説明

新規化合物、対応する組成物、調製方法および/または治療方法

10−[(ジメチルアミノ)メチル]−4−エチル−4,9−ジヒドロキシ−1H−ピラノ[3’,4’:6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14(4H,12H)ジオン・一塩酸塩の五水和物である、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の新規な結晶形態、対応する医薬組成物、その製法ならびに抗ウイルス疾患および/または癌関連疾患を治療するための使用が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(技術分野)
本発明はトポテカン・一塩酸塩・五水和物の新規結晶形態、対応する医薬組成物、その製法、抗ウイルス疾患および/または癌関連疾患を治療するためのその使用に関する。
【0002】
(従来技術)
DNAの細胞性複製および細胞転写プロセスに至る基本工程はDNAのらせんストランドが分離することに伴うものである。真核細胞のDNAのらせん構造は、遺伝的物質を細胞性複製プロセスの鋳型として用いるために、細胞組織が解決しなければならない問題に至るかもしれない、特定の位相的性質を指示する。染色体蛋白によりクロマチン中に組織された真核生物のDNA鎖は、それらの鎖がトポロジー変換酵素の助けなしでほぐれ得ないように、拘束されている。このことから、転写または複製のDNAへリックスとの複合の進展はかかるプロセスの間に形成される構造の捻れひずみを軽減する旋回点まで促進されると長い間考えられてきた。
【0003】
トポイソメラーゼは真核細胞および細胞増殖工程にてDNAのトポロジーを改変する能力を有する細胞機能における重要な酵素成分である。トポイソメラーゼは3工程:DNAの一方または両方の鎖を切断する工程;DNAセグメントをかかる切断部位に通す工程;および、そのDNA切断部位を再び封鎖する工程;からなるプロセスを触媒化することでDNAの結合数(すなわち、DNA鎖が右側のらせん軸方向にてほぐれる回数に等しい数)を改変する。
二種のトポイソメラーゼ:I型トポイソメラーゼとII型トポイソメラーゼが真核細胞と関連付けられてきた。I型およびII型トポイソメラーゼは共にDNAの複製、転写および組換えにおいて重要な役割を果たす。一般に、トポイソメラーゼIの阻害は、オンコロジック物質(oncologic agent)、抗腫瘍剤、抗ウイルス剤などの主たる目標である。トポイソメラーゼIIの阻害は市販されている重要な腫瘍崩壊剤(例えば、エトポシド、ドキソルビシンおよびミトキサントロン)ならびに他の開発中の腫瘍崩壊剤の主たる標的である。
【0004】
一連のDNAトポイソメラーゼ阻害化合物の一例として、カンプトテシンおよびその対応するアナログまたはコンジナー誘導体が挙げられる。カンプトテシンは植物、例えば、中国原産のカンプトテカ・アクミナタ(Camptotheca accuminata)木およびインド原産のノタポダイテス・ホエチダ(Nothapodytes foetida)木により産生される水不溶性の細胞障害性アルカロイドである。カンプトテシン(例えば、トポテカン)は、一般に、Cancer chemotherapyおよびBiotherapy(463−484頁;第二版、Bruce A. Canbner およびDan L. Longo、lippincott-Raven出版社、フィラデルフィア、1996年を参照のこと)。カンプトテシンアナログ誘導体として、トポテカン、イリノテカンおよび9−アミノカンプトテシンが挙げられる。
【0005】
米国特許第5004758号は、次の構造式:
【化1】

で示される、トポテカン、(S)−10−[(ジメチルアミノ)メチル]−4−エチル−4,9−ジヒドロキシ−1H−ピラノ[3’,4’:6,7]インドリジノ[1,2−b]キノリン−3,14(4H,12H)ジオン・一塩酸塩(9−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキシカンプトテシンなどとしても知られている)を開示する。
【0006】
トポテカンはまた、メルク・インデックスでも取り上げられている(12版、モノグラフ番号9687、Merck & Co., Inc. 1996)。臨床試験はトポテカンが数種の充実性腫瘍、特にヒトにおける卵巣癌、食道癌、非小細胞癌に対して効能があることを示す。
【0007】
ハイカムチン(Hycamtin)(登録商標)(GlaxoSmithKline、ブレンフォード、UKより入手)は、トポテカン塩酸塩を含有しており、復元後の静脈内投与に適する、凍結乾燥混合物として処方される。典型的には、この生成物は、病院、診療所の医療専門家により、あるいは医者がオフィスでセッティングして投与される。この投与では患者は一日に数回治療のためにそのような設備のあるところまで行かなければならない。容易に、かつ安全に製造することができ、患者がいずれのセッティングでも投与できる、例えば、自宅で投与可能な医薬組成物の調製に有用であるトポテカン塩酸塩の医薬形態を開発することが望ましい。一般に、そのような自己投与可能な医薬形態は固体の経口投与可能な形態である。
【0008】
(発明の開示)
本発明は、図1と実質的に同じX−線粉末回折(XRPD)パターンにより特徴付けられる、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の化合物に関する。
本発明はまた、ピーク位が4.5±0.1(°2θ)、6.4±0.1(°2θ)、7.1±0.1(°2θ)、9.0±0.1(°2θ)、10.1±0.1(°2θ)、11.5±0.1(°2θ)、12.6±0.1(°2θ)、13.1±0.1(°2θ)、14.1±0.1(°2θ)、15.5±0.1(°2θ)、17.9±0.1(°2θ)、18.7±0.1(°2θ)、20.0±0.1(°2θ)、20.3±0.1(°2θ)、21.1±0.1(°2θ)、21.8±0.1(°2θ)、23.0±0.1(°2θ)、24.8±0.1(°2θ)、25.6±0.1(°2θ)、26.6±0.1(°2θ)、27.2±0.1(°2θ)および28.9±0.1(°2θ)にある、X−線回折(XRPD)パターンにより特徴付けられる、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の化合物に関する。
【0009】
本発明はまた、1800cm−1−1500cm−1のスペクトルの領域で図3と実質的に同じ、逆二次導関数スペクトル(an inverse second derivative spectrum)を提供する、固体状態のFT−IR(KBr)スペクトルで特徴付けられる、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の化合物に関する。
本発明はさらに、ピークが1754±2cm−1、1745±2cm−1、1740±2cm−1、1658±2cm−1、1649±2cm−1、1596±2cm−1、1584±2cm−1および1507±2cm−1にある、二次導関数の固体状態のFT−IR(KBr)スペクトルにより特徴付けられる、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の化合物に関する。
【0010】
本発明はまた、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を含む、医薬組成物に関する。本発明の組成物はさらに、1またはそれ以上のアジュバント、希釈剤、賦形剤などを包含する、医薬上許容される担体を含む。
本発明は、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の製法であって、[a]トポテカン・一塩酸塩を含有する水性有機溶媒混合物を形成し;[b]トポテカン・一塩酸塩をその水性有機溶媒混合物から再結晶させるか、および/またはトポテカン・一塩酸塩をその水性有機溶媒混合物と共にスラリー状にし、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を沈殿させるか、および/または形成させ;および[c]濾過により、該化合物を収集する、工程を含む、方法に関する。
【0011】
本発明は、さらには、有効量の本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物をその必要とする対象に投与することを含む、癌の治療方法に関する。
本発明は、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を含む有効量の医薬組成物をその必要とする対象に投与することを含む、癌の治療方法に関する。
本発明はさらには治療にて用いるための本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を提供する。
本発明はまた、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の癌の治療薬の調製における使用、および本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の癌に付随する1またはそれ以上の症状を改善するための医薬の調製における使用を提供する。
【0012】
(図面の簡単な記載)
図1は0°2−シータ(°2θ)から35°2−シータ(°2θ)の領域で実質的に同定された特徴的なピークを示すトポテカン・一塩酸塩・五水和物の多形相のX−線粉末回折図である。
図2はトポテカン・一塩酸塩・五水和物の多形相のFT−IR(KBr)スペクトルである。
図3はトポテカン・一塩酸塩・五水和物の多形相のFT−IR(KBr)スペクトルの1800cm−1ないし1500cm−1の領域の逆二次導関数スペクトルである。
【0013】
(発明の詳細な記載)
本発明における使用に適するトポテカン(その塩、水和物、および/または溶媒和物)は、出発物質(すなわち、トポテカン・一塩酸塩など)、中間体または生成物等を含め、本明細書に記載されるように、および/または既知の方法(従来より使用される方法であってもよく、文献に記載されている方法であってもよい)を適用または適合することにより調製される。
【0014】
米国特許第5004758号は、トポテカン(9−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキシカンプトテシン)、好ましくは(S)−トポテカン、最も好ましくはその塩酸塩を包含する、水溶性カンプトテシンアナログを開示する。米国特許第5734056号は水溶性カンプトテシン化合物アナログ(トポテカンを包含する)、かかるアナログの調製方法および/またはその製法に有用な中間体を開示する。
米国特許第5155225号は、一般に、ピラノ[3’,4’:6,7]インドリジノ−[1,2−B]キノリノンの製法を開示する。米国特許第5405963号、第5468859号、第5541329号、第5700939号、第5663177号および第5670500号は、一般に、カンプトテシンアナログの全体としての不斉合成方法、および/または対応する中間体、医薬組成物、および/またはアナログの製法および/または使用を開示する。
【0015】
米国特許第5674872号および米国特許第5756512号は、各々、卵巣癌および非小細胞肺癌の治療法であって、有効量の、トポテカンを含む、水溶性カンプトテシンアナログの化合物を投与することを含む方法を開示する。米国特許第5633016号はカンプトテシンアナログ化合物(すなわち、トポテカン)と白金配位化合物の使用に関連付けられる併用化学療法を開示する。米国特許第6582689号は、化学療法薬(トポテカンを含んでいてもよい)と組み合わせた、増強剤、インターフェロン−ガンマ−誘発因子(IGIF;IL−18など)を含む、組成物、かかる組成物の製法、腫瘍または癌細胞の増殖を阻害するための、および/または哺乳動物における癌の予防および/または治療のためのかかる組成物の使用を開示する。
【0016】
トポテカン・一塩酸塩、およびその溶媒和物(特に、水和物)は多形性を示す。当該分野にて一般に理解されているように、多形性は、化合物が、一以上の異なる結晶性または「多形性」種として結晶化する能力として定義される。多形体は、少なくとも2種の異なる配置の化合物の固体結晶相または固体状態の化合物分子の多形相として定義される。
所定の化合物の多形相は、2つの異なる化合物の結晶構造と化学構造にて異なるが、同じ化学式および/または組成で特定される。かかる化合物は、各結晶格子の充填、幾何学的配置等にて異なりうる。したがって、化学および/または物理的特性または特徴は、溶解性、融点、密度、硬度、結晶形態、光学および電子特性、蒸気圧、安定性等の変化を含め、各々別個の多形相で異なる。
【0017】
所定の化合物の多形相は、種々の特性決定法または同定法を用いて相互に区別されうる。例えば、異なる多形相を区別するのに通常の有機化学同定法を用いてもよい。かかる同定法は、限定されるものではないが、赤外分光法(IR)、核磁気共鳴(NMR)(すなわち、プロトン磁気共鳴(H NMR)、13C核磁気共鳴(13C NMR)、31P核磁気共鳴(31P NMR)、電子顕微鏡検査法、X−線粉末回折(XRPD)、光学結晶学、示差走査熱量測定法(DSC)、示唆熱分析、ディラトメトリー等を包含しうる。
【0018】
本発明の新規なトポテカン・一塩酸塩・五水和物は、10−[(ジメチルアミノ)メチル]−4−エチル−4,9−ジヒドロ−1H−ピラノ[3’,4’:6,7]インドリジノ−[1,2−b]キノリノン−3,14−(4H,12H)ジオン・一塩酸塩の五水和物(または9−ジメチルアミノメチル−10−ヒドロキシカンプトテシン・一塩酸塩・五水和物)の特定の結晶性多形相である。このトポテカン・一塩酸塩・五水和物は単離が容易であり、製造の際の取り扱いにて均一性、再現性、容易性および安全性を、ならびに単離および乾燥の際に安定性を示す。
【0019】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物は図1に示されるのと実質的に同じXRPDパターンにより特徴付けられる。図1のXRPDパターンは2−シータの角度で表され、銅KαX−照射を用いる回折計で得られる。当業者であれば、XRPDパターンのピークの位置の違いが±0.1(°2θ)より大きくなければ、XPRDパターンが図1のXRPDパターンと実質的に同じであると考えるであろうと理解される。
【0020】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物は、さらに、ピーク位置が4.5±0.1(°2θ)、6.4±0.1(°2θ)、7.1±0.1(°2θ)、9.0±0.1(°2θ)、10.1±0.1(°2θ)、11.5±0.1(°2θ)、12.6±0.1(°2θ)、13.1±0.1(°2θ)、14.1±0.1(°2θ)、15.5±0.1(°2θ)、17.9±0.1(°2θ)、18.7±0.1(°2θ)、20.0±0.1(°2θ)、20.3±0.1(°2θ)、21.1±0.1(°2θ)、21.8±0.1(°2θ)、23.0±0.1(°2θ)、24.8±0.1(°2θ)、25.6±0.1(°2θ)、26.6±0.1(°2θ)、27.2±0.1(°2θ)および28.9±0.1(°2θ)にある、XRPDパターンにより特徴付けられる。これらピークの位置(°2θ値)は2−シータの角度で表されるXRPDパターンより得られ、銅KαX−照射を用いる回折計で得られた。
【0021】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物はまた、1800cm−1−1500cm−1のスペクトルの範囲で図3と実質的に同じ、逆二次導関数の固体状態のFT−IR(KBr)スペクトルで特徴付けられる。当業者であれば、FT−IRスペクトルのピーク位置の違いが±2cm−1より大きくなければ、1800cm−1−1500cm−1のスペクトルの逆二次導関数FT−IR(KBr)スペクトルが図3のFT−IR(KBr)スペクトルと実質的に同じであると考えるであろうと理解される。
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物はさらに、ピークが1754±2cm−1、1745±2cm−1、1740±2cm−1、1658±2cm−1、1649±2cm−1、1596±2cm−1、1584±2cm−1および1507±2cm−1にある、二次導関数の固体状態FT−IR(KBr)スペクトルにより特徴付けられる。
【0022】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物は、含水量が約10%w/w%以上から約17w/w%以下の範囲にある。トポテカン・一塩酸塩・五水和物と結合する含水量はまた、約3.5重量%から約20重量%の範囲にあってもよい。具体的には、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物は、含水量が約10.5重量%ないし約16.5重量%の範囲にあってもよい。
【0023】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物は、3、4または5個の水分子がその結晶形態と結合しているのと同じ結晶形態にて存在しうる(すなわち、本発明のトポテカン・一塩酸塩の三水和物、四水和物および五水和物は図1と実質的に同じXRPDパターンを提供する)。本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物は、その中に三個の結晶格子結合性水分子が組み込まれた、結晶格子構造を有する(三水和物状態)。トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物はまた、二個の配位結合した、不安的なチャネル水分子が組み込まれていてもよく;それを該格子から除去し、三水和物の状態を形成してもX−線粉末回折技法および赤外分光法により測定されてもよい物質の結晶化度に影響を与えない。トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を三水和物の状態にまで乾燥させると、付加的な水分子(例えば、湿気を含む空気から)を吸収することが可能であり、二個までのチャネル水分子を採取するであろう。トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物が完全に乾燥されていないとすれば、分析により該生成物は五個以上の水分子を含有することを示しうる。しかしながら、これらのうち、三個は結晶格子結合性水分子であり、二個がチャネル水分子であり、付加的な水はいずれも(結晶の表面に結合しているが、特にトポテカン・一塩酸塩の生成物の結晶化に影響を及ぼすものではない)表面水分子であろう。本発明のトポテカン・一塩酸塩の生成物は、約40ないし約90%の相対湿度の環境下にあり、この生成物は五個の水分子を含有するのと平衡状態にあるため、五水和物として記載されている。
【0024】
本発明はまた、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を調製する方法であって、
[a]トポテカン・一塩酸塩を含有する水性有機溶媒混合物を形成し;
[b]トポテカン・一塩酸塩をその水性有機溶媒混合物から再結晶させるか、および/またはトポテカン・一塩酸塩をその水性有機溶媒混合物と共にスラリー状にし、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を沈殿させるか、および/または形成させ;
[c]濾過により、そのトポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を収集する
工程を含む。
【0025】
本発明の方法にて水性有機溶媒の混合液を形成するための使用に適する有機溶媒は、限定されるものではないが、アセトン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、およびN,N−ジメチルホルムアミドおよびそれらの混合液を包含する。本発明の方法にて有用である他の溶媒として、酢酸エチル、アセトニトリルおよびジクロロメタン、および/またはその混合物および/または一種またはそれ以上の上記した有機溶媒との混合液が挙げられる。特に有用な溶媒はアセトン、テトラヒドロフラン、およびn−プロパノール、さらにはアセトンおよびテトラヒドロフランを包含する。
【0026】
水性有機溶媒混合液の「水性」の部分は、水または水性無機酸溶液であってもよい水性溶媒である。有利には、水性有機溶媒混合液は水性無機酸溶液を含む。一の実施形態にて、無機酸溶液は水性塩酸溶液(水性HCl)であり、該酸性溶液は0.05N 水性HClである。
工程[b]にて同定される再結晶の工程では、水性有機溶媒の混合溶液は有機溶媒と水性溶媒の混合液を約1.5:1ないし約3:1の範囲の割合(v/v)にて含んでいてもよく、水性溶媒は水性無機酸溶液であることが好ましい。有機溶媒と水性溶媒の割合(v/v)について好ましい範囲は、再結晶の工程について言えば、約1.5:1から約2:1である。
【0027】
工程[b]にて同定されるスラリー状とする工程では、本発明の上記した工程にて有用な水性有機溶媒の混合溶液は約2:1ないし約8:1の割合(v/v)にて有機溶媒:水性溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒の水性溶媒に対する好ましい割合は、スラリー状とする工程について言えば、約8:1である。
【0028】
水性有機溶媒の混合溶液は、水性有機溶媒の混合溶液(容量/ミリリットル)のトポテカン・一塩酸塩(重量/グラム)に対する割合が約7:1から約13:1であるように、使用される。再結晶工程を行うのに有用な好ましい範囲は水性有機溶媒の混合溶液(容量/ミリリットル)のトポテカン・一塩酸塩(重量/グラム)に対する割合が約10.6:1から約13:1、より好ましくは12:1である。スラリー化工程を行うのに有用な好ましい範囲は水性有機溶媒の混合溶液(容量/ミリリットル)のトポテカン・一塩酸塩(重量/グラム)に対する割合が約7:1から約12:1、より好ましくは12:1である。
【0029】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物は濾過の後に乾燥させ、残っている微量の再結晶化溶媒を除去してもよい。乾燥工程は、水/トポテカンの化学量論量がトポテカン・一塩酸塩1モル当たり水3モル未満まで減少しないように、すなわち、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物の水/トポテカンの化学量論量が少なくとも3モル水/1モルトポテカンHClであるように行われるべきである。一般に、本発明の方法により得られるトポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物は約30mmHg未満の圧力下、あるいは約37℃より高い温度で乾燥させるべきではない。
【0030】
本発明の方法の一の実施形態において、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物は、まず最初に、トポテカン・一塩酸塩を加熱した水性有機溶媒の混合溶液に溶かすことで調製されうる。本発明の具体的な実施形態において、その加熱された水性有機溶媒の混合溶液は約58℃の温度に加熱されたアセトンと0.05N水性塩酸の混合液であり、アセトンの水性塩酸に対する容量の割合が約2:1である。その加熱された溶液からのトポテカン・一塩酸塩・五水和物の結晶化/再結晶は、該溶液を冷却し、濾過し、得られた再結晶によるトポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を濾過し、乾燥させることで達成されうる。冷却工程はその加熱されたトポテカン・一塩酸塩の溶液を攪拌しながら冷却することで行われることが有利である。冷却速度は、一般に、約0.1℃/分ないし約1℃/分の範囲とすべきである。特定の実施形態において、冷却速度は約0.25℃/分である。結晶化(再結晶)工程において、溶液/混合液を約室温ないし約0℃の温度にまで冷却してもよい。トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を再結晶化溶媒から濾過した後、収集/濾過した生成物を乾燥させて残りの微量な結晶化/再結晶溶媒を除去してもよい。有用な乾燥条件として、例えば、20−25℃、165−300mmHg、最大14日間、あるいは28−32℃、150−200mmHg、24時間より長く、窒素を流しながら乾燥させることが挙げられる。
【0031】
本発明はまた、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を含む、医薬組成物に関する。本発明の組成物はさらに、1またはそれ以上の医薬上許容される担体を含む。所望により、本発明の医薬組成物はさらに他の活性成分を含んでいてもよい。本発明の医薬組成物はまた、安定化剤、酸化防止剤、保存剤、滑沢剤、沈殿防止剤、粘度調節剤などの他の成分を含んでいてもよい;ただし、添加成分は本発明の組成物の治療作用に対して有害な作用を有しない。本発明の医薬組成物の形態は、そのトポテカン・一塩酸塩・五水和物は医薬組成物中に上記した結晶形態にて存在する、固体(すなわち、錠剤、カプセルなど)または液体(すなわち、懸濁液またはエマルジョンなど)のいずれも包含する。一般に、本発明の医薬組成物は、限定されるものではないが、混合、ブレンドなどを含む、既知の材料または方法を用いて調製される。本発明の医薬組成物中のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の割合は、適当な用量が得られるように、変更され、かかる治療上有効な組成物中に望ましい量の活性な化合物を付与してもよい。
【0032】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および/または医薬組成物は抗ウイルス活性および/または抗腫瘍活性を提供する治療法にて有用である。例えば、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および/または医薬組成物を用いて治療可能な種々の癌として、ヒトなどの哺乳動物における、充実性腫瘍(すなわち、限定されるものではないが、卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、食道癌、小細胞および非小細胞肺癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、神経芽細胞腫および神経膠腫など)および非充実性腫瘍(すなわち、限定されるものではないが、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病および慢性骨髄単球性白血病など)が挙げられる。
【0033】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および/または医薬組成物は医療および獣医学の両方の用途がある。獣医学的使用を意図とするならば、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および/または医薬組成物は、担体と一緒に処方され、液体またはスプレーとすることができ、あるいは第一胃に挿入するための固形の非分解性または分解性形態に処方することもできる。選択される担体、例えば、本明細書に記載されている担体を利用して、獣医学的使用に許容される、または適合する組成物を調製してもよい。
【0034】
従って、本発明は癌の治療方法であって、それを必要とする対象に本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を有効量投与することを含む方法に関する。本発明はまた癌の治療方法であって、それを必要とする対象に本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を有効量含む医薬組成物を有効量投与することを含む方法に関する。
【0035】
本発明はまた、癌に付随する1またはそれ以上の症状を改善するのに苦痛緩和剤として本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および/またはそのものを含む医薬組成物を用いる方法であって、その必要とする対象に、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および/またはそれを含む医薬組成物を有効量投与することを含む方法に関する。癌に付随する症状の改善は、癌、特に肺癌の患者の生活の質を改善しうる。トポテカン・一塩酸塩・五水和物および/またはそれを含む医薬組成物での治療により改善しうる癌の症状の例として、限定されるものではないが、疼痛、倦怠感、不眠症、日周活動の妨害および疾患特異的症状(例えば、肺癌の場合、呼吸困難、胸痛、喀血およびさ声)が挙げられる。
【0036】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物および/または対応する医薬組成物は上記したいずれの治療の単一薬剤療法に用いられてもよく、あるいは放射線療法などの他の有効な治療法、通常の抗腫瘍薬、限定されるものではないが、パクリタキセル、ドセタキセル、ドキソルビシン、ara−c(シタラビン)、5−フルオロウラシル、エトポシドおよび有機金属配位化合物、例えばシスプラチンおよびカルボプラチン、ならびに標的生物学的治療法、限定するものではないが、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、ボルテジミブ、エラクリダルおよびエルビツックス治療と併用して用いられてもよい。
【0037】
「有効量」なる語は、トポテカン・一塩酸塩・五水和物および/またはそれを含有する医薬組成物が、それを必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に投与されると、種々の疾患、すなわち、ウイルス関連疾患および/または癌疾患の治療(すなわち、後者は抗腫瘍治療、限定するものではないが、腫瘍細胞増殖阻害、症状の鎮静、治癒、改善等を包含しうる)にて臨床的に望ましい結果を提供する量を意味する。
【0038】
実際の好ましい治療は、とりわけ、利用されるトポテカン・一塩酸塩・五水和物の個々の処方、投与方法および治療される個々の宿主で変化するであろう。一連の所定の症状に対する最適な治療は、当業者により、本明細書に記載の情報、および米国特許第5004758号、第5633016号、第5674872号および第5756512号の開示を考慮して通常の治療決定試験を用いて確認されてもよい。
【0039】
本発明の組成物および治療法にて用いられる化合物の実際の好ましい用量は、処方される個々の組成物、投与方法および特定の部位、例えば治療される宿主および腫瘍の型に従って変わるであろう。その上、個々の患者の特定の病態に対する最適用量は、当該分野における、例えば抗ウイルスまたは抗腫瘍剤の分野における当業者が、実験データを考慮して通常の用量決定試験を用いて確認されてもよい。かくして、本発明に基づく各医薬組成物の成分および適当な1またはそれ以上の医薬上許容される担体の選択は、実施される治療および/または意図する投与形路に依存するであろう。
【0040】
本発明のもう一つ別の実施形態は、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を使用し、固体形態(すなわち、錠剤、カプセル、凍結乾燥散剤を含む散剤など)または液体形態(すなわち、溶液、懸濁液またはエマルジョンなど)を含む、多種のトポテカン含有の医薬組成物を調製することに向けられる。したがって、通常の既知の材料および技法を用いるこのような医薬組成物の製法は、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物と1またはそれ以上の医薬上許容される担体を、限定されるものではないが、混合し、ブレンドすること等を包含する。
【0041】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物、医薬組成物および/またはトポテカン含有の組成物は、静脈内および筋肉内注射により、非経口、局所、経口または吸引により投与されうる。本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物、医薬組成物および/またはトポテカン含有の組成物は、これらの材料を1またはそれ以上の医薬上許容される担体と共に生理学的に許容される希釈剤に溶かすか、または懸濁させることにより注射可能な用量にて投与されてもよい。
【0042】
本発明の医薬組成物に用いられると考えられる、アジュバント、希釈体、賦形剤、界面活性剤等を含む、適当な医薬上許容される担体は医薬処方の分野にて公知なものを包含する。例えば、有用な材料への言及は、周知な医薬処方編集のテキストブック、例えばRemington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.、Easton、PA)にて見ることができる。適当な担体は、アジュバント、賦形剤または安定化剤等を含む、界面活性剤および/または他の医薬上および生理学上許容される担体を添加した、あるいは添加していない、水および油などの滅菌液体を包含するが、これらに限定されるものではない。一般に、特に注射用液体に使用される液体担体は、水、セイライン、水性デキストロースおよび関連するショ糖溶液、医薬上許容されるグリコール、例えばプロピレングリコールまたはポリエチレングリコール等を包含するが、これらに限定されるものではない。本発明の使用に適する油は、石油、動物油、植物油、合成起源の油(例えば、落花生油、大豆油、硬化植物油または鉱油等)を包含するが、これらに限定されるものではない。医薬組成物は所望により保存剤を含有し、貯蔵および使用の一般的条件下で微生物の増殖を防止してもよい。
【0043】
液体担体を用いる場合、医薬組成物はエマルジョン、ソフトゼラチンカプセル、アンプルまたはバイアル中の滅菌注射懸濁液または溶液あるいは非水性液体懸濁液の形態とすることができる。
所望の医薬組成物が溶液または懸濁液の形態(カプセル化されていてもよい)である場合、適当な医薬担体の例は、水性系の場合には、水を;非水性系の場合には、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、植物油(例えば、オリーブ油、コーン油、綿実油、落花生油、ゴマ油、硬化植物油)、流動パラフィン、モノステアリン酸グリセリル、その混合液およびその水との混合液を;固体系の場合には、ラクトース、白土、シュークロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、カオリンおよびマンニトール;およびエアロゾル系の場合には、ジクロロジフルオロメタン、クロロトリフルオロエタンおよび圧縮二酸化炭素を包含する。
【0044】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を用いて調製することができ、注射可能な使用に適する医薬組成物は、滅菌液体懸濁液または分散液、および滅菌注射液または分散液等としての即時調製(復元)用滅菌散剤を包含するが、これらに限定されない。本発明の医薬組成物は、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を含む、注射前に(例えば、水、セイライン等に溶解させることで)復元し、滅菌注射可能な溶液または分散液を形成する、本発明の滅菌分散液および/または滅菌散剤を包含する。あらゆる場合において、注射可能な/復元性の溶液/分散液は、各々、滅菌性であり、易注射性が存在する程度に流動的でなければならない。その医薬形態は、製造および貯蔵の条件下で安定しており、細菌および真菌などの微生物の汚染作用から保護されなければならない。例えば、担体は、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、植物油、それらの適当な混合液等を含む、溶媒または分散媒であってもよいが、これらに限定されない。
【0045】
非経口投与の場合、注射可能なトポテカン含有の医薬組成物は、復元性凍結乾燥処方または水性もしくは非水性液体懸濁液等などの滅菌注射液の形態を包含するが、これに限定されるものではない。本発明の活性な化合物の適当な溶液または懸濁液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤を適宜混合した水中で調製されてもよい。適当な分散液はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびその油混合液等中で調製されてもよいが、これに限定されるものではない。
【0046】
米国特許第5814335号、第5552156号、第5837282号、第5543152号および第5741516号および米国特許公開2002/0110586、2002/0119990、2004/0071768および2004/0170678は、トポテカン含有のリポソームおよび/またはミセル注射可能な組成物の調製において、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を用いることのできる、リポソームおよびミセルを開示する。かかるリポソームを生成するのに用いることのできる種々の脂質が当該分野にて知られている。一般に、単一層のリポソームは一の膜を有し、「単ラメラー」として定義される。多層リポソームは「多ラメラー」と称される。適当な脂質は、中性および負の電荷を帯びたリン脂質またはスフィンゴ脂質およびステロール、例えばコレステロールを包含するが、これらに限定されない。特定のリポソーム組成物は種々の割合のスフィンゴミエリンおよびコレステロールを含む。脂質酸化を妨げるように、あるいはリガンドをリポソーム表面に付着させるように、必要ならば、他の脂質がかかるリポソーム組成物に含まれていてもよい。そのようなリポソームのトポテカン含有の組成物はまた、(その開示を出典明示により本明細書の一部とする、PCT/US2004/020592にあるように)凍結乾燥されていてもよい。
【0047】
特に、トポテカン・一塩酸塩・五水和物は、水またはセイラインで(それに溶かして)復元した後、非経口投与に適する、滅菌性の凍結乾燥された組成物を調製するのに使用されていてもよい。本発明の一の実施形態は、トポテカン・一塩酸塩と、マンニトールと、酒石酸とを含む凍結乾燥された組成物の製法であって、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物、マンニトールおよび酒石酸を水に溶かすことで水性混合液を形成し、該混合液を凍結乾燥させて固体の混合物を形成する工程を含む、方法に向けられる。所望により、凍結乾燥させる前に、該混合液のpHを約2.5ないし約3.5に調整してもよい。加えて、凍結乾燥させる前に、該混合液をバイアルに入れてもよい。凍結乾燥後、得られた固体をバイアルに密封し、該混合物を滅菌粉末として維持してもよい。
【0048】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物またはトポテカン・一塩酸塩(ハイカムチン)を、トポテカン・一塩酸塩・五水和物(分子量:548.0)またはトポテカン・一塩酸塩(分子量:457.9)の重量ではなく、トポテカンの遊離塩基の重量(分子量:421.4)に基づく投与量にて投与する。例えば、4mgの用量のトポテカンは4,35mgのトポテカン・一塩酸塩で提供される。
【0049】
非経口投与の場合、一般に使用される治療コースは、一日当たり体表面積1mに付き約0.5mgのトポテカンないし約25mgのトポテカンを約1日ないし約7日連続して用いる。一の実施形態において、一人の患者に使用される治療コースは、一日当たり体表面積1mに付き約0.75mgのトポテカンないし約2mgのトポテカンを約5日ないし約7日連続して用いることである。もう一つ別の実施形態において、使用される治療コースは、一日当たり体表面積1mに付き約1.5mgのトポテカンを約5日連続して用いることである。最初の投与計画および患者の正常な組織の回復に応じて、(治療の開始日から)約7日ないし約28日の間隔で治療コースを少なくとも一回繰り返してもよい。一の実施形態において、治療コースを21日の間隔で繰り返してもよい。トポテカン・一塩酸塩・五水和物が併用療法(例えば、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド、パクリタキセルまたはドセタキセルとの組み合わせ用量)にて用いられる場合、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の量は、その必要性および/または患者による治療の耐性に応じて、(例えば、一日当たり体表面積1mに付き約0.25−0.5mgのトポテカンの差で)減少させてもよい。本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を用いるのに適する他の有用な投与計画も可能である。
【0050】
癌関連疾患における腫瘍応答に基づいて非経口的治療コースを繰り返してもよい。非経口投与は短期(例えば、30分)または長期(例えば、24−72時間)の静脈内注射によるものであってもよい。一般に、注射可能なトポテカン含有の医薬組成物は30分間の静脈内注射により投与されうる。持続静脈内投与の場合、用いてもよい用量は、約0.5mgトポテカン/m/日で5日ないし21日である。
局所投与の場合、本発明の化合物および/または医薬組成物は、眼、耳、鼻または性器等への投与に適する、クリーム、軟膏、リニメント、ローション、ペースト、スプレーまたは滴剤の形態を包含するが、これらに限定されるものではない。
【0051】
固体担体を用いる場合、製剤を錠剤化しても、粉末またはペレットの形態にてハードゼラチンカプセルに入れてもよく、あるいはトローチまたはロゼンジの形態とすることができる。加えて、固体担体を用いて、吸入可能な組成物を処方することもできる。固体担体の量は広範囲に変化するであろうが、約25mgから約1gまでであることが好ましいであろう。
吸入による投与に適する処方として、種々の手段、例えば、計量された加圧エアロゾル、噴霧器、または吸入器により生成されうる微粒子の粉塵またはミストが挙げられる。口を介して肺投与する場合、粉末または滴剤の粒径は、典型的には、気管支樹にデリバリーされるように0.5−10μM、好ましくは1−5μMの範囲内にある。経鼻的投与の場合、鼻腔内での保持が確保されるように、粒径は10−500μMの範囲にあることが好ましい。適当な噴射剤として、ある種のクロロフルオロ炭素の化合物、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタンおよびその混合物が挙げられる。該処方は付加的に1またはそれ以上の共溶媒、例えば界面活性剤を含有してもよい。
【0052】
経口投与の場合、本発明の医薬組成物および/またはトポテカン含有の組成物は、錠剤、カプセル、散剤、ペレット、トローチ、ロゼンジ、シロップ、懸濁液、エレキシル、液体または懸濁液、および/または当該分野にて一般に知られているような固体単位剤形を含む形態であってもよいが、これらに限定されるものではない。例えば、トポテカン・一塩酸塩・五水和物、本発明の医薬組成物および/またはトポテカン含有組成物は、不活性担体、吸収可能な食用担体と経口投与されてもよく、ハードまたはソフトシェルカプセルに封入されてもよく、打錠されてもよく、および/または食物等に直接組み入れられてもよい。一の実施形態において、上記したトポテカン・一塩酸塩・五水和物結晶を含む、本発明の医薬組成物は、固体の経口投与可能な錠剤またはカプセルの形態である。
【0053】
本明細書に記載されているトポテカン・一塩酸塩・五水和物の溶解性により、薬物(トポテカン)が体内吸収に対してより高度に利用可能となる剤形の提供または開発が促進されうる。その結果、薬物動態学的能力を薬力学的要件に適合させることで治療を最適とするために、制御または遅延放出あるいはパルス放出計画などの一日に一回の投与で、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および/または対応する医薬組成物を含有する、安定した放出制御剤形、特に経口用剤形を開発することも可能である。また、剤形(本発明の医薬組成物またはトポテカン含有の組成物)は、トポテカンの生物学的利用能を改善する化合物と併用して投与されてもよく、あるいは該化合物を含有してもよい。トポテカンの生物学的利用能を改善しうる化合物の例が、WO00/69390として公開され、その内容を出典明示により本明細書の一部とする、PCT/NL00/00331に記載されている。
【0054】
本発明にて用いるのに適する固体形態は、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物および一またはそれ以上の医薬上許容される担体を含有するカプセル(すなわち、通常のゼラチン型などのカプセル)を包含するが、これに限定されない。本明細書に記載の医薬組成物に有用な通常の医薬上許容される担体は、ラクトース、シュークロース、またはトウモロコシ澱粉等、結合剤(すなわち、アカシア、ガム、トラガカント、トウモロコシ澱粉またはゼラチン等など)、賦形剤(すなわち、リン酸二カルシウムなど)、崩壊剤(すなっわち、トウモロコシ澱粉、イモ澱粉またはアルギン酸など)、滑沢剤(すなわち、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム等など)、界面活性剤(すなわち、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムおよびモノステアリン酸グリセリル)および甘味剤(すなわち、シュークロース、ラクトースまたはサッカリン等など)を包含するが、これらに限定されない。種々の他の材料がコーティング剤として、または各投与単位の物理形態を修飾するために存在してもよい。例えば、錠剤を、セラックおよび/またはショ糖、シロップ(すなわち、活性成分を包含しうるが、これに限定されない)、甘味剤(すなわち、シュークロースなど)、保存剤(メチルおよびプロピルパラベンなど)、染料および矯味矯臭剤(すなわち、チェリーまたはオレンジフレーバー)等を包含するが、これらに限定されない、材料でコーティングしてもよい。使用される投与単位形態がカプセルである場合、液体担体(すなわち、脂肪油など)等を含有してもよい。医薬上許容される担体はまた、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の遅延放出を提供しうる1またはそれ以上の材料を包含する。かかる遅延放出材料は当該分野にて周知であり、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルを単独で、またはワックス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸メチル等と併用した物を包含する。本発明の医薬組成物の具体的な実施態様は、本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の、モノステアリン酸グリセリルと硬化植物油の混合物中分散液をカプセル化する、ハードゼラチンカプセルである。
【0055】
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を経口投与する場合、治療コースは、一般に、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の単回用量を投与することを含み、その用量は一日当たり体表面積1mに付き約0.5mgのトポテカンないし約25mgのトポテカンを約1日ないし約21日連続して用いるものであり、その治療コースは適当な間隔で繰り返される。一の実施形態において、経口投与に使用される治療コースは、一般に、一日当たり体表面積1mに付き約1mgのトポテカンないし約2mgのトポテカンを約5日連続して用いることである。一般に、治療コースは、最初の投与計画および患者の正常な組織の回復に応じて、(治療の開始日から)約7日ないし約28日の間隔で少なくとも一回繰り返される。治療コースは腫瘍応答に基づいて繰り返されてもよい。一の実施形態において、21日の間隔で繰り返されてもよい。本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物との使用に適する他の有用な投与用計画も可能である。
以下に述べる実施例は本発明を説明するものであり、発明の範囲を何ら限定または示唆するものではない。
【0056】
実施例1
トポテカン・一塩酸塩・五水和物の調製
トポテカン・塩酸塩(2.9g)をアセトン(23.2mL、8倍容量)および0.05N HCl(11.6mL、4倍容量)の混合液に懸濁させる。上記した反応混合物の溶液を58℃に加熱し、固体のトポテカン・塩酸塩を溶解させる。該反応混合物の溶液を冷却し、その結果として、トポテカン・一塩酸塩・五水和物のスラリーが形成される。トポテカン・一塩酸塩・五水和物が37℃で結晶化する。そのスラリーをさらに室温に冷却し、その後、反応生成物であるトポテカン・一塩酸塩・五水和物の結晶を濾過により単離し、乾燥させる。
【0057】
実施例2
トポテカン・一塩酸塩・五水和物の調製
トポテカン・一塩酸塩(6.00kg)をアセトン(50.4L、8.4倍容量)および0.05N HCl(26.1L、4.4倍容量)の混合液に58℃に加熱することで溶解させた。得られた溶液を攪拌しながら約1℃/分の速度で40℃まで冷却し、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の種(5.9g)を播き、35℃で1時間保持し、その間に結晶化が生じた。得られたスラリーを0.25℃/分の速度で0℃に冷却した。反応生成物のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を濾過で単離し、その容器に窒素を勢いよく流しながら、32℃、−0.76barGで62時間乾燥させた。収量:4.597kgの黄色固体。
該溶液にトポテカン・一塩酸塩・五水和物の種を播く工程を行い、または行うことなく、この操作により本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物を得る。
【0058】
実施例3
トポテカン・一塩酸塩・五水和物についてのX−線回折およびFT−赤外データ
X−線回折、一般的操作
実施例1または実施例2の操作に従って調製される、トポテカン・一塩酸塩・五水和物のX−線粉末回折パターンをフィリップス・X’パート・プロ・ディフラクトメーター(Philips X'Pert Pro Diffractometer)装置を用いて記録またはスキャンする。以下のサンプル調製操作および/または技法を用い、次の獲得パラメーターを用いてX−線回折パターンを得る。
サンプルを2、3ミリグラムのSi粉末(内部標準)でスパイクし、乳鉢と乳棒で混合する。約30mgのサンプルをゼロバックグラウンドシリコーンサンプルホルダー上で静かに平らにする。該ホルダーを15−ポジションサンプルマガジン中の所定の位置に置き、コンピュータに直ちに正確なサンプルの情報をプログラムし、サンプルの位置の取り違えのないようにする。トポテカン・一塩酸塩・五水和物含有のサンプルを表1に示される獲得パラメータを用いてスキャンする。
【0059】
【表1】

【0060】
本発明に係るトポテカン・一塩酸塩・五水和物のサンプルについて得られたX−線粉末回折パターンを図1に示す。獲得データより計算される回折角(°2θ)およびd間隔(Å)を表2に示す。
【0061】
【表2】

【0062】
赤外線、一般的操作
FT−IR解析用のサンプルを約2mgの本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物のサンプルを300mgの乾燥した臭化カリウム(KBr)で希釈することで調製する。得られた混合物を乳鉢および乳棒で粉砕し、ついでダイに移し、高圧下に3分間置く。4cm−1分解能のdTGS検出器を備えたFT−IR分光計を用い、少なくとも100回のスキャンを集める。
本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の全範囲のスペクトルは、サンプル中に存在する水のレベルが異なるため、3700cm−1から2500−1の範囲で多少異なるかもしれない。本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物のサンプルについて得られる全範囲のFT−IRスペクトルを図2に示す。
【0063】
1800cm−1から1500cm−1のIR領域の二次導関数スペクトル(または逆二次導関数スペクトル)が結晶形態を特徴付けるのに用いられてもよい。このスペクトルは、縦軸の尺度を吸光度の単位に変換し、1800cm−1から1500cm−1のスペクトルの領域を拡大し、得られたスペクトルの二次導関数を取ることで得られる。二次導関数スペクトルに負の因子を掛けることで逆二次導関数スペクトルを得る。図3は本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の1800cm−1から1500cm−1のスペクトル領域の逆二次導関数スペクトルを示す。本発明のトポテカン・一塩酸塩・五水和物の特徴的なIRバンドは、およそ、1754cm−1、1745cm−1、1740cm−1、1658cm−1、1649cm−1、1596cm−1、1584cm−1および1507cm−1(±2cm−1の実験変動を伴う)に現れている。いくつかのケースでは、この特徴的なバンドはショルダーとして出現する。1またはそれ以上の上記した位置でのショルダーの存在は同一性を確認するのに十分なものである。
【0064】
上記の説明は本発明の製造および使用の方法を十分に開示するものである。本発明は上記した個々の実施形態に限定されるものではないが、添付した特許請求の範囲およびその均等な範囲にあるすべての修飾を包含する。当業者であれば、本発明の権利が例示されている実施形態の範囲内に保持され、すべての修飾が上記した特許請求の範囲内にあるように、慣用的な実験を介して、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更および修飾を行いうることを理解するであろう。本明細書に引用されている種々の特許、特許出願およびその刊行物はその内容を出典明示により本明細書の一部とする。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】0°2−シータ(°2θ)から35°2−シータ(°2θ)の領域で実質的に同定された特徴的なピークを示すトポテカン・一塩酸塩・五水和物の多形相のX−線粉末回折図である。
【図2】トポテカン・一塩酸塩・五水和物の多形相のFT−IR(KBr)スペクトルである。
【図3】トポテカン・一塩酸塩・五水和物の多形相のFT−IR(KBr)スペクトルの1800cm−1ないし1500cm−1の領域の逆二次導関数スペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物であり、図1と実質的に同じX−線回折パターンを有する、単離化合物。
【請求項2】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物であり、1800cm−1−1500cm−1のスペクトル領域で図3と実質的に同じ、逆二次導関数FT−IRスペクトルを有する、単離化合物。
【請求項3】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物であり、ピークが4.5±0.1(°2θ)、6.4±0.1(°2θ)、7.1±0.1(°2θ)、9.0±0.1(°2θ)、10.1±0.1(°2θ)、11.5±0.1(°2θ)、12.6±0.1(°2θ)、13.1±0.1(°2θ)、14.1±0.1(°2θ)、15.5±0.1(°2θ)、17.9±0.1(°2θ)、18.7±0.1(°2θ)、20.0±0.1(°2θ)、20.3±0.1(°2θ)、21.1±0.1(°2θ)、21.8±0.1(°2θ)、23.0±0.1(°2θ)、24.8±0.1(°2θ)、25.6±0.1(°2θ)、26.6±0.1(°2θ)、27.2±0.1(°2θ)および28.9±0.1(°2θ)にある、X−線回折パターンを提供する、単離化合物。
【請求項4】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物であり、ピークが1754±2cm−1、1745±2cm−1、1740±2cm−1、1658±2cm−1、1649±2cm−1、1596±2cm−1、1584±2cm−1および1507±2cm−1にある、FT−IRスペクトルを提供する、単離化合物。
【請求項5】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物の含水量が約10%w/w%以上から約17w/w%以下の範囲にある、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の単離化合物。
【請求項6】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物の含水量が約10.5重量%ないし約16.5重量%の範囲にある、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の単離化合物。
【請求項7】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物が結晶格子構造を有し、その中に結晶格子結合した3個の水分子が組み込まれている、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の単離化合物。
【請求項8】
トポテカン・一塩酸塩・五水和物が結晶格子構造を有し、2個の配位的に不安定なチャネル水分子が組み込まれている、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の単離化合物。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか一項に記載の化合物および医薬上許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項10】
医薬組成物がハードゼラチンカプセルであり、医薬上許容される担体がモノステアリン酸グリセリルおよび硬化植物油を含む、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項11】
請求項1ないし8のいずれか一項に記載の単離化合物を調製する方法であって、
[a]トポテカン・一塩酸塩を含有する水性有機溶媒混合物を形成し;
[b]トポテカン・一塩酸塩をその水性有機溶媒混合物から再結晶させるか、および/またはトポテカン・一塩酸塩をその水性有機溶媒混合物と共にスラリー状にし、トポテカン・一塩酸塩・五水和物の生成物を沈殿させるか、および/または形成させ;
[c]濾過により、該化合物を収集する
工程を含む、方法。
【請求項12】
水性有機溶媒混合物がアセトンおよび0.05N塩酸水溶液の混合物を含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
アセトンの水性塩酸に対する容量の割合が約2:1である、請求項12記載の方法。
【請求項14】
水性有機溶媒混合物が約58℃の温度に加熱される、請求項11記載の方法。
【請求項15】
加熱された水性有機溶媒混合物が約0.1℃/分ないし約1℃/分の範囲にある速度で冷却される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
冷却速度が約0.25℃/分である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
水性有機溶媒混合物が有機溶媒と水性溶媒を約2:1の割合にて含む、請求項11記載の方法。
【請求項18】
有効量の請求項1ないし8のいずれか一項に記載の化合物をその必要とする対象に投与することを含む、癌の治療方法。
【請求項19】
有効量の請求項9に記載の医薬組成物をその必要とする対象に投与することを含む、癌の治療方法。
【請求項20】
癌が充実性腫瘍型および非充実性腫瘍型の群より選択される、請求項18または請求項19記載の方法。
【請求項21】
癌が卵巣癌、乳癌、子宮内膜癌、食道癌、小細胞および非小細胞肺癌、子宮頸癌、結腸直腸癌、神経芽細胞腫および神経膠腫の群より選択される、請求項18または請求項19記載の方法。
【請求項22】
癌が骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病および慢性骨髄単球性白血病の群より選択される、請求項18または請求項19記載の方法。
【請求項23】
癌に付随する1またはそれ以上の症状を改善する方法であって、有効量の請求項1ないし8のいずれか一項に記載の化合物をその必要とする対象に投与することを含む、方法。
【請求項24】
癌に付随する1またはそれ以上の症状を改善する方法であって、有効量の請求項9に記載の医薬組成物をその必要とする対象に投与することを含む、方法。
【請求項25】
癌に付随する1またはそれ以上の症状が、痛み、疲れ、不眠、日周活動の妨害、呼吸困難、胸痛、喀血、さ声の群より選択される、請求項23または請求項24記載の方法。
【請求項26】
治療にて用いるための請求項1ないし8のいずれか一項に記載の単離トポテカン・一塩酸塩・五水和物。
【請求項27】
癌の治療用の医薬の製造における請求項1ないし8のいずれか一項に記載の単離トポテカン・一塩酸塩・五水和物の使用。
【請求項28】
癌に付随する1またはそれ以上の症状を改善するための医薬の製造における請求項1ないし8のいずれか一項に記載の単離トポテカン・一塩酸塩・五水和物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−510751(P2007−510751A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539849(P2006−539849)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/037626
【国際公開番号】WO2005/046608
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(591002957)スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション (341)
【氏名又は名称原語表記】SMITHKLINE BEECHAM CORPORATION
【Fターム(参考)】