説明

携帯電子機器

【課題】本発明によれば、第1筐体と第2筐体との距離が変更可能に第1筐体と第2筐体とが連結された携帯電子機器を提供することができる。
【解決手段】携帯電話機1は、第1筐体2と、第2筐体3と、一端側が第1筐体2に対して回動可能に連結されると共に、他端側に軸部142A、142Bを有するアーム部100と、第2筐体3にスライド可能に配置され、軸部142A、142Bを軸支する軸支部232A、232Bを有するスライド部材200と、第2筐体3に配置され、スライド部材200をスライド可能に保持すると共に、スライド部材200のスライド移動又はスライド部材200のスライド移動が規制された場合における第2筐体3のスライド移動をガイドするガイド部250A、250Bと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電子機器として携帯電話機において、複数の筐体を有するタイプが存在する。このような携帯電話機において、複数の筐体は、ヒンジ部やアーム部を含む連結部により連結される。そして、このような携帯電話機は、例えば、複数の筐体が互いに積層配置された閉状態や、それぞれに配置された操作部や表示部が外面側に露出した開状態に変更可能に構成される。
【0003】
しかし、例えば、いわゆるヒンジ部(ヒンジ機構)により2つの筐体が開閉可能に連結されている場合、開状態では表示部がユーザ側に向いて配置されるが、閉状態では表示部が外部に露出されない。このような携帯電話機において、閉状態において、ユーザが表示部を視認できないという問題があった。
【0004】
これに対し、一方のディスプレイの表面を露出させた閉じ位置と、両ディスプレイの表面を略同一平面上に並べて露出させた開き位置との間で、両筐体を相対移動可能に連結するリンク機構を有する開閉式小型電子機器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、リンク機構は、平行四辺形の4つの辺に対応する4本のアームからなる4節リンク機構によって構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−130264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の発明において、連結部を構成するリンク機構は、複雑な構造になるという問題があった。
ここで、連結部としてアーム部を利用した場合でも、特許文献1の発明と同様に、一方のディスプレイの表面を露出させた閉じ位置と、両ディスプレイの表面を略同一平面上に並べて露出させた開き位置との間で、両筐体を移動させることが可能である。
【0007】
しかし、この場合、アーム部の回動による筐体の移動領域の関係で、両ディスプレイの表面を略同一平面上に並べて露出させた開き位置に筐体を移動した場合、両筐体は互いに離間して配置される。
この場合、両ディスプレイが互いに離間して配置されるので、両ディスプレイを一画面として画像を表示させる場合、画像が2つにわかれて表示されるので、ユーザが違和感を感じるという問題が生じる。
【0008】
本発明は、第1筐体と第2筐体との距離が変更可能に第1筐体と第2筐体とが連結された携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1筐体と、第2筐体と、一端側が前記第1筐体に対して回動可能に連結されると共に、他端側に軸部を有するアーム部と、前記第2筐体にスライド可能に配置され、前記軸部を軸支する支持部を有するスライド部材と、前記第2筐体に配置され、前記スライド部材をスライド可能に保持すると共に、前記スライド部材のスライド移動又は前記スライド部材のスライド移動が規制された場合における前記第2筐体のスライド移動をガイドするガイド部と、を備える携帯電子機器に関する。
【0010】
また、前記スライド部材は、前記アーム部によりスライド移動が規制され、前記ガイド部は、前記第1筐体に近づく移動と前記第1筐体から離間する移動とが可能となるよう前記第2筐体の移動をガイドすることが好ましい。
【0011】
また、前記第2筐体は、前記スライド部材を位置決めする位置決め部であって、前記第2筐体を第1位置に位置させる前記第2筐体に対する第1相対位置と、前記第2筐体を前記第1位置よりも前記第1筐体に近い第2位置に位置させる前記第2筐体に対する第2相対位置とに位置決めさせる位置決め部と、を備えることが好ましい。
【0012】
また、前記第1相対位置又は前記第2相対位置に位置するよう前記スライド部材を付勢する付勢部材と、を備えることが好ましい。
【0013】
また、第1面を有する第1筐体と、第2面を有する第2筐体と、前記第2筐体が前記第1筐体における前記第1面側に積層配置される第1状態と、前記第2筐体における前記第2面が前記第1筐体における前記第1面と所定角度をなすように配置される第2状態と、前記第1筐体における前記第1面と前記第2筐体における前記第2面とが略同一面上に配置されると共に、前記第1筐体と前記第2筐体とが第1距離だけ離間して並んで配置される第3状態と、前記第1筐体における前記第1面と前記第2筐体における前記第2面とが略同一面上に配置されると共に、前記第1筐体と前記第2筐体とが前記第1距離よりも短い第2距離だけ離間して並んで配置される第4状態とに変更可能に前記第1筐体と前記第2筐体を連結する連結部と、を備え、前記連結部は、一端側が前記第1筐体に対して回動可能に連結されると共に、他端側に軸部を有するアーム部と、前記第2筐体にスライド可能に配置され、前記軸部を軸支する支持部を有するスライド部材と、前記第2筐体に配置され、前記スライド部材をスライド可能に保持すると共に、前記スライド部材のスライド移動又は前記スライド部材のスライド移動が規制された場合における前記第2筐体のスライド移動をガイドするガイド部と、を備えることが好ましい。
【0014】
また、前記スライド部材は、前記アーム部によりスライド移動が規制され、前記ガイド部は、前記第1筐体に近づく移動と前記第1筐体から離間する移動とが可能となるよう前記第2筐体の移動をガイドすることが好ましい。
【0015】
また、前記第2筐体は、前記スライド部材を位置決めする位置決め部であって、前記第2筐体を第1位置に位置させる前記第2筐体に対する第1相対位置と、前記第2筐体を前記第1位置よりも前記第1筐体に近い第2位置に位置させる前記第2筐体に対する第2相対位置とに位置決めさせる位置決め部と、を備えることが好ましい。
【0016】
また、前記第1相対位置又は前記第2相対位置に位置するよう前記スライド部材を付勢する付勢部材と、を備えることが好ましい。
【0017】
また、前記第4状態において、前記第1筐体と前記第2筐体とは、互いに当接又は近接して配置されることが好ましい。
【0018】
また、前記第2状態において、前記アーム部は、前記第1状態の位置から所定角度だけ回動移動すると共に、前記第2筐体に当接して前記第2筐体における回動移動を規制して前記第2面と前記第1面とのなす角度が所定角度となるよう前記第2筐体を位置決めすることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、第1筐体と第2筐体との距離が変更可能に第1筐体と第2筐体とが連結された携帯電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1状態における携帯電話機1を示す斜視図である。
【図2】第2状態における携帯電話機1を示す斜視図である。
【図3A】第3状態における携帯電話機1を示す斜視図である。
【図3B】第3状態における携帯電話機1を示す側面図である。
【図4A】第4状態における携帯電話機1を示す斜視図である。
【図4B】第4状態における携帯電話機1を示す側面図である。
【図5】携帯電話機1における構成を説明する展開図である。
【図6】連結部4の構成を説明する分解図である。
【図7】連結部4の構成を説明する展開図である。
【図8】図6における領域Aの拡大図である。
【図9】アーム部100を説明する斜視図である。
【図10】スライド部材200を説明する斜視図である。
【図11】連結部4の構成及び動作を説明する図である。
【図12】連結部4の構成及び動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1により、携帯電子機器としての携帯電話機1における基本構造及び変形状態について説明する。図1は、第1状態における携帯電話機1を示す斜視図である。図2は第2状態における携帯電話機1を示す斜視図である。図3Aは、第3状態における携帯電話機1を示す斜視図である。図3Bは、第3状態における携帯電話機1を示す側面図であ。図4Aは、第4状態における携帯電話機1を示す斜視図である。図4Bは、第4状態における携帯電話機1を示す側面図である。
【0022】
図1から図4Bに示すように、携帯電話機1は、第1筐体2と、第2筐体3と、第1筐体2と第2筐体3とを連結する連結部4とを有する。
携帯電話機1は、第1状態(図1参照)と、第2状態(図2参照)と、第3状態(図3A及び図3B参照)と、第4状態(図4A及び図4B参照)とに状態変更(変形)可能に構成される。
【0023】
ここで、第1状態は、第2筐体3が第1筐体2における表面2A(第1面)側に積層配置される状態である。第2状態は、第2筐体3における表面3A(第2面)が第1筐体2における表面2A(第1面)と所定角度をなすように配置される状態である。第3状態は、第1筐体2における表面2A(第1面)と第2筐体3における表面3A(第2面)とが略同一面上に配置されると共に、第1筐体2と第2筐体3とが第1距離だけ離間して並んで配置される状態である。第4状態は、第1筐体2における表面2A(第1面)と第2筐体3における表面3A(第2面)とが略同一面上に配置されると共に、第1筐体2と第2筐体3とが第1距離よりも短い第2距離だけ離間して並んで配置される状態である。
【0024】
第1筐体2は、外形がケース部20A及びケース部20B(図5参照)により構成される。
第1筐体2は、表面2Aと、裏面2Bとを有する。表面2Aは、ケース部20A側の外面である。裏面2Bは、ケース部20B側の外面である。
【0025】
第1筐体2は、表面2A側に外部に露出して配置される第1表示部21Aを有する。第1表示部21Aは、所定の情報や画像を表示可能に構成される。第1表示部21Aは、液晶パネルと、液晶パネルを駆動する駆動回路と、液晶パネルの背面側から光を照射するバックライト等の光源部とを有して構成される。
【0026】
第1表示部21Aは、タッチパネル機能を有するよう構成されてもよい。例えば、第1表示部21Aは、第1表示部21Aの表面における導電体(例えば、人体、指)の接触や、第1表示部21Aに対する押圧操作を検知するセンサーを有して構成されていてもよい。
【0027】
この場合、第1表示部21Aは、所定の情報や画像を表示可能であると共に、キーやアイコンを表示可能に構成される。
そして、ユーザの指等が第1表示部21Aに表示されたキーやアイコンに対応する領域に接触すると、携帯電話機1は、当該接触を検知すると共に、接触されたキーに対応する情報の入力を受け付けたり、接触されたアイコンに対応する機能を起動させたりするよう構成される。
また、第1表示部21Aは、例えば、第4状態において、後述する第2表示部21Bと協働して一つの画面を形成する。
【0028】
第1筐体2は、内部(ケース部20Aとケース部20Bとの間)に、電子部品や基準電位パターンが実装された回路基板、回路基板に積層配置される金属製のケース体、無線アンテナ、バッテリ等を収容する。ここで、後述するアーム部100は、回路基板における基準電位パターンに電気的に導通される。
【0029】
第2筐体3は、外形がケース部30A及びケース部30B(図5参照)により構成される。第2筐体3は、表面3Aと、裏面3Bとを有する。表面3Aは、ケース部30A側の外面である。裏面3Bは、ケース部30B側の外面である。第2筐体3は、表面3A側に外部に露出して配置される第2表示部21B、マイク12、スピーカ22を有する。
【0030】
第2表示部21Bは、所定の情報や画像を表示可能に構成される。第2表示部21Bは、液晶パネルと、液晶パネルを駆動する駆動回路と、液晶パネルの背面側から光を照射するバックライト等の光源部とを有して構成される。ここで、第2表示部21Bは、フレキシブルプリント基板等を介して、第1筐体2に収容される回路基板と電気的に接続される。
【0031】
第2表示部21Bは、第1表示部21Aと同様、タッチパネル機能を有するよう構成されてもよい。例えば、第2表示部21Bは、第2表示部21Bの表面における導電体の接触や、第1表示部21Aに対する押圧操作を検知するセンサーを有して構成されていてもよい。
【0032】
この場合、第2表示部21Bは、所定の情報や画像を表示可能であると共に、キーやアイコンを表示可能に構成される。
そして、ユーザの指等が第2表示部21Bに表示されたキーやアイコンに対応する領域に接触すると、携帯電話機1は、当該接触を検知すると共に、接触されたキーに対応する情報の入力を受け付けたり、接触されたアイコンに対応する機能を起動させたりするよう構成される。
また、第2表示部21Bは、例えば、第4状態において、第1表示部21Aと協働して一つの画面を形成するよう構成する。
【0033】
マイク12は、ユーザが通話時に発した音声の入力を受け付ける。
スピーカ22は、通話相手側の音声を出力する。
マイク12は、第2筐体3における長手方向の一端側に配置され、スピーカ22は、第2筐体3における長手方向の他端側に配置される。
【0034】
第2筐体3は、内部(ケース部30Aとケース部30Bとの間)に、後述するスライド部材200を収容する。
また、第2筐体3を構成するケース部30Bの内面側には、後述するガイド部250A、250Bが配置される。
【0035】
連結部4は、第2筐体3が第1筐体2における表面2A(第1面)側に積層配置される第1状態と、第2筐体3における表面3A(第2面)が第1筐体2における表面2A(第1面)と所定角度をなすように配置される第2状態と、第1筐体2における表面2A(第1面)と第2筐体3における表面3A(第2面)とが略同一面上に配置されると共に、第1筐体2と第2筐体3とが第1距離だけ離間して並んで配置される第3状態と、第1筐体2における表面2A(第1面)と第2筐体3における表面3A(第2面)とが略同一面上に配置されると共に、第1筐体2と第2筐体3とが第1距離よりも短い第2距離だけ離間して並んで配置される第4状態とに変更可能に第1筐体2と第2筐体3とを連結する。連結部4の構造については、後に詳述する。
【0036】
図1に示すように、携帯電話機1は、第1状態において、第1筐体2と、第2筐体3とが積層配置された状態である。第2筐体3は、第1筐体2における表面2A(第1面)側に積層配置される。
【0037】
第1状態において、第2筐体3における第2表示部21Bは、外部に露出して配置される。第1状態において、第1筐体2における第1表示部21Aは、第2筐体3に被覆されて外部に露出しない。
【0038】
図2に示すように、携帯電話機1は、第2状態において、第2筐体3における表面3A(第2面)が第1筐体2における表面2A(第1面)と所定角度をなすように配置された状態である。
第1状態(第1状態における位置)から後述するアーム部100を所定角度だけ回動移動させて第2筐体3を携帯電話機1の短手方向に移動させると共に、第2表示部21Bが第1表示部21Aと所定角度をなすよう第2筐体3を回動させることで、携帯電話機1は、第2状態に状態変更される。ここで、第2状態において、第2筐体3は、後述するアーム部100に回動移動が規制される。つまり、第2筐体3は、表面3A(第2面)と表面2A(第1面)とのなす角度が所定角度となるよう、アーム部100によって第2筐体3が位置決めされる(所定角度未満にならないよう回動移動が規制される)。
【0039】
第2状態において、第1筐体2における第1表示部21Aと、第2筐体3における第2表示部21Bとは、同じ側を向くように配置される。
第2状態において、例えば、第1表示部21Aにキー等を表示させ入力操作部として機能させ、第2表示部21Bに第1表示部21Aからの入力操作内容を反映した情報や画像を表示させるよう構成されてもよい。
【0040】
図3A及び図3Bに示すように、携帯電話機1は、第3状態において、第1筐体2における表面2A(第1面)と第2筐体3における表面3A(第2面)とが略同一面上に配置されると共に、第1筐体2と第2筐体3とが第1距離だけ離間して並んで配置される状態である。
【0041】
第2状態から後述するアーム部100を回動させて第2筐体3を(短手方向に)更に移動させると共に、第2表示部21Bが第1表示部21Aと略同一面上に配置されるよう第2筐体3を回動させることで、携帯電話機1は、第3状態に状態変更される。
ここで、第3状態において、第1筐体2と第2筐体3とが第1距離だけ離間して並んで配置されるので、第1表示部21Aと第2表示部21Bとは互いに離間して配置される。
【0042】
図4A及び図4Bに示すように、携帯電話機1は、第4状態において、第1筐体2における表面2A(第1面)と第2筐体3における表面3A(第2面)とが略同一面上に配置されると共に、第1筐体2と第2筐体3とが第1距離よりも短い第2距離だけ離間して並んで配置される状態である。第4状態において、第1筐体2と第2筐体とは、近接して配置される(実質的に当接して配置される)。
【0043】
第3状態から第2筐体3を第1筐体2側に近づくように移動させることで、携帯電話機1は、第4状態に状態変更される。
【0044】
ここで、第4状態において、第1筐体2と第2筐体3とが実質的に連続して配置されるので、携帯電話機1は、第1表示部21Aと第2表示部21Bとを一の画面として画像等を表示させるよう構成されてもよい。また、第4状態において第1表示部21Aと第2表示部21Bとを一の画面として画像等を表示させる場合、第1表示部21Aは第2筐体3側に偏って配置され、第2表示部21Bは第1筐体2側に偏って配置されることが好ましい。
【0045】
続けて、図5から図12により、携帯電話機1における構成及び動作について説明する。図5は、携帯電話機1における構成を説明する展開図である。図6は、連結部4の構成を説明する分解図である。図7は、連結部4の構成を説明する展開図である。図8は、図6における領域Aの拡大図である。図9は、アーム部100を説明する斜視図である。図10は、スライド部材200を説明する斜視図である。図11は、連結部4の構成及び動作を説明する図である。図12は、連結部4の構成及び動作を説明する図である。
【0046】
図5に示すように、携帯電話機1は、第1筐体2と、第2筐体3と、連結部4とを備える。
図5から図7に示すように、第1筐体2は、長手方向における両端面に突出する軸部142A、142Bを有する。軸部142A、142Bは、アーム部100に形成される軸保持部141A、141Bに挿入される。
軸部142A、142Bは、円筒状の部材であって、第2状態におけるアーム部100の回動位置と、第3状態及び第4状態におけるアーム部100の回動位置において位置決めされるよう構成される(例えば、クリック構造)。
【0047】
図5から図7及び図9に示すように、アーム部100は、本体部110と、側壁部140A、140Bと、軸保持部141A、141Bと、延出部120A、120Bと、軸部130A、130Bとを有する。
【0048】
本体部110は、携帯電話機1の長手方向に沿って配置される長板状の部材である。本体部110における両端には、側壁部140A、140Bと、延出部120A、120Bとが、該本体部110に対して略垂直となるように延出して形成される。
【0049】
側壁部140A、140Bは、本体部110の長手方向における両端に本体部110に対して略垂直に形成される。
軸保持部141A、141Bは、側壁部140A、140Bの内面側に形成される。軸保持部141A、141Bは、側壁部140A、140Bの内面側が開口した円筒状の中空部である。軸保持部141A、141Bは、円筒状の中空部であって、溝部が形成された円筒状の中空部である。
軸保持部141A、141Bには、第1筐体2に形成された軸部142A、142Bが挿入される。軸保持部141A、141Bは、軸部142A、142Bに形成された凸部(不図示)が溝部に挿入されることで、アーム部100の回動にともなって軸部142A、142Bを回転させる。
【0050】
延出部120A、120Bは、本体部110の両端から本体部110に略垂直に延出する。延出部120A、120Bは、側壁部140A、140Bとは異なる方向に延出する。
【0051】
軸部130A、130Bは、延出部120A、120Bにおける本体部110側と反対側の端部に形成される。軸部130A、130Bは、延出部120A、120Bの内面側に形成される。軸部130A、130Bは、互いに向かい合うように突出して形成される。軸部130Aは、先端側の第1部131Aと、延出部120A側の第2部132Aとを有する。軸部130Bは、先端側の第1部131Bと、延出部120B側の第2部132Bとを有する。
【0052】
軸部130A、130Bは、後述するスライド部材200に形成される軸支部232A、232Bに回動(回転)可能に軸支される。詳細には、軸部130Aの第1部131A、130Bの第1部131Bは、スライド部材200に形成される軸支部232A、232Bに回動(回転)可能に軸支される。
【0053】
アーム部100は、第1筐体2に回動可能に連結されると共に、スライド部材200を介して、第2筐体3に連結される。
アーム部100は、回動移動することで、第2筐体3を携帯電話機1の短手方向に移動させる。
また、アーム部100は、携帯電話機1が第2状態において、第2筐体3に当接して第2筐体3における回動移動を規制して、表面3A(第2面)と表面2A(第1面)とのなす角度が所定角度となるよう第2筐体3を位置決めする(所定角度未満にならないよう回動移動を規制する)。
【0054】
図6から図8及び図10に示すように、第2筐体3は、内部に配置されるスライド部材200と、ガイド部250A、250Bと、付勢部材290と、第1位置決め部260及び第2位置決め部270(位置決め部)と、を有する。
【0055】
スライド部材200は、第2筐体3の内部にスライド可能に配置される。スライド部材200は、第2筐体3の外形を構成するケース部30A、30Bに対してスライド可能に配置される。言い換えると、第2筐体3(ケース部30B)は、スライド部材200に対して、スライド可能に構成される。
【0056】
スライド部材200は、中央部212と、サイド部214A、214Bと、支持壁部230A、230Bと、軸支部232A、232B(支持部)と、被ガイド部222A、222Bと有する。
【0057】
中央部212は、スライド部材200における長手方向の中央部に形成される。中央部212とケース部30Bとの間には、付勢部材(不図示)が配置される。
サイド部214A、214Bは、中央部212に連続して形成され、長手方向に延びるように形成される。
【0058】
支持壁部230A、230Bは、サイド部214A、214Bにおける長手方向の端部に形成される。支持壁部230A、230Bは、サイド部214A、214Bに対して略垂直に立ちあがるように形成される。支持壁部230A、230Bは、例えば、サイド部214A、214Bの端部を折り曲げて形成される。
【0059】
軸支部232A、232Bは、支持壁部230A、230Bに形成される。軸支部232A、232Bは、支持壁部230A、230Bにおけるサイド部214A、214Bと反対側の端部に形成される。
軸支部232A、232Bは、軸部の形状に対応した曲面状に形成される。軸支部232A、232Bは、例えば、支持壁部230A、230Bの端部を折り曲げて形成される。
【0060】
軸支部232A、232Bは、アーム部100における軸部130A、130Bを軸支する。軸支部232A、232Bは、第1部131A、131Bを軸支する。ここで、軸支部232A、232Bは、軸部の形状に対応した曲面状に形成されるので、(接触面積が広いので)軸部130A、130Bとの接触性が良好である。例えば、アーム部100がグランド(例えば、回路基板に形成された基準電位パターン部)に電気的に導通されている場合、接触性が良好であるため、携帯電話機1は、静電気や高周波ノイズによる悪影響(例えば、誤動作の発生やアンテナ特性への悪影響)等を抑制できる。
【0061】
つまり、スライド部材200は、アーム部100に回動可能に連結される。スライド部材200を介して、第2筐体3は、アーム部100に回動可能に連結される。
【0062】
被ガイド部222A、222Bは、サイド部214A、214Bにおける両端側の所定位置からサイド部214A、214Bに対して略垂直方向に延びるように形成される。
被ガイド部222A、222Bは、サイド部214A、214Bにおける平面方向に延びるように形成される。被ガイド部222A、222Bは、中央部212やサイド部214A、214Bと共に、略平面状(平板状)に形成される。
【0063】
被ガイド部222A、222Bは、ガイド部250A、250Bによりケース部30Bから離間しないよう保持されると共に、スライド移動可能に保持される。
ここで、上述の通り、スライド部材200がアーム部100に連結されるので、スライド部材200は(スライド)移動が規制されている。
このため、本実施形態において、第2筐体3は、ガイド部250A、250Bによりスライド部材200(被ガイド部222A、222B)に対してスライド移動する。
【0064】
ガイド部250A、250Bは、第2筐体3の内側に配置され、スライド部材200をスライド可能に保持すると共に、スライド部材200のスライド移動又はスライド部材200のスライド移動が規制された場合における第2筐体3のスライド移動をガイドする。
【0065】
詳細には、ガイド部250A、250Bは、ケース部30Bの内面側に形成される。
ガイド部250A、250Bは、ケース部30Bの内面から略垂直に延びるよう形成される第1規制部251A、251B(不図示)と、第1規制部251A、251Bの先端部からケース部30Bの内面と略平行に延びるよう形成される第2規制部252A、252Bとを有する。
【0066】
第1規制部251A、251Bは、被ガイド部222Aと、被ガイド部222Bとの間に配置される。
第1規制部251A、251Bは、スライド部材200(被ガイド部222A、222B)における携帯電話機1の長手方向への移動を規制する。
また、第1規制部251A、251Bは、スライド部材200(被ガイド部222A、222B)における携帯電話機1の短手方向へのスライド移動をガイドする。
【0067】
第2規制部252A、252Bは、被ガイド部222A、222Bの一部を覆うように配置される。第2規制部252A、252Bは、スライド部材200(被ガイド部222A、222B)における携帯電話機1の厚さ方向への移動を規制する。
【0068】
ここで、上述の通り、アーム部100によりスライド部材200におけるスライド移動が規制されているので、ガイド部250A、250Bは、第2筐体3(ケース部30B)をスライド部材200に対してスライド移動可能に保持しているといえる。
つまり、ガイド部250A、250Bは、第1筐体2に近づく移動と、第1筐体2から離間する移動とが可能となるよう第2筐体3(ケース部30B)の移動をガイドする。
【0069】
図11及び図12に示すように、第1位置決め部260は、第2筐体3の内部に形成され、スライド部材200の移動を規制すると共に、位置決めする部分である。
具体的には、第1位置決め部260は、ケース部30Bの内面に形成される。第1位置決め部260は、ケース部30Bの内面に略垂直に延びるよう形成された立ち壁部である。第1位置決め部260は、スライド部材200における中央部212と、サイド部214A、214Bの一部とに対応した位置(当接する位置)に形成される。本実施形態において、第1位置決め部260は、(第3状態又は第4状態において)第1筐体2側に突出した形状となるよう形成される。
【0070】
第1位置決め部260は、スライド部材200のスライド移動を規制すると共に、スライド部材200における第2筐体3(ケース部30B)に対する相対位置が第1相対位置となるようスライド部材200を位置決めする。
第1相対位置とは、携帯電話機1が第3状態におけるスライド部材200の第2筐体3に対する相対位置である。ここで、携帯電話機1が第3状態における第2筐体の位置は、第1位置である。
言い換えると、第2筐体3が第1位置に位置した状態において、スライド部材200は、第1相対位置に位置する。
つまり、第1位置決め部260は、第2筐体3のスライド移動を規制すると共に、第2筐体3を第1位置に位置決めする。
【0071】
図11及び図12に示すように、第2位置決め部270は、第1位置決め部260と同様に、第2筐体3の内部に形成され、スライド部材200の移動を規制すると共に、位置決めする部分である。具体的には、第2位置決め部270は、ケース部30Bの内面に形成される。
【0072】
第2位置決め部270は、ケース部30Bの内面に略垂直に延びるよう形成された立ち壁部である。第2位置決め部270は、スライド部材200における中央部212と、サイド部214A、214Bの一部とに対応した位置(当接する位置)に形成される。本実施形態において、第2位置決め部270は、(第3状態又は第4状態において)第1筐体2と反対側に突出した形状となるよう形成される。第2位置決め部270は、第1位置決め部260と向かい合うように形成される。
【0073】
第2位置決め部270は、スライド部材200のスライド移動を規制すると共に、スライド部材200における第2筐体3(ケース部30B)に対する相対位置が第2相対位置となるようスライド部材200を位置決めする。
第2相対位置とは、携帯電話機1が第4状態におけるスライド部材200の第2筐体3に対する相対位置である。ここで、携帯電話機1が第4状態における第2筐体の位置は、第2位置である。第2位置は、第1位置よりも第1筐体2に近い位置である。
言い換えると、第2筐体3が第2位置に位置した状態において、スライド部材200は、第2相対位置に位置する。
つまり、第2位置決め部270は、第2筐体3のスライド移動を規制すると共に、第2筐体3を第2位置に位置決めする。
【0074】
付勢部材290(不図示)は、スライド部材200の中央部212とケース部30Bとの間に配置される。付勢部材290は、第1相対位置又は第2相対位置に位置するようスライド部材200を付勢する。
【0075】
付勢部材290は、所定位置を基準にスライド部材200が第1位置決め部260側に位置している場合には第1位置決め部260側に向かうようスライド部材200を付勢し、所定位置を基準にスライド部材200が第2位置決め部270側に位置している場合には第2位置決め部270側に向かうようスライド部材200を付勢するよう構成される。付勢部材290は、例えば、巻きバネや板バネ等により構成される。
【0076】
また、付勢部材290は、移動状態におけるスライド部材200を付勢することで、アーム部100の軸部130A、130Bに対して、軸支部232A、232Bを押し当てている。これにより、上述の通り、軸部130A、130Bと、軸支部232A、232Bとの接触性が良好であるため、携帯電話機1は、静電気や高周波ノイズによる悪影響(例えば、誤動作の発生やアンテナ特性への悪影響)等を抑制できる。
【0077】
本実施形態において、アーム部100によりスライド部材200におけるスライド移動が規制されるので、付勢部材290は、(第2筐体3の位置に応じて)第2筐体3を第1位置に向かうよう付勢すると共に、第2位置に向かうよう付勢する。
【0078】
続けて、図1から4B、図11及び図12により、携帯電話機1における変形状態と連結部4の動作について説明する。
まず、図1に示すように、携帯電話機1は、第1状態において、第1筐体2と第2筐体3とが積層配置された状態である。第1状態において、第1表示部21Aは外部に露出せず、第2表示部21Bは外部に露出して配置される。
【0079】
次いで、ユーザが第2筐体3を携帯電話機1における短手方向に移動させると共に、第2筐体3を回動移動させることで、携帯電話機1は、第2状態に状態変更される。
具体的には、図2に示すように、まず、ユーザの動作によりアーム部100が所定角度だけ回動移動して第2筐体3が携帯電話機1の短手方向に移動される。そして、軸部142A、142Bは、アーム部100の回動移動にともなって回動すると共に、図2に示す回動位置で位置決めされる。これにより、アーム部100は、図2に示す回動位置において軸部142A、142Bにより回動移動が規制されて位置決めされる。
【0080】
そして、アーム部100が位置決めされた状態において、ユーザは、表面3A側に配置された第1表示部12Aと表面3A側に配置された第2表示部12Bとのなす角度が所定角度になるよう、第2筐体3を回動移動させる(傾ける)。これにより、携帯電話機1は、第2状態に状態変更される。
【0081】
続けて、ユーザが更にアーム部100を回動移動させることで、携帯電話機1は、第3状態に状態変更される。
具体的には、図3A及び図3Bに示すように、アーム部100が更に所定角度だけ回動移動して、第2筐体3が携帯電話機1の短手方向に第1筐体2と並んで配置される。そして、表面2A(第1面)と表面3A(第2面)とが略同一面上に配置される。ここで、第1筐体2と第2筐体3とは、第1距離だけ離間して配置される。これにより、携帯電話機1は、第3状態に状態変更される。
【0082】
図11に示すように、第3状態において、スライド部材200は、第1位置決め部260により第1相対位置に位置決めされる。
また、スライド部材200は、付勢部材290により、第1位置決め部260に押し当てられるように付勢される。
つまり、第3状態において、第2筐体3は、付勢部材290により、第1位置に位置するよう付勢される。
【0083】
続けて、ユーザが第2筐体3を第1筐体2側に近づくように移動させることで、携帯電話機1は、第4状態に状態変更される。
具体的には、図4A及び図4Bに示すように、第2筐体3が携帯電話機1の短手方向において第1筐体2に近づくように移動され、第1筐体2と第2筐体3とが互いに近接配置される。これにより、携帯電話機1は、第4状態に状態変更される。
第4状態において、第1表示部12Aと第2表示部12Bとは、略同一面上に互いに実質的に連続して配置される。
【0084】
図12に示すように、第3状態から第4状態に状態変更する場合おいて、第2筐体3(ケース部30B)は、矢印F1方向に移動される。第2筐体3は、第1位置から第2位置に移動される。
そして、第4状態において、スライド部材200は、第2位置決め部270により第2相対位置に位置決めされる。
また、スライド部材200は、付勢部材290により、第2位置決め部270に押し当てられるように付勢される。
つまり、第4状態において、第2筐体3は、付勢部材290により、第2位置に位置するよう付勢される。
【0085】
本実施形態によれば、第1筐体2と第2筐体3とが並んで配置された状態において、第2筐体を第1筐体に近づけるよう移動させることができる携帯電話機1を提供できる。
また、本実施形態によれば、上述の第1状態と、第2状態と、第3状態と、第4状態とに変更可能な携帯電話機1を提供することができる。
【0086】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、第1筐体2と第2筐体3とが並んで配置された状態において、第1筐体2と第2筐体3との間の隙間を埋めるように第2筐体3を第1筐体2に近接する位置に移動させることが可能である。
これにより、携帯電話機1は、第1筐体2の第1表示部12Aと第2筐体3の第2表示部12Bとを連続した一の表示部(一の画面)として画像を表示させることができる。また、これにより、携帯電話機1は、使用時におけるユーザが感じる違和感を抑制できる。
【0087】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、第1位置決め部260及び第2位置決め部270を有する。
これにより、携帯電話機1は、スライド部材200を第1相対位置又は第2相対位置に位置決めすることができる。
また、これにより、携帯電話機1は、第2筐体3を第1位置と第2位置とに位置決めすることができる。
【0088】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、付勢部材290を有する。
これにより、携帯電話機1は、より好適に、スライド部材200を第1相対位置又は第2相対位置に位置決めすることができる。
また、これにより、携帯電話機1は、より好適に、第2筐体3を第1位置と第2位置とに位置決めすることができる。
【0089】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、スライド部材200を付勢する付勢部材290を有する。
付勢部材290は、移動状態におけるスライド部材200を付勢することで、グランドに導通されたアーム部100の軸部130A、130Bに対して、軸支部232A、232Bを押し当てている。これにより、軸部130A、130Bと、軸支部232A、232Bとの接触性が良好となるため、携帯電話機1は、静電気や高周波ノイズによる悪影響(例えば、誤動作の発生やアンテナ特性への悪影響)等を抑制できる。
【0090】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、本実施形態において、携帯無線端末装置として携帯電話機1について説明しているが、これに限定されず、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であってもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 携帯電話機
2 第1筐体
2A 表面(第1面)
3 第2筐体
3A 表面(第2面)
4 連結部
12A 第1表示部
12B 第2表示部
100 アーム部
130A 軸部
130B 軸部
200 スライド部材
232A 軸支部(支持部)
232B 軸支部(支持部)
250A 第1位置決め部
250B 第2位置決め部
290 付勢部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筐体と、
第2筐体と、
一端側が前記第1筐体に対して回動可能に連結されると共に、他端側に軸部を有するアーム部と、
前記第2筐体にスライド可能に配置され、前記軸部を軸支する支持部を有するスライド部材と、
前記第2筐体に配置され、前記スライド部材をスライド可能に保持すると共に、前記スライド部材のスライド移動又は前記スライド部材のスライド移動が規制された場合における前記第2筐体のスライド移動をガイドするガイド部と、を備える
携帯電子機器。
【請求項2】
前記スライド部材は、前記アーム部によりスライド移動が規制され、
前記ガイド部は、前記第1筐体に近づく移動と前記第1筐体から離間する移動とが可能となるよう前記第2筐体の移動をガイドする
請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記第2筐体は、
前記スライド部材を位置決めする位置決め部であって、
前記第2筐体を第1位置に位置させる前記第2筐体に対する第1相対位置と、
前記第2筐体を前記第1位置よりも前記第1筐体に近い第2位置に位置させる前記第2筐体に対する第2相対位置とに位置決めさせる位置決め部と、を備える
請求項2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記第1相対位置又は前記第2相対位置に位置するよう前記スライド部材を付勢する付勢部材と、を備える
請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
第1面を有する第1筐体と、
第2面を有する第2筐体と、
前記第2筐体が前記第1筐体における前記第1面側に積層配置される第1状態と、
前記第2筐体における前記第2面が前記第1筐体における前記第1面と所定角度をなすように配置される第2状態と、
前記第1筐体における前記第1面と前記第2筐体における前記第2面とが略同一面上に配置されると共に、前記第1筐体と前記第2筐体とが第1距離だけ離間して並んで配置される第3状態と、
前記第1筐体における前記第1面と前記第2筐体における前記第2面とが略同一面上に配置されると共に、前記第1筐体と前記第2筐体とが前記第1距離よりも短い第2距離だけ離間して並んで配置される第4状態とに変更可能に前記第1筐体と前記第2筐体を連結する連結部と、を備え、
前記連結部は、
一端側が前記第1筐体に対して回動可能に連結されると共に、他端側に軸部を有するアーム部と、
前記第2筐体にスライド可能に配置され、前記軸部を軸支する支持部を有するスライド部材と、
前記第2筐体に配置され、前記スライド部材をスライド可能に保持すると共に、前記スライド部材のスライド移動又は前記スライド部材のスライド移動が規制された場合における前記第2筐体のスライド移動をガイドするガイド部と、を備える
携帯電子機器。
【請求項6】
前記スライド部材は、前記アーム部によりスライド移動が規制され、
前記ガイド部は、前記第1筐体に近づく移動と前記第1筐体から離間する移動とが可能となるよう前記第2筐体の移動をガイドする
請求項5に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記第2筐体は、
前記スライド部材を位置決めする位置決め部であって、
前記第2筐体を第1位置に位置させる前記第2筐体に対する第1相対位置と、
前記第2筐体を前記第1位置よりも前記第1筐体に近い第2位置に位置させる前記第2筐体に対する第2相対位置とに位置決めさせる位置決め部と、を備える
請求項6に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記第1相対位置又は前記第2相対位置に位置するよう前記スライド部材を付勢する付勢部材と、を備える
請求項7に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
前記第4状態において、前記第1筐体と前記第2筐体とは、互いに当接又は近接して配置される
請求項5から8のいずれかに記載の携帯電子機器。
【請求項10】
前記第2状態において、
前記アーム部は、
前記第1状態の位置から所定角度だけ回動移動すると共に、
前記第2筐体に当接して前記第2筐体における回動移動を規制して前記第2面と前記第1面とのなす角度が所定角度となるよう前記第2筐体を位置決めする
請求項5から9のいずれかに記載の携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−156832(P2012−156832A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14836(P2011−14836)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】