説明

携帯電子機器、接触操作制御方法および接触操作制御プログラム

【課題】利用者に対して多様な操作方法を提供することができる携帯電子機器、接触操作制御方法および接触操作制御プログラムを提供することにある。
【解決手段】筐体と、筐体の第1面に画像を表示する表示部と、筐体の表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能な操作検出部と、第1オブジェクトが前記表示部に表示されている状態で、操作検出部によってスライド操作が検出された場合、第1オブジェクトの下位の階層に対応付けられた第2オブジェクトを表示部に表示させる制御部と、有することで上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電子機器、接触操作制御方法および接触操作制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、直感的な操作を可能にするとともに、キーボードのように物理的に大きな面積を必要とするデバイスを具備しない小型の電子機器を実現するために、タッチパネルが広く利用されるようになっている。タッチパネルを備える電子機器では、タッチパネルによって検出されるタップ等の動作に対して特定の処理が割り当てられる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−164794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、タッチパネルによって検出される動作は、タップ、フリック、スイープ等の数種類に過ぎない。このため、タッチパネルを備える従来の電子機器では、利用者に対して多様な操作方法を提供することができなかった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者に対して多様な操作方法を提供することができる携帯電子機器、接触操作制御方法および接触操作制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、携帯電子機器であって、筐体と、前記筐体の第1面に画像を表示する表示部と、前記筐体の前記表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能な操作検出部と、第1オブジェクトが前記表示部に表示されている状態で、前記操作検出部によってスライド操作が検出された場合、前記第1オブジェクトの下位の階層に対応付けられた第2オブジェクトを前記表示部に表示させる制御部と、を有することを特徴とする。
【0007】
ここで、前記制御部は、前記操作検出部にて前記所定の領域の第1の位置に対する第1操作と前記第1の位置から離間する方向の前記スライド操作とが同時に検出された場合、前記第2オブジェクトを表示させることが好ましい。
【0008】
また、前記操作検出部は、前記筐体の前記第1面に隣接する第2面の少なくとも1つの面に配置されていることが好ましい。
【0009】
また、前記操作検出部は、前記筐体の第2面のうち対向する2つの面の一方の面に配置された第1検出部と、他方の面に配置された第2検出部とを有し、前記制御部は、前記第1検出部および前記第2検出部にて前記スライド操作を検出した場合には、前記第2オブジェクトを前記表示部に表示させることが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記第1検出部または前記第2検出部のいずれか一方のみで前記スライド操作が検出された場合には、前記第2オブジェクトを表示させずに前記表示部に表示させている画面をスクロールさせることが好ましい。
【0011】
また、前記表示部は、前記第1オブジェクトを複数表示し、前記制御部は、前記スライド操作に対応して第1オブジェクトを特定し、当該特定された第1オブジェクトの第2オブジェクトを前記第2表示部に表示させることが好ましい。
【0012】
また、前記表示部は、前記第1オブジェクトを複数表示し、前記制御部は、前記操作検出部にて検出される第2操作の操作位置に対応して第1オブジェクトを特定し、当該特定された第1オブジェクトの第2オブジェクトを前記操作検出部にて検出される前記スライド操作に応じて前記表示部に表示させることが好ましい。
【0013】
また、前記制御部は、前記第1オブジェクトよりも前記スライド操作によるスライド方向に存在する前記表示部上の領域に前記第2オブジェクトを表示させることが好ましい。
【0014】
また、前記制御部は、前記第1オブジェクトに隣接する位置に前記第2オブジェクトを表示させることが好ましい。
【0015】
また、前記制御部は、前記第2オブジェクトの表示が開始されてから所定時間の間に、前記操作検出部で接触が検出されない場合、前記第2オブジェクトの表示を終了することが好ましい。
【0016】
また、前記制御部は、前記第2オブジェクトを前記表示部に表示させている状態で、前記操作検出部で前記スライド操作と逆向きのスライド操作が検出された場合、前記第2オブジェクトの表示を終了することが好ましい。
【0017】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、筐体と前記筐体の第1面に画像を表示する表示部と前記筐体の前記表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能な操作検出部とを有する携帯電子機器の接触操作制御方法であって、前記操作検出部で接触位置を検出するステップと、第1オブジェクトが前記表示部に表示されている状態で、前記操作検出部によってスライド操作が検出された場合、前記第1オブジェクトの下位の階層に対応付けられた第2オブジェクトを前記表示部に表示させるステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、接触操作制御プログラムであって、筐体と前記筐体の第1面に画像を表示する表示部と前記筐体の前記表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能な操作検出部とを有する携帯電子機器に、前記操作検出部で接触位置を検出するステップと、第1オブジェクトが前記表示部に表示されている状態で、前記操作検出部によってスライド操作が検出された場合、前記第1オブジェクトの下位の階層に対応付けられた第2オブジェクトを前記表示部に表示させるステップと、
を実行させること特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る携帯電子機器、接触操作制御方法および接触操作制御プログラムは、利用者に対して多様な操作方法を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、携帯電話端末の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、携帯電話端末の外観を示す正面図である。
【図3】図3は、携帯電話端末の機能的な構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、側面接触センサによって検出される操作に応じて主制御部が実行する制御の例を示す図である。
【図5】図5は、携帯電話端末の動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は、携帯電話端末の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、電子機器の一例として携帯電話端末について説明するが、本発明の適用対象は携帯電話端末に限定されるものではなく、各種装置、例えば、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、パーソナルコンピュータ、ゲーム機等に対しても本発明は適用できる。
【0022】
(実施形態)
まず、図1および図2を参照しながら、本発明に係る電子機器の一実施形態である携帯電話端末1の外観について説明する。図1は、携帯電話端末1の外観を示す斜視図である。図2は、携帯電話端末1の外観を示す正面図である。図1および図2に示すように、携帯電話端末1は、面積が他の面よりも広い2つの面を有する略六面体形状の筐体を有し、その筐体の表面にタッチパネル2と、入力部3と、側面接触センサ4と、スピーカ7と、マイク8とを備える。
【0023】
タッチパネル2は、面積が最も広い面(正面、第1面)の1つに設けられ、文字、図形、画像等を表示するとともに、指、スタイラス、ペン等(以下、単に「指」という)を用いてタッチパネル2に対して行われる各種操作を検出する。なお、タッチパネル2が各種操作を検出する方式は、静電容量式、感圧式等の任意の方式であってよい。入力部3は、所定の機能が割り当てられたボタン3A、ボタン3Bおよびボタン3C等の複数のボタンからなる。スピーカ7は、通話相手の音声や、各種プログラムによって再生される音楽や効果音等を出力する。マイク8は、通話時や音声による操作の受付時に音声を取得する。
【0024】
側面接触センサ4は、タッチパネル2が設けられている面と接する面(側面、第2面)に設けられ、指を用いて側面接触センサ4に対して行われる各種操作を検出する。側面接触センサ4は、タッチパネル2が設けられている面が正面であるものとして、右側面に設けられた右側面センサ22と、左側面に設けられた左側面センサ24と、上側面に設けられた上側面センサ26と、下側面に設けられた下側面センサ28とを含む。右側面センサ22等が各種操作を検出する方式は、静電容量式、感圧式等の任意の方式であってよい。なお、右側面センサ22と左側面センサ24と上側面センサ26と下側面センサ28とは、それぞれ複数点の接触を検出することができる。例えば、右側面センサ22に2本の指を接触させた場合、右側面センサ22は、2本の指が接触している位置でそれぞれ指が接触していることを検出する。
【0025】
携帯電話端末1は、タッチパネル2に加えて側面接触センサ4を備えることにより、以下に説明するように、直感的で使い勝手のよい多様な操作方法を利用者に提供する。
【0026】
次に、図3を参照しながら、携帯電話端末1の機能的な構成について説明する。図3は、携帯電話端末1の機能的な構成を示すブロック図である。図3に示すように携帯電話端末1は、タッチパネル2と、入力部3と、側面接触センサ4と、電源部5と、通信部6と、スピーカ7と、マイク8と、記憶部9と、主制御部10と、RAM(Random Access Memory)11とを有する。
【0027】
タッチパネル2は、表示部2Bと、表示部2Bに重畳されたタッチセンサ2Aとを有する。タッチセンサ2Aは、指を用いてタッチパネル2に対して行われた各種操作を、操作が行われた場所のタッチパネル2上での位置とともに検出し、主制御部10に通知する。タッチセンサ2Aによって検出される操作には、タップ操作やスイープ操作が含まれる。表示部2Bは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成され、文字や図形等を表示する。
【0028】
入力部3は、物理的なボタン等を通じて利用者の操作を受け付け、受け付けた操作に対応する信号を主制御部10へ送信する。側面接触センサ4は、右側面センサ22と、左側面センサ24と、上側面センサ26と、下側面センサ28とを含み、これらのセンサに対して行われた各種操作を、操作が行われた場所の位置とともに検出し、主制御部10に通知する。電源部5は、蓄電池または外部電源から得られる電力を、主制御部10を含む携帯電話端末1の各機能部へ供給する。
【0029】
通信部6は、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA方式などによる無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。スピーカ7は、主制御部10から送信される音声信号を音声として出力する。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換して主制御部10へ送信する。
【0030】
記憶部9は、例えば、不揮発性メモリや磁気記憶装置であり、主制御部10での処理に利用されるプログラムやデータを保存する。記憶部9に記憶されるプログラムには、メールプログラム9Aと、ブラウザプログラム9Bと、画面制御プログラム9Cと、接触操作制御プログラム9Dとが含まれる。また、記憶部9に記憶されるデータには、側面接触動作定義データ9Eが含まれる。記憶部9は、携帯電話端末1の基本的な機能を実現するオペレーティングシステムプログラムやアドレス帳データ等のその他のプログラムやデータも記憶する。なお、記憶部9は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせとして構成されていてもよい。
【0031】
メールプログラム9Aは、電子メール機能を実現するための機能を提供する。ブラウザプログラム9Bは、WEBブラウジング機能を実現するための機能を提供する。画面制御プログラム9Cは、他のプログラムが提供する機能と協業して、タッチパネル2に文字や図形等を表示させる。接触操作制御プログラム9Dは、タッチセンサ2Aおよび側面接触センサ4によって検出される各種の接触操作に応じた処理を実行するための機能を提供する。側面接触動作定義データ9Eは、側面接触センサ4の検出結果に応じて起動される機能についての定義を保持する。
【0032】
主制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、携帯電話端末1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。具体的には、主制御部10は、記憶部9に記憶されているデータやRAM11に展開したデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、表示部2Bや、通信部6等を制御することによって各種機能を実現する。なお、主制御部10が実行するプログラムや参照するデータは、通信部6による無線通信でサーバ装置からダウンロードすることとしてもよい。
【0033】
主制御部10は、例えば、メールプログラム9Aを実行することによって、電子メール機能を実現する。また、主制御部10は、接触操作制御プログラム9Dを実行することによって、タッチセンサ2Aおよび側面接触センサ4によって検出される各種の接触操作に応じて対応する処理を実行する機能を実現する。また、主制御部10は、画面制御プログラム9Cを実行することによって、各種機能で用いられる画面等をタッチパネル2に表示させる機能を実現する。なお、主制御部10は、オペレーティングシステムプログラムによって提供されるマルチタスク機能によって、複数のプログラムを並行して実行できるものとする。
【0034】
RAM11は、主制御部10によって実行されるプログラムの命令、主制御部10が参照するデータ、主制御部10の演算結果等が一時的に記憶される記憶領域として利用される。
【0035】
次に、図4を参照しながら、側面接触センサ4によって検出される操作に応じて主制御部10が実行する制御の例について説明する。図4は、側面接触センサ4によって検出される操作に応じて主制御部10が実行する制御の例を示す図である。図4は、側面接触センサ4と操作対象の画面と指との関係を模式的に示す図である。なお、図4は、タッチパネル2の外周の筐体部分の図示を省略している。
【0036】
図4に示す携帯通信端末1は、タッチパネル2の長手方向が縦向き(上下方向)となる向きで利用者の左手および右手により支持されている。本実施形態においてユーザは、左手の親指42で左側面センサ24の上側面センサ26側の部分を支持し、左手の人差し指44で右側面センサ22の上側面センサ26側の部分を支持している。また、ユーザは、右手の親指52で右側面センサ22の下側面センサ28側の部分を支持し、右手の人差し指54で左側面センサ24の下側面センサ28側の部分を支持している。
【0037】
このように4本の指で支持されている状態の場合、携帯通信端末1は、図4の左図に示すように親指42の接触点92での接触を左側面センサ24が検出し、人差し指44の接触点93での接触を右側面センサ22が検出し、人差し指54の接触点94での接触を左側面センサ24が検出し、親指52の接触点95での接触を右側面センサ22が検出する。つまり、右側面センサ22は、接触点93と接触点95の2つの接触点で接触を検出する。左側面センサ24は、接触点92と接触点94の2つの接触点で接触を検出する。また、接触点92と接触点93とは、長手方向(タッチパネル2の長辺方向、右側面センサ22および左側面センサ24の延在する方向)における位置が略同一位置となる。接触点94と接触点95とは、長手方向における位置が略同一位置となる。このため、接触点92と接触点93は、短手方向(タッチパネル2の短辺方向、上側面センサ26および下側面センサ28の延在する方向)と平行な直線で結ぶことができ、接触点94と接触点95も、短手方向と平行な直線で結ぶことができる。なお、当該直線は、対応する接触点の近傍を通過すればよい。つまり接触点の位置を近似して短手方向と平行な直線で結べればよい。本実施形態では、この2つの接触点を結んだ直線を接触位置とする。
【0038】
また、図5の左図に示す状態では、タッチパネル2に複数のオブジェクト(項目)が表示されている。具体的には、オブジェクト72aからオブジェクト72hの8のオブジェクトが画面上側から下側に向けて列状に配置されている。また、タッチパネル2には、オブジェクト72hの下にメッセージ74が表示されている。さらに、利用者の操作の対象を示すカーソル76も表示されている。カーソル76は、オブジェクト72aを指定した状態となっており、オブジェクト72aに重ねて表示されている。
【0039】
図4の左図に示す状態から、親指52を矢印62の方向にスライド移動させ、人差し指54を矢印64の方向に移動させる。つまり、左側面センサ22に接触している親指52を人差し指44から離れる方向に移動させる(スライド移動)。また、右側面センサ24に接触している人差し指54を親指42から離れる方向に移動させる。このように指を移動させることで利用者は、図4の右図に示すように、人差し指54を接触点94aに移動させ、親指52を接触点95aに移動させる。ここで、本実施形態では図4の左図から右図に示すように、側面接触センサ4に接触している指と指との距離をスライド移動によって変更する操作(接触位置間の距離を変更する操作)を「階層表示操作」という。なお、図4は、階層表示操作のうち、2つの接触位置間の距離が広がるスライド操作である。
【0040】
階層表示操作が入力されると、左側面センサ24は、接触点94が接触点94aに移動する操作を検出し、右側面センサ22は、接触点95が接触点95aに移動する操作を検出する。側面接触センサ4は、検出結果を主制御部10へ通知する。
【0041】
主制御部10は、このように、側面接触センサ4で、接触している指と指との距離が広がる操作、本実施形態では対向する右側面センサ22で検出した複数の接触点と左側面センサ24で検出した複数点接触点のうち、一方の接触点(接触点92、93)の組み合わせで近似した短手方向に平行な直線(接触位置)と、他方の接触点(接触点94、95)の組み合わせで近似した短手方向に平行な直線(接触位置)と、が離れる操作が検出された場合、接触操作制御プログラム9Dが提供する機能に基づいて、タッチパネル2に表示されている画像を変化させる。具体的には、主制御部10は、図4の右図に示すように、オブジェクト72aに対応付けられたオブジェクト82a、82b、82cをタッチパネル2に表示する。ここで、オブジェクト82a、82b、82cは、オブジェクト72aに対応付けられたオブジェクト、つまりオブジェクト72aの下位の階層のオブジェクトである。このように、主制御部10は、側面接触センサ4で階層表示操作として接触位置の距離を広げる操作が検出されると、カーソル74で特定したオブジェクトの下位の階層に対応付けられているオブジェクトを表示させる。
【0042】
また、主制御部10は、オブジェクト82a、82b、82cをオブジェクト72aの下でかつオブジェクト72bの上に表示させ、オブジェクト72aの下に表示されていたオブジェクト72bからオブジェクト72hの表示位置を下にずらして表示させる。また、主制御部10は、タッチパネル2の下側に表示させていたメッセージ74を表示させない。つまり、主制御部10は、オブジェクト72aの下にオブジェクト82a、82b、82cを新たに表示させ、これに対応して他のオブジェクトの表示位置を下にずらして表示し、表示位置が下にずれたことでタッチパネル2の表示領域外になった部分(メッセージ74)は表示しない。
【0043】
このように、携帯電話端末1は、側面接触センサ4で、階層表示操作として接触位置の距離を広げる操作が検出されると、タッチパネル2に表示されているオブジェクトのうち指定されたオブジェクトの下位の階層のオブジェクトを表示させる。これにより、ユーザは、簡単な操作でオブジェクトの下位の階層に対応付けられたオブジェクトを確認することができる。また、接触位置の距離を広げる操作が入力された場合、対応するオブジェクトの中身である下位の階層のオブジェクトを表示させることで、入力した操作の操作感覚と実行される処理とが、オブジェクトのクリック操作における操作感覚よりも近くすることができる。これにより直感的な操作が可能となる。
【0044】
なお、上記実施形態では、階層表示操作の入力時にカーソル76で指定されたオブジェクト(第1オブジェクト)の下位の階層のオブジェクト(第2オブジェクト)を表示させたがこれに限定されない。操作対象のオブジェクト、つまり下位の階層のオブジェクトを表示させる対象のオブジェクトの特定方法、規則としては、種々の方法、規則を用いることができる。
【0045】
携帯電話端末1は、接触位置のいずれか一方に基づいて操作対象のオブジェクト(第1オブジェクト)を特定してもよい。例えば、携帯電話端末1は、画面表示方向(図4の紙面左右方向)において上側の接触位置に基づいて操作対象のオブジェクトを特定してもよい。具体的には、接触位置の移動方向に平行な方向における位置が上側の接触位置と重なるオブジェクト、図4に示す例では、接触点92と接触点93とで挟まれるオブジェクトを操作対象のオブジェクトとしてもよい。さらに、携帯電話端末1は、画面表示方向において下側の接触位置に基づいて操作対象のオブジェクトを特定してもよい。具体的には、接触位置の移動方向に平行な方向における位置が下側の接触位置と重なるオブジェクト、図4に示す例では、接触点94と接触点95とで挟まれるオブジェクトを操作対象のオブジェクトとしてもよい。これにより、利用者は、カーソル等の操作を行うことなく側面接触センサ4への接触操作を入力するのみで、操作対象のオブジェクトを特定し、当該操作対象のオブジェクトに対応付けられた下位のオブジェクトを表示させることができる。
【0046】
また、携帯通信端末1は、本実施形態のように下位の階層のオブジェクトを、操作対象のオブジェクトに隣接して表示させることが好ましい。下位の階層のオブジェクトを操作対象のオブジェクトに隣接して表示させることで、オブジェクトの対応関係を明確にすることができ、利用者が直感的に理解しやすい表示にすることができる。
【0047】
また、携帯通信端末1は、本実施形態のように下位の階層のオブジェクトを、接触位置間の距離が広がる方向(指の移動方向)に表示させることが好ましい。さらには本実施形態のように下位の階層のオブジェクトは、列状に表示させることが好ましい。また、本実施形態のように操作対象のオブジェクトを表示させたまま、下位の階層のオブジェクトを表示することが好ましい。これにより、直感的に対応関係を理解しやすくなる。
【0048】
また、携帯通信端末1は、本実施形態のように2つの接触位置のうち移動しない接触位置がある場合、移動しない接触位置を基点として、移動する接触位置側に下位の階層のオブジェクトを表示させることが好ましい。つまり、指の移動方向側の領域に下位の階層のオブジェクトを表示させることが好ましい。これにより、利用者が指を移動させて引き出した方向にオブジェクトが表示され、直感的に理解しやすい操作とすることができる。この場合、図4に示す例では、接触位置を下に移動させたため下位の階層のオブジェクトを操作対象のオブジェクトの下側に表示させたが、接触位置を上に移動させた場合は、下位の階層のオブジェクトを操作対象のオブジェクトの上側に表示させることもできる。
【0049】
なお、携帯通信端末1は、移動しない接触位置を基点として、移動する接触位置側に下位の階層のオブジェクトを表示させなくてよい。例えば、操作対象のオブジェクトを移動させ、操作対象のオブジェクトが表示されていた領域に下位の階層のオブジェクトを表示させてもよい。このように、オブジェクトを表示させる基点を移動させてもよい。
【0050】
以上のように、下位の階層のオブジェクトの表示方法は、本実施形態の方法を用いることが好ましいが、これには限定されない。例えば、下位の階層のオブジェクトを操作対象のオブジェクトとは別の位置に表示させても良いし、下位の階層のオブジェクトの表示時は操作対象のオブジェクトを表示させてなくてもよい。
【0051】
また、下位の階層のオブジェクトが複数ある場合は、接触位置間の距離の変化量に応じて、表示させるオブジェクトの数を変化させることが好ましい。つまり、接触位置間の距離の変化量が多くなるほど(広がるほど)、表示させるオブジェクトの数を多くすることが好ましい。
【0052】
また、階層表示操作として検出する操作は、図4に示す入力に限定されない。主制御部10は、側面接触センサ4に接触している接触位置を近づける種々の操作を階層表示操作として検出することができる。なお、どの操作を階層表示操作とするかは、側面接触動作定義データ9Eで予め定義しておけばよい。つまり、側面接触センサ4に接触している接触位置を近づける操作であっても階層表示操作以外の操作として定義することもできる。
【0053】
例えば、上記実施形態では、接触位置の一方のみを移動させたが、接触位置の両方を移動させても良い。また、上記実施形態では、右側面センサ22と左側面センサ24でそれぞれ2点の接触点を検出し、それぞれの接触点を結んだ直線を接触位置としたが、一方の接触位置として上側面センサ26の接触点または下側面センサ28の接触点を用いてもよい。
【0054】
なお、携帯通信端末1は、上述したように、側面接触センサ4のうち対向する2つ面の側面センサのそれぞれで検出される接触点を近似して結んだ当該側面センサに直交する直線を階層表示操作の接触位置の少なくとも一方として用いることが好ましい。これにより、側面接触センサ4で検出できる他の操作に種々の処理を割り当てることができる。
【0055】
また、携帯通信端末1は、図4に示すように、一方の側面センサで検出した接触点と他方の側面センサで検出した接触点とを結んだ直線を2つの接触位置の一方の接触位置とし、一方の側面センサで検出した他の接触点と他方の側面センサで検出した他の接触点とを結んだ直線を2つの接触位置の一方の接触位置とすることが好ましい。これにより、両手を用いて箱のふたを開けるような動作を階層表示操作とすることができ、箱のふたを開ける動作と操作対象のオブジェクトの中身を見る処理(下位の階層のオブジェクトを表示させる処理)とを対応付けることができる。これにより、入力する操作に対して実行される処理を直感的に理解しやすくなる。
【0056】
また、側面接触センサ4のいずれか1つで2点の接触をそれぞれ接触位置として検出してもよい。この場合、携帯通信端末1は、1つの側面センサで検出した2点の接触の距離を変更する操作を階層表示操作として検出する。
【0057】
また、主制御部10は、側面接触センサ4で検出した接触の情報に基づいて筐体を保持する手を検出し、筐体を保持していない手の接触のみを抽出しその接触から入力された操作が階層表示操作であるかを判定してもよい。この場合、筐体を保持していない手の接触により、接触位置の距離が広がる操作が検出された場合、階層表示操作が入力されたと判定し、下位の階層のオブジェクトを表示させる。このように、操作が入力された手も加味して操作を判定することで、より多くの操作を入力することが可能となる。
【0058】
上記実施形態では、オブジェクトとして、階層化された操作メニューの各項目を用いたがオブジェクトはこれに限定されない。オブジェクトは、階層化された種々のデータの表示に用いることができ、例えば、階層化されたデータを管理するエクスプローラ画面の操作にも用いることができる。また下位の階層のオブジェクトの表示方法としては、項目の表示に限定されない。例えば、下位の階層のオブジェクトが画像の場合、当該画像のプレビュー表示を行うようにしてもよい。
【0059】
次に、図5を参照しながら、接触操作の検出時の携帯電話端末1の動作について説明する。図5は、携帯電話端末の動作を示すフローチャートである。図5に示す処理手順は、接触操作制御プログラム9Dが提供する機能に基づいて繰り返し実行される。
【0060】
携帯電話端末1の主制御部10は、ステップS12として、対象オブジェクトが表示中であるかを判定する。ここで、対象オブジェクトとは、階層表示操作で操作対象とすることができるオブジェクトである。主制御部10は、ステップS12で対象オブジェクトが表示されていない(No)と判定したら、ステップS12に進む。つまり、主制御部10は、対象オブジェクトが表示された状態となるまで、ステップS12の処理を繰り返す。
【0061】
主制御部10は、ステップS12で対象オブジェクトが表示中である(Yes)と判定したら、ステップS14として、側面接触があるか、つまり側面接触センサ4によっていずれかの側面への接触が検出されたかを判定する。主制御部10は、ステップS14で側面接触なし(No)、つまり側面への接触が検出されていないと判定したら、ステップS12に進む。また、主制御部10は、ステップS14で側面接触あり(Yes)、つまり側面への接触が検出されていると判定したら、ステップS16として、階層表示操作かを判定する。
【0062】
ここで、図6を用いてステップS16の判定について説明する。ここで、図6は、携帯電話端末の動作を示すフローチャートである。なお、図6に示す処理は、階層表示操作として図4に示す操作が定義されている場合である。主制御部10は、ステップS40として、複数点接触があるかを判定する。つまり、側面接触センサ4で2つ以上の接触を検出しているかを判定する。主制御部10は、ステップS40で複数点接触ではない(No)と判定したら、ステップS50に進む。
【0063】
主制御部10は、ステップS40で複数接触点である(Yes)と判定したら、ステップS42として、対応する2辺(2つの面)のそれぞれの接触点を結んだ線が、当該2辺に垂直とみなせる線であるかを判定する。つまり、当該2辺に垂直とみなせる線に近似可能な線を、接触位置を結ぶことにより形成可能な関係の接触点が、対向する2辺にあるかを判定する。主制御部10は、ステップS42で当該線がない(No)と判定したら、ステップS50に進む。
【0064】
主制御部10は、ステップS42で当該線がある(Yes)と判定したら、ステップS44として、対応する2辺の他の接触点を結んだ線が、当該2辺に垂直とみなせる線であるかを判定する。つまり、当該2辺に垂直とみなせる線で近似できる関係の接触点が、ステップS42で判定した接触点とは別にあるかを判定する。主制御部10は、ステップS44で線がない(No)と判定したら、ステップS50に進む。
【0065】
主制御部10は、ステップS44で当該線がある(Yes)と判定したら、ステップS46として、垂線とみなせる線(接触位置)を構成する接触点が広がる方向に移動しているかを判定する。主制御部10は、ステップS46で接触点が移動していない(No)と判定したら、ステップS50に進む。
【0066】
主制御部10は、ステップS46で接触点が広がる方向に移動している(Yes)と判定したら、ステップS48として、検出した操作が階層表示操作であると判定する。また、主制御部10は、ステップS40、S42、S44またはS46でNoと判定したら、ステップS50として、その他の操作である、つまり階層表示操作ではない判定する。主制御部10は、ステップS48またはS50の処理を実行したら、本判定処理を終了する。なお、主制御部10は、階層表示操作として定義されている操作に応じて、判定方法は変化する。
【0067】
図5に戻り、本処理の説明を続ける。主制御部10は、ステップS16で階層表示操作ではない(No)と判定したら、ステップS18として入力操作に応じた処理を実行する。なお、主制御部10は、側面接触動作定義データ9Eに記憶されている対応関係と入力操作とを比較することで、実行する処理を特定する。その後、主制御部10は、特定した処理を実行し、ステップS28に進む。
【0068】
主制御部10は、ステップS16で階層表示操作である(Yes)と判定したら、ステップS20として、停止している指による接触点と、スライド操作を行っている指による接触点との離間距離の変化量である移動距離(スライド距離)を算出する。つまり、一方の接触位置と他方の接触位置との距離の変化量を算出する。主制御部10は、ステップS20で移動距離を算出したら、ステップS22としてオブジェクトの表示を変更する。具体的には、主制御部10は、表示されているオブジェクトの中から操作対象のオブジェクトを特定し、ステップS20で算出した移動量に基づいて表示可能な下位の階層のオブジェクトの数を算出する。その後、主制御部10は、算出した表示可能な数に基づいて、操作対象のオブジェクトの下位の階層のオブジェクトを表示させる。なお、本実施形態では、移動距離を算出して表示可能な下位の階層のオブジェクトの数を算出したが、階層表示操作を検出したら特定した操作対象のオブジェクトの下位の階層のオブジェクトを全て表示させるようにしてもよい。
【0069】
主制御部10は、ステップS22の処理を行ったら、ステップS26として、階層表示操作が終了かを判定する。なお、階層表示操作が終了したかは、種々の基準で判定することができ、例えば、側面接触センサ4で接触を検出しない状態となっている場合、階層表示操作が終了したと判定することができる。
【0070】
主制御部10は、ステップS26で階層表示操作終了ではない(No)と判定したら、ステップS20に進む。主制御部10は、階層表示操作が終了するまで、移動距離に応じた表示の変更処理を繰り返す。主制御部10は、ステップS26で階層表示操作終了である(Yes)と判定したら、ステップS28に進む。
【0071】
主制御部10は、ステップS18の処理を行ったとき、またはステップS26でYesと判定したとき、ステップS28として、処理終了か、つまり側面接触センサ4による操作の検出を終了するかを判定する。主制御部10は、ステップS28で処理終了ではない(No)と判定したら、ステップS12に進む。主制御部10は、ステップS28で処理終了ではある(Yes)と判定したら、本処理を終了する。
【0072】
なお、本実施形態に係る携帯電話端末1は、側面に対する操作を受け付けるとともに、側面で受け付けた操作に応じて処理を実行するように構成されているので、利用者に対して多様な操作方法を提供することができる。つまり、図5に示すように、側面接触センサ4で検出した接触が階層表示操作ではない場合は、その入力に応じた処理を実行することで、種々の操作を入力することができる。例えば、1辺(1つの面)の側面センサで2つの接触点の距離を広げる操作に対しては、表示している画像を拡大させる処理や、画面のスクロール操作を行い、図4に示す操作のように対向する2辺の対応する位置(垂線とみなせる位置)で接触点を検出し、当該接触点を結んだ接触位置の距離を広げる操作に対しては、下位の階層のオブジェクトを表示させる処理を行うこともできる。
【0073】
なお、上記の実施形態で示した本発明の態様は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更することができる。
【0074】
また、上記実施形態では、いずれも接触位置を広げる操作の場合について説明したが、携帯通信端末1は、下位の階層のオフジェクトの表示中に、接触位置を広げるスライド動作と逆の操作、つまり接触位置を縮める操作(接触位置を近づける操作)が入力された場合、表示していた下位の階層のオフジェクトの終了させる、つまり下位の階層のオブジェクトを表示させない状態とすることが好ましい。これにより、下位の階層のオブジェクトを表示させた動作と反対の動作を入力することで、元の状態に戻すことができ、直感的な操作ができる。なお、この場合、携帯通信端末1は、接触位置を縮める距離に基づいて表示させる下位の階層のオフジェクトの数を減らす制御を行ってもよい。
【0075】
携帯通信端末1(の主制御部10)は、下位の階層のオブジェクトを表示させている状態で、下位の階層のオブジェクトの表示を開始してから所定時間の間に、側面接触センサ4で接触が検出されない場合、下位の階層のオブジェクトの表示を終了することが好ましい。これにより、下位の階層のオブジェクトを表示させた状態で、一定時間操作を入力しない場合は、自動的に元の状態に戻る。これにより、次の操作に移りやすくすることができる。また、所定時間の間、下位の階層のオブジェクトを表示させることで、側面接触センサ4に接触していた指でタッチパネル2を操作し、下位の階層のオブジェクトを操作することもできる。また、携帯通信端末1は、下位の階層のオブジェクトを表示させている状態で、側面接触センサ4で接触位置の接触が検出されない場合、つまりユーザが側面接触センサ4に接触していない状態となった場合、下位の階層のオブジェクトの表示を終了させることも好ましい。このように、ユーザが階層表示操作の接触をやめたら、例えば、側面接触センサ4から手を離したら、表示を元に戻すことで次の操作に移りやすくすることができる。
【0076】
また、上記実施形態では、側面接触センサ4として、筐体の4辺(側面の4つの面)のそれぞれに側面センサを配置したがこれに限定されない。側面への接触を検出する側面センサは必要な位置に配置すればよい。例えば、図5および図6の処理を行う場合は、対向する2辺(2つの面)のみに側面センサを配置すればよい。なお、2つの側面センサを配置する場合、正面(タッチパネルが配置されている面)の長辺と隣接する(つまり長辺側の)2つの側面に配置することが好ましい。これにより、図5および図6に示すような指の移動を階層表示操作とすることができ、操作を入力しやすくでき、操作性を高くすることができる。
【0077】
また、上記の実施形態では、表示手段としてタッチパネルを有する電子機器に本発明を適用する例について説明したが、本発明は、表示手段として、タッチセンサが重畳されていない単なる表示パネルを有する電子機器に適用することもできる。
【0078】
また、上記実施形態では、接触検出部として側面接触センサ4を用いたが、これに限定されない。接触検出部としては、筐体の表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能であればよく、タッチパネル2のタッチセンサ2Aを用いてもよい。つまり、タッチパネル2に階層表示操作として定義された接触位置の距離を広げる操作が入力された場合、下位の階層のオブジェクトを表示させてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、他の操作に種々の操作を割り振ることができ、より直感的な操作が可能となるため、接触位置を広げる操作、具体的には、所定の領域の第1の位置(接触位置)に対する第1操作と第1の位置から離間する方向のスライド操作(他方の接触位置のスライド操作)を階層表示操作としたがこれに限定されない。階層表示操作は、接触点が移動するスライド操作を含む操作であればよく、一点の接触点が移動するスライド操作としてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 携帯電話端末
2 タッチパネル
2A タッチセンサ
2B 表示部
3 入力部
4 側面接触センサ
5 電源部
6 通信部
7 スピーカ
8 マイク
9 記憶部
9A メールプログラム
9B ブラウザプログラム
9C 画面制御プログラム
9D 接触操作制御プログラム
9E 側面接触動作定義データ
10 主制御部
11 RAM
22 右側面センサ
24 左側面センサ
26 上側面センサ
28 下側面センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体の第1面に画像を表示する表示部と、
前記筐体の前記表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能な操作検出部と、
第1オブジェクトが前記表示部に表示されている状態で、前記操作検出部によってスライド操作が検出された場合、前記第1オブジェクトの下位の階層に対応付けられた第2オブジェクトを前記表示部に表示させる制御部と、を有することを特徴とする携帯電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記操作検出部にて前記所定の領域の第1の位置に対する第1操作と前記第1の位置から離間する方向の前記スライド操作とが同時に検出された場合、前記第2オブジェクトを表示させることを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記操作検出部は、前記筐体の前記第1面に隣接する第2面の少なくとも1つの面に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記操作検出部は、前記筐体の第2面のうち対向する2つの面の一方の面に配置された第1検出部と、他方の面に配置された第2検出部とを有し、
前記制御部は、前記第1検出部および前記第2検出部にて前記スライド操作を検出した場合には、前記第2オブジェクトを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1検出部または前記第2検出部のいずれか一方のみで前記スライド操作が検出された場合には、前記第2オブジェクトを表示させずに前記表示部に表示させている画面をスクロールさせることを特徴とする請求項4に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記表示部は、前記第1オブジェクトを複数表示し、
前記制御部は、前記スライド操作に対応して第1オブジェクトを特定し、当該特定された第1オブジェクトの第2オブジェクトを前記第2表示部に表示させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記表示部は、前記第1オブジェクトを複数表示し、
前記制御部は、前記操作検出部にて検出される第2操作の操作位置に対応して第1オブジェクトを特定し、当該特定された第1オブジェクトの第2オブジェクトを前記操作検出部にて検出される前記スライド操作に応じて前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1オブジェクトよりも前記スライド操作によるスライド方向に存在する前記表示部上の領域に前記第2オブジェクトを表示させることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
前記制御部は、前記第1オブジェクトに隣接する位置に前記第2オブジェクトを表示させることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項10】
前記制御部は、前記第2オブジェクトの表示が開始されてから所定時間の間に、前記操作検出部で接触が検出されない場合、前記第2オブジェクトの表示を終了することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項11】
前記制御部は、前記第2オブジェクトを前記表示部に表示させている状態で、前記操作検出部で前記スライド操作と逆向きのスライド操作が検出された場合、前記第2オブジェクトの表示を終了することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項12】
筐体と前記筐体の第1面に画像を表示する表示部と前記筐体の前記表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能な操作検出部とを有する携帯電子機器の接触操作制御方法であって、
前記操作検出部で接触位置を検出するステップと、
第1オブジェクトが前記表示部に表示されている状態で、前記操作検出部によってスライド操作が検出された場合、前記第1オブジェクトの下位の階層に対応付けられた第2オブジェクトを前記表示部に表示させるステップと、
を含むことを特徴とする接触操作制御方法。
【請求項13】
筐体と前記筐体の第1面に画像を表示する表示部と前記筐体の前記表示部に対応する所定の領域に設けられて該領域に対する操作を検出可能な操作検出部とを有する携帯電子機器に、
前記操作検出部で接触位置を検出するステップと、
第1オブジェクトが前記表示部に表示されている状態で、前記操作検出部によってスライド操作が検出された場合、前記第1オブジェクトの下位の階層に対応付けられた第2オブジェクトを前記表示部に表示させるステップと、
を実行させること特徴とする接触操作制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−174247(P2012−174247A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39093(P2011−39093)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】