説明

撮影システムおよび撮影装置

【課題】大抵の人に携帯されている携帯機器を活用した撮影システムおよびその撮影システムに用いられる撮影装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラ1が備える、フラッシュを発光するための発光部11にLEDを配備する。さらにそのLEDから発光される光を変調するための可視光送信部をその発光部に配備してスルー画を表わす画像データや撮影情報を示すデータをLEDから発光される光に重畳させて送信する。送信されてきたデータを携帯電話機200が備える可視光受信部により受信してデータに基づく画像を表示画面211上に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
被写体を捉えて画像データを生成する撮影装置、および、撮影装置を含み可視光で送受信を行なう撮影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、青色光を発光する発光ダイオード(以降LEDという)が開発されたため、信号機にLEDが用いられ始めている。またこの青色光を発光するLEDと赤色光を発光するLEDと緑色光を発光するLEDとを用いることによって白色光を発光することが出来る様になったため、照明具や電灯等にもLEDが用いられる様になってきている。こうして照明具や信号機等にLEDが用いられる様になってくると、いままでよりも消費電力の低減が図られて今後の生活に必要な電力が確保される。また信号機や照明具などの一つ一つに多数のLEDが用いられていることに着目してそれらのLEDのうちの少なくとも一つを人間の眼には視認することが出来ない程度の速さで点滅させるための可視光送信部を信号機や照明具に搭載して照明具に通信機能を持たせようという技術も提案されている(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
ところで、撮影装置の分野においても消費電力の低減や小型軽量化を図るために撮影補助光の光源としてキセノン管の代わりにLEDが用いられ始めている(例えば特許文献1参照)。また、最近では携帯電話機やPDAに代表される携帯機器の需要が高まり大抵の人にそれらの携帯機器のうちのいずれかが携帯されている。これらの携帯機器には大抵表示用の表示画面が備えられていて、中には音声出力用のスピーカを備えたものまである。
【特許文献1】特開2004−271981号公報
【非特許文献1】インターネット<URL:http://www.katayama.nuee.nagoya−u.ac.jp/works/OC/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みて、大抵の人に携帯されている携帯機器を活用した撮影システムおよびその撮影システムに用いられる撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明の第1の撮影システムは、
被写体を捉えて画像データを生成する撮影装置であって、被写体に向けて可視光を発光する可視光発光部と、上記可視光発光部から発せられる可視光を変調してその可視光にデータを重畳させる可視光送信部とを備えた撮影装置、および
上記撮影装置から発せられた可視光に重畳したデータを受信する可視光受信部を備えた携帯機器を具備することを特徴とする。
【0006】
上記本発明の第1の撮影システムによれば、上記撮影装置が備える上記可視光送信部から上記携帯機器に向けて可視光によりデータが送信され、送信されてきたデータが上記携帯機器が備える上記可視光受信部によって受信される。
【0007】
例えば最近の撮影装置にはフラッシュ発光装置やAF補助光発光装置の発光源としてLEDが備えられているものもあるので、これらを上記可視光発光部として活用し、さらに上記可視光送信部を付加して上記LEDから発光される可視光にその可視光送信部にデータを重畳させることで上記撮影装置が捉えている人が携帯している上記携帯機器に向けてデータを送信することができる撮影装置が構成される。
【0008】
また最近の携帯電話機等の携帯機器には外部との通信用に赤外線受光部等を備え付けるケースが増えてきているのでこれに準じて上記可視光受信部を上記携帯機器に付加することは比較的容易である。その携帯機器と上記撮影装置と組み合わせることによって本発明の撮影システムが構成される。
【0009】
さらに上記撮影システムに用いられる上記携帯機器には、前述した様に表示画面やスピーカが備えられているものが多いので、上記撮影装置から送信されてきたデータに基づく画像をその表示画面上に表示することによって上記携帯機器を携帯している人に撮影に必要な情報を視覚的に伝達することも、また聴覚的に伝達することもできる。
【0010】
この撮影システムにより上記携帯機器を携帯している人は、上記撮影装置側から伝達されてきた撮影情報を上記表示画面上もしくは上記スピーカからの音声により確認することができる様になる。
【0011】
以上説明した様に今現在大抵の人が携帯している携帯機器に多少の変更を加えることによりその携帯機器を活用した撮影システムが実現する。
【0012】
また、上記第1の撮影システムを実現する本発明の撮影装置は、
被写体を捉えて画像データを生成する撮影装置において、
被写体に向けて可視光を発光する可視光発光部と、
上記可視光発光部から発せられる可視光を変調してその可視光にデータを重畳させる可視光送信部とを備えたことを特徴とする。
【0013】
上記本発明の撮影装置によれば、上記可視光受信部を備えた携帯機器を持つ人が上記可視光発光部が備えるLEDから発光された光が届く範囲内にいれば、その携帯機器を持つ人に撮影情報が提供される。
【0014】
以上説明した様に、上記本発明の撮影システムに用いられる撮影装置が実現する。
【0015】
ここで、上記撮影装置が、撮影指示を受けてから所定時間経過後に撮影を行なうセルフタイマ機能を有し、
上記可視光送信部が、撮影までの残り時間を発信するものであっても、
上記撮影装置が、撮影前に動画データを生成するとともに撮影により静止画データを生成するものであって、
上記可視光送信部は、上記動画データを発信するものであっても良い。
【0016】
そうすると、撮影情報の中の撮影までの残り時間やフレーミングに関する情報などの撮影前の事前情報を上記携帯機器を携帯している人に的確に伝達することができる。
【0017】
さらに上記可視光送信部が、撮影が終了したことを知らせる情報を発信するものであっても良い。
【0018】
そうすると、撮影前の事前情報に加えて撮影が終了したという事後情報も上記携帯機器を携帯している人に伝達することができる。
【0019】
また、上記撮影装置は、撮影指示に応じて静止画データを生成するものであって、
上記可視光送信部が、上記静止画データを送信するものであることが好ましい。
【0020】
最近の携帯機器には画像データを蓄えておくメモリが備えられているものが多いので、上記携帯機器に静止画データを送信してそのメモリに記録することができる様にしておくと便利である。
【0021】
ただし、静止画データをそのまま送信するとデータの容量が大きくなり過ぎて送信に時間がかかり過ぎる、またメモリの容量が不足するなどの事態が起こることがある。
【0022】
そこで上記撮影装置は、上記静止画データを圧縮して圧縮画像データを生成する画像圧縮部を備え、
上記可視光送信部は、上記静止画データを送信することに代えて、上記画像圧縮部で生成された圧縮画像データを送信するものであることが好ましい。
【0023】
また、上記目的を達成する本発明の第2の撮影システムは、固定的に設置されて被写体を照射する照明装置であって、照明光を変調してその照明光にデータを重畳させる可視光送信部を備えた照明装置と、
上記被写体を撮影して画像データを生成する、固定的に設置された撮影装置と、
上記照明装置から発せられた照明光に重畳したデータを受信する可視光受信部を備えた携帯機器とを備えたことを特徴とする。
【0024】
上記本発明の第2の撮影システムによれば、固定的に設置された撮影装置による撮影により生成された画像データが、上記照明装置が備える可視光送信部で上記携帯機器に向けて送信されその携帯機器が備える可視光受信部で受信される。
【0025】
例えば展示会場内の各展示エリアごとに撮影装置を固定的に設置しておいて、撮影タイミングやその撮影装置による撮影により生成された画像データを上記照明装置から常時送信することができる様にしておくと、その展示エリアに訪れた、携帯機器を携帯している見学者に対して撮影のタイミングやフレーミング情報、さらには撮影画像を表わす画像データ等を提供することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上、説明したように、今現在大抵の人が携帯している携帯電話機に多少の変更を加えることによりその携帯機器を活用した撮影システムおよびその撮影システムに用いられる撮影装置が実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0028】
図1は本発明の一実施形態である撮影システムおよびその撮影システムに用いられるデジタルカメラ1の外観を示す図である。
【0029】
図1に示す撮影システムにはデジタルカメラ1と携帯機器である携帯電話機200とが備えられている。この図1に示すデジタルカメラ1には本発明にいう可視光送信部が設けられており、上記携帯機器には本発明にいう可視光受信部が設けられている。その可視光送信部と可視光受信部の構成および動作については図2以降で説明する。
【0030】
まず、本実施形態のデジタルカメラ1の構成を簡単に説明する。
【0031】
図1に示すデジタルカメラ1にはレンズ鏡胴100が備えられており、そのレンズ鏡胴100内には撮影レンズが内蔵されている。またカメラボディの上面には撮影補助光発光用の発光部11が備えられており、その発光部11に可視光送信部が配備されていてその発光部11からデータが可視光に重畳されて送信される様になっている。なお図1には、レリーズボタン104やモードダイヤル105や単写・連写切替スイッチ106なども図示されている。
【0032】
一方、携帯機器ここでは携帯電話機200には可視光受信部が配備されていて、その可視光受信部によってデジタルカメラ1から送信されてきたデータが受信されその携帯電話機200が備える表示画面211上にデジタルカメラ1から送信されてきた画像データが表わす画像(図1の点線で囲んだ部分)が表示される様になっている。また本実施形態のデジタルカメラ1は、撮影モードとして撮影指示を受けてから所定時間経過後に撮影を行なうセルフタイマモードを有しているので上記発光部11からは撮影情報として残り秒時を表わすデータも送信される様になっている。このため図1には撮影までの残り秒時が画像データが表わす画像とともに表示画面211上に表示されている。
【0033】
図2は図1のデジタルカメラ1の内部の構成を示す構成ブロック図である。
【0034】
図2を参照してデジタルカメラ1内部の構成を説明する。
【0035】
本実施形態のデジタルカメラ1ではすべての処理がシステム制御回路110によって制御されている。このシステム制御回路110の入力部には図1に示したレリーズボタン104、モードダイヤル105,単写/連写切替スイッチ106等の操作子が接続されていてそれらの操作子のうちのいずれかの操作により操作信号がこのシステム制御回路110に供給されてくると、それらの操作子のうちの少なくとも一つの操作に応じた処理が開始されるようになっている。
【0036】
また図2には示していないが、本実施形態のデジタルカメラ1は、着脱自在な記憶媒体800例えばメモリカードが媒体装填室100Aに装着されてその媒体装填室100Aに装填されたメモリカード800に撮影画像を表わす画像データが記録されるようになっているので、記憶媒体であるメモリカードが媒体装填室100A内に装着されているかどうかを検知するための記憶媒体着脱検知手段108が備えられている。さらに図1には図示されていないが、背面側には画像表示ON/OFFスイッチ107や背面側に備えられている表示画面の表面を覆って保護するための防護用扉の開閉を検知する画像表示手段開閉検知手段109も備えられている。これらの記憶媒体着脱検知手段108や画像表示ON/OFFスイッチ107や画像表示手段開閉検知手段109それぞれからの信号もシステム制御回路110に供給されるようになっていてシステム制御回路110はそれらの信号を受けて適宜処理を実行するようにもなっている。なおシステム制御回路110は、不図示のズームスイッチの操作に応じてもズーム制御手段1020に指示して撮影レンズ1021の中のズームレンズを移動させている。
【0037】
またシステム制御回路110では、CCD固体撮像素子120で生成された画像データに基づいてシステム制御回路110によりTTL測距とともにTTL測光が行なわれている。このTTL測光の測光結果に応じては、システム制御回路110は、露光制御手段1040に指示してその露光制御手段に絞り1041の開口を調節させたり、さらに撮影時においては測光結果に基づいて発光量制御手段112Aに指示してその発光量制御手段112Aの制御の下にLED駆動回路113にLED114を駆動させることにより所定の発光量でLED114から撮影補助光を被写体に向けて照射させたりしている。
【0038】
さらにシステム制御回路110内には、ホワイトバランス調整部やγ補正部やYC変換部等も設けられていて色温度検出回路141で検出された色温度に基づいてホワイトバランス調整部でホワイトバランス調整が行なわれたり、画像表示部150が備える表示画面の表示仕様に適した信号にするためにγ補正部でγ補正が行なわれたり、さらにγ補正が行なわれた後のR、G、Bの各色信号がどのような表示部によっても表示される様にYC変換部でYC信号に変換されたりしている。
【0039】
また、本実施形態においては、本発明にいう可視光送信部に相当する通信手段116が発光量制御手段112Aに指示してLED114を点滅させることにより撮影前、撮影中、撮影後にいつでも可視光通信により撮影情報を表わすデータを携帯機器200(図1参照)に向けて送信することができる様にしている。詳細は後述する。
【0040】
ここで、まず図2を参照してこのデジタルカメラの動作の概要を説明する。
【0041】
まずデジタルカメラ1の電源スイッチ(不図示)が投入されると、不揮発性メモリ110A内の全体処理プログラムの手順にしたがってシステム制御回路110によりこのデジタルカメラ100全体の動作が統括的に制御され撮影処理が開始される。この例では電池Btの消費電力を抑制するためにデジタルカメラ1の電源スイッチが投入されシステム制御回路110(システム制御回路110には電池Btからの電力が常に供給されている)により電源スイッチが投入されたことが検知されたときに初めて電池Btから電源制御手段111bを介して各ブロックに電力が供給されるようになっている。
【0042】
まず、このように各ブロックに電力が供給されて動作状態になったデジタルカメラ1の構成および動作を、図2を参照して簡単に説明する。
【0043】
図2に示すように、図1に示すレンズ鏡胴100内にはフォーカスレンズやズームレンズといった撮影レンズ1021、さらに光量調節用の絞り1041などが配備されている。またこの例においてはレンズを保護するレンズバリア1011が配備されている例が示されており、電源スイッチが投入されるとそのレンズバリア1011が解放されて図3に示すようにレンズ鏡胴が繰り出され撮影レンズ1021が表面に露出する構成になっている。
【0044】
この電源スイッチが投入されたときにモードダイヤル105が撮影側に切り替えられていた場合には、まず表面に露出した撮影レンズ1021を通ってCCD固体撮影素子120に結像された被写体像が、タイミング発生回路121からのタイミング信号に基づいて所定の間隔ごと(例えば16.5msごと)に間引かれてA/D変換回路130へと出力される。その出力された画像データがA/D変換回路130でアナログの画像データからデジタルの画像データに変換されさらにデジタルの画像データがメモリ制御部111aの制御の下に画像処理回路140に導かれてこの画像処理回路140でRGBの画像データがそれぞれR色信号、G色信号、B色信号に分離される。さらにR色信号,G色信号,B色信号それぞれに分離された各色信号がメモリ制御部111aの制御の下にバスを介してシステム制御回路110や色温度検出回路141に導かれる。その色温度検出回路141で検出された色温度の情報がシステム制御回路110に供給されてシステム制御回路110内のホワイトバランス調整部でホワイトバランスが調整される。
【0045】
さらにホワイトバランス部でホワイトバランスが調整された後、このデジタルカメラ1が備える表示画面1501(図1参照)上に表示することができる様にシステム制御回路110内のγ補正部でγ補正が行なわれ、さらにYC変換部でYC信号への変換が行われた後、そのYC信号が画像表示メモリ151内に記憶される。こうしてこの画像表示メモリ151内に記憶された1フレーム分のYC信号がメモリ制御部111aの制御の下に読み出されてD/A変換回路160に導かれアナログの画像データに変換されてから画像表示部150に供給される。
【0046】
この例では、画像表示部150に所定の間隔ごとに新しい画像データを供給することができるようにするために画像表示メモリ151を設けて、その画像表示メモリ151に少なくとも2フレーム分の画像データを記憶することにより画像表示部への画像データの供給タイミングをうまく調整することができるようにして所定の間隔ごとに画像が繋がる様に切り替えられて成る動画像の表示を可能ならしめている。
【0047】
また本実施形態では、システム制御回路110が動画像の処理を実行しているときに、発光部11に指示してLED114を発光させるとともに動画像を表わす動画データを通信部116に供給してその通信部116に発光量制御手段112AおよびLED駆動回路113を制御させることにより発光部11内のLED114から発光されている光に動画データを重畳させ携帯電話機200などに向けてデータ(動画データ)を送信させている。
【0048】
もしもLED114から発光される光が届く範囲内に後述する携帯電話機を携帯する人が存在していてさらにデジタルカメラ1でその携帯機器を携帯している人の撮影が行なわれようとしている場合には、携帯機器に動画データが撮影情報として送信され携帯機器が備える表示画面上に動画データに基づく動画像が表示される。
【0049】
また本実施形態のデジタルカメラでは上記動画像を表わす動画データのほか、セルフタイマーモードが指定された場合の残り秒時を表わすデータや撮影により得られた静止画データ(後述する)なども送信される様になっている。
【0050】
次にレリーズボタン104が押されたときの撮影処理を説明する。
【0051】
上記した様に動画データの処理時にシステム制御回路110によってTTL測距が行なわれその測距結果に基づいて測距制御手段1030に指示して常に合焦点に撮影レンズ1021の中のフォーカスレンズを配置させたり、また不図示のズームスイッチが操作されたときにはズーム制御手段1020に指示してそのズームスイッチの操作によるズーム倍率に応じた位置に撮影レンズ1021の中のズームレンズを配置させたりしているため、表示画面上には常にピントのあった、かつズームスイッチの操作位置に応じたズーム倍率の動画像が表示されている。この動画像が撮影者によって視認されシャッタチャンスにレリーズボタン104が半押しされたらシステム制御回路110によって撮影処理が開始される。
【0052】
このレリーズボタン104が半押しされたら、システム制御回路110によってまずシステム制御回路110内の測光部による応じて半押し時の測光結果に応じて撮影補助光の発光が必要であるかどうかが判定される。ここでシステム制御回路110によって発光の必要がないと判定された場合には発光部11に指示が与えられずに撮影処理が続行され、必要であると判定された場合には発光部11が備える発光量制御手段112Aの制御の下にレリーズボタン104の全押に同期してLED114に撮影補助光を発光させる準備が整えられる。
【0053】
こうして撮影の準備が整えられた後レリーズボタン104が全押しされたらシステム制御回路110はその全押しを受けてタイミング発生回路121に指示して露光開始信号をCCD固体撮像素子120に向けて供給させてCCD固体撮像素子120に露光を開始させる。ここで撮影補助光の発光が必要な場合には発光量制御手段112Aに指示してLED駆動回路113にLED114を駆動させることによりLED114から撮影補助光を発光させる。そして所定のシャッタ秒時が経過したらシステム制御回路110は、タイミング発生回路121に指示を出して今度は露光終了信号をCCD固体撮像素子120に向けて供給させる。
【0054】
そうしたらその露光終了信号に同期してCCD固体撮像素子120から露光が終了した画像データがA/D変換回路130へと出力される。このA/D変換回路130でCCD固体撮像素子120から出力されたアナログの画像データがデジタルの画像データに変換され、さらにこのデジタルの画像データがメモリ制御部111aに制御されバスを経由してメモリ180に供給される。そのメモリ180にCCD固体撮像素子120が備えるすべての画素からなる画像データがすべて記憶されたら、今度はシステム制御回路110の制御の下にその画像データが読み出されてシステム制御回路110内のホワイトバランス調整部で画像データのホワイトバランス調整が行なわれる。さらにガンマ補正やYC信号への変換が行なわれた画像データが、バスを介して圧縮・伸張回路190に供給されYC信号からなる画像データが圧縮されて記憶媒体800ここではメモリカードに記憶される。
【0055】
また本実施形態のデジタルカメラでは、圧縮された画像データが通信手段116にも供給されその通信手段116で発光部11内の発光量制御手段112AおよびLED駆動回路113が制御されLEDから発光された可視光にその画像データが重畳されて送信される様にもなっている。もしも被写体である人が可視光受信部を備えた携帯機器200を携帯していれば上記デジタルカメラ1により撮影された画像を自分の携帯機器200内に保存することができる。
【0056】
なお、図1には図示されていないが図1のデジタルカメラ1には、操作内容をユーザに伝える表示手段1102なども配備されているので図2には表示手段も図示されている。
【0057】
こうしてシステム制御回路110によってデジタルカメラ1の撮影動作が制御され撮影により得られた静止画データが記憶媒体800例えばメモリカードに記録されるとともに、撮影された人が携帯している携帯機器内にも保存される。
【0058】
次に本発明にいう可視光発光部に相当する、図2に示す撮影装置が備える発光部11の特徴を説明する。
【0059】
前述した様に本実施形態のデジタルカメラ1では、外部との通信を担う通信手段116を設けてその通信手段116の制御の下に発光量制御手段12Aに指示して撮影前、撮影中、撮影後のいつにおいてもLED114を高速に点滅させることにより外部へデータの送信を行なうことができるようにしている。本実施形態では、発光部が本発明にいう可視光発光部に該当し、発光部11と通信手段116とが本発明にいう可視光送信部に該当する。
【0060】
図3は、通信手段116が、システム制御回路110から送信データを受け取って発光部11が備える発光量制御手段112AおよびLED駆動回路113を制御してLED114を送信データに応じて点灯させたり消灯させたりしたときの変調状態を説明する図である。
【0061】
図3(a)には、通信手段116からの指示に応じて発光量制御手段112AおよびLED駆動回路113が所定の周期で高速にLED114を点滅させるという変調を加えた場合の例が示されている。
【0062】
この図3(a)に示す様に通信手段116からの指示に応じてLED114の点灯と消灯とが送信するデータに応じて制御され変調が加えられて送信されると、受信側でその点灯と非点灯とが区別されて受信され点灯と消灯が0または1のデジタルデータとして復調される。従来例にも示した様に人間の眼には視認されない程度の速さ(上記点滅周期を定める変調速度)で高速にLED114を点滅させ短時間のうちにかなりの容量のデータが送信される様にしているので画像データ等の送信も行なうことができる。
【0063】
さらに図3に示す様にLED114が撮影前に点滅しても人間の眼には点滅が視認されずに点灯したままに感じられるのでこれから撮影が行なわれようとしていることを被写体側の人達に発光により通知することができるという効果も得られる。さらには撮影前にはLEDの発光をAF補助光として活用することもできる。
【0064】
なお、図3(a)に示す様に点灯と消灯という2つの状態を0、1のデータに割り当てても良いが、図3(b)に示す様に中間値を設けて点灯・消灯に加えて暗い点灯という状態を増やして1度に3つの状態を送信することができる様にすると、一度に送信することができる情報量が増えるので送信時間をさらに短くすることができる。
【0065】
こうしてシステム制御回路110が、発光部11が備えるLED114に光を発光させるとともに通信手段116にLEDの点灯・消灯を高速に制御させることによりデータを重畳させた光を携帯機器200側に照射させると、可視光受信部を備える携帯機器を携帯している人に撮影情報が提供される。
【0066】
以上が図1に示す撮影装置の構成および動作である。
【0067】
ここで本実施形態のデジタルカメラ1が備える可視光発光部11と通信手段116からなる、本発明にいう可視光送信部の機能をフローチャートを参照して説明する。
【0068】
図4は、システム制御回路110が行なう撮影処理の手順を示すフローチャートである。このフローの処理は上記デジタルカメラが有するセルフタイマーモードが指定されたときに開始される。
【0069】
ステップS401で可視光送信部を構成する発光部11内のLED114を発光させるときに通信部116を介してその発光部11内の発光量制御手段112Aに送信データを通知し、LED114から発光される可視光にデータ(残り秒時など)を重畳させる。さらにこのステップS401で撮影前にLED114を発光させていることをAF補助光として利用してTTL測距部で測距を行なってピント調整を行なう。次のステップS402へ進んでステップS402で発光部11と通信手段116とからなる可視光送信部を使って携帯機器200を携帯している人に撮影情報(残り秒時や被写体の画像情報)を伝達するとともにタイミング発生回路121に指示してCCD固体撮像素子120にタイミング信号を供給させCCD固体撮像素子120に露光を開始させる。
【0070】
次のステップS403へ進んでステップS403でLED116にフラッシュ光を発光させるとともに通信部に撮影中であることを示すデータを通知してフラッシュ光にそのデータを重畳させ携帯機器に向けてその撮影中であることを示すデータを送信させる。
【0071】
次のステップS403でタイミング発生回路121に露光終了を示す露光終了信号を供給させCCD固体撮像素子120から画像データを出力させ、次のステップS405へ進んでステップS405でLED114を発光させるとともに通信手段116に撮影完了であることを示すデータを通知してLED114から発光されている可視光に撮影完了であることを示すデータを重畳させ送信させたらこのフローの処理を終了する。
【0072】
このフローの処理が実行されると、可視光受信部を備える携帯機器を携帯している人に撮影情報が的確に伝達される。
【0073】
次にその撮影装置と組み合わせて用いられる携帯機器ここでは携帯電話機の構成を説明する。
【0074】
図5〜図7は、携帯電話機200の構成を説明する図である。
【0075】
図5および図6は、携帯電話機200の表面および裏面を示す斜視図である。
【0076】
この携帯電話機200は、上部210と下部220とからなり、折り畳み式となっている。
【0077】
この携帯電話機200の上部210には、表示画面211、送話口212、アンテナ213および裏面に配備されたカメラ用撮影レンズ214が備えられており、下部220には操作キー221や受話口222が備えられている。また図6に示す裏面側には可視光受信部253が設けられている。
【0078】
図7は、図5、図6に外観を示す携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
【0079】
この携帯電話機200は、CPU230でその全体が制御されるように構成されている。このCPU230には揮発性のメモリであるRAM231、不揮発性のメモリであるROM232、図5に示す表示画面211を備えた表示部233、図5にも示す操作キー221、書換可能な不揮発性のメモリである書換可能ROM234および電源部235が配備されている。
【0080】
ROM232には、CPU230で実行されるプログラム等が記憶されており、また、書換可能ROM234には、パケット通信によりダウンロードされたプログラムが記憶され、そのROM232や書換可能ROM234に記憶されたプログラムがCPU230で実行されることにより、この携帯電話機200の各部の動作が制御される。またRAM231は外部にデータを送信するときなどの作業領域として用いられる。
【0081】
また表示部233には、図5に示す表示画面211が備えられており、CPU230の指示に応じてこの表示画面211上に画像が表示される。また操作キー221からの操作指示に応じては、CPU230によってその操作に応じた処理が実行される。
【0082】
電源部235には、電池(図示せず)が装填されその電池からの電力が、CPU230やそのCPU230の制御の下にこの携帯電話機200の各部に供給される。
【0083】
また、この携帯電話機200には、電話機能を担う構成要素として、図5、図6にも示すアンテナ213、送受信部241、信号処理部242、および通話部245が備えられている。この通話部243には、図5の受話口222の内部に配備されたマイクロホン243aと送話口212の内部に配備されたスピーカ243bが含まれている。
【0084】
送受信部241は、アンテナ213での電波の送受信を担う回路要素であり、アンテナ213での電波受信により送受信部241で得られた信号は信号処理部242に入力されて信号処理を受けて通話部243のスピーカ243bから音声として出力される。また、通話部243のマイクロホン243aでピックアップされた音声は信号処理部242で信号処理を受け送信部241を介して電波213から電波として送信される。
【0085】
また、この携帯電話200はパケット通信機能も備えており、アンテナ213および送受信部241を介して受信またはパケット信号は、信号処理部242で適切な信号処理を受けた後一旦RAM231に格納され、あるいはダウンロードされたプログラムの場合は書換可能ROM234に記憶され、操作キー221からの指示を受けたCPU230により、そのRAM231内のパケットデータが表示部233の表示画面211(図1参照)に表示され、あるいは書換可能ROMに記憶されたプログラムが実行される。
【0086】
また操作キー221で作成されたパケット通信文書等はその作成時点ではRAM231に一旦格納され、操作キー221からの送信指示に応じて信号処理部241に送られて送信用に信号処理を受け、送受信部241およびアンテナ213を介して電波として送信される。
【0087】
またこの携帯電話機200には、撮影機能が搭載されていて、その撮影機能を担う要素として、撮影部251、画像処理部252が備えられている。
【0088】
撮影部251には、図1に示す撮影レンズ214および撮影素子251aが備えられており、撮影レンズを経由して取り込まれた被写体が撮影素子251aで提示されて画像データが生成される。この撮影素子251aで得られた画像データは画像処理部252で処理されてデジタルの画像データに変換され、CPU230を介して一旦RAMに格納され操作キー221の操作に応じて表示部231の表示画面211に表示される。
【0089】
さらに、この様な機能を有する携帯電話機200に、本実施形態では可視光受信部253が配備されていて、外部から可視光通信によりデータが送信されてきたときにはそのデータがその可視光受信部253により受信され書き換え可能ROM234やRAM231に記憶される様になっている。この書き換え可能ROM234やRAM231に記憶されたデータは、CPU230により読み出されて送受信部241に供給されて外部へ送信されたり、表示部233に供給され表示画面211(図5参照)上にそのデータに基づく画像が表示されたりする。
【0090】
いままで説明してきた図2のデジタルカメラ1と図5〜図7の携帯電話機200とを組み合わせることによって、デジタルカメラ1が備えるLED114から発光される光が届く範囲内に在ってしかも上記携帯電話機200を携帯している人に撮影情報が伝達される撮影システムが構成される。
【0091】
図8は、デジタルカメラ1から動画データでが送信されてきた場合に発揮される効果を説明する図である。
【0092】
図8に示す様に、動画データが送信されてくると、携帯電話機の表示画面上にその動画データに基づく画像を表示することができるので、現在デジタルカメラが捉えている被写体を表す動画データを携帯電話機を携帯している人に対して動画データを重畳させた可視光を発信して携帯電話機200を携帯している人に対して適正な立ち位置を指示することができるという効果が得られる。
【0093】
図9は、図2の構成を持つデジタルカメラ300に可視光受信部170を付加した場合のデジタルカメラ300の構成を示す図である。上記可視光受信部170を設けた以外は、図2の構成と全く同じである。
【0094】
また図10は、図9のデジタルカメラ300を複数の人が携帯している場合にどのような効果が得られるかを説明する図である。
【0095】
図9に示すデジタルカメラ300によれば、外部から可視光によりデータが送信されてきたらそのデータが可視光受信部370により受信されシステム制御回路110の制御の下にメモリカード800や不揮発性メモリ110Aなどに記録される。
【0096】
このため、例えば図10に示す様に一人の人が携帯しているデジタルカメラ300で撮影を行なった後、他の人が携帯しているデジタルカメラ300に向けて撮影により得た画像データを可視光通信により送信することができる様になる。この様にしても良い。
【0097】
図11、図12は、第2の撮影システムを説明する図である。
【0098】
図12には、図11に示すデジタルカメラの内部の構成ブロック図が示されている。
【0099】
図12に示すデジタルカメラは、固定的に設置されるデジタルカメラであるので、レリーズボタンなどの操作子類が取り外されているが、それ以外の構成は図2と同様の構成である。
【0100】
図11に示す様にデジタルカメラ400が固定的に設置されている場合には、デジタルカメラ300内に可視光発光部を設けなくてもそのデジタルカメラ400の近くにある照明装置401を可視光発光部として活用してその照明装置401に可視光送信部を設けることもできる。もしもその照明装置401がLEDを備えたものであれば、図2の構成を多少変更するだけで撮影システムが構成される。
【0101】
そこで、図12では、図2に示したデジタルカメラ1の内部に在った発光部を取り除いてデジタルカメラ400と照明装置401とをネットワークで接続し接続した照明装置を可視光発光部にした場合の例が示されている。
【0102】
そうすると、図11に示す照明装置401の照明が及ぶ範囲内のどこにいてもデータの送信を行なうことができる。なお、図12には、一つの照明装置がデジタルカメラにネットワーク(図12にはコネクタのみが示されている)によって接続されている例が示されているが、実際には図11に示す様に多数の照明装置401がデジタルカメラにネットワークによって接続されている。
【0103】
図13は、システム制御回路110が行なう撮影処理の手順を示すフローチャートである。図13には、所定の間隔ごとに撮影を行なって順次撮影画像を送信する様にした場合の処理フローが示されている。
【0104】
ステップS1301で撮影を行なったらステップS1302で画像を圧縮してステップS1303でLEDを発光させるとともに通信手段に圧縮画像を表わす画像データをLEDから発光されている光に重畳させて送信させる。ステップS1301に戻って所定の間隔ごとに繰り返し画像データを送信させて携帯機器を携帯している人に画像データを提供する。
【0105】
図13のフローの処理が実行されると、携帯機器を携帯している人が展示物の前に立ったときのいずれかのタイミングで撮影が行なわれ、撮影後に撮影された画像を表わす画像データが携帯機器を携帯している人に提供される。
【0106】
なお、図13には撮影前の処理が示されていないが、撮影前にスルー画を供給していて撮影者は撮影タイミングを表示画面上で知ることができる構成になっている。
【0107】
また、展示会場内などは混雑することがあるため、順番に撮影を行なうことができる様にしておいた方が良い場合もある。
【0108】
図14は、変形例を説明する図である。
【0109】
その場合には、固定的に設置されたデジタルカメラによって一定の時間ごとに撮影を行なうことができる様にしておいて、被写体となった人が図14に示す撮影画像情報受信場所に到着したときに撮影により得た画像データを送信する様にしておくと良い。
【0110】
そうすると、混雑している人達が整理され流れていく様に見学者の撮影が行なわれる撮影システムが実現する。
【0111】
図15は、図14の撮影システムを実現するために、撮影装置400が備えるシステム制御回路110が行なう撮影および送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0112】
ステップS1501で撮影までの時間Tを計測する。次のステップS1502へ進んでステップS1502で通信手段116に指示して照明装置401が備えるLED414から発光されている光にデータを重畳させて送信させる。ここでは携帯機器に向けて撮影までの残り秒時Tを表わすデータを送信させる。次のステップS1503でホワイトバランスや絞り値などの撮影条件を表わすデータを重畳させて送信させる。さらに次のステップS1504へ進んでステップS1504で残り秒時Tが0秒つまり撮影タイミングであるどうかを判定し残り秒時が0でないと判定したらNO側へ進んでステップS1505で秒時をデクリメント(−1)してステップS1501に戻ってステップS1501からの処理を繰り返す。
【0113】
ステップS1504で残り秒時が0になったと判定したら、次のステップS1506へ進んでステップS1506でタイミング発生回路121に指示してCCD固体撮像素子120にタイミング信号を供給させ露光を開始させる。次のステップS1507へ進んで通信部に、撮影中であることを示すデータを照明装置401内のLED414から発光されている光に重畳させ送信させる。このときには多数あるうちの一部のLED414を用いて撮影に影響のない様にしておくと良い。
【0114】
さらに、次のステップS1508へ進んで所定のシャッタ秒時が経過したとしてタイミング発生回路121にCCD固体撮像素子120に向けて露光終了を示すタイミング信号を供給させCCD固体撮像素子120から画像データを出力させる。次のステップS1509へ進んで圧縮・慎重回路190に画像データを圧縮させたら、所定の時間が経過するのを待つ。所定の時間が経過したら、通信部116に、照明装置401から発光されている光に圧縮画像データを重畳させ送信させる。次のステップS150で送信させた圧縮画像データを破棄してステップS1501に戻って次の画像データの処理を開始する。
【0115】
図14、図15に示す撮影システムによれば、展示会場が混雑していて順番待ちがある場合など効果が発揮される撮影システムが実現する。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の一実施形態である撮影システムおよびその撮影システムに用いられるデジタルカメラ1の外観を示す図である。
【図2】図1のデジタルカメラ1の内部の構成を示す構成ブロック図である
【図3】可視光送信部116が、システム制御回路110から送信データを受け取って発光部11が備える発光量制御手段112Aを通してLED駆動回路113にLED114を駆動させることによってLED114を送信データに応じて点灯させたり消灯させたりしたときの変調状態を説明する図である。
【図4】システム制御回路110が行なう撮影処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】携帯電話機の表面を示す斜視図である。
【図6】携帯電話機の裏面を示す斜視図である。
【図7】図5、図6に外観を示す携帯電話の内部構成を示すブロック図である。
【図8】デジタルカメラからスルー画を表わすデータである動画データが送信されてきた場合に発揮される効果を説明する図である。
【図9】図2の構成を持つデジタルカメラ300に可視光受信部370を付加した構成を示す図である。可視光受信部370を設けた以外は、図2の構成と全く同じである。
【図10】図9に示す様にデジタルカメラ300に図2に示す通信手段170と発光部11とからなる可視光送信部と可視光受信部370との双方を設けた場合にどのような効果が得られるかを説明する図である。
【図11】第2の撮影システムを説明する図である。
【図12】第2の撮影システムを説明する図である。
【図13】システム制御回路が行なう撮影処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】変形例を説明する図である。
【図15】撮影装置が備えるシステム制御回路が行なう撮影および送信処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0117】
1 デジタルカメラ
100 レンズ鏡胴
101 ファインダ
102 発光窓
104 レリーズボタン
105 撮影モードダイヤル
106 単写/連写スイッチ
107 画像表示ON/OFFスイッチ
110 システム制御回路
116 通信手段
11 発光部
112A 発光量制御手段
113 LED駆動回路
114 発光ダイオード
200 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を捉えて画像データを生成する撮影装置であって、被写体に向けて可視光を発光する可視光発光部と、前記可視光発光部から発せられる可視光を変調して該可視光にデータを重畳させる可視光送信部とを備えた撮影装置、および
前記撮影装置から発せられた可視光に重畳したデータを受信する可視光受信部を備えた携帯機器を具備することを特徴とする撮影システム。
【請求項2】
被写体を捉えて画像データを生成する撮影装置において、
被写体に向けて可視光を発光する可視光発光部と、
前記可視光発光部から発せられる可視光を変調して該可視光にデータを重畳させる可視光送信部とを備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項3】
前記撮影装置が、撮影指示を受けてから所定時間経過後に撮影を行なうセルフタイマ機能を有し、
前記可視光送信部が、撮影までの残り時間を発信するものであることを特徴とする請求項2記載の撮影装置。
【請求項4】
前記撮影装置が、撮影前に動画データを生成するとともに撮影により静止画データを生成するものであって、
前記可視光送信部は、前記動画データを発信するものであることを特徴とする請求項2記載の撮影装置。
【請求項5】
前記可視光送信部が、撮影が終了したことを知らせる情報を発信するものであることを特徴とする請求項2記載の撮影装置。
【請求項6】
前記撮影装置は、撮影指示に応じて静止画データを生成するものであって、
前記可視光送信部が、前記静止画データを送信するものであることを特徴とする請求項2記載の撮影装置。
【請求項7】
前記撮影装置は、前記静止画データを圧縮して圧縮画像データを生成する画像圧縮部を備え、
前記可視光送信部は、前記静止画データを送信することに代えて、前記画像圧縮部で生成された圧縮画像データを送信するものであることを特徴とする請求項6記載の撮影装置。
【請求項8】
固定的に設置されて被写体を照射する照明装置であって、照明光を変調して該照明光にデータを重畳させる可視光送信部を備えた照明装置と、
前記被写体を撮影して画像データを生成する、固定的に設置された撮影装置と、
前記照明装置から発せられた照明光に重畳したデータを受信する可視光受信部を備えた携帯機器とを備えたことを特徴とする撮影システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−312204(P2007−312204A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−140446(P2006−140446)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】