説明

新規入浴剤

【課題】 浴湯に溶け、しかも入浴効果もある塩に注目し、塩塊に浴用成分等を収容した新規入浴剤を発明するに至ったものである。
【解決手段】 塩塊2の塊外面2aより塊内部2bに達する凹部3を設け、該凹部内に浴用主成分5と浴用補助成分6の少なくとも一方を収めるもので、塩塊は岩塩由来塩塊2Aと塩湖由来塩塊2B、及び人工塩や海水又は海洋深層水由来の粒塩1を適宜量固めて形成する人工塩塊2Cの何れかであり、岩塩由来塩塊にあって塊外面より塊内部に達する孔13を設け、人工塩塊にあっては塊内部に中空部4を設け、該中空部に浴用主成分と浴用補助成分の少なくとも一方を収め、その重さを100g以下とし、浴湯への投入により塩塊が溶け、そのことにより凹部や中空部に収めた浴用主成分や浴用補助成分が浴湯に溶け広がり、孔に浴湯が侵入して溶解を促進し得るようにしたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴湯に入れる入浴剤に関するもので、特に浴用成分等の収容に全く新しい発想を取り入れた新規入浴剤に関する。
【背景技術】
【0002】
入浴剤は、皮膚に適度な刺激を与えることにより血液の循環を活発にし、疲労回復、新陳代謝を増進させるものから、浴湯に香りや色調を与えることによりリラックス感を与えるものまで、幅広く用いられている。
一方、浴湯に溶解した炭酸ガスは、皮膚に浸透し、末梢血管を広げて血行を促進する効果、保温効果、爽快感付与効果等を有するため、炭酸塩と有機酸とを配合し、浴湯に溶解することにより炭酸ガスを発生する錠剤タイプやブリケットタイプの発泡入浴剤も市販されている。
【0003】
従来の入浴剤は、主成分として無機塩類系と炭酸ガス系と薬用植物系と酵素系を用い、補助成分として保湿成分、吸湿成分、香り成分、着色成分等を用いている。
入浴剤を形状的に分類すると、粉末入浴剤と固形入浴剤、及び液体入浴剤とに大別し得る。その内、粉末入浴剤の多くは、積層フイルムから成る袋体に1回分を封入するか、10回分以上を瓶容器やポリ容器に封入し、固形入浴剤の多くは主に、積層フイルムから成る袋体に封入し、液体入浴剤は主にポリ容器に収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3720869号公報
【特許文献2】特許第3660622号公報
【特許文献3】特許第3603105号公報
【特許文献4】特許第3555908号公報
【特許文献5】特許第3249672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
袋体に収容した粉末入浴剤にあっては、袋体から粉末入浴剤の総てを浴湯に投入することが困難であるし、瓶容器やポリ容器に封入した粉末入浴剤、ポリ容器に入れた液体入浴剤も、全量使いきることが困難で、容器の底隅に残ることもあった。
本発明者らは、浴用成分等の新たなる収容形態を鋭意検討した結果、浴湯に溶け、しかも入浴効果もある塩に注目し、塩塊に浴用成分等を収容した新規入浴剤を発明するに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の新規入浴剤は、請求項1として、塩塊の塊外面より塊内部に達する凹部を設け、該凹部内に浴用主成分と浴用補助成分の少なくとも一方を収めたものであり、浴湯への投入により塩塊が溶け、そのことにより凹部に収めた浴用主成分や浴用補助成分が浴湯に溶け広がるようにしたことを特徴とする。
請求項2として、適宜量の粒塩を固めて形成する人工塩塊の塊内部に中空部を設け、該中空部に浴用主成分と浴用補助成分の少なくとも一方を収めたものであり、浴湯への投入により人工塩塊が溶け、そのことにより中空部に収めた浴用主成分や浴用補助成分が浴湯に溶け広がるようにしたことを特徴とする。
請求項3は、請求項1記載の新規入浴剤において、塩塊が岩塩由来塩塊又は塩湖由来塩塊の天然塩塊であり、その内の少なくとも岩塩由来塩塊に、塊外面より塊内部に達する孔を新たに設け、浴湯へ投入した時、孔に浴湯が侵入して溶解を促進し得るようにしたことことを特徴とする。
【0007】
ここで塩塊とは、自然界より産出する天然塩塊と、適宜量の粒塩を固めて形成する人工塩塊とを言い、その内、天然塩塊とは、岩塩より採集した岩塩由来塩塊と、塩湖より採集した塩湖由来塩塊とを言い、岩塩由来塩塊と塩湖由来塩塊から異物を可能な限り取除くことが好ましい。
ここで粒塩とは、海水又は海洋深層水由来の粒塩を言い、その粒塩を型に入れて押し固め、人工塩塊を形成するものであり、具体的には、先ず中空部を有する塩塊本体を形成し、次いで中空部に浴用主成分と浴用補助成分を収容した後、中空部を塞ぐ塩塊蓋部を形成することが望ましいが、その形成手段は自由である。尚、粒塩が乾燥状態にある時、水分を与えて押し固めると崩れにくくなる。
人工塩塊から成る新規入浴剤にあっては、使用するまで水分の蒸発を防ぎ、且つ耐塩性のある容器や包装袋に収納しておくことが望ましい。
【0008】
請求項4は、請求項2記載の新規入浴剤において、粒塩が人工塩や海水又は海洋深層水由来であり、人工塩塊が前記粒塩に水分を与えて押し固め、全体の重さを100g以下に形成したものでることを特徴とする。
請求項5は、請求項1,2,3,4記載の新規入浴剤において、浴用主成分として無機塩類系と炭酸ガス系と薬用植物系と酵素系との何れか1つを用いたことを特徴とする。
請求項6は、請求項1,2,3,4,5記載の新規入浴剤において、浴用補助成分として、保湿成分、吸湿成分、香り成分、着色成分等の少なくとも1つを用いたことを特徴とする。
【0009】
岩塩(イタリア産)と岩塩(ビリビア産)と天日塩(メキシコ産)と能登塩と食塩の成分を表1に示す。
岩塩と立釜(食塩)と平釜(能登塩)との性質を表2に示す。
【表1】

【表2】

【0010】
岩塩由来塩塊と塩湖由来塩塊の入浴剤にあっては、全体の重さを100g以下、具体的には100g〜20g、最適な重さは80g〜30gが望ましい。
ここで凹部と孔は、共に塊外面より塊内部に達するもので、凹部と孔の形成数は自由であるし、凹部と孔の大きさ、及び深さも自由である。この凹部と孔は、自然塩塊にあっては後から設け、人工塩塊にあっては主に形成時に設ける。
ここで中空部とは、粒塩にて形成する人工塩塊内に設けるものであり、具体的には、人工塩塊の成形工程中に設けるもので、その大きさは、浴用主成分と浴用補助成分の収容量に左右される。
ここで浴用主成分とは、周知の無機塩類系と炭酸ガス系と薬用植物系と酵素系の成分を言い、浴用補助成分とは、浴用の保湿成分、吸湿成分、香り成分、着色成分等を言う。
【発明の効果】
【0011】
本発明による新規入浴剤は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項1の新規入浴剤は、塩塊の塊外面より塊内部に達する凹部を設け、該凹部内に浴用主成分と浴用補助成分の少なくとも一方を収めたものであるから、40℃近くの浴湯へ投入することにより塩塊が溶け、そのことにより凹部に収めた浴用主成分や浴用補助成分が浴湯全体に溶け広がる。特に、塩塊と浴用主成分と浴用補助成分が効率良く浴湯全体に溶け込む結果、それにより血行促進等が高められ優れた温浴効果が得られる。尚、本発明入浴剤は、入浴の前後に浴湯に投入しても、不快感ない。
請求項2の新規入浴剤は、粒塩を固めて人工塩塊を形成する際、その内部に中空部を設け、該中空部内に浴用主成分と浴用補助成分の少なくとも一方を収めたものであるから、外観の総てが粒塩で覆われ、美観を呈する。しかも、請求項1と同様の効果が得られる外、浴湯に溶けやすい。
【0012】
請求項3の新規入浴剤は、請求項1の特徴に加えて、塩塊が岩塩由来塩塊又は塩湖由来塩塊の天然塩塊であるため、安価に得られる利点がある。しかも、天然塩塊を用いるので、形状や大きさにばらつきがあり、変化に富む。特に、岩塩由来塩塊は、形状が安定すると共に、透明性を有し、美観を与える。しかも、塊外面より塊内部に達する孔を新たに設けるので、浴湯へ投入した時、孔に浴湯が入り込み、溶解を促進する。
請求項4は、請求項2記載の新規入浴剤において、粒塩が人工塩や海水又は海洋深層水由来であるため、天然塩塊より大量生産に適する。その結果、大きさと重さの均一な入浴剤を提供し得る。
請求項5の新規入浴剤は、請求項1,2,3,4の特徴に加えて、浴用主成分として、無機塩類系と炭酸ガス系と薬用植物系と酵素系の何れか1つを用いているので、従来入浴剤と同等の効果が得られる。
請求項6の新規入浴剤は、請求項1,2,3,4,5特徴に加えて、浴用補助成分として、保湿成分、吸湿成分、香り成分、着色成分等の少なくとも1つを用いているので、従来入浴剤と同等の保湿が得られるし、色や香りを楽しむこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係わる新規入浴剤の形状例を示す一部切欠斜視図で、(イ)は岩塩由来塩塊及び塩湖由来塩塊から成る入浴剤、(ロ)〜(ニ)は人工塩塊から成る入浴剤である。
【図2】人工塩塊から成る本発明入浴剤の第一成形例(イ)と第二成形例(ロ)を示す工程図である。
【図3】人工塩塊から成る本発明入浴剤の第三成形例を示す工程図である。
【図4】本発明に係わる新規入浴剤の構成例を示すブロック線図である。
【図5】浴用主成分例を示すブロック線図である。
【図6】浴用補助成分例を示すブロック線図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明による新規入浴剤の第一実施形態を図1(イ)に基づき説明すれば、塩塊2が透明性を有する岩塩由来塩塊2Aであり、その塊外面2aより塊内部2bに食い込む凹部3と孔13とを設け、凹部3内に浴用主成分5と浴用補助成分6の少なくとも一方を収め、全体の重さを100g以下、具体的には100g〜20g、最適な重さは80g〜30gに形成したものであり、凹部3と孔13は、例えばドリル工具等を用いて形成する。
岩塩由来塩塊2Aより成る本発明の新規入浴剤を約40℃の浴湯へ投入すると、先ず浴湯に触れる塩塊2Aの塊外面2aから溶け初め、そのことにより凹部3に収めた浴用主成分5と浴用補助成分6が浴湯に溶けて広がる一方、孔13に浴湯が入り込んで塩塊2Aの溶解を促進する。
塩湖由来塩塊2Bにあっては、岩塩由来塩塊2Aより柔らかいので、塩塊2Bが型崩れしないように凹部3と孔13を形成する必要がある。
【0015】
本発明による新規入浴剤の第二実施形態を説明すれば、図2(イ)の如く先ず適宜量の塩粒1を押し固めて人工塩塊2Cを形成し、これに工具を用いて凹部3を設け、凹部3に浴用主成分5と浴用補助成分6の少なくとも一方を収めるか、図2(ロ)の如く凸部dを有する雄型Dと、窪みeを有する雌型Eを用いて人工塩塊2Cを形成し、人工塩塊2Cに予め凹部3を設けておき、該凹部3に浴用主成分5と浴用補助成分6の少なくとも一方を収め、図1(ロ)〜(ニ)の如く全体の重さを100g以下、具体的には100g〜20g、最適な重さは60g〜30gに形成する。
人工塩塊2Cに用いる塩粒1は、人工塩や海水又は海洋深層水由来であり、塩粒1を押し固める際、水分7を用いて押し固めると、人工塩塊2Cの形成が容易である。
人工塩塊2Cより成る本発明の新規入浴剤を約40℃の浴湯へ投入すると、先ず浴湯に触れる人工塩塊2の塊外面2aから溶け初め、そのことにより凹部3に収めた浴用主成分5と浴用補助成分6が浴湯に溶けて広がる。
人工塩塊2Cは塩粒1を押し固めたものであるから、塩粒1と塩粒1の間に隙間があり、その隙間に浴湯が入り込んで人工塩塊2Cの溶解を促進するので、孔13の形成は不要である。
【0016】
本発明による新規入浴剤の第三実施形態を第二実施形態と相違する点について説明すれば、図3の如く先ず第一雌型E1の窪みe1に塩粒1を入れ、その第一雌型E1に向けて凸部dを有する雄型Dを押圧し、中空部4を有する塩塊本体21を形成した後、該中空部4に浴用主成分5と浴用補助成分6の少なくとも一方を収め、次いで第二雌型E2の窪みe2に塩粒1を収め、その第二雌型E2を第一雌型E1と組み合わせ、塩塊本体21の上に、塩塊本体21の中空部4を塞ぐ塩塊蓋部22を形成し、人工塩塊2Cの塊内部2bに浴用主成分5や浴用補助成分6を収めた新規入浴剤を形成する。
【0017】
塩塊2の凹部3又は中空部4に収める浴用主成分5は、図5の如く無機塩類系と炭酸ガス系と薬用植物系と酵素系の何れか1つであり、その内の無機塩類系として、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウムなどの塩化物;硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、次亜硫酸ナトリウムなどの硫酸塩;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウムなどの硝酸塩;リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウムなどのリン酸塩;イオウ、硫化ナトリウム、硫化カリウム、亜硫化鉄などの硫化物;水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、ホウ砂、ホウ酸、酸化カルシウム、臭化カリウム、過マンガン酸カリウム等を用い、酵素系としては、例えば、トリプシン、α−キモトリプシン、プロメライン、パパイン、プロテアーゼ、プロクターゼ、セラチオペプチダーゼ、リゾチーム等を用いる。
【0018】
また、塩塊2の凹部3又は中空部4に収める浴用補助成分6は、図6の如く保湿成分、吸湿成分、香り成分、着色成分等の少なくとも1つであり、その内の保湿成分としては、例えば、モモ、ヘチマ、アロエ等の植物エキス、トマト等の野菜エキス、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、尿素、ソルビトール、ブドウ糖、ショ糖、キシロース等を用いる。
【0019】
また、香り成分としては、例えば、ラベンダー油、ジャスミン油、レモン油等の岩塩由来香料;ゲラニオール、シトロネラール、オイゲノール、ウンデカラクトン、リモネン、フェネチルアルコール等の人工香料;前記人工香料や岩塩由来香料を調製して得られる調合香料等を用いる。
着色成分としては、例えば、青色1号、赤色106号、赤色2号、黄色4号、黄色202(1)号、緑色3号等の厚生省令タール色素別表I及びIIの色素;クロロフィル、リボフラビン、アンナット等の食品添加物として認められている岩塩由来色素等を用いる。
【0020】
塩粒1として、多種類のミネラル成分が含まれている海水又は海洋深層水から得られる自然塩粒を用いるので、それらのミネラル成分から多様な効果が期待できる。
岩塩由来塩塊2Aと塩湖由来塩塊2Bに対する凹部3及び孔13の形成時に、塩塊2A,2Bから塩粒1が発生するが、その塩粒1も人工塩塊2Cの形成に利用し得る。
自然塩粒の代わりに化学成分から成る人工塩粒を用いることも可能である。
塩粒1の大きさとして6mm以下が好ましく、粒が小さいほど溶解時間がより短縮できる利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0021】
岩塩由来塩塊2Aの塊外面2aより塊内部2bに至る凹部3と孔13の形成数は自由であるし、凹部3と孔13の大きさ、及び深さも自由であるし、凹部3に浴用主成分5と浴用補助成分6を収めた後、凹部3の出口を塩で塞ぐことも可能である。
また、塩粒1にて塩塊2や塩塊本体21、或は塩塊蓋部22形成する際、水分7を与えると容易に形成し得るし、先に形成した塩塊本体21と、後から形成する塩塊蓋部22との間に水分7を与えると、塩塊本体21と塩塊蓋部22とが一体化しやすい。
更に、人工塩塊2Cの形成手段は上記実施例に限定されるものではなく、他の形成手段を用いることは自由であるし、少なくとも人工塩塊2Cから成る本発明の新規入浴剤の包装には、使用するまで水分の蒸発を防ぎ、且つ耐塩性のある容器や包装袋を用いることが望ましい。
【0022】
塩湖由来塩塊2Bと人工塩塊2Cにあっては、凹部3と中空部4の内面に、浴用に用いることのできる油性分を塗り、浴用主成分5と浴用補助成分6を収容すれば、油性分により塩塊2B,2Cへの浴用主成分5と浴用補助成分6の浸透を抑えることができる。
本発明入浴剤は、一回の入浴に1個使用することを原則とするが、全体の重さを60g〜20gに形成し、一回の入浴に複数個使用することも可能であるし、塩粒1に着色成分を混ぜることで、色の異なる人工塩塊2Cを提供し得るし、更に香り成分を混ぜることで、香りの異なる人工塩塊2Cを提供し得る。
岩塩由来塩塊2Aの入浴剤にあっては、一回の入浴で完全に溶けないこともあり、その場合には、溶け残った入浴剤は次回の入浴に用いる。
【0023】
岩塩由来塩塊2Aと塩湖由来塩塊2Bと人工塩塊2C、凹部3又は中空部4に収める浴用主成分5と浴用補助成分6は、図4の如くの関係にある。
浴用主成分5と浴用補助成分6として、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記以外の成分を添加することも可能である。例えば通常入浴剤に用いられているニコチン酸誘導体、グリチルリチン酸塩及びその誘導体、グリチルレチン酸塩及びその誘導体、パラオキシ安息香酸エステル、シルク末、イソプロピルメチルフェノール、コラーゲン、ミルク末、プロテイン、加水分解カゼインナトリウム、ホホバ油等の油性成分、グリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤、ビタミン類(A、B、C、E、トコフェロール等)、ペプシン等の蛋白分解酵素等を添加することができる。
【符号の説明】
【0024】
1 粒塩
2 塩塊、2A 岩塩由来塩塊、2B 塩湖由来塩塊、2C 人工塩塊
2a 塊外面、2b 塊内部
21 塩塊本体、22 塩塊蓋部
3 凹部、13 孔
4 中空部
5 浴用主成分
6 浴用補助成分
D 雄型、d 突出部
E,E1,E2 雌型、e,e1,e2 窪み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩塊(2)の塊外面(2a)より塊内部(2b)に達する凹部(3)を設け、該凹部(3)内に浴用主成分(5)と浴用補助成分(6)の少なくとも一方を収めたものであり、浴湯への投入により塩塊(2)が溶け、そのことにより凹部(3)に収めた浴用主成分(5)や浴用補助成分(6)が浴湯に溶け広がるようにしたことを特徴とする新規入浴剤。
【請求項2】
適宜量の粒塩(1)を固めて形成する人工塩塊(2C)の塊内部(2b)に中空部(4)を設け、該中空部(4)に浴用主成分(5)と浴用補助成分(6)の少なくとも一方を収めたものであり、浴湯への投入により人工塩塊(2B)が溶け、そのことにより中空部(4)に収めた浴用主成分(5)や浴用補助成分(6)が浴湯に溶け広がるようにしたことを特徴とする新規入浴剤。
【請求項3】
塩塊(2)が岩塩由来塩塊(2A)又は塩湖由来塩塊(2B)の天然塩塊であり、その内の少なくとも岩塩由来塩塊(2A)に、塊外面(2a)より塊内部(2b)に達する孔(13)を設け、浴湯へ投入した時、孔(13)に浴湯が侵入して溶解を促進し得るようにしたことを特徴とする請求項1記載の新規入浴剤。
【請求項4】
粒塩(1)が人工塩や海水又は海洋深層水由来であり、人工塩塊(2C)が前記粒塩(1)に水分を与えて押し固め、全体の重さを100g以下に形成したものでることを特徴とする請求項2記載の新規入浴剤。
【請求項5】
浴用主成分(5)が、無機塩類系と炭酸ガス系と薬用植物(生薬)系と酵素系との何れか1つであることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の新規入浴剤。
【請求項6】
浴用補助成分(6)が、保湿成分、吸湿成分、香り成分、着色成分等の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の新規入浴剤。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−208981(P2010−208981A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55933(P2009−55933)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(592008756)五洲薬品株式会社 (19)
【Fターム(参考)】