説明

放射線硬化型インクを用いたインクジェット印刷方法および装置

放射線硬化型インクと共に用いるインクジェット印刷装置は、放射線源により放出された放射線量を感知するセンサを含む。コントローラが、センサに接続されているとともに、センサから受け取った信号に従って放射線源により放出される放射線量を変化させるように動作可能である。駆動機構は、センサが位置する基体から横方向にずれたある位置に放射線源を移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、UV放射線などの化学線にさらされたときに硬化可能なインクを用いてインクジェット印刷するインクジェット印刷装置および方法に関する。特に本発明は、インクジェット印刷に用いられるパラメータを制御する自動化方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷は、比較的高速且つ良好な画像解像度により近年人気が増してきた。またコンピュータと一緒に用いるインクジェット印刷装置は、最終的な画像のデザインおよびレイアウトに大きな自由度を提供する。インクジェット印刷の人気上昇および使用効率により、インクジェット印刷は以前から周知の印刷方法の手頃な代替方法になった。
【0003】
一般に、広く用いられるインクジェットプリンタには3つのタイプがある。フラットベッドプリンタ、ロールツーロールプリンタおよびドラムプリンタである。典型的なフラットベッドプリンタでは、印刷画像を受容する媒体または基体が、水平に伸びたフラットテーブルまたはベッド上にある。インクジェットプリントヘッドは、可動キャリッジまたはプリントヘッドをベッドを横切る2つの互いに垂直な経路に沿って移動可能な他のタイプの機構上に載置されている。プリントヘッドは、異なる色のインクを選択的に用いたプリントヘッドが基体を横切る際に、プリントヘッドのあるノズルに電圧を印加するようにプログラムされたコンピュータに接続されている。そして基体上のインクは、必要に応じて硬化され、所望の最終画像を提供する。
【0004】
ロールツーロールインクジェットプリンタでは、印刷画像を受容する基体は、一般に細長いウェブまたはシートの形状で提供されるとともに、供給ロールから巻取ロールへ前進する。供給ロールと巻取ロールとの間の位置でプリントヘッドがキャリッジ上に載置されており、キャリッジはプリントヘッドを基体の前進方向に垂直な方向に基体を横切って移動させるように移動可能である。周知のロールツーロールインクジェットプリンタは、基体がプリントヘッドを経て上方向に移動する垂直プリンタ、および基体がプリントヘッドを経て水平方向に移動する水平プリンタを含む。
【0005】
ドラムインクジェットプリンタは通例、水平軸を中心に回転移動するように載置された円筒状ドラムを含む。基体はドラムの周囲の上に配置され、インクジェットプリントヘッドはインクの液滴をドラム上の基体に向けて送るように動作可能である。いくつかの例では、プリントヘッドは静止しているとともにドラムのほぼ全長に沿って水平方向に延びている。他の例では、プリントヘッドの長さはドラムの長さより幾分短く、キャリッジ上に載置されて基体を横切りドラムの回転軸と平行に水平方向に移動する。
【0006】
インクジェットプリンタで一般に用いられるインクには、水性インク、溶剤インクおよび放射線硬化型インクがある。水性インクは、多孔基体または水分を吸収する特別な受容体コーティングを有する基体と共に用いられる。一般に水性インクは、非コーティング、非多孔フィルム上の印刷に用いられたときは満足できるものではない。
【0007】
インクジェットプリンタで用いられる溶剤インクは、非多孔フィルム上の印刷に適しており、上記の水性インクに関連する問題を克服する。残念ながら、多くの溶剤インクは約90重量%の有機溶剤を含んでいる。溶剤インクが乾燥する際、溶剤は蒸発して環境危険性をもたらす恐れがある。溶剤の大気への放出を低減する環境システムが利用可能であるが、このようなシステムは一般に、特に小さな印刷店のオーナーにとっては、高価であると考えられる。
【0008】
さらにまた、溶剤インクまたは水性インクのいずれかを使用するインクジェットプリンタは、工程が完了したと思われ且つ得られた印刷製品を難なく取り扱うことができる前に、比較的大量の溶剤または水分を乾燥させなければならない。蒸発により溶剤または水分を乾燥させるステップは比較的時間がかかり、印刷工程全体に対する速度制限ステップになる恐れがある。
【0009】
上記の問題に鑑み、近年、多様な非コーティング、非多孔基体上の印刷用インクの選択肢として放射線硬化型インクが広く考えられるようになってきた。放射線硬化の利用により大量の水分または溶剤を乾燥させる必要なくインクを迅速に硬化させることができる(一般には「速」乾とみなされる)。その結果放射線硬化型インクを、1000ft2/時(93m2/時)を超える生産速度を達成できる高速インクジェットプリンタで用いることができる。最も一般的な放射線硬化型インクジェットインクは、スペクトルのうちの紫外線(UV)または可視領域の波長を有する放射線である化学線にさらされたときに硬化するように配合されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
比較的大型の基体上に印刷することが可能なインクジェットプリンタは、高価であると考えられる。従って、可能な限りそのプリンタを用いて、多様な基体に多様なインク組成を使用して画像を付与することが望ましい。また画質が所望のものより劣る例において画像を再印刷する時間と費用を考えると、このようなプリンタにより印刷された各画像は、使用する基体のタイプおよびインクのタイプに関係なく一貫して高品質であることが好ましい。
【0011】
放射線硬化型インクを用いたインクジェットプリンタによる印刷画像の品質は、放射線の強度と線量に依存する。一般に低線量の放射線は、基体に塗布される後続のコーティングへのインクの接着性を良好にする。しかしインクが後続のコーティングにより被覆されていない例では、一般に高線量の放射線が画像に良好な表面損傷および溶剤耐性を提供する。
【0012】
プリンタ操作者は、放射線の選択強度および線量がインク、基体および放射線源の任意の特定な組み合わせに対して最高の画質を提供するということをあまり確信していないことが多い。現在多くの操作者は定期的にUVメーターを用いて放出放射線の強度を確認している。しかしこのような手順は煩わしく時間がかかる。また放射線源が例えば電球の欠陥または経時変化により予想以上に低下した場合には、画像の品質が悪影響を受けたことに操作者が気付くまでその印刷工程がある時間継続する恐れがある。
【0013】
上記に鑑み、当該技術において操作者の注意度に過度に依存することなく、高品質画像を一貫して印刷することができるインクジェット印刷の新しい方法および装置が必要である。このような方法および装置は、自動的であって操作者の技術をさほど必要としないことが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、インクジェット印刷に用いられる放射線硬化型インクが受容する放射線量を制御する自動化方法および装置に関する。UV放射線センサなどのセンサは、プリンタのコントローラに接続され、検出放射線量に従って信号を提供する。コントローラは、放射線量が時々刻々変化しても各画像が高品質であるように、印刷および/または硬化工程において用いられるパラメータを自動的に変更する。
【0015】
より詳細には、本発明は一態様において放射線硬化型インク用インクジェット印刷装置に関する。この装置は基体を受容する支持体と、放射線硬化型インクを支持体上に受容された基体に向けて送るプリントヘッドとを備える。またこの装置は基体上に受容されたインクに放射線を提供する放射線源と、放射線源により放出された放射線量を感知するセンサとを備える。この装置はセンサからの信号とインク、基体または印刷生産性パラメータのうちの少なくとも1つの特性とを受け取る入力部を有するコントローラをさらに含む。コントローラは放射線源に接続されているとともに、センサから受け取った信号とインク、基体または印刷生産性パラメータのうちの少なくとも1つの特性とに従って放射線源により送出される放射線量を変化させる。
【0016】
本発明の他の態様はインクジェット印刷方法に関する。この方法は、
放射線硬化型インクを選択するステップと、
基体を選択するステップと、
インク、基体または印刷生産性パラメータのうちの少なくとも1つの特性をコントローラに入力するステップと、
インクを基体上に向けて送るステップと、
基体上に受容されたインクに放射線を提供する放射線源を作動させるステップと、
放射線源により放出された放射線量を感知するステップと、
感知した放射線量とインク、基体または印刷生産性パラメータのうちの少なくとも1つの特性とに従って、放射線源により送出される放射線量を変化させるステップとを含む。
【0017】
また本発明は他の態様において、放射線硬化型インク用インクジェット印刷装置に関する。この態様においてこの装置は、基体を受容する支持体と、放射線硬化型インクを支持体上に受容された基体に向けて送るプリントヘッドとを備える。この装置は放射線源と、放射線源により放出された放射線量を感知するセンサとを備える。この装置は放射線を第1の経路に沿って基体に向けて送り、放射線を基体上に受容されたインクに提供するとともに、放射線を第2の経路に沿ってセンサに向けても送る手段をさらに含む。第1の経路は第2の経路とは異なる。
【0018】
また本発明は他の態様において、インクジェット印刷方法に関する。この方法は、
基体を提供するステップと、
基体に放射線硬化型インクを塗布するステップと、
放射線を第1の経路に沿って且つ基体上に受容されたインクに向けて送るステップと、
放射線を第2の経路に沿って且つ放射線センサに向けて送るステップと、
放射線センサにより検出された放射線量に従って、インクに向けて送られる放射線量を変化させるステップとを含む。
【0019】
また本発明の他の態様は、放射線硬化型インク用インクジェット印刷装置に関する。この態様においてこの装置は、基体を受容する支持体と、放射線硬化型インクを支持体上に受容された基体に向けて送るプリントヘッドとを備える。この装置は放射線源と、放射線源を基体を横切り経路に沿って移動させて、放射線を基体上に受容されたインクに向けて送る駆動機構とをさらに含む。またこの経路は基体から横方向にずれたある位置まで延びている。この装置は放射線源が上記位置にあるときの放射線源により放出された放射線量を感知する、上記位置に隣接するセンサをさらに含む。
【0020】
また本発明のさらなる態様は、インクジェット印刷方法に関する。この方法は、
基体を提供するステップと、
基体に放射線硬化型インクを塗布するステップと、
放射線源を基体を横切って移動させて基体上に受容されたインクに放射線を提供するステップと、
放射線源を基体から横方向にずれたある位置に移動させるステップと、
放射線源が上記位置にあるときの放射線源により放出された放射線量を感知するステップとを含む。
【0021】
本発明のさらなる詳細は特許請求の範囲の特徴に規定されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の一実施形態によるインクジェット印刷装置を図1〜4に図示するとともに数字10によって大まかに示す。装置は装置10の様々な構成要素を支持するフレーム12およびフレーム12を取り囲む筐体(図示せず)を含む。支持体14はフレーム12に接続されているとともに、印刷画像を受容するための基体を支持するほぼ水平面に延びている。
【0023】
装置10は、ロールツーロール印刷の際に装置10の使用中に1巻きの基体を受容する巻出ロール16を含む。巻出ロール16は、フレーム12の下部に回転可能に結合されている。基体は、巻出ロール16からローラ18を通過して支持体14上へ移動する。基体は、支持体14からローラ20を越えて巻取ロール22上へ進む。
【0024】
また駆動ローラ24は、巻取ロール22付近のフレーム12の下部に接続されているとともに、基体が巻取ロール22上に進む際に基体と摩擦係合する。駆動ローラ24はモータ(図示せず)に接続されており、モータはコントローラ26に電気的に接続されている。コントローラ26がモータを作動させて駆動ローラ24を回転させると、駆動ローラ24は基体を、巻出ロール16から経路に沿って、ローラ18を越えて支持体14を横切り、ローラ20を越えて、巻取ロール22上へと進める。
【0025】
一対の水平平行レール28が、フレーム12に接続されているとともに、支持体14の平面に対しておよび基体が支持体14を横切って移動する際に基体の進行経路に対して平行な方向に延びている。ブリッジ30がレール28の両方の上方でレール28の長軸に垂直な方向に延びている。ブリッジ駆動機構32は、ブリッジ30をレール28の長さに沿ったいずれかの方向に移動させるように動作可能である。
【0026】
ブリッジ駆動機構32は、レール28に沿ってブリッジ30を移動させる多数の適当な装置のうちのいずれか1つでよい。図示の実施形態では、ブリッジ駆動機構32は2つの駆動ユニット34を備え、その各々はコントローラ26に電気的に接続された線形駆動モータを含んでいる。各駆動ユニット34のモータは、作動されたときに、関連するレール28上に載置された細長い永久磁石と相互作用してブリッジ30を移動させる。レール28および駆動ユニット34の一方は、コントローラ26に電気的に接続されたエンコーダ(図示せず)を含んでいるため、レール28に沿ったブリッジ30の位置を常に決めることができる。
【0027】
キャリッジ36は、ブリッジ30の上に載置され、ブリッジ30の長軸に沿ったいずれかの方向に移動する。このようにキャリッジ36は、レール28に沿ったブリッジ30の移動に対して垂直な方向に移動可能である。キャリッジ駆動機構38は、コントローラ26に電気的に接続され、必要に応じてブリッジ30に沿ってキャリッジ36を移動させる。
【0028】
キャリッジ駆動機構38は、ブリッジ駆動機構32と同様に、多数の適当なタイプの駆動機構のうちのいずれか1つでよい。例えばキャリッジ駆動機構38は、上記したような線形駆動モータと細長い永久磁石とを含み得る。エンコーダ(図示せず)がキャリッジ36およびブリッジ30と関連するとともにコントローラ26に電気的に接続されて、任意の時点においてブリッジ30上のキャリッジ36の位置を決めることが好ましい。
【0029】
キャリッジ36上には、UV放射線硬化型インクを基体に向けて送り出すプリントヘッド40が載置されている。好ましくは、プリントヘッド40は一群のプリントヘッドユニットを備え、その各々がUV放射線硬化型インク源(図示せず)への管により結合される。さらにプリントヘッド40は、コントローラ26に電気的に結合され、必要に応じて選択的に作動する。装置10で使用できるUV硬化型インクジェット用インクの例としては、米国特許第5,275,646号明細書および同5,981,113号明細書、ならびにPCT出願国際公開第97/31071号パンフレットおよび国際公開第99/29788号パンフレットに記載されているような組成がある。
【0030】
プリントヘッド40は、異なる色のインクを同時に印刷するように動作可能であることが好ましい。このためプリントヘッド40は、ある色の第1のインク源と流体連通している第1の組のノズルと、異なる色の第2のインク源と流体連通している第2の組のノズルとを含み得る。プリントヘッドは少なくとも4つの対応するインク源と連通している少なくとも4組のノズルを有することが好ましい。その結果プリントヘッド40は少なくとも4つの異なる色のインクを同時に印刷するように動作可能であるため、最終的な印刷画像において広範囲な色を実現することができる。
【0031】
任意に、プリントヘッド40は、透明インクまたは色の無い他の材料源と連通している1組または複数組の追加ノズルを含む。透明インクは、任意の着色インクを塗布する前に基体上に印刷するまたは印刷画像に塗布することができる。全体画像一面に透明インクを印刷することにより、耐久性、光沢制御、耐落書き性等を向上させるなどによって完成品の性能を向上することができる。
【0032】
キャリッジ36には、化学線を基体上に受容されたインクに向けて送る放射線源42も接続されている。放射線源は1つまたは複数の放射線放出装置を含み得るが、その各々は紫外線および/または可視スペクトルの光を放出するように動作可能である。図示の実施形態では、放射線源42はプリントヘッド40の対向側に載置された2つの照射装置44を含む。
【0033】
照射装置44は、化学線を放出するのに適した多数の装置のうちのいずれか1つまたは複数であり得る。適当なUV放射線源としては、水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ、カーボンアークランプ、タングステン・フィラメントランプ、レーザ、LED等がある。放射線源は、連続的またはパルス状の放射を行うことができる。水銀ランプの例としてはアークおよびマイクロ波駆動ランプがある。水銀アークランプは低圧、中圧または高圧のいずれでもよい。照射装置44は、両方ともコントローラ26に接続され、必要に応じて作動および動作停止される。
【0034】
装置10は、放射線源42により放出される放射線量を感知するセンサ46も含む。図2に示すように、センサ46は静止水平プレート上に載置されている。センサ46は、支持体14および支持体14上に受容されたときの基体から横方向にずれた位置にある(すなわちセンサ46は、支持体14の平面に平行な方向において支持体14および支持体14上に受容された基体の一方側に位置する)。さらにセンサ46は、支持体14の高さとほぼ同等な高さに、または図4に示すようにその真下に載置されていることが好ましい。
【0035】
センサ46はコントローラ26に電気的に接続されている。放射線源42がセンサ46の真上の位置にあり且つ放射線源42を作動させたときは、センサ46はセンサエリア上に受容された放射線量を検出し、感知量に従って信号をコントローラ26に送る。
【0036】
図示の実施形態ではキャリッジ46は、照射装置44の各々を、基体上に受容されたインクの上方およびセンサ46の上方を通る経路に沿って連続して移動させるように動作可能である。しかし代替例として、各々センサ46と同一の2つのセンサを支持体14に隣接して並んで配置してもよいため、各装置44からの放射線量は同時に検出可能である。
【0037】
例示の目的で、ウェブタイプの基体を、図3にて破線および参照符号48によって示す。装置10のロールツーロール印刷の動作中、コントローラ26は、駆動ロール24を操作して、図3の矢印により示すような方向に、支持体14を越える進行経路に沿って基体48を移動させる。基体48は少しずつ前進し、基体48の前進の合間にキャリッジ36がブリッジ30に沿って移動する。キャリッジ36が移動すると、コントローラ26は事前プログラム済み動作シーケンスに従ってプリントヘッド40を作動させ、必要に応じて様々な色のインクを基体48に向けて送り出す。またコントローラ26は必要に応じて放射線源42を作動させ、基体48に塗布されたインクを硬化させる。
【0038】
ロールツーロール印刷では、ブリッジ30をレール28に沿って移動させる必要はなく、ブリッジ駆動機構32を作動させる必要もない。その代わりにキャリッジ36が、図3に示した矢印に垂直な1つの基準軸にのみ沿って移動する。キャリッジ36が基体48を横断すると、コントローラ26は駆動ローラ24に接続されたモータを作動させて基体48をもう一段階前進させ、キャリッジ36は再度基体48を横切って移動して印刷工程を継続する。
【0039】
好ましくは、コントローラ26がセンサ46から信号を頻繁に受け取ることができるように、キャリッジ36は、基体48を横切って戻る度にその後キャリッジ36をセンサ46を越えた位置に移動させる。例えばキャリッジ36が基体48を横切って図3において右方向に移動することで印刷の1回目通過を行い、その後基体48が徐々に前進し、その後キャリッジ36が左側に戻って印刷の2回目通過を行って図3に示した位置へ達する場合には、放射線源42は印刷の各2回目通過後センサ46に隣接することになる。他の選択肢として、各通過後および基体48の進行中にキャリッジ36は図3に示した位置に戻ってもよい。さらなる選択肢として、センサ46と同様な追加センサを図3において支持体48の右側に配置してもよく、コントローラ26は各方向の各通過後、放射線源42により放出された放射線量を測定することができる。
【0040】
有利なことに、図示の実施形態の装置10は、ロール上に巻き付けられていない基体の平坦な個別シート用のフラットベッド印刷モードでも動作可能である。例えば支持体14より幾分小さい寸法を有する矩形基体が、印刷工程中、支持体14上に配置されるとともに静止保持される。このために、支持体14には負空気圧源に接続された一列の穴が設けられている。負空気圧が穴に付与されると、基体は支持体14上の静止位置に保持される。
【0041】
フラットベッド印刷において装置10の動作中、駆動機構32、38を両方とも必要に応じて作動することにより、キャリッジ36はインクを受容する基体のすべての部分の上方を通過することができる。例えばコントローラ26は、最初にブリッジ駆動機構32を作動させてブリッジ30を図2および図3に関して最低垂直位置に移動させ、その後機構32を動作停止させる一方でキャリッジ駆動機構38を作動させる。機構38が作動されると、キャリッジ36は、プリントヘッド40および放射線源42を図2および図3において水平方向に基体を横切って移動させて基体の幅全体を横断する。次にコントローラ26は、機構38を空転させるとともにブリッジ駆動機構32を作動させ、ブリッジ30を図2および図3において上方向に一段階移動させる。その後コントローラ26は、ブリッジ駆動機構32を動作停止させするとともに、キャリッジ駆動機構38を再動作させて次の行を印刷する。そして全体の画像が基体上に印刷されるまで、この方法が繰り返される。
【0042】
フラットベッド印刷用の装置10の使用中、コントローラ26は、適正に機構32、38を作動させて必要に応じた頻度で放射線源42をセンサ46の上方をある位置まで移動させる。例えば、コントローラ26をプログラムして、任意のインクが基体に塗布される前にキャリッジ36を図3に示した「ホーム」位置に移動させることができる。続いてコントローラ26は、印刷工程中何回もキャリッジ36をホーム位置に戻すこともできるし、または代替的に、全体画像が基体上に印刷された後のみキャリッジ36をホーム位置に戻すこともできる。
【0043】
さらなる選択肢として、センサ46を図1に示したプレートの代わりにブリッジ30に接続された支持体上に載置することができる。センサ46をブリッジ30に接続することにより、センサ46はフラットベッド印刷での装置10の動作中にブリッジと一緒に移動する。この選択肢を選択する場合、コントローラ26はキャリッジ36がインクドットの各行の端部に到達した後、キャリッジ36をセンサ46を越えて送ることが好ましい。
【0044】
さらなる選択肢として、放射線をセンサ46に向けて送る光ファイバを放射線の経路内に配置してもよい。例えば、光ファイバをランプ用反射板の穴に配置してもよいし、センサ46をキャリッジ36の外側筐体上に配置してもよい。
【0045】
コントローラ26は、インク、基体48および操作者特定印刷生産性パラメータで構成される群の少なくとも1つの特性を受け取る入力部を有する。入力部は、基体48の1つ以上の特性およびプリントヘッド40に供給されるインクの1つ以上の特性を受け取ることが好ましい。例えばコントローラ26は、必要に応じて事前選択特性を手動入力するためのキーボードおよび/またはマウスなどのユーザインターフェース入力装置を含み得る。他の選択肢としてコントローラ26は、基体もしくは基体に付随するラベルまたはタグ、ならびにインク用容器に付随するラベルまたはタグ上に記録されたバーコード化情報を受け取るバーコード読み取り装置を含み得る。
【0046】
インク特性の例としては、粘性、組成、表面張力もしくはインクの色に関するパラメータ、またはインクが最大感度を呈する放射線の波長範囲に関するパラメータがある。基体特性の例としては組成、表面特性および厚さがある。実際には、コントローラ26に付随するメモリはルックアップテーブルを保持するため、インク、基体および選択印刷生産性パラメータの所与の組み合わせに対して最適な放射線量を決めることができる。
【0047】
印刷生産性パラメータの例としては、キャリッジ36の進行速度、ロールツーロール印刷中の基体の前進、プリントヘッドノズルの発射頻度および色当りの使用ノズル数がある。印刷生産性パラメータの他の例としては、横ウェブ方向および縦ウェブ方向の一方または両方における印刷画像の解像度(例えば1インチ当りのドット)がある。好ましくは、コントローラ26は、操作者から受け取った入力およびセンサ46から受け取った信号に従ってこのような印刷生産性パラメータのうちの1つ以上を変化させるように動作可能である。
【0048】
好ましくは、コントローラ26は、基体48およびインクの特性ならびにセンサ46から受け取った信号に従って放射線源42から基体48上のインクに送出される放射線量を変化させるように動作可能である。例えばコントローラ26は、放射線源42により放出される放射線の強度および/またはインクまたはコーティングに到達する放射線の線量を変化させるように機能し得る。またコントローラ26は、ビデオディスプレイまたはモニタなどのユーザインターフェース出力装置に動作可能に接続されることが好ましく、それにより操作者は放射線強度および線量の情報を知ることができる。
【0049】
コントローラ26は、多数の選択肢のうちの任意の1つ以上により、放射線の強度を変化させることができる。例えば、照射装置44のランプに送られる電圧が可変である。他の例では、照射装置44を自動駆動機構により支持体14に向かってまたは離れるように移動させて、照射装置44のランプの焦点距離を変化させることができる。
【0050】
インクおよび基体に到達するUV放射線の強度を変化させる他の選択肢を、ランプと基体48との間に1つ以上のフィルタまたはレンズ要素を配置または除去することにより実行することができる。例えば1つまたは複数の水晶または耐熱ガラスフィルタ(例えばパイレックス(登録商標)(Pyrex)ブランドガラス製)を有する可動カートリッジを放射線の経路の内外へ移動させることを、可動カートリッジの回転または基準軸に沿って可動カートリッジを摺動させることにより行うことができる。他の適当なフィルタの例は、「耐候性フィルムおよび物品の作製方法(Methods of Making Weatherable Films and Articles)」と題された出願人の米国特許出願公開第2004−0028836−A1号明細書に記載されている。また装置44に付随する反射板の位置、サイズおよび/または形状を変化させることにより、放射線の強度が変更可能になる。他の選択肢としては、金属酸化物またはコーティングされた鏡を備えた拡散板の選択的使用がある。
【0051】
上記したように強度を変化させることにより、または必要に応じて他の手段により、インクおよび基体48に到達するUV放射線の線量を変えることができる。例えば、照射装置44がインクおよび基対48の上方を通過する相対速度が変更可能である。他の選択肢は、電源供給を受ける照射装置の数を増加または減少させること、または照射装置のランプがパルスオン/オフする間隔を変化させることである。さらなる例として、シャッタまたはフィルタを放出された放射線の経路内に配置することができる。他の代替例として、シャッタまたはフィルタを放射線の経路の内外に間歇的に移動させることができる。さらなる他の例として、照射装置44用反射板の形状および/またはサイズが変更可能である。
【0052】
センサ46により検出された放射線量がある最小値未満である場合には、コントローラ26が操作者に対するアラームまたは他の信号を作動させて、照射装置44が注意を必要としていることを示すことが好ましい。このような特徴は、長期間の使用後に強度が低下するとともに装置10の最適な効率のために交換する必要があるランプなどの放射線源を用いる場合に特に有利である。
【0053】
好ましくは、コントローラ26はルックアップテーブルに対応するメモリに付随するコンピュータソフトウェアを含む。ルックアップテーブルは、インクおよび基体の所与の組み合わせに対して、所望強度および線量レベル、または強度および線量レベルの許容範囲に関連する情報を有する。任意に、コンピュータソフトウェアがユーザに対し、クリアコートなどの任意の後続コーティングを特定するように促す。そして後続コーティングの構成に従い、ソフトウェアにより目的強度および線量レベルが選択または調整される。
【0054】
以上のように駆動機構32、38は、放射線を第1の経路に沿って基体48に向けて送り、放射線を基体上に受容されたインクに向けて送る手段を提供する。また駆動機構32、38は、放射線を第2の経路に沿ってセンサ46に向けて送る手段を備えている。
【0055】
放射線の第1の経路は、放射線の第2の経路とは異なる。図示の実施形態では、第1の経路は第2の経路に平行であるがずれている。しかし他の選択肢も可能である。例えば、支持体14の平面に垂直な基準軸の周りにキャリッジ36を枢動させることにより、第2の経路は第1の経路に対してある角度で延びてもよい。他の例として、鏡をある時間間隔で照射装置44に隣接するように移動させて、放射線を基体48から離れて放射線センサに向けて送ってもよい。
【0056】
上記のように装置10は、多数の市販のプリンタのうちの任意の1つに変更を加えることにより構成可能である。例えば、スリーエム・カンパニー(3M Company)から販売されているスコッチ・プリント・グラフィクス(Scotch Print Graphics)用の「2500UV」プリンタを、上記の原理により変更して使用することができる。また本発明を、多様な周知のドラムインクジェットプリンタに用いてもよい。
【0057】
多数の他の代替例も可能である。従って本発明は例示の目的のために上記した特定の例に限定されると見なされるべきものではなく、それらの同等物に従う公正な特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明により構成されたインクジェット印刷装置の一部分の上面、正面および右側斜視図である。
【図2】図1に図示された印刷装置の一部分を示す部分的概略形状の縮小上部平面図である。
【図3】印刷装置の放射線硬化装置が放射線センサ上方の位置に移動した以外は図2とある程度同様な図である。
【図4】図1〜3に示した印刷装置の一部分の部分的概略的形状における右側立面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体を受容する支持体と、
放射線硬化型インクを前記支持体上に受容された基体に向けて送るプリントヘッドと、
前記基体上に受容されたインクに放射線を提供する放射線源と、
前記放射線源により放出された放射線量を感知するセンサと、
前記センサからの信号と前記インク、基体または印刷生産性パラメータのうちの少なくとも1つの特性とを受け取る入力部を有するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記放射線源に接続されているとともに、前記センサから受け取った信号と前記インク、基体または印刷生産性パラメータのうちの少なくとも1つの特性とに従って前記放射線源により送出される放射線量を変化させる、放射線硬化型インク用インクジェット印刷装置。
【請求項2】
前記基体が前記支持体上に受容されたときに、前記センサが前記基体から横方向にずれている、請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項3】
前記装置が、前記放射線源を前記基体を横切り前記センサに向かって移動させる駆動機構を含む、請求項2に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項4】
前記装置はフラットベッドプリンタであり、前記基体上に画像を印刷する過程中に前記駆動機構が前記放射線源を複数回前記センサに隣接する位置に移動させる、請求項3に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項5】
前記駆動機構が前記放射線源を前記基体を横切り比較的直線の基準軸に沿って移動させ、前記基準軸が前記センサに隣接する位置まで延びている、請求項4に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項6】
前記放射線源が紫外線放射線源である、請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項7】
前記コントローラの前記入力部が、前記基体の少なくとも1つの特性と前記インクの少なくとも1つの特性を受け取る、請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項8】
前記駆動機構が、前記放射線源を比較的直線の基準軸に沿って移動させるように動作可能であり、前記基準軸が前記センサに隣接する位置まで延びている、請求項7に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項9】
前記装置が、前記放射線源を前記基体を横切って第1の方向に移動させる第1の駆動機構と前記放射線源を前記基体を横切って第2の方向に移動させる第2の駆動機構とを含み、前記第1の方向が前記第2の方向にほぼ垂直である、請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項10】
前記支持体がほぼ基準平面内に延びるとともに、前記第1の方向および前記第2の方向が前記基準平面にほぼ平行である、請求項9に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項11】
放射線硬化型インクを選択するステップと、
基体を選択するステップと、
前記インク、基体または印刷生産性パラメータのうちの少なくとも1つの特性をコントローラに入力するステップと、
前記インクを前記基体上に向けて送るステップと、
前記基体上に受容されたインクに放射線を提供する放射線源を作動させるステップと、
前記放射線源により放出された放射線量を感知するステップと、
前記感知した放射線量と前記インク、基体または印刷生産性パラメータのうちの前記少なくとも1つの特性とに従って、前記放射線源により送出される放射線量を変化させるステップと、を含むインクジェット印刷方法。
【請求項12】
前記放射線源を作動させる動作をUV放射線源を作動させることにより行う、請求項11に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項13】
前記放射線量を変化させる動作を放射線の強度を変化させることにより行う、請求項11に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項14】
前記放射線量を変化させる動作を前記放射線源に供給される電力の電圧を変化させることにより行う、請求項13に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項15】
前記放射線量を変化させる動作を、前記基体上に受容されたインクに向けて送られる放射線の進行経路と交差する進行経路に沿って1つ以上のフィルタまたはレンズ要素を移動させることにより行う、請求項11に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項16】
前記放射線量を変化させる動作を前記基体上に受容されたインクを横切る前記放射線源の相対通過速度を変化させることにより行う、請求項11に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項17】
前記放射線源を作動させる動作が多数の光源を作動させる動作を含み、前記放射線量を変化させる動作を前記作動光源の数を変化させることにより行う、請求項11に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項18】
前記放射線量を変化させる動作を放射線ランプのパルス速度を変化させることにより行う、請求項11に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項19】
前記放射線量を変化させる動作を前記放射線源と前記基体との間の距離を変化させることにより行う、請求項11に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項20】
基体を受容する支持体と、
放射線硬化型インクを前記支持体上に受容された基体に向けて送るプリントヘッドと、
放射線源と、
前記放射線源により放出された放射線量を感知するセンサと、
前記放射線を第1の経路に沿って前記基体に向けて送り、放射線を前記基体上に受容されたインクに提供するとともに、前記放射線を第2の経路に沿って前記センサに向けて送る手段と、を備え、前記第1の経路が前記第2の経路とは異なる、放射線硬化型インク用インクジェット印刷装置。
【請求項21】
前記第1の経路が前記第2の経路にほぼ平行である、請求項20に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項22】
前記第2の経路が前記支持体から横方向にずれている、請求項20に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項23】
前記放射線を向ける手段が前記放射線源を移動させる駆動機構を備える、請求項20に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項24】
前記放射線源が紫外線放射線源である、請求項20に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項25】
前記装置がロールツーロールプリンタである、請求項20に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項26】
前記装置がフラットベッドプリンタである、請求項20に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項27】
基体を提供するステップと、
前記基体に放射線硬化型インクを塗布するステップと、
放射線を第1の経路に沿って且つ前記基体上に受容されたインクに向けて送るステップと、
放射線を第2の経路に沿って且つ放射線センサに向けて送るステップと、
前記放射線センサにより検出された放射線量に従って、前記インクに向けて送られる放射線量を変化させるステップと、を含むインクジェット印刷方法。
【請求項28】
前記放射線源を作動させる動作をUV放射線源を作動させることにより行う、請求項27に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項29】
前記放射線量を変化させる動作を放射線の強度を変化させることにより行う、請求項27に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項30】
前記放射線量を変化させる動作を前記放射線源に供給される電力の電圧を変化させることにより行う、請求項27に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項31】
前記放射線量を変化させる動作を、前記第1の経路の進行経路と交差する進行経路に沿って1つ以上のフィルタを移動させることにより行う、請求項27に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項32】
前記放射線量を変化させる動作を前記基体上に受容されたインクを横切る前記放射線源の相対通過速度を変化させることにより行う、請求項27に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項33】
前記放射線を第1の経路に沿って向けて送る動作が多数のランプを作動させる動作を含み、前記放射線量を変化させる動作を前記作動ランプの数を変化させることにより行う、請求項30に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項34】
前記放射線量を変化させる動作を放射線ランプのパルス速度を変化させることにより行う、請求項27に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項35】
前記放射線量を変化させる動作を前記放射線源と前記基体との間の距離を変化させることにより行う、請求項27に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項36】
基体を受容する支持体と、
放射線硬化型インクを前記支持体上に受容された基体に向けて送るプリントヘッドと、
放射線源と、
前記基体を横切りかつ前記基体から横方向にずれたある位置まで延びている経路に沿って前記放射線源を移動させて、放射線を前記基体上に受容されたインクに提供する駆動機構と、
前記放射線源が前記ある位置にあるときの前記放射線源により放出された放射線量を感知する、前記ある位置に隣接するセンサと、を備える、放射線硬化型インク用インクジェット印刷装置。
【請求項37】
前記装置がフラットベッドプリンタであり、前記基体上に画像を印刷する過程中に前記駆動機構が前記放射線源を複数回前記ある位置に移動させる、請求項36に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項38】
前記駆動機構が、前記放射線源を前記基体を横切って第1の方向に移動させる第1の駆動機構と、前記放射線源を前記基体を横切って第2の方向に移動させる第2の駆動機構とを備え、前記第1の方向が前記第2の方向にほぼ垂直である、請求項36に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項39】
前記支持体がほぼ基準平面内に延びるとともに、前記第1の方向および前記第2の方向が前記基準平面にほぼ平行である、請求項38に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項40】
前記放射線源が紫外線放射線源である、請求項36に記載のインクジェット印刷装置。
【請求項41】
基体を提供するステップと、
前記基体に放射線硬化型インクを塗布するステップと、
放射線源を前記基体を横切って移動させて前記基体上に受容されたインクに放射線を提供するステップと、
前記放射線源を前記基体から横方向にずれたある位置に移動させるステップと、
前記放射線源が前記ある位置にあるときの前記放射線源により放出された放射線量を感知するステップと、を含むインクジェット印刷方法。
【請求項42】
前記方法が、前記放射線源により放出された放射線量を前記感知した放射線量に従って変化させる動作を含む、請求項41に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項43】
前記放射線量を変化させる動作を放射線の強度を変化させることにより行う、請求項42に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項44】
前記放射線量を変化させる動作を前記放射線源に供給される電力の電圧を変化させることにより行う、請求項42に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項45】
前記放射線量を変化させる動作を、前記基体上に受容されたインクに向けて送られる放射線の進行経路と交差する進行経路に沿って1つ以上のフィルタを移動させることにより行う、請求項42に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項46】
前記放射線量を変化させる動作を前記基体上に受容されたインクを横切る前記放射線源の相対通過速度を変化させることにより行う、請求項42に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項47】
前記放射線量を変化させる動作を作動ランプの数を変化させることにより行う、請求項42に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項48】
前記放射線量を変化させる動作を放射線ランプのパルス速度を変化させることにより行う、請求項42に記載のインクジェット印刷方法。
【請求項49】
前記放射線量を変化させる動作を前記放射線源と前記基体との間の距離を変化させることにより行う、請求項42に記載のインクジェット印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−528095(P2006−528095A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521058(P2006−521058)
【出願日】平成16年6月2日(2004.6.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/017109
【国際公開番号】WO2005/014293
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】