説明

撮影装置、携帯端末、送信装置、撮影方法、およびプログラム

【課題】従来の撮影装置においては、撮影時に被写体についての情報を得ることができないという課題があった。
【解決手段】被写体を撮影して画像を取得する第一撮影部100と、光無線通信光源を含む1以上の光源を撮影して画像を取得する第二撮影部101と、第二撮影部101が取得した第二撮影画像内において光無線通信光源を検出し、光無線通信光源の位置情報を取得する光源位置検出部102と、光源位置検出部102が取得した光無線通信光源の位置情報から、光無線通信光源から出力される光が入射される位置の通信光入射位置情報を取得し、通信光入射位置情報が示す入射位置において光無線通信光源から光無線通信により送信される送信対象情報を取得する情報取得部103と、第一撮影部100が取得した第一撮影画像と、情報取得部103が取得した情報とを出力する出力部104とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体を撮影する撮影装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の撮影装置として、被写体像を撮像する撮像手段を備え、前記撮像手段により撮像された画像データを記録するデジタルカメラが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の撮影装置として、任意の画像の撮影日を取得する撮影日取得手段を備えたデジタルカメラが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−354606号公報(第1頁、第1図等)
【特許文献2】特開2005−303453号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の撮影装置においては、撮影対象となる被写体の外観を撮影して得られた画像の情報や、撮影の日時や、撮影に用いた機器や、絞りや露出等の情報しか取得することができず、被写体についての詳細な説明、例えば、被写体がどのようなものであるか等の情報を取得することができない、という課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の撮影装置は、被写体を撮影して画像を取得する第一撮影部と、光無線通信を行う光源である光無線通信光源を含む1以上の光源を撮影して画像を取得する第二撮影部と、前記第二撮影部が取得した画像である第二撮影画像内において光無線通信光源を検出し、当該光無線通信光源の位置の情報である位置情報を取得する光源位置検出部と、前記光源位置検出部が取得した光無線通信光源の位置情報から、光無線通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得し、当該通信光入射位置情報が示す入射位置において前記光無線通信光源から光無線通信により送信される情報である送信対象情報を取得する情報取得部と、前記第一撮影部が取得した画像である第一撮影画像と、前記情報取得部が取得した送信対象情報とを出力する出力部とを備えた撮影装置である。
【0006】
かかる構成により、被写体を撮影して得られた画像と、被写体に関する情報とを取得することができる。
【0007】
また、本発明の撮影装置は、前記撮影装置において、前記情報取得部は、前記第一撮影部により行われる撮影と同期して光無線通信により送信される情報を取得し、前記出力部は、前記第一撮影部が取得した画像である第一撮影画像と、当該第一撮影画像の撮影時に同期して前記情報取得部が取得した情報とを対応付けて出力する撮影装置である。
【0008】
かかる構成により、被写体を撮影して得られた画像とともに、撮影時に送信されている被写体に関する情報をタイムリーに取得することができる。
【0009】
また、本発明の撮影装置は、前記撮影装置において、前記情報取得部は、前記第一撮影部により撮影が行われる時期に光無線通信により送信される光無線通信情報の始点と終点とを認識し、当該認識した始点から終点までの範囲の光無線通信情報を、撮影と同期して送信される情報として取得する撮影装置である。
【0010】
かかる構成により、被写体を撮影して得られた画像とともに、撮影時に送信されている被写体に関する情報をタイムリーに取得することができる。
【0011】
また、本発明の撮影装置は、前記撮影装置において、前記送信対象情報は、前記第一撮影部が撮影する被写体に関する情報である撮影装置である。
【0012】
かかる構成により、被写体を撮影して得られた画像と、被写体に関する情報とを取得することができる。
【0013】
また、本発明の撮影装置は、前記撮影装置において、撮影装置が受信する情報であって、光無線通信で送信する対象の情報である送信対象情報を取得する送信対象情報取得部と、前記送信対象情報取得部が取得した送信対象情報を変調する変調部と、光無線通信を行う光源の位置を検出するために用いられる情報であって、前記変調部が変調を行う周波数と異なる周波数のマーカー信号を出力するマーカー信号出力部と、前記変調部が出力する送信対象情報と、前記マーカー信号出力部が出力するマーカー信号とを重畳する重畳部と、前記重畳部が重畳した送信対象情報とマーカー信号とを含む情報を送信する送信部とを備えた送信装置である。
【0014】
かかる構成により、送信される情報を用いて光無線通信を行う光源が、光通信を行う光源であるか否かを、送信対象情報とは周波数の異なるマーカー信号を検出することで判断できるため、撮影装置が、光源が光無線通信を行う光源であるか否かを判断しやすくすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明による撮影装置等によれば、被写体を撮影して得られた画像と、被写体に関する情報とを取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施の形態における撮影装置の構成を説明するための図
【図2】同撮影装置の動作について説明するフローチャート
【図3】同撮影装置の動作について説明するフローチャート
【図4】同撮影装置のマーカー信号を説明するための図
【図5】同撮影装置を備えた携帯端末の正面斜視図
【図6】同撮影装置を備えた携帯端末の背面斜視図
【図7】同撮影装置を備えた携帯端末の使用例を示す模式図
【図8】同撮影装置の動作を説明するための第二撮影画像を示す図
【図9】同撮影装置の動作を説明するための第二撮影画像を2値化した例を示す図
【図10】同撮影装置の光源座標管理表の一例を示す図
【図11】同撮影装置の可視光通信光源管理表の一例を示す図
【図12】同撮影装置の動作を説明するための、液晶パネルの透過領域を示す図
【図13】同撮影装置の動作を説明するための、液晶パネルを透過した光が受光される状態を示す図
【図14】同撮影装置が撮影した第一撮影画像の一例を示す図
【図15】同撮影装置が取得した展示品関連情報の一例を示す図
【図16】同撮影装置の表示例を示す図
【図17】同送信装置のブロック図
【図18】同コンピュータシステムの外観一例を示す模式図
【図19】同コンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、撮影装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0018】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における撮影装置のブロック図である。
【0019】
本実施の形態にかかる撮影装置1は、被写体を撮影するとともに、被写体の周辺に設置された可視光通信を行う光源から送信される、被写体に関する情報等を受信する装置である。
【0020】
可視光通信とは、送信するデータを変調した信号に応じて光源が発する光の強度を変化させることによって、データを送信する装置である。言い換えれば、光の強度の変動により情報を送信する技術である。なお、この光の強度の変動は、光の点滅を含む概念である。ただし、ここでの光の点滅は光強度の強弱の変化と考えても良い。可視光通信を行う光源を、ここでは、可視光通信光源と呼ぶ。本実施の形態においては、可視光通信光源は、LED光源であることが好ましい。また、可視光通信光源以外の光源を可視光通信光源であると誤って検出してしまう誤検出を防ぐためには、可視光通信光源以外の他の光源もちらつきの少ない光源、例えば蛍光灯以外の、LED光源や白熱灯等であることが好ましい。可視光通信光源を介して情報を送信するための構成等、可視光通信の技術については公知技術であるので詳細な説明は省略する。
【0021】
撮影装置1は、第一撮影部100、第二撮影部101、光源位置検出部102、情報取得部103、出力部104、第一レンズ200、第二レンズ201、ビームスプリッタ202を備えている。
【0022】
第一撮影部100は、第一撮像素子1001および第一画像処理手段1002を備えている。
【0023】
第二撮影部101は、第二撮像素子1011および第二画像処理手段1012を備えている。
【0024】
光源位置検出部102は、光源検出手段1021および光源選択手段1022を備えている。
【0025】
情報取得部103は、入射位置情報取得手段1031、選択透過手段1032、受光手段1033、情報取得手段1034、および第三レンズ203を備えている。
【0026】
選択透過手段1032は、液晶パネル10321および遮光制御手段10322を備えている。
【0027】
第一レンズ200は、被写体から発光される光や被写体で反射される光を集光して撮影装置1内の第一撮影部100に入射させるための集光手段である。ここでの被写体とは、具体的には、ユーザ等が撮影により画像を取得しようとする撮影対象である。第一レンズ200により集光された光は、ここでは第一撮影部100に入射される。
【0028】
第一撮影部100は、被写体を撮影して画像を取得する。具体的には、第一撮影部100は、第一レンズ200を介して、被写体を撮影して、被写体を撮影した画像の情報を取得する。第一撮影部100が取得した画像を、この実施の形態においては、第一撮影画像と呼ぶ。第一撮影部100が取得する第一撮影画像は、カラー画像であっても良いし、グレースケール画像等であってもよい。また、第一撮影部100は、静止画像を撮影しても良いし、複数のフレームにより構成される動画像である画像を撮影しても良い。この実施の形態において述べる動画像は、時系列に沿って連続して撮影された複数の静止画も含む概念である。この実施の形態においては、特に、第一撮影部100が第一撮像素子1001および第一画像処理手段1002を備えている場合を例に挙げて第一撮影部100の構成を説明する。第一撮影部100は、通常、撮像素子やGPU(Graphics Processing Unit)やMPUやメモリ等から実現され得る。第一撮影部100の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0029】
第一撮像素子1001は、入射された光に応じた電気信号を出力する。第一撮像素子1001は、複数の受光素子(図示せず)を配列して構成した素子である。第一撮像素子1001は、具体的には、いわゆるイメージセンサである。第一撮像素子1001は、例えば、CCDまたはCMOS等である。第一撮像素子1001は、入射された光を光の強度に応じた電気信号に変換して、入射された光の強度の変化に応じて波形が変化する電気信号を出力する。具体的には、第一撮像素子1001を構成する各受光素子は、それぞれに入射された光の強度に応じた電気信号を出力し、この結果、第一撮像素子1001は、当該撮像素子の受光面上の入射された光の強度の分布に応じた電気信号を出力する。通常、第一撮像素子1001は、所望の領域の受光素子が、受光した光に応じて得られる電気信号だけを取り出すことが可能である。本実施の形態においては、被写体から発光される光や被写体で反射される光が第一レンズ200により集光され、第一撮像素子1001に入射される。第一撮像素子1001の入射面には、通常、RGB等のカラーフィルタが設けられており、カラーフィルタにより、各受光素子に入射される光の色を選択するようにすることで、最終的にカラー画像が構成可能となっている。ただし、カラーフィルタは、第一撮像素子1001の構造や光源検出の際の必要に応じて省略しても良い。また、カラーフィルタを特定の波長の光だけを透過させるフィルタに変更しても良い。
【0030】
第一画像処理手段1002は、第一撮像素子1001が出力する電気信号を受け付けて、被写体の画像を構成する。具体的には、第一撮像素子1001が出力する電気信号を復調し、デジタル信号等に変換して被写体の画像の情報を構成する。第一画像処理手段1002が第一撮影画像の情報を構成する処理は、公知技術であるので、詳細な説明は省略する。第一画像処理手段1002が構成する画像は、例えば一以上の静止画像や、複数フレームの画像を備えた動画像である。第一画像処理手段1002の構成する画像のファイル形式等は問わない。第一画像処理手段1002は、構成した画像の情報を、例えば、図示しないメモリ等の記憶媒体等に一時記憶する。第一画像処理手段1002は、例えばDSP(Digital Signal Processor)やGPUやメモリ等から実現され得る。第一画像処理手段1002の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0031】
第二レンズ201は、可視光通信に用いられる光源を含む1以上の光源から発光される光を集光して撮影装置1内に入射させるための集光手段である。具体的には、第二レンズ201により集光された光は、第二撮影部101に入射される。第二レンズ201の代わりに、凹面鏡等の他の集光手段等を備えていても良い。なお、第二レンズ201は、第一レンズ200の光軸をユーザが撮影対象に向けた状態で、その光軸が、光源の配置されている方向、例えば、通常、光源が配置される天井方向を向くように撮影装置1内に設置しておくことが好ましい。
【0032】
ビームスプリッタ202は、第二レンズ201を経て入射される光を透過させて第二撮影部101に入射させ、さらに、入射される光を反射させて後述する情報取得部103に入射させる。具体的には、ビームスプリッタ202は、透過させた光を第二撮像素子1011に入射させる。また、ビームスプリッタ202は、反射させた光を、後述する情報取得部103の選択透過手段1032、より具体的には液晶パネル10321上に入力させる。ここではハーフミラーもビームスプリッタ202の一つと考える。なお、本実施の形態においては、第二レンズ201を経て入射される光を、第二撮影部101と、情報取得部103との両方に、同時、または切り替えて入射させることが可能な構造を備えていれば、ビームスプリッタ202以外の構成を備えていても良い。例えば、いわゆる一眼レフカメラ等に利用されている跳ね上げ式のミラーをビームスプリッタ202の代わりに設けて、このミラーの跳ね上げのタイミングを制御することで、第二レンズ201を経て入射される光を、第二撮影部101と、情報取得部103との両方に、切り替えて入射させるようにしても良い。また、第二撮影部101と情報取得部103と第二レンズ201との位置関係を相対的に移動させて、第二レンズ201の光軸上に、第二撮影部101と情報取得部103とを切り替えて配置できるようにしても良い。
【0033】
第二撮影部101は、可視光通信を行う光源である可視光通信光源を含む1以上の光源を撮影して画像を取得する。第二撮影部101が撮影した取得した画像を、ここでは、第二撮影画像と呼ぶ。第二撮影部101は、第二レンズ201を介して、可視光通信光源を含む1以上の光源を撮影して、1以上の光源を撮影した画像の情報を取得する。なお、可視光通信光源以外の光源とは、光を利用して情報が送信されない通常の照明等の光源である。第二撮影画像は、後述する光源位置検出部102において可視光通信を行う光源の位置検出が可能な画像であれば、カラー画像であっても良いし、2以上の階調の画像、例えばグレースケール画像や、画像の輝度だけを表す画像等であってもよい。第二撮影部101は、静止画像を撮影しても良いし、複数のフレームにより構成される動画像である撮影画像を撮影しても良い。この実施の形態においては、特に、第二撮影部101が第二撮像素子1011および第二画像処理手段1012を備えている場合を例に挙げて第二撮影部101の構成を説明する。第二撮影部101は、通常、撮像素子やGPU(Graphics Processing Unit)やMPUやメモリ等から実現され得る。第二撮影部101の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0034】
第二撮像素子1011は、入射された光に応じた電気信号を出力する。第二撮像素子1011の構成や処理等は、上述した第一撮像素子1001と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。なお、本実施の形態においては、可視光通信光源が発光する光等が、第二レンズ201等により集光され、第二撮像素子1011に入射される。
【0035】
第二画像処理手段1012は、第二撮像素子1011が出力する電気信号を受け付けて、第二撮影画像を構成する。第二画像処理手段1012の構成や処理等は、上述した第一画像処理手段1002の構成と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0036】
光源位置検出部102は、第二撮影部101が取得した画像である第二撮影画像内において可視光通信光源を検出する。そして検出した可視光通信光源の位置の情報である位置情報を取得する。ここで述べる可視光通信光源の位置とは、第二撮影画像内の可視光通信光源の画像に含まれる全てあるいは一部の画素の位置や、第二撮影画像内の可視光通信光源の画像が存在する領域の中心点の位置や、領域の輪郭の位置や、各コーナー等の領域を代表する位置等である。光源位置検出部102が取得する位置情報とは、例えば、検出した可視光通信光源の位置を示す第二撮影画像内の座標の情報である。この座標情報の単位等は、例えば、画素単位や、撮影画像の縦や横の長さに対する相対的な値等である。また、第二撮影画像内の可視光通信光源の画素を得るために利用した電気信号の出力元となる第二撮像素子1011内の受光素子(図示せず)の位置を示す情報、例えば座標の情報であっても良い。
【0037】
光源位置検出部102は、例えば、第二撮影画像内において可視光通信光源も含めた全ての光源の位置を検出する。そして、検出した各光源が、光の強度が変動する光源であるか否かを判断し、光の強度が変動する光源である場合、検出した光源を可視光通信光源と判断し、検出した光源の位置を示す情報を、可視光通信光源の位置情報として取得する。なお、光源位置検出部102は、上記以外の他の方法により可視光通信光源を検出しても良い。例えば、可視光通信光源が他の光源とは異なる、予め指定された色の光を発光するようにしておき、第二撮影画像内において、この色に近い画素が存在する領域を検索し、検索された領域を示す位置を、可視光通信光源の領域の位置として検出するようにしても良い。予め指定された色の光とは、特定の波長の色が除外された光も含む。また、可視光通信光源の表面やその近傍に、予め形状や色等が指定されている、可視光通信光源であることを示すマーカーを予め設けておき、パターンマッチング等によりこの指定された形状にマッチングする形状を検出する処理を第二撮影画像内において実行し、マッチする画像、もしくはその近傍の輝度が高い画素が存在する領域を、可視光通信光源として検出しても良い。このマーカーは例えば赤色LED等の検出しやすい色のマーカーであることが好ましい。あるいは、可視光通信光源の形状や配列等を予め指定しておくようにし、パターンマッチング等によりこの指定された形状や配列にマッチングする形状を第二撮影画像内において検出し、マッチする形状の領域を、可視光通信光源であると判断しても良い。なお、可視光通信光源が光の完全なon、offにより可視光通信を行うものである場合においては、可視光通信光源の位置の検出に用いる第二撮影画像として動画像を用いる場合、必ずしも第二撮影画像の全てのフレームに可視光通信光源の画像が含まれるとは限らないため、1フレームの画像に対して上記のような可視光通信光源の検出を行っても、必ずしも確実に可視光通信光源を検出できるとは限らない。したがって、複数のフレームについてそれぞれ上記のような色や形状による可視光通信光源の検出を行い、一回以上、可視光通信光源が検出された位置の情報全てを、可視光通信光源の位置情報として取得することが好ましい。即ち複数のフレーム画像のそれぞれから取得した可視光通信光源の位置情報の論理和を求めることが好ましい。あるいは、予め動画像の複数フレームの画像を合成した画像から可視光通信光源の位置情報を取得しても良い。また、第二撮影画像として静止画像を用いる場合、可視光通信の光源のon、offの周期よりも十分に長い露光時間で撮影した静止画像を用いることが好ましい。なお、光源位置検出部102は、第二撮影画像内の可視光通信光源の画像の位置情報を、継続的に繰り返し取得して、位置情報を常に最新の情報に更新することが好ましい。このようにすることで、撮影装置1の位置が移動等により変更しても、常に正確な可視光通信光源の位置情報を取得することが可能となる。光源位置検出部102は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。光源位置検出部102の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0038】
本実施の形態においては、特に、光源位置検出部102が光源検出手段1021と光源選択手段1022とを有しており、これらを用いて第二撮影画像から、可視光通信光源の位置情報を取得する場合について例に挙げて説明する。
【0039】
なお、ここでは、一例として、可視光通信光源からは、可視光通信で送信する対象となる情報である送信対象情報と、可視光通信光源の位置を検出するために用いられる信号であるマーカー信号とを重畳した情報が送信されているものとする。ここで述べる送信対象情報は、例えば、第一撮影部100が撮影対象とする被写体に関する情報である。具体的には、送信対象情報は、被写体に関するどのような情報であっても良く、画像データや、音声データや、テキストデータや、実行ファイル等、どのような情報であっても良い。送信対象情報は、例えば、被写体についての名称や、概要や詳細な説明、仕様、機能、動作、特徴等についての情報である。また、被写体に関連するイメージの情報や、予想図等の情報であっても良い。被写体は、物体や風景等、どのようなものでも良い。マーカー信号とは、所定の周波数の信号であって、所定のパターンで値が変動する信号である。マーカー周波数は、通常は、所定の周期で所定のパターンが繰り返される二値のデータである。マーカー信号の周波数をここでは、マーカー周波数と呼ぶ。マーカー周波数は、第二撮像素子1011でも情報を取得することが可能な周波数であるとする。一方、可視光通信で送信される送信対象情報は、後述する受光手段1033が受光可能な周波数であれば第二撮像素子1011が受信可能な周波数よりも高い周波数の情報であっても良い。また、ここでは、可視光通信光源から出力される光は、光の強度の変動により情報を送信するものであり、情報の送信の際には、通常は点灯した状態であるものとする。
【0040】
光源検出手段1021は、第二撮影部101が取得した画像である第二撮影画像内において光源を検出する。ここで検出する光源は、可視光通信光源および可視光通信光源以外の光源も含めた光源である。具体的には、光源検出手段1021は、第二撮像素子1011が撮影した第二撮影画像から、輝度の高い領域を検出する。第二撮影画像がカラー画像である場合、ここで述べる輝度は、特定の色や色成分についての輝度、例えば青色の輝度であってもよい。また、特定の範囲の色の領域を検出しても良い。このようにして検出した領域が、第二撮影画像内の可視光通信の光源も含めた全ての光源と判断した領域である。例えば、光源検出手段1021は、第二撮影画像内の輝度の高い画素、例えば閾値以上の輝度値の画素が、予め指定されている画素数以上隣接して存在している領域を、光源であると判断しても良い。なお、光源検出手段1021は他の方法により光源の位置を検出しても良い。例えば、予め指定した色の領域、例えば光源が発光する光の色が予め分かっている場合、この色を指定しておくことで、第二撮影画像内のこの色に近い画素が存在する領域を光源であると判断することが可能である。あるいは、光源の形状が予め特定できる場合、光源の形状をパターンマッチングにより第二撮影画像内から光源を検出しても良い。光源検出手段1021は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。光源検出手段1021の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0041】
光源選択手段1022は、光源検出手段1021が検出した光源のうちの、第二撮影画像内における可視光通信光源を選択し、当該選択した可視光通信光源の位置情報を取得する。通常、可視光通信光源は、可視光通信を行うために光の強度が短時間の間に変動するが、他の光源は、光の強度の変動がほとんどない場合が多い。従って、可視光通信光源以外の光源が、LED光源等の光の強度が経時的に変動していない光源であるとすると、第二撮影画像内に撮影されている光源のうちの光の強度が変動する光源が可視光通信光源となる。このため、光源選択手段1022は、例えば、光源検出手段1021が検出した光源の画像のうちの、光の強度が経時的に変動する光源の画像である可視光通信光源の画像の位置情報を取得してもよい。
【0042】
ここで、CCDやCMOS等のイメージセンサである第二撮像素子1011の応答速度は、フォトディテクタ等と比べて遅く、第二撮像素子1011が出力する電気信号から検出可能な電気信号の周波数は現状では100KHz程度が最高であり、応答速度の速いフォトディテクタ等を用いた場合のように100MHz程度の周波数の電気信号の変動を検出することはできない。従って、可視光通信の広帯域化を図るために、高い周波数で変調した送信対象情報を可視光通信で送信する場合においては、第二画像処理手段1012を用いて、送信対象情報だけを送信するための可視光通信の光から、光の強度の変動を検出することは困難である。このため、周波数が比較的に低い上述したマーカー信号を、可視光通信で送信する情報に重畳して、可視光通信光源から送信するようにしている。このマーカー信号は、応答速度の遅い第二撮像素子1011が出力する電気信号からでも検出可能である。このため、ここでは、光源選択手段1022は、各光源から送信された光に応じて第二撮像素子1011が出力する電気信号からマーカー周波数の信号、即ちマーカー信号と同じ周波数の信号を分離して取り出し、この信号が値の変動しているマーカー信号であるか否かを判断することで、光源がマーカー信号を重畳した情報を可視光通信で送信する可視光通信光源であるか否かを判断する。
【0043】
具体的には、光源選択手段1022は、光源検出手段1021が光源であると判断した領域のうちの一の領域に対応する第二撮像素子1011内の領域に含まれる受光素子(図示せず)が、光の入射に応じて出力する電気信号を、所定時間だけ継続的に取得する。この第二撮像素子1011内の光源に対応した領域に含まれる受光素子が出力する電気信号は、第二撮像素子1011を構成する複数の受光素子のうちの、光源に対応した領域に含まれる一以上の受光素子が出力する電気信号を加えた値等であっても良いし、複数の受光素子が出力する電気信号の平均値であっても良い。光源選択手段1022は、一の領域から継続的に取得した電気信号から、マーカー周波数の情報を取り出す。このとき、一の領域が可視光通信領域であれば、得られる電気信号は、上述したように送信対象情報と、マーカー信号とを重畳した情報の信号である。
【0044】
光源選択手段1022は、取り出したマーカー周波数の情報から、所定のサンプリング周期で、所定数の電圧の値を取得し、取得した電圧の値に変動が生じているか否かを判断する。例えば、取得した電圧の最大値と最小値との差が閾値以上であるか判断し、差が閾値以上であれば、変動が生じていると判断し、閾値より小さければ、変動が生じていないと判断する。変動が生じていると判断された場合、例えば、最大値と最小値との差が閾値以上である場合、一の領域から取得した電気信号にマーカー信号が含まれていると考えることができるため、一の領域が、可視光通信の光源であると判断する。また、逆に、変動が生じていない場合、光の強度の変化しないその他の光源であると判断する。そして、同様の処理を、光源検出手段1021が光源であると判断した他の領域についても行うことで、第二撮影画像に撮影された各光源が可視光通信光源であるか否かを判断することができる。そして、光源選択手段1022は、第二撮影画像内の可視光通信光源であると判断された光源の位置を示す情報を、可視光通信光源の位置情報として取得する。なお、第二撮影画像内の、可視光通信光源であると判断された光源の位置を示す情報を、可視光通信光源の位置情報として取得する代わりに、第二撮像素子1011における、可視光通信光源であると判断された光源から入射される光を受信する領域の位置を示す情報を、可視光通信光源の位置情報として取得するようにしてもよい。
【0045】
なお、マーカー信号を所定回数のサンプリングにより確実に検出できるようにするためには、マーカー信号の周波数およびパターンを例えば以下のようなマーカー信号とサンプリング周期との関係に基づいて決定しても良い。
【0046】
図4は、マーカー信号とサンプリング周期との関係を示す模式図である。図において、サンプリング周期41は、サンプリングを行うタイミングを示す。ここでは、一定の時間間隔でサンプリングを行っている。マーカー信号42a〜42jは、それぞれ「H」と「L」の二値の値を有する信号であるとする。ここでは、「H」を斜線で示し、「L」は、無地で示している。ここでは、サンプリング周期41が示すサンプリング間隔を「1」として、マーカー信号42a〜42jの周期と、マーカー信号42a〜42jのパターンである二値の値が出現する期間の比とを表している。例えば、マーカー信号42aは、周波数がサンプリング周期41の1/3で、「H」の期間が1/3,「L」の期間が2/3である信号である。また、マーカー信号42bは、周波数がサンプリング周期41の1/3で、「H」の期間が1/3,「L」の期間が1/3である信号である。また、マーカー信号42cは、周波数がサンプリング周期41の1/2で、「H」の期間が1/2,「L」の期間が1である信号である。
【0047】
例えば、マーカー信号42aでは、サンプリング周期41によりサンプリングした場合、例えば「H」のみ、といったように、常に一方のデータのみが検出される。このため、マーカー信号42aを用いた場合、値の変動する信号であるマーカー信号を検出することができない。逆に、マーカー信号42bでは、サンプリング周期41によりサンプリングした場合、「H」と「L」の信号が交互に検出される。このため、マーカー信号42aを用いた場合、マーカー周波数で取り出した信号が、値が「H」と「L」とに変動する信号である場合、マーカー信号を検出したこととなる。このため、光源位置検出部102において、可視光通信光源であるか否かの判断が可能となる。なお、マーカー信号を所定回数のサンプリングにより確実に検出できるようにするためには、サンプリング周期を変動させるようにしても良い。光源選択手段1022は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。光源選択手段1022の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0048】
なお、第二撮影部101が撮影する画像が複数のフレーム画像により構成される動画像である場合、まず、光源検出手段1021は、第二撮像素子1011が撮影した第二撮影画像の一のフレーム画像から、輝度の高い領域を検出し、その後の複数のフレーム画像について、検出した輝度の高い領域別に取得した輝度値に、予め指定した閾値以上の変動が生じているか否かを判断して、変動が生じていた場合、一の領域が、光の強度が変化する可視光通信の光源であると判断してもよい。なお、このようにフレーム画像から可視光通信光源の位置を検出する場合、上記と同様に、複数のフレーム画像を用いて確実に可視光通信光源の輝度の変化が検出できるように、マーカー信号の値が変化するパターンおよび周波数は、第二撮影画像のフレームレート等に応じて設定しておく必要がある。この場合、フレームレートが上述したサンプリングのレートであると考えても良い。
【0049】
情報取得部103は、光源位置検出部102が取得した可視光通信光源の位置情報から、可視光通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得し、この通信光入射位置情報が示す位置において可視光通信光源から可視光通信により送信される情報である送信対象情報を取得する。具体的には、情報取得部103は、第二レンズ201を経た光が情報取得部103に入射される領域と、第二レンズ201を経た光を撮影した撮影画像との位置の対応関係を示す情報を予め記憶媒体等に有しており、この対応関係を示す情報を用いて、光源位置検出部102が取得した撮影画像内の可視光通信光源の位置情報に対応する、情報取得部103の第二レンズ201を経た光が入射される領域上の位置の情報を取得する。そして、この取得した位置に入射される光のみを選択的に受光し、受光した光から送信対象情報を取得する。情報取得部103の第二レンズ201を経た光が入射される領域とは、具体的には、後述する液晶パネル10321上における光が入射される領域である。また、情報取得部103は、例えば、光源位置検出部102が可視光通信光源の位置情報を取得するごと、あるいは位置情報が変化するごとに、可視光通信光源から出力される光が入射される位置を示す情報である通信光入射位置情報を取得し、当該通信光入射位置情報が示す位置において可視光通信光源から送信される送信対象情報を取得する。
【0050】
なお、情報取得部103は、撮影時のタイムリーな情報を可視光通信で取得するためには、第一撮影部100により行われる撮影と同期して可視光通信光源から可視光通信により送信される送信対象情報を取得するようにすることが好ましい。ここで述べる撮影と同期して取得するということは、撮影時、あるいは、撮影が行われた時点の前後のタイミングに送信されている情報を取得することを意味する。具体的には、情報取得部103は、第一撮影部100により撮影が行われる時期に可視光通信により送信される可視光通信情報の始点と終点とを認識し、当該認識した始点から終点までの範囲の可視光通信情報を、撮影と同期して送信される送信対象情報と判断して取得する。ここで述べる時期とは撮影時および撮影の前後の時期である。ここでの始点あるいは終点は、撮影が行われた時刻あるいはその前後に可視光通信から受信した情報に含まれる、一の情報の始点を示す情報、例えば開始コードや、一の情報の終点を示す情報、例えば終了コードである。例えば、情報取得部103は、可視光通信で送信される情報のうちの、撮影時に最も近い時刻に出現した始点を示す情報から、次に出現する終点を示す情報までの範囲の情報を取得する。この取得した情報が撮影と同期して取得された情報である。
【0051】
なお、光源位置検出部102が、二以上の可視光通信光源に対応する通信光入射位置情報を取得した場合においては、情報取得部103は図示しない受付部等から、二以上の可視光通信光源の位置情報のうちのいずれか一つを選択させる指示である選択指示を受け付け、当該選択指示により指定される可視光通信光源の位置情報に対応する通信光入射位置情報を取得し、通信光入射位置情報が示す位置において可視光通信光源から可視光通信により送信される送信対象情報を取得するようにしてもよい。また、第二撮影画像内において最も面積の大きい可視光通信光源の位置情報に対応する通信光入射位置情報を取得するようにしても良い。あるいは、二以上の可視光通信光源に対応する通信光入射位置が示す二以上の位置において、特定又は不特定の所定のタイミング等で交互に送信対象情報を取得するようにしても良い。
【0052】
ここでは、情報取得部103が、入射位置情報取得手段1031、選択透過手段1032、第三レンズ203、受光手段1033、情報取得手段1034を有しており、これらを用いて、可視光通信光源から送信される光を選択的に受光して、可視光通信光源から送信される送信対象情報を取得する処理について、以下に、説明する。
【0053】
入射位置情報取得手段1031は、光源位置検出部102が取得した可視光通信光源の位置情報から、情報取得部103の可視光通信光源から出力される光が入射される領域における、可視光通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得する。具体的には、第二撮影部101が撮影した第二撮影画像と、情報取得部103における第二レンズ201を経た光が入射される領域の形状とが相似の関係にあり、両者の座標軸が、第二レンズ201を経て入射される像に対して同じ方向となるよう設定されている場合、第二撮影画像と光が入射される領域との間の相似比を用いて、第二撮影画像の可視光通信光源の座標情報である位置情報から、情報取得部103における第二レンズ201を経た光が入射される領域内における可視光通信光源からの光が入射される位置の座標情報である通信光入射位置情報を取得する。例えば、位置情報が座標情報であるとすると、相似比が1対1である場合、入射位置情報取得手段1031は、光源位置検出部102が取得した第二撮影画像内の可視光通信光源の座標情報を、そのまま情報取得部103における光が入射される領域のうちの入射位置の情報である座標情報として取得する。また、第二撮影画像と、光が入射される領域との相似比が2対1の場合、第二撮影画像内の可視光通信光源の座標情報のx軸およびy軸の値を、それぞれ二分の一とした座標情報を、情報取得部103における光が入射される領域のうちの入射位置の情報である座標情報として取得する。即ち、撮影画像と、光が入射される領域との相似比がn(nは任意の正の数)対1の場合、撮影画像内の可視光通信光源の座標情報のx軸およびy軸の値を、それぞれn分の一とした座標情報を、情報取得部103における光が入射される領域のうちの入射位置の情報である座標情報として取得する。また、予め、第二撮影画像内の一以上の画素と、情報取得部103における光が入射される領域の位置を示す情報、例えば座標情報とを対応付けた情報を管理しておき、この対応付けた情報から、第二撮影画像内の可視光通信光源が検出された画素に対応した情報取得部103における光が入射される領域内の位置を示す情報を通信光入射位置情報として取得するようにしても良い。なお、本実施の形態においては、後述するように、情報取得部103の第二レンズ201を経た光が入射される領域が、液晶パネル10321である場合を例に挙げて説明する。このため、通信光入射位置情報として、液晶パネ10321内の座標情報を用いる代わりに、液晶パネル10321内の画素(図示せず)を特定する情報、例えば画素のIDや番号等を用いても良い。例えば、予め、第二撮影画像内の一以上の画素と、液晶パネル10321の一以上の画素とを対応付けた情報を管理しておき、この対応付けた情報から、第二撮影画像内の可視光通信光源が検出された画素に対応した液晶パネル10321の画素を指定する情報を取得しても良い。なお、第二撮影部101が撮影した第二撮影画像と、情報取得部103における第二レンズ201を経た光が入射される領域の形状とが、完全に相似でない場合、その形状の違いに応じて、取得する位置情報を補正すればよい。なお、光源位置検出部102が取得した可視光通信光源の位置情報が、例えば、第二撮影画像内の可視光通信光源の中心位置の位置情報等の、可視光通信光源の一部の位置情報である場合、入射位置情報取得手段1031は、情報取得部103における光が入射される領域内の、この位置情報に対応する位置の周囲の領域も含めた領域を、通信光入射位置に設定するようにしても良い。入射位置情報取得手段1031は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。入射位置情報取得手段1031の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0054】
選択透過手段1032は、第二レンズ201を経て入射される光のうちの、入射位置情報取得手段1031が取得した通信光入射位置情報が示す位置に入射される光のみを選択的に透過させる。具体的には、選択透過手段1032は、第二レンズ201を経た光が入射される領域内の任意の領域においてのみ光を透過可能な領域を構成可能なフィルタや絞り等を有するようにし、このフィルタや絞りを制御して、入射位置情報取得手段1031が取得した入射位置の情報が示す位置にのみ光を透過可能な領域を構成する。ここでは、選択透過手段1032が液晶パネル10321と遮光制御手段10322とを有しており、上記の処理を、これらを用いて行う場合について説明する。
【0055】
液晶パネル10321は、複数配列した電極により液晶に電圧を加えることで、液晶の配向を変更して、電極が設けられたセグメント毎に光を透過させるか否かを制御することで、光が透過する領域の形状を制御可能なものである。ここでは、例えば、セグメントが格子状に配列されている液晶パネルを用いている。このセグメントをここでは画素と呼んでいる。液晶パネル10321は、RGBカラー等のカラーの液晶パネルであってもよいし、白黒等の二値や、グレースケールの液晶パネルであっても良い。液晶パネル10321は光を透過可能な色と、透過させない色の二つの色とを表示可能なものであれば良く、表示可能な階調数は二以上であればよい。液晶パネル10321としてカラーの液晶パネルを用いることで、光を透過させる領域の色を任意の色、例えば青色等に設定することが可能である。このようにすることで、可視光通信光源からの光のうちの任意の色のみ、例えば青色のみを透過させることが可能となる。液晶パネル10321は、第二レンズ201を経た光が入射される位置に配置されている。
【0056】
遮光制御手段10322は、液晶パネル10321の、入射位置情報取得手段1031が取得した入射位置の情報が示す入射位置以外の領域が、光を遮る領域となるよう、液晶パネル10321を制御する。この場合、入射位置情報取得手段1031が取得する入射位置情報は、液晶パネル10321の一以上の画素を指定可能な情報であることが好ましい。具体的には、液晶パネル10321の各画素を制御する制御信号を液晶パネル10321に出力して、入射位置情報取得手段1031が取得した通信光入射位置に対応する液晶パネル10321の画素が光を透過可能な画素とし、その他の領域の画素を光を遮る画素となるよう、液晶パネル10321を制御する。これにより第二レンズ201を経て液晶パネル10321に入射された光のうちの、通信光入射位置に入力された光のみ、即ち可視光通信光源からの光のみが、液晶パネル10321を透過することとなる。透過可能な画素とは、可視光通信からの光が透過可能な画素のことである。透過可能な画素は、例えば、透明や半透明等とした画素であっても良いし、特定の色の光のみを透過させる色の画素であっても良い。例えば、液晶パネル10321がカラー液晶パネルである場合、液晶パネル10321の、入射位置情報取得手段1031が取得した通信光入射位置に対応する画素を、青色の画素とし、その他の領域を黒色等にすることで、通信光入射位置に対応する画素の位置から青色の光だけを選択的に透過させることができる。遮光制御手段10322は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。遮光制御手段10322の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0057】
第三レンズ203は、選択透過手段1032、具体的には液晶パネル10321を透過した光を集光して、受光手段1033に入射させるための集光手段である。第三レンズ203は、選択透過手段1032、具体的には液晶パネル10321のどの位置を透過した光も、受光手段1033に入射されるように設置されている必要がある。第三レンズ203の代わりに、凹面鏡等の他の集光手段等を備えていても良い。また、受光手段1033のサイズが十分大きい場合等のように、選択透過手段1032を透過した光を、集光することなく受光手段1033に入射させることができる場合、第三レンズ203は省略可能である。
【0058】
受光手段1033は、入射位置の情報が示す入射位置に入射される光を受光して電気信号に変換する。具体的には、選択透過手段1032、具体的には液晶パネル10321により選択的に取り出された光が、第三レンズ203により集光されて、受光手段1033に入射される。受光手段1033はこのようにして入射される光の強度を電気信号に変換する。受光手段1033は、応答速度の速い受光素子、具体的にはフォトディテクタである。受光手段1033は、一つのフォトディテクタとして機能すれば、複数のフォトディテクタにより構成されていても良い。受光手段1033として一つのフォトディテクタを用いることで、高速に光を電気信号に変換でき、高速に変動する可視光通信の光を精度良く受信することができる。
【0059】
情報取得手段1034は、受光手段1033が変換した電気信号から、可視光通信で送信された情報を取得する。この情報が送信対象情報である。情報取得手段1034は、例えば、受光手段1033が変換した電気信号を予め指定された所定の周波数で復調して情報を取り出す。また、取り出した情報に対して適宜AD変換等を行うようにしても良い。また、情報取得手段1034は、上述したように、第一撮影部100により行われる撮影と同期して可視光通信光源から可視光通信により送信される送信対象情報を取得するようにすることが好ましい。具体的には、情報取得手段1034は、第一撮影部100により撮影が行われる時期に可視光通信により送信される送信対象情報の始点と終点とを認識し、当該認識した始点から終点までの範囲の送信対象情報を、撮影と同期して送信される送信対象情報と判断して取得することが好ましい。情報取得手段1034の構成等は、通常の可視光通信システムの受信端末に用いられている情報取得手段等と同様であるので、詳細な説明は省略する。情報取得手段1034は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。情報取得手段1034の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0060】
出力部104は、第一撮影部100が取得した画像である第一撮影画像と、情報取得部103が取得した送信対象情報とを出力する。具体的には、出力部104は、第一撮影部100が取得した第一撮影画像と、情報取得部103が取得した送信対象情報とを対応付けて出力する。ここでの対応付けとは、対応付けさえ判断可能であれば、第一撮影画像と、取得した送信対象情報とを対にした情報を出力することであっても良いし、第一撮影画像と、取得した送信対象情報との対応関係を示す管理情報とともに、第一撮影画像と取得した送信対象情報とを出力することであっても良い。また、第一撮影画像と、取得した送信対象情報とを組み合わせた情報、例えば、合成した画像情報等を出力しても良い。情報取得部103が取得した送信対象情報は、可視光通信光源から可視光通信により送信される送信対象情報である。この送信対象情報は、具体的には、第一撮影部100が撮影の対象とする被写体に関する情報である。なお、情報取得部103が、上述したように、第一撮影部100により行われる撮影と同期して可視光通信光源から可視光通信により送信される送信対象情報を取得する場合、出力部104は、第一撮影部100が取得した第一撮影画像と、当該第一撮影画像の撮影時に同期して情報取得部103が取得した情報とを対応付けて出力するようにすることが好ましい。これにより、撮影時、あるいは撮影の前後に可視光通信により送信されていた送信対象情報を、タイムリーに出力することができる。例えば、可視光通信により、同じ被写体に対して時間帯別に異なる情報が送信されていた場合、撮影した時刻に送信されていた送信対象情報を取得して出力することができる。ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラム等への処理結果の引渡し等を含む概念である。出力部104は、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部104は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0061】
次に、本実施の形態における撮影装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。ここでは、可視光通信光源から、周波数の異なるマーカー信号と、可視光通信の対象となる情報と、を重畳した情報が、可視光通信により送信される場合を例に挙げて説明する。可視光通信の対象となる情報は、第一撮影部100による撮影の対象についての情報である。
【0062】
(ステップS201)第二撮影部101は、画像を撮影して、第二撮影画像を取得する。第二撮影画像は、静止画像であっても良いし、複数のフレーム画像により構成される動画像であっても良い。
【0063】
(ステップS202)光源位置検出部102は、ステップS201において取得した第二撮影画像内における可視光通信光源の位置情報を取得する。この処理の詳細は後述する。
【0064】
(ステップS203)入射位置情報取得手段1031は、ステップS202において取得した可視光通信光源の位置情報に対応する通信光入射位置情報を取得する。具体的には、撮影画像と液晶パネルの対応関係を示す情報を用いて、撮影画像における可視光通信光源の位置に対応する液晶パネル10321上の位置の情報を、可視光通信光源の位置情報から取得する。
【0065】
(ステップS204)遮光制御手段10322は、ステップS203において取得した通信光入射位置情報を用いて液晶パネル10321を制御して、液晶パネル10321の通信光入射位置情報が示す位置の画素のみを光が透過可能な状態として、その他の領域の画素を光を遮る状態とする。例えば、通信光入射位置情報が示す領域のみが透過領域で、その他の領域が光を通さない黒色である画像を液晶パネル10321に表示させる。これにより、可視光通信光源から出力された光だけが、液晶パネル10321の通信光入射位置情報が示す位置の画素により構成される領域を透過し、その他の光は液晶パネル10321で遮られる。
【0066】
(ステップS205)情報取得手段1034は、液晶パネル10321を透過した光を受光した受光手段1033が出力する電気信号から、可視光通信により送信された情報の取得を開始する。取得した情報は、図示しない遅延バッファやメモリ等の記憶媒体等に一時記憶する。なお、取得から一定あるいは不定の所定の時間が経過した情報は破棄して良い。
【0067】
(ステップS206)撮影装置1は、第一撮影部100による画像の撮影を行う指示を受け付けたか否かを判断する。例えば、第一撮影部100は、ユーザによる図示しないシャッターボタンを押す操作等の、撮影を行うトリガーを受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS207に進み、受け付けていない場合、ステップS210に進む。
【0068】
(ステップS207)第一撮影部100は、画像を撮影して、第一撮影画像を取得する。第一撮影画像は、静止画像であっても良いし、複数のフレーム画像により構成される動画像であっても良い。
【0069】
(ステップS208)情報取得部103は、第一撮影部により行われる撮影と同期して光無線通信により送信される情報を取得する。具体的には、ステップS205において、記憶媒体等に一時記憶した情報の中から、予め指定されている一の情報の始点を示す情報、例えば開始コード等を検出し、当該開始コードが検出された位置からの情報の取得を開始する。そして、可視光通信により送信される情報のうちの、次に予め指定されている終点を示す情報、例えば終了コードが検出されるまでの情報を取得する。なお、ステップS205において一時記憶した情報内に、始点を示す情報が含まれない場合、新たに受信される情報から始点を示す情報を検出し、始点を示す情報が検出された位置からの情報の取得を行えばよい。取得した情報は、図示しないメモリ等の記憶媒体等に蓄積される。
【0070】
(ステップS209)出力部104は、ステップS207において取得した第一撮影画像と、ステップS208において取得した撮影と同期した情報とを出力する。例えば、これらの情報を対応付けて、図示しないメモリ等の記憶媒体等に蓄積する。
【0071】
(ステップS210)情報取得部103は、可視光通信により送信される情報の受信を中止するか否かを判断する。どのようなトリガーに応じて出力を中止することを決定しても良い。例えば、図示しない受付部等から受信を中止する指示を受け付けた場合に、受信を中止することを決定しても良いし、撮影装置1の電源をオフする指示等を受け付けた場合や、操作が行われない時間が所定の時間経過して撮影装置1が待機状態となる場合に、受信を中止することを判断してもよい。受信を中止する場合、処理を終了し、中止しない場合、ステップS201に戻る。
【0072】
なお、ステップS208において受信を中止しないと判断した場合において、可視光通信光源の位置を取得してから予め指定した時間が経過するまでは、ステップS205に戻るようにして、同じ通信光入射位置情報が示す位置で送信対象情報の取得を繰り返し行うようにし、所定の時間が経過した場合に、ステップS201に戻って、可視光光源の位置を再度取得しなおすようにしても良い。
【0073】
また、ステップS210において受信を中止しないと判断した場合に、ステップS201に戻るようにしているが、この後の、ステップS201以降の処理中においても、ステップS205において開始した、情報取得部103が可視光通信で送信される情報を受信する処理を、並列的に行うようにしても良い。
【0074】
なお、ステップS202の直後に、入射位置情報取得手段1031が、ステップS202において複数の可視光通信光源の位置情報を取得したか否かを判断するようにしてもよい。そして、複数の可視光通信光源の位置情報を取得した場合、複数の可視光通信光源の中から、一の可視光通信光源の位置情報を選択する処理を行うようにし、この選択した可視光通信光源の位置情報に対応した通信光入射位置情報を取得するようにしても良い。可視光通信光源の位置情報の選択は、例えば、ユーザからの可視光通信光源の一つを選択する指示を受け付けるようにし、この指示に対応する可視光通信光源の位置情報を選択するようにしても良い。また、予め指定された規則に従って、いずれか一つの可視光通信光源の位置情報を選択するようにしてもよい。この規則は、どのような規則でも良く、例えば、ランダムに位置情報を選択しても良いし、撮影画像の中心により近い位置情報を選択しても良い。また、それぞれの位置情報から得られる光の強度が高い方を選択するようにしても良い。また、最もサイズの大きい可視光通信光源の位置情報を選択するようにしても良い。複数の可視光通信光源の位置情報を取得していない場合、ステップS203に進むようにすればよい。
【0075】
つぎに、図3のフローチャートを用いて、上述した第二撮影画像を利用して可視光通信光源の位置情報を取得する処理の詳細について説明する。この処理は、ステップS202の処理に相当する処理である。
【0076】
(ステップS301)光源検出手段1021は、上述したステップS201において取得した第二撮影画像において、光源を検出する。具体例を挙げると、通常、光源は、第二撮影画像内においては輝度値の高い画素により構成されるため、第二撮影画像を構成する各画素について、輝度値と、光源を構成する画素を判別するための閾値とを順次比較していく。そして、閾値以上の輝度値を有する画素を光源の画素であると判断する。光源の画素であると判断された画素が連続して存在する領域を一つの光源として順次検出していく。そしてこの光源を構成する各画素の座標情報を、例えば光源を識別する識別情報等と対応付けて、図示しない記憶媒体等に蓄積していく。この一の光源を構成する一以上の画素の座標情報の集合を、ここでは一の光源の位置を示す位置情報とする。なお、一の光源を構成する領域の中心座標や、重心座標や、輪郭を定義する座標等を、光源の位置情報としても良い。なお、光源の位置の検出は他の方法により行っても良く、例えば、光源の形状が予め決まっている場合、光源の形状についてパターンマッチングを行うことで検出するようにしても良い。なお、ここで用いる第二撮影画像は、静止画像や動画像内の1フレームの画像であっても良いし、動画像の複数フレームの画像を合成した画像等であっても良い。また、ここでは、第二撮影画像の輝度値を利用するようにしたが、第二撮影画像内の色等により光源を検出しても良いし、第二撮影画像内の特定のチャンネルの値、例えばRチャンネルや、Gチャンネルや、Bチャンネルの値を用いて、光源を検出しても良い。
【0077】
(ステップS302)光源選択手段1022は、カウンターqに1を代入する。
【0078】
(ステップS303)光源選択手段1022は、ステップS301において検出した光源に、q番目の光源が存在するか否かを判断する。ある場合、ステップS304に進み、ない場合、取得した可視光通信光源の位置の情報を、上位の処理にリターンする。
【0079】
(ステップS304)光源選択手段1022は、第二撮像素子1011の、q番目の光源に対応する位置において得られる電気信号を取得する。具体的には、光源選択手段1022は、第二撮像素子1011の、第二撮影画像内におけるq番目の光源の位置に対応する位置に配置されている一以上の受光素子から出力される電気信号を取得する。なお、第二撮像素子1011の各受光素子が出力する電気信号から第二撮影画像が作成されるため、第二撮影画像内の各画素の位置と、当該画素を作成するために用いられる電気信号を出力する一以上の受光素子の位置との対応関係は、予め指定されているため、この対応関係を示す情報を用いることで、q番目の光源を構成する画素に対応する受光素子の位置を取得することが可能である。なお、ここでは、撮影を行う場合とは異なり、第二撮像素子1011をスキャンせずに、第二撮像素子1011が出力する電気信号を継続的に取得する。これにより、q番目の光源から出力される光を連続した電気信号に変換することができる。
【0080】
(ステップS305)光源選択手段1022は、ステップS303から取得した電気信号から、マーカー信号の周波数であるマーカー周波数の信号を取得する。なお、電気信号から所定の周波数の信号を取り出す技術は公知技術であるので、ここでは説明を省略する。
【0081】
(ステップS306)光源選択手段1022は、ステップS305において取得した電気信号を、予め指定された所定の周期でサンプリング、即ち数値化する。
【0082】
(ステップS307)光源選択手段1022は、q番目の光源についてのステップS304の処理の開始から、所定時間が経過したか否かを判断する。この所定時間は、具体的には、マーカー信号の検出を行うための信号を、一つの光源から受信する期間を指定する情報である。所定の時間が経過した場合、ステップS308に進み、経過していない場合、ステップS303に戻る。なお、所定の時間だけ、第二撮像素子1011が出力する電気信号を受信した後、受信した電気信号に対してサンプリングを行うようにしても良い。
【0083】
(ステップS308)光源選択手段1022は、マーカー周波数で取得した信号が、マーカー信号であるか否かを検出する。ここでのマーカー信号の検出は、マーカー信号の特徴である信号の大きさが変化する信号を検出することを検出することと考えて良い。具体的には、光源選択手段1022は、ステップS306において、上述した所定の時間内にサンプリングにより取得した電気信号の強さの値が、変動しているか否かを判断し、変動している場合、マーカー信号であると判断し、変動していない場合、マーカー信号でないと判断する。なお、変動しているか否かは、どのように判断してもよく、例えば、所定の時間内にサンプリングした値の最大値と最小値との差が、予め設定した閾値より大きい場合変動していると判断しても良い。また、サンプリングした値に、予め設定した最大値よりも大きい値と、予め設定した最小値よりも小さい値とが、少なくともそれぞれ1以上含まれる場合に変動していると判断してもよい。マーカー信号が検出された場合、ステップS309に進み、マーカー信号が検出されなかった場合、ステップS310に進む。
【0084】
(ステップS309)光源検出手段1021は、ステップS301で検出した光源のうちのq番目の光源の位置の情報を、可視光通信光源の位置情報として取得する。例えば、q番目の光源を構成する1以上の画素の座標情報を可視光通信光源の位置情報として取得する。そして取得した位置情報を、例えば可視光通信光源を識別する情報等と対応付けて、図示しない記憶媒体等に一時記憶する。この一時記憶された可視光通信光源の位置情報が、光源位置検出部102が取得する可視光通信光源の位置情報である。
【0085】
(ステップS311)光源選択手段1022は、カウンタqの値を1インクリメントする。そして、ステップ303に戻る。
【0086】
なお、図2において説明したフローチャートにおいて、一旦、可視光通信光源の位置を検出した後は、ステップS201に示すような第二撮影部101による画像の撮影を繰り返し、新たに取得した第二撮影画像内において、上述したステップS301の処理と同様に画素の輝度等から光源の位置を新たに検出し、新たに検出した光源のうち、直前に検出した可視光通信光源との相関が高い光源、あるいは直前に検出した可視光通信光源との距離が最も近い光源等を、新たに撮影した画像における可視光通信光源の位置として検出するようにしても良い。そして、この検出した可視光通信光源の位置情報を用いて可視光通信情報を受信するようにしても良い。これにより、可視光通信光源の位置が変化した場合においても、変化後の位置を高速に検出して、位置の変化に追従して可視光通信される情報を受信できる。
【0087】
以下、本実施の形態における撮影装置1の具体的な動作について説明する。なお、ここでは、撮影装置1が、携帯可能な携帯端末1aの少なくとも一部を構成している場合について説明する。この携帯端末1aは、具体的には、携帯電話であるものとする。ただし、PDAや携帯型ミュージックプレーヤ、携帯型ビデオプレーヤ等の他の携帯端末であっても良い。
【0088】
図5は、撮影装置1を備えた携帯端末1aの正面斜視図である。
【0089】
図6は、撮影装置1を備えた携帯端末1aの背面斜視図である。
【0090】
携帯端末1aは、背面に第一レンズ200を備えている。また、携帯端末1aは、上面に第二レンズ201を備えており、携帯端末1aの第一レンズ200を、その光軸が略水平となるよう被写体に向けた場合に、第二レンズ201の光軸がほぼ上方を向くように設計されている。携帯端末1aは、正面に出力デバイスである表示デバイス1051を備えているものとする。
【0091】
図7は、携帯端末1aの使用例を示す模式図である。携帯端末1aが存在する部屋は、ここでは例として、写真撮影が許可されている博物館の展示室であるとする。この部屋の天井には、複数のLEDの光源51〜56が設置されているものとする。光源52および光源55の近傍には、それぞれ展示品71および展示品72が配置されているものとする。ここでは特に、光源52および光源55が電力線通信(PLC)等により図示しない送信装置等から送信される情報を、可視光に変調して可視光通信で送信する可視光通信光源であるとする。光源52と光源55の距離は、第二レンズ201の画角で撮影可能な範囲よりも広い間隔が開いているものとする。光源52からは、可視光通信により、展示品71に関する情報、具体的には、展示品71の名称や、展示品71がどのようなものであるかを説明するテキスト情報等が送信されているものとする。また、同様に、光源55からは、可視光通信により、展示品72に関する情報、具体的には、展示品72の名称や、展示品72がどのようなものであるかを説明するテキスト情報等が送信されているものとする。展示品71および展示品72にそれぞれ関連する情報を、ここでは展示品関連情報と呼ぶ。展示品関連情報は、例えば、テキスト以外の画像や音声等により構成される情報であってもよい。また、ここでは、光源52および光源55からは、可視光通信光源の位置を検出するために用いられるマーカー信号が、上述した展示品関連情報にそれぞれ重畳されて送信されているものとする。なお、一例として、マーカー信号の周波数は28.8KHz、各展示品関連情報が送信される周波数が80MHzであるとする。なお、各展示品関連情報の周波数は、異なる周波数であっても良い。また、本具体例において説明する各光源は、それぞれが実質的に一つの光源として機能するものであれば、複数の光源の集合体であっても良い。
【0092】
まず、ユーザが展示品71を撮影するために、展示品71の前に立ち、携帯端末1aの背面に設けられた第一レンズ200を展示品71に向けた状態で携帯端末1aを保持したとする。このとき、第一レンズ200の光軸が略水平であったとすると、携帯端末1aの上面に設けられた第二レンズ201は、上方、即ち展示室の天井を向く。そして、ユーザが、キー等を操作して携帯端末1aの撮影機能をオンしたとする。
【0093】
撮影装置1の第二撮影部101は、第二レンズ201を介して天井の画像を撮影する。ここでは、第二撮影部101が撮影する画像の画素数は、説明のため、一例として320×240ピクセルであるとする。なお、画素数が多いほど、光源を検出する精度が向上するが、その分処理が遅くなる。
【0094】
図8は、第二撮影部101が撮影した第二撮影画像を示す図である。第二撮影画像は、ここでは静止画像であるとする。この第二撮影画像には、展示品71の上方周辺に配置された、点灯している状態の光源51〜53が撮影されている。図において図7と同一の符号は、同一の光源の画像を示している。なお、図8の画像において、左上が座標(0,0)であり、座標の右方向がx軸方向、座標の下方向がy軸方向であるとする。座標の単位は、ピクセルであるとする。
【0095】
次に、光源検出手段1021が、図8に示した第二撮影画像を取得し、取得した第二撮影画像において光源を検出する。ここでは、第二撮影画像の各画素の輝度値を、予め指定した輝度値の閾値と比較し、閾値以上の輝度値の画素を光源の画素であると判断する。なお、ここでは、輝度値が大きいほど輝度が高いものとする。そして、閾値以上の輝度値が連続している領域を1つの光源であると判断する。
【0096】
例えば、図8に示した第二撮影画像について、閾値以上の輝度値の画素が存在する領域を白、閾値より小さい輝度値の画素が存在する領域を斜線で示した図は、図9のようになる。上記のような光源を検出する処理により、図9において白で表された独立した3つの領域51a〜53aが光源であると判断される。なお、領域51a〜53aは、光源51〜53にそれぞれ対応した領域である。
【0097】
検出された各光源を構成する画素の座標情報は、各光源に付与される識別情報とともに図示しないメモリ等の記憶媒体に一時記憶される。
【0098】
図10は光源と光源を構成する画素の座標情報とを管理するための光源座標管理表である。光源座標管理表は、光源に付与された識別情報である「光源ID」という項目と、光源を構成する画素の座標である「座標」という項目を有している。ここでは、領域51a〜53aをそれぞれ構成する画素に、「領域ID」として「001」〜「003」を、対応付けたとする。
【0099】
次に、光源選択手段1022は、まず、撮影画像の「光源ID」が「001」である領域、即ち領域51aに対応する、第二撮像素子1011内の領域の受光素子が出力する電気信号を受信する。例えば、第二撮像素子1011と、撮影画像とが相似の関係にある場合、撮影画像の「光源ID」が「001」である領域に対して相似の関係にある第二撮像素子1011上の領域の、受光素子が受光した光の強度に応じて出力する電気信号だけを、継続的に受信する。
【0100】
光源選択手段1022は、受信した電気信号からマーカー信号の周波数、ここでは28.8KHzの周波数の信号を分離する。そして、分離した信号を所定のサンプリング周期でサンプリングする。なお、この具体例においては、サンプリング周期とマーカー信号との関係は、図4を用いて説明したように、マーカー信号が含まれる場合、このマーカー信号を確実に検出できるような関係となるようにしておく。
【0101】
光源選択手段1022は、電気信号の受信開始から所定時間、例えば、10分の1から30分の1秒程度経過した時点で、電気信号の受信とサンプリングとを終了し、電気信号からマーカー信号が検出されたか否か、即ち、電気信号からマーカー信号の周波数で分離した信号が値が変動するマーカー信号であるか否かを判断する。例えば、サンプリングにより得られた複数の値を予め指定した閾値で2値化して得られた値に、「H」と「L」の2値が含まれるか否かを判断する。ここでは、光源51は可視光通信光源でなく、電気信号にはマーカー信号は含まれていないため、サンプリングした値に2値が含まれない。光源選択手段1022は、サンプリングした値に2値が含まれないため、マーカー信号が検出されないと判断して、撮影画像の「光源ID」が「001」である領域の位置の情報は、可視光通信光源の位置情報として取得しない。
【0102】
つぎに、同様に、光源選択手段1022は、撮影画像の「光源ID」が「002」である領域、即ち領域52aに対応する、第二撮像素子1011内の領域の受光素子が出力する電気信号を受信する。そして、この電気信号からマーカー信号の周波数の信号を分離し、サンプリングを行う。そして、上記と同様にサンプリングした値がマーカー信号であるか否かを判断する。ここでは、光源52は、可視光通信光源であり、電気信号にはマーカー信号が含まれているため、サンプリングした値に2値が含まれる。光源選択手段1022は、サンプリングした値に2値が含まれるため、マーカー信号が検出されたと判断する。そして、光源選択手段1022は、撮影画像の「光源ID」が「002」である領域の位置を示す情報、ここでは例として領域52aに含まれる画素の座標情報を、可視光通信光源の位置情報として取得し、図示しないメモリ等に蓄積する。
【0103】
光源選択手段1022は、同様の処理を、「光源ID」が「003」の領域についても行う。ここでは、光源53は、可視光通信光源でないため、「光源ID」が「003」の領域からは光源51の場合と同様にマーカー信号が検出されない。このため、光源選択手段1022は、「光源ID」が「003」である領域の位置の情報を、可視光通信光源の位置情報として取得しない。
【0104】
図11は可視光通信光源の位置情報を管理する可視光通信光源管理表である。可視光通信光源管理表は、可視光通信光源の識別情報である「光源ID」という項目と、可視光通信光源を構成する各画素の座標情報である「位置情報」という項目を有している。「光源ID」は、ここでは、図7の光源座標管理表の「光源ID」に対応しており、同じ値の光源は、同じ光源であるとする。ここでは、光源選択手段1022が取得した「光源ID」が「002」である領域の位置を示す情報が、可視光通信光源の位置情報として管理されている。
【0105】
次に、図11に示した可視光通信光源の位置情報を用いて、入射位置情報取得手段1031は、液晶パネル10321上における可視光通信光源から送信される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得する。ここでは、例として、液晶パネル10321の画素数が撮影画像の画素数と同じ320×240ピクセルであるとし、第二レンズ201を経た光が第二撮像素子1011に達するまでの光路長と、第二レンズ201を経た光がビームスプリッタ202で反射されて液晶パネル10321まで達する光路長とが同じであるとする。そして、図8に示した第二撮影画像と全く同じ撮影範囲の像が、液晶パネル10321に入射されるものとする。即ち、液晶パネル10321の座標情報と、第二撮影画像の座標情報とが1対1で対応している。このため、入射位置情報取得手段1031は、可視光通信光源の領域52aの位置情報を、そのまま、通信光入射位置情報として取得する。このような構成とすることで、光源位置検出部102で検出した可視光通信光源の位置情報から、通信光入射位置情報を算出する処理が省略でき、処理の高速化を図ることができる。従って、ここで取得される通信光入射位置情報は、図11と同様のものとなる。なお、第二撮影画像の画素数と、液晶パネル10321の画素数が異なる場合、予め第二撮影画像1011内の各画素と、この画素が示す像と同じ像が投射される位置にある液晶パネル10321の一以上の画素との対応関係を示す対応表を図示しない記憶媒体等に用意しておき、この対応表を用いて、可視光通信光源の位置情報から、通信光入射位置情報を取得するようにしても良い。あるは、座標変換等を行うようにしても良い。
【0106】
次に、遮光制御手段10322は、液晶パネル10321の画素のうちの、取得された通信光入射位置情報が示す位置以外の領域が、光を遮光する領域となるように、液晶パネル10321を制御する。具体的には、通信光入射位置情報が示す座標の画素だけが光を透過する画素となるように、液晶パネル10321を制御する。これにより、図12に示すように、液晶パネルは10321の通信光入射位置情報が示す位置だけが光の透過領域1010となる。この領域が、可視光通信光源である光源51が発する光が液晶パネル10321上に入射される位置である。
【0107】
この結果、図13に示すように、液晶パネルは10321の通信光入射位置情報が示す領域である透過領域1010を経て、可視光通信光源である光源52が発する光のみが選択的に受光手段1033に入力される。そして、受光手段1033は、入力された光に応じた電気信号を継続的に出力する。
【0108】
フォトディテクタ等の受光手段1033は、第二撮像素子1011とは異なり、単に光の強度に応じた電気信号を出力するものであるため、高速な処理が可能である。このため、受光手段1033が入射光に応じて出力する電気信号からは、第二撮像素子1011よりも、高い周波数の情報を取り出すことができる。
【0109】
情報取得手段1034は、受光手段1033が出力する電気信号から、「80MHz」の周波数の信号を分離する。そして分離した信号を順次復調し、復調により得られた情報を、図示しないメモリ等に順次一時記憶していく。
【0110】
つぎに、ユーザが展示品71を撮影するために、携帯端末1aにおいてシャッターを切るための操作を行ったとする。例えば、シャッターボタン(図示せず)等を押す。この操作に応じて、第一撮影部100は、展示品71の画像を撮影する。第一撮影部100の撮影した第一撮影画像の例を図14に示す。第一撮影画像は、図示しない記憶媒体等に一時記憶される。
【0111】
情報取得手段1034は、第一撮影部100により行われる撮影と同期して可視光通信により送信される情報を取得する。具体的には、情報取得手段1034は、第一撮影部100により撮影が行われた時点において、上述したように、情報取得手段1034によって図示しないメモリ等に一時記憶されている情報から、一の展示品関連情報の始点を示す開始コードを検出する。そして、検出した開始コードから、展示品関連情報の終点を示す終了コードが次に現れるまでの情報を、図示しないメモリから読み出したり、順次受光手段1033を介して受信することで取得する。ここで取得した展示品関連情報は、光源52から送信される展示品71に関する展示品関連情報である。情報取得手段1034が取得した展示品関連情報の一例を図15に示す。
【0112】
出力部104は、第一撮影部100が取得した展示品71を撮影した第一撮影情報と、可視光通信により当該第一撮影情報の撮影時に同期して送信された展示品関連情報とを対応付けて、図示しない記憶媒体等に蓄積する。また、この第一撮影情報と展示品関連情報とを組み合わせて、表示デバイス1051に表示する。表示例を図16に示す。
【0113】
次に、ユーザが、展示品72を撮影するために、展示品72の前に移動して第一レンズ200を展示品72に向けたとする。この場合、第二撮影部101は、展示品72の情報周辺に位置する光源である光源54〜56を撮影した第二撮影画像を取得することとなる。この結果、携帯端末1aは、上記と同様の処理により、第一撮影部100により、展示品72を撮影する際には、可視光通信光源である光源55から送信される展示品72についての展示品関連情報を取得することとなる。
【0114】
このように、ユーザが、展示品71を撮影する際には、携帯端末1aは、可視光通信光源である光源51から可視光通信により送信される展示品71についての展示品関連情報を受信することができ、展示品71を撮影した第一撮影画像と、展示品71について可視光通信により受信した展示品関連情報とを取得することができる。また、展示品72を撮影する際には、携帯端末1aは、可視光通信光源である光源55から可視光通信により送信される展示品72についての展示品関連情報を受信することができ、展示品72を撮影した第一撮影画像と、展示品72について可視光通信により受信した展示品関連情報とを取得することができる。これにより、ユーザは第一撮影部100により撮影した撮影対象についての詳細な情報を得ることができる。
【0115】
なお、光源位置検出部102は、第二撮影部101により順次撮影される第二撮影画像を用いて可視光通信光源の位置情報を取得する処理を繰り返し行っており、携帯端末1aに対する可視光通信光源の相対的な位置が変化しても、その変化した位置において、可視光通信光源の位置情報を新たに取得する。そして、この新たに取得した位置情報から、通信光入射位置情報を取得して、液晶パネル10321の透過領域の位置を調整する。この結果、可視光通信光源から出力される光を確実に受光することが可能である。特に本実施の形態においては、液晶パネル10321を用いて、透過領域の位置を調整していることにより、物理的な動作が不要であるため、位置調整を迅速に行うことができる。また、機械的な故障が発生しにくい。また、光源の形状が多様化していても、透過領域を光源の形状等に合わせて自由に変更できるため、適応性が高いという利点がある。
【0116】
以上、本実施の形態によれば、第一撮影部100により撮影対象となる被写体を撮影する際に、撮影対象となる被写体に関する情報を、可視光通信により受信することができるため、被写体を撮影した画像と、撮影の対象となる被写体に関する情報とを同時に取得することができる。
【0117】
また、本実施の形態においては、撮影対象となる被写体に関する情報を可視光通信により送信するようにしたことにより、光源からの光を照射する範囲を調整することで、情報を送信するエリアを、狭いエリアに限定することが可能となる。この結果、撮影を行うエリア同士や、撮影対象同士が、近接していても、選択的に情報を送信することが可能となる。例えば、いわゆる無線LANのような無線通信技術により撮影対象となる被写体について情報を送信する場合、情報の送信範囲を狭いエリアに限定することは非常に困難である。具体的には、上述した具体例のように、同じ部屋において、撮影を行うエリア毎に異なる情報を送信することは非常に困難である。これに対し、本実施の形態においては、可視光通信で撮影対象についての情報を送信するようにしたため、可視光通信光源からの光が受光できる範囲に、通信範囲を限定することができるため、上述した具体例のように、同じ部屋においても、撮影を行うエリア毎、あるいは撮影対象毎に異なる情報を送信することが可能となる。
【0118】
また、本実施の形態によれば、第二撮影画像から可視光通信光源の位置情報を取得し、当該位置情報を用いて可視光通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得し、当該通信光入射位置情報が示す位置において前記可視光通信光源から可視光通信により送信される情報である送信対象情報を取得するようにしている。このため、他の光源が存在している場合や、撮影された光源以外の光源が出力する光、例えば環境光や間接照明等による光等が入射されている場合等においても、可視光通信を行う光源を検出し、この検出した可視光通信を行う光源から出力される光だけを選択的に受光することでき、他の光源が出力する光の受光を最小限に抑えて、可視光通信を行う一の光源から送信される情報を精度良く受信することができる。
【0119】
また、特に、可視光通信光源の位置の検出を、光の受光位置等が検出可能な第二撮像素子1011を用いて行うようにし、可視光通信光源から可視光通信で送信される撮影対象に関する情報を、高速応答が可能なフォトディテクタ等の受光手段1033で選択的に受光できるようにしたことにより、可視光通信により重畳されて送信される情報から、周波数の高い情報を取り出すことが可能となる。これにより、高い周波数に変調した情報を可視光通信により送信することが可能となり、データの転送速度を向上させることができる。
【0120】
また、本実施の形態においては、可視光通信光源から送信される光を選択的に受信するための手段として、特に液晶パネル10321を設けるようにしている。そして、可視光通信光源の位置に応じて、液晶パネル10321に透過領域を形成して、可視光通信光源から送信される光を選択的に受信するようにしている。このような構成においては、液晶パネル10321の、撮影画像内の可視光通信光源が検出された位置に対応した位置に、透過領域が形成されるように液晶パネル10321の表示画像を制御すればよいため、可視光通信光源の向きや光源の光の形状や大きさ等の演算が不要である。この結果、処理速度の高速化が図れる。また、光を選択的に受信するための物理的な機構が省略できるため、摩耗等により動作の不良が発生しにくくすることができる。
【0121】
なお、本発明において、液晶パネル10321は、第二レンズ201を経た光が入射される位置に配置されていればよく、その配置は問わない。例えば、上記実施の形態のように、ビームスプリッタ202と第三レンズ203との間に配置されていても良いし、第三レンズ203と受光手段1033との間に配置されていても良い。また、液晶パネル10321を受光手段1033上に配置するようにしても良い。液晶パネル10321をいずれの位置に配置した場合においても、上記実施の形態と同様に、遮光制御手段10322により入射位置情報取得手段1031が取得した入射位置情報が示す入射位置以外の領域が光を遮る領域となるよう液晶パネル10321を制御することで、上記実施の形態と同様の効果を奏する。特に、液晶パネル10321を、第三レンズ203と受光手段1033との間に配置することで、第三レンズ203で収束された光の透過を制御すれば良いため、液晶パネル10321のサイズを小型化して、コストを低減させることができる。
【0122】
なお、以下に、上記実施の形態における可視光通信に利用される情報を光源に送信する送信装置の一例の構成および動作について簡単に説明する。
【0123】
図17は、可視光通信に利用される送信装置の構成を説明するためのブロック図である。
【0124】
送信装置3は、電力通信線やネットワーク等を介して、光源50と接続されている。なお、ここでは、光源50が一つの場合を例に挙げているが、可視光通信に用いられる光源50は、上述した具体例のように、光源52、光源55のように複数であっても良い。
【0125】
送信装置3は、送信対象情報取得部301、変調部302、マーカー信号出力部303、重畳部304、送信部305を備えている。
【0126】
送信対象情報取得部301は、可視光通信で送信する対象の情報である送信対象情報を取得する。送信対象情報は、例えば上述した展示品関連情報等の、撮影装置1の撮影対象に関連した情報である。ここで述べる取得とは、記録媒体等に蓄積されている送信対象情報の読み出しや、外部からの送信対象情報の受信等を含む概念である。異なる光源に送信される送信対象情報には、送信先の光源を識別する識別情報が付加されていても良い。あるいはこのような送信先を識別する情報は、後述する変調部302が変調を行う際に付加するようにしても良い。送信対象情報取得部301は、通信手段や、記録媒体等からの読み出し手段や、MPUやメモリ等により実現される。送信対象情報取得部301の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0127】
変調部302は、送信対象情報取得部301が取得した送信対象情報を所定の周波数で変調する。ここで変調する周波数は、上述したフォトディテクタ等の受光手段1033が処理可能な周波数であって、十分なデータの転送レートが得られる周波数であることが好ましい。例えば、変調する周波数は、数十MHzから100MHzの周波数である。
【0128】
マーカー信号出力部303は、可視光通信光源の位置を検出するために用いられる情報であるマーカー信号を出力する。マーカー信号は、上述したようなイメージセンサ等の撮像素子1011が受信可能な周波数の信号である。この周波数は、例えば、数十KHzから数百KHz程度の周波数である。マーカー信号は、例えば、一定のパターンで、信号の大きさが変化する情報である。マーカー信号出力部303は、所定の周波数のマーカー信号を生成しても良いし、予め図示しない記憶媒体等に蓄積されているデジタルのマーカー信号を読み出し、これを所定の周波数で変調して出力しても良い。
【0129】
重畳部304は、変調部302が出力する変調された一以上の送信対象情報と、マーカー信号出力部303が出力するマーカー信号とを重畳する。なお、送信装置3が、電力線通信によりこれらの情報を送信する場合、電力の搬送波に、これらの情報を重畳しても良い。なお、マーカー信号と送信対象情報とを時間等によって切り替えて送信する場合、重畳部304は省略しても良い。
【0130】
送信部305は、重畳部304が重畳した送信対象情報とマーカー信号とを含む情報を、電力通信線やネットワーク等を介して、光源50に送信する。送信部305は、通信手段等により実現される。
【0131】
光源50は、LEDや白熱灯や蛍光灯などの発光体(図示せず)を備えている。光無線通信を行うための照明の光源50としては、例えば、高速に点滅させることが可能なLED(Light Emitting Diode)等を用いることが好ましい。光源50の発光光度は光源50に供給する電圧を調整することで調整される。この光源50の発する光の強度を、送信部305から送信される情報に応じて変動させる、例えば点滅させることで、送信部305から送信される情報を可視光通信で送信することが可能となる。なお、光源50が発生する光の強度は、送信部305から送信される情報により、直接制御されても良い。あるいは、光源50が、送信部305から送信される情報を受信する受信部(図示せず)や、当該受信部が受信した信号に応じて、発光強度を制御する制御部(図示せず)等を有していても良い。また、送信先を指定する識別情報を含む情報を、光源50が送信部305から受信した場合、自機器を指定する識別情報以外の識別情報を含む情報については、破棄するようにしても良い。このようにすることで、複数の光源50から、選択的に情報を送信させることができる。
【0132】
送信装置3は、送信対象情報取得部301が取得した送信対象情報を、変調部302により変調し、この変調した送信対象情報と、マーカー信号出力部303が出力するマーカー信号とを、重畳部304において重畳し、重畳した情報を、送信部305から、光源50に送信する。これにより、マーカー信号と送信対象となる情報とを重畳した情報を、光源50から、可視光通信により送信することが可能となる。
【0133】
なお、各光源50は、撮影装置1による被写体となると考えられるものが存在する位置の近傍に配置する。そして、送信装置3は、各光源50の近傍に位置する被写体になると考えられるものに関する情報を送信するようにする。被写体となると考えられるものは、例えば上述したような、美術館や博物館や展示場の展示物である。また、観光名所やいわゆる撮影スポット等の、風景であっても良い。
【0134】
なお、本発明においては、このような送信装置3と撮影装置1とを備えた撮影システムを構成するようにしても良い。
【0135】
なお、上記実施の形態においては、可視光通信を受信する場合について説明したが、本発明においては、可視光以外の光、例えば、赤外線や紫外線等も利用可能な光無線通信においても適用可能なものであり、このような場合においても、上記実施の形態と同様の効果を奏する。なお、ここで述べる光無線通信は、可視光や、赤外線や紫外線等の、電波と比べて非常に高い周波数の光波を用いた通信のことである。この場合、例えば、可視光通信光源の代わりに、光無線通信光源を用いるようにする。
【0136】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0137】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりする情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0138】
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
【0139】
なお、上記実施の形態における撮影装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、被写体を撮影して画像を取得する第一撮影部と、光無線通信を行う光源である光無線通信光源を含む1以上の光源を撮影して画像を取得する第二撮影部と、前記第二撮影部が取得した画像である第二撮影画像内において光無線通信光源を検出し、当該光無線通信光源の位置の情報である位置情報を取得する光源位置検出部と、前記光源位置検出部が取得した光無線通信光源の位置情報から、光無線通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得し、当該通信光入射位置情報が示す入射位置において前記光無線通信光源から光無線通信により送信される情報である送信対象情報を取得する情報取得部と、前記第一撮影部が取得した画像である第一撮影画像と、前記情報取得部が取得した送信対象情報とを出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0140】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
【0141】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0142】
図18は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による撮影装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0143】
図18において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0144】
図19は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図19において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0145】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による撮影装置の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0146】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による撮影装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0147】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0148】
以上のように、本発明にかかる撮影装置等は、被写体を撮影する撮影装置として適しており、特に、撮影対象となる被写体について説明する情報等を得ることが可能な撮影装置等として有用である。
【符号の説明】
【0149】
1 撮影装置
1a 携帯端末
3 送信装置
50、51、52、53、55 光源
71、72 展示品
100 第一撮影部
101 第二撮影部
102 光源位置検出部
103 情報取得部
104 出力部
200 第一レンズ
201 第二レンズ
202 ビームスプリッタ
203 第三レンズ
301 送信対象情報取得部
302 変調部
303 マーカー信号出力部
304 重畳部
305 送信部
1001 第一撮像素子
1002 第一画像処理手段
1011 第二撮像素子
1012 第二画像処理手段
1021 光源検出手段
1022 光源選択手段
1031 入射位置情報取得手段
1032 選択透過手段
1033 受光手段
1034 情報取得手段
1051 表示デバイス
10321 液晶パネル
10322 遮光制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影して画像を取得する第一撮影部と、
光無線通信を行う光源である光無線通信光源を含む1以上の光源を撮影して画像を取得する第二撮影部と、
前記第二撮影部が取得した画像である第二撮影画像内において光無線通信光源を検出し、当該光無線通信光源の位置の情報である位置情報を取得する光源位置検出部と、
前記光源位置検出部が取得した光無線通信光源の位置情報から、光無線通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得し、当該通信光入射位置情報が示す入射位置において前記光無線通信光源から光無線通信により送信される情報である送信対象情報を取得する情報取得部と、
前記第一撮影部が取得した画像である第一撮影画像と、前記情報取得部が取得した送信対象情報とを出力する出力部とを備えた撮影装置。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記第一撮影部により行われる撮影と同期して光無線通信により送信される情報を取得し、
前記出力部は、前記第一撮影部が取得した画像である第一撮影画像と、当該第一撮影画像の撮影時に同期して前記情報取得部が取得した情報とを対応付けて出力する請求項1記載の撮影装置。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記第一撮影部により撮影が行われる時期に光無線通信により送信される光無線通信情報の始点と終点とを認識し、当該認識した始点から終点までの範囲の光無線通信情報を、撮影と同期して送信される情報として取得する請求項2記載の撮影装置。
【請求項4】
前記送信対象情報は、前記第一撮影部が撮影する被写体に関する情報である請求項1から請求項3いずれか記載の撮影装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4いずれか記載の撮影装置を備えた携帯端末。
【請求項6】
請求項1から請求項3いずれか記載の撮影装置が受信する情報であって、光無線通信で送信する対象の情報である送信対象情報を取得する送信対象情報取得部と、
前記送信対象情報取得部が取得した送信対象情報を変調する変調部と、
光無線通信を行う光源の位置を検出するために用いられる情報であって、前記変調部が変調を行う周波数と異なる周波数のマーカー信号を出力するマーカー信号出力部と、
前記変調部が出力する送信対象情報と、前記マーカー信号出力部が出力するマーカー信号とを重畳する重畳部と、
前記重畳部が重畳した送信対象情報とマーカー信号とを含む情報を送信する送信部とを備えた送信装置。
【請求項7】
第一撮影部と、第二撮影部と、光源位置検出部と、情報取得部と、出力部とを用いて行われる撮影方法であって、
前記第一撮影部が、被写体を撮影して画像を取得する第一撮影ステップと、
前記第二撮影部が、光無線通信を行う光源である光無線通信光源を含む1以上の光源を撮影して画像を取得する第二撮影ステップと、
前記光源位置検出部が、前記第二撮影ステップで取得した画像である第二撮影画像内において光無線通信光源を検出し、当該光無線通信光源の位置の情報である位置情報を取得する光源位置検出ステップと、
前記情報取得部が、前記光源位置検出ステップで取得した光無線通信光源の位置情報から、光無線通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得し、当該通信光入射位置情報が示す入射位置において前記光無線通信光源から光無線通信により送信される情報である送信対象情報を取得する情報取得ステップと、
前記出力部が、前記第一撮影ステップで取得した画像である第一撮影画像と、前記情報取得部が取得した送信対象情報とを出力する出力ステップとを備えた撮影方法。
【請求項8】
コンピュータを、
被写体を撮影して画像を取得する第一撮影部と、
光無線通信を行う光源である光無線通信光源を含む1以上の光源を撮影して画像を取得する第二撮影部と、
前記第二撮影部が取得した画像である第二撮影画像内において光無線通信光源を検出し、当該光無線通信光源の位置の情報である位置情報を取得する光源位置検出部と、
前記光源位置検出部が取得した光無線通信光源の位置情報から、光無線通信光源から出力される光が入射される位置の情報である通信光入射位置情報を取得し、当該通信光入射位置情報が示す入射位置において前記光無線通信光源から光無線通信により送信される情報である送信対象情報を取得する情報取得部と、
前記第一撮影部が取得した画像である第一撮影画像と、前記情報取得部が取得した送信対象情報とを出力する出力部として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−9804(P2011−9804A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−148166(P2009−148166)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(597073645)ナルックス株式会社 (38)
【Fターム(参考)】