説明

撮像装置と撮像方法並びに撮像プログラム

【課題】モニタに表示された被写体像を確認しながら手動操作にてフォーカス処理を行うときに、モニタに表示されている被写体の画像の複数の領域を、同時に拡大して表示させる撮像装置と撮像方法並びに撮像プログラムを得る。
【解決手段】 撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、画像信号に応じた被写体画像を表示する表示手段と、画像信号を表示手段が表示可能な画像データ形式に変換する画像処理手段と、被写体画像に含まれる画像領域のうち拡大表示される領域を特定するための複数の異なる位置情報が記憶される記憶手段と、を備え、画像処理手段が、記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて、表示手段に表示される被写体画像に含まれる複数の領域それぞれの拡大画像を生成する拡大画像生成手段と、複数の拡大画像を同時に、表示手段に表示させる拡大表示手段と、を有する撮像装置による。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モニタに表示された被写体像を確認しながら手動操作にてフォーカス処理を行うときに、モニタに表示されている被写体の画像の複数の領域を、同時に拡大して表示させる撮像装置と撮像方法並びに撮像プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
手動でフォーカスレンズを駆動し、被写体にピントを合わせるフォーカス処理を行う撮影モード(以下「マニュアルモード」という。)を備えるデジタルスチルカメラ(以下「撮像装置」という。)が知られている。このような撮像装置は、被写体へのピントが合っているか否かを視認可能にする表示手段を備えている。
【0003】
例えば一眼レフタイプの撮像装置が備える表示手段は、撮像光学系を介して取得した被写体の画像を、目視可能に表示する光学ファインダである。一方、いわゆるコンパクトタイプの撮像装置が備える表示手段は、光学ファインダではなく、撮像装置の背面に配置される液晶モニタである。
【0004】
コンパクトタイプの撮像装置を用いてマニュアルモードによる撮影を行うときは、液晶モニタに表示された被写体画像を視認しながら、フォーカスレンズを駆動させて、ピントを合わせる調整操作(フォーカス調整)を行うことになる。液晶モニタに表示される画像は、撮影視野全体の画像になるので、被写体像の特定部分にピントを合わせたいときには、合焦状況の判断が困難となる場合があった。
【0005】
このような課題を解決するものとして、撮影視野の一部を拡大して液晶モニタに表示する機能を有する撮像装置が知られている(例えば「特許文献1」を参照)。特許文献1記載の撮像装置は、拡大したい箇所を手動で指定することができ、指定された箇所を中心とした拡大画像を表示する。これによって、全体画像の一部の合焦状態を視認しやすくすることができる。しかし、拡大したい箇所を指定する操作を行っている途中でシャッターチャンスが到来したときは、そのシャッターチャンスを逃すことになる。特に、一部を拡大表示させてみたものの、その部分に合焦させるのではなく、その他の部分に合焦させたいと判断したときは、その他の部分を拡大表示させる操作と処理を要するので、素早い撮像操作を行うことができない。
【0006】
そこで、シャッターチャンスを逃すことなく、拡大表示をする部分を素早く指定することができる撮像装置として、撮影視野の全体画像に対する撮影者の視線を特定し、その視線によって撮影者が見ている箇所を拡大表示する撮像装置が知られている(例えば「特許文献2」を参照)。しかし、特許文献2記載の撮像装置は、撮影者の眼球運動を感知するセンサー等が必要であり、また、センサーが検出された情報による視線の特定処理を行う構成も必要である。これらの構成を備えることができる撮像装置は、コンパクトタイプではなく、一眼レフタイプである。そのため、撮像装置が大型になり、製造コストも増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、光学ファインダを持たないコンパクトタイプの撮像装置であっても、液晶モニタ内の複数の位置において、被写体画像を同時に拡大表示させることができ、刻々変化する拡大位置変更の要望に対応しつつ、マニュアルフォーカスのピント調整を素早く容易に行うことができる撮像装置と撮像方法並びに撮像プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る撮像装置は、撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、画像信号に応じた被写体画像を表示する表示手段と、画像信号を表示手段が表示可能な画像データ形式に変換する画像処理手段と、被写体画像に含まれる画像領域のうち拡大表示される領域を特定するための複数の異なる位置情報が記憶される記憶手段と、を備えた撮像装置であって、画像処理手段は、記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて、表示手段に表示される被写体画像に含まれる複数の領域それぞれの拡大画像を生成する拡大画像生成手段と、複数の拡大画像を同時に、表示手段に表示させる拡大表示手段と、有することを最も主要な特徴とする。
【0009】
また本発明は、上記の撮像装置に係るものであって、拡大表示手段は、被写体画像と拡大画像を同時に表示する、ことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記の撮像装置に係るものであって、拡大表示手段は、被写体画像が視認可能となるように拡大画像と被写体画像とを重ねた態様で表示させる、を有することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記の撮像装置に係るものであって、位置情報は、被写体画像に対するパターン情報である、を有することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記の撮像装置に係るものであって、位置情報を設定させる拡大表示位置設定画面を表示手段に表示させる設定画面表示手段と、 拡大表示位置設定画面が表示手段に表示されているときに操作される操作手段と、を備え、位置情報は、拡大表示位置設定画面が表示手段に表示されているときの操作手段の操作に応じて決定されて、記憶手段に記憶される、を有することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、上記の撮像装置に係るものであって、拡大表示位置設定画面には、複数の設定領域が含まれていて、記憶手段には、複数の領域ごとの位置情報が記憶される、を有することを特徴とする。
【0014】
また本発明は、上記の撮像装置に係るものであって、複数の設定領域のそれぞれは、表示手段の表示領域に含まれる複数の個別表示領域のそれぞれに対応する、を有することを特徴とする。
【0015】
また本発明は、上記の撮像装置に係るものであって、撮像画像における拡大画像の位置を示すレイアウト情報を表示手段に表示させるレイアウト表示手段、を有することを特徴とする。
【0016】
また本発明は、撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、被写体像に係る被写体画像が表示される表示手段と、撮像素子から出力された画像信号を表示手段が表示可能な形式の画像データからなる被写体画像に変換する画像処理手段と、表示手段に表示された被写体画像の一部の領域を拡大する拡大画像を表示手段に表示させる拡大表示手段と、を備えた撮像装置において実行される撮像方法であって、撮像レンズを介して取得された被写体像に係る被写体画像を表示手段に表示させるステップと、被写体画像の一部の領域を拡大する拡大画像を生成するステップと、生成された拡大画像を表示手段に表示させるステップと、を有することを特徴とする。
【0017】
また本発明は、撮像プログラムに関するものであって、撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、記画像信号に応じた被写体画像を表示する表示手段と、画像信号を表示手段が表示可能な画像データ形式に変換する画像処理手段と、被写体画像に含まれる画像領域のうち拡大表示される領域を特定するための複数の異なる位置情報が記憶される記憶手段と、を備えた撮像装置を、上記のいずれかに記載の撮像装置として機能させることを特徴とする。
【0018】
また本発明は、撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、画像信号に応じた被写体画像を表示する表示手段と、画像信号を、表示手段が表示可能な画像データ形式に変換する画像処理手段と、被写体画像に含まれる画像領域のうち拡大表示される領域を特定するための複数の異なる位置情報が記憶される記憶手段と、を備えた撮像装置において実行される撮像方法であって、記憶手段に記憶されている位置情報を読み出すステップと、読み出した位置情報に基づいて、表示手段に表示される被写体画像に含まれる複数の領域それぞれの拡大画像を生成するステップと、複数の拡大画像を同時に、表示手段に表示するステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、マニュアルフォーカス撮影時にピントを詳細に確認したい位置が刻々変化するような場合でも、シャッターチャンスを逃すことなく、ピント調整を素早く容易に行うことができる。また、これまでの撮像装置に特別なデバイスや機構を持たせることなく、マニュアルフォーカスにおける操作性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る撮像装置であるカメラの例を示す正面図である。
【図2】本発明に係る撮像装置であるカメラの例を示す上面図である。
【図3】本発明に係る撮像装置であるカメラの例を示す背面図である。
【図4】撮像装置の電気的制御系統の例を示す機能ブロック図である。
【図5】撮像装置における拡大設定処理の例を示すフローチャートである。
【図6】拡大設定処理において上記カメラのモニタに表示される画面の例を示す模式図である。
【図7】拡大設定処理において上記モニタに表示される画面の例を示す模式図である。
【図8】拡大設定処理において上記モニタに表示される画面の例を示す模式図である。
【図9】撮像装置における拡大条件選択画面の例を示す模式図である。
【図10】撮像装置における撮像処理の例を示すフローチャートである。
【図11】撮像装置における拡大表示処理の例を示すフローチャートである。
【図12】撮像装置における自動拡大表示処理の例を示すフローチャートである。
【図13】撮像装置が備えるモニタに表示される被写体画像の例を示す模式図である。
【図14】撮像装置が備えるモニタに表示される(a)「拡大全面ガイドなし」、(b)「背景重ね」、(c)「拡大全面表示ガイドあり」、の例を示す模式図である。
【図15】撮像装置が備えるモニタに表示される(a)被写体画像、(b)「ポートレート拡大」、の例を示す模式図である。
【図16】撮像装置が備えるモニタに表示される(a)被写体画像、(b)「集合写真拡大」、の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る撮像装置の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1乃至図3は、本発明に係る撮像装置の例であるデジタルカメラの外観構成の例であって、図1は正面図、図2は上面図、図3は背面図である。図1において、撮像装置1の筐体であるカメラボディCBの正面には、ストロボ発光部3、ファインダ4の対物面、リモコン受光部6および撮像レンズを含む撮像光学系を構成する鏡胴ユニット7が配置されている。カメラボディCBの一方の側面部には、メモリカード装填室および電池装填室の蓋2が設けられている。図2において、カメラボディCBの上面には、レリーズスイッチSW1、モードダイヤルSW2およびサブ液晶ディスプレイ(サブLCD)(以下、「液晶ディスプレイ」を「LCD」という。)11が配置されている。
【0022】
図3において、カメラボディCBの背面には、ファインダ4の接眼部、AF用発光ダイオード(以下、発光ダイオードは「LED」という。)8と、ストロボLED9と、撮像光学系によって取得された被写体画像と拡大画像および各種設定画面を表示する表示手段であるLCDモニタ10と、電源スイッチ13と、広角方向ズームスイッチSW3と、望遠方向ズームスイッチSW4と、セルフタイマの設定および解除スイッチSW5と、メニュースイッチSW6と、上移動およびストロボセットスイッチSW7と、右移動スイッチSW8と、ディスプレイスイッチSW9と、下移動およびマクロスイッチSW10と、左移動および画像確認スイッチSW11と、OKスイッチSW12と、クイックアクセススイッチSW13が配置されている。
【0023】
次に、図4に示す本発明に係る撮像装置の機能ブロックの例について説明する。本発明に係る撮像装置の各種動作(処理)は、デジタル信号処理IC(集積回路)等として構成されるデジタルスチルカメラプロセッサ104(以下、単に「プロセッサ104」という。)で動作する本発明に係る撮像プログラムによって制御される。画像処理手段であるプロセッサ104は、第1のCCD(電荷結合素子)信号処理ブロック104−1と、第2のCCD信号処理ブロック104−2と、CPU(中央処理ユニット)ブロック104−3と、ローカルSRAM(SRAM:スタティックランダムアクセスメモリ)104−4と、USB(ユニバーサルシリアルバス)ブロック104−5と、シリアルブロック104−6と、JPEGコーデック(CODEC)ブロック104−7と、リサイズ(RESIZE)ブロック104−8と、TV信号表示ブロック104−9と、メモリカードコントローラブロック104−10と、を有してなる。これら各ブロックは相互にバスラインで接続されている。
【0024】
プロセッサ104の外部には、RAW−RGB画像データ、YUV画像データおよびJPEG画像データを保存するためのSDRAM(シンクロナスランダムアクセスメモリ)103、RAM107、内蔵メモリ120および撮像プログラムである制御プログラムが格納されているROM108が配置されており、これらはバスラインを介してプロセッサ104に接続されている。ROM108に格納されている制御プログラムには、本発明に係る撮像方法を実行するソフトウェアであるプログラムが含まれる。
【0025】
鏡胴ユニット7は、ズーム(ZOOM)レンズ7−1aを有するズーム光学系7−1と、フォーカス(FOCUS)レンズ7−2aとを有するフォーカス光学系7−2と絞り7−3aとを有する絞りユニット7−3と、メカニカルシャッタ(メカシャッタ)7−4aを有するメカシャッタユニット7−4と、を備えており、これらによって撮像光学系が構成される。ズーム光学系7−1と,フォーカス光学系7−2と、絞りユニット7−3と、メカシャッタユニット7−4は、それぞれズーム(ZOOM)モータ7−1bと、フォーカスレンズ移動手段としてのフォーカス(FOCUS)モータ7−2bと、絞りモータ7−3bとメカシャッタモータ7−4bと、によって駆動される。これらズームモータ7−1b、フォーカスモータ7−2b、絞りモータ7−3bおよびメカシャッタモータ7−4bの各モータはモータドライバ7−5によって駆動され、モータドライバ7−5はプロセッサ104のCPUブロック104−3によって動作が制御される。また、本発明に係る撮像装置は、フォーカス(FOCUS)モータ7−2bによらず、鏡胴ユニット7の外周面に配置される図示しないフォーカスリングを手動操作することで、フォーカスレンズ移動手段を機能させることもできる。
【0026】
鏡胴ユニット7のズームレンズ7−1aおよびフォーカスレンズ7−2aは、撮像素子であるCCD101の撮像面上に被写体光学像を結像するための撮像レンズを構成する。撮像素子であるCCD101は、撮像面に結像された被写体光学像を電気的な画像信号に変換してF/E−IC(フロントエンドIC)102に入力する。
【0027】
F/E−IC102は、CDS(相関2重サンプリング部)102−1、AGC(自動利得制御部)102−2およびA/D(アナログ−デジタル)変換部102−3を有し、被写体光学像から変換された画像信号に対して、所定の処理を施し、デジタル信号に変換する。変換されたデジタル画像信号は、CCD信号処理ブロック104−1に入力される。これらの信号処理動作は、プロセッサ104のCCD信号処理ブロック104−1から出力されるVD信号(垂直駆動信号)とHD信号(水平駆動信号)により、TG(タイミングジェネレータ)102−4を介して制御される。CCD信号処理ブロック104−1は、CCD101からF/E−IC102を経由して入力されたデジタル画像データに対して、ホワイトバランス調整およびγ調整等の信号処理を行うとともに、VD信号およびHD信号を出力する。
【0028】
プロセッサ104のCPUブロック104−3は、音声記録回路115−1による音声記録動作を制御する。音声記録回路115−1は、マイクロホン(マイク)115−3で変換されマイクロホンアンプ(マイクAMP)115−2によって増幅した音声信号を、CPUブロック104−3の指令に応じて記録する。
【0029】
また、CPUブロック104−3は、音声再生回路116−1の動作も制御する。音声再生回路116−1は、CPUブロック104−3の指令により、適宜なるメモリに記録されている音声信号をオーディオアンプ(オーディオAMP)116−2で増幅してスピーカ116−3に入力し、スピーカ116−3から音声を再生出力する。
【0030】
また、CPUブロック104−3は、ストロボ回路114を制御して動作させることによってストロボ発光部3から照明光を発光させる。また、CPUブロック104−3は、被写体距離を測定する測距ユニット5の動作も制御する。
【0031】
さらに、CPUブロック104−3は、プロセッサ104の外部に配置されたサブCPU(SUB−CPU)109にも結合されており、サブCPU109は、LCDドライバ111を介してサブLCD1による表示を制御する。また、サブCPU109は、AF用LED8,ストロボLED9,リモコン受光部6,スイッチSW1からスイッチSW13からなる操作部112およびブザー113にもそれぞれ結合されている。
【0032】
USBブロック104−5は、USBコネクタ122に結合される。シリアルブロック104−6は、シリアルドライバ回路123−1を介してRS−232Cコネクタ123−2に結合される。
【0033】
TV信号表示ブロック104−9は、LCDドライバ117を介してLCDモニタ10に結合され、また、TV信号表示ブロック104−9は、ビデオアンプ(AMP)118を介してビデオジャック119にも結合される。
【0034】
メモリカードコントローラブロック104−10は、メモリカードスロット191のカード接点に結合されている。メモリカードがこのメモリカードスロット191に装填されると、メモリカードの接点に接触して電気的に接続され、装填されたメモリカードに画像ファイルを記憶する。
【0035】
構成を備えた撮像装置1によれば、撮像光学系を介してCCD101の受光面に結像した被写体画像は、プロセッサ104が有するCCD信号処理ブロック104−1によって所定の信号処理が行われ、TV信号表示ブロック104−9を介してLCDモニタ10に出力されて表示される。また、撮像光学系を介してCCD101の受光面に結像した被写体画像は、プロセッサ104が有するCCD信号処理ブロック104−1によって所定の信号処理が行われた後に、後述する拡大表示処理によって、拡大条件によって指定されている部分の拡大画像がCCD信号処理ブロック104−2によって生成され、TV信号表示ブロック104−9を介してLCDモニタ10に出力され、表示される。
【0036】
次に、本発明に係る撮像装置によって実行される撮像方法の例について、図を用いて説明する。図5は、本実施例に係る撮像方法において実行される拡大設定処理の例を示すフローチャートである。拡大設定処理とは、LCDモニタ10に表示された画像の一部から拡大画像を生成するための条件を設定する処理をいう。当該処理は、撮像装置1が備える操作部112に対する所定の操作によって実行される。当該処理によって設定される拡大条件に係る情報(以下「拡大情報」という。)は、撮像装置1が備える内蔵メモリ120に記憶される。図5において、各処理ステップはS10、S20、・・・のように表す。まず、撮像装置1の背面に備わるメニュースイッチSW6が押下されると、LCDモニタ10に拡大条件登録画面110が表示される(S10)。拡大条件登録画面110の例を図6に示す。
【0037】
図6において、拡大条件登録画面110は、複数の拡大情報を区別する識別情報となる「登録番号」を指定するためのメニュー111と、LCDモニタ10に表示される被写体画像において拡大する部分の数を指定するメニュー112と、拡大画像の表示方法を設定するメニュー113と、を有してなる。また、拡大条件登録画面110には、メニュー111乃至113によって選択された拡大情報を記憶手段である内蔵メモリ120に記憶するための処理を指示する位置設定ボタン115と、選択された拡大情報の記憶処理を取りやめる指示をするキャンセルボタン114と、を有する。メニュー111乃至113は、上移動スイッチSW7と下移動スイッチSW10によって、カーソルが移動され、選択された状態でOKスイッチSW12が押下されることで、当該メニューに対する拡大条件を選択することができる。
【0038】
ここで、拡大条件登録画面110にて設定可能な各種のパラメータについて説明する。登録番号(111)は、後述する拡大表示処理に用いる拡大情報を、記憶手段に複数記憶するために、各拡大情報を区別するための識別情報である。登録番号(111)は、上移動スイッチSW7と下移動スイッチSW10の操作によって、1番、2番、3番・・・のようにプルダウン形式による選択が可能となっている。
【0039】
拡大位置数(112)は、LCDモニタ10に表示された被写体画像の同時に拡大する部分の数を選択するメニューである。例えば図6に示す“3×3”を選択すると、LCDモニタ10に表示された画像を縦方向と横方向でそれぞれ3分割し、合計で9個の領域に分割された拡大表示が行われる。拡大位置数(112)に指定可能なパラメータは、図6に示す“3×3”の他に、例えば、“1×1”、“1×2”、“1×3”、“2×1”、“2×2”、“2×3”、“3×1”、“3×2”、などがある。
【0040】
また、本実施例に係る撮像装置1に係る登録番号(111)と拡大位置数(112)の選択方法は、上記の方法に限ることなく、例えば、図示しないソフトウェアキーボード(テンキー状のもの)をLCDモニタ10に表示して、上移動スイッチSW7、右移動スイッチSW8、下移動スイッチSW10、左移動スイッチSW11、の操作によって、所定の条件を入力する形式でもよい。
【0041】
拡大表示方法(113)は、後述する拡大表示処理において、LCDモニタ10に表示させる拡大画像の表示方法を指定する拡大条件である。図6においては「拡大全画面表示、ガイドなし」が選択されている。この他に、例えば「拡大全画面表示、ガイドあり」、「背景重ね表示」などを選択することができる。
【0042】
符号111乃至113の拡大条件をそれぞれ選択した後、カーソルを位置設定ボタン115に合わせた後、OKスイッチSW12が押下されると、処理は拡大位置設定処理(S20)に移行する。
【0043】
図5に戻る。次に、拡大位置設定処理(S20)について説明する。拡大位置設定処理(S20)とは、LCD10に表示された被写体画像の拡大される位置を設定する処理である。拡大位置設定処理(S20)の際にLCD10に表示される設定画面の例を図7に示す。図7において、拡大位置設定画面120は、拡大条件登録画面110(図6)で設定された拡大位置数(112)が「3×3」である場合を例示している。
【0044】
図7に示すように拡大位置設定画面120は、拡大位置数(112)に応じて分割された位置領域121と、各位置領域121に含まれる被写体画像が拡大表示される位置を指定する元となる位置枠122と、位置枠122を移動設定中の表示である設定枠123と、設定された画像拡大位置を示す拡大位置124と、を有してなる。位置領域121は、個別に後述する位置情報を設定する単位である「設定領域」を示している。位置領域121にて表される設定領域ごとに、画像を拡大する位置を示す個別の位置情報が設定される。なお、位置領域121(設定領域)は、表示手段であるLCDモニタ10の表示領域に対応する。言い換えると、設定領域である位置領域121は、LCDモニタ10の個別の表示領域に対応するものである。
【0045】
設定枠123は、上移動スイッチSW7、下移動スイッチSW10、左移動スイッチSW11、右移動スイッチSW8、を操作することで、位置領域121内を上下左右に移動可能である。図7(a)は、左上の位置領域121に係る位置枠122について、設定処理を行っている途中の状態を例示している。よって、左上の位置領域121には設定枠123が表示されている状態となる。
【0046】
図5に戻る。OKスイッチSW12が押下されるまで(S20のN)、設定枠123の移動処理は繰り返し実行される。設定枠123を所定の位置に移動させた後に、OKスイッチSW12が押下されると(S20のY)、設定枠123がある位置が拡大位置124として設定される。
【0047】
次に、すべての位置領域121において拡大位置124が設定されているか否かを判定し(S30)、未登録の位置領域121があれば(S30のN)、処理S20から繰り返す。図7(c)に示すように、最後の位置領域121(右下の位置領域121)において、設定枠123の移動操作がされ(S20)、所定の位置に移動させた後に、OKスイッチSW12が押下されると(S20のY、S30のY)、拡大条件登録処理(S40)に移行する。
【0048】
拡大条件登録処理(S40)は、処理S10で設定された登録番号(111)を識別情報として、拡大位置数1(112)、拡大表示方法(113)に係る情報と、処理S20で設定された拡大位置124に係る位置情報(例えば、LCD10内の2次元座標で特定される情報)とを関連づけて構成される情報(以下、この情報を「拡大条件」という。)を、記憶手段に記憶する処理を行う。拡大条件登録処理(S40)においてLCDモニタ10に表示される登録操作画面の例を図8に示す。図8において、登録画面130には、キャンセルボタン131と登録ボタン132が表示される。右移動スイッチSW8と左移動スイッチSW11によって、キャンセルボタン131にカーソルが合わせられてOKスイッチSW12が押下されると拡大設定処理を終了する。また、登録ボタン132にカーソルが合わせられてOKスイッチSW12が押下されると上記の「拡大条件」が記憶手段に記憶される。
【0049】
次に、後述する撮影処理における拡大表示処理に用いる拡大条件の選択方法について説明する。図9は、拡大表示処理に係る拡大条件を選択する処理においてLCDモニタ10に表示される拡大条件選択画面140の例である。図9において、拡大条件選択画面140は、登録番号(111)を選択するメニュー141と、キャンセルボタン142と、決定ボタン143と、を有してなる。拡大条件選択画面140がLCDモニタ10に表示された状態で、操作部112を操作して決定ボタン143を押下する処理を行えば、そのときにメニュー141の表示に表示されている登録番号(111)に係る拡大条件が、記憶手段から読み出される。
【0050】
なお、メニュー141には、既に設定されている登録番号(111)を選択するだけでなく、後述する自動認識モードに係る拡大モードを選択できるように、当該自動認識モードに係る条件の識別情報を表示してもよい。
【0051】
次に、本発明に係る撮像方法の例について、図10のフローチャートを用いて説明する。図10において、各処理ステップはS101、S102・・のように表記する。本実施例に係る撮像方法は、マニュアルモードに係るものである。よって、撮像装置1の動作電源が投入されて、モードダイヤルSW2によってマニュアルモードが選択された状態で以下の処理が開始される。
【0052】
まず、撮像光学系を介して撮像素子の受光面に結像した被写体像から、表示手段であるLCDモニタ10に表示される被写体画像が生成されて、所定のタイミングで継続的に被写体画像が表示される、いわゆるスルー画表示が行われる(S101)。ここで、拡大表示開始操作がされなければ(S102のN)、LCDモニタ10の表示は、通常表示処理(S108)に移行する。通常表示処理(S108)は、撮影視野全体の画像をLCDモニタ10に表示する処理である。
【0053】
拡大表示開始操作が検知されれば(S102のY)、拡大モード判定処理(S103)が実行される。ここで、拡大表示開始操作とは、例えば、メニュースイッチSW6が押下されることをいう。拡大モード判定処理(S103)では、撮像装置1に予め指定されている拡大モードを判定する処理を行う。拡大モードの指定は、図9を用いてすでに説明した操作において、予め記憶されている登録番号が指定されているか否かを判定する処理である。登録番号が指定されていれば(S103のY)、指定されている登録番号に関連づけて記憶されている拡大条件が読み出されて、拡大表示処理が実行される(S104)。
【0054】
ここで、拡大表示処理(S104)について、説明する。図11は、拡大表示処理(S104)の例を示すフローチャートである。図11において、各処理ステップは、S201、S202・・のように表記する。先に行われている拡大条件選択(図8参照)によって、選択されている登録番号(111)に基づく拡大条件が記憶手段から読み出される(S201)。次に、読み出されて拡大条件に係る拡大表示方法(113)の種類を判定する表示方法判定処理(S202)が行われる。拡大表示方法(113)が、「拡大全面表示ガイドなし」であれば、処理S203が実行される。拡大表示方法が「背景重ね」であれば、処理S204が実行される。拡大表示方法が「拡大全面表示ガイドあり」であれば、処理S204が実行される。
【0055】
処理S203が実行されたときのLCDモニタ10における被写体画像の表示の例について、図を用いて説明する。図13は、スルー画の表示例を示している。図13において、LCDモニタ10に表示されている被写体画像150には、予め拡大条件選択画面(図9を参照)において選択された登録番号(111)に係る拡大位置124が重ね表示されている。
【0056】
この拡大位置124に該当する位置の被写体画像150が拡大された画像の例を図14に示す。図14(a)において、拡大画像160aは、「拡大全面ガイドなし表示」に係る拡大画像の例である。
【0057】
また、処理S204が実行されたときの表示例を図14(b)に示す。図14(b)において、拡大画像表示160bは、拡大位置124に該当する位置の被写体画像150が拡大表示された画像を、通常表示の被写体画像150に重ねた画像が表示されている。すなわち、被写体画像を拡大画像が同時に表示され、被写体画像が視認可能になる態様で拡大画像が重ねあわされて表示されている。
【0058】
また、処理S205が実行されたときの表示例を図14(c)に示す。図14(c)は、撮影視野全体の画像である被写体画像150に対して拡大位置124が設定されている位置を示すガイド表示となるレイアウト情報160cが、拡大画像表示160aに重ねられた画像が表示されている。
【0059】
ここで、図14(a)から(c)には、各拡大画像の境界を示す線が図示されているが、この線は説明の便宜上、図示してあり、本発明の実施において必須ではない(以下、同じ)。
【0060】
なお、図13に示した被写体画像150に拡大位置124を重ね合わせた表示は、拡大表示開始操作が実行されたときに(S102のY)に、LCDモニタ10に表示されてもよい。また、本実施例では、3通りの表示方法が選択できるものとしたが、他の表示方法が選択できるようにしても良い。
【0061】
拡大表示処理(S104)は、拡大表示終了操作が行われるまで繰り返される(S105のN)。拡大表示終了操作とは、例えば、拡大表示処理(S104)が実行されているときに、メニュースイッチSW6が押下されることをいう。拡大表示終了操作が検知されれば(S105のY)、通常表示処理(S108)が行われる。通常表示処理(S108)では、被写体画像150のみがLCDモニタ10に表示される。
【0062】
次に、拡大表示開始操作が検知され(S102のY)、拡大モード判定処理(S103)において、登録番号が指定されておらず、自動認識モードに係る拡大モードが指定されているとき(S103のN)に実行される自動認識拡大処理(S106)について説明する。
【0063】
図12は、自動認識拡大処理(S106)の例を示すフローチャートである。図12において、各処理ステップは、S301、S302・・のように表記されている。先に行われている拡大条件選択(図8参照)によって、選択されている登録番号(111)に基づく自動認識モードに係る画像解析処理が行われる(S301)。
【0064】
画像解析処理(S301)は、スルー画として表示されている被写体画像150(図12参照)に対して所定の解析処理を行う。解析処理は、例えば、公知の手法を用いた被写体画像150に含まれている人物像の位置の特定や、被写体画像に含まれている人物像の目や鼻など特徴ある部分の位置を特定する処理である。
【0065】
次に自動拡大表示方法判定処理(S302)が行われる。自動拡大表示方法判定処理(S302)は、拡大条件選択画面140(図9)のメニュー141において設定された自動拡大表示方法を判定する処理である。自動拡大表示方法において、例えば、「ポートレート拡大表示」と「集合写真拡大表示」のいずれかのみが選択され得る場合、「ポートレート拡大表示」が選択されていると判定されれば(S302のY)、画像解析処理(S301)における被写体画像の解析結果に応じて、被写体画像に含まれている人物像の特定の部分を拡大する画像を生成し、LCD表示部10に表示する。特定の部分とは、例えば、人物の両目である。
【0066】
ここで画像解析処理(S301)は、例えば、特定の画像領域を識別するための画像パターン情報(以下「パターン情報」という)に基づいて、被写体画像内にパターン情報に合致する画像領域を識別する処理をいう。画像解析処理(S301)において、識別された画像領域の画像に基づいて、拡大画像生成手段によって拡大画像が生成される。
【0067】
「ポートレート拡大表示」に係る拡大画像の表示例を図15に示す。スルー画として、図15(a)に示す被写体画像170aがLCDモニタ10に表示されているとする。被写体画像170aは、人物が一人だけ大きく写っている画像(ポートレート画像)であるから、被写体画像170aに含まれる人物の両目部分のみが拡大された画像170bがLCDモニタ10に表示される。このように、ポートレート拡大表示処理(S303)は、被写体画像170aに含まれる特徴部分の位置を画像解析処理(S301)によって特定された特徴部分を拡大し、表示する処理である。画像解析処理(S301)において特定された特徴部分が、被写体画像170aに含まれる人物の鼻部分であれば、図示しない拡大画像は、鼻部分が拡大された被写体画像となる。
【0068】
次に自動拡大表示方法判定処理(S302)において、「集合写真拡大表示」が選択されていると判定されれば(S302のN)、画像解析処理(S301)における被写体画像の解析結果に応じて、被写体画像に含まれている人物の顔部分が拡大された画像が生成されて、LCD表示部10に表示される。
【0069】
「集合写真拡大表示」に係る拡大画像の表示例を図16に示す。スルー画として、図16(a)に示す被写体画像180aがLCDモニタ10に表示されているとする。被写体画像180aは、複数の人物が写っている画像(集合写真の画像)であるから、被写体画像180aに含まれるすべての人物の顔部分が拡大された画像180bが生成されて、LCDモニタ10に表示される(図16(b)参照)。このように、集合写真拡大表示処理(S304)は、画像解析処理(S301)によって特定された特徴部分である、被写体画像180aに含まれる「人物の顔」の位置を拡大し、表示する処理である。画像解析処理(S302)において特定された特徴部分が、被写体画像180aに含まれる特定の人物の顔部分であれば、図示しない拡大画像は、当該人物の顔を拡大された被写体画像となる。
【0070】
の自動認識拡大処理(S106)は、拡大表示終了操作が行われるまで繰り返される(S107のN)。拡大表示終了操作とは、例えば、自動認識拡大処理(S106)が実行されているときに、メニュースイッチSW6が押下されることをいう。拡大表示終了操作が検知されれば(S107のY)、通常表示処理(S108)が行われる。通常表示処理(S108)では、被写体画像150のみがLCDモニタ10に表示される。
【0071】
このように、本実施例に係る撮像装置によれば、予め設定した拡大位置140に応じて、被写体画像に含まれる複数の画像領域を拡大した画像(拡大画像)を同時に表示することができる。また、自動認識モードが選択されていれば、当該モードに応じて被写体画像の画像解析結果に基づく拡大画像を表示することができる。
【0072】
以上のように、本発明に係る撮像装置によれば、被写体画像の一部分を拡大する画像を同時に複数表示することができるので、手動でフォーカス処理を行うときに、撮影視野全体の画像の中で、合焦をしたい部分の拡大表示を視認しながら、フォーカス処理を行うことができるようになる。また、合焦をしたい部分を複数個所同時に確認することもできるので、マニュアルモードによる撮影であってもシャッターチャンスを逃すことなく撮像操作を行うことができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明に係る撮像装置および撮像方法は、デジタルカメラをはじめとして、携帯電話に組み込まれたカメラ、その他の各種カメラにも適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
10 LCDモニタ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0075】
【特許文献1】特許第4141800号公報
【特許文献2】特開2003−189136号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、
上記画像信号に応じた被写体画像を表示する表示手段と、
上記画像信号を、上記表示手段が表示可能な画像データ形式に変換する画像処理手段と、
上記被写体画像に含まれる画像領域のうち拡大表示される領域を特定するための複数の異なる位置情報が記憶される記憶手段と、を備えた撮像装置であって、
上記画像処理手段は、
上記記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて、上記表示手段に表示される上記被写体画像に含まれる複数の領域それぞれの拡大画像を生成する拡大画像生成手段と、
上記複数の拡大画像を同時に、上記表示手段に表示させる拡大表示手段と、を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
上記拡大表示手段は、
上記被写体画像と上記拡大画像とを同時に表示する、
請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
上記拡大表示手段は、上記被写体画像が視認可能となるように上記拡大画像と上記被写体画像とを重ねた態様で表示させる、
請求項1記載の撮像装置。
【請求項4】
上記位置情報は、上記被写体画像に対するパターン情報である、
請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
上記位置情報を設定させる拡大表示位置設定画面を上記表示手段に表示させる設定画面表示手段と、
上記拡大表示位置設定画面が上記表示手段に表示されているときに操作される操作手段と、
をさらに備え、
上記位置情報は、上記拡大表示位置設定画面が上記表示手段に表示されているときの上記操作手段の操作に応じて決定されて、上記記憶手段に記憶される、
請求項1記載の撮像装置。
【請求項6】
上記拡大表示位置設定画面には、複数の設定領域が含まれていて、
上記記憶手段には、上記複数の領域ごとの位置情報が記憶される、
請求項5記載の撮像装置。
【請求項7】
上記複数の設定領域のそれぞれは、上記表示手段の表示領域に含まれる複数の個別表示領域のそれぞれに対応する、
請求項6記載の撮像装置。
【請求項8】
上記撮像画像における上記拡大画像の位置を示すレイアウト情報を上記表示手段に表示させるレイアウト表示手段、
を備えた請求項1記載の撮像装置。
【請求項9】
撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、
上記画像信号に応じた被写体画像を表示する表示手段と、
上記画像信号を、上記表示手段が表示可能な画像データ形式に変換する画像処理手段と、
上記被写体画像に含まれる画像領域のうち拡大表示される領域を特定するための複数の異なる位置情報が記憶される記憶手段と、を備えた撮像装置を、
請求項1乃至10のいずれかに記載の撮像装置として機能させることを特徴とする撮像プログラム。
【請求項10】
撮像レンズを介して取得された被写体像に応じた画像信号を出力する撮像素子と、
上記画像信号に応じた被写体画像を表示する表示手段と、
上記画像信号を、上記表示手段が表示可能な画像データ形式に変換する画像処理手段と、
上記被写体画像に含まれる画像領域のうち拡大表示される領域を特定するための複数の異なる位置情報が記憶される記憶手段と、を備えた撮像装置において実行される撮像方法であって、
上記記憶手段に記憶されている位置情報を読み出すステップと、
上記読み出した位置情報に基づいて、上記表示手段に表示される上記被写体画像に含まれる複数の領域それぞれの拡大画像を生成するステップと、
上記複数の拡大画像を同時に、上記表示手段に表示するステップと、を有することを特徴と撮像方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−186670(P2012−186670A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48523(P2011−48523)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】