説明

放射線画像検出装置

【課題】放射線画像データを補正処理し、撮影を効率的に行う放射線画像検出装置を提供する。
【解決手段】放射線画像検出装置は、放射線を検出する二次元配列画素20を有し、各画素から出力される電気信号に基づいて画像データを取得する撮像部21,23と、放射線非露光状態において前記撮像部によって取得されるダーク画像データに基づいて補正用データを生成し、該補正用データによって記憶部41を更新する補正用データ生成部40と、前記記憶部に記憶された補正用データを用いて放射線画像データに対して補正処理を行う補正部42と、前記撮像部が前記ダーク画像データを取得する際に作用する外乱を検出する外乱検出部と、前記外乱検出部における検出結果に基づいて、前記補正用データ生成部による前記記憶部の更新の可否又は前記撮像部による前記ダーク画像データの取得の可否を判定する判定部27と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線画像検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
X線を用いた撮影は、医療診断や非破壊検査等の分野において広く普及している。一般的なX線撮影においては、被写体にX線を照射し、被写体の各部において減衰を受けて該被写体を透過したX線を検出し、その強度分布に基づいて被写体のX線画像を得ている。
【0003】
X線を検出する検出媒体として、近年では、X線を検出して電気信号に変換する画素の二次元配列を有するフラットパネル検出器(FPD:Flat Panel Detector)が用いられている。そして、X線撮影には、上記のFPDが可搬型の筐体に収納されて構成された、いわゆるカセッも広く用いられている。
【0004】
一般に、FPDによって取得される被写体の画像データに対しては種々の補正処理が行われ、補正された画像データに基づく画像が被写体のX線画像として提示される。そのような補正処理として、例えばオフセット補正が挙げられる。
【0005】
オフセット補正は、FPDの各画素の暗電流ノイズを除去するものであり、暗電流は、FPDへの入力(X線露光)がないときに各画素から出力される電気信号として測定される。オフセット補正は、被写体を透過したX線を検出して生成されるX線画像データから、FPDへの入力がないときに生成されるダーク画像データを差し引くことで、画素毎に異なる暗電流ノイズを除去する。
【0006】
ダーク画像データを用いた補正処理としては、オフセット補正の他に、残像補正や、画素欠陥補正といった補正処理もある。
【0007】
各画素の暗電流は、非常に微弱であり、振動や荷重などの外乱の影響を受け易い。例えば、振動作用下において生成されるダーク画像には縞状の画像ムラが生じる場合があり、そのようなダーク画像が差し引かれることでX線画像にも画像ムラが生じ得る。即ち、過度の外乱が作用する状況下で取得されたダーク画像データを用いて上記の補正処理を行ったのでは、適切な補正を行うことができない。特に、カセッテは、その使用形態から外乱にさらされることが多い。そこで、例えば振動であれば、振動を検出し、振動が許容範囲内に収まるのを待って、X線画像データ及びダーク画像データの取得を行うことが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−340323号公報
【特許文献2】特開2005−245663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1、2に記載されたX線撮影装置においては、検出される振動が許容範囲内に収まった後に、X線画像データ及びダーク画像データが取得される。即ち、X線画像データの取得と一体的にダーク画像データの取得の可否が判定されている。この場合に、振動の許容範囲は、典型的には、X線画像データに比べて振動の影響が顕著であるダーク画像データに合わせて設定される。
【0010】
例えば同じ被写体に対して撮影部位を種々に替えて行う連続撮影において、撮影部位を変更する度にX線画像検出装置には振動が作用することになるが、上記の画像データの取得の可否判定によれば、その都度、振動の影響が相対的に顕著であるダーク画像データに合わせて設定される許容範囲内に振動が収まるのを待って撮影を行うことになる。これでは、撮影の進行に支障を生じる虞がある。
【0011】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、放射線画像データに対して適切な補正処理を行うことができ、かつ撮影を効率的に進行することができる放射線画像検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
放射線を検出して電気信号に変換する画素の二次元配列を有し、各画素から出力される電気信号に基づいて画像データを取得する撮像部と、放射線露光された際に前記撮像部によって取得される放射線画像データに対する補正用データを記憶する記憶部と、放射線非露光状態において前記撮像部によって取得されるダーク画像データに基づいて補正用データを生成し、該補正用データによって前記記憶部を更新する補正用データ生成部と、前記記憶部に記憶された補正用データを用いて前記放射線画像データに対して補正処理を行う補正部と、前記撮像部が前記ダーク画像データを取得する際に作用する外乱を検出する外乱検出部と、前記外乱検出部における検出結果に基づいて、前記ダーク画像データの取得の可否又は前記補正用データ生成部による前記記憶部の更新の可否を判定する判定部と、を備える放射線画像検出装置。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ダーク画像データの取得の際に作用する外乱を検出し、検出結果に応じてダーク画像データの取得又はダーク画像データから生成される補正用データの更新の可否が判定され、可と判定された場合には新たな補正用データを用い、否と判定された場合には記憶部に記憶された以前の補正用データを用いて適切な補正処理がなされる。そして、ダーク画像データの取得ないしダーク画像データから生成される補正用データの更新の可否の判定は、放射線画像データの取得とは別に判定されるので、撮影を効率的に進行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態を説明するための、放射線画像検出装置の一例の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】図1の放射線画像検出装置の機能ブロック図である。
【図3】図1の放射線画像検出装置の断面図である。
【図4】図1の放射線画像検出装置における補正用データの取得のプロセスの一例を示すフロー図である。
【図5】周波数が種々に異なる振動が作用している状態において取得されるダーク画像の一例を示す図である。
【図6】図1の放射線画像検出装置における補正用データの取得のプロセスの他の例を示すフロー図である。
【図7】図1の放射線画像検出装置の変形例の断面図である。
【図8】図7の放射線画像検出装置における補正用データの取得のプロセスの一例を示すフロー図である。
【図9】荷重が作用している状態において取得されるダーク画像の一例を示す図である。
【図10】図1の放射線画像検出装置における補正用データの取得のプロセスの他の例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施形態を説明するための、放射線画像検出装置の一例の構成を分解して示す。
【0016】
図1に示すX線画像検出装置1は、いわゆる電子カセッテであって、FPD2、FPD2を支持する基台3、FPD2及び基台3を収納する可搬型の筐体4と、FPD2に動作電力を供給するバッテリー5とを備えている。
【0017】
筐体4は、略矩形状の天板部10及び天板部10の四辺の縁部に立設された枠状の側壁部11を有するフロント部材12と、フロント部材12の底部開口を塞ぐバック部材13とで構成されている。フロント部12材及びバック部材13が互いに組み合わされることにより、遮光された箱型の閉空間が形成され、FPD2及び基台3は、閉空間に収納されている。
【0018】
被写体を透過したX線は、フロント部材12の天板部10を透過して、筐体内部に収納されたFPD2に入射する。天板部10は、X線透過率に優れる材料によって形成され、強度重量比なども考慮して、典型的にはアルミニウムやマグネシウムなどの軽金属材料や、炭素繊維強化樹脂(CFRP:carbon fiber reinforced plastics)などの樹脂材料が用いられる。
【0019】
そして、本X線画像検出装置1においては、フロント部材12の側壁部11は、天板部10と同一の材料によって一体に形成されている。天板部10及び側壁部11が一体に形成されることによって、フロント部材12の強度が向上し、特に天板部10のねじれに対する耐性が向上する。
【0020】
天板部10及び側壁部11を形成する材料として、上記のアルミニウムやマグネシウムを用いる場合には、例えばダイカスト成形により、また、炭素繊維強化樹脂を用いる場合には、例えば圧縮成形により、天板10部及び側壁部11を一体に形成することができる。
【0021】
筐体4の底部を構成するバック部材13には、バッテリー収容部14が設けられており、バッテリー5は、このバッテリー収容部14に収容される。
【0022】
なお、バック部材13についても、強度重量比などを考慮して、典型的にはアルミニウムやマグネシウムなどの軽金属材料や、CFRPなどの樹脂材料を用いて形成されている。
【0023】
図2は、FPD2の構成を示す。
【0024】
FPD2は、X線を電荷に変換して蓄積する複数の画素20が、アクティブマトリクス型の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)アレイ基板上に2次元状に配列されてなる受像部21と、受像部21の各画素20からの電荷の読み出しタイミングを制御する走査回路22と、各画素20に蓄積された電荷を読み出し、読み出された電荷を画像データに変換する信号処理回路23と、信号処理回路23から出力される画像データに適宜な補正処理を行う補正回路24と、補正回路24により補正された画像データを記憶する画像メモリ25と、画像メモリ25に記憶された画像データを外部機器に送信するデータ送信回路26と、各回路22,23,24,25,26を適宜なタイミングで駆動制御する制御回路27とから構成されている。走査回路22と各画素20とは、行毎に走査線22aによって接続されており、信号処理回路23と各画素20とは、列毎に信号線23aによって接続されている。
【0025】
各画素20は、アモルファスセレン等の変換層(図示せず)でX線を電荷に直接変換し、変換された電荷を変換層の下部の電極に接続されたキャパシタに蓄積する直接変換型の素子として構成することができる。なお、各画素20は、酸化ガドリニウム(Gd)や硫酸化ガドリウム(GdS)やヨウ化セシウム(CsI)等からなるシンチレータ(図示せず)でX線を一旦可視光に変換し、変換された可視光をフォトダイオード(図示せず)で電荷に変換して蓄積する間接変換型のX線検出素子として構成することも可能である。
【0026】
各画素20には、TFTスイッチ素子(図示せず)が接続され、TFTスイッチのゲート電極が走査線22aに、ソース電極がキャパシタに、ドレイン電極が信号線23aにそれぞれ接続される。TFTスイッチが走査回路22からの駆動パルスによってON状態になると、キャパシタに蓄積された電荷が信号線23aに読み出される。
【0027】
信号処理回路23は、積分アンプ回路及びA/D変換器により構成されている(いずれも不図示)。積分アンプ回路は、各画素20から信号線23aを介して出力された電荷を積分して電圧信号(画像信号)に変換して、A/D変換器に入力する。A/D変換器は、入力された信号をデジタルの画像データに変換する。
【0028】
補正回路24には、被写体を透過したX線を検出して取得されるX線画像データに対して行われる補正処理に用いられる補正用データを生成する補正用データ生成部40と、補正用データ生成部40において生成された補正用データを記憶する記憶部41と、記憶部41に記憶された補正部42が設けられている。
【0029】
以上の各画素20及び各回路22,23,24,25,26,27には、バッテリー5を含む電源部28から動作電力が供給される。なお、電源部28と各画素20及び各回路22,23,24,25,26,27を接続する配線は図示を省略されている。
【0030】
図3は、X線画像検出装置1の構成を断面で示す。
【0031】
FPD2は、天板部10に対向する基台3の表面に受像部21を、また、基台3の裏面に走査回路22(図2)や信号処理回路23などの回路が実装された回路基板29を、それぞれ取り付けられて基台3に支持されている。受像部21と回路基板29とは、フレキシブル回路基板29aを用いて接続されている。
【0032】
基台3は、比較的剛性に優れる基材30を含んで構成され、図示の例においては、さらに基台3の裏面に取り付けられる回路基板29をX線から遮蔽するためのX線遮蔽材31が基材30に積層されて構成されている。
【0033】
基材30としては、強度重量比を考慮して、例えば、アルミニウムやマグネシウムなどの軽金属材料や、CFRPなどの樹脂材料を用いることができる。また、X線遮蔽材31としては、例えば、鉛やタングステンやモリブデンなどのX線吸収能に優れる重金属材料を用いることができる。
【0034】
基台3は、バック部材13に設けられるバッテリー収容部14に干渉しないように、バック部材13との間に適宜なスペーサ32を介在させ、バック部材13に固定されている。
【0035】
本X線画像検出装置1には、X線画像検出装置1に作用する振動を検出するセンサ43が設けられている。図示の例において、センサ43は、フレキシブル回路基板29aに取り付けられている。なお、センサ43の取り付け箇所は、フレキシブル回路基板に限られず、筐体4の内面に取り付けられていてもよいし、あるいは基台3に取り付けられていてもよい。
【0036】
振動を検出するセンサ43としては、例えば、加速度センサやジャイロセンサなどを用いることができる。
【0037】
センサ43によって検出される振動は、FPD2の補正回路24における補正処理に用いられる補正用データの取得のために用いられる。以下に、オフセット補正を例に、その補正用データの取得のプロセスについて説明する。
【0038】
図4は、補正用データの取得のフローの一例を示す。
【0039】
図4は、X線画像検出装置1を起動した際の初期化のプロセスにおいて、オフセット補正用の補正用データを取得するフローを示している。
【0040】
オフセット補正は、上述の通り、FPD2の受像部21がX線露光された際に取得されるX線画像データから、X線非露光状態において取得されるダーク画像データを差し引くことで、画素毎に異なる暗電流ノイズを除去するものである。
【0041】
X線画像検出装置1の起動後、X線非露光状態において、信号処理回路23によって受像部21の各画素20から電荷が読み出されダーク画像データが生成され、補正回路24の補正用データ生成部40は、信号処理回路23からダーク画像データを取得する(ステップS1)。オフセット補正においては、このダーク画像データが補正用データとして用いられる。
【0042】
ダーク画像データが取得される際に、併せて、X線画像検出装置1に作用している振動がセンサ43によって検出される(ステップS2)。
【0043】
制御部27は、センサ43によって検出された振動情報を取得し、振動が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0044】
振動が許容範囲外であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止する。補正用データ生成部40は、保持しているダーク画像データを破棄する(ステップS4)。
【0045】
振動が許容範囲内であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を許可する。補正用データ生成部40は、保持しているダーク画像データによって記憶部41を更新する(ステップS5)。
【0046】
以上により、初期化のプロセスにおけるオフセット補正用データの取得が完了する。
【0047】
以下に、制御部27における振動の判定方法を説明する。
【0048】
図5は、周波数が種々に異なる振動が作用している状態において取得されるダーク画像の一例を示す。
【0049】
信号処理回路23による各画素20からの電荷の読み出しは、一行(共通の走査線22aに接続される画素群)毎に行われ、振動が作用することによって、図5に示すように、ダーク画像には列方向に周期を有する縞状の画像ムラが生じる。この縞状の画像ムラは、振動の振幅が大きいほど強くなる傾向にある。また、縞状の画像ムラの周期は、振動の周波数が高いほど短くなる傾向にあり、次第に画像ムラとして認識し得なくなる。
【0050】
そこで、振動が許容範囲内か否かに関する制御部27における判定は、例えば振動の振幅(絶対値)に対する所定の閾値を用いて行うことができる。具体的には、制御部27は、センサ43によって検出された振動の振幅が閾値を超えている場合に許容範囲外と判定し、検出された振動の振幅が閾値以下である場合に許容範囲内と判定するように構成することができる。
【0051】
また、振動が許容範囲内か否かの制御部27における判定は、例えば振動の周波数に対する所定の閾値を用いて行うことができる。具体的には、制御部27は、センサ43によって検出された振動の周波数が閾値未満である場合に許容範囲外と判定し、検出された振動の周波数が閾値以上である場合に許容範囲内と判定するように構成することができる。
【0052】
上記の判定方法によれば、X線画像検出装置1に過度の振動が作用している状態において取得された画像ムラを含むダーク画像データが補正用データに用いられることを防止することができる。
【0053】
このようにして取得されたオフセット補正用データは、起動後に行われる最初の撮影、ないしX線画像検出装置1の終了(シャットダウン)までに行われる全ての撮影によって取得されるX線画像データのオフセット補正に用いられ、補正部42において、これらのX線画像データに対して適切なオフセット補正が行われる。
【0054】
なお、1つのダーク画像データによってオフセット補正用データが構成されるものとして説明したが、許容範囲内の振動作用下で取得された複数のダーク画像データを用い、補正用データ生成部40においてこれらのダーク画像データの平均をとり、これをオフセット補正用データとしてもよい。
【0055】
また、振動が許容範囲外である場合に、信号処理回路23によってダーク画像データを取得した上で、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止するものとして説明したが、信号処理回路23によるダーク画像データの生成を禁止し、各画素20の電荷を読み捨てるように構成することもできる。
【0056】
オフセット補正用データが取得されている際にX線画像検出装置1が移動されてX線画像検出装置1に振動が作用することを未然に防止するため、オフセット補正用データを取得中であることを報知する報知部をX線画像検出装置1に設けることが好ましい。報知部としては、例えば、LEDを用いることができ、オフセット補正用データを取得中にLEDが点灯するように構成することができる。
【0057】
図6は、オフセット補正用データの取得のフローの一例を示す。
【0058】
図6は、撮影間において、オフセット補正用の補正用データを取得するフローを示している。
【0059】
前回の撮影の完了後、X線非露光状態において、信号処理回路23によって受像部21の各画素20から電荷が読み出されダーク画像データが生成され、補正回路24の補正用データ生成部40は、信号処理回路23からダーク画像データを取得する(ステップS11)。
【0060】
ダーク画像データが取得される際に、併せて、X線画像検出装置1に作用している振動がセンサ43によって検出される(ステップS12)。
【0061】
制御部27は、センサ43によって検出された振動情報を取得し、振動が許容範囲内であるか否かを判定する。判定方法は、上述の通り、振動の振幅(絶対値)ないし振動の周波数に対する所定の閾値を用いて行うことができる。
【0062】
振動が許容範囲外であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止する。補正用データ生成部40は、保持しているダーク画像データを破棄する(ステップS13)。
【0063】
振動が許容範囲内であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を許可する。補正用データ生成部40は、保持しているダーク画像データによって記憶部41を更新する(ステップS14)。
【0064】
以上により、撮影間におけるオフセット補正用データの取得が完了する。このようにして取得されたオフセット補正用データは、例えば前回の撮影において取得されたX線画像データのオフセット補正に用いられ、補正部42により、そのX線画像データに対して適切なオフセット補正が行われる。
【0065】
なお、振動が許容範囲外であると判定された場合に、ダーク画像データを破棄した上で、次回の撮影が行われるまでの間で、ダーク画像データの取得を複数回試みるように構成することもできる。
【0066】
ここで、例えば同じ被写体に対して撮影部位を種々に替えて行う連続撮影において、撮影間隔内で振動が許容範囲内に収束しない場合に、その撮影間では記憶部41の更新がなされないことになる。その場合には、前回の撮影において取得されたX線画像データに対して、記憶部41に記憶されている以前のオフセット補正用データを用いてオフセット補正が行われる。記憶部41に記憶されている以前のオフセット補正用データは、振動の影響が無いか若しくは影響が軽微なものであるから、X線画像データに対して適切なオフセット補正を行うことができる。
【0067】
そして、補正用データの更新の可否を、撮影の可否とは独立して判定することにより、補正用データの更新が可と判定された場合には新たな補正用データを用い、否と判定された場合には記憶部に記憶された以前の補正用データを用いて臨機応変に対応することができ、連続撮影において撮影を効率的に進行することができる。
【0068】
なお、撮影間におけるオフセット補正用データの取得においても、許容範囲内の振動作用下で取得された複数のダーク画像データの平均をとり、これを補正用データとしてもよい。また、許容範囲外の振動作用下において、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止することに替え、信号処理回路23によるダーク画像データの生成を禁止し、各画素20の電荷を読み捨てるように構成することもできる。
【0069】
以上、外乱として振動を検出し、その検出結果に基づいてオフセット補正用データの更新の可否を判定する例を説明したが、外乱として荷重を検出し、その検出結果に基づいてオフセット補正用データの更新の可否を判定するように構成することもできる。
【0070】
図7は、X線画像検出装置1の変形例の構成を断面で示す。
【0071】
図7に示すX線画像検出装置1においては、FPD2の受像部21に作用する分布荷重を検出するセンサ44が設けられている。筐体4の天板部10と受像部21との間には典型的には隙間が置かれるが、天板部10に被写体(例えば、患者)が載置され、それにより天板部10に撓みが生じ、天板部10と受像部21とが接触して、被写体の荷重が受像部21に負荷される場合がある。
【0072】
センサ44は、受像部21と基台3との間に介在して設けられている。センサ44としては、多数の感圧素子が分散配置されたシート状のものを用いることができ、感圧素子としては、例えば、歪ゲージ抵抗式や半導体ピエゾ抵抗式や静電容量式のものを用いることができる。
【0073】
図8は、オフセット補正用データの取得のフローの一例を示す。
【0074】
図8は、撮影間において、オフセット補正用の補正用データを取得するフローを示している。
【0075】
前回の撮影の終了後、X線非露光状態において、信号処理回路23によって受像部21の各画素20から電荷が読み出されダーク画像データが生成され、補正回路24の補正用データ生成部40は、信号処理回路23からダーク画像データを取得する(ステップS21)。
【0076】
ダーク画像データが取得される際に、併せて、FPD2の受像部21に作用している分布荷重がセンサ44によって検出される(ステップS22)。
【0077】
制御部27は、センサ44によって検出された荷重情報を取得し、荷重が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS23)。
【0078】
荷重が許容範囲外であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止する。補正用データ生成部40は、保持しているダーク画像データを破棄する(ステップS24)。
【0079】
荷重が許容範囲内であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を許可する。補正用データ生成部40は、保持しているダーク画像データによって記憶部41を更新する(ステップS25)。
【0080】
以上により、撮影間におけるオフセット補正用の補正用データの取得が完了する。
【0081】
以下に、制御部27における荷重の判定方法を説明する。
【0082】
図9は、受像部21に荷重が作用している状態で取得されるダーク画像の一例を示す。
【0083】
受像部21に荷重が作用すると、各画素20のキャパシタの静電容量が変化し、各画素20の暗電流特性もまた変化する。特に、受像部21に局所的に荷重が作用している状態で取得されたダーク画像には、図9に示すように、荷重が作用している領域(破線円Xで囲まれた領域)と作用していない領域との間で画像ムラが生じる。
【0084】
そこで、荷重が許容範囲内か否かに関する制御部27における判定は、例えば、キャリブレーション(ゼロ点補正)されたセンサ44による荷重の検出の有無によって行うことができる。即ち、制御部27は、センサ44によって荷重が検出された場合に許容範囲外と判定し、荷重が検出されない場合に許容範囲内と判定するように構成することができる。
【0085】
また、荷重が許容範囲内か否かの制御部27における判定は、例えば分布荷重の空間周波数に対する所定の閾値を用いて行うことができる。具体的には、制御部27は、センサ44によって検出された分布荷重の空間周波数に閾値を超える成分が含まれている場合に許容範囲外と判定し、検出された分布荷重の空間周波数に閾値を越える成分が含まれていない場合に許容範囲内と判定するように構成することができる。
【0086】
上記の判定方法によれば、受像部21に局所的に荷重が作用している状態において取得された画像ムラを含むダーク画像データが補正用データに用いられることを防止することができる。
【0087】
このようにして取得されたオフセット補正用データは、例えば前回の撮影において取得されたX線画像データのオフセット補正に用いられ、補正部42により、そのX線画像データに対して適切なオフセット補正が行われる。
【0088】
なお、荷重が許容範囲外であると判定された場合に、ダーク画像データを破棄した上で、次回の撮影が行われるまでの間で、ダーク画像データの取得を複数回試みるように構成することもできる。
【0089】
ここで、例えば同じ被写体に対して撮影部位を種々に替えて行う連続撮影において、撮影間隔内で荷重が許容範囲内とならない場合に、その撮影間では記憶部41の更新がなされないことになる。その場合には、前回の撮影において取得されたX線画像データに対して、記憶部41に記憶されている以前のオフセット補正用データを用いてオフセット補正が行われる。記憶部41に記憶されている以前のオフセット補正用データは、荷重の影響が無いか若しくは影響が軽微なものであるから、X線画像データに対して適切なオフセット補正が行われる。
【0090】
そして、補正用データの更新の可否を、撮影の可否とは独立して判定することにより、補正用データの更新が可と判定された場合には新たな補正用データを用い、否と判定された場合には記憶部に記憶された以前の補正用データを用いて臨機応変に対応することができ、連続撮影において撮影を効率的に進行することができる。
【0091】
なお、撮影間におけるオフセット補正用データの取得においても、許容範囲内の荷重作用下で取得された複数のダーク画像データの平均をとり、これを補正用データとしてもよい。また、許容範囲外の荷重作用下において、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止することに替え、信号処理回路23によるダーク画像データの生成を禁止し、各画素20の電荷を読み捨てるように構成することもできる。
【0092】
また、X線画像検出装置1に作用する振動を検出するセンサ43(図3参照)を設け、制御部27において荷重及び振動の双方について許容範囲内か否かの判定を行い、双方が許容範囲内である場合にのみオフセット補正用データを取得するように構成してもよい。
【0093】
以上、補正処理としてオフセット補正を例に、その補正用データの取得のプロセスを説明したが、かかるプロセスは、ダーク画像を用いて補正用データを生成する残像補正や画素欠陥補正にも適用可能である。
【0094】
まず、残像補正について説明する。残像は、前回の撮影においてFPD2の受像部21の各画素20に蓄積された電荷の一部が各画素に残留し、各画素20に残留した電荷が次回の撮影において各画素20に蓄積される電荷と共に読み出されることによって生じ、残留した電荷に基づく像(残像)は、前回の撮影後に取得されるダーク画像やX線画像に表れる。
【0095】
残像補正は、残像が時間経過とともに減衰することから、例えば、時間減衰を考慮してダーク画像データに適宜な重み付けを行い、これを次回の撮影において取得されるX線画像データからを差し引くことによって行われる。
【0096】
このように、残像補正においても、補正用データとしてダーク画像データが用いられており、上述した図6及び図8に示す補正用データの取得のプロセスを適用することができ、それにより、X線画像データに適切な残像補正を行うことが可能となる。
【0097】
なお、残像補正においては、残像の時間減衰を考慮して、ダーク画像データに重み付けがなされたものが補正用データとして用いられることから、必ずしもダーク画像の画像ムラがX線画像データにおいて視認されるとは限らない。例えば、前回の撮影からの経過時間が比較的長い場合などには、許容範囲外の振動や荷重の作用下において取得された残像補正用データであっても残像補正に用いることができる。
【0098】
そこで、上述したオフセット補正用データ及び残像補正用データの双方について、振動や荷重に基づいて補正用データの更新の可否を判定する場合と、オフセット補正用データについてのみ振動や荷重に基づいて補正用データの更新の可否を判定し、残像補正用データについては振動や荷重によらず補正用データを更新する場合とを選択可能に構成してもよい。
【0099】
次に、画素欠陥補正について説明する。FPD2の受像部21において、例えば経時劣化や静電破壊などによって欠陥画素が発生する。画素欠陥補正は、欠陥画素の位置を示す欠陥マップ(補正用データ)を用い、撮影によって取得されるX線画像データにおいて、欠陥画素に対応する画素値を、周囲の正常画素に対応する画素値によって補間することにより行われる。
【0100】
欠陥画素から読み出される電荷のレベルは、他の正常画素に比べて大きくなるか、あるいは小さくなることから、ダーク画像データを構成する画素値に対して上限及び下限の閾値を設定し、その範囲から外れる画素を検出することによって、受像部21における欠陥画素を検出することができ、欠陥画素を検出して欠陥マップが生成される。
【0101】
図10は、欠陥マップの取得のフローの一例を示す。
【0102】
図10に示す例は、X線画像検出装置1を終了(シャットダウン)する際のプロセスにおいて、欠陥マップを取得するフローを示している。
【0103】
X線画像検出装置1の終了する際に、X線非露光状態において、信号処理回路23によって受像部21の各画素20から電荷が読み出されダーク画像データが生成され、補正回路24の補正用データ生成部40は、信号処理回路23からダーク画像データを取得し(ステップS31)、取得したダーク画像データに基づいて欠陥マップを生成する(ステップS32)。
【0104】
ダーク画像データが取得される際に、併せて、X線画像検出装置1に作用している振動がセンサ43によって検出される(ステップS33)。
【0105】
制御部27は、センサ43によって検出された振動情報を取得し、振動が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS34)。判定方法は、上述の通り、振動の振幅(絶対値)ないし振動の周波数に対する所定の閾値を用いて行うことができる。
【0106】
振動が許容範囲外であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止する。補正用データ生成部40は、保持している欠陥マップを破棄する(ステップS35)。
【0107】
振動が許容範囲内であると判定した場合に、制御部27は、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を許可する。補正用データ生成部40は、保持している欠陥マップによって記憶部41を更新する(ステップS36)。
【0108】
振動に基づいて欠陥マップの更新の可否を判定する例を説明したが、荷重に基づいて、あるいは振動及び荷重に基づいて欠陥マップの更新の可否を判定するように構成することもできる。
【0109】
また、欠陥マップの取得においても、許容範囲内の振動や荷重の作用下で取得された複数のダーク画像データの平均をとり、これに基づいて欠陥マップを生成してもよい。また、許容範囲外の振動や荷重の作用下において、補正用データ生成部40による記憶部41の更新を禁止することに替え、信号処理回路23によるダーク画像データの生成を禁止し、各画素20の電荷を読み捨てるように構成することもできる。
【0110】
以上の説明においては、放射線として一般的なX線を用いる場合について説明したが、本発明はX線に限られるものではなく、α線、γ線等のX線以外の放射線を用いることも可能である。
【0111】
以上、説明したように、本明細書には、下記(1)〜(12)の放射線画像検出装置が開示されている。
【0112】
(1) 放射線を検出して電気信号に変換する画素の二次元配列を有し、各画素から出力される電気信号に基づいて画像データを取得する撮像部と、放射線露光された際に前記撮像部によって取得される放射線画像データに対する補正用データを記憶する記憶部と、放射線非露光状態において前記撮像部によって取得されるダーク画像データに基づいて補正用データを生成し、該補正用データによって前記記憶部を更新する補正用データ生成部と、前記記憶部に記憶された補正用データを用いて前記放射線画像データに対して補正処理を行う補正部と、前記撮像部が前記ダーク画像データを取得する際に作用する外乱を検出する外乱検出部と、前記外乱検出部における検出結果に基づいて、前記補正用データ生成部による前記記憶部の更新の可否又は前記撮像部による前記ダーク画像データの取得の可否を判定する判定部と、を備える放射線画像検出装置。
(2) 上記(1)の放射線画像検出装置であって、前記外乱検出部は、外乱を検出するためのセンサを有する放射線画像検出装置。
(3) 上記(1)又は(2)の放射線画像検出装置であって、前記撮像部が前記ダーク画像データを取得する際に、前記撮像部が前記ダーク画像データを取得中であることを報知する報知部をさらに備える放射線画像検出装置。
(4) 上記(1)から(3)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記撮像部は、放射線画像検出装置の起動時、放射線画像検出装置の終了時、待機時、撮影間の少なくともいずれかにおいて前記ダーク画像データを取得する放射線画像検出装置。
(5) 上記(1)から(4)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記外乱検出部は、振動を検出し、前記判定部は、前記外乱検出部によって検出された振動の振幅の絶対値が所定の閾値以下である場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、前記所定の閾値より大きい場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
(6) 上記(1)から(4)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記外乱検出部は、振動を検出し、前記判定部は、前記外乱検出部によって検出された振動の周波数が所定の周波数以上である場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、前記所定の閾値より小さい場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
(7) 上記(1)から(4)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記外乱検出部は、荷重を検出し、前記判定部は、前記検出部により荷重が検出されていない場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、荷重が検出されている場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
(8) 上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、前記外乱検出部は、荷重を検出し、前記判定部は、前記検出部により検出された荷重分布の空間周波数において所定の周波数以上の成分が含まれていない場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、定の周波数以上の成分が含まれている場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
(9) 上記(1)から(8)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記補正部による前記補正処理は、オフセット補正である放射線画像検出装置。
(10) 上記(1)から(8)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記補正部による前記補正処理は、残像補正である放射線画像検出装置。
(11) 上記(1)から(8)のいずれか一つの放射線画像検出装置であって、前記補正部による前記補正処理は、画素欠陥補正である放射線画像検出装置。
(12) 上記(1)から(11)のいずれか一つの可搬型の放射線画像検出装置。
【符号の説明】
【0113】
1 X線画像検出装置
2 FPD(X線画像センサ)
3 基台
4 筐体
5 バッテリー
20 画素
21 受像部
22 走査回路
23 信号処理回路
24 補正回路
25 画像メモリ
26 データ送信回路
27 制御回路
40 補正用データ生成部
41 記憶部
42 補正部
43 センサ
44 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線を検出して電気信号に変換する画素の二次元配列を有し、各画素から出力される電気信号に基づいて画像データを取得する撮像部と、
放射線露光された際に前記撮像部によって取得される放射線画像データに対する補正用データを記憶する記憶部と、
放射線非露光状態において前記撮像部によって取得されるダーク画像データに基づいて補正用データを生成し、該補正用データによって前記記憶部を更新する補正用データ生成部と、
前記記憶部に記憶された補正用データを用いて前記放射線画像データに対して補正処理を行う補正部と、
前記撮像部が前記ダーク画像データを取得する際に作用する外乱を検出する外乱検出部と、
前記外乱検出部における検出結果に基づいて、前記補正用データ生成部による前記記憶部の更新の可否又は前記撮像部による前記ダーク画像データの取得の可否を判定する判定部と、
を備える放射線画像検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の放射線画像検出装置であって、
前記外乱検出部は、外乱を検出するためのセンサを有する放射線画像検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の放射線画像検出装置であって、
前記撮像部が前記ダーク画像データを取得する際に、前記撮像部が前記ダーク画像データを取得中であることを報知する報知部をさらに備える放射線画像検出装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記撮像部は、放射線画像検出装置の起動時、放射線画像検出装置の終了時、待機時、撮影間の少なくともいずれかにおいて前記ダーク画像データを取得する放射線画像検出装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記外乱検出部は、振動を検出し、
前記判定部は、前記外乱検出部によって検出された振動の振幅の絶対値が所定の閾値以下である場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、前記所定の閾値より大きい場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記外乱検出部は、振動を検出し、
前記判定部は、前記外乱検出部によって検出された振動の周波数が所定の周波数以上である場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、前記所定の閾値より小さい場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記外乱検出部は、荷重を検出し、
前記判定部は、前記検出部により荷重が検出されていない場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、荷重が検出されている場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
【請求項8】
請求項1から4のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記外乱検出部は、荷重を検出し、
前記判定部は、前記検出部により検出された荷重分布の空間周波数において所定の周波数以上の成分が含まれていない場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を可と判定し、定の周波数以上の成分が含まれている場合に、前記記憶部の更新又は前記補正用データの生成を否と判定する放射線画像検出装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記補正部による前記補正処理は、オフセット補正である放射線画像検出装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記補正部による前記補正処理は、残像補正である放射線画像検出装置。
【請求項11】
請求項1から8のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置であって、
前記補正部による前記補正処理は、画素欠陥補正である放射線画像検出装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の可搬型の放射線画像検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図5】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−72810(P2013−72810A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213318(P2011−213318)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】