する制御部30とを備える。
【0045】
本構成によれば、第1の筐体100と第2の筐体200との位置関係が変わるような状態変化させるという、第1のLCD111に表示される画像および第2のLCD211に表示される画像を変化させるための特定の処理を実行するための新たな操作方法が追加された利便性のよい携帯端末を提供できる。
(2)実施の形態に係る携帯端末1は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態である。
【0046】
本構成によれば、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第1の状態から、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが離間している第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
(3)<変形例>の(5)で説明した変形例は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが離間している状態である。
【0047】
本構成によれば、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが離間している第1の状態から、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
(4)<変形例>の(4)で説明した変形例は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の状態に比べて、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態である。
【0048】
本構成によれば、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第1の状態から、第1の状態に比べて第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
【0049】
(5)<変形例>の(6)で説明した変形例は、第1の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の状態に比べて、第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる状態であり、第2の状態が、第1のLCD111と第2のLCD211とが同一平面内に位置し、且つ、第1の筐体100と第2の筐体200とが当接している状態である。
【0050】
本構成によれば、第1の状態に比べて第1の筐体100に対する第2の筐体200の位置が第1の筐体100と第2の筐体200との並び方向に直交する方向に変位してなる第1の状態から、第1の筐体100の一部と第2の筐体200の一部とが当接している第2の状態に状態変化させるという、新たな操作方法により特定の処理を実行することを可能にした携帯端末を提供できる。
【0051】
(6)実施の形態に係る携帯端末1では、特定の処理が、イベント駆動型プログラムを実行する処理であり、制御部30が、接触検知部50により状態変化が検知されると、特定の制御情報を発行し、特定の制御情報に基づいてイベント駆動型プログラムを実行する。
本構成によれば、特定の制御情報に基づいて動作する様々なイベント駆動型プログラムの実行が可能となる。
【0052】
(7)実施の形態に係る携帯端末1では、画像データを記憶する画像記憶領域32bを備え、制御部30が、画像記憶領域32bに記憶された画像データを第1のLCD111および第2のLCD211に表示し、画像記憶領域32bに第1の画像データが記憶されているとき、特定の制御情報を受け付けると第1の画像データを第2の画像データに更新する。
【0053】
本構成によれば、ユーザが第1の状態と第2の状態との間で状態変化させるという、新たな操作方法により、第1のLCD111および第2のLCD211に表示される画像を更新していくことが可能となる。
(8)実施の形態に係る携帯端末1は、第1の画像データが、M頁(Mは自然数)の書籍コンテンツのN頁目(Nは自然数、且つ、N≦M−3)と(N+1)頁目に対応する画像を示し、第2の画像データが、書籍コンテンツの(N+2)頁目と(N+3)頁目に対応する画像を示す。
【0054】
本構成によれば、ユーザが第1の状態と第2の状態との間で状態変化させることにより、あたかも書籍コンテンツの頁めくりを行うかのように書籍コンテンツの画像を変化させていくことができる。
(9)実施の形態に係る携帯端末1は、接触検知部50が、第1の筐体100および第2の筐体200における第1の状態において互いに接する部位に配設された第1のスイッチ160を備え、第1のスイッチ160の押下状態の変化から状態変化を検知する。
【0055】
本構成によれば、比較的簡素な構造で接触検知部50を実現することができるので、製造容易化およびコスト低減を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明に係る携帯端末は、2つの筐体を備え、当該2つの筐体同士の相対的な位置関係を変化させることにより状態変更が可能な携帯端末で実行可能なイベント駆動型プログラムに関する技術に適用される。
【符号の説明】
【0057】
10 通信処理部
11 アンテナ
30 制御部
30a プロセッサ
30b 主記憶部
30c 割込みコントローラ
32 記憶部
50 接触検知部
51 閉状態検知部
60 音声処理部
100 第1の筐体
110 第1のタッチパッド
111 第1のLCD
120 キー入力部
150 溝部
151 孔
160 第2のスイッチ
210 第2のタッチパッド
211 第2のLCD
260 第1のスイッチ
290 スピーカ
295 マイクロフォン
300a,300b アーム(連結部材)
301 長孔
410 第1軸部
510 第2軸部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のディスプレイが設けられた第1の筐体と、
第2のディスプレイが設けられた第2の筐体と、
前記第1の筐体と前記第2の筐体とが特定の位置関係にある第1の状態から、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが前記第1の状態と異なる特定の位置関係にある第2の状態へ状態変化できる形で前記第1の筐体と前記第2の筐体とを連結する連結部材と、
前記状態変化を検知する検知部と、
前記検知部により前記第1の状態から前記第2の状態への状態変化が検知されると、前記第1のディスプレイに表示される画像および前記第2のディスプレイに表示される画像を変化させるための特定の処理を実行する処理実行部とを備える
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが離間している状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが離間している状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項4】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の状態に比べて、前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の位置が前記第1の筐体と前記第2の筐体との並び方向に直交する方向に変位してなる状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項5】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の状態に比べて、前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の位置が前記第1の筐体と前記第2の筐体との並び方向に直交する方向に変位してなる状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項6】
前記特定の処理は、イベント駆動型プログラムを実行する処理であり、
前記処理実行部は、
前記検知部により前記状態変化が検知されると、特定の制御情報を発行する制御情報発行部と、
前記制御情報発行部から発行される前記特定の制御情報に基づいてイベント駆動型プログラムを実行するプログラム実行部とを備える
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項7】
画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像メモリに記憶された画像データを前記第1のディスプレイおよび前記第2のディスプレイに表示する画像表示部とを備え、
前記アプリケーション実行部は、前記画像メモリに第1の画像データが記憶されているとき、前記制御情報発行部から発行される前記特定の制御情報を受け付けると前記第1の画像データを第2の画像データに更新する
ことを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項8】
前記第1の画像データが、M頁(Mは自然数)の書籍コンテンツのN頁目(Nは自然数、且つ、N≦M−3)と(N+1)頁目に対応する画像を示し、
前記第2の画像データが、書籍コンテンツの(N+2)頁目と(N+3)頁目に対応する画像を示す
ことを特徴とする請求項7記載の携帯端末。
【請求項9】
前記検知部は、前記第1の筐体および前記第2の筐体における前記第1の状態において互いに接する部位に配設されたスイッチを備え、当該スイッチの押下状態の変化から前記状態変化を検知する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項1】
第1のディスプレイが設けられた第1の筐体と、
第2のディスプレイが設けられた第2の筐体と、
前記第1の筐体と前記第2の筐体とが特定の位置関係にある第1の状態から、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが前記第1の状態と異なる特定の位置関係にある第2の状態へ状態変化できる形で前記第1の筐体と前記第2の筐体とを連結する連結部材と、
前記状態変化を検知する検知部と、
前記検知部により前記第1の状態から前記第2の状態への状態変化が検知されると、前記第1のディスプレイに表示される画像および前記第2のディスプレイに表示される画像を変化させるための特定の処理を実行する処理実行部とを備える
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが離間している状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項3】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが離間している状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項4】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の状態に比べて、前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の位置が前記第1の筐体と前記第2の筐体との並び方向に直交する方向に変位してなる状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項5】
前記第1の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の状態に比べて、前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の位置が前記第1の筐体と前記第2の筐体との並び方向に直交する方向に変位してなる状態であり、
前記第2の状態は、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの位置関係が同一平面内に位置し、且つ、前記第1の筐体の一部と前記第2の筐体の一部とが当接している状態である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。
【請求項6】
前記特定の処理は、イベント駆動型プログラムを実行する処理であり、
前記処理実行部は、
前記検知部により前記状態変化が検知されると、特定の制御情報を発行する制御情報発行部と、
前記制御情報発行部から発行される前記特定の制御情報に基づいてイベント駆動型プログラムを実行するプログラム実行部とを備える
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯端末。
【請求項7】
画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像メモリに記憶された画像データを前記第1のディスプレイおよび前記第2のディスプレイに表示する画像表示部とを備え、
前記アプリケーション実行部は、前記画像メモリに第1の画像データが記憶されているとき、前記制御情報発行部から発行される前記特定の制御情報を受け付けると前記第1の画像データを第2の画像データに更新する
ことを特徴とする請求項6記載の携帯端末。
【請求項8】
前記第1の画像データが、M頁(Mは自然数)の書籍コンテンツのN頁目(Nは自然数、且つ、N≦M−3)と(N+1)頁目に対応する画像を示し、
前記第2の画像データが、書籍コンテンツの(N+2)頁目と(N+3)頁目に対応する画像を示す
ことを特徴とする請求項7記載の携帯端末。
【請求項9】
前記検知部は、前記第1の筐体および前記第2の筐体における前記第1の状態において互いに接する部位に配設されたスイッチを備え、当該スイッチの押下状態の変化から前記状態変化を検知する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の携帯端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−204873(P2012−204873A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64872(P2011−64872)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]