説明

操作管理システム及び操作管理プログラム

【課題】
コンピュータ端末において発生した問題・課題に対する操作手順を、ユーザに対してわかりやすく指示する操作管理プログラムを提供する事を目的とする。
【解決手段】
指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続する環境において、被指示端末は、指示端末からの操作指示を取得するとともに、被指示端末の操作ログを取得する。そして、その被指示端末の操作ログと取得した操作指示を用いて、操作の移行を示すイメージを生成し、被操作端末の表示装置に表示する。そして、被指示端末がその操作指示に従って操作を行うことによって、操作の移行を示すイメージを変更させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ端末におけるユーザの操作を管理する技術に関する。特に遠隔のコンピュータ端末の操作指示を端末の画面で表示し、管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
企業などではコンピュータ端末(以下、「端末」という)を使用して業務が行われるようになっている。そのため、今や端末は一人に一台となり、日常的な業務を進める上で欠かせないものになっている。しかし、企業内では端末の操作に習熟したユーザばかりでなく、不慣れなユーザが多く存在する。このように端末の操作に不慣れなユーザにとって、定型業務ではない端末の操作や端末に不調が発生した場合、どの様に対処すれば良いのかがわからないため、企業内外の専門スタッフによるサポートに頼っている。
【0003】
このように端末の操作に不慣れなユーザから、発生した問題に対するサポート依頼において、専門のスタッフがその都度当該端末の操作を行い解決している。しかし、問題が発生した際に常に専門のスタッフが近くに居ることは少なく、専門のスタッフが当該端末の所在場所に来訪して対処する、専門のスタッフが電話等で状況確認を行いながらユーザに操作の指示を与える、などの非効率な対処が行われている。さらに、同一のユーザから同一の問題で何度もサポート依頼が行われる場合もあり、問題が発生するたびに専門のスタッフが問題の対処を行うことは業務効率の悪化につながっている。そのため、端末に不慣れなユーザによる問題の対処方法の習熟を促し、業務効率を向上させることが求められる。
【0004】
たとえば、特許文献1のシステムでは、オペレータ端末から遠隔のユーザ端末に接続を行い、遠隔操作を行う技術が開示されている。このシステムを用いることにより、専門のスタッフが居る遠隔地から端末操作に不慣れなユーザの代わりに端末の操作を行うことが可能となる。前述のサポートを行うスタッフが、問題の発生している端末の所在場所に行くことなくサポート等を行うことができるようになり、効率的である。
【0005】
また、特許文献2のシステムでは、操作画面上に次に行うべき操作について表示する技術が公開されている。このシステムを用いることにより、ユーザが過去に行った操作の履歴を利用して、ユーザ自身が行っている操作から、近い将来行うであろう操作(目的としている操作)を推定して表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−026856
【特許文献2】特開平7−146742
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1のシステムにおいては、専門のスタッフの遠隔操作によって発生した問題を解決する事はできるが、ユーザ自身で操作を行うことがないため、ユーザに問題の対処方法について習熟させることができない。
【0008】
そこで、ユーザの操作から次に行うべき操作を表示させる特許文献2のシステムを用いるが、端末を利用する操作環境は、その時々において多種多様であり、あらゆる操作環境に合わせた操作手順を用意する事や、操作環境の変化に合わせて視覚的な表示を変更させるといったことができないため、効果的な対処方法の提示が困難である。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消する事を課題とする。つまり、端末(被指示端末)において発生した問題・課題に対する操作手順を、遠隔の端末(指示端末)からの指示によって、当該端末の操作状況と関連付けて操作指示を表示し、被指示端末のユーザに対処方法の習熟を促す技術を提供する事を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続する操作手順表示システムであって、前記指示端末から前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得部と、前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部と、前記操作指示情報と前記操作ログ情報とを比較し、前記操作の順序を用いて前記操作ログ情報に続く操作を指示する操作指示情報を判定し、当該判定の結果に基づいて操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成部と、前記操作手順イメージ情報を、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御部と、を備える操作手順表示システムである。
【0011】
本発明のように構成する事により、操作指示と被操作端末の操作とに基づいて、操作手順イメージの表示を被操作端末の操作画面上に行うことによって、ユーザは現在の操作状況における次に行うべき操作について容易に理解することができる。よって、ユーザに対して、発生した問題への対処方法の習熟を促すことができる。
【0012】
本発明における操作指示情報とは、操作指示を行うための順序や内容を含む情報である。
【0013】
本発明における操作手順イメージ情報とは、操作の移行を示すイメージ画像情報である。
【0014】
本発明は、指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続する操作手順表示システムであって、前記被指示端末は、前記被指示端末の表示した操作画像に関する操作画像情報を生成し、前記指示端末に送信する操作画像情報送信部と、前記指示端末で作成した前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得部と、前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部と、前記操作指示情報と前記操作ログ情報とを比較し、前記操作の順序を用いて前記操作ログ情報に続く操作を指示する操作指示情報を判定し、当該判定の結果に基づいて操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成部と、前記操作手順イメージ情報を前記表示する操作画面に合成し、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御部とを備え、前記指示端末は、前記被指示端末から操作画像情報を取得する被指示端末操作画像情報取得部と、前記取得した操作画像情報に応じて所定の領域に表示させる被指示端末操作画像表示部と、前記所定の領域に対するユーザの入力を読み込み、当該読み込んだ入力の情報と前記被指示端末の操作画像情報とに基づいて、前記被指示端末に対する指示情報を生成する操作指示入力部と、前記生成した指示情報を前記被指示端末に送信する操作指示情報送信部と、を備える操作手順表示システムである。
【0015】
本発明のように構成する事により、指示端末において、被指示端末の操作画面を用いて操作指示情報を生成し、被指示端末はその操作指示情報と被操作端末の操作とに基づいて、操作手順イメージの表示を被操作端末の操作画面上に行うことによって、より被指示端末の操作状況に合わせた表示を行うことができる。これにより、ユーザにとって理解しやすい情報の提供を行うことができるため、ユーザに対して、発生した問題への対処方法の習熟をさらに促すことができる。
【0016】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続した操作手順表示システムに用いるプログラムであって、前記指示端末から前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得機能と、前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得機能と、前記操作指示情報と前記操作ログ情報とに基づいて、操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成機能と、前記操作手順イメージ情報を、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御機能と、をコンピュータに実現させる操作手順表示プログラムとしてもよい。
【0017】
この操作手順表示プログラムも、上述の操作手順表示システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることができる。
【0018】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続した操作手順表示システムに用いるプログラムであって、前記被指示端末の表示した操作画像に関する操作画像情報を生成し、前記指示端末に送信する操作画像情報送信機能と、
前記指示端末で作成した前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得機能と、前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得機能と、前記操作指示情報と前記操作ログ情報とを比較し、前記操作の順序を用いて前記操作ログ情報に続く操作を指示する操作指示情報を判定し、当該判定の結果に基づいて操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成機能と、前記操作手順イメージ情報を前記表示する操作画面に合成し、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御機能と、を備え、前記被指示端末から操作画像情報を取得する被指示端末操作画像取得機能と、前記取得した操作画像情報に応じて所定の領域に表示させる被指示端末操作画像表示機能と、前記所定の領域に対するユーザの入力を読み込み、当該読み込んだ入力の情報と前記被指示端末の操作画像情報とに基づいて、前記被指示端末に対する指示情報を生成する操作指示入力機能と、前記生成した指示情報を前記被指示端末に送信する操作指示送信機能と、をコンピュータに実現させる操作手順表示プログラムとしてもよい。
【0019】
この操作手順表示プログラムも、上述の操作手順表示システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることができる。
【発明の効果】
【0020】
上述のように構成された本発明によれば、指示端末から取得した指示情報を用いて、被指示端末の操作状況に応じた次の操作の指示が表示されるため、ユーザ自身で被指示端末の操作を行うことが可能となる。これにより、被指示端末のユーザは問題への対処操作について容易に理解することができるため、被操作端末のユーザに対して問題への対処方法の習熟を促すことができるといった効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のシステム構成の概念を模式的に示す図。
【図2】本発明のハードウェア構成の概念を模式的に示す図。
【図3】本発明のシステムの機能ブロックを模式的に示す図。
【図4】本発明の指示端末Aの処理プロセスを模式的に示すフローチャート。
【図5】本発明の被指示端末Bの処理プロセスを模式的に示すフローチャート。
【図6】操作指示情報を模式的に示す図。
【図7】操作指示情報を模式的に示す図。
【図8】表示情報を模式的に示す図。
【図9】操作手順イメージを模式的に示す図。
【図10】操作指示ツールアイコンと操作指示内容と関係を模式的に示す図。
【図11】操作指示内容と操作指示完了条件との関係を模式的に示す図。
【図12】操作ログ情報の一例を模式的に示す図。
【図13】一連の操作ログ情報を模式的に示す図。
【図14】指示端末の操作画面を模式的に示す図。
【図15】指示端末の操作画面上に表示された被指示端末操作画面ウィンドウを模式的に示す図。
【図16】指示端末の操作画面上に表示された被指示端末操作画面ウィンドウを模式的に示す図。
【図17】操作手順イメージを合成した被指示端末Bの操作画面を模式的に示す図。
【図18】一連の操作手順イメージを合成した被指示端末Bの操作画面を模式的に示す図。
【図19】経過時間による強調表示の内容を模式的に示す図。
【図20】操作位置と操作指示位置との関係による強調表示の内容を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0022】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の操作手順表示システムの全体の構成図を示す。本発明は図1に示すように、指示端末Aが、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して、被指示端末Bと、接続されるという形で構成されている。
【0023】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式のイーサネット(登録商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット(登録商標)型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでも良い。
【0024】
図2は、指示端末Aのハードウェア構成の一例を模式的に示す。指示端末Aは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置5と、ディスプレイ(操作画面)等の表示装置3と、キーボードやポインティングデバイス(マウス、ペンタブレットなど)やテンキー等の入力装置4と、を少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。また、指示端末Aは、複数の端末に、その機能が分散配置されていても良い。
【0025】
被指示端末Bのハードウェア構成は指示端末Aとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1と、記憶装置2と、表示装置3と、入力装置4と、通信装置5とを有している。
【0026】
図3は、本発明のファイル管理システムを構成する指示端末Aと被指示端末Bの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していても良い。
【0027】
指示端末Aの内部には、ネットワークNを介して被指示端末Bと様々な情報の送受信するためのネットワークI/F10、被指示端末Bの操作画像情報を取得する被指示端末操作画像情報取得部11、取得した被指示端末Bの操作画像情報を表示させる被指示端末画像表示部12、指示端末Aを使用しているユーザ(以下、「指示ユーザ」という)の操作指示の入力を受け付けて操作指示情報を生成する操作指示入力部13、操作指示情報を被指示端末Bに送信する操作指示情報送信部14、指示端末AにおけるOSやアプリケーションの各種制御を行う端末制御部15を備えている。
【0028】
被指示端末Bの内部には、ネットワークNを介して指示端末Aと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、指示端末Aから送られてきた操作指示情報を取得する操作指示情報取得部21、取得した操作指示情報を記憶する操作指示情報記憶部22、被指示端末Bにおける操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部23、取得した操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部24、操作指示情報と操作ログ情報とから操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成部25、生成された操作手順イメージ情報と表示している操作画像とを合成して表示装置に表示させる制御を行う表示制御部26、表示装置に表示された操作画像を取得する操作画像取得部27、操作画像情報を指示端末Aに送信する操作画像情報送信部28を備えている。
【0029】
通常、指示端末A、被指示端末Bの内部にある各構成部は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)がハードウェアに読み込まれることでその処理が実行されるが、これらをハードウェアとの組み合わせにより構成しても良いし、ロジック等を組み合わせたハードウェアのみで構成しても構わない。
【0030】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0031】
まず、指示端末Aに含まれる各構成部の動作について説明する。
【0032】
端末制御部15は、指示端末Aにおける各種のハードウェア及びソフトウェアの制御を行う。本実施例において端末の制御とは、アプリケーション、OS、ミドルウェア、ファームウェアなどで実行されるあらゆる動作・制御を指すものとする。
【0033】
被指示端末操作画像情報取得部11は、ネットワークI/F10を介して被指示端末Bから被指示端末Bの表示装置3に表示した操作画像に関する操作画像情報を取得する。取得した操作画像情報は、被指示端末画像表示部12に通知する。
【0034】
この操作画像情報とは、被指示端末Bで表示されたもしくは表示される操作画像、日時情報、表示物情報などが含まれる。また、操作画像のサイズや形状などの情報を含むようにすると良い。操作画像は、画像データであり、JPEG、PNG、BMP、MPEGなどの静止画もしくは動画の標準フォーマットを使用すると好適であるが、独自のフォーマットを使用してもかまわない。
【0035】
上記の日時情報とは、操作画像が被指示端末Bの表示装置3に表示された日時のことである。また、日時を数値化した値であっても良い。
【0036】
上記の表示物情報とは、被指示端末Bで表示された操作画面内に含まれる表示物に関する情報のことである。表示物とは、例えばアイコン、ボタン、ウィンドウなどである。表示物情報には、表示物識別情報、表示物座標情報、関連するアプリケーション識別情報などが含まれる。表示物識別情報とは、表示物を一義的に特定するものであり、名称、IDなどである。表示物座標情報とは、表示物を含む領域の座標または表示物内の一点を示す座標のことであり、本実施例では、表示物を含む領域の座標(矩形座標)とする。
【0037】
被指示端末操作画像表示部12は、被指示端末操作画像情報取得部11から操作画像情報を取得すると、指示端末Aの表示装置3に被指示端末Bの操作画像を表示させる指示を端末制御部15に対して行う。被指示端末Bの操作画像は、指示端末Aの表示装置3上の所定の領域に表示させる。本実施例では、指示端末Aの表示装置3上のウィンドウ(被指示端末画面表示ウィンドウ)内の表示領域に表示される。
【0038】
上記の被指示端末操作画像表示部12の動作について詳細に説明する。被指示端末操作画像表示部12は、被指示端末Bの操作画像を被指示端末画面表示ウィンドウ内の表示領域に表示するように画像変換を行う。つまり、被指示端末Bの操作画像のサイズを被指示端末画面表示ウィンドウ内の表示領域のサイズに変換し、その変換後の画像データを端末制御部15に通知する。その後、端末制御部15は、指示端末Aの表示装置3に操作画像を表示する。図14に指示端末Aの表示装置3の表示の一例を模式的に示す。
【0039】
操作指示入力部13は、入力装置4(例えば、キーボードやポインティングデバイス)から指示ユーザが行った被指示端末Bに対する操作指示を取得し、操作指示情報を生成する。その後、生成した操作指示情報は、操作指示情報送信部14に通知される。
【0040】
操作指示情報とは、操作の指示を行うための順序や内容を含む情報である。操作指示情報には、操作順序、操作指示内容、指示対象情報、付随情報、指示位置情報、操作指示完了条件などが含まれる。操作指示情報の一例を図6、図7に模式的に示す。
【0041】
上記の操作順序とは、操作の指示を示す順番のことであり、時系列的に連続した数値であっても良いし、操作の指示が入力された時刻、もしくは操作の指示が入力された時刻を数値に変えたものであってもかまわない。
【0042】
上記の操作指示内容とは、被指示端末Bに対して指示する操作の内容のことである。具体的には、「キーボード文字入力」、「マウス、右ボタン1クリック」、「ボタン・アイコン選択起動」などが含まれる。その他、操作の内容を示す情報であればいかなる情報でもかまわない。
【0043】
上記の指示対象情報とは、指示した操作が実行される対象を示す識別情報のことである。具体的には、アプリケーション識別情報、表示物識別情報などが含まれる。
【0044】
上記の付随情報とは、操作指示内容にしたがって含まれる付加的な情報のことをいう。具体的には、コメント文の内容などである。付随情報は、操作指示内容に応じて必要な情報であればいかなる情報でもかまわない。
【0045】
上記の指示位置情報とは、被指示端末Bの画面上の位置(一点もしくは領域)を指す。
【0046】
上記の操作指示完了条件とは、指示端末で生成された操作指示情報が被指示端末で実行されたか否かを判定するための条件のことをいう。
【0047】
操作指示入力部13の動作を、図14を用いて詳細に説明する。まず、指示端末Aを操作する指示ユーザは、被指示端末画面表示ウィンドウにおいて、操作指示を示す操作指示ツールアイコンをポインティングデバイス等で選択(クリック)し、任意の位置に配置する操作(ドラッグ・ドロップ)によって操作指示を入力する。この操作よって、操作指示入力部13は、操作指示ツールアイコンの情報(操作指示の内容)と被指示端末画面表示ウィンドウ内の位置情報(操作指示の位置)とを読み込む。なお、操作指示ツールアイコンと操作指示内容との関係の例を図10に模式的に示す。
【0048】
次に、操作指示入力部13は、操作指示情報の操作指示内容、操作指示完了条件を設定する。具体的には、操作指示ツールアイコンに対する操作指示内容を操作指示情報の操作指示内容に設定する。そして、操作指示内容に対応する操作指示完了条件を操作指示情報の操作指示完了条件に設定する。操作指示内容と操作指示完了条件との関係の例を図11に示す。
【0049】
続いて、被指示端末表示画面ウィンドウ内の位置情報(操作指示の位置)を被指示端末Bにおける操作画面上の位置情報(被指示端末位置情報)に変換する。そして、その被指示端末位置情報を操作指示情報の指示位置情報に設定する。さらに、その被指示端末位置情報に対応する表示物情報を被指示端末操作画像表示部12から取得し、その取得した表示物情報に基づいて操作指示情報の指示対象情報を設定する。
【0050】
上記の被指示端末位置情報に対応する表示物情報の判定方法は、被指示端末位置情報が、表示物座標情報(領域)内に含まれているか否かで判定すると好適である。また、被指示端末位置情報にもっとも近接する表示物情報としてもかまわない。
【0051】
そして、操作指示情報に指示順序を付加する。指示順序は、操作指示の順序を示す内容であればいかなる値であってもかまわない。また、この指示順序は、後述の、被指示端末Bが操作指示情報を受信する際に時系列的に付加するようにしても良い。
【0052】
操作指示情報送信部14は、操作指示情報入力部13から操作指示情報を取得し、ネットワークI/F10を介して被指示端末Bに送信する。本実施例では、操作指示情報が生成される毎に被指示端末Bに送信するとしたが、所定のタイミングもしくは一定周期で送信してもかまわない。また、複数の操作指示情報をまとめて送信するようにしてもかまわない。
【0053】
次に 被指示端末Bに含まれる各構成部の動作について説明する。
【0054】
操作指示情報取得部21は、ネットワークI/F20を介して指示端末Aから送られてくる操作指示情報を取得する。取得した操作指示情報は、操作指示情報記憶部22に記憶する。
【0055】
操作ログ情報取得部23は、被指示端末Bにおいて行われた操作を示す操作ログ情報を生成する。操作ログ情報は、端末制御部29で行われた動作・制御に基づいて生成される。そして、生成した操作ログ情報を操作手順イメージ情報生成部25に通知するとともに操作ログ情報記憶部24に記憶する。操作ログ情報は、通常、操作が実行される毎に生成する。しかし、本発明の目的を達する限りにおいて所定のタイミングもしくは一定の周期で生成するようにしても良い。
【0056】
本実施例における操作ログ情報とは、例えば被指示端末Bを操作するユーザ(被指示ユーザ)により操作された内容を示す情報や被指示端末Bにおいて実行された内容を示す情報であり、端末識別情報、操作日時、操作内容、操作対象情報、付加情報、操作位置情報等を含むものをいう。これら操作ログ情報に含まれる情報は一例であって限定されるものではなく、本発明の目的を達する限りにおいて、一部の情報のみを用いても良い。操作ログ情報の例を図12、図13に模式的に示す。
【0057】
上記の操作日時には、操作を行った日時が含まれる。また、日時を数値化した値を用いてもかまわない。
【0058】
上記の操作内容とは、被指示端末Bにおいて操作・実行された内容であって、ミドルウェアまたはOS等において処理されるアプリケーションやハードウェア等に対する制御のことをいう。より具体的には、キーボード文字入力、ポインティングデバイスの操作(ボタン押下、移動など)、外部機器(プリンタなど)との接続、ファイル操作(作成、削除、コピー、移動、ファイル名変更、ファイル読み込み、ファイル書込み等)、フォルダ操作(作成、削除、コピー、移動、フォルダ名変更等)、アプリケーション操作(起動、終了等)、ドライブの追加・削除・検知、ネットワークの接続・切断、IPアドレス変更、コンピュータ名変更、記憶媒体の書き込み、印刷、クリップボードへのコピー等を示す情報がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0059】
上記の操作対象情報とは、操作内容に従って実行される処理対象のことをいう。本実施例においては、操作されたアプリケーション識別情報や表示物識別情報などである。ここでいうアプリケーション識別情報とは、アプリケーションを一義的に識別可能な情報のことをいい、アプリケーション名称、識別番号、OS内の管理番号などがある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0060】
上記の操作位置情報とは、ポインティングデバイスやキーボードなどの入力装置3から入力操作された画面上の位置のことをいう。例えば、ポインティングデバイスの場合は、ポインティングデバイスのボタンが押下された位置であり、キーボードの場合は、キーボードの入力により情報が反映された操作画面上の位置などである。さらに、操作対象情報に対応するウィンドウや画面上の選択範囲などの領域(矩形座標)としても良い。
【0061】
操作手順イメージ情報生成部25は、取得した操作ログ情報と記憶された操作指示情報とに基づいて操作ログ情報に続く操作手順の操作手順イメージ情報を生成する。そして、生成した操作手順イメージ情報を表示制御部26に通知する。
【0062】
上記の操作手順イメージ情報とは、取得した操作ログ情報に続く操作を示すイメージ情報のことをいう。操作手順イメージ情報に含まれるものとして、表示座標情報、表示対象情報、表示付随情報などが含まれる。
【0063】
上記の表示座標情報とは、被指示端末Bの操作画面上の位置のことをいい、一点もしくは領域(矩形座標など)で示される。
【0064】
上記の表示対象情報とは、操作手順として表示される画像を指し示す情報のことをいう。具体的には、操作指示ツールアイコンを指定する識別情報やアイコン等を示す画像のファイル識別情報などであり、操作手順として表示される画像を指定する内容であればいかなる情報を用いてもかまわない。
【0065】
上記の表示付随情報とは、移行操作イメージを表示する際に必要に応じて使用する付随的な情報のことをいう。例えば、コメントなどの文章がある。
【0066】
操作手順イメージ情報生成部25の動作について詳細に説明する。操作手順イメージ情報生成部25は、操作指示情報と操作ログ情報とを比較する操作比較手段、比較の結果から操作指示情報及び操作ログ情報を取得し、操作手順のイメージ情報を生成するイメージ生成手段、を備える。
【0067】
操作比較手段は、操作されるべき操作指示情報(先行の操作指示情報)を操作指示情報記憶部22から抽出する。続いて、先行の操作指示情報の操作指示完了条件と取得した操作ログ情報の操作内容、操作対象情報とを比較し、操作指示情報に対応する操作であるか否かを判定する。そして、イメージ生成手段に判定結果と操作指示情報の指示順序とを通知する。操作指示情報の指示順序は、操作指示情報の操作指示完了条件に合致する場合(操作指示情報に対応する操作が実行された場合)には、先行の操作指示情報に続く次の操作指示情報(後続の操作指示情報)の指示順序が適用される。操作指示完了条件に合致しない場合には、先行の操作指示情報の指示順序が適用される。
【0068】
イメージ生成手段25は、操作比較手段から取得した操作指示情報の指示順序に対応する操作指示情報を抽出する。現在の操作位置(操作ログ情報に含まれる操作位置情報)と操作指示情報に含まれる指示位置情報とに基づいて、画面上の位置に関連付けて操作指示ツールアイコンやコメント等のイメージ情報、それぞれ位置情報を関連付けたイメージ情報、などを生成する。それぞれの位置情報を関連付けたイメージ情報として、矢印や線のイメージなどを表示対象として用いると好適である。また、それぞれの位置を囲むイメージを表示対象としてもかまわない。そして、作成したイメージ情報を操作手順イメージ情報として、表示制御部26に通知する。操作手順イメージ情報の一例を図9に模式的に示す。
【0069】
表示制御部26は、操作手順イメージ情報生成部25から取得した操作手順イメージ情報を表示している操作画像に合成させて表示するように制御指示を行う。端末制御部29は、制御指示に従って表示装置3に表示する。
【0070】
操作画像取得部27は、被指示端末Bの表示装置3で表示された操作画像と表示物情報を取得し、操作画像情報を生成する。そして、操作画像情報を操作画像情報送信部28に通知する。
【0071】
操作画像情報送信部28は、ネットワークI/F20を介して指示端末Aに送信する。送信するタイミングは、所定のタイミングもしくは周期的にする事が好ましい。また、画像に変化が無い場合に送信を行わないなど、操作画像を送信するデータ量を軽減する処理を含めるようにしても良い。
【0072】
上述の実施形態をとる事により、被指示端末Bを使用する被指示ユーザにとって、操作状況に対して次にどのような操作を行えば良いのかを容易に理解することができ、また、その操作状況に対応した操作の習熟を促すことができる。
【0073】
〔実施例1−処理プロセス〕
次に本発明のファイル管理システムの処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図、図4および図5のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、指示端末「DEF67890」と被指示端末「ABC12345」とがネットワークNを介して接続され、被指示端末「ABC12345」においてアプリケーション「ワープロA」の一部を操作するという場合を例に説明を行う。
【0074】
まず、指示端末「DEF67890」の処理プロセスを説明する。
【0075】
指示端末「DEF67890」は、被指示端末「ABC12345」から送られてくる操作画像情報を取得し、指示端末Aの表示装置の所定の領域(被指示端末画面表示ウィンドウ内の表示領域)にサイズ変換して表示を行う(S101、S102)。例えば、指示端末「DEF67890」の表示装置3には、図14のように表示される。操作画像情報の取得および表示は、被指示端末Bから送られてくる毎に継続的に実行する。
【0076】
操作画像のサイズ変換を具体的に説明する。例えば、被指示端末「ABC12345」の画面の大きさが、(横幅)1280/(縦幅)960ピクセルであり、被指示端末画面表示ウィンドウ内の表示領域が(横幅)640/(縦幅)480ピクセルとする。この様な場合には取得した操作画像を縮小し、被指示端末画面表示ウィンドウに表示させる。つまり、このケースでは、縦幅・横幅を1/2に変換することとなる。
【0077】
指示端末「DEF67890」を操作する指示ユーザが被指示端末「ABC12345」に対する操作指示を入力すると、操作指示入力部13はその入力を操作指示として読み込む(S103)。
【0078】
操作指示の入力と読み込みについて詳細に説明する(図15、図16を参照)。指示端末「DEF67890」を操作するユーザ(指示ユーザ)は、被指示端末画面表示ウィンドウの上部の操作指示ツールアイコンをポインティングデバイスで選択(クリック)し、被指示端末画面表示ウィンドウ内の表示領域の任意の位置(指定位置)に配置する操作(ドラッグ&ドロップ)をする。操作指示入力部13は、この配置された操作を検出し、操作指示ツールアイコンの種類及び指定位置の情報を読み込む。例えば、指示ユーザは、キーボードアイコンを選択するとする。そして、そのアイコンを被指示端末画面表示ウィンドウの被指示端末画面内の座標位置(400,300)に配置する操作する。この配置された操作のタイミングで操作指示入力部13は、操作指示内容「キーボード文字入力アイコン」、及び座標位置を示す位置情報(400,300)の読み込みが行われる。
【0079】
さらに、指示ユーザに付随的な情報を入力させ、その入力された情報も読み込むようにしても良い。例えば、コメントを入力する画面等の指示ユーザに対する問い合わせを行う画面を表示させ、指示ユーザが入力した任意のコメントを読み込むことができる。図示しないが、ここでは、指示ユーザによって入力されたコメント『必要事項を入力する』の読み込みが行われたこととする。
【0080】
操作指示入力部13は更に、読み込んだ情報(操作指示の内容、位置情報、付随的な情報)に基づいて操作指示情報を生成する(S104)。具体的には、操作指示の内容が「キーボード文字入力アイコン」で有ったため、操作指示情報の操作指示内容に「キーボード文字入力アイコン」が設定され、操作指示完了条件に「指示対象情報への入力」が設定される。操作指示内容と操作指示完了条件との関係は、図11となっているものとする。この操作指示内容と操作指示完了条件とを、操作指示完了条件記憶部(図示せず)に記憶させ、必要に応じて読み出すようにすると好適である。
【0081】
次に、読み込んだ位置情報(400,300)は、指示端末Aの被指示端末画面表示ウィンドウ内の表示領域における位置情報であるため、実際の被指示端末画面の位置情報に変換を行う。変換後の位置情報は、被指示端末画面上の位置情報(800,600)となる。続いて、この位置情報(800,600)に対応する表示物情報を被指示端末操作画像情報取得部11から取得する。つまり、被指示端末「ABC12345」から取得した操作画像情報内の表示物情報が図8であった場合、位置情報(800,600)を座標位置内(矩形座標内)に含む表示物を検索すると、表示物識別情報「テキスト入力域(TB445566)」、関連アプリケーション「ワープロA」が取得される。よって、操作指示情報の指示対象情報に関連アプリケーション「ワープロA」と表示物識別情報「テキスト領域(TB445566)」を設定し、指示位置情報に位置情報(800,600)を設定する。
【0082】
そして、これらの処理とともに、操作指示情報の指示順序を設定する。ここでは、最初の操作指示として、指示順序「1」を設定する。
【0083】
続いて、生成された操作指示情報をネットワークI/F10を介して被指示端末「ABC12345」に送信する(S105)。
【0084】
次に、被指示端末「ABC12345」の処理プロセスについて説明する。
【0085】
操作ログ情報取得部23は、被指示端末「ABC12345」の操作ログ情報を取得し、その操作ログ情報を操作手順イメージ情報生成部25に通知する(S201)。また、操作ログ情報取得部23は、取得した操作ログ情報を操作ログ情報記憶部24に記憶する。
【0086】
さらに、操作指示情報取得部21は、指示端末「DEF67890」からネットワークI/F20を介して送られてきた操作指示情報を取得し、操作指示情報記憶部22に記憶する(S202)。操作指示情報は、図6のように操作指示情報記憶部22記憶される。
【0087】
操作手順イメージ情報生成部25は、操作指示情報記憶部22の操作指示情報と取得した操作ログ情報とに基づいて操作手順イメージ情報を生成する(S203)。そして、表示制御部26は、生成された操作手順イメージ情報に従って、操作画面に合成する指示を端末制御部29に対して制御指示を行う(S204)。
【0088】
上述の処理を具体的に説明する。操作手順イメージ情報生成部25は、被指示端末「ABC12345」の被指示ユーザがアプリケーション「ワープロA」の起動を行うと、操作ログ情報として操作日時「2008年11月5日 12時10分」(図13(1)参照)を操作ログ情報取得部23から取得する。続いて、操作指示情報記憶部22から操作指示情報として操作手順「1」(図6参照)を取得する。
【0089】
つぎに、操作手順イメージ情報生成部25は、操作指示情報の操作指示完了条件「指示対象への入力」を抽出し、取得した操作ログ情報の操作内容「起動」と対比する。対比の結果、操作指示完了条件を満たしていないと判定する。
【0090】
そして、操作手順イメージ情報生成部25は、対比の結果、操作指示完了条件を満たしていないため、操作指示情報を元に操作手順イメージ情報(図9参照)を生成する。具体的には、操作指示情報の操作順序が1であるため、表示座標情報(800,600)/(810,610)、表示対象情報「番号アイコン 1」が生成される。次に、操作指示内容「キーボード文字入力」であるため、表示座標情報(810,610)/(840,640)、表示対象情報「キーボード文字入力アイコン」が生成される。さらに、付随情報「コメント『必要事項を入力する』」であるため、表示座標情報(840,640)/(910,670)、表示付随情報「コメント『必要事項を入力する』」が生成される。
【0091】
さらに、操作ログ情報の操作位置情報(100,550)と操作指示情報の指示位置情報(800,600)とを関連付ける表示として、表示座標情報(100,550)/(800,600)、表示対象情報「矢印イメージ」、表示付随情報「強調なし」が生成される。
【0092】
生成された操作手順イメージ情報は、表示制御部26に通知される。そして、表示制御部26は、現在操作している操作画像に操作手順イメージの画像を合成させ操作画面が図17の様に表示装置3に表示される。
【0093】
表示制御部26は、操作手順イメージ情報を表示装置3に表示させる制御として、一般的なグラフィックユーザインターフェース(GUI)を用いたシステムの場合であれば、画面を制御するウィンドウマネージャ等に対して操作手順イメージ情報に基づいて表示制御指示する事で実現される。また、前述のようなシステムでない場合であっても本発明の目的を満たす制御であればいかなる方法を用いてもかまわない。
【0094】
続いて、被指示端末「ABC12345」がワープロAのテキスト入力域に文字入力を行うと、操作手順イメージ情報生成部25は、新たに操作ログ情報として操作日時「2008年11月5日12時13分」(図13(2)参照)を操作ログ情報取得部23から取得する。前述と同様に操作指示情報記憶部22から操作指示情報として操作手順1(図6)を取得する。
【0095】
そして、操作手順イメージ情報生成部25は、操作指示情報の操作指示完了条件「指示対象への入力」、指示対象情報「ワープロA」・「テキスト入力域(TB445566)を抽出し、取得した操作ログ情報の操作内容「キーボード文字入力」、操作対象情報「ワープロA」・「テキスト入力域(TB445566)と対比する。対比の結果、操作指示完了条件を満たしていると判定する。
【0096】
操作手順イメージ情報生成部25は、操作指示情報を操作が実施されたとする判定結果に従い、次の操作指示情報を操作指示情報記憶部22から取得するが、次の操作指示情報が操作指示情報記憶部22に記憶されていないため、操作手順イメージ情報として表示なしの情報を生成する。
【0097】
その結果、表示制御部26は、操作手順イメージを合成しない形式の操作画面を表示装置に表示させる。
【実施例2】
【0098】
〔その他の実施例1〕
上述の実施例において、操作手順イメージ生成部25は、操作比較手段から取得した操作指示情報の以降に続く操作指示情報を、所定数の指示順序分まとめて抽出し、操作手順イメージ情報を生成するようにすることもできる。このようにすることで、被指示ユーザは一連の操作を把握することができ、より容易に理解・習熟を促進させることができる。具体的には、図7のような3つの手順の操作指示情報が記憶されている場合に、操作ログ情報に続く操作手順イメージ情報として3つの手順とも生成する。この生成された操作手順イメージ情報によって、被指示端末Bの表示装置3に図18(b)のように表示されることとなる。そして、操作が進むごとに図18(c)、図18(d)のように表示される。
【0099】
〔その他の実施例2〕
上述の実施例において、操作手順イメージ生成部25は、操作比較手段における比較の結果が、操作指示完了条件に合致しない場合、操作ログ情報の位置情報と操作指示情報の指示位置情報とを関連付けた操作手順イメージ情報を強調表示させるように構成してもかまわない。例えば、矢印を太くする、矢印の色を強調色(赤など)にする、などである。これによって、より次の操作の理解が容易となるようにすることができる。
【0100】
〔その他の実施例3〕
上述の実施例において、操作手順イメージ生成部25は、操作比較手段における比較の結果が、操作指示完了条件に合致する場合、その判定した時刻を前回一致時刻として記憶領域(図示せず)に記憶し、前回一致時刻と現在の時刻を比較し、比較の結果(経過時間)に応じて、操作手順イメージ情報を強調させるように構成してもかまわない。具体的には、経過時間が長い場合は、被指示ユーザが迷っている可能性があるため、よりわかりやすい表示となるような強調表示とするなどである。経過時間による強調の例を図19に模式的に示す。
【0101】
〔その他の実施例4〕
上述の実施例において、操作手順イメージ生成部25は、操作ログ情報の操作位置情報と操作指示情報の指示位置情報との位置関係に応じて操作手順イメージ情報を生成するようにしてもかまわない。たとえば、それぞれの距離を算出し、離れている場合にはより強調するなどである。位置関係による強調の例を図20に模式的に示す。
【実施例3】
【0102】
本発明の操作監視システムの各機能・各構成は、指示端末Aおよび被指示端末Bにおいて適時、分散配置してもかまわない。なお分散配置のバリエーションはさまざまなパターンがあり、いかなる配置形態でも良い。このように、指示端末A、被指示端末Bにおける処理について、ほかの端末やサーバの機能を利用する場合には情報の送受信を行う情報送受信部を適宜設け、問い合わせの送信・問い合わせの結果の受信を行うようにすることで実現するようにすると良い。
【符号の説明】
【0103】
A:指示端末
B:被指示端末
1:演算装置
2:記憶装置
3:表示装置
4:入力装置
5:通信装置
10:ネットワークI/F(指示端末A)
11:被指示端末操作画像情報取得部
12:被指示端末操作画像表示部
13:操作指示入力部
14:操作指示情報送信部
15:端末制御部(指示端末)
20:ネットワークI/F(被指示端末B)
21:操作指示情報取得部
22:操作指示情報記憶部
23:操作ログ情報取得部
24:操作ログ情報記憶部
25:操作手順イメージ情報生成部
26:表示制御部
27:操作画像取得部
28:操作画像情報送信部
29:端末制御部(被指示端末)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続する操作手順表示システムであって、
前記指示端末から前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得部と、
前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部と、
前記操作指示情報と前記操作ログ情報とを比較し、前記操作の順序を用いて前記操作ログ情報に続く操作を指示する操作指示情報を判定し、当該判定の結果に基づいて操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成部と、
前記操作手順イメージ情報を、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御部と
を備えたことを特徴とする操作手順表示システム。
【請求項2】
指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続する操作手順表示システムであって、
前記被指示端末は、
前記被指示端末の表示した操作画像に関する操作画像情報を生成し、前記指示端末に送信する操作画像情報送信部と、
前記指示端末で作成した前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得部と、
前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部と、
前記操作指示情報と前記操作ログ情報とを比較し、前記操作の順序を用いて前記操作ログ情報に続く操作を指示する操作指示情報を判定し、当該判定の結果に基づいて操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成部と、
前記操作手順イメージ情報を前記表示する操作画面に合成し、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御部とを備え、
前記指示端末は、
前記被指示端末から操作画像情報を取得する被指示端末操作画像情報取得部と、
前記取得した操作画像情報に応じて所定の領域に表示させる被指示端末操作画像表示部と、
前記所定の領域に対するユーザの入力を読み込み、当該読み込んだ入力の情報と前記被指示端末の操作画像情報とに基づいて、前記被指示端末に対する指示情報を生成する操作指示入力部と、
前記生成した指示情報を前記被指示端末に送信する操作指示情報送信部と
を備えたことを特徴とする操作手順表示システム。
【請求項3】
指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続した操作手順表示システムに用いるプログラムであって、
前記指示端末から前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得機能と、
前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得機能と、
前記操作指示情報と前記操作ログ情報とに基づいて、操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成機能と、
前記操作手順イメージ情報を、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御機能と
をコンピュータに実現させる操作手順表示プログラム。
【請求項4】
指示端末と被指示端末とがネットワークを介して接続した操作手順表示システムに用いるプログラムであって、
前記被指示端末の表示した操作画像に関する操作画像情報を生成し、前記指示端末に送信する操作画像情報送信機能と、
前記指示端末で作成した前記被指示端末に対する操作の内容と順序とを操作指示情報として取得する操作指示情報取得機能と、
前記被指示端末の操作を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得機能と、
前記操作指示情報と前記操作ログ情報とを比較し、前記操作の順序を用いて前記操作ログ情報に続く操作を指示する操作指示情報を判定し、当該判定の結果に基づいて操作手順イメージ情報を生成する操作手順イメージ情報生成機能と、
前記操作手順イメージ情報を前記表示する操作画面に合成し、前記被指示端末の操作画面に合成して表示させる制御を行う表示制御機能と、を備え、
前記被指示端末から操作画像情報を取得する被指示端末操作画像取得機能と、
前記取得した操作画像情報に応じて所定の領域に表示させる被指示端末操作画像表示機能と、
前記所定の領域に対するユーザの入力を読み込み、当該読み込んだ入力の情報と前記被指示端末の操作画像情報とに基づいて、前記被指示端末に対する指示情報を生成する操作指示入力機能と、
前記生成した指示情報を前記被指示端末に送信する操作指示送信機能と
をコンピュータに実現させる操作手順表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2011−203888(P2011−203888A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69106(P2010−69106)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【Fターム(参考)】