説明

撮像装置

【課題】各画素から偏光情報を取得することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明の実施形態における撮像装置100は、複数の光感知セルが撮像面110aに沿って2次元に配列された光感知セルアレイ(撮像素子110)と、撮像面110aに像を形成する撮影レンズ109と、偏光透過軸方向が異なるN個(Nは3以上の整数)の偏光子を有する偏光素子106cであって、N個の偏光子が同心円状に配列され、隣接する偏光子の境界が同心円である偏光素子106cと、偏光素子106cに入射する光の少なくとも一部または偏光素子106cを透過する光の少なくとも一部を遮蔽するシャッター106bと、偏光素子106cの偏光透過軸方向が異なる複数の偏光子を透過した光を、撮像時に順次、光感知セルアレイ110の同一の光感知セルに入射させるようにシャッター106bを駆動するシャッター駆動部112とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー画像と偏光情報を同時に取得することができるカメラなどの撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
輝度画像だけでは得られない情報を取得できる偏光イメージングが注目されている。偏光イメージングを行うには、撮像素子の撮像面の前に偏光子または偏光板を配置する必要がある。特許文献1は、微細な偏光子を例えば100μm程度のピッチで配列した撮像素子を開示している。特許文献2は、偏光板を回転させる機構を備えた撮像装置を開示している。特許文献3は、偏光透過軸が直交する関係にある2枚の偏光板を交互に用いることにより、偏光画像を取得する内視鏡を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−86720号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2007−79982号公報
【特許文献3】特開2003−47588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の従来技術によれば、偏光子が固定されているため、画素ズレの問題が生じず、偏光板を回転させるための機構も不要である。しかし、個々の画には一定方向の偏光透過軸を透過した光しか入射しない。そのため、偏光度や偏光位相角度などの偏光情報を獲得するには、複数の画素からの信号を用いる必要があり、解像度が低下する。
【0005】
特許文献2に記載の従来技術によれば、回転偏光板による画素ズレの問題があり、解像度やSN比が低下する。また、偏光板を回転させるための装置は小型化が困難である。
【0006】
特許文献3に記載の従来技術によれば、偏光板の移動距離が大きく、偏光板の位置を変えるための装置の小型化が困難である。
【0007】
更に、現時点ではカラー画像と偏光情報とを同時に取得するカメラが実現できていない。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、各画素から偏光情報を取得することができる撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の撮像装置は、複数の光感知セルが撮像面に沿って2次元に配列された光感知セルアレイと、前記撮像面に像を形成する撮影レンズと、偏光透過軸方向が異なるN個(Nは3以上の整数)の偏光子を有する偏光素子であって、前記N個の偏光子が同心円状に配列され、隣接する偏光子の境界が同心円である偏光素子と、前記偏光素子に入射する光の少なくとも一部または前記偏光素子を透過する光の少なくとも一部を遮蔽するシャッターと、前記偏光素子の偏光透過軸方向が異なる複数の偏光子を透過した光を、同時または異なるタイミングで、前記光感知セルアレイの同一の光感知セルに入射させるように前記シャッターを駆動するシャッター駆動部とを備える。
【0010】
ある実施形態において、前記シャッター駆動部は、前記光感知セルアレイの各電荷蓄積期間内において、前記偏光素子が有する前記N個の偏光子のうちの1つの偏光子を透過した光を前記光感知セルアレイの撮像面に入射させ、次の電荷蓄積期間内においては、他の1つの偏光子を透過した光を前記光感知セルアレイの撮像面に入射させるように前記シャッターを駆動する。
【0011】
ある実施形態において、前記偏光素子は、偏光子が存在しない透明部を備えている。
【0012】
ある実施形態において、前記N個の偏光子は、円形の中央偏光子と、前記中心偏光子の周りに配列された複数のリング状偏光子とを含む。
【0013】
ある実施形態において、前記偏光素子は、中央に透明部を含む。
【0014】
ある実施形態において、前記N個の偏光子は、偏光透過軸方向が45°ずつ異なる4つの偏光子である。
【0015】
ある実施形態において、前記N個の偏光子は、偏光透過軸方向が60°ずつ異なる3つの偏光子である。
【0016】
ある実施形態において、前記シャッターは、前記偏光素子の前記N個の偏光子の少なくとも1つを遮光するリング状の遮光部または円形の遮光部を有する。
【0017】
ある実施形態において、前記シャッター駆動部は、前記シャッターを回転させる。
【0018】
ある実施形態において、撮像装置は非偏光で被写体を照明する光源を有する。
【0019】
ある実施形態において、撮像装置は内視鏡である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、各画素に偏光主軸の異なる光を入射させることができるため、高解像度の偏光画像を取得することが可能になる。また、個々の画素の前に微細な偏光子を配列する必要がないため、帯域の広い偏光子を用いてカラー画像を取得することも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明による撮像装置の構成例を示す図である。
【図2】偏光素子106cの一例の平面構成および断面構成を模式的に示す図である。
【図3】偏光における偏光面の角度ΨIの定義を示す図である。
【図4】撮像素子110の撮像面110aの構成例を示す図である。
【図5A】図1に示すシャッター106bの働きにより、偏光素子106cの偏光子S1〜S4が遮蔽された状態を模試的に示す図である。
【図5B】図1に示すシャッター106bの働きにより、偏光素子106cの偏光子S2〜S4が遮蔽された状態を模試的に示す図である。
【図5C】偏光素子106cの偏光子S1、S3〜S4が遮蔽された状態を模試的に示す図である。
【図5D】偏光素子106cの偏光子S1〜S2、S4が遮蔽された状態を模試的に示す図である
【図5E】偏光素子106cの偏光子S1〜S3が遮蔽された状態を模試的に示す図である。
【図6】偏光子S1〜S4の位置と、各偏光子を透過した光(直線偏光I0、I45、I90、I135)との対応関係を示す図である。
【図7】本発明の実施形態による撮像装置の概略構成を示す図である。
【図8】図7の先端部の拡大図を示す図である。
【図9】本実施形態におけるシャッター装置106bの構成例を示す図である。
【図10】偏光素子106cの前面に位置するシャッターと、撮像素子110で生成される偏光画像と、撮像素子110からカラー偏光画像処理部に転送される各偏光画像とを示す図である。
【図11】シャッター装置106bの他の構成例を示す図である。
【図12】図11のシャッター装置を用いる場合において、偏光素子106cの前面又は裏面に位置するシャッターと、透過する偏光子の種類と、撮像素子110で生成されて蓄積されるデータと、信号処理によって生成される偏光画像と、カラー偏光画像処理部に転送される各偏光画像のタイミングダイアグラムとを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明による撮像装置の構成例を示す図である。
【0023】
図示される撮像装置は、複数の光感知セルが撮像面に沿って2次元に配列された撮像素子110と、撮像素子110の撮像面110aに像を形成する撮影レンズ109とを備える。撮影レンズ109は、図1において、単一レンズとして模式的に記載されているが、通常は、複数のレンズが組み合わせられた光学系であり、公知の構成を備えている。これらの構成は、従来の撮像装置における構成と基本的には同一であり得る。この撮像装置は、更に、偏光透過軸方向が異なるN個(Nは3以上の整数)の偏光子を有する偏光素子106cと、偏光素子106cに入射する光の少なくとも一部を遮蔽するシャッター106bとを備える。偏光素子106cにおいて、3個以上の偏光子が同心円状に配列され、隣接する偏光子の境界が同心円である。
【0024】
図2は、偏光素子106cの一例の平面構成および断面構成を模式的に示す図である。この偏光素子106cは、円形の透明部S0、リング状の第1偏光子S1、リング状の第2偏光子S2、リング状の第3偏光子S3、リング状の第4偏光子S4、およびリング状の透明部S5を有している。これらの透明部S1、S5および偏光子S1〜S4は同心円状に配置されている。
【0025】
偏光素子106cは、可視光の波長帯域(400nm〜700nm)の全範囲において、偏光子として機能し得るため、カラーの偏光画像を取得することが可能である。偏光素子106cは、可視光のみならず、赤外光に対しても偏光子として機能することも可能である。なお、撮像素子110上に微細な偏光子を配列した偏光モザイクフィルタの場合、偏光子として機能し得る波長範囲が狭く、カラーの偏光画像を取得することも困難である。
【0026】
図2の例における偏光子S1〜S4の偏光透過軸方向は、45°ずつ異なる。この角度は、偏光子の個数Nである4で180°を割った値である。偏光子の個数Nが3の場合、各偏光子の偏光透過軸方向は60°(=180/3)ずつ異なり得る。偏光透過軸方向の角度は、偏光子の個数Nで180°を割った値であることが好ましいが、必ずしも、そのような場合に限定されない。
【0027】
図3は、偏光における偏光面の角度ΨIの定義を示す図である。被写体に向かってX−Y座標系を設定している。偏光面の角度ΨIは、X軸を0°としてX軸正向きからY軸正向きへ回す角度の向きを正向に定義するものとする。偏光面の角度ΨIを増加または減少させていくと、180°の周期で同一の偏光状態が繰り返される。すなわち、偏光面の角度ΨIを変数とする関数は、180°の周期を有する周期関数である。
【0028】
図4は、撮像素子110の撮像面110aの構成例を示す図である。図4に示すように撮像面には、複数の光感知セル(フォトダイオード)が行および列状に規則的に配列されている。撮像面110aの前面には、RGB3種の波長を透過するカラーモザイクフィルタが設置される。個々の光感知セルは、光電変換により、入射した光の量に応じて電気信号を生成する。このように撮像素子110としては、従来の輝度画像用のイメージング素子(CCDまたはCMOSセンサー)を利用できる。
【0029】
撮像素子110の個々の光感知セルは、画素に相当するため、光感知セルアレイは画素アレイと称しても良い。撮像素子110の画素アレイには、後に詳しく説明するように、各々が偏光透過軸方向の異なるN個(Nは3以上の整数)の偏光子から構成される偏光素子106cの各偏光子を透過した光が入射する。
【0030】
再び、図1を参照する。図1の構成例において、シャッター106bは偏光素子106cの前面側(光入射面側)に配置されているが、シャッター106bは偏光素子106cと撮影レンズ109との間、すなわち、偏光素子106cの背面側に配置されていてもよい。シャッター106bが偏光素子106cの背面側に配置されている場合、シャッター106bは、偏光素子106cに入射する光ではなく、偏光素子106cを透過する光の少なくとも一部を遮蔽することができる。
【0031】
シャッター106bは、シャッター駆動部112に接続されており、シャッター106bの動作はシャッター駆動部112によって制御される。シャッター駆動部112は、偏光素子106cにおける偏光透過軸方向が異なる複数の偏光子を透過した光を、撮像時に順次、撮像素子110に入射させるようにシャッター106bを駆動する。図2に示す偏光素子106cを用いる場合、4種類の偏光子S1〜S4から1つの偏光子を選択し、その偏光子を順次切り替えるようにシャッター106bを動作させることができる。シャッター駆動部112は、撮像素子110または偏光素子106cに組み込まれていても良いし、他の部品として搭載されていてもよい。
【0032】
図5Aは、図1に示すシャッター106bの働きにより、偏光素子106cの偏光子S1〜S4が遮蔽され、透明部S0、S5が開口された状態を模試的に示している。この場合、撮像素子110の撮像面に達して結像に寄与する光は、透明部S0、S5を透過した光(IR)である。結像を行うとき、透明部S0、S5および偏光子S1〜S4の何れを透過した光を用いるかは、シャッター106bの働きによって決定され得る。なお、わかりやすさのため、図5では、偏光素子106cについては平面構成を表しているが、偏光子を透過した光線(IR)および撮像素子110については、その断面構成を表している。このことは、以下に説明する図5B〜5Eでも同様である。透明部S0、S5を透過した光に基づいて、参照画像を撮影することができる。
【0033】
図5Bは、図1に示すシャッター106bの働きにより、偏光素子106cの偏光子S2〜S4が遮蔽され、偏光子S1および透明部S0、S5が開口された状態を模試的に示している。この場合、撮像素子110の撮像面に達して結像に寄与する光は、偏光子S1を透過した光(直線偏光I135)と透明部S0、S5を透過した光(IR)である。
【0034】
図5Cは、偏光素子106cの偏光子S1、S3〜S4が遮蔽され、偏光子S2および透明部S0、S5が開口された状態を模試的に示している。この場合、撮像素子110の撮像面に達して結像に寄与する光は、偏光子S2を透過した光(直線偏光I90)と透明部S0、S5を透過した光(IR)である。
【0035】
図5Dは、偏光素子106cの偏光子S1〜S2、S4が遮蔽され、偏光子S3および透明部S0、S5が開口された状態を模試的に示している。この場合、撮像素子110の撮像面に達して結像に寄与する光は、偏光子S3を透過した光(直線偏光I45)と透明部S0、S5を透過した光(IR)である。
【0036】
図5Eは、偏光素子106cの偏光子S1〜S3が遮蔽され、偏光子S4および透明部S0、S5が開口された状態を模試的に示している。この場合、撮像素子110の撮像面に達して結像に寄与する光は、偏光子S4を透過した光(直線偏光I0)と透明部S0、S5を透過した光(IR)である。
【0037】
本実施形態では、上述のように、ある特定の方向に偏光透過軸を有する偏光子を選択し、かつ、透明部S0、S5を開口した状態で撮像を行う。このため、撮像素子110の撮像面には、透明部S0、S5を透過した非偏光の光(IR)も入射する。その結果、偏光した光と非偏光の光とが混在した画像が得られる。しかし、透明部S0、S5を透過した非偏光の光(IR)は、参照画像として取得されているので、偏光した光と非偏光の光とが混在した画像から参照画像を用いて偏光した光のみによる画像、すなわち、偏光画像を取得することができる。
【0038】
なお、透明部S0、S5をシャッター106bによって遮蔽した状態で、偏光子S1〜S4のいずれか1つを透過した光、すなわち偏光した光を撮像素子の撮像面に入射させてもよい。その場合、参照画像を用いることなく、偏光画像を取得することができる。また、偏光子106cに透明部S0、S5を設ける必要はない。例えば、透明部S0、S5の一方または両方を遮光部材で被覆しておいてもよいし、透明部S0、S5の一方または両方の領域に他の偏光子を配置してもよい。
【0039】
本実施形態では、偏光透過軸が異なる複数の偏光子が同心円状に配置された偏光素子106cとシャッター106bを用いることにより、撮像素子110の撮像面110aに達する偏光光の偏光方向を、順次、変化させることが可能である。したがって、ある電荷蓄積期間内において、例えば図5Bに示す状態で撮像を行うと、各々の光感知セルに入射する偏光光の偏光方向は偏光子S1の偏光透過軸方向によって規定される。その電荷蓄積期間の途中で、シャッター106bの開口状態を一定に保持すれば、参照画像における対応画素の値を減算することにより、一定の方向に偏光した直線偏光の輝度を画素ごとに得ることが可能である。電荷蓄積期間の切り替えのタイミングと、シャッター106bの開口状態の切り替えのタイミングとを同期させると、偏光方向が異なるカラーの偏光画像を取得できる。すなわち、上記の例によれば、偏光透過軸の方向が45°ずつ異なるカラーの偏光画像(I0、I45、I90、I135)を取得することができる。前述したように、偏光子S1〜S4のいずれか1つを透過した光、すなわち偏光した光のみを撮像素子の撮像面に入射させる場合は、偏光画像(I0、I45、I90、I135)を取得するために、参照画像における対応画素の値を減算する必要はない。
【0040】
なお、撮像時にシャッター106bの全体が開口されてもよい。その場合、偏光素子106cに入射する光、または偏光素子106cを透過する光は、シャッター106bによっては遮蔽されず、その全体が撮像素子110に達して結像に寄与する。このとき、偏光子S1〜S4の各々を透過した光(直線偏光I0、I45、I90、I135)および透明部S1、S5の各々を透過した光(IR)は、撮像面上で重なり合うことになる。偏光情報を含む画像(偏光画像)は得られず、開口の広い、相対的に明るい輝度画像が得られる。また、偏光子S1〜S4の全体を開口し、透明部S1、S5は遮蔽してもよい。そのときは、偏光子S1〜S4の各々を透過した光(直線偏光I0、I45、I90、I135)が、撮像面上で重なり合うことになる。
【0041】
図6は、偏光子S1〜S4の位置と、各偏光子を透過した光(直線偏光I0、I45、I90、I135)との対応関係を示す図である。偏光子S1〜S4の境界は同心の円形であり、円形の中心は図1の撮影レンズ109の中心と整合している。このため、偏光子S1を透過した直線偏光I135は、撮影レンズ109の中央付近を透過した光によって構成される。一方、偏光子S4を透過した直線偏光I0は、撮影レンズ109の周辺付近を透過した光によって構成される。好ましい実施形態において、偏光子S1〜S4の各々は、相互に等しい面積を有している。
【0042】
以下、本発明の撮像装置の実施形態をより詳しく説明する。
【0043】
まず、図7を参照する。図7は、本実施形態の撮像装置の概略構成を示す図である。
【0044】
本実施形態の撮像装置100は、内視鏡として好適に使用され得る構成を有している。この撮像装置100は、図7に示されるように、撮像部101と、撮像部101を制御する撮像制御部102とを備える。撮像部101によって取得したカラー偏光画像は、カラー偏光画像処理部121に送られ、処理される。カラー偏光画像処理部121によって処理されたカラー偏光画像は、フラットパネルディスプレイなどの表示部122によって表示される。カラー偏光画像処理部121は、カラー偏光画像のデータを記録するカラー偏光画像記録部123、偏光度画像フレーム記録部124、および偏光位相画像フレーム記録部125に接続されている。カラー偏光画像処理部121、表示部122、カラー偏光画像記録部123、偏光度画像フレーム記録部124、および偏光位相画像フレーム記録部125の全体または一部は、撮像装置100に内蔵されていてもよいし、撮像装置100の外部にあって撮像装置100に有線または無線で接続された別のデバイスであってもよい。カラー偏光画像処理部121は、パーソナルコンピュータまたは画像処理プロセッサなどによって好適に実現され得る。
【0045】
撮像部101は、図1から図5Dを参照しながら説明した構成を有する偏光素子106cと、偏光素子106cから特定の透過偏光子を逐次選択するシャッター装置106bと、撮像素子(イメージセンサ)110と、撮像素子110の撮像面上に像を形成するため撮影レンズ109とを有している。また、この撮像部101は、照明用の光源部104からの光を、オプティカルガイド105を通して被写体に照射する照明レンズ107を有している。本実施形態では、被写体114を非偏光光115aで照射する。
【0046】
本実施形態における撮影レンズ109は、公知の構成を有しており、現実には複数のレンズから構成されたレンズユニットであり得る。撮影レンズ109は、不図示の機構によって駆動され、必要に応じて、光学ズーミング、自動露光(AE:Auto Exposure),自動焦点(AF:Auto Focus)に必要な動作が実行されてもよい。
【0047】
撮像制御部102は、光源部104と、撮像素子110を駆動する撮像素子駆動部108と、シャッター装置106bを制御して偏光素子106cの光透過領域を変化させるシャッター駆動部112とを備えている。撮像素子駆動部108は、たとえばドライバLSIから構成され、撮像素子110を駆動することにより、撮像素子110からアナログ信号を読み出してデジタル信号に変換する。
【0048】
シャッター駆動部112は、シャッター装置106bを駆動することにより、偏光素子106cを構成する異なる偏光子のうち、特定の偏光子S1、S2、S3、S4に対応する部分を透過させるシャッター部を選択駆動して、所定の偏光方向に対する撮像可能になる。回転メカニカルシャッターやCCDのデータ蓄積タイミングやデータ転送タイミングを制御することによって、偏光透過軸の方向が45°ずつ異なるカラーの偏光画像(I0、I45、I90、I135)を取得することができる。これらの偏光画像に基づいて、偏光透過軸の方向と輝度値との関係を画素ごとにSin−fittingによって求めれば、偏光度および偏光位相を画素単位で得ることができる。画素単位の偏光度および偏光位相は、それぞれ、偏光度画像および偏光位相画像として表現され得る。
【0049】
カラー偏光画像処理部121は、画像処理部(イメージプロセッサ)、メモリ、インターフェース(IF)部を備えている。カラー偏光画像処理部121は、色調補正、解像度変更、自動露光,自動焦点、データ圧縮などの動作に必要な各種信号処理を行うほか、本発明による偏光情報の取得処理を実行する。カラー偏光画像処理部121は、公知のデジタル信号処理プロセッサ(DSP)などハードウェアと、本発明に係る偏光情報処理を含む画像処理を実行するソフトウェアとの組合せによって好適に実現される。メモリは、DRAMなどによって構成される。このメモリは、撮像素子110から得られた画像データを記録するとともに、カラー偏光画像処理部121によって各種の画像処理を受けた画像データを一時的に記録する。これらの画像データは、アナログ信号に変換された後、表示部122によって表示される又は、デジタル信号のままインターフェース部を介してカラー偏光画像記録媒体部にカラー偏光画像を記録される。
【0050】
本実施形態の撮像装置100は、ビューファインダ、電源(電池)、フラッシュライトなどの公知の構成要素を備え得るが、それらの説明は本発明の理解に特に必要でないため省略する。
【0051】
図8は、図7の先端部の拡大図を示す。ライトガイド105を通して非偏光115aは被写体114を照明する。被写体114からの反射光である非偏光116aは、シャッター106bの開口部、および偏光素子106cを順に透過することにより、特定の方向に偏光した直線偏光となる。この直線偏光は、レンズ109によって撮像素子110上に結像される。
【0052】
以下、シャッター駆動部112によるシャッター装置106bの駆動例を説明する。
【0053】
図9は、本実施形態におけるシャッター装置106bの構成例を示している。このシャッター装置106bは、偏光素子106cの偏光子S1〜S4の各々に光を入射させる開口部を有する4つのシャッターA1〜D1と透明部S0、S5のみを開口するシャッターE1とを備えている。シャッター装置106bを回転させることにより、5つのシャッターA1〜E1のいずれかを偏光素子106cの前面に配置することができる。図9の例では、第2のシャッターB1が偏光素子106cの前面に位置する状態が模式的に示されている。図9の破線の矢印で示される方向にシャッター装置106bが回転すると、次に、第3シャッターC1が偏光素子106cの前面に配置されることになる。
【0054】
第1のシャッターA1が偏光素子106cの前面に配置されているとき、第1のシャッターA1は偏光素子106cの第1偏光子S1に光を入射させ、他の偏光子は遮蔽する。第2のシャッターB1が偏光素子106cの前面に配置されているとき、第2のシャッターB1は第2偏光子S2に光を入射させ、他の偏光子は遮蔽する。第3のシャッターC1が偏光素子106cの前面に配置されているとき、第3のシャッターC1は第3偏光子S3に光を入射させ、他の偏光子は遮蔽する。第4シャッターD1が偏光素子106cの前面に配置されているとき、第4のシャッターD1は第4偏光子S4に光を入射させ、他の偏光子は遮蔽する。第5のシャッターE1は透明部S0、S5に光を入射させ、偏光子は遮蔽する。このようにして、偏光素子106cの前面に位置するシャッターが第1のシャッターA1から第4のシャッターD1まで変化すると、偏光素子106cを透過して撮像に寄与する偏光光の偏光方向が順番に回転していく。
【0055】
図10は、偏光素子106cの前面に位置するシャッター106bと、撮像素子110で生成されて蓄積される偏光画像のデータと、撮像素子110からカラー偏光画像処理部に転送される各偏光画像のデータとを示している。例えばシャッターA1が偏光素子106cの前面に位置するとき、撮像素子110には135°の方向に偏光した直線偏光と透明部を透過した光とが入射し、偏光画像I135と参照画像IRがとが混合した画像のデータが蓄積される。電荷蓄積期間が経過した後、撮像素子110からは偏光画像I135と参照画像IRがとが混合した画像のデータが外部に転送される。次の電荷蓄積期間が開始するまでに、シャッターの移動が完了する。この例では、第2のシャッターB1が第1のシャッターA1に代わって偏光素子106cの前面に位置することになる。そして、撮像素子110には90°の方向に偏光した直線偏光と透明部を透過した光とが入射し、偏光画像I90と参照画像IRがとが混合した画像のデータが蓄積される。このデータは、電荷蓄積期間が経過した後、外部に転送される。こうして、図10に示すようにカラー偏光画像が順に取得され、転送される。偏光画像と参照画像とが混合した画像のデータから、信号処理によって参照画像のデータを減算すると、偏光画像I0、I45、I90、I135が求められる。
【0056】
偏光透過軸の方向が異なる4種類の偏光子(Ψi=0°、45°、90°、135°)を透過した光の強さ(画素値または輝度)は、前述したように、I0、I45、I90、I135で示される。ここで、偏光透過軸の回転角ΨがΨiのときに観測される輝度をIiとする。ただし、「i」は、1以上N以下の整数、「N」はサンプル数とする。
【0057】
本実施形態では、N=4であるため、i=1、2、3、4となる。本実施形態によれば、上述した構成により、各画素から4個のサンプル(Ψi、Ii)に対応する輝度I1、I2、I3、I4が得られる。偏光透過軸の角度Ψiと輝度Iiとの関係は、一般に、周期=π(180°)の正弦関数によって表現される。周期が固定された正弦関数が有する未知数は、振幅、位相、および平均値の3種しかなく、異なる角度Ψにおける少なくとも3つの輝度Iiの観測により、1本の正弦関数カーブが完全に決定される。この正弦関数の曲線あてはめ(Sine fitting)は公知の手法により行うことができる。
【0058】
偏光子単位の偏光主軸のΨに対する観測輝度は、以下の式で表される。
【数1】

【0059】
なお、本明細書における「偏光情報」とは、輝度の偏光主軸角度に対する依存性を示す正弦関数カーブにおける振幅変調度ρおよび位相情報φを意味する。以上の処理により、画素ごとに正弦関数のA、B、Cの3パラメータが確定すると、各画素における偏光度ρを示す偏光度画像と各画素における偏光位相φを示す偏光位相画像が求められる。偏光度ρは、該当画素の光が偏光している程度を表し、偏光位相φは、正弦関数の最大値をとる角度位置を表す。なお、偏光主軸の角度は、0°と180°(π)は同一である。
【0060】
値ρ、φ(0≦φ≦π)は、それぞれ、以下の(式2)および(式3)によって算出される。
【数2】

【数3】

【0061】
こうして、本実施形態では、シャッター装置の開口部位置を変化させることにより、偏光素子106cの異なる領域を透過した光が形成する像の画素値に基づいて、すべての画素からカラー偏光情報を取得することができる。
【0062】
撮像素子110から出力された信号は、カラー偏光画像処理部121に送られ、カラー偏光画像処理部121で処理された後、偏光度画像フレーム記録部124および偏光位相画像フレーム記録部125に格納される。格納されたデータを、表示部122に出力しても良い。具体的には、偏光度画像フレーム記憶部124は、偏光度画像(ρ)のデータを出力する。偏光位相画像フレーム記憶部125のデータによる偏光位相画像(φ)のデータを出力することができる。本実施形態では、被写体から偏光画像情報を取得し、4種類の偏光画像(偏光度画像ρおよび偏光位相画像φ)を出力することができる。
【0063】
次に、図11を参照しながら、シャッター装置106bの他の構成例を説明する。
【0064】
図11に示されるシャッター装置106bは、偏光素子106cの偏光子S1〜S4から選択された1つの偏光子と透明部S0、S5とに光を入射させる開口部を有するシャッターA2と、複数の偏光子の含み合わせに対しても光を入射させる開口部を有するシャッターB2、C2、D2と、透明部S0、S5のみを開口するシャッターE1とを備えている。シャッター装置106bを回転させることにより、5つのシャッターA2、B2、C2、D2、E1のいずれかを偏光素子106cの前面に配置することができる。図11の例では、シャッターB2が偏光素子106cの前面に位置する状態が模式的に示されている。図11の破線の矢印で示される方向にシャッター装置106bが回転すると、次に、シャッターC2が偏光素子106cの前面に配置されることになる。
【0065】
シャッターA2が偏光素子106cの前面に配置されているとき、シャッターA2は偏光素子106cの第1偏光子S1に光を入射させ、他の偏光子は遮蔽する。なお、この例においても、各シャッターは、透明部S0、S5を常に開口している。シャッターB2が偏光素子106cの前面に配置されているとき、シャッターB2は第1偏光子S1および第2偏光子S2の両方に光を入射させ、他の偏光子は遮蔽する。シャッターC2が偏光素子106cの前面に配置されているとき、シャッターC2は第1偏光子S1、第2偏光子S2および第3偏光子S3のすべてに光を入射させ、第4偏光子S4は遮蔽する。シャッターD2が偏光素子106cの前面に配置されているとき、シャッターD2はすべての偏光子S1〜S4に光を入射させる。このようにして、偏光素子106cの前面に位置するシャッターがシャッターA2からシャッターD2まで変化すると、偏光素子106cを透過して撮像に寄与する光の偏光状態が順番に変化していく。より詳細には、シャッターA2が偏光素子106cの前面又は裏面に配置されているときに偏光素子106cを透過する光は直線偏光であるが、シャッターD2が偏光素子106cの前面に配置されているときに偏光素子106cを透過する光は、異なる方向に偏光した光が混合した状態にある。
【0066】
図12は、偏光素子106cの前面に位置するシャッターと、透過する偏光子の種類と、撮像素子110で生成されて蓄積されるデータと、信号処理によって生成され、カラー偏光画像処理部に転送される各偏光画像のデータとを示している。
【0067】
シャッターE1が偏光素子106cの前面に位置するとき、撮像素子110には透明部S0、S5を透過した光が入射し、参照画像IRのデータが蓄積される。このとき、撮像素子110に蓄積されるデータをデータaと称することとする。電荷蓄積期間が経過した後、撮像素子110からはデータaが読み出される。データaには、特別な処理は施されず、そのまま転送される。次の電荷蓄積期間が開始するまでに、シャッターの移動が完了する。この例では、シャッターA2がシャッターE1に代わって偏光素子106cの前面に位置することになる。
【0068】
シャッターA2が偏光素子106cの前面に位置するとき、撮像素子110には135°の方向に偏光した直線偏光と透明部を透過した光とが入射し、偏光画像I135と参照画像IRとが混合した画像のデータが蓄積される。このとき、撮像素子110に蓄積されるデータをデータaと称することとする。電荷蓄積期間が経過した後、撮像素子110からは偏光画像I135と参照画像IRとが混合した画像のデータbが読み出される。電荷蓄積期間が経過した後、撮像素子110から上記の加算されたデータbが読み出される。このデータbから、参照画像IRのデータaを減算することにより、偏光画像I135を得ることができる。次の電荷蓄積期間が開始するまでに、シャッターの移動が完了する。この例では、シャッターB2が第1のシャッターA2に代わって偏光素子106cの前面に位置することになる。
【0069】
次に、シャッターB2が偏光素子106cの前面に位置するとき、撮像素子110には135°の方向に偏光した直線偏光と90°の方向に偏光した直線偏光と透明部を透過した光とが入射し、撮像素子110では偏光画像I135と偏光画像I90と参照画像IRとを加算したデータcが生成されて蓄積される。電荷蓄積期間が経過した後、撮像素子110から上記の加算されたデータcが読み出される。このデータcから、データbを減算することにより、偏光画像I90を得ることができる。
【0070】
同様に、次の電荷蓄積期間が開始するまでに、シャッターの移動が完了する。今度は、シャッターC2が偏光素子106cの前面に位置することになる。撮像素子110には135°、90°、45°の各方向に偏光した直線偏光と透明部を透過した光とが重畳して入射し、撮像素子110では偏光画像I135、I90、I45と参照画像IRとが混合した状態のデータdが蓄積される。このデータdは、電荷蓄積期間が経過した後、読み出される。信号処理により、データdからデータcを減算すると、偏光画像I45が得られる。
【0071】
更に、次の電荷蓄積期間が開始するまでに、シャッターの移動が完了する。今度は、シャッターD2が偏光素子106cの前面に位置することになる。撮像素子110には135°、90°、45°、0°の各方向に偏光した直線偏光と透明部を透過した光とが重畳して入射し、撮像素子110では偏光画像I135、I90、I45、I0と参照画像IRとが混合した状態のデータeが蓄積される。このデータdは、電荷蓄積期間が経過した後、読み出される。信号処理により、データeからデータdを減算すると、偏光画像I0が得られる。
【0072】
図12に示す例では、シャッターD2が偏光素子106cの前面に位置する状態で、次の電荷蓄積期間も、撮像素子110には135°、90°、45°、0°の各方向に偏光した直線偏光と透明部を透過した光とが重畳して入射している。こうして、撮像素子110では偏光画像I135、I90、I45、I0と参照画像IRとが混合した状態のデータfが蓄積される。このデータfは、電荷蓄積期間が経過した後、読み出される。信号処理により、データfからデータaを減算すると、偏光子S1〜S4の各々を透過した偏光光が重畳した画像が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の撮像装置は、偏光イメージング技術の種々の分野に応用され得る。たとえば、本発明の撮像素子および撮像装置は、セキュリティ、医療、通信、分析のためのキーデバイスとして有用である。
【符号の説明】
【0074】
100 撮像装置
101 撮像部
102 撮像制御部
104 光源部
105 ライトガイド
106b シャッター装置
106c 偏光素子
107 照明レンズ
108 撮像素子駆動部
109 撮影レンズ
110 撮像素子
110a 撮像面
112 シャッター駆動部
113 先端部
114 被写体
121 カラー偏光画像処理部
122 表示部
123 カラー偏光画像記録部
124 偏光度画像フレーム記録部
125 偏光位相画像フレーム記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光感知セルが撮像面に沿って2次元に配列された光感知セルアレイと、
前記撮像面に像を形成する撮影レンズと、
偏光透過軸方向が異なるN個(Nは3以上の整数)の偏光子を有する偏光素子であって、前記N個の偏光子が同心円状に配列され、隣接する偏光子の境界が同心円である偏光素子と、
前記偏光素子に入射する光の少なくとも一部または前記偏光素子を透過する光の少なくとも一部を遮蔽するシャッターと、
前記偏光素子の偏光透過軸方向が異なる複数の偏光子を透過した光を、同時または異なるタイミングで、前記光感知セルアレイの同一の光感知セルに入射させるように前記シャッターを駆動するシャッター駆動部と、
を備える撮像装置。
【請求項2】
前記シャッター駆動部は、前記光感知セルアレイの各電荷蓄積期間内において、前記偏光素子が有する前記N個の偏光子のうちの1つの偏光子を透過した光を前記光感知セルアレイの撮像面に入射させ、次の電荷蓄積期間内においては、他の1つの偏光子を透過した光を前記光感知セルアレイの撮像面に入射させるように前記シャッターを駆動する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記偏光素子は、偏光子が存在しない透明部を備えている、請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記N個の偏光子は、円形の中央偏光子と、前記中心偏光子の周りに配列された複数のリング状偏光子とを含む請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記N個の偏光子は、偏光透過軸方向が45°ずつ異なる4つの偏光子である請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項6】
前記N個の偏光子は、偏光透過軸方向が60°ずつ異なる3つの偏光子である請求項1から4のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項7】
前記シャッターは、前記偏光素子の前記N個の偏光子の少なくとも1つを遮光するリング状の遮光部または円形の遮光部を有する請求項1から6のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記シャッター駆動部は、前記シャッターを回転させる請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
非偏光で被写体を照明する光源を有する、請求項1から8のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項10】
内視鏡である請求項1から9のいずれかに記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−52180(P2013−52180A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193986(P2011−193986)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】