説明

文字情報管理装置及び文字情報管理プログラム

【課題】 利用者が要求する文字情報に対し、既に対応された文字情報を再利用しつつ、提供する文字情報の精度の低下を抑制する文字情報管理装置を提供する。
【解決手段】 第1から第3の文字情報を検出し、第1の文字情報が検出された場合に、該第1の文字情報を管理する管理情報を生成し、第1の文字情報と管理情報とを関連付けてメッセージ情報DB308に記録するとともに、第2の文字情報が検出された場合に、該第2の文字情報と管理情報とを関連付けてメッセージ情報DB308に記録し、第1の文字情報又は第2の文字情報と関連性のある第3の文字情報が検出された場合に、該第3の文字情報と管理情報とをさらに関連付けてメッセージ情報DB308に記録する情報追加部303と、管理情報に対する送信要求に応じて、管理情報及び該管理情報に関連付け済みの第1から第3の文字情報を送信要求元に送信する処理結果送信部311と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理装置に関し、特に、文字情報を関連付けて管理する情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータシステムの分野では、質問者と回答者とのやりとりを支援するQ&Aシステムが知られている。例えば、特許文献1では、Q&Aシステムにおいて、質問者、回答者以外の第三者が、質問者によりQ&Aシステムに登録され公開された質問に関する情報に興味をもつ場合、その旨をQ&Aシステムに申請しておくことで、質問に対する回答があったときに、第三者に回答が通知されるようにすることが開示されており、これにより、質問に対する回答を必要とする第三者にも迅速に回答を提供できる旨開示されている。
【0003】
また、特許文献2では、Webサーバを利用したFAQ(Frequently asked question)集の公開を行う情報公開サーバにおいて、利用者からの問い合わせに関する電子メールを人手を介さずに、当該情報公開サーバへ自動登録し、回答内容も当該情報公開サーバへ自動登録することで、情報公開サーバに掲載するために必要となる人件費や時間等の作業工数を低減できる旨が開示されている。さらに、上述したQ&AシステムやFAQ集で使用する質問や回答以外にも、例えば特許文献3で開示されるようなノウハウ等の情報を扱うものもある。
【0004】
【特許文献1】特開2004−5158号公報
【特許文献2】特開2003−44399号公報
【特許文献3】特開2003−271711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、インターネットやイントラネットの普及によって、利用者は自身が要求する文字情報を検索エンジンやBBS(Bulletin Board System:電子掲示板)等を利用して取得し易くなった反面、取得した文字情報が多すぎ精度の高い文字情報を選別する時間が必要となる場合がある。逆に、上述したQ&Aシステムでは、利用者が要求する文字情報に対し、精度の高い文字情報をピンポイントに取得することができるが、他の利用者によって既に対応された文字情報と重複した場合であっても、これを再利用せずに別途文字情報を提供するため柔軟性を欠いている。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、利用者が要求する文字情報に対し、既に対応された文字情報を再利用しつつ、提供する文字情報の精度の低下を抑制する文字情報管理装置及び文字情報管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を検出する検出手段と、第1の文字情報が検出された場合に、該第1の文字情報を管理する管理情報を生成する生成手段と、第1の文字情報と管理情報とを関連付けて記録手段に記録するとともに、第2の文字情報が検出された場合に、該第2の文字情報と管理情報とを関連付けて記録手段に記録し、第1の文字情報又は第2の文字情報と関連性のある第3の文字情報が検出された場合に、該第3の文字情報と管理情報とをさらに関連付けて記録手段に記録する関連付手段と、管理情報に対する送信要求に応じて、管理情報及び該管理情報に関連付け済みの第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を送信要求元に送信する送信手段と、を有する文字情報管理装置である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、関連付手段は、文字情報がさらに検出される度に、該文字情報を、該文字情報と関連性がある、関連付け済みの文字情報に時系列に関連付けて記録手段に記録していくことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、第1の文字情報は、質問に関する第1の質問情報であって、第2の文字情報は、質問に対する回答に関する回答情報であって、第3の文字情報は、回答情報に関連性の高い第2の質問情報であることを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、検出手段は、回答情報を補足する補足情報を検出し、関連付手段は、補足情報が検出された場合に、該補足情報を回答情報に関連付けて記録手段に記録することを特徴としている。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、関連付手段は、関連付けをする場合に、文字情報に対するアクセス権が記録手段に記録されていたときには、該文字情報にアクセス権を付与することを特徴としている。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、送信手段は、文字情報が記録手段に記録された場合に、該文字情報を識別する識別情報を送信することを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の発明において、関連付手段は、第1から第3の文字情報を記録する際に記録日時に関する日付情報を付与し、日付情報が、検出された他の文字情報が有する日付情報と比較して新しい場合に、第1から第3の文字情報を、対応する他の文字情報に複写することを特徴としている。
【0014】
請求項8に記載の発明は、コンピュータを、第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を検出する検出手段と、第1の文字情報が検出された場合に、該第1の文字情報を管理する管理情報を生成する生成手段と、第1の文字情報と管理情報とを関連付けて記録手段に記録するとともに、第2の文字情報が検出された場合に、該第2の文字情報と管理情報とを関連付けて記録手段に記録し、第1の文字情報又は第2の文字情報と関連性のある第3の文字情報が検出された場合に、該第3の文字情報と管理情報とをさらに関連付けて記録手段に記録する関連付手段と、管理情報に対する送信要求に応じて、管理情報及び該管理情報に関連付け済みの第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を送信要求元に送信する送信手段として機能させることを特徴とする文字情報管理プログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、利用者が要求する文字情報に対し、既に対応された文字情報を再利用しつつ、提供する文字情報の精度の低下を抑制できる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、文字情報同士の関連付けが階層化されて明確となる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、一の質問情報に対応する回答情報を、他の質問情報に対しても利用できる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、回答情報に対する補足情報を回答情報に関連付けできる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、文字情報へのアクセスを制限できる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、送信先での文字情報の管理が容易になる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、記録手段に記録される文字情報と、情報端末から送信される文字情報との同期がとれる。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、利用者が要求する文字情報に対し、既に対応された文字情報を再利用しつつ、提供する文字情報の精度の低下を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係る文字情報管理装置を適用した文字情報管理システムの構成図である。
文字情報管理システムは、図1に示すように、質問用情報端末100、回答用情報端末200、サーバ装置300等から構成される。質問用情報端末100、回答用情報端末200、サーバ装置300等は、ケーブルやネットワーク機器等で構成されるネットワーク400を介して互いに接続される。尚、ネットワーク400は、無線通信等によって通信されるようにしてもよい。
【0024】
質問用情報端末100は、キーボードやマウス等の入力手段、液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示手段、これらを制御するコンピュータ等の制御手段等で構成される。質問用情報端末100は、質問者から入力手段を介して操作されて、サーバ装置300にネットワーク400を介してリクエストを送信する。リクエストには、例えば、質問者が質問を行おうとする内容の文字情報(以下、質問情報という。)をサーバ装置300に追加する旨のリクエストや、サーバ装置300に記録される質問情報に対する回答情報を参照する旨のリクエスト等がある。尚、質問用情報端末100の台数は図面に記載される数だけに限られず、質問用情報端末100をさらに設置して質問情報を送信するようにしてもよい。
【0025】
回答用情報端末200は、キーボードやマウス等の入力手段、液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示手段、これらを制御するコンピュータ等の制御手段等で構成される。回答用情報端末200は、回答者から入力手段を介して操作されて、サーバ装置300にネットワーク400を介してリクエストを送信する。リクエストには、例えば、回答者が質問に対する回答を行おうとする内容の文字情報(以下、回答情報という。)をサーバ装置300に追加する旨のリクエストや、サーバ装置300に記録される質問情報を参照する旨のリクエスト等がある。尚、回答用情報端末200の台数は図面に記載される数だけに限られない。
【0026】
サーバ装置300は、本発明の文字情報管理装置の一例であって、いわゆるコンピュータで構成される。サーバ装置300は、質問用情報端末100からのリクエストを受信しそのリクエストに応じた処理を行う。例えば、質問情報を記録手段に追加する旨のリクエストである場合には、当該リクエストに基づき質問情報を記録手段に記録する。また、回答用情報端末200からのリクエストを受信してもそのリクエストに応じた処理を行い、例えば、質問情報を参照する旨のリクエストである場合には、記録手段から質問情報を抽出し、回答用情報端末200に送信する。
【0027】
ここで、上述したサーバ装置300について図2から図6を参照してさらに詳しく説明する。
図2はサーバ装置300のハードウェア構成を示す機能ブロック図、図3はサーバ装置300の要部構成を示す機能ブロック図、図4は質問情報等の関連付けを説明するための図、図5はユーザ属性情報のテーブルの一例、図6はアクセス権設定画面の一例である。
【0028】
サーバ装置300は、上述したようにコンピュータ、すなわち、図2に示すように、CPU300a等の処理装置、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NVRAM(Non Volatile RAM)等のRAM300b、フラッシュメモリ等のROM(Read Only Memory)300c、質問用情報端末100や回答用情報端末200等の外部機器との入出力を行うI/F300d、図示しないハードディスク等の磁気ディスク等がバス300eにより接続されたハードウェア構成により実現される。
【0029】
したがって、CPU300aがROM300cやハードディスクに格納された所要のプログラムを読み込み、当該プログラムに従った演算を行うことにより、サーバ装置300内の各機能が実現される。また、質問用情報端末100及び回答用情報端末200の制御手段についても同様の構成を有する。尚、このようなプログラムとしては後述するフローチャート等に応じたプログラムとすることができる。
【0030】
サーバ装置300は、図3に示すように、リクエスト受信部301、情報参照部302、情報追加部303、情報修正部304、情報同期部305、ユーザ属性DB306、アクセス権DB307、メッセージ情報DB308、データリポジトリ309、設定DB310、処理結果送信部311等から構成される。尚、情報参照部302、情報追加部303、情報修正部304及び情報同期部305等から本発明の検出手段、生成手段及び関連付手段が構成され、ユーザ属性DB306、アクセス権DB307、メッセージ情報DB308、データリポジトリ309及び設定DB310等から本発明の記録手段が構成される。尚、ユーザ属性DB306等の各DBは、上述したRAMやROM、ハードディスク等によって実現される。
【0031】
リクエスト受信部301は、例えばモデムや所要のソフトウェア等で構成され、質問用情報端末100や回答用情報端末200からのリクエストを受信し、当該リクエストをその内容に応じて、後述する情報参照部302等に振り分けて送信する。また、リクエスト受信部301は、質問の内容ごとに大まかに区分けされた情報入力用のテンプレート(定型画像)を有しており、質問用情報端末100や回答用情報端末200からテンプレートの取得要求があった場合には、当該テンプレートを取得要求元の情報端末に送信する。例えば、パソコンの使用方法であれば、コンピュータに関するテンプレート、資格試験の受験であれば勉強に関するテンプレート等が送信される。これにより、質問用情報端末100等は質問等の内容に応じたテンプレートを取得でき、質問者は質問の入力負担を減らしてリクエストを送信できる。
【0032】
情報参照部302は、リクエスト受信部301により振り分けられたリクエストが情報の参照に関するリクエストである場合に、ユーザ属性DB306やアクセス権DB307、メッセージ情報DB308等に記録される利用者属性に関する情報、アクセス権に関する情報、質問情報や回答情報等を取得して、処理結果送信部311に送信する。
【0033】
情報追加部303は、リクエストが情報の追加に関するリクエストである場合に、リクエストに含まれる質問情報や回答情報をメッセージ情報DB308に記録したり、リクエストに含まれるアクセス権に関する情報をアクセス権DB207に記録したりする。
【0034】
より詳しく説明すると、情報追加部303は、図4に示すように、質問情報Aを検出した場合に、質問情報Aを管理する管理情報A´を生成し、管理情報A´の質問情報用領域「Q」に関連付ける。さらに、上述したテンプレートが使用されて質問情報Aが記録される場合には、管理情報A´を総括する総括情報Cに管理情報A´をさらに関連付ける。尚、総括情報Cは、質問の内容に応じた各テンプレートにそれぞれ対応しており、予めメッセージ情報DB308に記録されている。したがって、同じテンプレートが使用された質問情報は管理情報を介して同じ総括情報Cに関連付けられるが、異なるテンプレートが使用された質問情報は新たに管理情報が生成されて別の総括情報Cに関連付けられる。
【0035】
また、情報追加部303は、質問情報Aに対応する回答情報Bを検出した場合には、図4に示すように、管理情報A´の回答情報用領域「A」に関連付ける。さらに、回答情報Bを補足するメモ情報Xを検出した場合には、同図に示すように、回答情報Bに補足情報としてのメモ情報Xを関連付ける。このように、メモ情報の関連付けにより、回答情報を追加する時間が足りない人であっても、質問情報に対する補足の提供が可能となる。そして、回答情報Bに関連性のある他の質問情報や、回答情報Bに対応する他の質問情報を検出した場合には、当該質問情報を管理情報A´の質問情報用領域「Q」に関連付ける。このような関連性の有無は例えば単語ベクトル等の技術を利用すればよい。これにより、回答情報Bを複数の質問情報で利用できる。また、このように時系列に階層的に関連付けられるため、質問情報や回答情報等の文字情報の関連付けが明確となる。
【0036】
尚、後述するアクセス権DB307に質問情報等の文字情報に対するアクセス権に関する情報や開示範囲に関する情報が記録されている場合には、質問情報Aや回答情報B等の「属性値リスト」にそれぞれ対応するアクセス権に関する情報や開示範囲に関する情報を含めて記録するようにしてもよい。これにより、質問情報等の追加の度にアクセス権等を設定する手間が省け、それぞれの文字情報に対するアクセス制限や開示範囲の制限が可能となる。
【0037】
情報修正部304は、リクエストが情報の修正に関するリクエストである場合に、リクエストに含まれる質問情報や回答情報と、メッセージ情報DB308に記録される質問情報や回答情報とをそれぞれの識別情報等に基づいて対比して、相違する場合には、メッセージ情報DB308に記録される質問情報等をリクエストに含まれる質問情報等に修正する。
【0038】
情報同期部305は、リクエストが情報の同期に関するリクエストである場合に、リクエストに含まれる質問情報や回答情報と、メッセージ情報DB308に記録される質問情報や回答情報とをそれぞれの更新日付及び質問等の作成者に基づいて対比して、更新日付のみが相違する場合には、新しい方の質問情報等に統一する。また、質問等の作成者が異なる場合には、質問者が操作する質問用情報端末100等に適宜警告を送信し、同期処理を回避する。これにより、質問者等が意図しない改変を抑止できる。
【0039】
ユーザ属性DB306は、文字情報管理システムを利用する利用者の属性に関する情報を記録する。利用者の属性としては、図5に示すように、例えば、利用者ごとに割り当てられた利用者を識別するためのユーザID、利用者が属するグループ等のグループ属性、利用者が利用する商品等がある。尚、ユーザIDはグループごとに一意に割り当てられている。
【0040】
アクセス権DB307は、利用者の属性に関する情報やメッセージ情報DB308が記録する質問情報等に対するアクセス権に関する情報、その他質問情報等の開示範囲に関する情報を記録する。アクセス権は、図6に示すように、質問用情報端末100等に表示されるアクセス権管理画面が質問者等によって指示されることによって記録される。例えば、利用者「本人」からのアクセスでは、質問情報等に対するすべてのアクセスが可能であり、「所属部門」からのアクセスでは、質問情報等に対する読込み(Read)のみのアクセスが可能である。必要な場合には同図に示す「追加」により必要事項を追加してもよい。
【0041】
また、開示範囲に関する情報としては、「本人のみ」、「全体」、「本人の所属部門」等があり、質問情報等の「属性値リスト」に「本人の所属部門」が開示範囲として含まれている場合には、当該質問情報等は、利用者本人や利用者本人と部門が同じである人に対して開示されるが、他部門に所属する人には開示されないこととなる。アクセス権に関する情報等を予め記録しておく場合には、利用者の本人認証としてX.509等を利用することで、質問情報等の暗号化、改ざん防止、署名処理も可能となる。
【0042】
メッセージ情報DB308は、質問情報や回答情報等を記録する。また、質問用情報端末100や回答用情報端末200以外の情報端末が文字情報管理装置に接続されており、当該情報端末から回答情報等に対するノウハウやメモ等の情報が送信された場合には、これらの情報等も記録する。
【0043】
データリポジトリ309は、情報参照部302や情報追加部303等のソフトウェアのプログラムや必要なデータ等を体系立てて記録する。
設定DB310は、システムの設定情報等をファイル化して記録する。
【0044】
処理結果送信部310は、本発明の送信手段の一例であって、例えばモデム等で構成され、情報参照部302、情報追加部303、情報修正部304、情報同期部305からの各処理結果を受けて、質問用情報端末100等に送信する。例えば、質問情報がメッセージ情報DB308に記録された場合には、質問情報を管理する識別情報を質問用情報端末100に送信する。また、必要に応じて、質問情報等の文字情報を管理するための識別情報を送信するようにしてもよく、これにより、質問情報等をサーバ装置300に記録した利用者は自身の質問情報等の管理が容易になる。さらに、質問情報等を参照処理が終了した旨の情報を受信した場合には、参照結果となる質問情報等をリクエスト元の情報端末に送信する。そして、管理情報に対する送信要求に応じて、管理情報及び該管理情報に関連付け済みの第1から第3の文字情報を送信要求元に送信する。
【0045】
次に、サーバ装置300の動作について図7を参照して説明する。
図7はサーバ装置300の動作の一例を示すフローチャートである。
サーバ装置300は、図7に示すように、まず、質問用情報端末100からメッセージ、例えば質問情報等、を受信すると、自身に記録される最初のメッセージを選択する(ステップS1)。
【0046】
サーバ装置300は、ここで、自身に記録されるメッセージがあるか否かを判定する(ステップS2)。メッセージが残っていない場合には、上述した同期処理を終了するが、メッセージが残っている場合には、次いで、受信したメッセージと選択されたメッセージとの著者(質問等の作成者)が同一であるか否かを判定する(ステップS3)。
【0047】
サーバ装置300は、著者が同一でないと判定した場合には、例えば意図しない改変である旨の表示を出力し、選択されたメッセージに対する同期処理をスキップする(ステップS4)。そして、次のメッセージを選択して(ステップS7)、ステップS2の処理に戻る。
【0048】
一方、サーバ装置300は、著者が同一であると判定した場合には、次いで、受信したメッセージの更新日付が選択されたメッセージの更新日付より新しいか否かを判定する(ステップS5)。ここで、サーバ装置300は、受信したメッセージの更新日付が選択されたメッセージの更新日付より新しいと判定した場合には、受信したメッセージを選択されたメッセージに複写する(ステップS6)。そして、次のメッセージを選択して(ステップS7)、ステップS2の処理に戻る。一方、そうでないと判定した場合には、ステップS6の処理を行わずに、次のメッセージを選択して(ステップS7)、ステップS2の処理に戻る。
【0049】
このように、同期処理を設けることで、情報端末が文字情報管理システムから一度分離されて、利用者が質問情報等の内容を変更して再度文字情報管理システムに接続した場合に、サーバ装置300がもつ質問情報等と、分離されている間に情報端末で変更された質問情報等が相違することとなっても、最新の質問情報等に統一することができる。この場合、上述したようにそれぞれの著作者及び更新日付を比較することで可能となり、また、識別情報を用いるようにしてもよい。
【0050】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、本発明のプログラムを通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【0051】
また、文字情報管理システムを利用する際、利用者ごとにテンプレートを代えて情報端末に送信するようにしてもよく、これにより、利用者の好みに応じた当該システムの利用が可能となる。例えば、利用者が左利きの利用者であれば、左利き用のテンプレートを、当該システムを利用する前に予め設定しておくことで、利用者の利便性が向上する。さらに、利用者ごとだけでなく、部門や会社ごとの設定としてもよい。さらに、テンプレートに、メニュー機能やニュース機能(RSS)、CRM機能、IssueTracking機能、サイトマップ、検索フィールド等を含めて、ポータルサイトのようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明によれば、利用者が要求する文字情報に対し、既に対応された文字情報を再利用しつつ、提供する文字情報の精度の低下を抑制でき、産業上の利用可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】文字情報管理システムの構成図である。
【図2】サーバ装置のハードウェア構成を示す機能ブロック図である。
【図3】サーバ装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図4】質問情報等の関連付けを説明するための図である。
【図5】ユーザ属性情報のテーブルの一例である。
【図6】アクセス権設定画面の一例である。
【図7】サーバ装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0054】
100 質問用情報端末
200 回答用情報端末
300 サーバ装置
300a CPU
300b RAM
300c ROM
300d I/F
300e バス
301 リクエスト受信部
302 情報参照部
303 情報追加部
304 情報修正部
305 情報同期部
306 ユーザ属性DB
307 アクセス権DB
308 メッセージ情報DB
309 データリポジトリ
310 設定DB
311 処理結果送信部
400 ネットワーク
A 質問情報
A´ 管理情報
B 回答情報
C 総括情報
X メモ情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を検出する検出手段と、
前記第1の文字情報が検出された場合に、該第1の文字情報を管理する管理情報を生成する生成手段と、
前記第1の文字情報と前記管理情報とを関連付けて記録手段に記録するとともに、前記第2の文字情報が検出された場合に、該第2の文字情報と前記管理情報とを関連付けて前記記録手段に記録し、前記第1の文字情報又は前記第2の文字情報と関連性のある前記第3の文字情報が検出された場合に、該第3の文字情報と前記管理情報とをさらに関連付けて前記記録手段に記録する関連付手段と、
前記管理情報に対する送信要求に応じて、前記管理情報及び該管理情報に関連付け済みの第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を送信要求元に送信する送信手段と、
を有する文字情報管理装置。
【請求項2】
前記関連付手段は、文字情報がさらに検出される度に、該文字情報を、該文字情報と関連性がある、関連付け済みの文字情報に時系列に関連付けて前記記録手段に記録していくことを特徴とする請求項1に記載の文字情報管理装置。
【請求項3】
前記第1の文字情報は、質問に関する第1の質問情報であって、
前記第2の文字情報は、前記質問に対する回答に関する回答情報であって、
前記第3の文字情報は、前記回答情報に関連性の高い第2の質問情報であることを特徴とする請求項1又は2に記載の文字情報管理装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記回答情報を補足する補足情報を検出し、
前記関連付手段は、前記補足情報が検出された場合に、該補足情報を前記回答情報に関連付けて前記記録手段に記録することを特徴とする請求項3に記載の文字情報管理装置。
【請求項5】
前記関連付手段は、前記関連付けをする場合に、前記文字情報に対するアクセス権が前記記録手段に記録されていたときには、該文字情報に前記アクセス権を付与することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の文字情報管理装置。
【請求項6】
前記送信手段は、前記文字情報が前記記録手段に記録された場合に、該文字情報を識別する識別情報を送信することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の文字情報管理装置。
【請求項7】
前記関連付手段は、前記第1から第3の文字情報を記録する際に記録日時に関する日付情報を付与し、前記日付情報が、検出された他の文字情報が有する日付情報と比較して新しい場合に、前記第1から第3の文字情報を、対応する他の文字情報に複写することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の文字情報管理装置。
【請求項8】
コンピュータを、
第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を検出する検出手段と、
第1の文字情報が検出された場合に、該第1の文字情報を管理する管理情報を生成する生成手段と、
前記第1の文字情報と前記管理情報とを関連付けて記録手段に記録するとともに、第2の文字情報が検出された場合に、該第2の文字情報と前記管理情報とを関連付けて前記記録手段に記録し、前記第1の文字情報又は前記第2の文字情報と関連性のある第3の文字情報が検出された場合に、該第3の文字情報と前記管理情報とをさらに関連付けて前記記録手段に記録する関連付手段と、
前記管理情報に対する送信要求に応じて、前記管理情報及び該管理情報に関連付け済みの第1の文字情報、第2の文字情報及び第3の文字情報を送信要求元に送信する送信手段として機能させることを特徴とする文字情報管理プログラム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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