施錠機能付き手帳カバー
【課題】紙の手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保する
【解決手段】手帳5を開くことができないように表表紙200側の面と裏表紙400側の面とを結合する施錠機構110と、施錠機構110の施錠状態を電気的に制御する施錠状態制御部1124と、認証情報を記憶する認証情報記憶部1122と、認証情報と照合される被認証情報を取得する被認証情報取得部1123とを備え、施錠状態制御部1124は、被認証情報と、認証情報記憶部1122から入力される認証情報とを照合し、その照合の結果に応じて施錠機構110の施錠状態を制御するようにする。
【解決手段】手帳5を開くことができないように表表紙200側の面と裏表紙400側の面とを結合する施錠機構110と、施錠機構110の施錠状態を電気的に制御する施錠状態制御部1124と、認証情報を記憶する認証情報記憶部1122と、認証情報と照合される被認証情報を取得する被認証情報取得部1123とを備え、施錠状態制御部1124は、被認証情報と、認証情報記憶部1122から入力される認証情報とを照合し、その照合の結果に応じて施錠機構110の施錠状態を制御するようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施錠機能付き手帳カバーに関し、とくに紙の手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保できるようにするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電池切れの心配がなく、煩雑な操作を覚える必要もないといった利便性から、電子化が進む今日においてもスケジュール管理などに紙の手帳を愛用する者は依然として多い。しかし紙の手帳は記載内容の漏洩に対する何らの対策も施されていないので、紛失時や盗難時における安全確保が問題となる。
【0003】
紛失時や盗難時における安全を確保する技術に関し、例えば特許文献1には、ケースの開口部を閉鎖するカバーを備え、カバーをケースに対して閉鎖状態にロックし、ケース又はカバーの表面で指紋を入力し、入力される指紋に基づき事前登録された利用者の指紋と照合してパターン認識による指紋認証を行う指紋認証式鍵付きケースについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−74239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された指紋認証式鍵付きケースは、手帳をケース内に完全に収容する構成になっており、手帳の利用に際して手帳をケースからいちいち出し入れしなければならず面倒である。また紙の手帳をケースから取り出した際はケースが手帳と別体となるため、ケースを手帳と別に管理しておく必要がある。またケースを別途管理しなければならないことでケースを紛失してしまう確率も高くなる。
【0006】
本発明はこのような背景に鑑みてなされたもので、紙の手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる施錠機能付き手帳カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本発明の一つは、
手帳に装着して用いられる施錠機能付き手帳カバーであって、
手帳を開くことができないように表表紙側の面と裏表紙側の面とを結合する施錠機構と、
前記施錠機構の施錠状態を電気的に制御する施錠状態制御部と、
認証情報を記憶する認証情報記憶部と、
前記認証情報と照合される被認証情報を取得する被認証情報取得部と
を備え、
前記施錠状態制御部は、前記被認証情報と、前記認証情報記憶部から入力される前記認証情報とを照合し、その照合の結果に応じて前記施錠機構の施錠状態を制御するものである。
【0008】
このように、本発明にあっては、紙の手帳を保護又は装飾する手帳カバーに指紋情報等の被認証情報の入力によって施錠状態を制御可能な施錠機構を設けるようにしたので、手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる。また手帳カバーであるので特許文献1に記載のケースのように手帳の利用時において手帳と別体になることもなく、紛失等する可能性も少ない。
【0009】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、所定の送信電界強度に設定され、手帳カバーごとに付与される識別子を含んだ無線信号を送信する無線信号送信部を備えることとする。
【0010】
例えば手帳の所有者に無線信号の受信強度が予め設定されている閾値以下となったことを検知して警告(メッセージや警告音等)を出力する装置(例えば携帯電話機にそのような機能をもたせる)を別途所持させるようにすることで、手帳の紛失や盗難等を確実に防ぐことができる。また無線信号に識別子を含ませることにより、複数人が近接して手帳カバー同時に使用するような場合に生じうる誤動作を防ぐことができる。
【0011】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、警告音を出力する警告音出力部と、外部から送られてくる特定の無線信号を受信する無線信号受信部と、前記無線信号の電界強度を測定する信号強度測定部と、前記信号強度測定部により測定された前記無線信号の電界強度が予め設定されている値以下となった場合に前記警告音出力部から警告音を出力する報知制御部とを備えることとする。
【0012】
本発明によれば、例えば手帳の所有者に上記無線信号受信部に受信させる上記無線信号を送信する装置(例えば携帯電話機にそのような機能をもたせる)を所持させるようにすることで、手帳の紛失や盗難等を確実に防ぐことができる。
【0013】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、ICカードの読取機構を備え、前記認証情報記憶部は、前記読取機構を介してICカードから前記認証情報を取得する。このように、ICカードの情報を認証情報(被認証情報)として利用できるようにすれば、ユーザの利便性をさらに向上することができる。
【0014】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力部を備え、前記認証情報記憶部は、前記操作入力部を介してユーザから前記認証情報を取得する。このように、認証情報(被認証情報)は操作入力部を介してユーザから取得するようにしてもよい。
【0015】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、紙の手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】手帳カバー100の外観図である。
【図1B】手帳カバー100の詳細な構成を示す図である。
【図2】認証装置112のハードウエア構成を示す図である。
【図3】認証装置112が備える機能を示す図である。
【図4】認証情報登録処理S400を説明するフローチャートである。
【図5】認証処理S500を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1A及び図1Bに、実施の形態として説明する、紙の手帳5に装着して用いられる手帳カバー100の構成を示している。このうち図1Aは手帳カバー100の外観を示しており、図1Bは手帳カバーのより詳細な構成を示している。手帳カバー100は、布や樹脂等のシート状の素材からなる。
【0019】
図1Aに示すように、手帳カバー100は、施錠機構110、表表紙200、背表紙300、裏表紙400、略矩形状のベルト500、及び指紋情報取得装置120(操作入力部)を備えている。表表紙200の裏面には、手帳5の表表紙が装着される袖201が設けられている。また裏表紙400の裏面には、手帳5の裏表紙が装着される袖401が設けられている。
【0020】
図1Aに示すように、施錠機構110は、ベルト500の裏面側に設けられている第1連結部110(1)と、表表紙200の表面側に設けられている第2連結部110(2)とを含む。施錠機構110は、手帳5が閉じている状態において、手帳5を開いて手帳5の中身を覗き見ることができないように、手帳5の表表紙側の面と裏表紙側の面とを結合する。より具体的には、施錠機構110は、外部から施錠状態を電気的に制御可能な機械式の機構からなり、例えば第1連結部110(1)側に鍵状部を有し、第2連結部110(2)側に鍵受部を有する。
【0021】
指紋情報取得装置120は、ユーザの指紋を光学的に読み取り、読み取った情報をデジタル信号に変換して出力する。指紋情報取得装置120は、例えば、表表紙200や裏表紙400、ベルト500等のユーザが操作し易い位置に設けられる。尚、本実施形態では、ユーザの認証方法として指紋認証を用いているが、認証方法は、掌形、網膜、虹彩、血管、声紋等の他の生体認証技術を用いたものでもよい。また認証方法は、キーボードやマウス等から取得したユーザIDやパスワードを利用する方法、ICカードから読み取った個人情報を利用する方法等、生体認証以外のものでもよい。
【0022】
図1Bに示すように、手帳カバー100は、二次電池131、太陽電池132(発電装置)、補助電池133、出力装置125、及び認証装置112を備えている。これらは例えば薄肉の素子や回路基板を用いて構成されており、接着や縫製等によって手帳カバー100の素材の表面や内側の所定位置に設けられている。
【0023】
同図に示すように、認証装置112は、信号線141〜143を介して、指紋情報取得装置120、第1連結部110(1)、及び出力装置125と接続している。認証装置112、指紋情報取得装置120、出力装置125、及び第1連結部110(1)には、二次電池131、太陽電池132、又は補助電池133から駆動電力の供給を受けるための電源供給線(不図示)が接続されている。
【0024】
二次電池131は、太陽電池132が発電した電力を蓄電する。補助電池133は、太陽電池132又は二次電池131の供給電力が不足する場合に太陽電池132に代替して認証装置112、指紋情報取得装置120、出力装置125、及び第1連結部110(1)に駆動電力を供給する。出力装置125は、例えば液晶パネルや有機ELパネル、スピーカ、バイブレータ等である。
【0025】
図2に認証装置112のハードウエア構成を示している。認証装置112は、指紋情報取得装置120から入力される情報に基づき施錠機構110の施錠状態を制御する。同図に示すように、認証装置112は、プロセッサ51、メモリ52、及び通信装置53を備える。このうちプロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等を用いて構成される。メモリ52は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を用いて構成される。通信装置53は、指紋情報取得装置120、及び第1連結部110(1)と通信する。
【0026】
図3に認証装置112が備える機能を示している。同図に示すように、認証装置112は、認証情報登録部1121、認証情報記憶部1122、被認証情報取得部1123、及び施錠状態制御部1124の各機能を備える。これらの機能は、プロセッサ51がメモリ52に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0027】
認証情報登録部1121は、指紋情報取得装置120から入力される認証情報を取得して認証情報記憶部1122に記憶する。認証情報は事前登録情報であり、ユーザは手帳カバー100の使用開始前等に予め手帳カバー100に認証情報を登録しておく。認証情報記憶部1122は、認証情報登録部1121が取得した認証情報を記憶する。
【0028】
被認証情報取得部1123は、指紋情報取得装置120からの指紋情報の入力の有無をリアルタイムに監視し、指紋情報が入力されたこと(例えば指紋情報取得装置120の光学読取部分に触れたこと)を検知すると被認証情報を取得する。
【0029】
施錠状態制御部1124は、被認証情報取得部1123が取得した認証情報を、事前登録されて認証情報記憶部1122に記憶されている認証情報と照合し、その照合の結果に応じて施錠機構110の施錠状態を制御する。
【0030】
=処理説明=
<認証情報の登録>
図4は、手帳カバー100を利用するユーザが前述の事前登録を行う際に、認証装置112によって行われる処理(以下、認証情報登録処理S400と称する。)を説明するフローチャートである。同図に示すように、まず認証情報登録部1121は、指紋情報取得装置120から認証情報を取得し(S401)、認証情報記憶部1122に認証情報を記憶する(S402)。これにより事前登録が完了する。
【0031】
<施錠/解錠の制御>
ユーザは、認証情報の事前登録がされた手帳カバー100を紙の手帳5に装着し、指紋情報取得装置120の光学読取部分に指を当てて指紋情報(被認証情報)を入力することにより、施錠機構110の施錠状態(施錠/解錠)を操作する。
【0032】
図5はユーザが施錠機構110の施錠状態を変更する際に認証装置112が行う処理(以下、認証処理S500と称する。)を説明するフローチャートである。以下、同図とともに認証処理S500について説明する。
【0033】
被認証情報取得部1123は、指紋情報取得装置120からの指紋情報の入力有無をリアルタイムに監視している(S501)。被認証情報取得部1123は、指紋情報の入力を検知すると、入力された指紋情報を被認証情報として取得し、施錠状態制御部1124に入力する(S502)。
【0034】
施錠状態制御部1124は、入力された被認証情報を、認証情報記憶部1122が記憶している認証情報と照合する(S503)。照合に成功すれば(被認証情報=認証情報)(S503:YES)、S505に進む。照合に失敗すれば(被認証情報≠認証情報)(S503:NO)、施錠状態制御部1124は、認証に失敗した旨を示す情報(エラーメッセージ、警告音等)を出力装置125から出力し(S504)、その後はS501に戻る。
【0035】
S505では、施錠状態制御部1124は、施錠機構110の現在の施錠状態が「施錠」であるのか「解錠」であるのかを判断する。この判断は、例えば施錠状態を変更した際にメモリ52に当該変更後の施錠状態を記憶しておき、上記判断時にその内容を取得することにより行う。現在の施錠状態が「施錠」であれば(S505:施錠)、S506に進み、「解錠」であれば(S505:解錠)、S507に進む。
【0036】
S506では、施錠状態制御部1124は、施錠機構110の施錠状態を「解錠」に変更し、その後はS508に進む。一方、S507では、施錠状態制御部1124は、施錠機構110の施錠状態を「施錠」に変更し、その後はS508に進む。
【0037】
S508では、施錠状態制御部1124は、施錠状態を変更した旨を示す情報(施錠状態を変更した旨のメッセージや制御音)を出力装置125から出力し、その後はS501に戻る。
【0038】
以上に説明したように、本実施形態の手帳カバー100によれば、指紋情報等の被認証情報を入力するという簡単な操作で施錠状態を制御することができ、ユーザは手帳5を開くことができる状態と開くことができない状態との変更を容易に行うことができる。このため、紙の手帳5本来の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる。また本実施形態の手帳カバー100は、紙の手帳5に装着するだけで利用することができ、また手帳5の利用時においても手帳5と別体にならないので紛失等の可能性も少ない。
【0039】
ところで、以上に説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0040】
例えば、手帳カバー100に無線通信装置(以下、第1無線通信装置と称する。)を設け、第1無線通信装置とユーザが別途所持する無線通信装置(以下、第2無線通信装置と称する。)との間で無線信号を随時送受信し、第2無線通信装置が第1無線通信装置からの無線信号の受信電界強度が予め設定されている閾値以下となったことを検知した場合に警告(メッセージや警告音等)を出力するようにしてもよい。尚、第2無線通信装置の機能を例えば携帯電話機に搭載するようにすれば、専用の装置を別途所持する必要がなく便利である。
【0041】
また上記構成とは送受信の関係を逆にして、第1無線通信装置が第2無線通信装置からの無線信号の受信強度が予め設定されている閾値以下となったことを検知して出力装置125に警告(メッセージや警告音等)を出力するようにしてもよい。このようにすれば、手帳5の紛失や盗難等を確実に防ぐことができる。また、手帳5の置き忘れを防ぐこともできる。
【0042】
また第1無線通信装置又は第2無線通信装置に、上記無線信号の信号強度(送信電界強度)を調節するためのユーザインタフェースを設けるようにすれば、ユーザは警告を報知して欲しい距離(手帳カバー100と自分との間の距離)を任意に設定することができる。また無線信号に手帳カバー100ごとの識別子を含ませて手帳カバー100を特定できるようにすれば、複数人が近接して手帳カバー100を同時に使用するような場合においても誤動作を確実に防ぐことができる。尚、第1無線通信装置と第2無線通信装置との間の無線通信の仕組みとしてICタグとそのリーダ装置との間の通信の仕組みを用いてもよい。
【0043】
また以上に説明した実施形態では、認証情報(又は被認証情報)として生体情報等を用いているが、例えば手帳カバー100にICカード(キャッシュカードやクレジットカード、電子マネー、定期券等)の読取装置を設け、ICカードに記録されている被認証情報を読取装置により読み取り、読み取った被認証情報を予めメモリ52に記憶しておいた認証情報と比較照合するようにしてもよい。またこの場合、ICカードに記録されている情報(残高、入集金履歴、乗車履歴等)を、手帳カバー100が備えるハードウエアを介して適宜参照できるようにしてもよい。このようにすれば、手帳カバー100に様々な機能が集約されて多目的に活用することができ、ユーザの利便性をより一層向上することができる。
【0044】
施錠機構110の構成は前述したものに限られない。例えば第1連結部110(1)と第2連結部110(2)とを電磁石の作用を利用して強固に結合する仕組みを採用することもできる。
【0045】
また第三者が手帳カバー100を無理に捲って手帳5を横から覗き見るのを防ぐべく、表表紙200、背表紙300、及び裏表紙400の周縁部に剛性の高い素材からなるフレーム等の覗き見防止のための機構を設けるようにしてもよい。
【0046】
手帳カバー100に公衆無線通信回線に接続可能な無線通信装置を設け、照合の失敗(図5のS503:NO)が連続して複数回行われた場合にその旨を示す信号やメッセージ(電子メール等)を予め設定された宛先に送信するようにしてもよい。そのようにすれば、紛失時等において第三者が手帳カバー100に不正な操作を行っていることを手帳5の所有者に知らせることができる。またこの場合、例えば上記報知信号に手帳カバー100からの無線信号を受信した公衆無線通信回線の基地局の識別子を付帯させるようにすれば、ユーザは紛失した手帳カバー100の所在を特定することができる。
【符号の説明】
【0047】
5 手帳
51 プロセッサ
52 メモリ
53 通信装置
100 手帳カバー
110 施錠機構
110(1) 第1連結部
110(2) 第2連結部
112 認証装置
120 指紋情報取得装置
125 出力装置
131 二次電池
132 太陽電池
133 補助電池
141〜143 信号線
200 表表紙
201 袖
300 背表紙
400 裏表紙
401 袖
500 ベルト
1121 認証情報登録部
1122 認証情報記憶部
1123 被認証情報取得部
1124 施錠状態制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、施錠機能付き手帳カバーに関し、とくに紙の手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保できるようにするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電池切れの心配がなく、煩雑な操作を覚える必要もないといった利便性から、電子化が進む今日においてもスケジュール管理などに紙の手帳を愛用する者は依然として多い。しかし紙の手帳は記載内容の漏洩に対する何らの対策も施されていないので、紛失時や盗難時における安全確保が問題となる。
【0003】
紛失時や盗難時における安全を確保する技術に関し、例えば特許文献1には、ケースの開口部を閉鎖するカバーを備え、カバーをケースに対して閉鎖状態にロックし、ケース又はカバーの表面で指紋を入力し、入力される指紋に基づき事前登録された利用者の指紋と照合してパターン認識による指紋認証を行う指紋認証式鍵付きケースについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−74239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された指紋認証式鍵付きケースは、手帳をケース内に完全に収容する構成になっており、手帳の利用に際して手帳をケースからいちいち出し入れしなければならず面倒である。また紙の手帳をケースから取り出した際はケースが手帳と別体となるため、ケースを手帳と別に管理しておく必要がある。またケースを別途管理しなければならないことでケースを紛失してしまう確率も高くなる。
【0006】
本発明はこのような背景に鑑みてなされたもので、紙の手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる施錠機能付き手帳カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための本発明の一つは、
手帳に装着して用いられる施錠機能付き手帳カバーであって、
手帳を開くことができないように表表紙側の面と裏表紙側の面とを結合する施錠機構と、
前記施錠機構の施錠状態を電気的に制御する施錠状態制御部と、
認証情報を記憶する認証情報記憶部と、
前記認証情報と照合される被認証情報を取得する被認証情報取得部と
を備え、
前記施錠状態制御部は、前記被認証情報と、前記認証情報記憶部から入力される前記認証情報とを照合し、その照合の結果に応じて前記施錠機構の施錠状態を制御するものである。
【0008】
このように、本発明にあっては、紙の手帳を保護又は装飾する手帳カバーに指紋情報等の被認証情報の入力によって施錠状態を制御可能な施錠機構を設けるようにしたので、手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる。また手帳カバーであるので特許文献1に記載のケースのように手帳の利用時において手帳と別体になることもなく、紛失等する可能性も少ない。
【0009】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、所定の送信電界強度に設定され、手帳カバーごとに付与される識別子を含んだ無線信号を送信する無線信号送信部を備えることとする。
【0010】
例えば手帳の所有者に無線信号の受信強度が予め設定されている閾値以下となったことを検知して警告(メッセージや警告音等)を出力する装置(例えば携帯電話機にそのような機能をもたせる)を別途所持させるようにすることで、手帳の紛失や盗難等を確実に防ぐことができる。また無線信号に識別子を含ませることにより、複数人が近接して手帳カバー同時に使用するような場合に生じうる誤動作を防ぐことができる。
【0011】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、警告音を出力する警告音出力部と、外部から送られてくる特定の無線信号を受信する無線信号受信部と、前記無線信号の電界強度を測定する信号強度測定部と、前記信号強度測定部により測定された前記無線信号の電界強度が予め設定されている値以下となった場合に前記警告音出力部から警告音を出力する報知制御部とを備えることとする。
【0012】
本発明によれば、例えば手帳の所有者に上記無線信号受信部に受信させる上記無線信号を送信する装置(例えば携帯電話機にそのような機能をもたせる)を所持させるようにすることで、手帳の紛失や盗難等を確実に防ぐことができる。
【0013】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、ICカードの読取機構を備え、前記認証情報記憶部は、前記読取機構を介してICカードから前記認証情報を取得する。このように、ICカードの情報を認証情報(被認証情報)として利用できるようにすれば、ユーザの利便性をさらに向上することができる。
【0014】
本発明のうちの他の一つは、上記手帳カバーであって、ユーザの操作入力を受け付ける操作入力部を備え、前記認証情報記憶部は、前記操作入力部を介してユーザから前記認証情報を取得する。このように、認証情報(被認証情報)は操作入力部を介してユーザから取得するようにしてもよい。
【0015】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、紙の手帳の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】手帳カバー100の外観図である。
【図1B】手帳カバー100の詳細な構成を示す図である。
【図2】認証装置112のハードウエア構成を示す図である。
【図3】認証装置112が備える機能を示す図である。
【図4】認証情報登録処理S400を説明するフローチャートである。
【図5】認証処理S500を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1A及び図1Bに、実施の形態として説明する、紙の手帳5に装着して用いられる手帳カバー100の構成を示している。このうち図1Aは手帳カバー100の外観を示しており、図1Bは手帳カバーのより詳細な構成を示している。手帳カバー100は、布や樹脂等のシート状の素材からなる。
【0019】
図1Aに示すように、手帳カバー100は、施錠機構110、表表紙200、背表紙300、裏表紙400、略矩形状のベルト500、及び指紋情報取得装置120(操作入力部)を備えている。表表紙200の裏面には、手帳5の表表紙が装着される袖201が設けられている。また裏表紙400の裏面には、手帳5の裏表紙が装着される袖401が設けられている。
【0020】
図1Aに示すように、施錠機構110は、ベルト500の裏面側に設けられている第1連結部110(1)と、表表紙200の表面側に設けられている第2連結部110(2)とを含む。施錠機構110は、手帳5が閉じている状態において、手帳5を開いて手帳5の中身を覗き見ることができないように、手帳5の表表紙側の面と裏表紙側の面とを結合する。より具体的には、施錠機構110は、外部から施錠状態を電気的に制御可能な機械式の機構からなり、例えば第1連結部110(1)側に鍵状部を有し、第2連結部110(2)側に鍵受部を有する。
【0021】
指紋情報取得装置120は、ユーザの指紋を光学的に読み取り、読み取った情報をデジタル信号に変換して出力する。指紋情報取得装置120は、例えば、表表紙200や裏表紙400、ベルト500等のユーザが操作し易い位置に設けられる。尚、本実施形態では、ユーザの認証方法として指紋認証を用いているが、認証方法は、掌形、網膜、虹彩、血管、声紋等の他の生体認証技術を用いたものでもよい。また認証方法は、キーボードやマウス等から取得したユーザIDやパスワードを利用する方法、ICカードから読み取った個人情報を利用する方法等、生体認証以外のものでもよい。
【0022】
図1Bに示すように、手帳カバー100は、二次電池131、太陽電池132(発電装置)、補助電池133、出力装置125、及び認証装置112を備えている。これらは例えば薄肉の素子や回路基板を用いて構成されており、接着や縫製等によって手帳カバー100の素材の表面や内側の所定位置に設けられている。
【0023】
同図に示すように、認証装置112は、信号線141〜143を介して、指紋情報取得装置120、第1連結部110(1)、及び出力装置125と接続している。認証装置112、指紋情報取得装置120、出力装置125、及び第1連結部110(1)には、二次電池131、太陽電池132、又は補助電池133から駆動電力の供給を受けるための電源供給線(不図示)が接続されている。
【0024】
二次電池131は、太陽電池132が発電した電力を蓄電する。補助電池133は、太陽電池132又は二次電池131の供給電力が不足する場合に太陽電池132に代替して認証装置112、指紋情報取得装置120、出力装置125、及び第1連結部110(1)に駆動電力を供給する。出力装置125は、例えば液晶パネルや有機ELパネル、スピーカ、バイブレータ等である。
【0025】
図2に認証装置112のハードウエア構成を示している。認証装置112は、指紋情報取得装置120から入力される情報に基づき施錠機構110の施錠状態を制御する。同図に示すように、認証装置112は、プロセッサ51、メモリ52、及び通信装置53を備える。このうちプロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等を用いて構成される。メモリ52は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を用いて構成される。通信装置53は、指紋情報取得装置120、及び第1連結部110(1)と通信する。
【0026】
図3に認証装置112が備える機能を示している。同図に示すように、認証装置112は、認証情報登録部1121、認証情報記憶部1122、被認証情報取得部1123、及び施錠状態制御部1124の各機能を備える。これらの機能は、プロセッサ51がメモリ52に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0027】
認証情報登録部1121は、指紋情報取得装置120から入力される認証情報を取得して認証情報記憶部1122に記憶する。認証情報は事前登録情報であり、ユーザは手帳カバー100の使用開始前等に予め手帳カバー100に認証情報を登録しておく。認証情報記憶部1122は、認証情報登録部1121が取得した認証情報を記憶する。
【0028】
被認証情報取得部1123は、指紋情報取得装置120からの指紋情報の入力の有無をリアルタイムに監視し、指紋情報が入力されたこと(例えば指紋情報取得装置120の光学読取部分に触れたこと)を検知すると被認証情報を取得する。
【0029】
施錠状態制御部1124は、被認証情報取得部1123が取得した認証情報を、事前登録されて認証情報記憶部1122に記憶されている認証情報と照合し、その照合の結果に応じて施錠機構110の施錠状態を制御する。
【0030】
=処理説明=
<認証情報の登録>
図4は、手帳カバー100を利用するユーザが前述の事前登録を行う際に、認証装置112によって行われる処理(以下、認証情報登録処理S400と称する。)を説明するフローチャートである。同図に示すように、まず認証情報登録部1121は、指紋情報取得装置120から認証情報を取得し(S401)、認証情報記憶部1122に認証情報を記憶する(S402)。これにより事前登録が完了する。
【0031】
<施錠/解錠の制御>
ユーザは、認証情報の事前登録がされた手帳カバー100を紙の手帳5に装着し、指紋情報取得装置120の光学読取部分に指を当てて指紋情報(被認証情報)を入力することにより、施錠機構110の施錠状態(施錠/解錠)を操作する。
【0032】
図5はユーザが施錠機構110の施錠状態を変更する際に認証装置112が行う処理(以下、認証処理S500と称する。)を説明するフローチャートである。以下、同図とともに認証処理S500について説明する。
【0033】
被認証情報取得部1123は、指紋情報取得装置120からの指紋情報の入力有無をリアルタイムに監視している(S501)。被認証情報取得部1123は、指紋情報の入力を検知すると、入力された指紋情報を被認証情報として取得し、施錠状態制御部1124に入力する(S502)。
【0034】
施錠状態制御部1124は、入力された被認証情報を、認証情報記憶部1122が記憶している認証情報と照合する(S503)。照合に成功すれば(被認証情報=認証情報)(S503:YES)、S505に進む。照合に失敗すれば(被認証情報≠認証情報)(S503:NO)、施錠状態制御部1124は、認証に失敗した旨を示す情報(エラーメッセージ、警告音等)を出力装置125から出力し(S504)、その後はS501に戻る。
【0035】
S505では、施錠状態制御部1124は、施錠機構110の現在の施錠状態が「施錠」であるのか「解錠」であるのかを判断する。この判断は、例えば施錠状態を変更した際にメモリ52に当該変更後の施錠状態を記憶しておき、上記判断時にその内容を取得することにより行う。現在の施錠状態が「施錠」であれば(S505:施錠)、S506に進み、「解錠」であれば(S505:解錠)、S507に進む。
【0036】
S506では、施錠状態制御部1124は、施錠機構110の施錠状態を「解錠」に変更し、その後はS508に進む。一方、S507では、施錠状態制御部1124は、施錠機構110の施錠状態を「施錠」に変更し、その後はS508に進む。
【0037】
S508では、施錠状態制御部1124は、施錠状態を変更した旨を示す情報(施錠状態を変更した旨のメッセージや制御音)を出力装置125から出力し、その後はS501に戻る。
【0038】
以上に説明したように、本実施形態の手帳カバー100によれば、指紋情報等の被認証情報を入力するという簡単な操作で施錠状態を制御することができ、ユーザは手帳5を開くことができる状態と開くことができない状態との変更を容易に行うことができる。このため、紙の手帳5本来の利便性を損なうことなく、情報漏洩に対するセキュリティを確保することができる。また本実施形態の手帳カバー100は、紙の手帳5に装着するだけで利用することができ、また手帳5の利用時においても手帳5と別体にならないので紛失等の可能性も少ない。
【0039】
ところで、以上に説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0040】
例えば、手帳カバー100に無線通信装置(以下、第1無線通信装置と称する。)を設け、第1無線通信装置とユーザが別途所持する無線通信装置(以下、第2無線通信装置と称する。)との間で無線信号を随時送受信し、第2無線通信装置が第1無線通信装置からの無線信号の受信電界強度が予め設定されている閾値以下となったことを検知した場合に警告(メッセージや警告音等)を出力するようにしてもよい。尚、第2無線通信装置の機能を例えば携帯電話機に搭載するようにすれば、専用の装置を別途所持する必要がなく便利である。
【0041】
また上記構成とは送受信の関係を逆にして、第1無線通信装置が第2無線通信装置からの無線信号の受信強度が予め設定されている閾値以下となったことを検知して出力装置125に警告(メッセージや警告音等)を出力するようにしてもよい。このようにすれば、手帳5の紛失や盗難等を確実に防ぐことができる。また、手帳5の置き忘れを防ぐこともできる。
【0042】
また第1無線通信装置又は第2無線通信装置に、上記無線信号の信号強度(送信電界強度)を調節するためのユーザインタフェースを設けるようにすれば、ユーザは警告を報知して欲しい距離(手帳カバー100と自分との間の距離)を任意に設定することができる。また無線信号に手帳カバー100ごとの識別子を含ませて手帳カバー100を特定できるようにすれば、複数人が近接して手帳カバー100を同時に使用するような場合においても誤動作を確実に防ぐことができる。尚、第1無線通信装置と第2無線通信装置との間の無線通信の仕組みとしてICタグとそのリーダ装置との間の通信の仕組みを用いてもよい。
【0043】
また以上に説明した実施形態では、認証情報(又は被認証情報)として生体情報等を用いているが、例えば手帳カバー100にICカード(キャッシュカードやクレジットカード、電子マネー、定期券等)の読取装置を設け、ICカードに記録されている被認証情報を読取装置により読み取り、読み取った被認証情報を予めメモリ52に記憶しておいた認証情報と比較照合するようにしてもよい。またこの場合、ICカードに記録されている情報(残高、入集金履歴、乗車履歴等)を、手帳カバー100が備えるハードウエアを介して適宜参照できるようにしてもよい。このようにすれば、手帳カバー100に様々な機能が集約されて多目的に活用することができ、ユーザの利便性をより一層向上することができる。
【0044】
施錠機構110の構成は前述したものに限られない。例えば第1連結部110(1)と第2連結部110(2)とを電磁石の作用を利用して強固に結合する仕組みを採用することもできる。
【0045】
また第三者が手帳カバー100を無理に捲って手帳5を横から覗き見るのを防ぐべく、表表紙200、背表紙300、及び裏表紙400の周縁部に剛性の高い素材からなるフレーム等の覗き見防止のための機構を設けるようにしてもよい。
【0046】
手帳カバー100に公衆無線通信回線に接続可能な無線通信装置を設け、照合の失敗(図5のS503:NO)が連続して複数回行われた場合にその旨を示す信号やメッセージ(電子メール等)を予め設定された宛先に送信するようにしてもよい。そのようにすれば、紛失時等において第三者が手帳カバー100に不正な操作を行っていることを手帳5の所有者に知らせることができる。またこの場合、例えば上記報知信号に手帳カバー100からの無線信号を受信した公衆無線通信回線の基地局の識別子を付帯させるようにすれば、ユーザは紛失した手帳カバー100の所在を特定することができる。
【符号の説明】
【0047】
5 手帳
51 プロセッサ
52 メモリ
53 通信装置
100 手帳カバー
110 施錠機構
110(1) 第1連結部
110(2) 第2連結部
112 認証装置
120 指紋情報取得装置
125 出力装置
131 二次電池
132 太陽電池
133 補助電池
141〜143 信号線
200 表表紙
201 袖
300 背表紙
400 裏表紙
401 袖
500 ベルト
1121 認証情報登録部
1122 認証情報記憶部
1123 被認証情報取得部
1124 施錠状態制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手帳に装着して用いられる施錠機能付き手帳カバーであって、
手帳を開くことができないように表表紙側の面と裏表紙側の面とを結合する施錠機構と、
前記施錠機構の施錠状態を電気的に制御する施錠状態制御部と、
認証情報を記憶する認証情報記憶部と、
前記認証情報と照合される被認証情報を取得する被認証情報取得部と
を備え、
前記施錠状態制御部は、前記被認証情報と、前記認証情報記憶部から入力される前記認証情報とを照合し、その照合の結果に応じて前記施錠機構の施錠状態を制御する
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項2】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
所定の送信電界強度に設定され、手帳カバーごとに付与される識別子を含んだ無線信号を送信する無線信号送信部を備える
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項3】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
警告音を出力する警告音出力部と、
外部から送られてくる特定の無線信号を受信する無線信号受信部と、
前記無線信号の電界強度を測定する信号強度測定部と、
前記信号強度測定部により測定された前記無線信号の電界強度が予め設定されている値以下となった場合に前記警告音出力部から警告音を出力する報知制御部と
を備える
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項4】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
ICカードの読取機構を備え、
前記認証情報記憶部は、前記読取機構を介してICカードから前記認証情報を取得する
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項5】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
ユーザの操作入力を受け付ける操作入力部を備え、
前記認証情報記憶部は、前記操作入力部を介してユーザから前記認証情報を取得する
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項1】
手帳に装着して用いられる施錠機能付き手帳カバーであって、
手帳を開くことができないように表表紙側の面と裏表紙側の面とを結合する施錠機構と、
前記施錠機構の施錠状態を電気的に制御する施錠状態制御部と、
認証情報を記憶する認証情報記憶部と、
前記認証情報と照合される被認証情報を取得する被認証情報取得部と
を備え、
前記施錠状態制御部は、前記被認証情報と、前記認証情報記憶部から入力される前記認証情報とを照合し、その照合の結果に応じて前記施錠機構の施錠状態を制御する
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項2】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
所定の送信電界強度に設定され、手帳カバーごとに付与される識別子を含んだ無線信号を送信する無線信号送信部を備える
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項3】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
警告音を出力する警告音出力部と、
外部から送られてくる特定の無線信号を受信する無線信号受信部と、
前記無線信号の電界強度を測定する信号強度測定部と、
前記信号強度測定部により測定された前記無線信号の電界強度が予め設定されている値以下となった場合に前記警告音出力部から警告音を出力する報知制御部と
を備える
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項4】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
ICカードの読取機構を備え、
前記認証情報記憶部は、前記読取機構を介してICカードから前記認証情報を取得する
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【請求項5】
請求項1に記載の施錠機能付き手帳カバーであって、
ユーザの操作入力を受け付ける操作入力部を備え、
前記認証情報記憶部は、前記操作入力部を介してユーザから前記認証情報を取得する
ことを特徴とする施錠機能付き手帳カバー。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2011−156761(P2011−156761A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20552(P2010−20552)
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月1日(2010.2.1)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
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