放送受信装置
【課題】リモートコントローラによる操作を簡易化し、簡便かつ使いやすいユーザインタフェースを実現した放送受信装置を提供すること。
【解決手段】図3のページ切換キー17iが押下されたのであれば、電子番組表のページを切り換える。例えばページ切換キー17iの[V]ボタンが押下されたのであれば、制御部56は電子番組表のページを時間方向に切り換える。これにより図4の画面から図6に示すような画面が表示される。両図を比較すると、図4に対して図6のほうが時間的に未来の内容を示す。このように、[V]ボタンは時間を進ませる方向のページ切換を行う。またボタン[∧]は、時間を戻すようにページ切換を行う。[<]、[>]は、チャンネル表示に関するページ切換を行う。このように、番組表など縦・横構成のアプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを縦方向、および横方向へのページ切換キーとして利用することができる。
【解決手段】図3のページ切換キー17iが押下されたのであれば、電子番組表のページを切り換える。例えばページ切換キー17iの[V]ボタンが押下されたのであれば、制御部56は電子番組表のページを時間方向に切り換える。これにより図4の画面から図6に示すような画面が表示される。両図を比較すると、図4に対して図6のほうが時間的に未来の内容を示す。このように、[V]ボタンは時間を進ませる方向のページ切換を行う。またボタン[∧]は、時間を戻すようにページ切換を行う。[<]、[>]は、チャンネル表示に関するページ切換を行う。このように、番組表など縦・横構成のアプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを縦方向、および横方向へのページ切換キーとして利用することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばデジタルテレビジョン放送等を受信する放送受信装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、テレビジョン放送のデジタル化が推進されている。例えば、日本国内においては、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送及び110度CS(Communication Satellite)デジタル放送等の衛星デジタル放送だけでなく、地上デジタル放送も開始されている。
【0003】
そして、このようなデジタルテレビジョン放送を受信するデジタル放送受信装置にあっては、例えばHDD(Hard Disk Drive)のような大容量のデジタル記録機器を接続することにより、受信した番組をデジタル記録したり、記録した番組を再生したりすることが可能となっている。
【0004】
さらに、現在では、1台のデジタル放送受信装置に対して、複数のデジタル記録機器を接続してネットワーク化することにより、デジタル放送受信装置が、任意のデジタル記録機器を指定して番組の記録を行なわせたり、任意のデジタル記録機器を指定して番組の再生を行なわせたりすることができる。
【0005】
特許文献1には、リモコンにより操作するグラフィックユーザーインタフェース(GUI)画面の設計の自由度を高めると共に、ユーザーの操作を簡易化し得るリモコンシステムが開示される。
特許文献2には、複数の操作ボタンを不要にするとともに、複数の操作対象を手指1本で円滑に操作できるようにして、操作性の向上と装置の小型化を図ったポインティング入力装置及びこの入力装置を備えた電子機器が開示される。
【特許文献1】特開2000−112614号公報
【特許文献2】特開平9−134248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このように、複数のデジタル記録機器をネットワーク接続可能としたデジタル放送受信装置においては、各デジタル記録機器に記録されている番組をユーザが容易に管理することができ、所望の記録番組を迅速に検索して再生できるようにすることが重要となる。
【0007】
このために上記のように複数のデジタル記録機器(所謂外部機器)をネットワーク接続可能としたデジタル放送受信装置においては、受信装置に接続されている外部機器を、受信装置の画面を見ながら、制御できるようにすることが望まれる。この要望を達成するために、受信装置の画面に所謂操作パネルと言うグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)が表示される。ユーザは、操作パネルを見ながらリモートコントローラを操作する。ユーザは、カーソルキーを操作し、画面上のカーソルを、画面上の所望の操作キー上に移動させ、決定キーを操作する。これにより、所望の動作モードが受信装置及び外部機器に設定される。
【0008】
しかしながら、GUIを表示しリモートコントローラを操作する場合、カーソルキーの操作によるカーソル移動、決定キーの操作という段階的な操作が必要であるために、操作が煩雑である。特に、番組表などのアプリケーションやHDD(ハードディスクドライブ)へのデジタル録画など、ユーザインタフェースは近年の放送受信機の多機能化と相俟ってますます複雑になってきている。これに対して既存の装置では、リモコンのカーソルボタン、決定ボタン、戻るボタンを基本とする操作に留まり、近年の複雑なインタフェースに対しては非力になってきていると言わざるを得ない。
この発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、リモートコントローラによる操作を簡易化し、簡便かつ使いやすいユーザインタフェースを実現した放送受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の一態様によれば、画面内における異なる方向にそれぞれ対応する複数のカーソルボタンからなるカーソルキーを備えるリモートコントローラを介して操作される放送受信装置において、前記カーソルボタンと異なる複数の操作ボタンからなる第2カーソルキーを前記リモートコントローラが備える場合に、前記第2カーソルキーの操作を検出する検出手段と、前記画面に表示される内容に応じて、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応する方向へのページ切換を行う表示制御手段とを具備することを特徴とする放送受信装置が提供される。
【0010】
このような手段を講じることにより、リモートコントローラが第2カーソルボタンを備えている場合に、その機能を拡張することができる。例えば複数のページからなる番組表が表示されている状態で第2カーソルキーが操作されると、ページ切換を行うことができる。これにより一つのカーソルキーで画面内カーソルを逐一動かしてページを移動する場合に比べ、隣のページに一気にジャンプできるようになるので、ユーザの操作を簡易化することが可能になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、リモートコントローラによる操作を簡易化し、簡便かつ使いやすいユーザインタフェースを実現した放送受信装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明するデジタルテレビジョン放送受信装置11の外観と、このデジタルテレビジョン放送受信装置11を中心として構成されるネットワークシステムの一例を概略的に示している。
【0013】
すなわち、デジタルテレビジョン放送受信装置11は、主として、薄型のキャビネット12と、このキャビネット12を起立させて支持する支持台13とから構成されている。そして、キャビネット12には、例えば液晶表示パネル等でなる平面パネル型の映像表示器14、スピーカ15、操作部16、リモートコントローラ17から送信される操作情報を受ける受光部18等が設置されている。
【0014】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置11には、例えばSD(Secure Digital)メモリカード、MMC(Multimedia Card)及びメモリスティック等の第1のメモリカード19が着脱可能となっており、この第1のメモリカード19に対して番組や写真等の情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0015】
さらに、このデジタルテレビジョン放送受信装置11には、例えば契約情報等の記録された第2のメモリカード(ICカード)20が着脱可能となっており、この第2のメモリカード20に対して情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0016】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置11は、第1のLAN(Local Area Network)端子21、第2のLAN端子22、USB(Universal Serial Bus)端子23及びi.Link端子24を備えている。
【0017】
このうち、第1のLAN端子21は、LAN対応HDD専用ポートとして使用されるもので、接続されたNAS(Network Attached Storage)であるLAN対応のHDD25に対して、イーサネット(登録商標)により情報の記録再生を行なうために使用される。
【0018】
このように、LAN対応HDD専用ポートとしての第1のLAN端子21を設けることにより、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、HDD25に対してハイビジョン画質による番組の情報記録を安定して行なうことが可能となる。
【0019】
また、第2のLAN端子22は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ26を介して、LAN対応のHDD27、PC(Personal Computer)28、HDD内蔵のDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ29等の機器を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0020】
なお、DVDレコーダ29については、第2のLAN端子22を介して通信されるデジタル情報が制御系の情報であるため、デジタルテレビジョン放送受信装置11との間でアナログの映像及び音声情報を伝送するために、専用のアナログ伝送路30を設ける必要がある。
【0021】
さらに、この第2のLAN端子22は、ハブ26に接続されたブロードバンドルータ31を介して、例えばインターネット等のネットワーク32に接続し、そのネットワーク32を介してPC33や携帯電話34等と情報伝送を行なうために使用される。
【0022】
また、上記USB端子23は、一般的なUSB対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ35を介して、携帯電話36、デジタルカメラ37、メモリカードに対するカードリーダ/ライタ38、HDD39、キーボード40等を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0023】
さらに、上記i.Link端子24は、例えばAV−HDD41、D(Digital)−VHS(Video Home System)42等をシリアル接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0024】
図2は、上記したデジタルテレビジョン放送受信装置11の主要な信号処理系を示している。すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ43で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子44を介して衛星デジタル放送用のチューナ45に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0025】
そして、このチューナ45で選局された放送信号は、PSK(Phase Shift Keying)復調器46に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、信号処理部47に出力される。
【0026】
また地上波アナログ信号を受信するアナログチューナ68も設けられている。アナログチューナ68で受信された信号は、アナログ復調器69で復調され信号処理部47に出力される。
【0027】
また、地上デジタル放送受信用のアンテナ48で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子49を介して地上デジタル放送用のチューナ50に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0028】
そして、このチューナ50で選局された放送信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器51に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理部47に出力される。
【0029】
ここで、上記信号処理部47は、PSK復調器46から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号と、OFDM復調器51から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号と、アナログ復調器69から供給された映像信号及び音声信号と、さらにライン入力端子からの映像信号及び音声信号とに対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部52及び音声処理部53に出力している。
【0030】
このうち、グラフィック処理部52は、信号処理部47から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(On Screen Display)信号生成部54出生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。また、このグラフィック処理部52は、信号処理部47の出力映像信号と、OSD信号生成部54の出力OSD信号とを選択的に出力すること、また、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
【0031】
そして、グラフィック処理部52から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部55に供給される。この映像処理部55は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器14で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換し、映像表示器14に出力して映像表示させる。
【0032】
また、上記音声処理部53は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ15で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換し、スピーカ15に出力して音声再生させる。
【0033】
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置11は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部56によって統括的に制御されている。この制御部56は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、前記操作部16からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ17から送出された操作情報を前記受光部18を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0034】
この場合、制御部56は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)57と、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)58と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ59とを利用している。
【0035】
また、この制御部56は、カードI/F(Interface)60を介して、前記第1のメモリカード19が装着可能なカードホルダ61に接続されている。これによって、制御部56は、カードホルダ61に装着された第1のメモリカード19と、カードI/F60を介して情報伝送を行なうことができる。
【0036】
さらに、上記制御部56は、カードI/F62を介して、前記第2のメモリカード20が装着可能なカードホルダ63に接続されている。これにより、制御部56は、カードホルダ63に装着された第2のメモリカード20と、カードI/F62を介して情報伝送を行なうことができる。
【0037】
また、上記制御部56は、通信I/F64を介して第1のLAN端子21に接続されている。これにより、制御部56は、第1のLAN端子21に接続されたLAN対応のHDD25と、通信I/F64を介して情報伝送を行なうことができる。この場合、制御部56は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能を有し、第1のLAN端子21に接続されたLAN対応のHDD25にIP(Internet Protocol)アドレスを割り当てて制御している。
【0038】
さらに、上記制御部56は、通信I/F65を介して第2のLAN端子22に接続されている。これにより、制御部56は、第2のLAN端子22に接続された各機器(図1参照)と、通信I/F65を介して情報伝送を行なうことができる。
【0039】
また、上記制御部56は、USB I/F66を介して前記USB端子23に接続されている。これにより、制御部56は、USB端子23に接続された各機器(図1参照)と、USB I/F66を介して情報伝送を行なうことができる。
【0040】
さらに、上記制御部56は、i.Link I/F67を介してi.Link端子24に接続されている。これにより、制御部56は、i.Link端子24に接続された各機器(図1参照)と、i.Link I/F67を介して情報伝送を行なうことができる。
【0041】
図3は、上記リモートコントローラ17の外観を示している。このリモートコントローラ17には、主として、電源キー17a、入力切換キー17b、衛星デジタル放送チャンネルのダイレクト選局キー17c、地上波放送チャンネルのダイレクト選局キー17d、クイックキー17e、カーソルキー17f、決定キー17g、番組表キー17h、ページ切換キー17i、faceネット(ナビゲーション)キー17j、戻るキー17k、終了キー17l、青,赤,緑,黄のカラーキー17m、チャンネルアップダウンキー17n、音量調整キー17o等が設けられている。
【0042】
図4は、デジタルテレビジョン放送受信装置11に表示される電子番組表の一例を示す図である。この電子番組表は、水平方向に6つの放送局(チャンネル)を配列し、垂直方向に5時間分の時間枠を配列して、番組を表示している。
【0043】
そして、この電子番組表は、リモートコントローラ17のカーソルキー17fを操作することにより、上下左右方向に選択的にスクロールさせることが可能である。また、リモートコントローラ17のページ切換キー17iを操作すれば、1画面分の電子番組表を上下左右方向に選択的にスキップさせることが可能である。
【0044】
図5は、図2の制御部56の処理機能を示すフローチャートである。図5のステップS1において、制御部56はリモートコントローラ17のキー操作を待ち受ける。キー操作がなされると、制御部56はカーソルキー17fが操作されたか、またはページ切換キー17iが操作されたかを判定する(ステップS2)。カーソルキー17fであれば、制御部56は図4の画面内でカーソルを移動させる。図4におけるカーソルの位置をハッチングで示す(番組J2)。
【0045】
一方、ステップS2でページ切換キー17iが押下されたのであれば、制御部56は電子番組表のページを切り換える(ステップS4)。例えばページ切換キー17iの[V]ボタンが押下されたのであれば、制御部56は電子番組表のページを時間方向に切り換える。これにより図4の画面から図6に示すような画面が表示される。両図を比較すると、図4に対して図6のほうが時間的に未来の内容を示す。このように、[V]ボタンは時間を進ませる方向のページ切換を行う。またボタン[∧]は、時間を戻すようにページ切換を行う。[<]、[>]は、チャンネル表示に関するページ切換を行う。このように、番組表など縦・横構成のアプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを縦方向、および横方向へのページ切換キーとして利用することができる。
【0046】
また、リモートコントローラ17のfaceネットキー17jが操作されると、制御部56は、faceネット(ナビゲーション)を起動させ、図7に示すようなナビゲーションメニューを映像表示器14に表示させる。
【0047】
このナビゲーションメニューでは、「テレビ」、「録画番組」、「写真」、「インターネット」、「Eメール」の5つの項目が、リモートコントローラ17のカーソルキー17fの操作により選択可能に設けられる。選択された項目は、画面上では他の項目と色を変えて表示されるが、図7では、「録画番組」が選択された状態をハッチングにより示している。
【0048】
この状態で、リモートコントローラ17の決定キー17gが操作されると、制御部56は、図8に示すように、最近録画した番組の一覧を映像表示器14に表示させる。この番組一覧では、デジタルテレビジョン放送受信装置11に接続された各種の録画機器に記録されている番組を示す情報として、タイトル、放送チャンネル、記録日時、曜日、時間、ジャンル等が表示されている。
【0049】
この最近録画した番組の一覧では、記録した録画機器を問わず、最新の録画番組から溯って最大で35個の番組を示す情報を一覧表示することが可能である。図8では、7つの番組が一覧表示されているが、カーソルキー17fを操作することにより表示をスクロールさせて35個の番組一覧を見ることが可能である。また、リモートコントローラ17のページ切換キー17iを操作すれば、一覧表示されている7つの番組を一気にスキップさせることが可能である。このようにリスト表示アプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを縦方向、または横方向へのページ切換キーとして利用することができる。
【0050】
図9は、図2の制御部56の第2の処理機能を示すフローチャートである。このフローチャートは、デジタルテレビジョン放送受信装置11の画面に複数のオブジェクトが表示されている場合に、先頭のオブジェクト、または最終のオブジェクトにジャンプする場合に実施される。ここでは、オブジェクトとしてJPEG(Joint Photographic Experts Group)フォーマットの静止画像(写真)を例とする。
【0051】
図9のステップS11において、制御部56はリモートコントローラ17のページ切換キー17iの操作を待ち受ける。キー操作がなされると、制御部56は[∧]ボタン、または[V]ボタンのいずれが押下されたかを判定する(ステップS12)。[∧]ボタンであれば、画面中に複数配列される画像のうち先頭の画像にジャンプする(ステップS13)。すなわち先頭の画像が選択された状態に移行する。[V]ボタンが押下されたのであれば、最終の画像にジャンプする(ステップS14)。
【0052】
図10に示すように、デジタルテレビジョン放送受信装置11はメモリカード19などから取得した写真の一覧を表示する機能を持つ。例えば写真8が選択されている状態で[∧]ボタンが押下されれば写真0が選択された状態に移行する(図中実線矢印)。[V]ボタンが押下されれば、写真11が選択された状態に移行する(図中点線矢印)。このように、複数のオブジェクトの一覧を表示するアプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを頭出しなどの機能キーとして利用することができる。
【0053】
図11は、図2の制御部56の第3の処理機能を示すフローチャートである。図11のステップS21において、制御部56はリモートコントローラ17のページ切換キー17iの操作を待ち受ける。キー操作がなされると、制御部56は操作対象となる制御機器を判別する(ステップS22)。制御機器と図1に示すHDD27、PC28などの外部機器であり、ここでは例としてHDD27、および図示しないD−VHS(Digital-VHS)を採り上げる。
【0054】
制御部56は、判別された制御機器に応じた制御コマンドをハブ26を介してそれぞれの機器に投入する。D−VHSであれば、[∧]、[V]、[>]、[<]ボタンがそれぞれ再生/一時停止、停止、コマ送り、巻き戻しに対応する。制御機器がHDD27であれば、[>]、[<]ボタンがそれぞれ早送り、早戻しに対応する。このように、ページ切換キー17iは外部機器を制御するためのリモコンキーとしても使用できる。このようにすれば、各外部機器専用のリモコン紺端末を用いずとも良くなるので、使い勝手が良くなる。このほかページ切換キー17iは、より拡張した形態として、アプリケーション毎に必要とされる機能を割り当てて利用することもできる。
【0055】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、デジタルテレビジョン放送受信装置とそれを中心として構成されるネットワークシステムの一例を概略的に説明するために示す図。
【図2】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置の主要な信号処理系を説明するために示すブロック構成図。
【図3】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置のリモートコントローラを説明するために示す外観図。
【図4】図1のデジタルテレビジョン放送受信装置11に表示される電子番組表の一例を示す図。
【図5】図2の制御部56の第1の処理機能を示すフローチャート。
【図6】図4の画面からページ切換キー17iの[V]ボタンが押下された場合に表示される画面の一例を示す図。
【図7】ナビゲーション画面の一例を示す図。
【図8】最近録画した番組の一覧画面の一例を示す図。
【図9】図2の制御部56の第2の処理機能を示すフローチャート。
【図10】図1のデジタルテレビジョン放送受信装置11の写真再生機能および頭出し機能を説明するために示す図。
【図11】図2の制御部56の第3の処理機能を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0057】
11…デジタルテレビジョン放送受信装置、12…キャビネット、13…支持台、14…映像表示器、15…スピーカ、16…操作部、17…リモートコントローラ、18…受光部、19…第1のメモリカード、20…第2のメモリカード、21…第1のLAN端子、22…第2のLAN端子、23…USB端子、24…i.Link端子、25…HDD、26…ハブ、27…HDD、28…PC、29…DVDレコーダ、30…アナログ伝送路、31…ブロードバンドルータ、32…ネットワーク、33…PC、34…携帯電話、35…ハブ、36…携帯電話、37…デジタルカメラ、38…カードリーダ/ライタ、39…HDD、40…キーボード、41…AV−HDD、42…D−VHS、43…アンテナ、44…入力端子、45…チューナ、46…PSK復調器、47…信号処理部、48…アンテナ、49…入力端子、50…チューナ、51…OFDM復調器、52…グラフィック処理部、53…音声処理部、54…OSD信号生成部、55…映像処理部、56…制御部、57…ROM、58…RAM、59…不揮発性メモリ、60…カードI/F、61…カードホルダ、62…カードI/F、63…カードホルダ、64…通信I/F、65…通信I/F、66…USB I/F、67…i.Link I/F
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばデジタルテレビジョン放送等を受信する放送受信装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、近年では、テレビジョン放送のデジタル化が推進されている。例えば、日本国内においては、BS(Broadcasting Satellite)デジタル放送及び110度CS(Communication Satellite)デジタル放送等の衛星デジタル放送だけでなく、地上デジタル放送も開始されている。
【0003】
そして、このようなデジタルテレビジョン放送を受信するデジタル放送受信装置にあっては、例えばHDD(Hard Disk Drive)のような大容量のデジタル記録機器を接続することにより、受信した番組をデジタル記録したり、記録した番組を再生したりすることが可能となっている。
【0004】
さらに、現在では、1台のデジタル放送受信装置に対して、複数のデジタル記録機器を接続してネットワーク化することにより、デジタル放送受信装置が、任意のデジタル記録機器を指定して番組の記録を行なわせたり、任意のデジタル記録機器を指定して番組の再生を行なわせたりすることができる。
【0005】
特許文献1には、リモコンにより操作するグラフィックユーザーインタフェース(GUI)画面の設計の自由度を高めると共に、ユーザーの操作を簡易化し得るリモコンシステムが開示される。
特許文献2には、複数の操作ボタンを不要にするとともに、複数の操作対象を手指1本で円滑に操作できるようにして、操作性の向上と装置の小型化を図ったポインティング入力装置及びこの入力装置を備えた電子機器が開示される。
【特許文献1】特開2000−112614号公報
【特許文献2】特開平9−134248号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このように、複数のデジタル記録機器をネットワーク接続可能としたデジタル放送受信装置においては、各デジタル記録機器に記録されている番組をユーザが容易に管理することができ、所望の記録番組を迅速に検索して再生できるようにすることが重要となる。
【0007】
このために上記のように複数のデジタル記録機器(所謂外部機器)をネットワーク接続可能としたデジタル放送受信装置においては、受信装置に接続されている外部機器を、受信装置の画面を見ながら、制御できるようにすることが望まれる。この要望を達成するために、受信装置の画面に所謂操作パネルと言うグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)が表示される。ユーザは、操作パネルを見ながらリモートコントローラを操作する。ユーザは、カーソルキーを操作し、画面上のカーソルを、画面上の所望の操作キー上に移動させ、決定キーを操作する。これにより、所望の動作モードが受信装置及び外部機器に設定される。
【0008】
しかしながら、GUIを表示しリモートコントローラを操作する場合、カーソルキーの操作によるカーソル移動、決定キーの操作という段階的な操作が必要であるために、操作が煩雑である。特に、番組表などのアプリケーションやHDD(ハードディスクドライブ)へのデジタル録画など、ユーザインタフェースは近年の放送受信機の多機能化と相俟ってますます複雑になってきている。これに対して既存の装置では、リモコンのカーソルボタン、決定ボタン、戻るボタンを基本とする操作に留まり、近年の複雑なインタフェースに対しては非力になってきていると言わざるを得ない。
この発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、リモートコントローラによる操作を簡易化し、簡便かつ使いやすいユーザインタフェースを実現した放送受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の一態様によれば、画面内における異なる方向にそれぞれ対応する複数のカーソルボタンからなるカーソルキーを備えるリモートコントローラを介して操作される放送受信装置において、前記カーソルボタンと異なる複数の操作ボタンからなる第2カーソルキーを前記リモートコントローラが備える場合に、前記第2カーソルキーの操作を検出する検出手段と、前記画面に表示される内容に応じて、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応する方向へのページ切換を行う表示制御手段とを具備することを特徴とする放送受信装置が提供される。
【0010】
このような手段を講じることにより、リモートコントローラが第2カーソルボタンを備えている場合に、その機能を拡張することができる。例えば複数のページからなる番組表が表示されている状態で第2カーソルキーが操作されると、ページ切換を行うことができる。これにより一つのカーソルキーで画面内カーソルを逐一動かしてページを移動する場合に比べ、隣のページに一気にジャンプできるようになるので、ユーザの操作を簡易化することが可能になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、リモートコントローラによる操作を簡易化し、簡便かつ使いやすいユーザインタフェースを実現した放送受信装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態で説明するデジタルテレビジョン放送受信装置11の外観と、このデジタルテレビジョン放送受信装置11を中心として構成されるネットワークシステムの一例を概略的に示している。
【0013】
すなわち、デジタルテレビジョン放送受信装置11は、主として、薄型のキャビネット12と、このキャビネット12を起立させて支持する支持台13とから構成されている。そして、キャビネット12には、例えば液晶表示パネル等でなる平面パネル型の映像表示器14、スピーカ15、操作部16、リモートコントローラ17から送信される操作情報を受ける受光部18等が設置されている。
【0014】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置11には、例えばSD(Secure Digital)メモリカード、MMC(Multimedia Card)及びメモリスティック等の第1のメモリカード19が着脱可能となっており、この第1のメモリカード19に対して番組や写真等の情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0015】
さらに、このデジタルテレビジョン放送受信装置11には、例えば契約情報等の記録された第2のメモリカード(ICカード)20が着脱可能となっており、この第2のメモリカード20に対して情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0016】
また、このデジタルテレビジョン放送受信装置11は、第1のLAN(Local Area Network)端子21、第2のLAN端子22、USB(Universal Serial Bus)端子23及びi.Link端子24を備えている。
【0017】
このうち、第1のLAN端子21は、LAN対応HDD専用ポートとして使用されるもので、接続されたNAS(Network Attached Storage)であるLAN対応のHDD25に対して、イーサネット(登録商標)により情報の記録再生を行なうために使用される。
【0018】
このように、LAN対応HDD専用ポートとしての第1のLAN端子21を設けることにより、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、HDD25に対してハイビジョン画質による番組の情報記録を安定して行なうことが可能となる。
【0019】
また、第2のLAN端子22は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ26を介して、LAN対応のHDD27、PC(Personal Computer)28、HDD内蔵のDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ29等の機器を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0020】
なお、DVDレコーダ29については、第2のLAN端子22を介して通信されるデジタル情報が制御系の情報であるため、デジタルテレビジョン放送受信装置11との間でアナログの映像及び音声情報を伝送するために、専用のアナログ伝送路30を設ける必要がある。
【0021】
さらに、この第2のLAN端子22は、ハブ26に接続されたブロードバンドルータ31を介して、例えばインターネット等のネットワーク32に接続し、そのネットワーク32を介してPC33や携帯電話34等と情報伝送を行なうために使用される。
【0022】
また、上記USB端子23は、一般的なUSB対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ35を介して、携帯電話36、デジタルカメラ37、メモリカードに対するカードリーダ/ライタ38、HDD39、キーボード40等を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0023】
さらに、上記i.Link端子24は、例えばAV−HDD41、D(Digital)−VHS(Video Home System)42等をシリアル接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0024】
図2は、上記したデジタルテレビジョン放送受信装置11の主要な信号処理系を示している。すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ43で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子44を介して衛星デジタル放送用のチューナ45に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0025】
そして、このチューナ45で選局された放送信号は、PSK(Phase Shift Keying)復調器46に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、信号処理部47に出力される。
【0026】
また地上波アナログ信号を受信するアナログチューナ68も設けられている。アナログチューナ68で受信された信号は、アナログ復調器69で復調され信号処理部47に出力される。
【0027】
また、地上デジタル放送受信用のアンテナ48で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子49を介して地上デジタル放送用のチューナ50に供給されることにより、所望のチャンネルの放送信号が選局される。
【0028】
そして、このチューナ50で選局された放送信号は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器51に供給されて、デジタルの映像信号及び音声信号に復調された後、上記信号処理部47に出力される。
【0029】
ここで、上記信号処理部47は、PSK復調器46から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号と、OFDM復調器51から供給されたデジタルの映像信号及び音声信号と、アナログ復調器69から供給された映像信号及び音声信号と、さらにライン入力端子からの映像信号及び音声信号とに対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部52及び音声処理部53に出力している。
【0030】
このうち、グラフィック処理部52は、信号処理部47から供給されるデジタルの映像信号に、OSD(On Screen Display)信号生成部54出生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。また、このグラフィック処理部52は、信号処理部47の出力映像信号と、OSD信号生成部54の出力OSD信号とを選択的に出力すること、また、両出力をそれぞれ画面の半分を構成するように組み合わせて出力することができる。
【0031】
そして、グラフィック処理部52から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部55に供給される。この映像処理部55は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器14で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換し、映像表示器14に出力して映像表示させる。
【0032】
また、上記音声処理部53は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ15で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換し、スピーカ15に出力して音声再生させる。
【0033】
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信装置11は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部56によって統括的に制御されている。この制御部56は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、前記操作部16からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ17から送出された操作情報を前記受光部18を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0034】
この場合、制御部56は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)57と、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)58と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ59とを利用している。
【0035】
また、この制御部56は、カードI/F(Interface)60を介して、前記第1のメモリカード19が装着可能なカードホルダ61に接続されている。これによって、制御部56は、カードホルダ61に装着された第1のメモリカード19と、カードI/F60を介して情報伝送を行なうことができる。
【0036】
さらに、上記制御部56は、カードI/F62を介して、前記第2のメモリカード20が装着可能なカードホルダ63に接続されている。これにより、制御部56は、カードホルダ63に装着された第2のメモリカード20と、カードI/F62を介して情報伝送を行なうことができる。
【0037】
また、上記制御部56は、通信I/F64を介して第1のLAN端子21に接続されている。これにより、制御部56は、第1のLAN端子21に接続されたLAN対応のHDD25と、通信I/F64を介して情報伝送を行なうことができる。この場合、制御部56は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能を有し、第1のLAN端子21に接続されたLAN対応のHDD25にIP(Internet Protocol)アドレスを割り当てて制御している。
【0038】
さらに、上記制御部56は、通信I/F65を介して第2のLAN端子22に接続されている。これにより、制御部56は、第2のLAN端子22に接続された各機器(図1参照)と、通信I/F65を介して情報伝送を行なうことができる。
【0039】
また、上記制御部56は、USB I/F66を介して前記USB端子23に接続されている。これにより、制御部56は、USB端子23に接続された各機器(図1参照)と、USB I/F66を介して情報伝送を行なうことができる。
【0040】
さらに、上記制御部56は、i.Link I/F67を介してi.Link端子24に接続されている。これにより、制御部56は、i.Link端子24に接続された各機器(図1参照)と、i.Link I/F67を介して情報伝送を行なうことができる。
【0041】
図3は、上記リモートコントローラ17の外観を示している。このリモートコントローラ17には、主として、電源キー17a、入力切換キー17b、衛星デジタル放送チャンネルのダイレクト選局キー17c、地上波放送チャンネルのダイレクト選局キー17d、クイックキー17e、カーソルキー17f、決定キー17g、番組表キー17h、ページ切換キー17i、faceネット(ナビゲーション)キー17j、戻るキー17k、終了キー17l、青,赤,緑,黄のカラーキー17m、チャンネルアップダウンキー17n、音量調整キー17o等が設けられている。
【0042】
図4は、デジタルテレビジョン放送受信装置11に表示される電子番組表の一例を示す図である。この電子番組表は、水平方向に6つの放送局(チャンネル)を配列し、垂直方向に5時間分の時間枠を配列して、番組を表示している。
【0043】
そして、この電子番組表は、リモートコントローラ17のカーソルキー17fを操作することにより、上下左右方向に選択的にスクロールさせることが可能である。また、リモートコントローラ17のページ切換キー17iを操作すれば、1画面分の電子番組表を上下左右方向に選択的にスキップさせることが可能である。
【0044】
図5は、図2の制御部56の処理機能を示すフローチャートである。図5のステップS1において、制御部56はリモートコントローラ17のキー操作を待ち受ける。キー操作がなされると、制御部56はカーソルキー17fが操作されたか、またはページ切換キー17iが操作されたかを判定する(ステップS2)。カーソルキー17fであれば、制御部56は図4の画面内でカーソルを移動させる。図4におけるカーソルの位置をハッチングで示す(番組J2)。
【0045】
一方、ステップS2でページ切換キー17iが押下されたのであれば、制御部56は電子番組表のページを切り換える(ステップS4)。例えばページ切換キー17iの[V]ボタンが押下されたのであれば、制御部56は電子番組表のページを時間方向に切り換える。これにより図4の画面から図6に示すような画面が表示される。両図を比較すると、図4に対して図6のほうが時間的に未来の内容を示す。このように、[V]ボタンは時間を進ませる方向のページ切換を行う。またボタン[∧]は、時間を戻すようにページ切換を行う。[<]、[>]は、チャンネル表示に関するページ切換を行う。このように、番組表など縦・横構成のアプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを縦方向、および横方向へのページ切換キーとして利用することができる。
【0046】
また、リモートコントローラ17のfaceネットキー17jが操作されると、制御部56は、faceネット(ナビゲーション)を起動させ、図7に示すようなナビゲーションメニューを映像表示器14に表示させる。
【0047】
このナビゲーションメニューでは、「テレビ」、「録画番組」、「写真」、「インターネット」、「Eメール」の5つの項目が、リモートコントローラ17のカーソルキー17fの操作により選択可能に設けられる。選択された項目は、画面上では他の項目と色を変えて表示されるが、図7では、「録画番組」が選択された状態をハッチングにより示している。
【0048】
この状態で、リモートコントローラ17の決定キー17gが操作されると、制御部56は、図8に示すように、最近録画した番組の一覧を映像表示器14に表示させる。この番組一覧では、デジタルテレビジョン放送受信装置11に接続された各種の録画機器に記録されている番組を示す情報として、タイトル、放送チャンネル、記録日時、曜日、時間、ジャンル等が表示されている。
【0049】
この最近録画した番組の一覧では、記録した録画機器を問わず、最新の録画番組から溯って最大で35個の番組を示す情報を一覧表示することが可能である。図8では、7つの番組が一覧表示されているが、カーソルキー17fを操作することにより表示をスクロールさせて35個の番組一覧を見ることが可能である。また、リモートコントローラ17のページ切換キー17iを操作すれば、一覧表示されている7つの番組を一気にスキップさせることが可能である。このようにリスト表示アプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを縦方向、または横方向へのページ切換キーとして利用することができる。
【0050】
図9は、図2の制御部56の第2の処理機能を示すフローチャートである。このフローチャートは、デジタルテレビジョン放送受信装置11の画面に複数のオブジェクトが表示されている場合に、先頭のオブジェクト、または最終のオブジェクトにジャンプする場合に実施される。ここでは、オブジェクトとしてJPEG(Joint Photographic Experts Group)フォーマットの静止画像(写真)を例とする。
【0051】
図9のステップS11において、制御部56はリモートコントローラ17のページ切換キー17iの操作を待ち受ける。キー操作がなされると、制御部56は[∧]ボタン、または[V]ボタンのいずれが押下されたかを判定する(ステップS12)。[∧]ボタンであれば、画面中に複数配列される画像のうち先頭の画像にジャンプする(ステップS13)。すなわち先頭の画像が選択された状態に移行する。[V]ボタンが押下されたのであれば、最終の画像にジャンプする(ステップS14)。
【0052】
図10に示すように、デジタルテレビジョン放送受信装置11はメモリカード19などから取得した写真の一覧を表示する機能を持つ。例えば写真8が選択されている状態で[∧]ボタンが押下されれば写真0が選択された状態に移行する(図中実線矢印)。[V]ボタンが押下されれば、写真11が選択された状態に移行する(図中点線矢印)。このように、複数のオブジェクトの一覧を表示するアプリケーションにおいては、ページ切換キー17iを頭出しなどの機能キーとして利用することができる。
【0053】
図11は、図2の制御部56の第3の処理機能を示すフローチャートである。図11のステップS21において、制御部56はリモートコントローラ17のページ切換キー17iの操作を待ち受ける。キー操作がなされると、制御部56は操作対象となる制御機器を判別する(ステップS22)。制御機器と図1に示すHDD27、PC28などの外部機器であり、ここでは例としてHDD27、および図示しないD−VHS(Digital-VHS)を採り上げる。
【0054】
制御部56は、判別された制御機器に応じた制御コマンドをハブ26を介してそれぞれの機器に投入する。D−VHSであれば、[∧]、[V]、[>]、[<]ボタンがそれぞれ再生/一時停止、停止、コマ送り、巻き戻しに対応する。制御機器がHDD27であれば、[>]、[<]ボタンがそれぞれ早送り、早戻しに対応する。このように、ページ切換キー17iは外部機器を制御するためのリモコンキーとしても使用できる。このようにすれば、各外部機器専用のリモコン紺端末を用いずとも良くなるので、使い勝手が良くなる。このほかページ切換キー17iは、より拡張した形態として、アプリケーション毎に必要とされる機能を割り当てて利用することもできる。
【0055】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、デジタルテレビジョン放送受信装置とそれを中心として構成されるネットワークシステムの一例を概略的に説明するために示す図。
【図2】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置の主要な信号処理系を説明するために示すブロック構成図。
【図3】同実施の形態におけるデジタルテレビジョン放送受信装置のリモートコントローラを説明するために示す外観図。
【図4】図1のデジタルテレビジョン放送受信装置11に表示される電子番組表の一例を示す図。
【図5】図2の制御部56の第1の処理機能を示すフローチャート。
【図6】図4の画面からページ切換キー17iの[V]ボタンが押下された場合に表示される画面の一例を示す図。
【図7】ナビゲーション画面の一例を示す図。
【図8】最近録画した番組の一覧画面の一例を示す図。
【図9】図2の制御部56の第2の処理機能を示すフローチャート。
【図10】図1のデジタルテレビジョン放送受信装置11の写真再生機能および頭出し機能を説明するために示す図。
【図11】図2の制御部56の第3の処理機能を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0057】
11…デジタルテレビジョン放送受信装置、12…キャビネット、13…支持台、14…映像表示器、15…スピーカ、16…操作部、17…リモートコントローラ、18…受光部、19…第1のメモリカード、20…第2のメモリカード、21…第1のLAN端子、22…第2のLAN端子、23…USB端子、24…i.Link端子、25…HDD、26…ハブ、27…HDD、28…PC、29…DVDレコーダ、30…アナログ伝送路、31…ブロードバンドルータ、32…ネットワーク、33…PC、34…携帯電話、35…ハブ、36…携帯電話、37…デジタルカメラ、38…カードリーダ/ライタ、39…HDD、40…キーボード、41…AV−HDD、42…D−VHS、43…アンテナ、44…入力端子、45…チューナ、46…PSK復調器、47…信号処理部、48…アンテナ、49…入力端子、50…チューナ、51…OFDM復調器、52…グラフィック処理部、53…音声処理部、54…OSD信号生成部、55…映像処理部、56…制御部、57…ROM、58…RAM、59…不揮発性メモリ、60…カードI/F、61…カードホルダ、62…カードI/F、63…カードホルダ、64…通信I/F、65…通信I/F、66…USB I/F、67…i.Link I/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面内における異なる方向にそれぞれ対応する複数のカーソルボタンからなるカーソルキーを備えるリモートコントローラを介して操作される放送受信装置において、
前記カーソルボタンと異なる複数の操作ボタンからなる第2カーソルキーを前記リモートコントローラが備える場合に、
前記第2カーソルキーの操作を検出する検出手段と、
前記画面に表示される内容に応じて、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応する方向へのページ切換を行う表示制御手段とを具備することを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、縦方向および横方向に分割されたテーブル情報が前記画面に表示されている状態においては、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応して縦方向および横方向へのページ切換を行うことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、複数のオブジェクトの一覧が前記画面に表示されている状態においては、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応して前記複数のオブジェクトの先頭または最終に対応する特定オブジェクトを選択した状態を前記画面に表示することを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項4】
さらに、外部機器が接続されている場合に、前記複数の操作ボタンを当該外部機器の制御コマンドに対応付け、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応するコマンドを当該外部機器に投入するコマンド投入手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項5】
画面内における異なる方向にそれぞれ対応する複数のカーソルボタンからなるカーソルキーを備えるリモートコントローラを介して操作される放送受信装置において、
前記カーソルボタンと異なる複数の操作ボタンからなる第2カーソルキーを前記リモートコントローラが備える場合に、
前記第2カーソルキーの操作を検出する工程と、
前記画面に表示される内容に応じて、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応する方向へのページ切換を行う工程とを具備することを特徴とする放送受信方法。
【請求項1】
画面内における異なる方向にそれぞれ対応する複数のカーソルボタンからなるカーソルキーを備えるリモートコントローラを介して操作される放送受信装置において、
前記カーソルボタンと異なる複数の操作ボタンからなる第2カーソルキーを前記リモートコントローラが備える場合に、
前記第2カーソルキーの操作を検出する検出手段と、
前記画面に表示される内容に応じて、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応する方向へのページ切換を行う表示制御手段とを具備することを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、縦方向および横方向に分割されたテーブル情報が前記画面に表示されている状態においては、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応して縦方向および横方向へのページ切換を行うことを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、複数のオブジェクトの一覧が前記画面に表示されている状態においては、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応して前記複数のオブジェクトの先頭または最終に対応する特定オブジェクトを選択した状態を前記画面に表示することを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項4】
さらに、外部機器が接続されている場合に、前記複数の操作ボタンを当該外部機器の制御コマンドに対応付け、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応するコマンドを当該外部機器に投入するコマンド投入手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の放送受信装置。
【請求項5】
画面内における異なる方向にそれぞれ対応する複数のカーソルボタンからなるカーソルキーを備えるリモートコントローラを介して操作される放送受信装置において、
前記カーソルボタンと異なる複数の操作ボタンからなる第2カーソルキーを前記リモートコントローラが備える場合に、
前記第2カーソルキーの操作を検出する工程と、
前記画面に表示される内容に応じて、前記第2カーソルキーの操作ボタンに対応する方向へのページ切換を行う工程とを具備することを特徴とする放送受信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−94410(P2006−94410A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−280479(P2004−280479)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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