説明

撮像装置

【課題】撮影待機時のライブビュー画像表示に要する電力消費量を低減させることにより、操作性を損ねずに電池の有効活用が図られ、1枚でも多くの撮影を行うことの可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】撮影待機時に表示手段に画像データを表示する場合、A/D変換制御手段が撮影時の画像データよりもビット数を少ない画像データを生成する様にA/D変換手段の作動を制御する、または、YC変換制御手段が撮影時の輝度データ及び/又は色データよりもビット数の少ない輝度データ及び/又は色データとを生成する様にYC変換部の作動を制御する、撮像装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、特に、撮影待機画像を表示手段に表示するときの電力消費を低減させることが可能な撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、デジタルカメラに代表される撮像装置においては、光学ファインダーと同じ様に、撮影待機画像(以下、ライブビュー画像と称する。)の視認や微妙なフォーカス調整といった操作を表示装置で行なう為に、撮影待機画像をLCDモニタ等に表示するライブビュー機能を備えている。
【0003】
撮影待機状態では、画像信号が例えば1/30秒毎等の所定間隔で撮像素子より画像処理部に取り込まれる。取り込まれた画像信号は撮像素子から出力される画像信号の読出しに同期して画像メモリに書き込まれる。そして画像処理部は画像メモリにいったん記録した画像データを画像メモリから取り出し所定の画像処理を施す。画像処理部においては種々の画像処理が行なわれ、処理過程の画像データを随時画像メモリに記録し画像メモリの画像データを更新する。そして画像処理が終了すると、最終的に画像メモリに記録された画像データを読み出してフィールド画像としてLCDモニタ等でライブビュー画像を表示する。
【0004】
この様に、撮影待機時には、例えば1/30秒毎に画像データが更新される為、画像処理部や画像メモリ等で処理すべきデータは膨大な量となっている。この様な大きなデータ量は、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を増加させる一つの要因となっている。
【0005】
一般にデジタルカメラにおける内部処理は、デジタルカメラに搭載される電池の電力を利用して行われる様に構成されており、デジタルカメラの消費電力量が増加すると、デジタルカメラにおける撮影可能枚数が減少することになる。
【0006】
その為、デジタルカメラに搭載される電池の有効活用を図り、デジタルカメラにおける撮影可能枚数を増加させる為には、内部動作における消費電力量を低減することが望まれる。
【0007】
例えば、撮影待機時に、撮影条件に応じてフレームレートを遅くして単位時間当たりのデータ処理量を低減させることにより、消費電力量を低減する技術が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−15595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述の特許文献1に開示された技術は、撮影待機時に、撮影条件に応じてフレームレートを遅くして単位時間当たりのデータ処理量を低減させることにより、消費電力量を低減する様にしている。しかしながら、デジタルカメラのフレームレートは、撮影シーンによっては操作性に大きく影響を及ぼす場合がある。例えば、スポーツシーンの様に動きの激しい被写体を撮影する時にフレームレートが遅いと被写体の動きに表示画像が追従できなくなり、構図決定が困難になりシャッタチャンスを逸してしまうことがある。また、マニュアルフォーカス操作による撮影で光学ファインダーと同じ様に画像の視認や微妙なフォーカス調整を表示装置で行うことがあるが、フレームレートが遅いとピント位置の変化に表示画像が追従できなくなってシャッタチャンスを逃してしまうことがある。また、画像データに基づいてオートフォーカス調整を行なう場合には、フレームレートが遅いとオートフォーカス速度が遅くなりシャッタチャンスを逃してしまうといった問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、操作性を損なうことなく、電池の有効活用を図り、1枚でも多くの撮影を行うことの可能な撮像装置を提供することを目的とする。具体的には、ライブビュー画像は撮影時の構図決定やフォーカス調整といった操作を行なう時に視認する為の画像であり、撮影時の様に鮮明なカラー画像を必要としない場合がある。そこで、本発明は、撮影待機時には、撮像素子から出力される画像信号をA/D変換して画像データを生成する際に1画素あたりのビット数を削減したり、また画像処理部で処理される輝度データや色データの1画素あたりのビット数を削減して、処理すべきデータ量を削減することにより消費電力量を低減し、1枚でも多くの画像撮影を行うことの可能な撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は、下記の1乃至7いずれか1項に記載の発明によって達成される。
【0011】
1.被写体光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号をA/D変換して画像データを生成するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段の作動を制御するA/D変換制御手段と、
前記A/D変換手段で生成された画像データに所定の処理を行う画像処理手段と、
前記画像処理手段で処理された画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データを表示する表示手段と、を有する撮像装置において、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記A/D変換制御手段が、撮影時に生成する画像データよりも1画素あたりのビット数を少なくした画像データを生成する様に前記A/D変換手段の作動を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
【0012】
2.被写体光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号をA/D変換して画像データを生成するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段で生成された画像データをYC変換して輝度データと色データを生成するYC変換部を有する画像処理手段と、
前記YC変換部の作動を制御するYC変換制御手段と、
前記画像処理手段で処理された画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データを表示する表示手段と、を有する撮像装置において、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記YC変換制御手段が、撮影時に生成する輝度データ及び/又は色データよりも1画素あたりのビット数を少なくした輝度データ及び/又は色データを生成する様に前記YC変換部の作動を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
【0013】
3.前記YC変換制御手段は、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記輝度データのみを生成するように前記YC変換部の作動を制御するものであることを特徴とする前記2に記載の撮像装置。
【0014】
4.前記撮像装置は、
撮像装置に収納された電池の容量を検出する検出手段と、
前記A/D変換制御手段と前記YC変換制御手段のうちの少なくとも1つの作動を制御する制御手段と、を有するものであり、
撮影待機状態で前記表示手段に前記画像データを表示している時、
前記検出手段が前記電池の容量が予め設定されている基準容量よりも下回っていることを検出すると、
前記制御手段は、前記A/D変換制御手段が、撮影時に生成する画像データよりも1画素あたりのビット数を少なくした画像データを生成する様に前記A/D変換手段の作動を制御するように制御するか、
前記YC変換制御手段が、撮影時に生成する輝度データ及び/又は色データよりも1画素あたりのビット数を少なくした輝度データ及び/又は色データを生成する様に前記YC変換部の作動を制御するように制御する、ものであることを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【0015】
5.前記撮像装置は、前記A/D変換手段で生成された画像データに行う処理過程で生成された画像データを記憶するバッファメモリを有する画像処理ICと、前記画像処理ICによる処理過程で生成された画像データを記憶するメモリICと、を有し、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記画像処理ICは、前記メモリICとの間で画像データの交信を行わないことを特徴とする前記1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【0016】
6.少なくとも撮像素子を有する前記撮像手段と前記A/D変換手段と前記画像処理ICは、1チップのICで構成されることを特徴とする前記5に記載の撮像装置。
【0017】
7.前記A/D変換手段が生成する1画素あたりの画像データのビット数、または前記YC変換部が生成する1画素あたりの輝度データ及び色データのビット数は2の倍数であることを特徴とする前記1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、撮影待機時にライブビュー画像を表示手段に表示する場合、A/D変換制御手段が、撮影時に生成する画像データよりも1画素あたりのビット数を少なくした画像データを生成する様にA/D変換手段の作動を制御する様にした。したがって、必ずしも高画質が要求されない撮影待機時には、A/D変換手段で生成される画像データを削減することにより、画像処理手段や記憶手段で処理すべきデータ量が削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減することができる。
【0019】
また、撮影待機時にライブビュー画像を表示手段に表示する場合、YC変換制御手段が、撮影時に生成する輝度データ及び/又は色データよりも1画素あたりのビット数を少なくした輝度データ及び/又は色データを生成する様にYC変換部の作動を制御する様にした。したがって、必ずしも高画質が要求されない撮影待機時には、YC変換部で生成される輝度データ及び/又は色データを削減することにより、画像処理手段や記憶手段で処理すべきデータ量が削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減することができる。
【0020】
また、YC変換制御手段は、撮影待機時に表示手段に画像データを表示する場合、輝度データのみを生成するようにYC変換部の作動を制御する様にした。したがって、必ずしもカラー画像が要求されない撮影待機時には、YC変換手段で生成される色データを削除することにより、画像処理手段や記憶手段で処理すべきデータ量が大きく削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を大きく低減することができる。
【0021】
また、撮影待機状態で表示手段に画像データを表示している時、検出手段が電池の容量が予め設定されている基準容量よりも下回っていることを検出すると、制御手段は、A/D変換制御手段が、撮影時に生成する画像データよりも1画素あたりのビット数を少なくした画像データを生成する様にA/D変換手段の作動を制御するように制御するか、YC変換制御手段が、撮影時に生成する輝度データ及び/又は色データよりも1画素あたりのビット数を少なくした輝度データ及び/又は色データを生成する様にYC変換部の作動を制御するように制御する様にした、したがって、電池の容量が低下した状況においても1枚でも多くの良好な画像を得ることができる。
【0022】
また、撮影待機時に画像を表示手段に表示する場合、画像処理ICは、画像処理IC内部に設けられたバッファメモリを用いて画像データを処理し、画像処理ICの外部に設けられたメモリICは用いない様にした。通常、画像処理IC内部に設けられたバッファメモリは記憶容量が比較的少なく、撮影待機時に画像処理過程で生成される種々の画像データを記憶することができない場合があることから、例えば画像処理ICの外部に設けられたDRAM(Dynamic Random Access Memory)の様な記憶容量の大きなメモリICを用いていた。しかしながら、撮影待機時にはA/D変換手段による画像データ、またはYC変換部による輝度データと色データの削減を行なう様にしたので、画像処理ICで処理する画像データは大きく削減されることから、記憶容量の大きなメモリICを用いず、比較的記憶容量の少ないバッファメモリで処理を行うことができる様になる。したがって、撮影待機時には、消費電力の大きなメモリICを用いずに消費電力の少ないバッファメモリを用いて画像処理を行なう様にしたので、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減することができる。
【0023】
また、少なくとも撮像素子とA/D変換手段と画像処理ICを1チップのICで構成する様にした。したがって、例えばCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)型固体撮像素子等においては、CMOS1チップICの内部で撮影待機時に必要な種々の処理を行うことができる様になるので、外部の例えばメモリIC等への給電を停止することにより、消費される電力量を低減することができ、また1チップ化することにより、部品コストを低減することができる。
【0024】
また、A/D変換手段が生成する1画素あたりの画像データのビット数、またはYC変換部が生成する1画素あたりの輝度データ及び色データのビット数は2の倍数になる様にした。したがって、記憶手段の配列において、縦方向を有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る撮像装置の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、重複する説明は省略する。
【0026】
本発明に係る撮像装置の具体的な実施形態としては、デジタルカメラが代表的であるが、この他にカメラ付きの携帯電話機等も含まれる。
【0027】
〔実施形態1〕
最初に、図1を用いて、本発明に係る撮像装置の代表的な実施形態の1つであるデジタルカメラ1の外観を説明する。
【0028】
図1(a)は、本発明に係るデジタルカメラ1の斜め前方から見た斜視図、図1(b)は、背面図である。
【0029】
デジタルカメラ1は、LCD(Liquid Crystal Display;液晶表示素子)からなるLCDモニタ107、ファインダー108、及びデジタルカメラ1を図示しないパーソナルコンピュータに接続する外部接続端子を有しており、後述するCCDカラーエリアセンサ251(以下、CCD251と略称する。)で取り込まれた画像信号に所定の信号処理を施し、撮影待機画像のLCDモニタ107へのライブビュー表示や後述するメモリカード177等の記録媒体への画像記録、記録画像のLCDモニタ107への再生表示、あるいはパーソナルコンピュータへの画像の転送といった処理を行う。
【0030】
図1(a)に示す様に、デジタルカメラ1の上面には、シャッタボタン101、電源ボタン102が設けられている。シャッタボタン101は、押しストロークが2段階構成になっており、「半押し」によりAF(Auto Focus;自動焦点)制御、及びAE(Auto Exposure;自動露出)制御が作動してAF及びAEがロックされる。また、「半押し」から更に押し込む「全押し」の状態で撮影(記録用の撮影)が実行される。
【0031】
デジタルカメラ1の正面には、フラッシュ103、撮影レンズ窓104が設けれ、撮影レンズ窓104の内部には、図示しないズームレンズ20が設けられている。
【0032】
また、図1(b)に示す様に、デジタルカメラ1の背面中央部には、撮影待機画像のライブビュー表示や記録画像の再生表示、及び各種情報表示等を行うLCDモニタ107が設けられている。また、LCDモニタ107の近傍には、各種設定を行うジョグダイアル(十字キー)109が設けられている。ジョグダイアル(十字キー)109はズーム操作ボタンも兼用している。また、LCDモニタ107の近傍には、デジタルカメラ1の動作モード切換えを行なうモード選択ダイアル110が設けられている。デジタルカメラ1の動作モードには、例えば、静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モード等がある。また、LCDモニタ107の近傍には、モード設定ボタン群111が設けられている。モードボタン111a乃至111dの中には、省電力モードON/OFFボタン111dが含まれている。
【0033】
次に、デジタルカメラ1の制御系について図2を用いて説明する。図2は、本発明に係わるデジタルカメラ1の回路ブロック構成図である。
【0034】
絞り/シャッタ253、フォーカス/ズームモータ254は、それぞれ絞り/シャッタ駆動回路157、フォーカス/ズームモータ駆動回路158を介して、後述のカメラ制御CPU181から送られてくる制御信号に従って動作する。
【0035】
CCD251は、本発明における撮像手段に該当し、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色透過フィルタをピクセル単位(画素単位)で市松模様状に配置させたカラーエリア撮像センサで、ズームレンズ20により結像された被写体光像を、R(赤)光、G(緑)光、B(青)光の各色成分の画像信号(各画素単位で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換するものである。
【0036】
アナログ信号処理部152は、タイミングジェネレータ156、CDS回路153、AGC回路154、A/D変換器155、及びA/Dバッファ159より構成され、これらの構成部を介して画像信号に所定の処理が行われる。以下、アナログ信号処理部152で行われる画像信号への所定の処理について説明する。
【0037】
タイミングジェネレータ156は、後述の基準クロック発生部171から送信される基準クロックに基づいてCCD251の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ156で生成される駆動制御信号には、例えば、CCD251における露出開始、及び終了タイミングを制御する積分開始/終了のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号が挙げられ、これらのクロック信号がCCD251に供給されるとCCD251では各クロック信号に対応した駆動制御が行われる。また、タイミングジェネレータ156の動作は、後述のカメラ制御CPU181によって制御される。
【0038】
CDS(相関二重サンプリング)回路153は、CCD251から読み出された画像信号より読出し時に発生するノイズの低減や、OBクランプ動作による暗ノイズの補正を行うものである。
【0039】
AGC(自動利得制御)回路154は、CDS回路153で処理された画像信号のゲイン調整を行うものである。
【0040】
A/D変換器155は、AGC回路154から入力された画像信号を構成する各画素信号をデジタル信号に変換するものである。A/D変換器155は、基準クロック発生部171から入力されるA/D変換用クロックに基づき、アナログ信号の各画素信号を例えば12ビットのデジタル画像データに変換する。
【0041】
A/Dバッファ159は、撮影待機時に、カメラ制御CPU181の制御に基づいて、A/D変換器155でA/D変換された画像データのビット数を操作する。
【0042】
具体的には、図3を用いて説明する。図3(a)は、静止画または動画撮影時におけるA/Dバッファ159の出力データを示す模式図である。図3(b)は、撮影待機時におけるA/Dバッファ159の出力データを示す模式図である。
【0043】
静止画または動画撮影時は、A/Dバッファ159は、A/D変換器155でA/D変換された例えば12ビットの画像データのビット数を削減せずにそのまま後述する画像処理CPU161に出力する。この時A/Dバッファ159から出力される画像データは、図3(a)に示す様に、3バイトで2画素分の画像データが出力される。一方、撮影待機時は、A/Dバッファ159は、A/D変換器155でA/D変換された12ビットの画像データの内例えば下位4ビットを削減して画像処理CPU161に出力する。この時A/Dバッファ159から出力される画像データは、図3(b)に示す様に、1画素分の画像データが8ビットとなることから、3バイトで3画素分の画像データが出力されることになる。すなわち撮影待機時は、1画素分の画像データが静止画または動画撮影時の2/3に削減されることになる。この様に、静止画や動画撮影時の様な高画質画像が必ずしも必要とされないことの多い撮影待機時にライブビュー画像の表示を行なう場合、A/Dバッファ159から出力される画像データを削減することにより、後述する画像処理CPU161や画像メモリ175で処理すべきデータ量が削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減することができる。すなわち、A/D変換器155、及びA/Dバッファ159は本発明に係る撮像装置におけるA/D変換手段として機能する。尚、デジタルカメラ1で行なわれる省電力動作の詳細は後述する。
【0044】
この様に、CCD251で読み出された画像信号は、アナログ信号処理部152で所定の処理が施されて、デジタル画像データに変換される。デジタル化された画像データは、画像処理CPU161に取り込まれて所定の処理が行われる。
【0045】
画像処理CPU161は、本発明における画像処理手段、及び画像処理ICに該当し、マイクロコンピュータからなり、デジタルカメラ1で行われる画像信号処理動作を統括的に制御するものである。以下、画像処理CPU161で行われるデジタル画像データへの処理について説明する。
【0046】
最初に、画像処理CPU161に取り込まれた画像データは、CCD251から出力される画像信号の読出しに同期して、本発明における記憶手段、及びメモリICに該当する画像メモリ175に書き込まれる。すなわち、画像処理CPU161で行われる処理に使用される画像データは、画像メモリ175にいったん記録したものを画像メモリ175から取り出し、各ブロックにおける処理に使用される。
【0047】
画像処理CPU161は、図2に示す様に、例えば黒レベル補正部163、画素補間部164、解像度変換部165、ホワイトバランス制御部166、ガンマ補正部167、マトリックス演算部168、シェーディング補正部169、画像圧縮部170等からなる画像処理部162、及び基準クロック発生部171、バッファメモリ172等から構成され、画像処理部162は画像メモリ175より取り出した画像データに周知の画像処理を施すものである。そして、これらの部位で所定の処理を施された画像データは、再度、画像メモリ175に格納される。
【0048】
基準クロック発生部171は、デジタルカメラ1の駆動制御に使用される基準クロックを生成し、これを各回路に供給する回路である。本発明における基準クロックの具体例としては、タイミングジェネレータ156に使用される基準クロックや、A/D変換器155に使用されるA/D変換用クロックなどが挙げられ、基準クロック発生部171でこれらのクロックを生成する。
【0049】
バッファメモリ172は、画像処理部162における処理の過程で生成された比較的データ量の少ない画像データを一時記憶するものである。
【0050】
次に、LCDモニタ107は、本発明における表示手段に該当し、CCD251で取り込まれたライブビュー画像の表示や記録画像の再生表示、及び各種情報表示等を行うものである。
【0051】
LCD駆動回路183は、画像処理CPU161により画像メモリ175から読み出された画像データを一時記憶するバッファメモリ(VRAM)を備えており、該画像データをフィールド画像としてLCDモニタ107に画像表示させる。
【0052】
DC/DCコンバータ186は、デジタルカメラ1の動作用電源としての電池185の電圧を、デジタルカメラ1の各部位に必要な電圧に変換して供給する。
【0053】
次に、カメラ制御CPU181は、マイクロコンピュータからなり、後述するスイッチ群191の各スイッチ操作に基づき、デジタルカメラ1を構成する各部材の駆動をシーケンシャルに制御してデジタルカメラ1の撮影動作を統括制御するものである。
【0054】
また、カメラ制御CPU181は、本発明におけるA/D変換制御手段に該当し、撮影待機時に、A/Dバッファ159を制御してA/D変換器155でA/D変換された画像データのビット数を操作する。
【0055】
また、カメラ制御CPU181は、本発明における検出手段に該当し、電池185の残留容量を検出する。
【0056】
また、カメラ制御CPU181は、本発明における制御手段に該当し、検出した電池185の残留容量に基づいて、デジタルカメラ1で行なわれる省電力動作を制御する。
【0057】
本発明に係るデジタルカメラ1は、スイッチ群191の各種操作スイッチで設定したモードの下でCCD251で取り込んだ画像信号を画像メモリ175に記録、あるいはLCDモニタ107に表示する。
【0058】
撮影待機状態では、画像信号が例えば1/30秒毎等の所定間隔でCCD251よりアナログ信号処理部152を経て画像処理CPU161に取り込まれている。取り込まれた画像データは、前述の様に、画像処理CPU161中の画像処理部162の黒レベル補正部163からシェーディング補正部169にかけての部位で所定の信号処理が施され、その後画像メモリ175に記録される。そして、画像メモリ175に記録された画像データを読み出し、読み出された画像データをLCD駆動回路183を介してフィールド画像としてLCDモニタ107でライブビュー画像を表示する。
【0059】
また、画像記録時には、設定された記録解像度の画像とするために画像データを画像処理CPU161中の画像処理部162の画像圧縮部170で圧縮処理し、得られた圧縮画像はメモリカードドライバ176を介して、メモリカード177に記録される。
【0060】
再生時には、メモリカード177より読み出された画像データは、画像処理CPU161で所定の信号処理を施し、LCD駆動回路183を介してLCDモニタ107に表示する。
【0061】
尚、図2中のスイッチ群191は、図1のシャッタボタン101、電源ボタン102、ジョグダイアルキー(十字キー)109、モード選択ダイアル110、モード設定ボタン群111等に対応するスイッチである。
【0062】
ここで、本発明に係るデジタルカメラ1で行なわれる、省電力動作の流れを図5に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0063】
最初にデジタルカメラ1を、静止画撮影モードに設定すると(ステップS1)、カメラ制御CPU181は、デジタルカメラ1を撮影待機状態に設定し、CCD251は画像信号の取り込みを開始する(ステップS2)。CCD251から画像信号が取り込まれると、A/D変換器155は、CCD251から取り込まれた画像信号を例えば12ビットの画像データにA/D変換する(ステップS3)。次に、カメラ制御CPU181は、A/D変換器155でA/D変換された12ビットの画像データの内例えば下位4ビットが画像処理CPU161に出力されない様にA/Dバッファ159の下位4ビットをOFFし(ステップS4)、上位8ビットの画像データを画像処理CPU161に出力する(ステップS5)。次に、カメラ制御CPU181は、画像処理CPU161の動作を12ビットモードから8ビットモードに変更する(ステップS6)。画像処理CPU161は、動作モードが8ビットモードに設定されると、A/Dバッファ159から出力された8ビットの画像データに前述した所定の画像処理を行い(ステップS7)、ライブビュー画像をLCDモニタ107に表示する(ステップS8)。
【0064】
この様に本発明においては、静止画や動画撮影時の様な高画質画像が必ずしも必要とされないことの多い撮影待機時にライブビュー画像の表示を行なう場合、A/Dバッファ159から出力される画像データを削減してライブビュー画像を表示する様にした。したがって画像処理CPU161や画像メモリ175で処理すべきデータ量が削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減することができる。
【0065】
尚、本発明の実施形態1においては、撮影待機時には、カメラ制御CPU181は、常に省電力動作を実行する様にしたが、例えば、ユーザーが必要に応じて省電力モードON/OFFボタン111dを操作することにより省電力動作を実行する様にしても良い。また、カメラ制御CPU181は、電池185の残留容量が所定容量以下に低下した時に省電力動作を実行する様にしても良い。この様にすることにより、装填された電池185の残留容量が低下した状況においても、電力の消費量を抑制して1枚でも多くの良好な画像を得ることができる。
【0066】
〔実施形態2〕
次に、本発明に係る撮像装置の第2の実施形態について説明する。その要部構成は、前述した実施形態1と略同様なので詳細な説明は省略し、第1の実施形態と動作の異なる部位ついて説明する。
【0067】
実施形態1によるデジタルカメラは、撮影待機時、A/Dバッファ159から出力される画像データを削減することにより画像処理CPU161や画像メモリ175で処理すべきデータ量が削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減するものであるが、実施形態2によるデジタルカメラ1は、A/Dバッファ159による画像データの操作は行なわず、画像処理CPU161中の画像処理部162のマトリックス演算部168から出力される輝度データ及び/又は色差データを削減することにより消費される電力量を低減するものである。
【0068】
マトリックス演算部168は、本発明におけるYC変換部に該当し、画像処理部162の画素補完部164で画素補完されたR、G、Bの画像データを、周知の座標変換式により、輝度データ(Y)と色差データ(Cr:(R−Y)とCb:(B−Y))に変換し、変換した輝度データと色差データを、後述するYCrCb422フォーマットに準拠したデータ構成に変換するものである。
【0069】
マトリックス演算部168は、撮影待機時に、本発明におけるYC変換制御手段に該当するカメラ制御CPU181の制御に基づいて、変換した輝度データ及び/又は色差データのビット数を操作する。
【0070】
具体的には、図4を用いて説明する。図4(a)は、静止画または動画撮影時におけるマトリックス演算部168の出力データを示す模式図である。図4(b)は、撮影待機時におけるマトリックス演算部168の出力データを示す模式図である。
【0071】
画像処理部162で取り扱われる輝度データと色差データの構成は、通常YCrCb422フォーマットに準拠したデータ構成が用いられる。すなわち、輝度データと色差データは、Y:Cr:Cb=2:1:1の比率で構成される。具体的には、図4(a)に示す様に、輝度データ、色差データのそれぞれ1データ単位に8ビット分のデータ量を割り当てている場合には、8画素分のデータ(Y:8データ、Cr:4データ、Cb:4データ)として、16バイトになる。
【0072】
静止画または動画撮影時は、マトリックス演算部168は、8画素分のデータ(Y:8データ、Cr:4データ、Cb:4データ)として、通常の例えば16バイトから構成される輝度データと色差データのビット数を削減せずにそのままを出力する。一方、撮影待機時には、マトリックス演算部168は、図4(b)に示す様に、変換した1データあたり8ビットの輝度データ及び/又は色差データの内例えば下位2ビットを削減し6ビットとし、12バイトから構成される輝度データ及び/又は色差データを出力する。すなわち撮影待機時は、8画素分の画像データが静止画または動画撮影時の3/4に削減されることになる。この様に、静止画や動画撮影時の様な高画質画像が必ずしも必要とされないことの多い撮影待機時にライブビュー画像の表示を行なう場合、マトリックス演算部168から出力される輝度データ及び/又は色差データを削減することにより、画像処理CPU161や画像メモリ175で処理すべきデータ量が削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減することができる。
【0073】
尚、LCD駆動回路183やLCDモニタ107の入力データのフォーマットが異なる場合には、適合したフォーマットに変換して入力すればよい、例えば、LCD駆動回路183がの入力がYCrCb8ビット入力に対応している場合は、画像処理CPU161からLCD駆動回路183にデータを入力する際に、6ビットの輝度データ及び/又は色差データの下位に例えば「00」の2ビットを付加して8ビットにすればよい。
【0074】
ここで、本発明に係るデジタルカメラ1で行なわれる、省電力動作の流れを図6に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0075】
最初にデジタルカメラ1を、静止画撮影モードに設定すると(ステップS1)、カメラ制御CPU181は、デジタルカメラ1を撮影待機状態に設定し、CCD251は画像信号の取り込みを開始する(ステップS2)。CCD251から取り込まれた画像信号がアナログ信号処理部152で前述した所定の処理が行われ画像処理CPU161に出力されると、マトリックス演算部168は、アナログ信号処理部152から出力されたR、G、Bの画像データを8ビットの輝度データと色差データに変換する(ステップS3)。次に、カメラ制御CPU181は、マトリックス演算部168を制御して、変換した8ビットの輝度データ及び/又は色差データの内下位2ビットを削除して6ビットのYCrCb422フォーマットに準拠した輝度データ及び/又は色差データに変換する(ステップS4)。次に、画像処理CPU161は、マトリックス演算部168から出力された6ビットのYCrCb422フォーマットに準拠した輝度データ及び/又は色差データに前述した所定の画像処理を行い(ステップS5)、ライブビュー画像をLCDモニタ107に表示する(ステップS6)。
【0076】
この様に本発明においては、静止画や動画撮影時の様な高画質画像が必ずしも必要とされないことの多い撮影待機時にライブビュー画像の表示を行なう場合、マトリックス演算部168から出力される輝度データ及び/又は色差データを削減してライブビュー画像を表示する様にした。したがって画像処理CPU161や画像メモリ175で処理すべきデータ量が削減され、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を低減することができる。
【0077】
尚、本発明の実施形態2においては、撮影待機時には、カメラ制御CPU181は、マトリックス演算部168から出力される輝度データ及び/又は色差データを削減することにより消費される電力量を低減する様にしたが、例えば、カメラ制御CPU181は、電池185の残留容量が低下した時に、マトリックス演算部168から出力される輝度データと色差データの内、色差データを削除して、輝度データのみを出力させて、白黒のライブビュー画像を表示する様にしても良い。この様にすることにより、画像処理CPU161や画像メモリ175で処理すべきデータ量が大きく削減され、電池185の残留容量が低下した状況においても電力の消費量を抑制して1枚でも多くの良好な画像を得ることができる。また、電池185の残留容量が低下した場合には、ライブビュー画像がカラー表示から白黒表示に変化することから、ユーザーに電池185の残留容量が低下していることを視認させることができる。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は前述の実施の形態に限定して解釈されるべきでなく、適宜変更、改良が可能であることは勿論である。例えば実施形態1や実施形態2で説明したデジタルカメラ1においては、撮影待機時、画像処理CPU161は、画像メモリ175(メモリIC)を用いて種々の画像処理を行う様にしたが、画像処理CPU161内部に設けられたバッファメモリ172を用いて種々の画像処理を行う様にしてもよい。
【0079】
通常、画像処理IC161内部に設けられたバッファメモリ172は記憶容量が比較的少なく、撮影待機時に画像処理過程で生成される種々の画像データを記憶することができない場合があることから、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)の様な記憶容量の大きな画像メモリ175(メモリIC)を用いていた。しかしながら、撮影待機時にはA/Dバッファ159による画像データ、またはマトリックス演算部168による輝度データ及び/又は色データの削減を行なう様にしたので、画像処理IC161で処理する画像データは大きく削減されることから、記憶容量の大きな画像メモリ175(メモリIC)を用いず、比較的記憶容量の少ないバッファメモリで処理を行うことができる様になる。したがって、撮影待機時には、消費電力の大きな画像メモリ175(メモリIC)を用いずに消費電力の少ないバッファメモリ172を用いて画像処理を行なうことにより、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を大きく低減することができる。
【0080】
また、実施形態1や実施形態2で説明したデジタルカメラ1においては、CCD251、アナログ信号処理部152、画像処理CPU161は、それぞれ異なる部品で構成したが、撮像素子にCMOS型固体撮像素子等を用いた場合には、少なくとも撮像素子とA/D変換器155、A/Dバッファ159、及び画像処理CPU161を1チップのCMOSICで構成する様にしてもよい。この様な構成にすることにより、CMOS1チップICの内部で撮影待機時に必要な種々の処理を行うことができる様になるので、外部の例えば画像メモリ175(メモリIC)等への給電を停止することにより、消費される電力量を低減することができ、また1チップ化することにより、部品コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの外観模式図である。
【図2】本発明に係るデジタルカメラの回路ブロック構成図である。
【図3】本発明における実施形態1によるA/Dバッファの出力データを示す模式図である。
【図4】本発明における実施形態2によるマトリクス演算部の出力データを示す模式図である。
【図5】本発明における実施形態1によるデジタルカメラの省電力制御の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明における実施形態2によるデジタルカメラの省電力制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0082】
1 デジタルカメラ
101 シャッタボタン
102 電源ボタン
103 フラッシュ
104 撮影レンズ窓
107 LCDモニタ
109 ジョグダイアルキー(十字キー)
110 モード選択ダイアル
111 モード設定ボタン群
152 アナログ信号処理部
153 CDS回路
154 AGC回路
155 A/D変換器
156 タイミングジェネレータ
157 絞り/シャッタ駆動回路
158 フォーカス/ズームモータ駆動回路
159 A/Dバッファ
161 画像処理CPU
162 画像処理部
163 黒レベル補正部
164 画素補完部
165 解像度変換部
166 ホワイトバランス制御部
167 ガンマ補正部
168 マトリックス演算部
169 シェーディング補正部
170 画像圧縮部
171 基準クロック発生部
172 バッファメモリ
175 画像メモリ
176 メモリカードドライバ
177 メモリカード
178 外部通信I/F
181 カメラ制御CPU
183 LCD駆動回路
185 電池
186 DC/DCコンバータ
191 スイッチ群(シャッタボタン他)
20 ズームレンズ
251 CCDカラーエリアセンサ
253 絞り/シャッタ
254 フォーカス/ズームモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号をA/D変換して画像データを生成するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段の作動を制御するA/D変換制御手段と、
前記A/D変換手段で生成された画像データに所定の処理を行う画像処理手段と、
前記画像処理手段で処理された画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データを表示する表示手段と、を有する撮像装置において、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記A/D変換制御手段が、撮影時に生成する画像データよりも1画素あたりのビット数を少なくした画像データを生成する様に前記A/D変換手段の作動を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
被写体光学像を光電変換して画像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段で生成された画像信号をA/D変換して画像データを生成するA/D変換手段と、
前記A/D変換手段で生成された画像データをYC変換して輝度データと色データを生成するYC変換部を有する画像処理手段と、
前記YC変換部の作動を制御するYC変換制御手段と、
前記画像処理手段で処理された画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された画像データを表示する表示手段と、を有する撮像装置において、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記YC変換制御手段が、撮影時に生成する輝度データ及び/又は色データよりも1画素あたりのビット数を少なくした輝度データ及び/又は色データを生成する様に前記YC変換部の作動を制御するものであることを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
前記YC変換制御手段は、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記輝度データのみを生成するように前記YC変換部の作動を制御するものであることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像装置は、
撮像装置に収納された電池の容量を検出する検出手段と、
前記A/D変換制御手段と前記YC変換制御手段のうちの少なくとも1つの作動を制御する制御手段と、を有するものであり、
撮影待機状態で前記表示手段に前記画像データを表示している時、
前記検出手段が前記電池の容量が予め設定されている基準容量よりも下回っていることを検出すると、
前記制御手段は、前記A/D変換制御手段が、撮影時に生成する画像データよりも1画素あたりのビット数を少なくした画像データを生成する様に前記A/D変換手段の作動を制御するように制御するか、
前記YC変換制御手段が、撮影時に生成する輝度データ及び/又は色データよりも1画素あたりのビット数を少なくした輝度データ及び/又は色データを生成する様に前記YC変換部の作動を制御するように制御する、ものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像装置は、前記A/D変換手段で生成された画像データに行う処理過程で生成された画像データを記憶するバッファメモリを有する画像処理ICと、前記画像処理ICによる処理過程で生成された画像データを記憶するメモリICと、を有し、
撮影待機時に前記表示手段に前記画像データを表示する場合、
前記画像処理ICは、前記メモリICとの間で画像データの交信を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
少なくとも撮像素子を有する前記撮像手段と前記A/D変換手段と前記画像処理ICは、1チップのICで構成されることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記A/D変換手段が生成する1画素あたりの画像データのビット数、または前記YC変換部が生成する1画素あたりの輝度データ及び色データのビット数は2の倍数であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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