説明

文書管理システム、画像形成装置およびプログラム

【課題】文書の廃棄後でも廃棄文書の内容を参照可能な文書管理システムを提供する。また、そのような文書管理システムにおいて、廃棄文書の内容を保存するために必要なメモリ容量の増加を抑制する。
【解決手段】電子文書を記憶装置に保持して管理する文書管理部110と、電子文書を記憶装置から削除して廃棄する文書廃棄部130と、記憶装置から廃棄対象の電子文書を読み出し、予め設定された設定情報に基づき、廃棄対象の電子文書に関する情報を含むサマリ文書(要約文書)を作成するサマリ文書作成部150とを備える。サマリ文書作成部150により作成されたサマリ文書は、記憶装置に格納される。このとき、合成部160により、サマリ文書が廃棄文書の関連文書に合成されて格納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システム、このシステムの機能を持った画像形成装置およびこのシステムをコンピュータで実現するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書管理においては、文書のライフサイクルは、作成から保管、検索、掲示、配送等を経て廃棄に至る数段階のフェーズで把握される。このうち、文書の廃棄に関しては、主にその文書が不要と判断された時点で廃棄する場合と、文書に対して予め保管期限を定め、この保管期限にしたがって廃棄する場合とがある。
【0003】
特許文献1に記載された従来技術は、自動文書廃棄装置において、文書と文書を格納するフォルダと、文書のリンクを格納するワークスペースと、期限切れ処理起動部と、保存期限切れ文書を検索部と、DB部と、DB検索部と、文書の期限切れフラグ変更部と、DB更新部と、ワークスペース内文書の保存期限判定部と、ワークスペースの期限切れフラグ判定部と、ワークスペースの期限切れフラグ変更部と、Aliveカウント数増減部と、文書廃棄処理起動部と、文書廃棄条件合致文書検索部と、文書廃棄処理部と、ワークスペースへの文書登録部を備える。そして、異なるフォルダに格納されてはいるが文書どうしの結びつきが強いと思われる文書の自動廃棄処理を効果的に行うことを可能とする。
【0004】
【特許文献1】特開2006−268702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、文書の廃棄後でも廃棄文書の内容を確認可能な文書管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、電子文書を記憶装置に保持して管理する管理手段と、前記電子文書を前記記憶装置から削除して廃棄する廃棄手段と、前記記憶装置から廃棄対象の前記電子文書を読み出し、予め設定された設定情報に基づき、廃棄対象の当該電子文書に関する情報を含む要約文書を作成する要約文書作成手段と、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書を前記記憶装置に格納する格納手段とを備えることを特徴とする文書管理システムである。
請求項2に記載の発明は、廃棄対象の前記電子文書が他の電子文書に関連付けられている場合に、前記記憶装置から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該記憶装置に格納する合成手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項3に記載の発明は、ユーザが操作し、廃棄対象の前記電子文書の保存部分および保存場所を含む前記設定情報を入力するための入力手段をさらに備え、前記要約文書作成手段は、前記入力手段により入力された前記設定情報に基づいて、前記電子文書における前記保存部分を内容とする前記要約文書を作成し、前記格納手段は、前記入力手段により入力された前記設定情報に基づいて、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書を、前記記憶装置における前記保存場所に格納することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項4に記載の発明は、前記格納手段は、前記入力手段により入力された前記設定情報に含まれる前記保存場所として、廃棄対象の前記電子文書が関連付けられた前記他の電子文書が指定されている場合に、前記記憶装置から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該記憶装置に格納することを特徴とする請求項3に記載の文書管理システムである。
請求項5に記載の発明は、前記廃棄手段は、前記管理手段に管理されている所定の電子文書が廃棄条件を満たした場合に、前記要約文書作成手段に当該所定の電子文書の前記要約文書を作成させ、当該所定の電子文書を前記記憶装置から削除することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項6に記載の発明は、廃棄対象の前記電子文書に関する前記設定情報が、当該電子文書が関連付けられた他の電子文書に記載されており、前記要約文書作成手段は、当該他の電子文書から当該設定情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項7に記載の発明は、前記要約文書のデータサイズは、廃棄対象の前記電子文書のデータサイズ以下であることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項8に記載の発明は、前記要約文書作成手段は、廃棄対象の前記電子文書またはその一部を画像化し、当該画像化されたデータの解像度を低下させて前記要約文書とすることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項9に記載の発明は、前記要約文書作成手段は、画像化された廃棄対象の前記電子文書またはその一部に対して、解像度を低下させて前記要約文書とすることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項10に記載の発明は、前記要約文書作成手段は、廃棄対象の前記電子文書に他の電子文書の前記要約文書が合成されている場合に、当該電子文書の解像度を低下させて前記要約文書を作成すると共に、当該他の電子文書の要約文書の解像度をさらに低下させることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の文書管理システムである。
請求項11に記載の発明は、前記要約文書作成手段は、廃棄対象の前記電子文書の属性を記載した前記要約文書を作成することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システムである。
請求項12に記載の発明は、電子文書を画像化して媒体上に形成する画像形成手段と、前記電子文書を管理する管理手段とを備え、前記管理手段は、前記電子文書を保持する保持部と、前記電子文書を前記保持部から削除して廃棄する廃棄部と、予め設定された設定情報に基づき、廃棄対象の前記電子文書に関する情報を含む要約文書を作成する要約文書作成部と、前記要約文書作成部により作成された前記要約文書を前記保持部に格納する格納部とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項13に記載の発明は、廃棄対象の前記電子文書が他の電子文書に関連付けられている場合に、前記保持部から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成部により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該保持部に格納する合成部をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置である。
請求項14に記載の発明は、ユーザが操作し、廃棄対象の前記電子文書に対する前記設定情報を入力するための入力部をさらに備え、前記要約文書作成部は、前記入力部により入力された前記設定情報に基づいて前記要約文書を作成することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置である。
請求項15に記載の発明は、コンピュータを、電子文書を記憶装置に保持して管理する管理手段と、前記電子文書を前記記憶装置から削除して廃棄する廃棄手段と、予め設定された設定情報に基づき、廃棄対象の前記電子文書に関する情報を含む要約文書を作成する要約文書作成手段と、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書を前記記憶装置に格納する格納手段として、機能させることを特徴とするプログラムである。
請求項16に記載の発明は、前記コンピュータを、廃棄対象の前記電子文書が他の電子文書に関連付けられている場合に、前記記憶装置から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該記憶装置に格納する合成手段として、さらに機能させることを特徴とする請求項15に記載のプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、電子文書が廃棄された後でも、記憶装置に保持された要約文書により、その内容を確認することができる。
請求項2の発明によれば、廃棄された電子文書の内容を確認可能としながら、管理対象の文書を減少させることができる。
請求項3の発明によれば、要約文書の内容および保存場所について、使用者の任意にしたがって設定することができる。
請求項4の発明によれば、廃棄された電子文書の内容を確認可能としながら、管理対象の文書を減少させることができる。
請求項5の発明によれば、電子文書を廃棄する際に、その電子文書の要約文書を残すことにより、その電子文書に関して段階的な廃棄を実現し、電子文書の廃棄後にもその内容を参酌可能とすることができる。
請求項6の発明によれば、電子文書を廃棄する場合に、その電子文書に関連する他の電子文書での必要に応じて要約文書を作成することができる。
請求項7の発明によれば、廃棄された電子文書の内容を確認可能としながら、必要な記憶装置の記憶容量を削減することができる。
請求項8の発明によれば、廃棄された電子文書の内容を確認可能としながら、その電子文書の原本性を低下させ、電子文書の内容に関するセキュリティを高めることができる。
請求項9の発明によれば、廃棄された電子文書の内容を確認可能としながら、その電子文書の原本性を低下させ、電子文書の内容に関するセキュリティを高めることができる。
請求項10の発明によれば、関連文書の廃棄に伴って要約文書の原本性を次第に低下させ、電子文書の内容に関するセキュリティを高めることができる。
請求項11の発明によれば、電子文書が廃棄された後も、その電子文書の特定を可能とし、その電子文書に関する情報を提供することができる。
請求項12の発明によれば、画像形成装置に搭載された文書管理システムにより、電子文書が廃棄された後でも、記憶装置に保持された要約文書により、その内容を確認することが可能となる。
請求項13の発明によれば、廃棄された電子文書の内容を確認可能としながら、管理対象の文書を減少させることができる。
請求項14の発明によれば、要約文書に関する設定を画像形成装置の使用者の任意で行うことができる。
請求項15の発明によれば、電子文書が廃棄された後でも、記憶装置に保持された要約文書により、その内容を確認することが可能な文書管理システムを、コンピュータにより実現することができる。
請求項16の発明によれば、廃棄された電子文書の内容を確認可能としながら、管理対象の文書を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
本実施形態では、文書管理システムに管理された電子文書を廃棄する際に、廃棄対象の電子文書(廃棄文書)に関連する他の電子文書(関連文書)がある場合には、その廃棄文書ついてサマリ文書(要約文書)を作成し、関連文書に関連付けて保存する。
【0009】
<システム構成>
図1は、本実施形態の文書管理システムの機能構成を示す図である。
図1に示す文書管理システム100は、管理手段である文書管理部110と、廃棄手段である廃棄文書特定部120および文書廃棄部130とを備える。また、この文書管理システム100は、文書どうしを関連付ける関連付け部140と、廃棄文書の内容を保存するためのサマリ文書の作成手段であり、作成されたサマリ文書の格納手段であるサマリ文書作成部150および合成部160とを備える。これらの機能は、プログラム制御されたCPU(Central Processing Unit)と作業用の半導体メモリとで実現される。プログラムは磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶手段に格納されており、このプログラムをCPUが読み出して実行することにより、これらの機能が実現される。
【0010】
さらに、この文書管理システム100は、ユーザが電子文書を特定するための識別情報、電子文書間の関係やサマリ文書の設定についての設定情報等を入力するための入力手段である入力部170を備える。この入力部170は、タッチパネルやキーボード、ポインティングデバイス等の入力デバイスで実現され、ユーザが操作して、文字列や各種のコマンドを入力するために用いられる。入力された文字列やコマンドは、文書管理部110、廃棄文書特定部120等に送られる。
【0011】
文書管理部110は、管理対象の電子文書を受け付け、磁気ディスク装置等の記憶装置に構築されたデータベースに登録して管理する。ここで、電子文書は、テキストファイルやワードプロセッサで作成した文書ファイルの他、イメージデータ等、種々の形式のデータを含むものとする。文書管理部110が受け付ける電子文書は、入力部170をユーザが操作して入力(ユーザ入力)したり、ネットワーク等の通信手段を介して受信したり、紙媒体に記録された文書をスキャナで読み取ったりすることで取得される。文書管理部110に登録された電子文書には、廃棄期限(保存期間)を設定することができるものとする。
【0012】
廃棄文書特定部120は、文書管理部110により管理されている電子文書のうち、廃棄対象となる電子文書を特定する。例えば、所定の電子文書に廃棄期限が設定されている場合、その廃棄期限になったならば、その電子文書を廃棄対象として特定する。また、ユーザ入力等による電子文書の識別情報の入力を受け付け、その識別情報で特定される電子文書を廃棄対象としても良い。
【0013】
文書廃棄部130は、廃棄文書特定部120により廃棄対象として特定された電子文書(廃棄文書)を文書管理部110のデータベースから削除する。このとき、後述するサマリ文書作成部150により、削除される電子文書のサマリ文書が作成され保存されることとなるが、この廃棄文書自体のデータはデータベースから消去される。
【0014】
関連付け部140は、文書管理部110により管理されている電子文書どうしを関連付ける。電子文書間の関連付けは、例えば、ユーザ入力等による設定情報の入力を受け付けて行われる。設定情報を受け付けるタイミングは、電子文書の登録時が一般的であるが、電子文書が文書管理部110に管理されている間(廃棄される前)であれば良い。具体的な関連付けの方法としては、例えば、電子文書間の関係を定義する定義テーブルを用意し、個々の電子文書の関係を登録するようにしても良い。また、関連付けられた一方の電子文書の属性情報に他方の電子文書の識別情報を記述するようにしても良い。電子文書間の関係としては、例えば引用、上位、参照などがある。
【0015】
具体的には例えば、所定の電子文書において他の電子文書の少なくとも一部を引いて利用されている場合、所定の電子文書は他の電子文書を引用する関係にある。また、所定の電子文書を受けて他の電子文書が作成される場合、所定の電子文書は他の電子文書の上位文書という関係にある。また、所定の電子文書を理解する上で参考となる他の電子文書が存在する場合、この所定の電子文書は他の電子文書を参照する関係にある。
【0016】
サマリ文書作成部150は、電子文書の廃棄に際して、この廃棄文書のサマリ文書を作成する。サマリ文書とは、廃棄文書を廃棄した後にもその内容を参照可能とするために保存する電子文書である。サマリ文書は、廃棄文書に関連文書が存在する場合に作成される。サマリ文書の内容や設定の詳細については後述する。このサマリ文書の設定は、例えばユーザ入力等による設定情報の入力を受け付けて行われる。これらの設定を行うタイミングは、通常は廃棄文書の廃棄時であるが、文書管理部110に電子文書を登録する際や、他の電子文書と関連付けた際など、廃棄前の任意のタイミングで行っても良い。
【0017】
合成部160は、サマリ文書作成部150により作成されたサマリ文書を関連文書に合成して保存する場合に、サマリ文書と関連文書との合成を行う。サマリ文書をビットマップデータ等のイメージデータとして保存する場合は、合成部160がサマリ文書を関連文書に合成する際に、データサイズを縮小するために、サマリ文書の解像度を低くすること(サムネイル化)をしても良い。
【0018】
図2は、文書管理システム100を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すコンピュータ10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)10aと、記憶手段である主記憶装置(メインメモリ)10bおよび外部記憶装置10cを備える。外部記憶装置10cとしては、一般に磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が用いられる。また、図2のコンピュータ10は、ネットワークを介して外部装置に接続するためのネットワークI/F(インターフェイス)10dと、ディスプレイ装置へ表示出力を行うための表示機構10eと、音声出力を行うための音声機構10fとを備える。さらに、キーボードやマウス等の入力デバイス10gを備える。CPU10aと他の構成要素との間には、図示しないチップセットやブリッジ回路が介在している。
【0019】
図2において、各構成要素は、システムバスや入出力バス等の各種のバスを介して接続される。例えば、CPU10aと主記憶装置10bの間は、システムバスやメモリバスを介して接続される。また、CPU10aと外部記憶装置10c、ネットワークI/F10d、表示機構10e、音声機構10f、入力デバイス10g等との間は、PCI(Peripheral Components Interconnect)、PCI Express、シリアルATA(AT Attachment)、USB(Universal Serial Bus)、AGP(Accelerated Graphics Port)等の入出力バスを介して接続される。
【0020】
なお、図2は、文書管理システム100を実現するのに好適なコンピュータのハードウェア構成を例示するに過ぎず、図示の構成に限定されないことは言うまでもない。例えば、補助記憶装置として、外部記憶装置10cの他に、フレキシブルディスクや光学ディスクをメディアとするドライブを設けたり、USBメモリを設けたりしても良い。USBメモリは、USBを介してブリッジ回路に接続されることとなる。また、表示機構10eや音声機構10fを独立した構成とせず、チップセットの機能として備えるようにしても良い。
【0021】
<サマリ文書について>
上述したように、本実施形態では、文書廃棄部130により電子文書が廃棄される際に、サマリ文書作成部150により廃棄文書のサマリ文書が作成される。
サマリ文書の内容としては、例えば、全てのページ、指定されたページや図表のみ、廃棄文書の属性(作成者、作成日時、タイトル等)が記載されたメタ情報等を選択できるものとする。また、サマリ文書は、廃棄文書またはその一部をイメージデータやPDF(Portable Document Format)ファイル等に変換して画像化したものとしても良い。さらに、廃棄文書自体がイメージデータやPDFファイルである場合もある。これらの場合、サマリの内容として上記のような選択を行う他、サマリ文書の解像度を制御するようにしても良い。
【0022】
サマリ文書のデータサイズは、元の廃棄文書のデータサイズ以下となるように作成される。通常はサマリ文書のデータサイズの方が廃棄文書のデータサイズよりも小さくなるが、例外的にサマリ文書の内容を廃棄文書の全てのページ(全文)とする場合は、サマリ文書のデータサイズと廃棄文書のデータサイズとは等しくなる。したがって、この例外的にサマリ文書と廃棄文書のデータサイズが等しい場合を除き、保存に要するメモリ容量は、電子文書を廃棄せずに残す場合と比べて少なくなる。一般に、データサイズが縮小することで、サマリ文書は元の電子文書と比べて情報量が減少する。
【0023】
また、サマリ文書は、廃棄文書に対して関連付け部140により関連付けられた関連文書が存在する場合に作成される。そして、この関連文書に合成される。これにより、廃棄文書を廃棄せずに残す場合と比べて、保存に要するメモリ容量が削減されるだけでなく、管理対象の文書数も減少する。
【0024】
なお、サマリ文書を関連文書に合成せず、別ファイルとして保存しても良い。この場合、管理対象の文書数は減少しないこととなる。しかし、廃棄文書に対する関連文書が複数存在する場合、各関連文書に対してサマリ文書を合成すると、サマリ文書が多重に存在することとなるために、結果としてメモリ使用量が増大してしまうことが考えられる。これに対する方策として、サマリ文書を関連文書とは別のファイルとして保存し、このサマリ文書のファイルに各関連文書からリンクさせることが考えられる。これにより、サマリ文書が多重に作成されることによるメモリ使用量の増大が回避される。サマリ文書を関連文書とは別のファイルとして保存する場合、このサマリ文書に対しても個別に廃棄期限(保存期間)を設定できるようにしても良い。
【0025】
サマリ文書と関連文書とのリンクは、例えばハイパーテキストにおけるハイパーリンクの技術を用いることで実現される。さらに具体的には、電子文書がHTML(HyperText Markup Language)で記述された文書等であれば、URL(Uniform Resource Locator)を用いたハイパーリンクで電子文書どうしのリンクが実現される。関連文書がサマリ文書を引用している場合は、例えば、関連文書の所望の箇所にサマリ文書またはその引用箇所へのリンクが設定される。また、関連文書とサマリ文書の一方が他方の上位関係にある場合や、一方が他方を参照する関係にある場合は、例えば、上位や参照といった関係を明示して該当文書へのリンクが設定される。
【0026】
サマリ文書の閲覧は、次のようにして行われる。まず、サマリ文書が関連文書に合成されている場合、閲覧文書を開くと共にサマリ文書も開き閲覧可能となる。また、サマリ文書がハイパーリンク等によって関連文書にリンクされている場合、例えば、関連文書の中のリンクが設定されている場所を選択してマウスでクリックするといった操作により、サマリ文書が開き、閲覧可能となる。また、電子文書の閲覧用のソフトウェアであるブラウザの設定により、関連文書を開いただけでリンクされているサマリ文書も開いて閲覧可能となるようにしても良い。
【0027】
上述したように、サマリ文書に関する設定は、電子文書が文書管理部110のデータベースに登録されてから廃棄されるまでの任意のタイミングで行うことができる。この設定情報は、例えば、サマリ文書の内容や保存方法等を定義する定義テーブルを用意し、各電子文書に関するこれらの設定情報を登録することによって管理される。この場合、サマリ文書の設定情報を登録する定義テーブルと電子文書間の関連付けを行うための定義テーブルとを合わせて一つのテーブルとしても良い。
【0028】
図3は、サマリ文書の設定情報登録用の定義テーブルと電子文書間の関連付け用の定義テーブルを合わせたテーブルの構成例を示す図である。
図3に示す定義テーブルには、各電子文書に関して、識別情報(登録文書ID)、廃棄期限(廃棄時期)、サマリ文書の内容(保存方法定義)、関連文書、保存方法・保存場所の5項目が登録されている。例えば、登録文書ID「ID2353」の電子文書は、廃棄期限が2008年の3月末日である。廃棄時に作成されるサマリ文書は、この電子文書の第1ページから第5ページである。この電子文書は、登録文書IDが「ID3245」の電子文書に関連付けられている。この電子文書のサマリ文書は、関連文書に合成されて保存される。また、登録文書ID「ID2354」と「ID2355」の電子文書のサマリ文書は、関連文書とは別のファイルとして保存される。登録文書ID「ID2356」の電子文書は、廃棄が予定されていない。なお、図3の定義テーブルには記載されていないが、電子文書間の関連付けに関して、双方の電子文書の関係(引用、上位、参照など)を記載しても良い。
【0029】
また、サマリ文書の設定情報は、上記のように定義テーブルで管理される他、電子文書のヘッダ等のメタ情報や、電子文書が関連付けられている関連文書のメタ情報として記載することによって管理しても良い。電子文書のメタ情報として記載される場合は、その電子文書が廃棄される際に、サマリ文書作成部150が廃棄文書のメタ情報からサマリ文書の設定情報を抽出する。
【0030】
一方、サマリ文書の設定情報がメタ情報として関連文書に記載される場合は、電子文書が廃棄される際に、サマリ文書作成部150が、文書管理部110のデータベースから関連文書を取得し、取得した関連文書のメタ情報から廃棄文書のサマリ文書の設定情報を抽出する。個々の電子文書は、異なる管理者(ユーザ)によって管理される場合がある。したがって、所定の電子文書とその関連文書の管理者(ユーザ)が異なる場合、この所定の電子文書に関するサマリ文書の設定は、この所定の電子文書に対する関連文書の管理者(ユーザ)にとっても無関係ではない。そこで、関連文書側で所定の電子文書のサマリ文書の設定を行うことが考えられる。なお、サマリ文書の設定情報を関連文書に記載しない場合であっても、サマリ文書の設定情報を関連文書の管理者(ユーザ)に通知したり、サマリ文書の設定自体を関連文書の管理者(ユーザ)に問い合わせたりしても良い。
【0031】
さて、サマリ文書が関連文書に合成された後、この関連文書が廃棄対象となる場合がある。この場合、関連文書に合成されているサマリ文書も再度廃棄対象となる。そして、この関連文書がさらに他の電子文書に関連付けられている場合、この関連文書のサマリ文書が作成されることとなる。このとき、この関連文書のサマリ文書の設定によって、関連文書自体のサマリ文書に、関連文書に合成されているサマリ文書が含まれるようにしても良い。また、関連文書自体のサマリ文書のみを保存し、関連文書に合成されているサマリ文書は廃棄してしまっても良い。前者の場合、関連文書に合成されているサマリ文書に関して、さらにサマリ文書として残す内容を絞り込むように(例えば、文書の内容を全て廃棄してメタ情報のみを残す等)しても良い。
【0032】
また、廃棄文書が画像化されたデータであって、解像度を低下させてサマリ文書を作成する場合や、廃棄文書を画像化し解像度を低下させてサマリ文書を作成する場合を考える。サマリ文書の解像度は、元の電子文書を画像化したデータの解像度の1/2とする。この場合、最初に廃棄文書から作成されたサマリ文書の解像度は、元の廃棄文書の解像度の1/2である。次に、このサマリ文書が合成された関連文書のサマリ文書が作成される場合、サマリ文書が合成された関連文書全体に対して、解像度が1/2のイメージデータが作成される。このとき、関連文書に合成されていたサマリ文書の解像度は、元の電子文書の解像度と比べると1/4となる。このように、所定の電子文書に関して多段階にわたってサマリ文書が作成されることにより、この電子文書の解像度は次第に低下し、原本性が失われていく。このような操作は、セキュリティの観点から原本を残さないために電子文書を廃棄するが、関連文書による参照は可能としたい場合に行っても良い。
【0033】
<文書管理システムの動作>
次に、所定の電子文書を廃棄する際の文書管理システム100の動作を説明する。
図4は、文書管理システム100の動作を説明するフローチャートである。
図4において、所定の電子文書が廃棄期限に至った等の理由で、廃棄文書特定部120により廃棄文書が特定されると(ステップ401)、次に文書廃棄部130が、廃棄文書に関連文書が存在するか否かを判断し、サマリ文書を作成することなく廃棄するか否かを決定する(ステップ402)。サマリ文書を作成しない場合、文書廃棄部130は、そのまま廃棄文書を廃棄する(ステップ410)。
【0034】
一方、サマリ文書を作成する場合、サマリ文書作成部150が、まず廃棄文書に関するサマリ文書の設定情報を取得する(ステップ403)。サマリ文書の設定情報が図3に示したような定義テーブルに記録されている場合は、この定義テーブルから該当する電子文書におけるサマリ文書の設定情報が読み出される。また、サマリ文書の設定情報が廃棄文書や関連文書のメタ情報として記録されている場合は、これらのメタ情報から設定情報が抽出される。さらに、この段階で、サマリ文書作成部150が、ユーザ入力によるサマリ文書の設定を受け付けても良い。
【0035】
次に、サマリ文書作成部150は、取得した設定情報に基づいて廃棄文書のサマリ文書を作成する(ステップ404)。そして、廃棄文書の関連文書を特定し(ステップ405)、サマリ文書の保存方法として関連文書に合成するか否かを判断する(ステップ406)。関連文書や保存方法の情報は、サマリ文書の設定情報として、図3に示したような定義テーブル、または廃棄文書や関連文書のメタ情報等から抽出される。
【0036】
サマリ文書を関連文書に合成する場合は、合成部160が、サマリ文書作成部150により作成されたサマリ文書と関連文書とを合成し(ステップ407)、合成された新たな文書を元の関連文書が保存されていたディレクトリに保存する(ステップ408)。そして、文書廃棄部130が、廃棄文書を廃棄する(ステップ410)。
【0037】
一方、サマリ文書を関連文書に合成しない場合は、サマリ文書の設定情報に記録されている保存場所にしたがって、関連文書とリンクさせたままサマリ文書を保存する(ステップ409)。そして、文書廃棄部130が、廃棄文書を廃棄する(ステップ410)。
【0038】
図5は、サマリ文書を関連文書にリンクさせた場合におけるサマリ文書の閲覧方法を説明する図である。
廃棄文書の廃棄前は、廃棄対象となる電子文書が関連文書にリンクされている。このとき、関連文書のリンクを操作(マウス・クリック等)すれば、当該電子文書が開き、閲覧可能となる(図5(a))。これに対し、図4に示した手順でサマリ文書が作成され、ステップ409でサマリ文書が関連文書にリンクされた後は、関連文書のリンクを操作すると、廃棄文書に代わってサマリ文書が開き、閲覧可能となる(図5(b))。なお、図5(a)、(b)において矢印501はマウスカーソルである。
【0039】
<画像形成装置への適用>
プリンタ、スキャナ、コピー、ファクシミリ等の機能を持つ画像形成装置(複合機)の文書管理機能として、上述した文書管理システムを搭載することが考えられる。
図6は、本実施形態の文書管理システム100を搭載した画像形成装置の機能構成を示す図である。
図6に示す画像形成装置200は、電子文書を画像化して媒体上に形成する画像形成部210と、装置全体を制御する制御部220と、出力対象の電子文書を保持する保持部230と、ネットワークインターフェイス240とを備える。また、図1に示した文書管理システム100と同様の廃棄文書特定部120、文書廃棄部130、関連付け部140、サマリ文書作成部150、合成部160および入力部170を備える。これら文書管理システム100において説明した機能については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0040】
画像形成部210は、保持部230に保持されている電子文書を画像化し、必要に応じて画像処理を行った後、トナーやインク、その他の画像形成材を用いて紙媒体等に電子文書の画像を形成する。画像形成部210の画像形成方式としては、例えば電子写真方式やインクジェット方式等の種々の方式を用いて良い。
【0041】
制御部220は、上記画像形成部210の各部の動作を制御する機能を有すると共に、上述した文書管理システム100の文書管理部110と同様の機能を有する。
保持部230は、上述した文書管理部110のデータベースを構築した記憶装置に相当する。
ネットワークインターフェイス240は、ネットワークを介して外部機器とデータ通信を行うための手段である。
【0042】
保持部230には、出力目的等で画像形成装置200に入力された電子文書が蓄積される。制御部220は、保持部230に蓄積された電子文書を管理し、所定の電子文書を廃棄する際に、この電子文書のサマリ文書の設定に関する操作を受け付ける。保持部230に蓄積される電子文書に廃棄期限を設定しておき、所定の文書について廃棄期限に達した場合に、この電子文書の管理者(ユーザ)に対し、電子メール等の手段で電子文書が廃棄されることを通知し、サマリ文書の設定操作を促すようにしても良い。
【0043】
画像形成装置200に設けられた入力部170は、上記文書管理システム100の入力部170と同様の機能を有するが、ここでは、液晶パネル等の表示手段とタッチパネル等の入力手段とを組み合わせたユーザインターフェイスを提供するものとする。
図7は、入力部170により提供されるユーザインターフェイスの操作画面の構成例を示す図である。
図7に示すユーザインターフェイスの操作画面は、保存方法の指定欄171と、保存文書の指定欄172と、関連文書の指定欄173とを備える。
【0044】
保存方法の指定欄171には、「全文」、「ページ指定」、「Index」、「図表」の4つの項目が表示されている。ユーザがこれらの項目の中からサマリ文書に残す部分を選択すると、選択内容がサマリ文書の設定情報としてサマリ文書作成部150に送られる。「全文」が選択された場合、サマリ文書の内容は廃棄文書の全文(全ページ)となる。「ページ指定」が選択された場合、具体的なページ数を入力するための操作画面が開き、数値の入力を受け付ける。具体的な数値が入力されると、廃棄文書の該当するページの内容がサマリ文書の内容となる。「Index」が選択された場合、電子文書のタイトル等、目次情報として使用される情報が廃棄文書から抽出され、サマリ文書の内容となる。また、所定の書式を予め定めておき、各章のタイトルを自動抽出して、廃棄文書の目次が作成されるようにしても良い。「図表」が選択された場合、サマリ文書の内容は廃棄文書の図表部分となる。
【0045】
保存文書の指定欄172には、保持部230のディレクトリ構造および保持されている電子文書(ファイル)が表示されている。ユーザがディレクトリをたどり、所望の電子文書を選択すると、選択された電子文書がサマリ文書の作成対象(すなわち廃棄文書)として特定される。
【0046】
関連文書の指定欄173には、関連文書の識別情報(ファイル名やID、文書のタイトル等)を入力するための入力フォームが表示されている。入力フォームの右には、保持部230に保持されている電子文書のリストを表示させるための操作ボタン174が表示されている。ユーザが、電子文書の識別情報を入力フォームに書き込むか、または操作ボタン174を操作して電子文書を選択すると、入力された識別情報により特定される電子文書または選択された電子文書が、関連文書として指定される。そして、この関連文書の識別情報が、設定情報としてサマリ文書作成部150に送られる。
【0047】
また、図7には記載されていないが、操作画面には、廃棄文書が画像化されたデータである場合または画像化される場合にサマリ文書の解像度を指定する指定欄や、メタ情報としてどのような情報をサマリ文書に記録するかを指定する指定欄等を設けても良い。
【0048】
本実施形態の文書管理システム100が画像形成装置200に搭載されている場合、文書管理システム100は、作成したサマリ文書を保持部230に保持させるだけでなく、画像形成部210により紙媒体等に印刷出力しても良い。また、ネットワーク機能を介して外部の管理サーバ等に送信し、保持させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本実施形態の文書管理システムの機能構成を示す図である。
【図2】本実施形態の文書管理システムを実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【図3】本実施形態のサマリ文書の設定情報登録用の定義テーブルと電子文書間の関連付け用の定義テーブルを合わせたテーブルの構成例を示す図である。
【図4】本実施形態の文書管理システムの動作を説明するフローチャートである。
【図5】本実施形態において、サマリ文書を関連文書にリンクさせた場合におけるサマリ文書の閲覧方法を説明する図である。
【図6】本実施形態の文書管理システムを搭載した画像形成装置の機能構成を示す図である。
【図7】本実施形態の文書管理システムの入力部により提供されるユーザインターフェイスの操作画面の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0050】
100…文書管理システム、110…文書管理部、120…廃棄文書特定部、130…文書廃棄部、140…関連付け部、150…サマリ文書作成部、160…合成部、170…入力部、200…画像形成装置、210…画像形成部、220…制御部、230…保持部、240…ネットワークインターフェイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子文書を記憶装置に保持して管理する管理手段と、
前記電子文書を前記記憶装置から削除して廃棄する廃棄手段と、
前記記憶装置から廃棄対象の前記電子文書を読み出し、予め設定された設定情報に基づき、廃棄対象の当該電子文書に関する情報を含む要約文書を作成する要約文書作成手段と、
前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書を前記記憶装置に格納する格納手段と
を備えることを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
廃棄対象の前記電子文書が他の電子文書に関連付けられている場合に、前記記憶装置から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該記憶装置に格納する合成手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項3】
ユーザが操作し、廃棄対象の前記電子文書の保存部分および保存場所を含む前記設定情報を入力するための入力手段をさらに備え、
前記要約文書作成手段は、前記入力手段により入力された前記設定情報に基づいて、前記電子文書における前記保存部分を内容とする前記要約文書を作成し、
前記格納手段は、前記入力手段により入力された前記設定情報に基づいて、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書を、前記記憶装置における前記保存場所に格納することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記格納手段は、前記入力手段により入力された前記設定情報に含まれる前記保存場所として、廃棄対象の前記電子文書が関連付けられた前記他の電子文書が指定されている場合に、前記記憶装置から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該記憶装置に格納することを特徴とする請求項3に記載の文書管理システム。
【請求項5】
前記廃棄手段は、前記管理手段に管理されている所定の電子文書が廃棄条件を満たした場合に、前記要約文書作成手段に当該所定の電子文書の前記要約文書を作成させ、当該所定の電子文書を前記記憶装置から削除することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項6】
廃棄対象の前記電子文書に関する前記設定情報が、当該電子文書が関連付けられた他の電子文書に記載されており、前記要約文書作成手段は、当該他の電子文書から当該設定情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項7】
前記要約文書のデータサイズは、廃棄対象の前記電子文書のデータサイズ以下であることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項8】
前記要約文書作成手段は、廃棄対象の前記電子文書またはその一部を画像化し、当該画像化されたデータの解像度を低下させて前記要約文書とすることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項9】
前記要約文書作成手段は、画像化された廃棄対象の前記電子文書またはその一部に対して、解像度を低下させて前記要約文書とすることを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項10】
前記要約文書作成手段は、廃棄対象の前記電子文書に他の電子文書の前記要約文書が合成されている場合に、当該電子文書の解像度を低下させて前記要約文書を作成すると共に、当該他の電子文書の要約文書の解像度をさらに低下させることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の文書管理システム。
【請求項11】
前記要約文書作成手段は、廃棄対象の前記電子文書の属性を記載した前記要約文書を作成することを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項12】
電子文書を画像化して媒体上に形成する画像形成手段と、
前記電子文書を管理する管理手段とを備え、
前記管理手段は、
前記電子文書を保持する保持部と、
前記電子文書を前記保持部から削除して廃棄する廃棄部と、
予め設定された設定情報に基づき、廃棄対象の前記電子文書に関する情報を含む要約文書を作成する要約文書作成部と、
前記要約文書作成部により作成された前記要約文書を当該保持部に格納する格納部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
廃棄対象の前記電子文書が他の電子文書に関連付けられている場合に、前記保持部から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成部により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該保持部に格納する合成部をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
ユーザが操作し、廃棄対象の前記電子文書に対する前記設定情報を入力するための入力部をさらに備え、
前記要約文書作成部は、前記入力部により入力された前記設定情報に基づいて前記要約文書を作成することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項15】
コンピュータを、
電子文書を記憶装置に保持して管理する管理手段と、
前記電子文書を前記記憶装置から削除して廃棄する廃棄手段と、
予め設定された設定情報に基づき、廃棄対象の前記電子文書に関する情報を含む要約文書を作成する要約文書作成手段と、
前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書を前記記憶装置に格納する格納手段として、
機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
前記コンピュータを、
廃棄対象の前記電子文書が他の電子文書に関連付けられている場合に、前記記憶装置から当該他の電子文書を読み出し、前記要約文書作成手段により作成された前記要約文書と当該他の電子文書とを合成し、合成後の当該他の電子文書を合成前の当該他の電子文書に代えて当該記憶装置に格納する合成手段として、
さらに機能させることを特徴とする請求項15に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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