説明

操作位置検出装置及びセンサ装置

【課題】受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子を通じて操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置において、小型化を図ることが可能な操作位置検出装置を提供する。
【解決手段】操作位置検出装置は、受光素子が形成されたチップ11が封止されているパッケージ12と、レバーの操作位置に応じて受光素子の受光面11aに対する光の入射方向を一側に傾斜する方向に変化させる発光素子6とを備えている。パッケージ12の透光部23は、受光面11aの垂線Nに対して一側に傾斜する方向から透光部23に入射する入射光L1の受光素子における受光面積が、受光面11aの垂線Nに対して他側に傾斜する方向から透光部23に入射する入射光L2の受光素子における受光面積よりも小さくなるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受光した光を電気信号に変換する受光素子を有するセンサ装置を用いて操作部材の操作位置を光学的に検出する操作位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に示されるように、車両に搭載されるオーディオ装置、空調装置及びナビゲーション装置等の車載機器やパーソナルコンピュータ等の車載機器以外の各種装置に対して入力操作を行う入力装置として、該入力操作を光学的に検出する光学式入力装置がある。
【0003】
この光学式入力装置は、外部から加えられる力に応じて傾動可能に支持されたレバー等の操作部材の基端部に設けられた反射面と、該反射面に対して対向配置されるセンサ装置とから構成される操作位置検出装置を備えている。
【0004】
センサ装置は、発光素子と4つの受光素子とをその周辺回路とともに透光性樹脂によりモールドしたパッケージとから構成されている。発光素子は、発光素子用リードフレームの先端の前記反射面側の面に接合されており、4つの受光素子は、受光素子用リードフレームの先端に形成された正方形の受光部の前記反射面側の面の対角線上の四隅に設けられている。受光部は、発光素子用リードフレームと前記操作部材との間に設けられており、その中央には貫通孔が形成されている。発光素子は、受光部の貫通孔を介して前記反射面に面するように載置されている。発光素子及び4つの受光素子は、パッケージの内部において、該パッケージから外部に突出するそれぞれ個別の結線用リードフレームの基端部に結線されており、該結線用リードフレームを通じてそれぞれ対応する外部の駆動回路若しくは信号処理回路に接続されている。
【0005】
発光素子から出射された光は、受光部の貫通孔を通過し、操作部材の反射面に反射して、4つの受光素子に照射される。操作部材が操作されていない初期状態においては、受光部における照射光(反射光)の照射領域は、4つの受光素子に均等に光が入射するよう受光部の中央位置に位置している。操作部材が所定の操作位置に操作され、反射面が変位すると、受光部における照射光の照射領域が前記中央位置からずれた位置に移動する。これにより各受光素子の受光量が変化する。操作位置検出装置は、各受光素子の受光量の変化に基づいて、照射領域の移動方向と移動量とを検出し、操作部材が所定の操作位置に操作されたことを検出する。
【特許文献1】特開平11−39088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、車両に搭載される車載機器への小型化の要求は依然として高く、該車載機器に対応する入力装置についても、その車両への搭載性の観点から小型化に対する要望は依然としてある。また、車載機器以外の各種装置に対応する入力装置についても、小型化が望まれている。
【0007】
しかしながら、上述した操作位置検出装置では、操作部材の操作に伴う照射領域の移動に応じて受光素子に対する光の入射量を変化させるために、複数の受光素子を、その中の何れかの受光素子が照射領域からずれた位置に位置するように配設していた。このため、受光素子が配設される受光部の大きさを当該受光部における光の照射領域よりも大きくする必要があることから、受光部の大きさをある程度確保する必要があった。このことは、操作位置検出装置、ひいては、該操作位置検出装置を用いた光学式入力装置の小型化の妨げとなる。
【0008】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子を通じて操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置において、小型化を図ることが可能な操作位置検出装置及びセンサ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、操作部材の操作に伴い受光素子の受光量を変化させ、該受光量に応じて前記受光素子から出力される電気信号に基づいて前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置であって、前記操作部材の操作に応じて傾動し該操作部材の操作位置に対応する方向から前記受光素子の受光面に光を照射する照射手段を備え、前記受光素子は、前記照射手段からの光が入射する透光部を備えたパッケージ内に収容され、前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積が、前記受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積よりも小さくなるように形成されていることをその要旨とする。
【0010】
この構成によれば、受光素子の受光量の変化に応じた電気信号の変化に基づいて、操作部材の操作位置への操作が検出される。この受光素子は、照射手段からの光が入射する透光部を備えたパッケージ内に収容され、透光部は、受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から透光部に入射する入射光の受光素子における受光面積が、受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から透光部に入射する入射光の受光素子における受光面積よりも小さくなるように形成されている。このため、操作部材の操作位置に応じて受光素子の受光面に対する光の入射方向が受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向に変化すると、受光素子の受光面積が小さくなり、受光素子の受光量が変化する。即ち、受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から入射する光を受光し難くなり、受光素子に指向性が付与される。このため、受光素子が常に光の照射領域に含まれるように配置されていても操作部材の操作を検出することができるため、操作位置検出装置の小型化を図ることができる。ちなみに、指向性を持たない受光素子を採用した場合には、複数の受光素子を、その中の何れかの受光素子が光の照射領域からずれた位置に位置するように配設する必要があり、その分、操作位置検出装置の大型化につながってしまう。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部を介して前記受光素子に入射する光の最大の入射角度が、前記操作部材の操作位置に対応する方向から照射された光の入射角度よりも小さくなるとともに、前記受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から前記透光部を介して前記受光素子に入射する光の最大の入射角度が、前記操作部材の操作位置に対応する方向から照射された光の入射角度よりも大きくなるように形成されていることをその要旨とする。
【0012】
この構成によれば、受光素子は、受光面の垂線に対して他側に傾斜する操作部材の操作位置に対応する方向から照射された光を受光するが、受光面の垂線に対して一側に傾斜する操作部材の操作位置に対応する方向から照射された光を受光しない。このため、操作部材が操作位置に操作されていない場合と、同操作部材が操作位置に操作れている場合とで、受光素子の受光面積、即ち受光量の変化を大きくすることが可能となり、より明確に操作部材の操作位置を検出することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記パッケージ内に収容された複数の前記受光素子を組み合わせて使用するものであり、前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部を介して前記受光素子に入射する光の入射角度の範囲が、前記受光素子毎にそれぞれ異なるように形成されていることをその要旨とする。
【0014】
この構成によれば、パッケージ内に収容された複数の受光素子に入射する光の入射角度の範囲が受光素子毎にそれぞれ異なるため、該複数の受光素子にそれぞれ異なる指向性が付与される。このため、操作部材が任意の操作位置に操作されると、複数の受光素子のうち、該操作位置に対応する方向から透光部に入射する入射光を受光し難くなっている受光素子の受光量が少なくなり、複数の受光素子の受光量の組み合わせに基づいて複数方向における操作部材の操作位置を検出することが可能となる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記透光部は、複数の前記受光素子に対して個別に設けられることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、前記透光部は、複数の前記受光素子に対して1つ設けられることをその要旨とする。
【0016】
これらいずれの構成によっても、パッケージ内に収容された複数の受光素子にそれぞれ異なる指向性を付与することができる。
請求項6に記載の発明は、複数の前記受光素子は、同一のチップ上に設けられることをその要旨とする。
【0017】
本発明のように、複数の受光素子を1つのチップ上に設けるようにすれば、複数の受光素子を個別に配置する必要がないため、組み立てが容易となる。
請求項7に記載の発明は、前記照射手段は、前記透光部における光の入射面上に位置する傾動中心を中心として傾動可能に設けられた前記操作部材に固定され前記入射面に対向する発光手段であり、前記操作部材の傾動軸に沿った方向へ光を出射することをその要旨とする。
【0018】
この構成によれば、操作部材は、透光部における光の入射面上に位置する傾動中心を中心として傾動するため、発光手段からの光は、操作部材の操作位置にかかわらず、前記入射面上の一点に向けて出射される。ここで、例えば、操作部材の操作位置に応じて光の照射領域が移動する場合、発光手段から出射された光が受光素子とは異なる他の部材に、或いは該部材を含んだ領域に照射され、該他の部材で反射した光が受光素子に入射し、受光素子の受光量が変化してしまう虞がある。この点、この構成によれば、発光手段からの光は、操作部材の操作位置にかかわらず、前記入射面上の一点に向けて出射されるため、他の部材に反射した光が受光素子に入射し該受光素子の受光量が変化してしまうことを抑制することができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子が樹脂材料からなるパッケージにモールドされてなるセンサ装置であって、前記受光素子は、外部からの光が入射する透光部を備えたパッケージ内に収容され、前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積が、前記受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積よりも小さくなるように形成されていることをその要旨とする。
【0020】
この構成によれば、請求項1と同様の作用が得られることにより、当該センサ装置の小型化、ひいては、このセンサ装置を用いた操作位置検出装置の小型化に貢献することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子を通じて操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置において、小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を、走行中の車両の現在位置及び進行方向等の情報を人工衛星及び地磁気計及び走行距離計等を利用して測定して車室内の画面上に表示してユーザに知らせるナビゲーションシステムの入力装置として適用されるジョイスティックに具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。
【0023】
ナビゲーションシステムの表示装置は、図示しない車両のセンタクラスタ等に設けられる。ユーザは、表示装置の画面を目視しながらジョイスティックを傾動操作することにより当該画面上に表示された複数の機能項目から一つの機能項目を選択して所望の画面に切り換えたり車両の付帯装備を作動させたりする。これら複数種類の画面に対する入力操作は、設置スペースの節約及び操作性の確保等の観点から、単一のジョイスティックにより共用される。
【0024】
図1(a)に示すように、ジョイスティック1は、前記センタクラスタに支承された基台2と、その基台2に設けられた軸受部2aに傾動可能に支持された操作部材としてのレバー3と、レバー3の基端側に設けられ該レバー3の操作位置を検出する操作位置検出装置4とを備えている。
【0025】
基台2の軸受部2aは、当該基台2の意匠面2b側に開口する略球面状に凹設されており、該軸受部2aの内底面2cの中央には、センサ支持台2dが立設されている。レバー3は、略円柱状をなす棒状に形成されており、該レバー3の基端部3aは軸受部2aに対応する略球状に形成されている。レバー3の基端部3aには、その基端側に開口する中空状のセンサ収容部3bが形成されている。レバー3の基端部3aは、センサ収容部3b内に前記センサ支持台2dの先端側の部位が配置された状態で、軸受部2a内に支承されている。これにより、レバー3は、基端部3aの略中心を傾動中心Oとして、該先端側の部位を、基台2に対して図1(b)に示すような8方向の操作位置P1〜P8に傾動操作可能となっている。なお、レバー3の傾動角度範囲は180°未満となっている。また、通常、レバー3は、図示しない保持機構によって、当該レバー3の傾動軸A1が意匠面2bと直交する中立位置P0に弾性的に保持されている。このため、レバー3への操作力が解除されたときには、レバー3は、前記保持機構により前記中立位置P0に弾性復帰する。
【0026】
図1(a)に示すように、操作位置検出装置4は、軸受部2aのセンサ支持台2dの先端面に固定された基板S上に実装されるセンサ装置5と、レバー3のセンサ収容部3bの内底面3cに固定された照射手段を構成する発光手段としての発光素子6とを備えている。センサ装置5は軸受部2aの略中央に配置されており、発光素子6はセンサ収容部3bの内底面3cの略中央に前記センサ装置5と対向するように配置されている。センサ装置5は、制御装置7に電気的に接続されており、制御装置7には、車両用ナビゲーションシステムの表示装置8が接続されている。発光素子6は、LED等であり、レバー3に内蔵された駆動回路9に電気的に接続されている。
【0027】
図2に示すように、センサ装置5は、略正方形状の実装面を有するフレーム10と、同フレーム10上に実装される4つのセンサチップ11と、フレーム10及びセンサチップ11をモールドする電気絶縁性を有する樹脂材料からなるパッケージ12とを備えている。4つのセンサチップ11は、フレーム10の実装面の対角線上に位置するように設けられており、それぞれ対応するリードフレーム13に接続されている。各センサチップ11は、略正方形板状に形成されており、受光素子PD1〜PD4がそれぞれ1つずつ形成されている。受光素子PD1〜PD4として、例えばフォトダイオードを用いることができる。各受光素子PD1〜PD4は、それぞれ略正方形状の受光面11aを備えている。
【0028】
図3に示すように、4つのセンサチップ11は、各受光素子PD1〜PD4の受光面11aが同一平面上に位置するように設けられている。各センサチップ11は、前記レバー3が中立位置P0にある場合の当該レバー3の傾動軸A1と、各受光面11aを含む平面とが直交するように配置されている。フレーム10、センサチップ11及びリードフレーム13は、各リードフレーム13の一端部が露出する状態で、前記パッケージ12にて封止されている。
【0029】
ここで、パッケージ12について詳しく説明する。
図2に示すように、パッケージ12は、黒色に着色された樹脂材料から、全体として略正方形板状に形成されている。センサ装置5は、パッケージ12の発光素子6に対向する側の対向面12aの中心が前記レバー3の傾動中心Oと略一致するように配置されている。パッケージ12の対向面12aには、フレーム10まで達する4つの開口部21が形成されている。各開口部21は、それぞれセンサチップ11に対応する部位に設けられている。
【0030】
同図2に示すように、開口部21は、対向面12aに直交する方向から見て、当該対向面12aの中心点(傾動中心O)を中心として点対称となるように形成されている。各開口部21の内側面のフレーム10側の縁は、センサチップ11を囲む断面円形状に形成されており、各開口部21の内側面の発光素子6側の縁は、前記フレーム10側の縁の内径よりも大きな半径を有する断面略扇形状に形成されている。なお、以下の説明では、パッケージ12の黒色に着色された樹脂材料からなる部分において、4つの開口部21を区画する断面略十字形状の壁部を遮光部22という。
【0031】
図3に示すように、各開口部21は、フレーム10側から発光素子6側に向かうに連れて、パッケージ12の角部側に徐々に広がるように形成されている。各開口部21には、透明な樹脂材料からなる透光部23がセンサチップ11を覆うように設けられている。透光部23は、開口部21の内形形状に対応する外形形状を有してなる。発光素子6から出射された光は、各透光部23の発光素子6側の面である入射面23aに入射し、各透光部23に設けられたセンサチップ11の受光素子PD1〜PD4に入射する。各透光部23の入射面23aは、パッケージ12の対向面12aと面一となるように形成されている。
【0032】
ここで、同図3に示すように、対向面12aに直交する方向(受光面11aの垂線Nに沿った方向)から光が照射された場合、この入射光Lは、遮光部22に遮られることなく各受光素子PD1〜PD4に入射し、当該受光素子PD1〜PD4に受光される。一方、対向面12aに直交する方向に対して傾斜する方向から光が照射された場合、この入射光L1,L2は、該光の入射方向からみた各受光素子PD1〜PD4における遮光部22の投影面積に対応する分だけ、遮光部22に遮られる。
【0033】
本実施の形態では、各開口部21は、フレーム10側から発光素子6側に向かうに連れて、パッケージ12の中心部から角部側、即ち遮光部22とは反対側に徐々に広がるように形成されている。従って、各受光素子PD1〜PD4の受光面11aの垂線Nに対して遮光部22(一側)に傾斜する方向から透光部23を介して各受光素子PD1〜PD4に入射する光の入射角度の範囲θ1が、受光面11aの垂線に対して遮光部22とは反対側(他側)に傾斜する方向から透光部23を介して受光素子PD1〜PD4に入射する光の入射角度の範囲θ2よりも小さくなる。このため、受光面11aの垂線Nに対して遮光部22側に傾斜する方向から各透光部23に入射する入射光L1の各受光素子PD1〜PD4における受光面積は、受光面11aの垂線Nに対して遮光部22とは反対側に傾斜する方向から各透光部23に入射する入射光L2の各受光素子PD1〜PD4における受光面積よりも小さくなる。従って、透光部23に入射する光の受光面11aの垂線Nに対する傾斜角度が同じであった場合でも、受光面11aの垂線Nに対して遮光部22側から入射する入射光L1か、遮光部22とは反対側から入射する入射光L2かによって各受光面11aの受光量に差が生じる。即ち、各受光素子PD1〜PD4に対応する透光部23の形状によって、各受光素子PD1〜PD4に指向性が付与されている。
【0034】
また、パッケージ12の形状は、遮光部22側に傾斜する方向から受光面11aに入射する入射光L1の最大の入射角度θ1が、レバー3が中立位置P0から各操作位置P1〜P8に操作される際の操作角度θ(図1(a)参照)よりも小さくなるように、また、遮光部22とは反対側に傾斜する方向から入射する入射光L2の最大の入射角度θ2が前記操作角度θよりも大きくなるように設定されている。このため、各受光素子PD1〜PD4は、受光面11aの垂線Nに対して遮光部22側に操作角度θを越えて傾斜する方向から各透光部23に入射する光を受光しない。また、遮光部22は、各受光素子PD1〜PD4に対して、互いに直交する二方向にわたって設けられているため、各受光素子PD1〜PD4は、互いに直交する二方向において受光面11aの垂線Nに対して遮光部22側に操作角度θを越えて傾斜する方向から各透光部23に入射する光を受光しない。
【0035】
また、上述したように、対向面12aにおいて開口部21は、対向面12aに直交する方向から見て、当該対向面12aの中心点(傾動中心O)を中心として点対称となるように形成されており、各受光素子PD1〜PD4に対する遮光部22の位置は、受光素子PD1〜PD4毎に異なっている。
【0036】
具体的には、図2において右上の第1受光素子PD1に対して、遮光部22は、開口部21の左側の内側面から下側の内側面にわたって形成されている。このため、第1受光素子PD1は、右側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光するが、左側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。また、図2において左上の第2受光素子PD2に対して、遮光部22は、開口部21の右側の内側面から下側の内側面にわたって形成されている。このため、第2受光素子PD2は、左側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光するが、右側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。また、図2において左下の第3受光素子PD3に対して、遮光部22は、開口部21の右側の内側面から上側の内側面にわたって形成されている。このため、第3受光素子PD3は、左側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光するが、右側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。また、図2において右下の第4受光素子PD4に対して遮光部22は、開口部21の左側の内側面から上側の内側面にわたって形成されている。このため、第4受光素子PD4は、右側若しくは下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光するが、左側若しくは上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。即ち、各受光素子PD1〜PD4には、透光部23の形状によって、互いに異なる指向性が付与されている。
【0037】
各受光素子PD1〜PD4は、対応するリードフレーム13を介して前記制御装置7に電気的に接続されている。各受光素子PD1〜PD4は、その受光面11aでの受光量に応じた電気信号を、制御装置7に出力する。具体的には、各受光素子PD1〜PD4の受光量が、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さい場合、Lレベルの電気信号を出力し、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と略等しい場合、Hレベルの電気信号を出力する。
【0038】
図3に示すように、発光素子6は、レバー3が傾動操作された場合にセンサ装置5と接触しない程度にセンサ装置5から離間して設けられている。前記制御装置7からの制御信号に基づいて駆動回路9から駆動信号が出力されると、発光素子6は、レバー3の傾動軸A1に沿った方向へ光を出射する。レバー3が中立位置P0にある場合、該レバー3の傾動軸A1と、パッケージ12の対向面12a(各受光素子PD1〜PD4の受光面11a)とが直交するため、発光素子6から出射された光は、パッケージ12の対向面12aの垂線(受光面11aの垂線N)に沿って該受光面11aに入射する。一方、レバー3が中立位置P0から各操作位置P1〜P8へ傾くと、各受光素子PD1〜PD4に入射する光の入射方向が、該レバー3の傾動量に応じて、パッケージ12の対向面12aの垂線(受光面11aの垂線N)に対して傾斜する方向へ変化する。そして、レバー3が各操作位置P1〜P8に配置されレバー3が所定の操作角度θだけ傾くと、各受光素子PD1〜PD4に入射する光の入射方向は、パッケージ12の対向面12aの垂線(受光面11aの垂線N)に対して前記操作角度θだけレバー3の操作方向に応じた方向へ傾斜する。
【0039】
また、センサ装置5は、パッケージ12の対向面12aの中心が前記レバー3の傾動中心Oと一致するように、センサ支持台2d上に配置されているため、レバー3は、前記対向面12a上に位置する傾動中心Oを中心として傾動する。このため、発光素子6から出射された光は、レバー3の傾動量及び傾動方向にかかわらず、パッケージ12の対向面12a上の一点に向けて照射される。発光素子6から出射された光は、パッケージ12の対向面12a全体に照射される。このため、発光素子6から出射された光は、レバー3の傾動量及び傾動方向にかかわらず、各受光素子PD1〜PD4に照射される。
【0040】
制御装置7は、具体的には図示しないCPU、ROM、RAM等からなるコンピュータユニットである。前記表示装置8には、制御装置7の制御対象である機器の操作内容を示す複数の機能項目や表示装置8の画面上を移動する可視又は不可視のカーソルが表示される。制御装置7は、各受光素子PD1〜PD4からの検出信号に基づいて、レバー3の操作位置を判断する。そして、制御装置7は、その判断結果に基づいて、前記カーソルを該操作位置に対応する方向へ移動させ所望の機能項目を選択する。
【0041】
<ジョイスティックの動作>
次に、ジョイスティック1の動作について説明する。このように構成されたジョイスティック1は、レバー3が図1(b)に示す各方向に傾動操作されると、受光面11aに対する光の入射方向が変化し、その操作態様に応じて各受光素子PD1〜PD4の受光量が変化する。
【0042】
例えば、レバー3が中立位置P0に配置されている場合、レバー3の傾動軸A1は受光面11aと直交し、発光素子6から出射された光は、該受光面11aの垂線Nに沿った方向から受光面11aに入射する。この場合、受光面11aに入射する光は、パッケージ12に遮られることなく透光部23を介して第1〜第4受光素子PD1〜PD4の受光面11aに受光される。このため、図4において中段中央の図に示すように、全ての受光素子PD1〜PD4からHレベルの検出信号が出力される。なお、図4は、レバー3が中立位置P0及び各操作位置P1〜P8にある場合に受光面11aに入射する光の入射方向からみたセンサ装置5の図である。
【0043】
レバー3が図1(b)において上側の操作位置P1に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ上側に傾くと、発光素子6から出射された光は、受光面11aの垂線Nに対して上側に傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2に照射され、それらの受光面11aに受光されるが、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において上段の中央の図に示すように、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。従って、この場合、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4はLレベルの検出信号を出力し、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2はHレベルの検出信号を出力する。
【0044】
また、レバー3が図1(b)において右上側の操作位置P2に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ右上側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面11aの垂線Nに対して右側と上側とに傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第1受光素子PD1に照射され、その受光面11aに受光されるが、第2受光素子PD2、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において上段右の図に示すように、第2受光素子PD2、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第2受光素子PD2、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第1受光素子PD1からHレベルの検出信号が出力される。
【0045】
また、レバー3が図1(b)において右側の操作位置P3に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ右側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面11aの垂線Nに対して右側に傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4に照射され、それらの受光面11aに受光されるが、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において中段右の図に示すように、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3からLレベルの検出信号が出力され、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4からHレベルの検出信号が出力される。
【0046】
また、レバー3が図1(b)において右下側の操作位置P4に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ右下側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面11aの垂線Nに対して右側と下側とに傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第4受光素子PD4に照射され、その受光面11aに受光されるが、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において下段右の図に示すように、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3からLレベルの検出信号が出力され、第4受光素子PD4からHレベルの検出信号が出力される。
【0047】
また、レバー3が図1(b)において下側の操作位置P5に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ下側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面11aの垂線Nに対して下側に傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4に照射され、それらの受光面11aに受光されるが、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において下段中央の図に示すように、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2からLレベルの検出信号が出力され、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4からHレベルの検出信号が出力される。
【0048】
また、レバー3が図1(b)において左下側の操作位置P6に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ左下側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面11aの垂線Nに対して左側と下側とに傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第3受光素子PD3に照射され、その受光面11aに受光されるが、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第4受光素子PD4には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において下段左の図に示すように、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第4受光素子PD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第3受光素子PD3からHレベルの検出信号が出力される。
【0049】
また、レバー3が図1(b)において左側の操作位置P7に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ左側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面11aの垂線Nに対して左側に傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3に照射され、それらの受光面11aに受光されるが、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において中段左の図に示すように、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3からHレベルの検出信号が出力される。
【0050】
また、レバー3が図1(b)において左上側の操作位置P8に操作され、その傾動軸A1が所定の操作角度θだけ左上側に傾くと、発光素子6から出力された光は、受光面11aの垂線Nに対して左側と上側とに傾斜する方向から透光部23に入射する。このとき、光は、第2受光素子PD2に照射され、その受光面11aに受光されるが、第1受光素子PD1、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4には、パッケージ12に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図4において上段左の図に示すように、第1受光素子PD1、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4の受光量は、レバー3が中立位置P0に配置されている場合の受光量と比較して充分小さくなる。よって、第1受光素子PD1、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第2受光素子PD2からHレベルの検出信号が出力される。
【0051】
このように、レバー3の各傾動方向への操作のそれぞれにおいて、第1〜第4受光素子PD1〜PD4の受光パターンの組み合わせが全て異なるため、制御装置7は、各受光素子PD1〜PD4からの検出信号の組み合わせに基づいて、レバー3の各傾動方向への操作を検知可能となる。即ち、レバー3の操作位置P1〜P8に応じて変化する受光面11aに対する光の入射方向の変化に基づいて、レバー3の操作位置P1〜P8への操作を検出することが可能となる。このため、本実施の形態のように、第1〜第4受光素子PD1〜PD4の受光面11aが常に照射領域に含まれるように配置されていても、レバー3の操作を検出することができる。ちなみに、指向性を持たない受光素子を採用した場合には、複数の受光素子を、その中の何れかの受光素子が照射領域からずれた位置に位置するように配設する必要があり、その分、操作位置検出装置の大型化につながってしまう。
【0052】
また、レバー3は、受光面11a上に位置する傾動中心Oを中心として傾動するため、発光素子6からの光は、レバー3の操作位置P1〜P8にかかわらず、パッケージ12の対向面12a上の一点に向けて出射される。ここで、例えば、レバー3の操作位置P1〜P8に応じて光の照射領域が移動する場合、発光素子6から出射された光がセンサ装置5とは異なる他の部材に、あるいは該部材を含んだ領域に照射され、該他の部材で反射した光が受光素子PD1〜PD4に入射し、受光素子PD1〜PD4の受光量が変化してしまう虞がある。この点、本実施の形態によれば、発光素子6からの光は、レバー3の操作位置P1〜P8にかかわらず、パッケージ12の対向面12a上の一点に向けて出射されるため、レバー3の操作により該光が他の部材へ照射されることがないため、他の部材に反射した光が受光素子PD1〜PD4に入射し該受光素子PD1〜PD4の受光量が変化してしまうことはない。
【0053】
次に、上記実施の形態の作用効果を以下に記載する。
(1)操作位置検出装置4の受光素子PD1〜PD4は、発光素子6からの光が入射する透光部23を備えたパッケージ12内に収容されている。透光部23は、対向面12a(受光面11a)の垂線Nに対して一側に傾斜する方向から透光部23に入射する入射光L1の受光素子PD1〜PD4における受光面積が、対向面12a(受光面11a)の垂線Nに対して他側に傾斜する方向から透光部23に入射する入射光L2の受光素子PD1〜PD4における受光面積よりも小さくなるように形成されている。このため、レバー3の操作位置P1〜P8に応じて受光素子PD1〜PD4の受光面11aに対する光の入射方向が受光面11aの垂線Nに対して他側に傾斜する方向から同受光面11aの垂線Nに対して一側に傾斜する方向に変化すると、受光素子PD1〜PD4の受光面積が小さくなり、受光素子PD1〜PD4の受光量が変化する。即ち、受光面11aの垂線Nに対して一側に傾斜する方向から入射する光を受光し難くなり、受光素子PD1〜PD4に指向性が付与される。このため、受光素子PD1〜PD4が常に光の照射領域に含まれるように配置されていてもレバー3の操作を検出することができるため、操作位置検出装置4の小型化を図ることができる。
【0054】
(2)透光部23は、受光面11aの垂線Nに対して遮光部22側に傾斜する方向から透光部23を介して受光素子PD1〜PD4に入射する光の最大の入射角度θ1が、レバー3の操作位置P1〜P8に対応する方向から照射された光の入射角度(操作角度θ)よりも小さく設定されている。このため、各受光素子PD1〜PD4は、前記垂線Nに対して遮光部22とは反対側にレバー3の操作角度θを越えて傾斜する方向から照射された光を受光するが、前記垂線Nに対して遮光部22側にレバー3の操作角度θを越えて傾斜する方向から照射された光を受光しない。このため、レバー3が操作位置P1〜P8に操作されていない場合と、同レバー3が操作位置P1〜P8に操作れている場合との間の受光素子PD1〜PD4の受光面積、即ち受光量の変化を大きくすることが可能となり、より明確にレバー3の操作位置P1〜P8を検出することができる。
【0055】
(3)パッケージ12内には、複数の受光素子PD1〜PD4が収容されており、透光部23は、受光面11aの垂線Nに対して遮光部22側に傾斜する方向から透光部23を介して受光素子PD1〜PD4に入射する光の入射角度の範囲が、受光素子PD1〜PD4毎にそれぞれ異なるように形成されているため、該複数の受光素子PD1〜PD4にそれぞれ異なる指向性が付与される。このため、レバー3が任意の操作位置P1〜P8に操作されると、複数の受光素子PD1〜PD4のうち、該操作位置P1〜P8に対応する方向から透光部23に入射する入射光を受光し難くなっている受光素子PD1〜PD4の受光量が少なくなり、複数の受光素子PD1〜PD4の受光量の組み合わせに基づいて複数方向におけるレバー3の操作位置P1〜P8を検出することが可能となる。
【0056】
(4)レバー3は、透光部23における光の入射面23a上に位置する傾動中心Oを中心として傾動するため、発光素子6からの光は、レバー3の操作位置P1〜P8にかかわらず、前記入射面23a上の一点に向けて出射される。このため、他の部材に反射した光が受光素子PD1〜PD4に入射し該受光素子PD1〜PD4の受光量が変化してしまうことを抑制することができる。
【0057】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、センサチップ30の構成と、パッケージ31の形状とが前記第1の実施の形態と異なっている。
【0058】
図5に示すように、本実施の形態でも前記第1の実施の形態と同様に、正方形板状に形成された1つのチップ上に、4つの受光素子PD1〜PD4が形成されている。受光素子PD1〜PD4として例えばフォトダイオードが用いられる。4つの受光素子PD1〜PD4は、センサチップ30の対角線上に位置するように設けられている。
【0059】
同図5に示すように、第1の実施の形態と同様、パッケージ31は、黒色に着色された樹脂材料から、全体として略長方形板状に形成されている。パッケージ31には、フレーム10まで達する1つの開口部32が形成されている。開口部32は、対向面31aに直交する方向から見て、フレーム10の実装面よりも大きい正八角形状に形成されており、互いに平行な4組の内側面を備えている。開口部32には、第1の実施の形態と同様、透明な樹脂材料からなる透光部33がセンサチップ30を覆うように設けられている。透光部33は、開口部32の内形形状に対応する外形形状を有してなり、本実施の形態では、八角柱状に形成されている。また、透光部33の入射面33aは、パッケージ31の対向面31aと面一となるように形成されている。
【0060】
ここで、図6に示すように、各受光素子PD1〜PD4に入射する入射光の最大の入射角度θ1,θ2は、開口部32の一側の内側面の上端部と各受光素子PD1〜PD4の他側の端部とを結ぶ直線l1,l2と、受光面30aの垂線Nとがなす角度によって定まり、開口部32の一側の内側面と各受光素子PD1〜PD4の他側の端部との間の距離D1,D2が小さいほど、また、開口部32の内側面の高さHが高いほど、各受光素子PD1〜PD4に入射する入射光の最大の入射角度θ1,θ2は小さくなる。このため、受光面30aの垂線Nに対して、各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離D1が小さい側に傾斜する方向から各受光素子PD1〜PD4に入射する入射光L1の最大の入射角度θ1は、パッケージ31の受光面30aの垂線Nに対して、各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離D1が大きい側に傾斜する方向から入射する入射光L2の最大の入射角度θ2よりも小さくなる。即ち、受光面30aの垂線Nに対して各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離が小さい側(一側)に傾斜する方向から透光部33に入射する光の受光素子PD1〜PD4における受光面積が、受光面30aの垂線Nに対して各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離が大きい側(他側)に傾斜する方向から透光部33に入射する光の受光素子PD1〜PD4における受光面積よりも小さくなる。従って、透光部33に入射する光の受光面30aの垂線Nに対する傾斜角度が同じであった場合でも、受光面30aの垂線Nに対して各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離が小さい側に傾斜する方向から各受光素子PD1〜PD4に入射する入射光L1か、各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離が大きい側に傾斜する方向から入射する入射光L2かによって各受光面30aの受光量に差が生じる。即ち、透光部33の形状により、各受光素子PD1〜PD4に指向性が付与されている。
【0061】
また、開口部32の深さや開口面積は、各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離が小さい側に傾斜する方向から各受光素子PD1〜PD4に入射する入射光L2の最大の入射角度θ2が、レバー3が中立位置P0から各操作位置P1〜P8に操作される際の操作角度θ(図1(a)参照)よりも小さくなるように、また、各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離が大きい側に傾斜する方向から各受光素子PD1〜PD4に入射する入射光L1の最大の入射角度θ1が前記操作角度θよりも大きくなるように設定されている。即ち、各受光素子PD1〜PD4は、受光面30aの垂線Nに対して、各受光素子PD1〜PD4から開口部32の内側面までの距離が小さい側に操作角度θを越えて傾斜する方向から照射された光を受光しない。
【0062】
また、開口部32は、各受光素子PD1〜PD4からそれぞれ三方向にある開口部32の内側面と同受光素子PD1〜PD4との間の距離D1が、受光素子PD1〜PD4に入射する入射光の最大の入射角度が前記操作角度θと等しくなる場合における開口部32の内側面と同受光素子PD1〜PD4との間の距離D3よりも小さくなるように形成されている(図5参照)。このため、受光面30aの垂線Nに対して三方向に傾斜する方向から各受光素子PD1〜PD4に入射する入射光L2の最大の入射角度θ1が、前記操作角度θよりも小さくなっている。例えば、第1受光素子PD1と、該第1受光素子PD1の右側、上側、及び右斜め上側にある開口部32の内側面との間の距離D1は、前記距離D3よりも小さくなっているため、当該第1受光素子PD1は、受光面30aの垂線Nに対して、右側、上側、及び右斜め上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。また、第2受光素子PD2と、該第1受光素子PD1の左側、上側、及び左斜め上側にある開口部32の内側面との間の距離D1は、前記距離D3よりも小さくなっているため、当該第2受光素子PD2は、前記垂線Nに対して、左側、上側、及び左斜め上側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。また、第3受光素子PD3と、該第3受光素子PD3の左側、下側、及び左斜め下側にある開口部32の内側面との間の距離D1は、前記距離D3よりも小さくなっているため、当該第3受光素子PD3は、前記垂線Nに対して、左側、下側、及び左斜め下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。また、第4受光素子PD4と、該第4受光素子PD4の右側、下側、及び右斜め下側にある開口部32の内側面との間の距離D1は、前記距離D3よりも小さくなっているため、当該第4受光素子PD4は、前記垂線Nに対して、右側、下側、及び右斜め下側に前記操作角度θだけ傾斜する方向から照射された光を受光しない。即ち、各受光素子PD1〜PD4には、前記第1の実施の形態と同様、透光部33の形状と受光素子PD1〜PD4の配置とによって、互いに異なる指向性が付与されている。
【0063】
<ジョイスティックの動作>
次に、ジョイスティック1の動作について説明する。このように構成されたジョイスティック1は、レバー3が図1に示す方向に傾動操作されると、受光面30aに対する光の入射方向が変化し、その操作態様に応じて各受光素子PD1〜PD4の受光量が変化する。
【0064】
例えば、レバー3が中立位置P0に配置されている場合、発光素子6からの光は、パッケージ31に遮られることなく透光部33を介して第1〜第4受光素子PD1〜PD4の受光面30aに受光される。このため、図7において中段中央の図に示すように、全ての受光素子PD1〜PD4からHレベルの検出信号が出力される。なお、図7は、レバー3が中立位置P0及び各操作位置P1〜P8にある場合に受光面30aに入射する光の入射方向からみたセンサ装置5aの図である。
【0065】
レバー3が図1(b)において上側の操作位置P1に操作されると、発光素子6からの光は、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4に照射され、それらの受光面30aに受光されるが、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において上段の中央の図に示すように、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2はLレベルの検出信号を出力し、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4はHレベルの検出信号を出力する。
【0066】
また、レバー3が図1(b)において右上側の操作位置P2に操作されると、発光素子6からの光は、第3受光素子PD3に照射され、その受光面30aに受光されるが、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第4受光素子PD4には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において上段右の図に示すように、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第3受光素子PD3からHレベルの検出信号が出力される。また、レバー3が図1(b)において右側の操作位置P3に操作されると、発光素子6からの光は、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3に照射され、それらの受光面30aに受光されるが、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において中段右の図に示すように、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3からHレベルの検出信号が出力される。また、レバー3が図1(b)において右下側の操作位置P4に操作されると、発光素子6からの光は、第2受光素子PD2に照射され、その受光面30aに受光されるが、第1受光素子PD1、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において下段右の図に示すように、第1受光素子PD1、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第2受光素子PD2からHレベルの検出信号が出力される。また、レバー3が図1(b)において下側の操作位置P5に操作されると、発光素子6からの光は、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2に照射され、それらの受光面30aに受光されるが、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において下段中央の図に示すように、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第1受光素子PD1及び第2受光素子PD2からHレベルの検出信号が出力される。また、レバー3が図1(b)において左下側の操作位置P6に操作されると、発光素子6からの光は、第1受光素子PD1に照射され、その受光面30aに受光されるが、第2受光素子PD2、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において下段左の図に示すように、第2受光素子PD2、第3受光素子PD3及び第4受光素子PD4からLレベルの検出信号が出力され、第1受光素子PD1からHレベルの検出信号が出力される。また、レバー3が図1(b)において左側の操作位置P7に操作されると、発光素子6からの光は、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4に照射され、それらの受光面30aに受光されるが、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において中段左の図に示すように、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3からLレベルの検出信号が出力され、第1受光素子PD1及び第4受光素子PD4からHレベルの検出信号が出力される。また、レバー3が図1(b)において左上側の操作位置P8に操作されると、発光素子6からの光は、第4受光素子PD4に照射され、その受光面30aに受光されるが、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3には、パッケージ31に遮られ照射されないため、受光されない。このため、図7において上段左の図に示すように、第1受光素子PD1、第2受光素子PD2及び第3受光素子PD3からLレベルの検出信号が出力され、第4受光素子PD4からHレベルの検出信号が出力される。
【0067】
このように、レバー3の各傾動方向への操作のそれぞれにおいて、第1〜第4受光素子PD1〜PD4の受光パターンの組み合わせが全て異なるため、制御装置7は、各受光素子PD1〜PD4からの検出信号の組み合わせに基づいて、レバー3の各傾動方向への操作を検知可能となる。即ち、レバー3の操作位置P1〜P8に応じて変化する受光面30aに対する光の入射方向の変化に基づいて、レバー3の操作位置P1〜P8への操作を検出することが可能となる。このため、第1の実施の形態と同様、第1〜第4受光素子PD1〜PD4の受光面30aが常に照射領域に含まれるように配置されていても、レバー3の操作を検出することができる。
【0068】
次に、上記実施の形態の作用効果を以下に記載する。
(1)複数の受光素子PD1〜PD4が、同一のチップ上に設けられるため、複数の受光素子PD1〜PD4を個別に配置する必要がないため、組み立てが容易となる。
【0069】
尚、本実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第1の実施の形態では、4つのセンサチップ11にそれぞれ1つずつ受光素子PD1〜PD4を形成したが、このような態様に限定されず、例えば1つのセンサチップ11に4つの受光素子PD1〜PD4を形成してもよい。また、上記第2の実施の形態では、1つのセンサチップ30に4つの受光素子PD1〜PD4を形成したが、このような態様に限定されず、例えば4つのチップにそれぞれ1つずつ受光素子PD1〜PD4を形成し、該4つのチップをパッケージ化してもよい。即ち、1つのセンサチップに形成する受光素子PD1〜PD4の数は、適宜変更可能である。
【0070】
・上記第1及び第2の実施の形態では、パッケージ12,31の透光部23,33及び受光素子PD1〜PD4の配置により各受光素子PD1〜PD4に指向性を付与したが、このような態様に限定されない。例えば、図8に示すように、十字状に形成したフレーム40の4つの先端部に、受光素子PD1〜PD4を1つずつ形成したチップ41を、それぞれ1つずつ設ける。そして、該フレーム40の4つの先端部をそれらの基端側(中心側)の部位で折り曲げて、受光素子PD1〜PD4の受光面11aがパッケージ42の透光部43の入射面43aに対して傾斜するようにしてもよい。この構成によれば、センサ装置5bの入射面43aに対して一側に傾斜する方向から当該入射面43aに入射する入射光の受光面11aに対する入射角度の範囲が、入射面43aに対して他側に傾斜する方向から当該入射面43aに入射する入射光の受光面11aに対する入射角度の範囲よりも大きくなる。よって、このような構成によっても、受光素子PD1〜PD4に指向性を付与することができる。また、この場合、受光素子PD1〜PD4の受光面11aが互いに異なる方向を向くようにすれば、複数の受光素子PD1〜PD4にそれぞれ異なる指向性を付与することができる。即ち、パッケージ12,31内に受光素子PD1〜PD4とともに封止されるフレーム10の形状により、各受光素子PD1〜PD4に指向性を付与してもよい。なお、上記第1及び第2の実施の形態において、フレーム10をこのように折り曲げてもよい。
【0071】
・上記第1及び第2の実施の形態では、4つの受光素子PD1〜PD4を1つのパッケージに収容したが、4つの受光素子PD1〜PD4をそれぞれ異なるパッケージに収容してもよい。なお、この場合、同一の指向性が付与された同一のセンサ装置を4つ用い、当該センサ装置が実装される基板S上におけるそれら4つのセンサ装置の配置を変更したり回転させたりすることにより、各センサ装置の受光素子PD1〜PD4にそれぞれ異なる指向性を付与することができるため、汎用性が向上する。1つのセンサチップに形成する受光素子PD1〜PD4の数や、1つのパッケージ内に設ける受光素子PD1〜PD4の数は、適宜変更可能である。
【0072】
・上記第1の実施の形態では、パッケージ12の開口部21を、対向面31aに直交する方向から見て、当該対向面31aの中心点(傾動中心O)を中心として点対称となるように形成したが、このような態様に限定されず、レバー3の操作パターンや操作方向の数に応じて例えば線対称や、千鳥格子状、また、同心円状等に形成してもよい。また、上記第2の実施の形態では、パッケージ31の開口部32を正八角形状に形成したが、例えばその他の多角形状や円形状に形成してもよく、レバー3の操作パターンに応じて適宜変更可能である。
【0073】
・上記第1及び第2の実施の形態では、受光素子PD1〜PD4を4つ用いてレバー3の8方向への操作を検出するようにしたが、このような態様に限定されず、受光素子PD1〜PD4の数はレバー3の操作パターンや操作方向の数に応じて適宜変更可能である。
【0074】
・上記実施の形態では、受光した光を電気信号に変換する受光素子PD1〜PD4としてフォトダイオードを用いたが、例えばフォトトランジスタを用いてもよい。
・上記第1及び第2の実施の形態では、透明な樹脂からなる透光部23,33を設けたが、単に開口部としてもよい。
【0075】
・上記第1及び第2の実施の形態では、発光素子6をレバー3側に固定したがこのような態様に限定されない。例えば、レバー3に対向配置される固定側の固定部材に発光素子6を固定し、レバー3側に反射部材を設ける。そして、発光素子6からレバー3側に出射され前記反射部材によってレバー3の操作に応じた方向へ反射された光をセンサチップ11が受光するようにしてもよい。このような構成によれば、発光素子6が固定側の固定部材に設けられるため、傾動操作されるレバー3の構成が簡素化され、当該レバー3の小型化を図ることができる。
【0076】
・上記第1及び第2の実施の形態では、中立位置P0から8方向の操作位置P1〜P8に傾動操作されるジョイスティック1に具体化したが、スライド操作されるスイッチに具体化してもよい。なお、この場合、例えば基台2に対して傾動可能に設けられた傾動部材の一端にスライド操作されるスイッチの操作部材を連結し、前記傾動部材の他端側に発光素子を設け、操作部材のスライド位置に応じて傾動部材が傾斜するように構成する。このようにすれば、操作部材のスライド位置に応じて受光素子PD1〜PD4の受光面11aに対する光の入射方向が一側に傾斜する方向に変化するため、上記実施の形態と同様、操作部材の操作位置に応じて変化する受光面に対する光の入射方向の変化に基づいて、操作部材の操作位置への操作を検出することができる。
【0077】
次に、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記受光素子は、前記パッケージ内において、前記透光部の前記照射手段からの光が入射する入射面に対して、前記受光面が傾斜するように設けられることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の操作位置検出装置。この構成によれば、入射面に対して一側に傾斜する方向から当該入射面に入射する入射光の受光面に対する入射角度の範囲が、入射面に対して他側に傾斜する方向から当該入射面に入射する入射光の受光面に対する入射角度の範囲よりも大きくなる。よって、受光素子に指向性を付与することができる。
【0078】
(ロ)前記照射手段は、前記操作部材に対向配置される固定側の固定部材に設けられる発光手段と、前記発光手段から前記操作部材側に出射された光を前記操作部材の操作位置への操作に応じて異なる方向へ反射する反射手段とを備えることを特徴とする請求項1〜4及び前記(イ)に記載の操作位置検出装置。この構成によれば、発光手段が固定側の固定部材に設けられるため、傾動操作される操作部材の構成が簡素化され、当該操作部材の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】(a)は光学式入力装置の構成を概略的に示す一部断面図、(b)は当該光学式入力装置の操作パターンを説明するためのレバーを軸方向から見た平面図。
【図2】第1の実施の形態のセンサ装置の平面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】各操作位置における受光素子の受光状態を示す図。
【図5】第2の実施の形態のセンサ装置の平面図。
【図6】図5のB−B線断面図。
【図7】各操作位置における受光素子の受光状態を示す図。
【図8】(a)はセンサ装置の別例を示す平面図、(b)は図8(a)のC−C線断面図。
【符号の説明】
【0080】
3…操作部材としてのレバー、4…操作位置検出装置、5,5a,5b…センサ装置、6…照射手段を構成する発光手段としての発光素子、11a,30a…受光面、12,31,42…パッケージ、23,33,43…透光部、23a,33a,43a…入射面、L,L1,L2…入射光、N…垂線、O…傾動中心、θ1,θ2…入射角度(入射角度の範囲)、A1…傾動軸、P1〜P8…操作位置、PD1〜PD4…受光素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部材の操作に伴い受光素子の受光量を変化させ、該受光量に応じて前記受光素子から出力される電気信号に基づいて前記操作部材の操作位置を検出する操作位置検出装置であって、
前記操作部材の操作に応じて傾動し該操作部材の操作位置に対応する方向から前記受光素子の受光面に光を照射する照射手段を備え、
前記受光素子は、前記照射手段からの光が入射する透光部を備えたパッケージ内に収容され、
前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積が、前記受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする操作位置検出装置。
【請求項2】
前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部を介して前記受光素子に入射する光の最大の入射角度が、前記操作部材の操作位置に対応する方向から照射された光の入射角度よりも小さくなるとともに、前記受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から前記透光部を介して前記受光素子に入射する光の最大の入射角度が、前記操作部材の操作位置に対応する方向から照射された光の入射角度よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の操作位置検出装置。
【請求項3】
前記パッケージ内に収容された複数の前記受光素子を組み合わせて使用するものであり、
前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部を介して前記受光素子に入射する光の入射角度の範囲が、前記受光素子毎にそれぞれ異なるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の操作位置検出装置。
【請求項4】
前記透光部は、複数の前記受光素子に対して個別に設けられることを特徴とする請求項3に記載の操作位置検出装置。
【請求項5】
前記透光部は、複数の前記受光素子に対して1つ設けられることを特徴とする請求項3に記載の操作位置検出装置。
【請求項6】
複数の前記受光素子は、同一のチップ上に設けられることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の操作位置検出装置。
【請求項7】
前記照射手段は、前記透光部における光の入射面上に位置する傾動中心を中心として傾動可能に設けられた前記操作部材に固定され前記入射面に対向する発光手段であり、前記操作部材の傾動軸に沿った方向へ光を出射することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の操作位置検出装置。
【請求項8】
受光面で受光した光を電気信号に変換する受光素子が樹脂材料からなるパッケージにモールドされてなるセンサ装置であって、
前記受光素子は、外部からの光が入射する透光部を備えたパッケージ内に収容され、
前記透光部は、前記受光面の垂線に対して一側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積が、前記受光面の垂線に対して他側に傾斜する方向から前記透光部に入射する入射光の前記受光素子における受光面積よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするセンサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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