散布機の残留施用剤排出装置
【課題】 ホッパー内の施用剤を繰出ロールの回転によって繰出して、施用剤散布と、このホッパー内の残留施用剤の排出とを行わせる形態では、繰出ロール等の機構を共用化して、構成を簡単化できるが、誤操作のないように注意する必要がある。
【解決手段】 車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール1を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ2と、この繰出ロール1を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ3とを設けた。散布作業時は、散布スイッチ2を操作することによって繰出ロール1を駆動して、ホッパーに収容の施用剤を繰出しながら散布ブームへ送出して走行圃場面等に散布する。散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を別途容器等に取出排出するときは、前記散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。
【解決手段】 車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール1を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ2と、この繰出ロール1を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ3とを設けた。散布作業時は、散布スイッチ2を操作することによって繰出ロール1を駆動して、ホッパーに収容の施用剤を繰出しながら散布ブームへ送出して走行圃場面等に散布する。散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を別途容器等に取出排出するときは、前記散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、施肥機や、薬剤散布機等におけるホッパー内に残留する粉粒施用剤を機外へ取出排出する排出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
散布後のホッパー内に残留した施用剤を、このホッパー下部の回収容器に取出回収する技術(例えば、特許文献1参照)や、ホッパー内の残留施料を送風機によって噴風切替の噴送パイプを介して回収容器に回収する技術(例えば、特許文献2参照)等が知られている。
【特許文献1】特開2001−120025号公報(第2頁、図8)
【特許文献2】特開2000−139114号公報(第4頁、第5頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ホッパー内の施用剤を繰出ロールの回転によって繰出して、施用剤散布と、このホッパー内の残留施用剤の排出とを行わせる形態では、繰出ロール等の機構を共用化して、構成を簡単化できるが、誤操作のないように注意する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール1を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ2と、この繰出ロール1を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ3とを設けたことを特徴とする残留施用剤排出装置の構成とする。
【0005】
従って、散布作業時は、散布スイッチ2を操作することによって繰出ロール1を駆動して、ホッパーに収容の施用剤を繰出しながら散布ブームへ送出して走行圃場面等に散布する。この繰出ロール1は車速に応じて連動されて、車速が高くなれば繰出ロール1の回転も高くなって施用剤繰出量を増して、圃場面等に対する施用剤散布を所望設定の均一に行わせる。散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を別途容器等に取出排出するときは、前記散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。この排出スイッチ3によって前記繰出ロール1を駆動して、ホッパーに残留の施用剤を繰出して取出排出する。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記排出スイッチ3は、繰出ロール1を車速固定値としての設定のもとに駆動し、前記散布スイッチ2のON操作による散布制御中は、この排出スイッチ3のONによる排出制御を牽制することを特徴とする。
【0007】
散布作業は、散布スイッチ2のON操作によって、繰出ロール1を車速に応じた回転速に伝動して、施用剤の繰出、散布作用を行わせる。散布作業後のホッパーに残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることによって、前記車速固定値として、車速に関係なく繰出ロール1を回転して繰出排出させることができる。しかも、この排出スイッチ3による排出制御が前記散布スイッチ2のONによる散布制御中は牽制されて、排出させることができない。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記排出スイッチ3のONによる排出制御中に、散布スイッチ2をONすることにより散布制御可能に設けたことを特徴とする。施用剤散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることにより、繰出ロール1を駆動して、施用剤を取出排出する。このような排出制御中において、ホッパー残留施用剤の散布作業を行うときは、散布スイッチ2をON操作することによって散布制御を行わせることができる。このため、車体を所定の車速に走行させることによって繰出ロール1から繰出される施用剤を散布ブームへ送出して圃場面に散布することができる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記排出スイッチ3のONによる排出制御時に、設定施用量を変更することにより、繰出ロール1の回転数を変更して繰出排出することを特徴とする。散布制御では、繰出ロール1による施用剤の繰出量を設定施用量として予め設定しておけば、この設定施用量のもとに、車速に応じた繰出ロール1の変速制御が行われて、圃場面に均一な散布作業を行う。又、排出スイッチ3による排出制御時に、前記設定施用量を変更すると、繰出ロール1の回転数が変更されて、施用剤の繰出量を変えて排出することできる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明は、繰出ロール1の回転によって繰出す施用剤を散布するときは、散布スイッチ2を操作して行い、残量施用剤を取出容器等へ取出排出するときは、この散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。このため、散布スイッチ2と排出スイッチ3を各別に配置して誤操作を少なくすることができ、的確な操作を行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、排出スイッチ3をON操作することによって、車速固定値のもとに繰出ロール1が回転されて残留施用剤を繰出排出することができ、車速の有無や高低速等に関係なく的確な排出制御を行わせることができる。又、この排出制御は、前記散布スイチ2のON操作による散布制御中は牽制されるため、散布作業中に誤操作で施用剤を排出することがなくなる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、ホッパー内に供給する施用剤を一部取出排出したり、施用剤を入替えて散布作業する等の場合に、排出制御から散布制御への切替、移行を簡単、迅速に行うことができ、操作簡単にして作業性を高めることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、繰出ロール1の回転数を変えることによって施用剤の繰出量を変更し、散布制御と排出制御とに各々適応させることができ、繰出ロール、及び施用量設定機構を共用化して、構成、操作を簡潔化、容易化して、排出作業時の状況に応じた繰出量の調節を行うことができ、作業性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図例に基づいて、前輪10、後輪11を配置して車体前部のボンネット13内エンジン(図示せず)によって駆動し、このボンネット13後側のステアリングハンドル14で操向する四輪駆動走行形態のトラクタ車体を構成し、この車体の運転席15の後側に、施用剤を収容する左右一対のホッパー2と、この下側にあってホッパー2内の収容施用剤をモータM駆動で繰出す繰出ロール1、この繰出された施用剤を受けて搬送案内する噴送筒5、この噴送筒5へ送風する送風機4、及び、この噴送筒5から噴送される施用剤を受けて噴送しながら先端の噴出ノズル16から噴出して散布させる左右の散布ブーム6、6等を配置する。
【0015】
この左右の散布ブーム6は、基端部を車体後端部のループ状に形成のホルダガード9の横端部に揺動可能に設けた揺動アーム17に支持させて、この揺動アーム17と散布ブーム6との間を伸縮シリンダ18によって連結し、このシリンダ18の伸縮により散布ブーム6を左右両側へ張出す散布姿勢Aと、車体の左右両側部に沿う収納姿勢Bとに切替回動する形態とする。この各噴送筒5の端部と散布ブーム6の基端部との間を可撓自在の蛇腹ホース8で各々連結した状態で、各散布ブーム6を散布姿勢Aと収納姿勢Bに切替えることができる。
【0016】
ホッパー2内の残留した施用剤を排出回収する施用剤排出装置は、車体の前後端部に施用剤を収容して繰出す施用ホッパー2、及び繰出ロール1を設けると共に、この繰出ロール1から繰出される施用剤を送風搬送する送風機4、及び噴送筒5を設けて、左右両側へ張出す散布ブーム6へ噴送して散布する施用剤散布機において、前記繰出ロール1及び送風機4の前側に、前記ホッパー2内に残留した施用剤を回収する回収容器7を設置して前記噴送筒5連結可能に設け、前記ホッパー2内の残留施用剤を回収する施用剤排出装置とする。
【0017】
施用剤を散布するときは、左右の散布ブーム6を外方へ張出させて施用剤をホッパー2に供給収容させて、車体を走行させながら、繰出ロール1の駆動によってこのホッパー2内の施用剤を噴風筒5へ繰出すと、送風機4の駆動によって噴風筒5を流す噴風によって蛇腹筒8、及び散布ブーム6へ搬送して、噴出散布する。又、作業後のホッパー2の残留施用剤を排出回収するときは、前記車体の前端部、又は後端部に配置の送風機4、及び繰出ロール1の前側に回収容器7を搭載して、この回収容器7に噴送筒5を連通させて、これら繰出ロール1や送風機4等を駆動して、ホッパー2の残留施用剤を繰出して噴送し、回収容器7へ回収する。
【0018】
又、前記噴送筒5と散布ブーム6との間を連結する蛇腹ホース8を、回収容器7へ着替連結可能に設ける。前記のように施用剤を散布作業時は蛇腹ホース8を散布ブーム6へ連結する。又、これを回収作業するには、蛇腹ホース8を散布ブーム6との連結から外して回収容器7へのぞませる。
【0019】
更には、前記回収容器7の前側に、この回収容器7を保持可能のホルダガード9を設ける。前記ホッパー2内の残留施用剤を回収するときは、回収容器7をホルダガード9の内側に保持させて、この回収容器7に前記噴送筒5をのぞませて、繰出装置3によって繰出された残留施用剤を送風機4の送風力によって噴送回収する。
【0020】
前記車体は、運転席15の一側にコントロールパネル19を設けて、施用剤の散布操作を行うことができる。20は、ステップ、21はフロアである。前記ホルダガード9は、車体の後端部に対してリヤフレーム22を介して連結して、下側部にはキャスター23を有して接地可能に設けている。このホルダガード9の左右幅の中央部に取付ける回収容器7は、リング形態の袋ホルダ24を上下回動可能に取付け、前側へ回動して水平状に突出させると、この袋ホルダ24に吊下げる袋25口部を開口する。又、この袋ホルダ24を下方に回動して収納状態とすることができる。
【0021】
前記蛇腹ホース8は、基部を前記噴送筒5の先端部に連結し、先端部を前記散布ブーム6に連結したり、この袋25口部にのぞませることができる。この噴送筒5は、送風機4と共に、繰出ロール1の後側に配置されるが、送風機4から中央前方へ吹出される噴風を、左右両側の繰出ロール1の下方を後方へわたって送風案内するように形成している。この左右の噴送筒5の後端部にはセンタノズル26を設けて、車体1の走行跡域に施用剤を散布するように構成している。又、前記噴送筒5の後端部のセンタノズル26と蛇腹ホース8との間には、補助ダクト27を連結して、ホッパー2に残留する施用剤を回収するときは、このセンタノズル26から排出される施用剤をもこの補助ダクト27を介して回収し易くするものである。
【0022】
施用剤を散布するときは、左右の散布ブーム6を横方向へ張出して、蛇腹ホース8をこの散布ブーム6に連結した状態で、各繰出ロール1、及び送風機4等を駆動して車体を前進走行しながら散布作業する。作業後ホッパー2内の残留施用剤の回収を行うときは、ホルダガード9に回収容器7を取付けて、前記左右の散布ブーム6から取外した蛇腹ホース8の先端部をこの回収容器7にのぞませ、散布作業時と同様に、繰出ロール1、及び送風機4を駆動して、残留施用剤を回収容器へ排出収容させる。
【0023】
このような蛇腹ホース8の散布ブーム6と回収容器7への付け替えや、この回収容器7の交換等を、車体後端中央部において行うため、操作を迅速、容易に行うことができる。
前記コントロールパネル19には、左、右の散布ブーム6を散布姿勢と収納姿勢とに切替える切替レバー28を設け、送風機4を駆動するファンスイッチ29や、繰出ロール1を駆動する散布スイッチ30及び、排出スイッチ3等を配置する。又、この中央部には、施用剤の散布量や、比重、流量や、風量等を設定表示する表示窓31や、設定スイッチ32等を配置する。
【0024】
又、繰出ロール1における繰出流量を調節する流量調節ダイヤル33、噴送筒5における送風量を調節する風量調節ダイヤル34、左右各散布ブーム6のシリンダ18による左右開閉作動や、上下散布角度等を調節するブームスイッチ35、36等を配置している。前記各噴送筒5には、送風機4による送風量を調節する風量調節弁37と、この噴送筒5における風速を検出する風速センサ38を設ける。又、この風量調節弁37の調節量を検出してフィードバッグ制御するポテンショメータ39を設けている。
【0025】
この操作装置は、繰出ロール1の回転により車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、前記繰出ロール1を駆動する散布スイッチ30をONすることにより、一定時間の経過後に、ブザー41をONして散布走行を促す構成としている。散布スイッチ30をONすると、散布幅や、設定施用量、施用剤の比重判定等によって、最低車速が設定され、繰出ロール1の初期回転数を判定して計算し、この繰出ロール1を回転出力して繰出する。このようにして、繰出ロール1が回転してから施用剤が噴口から散布されるまでの一定時間を運転者に知らせて、適切なタイミングで走行開始させることができる。走行を開始するとブザー41を停止する。一定時間経過しても走行が検出できないときは、モータM回転出力をOFFにする。
【0026】
前記コントローラ40の入力側には、車体の走行車速を検出する車速センサ42や、繰出ロール1を回転する繰出用モータMの回転を検出するモータ回転センサ43、肥料ホッパー2内の残留肥料量を検出する残量センサ44、前記左、右の散布ブーム6L、6Rの張出、収納姿勢A、Bを切替えるブーム開閉スイッチ35、これら左、右の散布ブーム6L、6Rの姿勢A、B位置を検出するブームセンサ、左、右いずれか片側の散布ブーム6を散布姿勢Aに張出させて、この片側の散布ブーム6側の繰出ロール1を駆動して肥料を繰出して噴送しながら散布させる片側散布切替スイッチ36、送風機4を駆動するファンスイッチ29、前記繰出用モータMを駆動して散布作用を行わせる散布スイッチ30、及び排出スイッチ3、肥料の施肥量や、比重等を設定する設定スイッチ32等を配置する。
【0027】
又、コントローラ40の出力側には、前記左右の繰出ロール1を回転する繰出用モータMや、前記送風機4伝動用の電磁クラッチ45、前記繰出用モータ16の回転方向を切替えるモータM回転方向切替出力46、前記左、右散布ブーム6の開閉出力47L、47R、肥料の残量を検出する残量ランプ48、ブザー41、及びモニタ表示器31等を設ける。又、コントローラ40にはメモリ49や、不揮発メモリ50等を有する。
【0028】
ここにおいて、前記残留施用剤排出装置は、車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール1を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ2と、この繰出ロール1を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ3とを設ける。散布作業時は、散布スイッチ2を操作することによって繰出ロール1を駆動して、ホッパーに収容の施用剤を繰出しながら散布ブームへ送出して走行圃場面等に散布する。この繰出ロール1は車速に応じて連動されて、車速が高くなれば繰出ロール1の回転も高くなって施用剤繰出量を増して、圃場面等に対する施用剤散布を所望設定量に均一に散布する。散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を別途容器等に取出排出するときは、前記散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。この排出スイッチ3によって前記繰出ロール1を駆動して、ホッパーに残留の施用剤を繰出して別途取出容器等に取出排出する。
【0029】
又、前記排出スイッチ3は、繰出ロール1を車速固定値として設定のもとに駆動し、前記散布スイッチ2のON操作による散布制御中は、この排出スイッチ3のONによる排出制御を牽制するように構成する。散布作業は、散布スイッチ2のON操作によって、繰出ロール1を車速に応じた回転速に伝動して、施用剤の繰出、散布作用を行わせる。散布作業後のホッパーに残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることによって、前記車速固定値として、車速に関係なく繰出ロール1を回転して繰出排出させることができる。しかも、この排出スイッチ3による排出制御が前記散布スイッチ2のONによる散布制御中は牽制されて、排出させることができない。
【0030】
又、前記排出スイッチ3のONによる排出制御中に、散布スイッチ2をONすることにより散布制御可能に設ける。施用剤散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることにより、繰出ロール1を駆動して、施用剤を取出排出する。このような排出制御中において、ホッパー残留施用剤の散布作業を行うときは、散布スイッチ2をON操作することによって散布制御を行わせることができる。このため、車体を所定の車速に走行させることによって繰出ロール1から繰出される施用剤を散布ブームへ送出して圃場面に散布することができる。
【0031】
更には、前記排出スイッチ3のONによる排出制御時に、設定施用量を変更することにより、繰出ロール1の回転数を変更して繰出排出するように構成する。散布制御では、繰出ロール1による施用剤の繰出量を設定施用量として予め設定しておけば、この設定施用量のもとに、車速に応じた繰出ロール1の変速制御行われて、圃場面に均一な散布作業を行う。又、排出スイッチ3による排出制御時に、前記設定施用量を変更すると、繰出ロール1の回転数が変更されて、施用剤の繰出量を変えて排出することできる。
【0032】
前記ホッパー2の残留施用剤を取出排出するための回収容器7に切替連通する蛇腹ホース8に代えて、噴送筒5を分岐して回収容器7に常時連通する排出シュータを設け、この分岐部に、切替弁を設ける形態として、排出スイッチ3をONすることによってこの切替弁を連動切替して、繰出ロール1によって繰出される残留施用剤を回収容器7へ取出排出するように構成することもできる。
【0033】
又、このような排出スイッチ3は、前記コントロールパネル19に代えて、車体後部の回収容器7の設置位置近く等、機外から操作し易い位置に配置することも可能である。
前記排出スイッチ3は、ロックなしのモメンタリー形態として、スイッチONで繰出ロール1を駆動し、再びスイッチONで繰出ロール1を駆動停止とする形態である。一回押し操作する毎にON、OFFを繰返すため、排出終了時のスイッチの切り忘れにより次回の散布時に排出モードによる散布になることを防止することができる(図5のフローステップS1)。排出スイッチ3のONにより排出モードに入り繰出モータMの回転出力をONし、この排出モード中の排出スイッチONにより繰出モータMの回転出力をOFFして排出モードを終了する。
【0034】
前記のように、散布装置は、車速に連動して施用剤を繰出ロール1を繰出しながら散布するが、排出スイッチ3がONのときは、車速パルスの有無に拘らず車速固定値でロール回転数を演算して繰出ロール1を駆動するとき、この排出スイッチ3をONによる排出モード中は、散布スイッチ30入力を受付けて通常の散布モードに移行するように構成している(図5のS2)。このように排出中に散布スイッチ30のONにより散布モードに移行させることにより(図5のS3)、誤操作を運転者に知らせることができる。又、散布スイッチ30の入力を受付けない場合は、スイッチ30が自己保持形態(オルタネイト)の場合は排出モード終了時にそのまま散布モードに移ってしまうので、これを防止することができる。
【0035】
前記のように排出スイッチ3がONのときは、車速パルスの有無に拘らず車速固定値でロール回転数を演算して繰出ロール1を駆動するとき、散布スイッチ30ONによる通常の散布時には、排出スイッチ3の入力を受付けない構成としている(図6のS6)。この排出スイッチ3がONされたときは、散布スイッチ30がONされているかどうかの判定を行い、この散布スイッチ30がONの場合は、排出処理を行わないように牽制する。
【0036】
前記排出スイッチ3のONによって、車速固定値のもとに繰出ロール1を駆動して、ホッパー2に残留の施用剤を繰出排出するが、設定スイッチ32により設定施用量を変更する(図7のS7)ことによって、ロール回転数を演算して繰出ロール1の回転数を変更して、繰出量を変更する。排出作業時の状況に応じて繰出ロール1による繰出量を調節することができ、作業性を向上することができる。
【0037】
前記排出スイッチ3ONによる残留施用剤の排出制御において、前記ファンスイッチ29がOFFで送風機4が回転していない時は、この排出スイッチ3の入力を受付けない構成とする(図8のS8)。排出スイッチ3ON時にファンスイッチ29がONか、OFFかの判定を行い、OFFの場合は排出モードへの移行はしない。排出スイッチ3のON操作を、ファンスイッチ29がONのときだけ受付けることにより、このファンスイッチ29の入れ忘れによる排出施用剤の詰りを防止する。
【0038】
前記排出スイッチONによる排出モードにおいて、片側散布の左、右片側散布スイッチ36L、36Rを読込み、このスイッチ36L、36RがONになっている場合は繰出ロール1のモータM回転出力をONする(図9のS9)。このように片側散布スイッチ36L、36RのON、OFFによって該当する繰出ロール1の駆動、及び停止を行うことにより、排出作業時の状況に応じて片側のロールを停止することができ、作業性を向上することができる。
【0039】
前記排出スイッチ3を設けない制御形態において、散布スイッチ30がONになったとき、繰出モータMの回転出力をONし、一定時間経過するとブザー41を間歇的にONする(図11のS11)。このブザー41のON中に散布スイッチ30がOFFからONに変化すると排出モード(図11のS12)と判断して車速パルス検出を行わないで(排出制御は走行停止時に行うことが多い。)車速固定値でロール1回転数を計算して繰出モータMの回転出力を継続する。排出スイッチ30を設けることなく一連の動作流れの中で排出操作を行って、簡単な制御処理を行うことができる。
【0040】
前記散布スイッチ30がONとなることによって散布制御を開始し、一定時間経過後にブザー41をONするとき、このブザー41のON作動中に散布スイッチ30がOFFからONへ変化すると、排出モードとして車速固定値でロール回転数を計算して、繰出ロール1を駆動する。
【0041】
図12において、左右の繰出ロール1L,1Rを個別にモータ50L,50Rに連動させるよう構成すると共に、繰出ロール1L及び繰出ロール1Rをロール軸51L,51Rに一体の第1繰出ロール1La,1Ra、ワンウェイクラッチを介して正転側のみ該軸51L,51Rと連動する第2繰出ロール1Lb,1Rbを設けてなる。また、軸方向長さの短い第3繰出ロール1Lc,1Rcを直列に設けてホッパー2L,2R内で仕切られた狭い空間2Ls,2Rsに投入した主として除草剤などの少量施用時に用いる。そしてモータ50L,50Rを夫々個別に正逆転可能に設けることにより、あるいは施用剤の投入箇所を異ならせることにより、モータ50L,50Rを正転するときは第1、第2繰出ロール、から多量の繰出量を確保でき、逆転するときは第1繰出ロールのみの少量繰出状態を得られる。また施用剤の流れをホッパー内で適切になしえる。なお、第3繰出ロール1Lc,1Rcは軸51L,51Rに一体に設けてなり、投入ホッパーへの投入状況に応じて第1、及び第2繰出ロール1La,1Ra,1Lb,1Rbからの繰出とするか、第3繰出ロール1Lc,1Rcからの繰出とするかを選択できる。
【0042】
従って、モータ正転状態、逆転状態とホッパーへの投入箇所の選択によって3種類の繰出状況が得られ、これをロール種類という。
図13以下はこのように各別に繰出ロール1L、1Rを駆動する場合の改良例を示す。図13は、左右の施用ホッパー2L,2Rからの施用剤を各別に駆動モータ50L,50Rによって左右の繰出ロール1L,1Rを連動する構成について示すものである。図13においては、施用剤繰出量の累計値計算において、左右の繰出ロール1L,1Rが1回転するごとに左繰出量及び右繰出量を計算し、両者を加算する構成としている。こうして繰出量算出の精度を向上できる。
【0043】
図14は、施用剤の散布開始時、初期のロール設定において、設定施肥量、比重等の条件と基準車速でロール回転数を計算し、その値と制御範囲の比較でロール種類を設定するよう構成するもので、散布開始時に設定施用量にあった適切なロールで作業開始することが可能となり、施用中にロールの切り替え(前記モータの正逆転設定)を行わなくて良い。
【0044】
図15は、モータ50L,50R設定回転数判定により繰出ロール1La,1Lb、又は繰出ロール1Ra,1Rbの種類判定を行うとき、設定回転数が制御範囲を超えた状態が一定時間以上継続したときには、左右同時の両方の繰出ロール1La,1Lb、又は繰出ロール1Ra,1Rbの種類の変更を行う構成としたものである。従来設定回転数を設定施肥量と車速に応じて算出するため、設定施用量の間違いや誤操作による車速パルス変動をきたすとロール種類が変化して、不必要な施用停止区間が発生することがあるが、上記のように構成すると、設定回転数が変化して安定を判定したときにロール種類を変更することができ、上記の欠点を解消できる。
【0045】
図16は、左右のロールを個別でモータ駆動して回転数制御を行うとき、片方のモータの回転検出ができないときに異常報知し、もう一方のモータ出力も停止させ、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別して表示するとき、異常表示の前にもう一方のモータの回転検出を行い、両方が異常の場合は異常内容の表示を個別の異常と区別して表示する構成とする。これによって、異常内容を左右のモータで区別し、かつ両方のモータ異常も区別して表示でき、異常時のメンテナンスがしやすくなる。
【0046】
図17は、片方のモータの回転検出ができない場合は異常報知し、もう一方のモータ出力も停止させるとき、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別表示する。これによって、異常内容を左右のモータで区別表示でき、メンテナンスを容易化する。
【0047】
図18は、片方のモータの回転検出ができなくなったとき、及び設定値に対して一定値以上はなれている場合は、異常報知し、もう一方のモータ出力も停止させるとき、片側散布スイッチがオフになっている側のモータについては異常検出及び判定を行わない構成とする。このためスイッチのオフで異常検知を中止することで、片側スイッチがオフになったときに回転数が低下するとき、異常検知しないようにすることができる。
【0048】
図19は、片方のモータの回転数が設定値に対して一定値以上はなれている場合、もう一方のモータ出力も停止させ、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別して表示するとき、異常表示の前にもう一方のモータの回転検出を行い、両方が異常の場合は異常内容の表示を個別の異常と区別表示する。これによって、異常内容を左右のモータで区別し、かつ両方のモータ異常も区別して表示でき、異常発生時のメンテナンスがし易くなる。
【0049】
図20は、片方のモータの回転数が設定値に対して一定値以上はなれている場合、もう一方のモータ出力も停止させるとき、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別表示する。これによって、異常内容を左右のモータで区別して表示することにより、異常発生時のメンテナンスが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】散布機の平面図。
【図2】その繰出ロール図の(イ)平面図と、(ロ)側面図、(ハ)斜視図。
【図3】コントロールパネル部の平面図。
【図4】散布ブームを散布姿勢に張出した状態の平面図。
【図5】ホッパー内の残量施用剤を取出排出する制御ブロック図と、そのフローチャート。
【図6】その一部排出制御部のフローチャート。
【図7】その一部排出制御部のフローチャート。
【図8】その一部排出制御部のフローチャート。
【図9】その一部排出制御部のフローチャート。
【図10】その一部排出制御部のフローチャート。
【図11】その一部排出制御部のフローチャート。
【図12】ホッパー及び繰出部平面図。
【図13】フローチャート。
【図14】フローチャート。
【図15】フローチャート。
【図16】フローチャート。
【図17】フローチャート。
【図18】フローチャート。
【図19】フローチャート。
【図20】フローチャート。
【符号の説明】
【0051】
1 繰出ロール
2 ホッパー
3 排出スイッチ
30 散布スイッチ
【技術分野】
【0001】
この発明は、施肥機や、薬剤散布機等におけるホッパー内に残留する粉粒施用剤を機外へ取出排出する排出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
散布後のホッパー内に残留した施用剤を、このホッパー下部の回収容器に取出回収する技術(例えば、特許文献1参照)や、ホッパー内の残留施料を送風機によって噴風切替の噴送パイプを介して回収容器に回収する技術(例えば、特許文献2参照)等が知られている。
【特許文献1】特開2001−120025号公報(第2頁、図8)
【特許文献2】特開2000−139114号公報(第4頁、第5頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ホッパー内の施用剤を繰出ロールの回転によって繰出して、施用剤散布と、このホッパー内の残留施用剤の排出とを行わせる形態では、繰出ロール等の機構を共用化して、構成を簡単化できるが、誤操作のないように注意する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に記載の発明は、車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール1を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ2と、この繰出ロール1を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ3とを設けたことを特徴とする残留施用剤排出装置の構成とする。
【0005】
従って、散布作業時は、散布スイッチ2を操作することによって繰出ロール1を駆動して、ホッパーに収容の施用剤を繰出しながら散布ブームへ送出して走行圃場面等に散布する。この繰出ロール1は車速に応じて連動されて、車速が高くなれば繰出ロール1の回転も高くなって施用剤繰出量を増して、圃場面等に対する施用剤散布を所望設定の均一に行わせる。散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を別途容器等に取出排出するときは、前記散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。この排出スイッチ3によって前記繰出ロール1を駆動して、ホッパーに残留の施用剤を繰出して取出排出する。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記排出スイッチ3は、繰出ロール1を車速固定値としての設定のもとに駆動し、前記散布スイッチ2のON操作による散布制御中は、この排出スイッチ3のONによる排出制御を牽制することを特徴とする。
【0007】
散布作業は、散布スイッチ2のON操作によって、繰出ロール1を車速に応じた回転速に伝動して、施用剤の繰出、散布作用を行わせる。散布作業後のホッパーに残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることによって、前記車速固定値として、車速に関係なく繰出ロール1を回転して繰出排出させることができる。しかも、この排出スイッチ3による排出制御が前記散布スイッチ2のONによる散布制御中は牽制されて、排出させることができない。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記排出スイッチ3のONによる排出制御中に、散布スイッチ2をONすることにより散布制御可能に設けたことを特徴とする。施用剤散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることにより、繰出ロール1を駆動して、施用剤を取出排出する。このような排出制御中において、ホッパー残留施用剤の散布作業を行うときは、散布スイッチ2をON操作することによって散布制御を行わせることができる。このため、車体を所定の車速に走行させることによって繰出ロール1から繰出される施用剤を散布ブームへ送出して圃場面に散布することができる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記排出スイッチ3のONによる排出制御時に、設定施用量を変更することにより、繰出ロール1の回転数を変更して繰出排出することを特徴とする。散布制御では、繰出ロール1による施用剤の繰出量を設定施用量として予め設定しておけば、この設定施用量のもとに、車速に応じた繰出ロール1の変速制御が行われて、圃場面に均一な散布作業を行う。又、排出スイッチ3による排出制御時に、前記設定施用量を変更すると、繰出ロール1の回転数が変更されて、施用剤の繰出量を変えて排出することできる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明は、繰出ロール1の回転によって繰出す施用剤を散布するときは、散布スイッチ2を操作して行い、残量施用剤を取出容器等へ取出排出するときは、この散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。このため、散布スイッチ2と排出スイッチ3を各別に配置して誤操作を少なくすることができ、的確な操作を行うことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、排出スイッチ3をON操作することによって、車速固定値のもとに繰出ロール1が回転されて残留施用剤を繰出排出することができ、車速の有無や高低速等に関係なく的確な排出制御を行わせることができる。又、この排出制御は、前記散布スイチ2のON操作による散布制御中は牽制されるため、散布作業中に誤操作で施用剤を排出することがなくなる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、ホッパー内に供給する施用剤を一部取出排出したり、施用剤を入替えて散布作業する等の場合に、排出制御から散布制御への切替、移行を簡単、迅速に行うことができ、操作簡単にして作業性を高めることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、繰出ロール1の回転数を変えることによって施用剤の繰出量を変更し、散布制御と排出制御とに各々適応させることができ、繰出ロール、及び施用量設定機構を共用化して、構成、操作を簡潔化、容易化して、排出作業時の状況に応じた繰出量の調節を行うことができ、作業性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図例に基づいて、前輪10、後輪11を配置して車体前部のボンネット13内エンジン(図示せず)によって駆動し、このボンネット13後側のステアリングハンドル14で操向する四輪駆動走行形態のトラクタ車体を構成し、この車体の運転席15の後側に、施用剤を収容する左右一対のホッパー2と、この下側にあってホッパー2内の収容施用剤をモータM駆動で繰出す繰出ロール1、この繰出された施用剤を受けて搬送案内する噴送筒5、この噴送筒5へ送風する送風機4、及び、この噴送筒5から噴送される施用剤を受けて噴送しながら先端の噴出ノズル16から噴出して散布させる左右の散布ブーム6、6等を配置する。
【0015】
この左右の散布ブーム6は、基端部を車体後端部のループ状に形成のホルダガード9の横端部に揺動可能に設けた揺動アーム17に支持させて、この揺動アーム17と散布ブーム6との間を伸縮シリンダ18によって連結し、このシリンダ18の伸縮により散布ブーム6を左右両側へ張出す散布姿勢Aと、車体の左右両側部に沿う収納姿勢Bとに切替回動する形態とする。この各噴送筒5の端部と散布ブーム6の基端部との間を可撓自在の蛇腹ホース8で各々連結した状態で、各散布ブーム6を散布姿勢Aと収納姿勢Bに切替えることができる。
【0016】
ホッパー2内の残留した施用剤を排出回収する施用剤排出装置は、車体の前後端部に施用剤を収容して繰出す施用ホッパー2、及び繰出ロール1を設けると共に、この繰出ロール1から繰出される施用剤を送風搬送する送風機4、及び噴送筒5を設けて、左右両側へ張出す散布ブーム6へ噴送して散布する施用剤散布機において、前記繰出ロール1及び送風機4の前側に、前記ホッパー2内に残留した施用剤を回収する回収容器7を設置して前記噴送筒5連結可能に設け、前記ホッパー2内の残留施用剤を回収する施用剤排出装置とする。
【0017】
施用剤を散布するときは、左右の散布ブーム6を外方へ張出させて施用剤をホッパー2に供給収容させて、車体を走行させながら、繰出ロール1の駆動によってこのホッパー2内の施用剤を噴風筒5へ繰出すと、送風機4の駆動によって噴風筒5を流す噴風によって蛇腹筒8、及び散布ブーム6へ搬送して、噴出散布する。又、作業後のホッパー2の残留施用剤を排出回収するときは、前記車体の前端部、又は後端部に配置の送風機4、及び繰出ロール1の前側に回収容器7を搭載して、この回収容器7に噴送筒5を連通させて、これら繰出ロール1や送風機4等を駆動して、ホッパー2の残留施用剤を繰出して噴送し、回収容器7へ回収する。
【0018】
又、前記噴送筒5と散布ブーム6との間を連結する蛇腹ホース8を、回収容器7へ着替連結可能に設ける。前記のように施用剤を散布作業時は蛇腹ホース8を散布ブーム6へ連結する。又、これを回収作業するには、蛇腹ホース8を散布ブーム6との連結から外して回収容器7へのぞませる。
【0019】
更には、前記回収容器7の前側に、この回収容器7を保持可能のホルダガード9を設ける。前記ホッパー2内の残留施用剤を回収するときは、回収容器7をホルダガード9の内側に保持させて、この回収容器7に前記噴送筒5をのぞませて、繰出装置3によって繰出された残留施用剤を送風機4の送風力によって噴送回収する。
【0020】
前記車体は、運転席15の一側にコントロールパネル19を設けて、施用剤の散布操作を行うことができる。20は、ステップ、21はフロアである。前記ホルダガード9は、車体の後端部に対してリヤフレーム22を介して連結して、下側部にはキャスター23を有して接地可能に設けている。このホルダガード9の左右幅の中央部に取付ける回収容器7は、リング形態の袋ホルダ24を上下回動可能に取付け、前側へ回動して水平状に突出させると、この袋ホルダ24に吊下げる袋25口部を開口する。又、この袋ホルダ24を下方に回動して収納状態とすることができる。
【0021】
前記蛇腹ホース8は、基部を前記噴送筒5の先端部に連結し、先端部を前記散布ブーム6に連結したり、この袋25口部にのぞませることができる。この噴送筒5は、送風機4と共に、繰出ロール1の後側に配置されるが、送風機4から中央前方へ吹出される噴風を、左右両側の繰出ロール1の下方を後方へわたって送風案内するように形成している。この左右の噴送筒5の後端部にはセンタノズル26を設けて、車体1の走行跡域に施用剤を散布するように構成している。又、前記噴送筒5の後端部のセンタノズル26と蛇腹ホース8との間には、補助ダクト27を連結して、ホッパー2に残留する施用剤を回収するときは、このセンタノズル26から排出される施用剤をもこの補助ダクト27を介して回収し易くするものである。
【0022】
施用剤を散布するときは、左右の散布ブーム6を横方向へ張出して、蛇腹ホース8をこの散布ブーム6に連結した状態で、各繰出ロール1、及び送風機4等を駆動して車体を前進走行しながら散布作業する。作業後ホッパー2内の残留施用剤の回収を行うときは、ホルダガード9に回収容器7を取付けて、前記左右の散布ブーム6から取外した蛇腹ホース8の先端部をこの回収容器7にのぞませ、散布作業時と同様に、繰出ロール1、及び送風機4を駆動して、残留施用剤を回収容器へ排出収容させる。
【0023】
このような蛇腹ホース8の散布ブーム6と回収容器7への付け替えや、この回収容器7の交換等を、車体後端中央部において行うため、操作を迅速、容易に行うことができる。
前記コントロールパネル19には、左、右の散布ブーム6を散布姿勢と収納姿勢とに切替える切替レバー28を設け、送風機4を駆動するファンスイッチ29や、繰出ロール1を駆動する散布スイッチ30及び、排出スイッチ3等を配置する。又、この中央部には、施用剤の散布量や、比重、流量や、風量等を設定表示する表示窓31や、設定スイッチ32等を配置する。
【0024】
又、繰出ロール1における繰出流量を調節する流量調節ダイヤル33、噴送筒5における送風量を調節する風量調節ダイヤル34、左右各散布ブーム6のシリンダ18による左右開閉作動や、上下散布角度等を調節するブームスイッチ35、36等を配置している。前記各噴送筒5には、送風機4による送風量を調節する風量調節弁37と、この噴送筒5における風速を検出する風速センサ38を設ける。又、この風量調節弁37の調節量を検出してフィードバッグ制御するポテンショメータ39を設けている。
【0025】
この操作装置は、繰出ロール1の回転により車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、前記繰出ロール1を駆動する散布スイッチ30をONすることにより、一定時間の経過後に、ブザー41をONして散布走行を促す構成としている。散布スイッチ30をONすると、散布幅や、設定施用量、施用剤の比重判定等によって、最低車速が設定され、繰出ロール1の初期回転数を判定して計算し、この繰出ロール1を回転出力して繰出する。このようにして、繰出ロール1が回転してから施用剤が噴口から散布されるまでの一定時間を運転者に知らせて、適切なタイミングで走行開始させることができる。走行を開始するとブザー41を停止する。一定時間経過しても走行が検出できないときは、モータM回転出力をOFFにする。
【0026】
前記コントローラ40の入力側には、車体の走行車速を検出する車速センサ42や、繰出ロール1を回転する繰出用モータMの回転を検出するモータ回転センサ43、肥料ホッパー2内の残留肥料量を検出する残量センサ44、前記左、右の散布ブーム6L、6Rの張出、収納姿勢A、Bを切替えるブーム開閉スイッチ35、これら左、右の散布ブーム6L、6Rの姿勢A、B位置を検出するブームセンサ、左、右いずれか片側の散布ブーム6を散布姿勢Aに張出させて、この片側の散布ブーム6側の繰出ロール1を駆動して肥料を繰出して噴送しながら散布させる片側散布切替スイッチ36、送風機4を駆動するファンスイッチ29、前記繰出用モータMを駆動して散布作用を行わせる散布スイッチ30、及び排出スイッチ3、肥料の施肥量や、比重等を設定する設定スイッチ32等を配置する。
【0027】
又、コントローラ40の出力側には、前記左右の繰出ロール1を回転する繰出用モータMや、前記送風機4伝動用の電磁クラッチ45、前記繰出用モータ16の回転方向を切替えるモータM回転方向切替出力46、前記左、右散布ブーム6の開閉出力47L、47R、肥料の残量を検出する残量ランプ48、ブザー41、及びモニタ表示器31等を設ける。又、コントローラ40にはメモリ49や、不揮発メモリ50等を有する。
【0028】
ここにおいて、前記残留施用剤排出装置は、車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール1を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ2と、この繰出ロール1を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ3とを設ける。散布作業時は、散布スイッチ2を操作することによって繰出ロール1を駆動して、ホッパーに収容の施用剤を繰出しながら散布ブームへ送出して走行圃場面等に散布する。この繰出ロール1は車速に応じて連動されて、車速が高くなれば繰出ロール1の回転も高くなって施用剤繰出量を増して、圃場面等に対する施用剤散布を所望設定量に均一に散布する。散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を別途容器等に取出排出するときは、前記散布スイッチ2とは別の排出スイッチ3を操作する。この排出スイッチ3によって前記繰出ロール1を駆動して、ホッパーに残留の施用剤を繰出して別途取出容器等に取出排出する。
【0029】
又、前記排出スイッチ3は、繰出ロール1を車速固定値として設定のもとに駆動し、前記散布スイッチ2のON操作による散布制御中は、この排出スイッチ3のONによる排出制御を牽制するように構成する。散布作業は、散布スイッチ2のON操作によって、繰出ロール1を車速に応じた回転速に伝動して、施用剤の繰出、散布作用を行わせる。散布作業後のホッパーに残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることによって、前記車速固定値として、車速に関係なく繰出ロール1を回転して繰出排出させることができる。しかも、この排出スイッチ3による排出制御が前記散布スイッチ2のONによる散布制御中は牽制されて、排出させることができない。
【0030】
又、前記排出スイッチ3のONによる排出制御中に、散布スイッチ2をONすることにより散布制御可能に設ける。施用剤散布作業後にホッパー内に残留する施用剤を取出排出するときは、排出スイッチ3をONすることにより、繰出ロール1を駆動して、施用剤を取出排出する。このような排出制御中において、ホッパー残留施用剤の散布作業を行うときは、散布スイッチ2をON操作することによって散布制御を行わせることができる。このため、車体を所定の車速に走行させることによって繰出ロール1から繰出される施用剤を散布ブームへ送出して圃場面に散布することができる。
【0031】
更には、前記排出スイッチ3のONによる排出制御時に、設定施用量を変更することにより、繰出ロール1の回転数を変更して繰出排出するように構成する。散布制御では、繰出ロール1による施用剤の繰出量を設定施用量として予め設定しておけば、この設定施用量のもとに、車速に応じた繰出ロール1の変速制御行われて、圃場面に均一な散布作業を行う。又、排出スイッチ3による排出制御時に、前記設定施用量を変更すると、繰出ロール1の回転数が変更されて、施用剤の繰出量を変えて排出することできる。
【0032】
前記ホッパー2の残留施用剤を取出排出するための回収容器7に切替連通する蛇腹ホース8に代えて、噴送筒5を分岐して回収容器7に常時連通する排出シュータを設け、この分岐部に、切替弁を設ける形態として、排出スイッチ3をONすることによってこの切替弁を連動切替して、繰出ロール1によって繰出される残留施用剤を回収容器7へ取出排出するように構成することもできる。
【0033】
又、このような排出スイッチ3は、前記コントロールパネル19に代えて、車体後部の回収容器7の設置位置近く等、機外から操作し易い位置に配置することも可能である。
前記排出スイッチ3は、ロックなしのモメンタリー形態として、スイッチONで繰出ロール1を駆動し、再びスイッチONで繰出ロール1を駆動停止とする形態である。一回押し操作する毎にON、OFFを繰返すため、排出終了時のスイッチの切り忘れにより次回の散布時に排出モードによる散布になることを防止することができる(図5のフローステップS1)。排出スイッチ3のONにより排出モードに入り繰出モータMの回転出力をONし、この排出モード中の排出スイッチONにより繰出モータMの回転出力をOFFして排出モードを終了する。
【0034】
前記のように、散布装置は、車速に連動して施用剤を繰出ロール1を繰出しながら散布するが、排出スイッチ3がONのときは、車速パルスの有無に拘らず車速固定値でロール回転数を演算して繰出ロール1を駆動するとき、この排出スイッチ3をONによる排出モード中は、散布スイッチ30入力を受付けて通常の散布モードに移行するように構成している(図5のS2)。このように排出中に散布スイッチ30のONにより散布モードに移行させることにより(図5のS3)、誤操作を運転者に知らせることができる。又、散布スイッチ30の入力を受付けない場合は、スイッチ30が自己保持形態(オルタネイト)の場合は排出モード終了時にそのまま散布モードに移ってしまうので、これを防止することができる。
【0035】
前記のように排出スイッチ3がONのときは、車速パルスの有無に拘らず車速固定値でロール回転数を演算して繰出ロール1を駆動するとき、散布スイッチ30ONによる通常の散布時には、排出スイッチ3の入力を受付けない構成としている(図6のS6)。この排出スイッチ3がONされたときは、散布スイッチ30がONされているかどうかの判定を行い、この散布スイッチ30がONの場合は、排出処理を行わないように牽制する。
【0036】
前記排出スイッチ3のONによって、車速固定値のもとに繰出ロール1を駆動して、ホッパー2に残留の施用剤を繰出排出するが、設定スイッチ32により設定施用量を変更する(図7のS7)ことによって、ロール回転数を演算して繰出ロール1の回転数を変更して、繰出量を変更する。排出作業時の状況に応じて繰出ロール1による繰出量を調節することができ、作業性を向上することができる。
【0037】
前記排出スイッチ3ONによる残留施用剤の排出制御において、前記ファンスイッチ29がOFFで送風機4が回転していない時は、この排出スイッチ3の入力を受付けない構成とする(図8のS8)。排出スイッチ3ON時にファンスイッチ29がONか、OFFかの判定を行い、OFFの場合は排出モードへの移行はしない。排出スイッチ3のON操作を、ファンスイッチ29がONのときだけ受付けることにより、このファンスイッチ29の入れ忘れによる排出施用剤の詰りを防止する。
【0038】
前記排出スイッチONによる排出モードにおいて、片側散布の左、右片側散布スイッチ36L、36Rを読込み、このスイッチ36L、36RがONになっている場合は繰出ロール1のモータM回転出力をONする(図9のS9)。このように片側散布スイッチ36L、36RのON、OFFによって該当する繰出ロール1の駆動、及び停止を行うことにより、排出作業時の状況に応じて片側のロールを停止することができ、作業性を向上することができる。
【0039】
前記排出スイッチ3を設けない制御形態において、散布スイッチ30がONになったとき、繰出モータMの回転出力をONし、一定時間経過するとブザー41を間歇的にONする(図11のS11)。このブザー41のON中に散布スイッチ30がOFFからONに変化すると排出モード(図11のS12)と判断して車速パルス検出を行わないで(排出制御は走行停止時に行うことが多い。)車速固定値でロール1回転数を計算して繰出モータMの回転出力を継続する。排出スイッチ30を設けることなく一連の動作流れの中で排出操作を行って、簡単な制御処理を行うことができる。
【0040】
前記散布スイッチ30がONとなることによって散布制御を開始し、一定時間経過後にブザー41をONするとき、このブザー41のON作動中に散布スイッチ30がOFFからONへ変化すると、排出モードとして車速固定値でロール回転数を計算して、繰出ロール1を駆動する。
【0041】
図12において、左右の繰出ロール1L,1Rを個別にモータ50L,50Rに連動させるよう構成すると共に、繰出ロール1L及び繰出ロール1Rをロール軸51L,51Rに一体の第1繰出ロール1La,1Ra、ワンウェイクラッチを介して正転側のみ該軸51L,51Rと連動する第2繰出ロール1Lb,1Rbを設けてなる。また、軸方向長さの短い第3繰出ロール1Lc,1Rcを直列に設けてホッパー2L,2R内で仕切られた狭い空間2Ls,2Rsに投入した主として除草剤などの少量施用時に用いる。そしてモータ50L,50Rを夫々個別に正逆転可能に設けることにより、あるいは施用剤の投入箇所を異ならせることにより、モータ50L,50Rを正転するときは第1、第2繰出ロール、から多量の繰出量を確保でき、逆転するときは第1繰出ロールのみの少量繰出状態を得られる。また施用剤の流れをホッパー内で適切になしえる。なお、第3繰出ロール1Lc,1Rcは軸51L,51Rに一体に設けてなり、投入ホッパーへの投入状況に応じて第1、及び第2繰出ロール1La,1Ra,1Lb,1Rbからの繰出とするか、第3繰出ロール1Lc,1Rcからの繰出とするかを選択できる。
【0042】
従って、モータ正転状態、逆転状態とホッパーへの投入箇所の選択によって3種類の繰出状況が得られ、これをロール種類という。
図13以下はこのように各別に繰出ロール1L、1Rを駆動する場合の改良例を示す。図13は、左右の施用ホッパー2L,2Rからの施用剤を各別に駆動モータ50L,50Rによって左右の繰出ロール1L,1Rを連動する構成について示すものである。図13においては、施用剤繰出量の累計値計算において、左右の繰出ロール1L,1Rが1回転するごとに左繰出量及び右繰出量を計算し、両者を加算する構成としている。こうして繰出量算出の精度を向上できる。
【0043】
図14は、施用剤の散布開始時、初期のロール設定において、設定施肥量、比重等の条件と基準車速でロール回転数を計算し、その値と制御範囲の比較でロール種類を設定するよう構成するもので、散布開始時に設定施用量にあった適切なロールで作業開始することが可能となり、施用中にロールの切り替え(前記モータの正逆転設定)を行わなくて良い。
【0044】
図15は、モータ50L,50R設定回転数判定により繰出ロール1La,1Lb、又は繰出ロール1Ra,1Rbの種類判定を行うとき、設定回転数が制御範囲を超えた状態が一定時間以上継続したときには、左右同時の両方の繰出ロール1La,1Lb、又は繰出ロール1Ra,1Rbの種類の変更を行う構成としたものである。従来設定回転数を設定施肥量と車速に応じて算出するため、設定施用量の間違いや誤操作による車速パルス変動をきたすとロール種類が変化して、不必要な施用停止区間が発生することがあるが、上記のように構成すると、設定回転数が変化して安定を判定したときにロール種類を変更することができ、上記の欠点を解消できる。
【0045】
図16は、左右のロールを個別でモータ駆動して回転数制御を行うとき、片方のモータの回転検出ができないときに異常報知し、もう一方のモータ出力も停止させ、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別して表示するとき、異常表示の前にもう一方のモータの回転検出を行い、両方が異常の場合は異常内容の表示を個別の異常と区別して表示する構成とする。これによって、異常内容を左右のモータで区別し、かつ両方のモータ異常も区別して表示でき、異常時のメンテナンスがしやすくなる。
【0046】
図17は、片方のモータの回転検出ができない場合は異常報知し、もう一方のモータ出力も停止させるとき、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別表示する。これによって、異常内容を左右のモータで区別表示でき、メンテナンスを容易化する。
【0047】
図18は、片方のモータの回転検出ができなくなったとき、及び設定値に対して一定値以上はなれている場合は、異常報知し、もう一方のモータ出力も停止させるとき、片側散布スイッチがオフになっている側のモータについては異常検出及び判定を行わない構成とする。このためスイッチのオフで異常検知を中止することで、片側スイッチがオフになったときに回転数が低下するとき、異常検知しないようにすることができる。
【0048】
図19は、片方のモータの回転数が設定値に対して一定値以上はなれている場合、もう一方のモータ出力も停止させ、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別して表示するとき、異常表示の前にもう一方のモータの回転検出を行い、両方が異常の場合は異常内容の表示を個別の異常と区別表示する。これによって、異常内容を左右のモータで区別し、かつ両方のモータ異常も区別して表示でき、異常発生時のメンテナンスがし易くなる。
【0049】
図20は、片方のモータの回転数が設定値に対して一定値以上はなれている場合、もう一方のモータ出力も停止させるとき、異常内容の表示を右モータ、左モータで区別表示する。これによって、異常内容を左右のモータで区別して表示することにより、異常発生時のメンテナンスが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】散布機の平面図。
【図2】その繰出ロール図の(イ)平面図と、(ロ)側面図、(ハ)斜視図。
【図3】コントロールパネル部の平面図。
【図4】散布ブームを散布姿勢に張出した状態の平面図。
【図5】ホッパー内の残量施用剤を取出排出する制御ブロック図と、そのフローチャート。
【図6】その一部排出制御部のフローチャート。
【図7】その一部排出制御部のフローチャート。
【図8】その一部排出制御部のフローチャート。
【図9】その一部排出制御部のフローチャート。
【図10】その一部排出制御部のフローチャート。
【図11】その一部排出制御部のフローチャート。
【図12】ホッパー及び繰出部平面図。
【図13】フローチャート。
【図14】フローチャート。
【図15】フローチャート。
【図16】フローチャート。
【図17】フローチャート。
【図18】フローチャート。
【図19】フローチャート。
【図20】フローチャート。
【符号の説明】
【0051】
1 繰出ロール
2 ホッパー
3 排出スイッチ
30 散布スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール(1)を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ(2)と、この繰出ロール(1)を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ(3)とを設けたことを特徴とする残留施用剤排出装置。
【請求項2】
前記排出スイッチ(3)は、繰出ロール(1)を車速固定値としての設定のもとに駆動し、前記散布スイッチ(2)のON操作による散布制御中は、この排出スイッチ(3)ONによる排出制御を牽制することを特徴とする請求項1に記載の散布機の残留施用剤排出装置。
【請求項3】
前記排出スイッチ(3)ONによる排出制御中に、散布スイッチ(2)をONすることにより散布制御可能に設けたことを特徴とする請求項1、又は2に記載の散布機の残留施用剤排出装置。
【請求項4】
前記排出スイッチ(3)のONによる排出制御時に、設定施用量を変更することにより、繰出ロール(1)の回転数を変更して繰出排出することを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の散布機の残留施用剤排出装置。
【請求項1】
車速に応じた施用剤量を繰出しながら散布する散布機において、この繰出ロール(1)を車速に応じた回転に駆動して散布制御する散布スイッチ(2)と、この繰出ロール(1)を駆動して施用残量を排出制御する排出スイッチ(3)とを設けたことを特徴とする残留施用剤排出装置。
【請求項2】
前記排出スイッチ(3)は、繰出ロール(1)を車速固定値としての設定のもとに駆動し、前記散布スイッチ(2)のON操作による散布制御中は、この排出スイッチ(3)ONによる排出制御を牽制することを特徴とする請求項1に記載の散布機の残留施用剤排出装置。
【請求項3】
前記排出スイッチ(3)ONによる排出制御中に、散布スイッチ(2)をONすることにより散布制御可能に設けたことを特徴とする請求項1、又は2に記載の散布機の残留施用剤排出装置。
【請求項4】
前記排出スイッチ(3)のONによる排出制御時に、設定施用量を変更することにより、繰出ロール(1)の回転数を変更して繰出排出することを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の散布機の残留施用剤排出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−261345(P2009−261345A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116486(P2008−116486)
【出願日】平成20年4月26日(2008.4.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月26日(2008.4.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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