説明

撮影装置、当該撮影装置を有する携帯情報処理端末、および携帯情報処理端末を制御するためのプログラム

【課題】一つの撮影動作でワイド画像とズーム画像とを撮像する。
【解決手段】2つのカメラを有する撮影装置100は、モニタ120に表示される画面10のうちのエリア20がタッチ操作されたことを検知すると、画面10の全体をワイド画面40として、また、エリア20を含むエリア30をズーム画面50として、それぞれ表示する。その後、シャッター操作に基づいて、ワイド画面に相当する第1の画像と、ズーム画面に相当する第2の画像とを撮像する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影装置の制御に関し、より特定的には、2つのカメラを有する撮影装置の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
2つのカメラを有する所謂ツインカメラが知られている。ツインカメラに関し、たとえば、特開2005−072678号公報(特許文献1)は、「動画撮影中にズーム機能を利用しながら良好な画像を連続的に記録することのできる撮像装置」を開示している([要約]の[課題]参照)。特開2008−054062号公報(特許文献2)は、「低消費電力で振れ補正の効果を体感できる撮像装置」を開示している([要約]の[課題]参照)。
【0003】
また、ツインカメラを用いて撮影する際、各カメラにおける露出の制御が問題となる。露出の制御に関し、たとえば、特開平4−309932号公報(特許文献3)は、「複数の露出制御モードを有するとともに、光学ズームと電子ズームとを有するトリミングカメラにおいて、被写体条件に応じて両ズーム機能の特徴を活かして好適な撮影倍率とトリミング倍率との組合せを設定可能にする」ための技術を開示している([要約]の[目的])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−072678号公報
【特許文献2】特開2008−054062号公報
【特許文献3】特開平4−309932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術においては、たとえば、ツインカメラのユーザは、撮影前にどのモードで撮影するかを決めておく必要がある。そのため、たとえば、テレワイド撮影が必要になった場合には、操作手順が多くなり、シャッターチャンスを逃す場合もある。また、デジタル処理でズームすると画像情報が減るため、画質が劣化する場合がある。一眼での撮影を行った場合には、明暗および遠近に対して画像劣化が大きくなる場合がある。
【0006】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的の一つは、シャッターチャンスを逃さない撮影装置を提供することである。他の目的は、画像劣化が防止される撮影装置を提供することである。
【0007】
他の目的は、シャッターチャンスを逃さない撮影装置を有する携帯情報処理端末を提供することである。他の目的は、画像劣化が防止される撮影装置を有する携帯情報処理端末を提供することである。
【0008】
他の目的は、シャッターチャンスを逃さない撮影装置として機能するように携帯情報処理端末を制御するためのプログラムを提供することである。他の目的は、画像劣化が防止される撮影装置として機能するように携帯情報処理端末を制御するためのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施の形態に従う撮影装置は、第1のカメラと、第2のカメラと、モニタと、撮影装置に対する命令の入力を受るための操作手段と、撮影装置の動作を制御するための制御手段とを備える。制御手段は、第1のカメラからの第1の画像をモニタに表示させ、第1の画像の一部を指定する操作に基づいて、第2のカメラからの画像であって、指定された部分を含み、かつ、予め設定された倍率で第1の画像を拡大して得られる第2の画像を、モニタに表示させ、シャッター操作に基づいて、第1の画像と、第2の画像とを撮像する。
【0010】
好ましくは、制御手段は、画像の一部を指定する操作に基づいて、第1の画像を縮小して得られる画像と、第2の画像とをモニタに表示させる。
【0011】
好ましくは、制御手段は、第1のカメラからの画像と、第2のカメラからの画像とを並べてモニタに表示させる。
【0012】
好ましくは、第1のカメラのための撮影条件と、第2のカメラのための撮影条件とは、独立である。
【0013】
好ましくは、制御手段は、画像の一部を指定する操作に基づいて、第2のカメラの光学ズームの限界まで倍率を拡大する。
【0014】
好ましくは、制御手段は、第1のカメラの撮像によって得られる画像のデータと、第2のカメラの撮像によって得られる画像のデータとを用いて、第2の画像を生成し、生成によって得られた第2の画像をモニタに表示させる。
【0015】
他の実施の形態に従うと、上記のいずれかに記載の撮影装置を備える携帯情報処理端末が提供される。
【0016】
さらに他の局面に従うと、携帯情報処理端末を制御するためのプログラムが提供される。携帯情報処理端末は、第1のカメラと、第2のカメラと、モニタと、形態情報処理端末に対する命令の入力を受るための操作装置と、携帯情報処理端末の動作を制御するためのプロセッサとを備えている。プログラムは、プロセッサに、第1のカメラからの第1の画像をモニタに表示するステップと、第1の画像の一部を指定する操作に基づいて、第2のカメラからの画像であって、指定された部分を含み、かつ、予め設定された倍率で第1の画像を拡大して得られる第2の画像を、モニタに表示するステップと、シャッター操作に基づいて、第1の画像と、第2の画像とを撮像するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0017】
ある局面に従う撮影装置によると、シャッターチャンスを逃すことなく撮影できる。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】撮影装置100に表示される画面の変化を表わす図である。
【図2】撮影装置100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図3】撮影装置100のCPU110が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。
【図4】モニタ120に表示される画像の推移を表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0020】
[技術思想]
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る撮影装置100の技術思想について説明する。図1は、撮影装置100に表示される画面の変化を表わす図である。
【0021】
撮影装置100は、モニタ120を備える。モニタ120は、その表示領域に、第1のカメラからの画面10を表示する。その状態で、撮影装置100のユーザがズームしたいエリア20をタッチ操作により選択すると、状態(B)に示されるように、モニタ120は、ズームしたいエリア20を含むエリア30を光学ズームの対象として検知する。そして、モニタ120は、その表示領域に、第1のカメラからの画像に基づいて得られるワイド画面40と、第2のカメラを光学ズームすることによって得られるズーム画面50とを表示する。なお、画像を拡大するために、ある局面において、光学ズームがその限界まで用いられ、光学ズームの限界を超えるズームについては、デジタルズームが用いられる。
【0022】
エリア20は、たとえば、タッチ操作が検知された部分を予め定められたピクセル数で囲んだ矩形の領域として、当該タッチ操作に基づいて特定される。エリア30は、たとえば、エリア20を予め定められたピクセル数で囲んだ矩形の領域として規定される。エリア20またはエリア30の「予め定められたピクセル数」は、撮影装置100のユーザによって変更可能であってもよい。
【0023】
また、当該矩形の領域の位置を定める点としては、矩形の範囲として特定されたエリア20の4隅(左上、左下、右上、右下)のいずれかの座標値が用いられ得る。いずれの座標値が用いられるかは、たとえば、モニタ120の表示領域におけるエリア20の位置に応じて決められる。たとえば、エリア20が表示領域の左上において検知された場合には、エリア20を含むエリア30は、エリア20の左上の座標値から予め定められたピクセル数を含む領域として決定される。
【0024】
ある局面において、撮影装置100は、携帯電話機、スマートフォン、タブレットコンピュータその他の複数のカメラを有する情報処理端末として実現される。また、撮影装置100は、2次元画像のための撮影に加えて、3次元画像のための撮影においても実現できる。
【0025】
[ハードウェア構成]
図2を参照して、本発明の実施の形態に係る撮影装置100の構成について説明する。図2は、撮影装置100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0026】
撮影装置100は、CPU(Central Processing Unit)110と、モニタ120と、タッチパネル130と、第1のカメラ140と、第2のカメラ150と、RAM(Random Access Memory)160と、メモリカードリーダ/ライタ170とを備える。メモリカードリーダ/ライタ170には、メモリカード180が装着可能である。
【0027】
第1のカメラ140は、レンズ141と、AF(Auto Focus)モータ142と、モータドライバ143と、ISP(Image Signal Processor)144と、画像センサ145とを含む。第2のカメラ150は、レンズ151と、AFモータ152と、モータドライバ143と、ISP154と、画像センサ155とを含む。
【0028】
CPU110は、撮影装置100の動作を制御する。CPU110は、また、ISP144から出力されるデータおよびISP154から出力されるデータを用いて画像から被写体を検出し、特徴量を算出し、また、各データを合成する。被写体の検出は、公知の顔認識処理、ペット認識処理等で実行される。特徴量の算出も、周知の技術を用いて実行される。
【0029】
モニタ120は、画像を表示する。画像は、静止画および動画を含む。モニタ120は、液晶モニタ、有機EL(Electro Luminescence)モニタのいずれであってもよい。
【0030】
タッチパネル130は、撮影装置100に対する命令の入力をタッチ操作として受け付ける。タッチパネル130は、たとえばモニタ120の上面に配置される。
【0031】
第1のカメラ140および第2のカメラ150は、それぞれ撮影装置100の筐体の前方に並んで配置される。第1のカメラ140は、ある局面において、デフォルトで作動するカメラとして設定される。すなわち、撮影装置100が一つのカメラを用いて撮影する場合には、第1のカメラ140を用いて撮影する。
【0032】
レンズ141は、撮影装置100の外部から光を受ける。AFモータ142は、レンズ141の動作(ズームまたはワイド)を実現するためにレンズ141を駆動する。モータドライバ143は、CPU110から送られる信号に基づいてAFモータ142を駆動する。画像センサ145は、レンズ141を通して入射される光信号を電気信号に変換する。ISP144は、画像センサ145から送られる電気信号を、予め定められた処理を用いて画像処理を実行し、実行によって得られたデータをCPU110に送出する。
【0033】
第2のカメラ150において、レンズ151は、撮影装置100の外部の光を集める。AFモータ152は、レンズ151のズームまたはワイドを実現するためにレンズ151を駆動する。モータドライバ153は、CPU110から送られる信号に基づいてAFモータ152を駆動する。画像センサ155は、レンズ151を通して入射する光信号を電気信号に変換する。変換後の電気信号は、ISP154に入力される。ISP154は、予め定められた処理アルゴリズムを適用することにより電気信号の画像処理を実行し、処理後の信号をCPU110に送出する。
【0034】
RAM160は、第1のカメラ140または第2のカメラ150によって得られた画像のデータを格納する。メモリカードリーダ/ライタ170は、RAM160に一時的に保持されているデータをメモリカード180に書き込む。他の局面において、メモリカードリーダ/ライタ170は、メモリカード180に格納されているデータを読み出し、CPU110は、その読み出されたデータをRAM160に格納する。
【0035】
ある局面において、CPU110は、第1のカメラ140からの第1の画像をモニタ120に表示させる。第1の画像の一部を指定する操作としてタッチパネル130に与えられる操作に基づいて、CPU110は、第2のカメラ150からの画像であって当該指定された部分を含み、かつ、予め設定された倍率で第1の画像を拡大して得られる第2の画像を、モニタ120に表示させる。さらに、CPU110は、タッチパネル130に対して与えられるシャッタ操作に基づいて、第1の画像と第2の画像とを撮像する。
【0036】
他の局面において、CPU110は、画像の一部を指定する操作に基づいて、第1の画像を縮小して得られる画像と、第2の画像とを、モニタ120に表示させる。
【0037】
他の局面において、CPU110は、第1のカメラ140からの画像と、第2のカメラ150からの画像とを並べてモニタ120に表示させる。
【0038】
ある局面において、第1のカメラ140のための撮影条件と、第2のカメラ150のための撮影条件とは、独立である。たとえば、第1のカメラ140の露出と第2のカメラ150の露出とは異なってもよい。また、第1のカメラ140のシャッタスピードと、第2のカメラ150のシャッタスピードとは、同じでなくてもよい。たとえば、ある局面において、第1のカメラ140および第2のカメラ150のうちズームされているカメラのシャッタスピードが、そうでないカメラのシャッタスピードよりも速くてもよい。この場合、手ブレによる画質の低下が防止され得る。
【0039】
CPU110は、画像の一部を指定する操作に基づいて、第2のカメラ150の光学ズームの限界まで、倍率を拡大する。光学ズームの限界を超えるズームが求められている場合には、CPU110は、さらに、デジタルズームを実行する。
【0040】
他の局面において、CPU110は、第1のカメラ140の撮像によって得られる画像のデータと、第2のカメラ150の撮像によって得られる画像のデータとを用いて、第2の画像を生成し、生成によって得られた第2の画像をモニタ120に表示させる。
【0041】
さらに、変形例として、他の局面において、ズーム画面50においてユーザがドラッグ操作を行なった場合には、ズーム対象となる画像がそのドラッグ操作に応じて切り換えられるものであってもよい。たとえば、ユーザがズーム画面50の端に表示されている画像をズーム画面50の表示領域の中央に移動するためのドラッグ操作を行なうと、CPU110は、タッチパネル130から出力されるデータに基づいて、ドラッグ操作が行なわれたことを検知する。CPU110は、そのデータに基づいて当該画像の移動量を計算する。CPU110は、計算した移動量を用いて、表示領域の中央に表示されるべき画像を特定する。これは、図1を参照して説明したように、エリア30の領域を決定するためのアルゴリズムを用いて行なわれる。このようにすると、ズーム画像として表示されている画像の中心位置を変更することができるため、ユーザは、ワイド画像として表示される内容を維持しつつ、ズーム画像の表示対象を変更することができる。
【0042】
[制御構造]
図3を参照して、本発明の実施の形態に係る撮影装置100の制御構造について説明する。図3は、撮影装置100のCPU110が実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。
【0043】
ステップS310にて、CPU110は、タッチパネル130から送られる信号に基づきカメラ機能がオンに設定されたことを検知し、第1のカメラ140を起動する。
【0044】
ステップS320にて、CPU110は、第1のカメラ140の撮像によって得られる画像をモニタ120に表示する。このとき、撮影装置100のユーザが第1のカメラ140によるズームまたはワイドの操作を検知すると、CPU110はその検知に応じてAFモータ142を駆動し、レンズ141をその駆動に応じた位置に変更する。CPU110は、変更後のレンズ141から得られる画像をモニタ120に表示する。
【0045】
ステップS330にて、CPU110は、モニタ120に表示されている、第1のカメラ140からの画像の一部を指定するためのタッチパネル130へのタッチ操作を検知する。
【0046】
ステップS340にて、CPU110は、そのタッチ操作の検知に応答して、第2のカメラ150を起動する。CPU110は、タッチ操作によって特定される場所を含む予め設定された範囲まで画像が拡大するように、AFモータ152を駆動してレンズ151の位置を変更する。CPU110は、その変更後の位置に配置されるレンズ151を通して得られる画像の入力を受け付ける。
【0047】
ステップS350にて、CPU110は、第1のカメラ140からの画像をモニタ120の左半分の表示領域に表示し、タッチ操作が検知された領域を含むズーム領域の画像として、第2のカメラ150からの画像をモニタ120の表示領域の右半分に表示する。
【0048】
ステップS360にて、CPU110を、タッチパネル130から送られる信号に基づいて、撮影装置100に対するシャッタ操作を検知する。
【0049】
ステップS370にて、CPU110は、第1のカメラ140による撮影および第2のカメラ150による撮影を実行し、ISP144から得られる第1の画像のデータとISP154から得られる第2の画像のデータとを、RAM160に格納する。
【0050】
ステップS380にて、CPU110は、タッチパネル130に対して与えられるタッチ操作に基づき、撮影によって得られたデータの保存の命令が与えられたことを検知し、RAM160に格納されているデータをメモリカード180に書き込む。
【0051】
[表示態様]
図4を参照して、本実施の形態に係る撮影装置100における画像の表示態様について説明する。図4は、モニタ120に表示される画像の推移を表わす図である。
【0052】
状態(A)において、撮影装置100のモニタ120は、第1のカメラ140の撮像によって得られた画面400を表示している。ここで、撮影装置100のユーザの指450が、画面400のうちの画像401の近傍をタッチ操作すると、状態(B)に示されるように、モニタ120は、第1のカメラ140による画像に加えて、第2のカメラ150による画像を表示する。第1のカメラ140による画像は、画面400を縮小して得られる画面410である。第2のカメラ150による画像は、画像401を含み、かつ、予め定められた領域まで拡大することによって得られた画面420である。この場合、拡大は、光学ズームおよびデジタルズームのいずれか、または、各ズームの組み合わせとして行なわれる。
【0053】
その後、撮影装置100のユーザが画面の保存のための操作をタッチパネル130に対して行なうと、状態(C)に示されるように、画面430に相当するデータと、状態(D)に示されるように、画面440に相当するデータとは、それぞれ、メモリカードリーダ/ライタ170によってメモリカード180に関連付けて格納される。
【0054】
ここで、状態(D)に示されるズーム画像は、たとえば、第2のカメラ150による画像と、ワイド画像として第1のカメラ140によって取得されている画像とを合成することにより、CPU110によって生成される。この場合、CPU110による画像処理は、たとえば、次のようにして行なわれる。CPU110は、各画像において抽出される特徴量に基づいて被写体を認識する。特徴量の算出、あるいは、被写体の認識(顔認識、ペット認識等)は、周知の技術を用いて行なわれる。認識される被写体の数は、画像の合成の精度の観点からは、複数の方が好ましい。複数の被写体に基づいて合成の対象となる領域を特定することにより、合成の際に用いられる画像のデータが正確に特定されるので、合成の精度が向上し得る。
【0055】
以上のように、本発明の実施の形態に係る撮影装置100によると、(1)1度の操作で同時撮影できるのでシャッターチャンスを逃すことなく静止画を撮影することができる。(2)2つの画像の露出を最適な状態で撮影できる。たとえば、部分的に暗いところ、明るいところもきれいにズームすることができる。また、このとき、ズーム側のシャッタースピードを上げることにより、手触れが防止され得る。(3)2つの画像のAFを最適な状態で撮影することができる。(4)画像合成により、画素を疑似的に増加することができるので画質が向上し得る。(5)光学ズームを用いて拡大された画像を撮影するので、画質劣化を抑制して画像を保存することができる。
【0056】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、携帯電話機、スマートフォン、タブレットコンピュータその他の複数のカメラを有する情報処理端末に適用可能である。
【符号の説明】
【0058】
100 撮影装置、120 モニタ、130 タッチパネル、140 第1のカメラ、141,151 レンズ、142,152 モータ、143,153 モータドライバ、145,155 画像センサ、150 第2のカメラ、160 RAM、170 リーダ/ライタ、180 メモリカード、401 画像、450 指。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置であって、
第1のカメラと、
第2のカメラと、
モニタと、
前記撮影装置に対する命令の入力を受るための操作手段と、
前記撮影装置の動作を制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記第1のカメラからの第1の画像を前記モニタに表示させ、
前記第1の画像の一部を指定する操作に基づいて、前記第2のカメラからの画像であって、前記指定された部分を含み、かつ、予め設定された倍率で前記第1の画像を拡大して得られる第2の画像を、前記モニタに表示させ、
シャッター操作に基づいて、前記第1の画像と、前記第2の画像とを撮像する、撮影装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記画像の一部を指定する操作に基づいて、前記第1の画像を縮小して得られる画像と、前記第2の画像とを前記モニタに表示させる、請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記第1のカメラからの画像と、前記第2のカメラからの画像とを並べて前記モニタに表示させる、請求項1または2に記載の撮影装置。
【請求項4】
前記第1のカメラのための撮影条件と、前記第2のカメラのための撮影条件とは、独立である、請求項1〜3のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記画像の一部を指定する操作に基づいて、前記第2のカメラの光学ズームの限界まで倍率を拡大する、請求項1〜4のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記第1のカメラの撮像によって得られる画像のデータと、前記第2のカメラの撮像によって得られる画像のデータとを用いて、前記第2の画像を生成し、生成によって得られた第2の画像を前記モニタに表示させる、請求項1〜5のいずれかに記載の撮影装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の撮影装置を備える、携帯情報処理端末。
【請求項8】
携帯情報処理端末を制御するためのプログラムであって、
前記携帯情報処理端末は、
第1のカメラと、
第2のカメラと、
モニタと、
前記携帯情報処理端末に対する命令の入力を受るための操作装置と、
前記携帯情報処理端末の動作を制御するためのプロセッサとを備えており、前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記第1のカメラからの第1の画像を前記モニタに表示するステップと、
前記第1の画像の一部を指定する操作に基づいて、前記第2のカメラからの画像であって、前記指定された部分を含み、かつ、予め設定された倍率で前記第1の画像を拡大して得られる第2の画像を、前記モニタに表示するステップと、
シャッター操作に基づいて、前記第1の画像と、前記第2の画像とを撮像するステップとを実行させる、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−38632(P2013−38632A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173718(P2011−173718)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】