施肥田植機
【課題】施肥装置内の残留肥料の速やかな回収、及び保管を容易にし、施肥作業の準備から施肥作業終了後の後作業に至るまでを、作業者が手や衣服等を汚すことなく速やかに行えるようにする
【解決手段】施肥装置のドレン機構の排出部に、肥料袋の口に挿入される挿入部と、肥料袋の口を覆う被嵌部とを構成し、挿入部と被嵌部とで肥料袋の口を挟持してドレン機構と肥料袋の口を接続する。
また、前記挿入部を前記被嵌部よりも長く構成する。
さらに、ドレン機構の管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成する。
そして、肥料タンク本体と肥料投入口の間を伸縮自在の供給管で接続する。
【解決手段】施肥装置のドレン機構の排出部に、肥料袋の口に挿入される挿入部と、肥料袋の口を覆う被嵌部とを構成し、挿入部と被嵌部とで肥料袋の口を挟持してドレン機構と肥料袋の口を接続する。
また、前記挿入部を前記被嵌部よりも長く構成する。
さらに、ドレン機構の管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成する。
そして、肥料タンク本体と肥料投入口の間を伸縮自在の供給管で接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場への苗の植付けと同時に圃場中への施肥を行う田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圃場への苗の植付けと同時に圃場中へ流動性肥料を施用する田植機において、肥料の貯留部から繰出部への肥料供給路に開閉自在な排出路を備えた田植機は知られている(特許文献1)。
また、肥料タンクに残った流動性肥料を肥料袋へ排出するために、ドレンホースに肥料袋の肥料投入口を螺着可能にした施肥作業機も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−173086号公報
【特許文献2】特開2009−45007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の田植機は、その肥料の排出路に開閉弁を備えることで肥料の排出の容易化を図っているが、排出路の下方にバケツ等を置いて回収することを想定しており、肥料の飛散が懸念され、また、バケツに回収した肥料の保管に困っていた。
また、上記特許文献2の施肥作業機は肥料タンクに残った流動性肥料を飛散させることもなく肥料袋に返却することができるが、ドレンホースの排出口の内側に設けたねじ部と、肥料袋の口の外側面に設けたねじ部とを螺合して接続せねばならず、接続作業が困難であり、また、ドレンホースの排出口から下方に向けて流れる流動性肥料の排出が、ドレンホースの内径側に螺着された肥料袋の口によって阻害される恐れがある。
また、螺合を解除すると肥料袋の口の外には肥料が付着しており、拭き取らねば蓋ができないといった問題があった。
本発明は、このような実状に鑑み、施肥装置内の残留肥料の速やかな回収、及び保管を容易にし、施肥作業の準備から施肥作業終了後の後作業に至るまでを、作業者が手や衣服等を汚すことなく速やかに行えるようにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、肥料タンクに貯留された流動性肥料を繰出し装置を介して施肥部から土中に施用する施肥装置を備え、苗の植付作業と同時に施肥作業を行う施肥田植機であって、前記施肥装置内の残留肥料を排出するドレン機構を設けた施肥田植機において、前記ドレン機構は、排出口への管路を開閉するコックを備え、前記排出口を、肥料袋の口に挿入される挿入部に設けると共に、該挿入部の周囲に肥料袋の口を覆う被嵌部を設け、該挿入部と被嵌部とで肥料袋の口を挟持してドレン機構と肥料袋の口とを接続することを特徴とする。
【0006】
また、前記挿入部を前記被嵌部よりも肥料排出方向に長く構成したことを特徴とする。
【0007】
さらに、前記ドレン機構はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したことを特徴とする。
【0008】
そして、前記肥料タンクの肥料投入部に肥料袋の口に被嵌する供給部を設け、肥料タンク本体と供給部の間を伸縮自在の供給管で接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、施肥装置のドレン機構に、排出口への管路を開閉するコックを備え、排出口を、肥料袋の口に挿入される挿入部に設けると共に、肥料袋の口を覆う被嵌部を設け、該挿入部と被嵌部とで肥料袋の口を挟持してドレン機構と肥料袋の口を接続するように構成したことにより、肥料袋の口を前記挿入部と被嵌部で挟み込むだけでドレン機構と肥料袋を接続でき、コックを操作して排出口の管路を開くと肥料袋に残留肥料が回収されるので、作業者が手や衣服等を汚すことなく回収することができる。
また、肥料袋の口に排出口の挿入部を挿入するので肥料袋の口が肥料の流れを阻害することもなく肥料袋内にスムーズに残留肥料を回収することができ、肥料回収後、ドレン機構と肥料袋の口の接続を解除し、肥料袋の口に蓋をする際にも、肥料が肥料袋やその口の外側に付着しないので手を汚すこともなく、肥料袋の口の回りを拭いたりする必要もない。
【0010】
また、前記挿入部を前記被嵌部よりも長く構成したので、ドレン機構と肥料袋を接続する際には、外側の被嵌部に遮られることなく挿入部を目視しながら肥料袋の口に挿入し、そのまま押しこむだけで容易に肥料袋の口を挟持することができ、接続を解除する際には、被嵌部が肥料袋の口から離れた後に挿入部が抜き取られるので挿入部から垂れた肥料が被嵌部や他の部分に付着することを防止することができる。
【0011】
さらに、前記ドレン機構はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したので、肥料袋を地面に置いた状態で肥料の回収が行えるため、肥料袋の口をドレン機構の排出口の挿入部と被嵌部とで挟持するだけで接続するものであっても、作業者が接続部の抜けを防ぐために接続部や肥料袋を支える必要もなく肥料回収を容易に行うことができる。
【0012】
そして、前記肥料タンクの肥料投入部に肥料袋の口に被嵌する供給部を設け、肥料タンク本体と供給部の間を伸縮自在の管で接続したので、施肥作業の準備から施肥作業終了後の後作業に至るまでを、作業者が手や衣服等を汚すことなく容易且つ速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の施肥田植機の全体側面図である。
【図2】肥料タンクから繰出装置に至る肥料管路を示す平面図である。
【図3】肥料排出部を示す(a)平面図、(b)側面図である。
【図4】肥料排出部と肥料袋の口を接続した状態を示す側断面図である。
【図5】ドレン機構の管路の姿勢変更状態を示す背面図である。
【図6】肥料袋、及び肥料供給台を示す斜視図である。
【図7】肥料供給手順を示す、(a)肥料袋の口と供給部の投入口の接続時を示す側面図、(b)肥料投入時を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の施肥田植機を示す全体側面図であって、この乗用型田植機1は、左右一対の前輪2,2及び後輪3,3に支持された走行機体4を有し、走行機体4の後方に、昇降リンク機構5を介して植付作業機6が連結された構造となっている。
【0015】
走行機体の前部にはエンジンを内装するボンネット7が設けられており、エンジンから取り出された動力は、トランスミッションケース8内の動力伝達機構によて作業機動力と走行動力に分配され、走行動力は前輪2,2、及び後輪3,3を駆動し、作業機動力は植付作業機6の植付装置9、及び施肥装置10の繰出装置11を駆動する。
【0016】
図1、及び図2に基いて前記施肥装置10について詳述すると、走行機体の前側部には左右に肥料タンク12,12を設けてあり、該肥料タンク12,12は夫々肥料投入部13,13を有している。本実施形態の肥料投入部13は回動式の蓋14,14を有し、後部のヒンジ15,15,15,15を中心に上方に回動することにより肥料投入部13,13を開放し、前部のロック機構16,16で閉鎖状態を維持する。
【0017】
前記肥料タンク12,12に投入された液肥、又はペースト肥料等の流動性肥料は供給管路17を介して繰出装置11に流入する。本実施形態の施肥田植機は8条植えの植付作業機を有しており、前記繰出装置11は各植付条の側方に施肥を行うべく、ねじ式ポンプ8基からなり、上段3基、及び下段3基の2段からなる6条用のポンプユニット11aと、2基のねじ式ポンプが左右に並列する2条用のポンプユニット11bを有している。
【0018】
前記供給管路17について詳述すると、肥料タンク12,12の下面には枝管18a,18bの一端が接続されており、該枝管18a,18bの他端はトランミッションケース8の後方において機体腹部に設けたサブタンク19の前部に接続されている。該サブタンク19の後部には2本の分岐管20a,20bの一端が接続されており、他端は夫々前記2基のポンプユニット11a,11bに接続されている。
【0019】
前記左右の肥料タンク12,12に供給された流動性肥料は、該供給管路17によって前記枝管18a,18bを介して前記サブタンク19に集められ、前記分岐管20a,20bで再び分流されて左右のポンプユニット11a,11bに流入し、比較的粘度の高いペースト肥料であっても左右の肥料タンク12,12の肥料は略均一に消費され、残量に差が生じることがない。よって作業中における機体の左右バランス悪化を防止すると共に、一方の肥料タンク12の肥料のみが減り、他方の肥料タンク12には肥料が多量に残っているにも関わらず肥料切れ警報が報知されるような事態が起こるのを防止することができる。
【0020】
そして、各条の植付装置9,9,・・・夫々の側方には、施肥ノズルからなる施肥部21,21,・・・が設けてあり、前記繰出装置11から送り出された流動性肥料は、各条毎に設けた施肥管22,22,・・・を介して各条の施肥部21,21,・・・に送られ、各植付装置9,9,・・・によって植付られた苗の側方に施用される。
【0021】
一方、前記サブタンク19にはドレン機構23が接続されており、施肥装置10内に残留した流動性肥料の排出・回収を可能としている。
【0022】
該ドレン機構23について詳述すると、前記サブタンク19の側面にドレンホース24の基端部を接続し、該ドレンホース24の先端部には排出口25、及び該排出口25への管路を開閉するコック26を備えた排出部27を接続している。
【0023】
図3、及び図4に示すように、排出部27はその先端に、肥料袋の口28aに嵌合する挿入部29と、該挿入部29の周囲に前記肥料袋の口28aを覆うように被嵌する被嵌部30を有している。該挿入部29と被嵌部30は、肥料袋28の樹脂製の口28aの厚さと同寸法の隙間Lを隔てており、図4に示すように、挿入部29と被嵌部30とで肥料袋の口のねじ部を挟持することによってドレン機構23と肥料袋の口28aを接続するように構成している。
【0024】
尚、肥料の排出を行わない場合は、前記隙間Lにキャップ31を嵌合することで肥料の漏れを防止している。
【0025】
また、図5に示すように、前記ドレンホース24は、その基部の支持部32を機体フレーム33にブラケット34を介して支持されており、該支持部32は、前記サブタンク19よりも若干低位となるように接続され、さらに先端側が低位な緩傾斜となるように支持されている。また、前記支持部32の先端側には可撓性のジャバラ部24aを有し、前記排出部27を任意の位置に移動させることができるように構成されている。
【0026】
さらに、ドレンホース24と排出部27の間にはフック35を備えており、機体側部のステップフレーム36に設けた支持部材37と係合することにより、図5の仮想線で示すように前記排出部27をステップフレーム36の下面に沿って位置させた格納姿勢となるように、その管路を機体に枢支できるように構成されている。
【0027】
前記支持部材37について詳述すると、前記ステップフレーム36からはブラケット37aが下方に延設されており、該ブラケット37aにはノブボルト37bが螺合されている。前記フック35をノブボルト37bのボルト軸に掛け、ノブボルト37bを締め込むことにより、前記ブラケット37aとノブボルト37bのノブ部で前記フック35を挟持して固定する。
【0028】
そして、前記格納姿勢から前記ノブボルト37bを緩め、フック35と支持部材37との係合を解除すると、図5の実線で示すように排出口25が垂れ下がり接地可能な排出姿勢となる。
【0029】
以上の構成により、施肥装置10から残留肥料を排出する際には、先ず、格納姿勢を解除して前記排出部27の挿入部29を肥料袋の口に嵌入する。さらに押し込むと、挿入部29と被嵌部30とで肥料袋の口28aを挟持して肥料袋28とドレン機構23が接続される。
そして、コック26を操作して排出口25への管路を開くとドレン機構23より施肥装置10内の残留肥料が排出され、肥料袋28に回収される。
【0030】
このとき、肥料袋の口28aを前記挿入部29と被嵌部30で挟み込むだけでドレン機構23と肥料袋28を接続でき、コック26を操作して排出口25の管路を開くと肥料袋28に残留肥料が回収されるので、作業者が手や衣服等を汚すことなく回収することができる。
【0031】
また、肥料袋の口28aに排出口25の挿入部29を挿入するので肥料袋の口28aが肥料の流れを阻害することもなく肥料袋28内にスムーズに残留肥料を回収することができ、肥料回収後、ドレン機構23と肥料袋の口28aの接続を解除し、肥料袋の口28aに蓋をする際にも、肥料が肥料袋28やその口28aの外側に付着しないので手を汚すこともなく、肥料袋の口28aの周りを拭いたりする必要もない。
【0032】
さらに、前記ドレン機構23はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口25が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したので、肥料袋28を地面に置いた状態で肥料の回収が行えるため、肥料袋の口28aをドレン機構23の排出口25の挿入部29と被嵌部30とで挟持するだけで接続するものであっても、その接続部の抜けを防ぐために作業者が接続部や肥料袋を支える必要もなく肥料回収を行うことができる。
【0033】
このとき、肥料袋28の余分な空気を抜いて潰した状態にしておくと、ドレン機構23からの残留肥料の排出が円滑に行われる。
【0034】
尚、本実施形態ではドレン機構23の管路の長さは、前記格納姿勢でステップ37の外方に突出せず、且つ前輪2よりも機体外方で肥料袋28を地面に置いた状態で肥料袋の口28aと排出部27が接続できるような長さ構成している。このようにすると格納姿勢ではドレン機構23の破損を防止でき、残留肥料の排出時には比較的機体外方で容易に肥料袋の口28aとの接続を行うことができる。
【0035】
さらに、肥料タンク12への肥料供給を改善するために図6に示すように、肥料タンク12の肥料投入部13と肥料袋の口28aを伸縮自在の管で接続しても良い。
【0036】
詳述すると、本実施形態の肥料タンク12の肥料投入部13の蓋38は肥料タンク12の投入口39に設けた雄ねじ部39aに対して螺合するように構成され、該蓋38の天板部には樹脂製のジャバラホースからなる伸縮自在の供給管40の基端部が接続されており、先端部にはその内径を肥料袋の口28aに外嵌する供給部41が接続されている。
【0037】
また、図5、及び図6の符号42は肥料タンク12に流動性肥料を供給する際に、肥料袋28を載置する供給台であり、樹脂製の載置板43を有しており、該載置板43は架台部44を介して、前記肥料タンク12に支持される。
【0038】
詳述すると該架台部44は、円環状の第1取付部45を有しており、該第1取付部45は前記肥料タンク12の投入口39に設けた雄ねじ部39aに遊嵌した後、前記蓋38を雄ねじ部39aに螺着することによって、蓋38と肥料タンク12によって挟持される。
【0039】
また、前記第1取付部45の他方側には下向きに開放するコ字状の第2取付部46が肥料タンク12,12の本体を上方から挟み込むように構成され、第1取付部45、及び第2取付部46によって、前記載置板43が肥料タンク12の肥料投入部13に向かって低くなる傾斜状になるように供給台42がタンク12に取付支持される。
【0040】
さらに、前記載置板43には、前記投入口39の上方位置に切り欠き47を形成しており、該切欠き47によって、前記肥料袋28を載置板43上に載置した際、肥料袋の口28aが載置板43の下方に貫通するように構成されている。
【0041】
以上の構成により、流動性肥料を肥料タンク12に供給する際には、前記供給台42上に肥料袋28を、その口28aが前記切欠き47を貫通して下方に突出するように載置する。
【0042】
次に図7(a)に示すように、肥料袋の口28aを上方に持ち上げ、前記供給管40の先端の供給部41に肥料袋の口28aを嵌入して接続する。このときジャバラホースからなる供給管40は供給台42を避けて伸長し、流動性肥料の高さ位置よりも高位置で供給部41を接続することができる。
【0043】
その後、ジャバラホースからなる供給管40を縮退させると、図7(b)に示すように、肥料袋の口28aと供給部41の接続部を載置板43の下方に位置させた状態となり、作業者が肥料袋28や接続部を支持することなく容易に流動性肥料を肥料タンク12に供給することができる。
【0044】
また、図6、及び図7中の符号48は流動性肥料を肥料袋28から絞りだす補助具であって、切り欠き部49を有した丸棒より構成されており、該切欠き部49に肥料袋の端部を挿入した状態で肥料袋の口28aの方向に巻き込むことで肥料袋28内の流動性肥料を残すことなく肥料タンク12内へ供給することができる。
【0045】
尚、このとき肥料タンク12内の空気はブリーザホース50から排出されるので、肥料タンク12内の圧力上昇によって肥料袋の口28aと供給部41の接続が解けることはない。
【0046】
肥料タンク12への供給装置をこのように構成すると、施肥作業の準備から施肥作業終了後の後作業に至るまでを、作業者が手や衣服等を汚すことなく容易且つ速やかに行うことができる。
【符号の説明】
【0047】
1 施肥田植機
2,2 前輪
3,3 後輪
10 施肥装置
11 繰出し装置
12,12 肥料タンク
23 ドレン機構
25 排出口
26 コック
28 肥料袋
29 挿入部
30 被嵌部
40 供給管
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場への苗の植付けと同時に圃場中への施肥を行う田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圃場への苗の植付けと同時に圃場中へ流動性肥料を施用する田植機において、肥料の貯留部から繰出部への肥料供給路に開閉自在な排出路を備えた田植機は知られている(特許文献1)。
また、肥料タンクに残った流動性肥料を肥料袋へ排出するために、ドレンホースに肥料袋の肥料投入口を螺着可能にした施肥作業機も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−173086号公報
【特許文献2】特開2009−45007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の田植機は、その肥料の排出路に開閉弁を備えることで肥料の排出の容易化を図っているが、排出路の下方にバケツ等を置いて回収することを想定しており、肥料の飛散が懸念され、また、バケツに回収した肥料の保管に困っていた。
また、上記特許文献2の施肥作業機は肥料タンクに残った流動性肥料を飛散させることもなく肥料袋に返却することができるが、ドレンホースの排出口の内側に設けたねじ部と、肥料袋の口の外側面に設けたねじ部とを螺合して接続せねばならず、接続作業が困難であり、また、ドレンホースの排出口から下方に向けて流れる流動性肥料の排出が、ドレンホースの内径側に螺着された肥料袋の口によって阻害される恐れがある。
また、螺合を解除すると肥料袋の口の外には肥料が付着しており、拭き取らねば蓋ができないといった問題があった。
本発明は、このような実状に鑑み、施肥装置内の残留肥料の速やかな回収、及び保管を容易にし、施肥作業の準備から施肥作業終了後の後作業に至るまでを、作業者が手や衣服等を汚すことなく速やかに行えるようにすることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、肥料タンクに貯留された流動性肥料を繰出し装置を介して施肥部から土中に施用する施肥装置を備え、苗の植付作業と同時に施肥作業を行う施肥田植機であって、前記施肥装置内の残留肥料を排出するドレン機構を設けた施肥田植機において、前記ドレン機構は、排出口への管路を開閉するコックを備え、前記排出口を、肥料袋の口に挿入される挿入部に設けると共に、該挿入部の周囲に肥料袋の口を覆う被嵌部を設け、該挿入部と被嵌部とで肥料袋の口を挟持してドレン機構と肥料袋の口とを接続することを特徴とする。
【0006】
また、前記挿入部を前記被嵌部よりも肥料排出方向に長く構成したことを特徴とする。
【0007】
さらに、前記ドレン機構はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したことを特徴とする。
【0008】
そして、前記肥料タンクの肥料投入部に肥料袋の口に被嵌する供給部を設け、肥料タンク本体と供給部の間を伸縮自在の供給管で接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、施肥装置のドレン機構に、排出口への管路を開閉するコックを備え、排出口を、肥料袋の口に挿入される挿入部に設けると共に、肥料袋の口を覆う被嵌部を設け、該挿入部と被嵌部とで肥料袋の口を挟持してドレン機構と肥料袋の口を接続するように構成したことにより、肥料袋の口を前記挿入部と被嵌部で挟み込むだけでドレン機構と肥料袋を接続でき、コックを操作して排出口の管路を開くと肥料袋に残留肥料が回収されるので、作業者が手や衣服等を汚すことなく回収することができる。
また、肥料袋の口に排出口の挿入部を挿入するので肥料袋の口が肥料の流れを阻害することもなく肥料袋内にスムーズに残留肥料を回収することができ、肥料回収後、ドレン機構と肥料袋の口の接続を解除し、肥料袋の口に蓋をする際にも、肥料が肥料袋やその口の外側に付着しないので手を汚すこともなく、肥料袋の口の回りを拭いたりする必要もない。
【0010】
また、前記挿入部を前記被嵌部よりも長く構成したので、ドレン機構と肥料袋を接続する際には、外側の被嵌部に遮られることなく挿入部を目視しながら肥料袋の口に挿入し、そのまま押しこむだけで容易に肥料袋の口を挟持することができ、接続を解除する際には、被嵌部が肥料袋の口から離れた後に挿入部が抜き取られるので挿入部から垂れた肥料が被嵌部や他の部分に付着することを防止することができる。
【0011】
さらに、前記ドレン機構はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したので、肥料袋を地面に置いた状態で肥料の回収が行えるため、肥料袋の口をドレン機構の排出口の挿入部と被嵌部とで挟持するだけで接続するものであっても、作業者が接続部の抜けを防ぐために接続部や肥料袋を支える必要もなく肥料回収を容易に行うことができる。
【0012】
そして、前記肥料タンクの肥料投入部に肥料袋の口に被嵌する供給部を設け、肥料タンク本体と供給部の間を伸縮自在の管で接続したので、施肥作業の準備から施肥作業終了後の後作業に至るまでを、作業者が手や衣服等を汚すことなく容易且つ速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の施肥田植機の全体側面図である。
【図2】肥料タンクから繰出装置に至る肥料管路を示す平面図である。
【図3】肥料排出部を示す(a)平面図、(b)側面図である。
【図4】肥料排出部と肥料袋の口を接続した状態を示す側断面図である。
【図5】ドレン機構の管路の姿勢変更状態を示す背面図である。
【図6】肥料袋、及び肥料供給台を示す斜視図である。
【図7】肥料供給手順を示す、(a)肥料袋の口と供給部の投入口の接続時を示す側面図、(b)肥料投入時を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の施肥田植機を示す全体側面図であって、この乗用型田植機1は、左右一対の前輪2,2及び後輪3,3に支持された走行機体4を有し、走行機体4の後方に、昇降リンク機構5を介して植付作業機6が連結された構造となっている。
【0015】
走行機体の前部にはエンジンを内装するボンネット7が設けられており、エンジンから取り出された動力は、トランスミッションケース8内の動力伝達機構によて作業機動力と走行動力に分配され、走行動力は前輪2,2、及び後輪3,3を駆動し、作業機動力は植付作業機6の植付装置9、及び施肥装置10の繰出装置11を駆動する。
【0016】
図1、及び図2に基いて前記施肥装置10について詳述すると、走行機体の前側部には左右に肥料タンク12,12を設けてあり、該肥料タンク12,12は夫々肥料投入部13,13を有している。本実施形態の肥料投入部13は回動式の蓋14,14を有し、後部のヒンジ15,15,15,15を中心に上方に回動することにより肥料投入部13,13を開放し、前部のロック機構16,16で閉鎖状態を維持する。
【0017】
前記肥料タンク12,12に投入された液肥、又はペースト肥料等の流動性肥料は供給管路17を介して繰出装置11に流入する。本実施形態の施肥田植機は8条植えの植付作業機を有しており、前記繰出装置11は各植付条の側方に施肥を行うべく、ねじ式ポンプ8基からなり、上段3基、及び下段3基の2段からなる6条用のポンプユニット11aと、2基のねじ式ポンプが左右に並列する2条用のポンプユニット11bを有している。
【0018】
前記供給管路17について詳述すると、肥料タンク12,12の下面には枝管18a,18bの一端が接続されており、該枝管18a,18bの他端はトランミッションケース8の後方において機体腹部に設けたサブタンク19の前部に接続されている。該サブタンク19の後部には2本の分岐管20a,20bの一端が接続されており、他端は夫々前記2基のポンプユニット11a,11bに接続されている。
【0019】
前記左右の肥料タンク12,12に供給された流動性肥料は、該供給管路17によって前記枝管18a,18bを介して前記サブタンク19に集められ、前記分岐管20a,20bで再び分流されて左右のポンプユニット11a,11bに流入し、比較的粘度の高いペースト肥料であっても左右の肥料タンク12,12の肥料は略均一に消費され、残量に差が生じることがない。よって作業中における機体の左右バランス悪化を防止すると共に、一方の肥料タンク12の肥料のみが減り、他方の肥料タンク12には肥料が多量に残っているにも関わらず肥料切れ警報が報知されるような事態が起こるのを防止することができる。
【0020】
そして、各条の植付装置9,9,・・・夫々の側方には、施肥ノズルからなる施肥部21,21,・・・が設けてあり、前記繰出装置11から送り出された流動性肥料は、各条毎に設けた施肥管22,22,・・・を介して各条の施肥部21,21,・・・に送られ、各植付装置9,9,・・・によって植付られた苗の側方に施用される。
【0021】
一方、前記サブタンク19にはドレン機構23が接続されており、施肥装置10内に残留した流動性肥料の排出・回収を可能としている。
【0022】
該ドレン機構23について詳述すると、前記サブタンク19の側面にドレンホース24の基端部を接続し、該ドレンホース24の先端部には排出口25、及び該排出口25への管路を開閉するコック26を備えた排出部27を接続している。
【0023】
図3、及び図4に示すように、排出部27はその先端に、肥料袋の口28aに嵌合する挿入部29と、該挿入部29の周囲に前記肥料袋の口28aを覆うように被嵌する被嵌部30を有している。該挿入部29と被嵌部30は、肥料袋28の樹脂製の口28aの厚さと同寸法の隙間Lを隔てており、図4に示すように、挿入部29と被嵌部30とで肥料袋の口のねじ部を挟持することによってドレン機構23と肥料袋の口28aを接続するように構成している。
【0024】
尚、肥料の排出を行わない場合は、前記隙間Lにキャップ31を嵌合することで肥料の漏れを防止している。
【0025】
また、図5に示すように、前記ドレンホース24は、その基部の支持部32を機体フレーム33にブラケット34を介して支持されており、該支持部32は、前記サブタンク19よりも若干低位となるように接続され、さらに先端側が低位な緩傾斜となるように支持されている。また、前記支持部32の先端側には可撓性のジャバラ部24aを有し、前記排出部27を任意の位置に移動させることができるように構成されている。
【0026】
さらに、ドレンホース24と排出部27の間にはフック35を備えており、機体側部のステップフレーム36に設けた支持部材37と係合することにより、図5の仮想線で示すように前記排出部27をステップフレーム36の下面に沿って位置させた格納姿勢となるように、その管路を機体に枢支できるように構成されている。
【0027】
前記支持部材37について詳述すると、前記ステップフレーム36からはブラケット37aが下方に延設されており、該ブラケット37aにはノブボルト37bが螺合されている。前記フック35をノブボルト37bのボルト軸に掛け、ノブボルト37bを締め込むことにより、前記ブラケット37aとノブボルト37bのノブ部で前記フック35を挟持して固定する。
【0028】
そして、前記格納姿勢から前記ノブボルト37bを緩め、フック35と支持部材37との係合を解除すると、図5の実線で示すように排出口25が垂れ下がり接地可能な排出姿勢となる。
【0029】
以上の構成により、施肥装置10から残留肥料を排出する際には、先ず、格納姿勢を解除して前記排出部27の挿入部29を肥料袋の口に嵌入する。さらに押し込むと、挿入部29と被嵌部30とで肥料袋の口28aを挟持して肥料袋28とドレン機構23が接続される。
そして、コック26を操作して排出口25への管路を開くとドレン機構23より施肥装置10内の残留肥料が排出され、肥料袋28に回収される。
【0030】
このとき、肥料袋の口28aを前記挿入部29と被嵌部30で挟み込むだけでドレン機構23と肥料袋28を接続でき、コック26を操作して排出口25の管路を開くと肥料袋28に残留肥料が回収されるので、作業者が手や衣服等を汚すことなく回収することができる。
【0031】
また、肥料袋の口28aに排出口25の挿入部29を挿入するので肥料袋の口28aが肥料の流れを阻害することもなく肥料袋28内にスムーズに残留肥料を回収することができ、肥料回収後、ドレン機構23と肥料袋の口28aの接続を解除し、肥料袋の口28aに蓋をする際にも、肥料が肥料袋28やその口28aの外側に付着しないので手を汚すこともなく、肥料袋の口28aの周りを拭いたりする必要もない。
【0032】
さらに、前記ドレン機構23はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口25が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したので、肥料袋28を地面に置いた状態で肥料の回収が行えるため、肥料袋の口28aをドレン機構23の排出口25の挿入部29と被嵌部30とで挟持するだけで接続するものであっても、その接続部の抜けを防ぐために作業者が接続部や肥料袋を支える必要もなく肥料回収を行うことができる。
【0033】
このとき、肥料袋28の余分な空気を抜いて潰した状態にしておくと、ドレン機構23からの残留肥料の排出が円滑に行われる。
【0034】
尚、本実施形態ではドレン機構23の管路の長さは、前記格納姿勢でステップ37の外方に突出せず、且つ前輪2よりも機体外方で肥料袋28を地面に置いた状態で肥料袋の口28aと排出部27が接続できるような長さ構成している。このようにすると格納姿勢ではドレン機構23の破損を防止でき、残留肥料の排出時には比較的機体外方で容易に肥料袋の口28aとの接続を行うことができる。
【0035】
さらに、肥料タンク12への肥料供給を改善するために図6に示すように、肥料タンク12の肥料投入部13と肥料袋の口28aを伸縮自在の管で接続しても良い。
【0036】
詳述すると、本実施形態の肥料タンク12の肥料投入部13の蓋38は肥料タンク12の投入口39に設けた雄ねじ部39aに対して螺合するように構成され、該蓋38の天板部には樹脂製のジャバラホースからなる伸縮自在の供給管40の基端部が接続されており、先端部にはその内径を肥料袋の口28aに外嵌する供給部41が接続されている。
【0037】
また、図5、及び図6の符号42は肥料タンク12に流動性肥料を供給する際に、肥料袋28を載置する供給台であり、樹脂製の載置板43を有しており、該載置板43は架台部44を介して、前記肥料タンク12に支持される。
【0038】
詳述すると該架台部44は、円環状の第1取付部45を有しており、該第1取付部45は前記肥料タンク12の投入口39に設けた雄ねじ部39aに遊嵌した後、前記蓋38を雄ねじ部39aに螺着することによって、蓋38と肥料タンク12によって挟持される。
【0039】
また、前記第1取付部45の他方側には下向きに開放するコ字状の第2取付部46が肥料タンク12,12の本体を上方から挟み込むように構成され、第1取付部45、及び第2取付部46によって、前記載置板43が肥料タンク12の肥料投入部13に向かって低くなる傾斜状になるように供給台42がタンク12に取付支持される。
【0040】
さらに、前記載置板43には、前記投入口39の上方位置に切り欠き47を形成しており、該切欠き47によって、前記肥料袋28を載置板43上に載置した際、肥料袋の口28aが載置板43の下方に貫通するように構成されている。
【0041】
以上の構成により、流動性肥料を肥料タンク12に供給する際には、前記供給台42上に肥料袋28を、その口28aが前記切欠き47を貫通して下方に突出するように載置する。
【0042】
次に図7(a)に示すように、肥料袋の口28aを上方に持ち上げ、前記供給管40の先端の供給部41に肥料袋の口28aを嵌入して接続する。このときジャバラホースからなる供給管40は供給台42を避けて伸長し、流動性肥料の高さ位置よりも高位置で供給部41を接続することができる。
【0043】
その後、ジャバラホースからなる供給管40を縮退させると、図7(b)に示すように、肥料袋の口28aと供給部41の接続部を載置板43の下方に位置させた状態となり、作業者が肥料袋28や接続部を支持することなく容易に流動性肥料を肥料タンク12に供給することができる。
【0044】
また、図6、及び図7中の符号48は流動性肥料を肥料袋28から絞りだす補助具であって、切り欠き部49を有した丸棒より構成されており、該切欠き部49に肥料袋の端部を挿入した状態で肥料袋の口28aの方向に巻き込むことで肥料袋28内の流動性肥料を残すことなく肥料タンク12内へ供給することができる。
【0045】
尚、このとき肥料タンク12内の空気はブリーザホース50から排出されるので、肥料タンク12内の圧力上昇によって肥料袋の口28aと供給部41の接続が解けることはない。
【0046】
肥料タンク12への供給装置をこのように構成すると、施肥作業の準備から施肥作業終了後の後作業に至るまでを、作業者が手や衣服等を汚すことなく容易且つ速やかに行うことができる。
【符号の説明】
【0047】
1 施肥田植機
2,2 前輪
3,3 後輪
10 施肥装置
11 繰出し装置
12,12 肥料タンク
23 ドレン機構
25 排出口
26 コック
28 肥料袋
29 挿入部
30 被嵌部
40 供給管
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肥料タンク(12)に貯留された流動性肥料を繰出し装置(11)を介して施肥部(21)から土中に施用する施肥装置(10)を備え、苗の植付作業と同時に施肥作業を行う施肥田植機であって、前記施肥装置(10)内の残留肥料を排出するドレン機構(23)を設けた施肥田植機において、前記ドレン機構(23)は、排出口(25)への管路を開閉するコック(26)を備え、前記排出口(25)を、肥料袋の口に挿入される挿入部(29)に設けると共に、該挿入部(29)の周囲に肥料袋の口(28a)を覆う被嵌部(30)を設け、該挿入部(29)と被嵌部(30)とで肥料袋の口(28a)を挟持してドレン機構(23)と肥料袋の口(28a)とを接続することを特徴とする施肥田植機。
【請求項2】
前記挿入部(29)を前記被嵌部(30)よりも肥料排出方向に長く構成したことを特徴とする請求項1に記載の施肥田植機。
【請求項3】
前記ドレン機構(23)はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口(25)が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したことを特徴とする請求項2に記載の施肥田植機。
【請求項4】
前記肥料タンク(12)の肥料投入部(13)に肥料袋の口(28a)に被嵌する供給部(41)を設け、肥料タンク本体と供給部(41)の間を伸縮自在の供給管(40)で接続したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の施肥田植機。
【請求項1】
肥料タンク(12)に貯留された流動性肥料を繰出し装置(11)を介して施肥部(21)から土中に施用する施肥装置(10)を備え、苗の植付作業と同時に施肥作業を行う施肥田植機であって、前記施肥装置(10)内の残留肥料を排出するドレン機構(23)を設けた施肥田植機において、前記ドレン機構(23)は、排出口(25)への管路を開閉するコック(26)を備え、前記排出口(25)を、肥料袋の口に挿入される挿入部(29)に設けると共に、該挿入部(29)の周囲に肥料袋の口(28a)を覆う被嵌部(30)を設け、該挿入部(29)と被嵌部(30)とで肥料袋の口(28a)を挟持してドレン機構(23)と肥料袋の口(28a)とを接続することを特徴とする施肥田植機。
【請求項2】
前記挿入部(29)を前記被嵌部(30)よりも肥料排出方向に長く構成したことを特徴とする請求項1に記載の施肥田植機。
【請求項3】
前記ドレン機構(23)はその管路を、機体に枢支した格納姿勢と、前記排出口(25)が垂れ下がり接地可能な排出姿勢とに姿勢変更可能に構成したことを特徴とする請求項2に記載の施肥田植機。
【請求項4】
前記肥料タンク(12)の肥料投入部(13)に肥料袋の口(28a)に被嵌する供給部(41)を設け、肥料タンク本体と供給部(41)の間を伸縮自在の供給管(40)で接続したことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の施肥田植機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2012−34640(P2012−34640A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178761(P2010−178761)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
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