説明

撮像装置及び焦点調節方法

【課題】専用センサを使用した場合の合焦精度を向上する。
【解決手段】撮像装置は、焦点検出用画素を有する撮像素子6と、二次結像面において被写体の二像の位相差を検出するAFセンサ8と、AFセンサ8から得られた焦点検出点の焦点ずれ量に基づいて焦点調節を行うと共に、その焦点ずれ量と撮影画像の焦点検出用画素から得られる焦点検出点の焦点ずれ量の差が低減するように、次回にAFセンサの検出結果から得られる焦点ずれ量を補正する補正値を設定するMPU20と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及び焦点調節方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動焦点調節(AF)の方式として位相差検出方式は知られている。特許文献1は、焦点検出用画素を有して撮像面で位相差AFを行なう撮像素子と、二次結像面で位相差AFを行なう専用センサと、を有する撮像装置を提案している。その他の従来技術としては特許文献2〜4がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−24429号公報
【特許文献2】特開2001−174690号公報
【特許文献3】特開2001−128044号公報
【特許文献4】特開2005−12307号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
専用センサの焦点検出データは撮影直前のものであるため、被写体が動体である場合には焦点検出から撮影までのタイムラグによって焦点検出時に専用センサによって生成された焦点検出データと撮影された画像(撮影画像)が対応しなくなる。この結果、合焦精度が低下する。専用センサを使用して位相差AFを行う場合の合焦精度を向上する需要は従来からあったが、いずれの従来技術も専用センサを使用した合焦精度を効果的に向上する手段を提案していない。
【0005】
本発明は、専用センサを使用した場合の合焦精度を向上することが可能な撮像装置及び焦点調節方法を提供することを例示的な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の撮像装置は、撮影レンズからの光を光電変換して被写体の像を生成する複数の撮影用画素と、各々が前記撮影レンズの射出瞳の一部の領域を通る光を受光する複数の焦点検出用画素と、を有する撮像素子と、二次結像面において前記被写体の二像の位相差を検出する検出部と、第1の焦点検出点についての前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量に基づいて焦点調節を行うと共に、前記焦点ずれ量と撮影された前記被写体の撮影画像の前記焦点検出用画素から得られる前記第1の焦点検出点についての焦点ずれ量との差が低減するように、次回に前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量を補正する補正値を設定する制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、専用センサを使用した場合の合焦精度を向上することが可能な撮像装置及び焦点調節方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本実施例のデジタル一眼レフカメラ(撮像装置)の断面図である。
【図2】図2は、図1とは異なる状態のデジタル一眼レフカメラの断面図である。
【図3】図3は、図1に示すデジタル一眼レフカメラの制御系のブロック図である。
【図4】図4は、図1に示すデジタル一眼レフカメラの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】図5は、図4に示す通常撮影ルーチンを説明するためのフローチャートである。
【図6】図6は、図5に示す焦点検出用画素の信号記録ルーチンを説明するためのフローチャートである。
【図7】図7は、図4に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを説明するためのフローチャートである。(実施例1)
【図8】図8は、図4に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを説明するためのフローチャートである。(実施例2)
【図9】図9は、図4に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを説明するためのフローチャートである。(実施例3)
【図10】図10は、図4に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを説明するためのフローチャートである。(実施例4)
【図11】図11は、図4に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを説明するためのフローチャートである。(実施例5)
【図12】図12は、図11に示すS167の状態を示す液晶モニタの図である。
【図13】図13は、デジタル一眼レフカメラの動作を説明するためのフローチャートである。(実施例6)
【図14】図14は、図13のS177の焦点ずれ補正値設定ルーチンを説明するためのフローチャートである。
【図15】図15は、デジタル一眼レフカメラの動作を説明するためのフローチャートである。(実施例7)
【図16】図16は、図15のS178の警告判定ルーチンを説明するためのフローチャートである。
【図17】図17は、図16のS186の警告表示を示す液晶モニタの図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1及び2は本実施例のデジタル一眼レフカメラ(撮像装置)の断面図である。なお、本発明の撮像装置はデジタル一眼レフカメラに限定されない。
【0010】
1はカメラ本体、2は後述の撮影レンズ3をカメラ本体1に着脱可能とするためのマウントであり、各種信号を通信したり、駆動電源を供給したりするためのインターフェース部を有する。
【0011】
3は交換可能な撮影レンズであり、内部にフォーカスレンズ群やズームレンズ群、不図示の絞り装置を有している。図1及び図2は各レンズ群を便宜上1枚のレンズで図示しており、例えば、フォーカスレンズ群をフォーカスレンズ3aとして示している。しかし、実際には多数のレンズにより複雑なレンズ群の組み合わせで構成されている。なお、図1及び図2はフォーカスレンズ3aを撮影レンズ3の前側のレンズに限定する趣旨ではない。
【0012】
4はハーフミラーで構成された主ミラーであり、カメラの動作状態に応じて回動可能となっている。主ミラー4は、被写体をファインダーで観察する時は撮影光路へ斜設され、撮影レンズ3からの光束を折り曲げて後述のファインダー光学系へ導く(図1)。主ミラー4は、撮影時やライブビュー時は撮影光路から退避して、撮影レンズ3からの光束を後述の撮像素子6へ導く(図2)。
【0013】
5は撮影レンズ3からの光束を後述の撮像素子6に入射制御するためのシャッターで、通常は閉じた状態(図1)で、撮影時やライブビュー時に開いた状態(図2)となる。
【0014】
6はCMOSイメージセンサとその周辺回路で構成された撮像素子である。撮像素子6は、全画素独立出力が可能なように構成されている。また一部の画素が焦点検出用画素となっており、撮像面で位相差検出方式の焦点検出(位相差AF)が可能となっている。より具体的には、撮像素子6は、被写体の像を形成する撮影レンズ3の射出瞳の全域を通る光を各々が受光して被写体の像を生成する複数の撮影用画素を有する。
【0015】
また、撮像素子6は、各々が撮影レンズ3の射出瞳の一部の領域を通る光を受光する複数の焦点検出用画素を更に有する。複数の焦点検出用画素は全体として撮影レンズ3の射出瞳の全域を通る光を受光することができる。
【0016】
撮像面位相差AFは特許文献1に開示されているものと同様であるため、詳しい説明は省略する。なお、本出願でも、10行×10列の100画素の正方形領域をブロック、2×2=4ブロックの領域をクラスタ、5×5=25クラスタの領域をフィールド、横方向に1ブロック、縦方向に10ブロックの合計10ブロックをセクションと定義している。
【0017】
また、横方向にセクションを複数(例えば、本実施例では10個)連結することによって1つの焦点検出領域を構成する。即ち、本実施例では100行×100列=1万画素の領域が1つの焦点検出領域となる。これは1フィールドと同一領域である。1つの焦点検出領域が1つの焦点検出点を構成する。
【0018】
7は主ミラー4とともに回動するサブミラーであり、主ミラー4が撮影光路へ斜設されている時に主ミラー4を透過した光束をAFセンサ8に向かって折り曲げて後述のAFセンサ8へ導く(図1)。サブミラー7は、撮影時やライブビュー時は主ミラー4と共に回動して撮影光路から退避する(図2)。サブミラー7はハーフミラーではなく撮像素子6を遮光する。
【0019】
8は検出部としての専用センサ(AFセンサ)であり、二次結像レンズや複数のCCD又はCMOSからなるエリアセンサ等の光電変換素子から構成されており、二次結像面において被写体の二像の位相差(像間隔)を検出する位相差検出を行う。AFセンサ8は、光電変換素子上に形成された被写体像を電位変化として出力し、その出力からMPU20は焦点ずれ量を取得してAFを行う。
【0020】
9は撮影レンズ3の一次結像面に配置されたピント板であり、入射面にはフレネルレンズ(集光レンズ)が設けられ、射出面には被写体像(ファインダー像)が結像している。10はファインダー光路変更用のペンタプリズムであり、ピント板9の射出面に結像した被写体像を正立正像に補正する。11、12は接眼レンズである。ここで、ピント板9、ペンタプリズム10、接眼レンズ11、12により構成されている光学系をファインダー光学系と称する。
【0021】
13は自動露光(AE)センサであり、多分割された撮像領域内の各領域に対応したフォトダイオードから構成されており、ピント板9の射出面に結像した被写体像の輝度を測定する。
【0022】
14は撮影した画像や各種の撮影情報を表示する液晶モニタ(表示部)である。液晶モニタ14は、ライブビューモード時に撮像素子6が撮像した被写体の像(被写体像)を表示すると共に後述するAF枠設定部としてのマルチコントローラ33が設定可能なAF枠とマルチコントローラ33が設定したAF枠を表示する。
【0023】
図3はデジタル一眼レフカメラの制御系のブロック図である。
【0024】
20はカメラ部の制御とカメラ全体の制御を行うマイクロプロセッサ(中央処理装置;以下、「MPU」と称す)である。
【0025】
MPU(制御部)20は、検出部であるAFセンサ8から得られた焦点検出点の焦点ずれ量(第1の焦点ずれ量)に基づいて焦点調節を行う。AF枠は、後述するように、枠設定部であるマルチコントローラ33によって設定される。
【0026】
また、MPU20は、AF枠の焦点検出用画素の出力信号を演算することによってAF枠に対して位相差AFを行ってAF枠の焦点ずれ量(第2の焦点ずれ量)を算出する。そして、MPU20は、第1の焦点ずれ量と第2の焦点ずれ量との差から次回にAFセンサ8の検出結果から得られる焦点ずれ量を補正する補正値を設定したり、警告表示を行う。
【0027】
21は画像データの各種制御を行うメモリコントローラである。22は各種制御を行うための設定、調整データ等を格納しているEEPROMであり、各種制御を行うための設定は、焦点調節を行うための後述する補正値の設定も含む。なお、後述するSDRAM43が焦点調節を行うための後述する補正値の設定を格納してもよい。
【0028】
23は撮影レンズ3内にあるレンズ制御回路であり、マウント2を介してMPU20と接続されており、後述の各情報に基づいてフォーカスレンズ3aの焦点調節(合焦駆動)や絞り駆動を行う。
【0029】
24は焦点検出回路であり、AFセンサ8のエリアセンサの蓄積制御と読み出し制御とを行って、各焦点検出点(又は各焦点検出領域枠)の画素情報をMPU20に出力する。MPU20は各焦点検出点の画素情報を周知の位相差AFを行い、検出した焦点検出情報をレンズ制御回路23へ送出してフォーカスレンズ3aの焦点調節を行う。この焦点検出から焦点調節までの一連の動作をAF動作と称する。
【0030】
具体的には、撮影レンズ3の光軸を挟んだ異なる2領域を通過する被写体光束から形成される2つの像の像ずれ量から合焦位置が計算される。これら2像の光束は主ミラー4を通過し、サブミラー7によって反射されてAFセンサ8に導かれる。MPU20はこれら2像の信号を読み出し、これに相関演算を施すことにより像ずれ量を計算し、各焦点検出点ごとに焦点ずれ量へ変換する。
【0031】
25は測光回路であり、AEセンサ13の各領域からの輝度信号をMPU20に出力する。MPU20は、輝度信号をA/D変換して被写体の測光情報とし、この測光情報を用いて撮影露出を演算し設定する。この測光情報を得てから撮影露出の設定までの一連の動作をAE動作と称する。
【0032】
26はモータ駆動回路であり、主ミラー4を駆動する不図示のモータやシャッター5のチャージを行う不図示のモータを制御する。27はシャッター駆動回路であり、シャッター5を開閉するための不図示のコイルへの電力供給制御を行う。28は電源29の電圧を各回路に必要な電圧に変換するDC/DCコンバータである。
【0033】
30はレリーズボタンであり、SW1とSW2の信号をMPU20へ出力する。SW1は、第1ストローク(半押し)操作でONし、測光(AE)、AF動作を開始させるためのスイッチである。SW2は、レリーズボタンの第2ストローク(全押し)操作でONし、露光動作を開始させるためのスイッチである。
【0034】
31はモードボタンであり、ボタン操作後、電子ダイヤル32やマルチコントローラ33を操作すると、その入力に応じて各種モードが変更され、再度ボタンを操作すると決定される。かかるモードには、図8を参照して後述される補正値の自動設定モードや、図9を参照して後述される学習機能設定モードを含む。
【0035】
32は電子ダイヤルであり、ダイヤルの回転クリックに応じたON信号がMPU20内の不図示のアップダウンカウンタに出力され、その数がカウントされる。このカウントに応じて各種の数値やデータ等の選択が行われる。
【0036】
33はマルチコントローラ(MC)であり、ライブビュー時に液晶モニタ14に表示されるAF枠(焦点検出枠)や各種モードを選択、決定するために用いられる入力手段である。マルチコントローラ33は、上下左右、斜め右上、斜め右下、斜め左上、斜め左下の8方向の入力と、押し操作による入力を行うことができる。
【0037】
マルチコントローラ33は、ライブビューモードを設定するモード設定部として機能する。また、マルチコントローラ33は、焦点検出の対象であるAF枠を撮像素子6の撮像領域の任意の位置に設定する枠設定部としても機能する。本実施例では、AF枠は横方向に6フィールド、縦方向に6フィールドの大きさに設定され、マルチコントローラ33の入力信号に従って撮像領域内の任意の位置に移動可能である。一例として、AF枠の移動は1フィールド単位である。
【0038】
34は電源ボタンであり、操作するとカメラの電源がON/OFFされる。35は再生ボタンであり、操作すると後述のメディア48内に記録された画像を液晶モニタ14に表示する。
【0039】
40は撮像素子6から出力される画像信号をサンプルホールド及び自動ゲイン調整するCDS(相関2重サンプリング)/AGC(自動ゲイン調整)回路である。41はCDS/AGC回路40のアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。
【0040】
42はTG(タイミング発生)回路であり、撮像素子6に駆動信号を、CDS/AGC回路40にサンプルホールド信号を、A/D変換器41にサンプルクロック信号を供給する。
【0041】
43はA/D変換器41でデジタル変換された画像等を一時的に記録するためのSDRAM(メモリ)である。SDRAM43は、撮像素子6の撮像領域の全域の焦点検出用画素の出力信号を記録することができる。あるいは、SDRAM43は、撮像素子6の撮像領域の全域に対して位相差AFを行って焦点ずれ量を算出して記録する。
【0042】
44は画像をY/C(輝度信号/色差信号)分離、ホワイトバランス補正、γ補正等を行う画像処理回路である。45は画像をJPEG等の形式に従って圧縮したり、圧縮された画像の伸張を行う画像圧縮/伸張回路である。ここでメモリコントローラ21は、撮像素子6から出力される画像信号を画像処理回路44で画像処理することにより、被写体の測光情報を得ることが可能である。
【0043】
46はSDRAM43や後述するメディア48に記録された画像を液晶モニタ14に表示するために、画像をアナログ信号に変換するD/A変換器である。47は画像を記録保存するためのメディア48とのI/F(インターフェース)である。
【0044】
画像ファイルは、Exif付属情報を記録するアプリケーションマーカセグメントを有する。アプリケーションマーカセグメントは、圧縮されている画像(主画像)に関する付属情報を記録する0th IFDと、Exif固有の付属情報を記録するExif IFD、及び、サムネイル画像を記録する1st IFDを有する。
【0045】
Exif IFDは、実際にデータを記録するデータ記録領域(Value of Exif IFD:VEIFD)を有し、ここに撮像面位相差AFによる各焦点検出領域毎の焦点ずれ量(焦点検出データ)を記録する。焦点ずれ量データは撮像面の左上の焦点検出領域(フィールド)から記録を開始し、撮像面の右下の焦点検出領域までを記録して終了する。水平方向の行の記録が終了すると垂直方向の次の列のフィールドの記録を開始する。
【0046】
一方、撮像素子6から出力された画像信号をA/D変換器41でデジタル変換された画像形式でY/C分離、ホワイトバランス補正、γ補正、圧縮加工等の各種画像処理を行う前の生画像データはRAWデータ形式の画像ファイルと呼ばれる。
【0047】
RAWデータ形式の画像ファイルは、Exif形式のタグ形式に従って各種情報を記録可能な画像付加情報、サムネイルデータ、及び、各焦点検出用画素毎の出力データを保持するRAWデータのそれぞれのフィールドを有する。画像付加情報は、撮像素子6のどの位置に焦点検出用画素が配置されているかを示す焦点検出用画素の位置情報を保持している。
【実施例1】
【0048】
図4は、デジタル一眼レフカメラのMPU20の動作フローを示しており、本図及びそれ以降の図においてSはステップの略である。
【0049】
まず、電源ボタン34のON操作に応答してMPU20は各アクチュエータや撮像素子6の動作確認を行い(S101)、メモリ内容や実行プログラムの初期化状態を検出すると共に、撮影準備動作を実行する。次に、MPU20は、各種ボタン操作に応答してカメラの各種設定(撮影モード、シャッタースピードなど)を行う(S102)。
【0050】
次に、MPU20は、SW1がONされるまで待機し(S103)、SW1がONされたと判断すると、AFセンサ8(専用センサ)を用いた位相差AFを行なう(S104)。次に、MPU20は、AEセンサ13を用いたAE動作を行い(S105)、ファインダーに合焦した焦点検出点の位置を表示する(S106)。
【0051】
次に、MPU20は、SW2がONされるまで待機し(S107)、SW2がONされたと判断すると、通常撮影を行なう(S108)。図5は、S108の通常撮影のルーチンである。
【0052】
まず、MPU20は、モータ駆動回路26により不図示のミラー駆動用モータを制御し、図2に示すように、主ミラー4とサブミラー7を撮影光路から退避(ミラーアップ)させる(S111)。
【0053】
次に、MPU20は、AE結果により演算された撮影露出に従って、レンズ制御回路23により撮影レンズ3内の不図示の絞りを駆動し(S112)、シャッター駆動回路27によりシャッター5を開閉する(S113)。
【0054】
次に、MPU20は、メモリコントローラ21により撮像素子6で受光された画像信号を読み込んでSDRAM43に一時記録する(S114)。この一時記録されたデータが撮像データである。
【0055】
次に、MPU20は、メモリコントローラ21で読み出した画像信号の欠損画素補間を行なう(S115)。焦点検出用画素は撮像のためのRGBカラー情報がなく欠陥画素に相当するため、周囲の撮像用画素の情報から補間により画像信号を生成する。生成した画像信号と元の画像信号から欠陥画素補間画像を作成し、SDRAM43に一時記録する。
【0056】
次に、MPU20は、メモリコントローラ21で欠陥画素補間画像からサムネイル画像を作成し、SDRAM43に一時記録する(S116)。次に、MPU20は、撮影画像の記録画質がJPEGとRAWのどちらが選択されているかを判断し(S117)、JPEGの場合は焦点検出用画素(AF画素)信号記録ルーチンを実行する(S118)。
【0057】
図6は、S118のAF画素信号記録ルーチンである。
【0058】
まず、MPU20は、SDRAM43に一時記録された画像信号から、メモリコントローラ21により各焦点検出領域に含まれる各焦点検出用画素を読み出す(S131)。次に、MPU20は、メモリコントローラ21により各セクション内の焦点検出用画素を加算し、各セクションのAF画素信号を得る(S132)。
【0059】
次に、MPU20は、AF画素信号から相関演算用の2像の信号を焦点検出領域毎に生成する(S133)。焦点検出領域は1フィールドと同一領域であり、本実施例では撮像領域全体で1350個の対の信号を生成する。
【0060】
次に、MPU20は、得られた2像の相関演算を行ない、2像の相対的な位置ずれ量を演算する(S134)。次に、MPU20は焦点ずれ量を演算する(S135)。次に、MPU20は、メモリコントローラ21により演算された焦点ずれ量をSDRAM43に一時記録する(S136)。焦点ずれ量は焦点検出領域1350個分のデータ数となる。
【0061】
次に、図5に戻って、MPU20は、欠損画素補完画像を画像処理回路44でホワイトバランス補正、γ補正、エッジ強調等の画像処理を行ない、画像圧縮/伸張回路45でJPEG形式に従って圧縮する。また、MPU20はメモリコントローラ21により画像圧縮データ部69に記録する。更に、MPU20は、サムネイル画像を1st IFDに、焦点ずれ量データをVEIFDに記録する。更に、MPU20は、カメラの各種設定(シャッタースピード、絞り、レンズ焦点距離等)をExifルールに従って記録し、画像及び各種データをJPEGファイル化する(S119)。
【0062】
一方、MPU20はRAWであると判断すると(S117)、メモリコントローラ21によりSDRAM43に一時記録されている画像信号をRAWデータに記録する。また、MPU20は、焦点検出用画素の位置情報、カメラの各種設定等を画像付加情報に、サムネイル画像をサムネイルデータに記録することにより画像及び各種データをRAWファイル化する(S120)。
【0063】
次に、MPU20は、JPEGまたはRAWの画像ファイルをメディア48に記録する(S121)。次に、MPU20は、モータ駆動回路26により不図示のミラー駆動用モータを制御し、図1に示すように、撮影光路から退避している主ミラー4とサブミラー7を、撮影光束をファインダーへと反射し導く観察位置へ駆動(ミラーダウン)する(S122)。次に、MPU20は、モータ駆動回路26により不図示のチャージ用モータを通電制御し、シャッター5をチャージする(S123)。
【0064】
次に、図4に戻って、MPU20は、焦点ずれ補正値設定ルーチンを実行する(S109)。
【0065】
図7は、S109の焦点ずれ補正値設定ルーチンのフローである。
【0066】
まず、MPU20は、SDRAM43に一時記録された画像信号から、メモリコントローラ21により各焦点検出点の各焦点ずれ量を読み出す(S141)。また、MPU20は、メモリコントローラ21により補正する合焦動作が行なわれた焦点検出点の確認を行う(S142)。
【0067】
次に、MPU20は、S142の焦点検出点の焦点ずれ量を低減又は除去する補正値をEEPROM22に設定する(S143)。次に、MPU20は、補正値が次回のレンズ駆動制御に反映されるようにレンズ制御回路23に送出し、撮影レンズ3のフォーカスレンズ群の合焦駆動を行なえるようにする(S144)。
【0068】
次に、再び図4に戻って、MPU20は、電源ボタン34のOFF操作によってカメラの電源がOFFされたかどうかを判断し、OFFされていなければS102へ戻り、OFFされていれば動作を終了する(S110)。
【0069】
本実施では、AFセンサ8を用いて焦点ずれ量を検出した(S104)後で、実際に撮影された画像信号(撮影画像)から読み出された焦点検出点の焦点ずれ量を求めてこれによってAFセンサ8を用いた焦点ずれ量を補正している。
【0070】
AFセンサ8を用いた焦点調節だけでは、2次結像焦点検出精度のばらつきや焦点調節時の撮影レンズの駆動精度(停止精度など)のバラツキなどで焦点がずれている可能性がある。本実施例によれば、焦点ずれ量の補正値を正確に設定できると共に、補正値を次回のレンズ駆動制御に反映させることができる。この結果、二次結像面の位相差AFの合焦精度を向上することができる。
【0071】
なお、本実施例においては、JPEGファイル内に記録する撮像面位相差AFデータは各焦点検出領域における焦点ずれ量としたが、焦点ずれ量を演算する範囲を焦点検出領域に限定するものでなく、セクション毎等としてもよい。また、撮像面位相差AFデータも焦点ずれ量に限定するものではなく、撮影レンズ3の情報と焦点ずれ量から演算されるカメラから被写体までの距離等の測距データとしてもよい。また、RAWデータ内に焦点検出用画素データが記録されているため、画像付加情報内には撮像面位相差AFデータを記録していないが、JPEGファイルと同様に記録してもよい。
【実施例2】
【0072】
本実施例は、図7の代わりに、図8に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを使用する。S141とS142は図7と同様であり、S142の後で、MPU20は、焦点ずれ補正が自動設定されているかどうかを判断する(S145)。
【0073】
自動設定されていなければ(S145のN)手動で補正値を入力するモードとなり、MPU20は、S142で確認した焦点検出点を表示し(S146)、S141で得られた補正値を表示し(S147)、撮影者がその補正値を入力する(S148)。
【0074】
MPU20は、S148の後で又は焦点ずれ補正が自動設定されていると判断すると(S145のY)、図7に示すS143とS144を行ない、その後に図4のS110に移行する。
【0075】
本実施例は、S146〜S148において、撮影者が手動で補正値を入力することを可能にする。このため、撮影者の適正と考える合焦状態に個別的に適合した補正値を設定することによって合焦精度を向上することができる。
【実施例3】
【0076】
本実施例は、図7の代わりに、図9に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを使用する。S141とS142は図7と同様であり、S142の後で、MPU20は、学習機能が設定されているかどうかを判断する(S149)。
【0077】
学習機能が設定されていれば(S149のY)学習機能を使った補正値を入力するモードとなり、MPU20は、学習回数を設定する(S150)。学習回数N回を設定した場合は、MPU20は、N回となるまで焦点ずれ量を学習する。N回の学習が終了すると学習回数はリセットされる。リセットされた後の回数は「1回」となる。また、「0回」を学習回数として設定すると焦点ずれ量を学習し続けるようになる。
【0078】
次に、MPU20は、設定された回数の焦点ずれ量を記憶し(S151)、その後、記憶した焦点ずれ量をリセットする。リセットされた後も学習回数が「0回」と設定された場合は焦点ずれ量を記憶し続ける。この場合、SDRAM43の記憶容量に応じて焦点ずれ量を記憶する回数の上限を設定してもよい。
【0079】
次に、MPU20は、焦点ずれデータの補正値を平均により算出する(S152)。例えば、学習回数を3回と設定した場合、3回分の焦点ずれ量データが記憶されてから補正値を算出するのではなく1回目にその補正値を取得し、2回目で2回の平均から補正値を算出し、3回目で3回の平均から補正値を算出する。なお、学習回数がリセットされても算出された補正値は保持される。また、複数の補正値を保持してもよい。
【0080】
学習回数が「0回」と設定された場合は、S151で焦点ずれ量データを記憶し続けると共にS152でも補正値を算出し続ける。この場合、SDRAM43の記憶容量に応じて焦点ずれ量を記憶する回数の上限を設定して補正値を算出してもよい。
【0081】
MPU20は、S152の後で又は学習機能が自動設定されていないと判断すると(S149のN)、図7に示すS143とS144を行ない、その後に図4のS110に移行する。
【0082】
本実施例は、S150〜S152において、複数回の焦点ずれ量の平均に基づいて補正値が算出されるので、たまたま誤差を多く含んだ補正値を設定することがなくなり、合焦精度を向上することができる。
【実施例4】
【0083】
本実施例は、図7の代わりに、図10に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを使用する。S141とS142は図7と同様であり、S142の後で、MPU20は、交換レンズが装着されたかどうかを判断する(S153)。
【0084】
MPU20は、交換レンズが装着されていると判断すると(S153のY)、交換レンズのレンズ固有情報の判別を行う(S154)。レンズ固有情報とは、レンズの種類を判別するためのレンズID、レンズ開放FNo、などの情報であり、レンズ制御回路23とMPU20により、撮影レンズ3と通信することでレンズ固有情報を判別することができる。
【0085】
次に、MPU20は、焦点ずれ量の補正値を算出し(S155)、レンズ固有の情報ごとに補正値をEEPROM22に記憶する(S156)。その後、S143とS144が行なわれ、その後に図4のS110に移行する。
【0086】
一方、MPU20は、交換レンズが装着されていないと判断すると(S153のN)、レンズ未装着の警告を行い(S157)、その後に図4のS110に移行する。
【0087】
本実施例によれば、MPU20は、レンズ固有の情報ごとに補正値を設定するので異なる撮影レンズ間の補正値が混合することがなく、合焦精度を向上することができる。
【実施例5】
【0088】
本実施例は、図7の代わりに、図11に示す焦点ずれ補正値設定ルーチンを使用する。
【0089】
まず、MPU20は、再生ボタン35がONされてカメラは撮影モードから画像再生モードに切り替ったことを検出し(S161)、メモリコントローラ21によりメディア48に記録された画像ファイル(撮影画像)を液晶モニタ14に表示する(S162)。ここでは、画像ファイルはメディア48にJPEGファイルで記録されているものとする。
【0090】
次に、MPU20は、画像撮影時にAFセンサ8が焦点検出に使用したAF枠を撮影画像に重ねて表示する(S163)。AF枠の位置情報はVEIFDに記録されてメモリコントローラ21により読み出される。
【0091】
次に、MPU20は、マルチコントローラ33の押し操作に応答して焦点ずれ情報を表示し(S164)、液晶モニタ14のAF枠を消去する(S165)。
【0092】
次に、MPU20は、焦点検出点(焦点検出領域)を表示する(S166)。本実施例では、焦点検出領域は1フィールドの領域に相当し、フィールド毎の焦点ずれ量をJPEGファイル内に記録しているため、液晶モニタ14に表示する焦点検出点の大きさも1フィールド分となっている。最初に表示される焦点検出点の位置は、AF枠内で一番焦点ずれ量の小さい位置とする。
【0093】
次に、MPU20は、焦点検出点の位置における焦点ずれ量をJPEGファイル内のデータ記録領域からメモリコントローラ21により読み出し、液晶モニタ14に表示する(S167)。図12は、この状態を示しており、焦点検出点の焦点ずれ量を液晶モニタ14の右下に「−5mm」と表示している。
【0094】
次に、MPU20は、マルチコントローラ33の8方向入力が操作されたかどうかを判断する(S168)。
【0095】
MPU20は、マルチコントローラ33を操作されていると判断すると(S168のY)、マルチコントローラ33の操作に従って焦点検出点を移動する(S171)。このため、マルチコントローラ33は、最初の焦点検出点(第1の焦点検出点)とは異なる第2の焦点検出点を選択する選択手段として機能する。
【0096】
次に、MPU20は、移動した焦点検出点の位置における焦点ずれ量をJPEGファイル内のデータ記録領域からメモリコントローラ21により読み出し、移動前の焦点ずれ量から置き換えて表示する(S172)。
【0097】
次に、MPU20は、焦点ずれ量を低減又は除去する補正値を設定する(S173)。マルチコントローラ33の操作に従って焦点検出点を移動し、焦点検出点の焦点ずれ量が表示されたところでマルチコントローラ33の押し操作を行うと焦点ずれ量を補正する補正値の設定状態となる。この状態でマルチコントローラ33を上下方向に操作すると焦点ずれ量を増減させることができる。設定終了後マルチコントローラ33を再度押し操作を行うことで焦点ずれ量の値を変更した補正値が設定される。
【0098】
一方、MPU20は、マルチコントローラ33が操作されていないと判断すると(S168のN)、焦点ずれ量の補正値を液晶モニタ14に表示する(S169)。次に、MPU20は、再生モードで使用しない操作ボタン(例えばレリーズボタン30や電源ボタン34等)が操作されたと判断すると(S170)、再生モードを終了する。
【0099】
本実施例によれば、画像再生時に画像ファイルに記録された撮影画像内の任意の位置の撮像面位相差AFデータを撮影者が確認することができる。また、撮影者は、焦点検出点を変更してその位置の焦点ずれ量を取得して補正値を設定することができるため、撮影者の重視する焦点検出点に適合した補正値を設定して合焦精度を向上することができる。なお、焦点ずれ量の値を変更する場合のマルチコントローラ33の操作方法は問わない。
【実施例6】
【0100】
本実施例は、図4の代わりに図13を使用する。図13において、S101〜S106までのフローは図4と同様であり、S106の後で、MPU20は、AFセンサ8を用いて焦点ずれ量を再度検出する(S175)。
【0101】
次に、MPU20は、各焦点検出点ごとに焦点ずれ量をメモリコントローラ21に記録する(S176)。S176の後でS107とS108が行なわれ、その後、MPU20は焦点ずれ補正値設定ルーチンを実行する(S177)。
【0102】
図14は、S177の焦点ずれ補正値設定ルーチンのフローである。
【0103】
まず、MPU20は、S175で得られた焦点ずれ量をメモリコントローラ21により読み出す(S181)。次に、MPU20は、SDRAM43に一時記録された画像信号から、メモリコントローラ21により各焦点検出領域に含まれる各焦点ずれ量を読み出す(S182)。
【0104】
次に、MPU20は、メモリコントローラ21により合焦動作が行なわれた焦点検出点を確認する(S183)。
【0105】
次に、MPU20は、S181の焦点ずれ量とS182の焦点ずれ量の差から焦点ずれ量を演算する(S184)。この演算により、AFセンサ8による2次結像位相差での焦点検出による焦点ずれ量と実際に撮影された画像信号から読み出す焦点ずれ量の差を求めて、より正確な焦点ずれ量を求めることができる。
【0106】
次に、S143とS144が行なわれ、その後に図13のS110に移行する。
【0107】
本実施例と図4とは、S175でAFセンサ8を用いた焦点検出を再度行うことで、AF動作終了状態での2次結像焦点検出としての正確な焦点状態を検出することができる点で相違する。
【0108】
S104の焦点調節だけでは、2次結像焦点検出精度のばらつきや焦点調節時の撮影レンズの駆動精度のバラツキなどで焦点がずれている可能性がある。本実施例は、S175で再度AFセンサ8を用いた焦点調節を行うことで2次結像焦点状態をより正確に検出し、撮影画像の焦点ずれ量の差を求めてより正確な焦点ずれ量を求めるために合焦精度を向上することができる。
【実施例7】
【0109】
本実施例は、図4の代わりに図15を使用する。図15は、図4に示すS109の代わりに警告判定ルーチン(S178)を設けている。図16は、S178の警告判定ルーチンであり、S141とS142のフローは図7と同様である。
【0110】
S142の後で、MPU20は、S142の焦点ずれ量が閾値以内かどうかを判断する(S185)。この閾値は、画像のピント状態がずれていないと認識される実用上問題のない範囲、いわゆる許容錯乱円に入る焦点ずれ量の範囲(閾値範囲)である。
【0111】
MPU20は、焦点ずれ量が閾値以内であると判断すると(S185のY)、S143及びS144が行われ、フローは図15に示すS110に移行する。
【0112】
一方、MPU20は、焦点ずれ量が閾値以内ではないと判断すると(S185のN)、図17に示すように、焦点ずれ量が大きいことを撮影者に知らしめる警告表示を液晶モニタ14に表示する(S186)。図17においては、焦点ずれ量が閾値よりも大きく主被写体のピントがボケた(NG)状態で撮影されたことを液晶モニタ14の右下に表示している。
【0113】
MPU20は、何らかの操作部材が操作された(S187)ことに応答して、図15のS110に移行する。
【0114】
本実施例では、AFセンサ8の検出結果から得られる焦点ずれ量と焦点検出用画素の検出結果から得られる焦点ずれ量との差が閾値以上である場合に警告表示をすることによって撮影者にピンとずれを知らしめることによって合焦精度を向上している。
【産業上の利用可能性】
【0115】
撮像装置は、被写体の撮像に適用することができる。
【符号の説明】
【0116】
3 撮影レンズ
6 撮像素子
8 AFセンサ(専用センサ、検出部)
33 マルチコントローラ(入力手段、選択手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズからの光を光電変換して被写体の像を生成する複数の撮影用画素と、各々が前記撮影レンズの射出瞳の一部の領域を通る光を受光する複数の焦点検出用画素と、を有する撮像素子と、
二次結像面において前記被写体の二像の位相差を検出する検出部と、
第1の焦点検出点についての前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量に基づいて焦点調節を行うと共に、前記焦点ずれ量と撮影された前記被写体の撮影画像の前記焦点検出用画素から得られる前記第1の焦点検出点についての焦点ずれ量との差が低減するように、次回に前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量を補正する補正値を設定する制御部と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記補正値を入力する入力手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御部は、複数回の補正値の平均をとることによって前記補正値を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記撮影レンズの固有情報ごとに補正値を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記第1の焦点検出点とは異なる第2の焦点検出点を選択する選択手段と、
前記制御部は、前記第2の焦点検出点についての前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量と前記被写体の撮影画像の前記焦点検出用画素から得られる前記第2の焦点検出点についての焦点ずれ量との差が低減するように、次回に前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量を補正する補正値を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御部が焦点調節を行った後で前記検出部が前記位相差を再度検出し、
前記制御部は、前記検出部が再度検出した焦点ずれ量と前記被写体の撮影画像の前記焦点検出用画素から得られる前記第1の焦点検出点についての焦点ずれ量との差が低減するように前記補正値を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記差が閾値以上の場合には警告表示をすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
撮影レンズからの光を光電変換して被写体の像を生成する複数の撮影用画素と、各々が前記撮影レンズの射出瞳の一部の領域を通る光を受光する複数の焦点検出用画素と、を有する撮像素子と、二次結像面において前記被写体の二像の位相差を検出する検出部と、を有し、前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量に基づいて焦点調節を行う撮像装置に使用される焦点調節方法であって、
焦点検出点についての前記検出部の検出結果から得られた焦点ずれ量と、撮影された前記被写体の撮影画像の前記焦点検出用画素から得られる前記焦点検出点についての焦点ずれ量との差が低減するように、次回に前記検出部の検出結果から得られる焦点ずれ量を補正する補正値を設定することを特徴とする焦点調節方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−232704(P2011−232704A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−105596(P2010−105596)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】