説明

放送通信連携受信端末及びプログラム

【課題】放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツをユーザが意識せずに視聴できること。
【解決手段】放送波受信部11は、放送波による番組コンテンツを受信し、通信部14は、通信による番組コンテンツを、サービスサーバ3からネットワークを介して受信し、番組アクセス部51は、再生対象のアクセス先を、放送波受信部11と、通信部14にネットワークを介して接続されたサービスサーバ3との中から選択し、経路切替部52は、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、番組アクセス部51により選択されたアクセス先に切り替え、切り替えたアクセス先から番組コンテンツを取得し、出力部19は、経路切替部52により取得されて再生された番組コンテンツを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送と通信の連携を図る機能を有する放送通信連携受信端末及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送のデジタル化と通信のブロードバンド化の進展に伴い、放送通信連携サービスの実現に向けた研究開発が行われている。
【0003】
また、この放送通信連携サービスにおいては、放送と通信という異なる伝送路を用いて複数のコンテンツを配信し、デジタルテレビ等の受信機において、配信された複数のコンテンツを統合して提示する形態が想定される。
【0004】
ところで、現在、データ放送では、XML(eXtensible Markup Language)をベースとした、マルチメディア符号化用に開発されたBML(Broadcast Markup Language)という放送サービスに必要な機能を拡張した言語を用いて、様々なコンテンツが提供されている(特許文献1を参照)。
【0005】
例えば、特許文献2によれば、ビデオオンデマンド(Video On Demand:以下、VODという)による、過去に放送されたコンテンツが提供可能になっている。
【0006】
一方で、非特許文献1によれば、デジタル放送におけるアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションと記載する)の実行環境を実現するにあたり、アプリケーションに関する全ての情報及びアプリケーションに要求された起動情報等が格納されるアプリケーション情報テーブル(Application Information Table:AIT)が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−60931号公報
【特許文献2】特開2009−246815号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】「デジタル放送におけるアプリケーション実行環境 標準規格 ARIB STD−B23 1.2版」 第二部10.16,平成21年7月29日策定,社団法人 電波産業会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、データ放送では、全ての情報を放送波に多重化させる必要があるため、放送波で送信可能なデータ容量に一定の制限がある。
【0010】
このような状況の下、送信可能なデータの容量に制限のない通信を、放送と連携させるシステムの実現が要求されている。
【0011】
特に、このようなシステムにおける受信機(以下、放送通信連携受信端末とも適宜呼ぶ)に対して、放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツを、その伝送路の違いをユーザに意識せずに視聴させる環境を整えることが要求されている。
【0012】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、放送と通信の連携を図るシステムにおいて、放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツを、その伝送路の違いをユーザに意識せずに視聴させることを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る放送通信連携受信端末は、放送波により、放送局から現在放送されている番組コンテンツを受信するとともに、ネットワークを介する通信により、過去に放送された番組コンテンツをサーバから受信する放送通信連携受信端末であって、前記放送波による番組コンテンツを受信する放送波受信手段と、前記通信による番組コンテンツを、前記サーバから前記ネットワークを介して受信する通信手段と、再生対象のアクセス先を、前記放送波受信手段と、前記通信手段に前記ネットワークを介して接続された前記サーバとの中から選択する番組アクセス手段と、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、前記番組アクセス手段により選択された前記アクセス先に切り替え、切り替えた前記アクセス先から前記番組コンテンツを取得する経路切替手段と、前記経路切替手段により取得されて再生された前記番組コンテンツを出力する出力手段と、を備える構成とした。
【0014】
かかる構成によれば、再生対象のアクセス先として、現在放送されている番組コンテンツが選択された場合、再生対象の番組コンテンツの取得の経路が、放送局からの放送波を受信する放送波受信部に切り替えられる。一方で、再生対象のアクセス先として、過去に放送された番組コンテンツが選択された場合、再生対象の番組コンテンツの取得の経路が、サーバかに切り替えられる。
したがって、ユーザは、放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツを、その伝送路の違いを意識せずに視聴できる。
【0015】
また、放送通信連携受信端末では、前記放送波には、前記番組コンテンツに対して、前記番組アクセス手段を機能させるアプリケーションを制御するアプリケーション管理情報であって、前記過去の番組コンテンツの前記サーバからの配信可否の特定が可能となる情報を含むアプリケーション管理情報が多重化されており、前記放送波が前記放送波受信手段に受信された場合、前記番組コンテンツと、前記アプリケーション管理情報とを分離する分離手段と、前記分離手段により分離された前記番組コンテンツを保持する保持手段と、をさらに備え、前記番組アクセス手段は、過去の番組コンテンツが再生対象である場合、前記分離手段により分離された前記アプリケーション管理情報により、当該過去の番組コンテンツの前記サーバからの配信が可能であることが特定されるとき、前記サーバをアクセス先として選択し、当該アプリケーション管理情報により、当該過去の番組コンテンツの前記サーバからの配信が不可能であることが特定されるとき、前記保持手段をさらにアクセス先として選択するようにしてもよい。
【0016】
かかる構成によれば、過去の番組コンテンツが再生対象である場合であって、過去の番組コンテンツがサーバからの配信が可能である場合には、アクセス先としてサーバが選択される。一方で、過去の番組コンテンツが再生対象である場合であって、過去の番組コンテンツがサーバからの配信が不可能である場合には、アクセス先として、番組コンテンツが一時的に保持されている保持部が選択される。
したがって、ユーザは、過去から現在の番組コンテンツを、切れ目なく、かつ、伝送路の違いを意識することなく視聴できる。
【0017】
また、本発明に係るプログラムは、放送波により、放送局から現在放送されている番組コンテンツを受信するとともに、ネットワークを介する通信により、過去に放送された番組コンテンツをサーバから受信する機能を有し、前記放送波による番組コンテンツを受信する放送波受信手段を備える放送通信連携受信端末を制御するコンピュータを、前記通信による番組コンテンツを、前記サーバから前記ネットワークを介して受信する通信手段、再生対象のアクセス先を、前記放送波受信手段と、前記通信手段に前記ネットワークを介して接続された前記サーバとの中から選択する番組アクセス手段、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、前記番組アクセス手段により選択された前記アクセス先に切り替え、切り替えた前記アクセス先から前記番組コンテンツを取得する経路切替手段、前記経路切替手段により取得されて再生された前記番組コンテンツを出力する出力手段、として機能させる構成とした。
【0018】
かかる構成によれば、再生対象のアクセス先として、現在放送されている番組コンテンツが選択された場合、再生対象の番組コンテンツの取得の経路が、放送局からの放送波を受信する放送波受信部に切り替えられる。一方で、再生対象のアクセス先として、過去に放送されていた番組コンテンツが選択された場合、再生対象の番組コンテンツの取得の経路が、サーバに切り替えられる。
したがって、ユーザは、放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツを、その伝送路の違いを意識せずに視聴できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、放送と通信の連携を図るシステムにおいて、放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツを、その伝送路の違いをユーザに意識せずに視聴させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】放送通信連携システムの全体構成図である。
【図2】デジタル放送に係る放送信号の伝送プロトコルのスタックを示す図である。
【図3】受信機の機能構成を示すブロック図である。
【図4】XML形式で記述されたAITの構造の一例を示す図である。
【図5】出力制御部の機能構成を示すブロック図である。
【図6】図1の受信機が実行するコンテンツ再生処理の流れを説明するフローチャートである。
【図7】端末の機能的構成のうち、番組選択処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図8】他ユーザの視聴履歴やプレゼンス情報に基づき番組コンテンツを選択する場合における、番組選択処理の概要を説明する図である。
【図9】サービスサーバにより配信された番組コンテンツの情報を他ユーザ端末に通知する処理の概要である。
【図10】図7の機能的構成を有する端末が実行する番組選択処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放送通信連携システム100の全体構成図である。放送通信連携システム100は、放送局1と、放送用アンテナ2と、サービスサーバ3と、受信機4(以下、放送通信連携受信端末4とも適宜呼ぶ)とを含んで構成される。
この放送通信連携システム100では、受信機4において、ISDB(Integrated Services Digital Broadcasting:統合デジタル放送サービス)方式によって放送局1から提供される放送サービスと、インターネット等により構成される通信ネットワークNを介してサービスサーバ3から提供される通信サービスとが連携される。これにより、放送通信連携サービスが、受信機4のユーザに提供される。
【0022】
放送局1は、番組編成設備と、番組送出設備と、送信設備とを含んで構成される一般的なデジタル放送用の放送設備(図示省略)を備える。
放送局1は、放送設備によって、コンテンツや、イベント情報(Event Information Table:EIT)や、AIT(以下、アプリケーション管理情報とも適宜呼ぶ)等を制作する。そして、放送局1は、放送設備によって、これらコンテンツ、イベント情報及びAIT等を多重化した放送信号を生成し、当該放送信号を放送波に変調して放送用アンテナ2から送信する。
【0023】
このような放送波に含まれるコンテンツとしては、放送スケジュールに従って放送される番組を構成する映像や音声の各データを含むコンテンツ(以下、番組コンテンツと呼ぶ)の他、番組コンテンツとは非同期に発生するコンテンツ、例えば緊急地震速報等を含むコンテンツ(以下、緊急コンテンツと呼ぶ)も存在する。
【0024】
イベント情報は、番組コンテンツの名称、番組コンテンツの放送日時、番組コンテンツの説明等、コンテンツに関するメタ情報を含む。以下、テーブル形式のイベント情報をEITと呼ぶ。
AIT(アプリケーション管理情報)は、受信機4で実行可能な1以上のアプリケーションを管理するための情報である。AITには、1以上のアプリケーションのそれぞれに対応し、当該1以上のアプリケーションのそれぞれを管理するための個別管理情報が含まれる。個別管理情報には、管理対象のアプリケーションを識別するアプリケーションID、当該アプリケーションのライフサイクルを制御するライフサイクル制御情報、当該アプリケーションの所在を示すロケーション情報等が含まれている(後述の図4参照)。
【0025】
アプリケーションにより受信機4に提供されるコンテンツには、番組コンテンツに連動するコンテンツ及び番組コンテンツに連動しないコンテンツが含まれる。以下、アプリケーションにより提供されるコンテンツをアプリ用コンテンツという。
【0026】
放送信号は、従来のデジタル放送の放送信号と同一であり、ARIB(登録商標)(Association of Radio Industries and Broadcast:社団法人電波産業会)標準規格で規定される。
【0027】
図2は、デジタル放送に係る放送信号の伝送プロトコルのスタックを示す図である。図2に示すように、デジタル放送によって提供される映像、音声等の各種データは、国際標準規格MPEG−2 Systemsで規定されるTSパケット(トランスポートストリームパケット)に格納されて、時分割で多重伝送される。
【0028】
TSパケットには、図2に示すように、セクション(Section)に対してPSI(Program Specific Information)/SI(Service Information)が規定されている。PSI/SIには、TSパケットに格納されているデータの種別を示す情報や、コンテンツの種別を示す情報が含まれている。上述のEITは、SIに含まれている。
【0029】
TSパケットによるデータ伝送は、セクションを用いてデータを伝送する方式とPES(Packetized Elementary Stream)パケットを用いてデータを伝送する方式(データストリーム伝送方式)とに分類される。
【0030】
セクションを用いてデータを伝送する方式には、データカルーセル伝送方式と、イベントメッセージ伝送方式がある。
【0031】
データカルーセル伝送方式は、1以上のデータを一定周期で繰り返し伝送する伝送方式である。データカルーセル伝送方式によって伝送される個々のデータ(モジュール)には、それらを一意に識別するための識別情報が付されている。データカルーセル伝送方式は、受信機4側に個々のデータを任意のタイミングで取得させるために用いられる。
【0032】
イベントメッセージ伝送方式は、放送局1から受信機4に対して、トリガ信号を送るための方式である。イベントメッセージ伝送方式は、データ量が少ないメッセージを放送局1から受信機4に伝送する場合に用いられる。
【0033】
データストリーム伝送方式は、伝送するデータをPESパケットに収容してストリームとして伝送する伝送方式である。データストリーム伝送方式は、映像、音声、字幕データ等のリアルタイム型のデータや、他のストリームとの同期を要するデータの伝送に用いられる。
【0034】
ここで、AITは、TSパケットを用いて様々な方法によって伝送可能である。
即ち、AITは、TSパケットのSIに含まれるEITに対して記述することによって伝送可能である。
【0035】
また、AITは、セクションを用いてデータカルーセル伝送方式により伝送可能である。AITをデータカルーセル伝送方式により伝送する場合、受信機4側でAITであることを認識できるようにモジュールに対して識別情報が付される。
【0036】
また、AITは、PESとしてコンテンツの映像や音声に多重させて伝送可能である。
【0037】
また、AITは、バイナリ表現又はXML(Extensible Markup Language)によるテキスト表現で記述して、TSパケットに格納することができる。
本実施形態では、AITの伝送方法は、上記の伝送方法の少なくとも何れかに予め規定されているものとする。
【0038】
なお、XMLをベースとした、マルチメディア符号化用に開発されたBMLは、W3C(登録商標)(World Wide Web Consortium)が定義したxHTMLを基礎とし、手続き型言語にはJavaScript(登録商標)を基礎としたECMAScriptを用いて国際標準との整合性を考慮して定義された規格である。
【0039】
サービスサーバ3は、図示は省略するが、放送済みの過去の番組コンテンツを含む、アプリ用コンテンツを配信するコンテンツ配信サーバと、受信機4で動作する各種のアプリケーションを配信するアプリケーション配信サーバとを備える。
【0040】
サービスサーバ3は、放送局1の設備と通信可能に接続されており、番組コンテンツや、番組コンテンツのメタデータを放送局1から受信する。放送局1からの番組コンテンツの受信タイミングは、特に限定されず、放送局1が放送しているタイミングと同時であってもよいし、放送局1による放送終了後から所定の時間をあけたタイミングであってもよい。
サービスサーバ3は、受信機4から番組コンテンツの取得要求を受け付けたことに応じて、放送局1から過去に放送された番組コンテンツを受信機4に送信する。
なお、以下、放送局1から過去に放送された番組コンテンツを、過去の番組コンテンツと適宜呼ぶ。即ち、過去の番組コンテンツとは、以下特に断りのない限り、放送局1から過去に放送された番組コンテンツを意味するものとする。
換言すると、サービスサーバ3は、ビデオオンデマンド(以下、VODと呼ぶ)のサービスを提供することができる。具体的には、サービスサーバ3は、放送局1から番組コンテンツを受信し、所定の編集処理を行った後、VODによりアップデートを開始(即ち、VODのサービスを開始)することができる。
【0041】
また、サービスサーバ3は、受信機4からアプリケーションの取得要求を受け付けたことに応じて、受信機4に対してアプリケーションを送信する。さらに、サービスサーバ3は、受信機4においてアプリケーションが実行されている場合に、映像や音声等の各データを含むアプリ用コンテンツを受信機4に送信する。
【0042】
また、サービスサーバ3は、必要に応じて、番組コンテンツに対してAITを多重化させて受信機4に送信する。また、サービスサーバ3は、受信機4からAITの取得要求を受け付けたことに応じて、受信機4に対してAITを送信する。
【0043】
受信機4は、放送局1からの放送又はサービスサーバ3との通信を介して受信する番組コンテンツに対して所定の処理を行うことにより、番組コンテンツを構成する映像や音声を同期して出力する。また、受信機4は、AITに基づいて、アプリケーションを適宜取得し、取得したアプリケーションを起動して実行する。また例えば、受信機4は、実行されているアプリケーションによってサービスサーバ3からアプリ用コンテンツを取得し、番組コンテンツに連携させて出力することも可能である。なお、アプリ用コンテンツの出力は、必ずしも番組コンテンツに連携させる必要はない。
以下、このような受信機4の機能について詳述する。
【0044】
図3は、受信機4の機能構成を示すブロック図である。
受信機4は、放送波受信部11と、第1分離部12と、放送AIT取得部13と、通信部14と、第2分離部15と、通信AIT取得部16と、アプリケーション実行制御部17と、出力制御部18と、出力部19と、キャッシュメモリ20と、メモリ21と、AIT記憶部22とを備える。
【0045】
放送波受信部11は、放送用アンテナ2を介して放送局1から送信されてくる放送波、即ち現在放送されている番組コンテンツを含む放送波を受信する。
【0046】
第1分離部12は、放送波受信部11に受信された放送波を復調することによって、放送信号、即ちTSパケットを抽出する。そして、第1分離部12は、TSパケットのPSI/SIを参照して、TSパケットに含まれているデータの種別を判別し、映像、音声、EIT等の各種データを分離して抽出する。また、第1分離部12は、予め規定されているAITの伝送方法に応じて、セクションやPESを参照してAITを分離して抽出する。
【0047】
続いて、第1分離部12は、TSパケットのPESに含まれている映像及び音声の各データ、即ち現在放送されている番組コンテンツを構成する映像及び音声の各データを出力制御部18に出力する。
なお、第1分離部12から出力された映像及び音声の各データは、過去の番組コンテンツのデータとしてキャッシュメモリ20に一時的に記憶される。
【0048】
また、第1分離部12は、抽出したEITやその他の各種データをメモリ21に記憶させる。
また、第1分離部12は、AITを抽出した場合、抽出したAITを放送AIT取得部13に出力する。
【0049】
放送AIT取得部13は、第1分離部12から出力されたAITを取得し、AIT記憶部22に記憶させる。
【0050】
通信部14は、通信ネットワークNを介するサービスサーバ3との間で各種情報を送受信したり、リモートコントローラR(以下、リモコンRと略記する)からの操作信号を受信したり、スマートフォンや携帯電話機等で構成される端末5との間で各種情報を送受信する。
具体的には、詳細については後述するが、端末5は、必要に応じて、ソーシャルリモートコントローラ(以下、ソーシャルリモコンと適宜呼ぶ)として機能し、過去から現在までの番組コンテンツのうち、ユーザ操作により指示された番組コンテンツを選択する制御信号(以下、ソーシャルリモコンコントロール信号と呼ぶ)を送信する。通信部14は、当該ソーシャルリモコンコントロール信号を受信して、後述するアプリケーション実行制御部17に供給する。
【0051】
第2分離部15は、サービスサーバ3から通信ネットワークNを介して送信されてきて通信部14に受信されたデータの種別を判別し、その判別結果に基づいてデータの出力先を分離する。例えば、第2分離部15は、受信したデータがAITであると判別した場合、このAITを通信AIT取得部16に出力する。また、第2分離部15は、受信したデータがアプリケーションであると判別した場合、このアプリケーションをアプリケーション実行制御部17に出力する。
【0052】
また、第2分離部15は、受信したデータがTSパケットであると判別した場合、映像、音声、AIT等の各種データをTSパケットから分離して抽出する。そして、第2分離部15は、AITを抽出した場合、このAITを通信AIT取得部16に出力し、AIT以外のデータ(過去の番組コンテンツを構成する映像や音声の各データ等)を抽出した場合、このデータをアプリケーション実行制御部17に出力する。
【0053】
通信AIT取得部16は、第2分離部15から出力されたAITを取得し、AIT記憶部22に記憶させる。
【0054】
アプリケーション実行制御部17は、AITに基づいてアプリケーションを取得し、取得したアプリケーションの起動及び実行を制御する。この場合、アプリケーション実行制御部17は、アプリケーションの実行によってサービスサーバ3から過去の番組コンテンツが取得されると、当該番組コンテンツから音声及び映像の各データを分離して、出力制御部18に出力する。
【0055】
ここで、アプリケーション実行制御部17により実行が制御されるアプリケーションの管理用のAITの構造の例を詳細に説明する。
図4は、XML形式で記述されたAITの構造の一例を示す図である。
上述したように、AITには、1以上のアプリケーションそれぞれに対応し、1以上のアプリケーションそれぞれを管理するための個別管理情報がそれぞれ含まれる。
具体的には、図4に示される<mhp:Application>タグから</mhp:Application>タグまでに記述されているコードは、一のアプリケーションを管理するための個別管理情報に対応している。AITには、</mhp:Application>タグの後に、他のアプリケーションの個別管理情報を新たに記述することによって、複数の個別管理情報を記述することができる。
【0056】
また、個別管理情報に対応するコードのうち、例えば、<mhp:appId>タグに対応するコードは、アプリケーションのID(識別情報)を示している。また、<mhp:controlCode mhp:type=“ARIB−J”>タグに対応するコードは、このアプリケーションのライフサイクル制御情報を示しており、図4に示す「AUTOSTART」は、受信機4によってアプリケーションを自動実行させるライフサイクル制御情報である。また、<mhp:location>タグに対応するコードは、このアプリケーションの所在を示すロケーション情報を示している。図4の例では、ロケーション情報には、アプリケーションの所在として、サービスサーバ3のアドレスが記述されている。
なお、ロケーション情報には、アプリケーションの所在として、受信機4を指定することもできる。この場合、本実施形態では、アプリケーション実行制御部17は、後述するアプリケーション記憶部24をアプリケーションの所在として認識し、当該アプリケーション記憶部24からアプリケーションを取得する。
【0057】
アプリケーション実行制御部17は、AIT記憶部22を監視し、新たにAITが記憶された場合に、このAITに記述されているライフサイクルに係る制御情報を参照する。そして、アプリケーション実行制御部17は、ライフサイクルに係る制御情報が「自動実行」を示すものである場合、AITに記述されているロケーション情報をアプリケーションの取得先として認識する。例えば取得先がサービスサーバ3であった場合には、アプリケーション実行制御部17は、通信部14及び第2分離部15を介してサービスサーバ3からアプリケーションを取得し、取得したアプリケーションを起動して実行する。この場合、アプリケーションは、受信機4のユーザから明示的な操作指示を受けることなく自動的に実行される。
【0058】
また、アプリケーション実行制御部17は、受信機4のユーザからリモコンRを介してアプリケーションの実行指示を受け付ける。例えば、リモコンRには、Hybridcast(登録商標)ボタンが設けられており、アプリケーション実行制御部17は、受信機4のユーザによってHybridcastボタンが押下されたことに応じて、実行するアプリケーションの選択を受け付けるためのメニュー画面の実行指示を受け付ける。アプリケーション実行制御部17は、メニュー画面の実行指示を受け付けたことに応じて、AIT記憶部22を参照し、実行可能なアプリケーションのAITを特定する。そして、アプリケーション実行制御部17は、特定したAITに対応するアプリケーションを選択可能なメニューの画像データを生成して、当該画像データを出力制御部18に出力することで、このメニューを出力部19のディスプレイに表示させる。受信機4のユーザからリモコンRを介してアプリケーションの選択操作を受け付けた場合、アプリケーション実行制御部17は、AITに記述された当該アプリケーションのロケーション情報を参照してアプリケーションを取得し、アプリケーションを起動して実行する。
【0059】
アプリケーション実行制御部17は、必要に応じて、実行中のアプリケーションに関するアプリ用コンテンツ、例えば過去の番組コンテンツをサービスサーバ3から取得する。そして、アプリケーション実行制御部17は、アプリ用コンテンツ(過去の番組コンテンツ)を構成する映像と音声の各データを、出力制御部18に出力する。ここで、実行中のアプリケーションが、番組コンテンツに連動するアプリ用コンテンツを提供するアプリケーションである場合には、アプリ用コンテンツの映像及び音声の各データが番組コンテンツを構成する映像及び音声の各データに連動して出力される。
【0060】
また、アプリケーション実行制御部17は、AIT記憶部22に記憶されたAITに基づいて、具体的には当該AITのうち個別管理情報に含まれるライフサイクル制御情報に基づいて、実行中のアプリケーションのライフサイクルを制御する。例えば、アプリケーション実行制御部17は、アプリケーションのライフサイクル制御情報が「終了」を示すものであるとき、アプリケーションを終了させる。
【0061】
出力制御部18は、第1分離部12から出力された映像及び音声の各データ、即ち現在放送中の番組コンテンツを、同期をとりながら出力部19に出力する。また、出力制御部18は、アプリケーション実行制御部17から出力された映像及び音声の各データ、即ち過去の番組コンテンツを、同期を取りながら出力部19に出力する。
【0062】
出力部19は、ディスプレイ及びスピーカ等として構成され、第1分離部12から出力された映像及び音声の各データを、同期をとりながら外部出力させる。
【0063】
メモリ21は、EIT等の番組コンテンツのメタ情報や、その他各種情報を記憶する。
AIT記憶部22は、放送AIT取得部13又は通信AIT取得部16によって取得された各種AITを記憶する。
【0064】
このような機能的構成を有する受信機4のうち、出力制御部18は、コンテンツ再生処理を実行することができる。
コンテンツ再生処理とは、過去から現在までに放送局1から放送された番組コンテンツのうち、ユーザにより選択された番組コンテンツを再生するまでの一連の処理をいう。
【0065】
図5は、このようなコンテンツ再生処理の実行機能を実現するための、出力制御部18の機能的構成を示すブロック図である。
出力制御部18は、番組アクセス部51と、経路切替部52と、チャンネル変更部53とを備える。
【0066】
番組アクセス部51は、ユーザにより再生対象の番組コンテンツとして選択された結果(以下、番組選択結果と呼ぶ)に基づいて、再生対象のアクセス先(番組コンテンツの所在であって、例えばURIによって表現される)として、放送波受信部11と、通信部14にネットワークを介して接続されたサービスサーバ3と、キャッシュメモリ20との中から1つ選択する。
なお、番組選択結果は、本実施形態では、後述するソーシャルリモコンとして機能する端末5から送信される、ソーシャルリモートコントロール信号により与えられるが、特に本実施形態に限定されない。例えば図示はしないが、出力制御部18は、過去から現在までの番組表(EPG)を出力部19に表示出力させて、ユーザが、リモコンRを操作して、所望の番組コンテンツを選択してもよい。この場合のリモコンRから送信される操作信号によって、番組選択結果が与えられてもよい。
【0067】
番組アクセス部51は、現在放送中の番組コンテンツを再生対象とする番組選択結果を取得した場合、再生対象のアクセス先として放送波受信部11を選択する。
これに対して、番組アクセス部51は、過去の番組コンテンツを再生対象とする番組選択結果を取得した場合、原則、再生対象のアクセス先としてサービスサーバ3を選択する。
これにより、ユーザは、放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツを、その伝送路の違いを意識せずに視聴できる。
【0068】
ここで、過去の番組コンテンツが再生対象である場合において、サービスサーバ3が再生対象のアクセス先として選択されることを原則としたのは、番組選択結果に基づいて再生対象とされた番組コンテンツが、現在から若干前の過去(例えば数分前等)に放送局1から放送されたものである場合、当該番組コンテンツがサービスサーバ3にアップされていない可能性があるからである。
そこで、番組アクセス部51は、過去の番組コンテンツを再生対象とする番組選択結果を取得した場合、サービスサーバ3からの配信が可能であるときには、再生対象のアクセス先として、サービスサーバ3を選択する。これに対して、番組アクセス部51は、サービスサーバ3からの配信が不可能であるときには、再生対象のアクセス先として、キャッシュメモリ20を選択する。
これにより、ユーザは、過去から現在の番組コンテンツを、切れ目なく、かつ、伝送路の違いを意識することなく視聴できる。
【0069】
ここで、キャッシュメモリ20への番組コンテンツの保存時間は、特に限定されない。
例えば、キャッシュメモリ20への番組コンテンツの保存時間は、全ての番組コンテンツに一律であっても構わないが、本実施形態では、オンエア時(放送局1から放送中)の番組コンテンツに対する視聴数(現在視聴中として視聴していたユーザの数)又は視聴率に応じて可変に決定される。
具体的には、オンエア時の番組コンテンツの視聴数又は視聴率は、各ユーザの受信機4からサービスサーバ3(又は後述の視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101)にあげられる情報によって、検知することが可能である。
例えば、視聴数又は視聴率の多い番組コンテンツは、放送終了直後に見逃した部分について視聴する視聴者の数が多くなると予測され。そこで、このような番組コンテンツについては、サービスサーバ3がVODによりアップデートするタイミングを遅らせたり、或いは、VODによりアップデートされたとしても、受信機4の番組アクセス部51が、再生対象のアクセス先としてサービスサーバ3を選択せずにキャッシュメモリ20を選択するようにしてもよい。このようなことを実現すべく、キャッシュメモリ20は、視聴数又は視聴率の多い番組コンテンツの保存時間を長くするようにしてもよい。即ち、キャッシュメモリ20の保存時間=f(視聴数or視聴率)といった、視聴数又は視聴率を入力パラメータとする任意の関数を採用してもよい。
【0070】
また、キャッシュメモリ20に保存された番組コンテンツの消去タイミングは、特に限定されず、例えば、番組コンテンツがVODによりアップデートされた以降の所定タイミング、又は、所定の保存時間が経過したタイミング等を採用することができる。
【0071】
経路切替部52は、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、番組アクセス部51により選択されたアクセス先に切り替え、切り替えられたアクセス先から番組コンテンツを取得する。
【0072】
チャンネル変更部53は、放送波受信部11が複数の放送局1からの放送波を受信可能な場合に、再生対象として選択された番組コンテンツを現在放送している放送局1に割り当てられたチャンネルを認識し、当該チャンネルが割り当てられた放送局1から放送された番組コンテンツを取得し、経路切替部52に供給する。
【0073】
次に、図6を参照して、このような図3や図5の機能的構成の受信機4が実行するコンテンツ再生処理について説明する。
図6は、図3又は図5の機能的構成を有する図1の受信機4が実行するコンテンツ再生処理の流れを説明するフローチャートである。
【0074】
コンテンツ再生処理は、本実施形態では、ユーザによる端末5(ソーシャルリモコン)に対する操作がなされて、その番組選択結果が受信機4に送信されてくる毎に実行される。
【0075】
ステップS1において、番組アクセス部51は、通信部14を介して送信されてきた番組選択結果を受信する。
【0076】
ステップS2において、番組アクセス部51は、ステップS1の処理で受信した番組コンテンツは現在放送中のものであるか否かを判定する。
【0077】
選択された番組コンテンツが現在の放送中のものである場合、ステップS2においてYESであると判定されて、処理はステップS3に進む。
ステップS3において、番組アクセス部51は、再生対象のアクセス先として放送波受信部11を選択し、経路切替部52は、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、放送波受信部11に切り替える。
そして、ステップS4において、経路切替部52は、放送波受信部11に受信された放送信号のうち、チャンネル変更部53によって変更されたチャンネルの放送信号から、第1分離部12によって分離された番組コンテンツを取得して、出力部19から出力させる。
これにより、再生処理は終了となる。
【0078】
これに対して、ユーザにより過去の番組コンテンツが選択された場合、ステップS2においてNOであると判定されて、処理はステップS5に進む。
ステップS5において、番組アクセス部51は、ステップS1の処理で受信した番組選択結果により特定される(選択された)番組コンテンツが、VODにより既にアップデート済みであるか否かを判定する。
【0079】
ユーザにより過去の番組コンテンツが選択されたが、当該過去の番組コンテンツが未だにVODによりアップデートされていない場合、ステップS5においてNOであると判定されたて、処理はステップS6に進む。
ステップS6において、番組アクセス部51は、再生対象のアクセス先としてキャッシュメモリ20を選択し、経路切替部52は、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、キャッシュメモリ20に切り替える。
そして、ステップS4において、経路切替部52は、キャッシュメモリ20に一時的に蓄積された過去の番組コンテンツを取得して、出力部19から出力させる。
これにより、再生処理は終了となる。
【0080】
これに対して、ユーザにより過去の番組コンテンツが選択され、かつ、当該過去の番組コンテンツがVODにより既にアップデート済みである場合、ステップS5においてYESであると判定されて、処理はステップS7に進む。
ステップS7において、番組アクセス部51は、再生対象のアクセス先としてサービスサーバ3(通信部14)を選択し、経路切替部52は、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、サービスサーバ3(通信部14)に切り替える。
そして、ステップS4において、経路切替部52は、サービスサーバ3から配信された過去の番組コンテンツを、通信部14及びアプリケーション実行制御部17を介して取得して、出力部19から出力させる。
これにより、再生処理は終了となる。
【0081】
次に、ソーシャルリモコンとして機能している場合の端末5について説明する。ソーシャルリモコンとは、他ユーザの視聴履歴に基づく過去の番組や現在視聴中の番組を選択可能なリモートコントローラをいう。
このようなソーシャルリモコンとして機能する端末5が、ユーザの操作に基づいて、再生対象の番組コンテンツを選択するまでの一連の処理を、以下、番組選択処理と呼ぶ。
即ち、番組選択処理では、他ユーザの視聴履歴や現在視聴中の情報に基づいて、他ユーザが過去に視聴した又は現在視聴中の各番組コンテンツのそれぞれに対応する複数のアイコン(シンボル)が表示される。これらの複数のアイコンのうち、ユーザ操作により所定アイコンが選択されると、該アイコンに対応する番組コンテンツのIDを含む制御信号が、ソーシャルリモートコントロール信号として受信機4に送信される。
【0082】
図7は、番組選択処理を実行するための端末5の機能的構成を示す機能ブロック図である。
ソーシャルリモコンとして機能する端末5は、第1通信部71と、他ユーザ情報取得部72と、GUI画像生成部73と、表示制御部74と、表示部75と、操作部76と、操作受付部77と、番組切替指令生成部78と、第2通信部79とを備える。
【0083】
受信機4のユーザ(以下、ユーザAと呼ぶ)が操作する端末5と、n人(nは複数の整数値)の他ユーザB,C,D,・・・nの端末151−1〜151−n(nはユーザの人数)とは、図示せぬネットワークサーバを介して相互に接続されている。即ち、ネットワークサーバは、ユーザAと他ユーザB〜nとのコミュニケーションを図るソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Network Service(以下、SNSと呼ぶ)を提供し、ユーザAの端末5と、他ユーザB〜nの各端末151−1〜151−nは、SNSを介して相互に接続されている。なお、以下、他ユーザの端末151−1〜151−nを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて単に「他ユーザ端末151」と呼ぶ。ユーザAの端末及び他ユーザ端末151は、ネットワークサーバ(図示せず)を介して視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101に、後述のプレゼンス情報をそれぞれ送信する。
【0084】
本実施形態においては、受信機4のユーザAは、他ユーザB〜nと互いにフォローしている関係となっている。フォローとは、SNSにおいて、他ユーザを「お気に入り登録する」こと等をいう。
即ち、本実施形態において、ユーザAの視点からすると、他ユーザB〜nをお気に入り登録しているので、お気に入り登録されたユーザB〜nが発したプレゼンス情報は、ユーザAの端末5に提示される。
一方で、他ユーザB〜nは、ユーザAをお気に入り登録しているとは一概に言えないが、ここでは説明の便宜上、ユーザAをお気に入り登録しているものとする、この場合、他ユーザB〜nの端末151−1〜151−nに対しては、少なくともユーザAが発したプレゼンス情報が提示される。
【0085】
即ち、ユーザA及び他ユーザB〜nのプレゼンス情報は、端末5及び他ユーザの端末151−1〜151−n毎に視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101に適宜送信されて、それとは別の端末に送信される。
プレゼンス情報とは、オンライン、オフライン、退席中、取り込み中等各ユーザの現在の状態を示す情報であって、本実施形態では現在視聴中の番組を特定可能な情報をいう。
従って、視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101は、所定ユーザの現時点でのプレゼンス情報については、所定ユーザの端末5又は151から新たなプレゼンス情報が送信されてきた場合、当該所定ユーザの視聴履歴の1つ(直近の視聴履歴)として管理することになる。即ち、視聴履歴とは、各ユーザが過去から直近までに視聴していた各番組コンテンツを一意に識別可能な識別子を時系列毎に並べた履歴、いわゆる、タイムライン毎に並べた履歴をいう。
なお、本実施形態では、視聴履歴は、視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101によって管理されているが、特にこれに限定されない。例えばユーザAの端末5及び他ユーザB〜nの端末151−1〜151−nの各々が、各ユーザA〜nの各々の視聴履歴を個別に管理して、ある程度の視聴履歴が蓄積された段階で視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101に送信するようにしてもよい。
一方で、本実施形態では、このようにプレゼンス情報と視聴履歴とは明確に切り分けられているが、実際上、ここまで明確に切り分けなくても構わない。
【0086】
ユーザAの第1通信部71は、当該ユーザAのプレゼンス情報を視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101に送信する。また、第1通信部71は、複数の他ユーザB〜nの端末151−1〜151−nから送信されて視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101に受信された、他ユーザB〜nの視聴履歴及びプレゼンス情報を取得する。
【0087】
他ユーザ情報取得部72は、他ユーザB〜nの視聴履歴やプレゼンス情報を、他ユーザ情報として視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101から第1通信部71を介して取得して、GUI画像生成部73に供給する。
【0088】
GUI画像生成部73は、他ユーザ情報取得部72により取得された他ユーザ情報に基づいて、他ユーザB〜nが現在視聴中の又は過去に視聴した1以上の番組コンテンツの各々に対応する1以上のシンボルの各々を時系列に羅列したGUI(Graphical User Interface)画像のデータを生成する。なお、このようなGUI画像を、以下、ソーシャルリモコン用GUI画像と呼ぶ。
ここで、ソーシャルリモコン用GUI画像に含まれるシンボルは、ユーザが視認可能な形状を有していれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、対応する番組コンテンツを視認可能なアイコンが採用されている。
具体的には、GUI画像生成部73は、他ユーザB〜nが現在視聴中の又は過去に視聴した各番組コンテンツに対応するアイコンの各々を、他ユーザB〜n毎にいわゆるタイムラインの形式に生成する。なお、この場合、ユーザA自身がこれまでに視聴した各番組コンテンツに対応するアイコンの各々も生成されてもよい。GUI画像生成部73は、これらのアイコンが羅列されたソーシャルリモコン用GUI画像のデータを生成して、表示制御部74に供給する。
なお、ソーシャルリモコン用GUI画像のデータの更新タイミングは、特に限定されないが、本実施形態では、他ユーザ情報取得部72により新たなプレゼンス情報が取得される毎であるものとする。これにより、ソーシャルリモコン用GUI画像は、ほぼリアルタイムにアイコンが随時更新されていくような画像になる。
【0089】
表示制御部74は、GUI画像生成部73により生成されたデータに対応するソーシャルリモコン用GUI画像(後述の図8の「リモコンとしての番組選択範囲」と記述された画像)を、表示部75に表示させる制御を実行する。
【0090】
操作部76は、例えば、細長い静電容量センサが縦横に配置されて構成される静電容量式タッチパネルにより構成される。即ち、操作部76としてのタッチパネルは、表示部75の表示面に積層されて配置され、ユーザAの指等の物体の接触又は近接の操作、即ちタッチ操作の対象になる。即ち、ユーザAは、表示部75に表示されたソーシャルリモコン用GUI画像に含まれる複数のアイコンのうち、表示対象として所望する番組コンテンツのアイコン(より正確には、当該アイコンの位置に積層されているタッチパネルとしての操作部76の一部分)をタッチ操作することで、当該番組コンテンツを表示対象として選択することができる。
【0091】
操作受付部77は、ユーザの操作部76に対するタッチ操作を受け付け、当該タッチ操作により選択されたアイコン(シンボル)を認識し、当該アイコンに対応する番組コンテンツを番組切替指令生成部78に通知する。
【0092】
番組切替指令生成部78は、操作受付部77から通知された番組コンテンツに切り替える指令として、当該番組コンテンツのIDを含む情報を生成する。
第2通信部79は、当該番組コンテンツに切り替える命令(当該番組コンテンツのID)を、ソーシャルリモートコントロール信号として受信機4に送信する。
【0093】
上述したように、ソーシャルリモートコントロール信号(番組コンテンツを切り替える指令)を受信した受信機4の番組アクセス部51(図5)は、当該指令により特定される番組コンテンツに応じて、表示対象のアクセス先を選択する。そして、経路切替部52(図5参照)は、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、番組アクセス部51により選択されたアクセス先に切り替え、切り替えられたアクセス先から番組コンテンツを取得して、出力部19に出力させる。
【0094】
次に、他ユーザB〜nの視聴履歴やプレゼンス情報に基づき番組コンテンツを選択する場合における、番組選択処理の概要について説明する。
図8は、他ユーザB〜nの視聴履歴やプレゼンス情報に基づき番組コンテンツを選択する場合における、番組選択処理の概要を説明する図である。
【0095】
初めに、ソーシャルリモコンとして機能する端末5は、他ユーザB〜nの視聴履歴やプレゼンス情報を視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101から取得して、他ユーザB〜nの各々が現在視聴している又は過去に視聴した各番組コンテンツの各々に対応する1以上のシンボル(図8の例では、番組名が表示されたアイコン)を羅列させたソーシャルリモコン用GUI画像を表示させる。図8の例では、「リモコンとしての番組選択範囲」という記述の下方に示されるような、ソーシャルリモコン用GUI画像が表示される。
図8に示すように、同図中縦方向の軸が時間軸となっており、上から下に向かう方向に時間が流れている。また、同図中横方向の軸が、他ユーザB〜nを示す軸となっている。即ち、「現在」という表示の右方に示される各アイコンが、他ユーザB〜nが現在視聴中の番組コンテンツを示している。そして、これらの各アイコンの上方に示される各アイコンが、他ユーザB〜nがこれまで視聴してきた過去の番組コンテンツを示しており、上方のアイコンになるほど時間的に古いものになっている。
このように、「現在」という表示の右方に示される各アイコンが、他ユーザB〜nが現在視聴中の番組コンテンツを示しているため、他ユーザB〜nのプレゼンス情報が取得される毎に、GUI画像内のアイコンが更新される。即ち、他ユーザB〜nの各アイコンが1つずつ上方にシフトしていくように、ソーシャルリモコン用GUI画像の表示が更新されていく。
【0096】
ユーザAは、このようなソーシャルリモコン用GUI画像に含まれる各アイコンのうち、表示対象として所望の番組コンテンツに対応するアイコンに対して(より正確には、その上方に積層されているタッチパネルとしての操作部76に対して)タッチ操作をすることで、当該所望の番組コンテンツを選択することができる。
端末5は、当該タッチ操作を受け付けて、選択されたシンボルを認識し、当該シンボルに対応する番組コンテンツに切り替える指令として、当該番組コンテンツのIDを含む情報を生成して、受信機4に送信する。
例えば図8の例では、他ユーザEさんが直前に視聴していた(更新1回前に現在視聴中)番組コンテンツbbrに対応するアイコンieに対して、接触操作がなされたものとする。この場合、番組コンテンツbbrに切り替える指令として、当該番組コンテンツbbrのIDを含む情報が、受信機4に送信される。
【0097】
なお、受信機4と端末5との間の通信の形式としては、例えば家庭内LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)を採用することができる。ただし、通信の形式はこれに限定されるものではなく、赤外線通信やWAN(Wide Area Network)等を採用してもよい。
また、通信に用いられるプロトコルも、特に限定されないが、本実施形態ではUDPやUPNPが採用されている。これらのプロトコルを用いてURIの情報を伝達することができるからである。
【0098】
受信機4の番組アクセス部51(図5)は、端末5からの指令を受信すると、当該指令により特定される番組コンテンツに応じて、表示対象のアクセス先を選択する。図8の例では、過去の番組コンテンツbbrの切り替えの指令が与えられたので、番組アクセス部51は、サービスサーバ3を表示対象のアクセス先として選択する。そして、経路切替部52(図5)は、再生対象の番組コンテンツの取得の経路を通信部14に切り替え、サービスサーバ3からネットワークNを介して送信されてきた番組コンテンツ(上述の例では番組コンテンツbbr)を、通信部14を介して取得して、出力部19に出力させる。
【0099】
図9は、このようにしてサービスサーバ3により配信された番組コンテンツの情報を他ユーザ端末151に通知する処理の概要を説明する図である。
【0100】
サービスサーバ3は、受信機4からの要求に応じて、番組コンテンツ(図8の例では番組コンテンツbbr)を受信機4に配信する。受信機4は、当該番組コンテンツを受信する。この場合、ユーザAは、当該番組コンテンツの視聴を開始する。即ち、この時点では、当該番組コンテンツが、ユーザAの現在視聴中の番組コンテンツになる。
【0101】
そこで、受信機4は、当該番組コンテンツ(図8の例では番組コンテンツbbr)の情報を、ユーザAのプレゼンス情報として視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101に送信する。
受信機4は、ユーザAが新たな番組コンテンツの視聴を開始する度に、当該新たな番組コンテンツを現在視聴中の番組コンテンツとして、その情報をプレゼンス情報として視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101に送信する。これにより、視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101において管理されるプレゼンセンス情報は、常に最新の状態の情報に更新される。
なお、この場合の現在視聴中の番組コンテンツを示す形式は、XML等により定義しておくとよい。
【0102】
視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101は、受信機4からの新たな番組コンテンツの情報が受信される度に、その情報を、受信機4のユーザAのプレゼンス情報として、ユーザAをフォローしている全ての他ユーザの端末151−1〜151−nに送信する。
この場合、他ユーザの端末151−1〜151−nが、ソーシャルリモコンとして機能しているならば、ユーザAの最新のプレゼンス情報が通知された時点で、ソーシャルリモコン用GUI画像の更新を行う。
【0103】
次に、図10を参照して、端末5が実行する番組選択処理の詳細について説明する。
図10は、端末5が実行する番組選択処理の流れを説明するフローチャートである。
【0104】
番組選択処理は、端末5が受信機4と連携動作できるようになり、ソーシャルボタンとして機能させる指示操作がユーザによりなされたことを契機として開始される。
【0105】
ステップS21において、他ユーザ情報取得部72は、他ユーザの視聴履歴を、視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101から第1通信部71を介して取得する。
【0106】
ステップS22において、他ユーザ情報取得部72は、他ユーザが現在視聴中の番組コンテンツを示すプレゼンス情報を、視聴者履歴プレゼンス管理サーバ101から第1通信部71を介して取得する。
【0107】
ステップS23において、GUI画像生成部73は、ステップS21の処理で取得された他ユーザの視聴履歴及びステップS22の処理で取得されたプレゼンス情報に基づいて、ソーシャルリモコン用GUI画像のデータを生成する。
【0108】
ステップS24において、表示制御部74は、GUI画像生成部73により生成されたソーシャルリモコン用GUI画像のデータの表示出力により、選択可能な番組コンテンツを提示する。即ち、ソーシャルリモコン用GUI画像には、タッチ操作により選択可能なアイコンであって、他ユーザが現在視聴中の又はこれまでに視聴した番組コンテンツに対応付けられたアイコンが表示されることによって、選択可能な番組コンテンツが表示される。
【0109】
ステップS25において、操作受付部77は、ステップS24の処理で提示された番組の中から、所定の番組コンテンツが選択されたか否かを判別する。具体的には、操作受付部77は、ソーシャルリモコン用GUI画像に含まれるアイコン(シンボル)のうち、何れか1つに対してタッチ操作がなされたか否かを判定することによって、所定の番組コンテンツが選択されたか否かを判定する。
したがって、何れのアイコンにもタッチ操作がなされない場合、ステップS25においてNOであると判定されて、処理はステップS22に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、アイコンのタッチ操作がなされるまでの間、ステップS22乃至ステップS25のループ処理が繰り返し実行される。ループ処理が1回実行される毎に、他ユーザのプレゼンス情報が取得されて、前回までのプレゼンス情報は他ユーザの視聴履歴の1つになるので、ソーシャルリモコン用GUI画像に含まれるアイコンが逐次更新されていく。
その後、所定のアイコンが選択された場合には、ステップS25においてYESであると判定されて、処理はステップS26進む。
【0110】
ステップS26において、第2通信部79は、受信機4による再生対象を、ステップS25において選択された番組コンテンツに切り替える指令を受信機4に対して送信する。この処理が終了すると番組選択処理は終了する。
【0111】
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)再生対象のアクセス先として、現在放送されている番組コンテンツが選択された場合、再生対象の番組コンテンツの取得の経路が、放送局1からの放送波を受信する放送波受信部11に切り替えられる。一方で、再生対象のアクセス先として、過去に放送されていた番組コンテンツが選択された場合、再生対象の番組コンテンツの取得の経路が、サービスサーバ3からネットワークNを介して受信する通信部14に切り替える。
したがって、ユーザは、放送と通信という異なる伝送路から配信される複数のコンテンツを、その伝送路の違いを意識せずに視聴できる。
具体的には例えば、ユーザが、現在視聴中の番組コンテンツ(経路が放送の番組コンテンツ)を視聴中に、当該番組コンテンツのレビューの書き込みをしている最中に、当該番組コンテンツが終了してしまったとする。この場合、終了時点では、当該番組コンテンツは、過去のものとなるので、サービスサーバ3に即座にVODとしてアップされれば、受信機4は、当該番組コンテンツを通信の経路により取得して、そのまま継続して表示することができる。この場合、ユーザは、特にその伝送路の違いを意識せずに、当該番組コンテンツを視聴しながら、レビューの書き込みを最後まで行うことができる。
なお、当該番組コンテンツが、サービスサーバ3にアップされていない場合には、次の(2)の効果を活用すればよい。
【0112】
(2)過去の番組コンテンツが再生対象である場合であって、過去の番組コンテンツがサービスサーバ3からの配信が可能である場合には、アクセス先としてサービスサーバ3が選択される。一方で、過去の番組コンテンツが再生対象である場合であって、過去の番組コンテンツがサービスサーバ3からの配信が不可能である場合には、アクセス先として、番組コンテンツが一時的に保持されている保持部としてのキャッシュメモリ20が選択される。
したがって、ユーザは、過去から現在の番組コンテンツを、切れ目なく、かつ、伝送路の違いを意識することなく視聴できる。
【0113】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0114】
例えば、ソーシャルリモコンとして機能する端末5に対する操作は、上記実施形態ではスマートフォンを想定したため、タッチパネルに対するタッチ操作が採用されていたが、特にこれに限定されない。
例えば、図8に示すようなソーシャルリモコン用GUI画像が表示されているような場合、任意の1のアイコンを選択するためには、選択アイコン(図8の例ではハイライト表示されたアイコン)を上下左右に移動操作させるための十字キーを採用し、決定の指示操作をするためのチャンネルキー等を採用すればよい。
【0115】
例えば、サービスサーバ3からの配信が不可能であることが特定されるとき、即ち、VODによるアップデートが未完のときのアクセス先は、上記実施形態ではキャッシュメモリ20とされたが、特にこれに限られない。
同様に、サービスサーバ3からの配信が可能であることが特定されたとき、即ち、VODによるアップデートが完了したときのアクセス先は、上記実施形態ではキャッシュメモリ20とされたが、特にこれに限定されない。例えば、キャッシュメモリ20に番組コンテンツが記憶されている場合には、受信機4は、サービスサーバ3からの配信が可能であることが特定されたときであっても、キャッシュメモリ20をアクセス先として選択してもよい。
【0116】
また例えば、プレゼンス情報や視聴履歴の取得対象は、上記実施形態では、互いにフォローしているユーザとされていたが、特にこれに限定されない。即ち、プレゼンス情報や視聴履歴の取得対象として、SNSに接続している芸能人等特定の人物を採用してもよいし、ネットワークに接続されている複数のユーザの中からランダムに選択してもよい。
【0117】
また例えば、ソーシャルリモコン用GUI画像に含まれるシンボルは、上述の例では、フォローしている他ユーザが現在視聴中の又は過去に視聴した番組コンテンツに対応するアイコンとされたが、特にこれに限定されない。例えば、他ユーザが視聴した1以上の番組コンテンツのうち、お勧めの番組コンテンツに対応するシンボルを採用してもよい。お勧めの番組コンテンツとは、視聴率が高い番組コンテンツやユーザの性別、年齢、趣味趣向に基づいて視聴率が高い番組コンテンツ等をいう。また、同一時刻に視聴人数が最も多い等、特定要件を満たす番組コンテンツに対応するアイコンが、ソーシャルリモコン用GUI画像に含まれてもよい。
【0118】
また例えば、ソーシャルリモコンの機能(番組切替装置としての機能)は、上記実施形態では端末5が有していたが、特にこれに限定されず、例えば受信機4自身が有していてもよい。この場合、図7の端末5が有する機能的構成を、受信機4が有するようにすればよい。
【0119】
また例えば、現在視聴中の番組コンテンツを含めずに、過去に視聴した番組コンテンツと対応するアイコンのみをソーシャルリモコン用GUI画像に含めるようにしてもよい。逆に、過去に視聴した番組コンテンツと対応するアイコンを含めずに、現在視聴中の番組コンテンツのみをソーシャルリモコン用GUI画像に含めるようにしてもよい。
【0120】
また例えば、現在視聴中の番組コンテンツを含めずに、過去に視聴した番組コンテンツと対応するアイコンのみをソーシャルリモコン用GUI画像に含めるようにしてもよい。逆に、過去に視聴した番組コンテンツと対応するアイコンを含めずに、現在視聴中の番組コンテンツのみをソーシャルリモコン用GUI画像に含めるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 放送局
2 放送用アンテナ
3 サービスサーバ
4 受信機
5 端末
11 放送波受信部
12 第1分離部
13 放送AIT取得部
14 通信部
15 第2分離部
16 通信AIT取得部
17 アプリケーション実行制御部
18 出力制御部
19 出力部
20 キャッシュメモリ
21 メモリ
22 AIT記憶部
51 番組アクセス部
52 経路切替部
53 チャンネル変更部
101 視聴者履歴プレゼンス管理サーバ
151 他ユーザ端末
R リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送波により、放送局から現在放送されている番組コンテンツを受信するとともに、ネットワークを介する通信により、過去に放送された番組コンテンツをサーバから受信する放送通信連携受信端末であって、
前記放送波による番組コンテンツを受信する放送波受信手段と、
前記通信による番組コンテンツを、前記サーバから前記ネットワークを介して受信する通信手段と、
再生対象のアクセス先を、前記放送波受信手段と、前記通信手段に前記ネットワークを介して接続された前記サーバとの中から選択する番組アクセス手段と、
再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、前記番組アクセス手段により選択された前記アクセス先に切り替え、切り替えた前記アクセス先から前記番組コンテンツを取得する経路切替手段と、
前記経路切替手段により取得されて再生された前記番組コンテンツを出力する出力手段と、
を備える放送通信連携受信端末。
【請求項2】
前記放送波には、前記番組コンテンツに対して、前記番組アクセス手段を機能させるアプリケーションを制御するアプリケーション管理情報であって、前記過去の番組コンテンツの前記サーバからの配信可否の特定が可能となる情報を含むアプリケーション管理情報が多重化されており、
前記放送波が前記放送波受信手段に受信された場合、前記番組コンテンツと、前記アプリケーション管理情報とを分離する分離手段と、
前記分離手段により分離された前記番組コンテンツを保持する保持手段と、
をさらに備え、
前記番組アクセス手段は、過去の番組コンテンツが再生対象である場合、前記分離手段により分離された前記アプリケーション管理情報により、当該過去の番組コンテンツの前記サーバからの配信が可能であることが特定されるとき、前記サーバをアクセス先として選択し、当該アプリケーション管理情報により、当該過去の番組コンテンツの前記サーバからの配信が不可能であることが特定されるとき、前記保持手段をさらにアクセス先として選択する、
請求項1に記載の放送通信連携受信端末
【請求項3】
放送波により、放送局から現在放送されている番組コンテンツを受信するとともに、ネットワークを介する通信により、過去に放送された番組コンテンツをサーバから受信する機能を有し、前記放送波による番組コンテンツを受信する放送波受信手段を備える放送通信連携受信端末を制御するコンピュータを、
前記通信による番組コンテンツを、前記サーバから前記ネットワークを介して受信する通信手段、
再生対象のアクセス先を、前記放送波受信手段と、前記通信手段に前記ネットワークを介して接続された前記サーバとの中から選択する番組アクセス手段、
再生対象の番組コンテンツの取得の経路を、前記番組アクセス手段により選択された前記アクセス先に切り替え、切り替えた前記アクセス先から前記番組コンテンツを取得する経路切替手段、
前記経路切替手段により取得されて再生された前記番組コンテンツを出力する出力手段、
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−244481(P2012−244481A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113751(P2011−113751)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】