説明

教育機関向けポイントカードシステム、教育機関向けポイントカード管理サーバ、教育機関向けポイントカード管理プログラム

【課題】教育機関向けポイントカードシステムに関し、効果的に生徒に向上心を向上させることができる教育機関向けポイントカードシステムを提供すること。
【解決手段】教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードから識別情報が読み取られたとき、識別情報に基づいてデータベースを検索し、データベースから累積ポイント及びボーナスポイントを読み出し、累積ポイント及びボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとしてカードリーダライタに供給し、ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、データベースを更新しており、ボーナスポイントをクライアントから所定の範囲内で自由に設定可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は教育機関向けポイントカードシステム、教育機関向けポイント管理方法、教育機関向けポイント管理プログラムに係り、特に、教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、該生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードを管理する教育機関向けポイントカードシステム、教育機関向けポイント管理方法、教育機関向けポイント管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、学習塾などの教育機関では、講義への生徒の出席率を高めるために生徒にポイントカードを発行し、講義に出席することによりポイントを増加させ、累積したポイントによって、各種サービスを提供するポイントカードシステムが導入されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−2159号公報
【特許文献2】特開2005−7819号公報
【特許文献3】特開2005−228212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかるに、従来のこの種のポイントカードシステムでは、全てに一律にポイントを加算する構成であったため、生徒に対して個別のケアが行えなかった。このため、十分に、生徒の向上心を向上させる効果が得られなかった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、講師とのコミュニケーションを充実させ、効果的に生徒の向上心を向上させることができる教育機関向けポイントカードシステム、教育機関向けポイント管理方法、教育機関向けポイント管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、教育機関向けポイントカードシステムであって、教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードと、生徒が登校する校舎に設置されており、ポイントカードに記録された識別情報を読み取り可能であるとともに、券面の表示を書き換え可能とされたリーダライタと、識別情報に対応した累積ポイント及び累積ポイントに加算されるボーナスポイントが記憶されたデータベースと、カードリーダライタでポイントカードから識別情報が読み取られたとき、識別情報に基づいてデータベースを検索し、データベースから累積ポイント及びボーナスポイントを読み出し、累積ポイント及びボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとしてカードリーダライタに供給し、ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、データベースを更新するサーバと、サーバを介してデータベースに記憶されたボーナスポイントを設定可能とされたクライアントとを有し、ボーナスポイントはクライアントから所定の範囲内で自由に設定可能とされていることを特徴とする。
【0007】
また、データベースは、ポイントカードに表示するメッセージが記憶されたメッセージ情報を有し、サーバはカードリーダライタでポイントカードから識別情報が読み取られたとき識別情報に基づいてデータベースを検索し、データベースからメッセージを読み出し、カードリーダライタに供給し、ポイントカードの券面にメッセージを表示させることを特徴とする。
【0008】
さらに、サーバは、データベースに記憶されたメッセージが一定期間変更されない場合は、メッセージを自動的に変更することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、教育機関向けポイントカード管理サーバであって、教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードからの識別情報が供給されたときに、識別情報に対応した累積ポイント及び累積ポイントに加算されるボーナスポイントが記憶されたデータベースを識別情報に基づいて検索し、データベースから累積ポイント及びボーナスポイントを読み出し、累積ポイント及びボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとして、ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、データベースを更新する表示更新手段と、クライアントからの指示によりデータベースのボーナスポイントを所定の範囲内で自由に変更させるボーナスポイント変更手段とを有することを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明は、コンピュータ読み取り可能な教育機関向けポイントカード管理プログラムであり、コンピュータに、教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードからの識別情報が供給されたときに識別情報に対応した累積ポイント及び累積ポイントに加算されるボーナスポイントが記憶されたデータベースを識別情報に基づいて検索し、データベースから累積ポイント及びボーナスポイントを読み出し、累積ポイント及びボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとして、ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、データベースを更新する表示更新手順と、クライアントからの指示によりデータベースのボーナスポイントを所定の範囲内で自由に変更させるボーナスポイント変更手順とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードからの識別情報が供給されたときに、識別情報に対応した累積ポイント及び累積ポイントに加算されるボーナスポイントが記憶されたデータベースを識別情報に基づいて検索し、データベースから累積ポイント及びボーナスポイントを読み出し、累積ポイント及びボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとして、ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、データベースを更新するシステムにおいて、クライアントからの指示によりデータベースのボーナスポイントを所定の範囲内で自由に変更可能とすることにより、講師などの生徒に直接している人物からがんばった生徒に対して直接ボーナスポイントを与えることができるため、生徒の向上心を向上させることができる。
【0012】
また、本発明によれば、カードリーダライタでポイントカードから識別情報が読み取られたとき識別情報に基づいてデータベースを検索し、データベースからメッセージを読み出し、カードリーダライタに供給し、ポイントカードの券面にメッセージを表示させることにより、講師などの生徒に直接している人物から生徒に対して直接メッセージを送ることができ、生徒の向上心を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
〔システム構成〕
図1は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。
【0014】
本実施例の教育機関向け出欠管理システム100は、校舎システム111と本部システム112とがネットワーク113を介して通信可能な構成とされている。
【0015】
〔校舎システム111〕
校舎システム111は、カードリーダライタ121、カードリーダライタ制御用端末122、校舎クライアント123、LAN124、ルータ125を含む構成とされている。
【0016】
カードリーダライタ121は、カードリーダライタ制御端末122にUSBなどのインタフェースにより接続されており、カードリーダライタ制御端末122により制御されて、カード131に記録されたIDを読み取り、カードリーダライタ制御端末122に供給するとともに、カードリーダライタ制御端末122からの指示に基づいてカード131の券面の表示を書き換える。
【0017】
カードリーダライタ制御端末122は、コンピュータシステムから構成されており、LAN124、ルータ125、ネットワーク113を介して本部システム112と通信可能な構成とされている。カードリーダライタ制御端末122は、LAN124、ルータ125、ネットワーク113を介して本部システム112にカード131から読み取られたIDを本部システム112に通知する。また、カードリーダライタ制御端末122は、本部システム112から供給されるポイントデータ及びメッセージデータに基づいてカード131の券面表示を書き換える。
【0018】
校舎クライアント123は、コンピュータシステムから構成されており、LAN124、ルータ125、ネットワーク113を介して本部システム112と通信可能な構成とされている。
【0019】
ルータ125は、LAN124とネットワーク113とを相互に通信可能接続する。
【0020】
〔本部システム112〕
本部システム112は、ルータ141、サーバ142、データベース143、本部クライアント144、LAN145を含む構成とされている。
【0021】
ルータ141は、ネットワーク113とLAN145とを通信可能に接続する。
【0022】
サーバ142は、データベース143を格納し、カードリーダライタ制御用端末122や校舎クライアント123や本部クライアント144からの要求に対応してデータベース143の更新処理を行う。
図2はデータベース143のデータ構成図を示す。
【0023】
データベース143は、主に、マスタデータベース151、本部メッセージデータベース152、校舎メッセージデータベース153、講師メッセージデータベース154から構成されている。
【0024】
マスタデータベース151は、生徒番号161、生徒氏名162、学年163、累積ポイント164、ボーナスポイント情報165、メッセージ情報166、出席状況167を含む構成とされている。
【0025】
生徒番号161は、生徒を識別するために付与された情報であり、例えば、「1001」、「1002」、「1003」・・・などシリアルな番号で構成される。なお、例えば、上位の桁で所属する校舎などを識別できるように設定してもよい。
【0026】
生徒氏名162は、生徒の名前であり、例えば、「台場花子」、「青海太郎」、「東京照子」・・・などの人名から構成されている。
【0027】
学年163は、生徒の学年を識別するための情報であり、例えば、図2では「1001」の「台場花子」、「1002」の「青海太郎」、「1003」の「東京照子」は、小学校6年であることが識別できる。
【0028】
累積ポイント164は、生徒が所持している累積ポイント数を示しており、例えば、「1001」の「台場花子」は、2800ポイント、「1002」の「青海太郎」は、1500ポイント、「1003」の「東京照子」は1300ポイント所持していることがわかる。
【0029】
ボーナスポイント情報165は、ボーナスポイント種別情報165a、ボーナスポイント内容情報165b、ボーナスポイント数165cから構成されている。
【0030】
ボーナスポイント種別情報165aは、更新時に生徒に付与されるボーナスポイントの種別を識別するための情報であり、例えば、成績優秀者に付与される「成績優秀者ポイント」、所定期間、欠席がない者に付与される「皆勤賞ポイント」、講師などの判断によって比較的自由に付与される「プレゼントポイント」などの種別がある。
【0031】
ボーナスポイント内容情報165bは、プレゼントポイントの内容を示す情報であり、ここでは、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」に対して付与された150ポイントの「プレゼントポイント」の内容が「誕生日」を理由として与えられていることがわかる。
【0032】
ポイント数165cは、付与されるボーナスポイント数であり、ここでは、生徒番号「1001」、生徒名「台場花子」に対して「成績優秀者ポイント」として「800」ポイント、生徒番号「1002」、生徒名「青海太郎」に対して「皆勤賞ポイント」として「400」ポイント、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」に対して「プレゼントポイント」として「150」ポイントが設定されていたことがわかる。
【0033】
メッセージ情報166は、本部メッセージ情報166a、校舎メッセージ情報166b、講師メッセージ情報166cから構成されている。
【0034】
本部メッセージ情報166aは、カード131に印刷される本部メッセージを識別するための情報であり、この情報によって図2(B)の本部メッセージデータベース152が参照され、本部メッセージが特定される。本部メッセージは、本部クライアント144から本部スタッフにより入力されるメッセージであり、本部から生徒、または、その保護者への連絡事項的なメッセージである。
【0035】
なお、図2(A)では生徒番号「1001」、生徒名「台場花子」、及び、生徒番号「1002」、生徒名「青海太郎」、並びに、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」の本部メッセージ情報166aは「1」であり、これにより生徒番号「1002」、生徒名「青海太郎」、並びに、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」のカード131の本部メッセージ表示部には、「台場校舎に自習室がオープン。16時〜20時まで利用可能。」であるというメッセージが印字される。
【0036】
校舎メッセージ情報166bは、カード131に印刷される校舎メッセージを識別するための情報であり、この情報によって図2(C)の校舎メッセージデータベース153が参照され、校舎メッセージが特定される。校舎メッセージは、校舎クライアント123から校舎スタッフにより入力されるメッセージであり、各校舎での講義などの情報を生徒、または、その保護者への連絡するメッセージである。
【0037】
なお、図2(A)では生徒番号「1001」、生徒名「台場花子」、及び、生徒番号「1002」、生徒名「青海太郎」、並びに、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」の校舎メッセージ情報166bは「1」であり、これによって、生徒番号「1001」、生徒名「台場花子」、及び、生徒番号「1002」、生徒名「青海太郎」、並びに、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」のカード131の校舎メッセージ表示部には「台場高校受験対策講座が1/3より開講します。」であるというメッセージが印字される。
【0038】
講師メッセージ情報166cは、カード131に印刷される講師メッセージを識別するための情報であり、この情報によって図2(D)の講師メッセージデータベース154が参照され、講師メッセージが特定される。講師メッセージは、校舎クライアント123から講師により入力されるメッセージであり、講師から各生徒、または、その保護者への個別のメッセージである。
【0039】
なお、図2(A)では生徒番号「1001」、生徒名「台場花子」の講師メッセージ情報166cは、「11」であり、これによって、図2(D)に示す講師メッセージデータベース154が参照され、講師メッセージデータベース154の「11」に格納された「もうすぐ受験です。体調管理をしっかりしてください。」というメッセージが読み出され、生徒番号「1001」、生徒名「台場花子」のカード131の講師メッセージ表示部に印字される。また、生徒番号「1002」、生徒名「青海太郎」の講師メッセージ情報166cは、「12」であり、これによって講師メッセージデータベース154が参照され、講師メッセージデータベース154から図2(D)に示す講師メッセージデータベース154の「12」に格納された「よくがんばりました。」というメッセージが読み出され、生徒番号「1002」、生徒名「青海太郎」のカード131の講師メッセージ表示部には「よくがんばりました。」というメッセージが印字される。さらに、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」の講師メッセージ情報166cは、「13」であり、これによって、講師メッセージデータベース154が参照され、講師メッセージデータベース154の「13」に格納された「冬期集中講座が開講中。」というメッセージが読み出され、生徒番号「1003」、生徒名「東京照子」のカード131の講師メッセージ表示部に「冬期集中講座が開講中。」というメッセージが印字される。
【0040】
以上によって、生徒が所有するカード131にメッセージが表示される。
【0041】
出席状況167は、生徒の当日の出席状況を示す情報であり、カード131がカードリーダライタ121に通され、カード131から生徒番号が読み取られ、サーバ142に供給されると、出席を示す「出」に設定され、校舎閉鎖時間、あるいは、午前0時を超えたときに自動的に未出席を示す「未」にリセットされる。
【0042】
〔動作〕
次に、本実施例の教育機関向け出欠管理システム100の動作を説明する。
【0043】
まず、カードリーダライタ制御端末122の動作を説明する。カードリーダライタ制御端末122は、リーダライタ制御プログラムに基づいてカードリーダライタ121を制御して、カード131からID、すなわち、生徒番号を読み取る処理、及び、カード131の券面に累積ポイント、及び、本部メッセージ、校舎メッセージ、講師メッセージを印刷する処理を実行する。
【0044】
図3はリーダライタ制御プログラムの処理フローチャートを示す。
【0045】
カードリーダライタ制御端末122は、ステップS1−1でカードリーダライタ121にカード読み取り命令を発行している。
【0046】
カードリーダライタ制御端末122は、ステップS1−2でカードリーダライタ121からIDが検出されると、カードリーダライタ121にカード131が挿入されたと判断して、ステップS1−3でカード131から読み取られたID及びカード131の券面の表示を更新するカード更新命令を本部システム112に送信する。IDはカード131に磁気的に記録されており、生徒番号がコード化されたものである。
【0047】
カードリーダライタ制御端末122は、ステップS1−4で本部システム112から更新データを受信すると、ステップS1−5で更新データに基づいてカードリーダライタ121を制御して、カード131の券面表示を更新する。
【0048】
カードリーダライタ121はカード券面表示を変更すると、カード131をカードリーダライタ121から排出する。
【0049】
また、カードリーダライタ制御端末122は、ステップS1−4、ステップS1−6で本部システム112から一定時間、更新データが受信できない場合には、本部システム112、あるいは、ネットワーク113に異常があると判断して、ステップS1−7でカードリーダライタ121にエラー通知を行う。カードリーダライタ121は、カードリーダライタ制御端末122からのエラー通知に基づいて音によりエラーを報知する。
【0050】
次にサーバ142の動作を説明する。
【0051】
図4はサーバ142の処理フローチャートを示す。
【0052】
サーバ142は、ステップS2−1で校舎システム111または本部クライアント145から命令を受信すると、ステップS2−2で受信した命令がカード更新命令か否かを判定する。サーバ142は、ステップS2−2で受信した命令がカード更新命令である場合は、ステップS2−3でカード更新処理を実行する。
【0053】
また、サーバ142は、ステップS2−4で校舎システム111または本部クライアント145からの命令がポイント(PT)・メッセージ(MSG)登録処理か否かを判定する。サーバ142は、ステップS2−4で校舎システム111または本部クライアント145からの命令がポイント・メッセージ登録処理の場合には、ステップS2−5でポイント・メッセージ登録処理を実行する。また、サーバ142は、ステップS2−4で校舎システム111からの命令がポイント・メッセージ登録処理以外の場合には、ステップS2−7で命令に応じた処理を実行する。
【0054】
次に、ステップS2−3のカード更新処理について説明する。
【0055】
図5はカード更新処理の処理フローチャートを示す。
【0056】
サーバ142は、ステップS3−1でカード更新命令に付与されたIDをキーにマスタデータベース151を検索する。サーバ142は、ステップS3−2、ステップS3−3でIDが一定時間経過しても検出されなければ、マスタデータベース151に対応するIDが存在しないと判断して、ステップS3−4で校舎システム111のカードリーダライタ端末122にエラー通知を行う。
【0057】
サーバ142は、ステップS3−2で、データベース143上でIDが検出されると、ステップS3−5でデータベース143からIDに対応した生徒番号のデータを読み出す。
【0058】
サーバ142は、ステップS3−3でボーナスポイント情報165のボーナスポイント数165c、及び、予め設定されている出席ポイントを累積ポイント164に加算し、加算結果を累積ポイントとする。
【0059】
次に、サーバ142は、ステップS3−7でポイント数の上限値設定があるか否かを判定する。サーバ142はステップS3−7で上限値設定がある場合には、ステップS3−8でボーナスポイント及び出席ポイントが加算後の累積ポイントが上限値以上か否かを判定する。
【0060】
サーバ142は、ステップS3−8で加算後の累積ポイントが上限値以上の場合には、ステップS3−9で累積ポイントを上限値に設定する。また、サーバ142は、ステップS3−7で上限値設定がない場合、また、ステップS3−8で累積ポイントが上限値に達していない場合には、加算後の累積ポイントをそのまま累積ポイントに設定する。
【0061】
サーバ142は、次にステップS3−10で講師メッセージデータベース154から書込日時を取得し、現在日時と比較し、ステップS3−11で現在日時が書込日時から所定日時経過すると、ステップS3−12で予め設定された不特定の生徒を対象とした複数のメッセージからランダムに一つのメッセージを選択し、講師メッセージとして設定する。これによって、講師メッセージが所定日時以上、同じ状態であることを防げる。なお、当該ステップにおいて、更に、前記講師メッセージが設定されたデータに対応する生徒の担任講師に対して生徒へのフォロー依頼を通知する処理を追加して実行してもよい。
【0062】
サーバ142は、ステップS3−13で累積ポイント及び本部メッセージ、校舎メッセージ、講師メッセージを校舎システム111のカードリーダライタ制御端末122に更新データとして送信するとともに、データベース142の累積ポイント及び講師メッセージを更新する。
【0063】
カードリーダ制御端末122は、本部システム112のサーバ142から上記のようにして送信された累積ポイント及び本部メッセージ、校舎メッセージ、講師メッセージに基づいてカードリーダライタ121のサーマルヘッドを制御して、カード131の券面に累積ポイント及び本部メッセージ、校舎メッセージ、講師メッセージを印刷する。
【0064】
図6はカード131の表示例を示す図である。図6(A)はカードリーダライタ121への挿入前、図6(B)はカードリーダライタ121の挿入後の表示例を示している。
【0065】
累積ポイントは、カードリーダライタ121への挿入前、図6(A)に示すように累積ポイントは200ポイントであったものが、カードリーダライタ121への挿入後、図6(B)に示すように累積ポイント2000ポイントにボーナスポイント800ポイントと出席ポイント10ポイントが加算され、2810ポイントに書き換えられる。
【0066】
また、講師メッセージは、カードリーダライタ121への挿入前、図6(A)に示すように「受験までこの調子でがんばりましょう。」という講師メッセージが講師メッセージデータベース154の「11」に設定された「もうすぐ受験です。体調管理をしっかりして下さい。」に書き換えられる。
【0067】
以上のように生徒が校舎に登校したときに、カードリーダライタ121にカード131を挿入することにより、カード131の累積ポイントが増加するとともに、講師からのメッセージが更新される。これによって生徒は累積ポイントの増加、講師メッセージを楽しみに登校するようになり、これによって生徒の登校率が向上する。生徒が登校することによって、講師が生徒に的確な学習指導を行え、生徒の学習意欲を向上させることができる。
【0068】
次に、ステップS2−5のメッセージ更新処理について説明する。
【0069】
図7はポイント・メッセージ更新処理の処理フローチャートを示す。
【0070】
サーバ142は、校舎クライアント123、あるいは、本部クライアント144からボーナスポイント、あるいは、メッセージ更新要求があると、ステップS4−1でデータベース143からデータを読み出し、ステップS4−2で更新用画面を作成し、ステップS4−3で要求があったクライアントに送信する。
【0071】
校舎クライアント123、あるいは、本部クライアント144では、講師、スタッフによりサーバ142からの更新用画面を用いてボーナスポイント、メッセージの更新が行われる。
【0072】
ボーナスポイント、メッセージの更新方法について説明する。
【0073】
図8は更新用画面の一例を示す図である。
【0074】
更新用画面200は、生徒一覧表示部211、ボーナスポイント設定部212、メッセージ設定部213、操作ボタン214から構成されている。
【0075】
生徒一覧表示部211には、生徒番号欄221、生徒氏名222、ボーナスポイント種別表示欄223、ポイント数表示欄224、内容表示欄225、メッセージ表示欄226が設定されている。例えば、生徒番号欄221、生徒氏名222、ボーナスポイント種別表示欄223、ポイント表示欄224、内容表示欄225、メッセージ226をクリックすることにより、図8に梨地で示されるように変更対象の表示欄が他の表示欄とは異なる表示とされる。例えば、表示色が異なるように変更される。
【0076】
次に、ボーナスポイント設定部212は、種別設定欄231、一覧表示ボタン232、ポイント数設定欄233から構成されている。一覧表示ボタン232をクリックすることにより種別欄231の近傍に種別一覧234が表示される。種別一覧234に表示されたボーナスポイントの種別から所定の種別を選択してクリックすることにより、種別設定欄231にボーナスポイントの種別がセットされる。
【0077】
種別設定欄231にボーナスポイントの種別がセットされることによりセットされた種別に対応したポイント数がポイント数設定欄233に表示される。なお、種別としてプレゼントポイントが選択された場合には、ポイント数設定欄233に所定の範囲内で自由にポイント設定可能とされている。
【0078】
また、メッセージ設定欄213には、メッセージ入力欄241が設けられている。メッセージ入力欄241をクリックすることによりメッセージ入力欄241に所定の文字数の範囲でメッセージが入力可能となる。入力されたメッセージは、後述の終了ボタン251を操作することにより、講師メッセージデータベース154に登録されると共に、対応する講師メッセージ情報がマスタデータベース151の対応する生徒番号のレコードに書き込まれる。
【0079】
操作ボタン214は、終了ボタン251、更新ボタン252、取消ボタン253を有し、更新ボタン252をクリックすることにより、一点鎖線で示すようにポイント種別設定欄231に設定された種別がボーナスポイント種別表示欄223に設定され、ポイント数設定欄233に設定されたポイント数が一点鎖線で示すようにポイント数表示欄224に設定され、メッセージ入力欄241に設定されたメッセージがメッセージ表示欄226に設定される。
【0080】
また、取消ボタン253を操作することによりボーナスポイント種別表示欄223、ポイント数表示欄224、内容表示欄225、メッセージ表示欄226の設定されたデータが取り消される。さらに、終了ボタン251を操作することにより設定処理が終了し、設定されたデータがサーバ142に送信され、データベース143に登録される。
【0081】
また、切換ボタン261を操作することにより、メッセージ表示欄226に表示されるメッセージを本部メッセージ、校舎メッセージ、講師メッセージに切り換えることができる。
【0082】
以上のようにして、ポイント、及び、メッセージを校舎クライアント123及び本部クライアント144を操作することにより、容易に変更することができる。
【0083】
学習塾などで生徒の成績向上や保護者の満足度向上には、生徒がより頻繁に通塾し長時間在室して講師と対話を持つことが重要である。本実施例の教育機関用出欠管理システム100を用いることにより、カード131に印刷されたポイント、メッセージにより生徒を教室により訪れ易くし、また生徒や保護者と講師のコミュニケーションを促進することができる。これによって、生徒の向上心、やる気を向上させることができる。
【0084】
例えば、講師ががんばっている生徒に対してプレゼントポイントを付与したり、メッセージを与えたりすることができる。これにより、講師と生徒とのコミュニケーションをより親密に図ることが可能となる。
【0085】
さらに、カード131の券面に表示されたメッセージよって、生徒と講師との共通の話題ができる。カード131の券面に保護者への連絡事項を印刷すると、生徒はカードを保護者に見せる。保護者は連絡事項を確認すると共に生徒の最近の出席や講師からのメッセージを生徒と一緒に確認でき、保護者に安心感を与えることができる。
【0086】
また、本実施例によれば、塾や講師から生徒へのメッセージは生徒個人別に指定し印刷可能であって、更に同メッセージが一定期間更新されない場合は、強制的に書き換えを行ない、より好ましくは更に、担当講師にフォロー依頼を発行することにより、煩雑な生徒への個人別メッセージの登録がたとえ遅れてもメッセージが変更されるので、生徒のメッセージに対する興味を持続できる。また、本部から講師のフォローを行うことができる。
【0087】
さらに、本実施例によれば、ボーナスポイントを設け、成績優秀者、皆勤賞者などのボーナスポイントを設定することにより、生徒にやる気を起こさせることができる。さらに、ボーナスポイントとして講師の裁量で設定できるプレゼントポイントを設け、共通のポイントに加算することにより、ポイントによって、講師と生徒との間に個人的な関わりが発生し、講師と生徒との共通の話題ができる。これによって、生徒が出席しやすい環境を整えることができる。
【0088】
また、保護者から、本部、あるいは、校舎に対して生徒の登校の問い合わせあった場合に、本部クライアント144、あるいは、校舎クライアント123からデータベース143の対応する生徒の出席状況167を参照することにより登校しているか否かを容易に答えることができる。
【0089】
なお、カード131に表示されるメッセージは、本部メッセージ及び校舎メッセージ並びに講師メッセージのうちいずれか一つを表示するようにしてもよい。これによって、一つのメッセージの文字数を増加させることができ、メッセージ性を高めることができる。
【0090】
また、このとき、本部メッセージ及び校舎メッセージ並びに講師メッセージに重要度を設定し、重要度に応じて表示するメッセージを選択するようにしてもよい。
【0091】
さらに、土曜、日曜、あるいは、時間帯に応じてサービスポイント付加数を増加させるようにしてもよい。これにより、土曜・日曜に学習塾で自習したり、学校の放課後から塾の授業時間までの時間帯を塾で自習して過ごすことを奨励したりすることができるため、生徒の教室での在室時間が増えてコミュニケーションの機会の増加が期待できる。
【0092】
なお、累積ポイントは、テキストの購入や特別講義の受講料、あるいは、景品会社を通して景品に交換する景品交換などによって、生徒、あるいは、保護者に還元される。
なお、累積ポイントの還元の方法としては、キャッシュバック方式あるいは、ポイントバック方式などが考えられる。
【0093】
キャッシュバック方式は、例えば、1000円の商品を100%キャッシュバックする場合、購入1回目で、1000円−1000円割引=0円となり、購入2回目でも1000円−1000円割引=0円となる。
【0094】
一方、ポイントバック方式では、1000円の商品を100%ポイントバックする場合、購入1回目では、1000円−0円割引=1000円(1000円分ポイント還元)となるが、購入2回目では、1000円−1000円ポイント=0円(ポイント還元なし)となる。
【0095】
なお、他に、ポイントの付加方式として、「ご紹介制度」をポイント化することもできる。これにより、例えば、紹介により商品券進呈する場合よりもコスト削減が可能となる。
さらに、「スタンプラリー」をポイント化するようにしてもよい。
【0096】
さらに、カード131のIDがカードリーダライタ121により読み取られ、サーバ142に通知されたときに、サーバ142から保護者の携帯電話に電子メールにより登校時刻通知するようにしてもよい。これにより、保護者に安心感を与えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】データベース143のデータ構成図である。
【図3】リーダライタ制御プログラムの処理フローチャートである。
【図4】サーバ142の処理フローチャートである。
【図5】カード更新処理の処理フローチャートである。
【図6】カード131の表示例を示す図である。
【図7】ポイント・メッセージ更新処理の処理フローチャートである。
【図8】更新用画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
100 教育機関向けポイントカードシステム
111 校舎システム、112 本部システム
113 ネットワーク
121 カードリーダライタ、122 カードリーダライタ制御端末
123 校舎クライアント、124 LAN、125 ルータ
131 カード
141 ルータ、142 サーバ、143 データベース、144 本部クライアント
145 LAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
教育機関向けポイントカードシステムであって、
教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、該生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードと、
生徒が登校する校舎に設置されており、前記ポイントカードに記録された前記識別情報を読み取り可能であるとともに、前記券面の表示を書き換え可能とされたリーダライタと、
前記識別情報に対応した累積ポイント及び前記累積ポイントに加算されるボーナスポイントが記憶されたデータベースと、
前記カードリーダライタで前記ポイントカードから前記識別情報が読み取られたとき、前記識別情報に基づいて前記データベースを検索し、前記データベースから前記累積ポイント及び前記ボーナスポイントを読み出し、前記累積ポイント及び前記ボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとして、前記カードリーダライタに供給し、前記ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、前記データベースを更新するサーバと、
前記サーバを介して前記データベースに記憶された前記ボーナスポイントを設定可能とされたクライアントとを有し、
前記ボーナスポイントは、前記クライアントから所定の範囲内で自由に設定可能とされていることを特徴とする教育機関向けポイントカードシステム。
【請求項2】
前記データベースは、前記ポイントカードに表示するメッセージが記憶されたメッセージ情報を有し、
前記サーバは、前記カードリーダライタで前記ポイントカードから前記識別情報が読み取られたとき、前記識別情報に基づいて前記データベースを検索し、前記データベースから前記メッセージを読み出し、前記カードリーダライタに供給し、前記ポイントカードの券面に前記メッセージを表示させることを特徴とする請求項1記載の教育機関向けポイントカードシステム。
【請求項3】
前記サーバは、前記データベースに記憶された前記メッセージが一定期間変更されない場合は、前記メッセージを自動的に変更することを特徴とする請求項2記載の教育機関向けポイントカードシステム。
【請求項4】
教育機関向けポイントカード管理サーバであって、
教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、該生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードからの前記識別情報が供給されたときに、前記識別情報に対応した累積ポイント及び前記累積ポイントに加算されるボーナスポイントが記憶されたデータベースを前記識別情報に基づいて検索し、前記データベースから前記累積ポイント及び前記ボーナスポイントを読み出し、前記累積ポイント及び前記ボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとして、ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、前記データベースを更新する表示更新手段と、
クライアントからの指示により前記データベースの前記ボーナスポイントを所定の範囲内で自由に変更させるボーナスポイント変更手段とを有することを特徴とする教育機関向けポイントカード管理サーバ。
【請求項5】
前記データベースは、前記ポイントカードに表示するメッセージが記憶されたメッセージ情報を有し、
前記表示更新手段は、前記ポイントカードから前記識別情報が供給されたとき、前記識別情報に基づいて前記データベースを検索し、前記データベースから前記メッセージを読み出し、前記ポイントカードの券面に前記メッセージを表示させることを特徴とする請求項1記載の教育機関向けポイントカード管理サーバ。
【請求項6】
前記データベースに記憶された前記メッセージが一定期間変更されない場合は、前記メッセージを自動的に変更するメッセージ変更手段を有することを特徴とする請求項4記載の教育機関向けポイントカードシステム。
【請求項7】
コンピュータに、
教育機関に属する生徒に発行され、券面に少なくともポイントが表示可能とされており、表示を書き換え可能とされるとともに、該生徒を識別する識別情報が記録されたポイントカードからの前記識別情報が供給されたときに、前記識別情報に対応した累積ポイント及び前記累積ポイントに加算されるボーナスポイントが記憶されたデータベースを前記識別情報に基づいて検索し、前記データベースから前記累積ポイント及び前記ボーナスポイントを読み出し、前記累積ポイント及び前記ボーナスポイント並びに通常ポイントを加算したポイントを累積ポイントとして、ポイントカードの券面の表示を変更させるとともに、前記データベースを更新する表示更新手順と、
クライアントからの指示により前記データベースの前記ボーナスポイントを所定の範囲内で自由に変更させるボーナスポイント変更手順とを実行させるコンピュータ読み取り可能な教育機関向けポイントカード管理プログラム。
【請求項8】
前記データベースは、前記ポイントカードに表示するメッセージが記憶されたメッセージ情報を有し、
前記表示更新手順は、前記ポイントカードから前記識別情報が供給されたとき、前記識別情報に基づいて前記データベースを検索し、前記データベースから前記メッセージを読み出し、前記ポイントカードの券面に前記メッセージを表示させることを特徴とする請求項7記載の教育機関向けポイントカード管理プログラム。
【請求項9】
前記データベースに記憶された前記メッセージが一定期間変更されない場合は、前記メッセージを自動的に変更するメッセージ変更手順を有することを特徴とする請求項7記載の教育機関向けポイントカード管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−293679(P2007−293679A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−122135(P2006−122135)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【出願人】(591106864)富士通エフ・アイ・ピー株式会社 (95)
【Fターム(参考)】