説明

撮像装置

【課題】 撮像装置のビューファインダ内部を完全に密閉することなく、ブロアでビューファインダ内部を清掃可能な構造としながら、ビューファインダ内部に配置される表示モジュールを保護する。
【解決手段】 表示モジュール9と、表示モジュール9よりも観察者側に配置され、表示モジュール9の表面を密閉する防塵板11と、防塵板11よりも観察者側で光軸方向に移動可能に配置される接眼レンズユニット部7と、防塵板11および接眼レンズユニット部7を保持するカバー部材8とを有し、カバー部材8には、防塵板11の接眼レンズユニット部7と対向する面および接眼レンズユニット部7の防塵板11と対向する面に付着した異物を除去する開口部8bを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関し、特にビューファインダを備えた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像装置のビューファインダは、撮影中の映像信号に基づいて画像を液晶表示部に表示する。そして、液晶表示部に表示された画像は接眼レンズで拡大される。
【0003】
しかし、ビューファインダ内部に粉塵等の異物が付着すると、画像の観察を阻害してしまう。そこで、接眼レンズと接眼開口部の間に防塵ガラスを設け、ビューファインダ内部を完全に密閉することが知られている。また、防塵ガラスで外光が反射しないように、防塵ガラスを傾斜させて配置することが知られている。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−68189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示される構造では、接眼レンズと接眼開口部の間に防塵ガラスを傾斜させて配置させるためスペースが必要となり、ビューファインダが大型化してしまう。また、防塵ガラスを傾斜させることなく配置する場合には、防塵ガラスの表面に反射防止のコーティングを施す必要があり、工数およびコストの増加につながってしまうという課題がある。
【0006】
一方、ビューファインダ内部を完全に密閉せず、適宜ブロアでビューファインダ内部を清掃することができる構造とすることも考えられる。しかしながら、ビューファインダ内部に配置される表示モジュールは非常に壊れやすく、清掃の際にブロアなどで表示モジュールを破損してしまう危険性がある。
【0007】
本発明は、撮像装置のビューファインダ内部を完全に密閉することなく、ブロアでビューファインダ内部を清掃可能な構造としながら、ビューファインダ内部に配置される表示モジュールを保護することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、表示モジュールと、前記表示モジュールよりも観察者側に配置され、前記表示モジュールの表面を密閉する防塵板と、前記防塵板よりも前記観察者側で光軸方向に移動可能に配置される接眼レンズと、前記防塵板および前記接眼レンズを保持するカバー部材とを有し、前記カバー部材には、前記防塵板の前記接眼レンズと対向する面および前記接眼レンズの前記防塵板と対向する面に付着した異物を除去する開口を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
撮像装置のビューファインダ内部を完全に密閉することなく、ブロアでビューファインダ内部を清掃可能な構造としながら、ビューファインダ内部に配置される表示モジュールを保護することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ビューファインダ1の外観を示す斜視図。
【図2】ビューファインダ1を分解した状態を示す分解斜視図。
【図3】ビューファインダアセンブリ5を分解した状態を示す分解斜視図。
【図4】表示ユニット部6を分解した状態を示す分解斜視図。
【図5】表示モジュール9の構造を説明する断面図。
【図6】カバー部材8に防塵板11を組み込んだ状態を、防塵板11の前方側から見た図。
【図7】表示モジュールホルダ10に表示モジュール9を取り付ける構造を説明する斜視図。
【図8】カバー部材8に防塵板11、表示モジュールホルダ10および表示モジュール9を組み込んだ状態を、防塵板11の前方側から見た図。
【図9】弾性部材12、蓋部材13を一体にした部品をカバー部材8に取り付ける状態を説明する図。
【図10】接眼レンズユニット部7の外観を示す斜視図。
【図11】接眼レンズユニット部7を分解した状態を示す分解斜視図。
【図12】接眼レンズユニット部7の組み立て状態を説明する要部の斜視図。
【図13】マスク32を2群接眼レンズ28と3群接眼レンズ29との間に配置する状態を説明する斜視図。
【図14】接眼レンズユニット部7の断面図。
【図15】ビューファインダアセンブリ5と上カバー2と下カバー3を組み合わせた状態の断面図。
【図16】本発明を実施した撮像装置の一例であるビデオカメラの外観を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図16は本発明を実施した撮像装置の一例であるビデオカメラの外観を示す斜視図である。図16に示すように、ビデオカメラはビューファインダ1を備えている。
【0012】
図1はビューファインダ1の外観を示す斜視図である。本実施形態では図1および図16に示すように、ビューファインダ1を観察者側から見た状態における上下左右前後の方向を撮像装置の上下左右前後の方向と定義する。
【0013】
図2はビューファインダ1を分解した状態を示す分解斜視図である。
【0014】
ビューファインダ1は、上カバー2と下カバー3と観察者によって着脱可能なアイカップ4によってビューファインダアセンブリ5を覆うように構成されている。上カバー2には、開口部2aが形成されている。下カバー3には接眼レンズユニット部7が露出する開口部3aが形成されている。
【0015】
図3はビューファインダアセンブリ5を分解した状態を示す分解斜視図である。ビューファインダアセンブリ5は表示ユニット部6と接眼レンズユニット部7とカバー部材8を備える。カバー部材8は表示ユニット部6と接眼レンズユニット部7とを保持する。表示ユニット部6は、表示モジュール9と防塵板11とを一体化した表示ユニットに相当し、接眼レンズユニット部7は複数のレンズを一体化した接眼レンズユニットに相当する。
【0016】
接眼レンズユニット部7の下方には、視度調整ノブ33が突出形成されており、後述のように視度調整を可能にしている。カバー部材8の上部には、開口部8bが形成されている。
【0017】
図4は表示ユニット部6を分解した状態を示す分解斜視図である。表示ユニット部6には表示モジュール9、表示モジュールホルダ10、防塵板11、弾性部材12および蓋部材13を備えている。表示モジュール9は、撮影中の映像信号に基づいて画像を表示する。表示モジュールホルダ10は、表示モジュール9を保持する。防塵板11は、表示モジュール9の後方に設けられて表示モジュール9を粉塵等から防塵する。弾性部材12は、蓋部材13とカバー部材8の間に圧縮されて挟まれることで、表示モジュール9、表示モジュールホルダ10および防塵板11をカバー部材8に付勢する。
【0018】
図5は表示モジュール9の構造を説明する断面図である。本実施形態では表示モジュール9は反射型の液晶ディスプレイを用いており、光源14より発光された光をフィルム面15によって反射し、画像表示面16に照射することによって、光量を得ることで画像を表示している。
【0019】
次に図4、図6、図7、図8を用いて表示ユニット部6の密閉構造について説明する。
【0020】
表示モジュール9に粉塵等異物が入り込んだ場合、ビューファインダを使用している撮影者から粉塵が視認でき、表示画像が見づらくなってしまう。そのため、表示モジュール9に粉塵が付着しないように防塵をする必要がある。本実施形態では、図4のように光軸前方から光軸後方へ順に部材を付勢していくことで表示ユニット部6を密閉している。表示ユニット部6を組み立てる順番に説明をしていく。
【0021】
図6は、カバー部材8に防塵板11を組み込んだ状態を、防塵板11の前方側から見た図である。防塵板11には切り欠き部17が形成され、正しい位置でのみ、カバー部材8の突出部18と嵌合する。図6に示す向きで防塵板11をカバー部材8に組み込み、カバー部材8の内壁8aに当接させる。図6に示す向き以外の向きで防塵板11をカバー部材8に組み込むことができないようになっている。
【0022】
カバー部材8に対する防塵板11の位置は、防塵板11の上下左右の4辺がカバー部材8に形成される位置決めリブ19に当接することで位置決めされる。
【0023】
次に表示モジュールホルダ10、表示モジュール9の順に組み込む。図7に図示するように、表示モジュール9には、位置決め用の切り欠き部20が形成され、表示モジュールホルダ10には、位置決めリブ21と弾性を持つ付勢リブ22が形成されている。表示モジュール9の切り欠き部20が表示モジュールホルダ10の位置決めリブ21と付勢リブ22それぞれに嵌合することで、表示モジュールホルダ10に対する表示モジュール9の位置が決まる。表示モジュール9が表示モジュールホルダ10に対して、片側に付勢されることでガタによる位置のばらつきを軽減している。
【0024】
図8は、カバー部材8に防塵板11、表示モジュールホルダ10および表示モジュール9を組み込んだ状態を、防塵板11の前方側から見た図である。すなわち、図6の状態から表示モジュールホルダ10および表示モジュール9をカバー部材8に組み込んだ状態を示している。図8に図示するようにカバー部材8には摺動部23が形成されており、表示モジュールホルダ10は摺動部23を摺らせてカバー部材8にスムーズに組み込むことができる。
【0025】
カバー部材8に表示モジュールホルダ10および表示モジュール9を組み込んだ後、弾性部材12、蓋部材13を一体にしてカバー部材8に取り付ける。図9は弾性部材12、蓋部材13を一体にした部品をカバー部材8に取り付ける状態を説明する図である。図9に図示するように、カバー部材8に形成されるリブ24と蓋部材13に形成されるリブ25を嵌め合わせることで、蓋部材13はカバー部材8に取り付けられる。このとき、弾性部材12はカバー部材8と蓋部材13との間に圧縮された状態で挟まれる。したがって、弾性部材12は、表示モジュール9、表示モジュールホルダ10および防塵板11をカバー部材8の内壁8aに向けて付勢する。これによって、防塵板11の後面がカバー部材8の内壁8aに密着し、防塵板11から表示モジュール9までの空間は密閉される。
【0026】
図10(a)(b)は接眼レンズユニット部7の外観を示す斜視図である。接眼レンズユニット部7は表示モジュール9に表示されたファインダ像を拡大する。接眼レンズユニット部7を光軸方向に移動させることで、接眼レンズユニット部7の表示モジュール9に対する位置を変化させることで、観測者の視力に合わせた視度調整を行うことができる。すなわち、接眼レンズユニット部7は、防塵板11よりも観察者側で光軸方向に移動可能に配置される接眼レンズに相当する。
【0027】
図10(a)に図示される接眼レンズユニット部7の下面に配置しているボス7aは、視度調整ノブ33と連結する。これによって、観測者が視度調整ノブ33を操作することで、接眼レンズユニット部7が光軸方向に移動し、表示モジュール9に対する位置が変化する。すなわち、観測者が視度調整ノブ33を操作することで、視度調整を行うことができる。
【0028】
図11は、接眼レンズユニット部7を分解した状態を示す分解斜視図である。接眼レンズユニット部7は、箱形状のレンズホルダー26、1群接眼レンズ27、2群接眼レンズ28、3群接眼レンズ29を収納し、ホルダーカバー31で蓋をする構成となっている。また、2群接眼レンズ28と3群接眼レンズ29との間には、表示モジュール9からの不要な光線を遮光するためのマスク32が配置されている。
【0029】
次に、1群接眼レンズ27、2群接眼レンズ28および3群接眼レンズ29のレンズホルダー26に対する位置決め方法について説明する。1群接眼レンズ27は両面に凸形状を有する。2群接眼レンズ28は両面に凹形状を有する。3群接眼レンズ29は両面に凸形状を有する。
【0030】
図14は、接眼レンズユニット部7の断面図であり、光束30は表示モジュール9から発せられる光束である。図14に図示するように、表示モジュール9に表示される画像を観測するために必要な光線が入射するために必要な範囲は、1群接眼レンズ27および3群接眼レンズ29が、2群接眼レンズ28に対して大きい。そのため、2群接眼レンズ28の外形に対して、1群接眼レンズ27および3群接眼レンズ29の外形は大きくする必要がある。
【0031】
次に接眼レンズの形状について説明する。
図12(a)〜(c)は、接眼レンズユニット部7の組み立て状態を説明する要部の斜視図である。図12(a)に図示するように、1群接眼レンズ27の4隅に形成されているリブ27aに、ひと回り小さい2群接眼レンズ28の4隅に形成されているリブ28aが係合するように挿入されている。これによって、1群接眼レンズ27と2群接眼レンズとの位置が規定される。図12(c)に図示するように、3群接眼レンズ29も、2群接眼レンズ28に対して係合するように挿入され、2群接眼レンズ28と、3群接眼レンズ29の位置が規定される。さらに3群接眼レンズ29の外周に設けられたリブ29aによって、3群接眼レンズ29の光軸中心が、レンズホルダー26に位置決めされる。これにより、1群接眼レンズ27、2群接眼レンズ28および3群接眼レンズ29の光軸中心と、表示モジュール9の画角中心を精度良く一致させることができる。
【0032】
ビューファインダ1の通常の使用用途では、上下逆さまとなる向きでビューファインダ1を使用することはほとんど無いため、重力による効果を考慮し、本実施形態では、2群接眼レンズ28は光軸中心に上下が完全な対象形状ではない。また、2群接眼レンズ28の裏表のレンズ形状も異なる。さらに、1群接眼レンズ27と2群接眼レンズ28の形状もよく似た形状となっている。そのため、間違えて組み立てられることを防止するため、図12(b)に図示するように、2群接眼レンズ28には凸形状28bを形成し、1群接眼レンズ27には凹形状27bを形成している。これによって、1群接眼レンズ27と2群接眼レンズ28とを正しい向きで組み合わせたときにのみ、2群接眼レンズ28の凸形状28bが1群接眼レンズ27の凹形状27bに係合する。
【0033】
ここで3群接眼レンズ29にこの形状は設けない。これにより誤組みの防止が可能となる。具体的には、1群接眼レンズ27と3群接眼レンズ29を間違えると、2群接眼レンズ28が組み込めない。また、2群接眼レンズ28を左右で逆向きに組み込むと、1群接眼レンズ27に干渉する。さらに、2群接眼レンズ28をひっくり返して組み込むと、3群接眼レンズ29が組み込めなくなる。
【0034】
また、1群接眼レンズ27、2群接眼レンズ28および3群接眼レンズ29の光軸方向の位置は、レンズホルダー26とホルダーカバー31によって挟み込まれることで決定される。本実施形態では、ホルダーカバー31に、各接眼レンズを表示ユニット部6の方向にチャージする腕31aが設けられており、ホルダーカバー31を組み込むことで、接眼レンズの光軸方向のガタが無くなるため、接眼レンズの倒れなどが発生しない。
【0035】
図13(a)〜(c)は、マスク32を2群接眼レンズ28と3群接眼レンズ29との間に配置する状態を説明する斜視図である。図14に図示するように、光束30は2群接眼レンズ28で絞られるので、2群接眼レンズ28は、1群接眼レンズ27および3群接眼レンズ29より必要な径が小さい。ところが、接眼レンズユニット部7は直方体の形状なので、2群接眼レンズ28の周囲に隙間が発生する。このため、例えば1群接眼レンズ27から、2群接眼レンズ28を介さず3群接眼レンズ29に直接入射する光など、不要な光による悪影響が考えられる。本実施形態では、この悪影響を避けるため、2群接眼レンズ28と3群接眼レンズ29との間にマスク32を配置している。マスク32は、2群接眼レンズ28のレンズ面に延長して配置され、光束30が通過する開口が形成されている。
【0036】
図13(b)に図示するように、マスク32には、2群接眼レンズ28に形成されるリブ28aに対応する位置に孔32aが形成されている。孔32aに2群接眼レンズ28のリブ28aを挿通するように、2群接眼レンズ28に対してマスク32を配置することで、マスク32と2群接眼レンズ28との位置が決められる。また、図13(c)に図示するように、マスク32の光軸方向の位置は、1群接眼レンズ27のリブ27aと、3群接眼レンズのリブ29aに挟まれることで固定される。
【0037】
また、図14に図示するように、1群接眼レンズ27への入射不要光を制限するため、レンズホルダー26のビューファインダパネル面側にマスク部26bを形成している。図10(a)に図示するように、本実施形態において、マスク部26bは、レンズホルダー26の下側から、マスク部26bと、1群接眼レンズ27保持面との間に穴をあけて形成している。このため、接眼レンズユニット部7内への埃の侵入を防止しつつ、マスク部を別部材で構成する必要なく、部品点数を増加させることがない。
【0038】
上述のような構成により、接眼レンズユニット部7は、1群接眼レンズ27、2群接眼レンズ28および3群接眼レンズ29の光軸中心と、表示モジュール9の画面中心を精度良く一致させることが出来る。これによって、良好な光学性能を確保し、また、各接眼レンズ間への粉塵の侵入防止や、不要な光による影響を軽減することによる、見えの改善を行うことが可能となっている。
【0039】
以上の構成により、表示ユニット部6と接眼レンズユニット部7は各々のユニット内において、密閉することによって防塵している。しかし、防塵板11の後面と1群接眼レンズ27の前面と3群接眼レンズ29の後面は密閉されておらず、粉塵が付着する恐れがある。
【0040】
図15はビューファインダアセンブリ5と上カバー2と下カバー3を組み合わせた状態の断面図である。カバー部材8の上部に形成した開口部8bは、防塵板11の後面および1群接眼レンズ27の前面を清掃するために、ブロアを差し込むための開口である。すなわち、開口部8bは、防塵板11の接眼レンズユニット部7と対向する面および前接眼レンズユニット部7の防塵板11と対向する面に付着した異物を除去する開口に相当する。
【0041】
図15に図示するように、上カバー2の開口部2aとカバー部材8の開口部8bは、ビューファインダ1の前後方向で一致する。したがって、上カバー2の開口部2aからブロアの先端を差し込むことで、ブロアの先端がカバー部材8の開口部8bに入るもしくは、ブロアの先端から噴射される気体がカバー部材8の開口部8bに入る。これによって、防塵板11の後面および1群接眼レンズ27の前面を清掃することができる。
【0042】
このとき、防塵板11から表示モジュール9までの空間は密閉されているので、表示モジュール9にはブロアの先端が接触することもなく、ブロアの先端から噴射される気体が直接表示モジュール9にダメージを与えてしまうこともない。
【0043】
図1に図示するように、アイカップ4を装着することで、上カバー2の開口部2aおよびカバー部材8の開口部8bはアイカップ4によって覆われる状態となり、開口部2aおよび開口部8bから粉塵が入り込むことを防いでいる。
【0044】
なお、図15に図示するように、3群接眼レンズ29の後面は開口部3aから露出する状態となるので、開口部3aから3群接眼レンズ29の後面を清掃することができる。
【0045】
以上、説明したように、本実施形態では、防塵板11から表示モジュール9までの空間を密閉空間とし、接眼レンズユニット部7が光軸方向に移動する空間を開放空間としている。そして、カバー部材8に防塵板11の後面および1群接眼レンズ27の前面を清掃する開口部8bを形成している。これによって、防塵板11の後面および1群接眼レンズ27の前面に付着した粉塵等の異物を、表示モジュール9にダメージを与えることなく効果的に除去することができる。
【0046】
さらに、防塵板11は、表示モジュール9と1群接眼レンズ27との間に配置されるので、外光が直接防塵板11に入射することはない。したがって、防塵板11の表面に反射防止のコーティングを施す必要がなく、工数やコストの削減という効果も奏するものである。
【符号の説明】
【0047】
1 ビューファインダ
2 上カバー
2a 開口部
4 アイカップ
5 ビューファインダアセンブリ
6 表示ユニット部
7 接眼レンズユニット部
8a 内壁
8b 開口部
9 表示モジュール
10 表示モジュールホルダ
11 防塵板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示モジュールと、
前記表示モジュールよりも観察者側に配置され、前記表示モジュールの表面を密閉する防塵板と、
前記防塵板よりも前記観察者側で光軸方向に移動可能に配置される接眼レンズと、
前記防塵板および前記接眼レンズを保持するカバー部材とを有し、
前記カバー部材には、前記防塵板の前記接眼レンズと対向する面および前記接眼レンズの前記防塵板と対向する面に付着した異物を除去する開口を形成することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記カバー部材は、前記表示モジュールと前記防塵板とを一体化した表示ユニットと、複数のレンズを一体化した接眼レンズユニットを保持するものであって、前記開口は前記防塵板の前記接眼レンズと対向する面および前記接眼レンズユニットの前記防塵板と対向する面に付着した異物を除去するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記表示モジュールは、光源と、前記光源からの光を画像表示面に反射するフィルム面とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像装置は着脱可能なアイカップを有し、前記アイカップを前記撮像装置に装着することで、前記開口が覆われることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−49614(P2012−49614A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187127(P2010−187127)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】