説明

支柱支持具

【課題】簡単な操作で脚体を展開し、固定することができる支柱支持具を提供する。
【解決手段】支柱支持具としての三脚1は、支柱2と、前記支柱2に展開可能及び格納可能に設けた脚体3とを備える。前記支柱2に上下動可能に設けた支持体4と、前記脚体3と前記支持体4とを連結する第1の連結体5と、前記支柱2に設けた係合体6と、前記支持体4に連結された第2の連結体7とを備え、前記第2の連結体7は前記係合体6に着脱可能に係合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支柱支持具に関し、特に、支柱に展開可能及び格納可能に設けた脚体を備えた支柱支持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、支柱に展開可能及び格納可能に設けた脚体を備えた支柱支持具として、墨出し昇降装置のポールを直立させる支持機構であって、ポールの下端部外周を支持するポール支持部と、そのポール支持部から放射方向に且つ下方へ伸縮自在に伸びて夫々の先端が接地するように構成した三脚が開示されている(例えば特許文献1)。
【0003】
また、図13に示す三脚100は、支柱101と、前記支柱101に対し上下動可能に設けられたろくろ102と、前記ろくろ102に連結された脚体103と、前記脚体103と前記支柱101を連結する連結杆104とにより構成されており、ろくろ102には支柱101に固定するためのねじ105が設けられている。この三脚100は、ろくろ102に設けたねじ105を緩め、支柱101に対しろくろ102を上下動させると、ろくろ102の位置に連動して脚体103を開いて展開した状態にしたり、閉じて格納した状態にしたりすることができるものである。そして、脚体103の開き具合を調整し、適当な位置においてろくろ102のねじ105を締め付け、支柱101にろくろ102を固定することにより、脚体103を固定することができるように構成されている。
【特許文献1】2000−180167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来の三脚100においては、脚体103の開き具合を調整するために、前記ろくろ102に設けたねじ105を緩めろくろ102を上下動させる一方で、脚体103を固定するために、ろくろ102に設けたねじ105を締め付けてろくろ105を支柱101に固定する必要があるので、脚体103を展開し、固定する操作が煩雑であるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記した問題点に鑑み、簡単な操作で脚体を展開し、固定することができる支柱支持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、支柱と、前記支柱に展開可能及び格納可能に設けた脚体とを備える支柱支持具において、前記支柱に上下動可能に設けた支持体と、前記脚体と前記支持体とを連結する第1の連結体と、前記支柱に設けた係合体と、前記支持体に連結された第2の連結体とを備え、前記第2の連結体は前記係合体に着脱可能に係合することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、前記係合体は、前記第2の連結体が係合する係合部と、前記第2の連結体と前記係合部との係合を回避する係合回避手段とを備え、前記係合回避手段は、前記脚体を格納させる場合に前記第2の連結体と前記係合部との係合を回避することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、前記係合体は、前記脚体の展開終了位置において前記第2の連結体と係合することを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る発明は、前記係合体は、前記第2の連結体との係合を解除する解除手段を備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る発明は、前記第2の連結体は、前記支持体に軸支されたレバー体に連結したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項6に係る発明は、前記支持体を上方へ付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1記載の支柱支持具によれば、支柱を上方へ引き上げるだけで、第2の連結体を係合体に係合させることができ、これにより、脚体を展開させた状態で固定するので、簡単な操作で脚体を展開し、固定することができる。
【0013】
また、請求項2に記載の支柱支持具によれば、支柱を単に下降させるという操作をするだけで、第2の連結体を係合体に係合させずに通過させるので、ワンタッチ操作で、脚体を展開終了位置にすることができる。
【0014】
また、請求項3に記載の支柱支持具によれば、ユーザが第2の連結体を係合体に係合させる操作をしなくても、支柱支持具のトラス構造を形成させることができるので、操作手順を熟知していないユーザが操作した場合であっても、不意に支柱が転倒することを防止し、確実に支柱を鉛直方向へ支持することができる。
【0015】
また、請求項4に記載の支柱支持具によれば、ユーザは、支柱を上方へ引き上げると共に、すぐに支柱を下ろすだけで、第2の連結体と係合体との係合を解除することができる。従って、支柱支持具は、簡単な操作で支柱を格納することができる。
【0016】
また、請求項5に記載の支柱支持具によれば、小さな力で支柱を引上げることにより、容易に脚体をすぼませることができる。
【0017】
また、請求項6に記載の支柱支持具によれば、容易に、かつ小さな力で、脚体を格納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
(1)全体構成
図1に示す支柱支持具としての三脚1は、伸縮自在の支柱2と、前記支柱2に展開可能に設けられた3本の脚体3と、前記支柱2に上下動可能に設けられた筒状の支持体4と、前記脚体3と前記支持体4とを連結する第1の連結体5と、前記支柱2に固定した係合体6と、前記支持体4に連結された第2の連結体7とを備えている。そして、三脚1は、脚体3を放射状に展開した状態で固定することにより、前記支柱2を鉛直方向に支持し得ると共に、未使用時には支柱2側へ脚体3を回動させてコンパクトに格納し得るように構成されている。また、支柱2は、円筒状部材で構成され、上端に被支持本体、本実施形態では照明装置本体8が支持されている。尚、以下の説明において、支柱2の半径方向を示す表現として、「内方」とは支柱2に近づく方向をいい、「外方」とは支柱2から遠ざかる方向をいうこととする。
【0019】
脚体3は、支柱2の下端に設けられた基体9に軸支されている。基体9は、有底筒状の部材で構成され、支柱2の下端に外挿されており、着脱手段としてのねじ10で支柱2に着脱自在に固定されている。この基体9には、120度間隔になるように形成された3個の脚体保持部11と、脚体3の開き具合を段階的に調節する前記係合体6とが設けられている。この脚体保持部11には、杆状の脚体3がそれぞれ各1本ずつ、水平方向の軸線を回転中心として回動可能に取り付けられている。脚体3は、一端において前記脚体保持部11に回動可能に取り付けられていると共に、略中間に設けられた脚体軸支部12と、他端に設けられた滑り止め部材13とを備える。
【0020】
支持体4は、120度間隔になるように形成された3個の第1の連結体保持部14と、前記係合体6の上方に設けられた1個の第2の連結体保持部15とを備えている。この第1の連結体保持部14には、長尺状の板部材で構成された第1の連結体5の一端がそれぞれ1本ずつ水平方向の軸線を回転中心として回動可能に取り付けられている。この第1の連結体5は、他端において、3本の脚体3のうちいずれか1本と前記脚体軸支部12において回動自在に軸支されている。
【0021】
図2に示すように、支持体4は支柱2に外挿され、支柱2に沿って上下動可能に設けられている。この支持体4に設けられた第2の連結体保持部15には、第2の連結体7の一端が水平方向の軸線を回転中心とする第1の支点P1において軸支されている。
【0022】
この第2の連結体7は、一端側に第1の支点P1より外方となる位置に第2の支点P2が設けられている。第2の支点P2は、貫通穴で構成され、第2の連結体7と共に支持体4を上方に引上げ可能に設けられたベルト体20が接続されている。また、第2の連結体7の他端は、支柱2側へ屈曲しており、第1の支点P1を通る鉛直方向の軸線上に係合杆21が設けられている。この係合杆21は、水平方向に延びて形成されている。
【0023】
係合体6は、基体9に溶接などにより一体的に設けられ、係合部としての第1〜第4の溝22〜25と、係合回避手段としてのカム部26とを備える。この係合体6は、支柱2の中心を通り支柱2の半径方向へ延びる軸線上に突設された板状部材で形成される。第1〜第4の溝22〜25は、外方に向って開口し、第2の連結体7に設けられた係合杆21が係合し得るように、斜め下方へ凹となる形状に形成される。また、第1〜第4の溝22〜25は、基体9に対する支持体4の相対的な位置を数段階、本実施形態においては4段階に変更し得るように、縦方向へ4個連接されている。
【0024】
図3に示すように、係合体6に形成された第1〜第4の溝22〜25のうち、上端に形成された第1の溝22は、脚体3の展開終了位置において第2の連結体7の係合杆21が係合する位置に形成される。ここで脚体3の展開終了位置とは、脚体3を内方へ回動させほぼ直立させた位置(以下、脚体3の展開開始位置又は脚体3が完全に閉じた位置という)から、図4に示すように、徐々に脚体3を外方へ回動させて脚体3の先端が初めて地面Gに当接した状態、すなわち完全に脚体が展開した状態における脚体3の位置をいう。
【0025】
また、この第1の溝22は、図3に示すように、上辺22Tが水平に形成されており、第1の支点P1を中心として第1の連結体5が外方へ回動することにより、係合杆21の係合が解除され得るように構成されている。さらに、第1〜第4の溝22〜25のうち中側に形成された第2の溝23と第3の溝24とは、斜め下方へ凹となる形状に形成されると共に、溝を構成する下辺23U,24Uに前記カム部26がそれぞれ隣接されている。
【0026】
カム部26は、第2の溝23又は第3の溝24の開口を塞ぐ閉塞片27と、カム部26の回転角度を制限するストッパ片28とが突設された略三角形状の部材で構成されている。このカム部26は、閉塞片27を外方、すなわち第2の溝23又は第3の溝24の開口側、ストッパ片28を内方、すなわち支柱2側として係合体6に第3の支点P3において軸支されている。ここでカム部26は、閉塞片27及びストッパ片28が第3の支点P3より下方となる位置に形成されると共に、重心が閉塞片27側となるように構成され、閉塞片27が第2の溝23又は第3の溝24を塞がない回転角度において、ストッパ片28が係合体6の表面に当接するように取り付けられている。この閉塞片27に重心が設けられていることにより、カム部26には閉塞片27に対し下方、すなわち図3における時計回転方向へモーメントが常に生じている。ところが、ストッパー片が係合体6表面に当接していることにより、カム部26は時計回転方向には回転せずに、閉塞片27が第2の溝23又は第3の溝24を塞がない位置で保持されている。
【0027】
また、係合体6に形成された第1〜第4の溝22〜25のうち、係合体6の下端に形成された第4の溝25には、解除手段としての凸部29が溝を構成する下辺25Uに設けられている。この凸部29は、緩やかな山形状で構成され、第4の溝25に対し、第2の連結体7の係合杆21が相対的に下方へ移動した場合、係合杆21が凸部29に乗り上げることにより、第1の支点P1を回転中心として第2の連結体7を外方向へ回動させる力を係合杆21に付与するように構成されている。
(2)作用及び効果
次に上記実施形態に係る三脚1の作用及び効果について説明する。未使用時において三脚1は、脚体3が完全に閉じた位置で格納及び搬送される。そして、三脚1は、支柱2の設置場所において支柱2の先端に照明装置本体8が取り付けられると共に、脚体3を展開させて支柱2を鉛直方向に支持する。
【0028】
この本実施形態に係る三脚1において、特に注目すべきは、脚体3を展開及び固定する操作をワンタッチで行うことができる点にある。具体的には、脚体3が完全に閉じた位置において、脚体3の先端である滑り止め部材13に、外方へ力を加える。そうすると、脚体3は脚体保持部11を回転中心として回動する。脚体3は、一定角度以上回動することにより、外方への力を加えなくても、自重により回動し得る。この脚体3の回動により脚体軸支部12が下降するので第1の連結体5に引張られるようにして、支持体4が支柱2に沿って下降する。そして、脚体3の先端が最初に地面Gに当接した位置である脚体3の展開終了位置において、第2の連結体7に設けられた係合杆21が第1の溝22に係合することにより、支持体4と係合体6とが一体化される(図4(A))。このとき、支持体4には、支柱2の傾き(図中矢印A)に応じて脚体3から第1の連結体5を介して上方(図中矢印B)の力が加わる。一方、係合体6を備えた基体9には、支柱2及び照明装置本体(本図には図示せず)の自重により下方(図中矢印C)の力が加わる。ところが、本実施形態に係る三脚1では、支持体4と、基体9に設けた係合体6とを第2の連結体7で連結することとしたことにより、支持体4と係合体6とが一体化され、支持体4と係合体6との距離が一定に保持されている。そうすると、三脚1は、第1の連結体保持部14と、脚体保持部11と、脚体軸支部12とによりトラスを形成し、支柱2を鉛直方向に支持することができる。
【0029】
また、三脚1は、脚体3の展開終了位置において第2の連結体7の係合杆21が、係合体6に形成された第1の溝22に係合することとしたことにより、ユーザが脚体3を展開させる操作をするだけで、支持体4と係合体6とを一体化することができる。従って、ユーザが第2の連結体7の係合杆21を係合体6に係合させる操作をしなくても、三脚1のトラス構造を形成させることができるので、操作手順を熟知していないユーザが操作した場合であっても、不意に支柱2が転倒することを防止し、確実に支柱2を鉛直方向へ支持することができる。
【0030】
次いで、ユーザが脚体3の展開終了位置から脚体3をすぼませた位置に操作する場合について説明する。上記の通り、脚体3の展開終了位置において、第2の連結体7の係合杆21は、係合体6の第1の溝22に係合している。この位置から脚体3をすぼませるには、まず、ユーザが支柱2を持ち上げて支柱2を上方へ引き上げる。支柱2を上方に引き上げると、支柱2の下端に固定された基体9も一体的に上方へ移動するが、支持体4は支柱2に対し上下動可能に設けたことにより、地面Gから一定の高さを保持する。そうすると、支持体4と係合体6との相対的な距離が縮まり、第2の連結体7の係合杆21は、第1の溝22との係合が解除され、第1の溝22の下辺22U上を移動する。この第1の溝22の下辺22Uは、斜め下方に向かって形成されていることにより、支柱2の上方への動きに伴って第2の連結体7が第1の支点P1を回転中心として外方へ容易に回動することができるので、確実に係合を解除することができる。
【0031】
第1の溝22との係合が解除された係合杆21は、支柱2の上方への動きに伴って第2の溝23へ至る。係合杆21が第2の溝23に到達した時点で、支柱2の上方への動きを止め、ユーザが支柱2から手を離すか又は支柱2を下降させると、第2の溝23が係合杆21に乗るようにして第2の連結体7が係合体6に係合する。このとき、支持体4に対して上方の力、基体9に対して下方の力が加わることにより、第2の連結体7には引張り方向の力が生じる。ところが、本実施形態に係る三脚1では、第2の溝23を斜め下方に凹となるように構成したことにより、支柱2を傾ける方向に力が生じた場合でも、係合杆21と第2の溝23との係合を確実に保持することができる。
【0032】
また、係合杆21が第2の溝23に係合すると、第1の溝22に係合していた場合に比べ、係合体6と支持体4との相対的な距離が縮まる。係合体6と支持体4との相対的な距離が縮まると、支持体4が第1の連結体5に対し下向きの力を加える。この下向きの力は、脚体軸支部12から脚体3に伝わり、これにより脚体3は脚体保持部11を回転中心として下方へ回動する。こうして三脚1は、3本の脚体3を同様に下方へ回動させることにより、脚体3をすぼませることができる。
【0033】
このようにして、三脚1は、支柱2を上方へ引き上げるだけで、係合杆21が係合する溝を順にずらすことにより、脚体3の開き具合を調節することができる。従って、従来のように、ろくろに設けたねじを緩めろくろを上下動させる一方で、脚体を固定するために、ろくろに設けたねじを締め付ける必要がないので、従来に比べ脚体3を格段と容易に展開し、その状態で固定することができる。また、三脚1は、脚体3をすぼませることにより、脚体3の先端である滑り止め部材13と支柱2との水平方向の距離を小さくすることができるので、狭い場所でも設置することができると共に、交通の妨げとなることを防止することができる。
【0034】
続いて、ユーザが脚体3をさらにすぼませるために、係合杆21を第2の溝23から第3の溝24へ係合させる場合について図4(B)を参照して説明する。上記の通り、係合体6の第2の溝23に係合している係合杆21は、支柱2を上方へ引き上げることにより、第2の溝23との係合が解除され、第2の溝23の下辺23U上を移動する。同時に、この第2の溝23の下辺23Uにはカム部26が隣接されているので、係合杆21はカム部26の第3の支点P3を通過して閉塞片27に向かって移動する。これによりカム部26の閉塞片27には、下方への力、すなわち図4(B)における時計回転方向の回転力が加わる。ところが、本実施形態に係る三脚1では、カム部26にストッパ片28を設け、該ストッパ片28を第3の支点P3より下方において基体9の表面に当接するようにカム部26を取り付けているので、カム部26は上記回転力によって回転せずに、その位置を保持する。従って、係合杆21は支柱2を上方へ引き上げる動作に伴って、カム部26上を移動し、やがて閉塞片27を乗り越える。さらに支柱2を上方へ引き上げることにより、係合杆21は第3の溝24へ至る。そして、第2の溝23の場合と同様に、支柱2の上方への動きを止め、ユーザが支柱2から手を離すか又は支柱2を下降させることにより、第3の溝24が係合杆21に乗るようにして第2の連結体7が係合体6に係合する。
【0035】
このようにして、係合杆21が第3の溝24に係合すると、第2の溝23に係合していた場合に比べ、係合体6と支持体4との相対的な距離をさらに縮めることができる。そして、係合体6と支持体4との相対的な距離を縮めることにより、支持体4が第1の連結体5を介して、脚体3に対し下向きの力を加える。脚体3に対し下向きの力が加わると、脚体3は脚体保持部11を回転中心として下方へ回動し、結果として脚体3をさらにすぼませることができる。このようにして、三脚1は、ユーザが支柱2を持ち上げる動作をすることによって、係合杆21が係合する溝を第2の溝23から第3の溝24へずらすことができる。同様に、係合杆21が係合する溝を第3の溝24から第4の溝25へずらすことができる。
【0036】
以上より、三脚1は、ユーザが支柱2を持ち上げる動作をすることによって、係合杆21が溝22〜25又は溝の下辺23U,24Uに連接したカム部26を下方へ移動し、順に隣の溝に係合することにより、脚体3の開き具合を段階的に調節することができる。
【0037】
次に、脚体3がすぼまっている位置から脚体3の展開終了位置に移動するまでの動作について段階的に説明する。
【0038】
まず、係合杆21が第4の溝25に係合しているものとして、係合杆21と第4の溝25との係合を解除する動作について、図3を参照して以下説明する。この場合、三脚1は、第4の溝25に設けた解除手段としての凸部29を使用する。
【0039】
最初に、支柱2を上方へ引き上げる。そうすると、基体9が同時に上方へ移動するので、係合杆21が第4の溝25の下辺25Uに当接し、下辺25U上を移動する。下辺25U上を移動する係合杆21は、すぐに第4の溝25の下辺25Uに形成された凸部29に乗り上げる。係合杆21が、第4の溝25の下辺25Uに形成された凸部29に乗り上げることにより、係合杆21には上方へ突き上げる力が付与される。係合杆21に上方へ突き上げる力が付与されると、第2の連結体7は、第1の支点P1を回転中心として外方へ振り子のように回動する。この第2の連結体7が外方へ振り子のように回動した瞬間に支柱2を下方へ下ろすことにより、第2の連結体7が戻ってくる前に第4の溝25を通過させることができる。従って、第4の溝25に形成された凸部29を使用することにより、ユーザは、支柱2を上方へ引き上げると共に、すぐに支柱2を下ろすだけで、係合杆21と第4の溝25との係合を解除することができる。
【0040】
続いて、係合杆21と第4の溝25との係合が解除された状態から、係合杆21が第1の溝22に係合した状態、すなわち脚体3の展開終了位置となるまでの動作について、説明する。まず、係合杆21が第3の溝23を通過する様子を、図5を参照して説明する。
【0041】
係合杆21と第4の溝25との係合が解除された状態において、支柱2を下降させると、基体9が下がることによって、係合杆21は係合体6に対し相対的に上方へ移動し、第3の溝24の下辺に隣接されたカム部26へ到達する(図5(A))。さらに支柱2及び基体9が下がることにより、係合杆21がカム部26の閉塞片27に対し上方の力、すなわち図5における反時計回転方向の回転力を加える。反時計方向の回転力により、カム部26は第3の支点P3を回転中心として反時計方向へ回転する。このようにして支柱2の下降に伴い、係合杆21がカム部26を反時計方向へ回転させることにより、カム部26の閉塞片27が第3の溝24を塞ぐ(図5(B))。従って、係合杆21は第3の溝24に係合せずに、第3の溝24を通過することができる。そして、支柱2をさらに下降させると、第3の溝24を通過した係合杆21は、第2の溝23の下辺に至る。
【0042】
このとき、第3の溝24の下辺24Uに設けたカム部26は、閉塞片27に重心をもうけたことにより、係合杆21が通過した後、時計回転方向に自転し、ストッパー片28が基体の表面に当接した位置に保持される。
【0043】
第2の溝23の下辺23Uにもカム部26が設けられており、第3の溝24の場合と同様に、係合杆21がカム部26を上方へ回転させることにより、カム部26の閉塞片27が第2の溝23を塞ぐ。従って、係合杆21は第2の溝23に係合することなく、第2の溝23も通過することができる。
【0044】
このようにして、三脚1は、支柱2を単に下降させるという操作をするだけで、係合杆21と第4の溝25との係合が解除された状態から、第3の溝24及び第2の溝23に係合杆21を係合させずに通過させるので、ワンタッチ操作で、係合杆21が第1の溝22に係合した状態、すなわち脚体3の展開終了位置にすることができる。
【0045】
続いて、脚体3の展開終了位置(図4)から、脚体3の展開開始位置すなわち完全に閉じた位置(図7)になる場合について説明する。まず、図6に示すように、ユーザは、ベルト体20を上方へ引き上げる。ベルト体20は第1の支点P1より外方に設けられた第2の支点P2で第2の連結体7に接続されているので、ベルト体20を上方へ引き上げることにより、第2の連結体7が第1の支点P1を回転中心として、外方へ回動する。第2の連結体7が第1の支点P1を回転中心として、外方へ回動すると、係合杆21と第1の溝22との係合が解除される。このとき第1の溝22は上辺22Tが水平となるように形成されていることにより、第2の連結体7が外方へ回動する動作によって簡単に係合を解除することができる。さらにベルト体20を引き上げると、支持体4が支柱2に沿って上方へ移動する。支持体4が支柱2に沿って上方へ移動すると、第1の連結体保持部14に連結された第1の連結体5が脚体軸支部12を上方へ引上げる。第1の連結体5が脚体軸支部12を上方へ引上げると、脚体軸支部12で連結された脚体3が脚体保持部11を回転中心として内方へ回動する。このようにして、支持体4を上方へ移動させるだけで、脚体3を完全に閉じた位置に移動させることができる(図7)。
【0046】
脚体3を完全に閉じた位置に移動させた三脚1は、ベルト体20で束ねられ、閉じた位置で保持される。従って、三脚1は、ねじを緩めたり、再び締め付けたりする操作をする必要がないので、従来に比べ格段と容易に脚体3を完全に閉じた位置にすることができる。
【0047】
また、三脚1においては、基体9をねじ10で着脱自在に支柱2に固定することとしたことにより、支柱2を容易に取り外すことができる。従って、用途に応じて支柱2を適宜交換することができる。
【0048】
また、第2の連結体7の他端は、支柱2側へ屈曲しており、第1の支点P1を通る鉛直方向の軸線上に係合杆21を設けたことにより、水平方向に延びる係合杆21を係合体6に確実に係合させることができる。
【0049】
以上より、三脚1は、第4の溝25に凸部29を設け、また第2の溝23及び第3の溝24の下辺23U,24Uにカム部26を設けたことにより、例えば暗闇であっても簡単な操作で確実に脚体3をすぼまった位置から脚体3の展開終了位置にし、さらに、ベルト体20を設けたことにより脚体3を格納することができる。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態について図8を参照して説明する。尚、上記第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、簡単のため説明を省略する。
(1)全体構成
本実施形態に係る三脚40は、レバー体41を備える点においてのみ上記第1の実施形態と異なり、これにより、比較的大型の支柱2及び大型の照明装置本体8(本図には図示せず)を設置した場合であっても、容易に支柱2を引上げる操作することができるものである。
【0050】
図8(A)に示す三脚40は、支柱2と、脚体3と、支持体4と、第1の連結体5と、前記支柱2に固定した係合体6とを備え、第2の連結体7は、前記支持体4に軸支されたレバー体41を介して支持体4に連結されている。係合体6には、外方に向って開口し、第2の連結体7に設けられた係合杆21が係合し得るように、斜め下方へ凹となる形状に形成された係合部としての溝42が1個設けられている。
【0051】
レバー体41は、「へ」の字形に形成された杆状部材で構成され、一端に設けた第4の支点P4において支持体4に設けられた第2の連結体保持部15に、水平方向の軸線を回転中心として軸支されると共に、他端にハンドル部43が設けられている。
【0052】
第2の連結体7は、一端に前記係合杆21を備えると共に、他端において、レバー体41の長さ方向の中心より第4の支点P4側に形成された作用点P5に、水平方向の軸線を回転中心として回動自在に取り付けられている。この作用点P5は、図8(B)に示すように、レバー体41を内方へ回動させてレバー体41を支柱2に当接させたときに、作用点P5を通る鉛直方向の軸線が、第4の支点P4を通る鉛直方向の軸線より、支柱2側となるように形成されている。
(2)作用及び効果
次に本実施形態に係る三脚40の作用及び構成について説明する。因みに脚体3の展開終了位置から脚体3をすぼませるには、上記したように支柱2を引上げる必要がある。上記第1の実施形態においては、比較的小型の支柱2及び照明装置本体8(本図には図示せず)であるので、重量も軽く、ユーザが直接支柱2を持ち上げて引上げることが可能である。しかしながら、本実施形態に係る三脚41においては、大きな照明装置本体及びその照明装置本体を支え得る支柱2であるので、必然的に重量も大きなものとなり、ユーザが直接支柱2を持ち上げて引上げることは困難である。ところが、本実施形態に係る三脚40においては、レバー体41を設け、梃子の原理を利用することにより、小さな力で支柱2を引上げることができるように構成した。
【0053】
すなわち、三脚50は、上記した展開終了位置から、支柱2を引上げて脚体3をすぼませた状態(以下、保持状態という)とするには、脚体3の展開終了位置において、まず、第2の連結体7の係合杆21を係合体6の溝42に係合する。そして、図8(B)に示すように、係合杆21と溝42との係合を保ったまま、ハンドル部43を引き上げてレバー体41を内方へ回動させ、レバー体41を支柱2に当接させる。こうすることにより、三脚40は、レバー体41の作用点P5と第4の支点P4との間の長さ分だけ、支柱2を引上げることができる。このようにして、支柱2を引上げることにより、支持体4を基体9に近づける。これにより、三脚40は、支持体4が第1の連結体5を押し下げて脚体保持部11を回転中心として脚体3を回動させることにより、脚体3をすぼませて保持状態とすることができる。
【0054】
ここで、第2の連結体7とレバー体41とを連結する作用点P5は、レバー体41の長さ方向の中心より第4の支点P4側に設けた。これによりレバー体41は、第4の支点P4を回転中心、ハンドル部43を力点として、梃子の原理により、直接支柱2を持ち上げる場合に比べ、格段と小さな力で支柱2を引上げることができる。このようにして、三脚41では、小さな力で支柱を引上げることにより、容易に脚体3をすぼませることができる。
【0055】
また、三脚40は、レバー体41を支柱2に当接させたときに、作用点P5を通る鉛直方向の軸線が、第4の支点P4を通る鉛直方向の軸線より支柱2側となるように作用点P5を構成した。これにより、支柱2に当接させたレバー体41には、第4の支点P4を回転中心とする下方、すなわち図8における時計回転方向のモーメントが生じる。従って、レバー体41は、支柱2を引上げた状態において、常に支柱2側へ押し付けられることになる。これにより、三脚40は、別段の固定手段を設けずとも、不意に係合杆21と溝43との係合が解除してしまうことを防ぐことができる。
【0056】
また、レバー体41は、「へ」の字形に形成して、ハンドル部43が支柱2に当接しないように構成した。これにより、三脚40は、ハンドル部43を引上げる際に、ユーザの手が支柱2にぶつかるのを防ぐことができる。
【0057】
一方、脚体3をすぼませた位置から脚体3の展開終了位置とするには、ハンドル部43を外方へ回動させるだけでよい。このとき、溝43を斜め下方へ凹となるように形成したことにより、係合杆21と溝43との係合を解除することができる。
【0058】
また、レバー体41を「へ」の字形に形成したことにより、ハンドル部43に対し、押し下げるように力を加えることでレバー体41を外方へ回動させることができる。従って、三脚40は、脚体3をすぼませた位置から脚体3の展開終了位置とするために、ハンドル部43に対し横方向ではなく縦方向に力を加えればよいので、支柱2を安定的に保持したまま操作を行うことができる。
【0059】
尚、図示しないが、三脚40は、支柱2の下端に台車を連結することとしてもよい。三脚40は、台車を連結することにより、脚体3の展開終了位置又は格納した場合でも、支柱2が倒れることを防止すると共に、重量の大きい支柱2を容易に移動させることができる。
(3)別の実施形態
次に別の実施形態に係る三脚について、図9〜図12を参照して説明する。尚、上記実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、簡単のため説明を省略する。本実施形態に係る三脚は、支持体を上方へ付勢する付勢手段を備える点が異なり、これにより、比較的大型の支柱2及び大型の照明装置本体8(本図には図示せず)用の脚体であっても、脚体を容易に格納することができるものである。
【0060】
図9に示す三脚50は、支柱2と、脚体3と、支持体4と、第1の連結体5と、前記支柱2に固定した係合体6とを備え、第2の連結体7は、前記支持体4に軸支されたレバー体41を介して支持体4に連結されており、支持体4を上方に付勢する付勢手段としてのコイルバネ51が設けられている。また、係合体6には、係合部としての溝42が1個設けられている。
【0061】
コイルバネ51は、支柱2に外挿され、一端が基体9の上端に当接し、他端が支持体4の下端に当接し得るように装填されている。これにより、コイルバネ51は、支持体4に対して上方への付勢力を付与し得るように構成されている。
【0062】
このように構成した三脚50は、脚体3を完全に閉じた位置から脚体3を外方へ回動させると、コイルバネ51の付勢力による上向きの力と脚体3の自重によって生じるモーメントによる下向きの力とが釣り合う位置で支持体4が停止する。このとき脚体3は、先端(本図では図示しない)が地面(本図では図示しない)から浮いた状態となる。
【0063】
この脚体3の先端が地面から浮いた状態において、ユーザが脚体3を踏みつけるなどすることによって、コイルバネ51の付勢力に抗して脚体3を下方へ押し下げると、図10に示すように、支持体4と共に第2の連結体7も下がり、第2の連結体7に設けた係合杆21が溝42に係合する。これにより、三脚50は、トラス構造を形成することができる。また、支持体4は、第2の連結体7の長さ分だけ、基体9から上方へ離れた位置に保持されることになる。このようにユーザが脚体3を踏みつけるなどすることによって係合杆21を溝42に係合させたときには、三脚50は、脚体3の先端(本図では図示しない)が地面(本図では図示しない)に未だ当接しないように構成する。これにより、脚体3の先端が地面から離れている分だけ支柱2が傾くので、ユーザが脚体3を踏みつけるなどすることによって係合杆21を溝42に係合させただけでは、通常の使用において、不安定な状態(以下、不完全な保持状態という)であることをユーザに報知することができる。但し、このような不完全な保持状態であっても、上記したように、第2の連結体7に設けた係合杆21が溝42に係合していることにより、三脚1のトラス構造を形成させることができるので、操作手順を熟知していないユーザが操作した場合であっても、不意に支柱2が転倒することを防止できる。
【0064】
三脚50は、上記した不完全な保持状態から、脚体3を保持状態とするには、図11に示すように、ハンドル部43を引き上げてレバー体41を内方へ回動させ、レバー体41を支柱2に当接させる。こうすることにより、支持体4は、基体9から高さ方向に、第2の連結体7の長さからレバー体41の作用点P5と第4の支点P4との間の長さを引いた長さ分だけ離れた位置に保持される。従って、三脚50は、レバー体41を引上げることにより、不完全な保持状態に比べ、レバー体41の作用点P5と第4の支点P4との間の長さ分だけ支持体4を基体9に近づけることができる。このようにして、支持体4を基体9に近づけることにより、支持体4が第1の連結体5を押し下げて脚体保持部11を回転中心として脚体3を回動させることにより、脚体3をすぼませて保持状態とすることができる。
【0065】
一方、三脚50を、保持状態から、脚体3を完全に閉じた位置とする場合の動作について説明する。まず、ハンドル部43を押し下げて、レバー体41を外方へ回動させることにより、第2の連結体7の係合杆21と溝42との係合を解除する。第2の連結体7の係合杆21と溝42との係合を解除すると、支持体4は、図12に示すように、コイルバネ51による付勢力により上方へ移動する。この支持体4は、コイルバネ51の付勢力による上向きの力と、脚体3の自重によって生じるモーメントによる下向きの力とが釣り合う高さまで移動する。支持体4が上方へ移動すると、第1の連結体保持部14に連結された第1の連結体5が脚体軸支部12を上方へ引上げるので、脚体3が脚体保持部11を回転中心として内方へ回動する。このように、コイルバネ51の付勢力による上向きの力と、脚体3の自重によって生じるモーメントによる下向きの力とが釣り合う位置まで支持体4が移動したとき、三脚50は、脚体3の先端(本図では図示しない)が脚体3の基端より上方となるように構成される。この脚体3の先端が脚体3の基端3aより上方となる位置から、さらにレバー体41を上方へ引上げることにより、脚体3を完全に閉じた位置へと移動させる。
【0066】
このようにして、三脚50は、ユーザがハンドル部43を押し下げて、レバー体41を外方へ回動させることにより、第2の連結体7の係合杆21と溝42との係合を解除する操作をするだけで、コイルバネ51の付勢力により支持体4を上方へ移動させ、脚体3の先端が基端3aより上方となる位置まで脚体3を回動させることができる。従って、三脚50が不完全な状態から脚体3を移動させる場合に比べ、ユーザはより小さな力で脚体3を完全に閉じた位置へと移動させることができる。以上より、本実施形態に係る三脚50では、支持体4を上方へ付勢するコイルバネ51を設けたことにより、容易に、かつ小さな力で、脚体3を完全に閉じた位置にすることができる。
【0067】
本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、第1の実施形態では、係合部としての溝の数が4個の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、適宜溝の数を増減させてもよい。また、第2の実施形態においては、溝が単数の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、複数個としてもよいことはもちろんである。
【0068】
また、上記実施形態では、支柱保持具が三脚の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、脚体3の数を適宜増やしてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、係合杆21と溝によって、第2の連結体7と係合体6とを係合する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、軸と穴、凸と凹等とで係合することとしてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、被支持本体が照明装置本体8である場合について説明したが、本発明はこれに限らず、撮影機本体や表示装置本体などにも適用することができる。
【0071】
また、上記下実施形態では、支持体4が円筒状であり、外挿された支柱2に沿って上下動する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、支柱2に鉛直方向に延びるレールを設け、前記レールに沿って上下動するように支持体4を構成してもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、支柱2が伸縮自在である場合について説明したが、本発明はこれに限らず、長さ調節が不可能な支柱2にも適用することができる。
【0073】
また、上記実施形態では、支柱2が円筒状部材で構成された場合について説明したが、本発明はこれに限らず、角柱部材で構成してもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、係合回避手段がカム部26である場合について説明したが、本発明はこれに限らず、係合体6に軸支された閉塞片27材と、前記閉塞片27材に対して下方へ付勢する付勢手段とにより構成し、溝に対し下方から移動してきた係合杆21によって閉塞片27を回動させ溝を閉塞することとしてもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、係合回避手段としてのカム部26が閉塞片27とストッパ片28とを備えるものである場合について説明したが、本発明はこれに限らず、ストッパ片28を別体とし、係合体6に突設したピンで構成してもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、第2の連結体7は支柱2の自重により係合部に係合する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第2の連結体7を内方へ付勢する付勢手段を設けることとしてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、解除手段が、第4の溝25の下辺25Uに設けた凸部29である場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第2の連結体7に付勢手段を設け、該付勢手段により強制的に係合を解除することとしてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、付勢手段が、コイルバネである場合について説明したが、本発明はこれに限らず、ダンパー又は板ばねとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る三脚の全体構成を示す正面図である。
【図2】同上、部分拡大断面図である。
【図3】同上、係合体の構成を示す部分拡大図である。
【図4】同上、動作を示す部分拡大図であり、(A)脚体3の展開終了位置、(B)係合杆と第2の溝との係合が解除された状態を示す図である。
【図5】同上、動作を示す部分拡大図であり、(A)係合杆がカム部に当接した状態、(B)カム部が回転し第3の溝を塞いでいる状態を示す図である。
【図6】同上、動作を示す部分拡大図であり、係合杆と第1の溝との係合が解除された状態を示す図である。
【図7】同上、脚体が完全に閉じた状態を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る三脚の構成を示す部分拡大図であり、(A)レバー体を引上げる前の状態、(B)レバー体を引上げた後の状態を示す図である。
【図9】同上、別の実施形態に係る三脚の構成を示す部分拡大図である。
【図10】同上、不完全な保持状態を示す部分拡大図である。
【図11】同上、保持状態を示す部分拡大図である。
【図12】同上、コイルバネの付勢力による上向きの力と、脚体の自重によって生じるモーメントによる下向きの力とが釣り合った状態を示す図である。
【図13】従来例を示す全体斜視図である。
【符号の説明】
【0080】
1 三脚(支柱支持具)
2 支柱
3 脚体
4 支持体
5 第1の連結体
6 係合体
7 第2の連結体
22 第1の溝(係合部)
23 第2の溝(係合部)
24 第3の溝(係合部)
25 第4の溝(係合部)
26 カム部(係合回避手段)
41 レバー体
51 コイルバネ(付勢手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱と、前記支柱に展開可能及び格納可能に設けた脚体とを備える支柱支持具において、
前記支柱に上下動可能に設けた支持体と、
前記脚体と前記支持体とを連結する第1の連結体と、
前記支柱に設けた係合体と、
前記支持体に連結された第2の連結体とを備え、
前記第2の連結体は前記係合体に着脱可能に係合する
ことを特徴とする支柱支持具。
【請求項2】
前記係合体は、
前記第2の連結体が係合する係合部と、
前記第2の連結体と前記係合部との係合を回避する係合回避手段とを備え、
前記係合回避手段は、前記脚体を格納させる場合に前記第2の連結体と前記係合部との係合を回避する
ことを特徴とする請求項1記載の支柱支持具。
【請求項3】
前記係合体は、前記脚体の展開終了位置において前記第2の連結体と係合することを特徴とする請求項1又は2記載の支柱支持具。
【請求項4】
前記係合体は、前記第2の連結体との係合を解除する解除手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項に記載の支柱支持具。
【請求項5】
前記第2の連結体は、前記支持体に軸支されたレバー体に連結したことを特徴とする請求項1〜4のうち何れか1項に記載の支柱支持具。
【請求項6】
前記支持体を上方へ付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の支柱支持具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−190577(P2008−190577A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−23859(P2007−23859)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【出願人】(392018595)株式会社ライトボーイ (11)
【Fターム(参考)】