説明

携帯電子機器

【課題】本発明は、操作性に優れた携帯電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】携帯電話機1は、筐体2と、筐体2における表面2Aに配置されるハードキー群11であって、直線Lに沿って配置される複数の第1ハードキーとしてのハードキー11a、ハードキー11b、ハードキー11c、ハードキー11dと、複数の第1ハードキーとしてのハードキー11a、ハードキー11b、ハードキー11c、ハードキー11dと並んで配置され、直線Lから外れた位置に配置される第2ハードキーとしてのハードキー11eと、を有するハードキー群11と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電子機器としての携帯電話機において、所定の機能における動作がアサインされた複数のハードキーを有するタイプが存在する(例えば、特許文献1参照)。
このような携帯電話機において、所望の機能を動作させるハードキーが、複数のハードキーのうち、どのハードキーであるわかりにくい場合があった。
【0003】
しかし、特許文献1の携帯電話機において、例えば、主要な機能における動作(例えば、通話機能における受話や終話)を瞬時(不意)に実行させる必要がある場合、ユーザが該主要な機能における動作がアサインされたハードキーを確実に操作できない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−244305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、操作性に優れた携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、筐体と、前記筐体における所定面に配置されるハードキー群であって、直線又は曲線に沿って配置される複数の第1ハードキーと、前記複数の第1ハードキー同士の間に配置され、又は、前記複数の第1ハードキーと並んで配置され、前記直線又は前記曲線から外れた位置に配置される第2ハードキーと、を有するハードキー群と、を備える携帯電子機器に関する。
【0007】
また、携帯電子機器において、前記ハードキー群は、前記筐体における外縁に沿って配置されることが好ましい。
【0008】
また、携帯電子機器において、前記ハードキー群は、前記筐体における長手方向の一端側の外縁に沿って、該筐体における短手方向に延びるように配置され、前記第2ハードキーは、前記ハードキー群における端部に配置され、前記直線から前記長手方向における他端側に外れて配置されることが好ましい。
【0009】
また、携帯電子機器は、メイン機能を含む複数の機能を有し、前記複数の第1ハードキーそれぞれには、所定の機能における所定の動作がアサインされており、前記第2ハードキーには、前記メイン機能における所定の動作がアサインされていることが好ましい。
【0010】
また、携帯電子機器において、前記メイン機能は、通話機能であり、前記第2ハードキーには、前記通話機能における所定の動作がアサインされていることが好ましい。
【0011】
また、携帯電子機器は、通話用マイクと、前記筐体の所定面に形成され、前記通話用マイクに対向配置されるマイク用孔部と、を備え、前記マイク用孔部は、前記長手方向において、前記第2ハードキーの前記一端側に、前記第2ハードキーと並んで配置されることが好ましい。
【0012】
また、携帯電子機器において、前記複数の第1ハードキーそれぞれは、一部が前記筐体の外部に露出され、前記筐体の厚さ方向に移動可能に配置される複数の第1キー部材と、前記筐体の内部に、前記複数の第1キー部材それぞれに押圧可能に配置される複数の第1スイッチ部と、を有し、前記第2ハードキーは、一部が前記筐体の外部に露出され、前記筐体の厚さ方向に移動可能に配置される第2キー部材と、前記筐体の内部に、前記第2キー部材に押圧可能に配置される第2スイッチ部と、を有し、前記通話用マイクは、前記短手方向において、少なくとも一部が前記複数の第1スイッチ部と重なる位置に配置されることが好ましい。
【0013】
また、携帯電子機器において、前記通話用マイクは、中心が、前記短手方向において、前記第2スイッチ部の中心と、前記複数の第1スイッチ部のうち最も前記第2スイッチ部側の前記第1スイッチ部の中心との間に位置するよう配置されることが好ましい。
【0014】
また、本発明は、筐体と、前記筐体における所定面に配置されるタッチスクリーンディスプレイと、前記タッチスクリーンディスプレイの周囲に配置されるハードキー群であって、直線又は曲線に沿って配置される複数の第1ハードキーと、前記複数の第1ハードキー同士の間に配置され、又は、前記複数の第1ハードキーと並んで配置され、前記直線又は前記曲線から外れた位置に配置される第2ハードキーと、を有するハードキー群と、を備える携帯電子機器に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、操作性に優れた携帯電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、第1実施形態の携帯電話機1における正面図である。
【図2】図2は、第1実施形態の携帯電話機1における裏面図である。
【図3】図3は、第1実施形態の携帯電話機1における側面図である。
【図4A】図4Aは、図1における領域Aを示す図である。
【図4B】図4Bは、領域Aにおける内部構造を説明する図である。
【図5】図5は、第2実施形態の携帯電話機1Aにおける正面図である。
【図6A】図6Aは、図5における領域A1を示す図である。
【図6B】図6Bは、領域A1における内部構造を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1から図3により、第1実施形態における携帯電話機1(携帯電子機器)の基本構造を説明する。図1は、第1実施形態の携帯電話機1における正面図である。図2は、第1実施形態の携帯電話機1における裏面図である。図3は、第1実施形態の携帯電話機1における側面図である。
【0018】
図1から図3に示すように、携帯電話機1は、筐体2を有する。
筐体2は、表面2A(所定面)と、裏面2Bとを有する。本実施形態において、表面2Aは、ユーザに対向する面であってユーザからの押圧操作を受ける面である。表面2Aは、表側の面であり、裏面2Bと対をなす面である。また、裏面2Bは、ユーザの指及び手の平に対向して配置される(載置される)面である。
【0019】
筐体2における表面2A側には、ハードキー群11と、タッチスクリーンディスプレイ21と、音入力部24(マイク用孔部24a)と、音出力部25(レシーバ用孔部25a)と、が配置される。
また、筐体2における長手方向の側面には、インターフェース17(IFカバー17a)と、サイドキー16と、スライドキー19とが配置される。
【0020】
ハードキー群11は、筐体2における表面2A側に配置される。ハードキー群11は、筐体2の長手方向における一端側に配置される。ハードキー群11は、筐体2の短手方向に沿って略直線状に配置される。
ハードキー群11は、複数の第1ハードキーとしてのハードキー11a、ハードキー11b、ハードキー11cと、ハードキー11dと、第2ハードキーとしてのハードキー11eと、を有する。各ハードキーは、キー部材と、スイッチ部とを有して構成される。ハードキー群11における配置及び構造については、後に詳述する。
【0021】
タッチスクリーンディスプレイ21は、文字及び図形を表示可能に構成される。タッチスクリーンディスプレイ21は、所定の機能に対応した文字及び図形等を表示可能に構成される。ここで、図形とは、アイコン、アプリケーションごとに設定された画面等を含む概念である。
【0022】
タッチスクリーンディスプレイ21は、ディスプレイ21Aと、タッチスクリーン21Bとを有する。
ディスプレイ21Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ21Aは、文字及び図形等を表示する。
【0023】
タッチスクリーン21Bは、タッチスクリーンディスプレイ21に対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン21Bは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーンディスプレイ23に接触した位置を検出することができる。
タッチスクリーン21Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。
【0024】
インターフェース17は、不使用時には、IFカバー17aにより覆われている。
サイドキー16は、所定の機能における動作がアサインされている。サイドキー16が選択(押下)された場合、所定の機能においてサイドキー16にアサインされた動作が実行される。本実施形態において、例えば、サイドキー16には、キーロック機能の実行動作がアサインされる。
【0025】
スライドキー19は、側面に沿って筐体2の長手方向にスライド移動可能に構成される。スライドキー19には、位置に応じて所定の機能の起動動作、又は、起動中の機能における所定動作がアサインされる。
【0026】
音入力部24は、筐体2における該筐体2の長手方向における一端側に配置される。音入力部24は、長手方向において、ハードキー群11と同じ端部側に配置される。音入力部24は、長手方向において、ハードキー群11の外側に配置される。本実施形態において、音入力部24は、短手方向の中央部に配置されるハードキー11cと長手方向において並んで配置される。
音入力部24は、表面2Aに形成されたマイク用孔部24aと、筐体2の内部に収容配置される通話用マイク24bとを有する。マイク用孔部24aは、通話用マイク24bに対向して配置される。
【0027】
音出力部25は、筐体2における該筐体2の長手方向における一端側に配置される。音出力部25は、長手方向において、音入力部24と反対の端部側に配置される。
音出力部25は、表面2Aに形成されたレシーバ用孔部25aと、筐体2の内部に配置されるレシーバ25b(スピーカ)とを有する。
【0028】
次いで、携帯電話機1における内部構造について説明する。
筐体2の内部には、通話用マイク24bと、レシーバ25bと、タッチスクリーンディスプレイ21(ディスプレイ21A)と、キー構造部50(図4B参照)と、回路基板(不図示)と、アンテナ(不図示)とが収容配置される。
【0029】
通話用マイク24bは、筐体2の長手方向におけるハードキー群11側の端部に配置される。通話用マイク24bは、長手方向において、ハードキー群11の外側に配置される。本実施形態において、通話用マイク24bは、ハードキー11cに対応するスイッチ部110cと長手方向において並んで配置される(図4B参照)。
【0030】
レシーバ25bは、筐体2の長手方向における通話用マイク24bと反対側の端部に配置される。レシーバ25bは、筐体2の長手方向におけるハードキー群11側と反対側の端部に配置される。
【0031】
ディスプレイ21Aは、例えば、液晶パネルと、液晶パネルを駆動する駆動回路と、液晶パネルの背面側から光を照射するバックライト等の光源部とを含んで構成される。
【0032】
キー構造部50は、各ハードキーを構成するキー部材と、キーシート50Aと、各ハードキーを構成するスイッチ部が実装されたキー基板50Bと、を有する(図4B参照)。キー構造部50における構造等については、後に詳述する。
【0033】
回路基板は、平板状の基板部と、基板部の表面に実装される電子部品及び各種回路ブロックと、基板部の表面に実装される基準電位パターン層とを有する。
基板部に実装される電子部品は、例えば、アンテナが送受信する信号を処理する信号処理部を含む電子部品等である。また、回路ブロックは、例えば、RF(Radio Frequency)回路や電源回路等である。
【0034】
アンテナは、基台と、基台に上に配置された所定形状のアンテナエレメントとを有して構成される。
アンテナエレメントは、帯状の板金により形成される。アンテナエレメントは、不図示の給電端子を介して回路基板から給電される。これにより、アンテナエレメントは、給電端子を介して回路基板から給電されると共に、回路基板のRFモジュール等と接続される。
【0035】
続けて、図4A及び図4Bにより、第1実施におけるハードキー群11の配置及び構造等について説明する。図4Aは、図1における領域Aを示す図である。図4Bは、領域Aにおける内部構造を説明する図である。
【0036】
図4A及び図4Bに示すように、ハードキー群11は、筐体2における表面2A側に配置される。ハードキー群11は、筐体2の長手方向における一端側に配置される。
ハードキー群11は、筐体2の短手方向に沿って略直線状に配置される。ハードキー群11は、筐体2における短手方向に延びる外縁に沿って配置される。
また、ハードキー群11は、タッチスクリーンディスプレイ21の周囲に配置される。
【0037】
ハードキー群11は、複数の第1ハードキーとしてのハードキー11a、ハードキー11b、ハードキー11c、ハードキー11dと、第2ハードキーとしてのハードキー11eと、を有する。
【0038】
複数の第1ハードキーとしてのハードキー11a、ハードキー11b、ハードキー11c、ハードキー11dは、直線Lに沿って配置される。ここで、直線Lに沿って配置されるとは、例えば、各第1ハードキーを構成するキー部材における中心又は重心が直線Lに沿って並んでいること、又は、各第1ハードキーを構成するスイッチ部の中心が直線Lに沿って並んでいることをいう。本実施形態において、直線Lに沿って配置されるとは、各第1ハードキーを構成するスイッチ部の中心が直線Lに沿って並んでいることをいう。スイッチ部における中心は、各図において点(中心点)として図示する。
【0039】
第2ハードキーとしてのハードキー11eは、ハードキー群11における端部に配置される。
第2ハードキーとしてのハードキー11eは、複数の第1ハードキーと並んで配置される。第2ハードキーとしてのハードキー11eは、筐体2における短手方向の一端側に配置される。第2ハードキーとしてのハードキー11eは、筐体2における角(隅)に配置される。
第2ハードキーとしてのハードキー11eは、複数の第1ハードキーが沿う直線Lから外れた位置に配置される。ここで、直線Lから外れて配置されるとは、例えば、第2ハードキーを構成するキー部材における中心又は重心が直線Lからずれて配置されていること、又は、第2ハードキーを構成するスイッチ部の中心が直線Lからずれて配置されていることをいう。本実施形態において、直線Lから外れて配置されるとは、第2ハードキーを構成するスイッチ部の中心が直線Lから外れて配置されていることをいう。スイッチ部における中心は、各図において点(中心点)として図示する。
第2ハードキーとしてのハードキー11eは、本実施形態において、直線Lから長手方向において筐体2の中央側(図4A及び図4Bにおいて上側、筐体2における下端から離れる側)にずれて配置される。第2ハードキーとしてのハードキー11eは、直線Lから長手方向における他端側(音出力部25側の端部側)にずれて配置される。
【0040】
複数のハードキー11a、11b、11c、11d、11eそれぞれは、キー部材100a、100b、100c、100d、100eと、スイッチ部110a、110b、110c、110d、110eとを有して構成される。
詳細には、複数の第1ハードキー11a、11b、11c、11dそれぞれは、一部が筐体2の外部に露出され筐体2の厚さ方向に移動可能に配置される複数の第1キー部材としてのキー部材100a、100b、100c、100dと、筐体2の内部に、複数の第1キー部材としてのキー部材100a、100b、100c、100dそれぞれに押圧可能に配置される複数の第1スイッチ部としてのスイッチ部110a、110b、110c、110dと、を有する。
また、第2ハードキーとしてのハードキー11eは、一部が筐体2の外部に露出され筐体2の厚さ方向に移動可能に配置される第2キー部材としてのキー部材100eと、筐体2の内部に、第2キー部材としてのキー部材100eに押圧可能に配置されるスイッチ部110eとを有する。
【0041】
第1ハードキーとしてのハードキー11a、11b、11c、11dを構成する第1キー部材としてのキー部材100a、100b、100c、100dは、直線Lに沿って配置される。
第1ハードキーとしてのハードキー11a、11b、11c、11dを構成する第1スイッチ部としてのスイッチ部110a、110b、110c、110dは、直線Lに沿って配置される。
【0042】
第2ハードキーとしてのハードキー11eを構成する第2キー部材としてのキー部材100eは、直線Lから外れて配置される。第2キー部材としてのキー部材100eは、直線Lから他端側(音出力部25側の端部側)にずれて配置される。
第2ハードキーとしてのハードキー11eを構成する第2スイッチ部としてのスイッチ部110eは、直線Lから外れて配置される。第2スイッチ部としてのスイッチ部110eは、直線Lから他端側(音出力部25側の端部側)にずれて配置される。
【0043】
ここで、携帯電話機1は、メイン機能を含む複数の機能を有する。本実施形態において、携帯電話機1は、メイン機能としての通話機能、及び他の機能としてのメール機能、画面遷移機能、メニュー画面表示機能、インターネット接続機能、カメラ機能、文章編集機能等を有する。
【0044】
そして、ハードキー群11を構成する複数の第1ハードキーとしてのハードキー11a、11b、11c、11d及び第2ハードキーとしてのハードキー11eそれぞれには、所定の機能における所定の動作がアサインされている。
【0045】
本実施形態において、第1ハードキーとしてのハードキー11aには、メール機能を起動させる動作がアサインされている。
また、第1ハードキーとしてのハードキー11bには、画面遷移機能における直前の画面に戻る動作がアサインされている。
また、第1ハードキーとしてのハードキー11cには、画面遷移機能におけるホーム画面に遷移する動作がアサインされている。
また、第1ハードキーとしてのハードキー11dには、メニュー画面表示機能を起動させる動作がアサインされている。
【0046】
また、本実施形態において、第2ハードキーとしてのハードキー11eには、メイン機能としての通話機能における所定の動作がアサインされている。第2ハードキーとしてのハードキー11eには、通話機能における受話動作及び終話動作がアサインされている。
【0047】
ここで、本実施形態において、ハードキー11a、11b、11c、11d、11eそれを構成するキー部材100a、100b、100c、100d、100eは、各ハードキーにアサインされた機能又は動作をイメージさせる形状(例えば、アイコンの形状)に形成される。
【0048】
本実施形態において、通話用マイク24bは、上述の通り、筐体2の長手方向におけるハードキー群11側の端部に配置される。通話用マイク24bは、長手方向において、ハードキー群11の外側に配置される。
本実施形態において、マイク用孔部24aは、ハードキー11cに対応するキー部材100cと長手方向において並んで配置される(図4B参照)。
また、本実施形態において、通話用マイク24bは、ハードキー11cに対応するスイッチ部110cと長手方向において並んで配置される(図4B参照)。通話用マイク24bは、スイッチ部110cと重ならないように並んで配置される。
【0049】
本実施形態によれば、携帯電話機1において、第2ハードキーとしてのハードキー11eは、第1ハードキーとしてのハードキー11a、11b、11c、11dが沿う直線Lから外れて配置される。これにより、携帯電話機1は、第2ハードキーとしてのハードキー11eに対するユーザの操作性を向上させることができる。携帯電話機1は、第2ハードキーとしてのハードキー11eに対するユーザの誤操作を低減できる。
【0050】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1において、ハードキー群11は、筐体2における外縁に沿って配置される。これにより、ユーザは、ハードキー群11の位置が容易に認識できる。よって、携帯電話機1は、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1において、ハードキー群11は、筐体2における長手方向の一端側の外縁に沿って、該筐体2における短手方向に延びるように配置される。そして、携帯電話機1において、第2ハードキーとしてのハードキー11eは、ハードキー群11における端部に配置され、直線Lから長手方向における他端側(音出力部25側の端部側)に外れて配置される。これにより、ユーザは、ハードキー群11における第2ハードキーとしてのハードキー11eの位置を容易に認識することができる。また、これにより、携帯電話機1は、第2ハードキーとしてのハードキー11eに対するユーザの操作性を向上させることができる。
また、この場合におけるハードキー11eの位置は、ハードキー11eが直線Lに沿って配置された場合の位置よりもユーザにとって押圧操作しやすい位置である。この点からも、携帯電話機1は、操作性に優れている。
【0052】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1において、第2ハードキーとしてのハードキー11eは、筐体2における短手方向の一端側に配置される。第2ハードキーとしてのハードキー11eは、筐体2における角(隅)に配置される。これにより、携帯電話機1は、操作性が良好であると共に、ユーザからの押圧操作による影響(たわみ等)を低減可能に構成される。
【0053】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1において、第2ハードキーとしてのハードキー11eには、メイン機能における所定の動作がアサインされている。これにより、携帯電話機1は、メイン機能に関する操作性を向上させることができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1において、第2ハードキーとしてのハードキー11eには、通話機能における所定の動作がアサインされている。これにより、携帯電話機1は、通話機能に関する操作性を向上させることができる。本実施形態によれば、携帯電話機1は、ユーザが通話機能に関する操作を咄嗟に行った場合、誤操作を低減可能に構成される。
【0055】
続けて、本発明における第2実施形態について説明する。
図5から図6Bにより、第2実施形態における携帯電話機1Aについて説明する。図5は、第2実施形態の携帯電話機1Aにおける正面図である。図6Aは、図5における領域A1を示す図である。図6Bは、領域A1における内部構造を説明する図である。以下、第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0056】
図5及び図6Aに示すように、本実施形態における携帯電話機1Aは、音入力部24(マイク用孔部24a、通話用マイク24b)の位置が異なる点で、第1実施形態における携帯電話機1と相違する。
【0057】
詳細には、携帯電話機1Aにおいて、音入力部24(マイク用孔部24a、通話用マイク24b)は、筐体2の長手方向におけるハードキー11cの外側ではなく、筐体2の長手方向における第2ハードキーとしてのハードキー11eの外側に配置される。
【0058】
更に詳細には、携帯電話機1Aにおいて、音入力部24(マイク用孔部24a、通話用マイク24b)は、筐体2において、短手方向において第1ハードキーとしてのハードキー11dと、第2ハードキーとしてのハードキー11eとの間に配置されると共に、筐体2の長手方向において、第2ハードキーとしてのハードキー11eの外側に配置される。
【0059】
また、言い換えると、携帯電話機1Aにおいて、音入力部24(マイク用孔部24a、通話用マイク24b)は、第2ハードキーとしてのハードキー11eが直線Lに沿って配置される状態を基準とした場合、第2ハードキーとしてのハードキー11eが直線Lからずれたことで形成された(空いた)領域に配置される。
【0060】
図6A及び図6Bに示すように、マイク用孔部24aは、筐体2の長手方向において、第2ハードキーとしてのハードキー11e(キー部材100e、スイッチ部110e)の外側(一端側、音出力部25側と反対の端部側)に、第2ハードキーとしてのハードキー11eと並んで配置される。
【0061】
また、図6A及び図6Bにおいて、通話用マイク24bは、筐体2の短手方向において、少なくとも一部が、複数の第1スイッチ部としてのスイッチ部110a、110b、110c、110dと重なる位置に配置される。
【0062】
また、通話用マイク24bは、中心が、短手方向において、第2スイッチ部としてのスイッチ部110eの中心と、複数の第1スイッチ部としてのスイッチ部110a、110b、110c、110dのうち最もスイッチ部110e側のスイッチ部110dの中心との間に位置するよう配置される。
【0063】
また、本実施形態において、第2ハードキー11eを構成する細長状のキー部材100eは、その長手方向が直線Lと交差するように傾いて配置される。更には、第2ハードキー11eを構成する細長状のキー部材100eは、音入力部24(マイク用孔部24a、通話用マイク24b)が配置される側のハードキー11dとの間の領域を大きくするように、その長手方向が直線Lと交差するように傾いて配置される。
【0064】
本実施形態において、キーシート500Aは、通話用マイク20bの形状に対応した切り欠き部501Aを有する。
また、キー基板500Bは、通話用マイク20bの形状に対応した切り欠き部501Bを有する。
そして、通話用マイク24bは、キーシート500Aにおける切り欠き部501A及びキー基板500Bにおける切り欠き部501Bに挿入されるように配置される。
【0065】
本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様の効果を奏する。また、本実施形態によれば、更に以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、携帯電話機1Aにおいて、音入力部24(マイク用孔部24a、通話用マイク24b)は、第2ハードキーとしてのハードキー11eが直線Lに沿って配置される状態を基準とした場合、第2ハードキーとしてのハードキー11eが直線Lからずれたことで形成された(空いた)領域に配置される。
これにより、携帯電話機1Aにおいて、省スペース化が可能である。これにより、携帯電話機1Aは、第1実施形態における携帯電話機1よりも小型化される。これにより、携帯電話機1Aは、第1実施形態における携帯電話機1よりも長手方向における長さが短くなるよう小型される。
【0066】
また、本実施形態によれば、マイク用孔部24aは、筐体2の長手方向において、第2ハードキーとしてのハードキー11e(キー部材100e、スイッチ部110e)の外側(一端側、音出力部25側と反対の端部側)に、第2ハードキーとしてのハードキー11eと並んで配置される。
これにより、携帯電話機1Aにおいて、通話用マイク14bは、通話機能における動作がアサインされたハードキー11eの近傍に配置される。これにより、携帯電話機1Aは、ユーザがマイク用孔部24aを塞ぐように指を配置することで、同時に、ハードキー11eを押圧操作もできるように構成される。これにより、携帯電話機1Aは、通話機能における操作性が向上される。
【0067】
また、本実施形態において、通話用マイク24bは、筐体2の短手方向において、少なくとも一部が、複数の第1スイッチ部としてのスイッチ部110a、110b、110c、110dと重なる位置に配置される。
これにより、携帯電話機1Aにおいて、省スペース化が可能である。これにより、携帯電話機1Aは、第1実施形態における携帯電話機1よりも小型化される。これにより、携帯電話機1Aは、第1実施形態における携帯電話機1よりも長手方向における長さが短くなるよう小型される。
【0068】
また、本実施形態において、通話用マイク24bは、中心が、短手方向において、第2スイッチ部としてのスイッチ部110eの中心と、複数の第1スイッチ部としてのスイッチ部110a、110b、110c、110dのうち最もスイッチ部110e側のスイッチ部110dの中心との間に位置するよう配置される。
これにより、携帯電話機1Aにおいて、省スペース化が可能である。これにより、携帯電話機1Aは、第1実施形態における携帯電話機1よりも小型化される。これにより、携帯電話機1Aは、第1実施形態における携帯電話機1よりも長手方向における長さが短くなるよう小型される。
【0069】
また、本実施形態において、第2ハードキー11eを構成する細長状のキー部材100eは、長手方向が直線Lと交差するように傾いて配置される。更には、第2ハードキー11eを構成する細長状のキー部材100eは、音入力部24(マイク用孔部24a、通話用マイク24b)が配置される側のハードキー11dとの間の領域を大きくするように長手方向が直線Lと交差するように傾いて配置される。
これにより、携帯電話機1Aにおいて、更に、省スペース化が可能である。これにより、携帯電話機1Aは、更に、小型化される。また、これにより、携帯電話機1Aは、長手方向における長さが更に短くなるよう小型される。
【0070】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、第1実施形態及び第2実施形態において、携帯電子機器として携帯電話機1について説明しているが、これに限定されず、携帯電子機器は、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であってもよい。
【0071】
また、第1実施形態及び第2実施形態において、筐体が一つであるストレートタイプの携帯電話機について説明しているが、携帯電子機器は、このような携帯電話機に限定されない。本発明の携帯電子機器として、複数の筐体を有するタイプも含まれる。例えば、携帯電子機器は、2つの筐体が連結部を介して折りたたみ可能に構成された折り畳みタイプや、2つの筐体が重ね合わされた状態から一方の筐体を一方向にスライド移動可能に構成されたスライドタイプや、2つの筐体が重ね合された状態から重ね合わせ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転可能に構成された回転(ターン)タイプや、いわゆる2軸ヒンジタイプであってもよい。
【0072】
また、第1実施形態及び第2実施形態において、複数の第1ハードキーは、直線に沿って配置されているが、これに限定されない。複数の第1ハードキーは、曲線に沿って配置されていてもよい。
【0073】
また、第1実施形態及び第2実施形態において、第2ハードキーは、複数の第1ハードキーの端部に並んで配置されるが、これに限定されない。第2ハードキーは、複数の第1ハードキー同士の間に配置されていてもよい。
【0074】
また、第1実施形態及び第2実施形態において、ハードキー群は、筐体2における音入力部24側の外縁に沿って配置されるが、これに限定されない。ハードキー群は、例えば、筐体2における音出力部25側の外縁に沿って配置されていてもよく、また、長手方向に延びる外縁に沿って配置されていてもよい。
【0075】
また、第1実施形態及び第2実施形態において、複数の第1ハードキー及び第2ハードキーそれぞれを構成するキー部材は、関連する機能をイメージさせる形状に形成されているが、これに限定されない。複数の第1ハードキー及び第2ハードキーそれぞれを構成するキー部材は、同じ形状であってもよい。また、複数の第1ハードキー及び第2ハードキーそれぞれを構成するキー部材は、関連する機能をイメージする文字や絵が付されていてもよい。ここで、第2ハードキーのみ、異なる色が付されていてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1 携帯電話機
2 筐体
2A 表面(所定面)
11 ハードキー群
11a、11b、11c、11d ハードキー(第1ハードキー)
11e ハードキー(第2ハードキー)
21 タッチスクリーンディスプレイ
24 音入力部
24a マイク用孔部
24b 通話用マイク
100a、100b、100c、100d キー部材(第1キー部材)
100e キー部材(第2キー部材)
110a、110b、110c、1100d スイッチ部(第1スイッチ部)
110e スイッチ部(第2スイッチ部)
L 直線



【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体における所定面に配置されるハードキー群であって、
直線又は曲線に沿って配置される複数の第1ハードキーと、
前記複数の第1ハードキー同士の間に配置され、又は、前記複数の第1ハードキーと並んで配置され、前記直線又は前記曲線から外れた位置に配置される第2ハードキーと、を有するハードキー群と、を備える
携帯電子機器。
【請求項2】
前記ハードキー群は、前記筐体における外縁に沿って配置される
請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
前記ハードキー群は、前記筐体における長手方向の一端側の外縁に沿って、該筐体における短手方向に延びるように配置され、
前記第2ハードキーは、前記ハードキー群における端部に配置され、前記直線又は前記曲線から前記長手方向における他端側に外れて配置される
請求項1又は2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
メイン機能を含む複数の機能を有し、
前記複数の第1ハードキーそれぞれには、所定の機能における所定の動作がアサインされており、
前記第2ハードキーには、前記メイン機能における所定の動作がアサインされている
請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記メイン機能は、通話機能であり、
前記第2ハードキーには、前記通話機能における所定の動作がアサインされている
請求項4に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
通話用マイクと、
前記筐体の所定面に形成され、前記通話用マイクに対向配置されるマイク用孔部と、を備え、
前記マイク用孔部は、前記長手方向において、前記第2ハードキーの前記一端側に、前記第2ハードキーと並んで配置される
請求項3から5のいずれかに記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記複数の第1ハードキーそれぞれは、
一部が前記筐体の外部に露出され、前記筐体の厚さ方向に移動可能に配置される複数の第1キー部材と、
前記筐体の内部に、前記複数の第1キー部材それぞれに押圧可能に配置される複数の第1スイッチ部と、を有し、
前記第2ハードキーは、
一部が前記筐体の外部に露出され、前記筐体の厚さ方向に移動可能に配置される第2キー部材と、
前記筐体の内部に、前記第2キー部材に押圧可能に配置される第2スイッチ部と、を有し、
前記通話用マイクは、前記短手方向において、少なくとも一部が前記複数の第1スイッチ部と重なる位置に配置される
請求項6に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記通話用マイクは、中心が、前記短手方向において、前記第2スイッチ部の中心と、前記複数の第1スイッチ部のうち最も前記第2スイッチ部側の前記第1スイッチ部の中心との間に位置するよう配置される
請求項7に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
筐体と、
前記筐体における所定面に配置されるタッチスクリーンディスプレイと、
前記タッチスクリーンディスプレイの周囲に配置されるハードキー群であって、
直線又は曲線に沿って配置される複数の第1ハードキーと、
前記複数の第1ハードキー同士の間に配置され、又は、前記複数の第1ハードキーと並んで配置され、前記直線又は前記曲線から外れた位置に配置される第2ハードキーと、を有するハードキー群と、を備える
携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公開番号】特開2013−74535(P2013−74535A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213289(P2011−213289)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】