説明

改善された貯蔵寿命を有する再密封可能な食品パッケージ

容易にアクセスされるが、いたずら防止機能付き破断ストリップの使用を介して、気密性のシールを有し、容器もしくはパッケージに、その中に含まれる製品の改善された貯蔵寿命を提供する、再密封可能な容器(4)。本発明の目的は、新たな改善された再密封可能な容器を提供することであり、上記容器は、その内容物の適切な保護を提供すると同時に、上記容器の包みの開封を容易にし、上記シールを再密封して、上記内容物が消費され尽くすまで、上記容器の内容物を保護する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2008年7月1日に出願された米国特許出願第12/166,071号の利益を主張し、この米国特許出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(発明の分野)
本発明は、容易にアクセスされるが、いたずら防止機能付き破断ストリップの使用を介して、気密シールを有し、容器もしくはパッケージに、その中に含まれる製品の改善された貯蔵寿命を提供する、再密封可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
クッキーもしくは他のスナックのような食品のための可撓性容器は、周知である。上記パウチもしくは包みの一方の端部にある開口部によって、可撓性パウチ様容器の内容物へのアクセスが通常得られる。しかし、このプロセスは、一般に、簡便な開口部および再閉鎖の手はずを提供しない。例えば、上記包みの再閉鎖は、いったん開封してしまうと、一般に、単純に折りたたむこと、もしくは上記末端を下の方へ丸めて、上記包みを閉じたままにするように、上記末端をクリップで留めることを含む。
【0003】
再閉鎖可能なシールは、ウェットティシューもしくは使い捨てクリーニングワイプのための分与バッグに使用されてきた。これらバッグ上のラベルは、後方に引っ張られ得、それによって、開口部を曝し、中にある上記ウェットティシューもしくはワイプへのアクセスを可能にし得る。代表的には、これら分与バッグは、完全に可撓性であり、ウェットティシューもしくはワイプのパックの周りを閉じるプラスチックもしくは他の適切な可撓性材料からもっぱら形成される。これら分与バッグの例としては、特許文献1(Caputo)および特許文献2(Nakamura)、米国意匠第D 447,054号(Hill)および特許文献3(Muir)(これらは全て、それらの全体が本明細書に参考として援用される)が挙げられる。
【0004】
別の以前の湿らせたティシューのための分与バッグ(特許文献4(Scott)(その全体が本明細書に参考として援用される)に示される)において、いたずら防止機能(tamper evidence)は、密封領域中のインク層を有する密封ラベルの使用によって提供される。上記バッグを開封すると、上記ラベルは、割けて、上記パッケージが以前に開封されてしまったことを示すために、上記密封領域に残りのインク印を付着したままにする。
【0005】
別の以前の分与バッグ(特許文献5(Sierra−Gomez)(その全体が本明細書に参考として援用される)に示される)において、再密封可能な容器をいたずら防止機能付きにする別の手段が、示されている。これらは、裂くことが出来る側面ストリップおよびインジケータータブおよび脆いインクインジケーターの使用を含む。
【0006】
これら以前の方法は全て、上記容器へのアクセスを得るために、上記パッケージング材料もしくは予備形成された開口部に依存する。切り取り点線(perforations)もしくは切り込み線の場合、これら特性は、上記パッケージング材料がそれ自体から分離して、再密封デバイスが開封されているときに、上記容器へのアクセス点を作ることを可能にする。通常の密封された容器において、上記容器の内容物は、上記容器の壁を構成する要素によって、上記容器の外側にある物質に曝露されないように保護される。複数層の構築物は、ときおり、外部の環境要素による上記内容物の汚染を防止することが必要とされる。しかし、切り取り点線もしくは開口部が、上記容器に追加される場合、これは、汚染のための容易に侵入する点になる。大部分の再密封可能な構築物において、接着系は、これら切り取り点線もしくは開口部の密封機構になる。しかし、接着系は、本質的に密封性でなく、長期間にわたって気体、水分および低分子量化学物質の移動を許容してしまう。上記内容物が、これらタイプの汚染物質に特に感受性でない場合には、このことは問題にならない。しかし、使用までに長期の貯蔵期間が求められる、および/または上記内容物がこれら汚染物質に対して特に感受性である場合、これらデバイスは、不十分である。
【0007】
いたずら防止機能付きのインジケーターを含み、上記内容物の消費の前に汚染に対して改善されたシールを提供するのに適した再密封可能な容器が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,840,270号明細書
【特許文献2】米国特許第6,026,953号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2002/0182359号明細書
【特許文献4】米国特許第6,428,867号明細書
【特許文献5】米国特許第7,344,744号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以下に記載される本発明の実施形態は、網羅的であることも、以下の詳細な説明に開示される正確な形態に本発明を限定することも意図しない。むしろ、上記実施形態は、当業者が、本発明の原理および実施を認識および理解し得るように、選択されかつ記載される。
【0010】
本発明の目的は、新たな改善された再密封可能な容器を提供することであり、上記容器は、その内容物の適切な保護を提供すると同時に、上記容器の包みの開封を容易にし、上記シールを再密封して、上記内容物が消費され尽くすまで、上記容器の内容物を保護する。上記容器はまた、上記容器が以前に密封されていなかったかどうかを示すいたずら防止機能付きインジケーターを含み得、開封前の、改善された貯蔵寿命を提供するように、汚染に対して気密シールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態において、一方の表面に接着された感圧接着剤層を有するプラスチックフィルムは、熱シールもしくは溶接プロセスを介して、無孔容器の側壁に結合される。上記接着剤層は、上記容器の外側表面と接触しており、上記シールは、本質的に気密性である。このことは、上記容器中の上記無孔開口部が、上記密封領域の外辺部内に位置し、上記シールは、上記開口部の周りに規定された周辺リップ部分に配置されるように、行われる。破断線は、一次結合点に対して内側にあるが、上記無孔開口部に対して外側にある領域中の上記プラスチックフィルムへ作り、その結果、上記接着剤の一部は、上記リップ部分に密封可能に被さったままである。上記容器を開封するために、上記気密シールは、上記破断線の切断を介して壊され、得られた再閉鎖可能フラップは、上記容器の表面から持ち上げられ、上記容器の側壁中の切り取り点線を切り、上記容器への侵入を可能にする。上記容器を再密封するために、上記フラップは、上記容器の表面に下げ戻される。上記再閉鎖は、上記再密封可能なフラップの外辺部に適用される指での圧力でさらに密封され得る。
【0012】
本発明の別の実施形態において、感圧接着剤層を有するプラスチックフィルムは、熱シールもしくは溶接プロセスを介して、剛性容器の外側表面に結合される。上記接着剤層は、上記容器の外側表面と接触した状態にある。上記プラスチックフィルムは、上記容器の側壁内にある開口部を覆い、上記シールは、上記開口部の周りに規定される周辺リップ部分上に配置される。裂け目ストリップは、一次結合点に対して内側にあるが、上記開口部に対して外側にある領域において上記プラスチックフィルムの中へ構築され、その結果、上記接着剤の一部は、上記リップ部分に密封可能に被さったままである。この容器を開封するために、上記気密シールは、上記裂け目ストリップの除去を介して裂かれ、上記再閉鎖可能なフラップは、上記容器の表面から持ち上げられる。上記容器を再密封するために、上記フラップは、上記容器の表面に下げ戻される。上記再閉鎖は、上記再密封可能なフラップの外辺部に適用される指での圧力でさらに密封され得る。
【0013】
別の実施形態において、粘着性層を有するプラスチックフィルムは、熱シールもしくは溶接プロセスを介して、上記無孔容器の外側表面に結合される。上記フィルムの粘着性層は、上記容器の外側表面の粘着性層と接触した状態にある。このことは、上記容器中の無孔開口部が、上記密封領域に対して内側に位置するように、行われる。薄い破断ストリップは、一次結合点に対して内側にあるが、上記無孔開口部に対して外側にある領域において上記プラスチックフィルムの中へ構築される。この容器を開封するために、上記破断ストリップは、上記破断ゾーンに対して適用される応力を介して裂かれ、上記再閉鎖可能なフラップは、上記容器の表面から持ち上げられる。上記容器を再密封するために、上記フラップは、上記容器の表面に下げ戻される。上記再閉鎖は、上記再密封可能なフラップの外辺部に対して適用される指での圧力でさらに密封され得る。
【0014】
本発明のこれらおよび他の目的は、発明の詳細な説明の精査から、および添付の特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明のこれら、ならびに他の目的および利点は、添付の図面とともに、以下の本発明の例示的実施形態のより詳細な説明を参照することによって、より完全に理解されかつ認識される。
【図1】図1は、上記容器における切断線および上記容器中の意図された開口部を取り囲むリップ部分を示す容器の斜視図である;
【図2】図2は、一実施形態の別の斜視図である。
【図3】図3は、接着剤なしゾーンおよびタブが追加されるさらに別の実施形態の上面図である。
【図4】図4は、さらなる熱シールもしくは溶接が、上記切り取り点線に対して内側に適用されるさらなる実施形態の上面図である。
【図5】図5は、裂け目ストリップの断面である。
【図6】図6は、一実施形態の断面図である。
【図7】図7は、再密封可能な容器を作製するための例示的方法の模式図である。
【図8】図8は、再密封可能な容器を作製するための別の例示的方法の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明は、以下の詳細な説明によって、ここでより詳細に例示され、上記説明は、本発明を行うための現在最良の公知の態様を表す。しかし、この説明は、本発明を限定するために使用されるべきではなく、むしろ、本発明の一般的特徴を例示する目的で提供されることが理解されるべきである。
【0017】
図1〜6を参照すると、可撓性容器4は、食品もしくは化学物質のような材料を含むように意図された密封されたパウチ(通常は、熱可塑性材料もしくは紙もしくはホイルもしくはこれらの組み合わせの薄いフィルムから作製される)として表される。上記パウチは、代表的には、チューブ用構造物の一方の端部を密封することによって形成され、所望の内容物で満たされ、次いで、熱溶接もしくは接着を介して、残っている開口部が密封される。
【0018】
いかなる特定の理論にも実施形態にも束縛されることを望まないが、モノリシックフィルムが、バリア特性を提供するために使用され得る。上記バリア特性は、通常、複数層積層構造の使用を必要とする。上記積層体の内部構造は、有利には、上記積層体の内側表面を形成するシーラント層を含む。上記シーラント層は、熱シール材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、イオノマー樹脂(例えば、SURLYN(登録商標)など))、またはコールドシール材料を含み得る。上記熱シールもしくはコールドシールの層は、フィルムもしくはコーティングのいずれかを含み得る。上記内側構造はまた、有利には、水分および/もしくは酸素の通過に対するバリアを提供するバリア層を含む。水分感受性製品(例えば、クッキーもしくは環境に曝された場合に劣化する傾向にある類似の製品)のパッケージングのようないくつかの適用において、水分バリアを提供することは重要である。
【0019】
上記バリア層は、種々のポリマーベースのバリア材料のうちのいずれかを含み得る。上記バリア材料としては、バリアポリマーフィルム(例えば、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリアミドなどが挙げられる);金属被覆ポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、配向化ポリプロピレンなど);AlOxコーティングポリマーフィルム;SiOxコーティングポリマーフィルム;金属ホイル(例えば、アルミニウムホイル)などが挙げられる。用語「バリア層」は、金属被覆フィルム全体に言及するために金属被覆フィルムとともに使用されるが、それが、上記バリア機能を提供する金属の層であることが認識される。同様に、それは、セラミックコーティングフィルムにおいて上記バリア機能を提供するAlOxコーティングもしくはSiOxコーティングであるが、にも関わらず、上記フィルム全体は、「バリア層」として本明細書で言及される。
【0020】
上記外側構造は、有利には、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)の層を含み、上記ポリエステルの層は、所望のぱりぱりした感覚を有し、容易に印刷可能である。上記ポリエステル層は、グラフィックスおよび印を提供するために、インクもしくはトナーで印刷もしくは画像化され得る。いくつかの実施形態において、上記ポリエステル層は、透明であり、上記内側構造に面する表面上に逆刷りされる。同様に、剛性の単一層もしくは複数層の容器がまた、類似の構築物を使用して製造され得ることが理解される。ケチャップ用の複数層ボトルは、このような構築物の一例である。
【0021】
本発明のパウチ構造は、任意の数の配置においてそれら自身に対して折り込められる材料のシートから調製され得る。シームは、代表的には、超音波エネルギー、熱もしくは熱硬化性材料のような方法を使用して、一緒に接着されるかもしくは溶接される。同様に、上記パウチは、円筒状チューブの材料から構築され得る。これらのチューブは、例えば、円筒状押し出しダイを使用して調製され得、上記フィルムの冷却の前に上記チューブの折りたたみを防止するために、上記チューブに対して内側に空気が導入される。これら「ブローフィルム」は、当該分野で周知である。上記チューブを平坦な構造に折りたたみ、適切な長さへの切断し、開口端部を密封することによって、パウチは、構築され得る。ブローフィルムの例としては、EP1111B1(Pannenbecker)および米国特許第4,354,997号(Mizutani)(これらは全て、それら全体が本明細書に参考として援用される)が挙げられる。
【0022】
上記パウチ様構造の製造の間に、切り取り点線もしくは切断線3は、選択された容器への侵入点として使用するための望ましい領域の外形を規定するような方法で、上記フィルムへ配置される。これら切り取り点線もしくは切断線は、上記構造の内側表面から上記構造の外側表面へ延び得るか、またはそれらは、いずれかの表面から上記構造へ途中まで達するのみであり得る。これら切り取り点線もしくは切断線は、上記切り取り点線もしくは切断線を裂く際に、得られたフラップ様構造のある部分が上記容器に固定されたままであるように、上記侵入点の外形全体を取り囲まない。上記外形の取り囲みは、リップ領域33である。上記フィルムがパウチへ形成される場合、これら切断線は、上記容器の側壁において意図された分与開口部の外形を規定する。
【0023】
この意図された分与開口部の頂上部に、感圧接着剤層を有するプラスチックフィルム1は、熱シールもしくは超音波溶接プロセスを介して、上記無孔容器の外側表面に気密式に結合され、ここで上記接着剤層は、上記容器4の外側表面と接触した状態にある。上記フィルムは、上記熱シールもしくは溶接線5が、完全に上記リップ領域33および上記切断線3を囲むような大きさにされ、配置される。破断線2は、上記プラスチックフィルムの中に構築され、その結果、破断線2は、上記リップ領域33の上に重なり、上記分与開口部から十分に離れており、上記感圧接着剤層の一部が上記破断線2の活性化(activation)の後に上記リップ部分に密封可能に被さったままである。上記破断線は、上記分与開口部を完全に囲む必要はないが、むしろ、上記破断線を切る際に、上記容器の内容物の除去を可能にするのに適したサイズのフラップが形成されるように、十分な長さおよび位置であることが必要であるに過ぎない。この容器を開封するために、上記気密シールは、上記破断線2の機械的活性化を介して最初に破られ、次いで、再閉鎖可能なフラップが、上記容器4の表面から上記フィルムを持ち上げ、上記切断線3を裂くことによって形成される。上記接着剤は、上記無孔領域内の表面が、上記フィルムに固定して結合されたままであり、上記無孔の破断を可能にするが、上記リップ領域から接着性で分離可能であるように、理想的には十分強いものであるべきである。いくつかの場合において、さらなる熱シールもしくは溶接7は、上記切り取り点線に対して内側に提供されて、上記切り取り点線内の領域が、上記フィルムに固定して結合されたままであることを確実にする。上記容器を再密封するために、上記フラップは、上記容器の上記リップ領域33に下げ戻される。上記再閉鎖は、上記再密封可能なフラップの外辺部に適用される指での圧力でさらにシールされ得る。
【0024】
本発明の密封層を有するプラスチックフィルム1は、上記容器4のグラフィック設計の観察を妨害しないように透明であり得る。あるいは、上記プラスチックフィルム1は、不透明で、上記容器グラフィックに適合するようにプリントされるかもしくは装飾されないままのいずれかであり得る。上記フィルム1は、上記容器と同じ材料から作製され得るか、または所望のバリア特性が維持される限りにおいて、異なる構築物から作製され得る。
【0025】
図示される実施形態において、感圧接着剤は、上記密封層として使用される。この感圧接着剤は、種々の組成物を含み得る。感圧接着剤は、積極的にかつ恒久的に粘着性であり、指もしくは手での圧力を超える必要なしに接着し、水、溶媒もしくは熱による活性化を必要としない粘弾性結合を形成する。感圧接着剤は、しばしば、ラテックスエマルジョンもしくは溶媒系形態の非架橋性のゴム接着剤に基づくか、またはアクリル性接着剤およびメタクリレート接着剤、スチレンコポリマー(SIS/SBS)、およびシリコーンを含み得る。アクリル性接着剤は、他の樹脂系と比較した場合、優れた耐環境性および迅速な硬化時間について公知である。アクリル性感圧接着剤は、しばしば、アクリレート系を使用する。天然ゴム、合成ゴムもしくはエラストマーのシーラントおよび接着剤は、種々の系(例えば、シリコーン、ポリウレタン、クロロプレン、ブチル、ポリブタジエン、イソプレン、もしくはネオプレン)に基づき得る。本発明のパッケージング積層体が、食品パッケージングのために使用されるべきである場合、上記感圧接着剤は、一般に、食品グレードの組成物でなければならない。種々の感圧接着剤は、21 CFR Part 175.105によって規制されるように、間接的食品接触における使用について、米国食品医薬品局によって承認される;またはGRAS(Generally Recognized As Safe)として自己証明され得る。
【0026】
食品グレードの感圧接着剤の一例は、製品番号R 3400によって同定されるFasson(登録商標)によって製造される。望ましい剥離力および再密封頻度を提供し得る例示的接着剤コーティング重量は、1連の材料(ream of material)あたり3ポンドの接着剤コーティング重量である。前述のコーティング重量を用いて適用される上記R 3400接着剤は、再密封頻度(すなわち、上記容器4の開封および再密封を少なくとも25回)を提供する。
【0027】
上記接着剤はまた、消費者が密封フィルム1を容易に後方に剥離することを可能にするほど十分軽い一方で、上記容器4の機能性について消費者が信用するに十分強い所望の剥離力を提供するべきである。有利なことには、上記フィルム1と容器4との間の剥離力は、剥離強度を測定するためのASTM標準を使用して、1インチストリップに対して測定される場合に、200〜750g/インチの範囲であるべきである。さらに、上記接着剤が、上記フィルム1を上記容器4から分離する際に比較的静かであること、および上記接着剤が、消費者にとって望ましくないもしくは不快な臭いを有さず、上記容器4の内部に含まれる食品に、いかなる不適切な特性をも付与しないことが望ましい。同様に、上記接着剤は、上記適用に適した良好なバリア特性を示すべきである。水分感受性適用については、0.01g/平方インチ/日より小さい水蒸気バリア透過率が、適用に望ましい。これら試験は、Honeywell Model W 825 Water Vapor Transmission Rate Tester(Honeywell,Inc.,Minneapolis,Minnesota)を使用して行われ得る。
【0028】
製品の酸素感受性が課題である適用において、酸素透過率(OTR)の低い接着剤が、使用され得る。好ましくは、上記接着剤層は、100°F(38℃)において約10cc/100平方インチ(645cm)/24時間/気圧より少ない、より好ましくは、100°F(38℃)において約1.0cc/100平方インチ(645cm)/24時間/気圧より少ない酸素透過率を有する。前述の酸素透過率は、当該分野で公知の種々の方法によって決定され得る。例えば、これら率は、簡便には、Dohrmann Polymeric Permeation Analyzer,PPA−I(Dohrmann Envirotech Corporation,Mountain View,California)で測定される。The Dow Cellはまた、ASTM手順D−1434に従って、この目的のために使用され得る。
【0029】
別の実施形態において、上記選択された密封層は、粘着系である。これらは、米国特許出願第2005/0031233号(Varanese)(これは、その全体が本明細書に参考として援用される)に十分に記載されている。この場合、上記容器4の外側層は、フィルム1上の上記密封層と粘着性で相互作用するように、適切な材料から構築される。
【0030】
一実施形態において、固定された形状および容積の剛性容器が、使用される。上記剛性容器の製造の間に、切り取り点線もしくは切断線は、上記容器の側壁に配置され得る。あるいは、上記容器の意図された内容物を取り出すに十分な開口部が、上記構造に設計され得る。
【0031】
一実施形態において、非密封領域は、接着剤もしくは粘着性のないゾーンの構築によって提供される。上記接着剤もしくは粘着性のないゾーンは、上記裂け目ストリップ2を除去する際に、上記容器の開封を補助するために、容易に把持される領域もしくはタブ6を、ユーザーに提供する。
【0032】
別の実施形態において、インクは、非密封領域を作るために、フィルム1の上記密封層の表面に印刷される。上記非密封領域は、上記裂け目ストリップ2の除去の際に、上記容器の開封を補助するために容易に把持される領域もしくはタブ6をユーザーに提供する。
【0033】
別の実施形態において、熱シールもしくは超音波溶接線7はまた、上記切り取り点線に対して内側にある領域を上記フィルム1に恒久的に固定するように、上記切り取り点線3に対して内側に配置される。
【0034】
破断線構築物は、当該分野で周知である。1つのこのようなデバイスは、裂け目ストリップであり得る。本発明のための裂け目ストリップは、それらがガスの透過を許容しないように、本質的に無孔であるようにされるべきである。一実施形態(図5)において、この裂け目ストリップは、制御された裂けを可能にするために薄い領域を有するビード様構造22であり、容易に把持することを可能にし、一部品で上記容器4から除去されるのに十分な機械的強度を上記デバイスに与えるための十分大きなビードである。裂け目ストリップ以外の他の破断線構築物が、使用され得る。上記フィルム内の予め薄くした領域は、例えば、その領域へ局所的応力を適用することによって開封され得る容易に裂かれるデバイスとして作用し得る。
【0035】
非常に有利な再閉鎖可能な容器が提供されることが、本発明に従って認められ得る。本発明は、最も実践的な実施形態であると現在みなされているものに関して記載されてきたが、本発明が開示された実施形態に限定されず、多くの改変および等価な改作が、本発明の範囲内でこれらから作製され得、その範囲は、全ての等価な構造および製品を包含するように、添付の特許請求の範囲の最も広い解釈と一致するべきであることが、当業者に明らかである。
【0036】
本発明者らは、ここで、以下の特許請求の範囲に示される場合に、本発明の文言上の範囲外を除いて、その範囲から本質的に逸脱しない任意の装置、システム、方法もしくは物品に関するように、彼らの発明の妥当な公平な範囲を決定し評価するために、均等論に依存する彼らの意志を述べる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内蔵型開口部および再閉鎖特徴を有する貯蔵寿命が長くなった容器であって、該容器は、
a)容器本体であって、該容器本体の内部部分へのアクセスを提供するための開口部および該開口部の周りに規定された周辺リップ部分を有する側壁を備える、容器本体;
b)外側縁部を有する密封部材であって、該密封部材は、該外側縁部の近位にある該側壁に接着され、該開口部および該リップ部分を密着可能に被せるように構成され、該密封部材は、外側固定密封領域および該開口部を覆う内側部分をさらに含む、密封部材;
c)該密封部材内の破断線であって、該破断線は該リップ部分の頂上部に位置するが該開口部から十分に離れて位置しており、該密封部材は該リップ部分に対して密封可能に被さったままである、破断線;
を含み、ここで該破断線を切る際に、再密封可能な蝶番式に接続されたフラップは、該容器を密封可能に開封および再閉鎖するために作られている、容器。
【請求項2】
前記密封部材は、少なくとも1つのフィルムおよび該フィルムの一方の表面に配置された少なくとも1種の感圧接着剤を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記接着剤は、1インチのストリップを使用して200〜750g/インチの剥離強度、好ましくは、1インチのストリップを使用して350〜600g/インチの剥離強度を有する、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記密封部材は、少なくとも1つのフィルム、ならびに、該フィルムの一方の表面に配置され、前記容器の外側表面と密封可能に相互作用する少なくとも1種の粘着性接着系を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記容器は、パウチである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
前記密封部材は、熱密封もしくは超音波溶接の連続外辺部によって、前記容器の側壁に結合されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
前記容器本体は、固定された形状および容積を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記容器本体は、可変性の形状および容積を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
前記破断線は、裂け目ストリップである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
前記破断線は、前記開口部の一部のみを取り囲む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の容器。
【請求項11】
非密封領域は、前記破断線を切る際に、ルースタブは、前記容器を開けるためのハンドルもしくはタブを提供するために形成される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の容器。
【請求項12】
前記非密封領域は、密封層の選択された領域中にインクのパターンによって作られる、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
内蔵型開口部および再閉鎖特徴を有する貯蔵寿命が長くなった容器であって、該容器は、
a)容器本体であって、該容器本体の内部部分へのアクセスを提供するための開口部の領域の外形を規定する側壁、および該開口部の領域の周りに規定された周辺リップ部分において一連の切り取り点線を有する容器本体;
b)外側縁部を有する密封部材であって、該密封部材は、該外側縁部の近位にある該側壁に接着され、該開口部の領域および該リップ部分に密着可能に被せるように構成され、該密封部材は、外側固定密封領域および該意図された開口部を覆う内側部分を有する、密封部材;
c)該密封部材内の破断線であって、該破断線は該リップ部分の頂上部に位置するが、該開口部の領域から十分に離れて位置しており、その結果、該密封部材が該リップ部分に対して密封可能に被さったままである、破断線;
を含み、ここで該密封部材内の該破断線を切って、該切り取り点線の形態を壊す際に、該容器を密封可能に開封および再閉鎖するための、再密封可能な蝶番式に接続されたフラップが提供される、容器。
【請求項14】
さらなる熱シールもしくは溶接は、前記一連の切り取り点線に対して内側に提供される、請求項13に記載の容器。
【請求項15】
内蔵型開口部および再閉鎖特徴を有する貯蔵寿命が長くなった容器を作製するための方法であって、該方法は、
容器に、側壁中の開口部を提供する工程;
外側縁部を有する密封部材を、該容器の該側壁に接着し、その結果、該密封部材は、該開口部および該開口部を取り囲むリップ部分に密封可能に被さる、工程;
該容器の該リップ部分の頂上部であるが、該容器中の該開口部からは十分に離して該密封部材内に破断ゾーンを配置し、その結果、該密封部材は該リップ部分に対して密封可能に被さったままである、工程;および
該破断ゾーンを切って、該容器を密封可能に開封および再閉鎖するための、再密封可能な蝶番式に接続されたフラップを作り、該容器の中へのアクセスを提供する工程、
を包含する、方法。
【請求項16】
開口部および再閉鎖特徴を有する貯蔵寿命が長くなった容器を作製するための方法であって、該方法は、
無孔容器を提供する工程であって、ここで該容器の側壁中の切り取り点線は、開口部の領域の外形を示す、工程;
外側縁部を有する密封部材を、該容器の該側壁に接着し、その結果、該密封部材は、開口部の領域および該開口部の領域を取り囲むリップ部分の両方に密封可能に被さる、工程;
該容器の該リップ部分の頂上部にあるが、該切り取り点線から十分に離して該密封部材内に破断ゾーンを配置し、その結果、該密封部材は該リップ部分に密封可能に被さったままである、工程;および
該破断ゾーンおよび該切り取り点線を切って、該容器内へのアクセス点のような再密封可能なフラップを作る工程、
を包含する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−526867(P2011−526867A)
【公表日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−516794(P2011−516794)
【出願日】平成21年6月30日(2009.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/049163
【国際公開番号】WO2010/002834
【国際公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【出願人】(594177391)エーブリー デニソン コーポレイション (26)
【氏名又は名称原語表記】Avery Dennison Corporation
【Fターム(参考)】