説明

携帯電話機およびパーソナルコンピューター内蔵用電磁波防止板

【課題】単純な形状で安価で、多くの人々から不安がられている悪性の電磁波、とりわけ社会全体に普及している携帯電話機とパーソナルコンピューターから発生する電磁波により血液循環を悪くする働きを防止あるいは軽減する電磁波防止板を提供する。
【解決手段】重合断面形状にある電磁波防止板1の外層と内層のいずれか一側にアルミニウム金属板2を、他側に銅金属板3を重合し、あるいはさらにこれらの金属を交互に入れ替え多重層に重合した、携帯電話機およびパーソナルコンピューターの電磁波防止板である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機とパーソナルコンピューターの使用中に発生する悪性の電磁波により、人体の血液の循環が悪くなることを防止、或いは軽減でき、利用者の健康維持に貢献できるアルミニウム金属板と銅金属板からなる、金属重合製の電磁波防止板である。
【背景技術】
【0002】
現在、携帯電話やパーソナルコンピューターは社会全体に普及し、多くの人々に利用されているが、これ等の機材から発生する電磁波に対して健康不安を抱く人々が多いのも事実である。そこで、この電磁波の悪影響を軽減する為に、携帯電話機やパーソナルコンピューター用の電磁波防止用具が多く開発された。例えば特開2002−68209号公報や特開2002−94636号公報の様に、携帯電話機のマイクロ波発生部分をプラスチック製袋で被うことでマイクロ波をカットする方法、実用新案登録第3086324号公報や特開2000−92176号公報の様に、携帯電話機の裏面と側面を電磁波防止効果のあるカバーで包み込む方法、特開2004−358161号公報の様に携帯電話用ストラップに電磁波防止機能を持たせる方法、実用新案登録第3044166号公報の様に携帯電話機、PHSの機器の音声出力口に電磁は防止機能を持つワイヤーパッドを張り付ける方法、特開2003−234801号公報の様に携帯電話機の内臓スピーカーと内臓マイクを接続回路の工夫により、電磁は防止をする方法など多くの種類の携帯電話機による電磁波防止方法が開発されている。
【特許文献1】特開2002−68209号公報
【特許文献2】特開2002−94636号公報
【特許文献3】実用新案登録第3086324号公報
【特許文献4】特開2000−92176号公報
【特許文献5】特開2004−358161号公報
【特許文献6】実用新案登録第3044166号公報
【特許文献7】特開2003−234801号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した今日まで開発された電磁波防止用具及び方法は、携帯電話機の一部や側面部や背面部を電磁波防止機能材で被う方法、携帯電話機用ストラップに電磁波防止機能を持たせる方法、携帯電話機の音声出力口に電磁波防止機能を持つイヤーパッドを張り付ける方法、携帯電話機の内蔵スピーカーと内蔵マイクを接続回路の工夫により電磁波防止をする方法など優れた多くのものがある。しかしながら、最近の携帯電話機は多くのカラフルなデザインの物がそのほとんどであり、ファッション性の高さが求められている。しかも携帯電話機内部の接続回路より改善するのは、一般の利用者には困難な作業である。そこで単純な薄板形状で安価で携帯電話機の電池取出し用蓋を開いて、アルミニウム板側を外側に向けて電池の上に重ね、蓋を元通りに取り付けるだけであるから、外見上の変化は無く、利用者が工具を使用せず、簡単に内蔵可能で、パーソナルコンピューターの電磁波防止にも利用でき、しかも効果的に優れた電磁波防止用具が望まれていた。
【0004】
本発明者はIT産業時代と言われている今日、国民の多くが携帯電話機とパーソナルコンピューター無くしては不便な生活を強いられ、また、この様な機器が多く利用されることで本国の経済面でも大いに役立っていることを認知している。しかしその反面、国民全体の死亡者数の60%が慢性的な疾患で死亡しており、人体に対する電磁波の影響が癌や心臓病や脳内疾患などに作用していることに対しては複雑な経済情勢などもあり、賛否両論が混在しているのが我国の現状である。このことに対し、本発明の根拠となす為に発明者は人体の血液循環の中で、特に証明するに信頼性の高いと考えられる血流速度に着目した。つまり血液循環が悪くなると血流速度が低下し、逆の場合は一定の正常な血流速度を維持することである。つまり正常な血流速度に維持または回復させる事によって、携帯電話機などから発生する電磁波に人体機能障害を解消する。幸いにして、本国内に於いて医療器具として認定された血流計が入手可能であり、その機器の測定に依って、携帯電話とパーソナルコンピューターから出ている電磁波が人体内の血液循環に悪影響を及ぼしていることが証明でき、アルミニウム金属と銅金属の積層材がその問題点を解決し、或いは悪影響を軽減し得ることも証明できた。本発明はこの知見に基づいて構成したものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した本発明の目的を達成したもので、その要旨とは、アルミニウム金属板と銅金属板を重合しあるいはその一側または他側に他方の金属板を交互に重合したことを特徴とする携帯電話機およびパーソナルコンピューター用内蔵電磁波防止板。
【発明の効果】
【0006】
上記の様に構成された本発明の電磁波防止板によれば、携帯電話機に内蔵する際はアルミニウム金属板側を電磁波発生側の反対側つまり外側に向けて内蔵し、パーソナルコンピューターの場合は同様に銅金属板を外側に向けて取り付ける。また、携帯電話機の製造過程で組み込む場合も同様の取り付け方向性を取る。あるいはパーソナルコンピューターの製造過程で組み込む場合は、銅金属板側を外側に向けて取り付けることで有効性が大きくなる。特にノート型パソコンと称されるものは、コンピューター本体に人体の一部である手の平が触れるキーボードが直結しており、コンピューター本体から発生する電磁波の人体に対する悪影響はディスクトップ型より強い。しかし上述の方法でノート型パーソナルコンピューターに、本発明の電磁波防止板を取り付けることで、電磁波の悪影響は解決され、あるいは軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明の電磁波防止板について、図を参照しながら詳細に説明する。
図面は本発明の一実施例を示したもので、図1は電磁波防止板の正面図(a)とその重合横断面図(b)を示し、図2は他の一実施例を重合横断面図で示す。図1aにおいて、1は電磁波防止板である。電磁波防止板1は、アルミニウム金属板と銅金属板を重合して構成されたもので、アルミニウム金属板側を外側に向けて内蔵し、あるいは将来携帯電話機の製造過程に於いて同様の方向性で簡単に組み込むことが出来る。またパーソナルコンピューターに対しては、既存の物に対しては電磁波発生源である本体に銅金属側を外側に向けて取り付けるもので、その横断面は図1bで示す様に電磁波防止板の下層と上層のいずれか一側にアルミニウム金属板2をまた他側に銅金属板3を重合した重合断面構造に構成されている。図1は上層にアルミニウム金属板2をまた下層に銅金属板3を積層した場合の一実施例で示す。また本発明においては、図2で示す様に、アルミニウム金属板2と銅金属板3を交互に入れ替え多重層に重合した場合の一実施例を重合横断面図で示す。また図3で示す様に、将来携帯電話機やパーソナルコンピューターの製造過程で内部に組み込む場合、取り付け上、電磁波防止板を変形させる必要性が生じた場合、その一実施例を重合横断面図で示す。図4は外層にアルミニウム金属板2をまた内層に銅金属板3を筒状に重合した場合の一実施例で示すもので、電磁波発生源を筒内に収める場合に用いる。尚、本発明における電磁波防止板1の厚みは限定するものでなく箔または薄いシートでも構わないが、内蔵する場合に歪に変形する事のない程度に形状性が保持されればよい。その厚みは0.2〜0.5mm程度が好ましい。またその大きさについても特に限定するものでなく、携帯電話機内蔵空間に合わせて選定すればよい。
【0008】
本発明においてアルミニウム金属板2と銅金属板3に選定した理由は、電磁波の影響で血流が悪化することを発明者は血流測定によって確認し、またアルミニウム金属板2と銅金属板3を重合した本発明により電磁波の影響で血流の悪化を防止あるいは軽減することを確認したのである。両者共に大気中では腐食し難い金属であり耐久性がある。またアルミニウム金属板2と銅金属板3は切断や曲げなどの加工がし易い。アルミニウム金属板2には鉄や珪素やアルミナなどの不避的不純物、また銅金属板3に鉛や砒素などの不避的不純物は、それぞれの金属の持つ性質に悪影響を及ぼす理由から少ないほど好ましい。また本発明の如き重合構造の電磁波防止板はアルミニウム金属板2と銅金属板3とを単に重ね合わせても良い。さらにフラックス溶剤を挟んで圧力を加えて通電する圧接法で製造しても良く、又工業用接着剤を両金属間に塗布して重合してもよい。重合とは接着や積層あるいは単に張り合わせたものである。
【0009】
上記の様な構造の本発明の電磁波防止板は、前記した従来の携帯電話機用電磁波防止用具と同様に、携帯電話機に附帯して使用すると、携帯電話機から発生した電磁波による血液循環の悪化を防止でき、携帯電話機使用中その近接する眼球や脳、掌などの血流低下を防止する。またパーソナルコンピューターの中でも特に電磁波の悪影響が強いノート型パーソナルコンピューターに附帯して使用すると、ノート型パーソナルコンピューターから発生した電磁波による血液循環の悪化を予防でき、肩こり、眼性疲労などを軽減する。
【実施例】
【0010】
厚さ0.1mm×幅30mm×長さ33mmのアルミニウム金属板と厚さ0.1mm×幅30mm×長さ33mmの銅金属板を張り合わせて製造した図1で示す様な構造の本発明の電磁波防止板を使って株式会社Hadeco製超音波血流計ES−1000SPIIによる血流速度の変化を示すと、右膝に右手を置き、左手を机上に置き、自然体で椅子に座った状態での左手首のとう骨動脈の計測回数10回の平均値は平均血流速度5.0cm毎秒となる。携帯電話機カシオ社製W43CAを左手の平上に載せて椅子に座り、左手は机上に乗せて、右手は右膝上に置き自然体で3分間を経過した後の計測回数10回の平均値は、平均血流速度4.4cm毎秒となる。更に3分の経過後、本発明の電磁波防止板を,蓋を外した同じ携帯電話機の電池上にアルミニウム金属板側を外側に向けて重ね、蓋を元通りに取り付け、同じ姿勢で携帯電話機を左手の平上に載せ、3分経過後の平均血流速度は5.0cm毎秒となる。更にノート型パーソナルコンピューターヒューレットパッカード社製compaqn×9030を使用しての計測値を以下に示す。右膝上に右手を置き、左手を机上に置き、自然体で椅子に座った状態での左手首のとう骨動脈の計測回数10個の平均値は、平均血流速度4.3cm毎秒となる。次に先と同じ椅子に座り、ノート型パーソナルコンピューターを10分間操作した後の計測回数10回の平均値は平均血流速度2.3cm毎秒となる。3分間経過後厚さ0.7mm×幅40mm×長さ80mmのアルミニウム金属板と厚さ0.8mm×幅40mm×長さ80mmの銅金属板を張り合わせて製造した図1で示す様な構造の本発明の電磁波防止板を同じノート型パーソナルコンピューターの底部外側面に、銅金属板側を外側に向けて四隅と中心部に合計5枚を取り付け後、ノート型パーソナルコンピューターを10分操作し、その後の平均血流速度は4.0cm毎秒となる。この事から本発明の電磁波防止板は携帯電話機とパーソナルコンピューターの両者に電磁波による血流低下の防止効果があり、とりわけ人体に強い悪影響を与えるノート型パーソナルコンピューターの電磁波による血液循環の低下を防止あるいは軽減する能力に優れた電磁波防止板の一つと言える。本発明の電磁波防止板を使用する事によって10人の電話機携帯者、あるいは5人のノート型パーソナルコンピューター利用者が眼精疲労及び肩、首の凝りなどが解消あるいは軽減され電磁波障害を訴えなくなった。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明の電磁波防止板は、今や社会全体に普及した携帯電話機及びパーソナルコンピューターから発生する電磁波の血液循環に悪影響を及ぼす働きを防止あるいは軽減する能力に優れ、一般的に入手し易い金属を使用し、また製造し易い簡単な構造で使用される。また携帯電話機およびパーソナルコンピューターに内蔵し易い形状にするであるために矩形に限らず多角形あるいは星型状の如き凹凸端面形状に加工することが容易であるため、その製品の外観を損なうことが無い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例で、平面図(a)とその重合横断面図(b)を示す。
【図2】本発明の他の一実施例で、多重重合横断面図を示す。
【図3】本発明の他の一実施例で、取り付け機器に内蔵する際、その必要性に応じて形状を変形させた多重重合横断面図を示す。
【符号の説明】
【0013】
1 電磁波防止板
2 アルミニウム金属板
3 銅金属板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウム金属板と銅金属板を重合しあるいはさらにその一側または他側に他方の金属を交互に重合した事を特徴とする携帯電話およびパーソナルコンピューター内蔵用電磁波防止板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−124090(P2009−124090A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−322602(P2007−322602)
【出願日】平成19年11月14日(2007.11.14)
【出願人】(598063122)有限会社若楠コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】