説明

操作装置及び電気機器

【課題】複雑で複合的な操作を行うことができる操作装置及び電気機器を提供する。
【解決手段】所定位置から複数方向への移動が可能な操作板12を備え、操作板12の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置1に、操作板12の表面に配されており、物体の接触の有無を検出する複数のタッチセンサ13と、タッチセンサ13の検出結果及び操作板12の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力コネクタ16とを備える。また、操作装置1を電気機器に備え、操作板12及びタッチセンサの操作に応じて動作するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置、及び該操作体を備えた電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
操作装置としてポインティングデバイスを備えたノートパソコン、携帯電話、DVDレコーダ等の各種電気機器が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
図23は、従来のポインティングデバイス701を模式的に示す横断面図である。従来のポインティングデバイス701は、板状の基部711に対して傾倒可能に支持された操作桿714を備えている。操作桿714の先端部はゴムキャップ712で覆われており、ゴムキャップ712の上面にはタッチセンサ713が設けられている。
使用者がゴムキャップ712を押圧して操作桿714を傾倒させると、操作桿714の基端部に設けられた加重センサ715が操作桿714の傾倒方向に応じた操作信号を出力する。また、タッチセンサ713に指が触れた場合、タッチセンサ713は接触操作信号を出力する。
【0004】
電気機器、例えばノートパソコンに搭載された制御装置は、操作桿714の傾倒を検出した場合、接触操作信号の有無に関わらず、操作桿714の傾倒方向に応じた処理を実行する。例えば、ノートパソコンのディスプレイに表示されたポインタを移動させる。また、制御装置は、操作桿714が傾倒を検出していない状態でタッチセンサ713の接触操作信号を検出した場合、決定処理を実行する。例えば、ポインタで選択されたソフトキーに対応する処理を実行する。
【0005】
このように構成された従来のポインティングデバイス701においては、ポインティングデバイス701にボタン1個分の機能を追加することができ、省スペース化を図ることができる。
【特許文献1】特開平8−335141号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のポインティングデバイスにおいては、操作桿を操作する際、必ず指がタッチセンサに触れるため、操作桿とタッチセンサとを独立して操作することができず、操作効率が悪いという問題があった。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体と、該操作体の表面に配された複数の接触検出部とを備えることにより、操作体の操作と同時に複数の接触検出部の操作も行うことができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる操作装置及び電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る操作装置は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置において、前記操作体の表面に配されており、物体の接触の有無を検出する複数の接触検出部と、該接触検出部の検出結果及び前記操作体の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力部とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る電気機器は、所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じて動作する電気機器において、前記操作体の表面に配されており、物体の接触の有無を検出する複数の接触検出部と、前記接触検出部の検出結果及び前記操作体の移動方向に応じて動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る電気機器は、前記制御手段は、単一の接触検出部が接触を検出しており、前記操作板が移動した場合、前記操作板の移動方向に応じて、第1の動作を制御する手段と、複数の前記接触検出部が接触を検出しており、前記操作板が移動した場合、前記操作板の移動方向に応じて、第2の動作を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る電気機器は、前記複数の接触検出部は並設されており、第1の前記接触検出部が接触を検出した場合、計時を開始する計時手段を備え、前記制御手段は、前記計時手段が所定時間を計時する前に、前記第1の接触検出部に隣り合う第2の接触検出部が接触を検出した場合、第1の動作を制御する手段と、前記計時手段が所定時間を計時する前に、前記第1の接触検出部に隣り合う第3の接触検出部が接触を検出した場合、第2の動作を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る電気機器は、前記制御手段は、一の前記接触検出部が接触を検出しており、前記操作体が移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第1の動作を制御する手段と、他の前記接触検出部が接触を検出しており、前記操作体が移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第2の動作を制御する手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る電気機器は、前記操作体は円板状をなし、前記複数の接触検出部は扇状又は円弧状をなし、周方向に離散するように配されていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る電気機器は、前記操作板は円板状をなし、前記複数の接触検出部は、前記操作体表面の略中央部を中心にして環状又は十字状に配されていることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、操作体は所定位置から複数方向への移動が可能である。また、操作体の表面には複数の接触検出部が配されており、操作信号出力部は、操作体の移動方向及び接触検出部の検出結果に応じた操作信号を出力する。
接触検出部は操作体の表面に配されているため、使用者は接触検出部を操作すると同時に操作体を移動させることができ、操作装置又は電気機器は操作体及び接触検出部の同時的な操作を受け付けることができる。
また、複数の接触検出部を備えているため、操作装置又は電気機器は、より複合的な操作を受け付けることができる。例えば、使用者は各接触検出部を個別に触りながら操作体を移動させたり、複数の接触検出部を同時に触りながら操作体を移動させたりして電気機器の動作を制御することができる。
【0016】
本発明にあっては、制御手段は、単一の接触検出部が接触を検出しており、操作板が移動した場合、第1の動作を制御し、複数の接触検出部が接触を検出しており、操作板が移動した場合、第2の動作を制御する。
従って、操作体にて操作できる動作は、使用者が単一の接触検出部に触れて操作板を移動させるか、複数の接触検出部に触れて操作板を移動させるかによって切り替わる。
【0017】
本発明にあっては、計時手段は第1の接触検出部が接触を検出した場合、計時を開始する。そして、制御手段は、所定時間が経過する前に、第1の接触検出部に隣り合う第2の接触検出部が接触を検出した場合、第1の動作を制御する。また、制御手段は、所定時間が経過する前に第1の接触検出部に隣り合う第3の接触検出部が接触を検出した場合、第2の動作を制御する。
従って、使用者が複数の接触検出部をなぞる方向に応じて異なる操作を行うことができる。
【0018】
本発明にあっては、制御手段は、一の接触検出部が接触を検出した場合、操作体の移動方向に応じて第1の動作を制御し、他の接触検出部が接触を検出した場合、操作体の移動方向に応じて第2の動作を制御する。
従って、操作体にて操作できる動作は、複数の接触検出部夫々に対する接触によって切り替わる。
【0019】
本発明にあっては、複数の接触検出部は扇状又は円弧状をなし、該接触検出部は、円板状の操作板上に周方向に離散するように配されている。
従って、回転方向を指定するような操作を各接触検出部にて容易に行うことができる。
【0020】
本発明にあっては、複数の接触検出部は、円板状の操作板上を中心にして環状又は十字状に配されている。
従って、周方向又は十字方向に沿った各接触検出部を順に触るような操作を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、操作体の操作と同時に複数の接触検出部の操作も行うことができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るポインティングデバイスを模式的に示す斜視図、図2は、ポインティングデバイスを模式的に示す平面図、図3は、ポインティングデバイスを模式的に示す側面図である。
【0023】
図中1は、本発明の実施の形態1に係るポインティングデバイス(操作装置)である。ポインティングデバイス1は、基部11と、基部11に対して所定位置から複数方向へ移動及び押下可能に支持された操作板12と、操作板表面12aに配された複数のタッチセンサ(接触検出部)13と、操作板12の移動方向及び各タッチセンサ13に対する物体の接触の有無に応じた操作信号を出力する操作信号出力コネクタ16とを備えている。
【0024】
基部11は偏平な中空略直方体形状をなし、例えば樹脂で形成されている。基部表面11aの略中央部には孔部が形成されており、該孔部から操作桿14が平行可能に突出し、操作桿14の先端部には操作板12が設けられている。操作桿14の基端部には、円板部15aが形成され、円板部15aの下面の略中心部分には下方がN極、上方がS極になるように磁石15bが配設されている。円板部15aは、図示しない支持部によって平行移動及び押下可能に支持されている。例えば、円板部15aと支持部との間には、操作板12を押下可能に支持するための弾性体が介装されている。円板部15aの更に下方であって、磁石15bの磁場を検出可能な検出領域内に磁石15bの位置に応じた信号を出力するセンサICが配されている。センサICは、磁石15bの磁場を検出する複数のホール素子15dと、各ホール素子15dの出力に基づいて磁石15bの位置を算出し、操作板12の移動方向に応じた操作信号を出力する検出部15cとを備えている。ホール素子15dを用いることにより、操作板12の押し込みを検出することも可能になる。
【0025】
操作信号出力コネクタ16は、基部11の裏面の適宜箇所に設けられており、操作板12の移動方向及び押下に応じた操作信号と、タッチセンサ13の検出結果とを出力するように構成されている。
【0026】
タッチセンサ13は物体の接触を検出する静電容量式のセンサであり、操作板表面12aの周方向に等配された扇状の上タッチセンサ13U、下タッチセンサ13D、左タッチセンサ13L、及び右タッチセンサ13Rを備えている。
【0027】
操作信号出力コネクタ16は、基部11の裏面の適宜箇所に設けられており、操作板12の移動方向に応じた操作信号と、各タッチセンサ13の検出結果と、操作板12の押し込みを検出するスイッチの状態に応じた操作信号とを出力するように構成されている。
【0028】
図4は、ポインティングデバイス1の操作状態を概念的に示す説明図である。使用者が操作板12の周面12b又は操作板表面12aを基部表面11aに沿った方向へ押圧した場合、操作板12及び磁石15bが平行移動し、各ホール素子15dの出力が変化する。検出部15cは、各ホール素子15dの出力が変化に基づいて、操作板12の移動方向を算出し、操作板12の移動方向に応じた操作信号を操作信号出力コネクタ16から出力する。また、各タッチセンサ13に物体が接触した場合、物体の接触を検出したタッチセンサ13は操作信号を操作信号出力コネクタ16から出力する。
【0029】
以下、本発明の実施の形態1に係るポインティングデバイス1を映像記録再生装置に搭載した例を説明する。該映像記録再生装置は、映像の録画再生機能に加えて、DVDに記録された静止画データに基づいて、静止画一覧を表示する機能を備えている。
【0030】
図5は、本発明の実施の形態1に係る映像記録再生装置の内部構成を示すブロック図である。映像記録再生装置は、各種構成部の動作を制御する制御部36を備えている。
【0031】
制御部36は、CPU、ROM、RAM、計時部36a等を備えたマイクロコンピュータからなり、各種ハードウェアに制御信号を与えて動作を制御する。制御部36には、遠隔操作装置39から送信される赤外光の信号を受信する受信部38、表示部40、操作部41等が設けられている。
【0032】
遠隔操作装置39は、本発明の実施の形態1に係るポインティングデバイス1、電源ボタン等を備えており、ポインティングデバイス1及び各種ボタンの操作状態に応じた赤外線の信号を送信する。受信部38は、遠隔操作装置39から送信された赤外線の信号を受信し、操作部41の操作状態を検出する。
表示部40は、液晶ディスプレイを備えており、映像記録再生装置の動作状態、時刻等を表示する。
操作部41は、本発明の実施の形態1に係るポインティングデバイス1を筐体の適宜箇所に備えており、ポインティングデバイス1の操作に応じて各種構成部の動作を制御する。
【0033】
図中21は、アンテナAで受信したRF信号(放送信号)を増幅し、特定チャンネルの信号を選択するデジタルチューナであり、デジタルチューナ21は、選択した信号を復調部22に与える。
【0034】
デジタルチューナ21から与えられた信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で変調されており、復調部22は、前記信号を、MPEG2TS(Transport Stream)形式のストリームデータに復調し、復調したストリームデータを切換部23に与える。
【0035】
切換部23には、後述のハードディスクドライブ32及びDVDドライブ33がバッファメモリ37を介して接続されており、切換部23は、ハードディスクドライブ32、DVDドライブ33、又は復調部22より与えられた一のストリームデータ又は静止画データを分離部24に与える。また、切換部23は、制御部36より与えられた制御信号に応じて、分離部24に与えるストリームデータを切り換える。なお、DVDドライブ33から与えられるストリームデータはMPEG2PS(Program Stream)形式である。
【0036】
TS形式及びPS形式のストリームデータは、複数のパケットから構成されている。特にTS形式におけるパケットは、1乃至3番組の映像を構成する時系列順のビデオデータ及び音声データ、並びに番組配列情報(SI:Service Information)等をパケット化したものである。複数のパケットから、時系列順のビデオデータ及び音声データが復元される。
【0037】
分離部24は、ストリームデータから一の番組のビデオデータ及び音声データに係るパケットを選択し、選択したパケットからなるビデオデータ及び音声データを、夫々図示しないビデオバッファ及び音声バッファに与える。ビデオバッファ及び音声バッファは、分離部24から与えられたビデオデータ及び音声データを夫々所定のタイミングでビデオデコーダ25a及び音声デコーダ26に与える。
また、分離部24は、ストリームデータに含まれる番組配列情報を選択し、選択した番組配列情報をEPG(Electronic Program Guide)デコーダ27に与える。番組配列情報は、放送される番組のタイトル、チャンネル、放送開始時刻、放送終了時刻、及び映画、ドラマ等の番組の属するジャンル等の情報を有している。
更に、分離部24は、後述するようにDVD35から読み出された静止画データが切換部23を介して入力された場合、該静止画データを静止画デコーダ25bに与える。
【0038】
EPGデコーダ27は、分離部24から与えられた番組配列情報に基づいて、番組表の画像データを生成し、生成した番組表の画像データをOSD(On Screen Display)表示処理部28に与える。EPGデコーダ27及びOSD表示処理部28による番組表のOSD表示は、制御部36によって制御される。
【0039】
ビデオデコーダ25aは、ビデオバッファから与えられたビデオデータを、MPEG2の圧縮伸張方式に従って復調し、復調したビデオデータをOSD表示処理部28に与える。また、ビデオデコーダ25aは、復調したビデオデータをMPEG符号化部31に与える。
【0040】
静止画デコーダ25bは、JPEG等の圧縮伸張方式に従って静止画データを復調し、復調した静止画データをOSD表示処理部28に与える。
【0041】
OSD表示処理部28は、ビデオデコーダ25aから与えられたビデオデータの映像に、EPGデコーダ27又は制御部36から与えられた画像データの映像をOSD表示させた映像のビデオデータを生成し、生成したビデオデータを、所定のタイミングでビデオ信号出力部29に与える。また、OSD表示処理部28は、静止画デコーダ25bから静止画データが入力された場合、静止画データに基づいて一又は複数の静止画を並置した映像のビデオデータを生成し、生成したビデオデータをビデオ信号出力部29に与える。
【0042】
音声デコーダ26は、音声バッファから与えられた音声データを、所定の圧縮伸張方式、例えばAAC(Advanced Audio Coding)又はAC3(Audio Code number 3)の圧縮伸張方式に従って復調し、復調した音声データを、所定のタイミングで音声信号出力部30に与える。また、音声デコーダ26は、復調した音声データをMPEG符号化部31に与える。
【0043】
ビデオ信号出力部29及び音声信号出力部30は、OSD表示処理部28及び音声デコーダ26から与えられたビデオデータ及び音声データを、アナログのビデオ信号及び音声信号にDA変換し、DA変換したビデオ信号及び音声信号を外部の図示しない表示装置及びスピーカに出力する。なお、制御部36は、音声信号の信号レベルを上下させることにより、出力される音声の音量を上下させることができる。
【0044】
MPEG符号化部31は、ビデオデコーダ25a及び音声デコーダ26から与えられたビデオデータ及び音声データを、MPEG2PS形式のストリームデータに符号化し直し、符号化したストリームデータをバッファメモリ37を介してハードディスクドライブ32又はDVDドライブ33に与える。
【0045】
DVDドライブ33は、ストリームデータを8−16変調する変調部、変調されたストリームデータを、DVD35に記録する光ピックアップを備えている。また、DVDドライブ33は、光ピックアップによってDVD35から読み出したストリームデータ又は静止画データを復調する図示しない復調回路を備えており、復調したストリームデータをバッファメモリ37を介して切換部23に与える。
【0046】
ハードディスクドライブ32は、ストリームデータを変調する変調部、変調されたストリームデータをハードディスク34に記録するヘッド部を備えている。また、ハードディスクドライブ32は、ハードディスク34から読み出したストリームデータ又は静止画データを復調する図示しない復調回路を備えており、復調したストリームデータをバッファメモリ37を介して切換部23に与える。
【0047】
以下、本実施の形態1に係るポインティングデバイス1を利用した操作方法の具体例を説明する。
図6及び図7は、画像処理操作方法を概念的に示す説明図、図8は、ポインティングデバイス1による画像処理操作方法を概念的に示す説明図である。図6及び図7は、図示しない外部の表示装置に表示された複数の静止画Bを示している。また、破線で示した矩形枠は一の静止画Bを選択するためのカーソルK1である。図8に示すように操作板12にはカーソル移動が割り当てられており、使用者が図6(a)に示した状態で操作板12を移動させた場合、例えば右方向に移動させると、図6(b)に示すように他の静止画BがカーソルK1で選択される。
また、図8に示すように各タッチセンサ13には画像の回転操作が割り当てられており、使用者が図6(a)に示した状態で周方向に並んだ各タッチセンサ13を順に触った場合、例えば13Uの次に13Rを順に触ると、図7(a)に示すようにカーソルK1で選択されている静止画Bは回転する。
更に、図8に示すように各タッチセンサ13には画像の拡大及び縮小処理が割り当てられており、使用者が図6(a)に示した状態で上下方向に並んだ上タッチセンサ13U及び下タッチセンサ13Dを順に触った場合、図7(b)に示すようにカーソルK1で選択されている静止画Bは拡大又は縮小する。
更にまた、図8に示すように各タッチセンサ13にはページ移動操作が割り当てられており、使用者が単発的に各タッチセンサ13を触った場合、別ページにある複数の静止画B群が表示装置に表示される。
【0048】
図9及び図10は、ポインティングデバイス1による画像処理操作に係る制御部36の処理手順を示すフローチャートである。制御部36は、操作部41のポインティングデバイス1からの信号、又は遠隔操作装置39及び受信部38を介して受信した信号に基づいて、ポインティングデバイス1の操作状態を検出する(ステップS11)。具体的には、制御部36は、操作板12の移動方向及び各タッチセンサ13に対する物体の接触の有無を検出する。
【0049】
そして、制御部36は、操作板12が移動しているか否かを判定する(ステップS12)。操作板12が移動していると判定した場合(ステップS12:YES)、制御部36は、図6に示すように操作板12と略同一方向へカーソルK1を移動させ(ステップS13)、処理を終える。
【0050】
操作板12が移動していないと判定した場合(ステップS12:NO)、制御部36は、上タッチセンサ13U、下タッチセンサ13D、左タッチセンサ13L又は右タッチセンサ13Rのいずれかがオン状態であるか否か、つまり各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出したか否かを判定する(ステップS14)。接触を検出していないと判定した場合(ステップS14:NO)、制御部36は、処理を終える。
【0051】
各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出したと判定した場合(ステップS14:YES)、制御部36は、計時を開始する(ステップS15)。次いで、制御部36は、計時開始後、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS16)。所定時間が経過したと判定した場合(ステップS16:YES)、制御部36は、ページ移動に係る処理を実行し(ステップS17)、画像処理装置に係る処理を終える。
【0052】
所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS16:NO)、制御部36は、周方向に隣接した上タッチセンサ13U、右タッチセンサ13R、下タッチセンサ13D又は左タッチセンサ13Lのいずれかがオン状態、つまり周方向に隣接した各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出したか否かを判定する(ステップS18)。周方向に隣接した各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出したと判定した場合(ステップS18:YES)、制御部36は、カーソルK1で選択されている静止画Bを左回転又は右回転させる(ステップS19)。例えば、左タッチセンサ13Lが接触を検出した後、所定時間以内に上タッチセンサ13Uが接触を検出した場合、制御部36はカーソルK1で選択されている静止画Bを時計回りに回転させる。また、左タッチセンサ13Lが接触を検出した後、所定時間以内に下タッチセンサ13Dが接触を検出した場合、制御部36はカーソルK1で選択されている静止画Bを反時計回りに回転させる。
【0053】
周方向に隣接した各タッチセンサ13のいずれもが接触を検出していないと判定した場合(ステップS18:NO)、制御部36は、上下方向に隣接した上タッチセンサ13U又は下タッチセンサ13Dのいずれかがオン状態、つまり上下方向に隣接した各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出したか否かを判定する(ステップS20)。上下方向に隣接した各タッチセンサ13のいずれもが接触を検出していないと判定した場合(ステップS20:NO)、制御部36は、処理をステップS16に戻す。上下方向に隣接した各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出した場合(ステップS20:YES)、制御部36は、カーソルK1で選択されている静止画Bを拡大又は縮小させ(ステップS21)、画像処理操作に係る処理を終える。例えば、上タッチセンサ13Uが接触を検出した後、所定時間以内に下タッチセンサ13Dが接触を検出した場合、制御部36はカーソルK1で選択されている静止画Bを縮小させる。下タッチセンサ13Dが接触を検出した後、所定時間以内に上タッチセンサ13Uが接触を検出した場合、制御部36はカーソルK1で選択されている静止画Bを拡大させる。
【0054】
次に、本実施の形態1に係るポインティングデバイス1を利用した操作方法の他の具体例を説明する。
図11及び図12は、録画予約操作方法を概念的に示す説明図である。最外の矩形枠及び該矩形枠の内側に表示された一覧は、OSD表示された番組表Cである。一覧はマトリクス状に升目を並置してなる。各行はチャンネルに対応しており、各行の見出しにはチャンネルの番号が表示されている。一覧の各列は放送時刻が対応しており、各列の見出しには17〜22時の時刻が表示されている。一覧を構成している各升目には、対応するチャンネル及び放送時刻で放送される番組の名称、ジャンル等が表示される。また、一の升目を囲む太線の矩形枠は録画予約対象候補である番組を選択するためのカーソルK2を示している。
【0055】
図12(a)は、番組表Cに表示される放送時間帯をページ変更した状態を示しており、図12(b)は番組表Cに表示されるチャンネル群をページ変更した状態を示している。
操作板12にはカーソル移動が割り当てられており、使用者が操作板12を移動させた場合、図11に示すようにカーソルK2が移動する。
また、各タッチセンサ13にはページ移動が割り当てられており、使用者が上タッチセンサ13U又は下タッチセンサ13Dに触れた場合、図12(a)に示すように、番組表Cに表示される放送時間帯が変更され、使用者が左タッチセンサ13L又は右タッチセンサ13Rに触れた場合、図12(b)に示すように、番組表Cに表示されるチャンネル群が変更される。
【0056】
図13は、ポインティングデバイス1による録画予約に係る制御部36の処理手順を示すフローチャートである。制御部36は、操作部41のポインティングデバイス1の操作状態を検出する(ステップS31)。
【0057】
そして、制御部36は、操作板12が移動しているか否かを判定する(ステップS32)。操作板12が移動していると判定した場合(ステップS32:YES)、制御部36は、図11に示すように操作板12の移動方向に応じてカーソルK2を移動させ(ステップS33)、処理を終える。
【0058】
操作板12が移動していないと判定した場合(ステップS32:NO)、制御部36は、操作板12が基部11に押し込まれているか否かを判定する(ステップS34)。操作板12が押し込まれていると判定した場合(ステップS34:YES)、制御部36は、選択されている番組の予約処理を実行し(ステップS35)、処理を終える。
【0059】
操作板12が押し込まれていないと判定した場合(ステップS34:NO)、制御部36は、各タッチセンサ13のいずれかがオン状態、つまり各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出しているか否かを判定する(ステップS36)。各タッチセンサ13のいずれもが接触を検出していない場合(ステップS36:NO)、制御部36は、処理を終える。各タッチセンサ13のいずれかが接触を検出したと判定した場合(ステップS36:YES)、制御部36は、上下左右へ番組表Cのページを移動させ(ステップS37)、処理を終える。例えば、上タッチセンサ13Uが接触を検出した場合、制御部36は番組表Cのページを上方へ移動させ、下タッチセンサ13Dが接触を検出した場合、制御部36は番組表Cを下方へ移動させる。また、左タッチセンサ13Lが接触を検出した場合、制御部36は番組表Cを左ページへ移動させ、右タッチセンサ13Rが接触を検出した場合、制御部36は番組表Cを右ページへ移動させる。
【0060】
本実施の形態1に係るポインティングデバイス1及び映像記録再生装置にあっては、円板状の操作板12上に、複数の各タッチセンサ13が配されているため、操作板12の操作と同時に複数の各タッチセンサ13の操作も行うことができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる。例えば、一の操作装置によってページ切り替え、カーソル移動、画像の回転、拡大及び縮小等の操作を行うことができる。
特に、各タッチセンサ13は周方向に離散するように上下左右に配されているため、方向を指定する必要がある動作制御の操作に適しており、操作感覚を向上させることができる。
【0061】
また、使用者が複数のタッチセンサをなぞる方向に応じて異なる動作を制御することができる。具体的には、周方向に各タッチセンサ13をなぞることによって、画像を回転させることができ、直線方向に各タッチセンサ13をなぞることによって、画像を拡大又は縮小させることができる。
【0062】
更に、操作板12上にタッチセンサ13を配しているため、ポインティングデバイス1の操作板12及びタッチセンサ13を片手、つまり一つの指で行うことができ、省スペースで効率の良い操作環境を提供することができる。
【0063】
なお、実施の形態1にあっては、操作装置にて画像の回転、拡大及び縮小の画像処理操作、カーソル及びページ移動、並びに音量及びチャンネル調整を行う例を説明したが、操作装置及び電気機器にて操作可能な動作はこれに限定されない。例えば、本実施の形態に係る操作装置にてスクロール移動、ビデオゲームにおけるキャラクタの移動、又は視点を移動させるような操作を行うように構成しても良い。
【0064】
なお、実施の形態1にあっては、円板状の操作板を説明したが、操作板の形状は円板状に限定されず、矩形板状、三角形状等、他の形状であっても良い。
【0065】
また、4個のタッチセンサを備えた場合を説明したが、タッチセンサの数、及び配置方法は実施の形態1に限定されない。
【0066】
更に、実施の形態1にあっては、ポインティングデバイスを備えた電気機器として映像記録再生装置を説明したが、携帯電話、ノートパソコン、音楽再生装置、PDA等の他の電気機器に本発明のポインティングデバイスを適用しても良い。
【0067】
(実施の形態2)
図14は、実施の形態2に係るポインティングデバイス201を模式的に示す平面図である。実施の形態2に係るポインティングデバイス201は、実施の形態1と同様の基部11、操作板212等を備えている。また、操作板表面212aの円周部分には、複数のタッチセンサ213が円環状に並設されている。
また、実施の形態2に係る図示しない映像記録再生装置は、実施の形態1と同様の構成であり、ポインティングデバイス201を備えている。
【0068】
図15は、ポインティングデバイス201による音量調整及びチャンネル変更の操作方法を概念的に示す説明図である。映像表示中に、使用者が周方向に隣接した複数のタッチセンサ213を順に触った場合、音量が上下する。また、使用者が操作板212を上下方向へ移動させた場合、表示するチャンネルが変更される。
【0069】
図16は、ポインティングデバイス201による音量調整及びチャンネル変更に係る制御部36の処理手順を示すフローチャートである。制御部36は、ポインティングデバイス201の操作状態を検出する(ステップS51)。
【0070】
次いで、制御部36は、操作板212が移動したか否かを判定する(ステップS52)。操作板212が移動していると判定した場合(ステップS52:YES)、制御部36は、チャンネルを変更し(ステップS53)、処理を終える。
【0071】
操作板212が移動していないと判定した場合(ステップS52:NO)、制御部36は一のタッチセンサ213がオン状態、つまり接触を検出したか否かを判定する(ステップS54)。タッチセンサ213が接触を検出していないと判定した場合(ステップS54:NO)、制御部36は、処理を終える。
【0072】
タッチセンサ213が接触を検出していると判定した場合(ステップS54:YES)、制御部36は、計時を開始する(ステップS55)。次いで、制御部36は、計時開始後、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS56)。所定時間が経過したと判定した場合(ステップS56:YES)、制御部36は、処理を終える。
【0073】
所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS56:NO)、制御部36は、前記一のタッチセンサ213に対して周方向に隣接した他のタッチセンサ213がオン状態、つまり接触を検出したか否かを判定する(ステップS57)。他のタッチセンサ213が接触を検出していないと判定した場合(ステップS57:NO)、制御部36は、処理をステップS56に戻す。
【0074】
他のタッチセンサ213が接触を検出したと判定した場合(ステップS57:YES)、制御部36は、なぞる方向に応じて音量を上下させて(ステップS58)、処理を終える。
【0075】
実施の形態2にあっては、隣り合う各タッチセンサ213をなぞる方向に応じて異なる動作を制御することができる。具体的には、時計回りに各タッチセンサ213をなぞることによって、音量を上げ、反時計回りに各タッチセンサ213をなぞることによって音量を下げることができる。
特に、各タッチセンサ213は周方向に並設されているため、周方向に沿った各タッチセンサ213を順に触る必要がある動作制御の操作に適しており、操作感覚を向上させることができる。
【0076】
実施の形態2に係るポインティングデバイス201及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態1に係るポインティングデバイス1及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0077】
(実施の形態3)
図17は、実施の形態3に係るポインティングデバイス301を模式的に示す平面図である。実施の形態3に係るポインティングデバイス301は、実施の形態1と同様の基部11、操作板312等を備えている。また、操作板表面312aには、複数のタッチセンサ313が十字状に並設されている。また、実施の形態3に係る図示しない映像記録再生装置は、実施の形態1と同様の構成であり、ポインティングデバイス301を備えている。
【0078】
制御部36は、実施の形態1又は2同様、ポインティングデバイス301の操作に応じてカーソル移動、ページ移動を行うことができる。例えば、操作板312が上下左右に移動した場合、制御部36は操作板312の移動方向に応じて番組表Cにおけるカーソルを移動させる。また上方から下方へタッチセンサ313が順に接触を検出した場合、制御部36は番組表Cを下ページへ移動させる。同様に、下方から上方へタッチセンサ313が順に接触を検出した場合、制御部36は番組表Cを上ページへ移動させる。また、左方から右方へタッチセンサ313が順に接触を検出した場合、制御部36は番組表Cを右ページへ移動させ、右方から左方へタッチセンサ313が順に接触を検出した場合、制御部36は番組表Cを左ページへ移動させる。
【0079】
なお、カーソル及びページの移動は一例であり、タッチセンサ313にて音量、チャンネルを上下させるように構成しても良い。また、静止画を拡大又は縮小させるように構成しても良い。
【0080】
実施の形態3にあっては、各タッチセンサ313は十字方向に並設されているため、十字方向に沿った各タッチセンサ部を順に触る必要がある操作に適しており、操作感覚を向上させることができる。
【0081】
実施の形態3に係るポインティングデバイス301及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態1に係るポインティングデバイス1及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0082】
(実施の形態4)
図18は、実施の形態4に係るポインティングデバイス401を模式的に示す平面図である。実施の形態4に係るポインティングデバイス401は、実施の形態1と同様の基部11、操作板412等を備えている。また、操作板表面412aの上端部には円弧状の上タッチセンサ413Uが設けられており、操作板表面412aの下端部には円弧状の下タッチセンサ413Dが設けられている。
【0083】
図19は、ポインティングデバイス401による録画予約操作に係る制御部36の処理手順を示すフローチャートである。制御部36は、ポインティングデバイス401の操作状態を検出する(ステップS71)。具体的には、制御部36は、操作板412の移動方向及び各タッチセンサ413U,413Dの接触検出状態を検出する。
【0084】
そして、制御部36は、操作板412が移動しているか否かを判定する(ステップS72)。操作板412が移動していると判定した場合(ステップS72:YES)、制御部36は、上タッチセンサ413U及び下タッチセンサ413Dが両方ともオン状態、つまり接触を検出したか否かを判定する(ステップS73)。上タッチセンサ413U及び下タッチセンサ413Dが両方とも接触を検出した場合(ステップS73:YES)、制御部36は、操作板412の移動方向に応じて番組表をページ移動させ(ステップS74)、処理を終える。
【0085】
上タッチセンサ413U又は下タッチセンサ413Dのいずれかが接触を検出していないと判定した場合(ステップS73:NO)、制御部36は、操作板412の移動方向に応じてカーソルを移動させ(ステップS75)、処理を終える。
【0086】
ステップS72で操作板412が移動していないと判定した場合(ステップS72:NO)、制御部36は、操作板412が基部11に押し込まれているか否かを判定する(ステップS76)。操作板412が押し込まれていないと判定した場合(ステップS76:NO)、制御部36は、処理を終える。操作板412が押し込まれていると判定した場合(ステップS76:YES)、制御部36は、カーソルで選択されている番組の予約処理を実行し(ステップS77)、処理を終える。
【0087】
実施の形態4に係る操作装置及び映像記録再生装置にあっては、操作板412で操作可能な動作を、タッチセンサの触れ方に応じて切り替えることができる。具体的には、上タッチセンサ413U及び下タッチセンサ413Dを同時に触りながら操作板412を移動させた場合は、ページ移動を行い、上タッチセンサ413U又は下タッチセンサ413Dのいずれかを触りながら、又は両方に触れずに、操作板412を移動させた場合はカーソル移動を行うことができる。
【0088】
実施の形態4に係るポインティングデバイス401及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態1に係るポインティングデバイス1及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0089】
(実施の形態5)
実施の形態5に係るポインティングデバイス401及び映像記録再生装置は、実施の形態4と同様の構成であり、処理手順のみが実施の形態4に係るポインティングデバイス401と異なるため、以下では主に上記相違点について説明する。
【0090】
図20は、実施の形態5におけるポインティングデバイス401による音量調整及びチャンネル変更に係る制御部36の処理手順を示すフローチャートである。制御部36は、ポインティングデバイス401の操作状態を検出する(ステップS91)。
【0091】
そして、制御部36は、操作板412が移動しているか否かを判定する(ステップS92)。操作板412が移動していないと判定した場合(ステップS92:NO)、制御部36は、処理を終える。操作板412が移動していると判定した場合(ステップS92:YES)、制御部36は、上タッチセンサ413Uがオン状態、つまり接触を検出しているか否かを判定する(ステップS93)。上タッチセンサ413Uが接触を検出していると判定した場合(ステップS93:YES)、制御部36は、操作板412の移動方向に応じて音量を上下させ(ステップS94)、処理を終える。
【0092】
上タッチセンサ413Uが接触を検出していないと判定した場合(ステップS93:NO)、制御部36は、下タッチセンサ413Dがオン状態、つまり接触を検出しているか否かを判定する(ステップS95)。下タッチセンサ413Dが接触を検出していると判定した場合(ステップS95:YES)、制御部36は、操作板412の移動方向に応じてチャンネルを変更し(ステップS96)、処理を終える。下タッチセンサ413Dが接触を検出していないと判定した場合(ステップS95:NO)、制御部36は、図示しないポインタを移動させ(ステップS97)、処理を終える。
【0093】
実施の形態5に係る操作装置及び映像記録再生装置にあっては、操作板412で操作可能な動作を、触るタッチセンサ413U,413Dによって切り替えることができる。例えば、上タッチセンサ413Uを触りながら操作板412を上下方向に移動させることによって音量を調整し、下タッチセンサ413Dを触りながら操作板412を上下方向に移動させることによってチャンネルを変更することもできる。
【0094】
実施の形態5に係るポインティングデバイス401及び映像記録再生装置の他の構成、作用及び効果は実施の形態1に係るポインティングデバイス1及び映像記録再生装置の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0095】
(実施の形態6)
図21は、本発明の実施の形態6に係る携帯電話機の内部構成を示すブロック図、図22は携帯電話を模式的に示す正面図である。実施の形態6に係る携帯電話機は、本発明に係るポインティングデバイス1を備えており、実施の形態1〜5同様、複雑で複合的な操作が可能になる。
【0096】
本発明の実施の形態6に係る携帯電話機は、制御部50、無線通信及びテレビジョン放送信号の受信を行うためのアンテナ51、分波部52、無線部53、通信制御部54、チューナ55、信号処理部56、及び表示部60を備えている。
【0097】
制御部50は、例えばCPUを備えたマイクロコンピュータであり、携帯電話機を構成する各構成部の動作を制御する。制御部50には、操作部61が接続されており、制御部50は、操作部61の操作状態に応じて動作を制御する。
【0098】
操作部61は、本発明の実施の形態に係るポインティングデバイス1、通話ボタン、数字ボタン等を備えている。ポインティングデバイス1の構成は、実施の形態1と同様である。
【0099】
アンテナ51は、無線電波を介して基地局と無線通信を行い、音声データ、文字データ及び画像データ等を送受信する。また、アンテナ51はテレビジョン信号を受信することができる。
【0100】
分波部52は、アンテナ51にて受信した無線信号と放送信号とを分離し、分離された無線信号を無線部53に送り、分離された放送信号をチューナ55に送る。
【0101】
通信制御部54は無線部53の動作を制御する。通信制御部54は、受信時においては基地局からアンテナ51を介して受信した無線を無線部53に復調させ、復調された信号を制御部50に与える。また、通信制御部54は、送信時においては制御部50から送られた各種データを所定のプロトコルに基づいて変調し、変調した無線信号を分波部52を介してアンテナ51から送信する。
【0102】
チューナ55は、放送信号から一のチャンネルを選択及び増幅し、選択された信号を信号処理部56に送る。
信号処理部56は、チューナ55より送られた信号から映像信号、音声信号に分離し、分離された映像信号は表示部60に、音声信号は図示しないスピーカから出力される。
【0103】
また、携帯電話機は、撮像部57、画像処理部58、メモリ59、記憶媒体62を備えている。
【0104】
撮像部57はレンズ、撮像素子、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等を備えている。撮像部57は撮像して得た画像データを画像処理部58に逐次送信する。
【0105】
画像処理部58は、画像データに対して補完処理等のエフェクト処理を実行し、メモリ59に送る。表示部60は、メモリ59に書き込まれた画像データに基づいて、画像を逐次表示する。
【0106】
記録媒体62はフラッシュメモリのような不揮発性の記憶手段である。制御部50は、撮像部57にて撮像された静止画若しくは動画の画像データ、又は放送信号から得られた映像及び音声を記録媒体62に記録する機能を備えている。また、制御部50は、実施の形態1又は2同様、記録した映像のサムネイル表示、静止画の表示等を行うことができ、ポインティングデバイス1の操作に応じてカーソル移動、ページ移動、静止画の回転、拡大及び縮小を行うことができる。
【0107】
実施の形態6にあっては、実施の形態1〜5同様、操作板の操作と同時に複数の各タッチセンサ13の操作も行うことができ、より複雑で複合的な操作を行うことができる。
【0108】
実施の形態6に係るポインティングデバイス1の他の構成、作用及び効果は実施の形態1に係るポインティングデバイス1の構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の実施の形態1に係るポインティングデバイスを模式的に示す斜視図である。
【図2】ポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図3】ポインティングデバイスを模式的に示す側面図である。
【図4】ポインティングデバイスの操作状態を概念的に示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る映像記録再生装置の内部構成を示すブロック図である。
【図6】画像処理操作方法を概念的に示す説明図である。
【図7】画像処理操作方法を概念的に示す説明図である。
【図8】ポインティングデバイスによる画像処理操作方法を概念的に示す説明図である。
【図9】ポインティングデバイスによる画像処理操作に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】ポインティングデバイスによる画像処理操作に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】録画予約操作方法を概念的に示す説明図である。
【図12】録画予約操作方法を概念的に示す説明図である。
【図13】ポインティングデバイスによる録画予約に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態2に係るポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図15】ポインティングデバイスによる音量調整及びチャンネル変更の操作方法を概念的に示す説明図である。
【図16】ポインティングデバイスによる音量調整及びチャンネル変更に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態3に係るポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図18】実施の形態4に係るポインティングデバイスを模式的に示す平面図である。
【図19】ポインティングデバイスによる録画予約操作に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】実施の形態5に係るポインティングデバイスによる音量調整及びチャンネル変更に係る制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の形態6に係る携帯電話機の内部構成を示すブロック図である。
【図22】携帯電話を模式的に示す正面図である。
【図23】従来のポインティングデバイスを模式的に示す横断面図である。
【符号の説明】
【0110】
1 ポインティングデバイス
11 基部
12 操作板
13 タッチセンサ
14 操作桿
15a 円板部
15b 磁石
15c 検出部
15d ホール素子
16 操作信号出力コネクタ
36 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じた操作信号を出力する操作装置において、
前記操作体の表面に配されており、物体の接触の有無を検出する複数の接触検出部と、
該接触検出部の検出結果及び前記操作体の移動方向に応じて操作信号を出力する操作信号出力部と
を備えることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
所定位置から複数方向への移動が可能な操作体を備え、該操作体の移動方向に応じて動作する電気機器において、
前記操作体の表面に配されており、物体の接触の有無を検出する複数の接触検出部と、
前記接触検出部の検出結果及び前記操作体の移動方向に応じて動作を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする電気機器。
【請求項3】
前記制御手段は、
単一の接触検出部が接触を検出しており、前記操作板が移動した場合、前記操作板の移動方向に応じて、第1の動作を制御する手段と、
複数の前記接触検出部が接触を検出しており、前記操作板が移動した場合、前記操作板の移動方向に応じて、第2の動作を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の電気機器。
【請求項4】
前記複数の接触検出部は並設されており、
第1の前記接触検出部が接触を検出した場合、計時を開始する計時手段を備え、
前記制御手段は、
前記計時手段が所定時間を計時する前に、前記第1の接触検出部に隣り合う第2の接触検出部が接触を検出した場合、第1の動作を制御する手段と、
前記計時手段が所定時間を計時する前に、前記第1の接触検出部に隣り合う第3の接触検出部が接触を検出した場合、第2の動作を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の電気機器。
【請求項5】
前記制御手段は、
一の前記接触検出部が接触を検出しており、前記操作体が移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第1の動作を制御する手段と、
他の前記接触検出部が接触を検出しており、前記操作体が移動した場合、前記操作体の移動方向に応じて第2の動作を制御する手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の電気機器。
【請求項6】
前記操作体は円板状をなし、
前記複数の接触検出部は扇状又は円弧状をなし、周方向に離散するように配されている
ことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一つに記載の電気機器。
【請求項7】
前記操作板は円板状をなし、
前記複数の接触検出部は、
前記操作体表面の略中央部を中心にして環状又は十字状に配されている
ことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一つに記載の電気機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−26153(P2009−26153A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190010(P2007−190010)
【出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】