説明

摩擦駆動装置

【課題】 オイルレスで高いトラクション性能と高耐久性を得ることができるようにする。
【解決手段】 駆動ローラ3と、その外周面を所要の予圧力を付した状態で接触させるスライドバー2とを備えて、駆動ローラ3の回転駆動によりスライドバー2を相対移動できるようにしてある摩擦駆動装置にて、駆動ローラ3の外周面と、スライドバー2における駆動ローラ接触面の双方に、クロムナイトライド層18,19を設ける。回転駆動する駆動ローラ3の外周面とスライドバー2との接触部にて、クロムナイトライド層18,19を介した両者の接触面圧を高く設定することで高いトラクション性能を得ると共に、クロムナイトライド層18,19同士の転がりすべりを行わせることで、駆動ローラ3及びスライドバー2の摩耗量を共に低減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動ローラとバックアップローラとの間に挟んで配置したスライドバーを、上記駆動ローラの回転駆動により相対的に移動させる機構を備えた摩擦駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体関連の製造、検査等の精密な位置決めを行う精密機械では、搬送ステージ(搬送テーブル)等の移動体を該機械の固定部に対して移動させるときに、移動体の精密な位置決め、たとえば、μmオーダー以下の精度での位置決めを行うことが要求されることがある。
【0003】
そのために、上記のような精密機械における移動体を移動させると共に該移動体の精密な位置決めを行うことができ且つ長ストローク化を図ることを可能にするための駆動装置として、図5及び図6に示す如き摩擦駆動装置が提案されている。
【0004】
すなわち、図5及び図6に示した摩擦駆動装置は、搬送テーブル1の移動方向に延びるスライドバー2を備え、且つ上記搬送テーブル1側に、上記スライドバー2の一側面に接触させる一側面側ローラ3と、該一側面側ローラ3に対するテーブル移動方向の前後両側位置で上記スライドバー2の他側面に接触させる複数の他側面側ローラ4と、上記一側面側ローラ3及び他側面側ローラ4のすべて、又は、いずれかをテーブル移動方向と直角の方向に個別に変位させるためのピエゾアクチュエータ等の変位機構5と、上記一側面側及び他側面側の各ローラ3,4のうちのいずれか1つのローラ3にたわみ継手6を介し連結して、該ローラ3を駆動ローラ3として回転駆動させるための駆動モータ7とを設けた構成としてある。
【0005】
以上の構成としてある摩擦駆動装置によれば、上記各変位機構5により上記駆動ローラ3を上記スライドバー2の一側面に、又、他の各ローラ4をバックアップローラ4として上記スライドバー2の他側面にそれぞれ所要の予圧力を付して押し当てた状態にて、上記駆動モータ7の正逆転駆動により上記駆動ローラ3を回転駆動させることで、上記駆動ローラ3と上記スライドバー2との接触面に作用する摩擦を利用して、上記移動体としての搬送テーブル1を上記スライドバー2の長手方向に移動させることできるようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
上記摩擦駆動装置では、その機構上、上記駆動ローラ3とスライドバー2との接触部は、転がりすべり部となるため、上記駆動ローラ3の回転量の制御による上記移動体としての搬送テーブル1の位置決めを精密に行わせたり、上記駆動ローラ3の回転駆動による上記搬送テーブル1の移動を高効率で行わせるためには、上記転がりすべり部におけるトラクション性能が高いほど望ましい。
【0007】
ところで、一般に、転がりすべり部のトラクション性能を表す推力F[N]は、トラクション係数μと予圧力(面圧)P[N]との積、すなわち、
F=μ・P
で決まる。
【0008】
このことに鑑みて、従来一般的に使用されてきているローラを使用した形式の駆動装置では、トラクション性能を高めるために、ローラ及び該ローラに接する部材との接触面圧を1000〜2000MPaと高く設定するようにしてあり、この際、上記ローラ及び該ローラに接する部材の耐摩耗性の向上を狙って、両者の接触部にトラクションオイルやグリス等の油を使用することが広く行われてきている。
【0009】
なお、本出願人は、先の出願(特願2008−145321)において、摩擦駆動装置等における転がりすべりを行う2つの部材間のトラクション係数を精密に計測できると共に、耐久性検証試験をも行うことができる試験装置として、図7に示す如きトラクション計測用試験装置を提案している。
【0010】
上記図7に示したトラクション計測用試験装置は、円筒状の駆動側試験片8を着脱可能に取り付けた駆動側回転軸9に、ACサーボモータ10の出力側が連結してある。又、上記駆動側試験片8の側方に配置する円筒状の負荷側試験片11を着脱可能に取り付けた負荷側回転軸12に、トルク計13と負荷トルク可変型のブレーキ装置14を連結すると共に、該負荷側回転軸12の所要個所にロータリーエンコーダ15を装備させてある。更に、上記駆動側回転軸9に取り付けた駆動側試験片8の外周面を、負荷側回転軸12に取り付けた負荷側試験片11の外周面に、使用する錘17の質量に応じた予圧力を付した状態で押し付けて面接触させるための予圧力付与手段16を備えてなる構成としてある。
【0011】
以上の構成としてあるトラクション計測用試験装置によれば、上記予圧力付与手段16で使用する錘17の質量を所要質量に調整することで、上記駆動側試験片8と負荷側試験片11とを所要の予圧力を付して押し付けた状態とした後、上記ACサーボモータ10により上記駆動側回転軸9と一体に駆動側試験片8を一定の回転数で回転駆動させて、該駆動側試験片8と面接触している負荷側試験片11に回転駆動力を伝達させて、該負荷側試験片11を負荷側回転軸12と一体に回転させる。
【0012】
この状態にて、上記駆動側と従動側となる負荷側の各試験片8と11同士の間のトラクション係数を計測する場合は、上記負荷側回転軸12に接続してある負荷トルク可変型のブレーキ装置14の負荷を徐々に増大させ、この際、得られるデータを基に、トラクション係数μとすべり率λとを、以下の式により計測する。
μ=T/(P・R
λ={(N−N)/N}×100
ここで、
:負荷側トルク[N・m]
P :与圧力[N]
:負荷側ローラ径[m]
:駆動側回転数[rpm]
:負荷側回転数[rpm]
である。
【0013】
その後、縦軸に上記トラクション係数μを、横軸に上記すべり率λをプロットすることで、図8に示す如きトラクションカーブを得ることができ、該トラクションカーブにおける線形限界点Xに達する値として、すべりが殆どない状態で動力を伝達することが可能となるトラクション係数の値を求めることができるようにしてある。
【0014】
一方、上記各試験片8及び11の耐久性検証試験を行う場合には、上記と同様にしてACサーボモータ10により上記駆動側回転軸9と一体に駆動側試験片8を一定回転数で回転駆動させ、該駆動側試験片8と面接触している負荷側試験片11へ回転駆動力を伝達させて、該負荷側試験片11を負荷側回転軸12と一体に回転させるようにした後、上記トルク計13により負荷側トルクを常時監視し、該トルク計13によって計測される負荷側トルクが所要の値で一定になるように、上記負荷トルク可変型のブレーキ装置14をフィードバック制御することで、負荷一定運転を行わせるようにし、この負荷一定運転を所要期間、たとえば、2週間程度継続させる。その後、上記駆動側と負荷側の各試験片8及び11について、それぞれ摩耗体積V[m]と、負荷側回転数より求めた転走距離L[m]とから、摩耗特性を示す摩耗体積比α[m/m]を、以下の式により求めることができるようにしてある。
α=V/L
【0015】
【特許文献1】特開2008−103663号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところが、従来一般的に使用されてきているローラを使用した形式の駆動装置のように、ローラと該ローラに接する部材の接触部に油を使用する装置構成は、クリーン環境や真空環境には不向きであり、しかも、摩擦駆動の特徴である高精度の位置決め能力を十分には生かしきれていないというのが実状である。
【0017】
すなわち、油を使用しているためにトラクション係数が小さくなり、そのため、搬送推力が小さくなってしまう。又、油を使用しているためにすべり率が大きくなり、そのために、超精密位置決めには不向きとなってしまう。
【0018】
そこで、本出願人は、摩擦駆動装置を用いた超精密位置決めを実現できるように、オイルレスで高いトラクション性能を得ることができ、且つ耐摩耗性を高めて長寿命化を図ることができるようにするための工夫、研究を重ねた結果、摩擦駆動装置における駆動ローラと該駆動ローラに接蝕させる部材に所要の表面処理を行なうことで、転がりすべり部にて高いトラクション性能と高い耐久性をオイルレスで得ることができることを見出して本発明をなした。
【0019】
したがって、本発明の目的とするところは、オイルレスで高いトラクション性能と、高い耐久性を得ることができる摩擦駆動装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、駆動ローラの外周面を所要の予圧力を付した状態でスライドバーに接触させ、上記駆動ローラの回転駆動により上記スライドバーを駆動ローラに対して相対移動させることができるようにしてある摩擦駆動装置において、上記駆動ローラの外周面と、上記スライドバーにおける駆動ローラ接触面のいずれか一方又は双方に、クロムナイトライド層を設けてなる構成とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の摩擦駆動装置によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)駆動ローラの外周面を所要の予圧力を付した状態でスライドバーに接触させ、上記駆動ローラの回転駆動により上記スライドバーを駆動ローラに対して相対移動させることができるようにしてある摩擦駆動装置において、上記駆動ローラの外周面と、上記スライドバーにおける駆動ローラ接触面のいずれか一方又は双方に、クロムナイトライド層を設けてなる構成としてあるので、駆動ローラの回転駆動時には、該駆動ローラとスライドバーとの間に高いトラクション性能を得ることができ、しかも、オイルレスとすることができるため、すべり率を少なくすることができて、上記駆動ローラの回転制御による超精密位置決めの実施に有利なものとすることができる。
(2)更に、オイルレスで使用しても、上記駆動ローラとスライドバーとの接触部を耐久性の高いものとすることができるため、摩擦駆動装置の長寿命化を図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1は本発明の摩擦駆動装置の実施の一形態を示すもので、図5及び図6に示したと同様の構成としてある摩擦駆動装置において、駆動ローラ3の外周面にクロムナイトライド(CrN)のコーティング層18を設け、更に、上記駆動ローラ3の外周面を接触させるスライドバー2における駆動ローラ接触面に、クロムナイトライドのコーティング層19を設けた構成とする。
【0024】
以下において、上記駆動ローラ3の外周面、及び、スライドバー2における駆動ローラ接触面にクロムナイトライドのコーティング層18,19を設ける理由について詳述する。
【0025】
先ず、図5及び図6に示したと同様の摩擦駆動装置における駆動ローラ3及びスライドバー2使用し得る材料として、鉄系のベアリング材料であるSUJ2、ステンレス系のベアリング材料であるSUS440C、高強度耐食用鋼として用いられる析出硬化性ステンレスの高珪素合金であるシリコロイ(登録商標)A2及びシリコロイ(登録商標)XVI、超硬合金として用いられるタングステンカーバイトであるWC−50NiCr及びWC−12Co、無電解Niメッキであるカニゼン(登録商標)メッキ、複合メッキであるセラミックカニゼン(登録商標)メッキ、高硬度で焼き付きやかじりの少ないコーティングとして広く用いられているチタンナイトライド(TiN)、上記チタンナイトライドよりは硬度が劣るが潤滑性に優れたコーティングとして用いられているクロムナイトライド(CrN)について検討するために、本出願人が先の出願で提案している図7に示した如きトラクション計測用試験装置を用いて、駆動側試験片8と負荷側試験片11の外周面を、以下の表1に示すような材料の組み合わせとした試料1〜試料12のそれぞれについて、トラクション係数μとすべり率λを算出し、算出されたトラクション係数μとすべり率λをプロットすることで得られる図8と同様のトラクションカーブを基に、線形限界となる点Xでのトラクション係数μを各々求めて評価した(評価手順の詳細は特願2008−145321参照)。
【表1】

【0026】
その結果を図2に示す。なお、図2では各試料で得られたトラクション係数μの値の比が示してある。
【0027】
次いで、上記試料1〜試料12の材料の組み合わせによる駆動側試験片8と負荷側試験片11を用いて、図7に示したトラクション計測用試験装置を用いて、耐久性検証試験を行い、負荷側試験片11の回転換算で所定の回転数、たとえば、10回転させた場合における駆動側試験片8と負荷側試験片11の減った質量をそれぞれ体積換算することで、摩耗量を求めた。
【0028】
その結果を図3に示す。なお、図3には、試料2、試料4、試料7、試料10、試料11、試料12のみが示してあるが、これ以外の試料は、いずれも上記所定の回転数に達する以前に各試験片8,11の被膜が破壊されたり、大きなかじりが生じる等、上記所定の回転数に到達する耐久性が得られなかったものであるため、記載を省略してある。
【0029】
図3にて斜線のハッチングを付したものは、図5及び図6に示した摩擦駆動装置における駆動ローラ3に相当する駆動側試験片8の摩耗量を、又、ドットのハッチングを付したものは、図5及び図6に示した摩擦駆動装置におけるスライドバー2に相当する負荷側試験片11の摩耗量を、白抜きのものは各試験片8,11の合計の摩耗量をそれぞれ示してある。
【0030】
したがって、上記図2と図3の結果より、試料12のように、駆動側試験片8と負荷側試験片11の表面の材料をクロムナイトライド(CrN)とすると、トラクション係数μは、試料2のように駆動側試験片8と負荷側試験片11の材料を共にSUS440Cとする場合に比して、約半分程度となるが、試料12の場合の摩耗量は他の試料に比べて圧倒的に少ないことが判明した。
【0031】
更に、図示してないが、上記試料12の材料の組み合わせの駆動側試験片8と負荷側試験片11について、図7に示したトラクション計測用試験装置を用いて、予圧力付与手段16で使用する錘17の重量を変更することで、各試験片8と11同士の接触面圧を変更して摩耗量の変化について検証する試験を行ったところ、トラクション性能を示す推力は面圧の増加に対してほぼ線形的に増加するが、摩耗料は1000MPaを超える付近から急激に増加することが分かり、このことから上記試料12の材料の組み合わせの場合、許容面圧は1000MPa付近であることが判明した。
【0032】
そこで、本出願人は、トラクション係数μは比較的小さいが、上記許容面圧の結果から明らかなように予圧力を大きく取れるために搬送推力を大きくでき、しかも、耐久性に優れたものとするために、図1に示したように、摩擦駆動装置における駆動ローラ3の外周面、及び、スライドバー2における駆動ローラ接触面の双方に、クロムナイトライドのコーティング層18,19を設ける構成を採用することとした。
【0033】
以上の構成としてある本発明の摩擦駆動装置によれば、上記駆動ローラ3の回転駆動時には、該駆動ローラ3とスライドバー2との間にオイルレスで高いトラクション性能を得ることができるため、すべり率を少なくすることができて、上記駆動ローラの回転数の精密な制御による超精密位置決めに有利なものとすることができる。
【0034】
しかも、上記のようにオイルレスで使用しても、上記駆動ローラ3とスライドバー2との接触部に設けてあるクロムナイトライドのコーティング層18,19を耐久性の高いものとすることができるため、摩擦駆動装置の長寿命化を図ることが可能になる。
【0035】
なお、図3における試料11の結果から、駆動側試験片8の外周面をクロムナイトライドとする一方、負荷側試験片11をSUS440Cとした場合であっても、上記各試験片8,11の双方の外周面をクロムナイトライドとした試料12に次いで良好な耐磨耗性が得られることが分かると共に、試料2の結果との比較により、駆動側試験片8の摩耗が減るだけではなく、負荷側試験片11の摩耗も大幅に減少していることが分かる。
【0036】
以上の点から、上記図1の実施の形態では、摩擦駆動装置における駆動ローラ3の外周面、及び、スライドバー2における駆動ローラ接触面の双方に、クロムナイトライドのコーティング層18,19を設ける構成としたが、図4(イ)に示すように、摩擦駆動装置における駆動ローラ3の外周面に、クロムナイトライドのコーティング層18を設ける一方、スライドバー2をSUS440C製として該スライドバー2の駆動ローラ接触面におけるコーティング層を省略してもよい。
【0037】
以上の構成とすれば、上記図1の実施の形態と同様の効果に加えて、長尺のスライドバー2の表面処理を省略できるようになるため、実用時のコスト面で有利な構成とすることができる。
【0038】
更に、上記したように、図3における試料11の結果と試料2の結果との比較から、駆動側試験片8と負荷側試験片1のうち、一方の試験片8の外周面をクロムナイトライドとすることで、該一方の試験片8の摩耗のみならず、他方の試験片11の摩耗も大幅に減少させることができることから、図4(ロ)に示すように、摩擦駆動装置における駆動ローラ3をSUS440C製として外周面のコーティング層を省略する一方、スライドバー2における駆動ローラ接触面に、クロムナイトライドのコーティング層19を設けた構成としてもよい。
【0039】
上記構成においても、上記図1の実施の形態と同様の効果が期待できる。
【0040】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、駆動ローラ3をスライドバー2に所要の予圧力を付して接触させた状態で、上記駆動ローラ3を回転駆動することで、上記スライドバー2に対して相対的に移動させるようにしてある形式の摩擦駆動装置であれば、図5及び図6に示した以外の形式の摩擦駆動装置に適用してもよい。
【0041】
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の摩擦駆動装置の実施の一形態を示すもので、スライドバーの長手方向の一方より見た概略切断側面図である。
【図2】駆動側試験片と負荷側試験片の外周面を種々の材料に変化させた場合に得られるトラクション係数の比較を示す図である。
【図3】駆動側試験片と負荷側試験片の外周面を種々の材料に変化させた場合に生じる摩耗量の比較を示す図である。
【図4】(イ)(ロ)はそれぞれ本発明の実施の他の形態を示す図1に対応した図である。
【図5】従来提案されている摩擦駆動装置を示す概略切断平面図である。
【図6】図5のA−A方向矢視図である。
【図7】本出願人が先の出願で提案しているトラクション計測用試験装置を示す概略斜視図である。
【図8】図7の試験装置によって得られるトラクション係数μを縦軸に、すべり率λを横軸にプロットして得たトラクションカーブを示す図である。
【符号の説明】
【0043】
2 スライドバー
3 駆動ローラ
18 クロムナイトライドのコーティング層
19 クロムナイトライドのコーティング層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動ローラの外周面を所要の予圧力を付した状態でスライドバーに接触させ、上記駆動ローラの回転駆動により上記スライドバーを駆動ローラに対して相対移動させることができるようにしてある摩擦駆動装置において、上記駆動ローラの外周面と、上記スライドバーにおける駆動ローラ接触面のいずれか一方又は双方に、クロムナイトライド層を設けてなる構成を有することを特徴とする摩擦駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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