説明

既設埋設管の改築推進工法および装置

【課題】下水道などの改築計画の中で管路設計が見直され、埋設管と更新管とで深さや位置が異なった偏心した場合に、更新管の推進方向の修正を安定して行い、効率の良い改築工事行えるようにする。
【解決手段】埋設管12の始端位置に地表から発進坑14を開削し、推進機20を発進抗14に設置し、埋設管12を案内走行路として先導管32に先行する案内装置40を埋設管12の管内に入れ、先導管32が埋設管12の軸心から偏心しかつ埋設管12に一部重畳し合う位置を推進位置として、推進機20を位置決めするとともに、案内装置40と先導管32を偏心支持アーム42で連結し、推進機40のカッタヘッド17によって埋設管12の一部を破砕しつつ推進機により先導管32を押し込み、埋設管12を案内走行路および破砕時の反力受けに利用して案内装置40を先行移動させながら推進する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の老朽化した埋設管を破砕しながら新たな埋設管に更新する改築推進工法に係り、特に、既設埋設管の管中心から更新管が偏芯している条件で行う改築推進工法およびこの工法を実施する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上下水道、ガス等のライフラインとして地中に埋設されている埋設管は、経年により老朽化が進むので、耐用年水を越えた埋設管は、適時に新たな管に交換する必要がある。
このような既設埋設管を更新するため、古くは、埋設箇所を開削することで埋設管を掘り出し、新たな管を埋設し直していた。近時は、開削することなく、既設埋設管を破砕しながら、同時に新たな管を推進する改築推進工法が開発されている。
【0003】
そこで、図6を参照して、従来の改築推進工法について説明する。
図6は、改築の対象となる既設の下水道を示す。図6において、参照番号10はマンホールを示し、12は下水道管として用いられている埋設管を示す。
【0004】
構築されて50年以上を経過し、老朽化した埋設管12を新たに更新するには、図6に示すように、更新管13を推進するための発進抗14を掘削し、この発進抗14に推進機15を設置する。
【0005】
推進機15には、非開削方式による埋設管推進工法に使用される推進機が使用される。この推進機15では、スクリー16の先端に、埋設管12を破砕するためのカッタヘッド17が取り付けられており、カッタヘッド17のカッタで埋設管12を破砕し、その破片および土砂はスクリュー16で発進抗14に移送される。
【0006】
そして、埋設管12の破砕と同時に、推進機15は、新たな更新管13に推進力を与え、破砕された埋設管12の長さ分だけ更新管13を押し込んでいく。このようにして推進していくことで、埋設管12を更新管13に入れ替えることができる。
【0007】
このような従来の改築推進工法では、埋設管12と更新管13との軸芯が合っている必要がある。もし更新管13が埋設管12の軸芯からずれていると、埋設管12の全体をカッタヘッド17で破砕することができず、更新管13の推進方向が安定しないからである。
【0008】
そこで、更新管の推進方向にずれが生じてきた場合には、カッタヘッド17の向きを調整できるように、複数の方向修正用シリンダ18が円周方向に等間隔で設けられている。推進方向のずれを検出して、そのずれた方向に対応した位置の方向修正用シリンダ18を作動させ、カッタヘッド17を傾斜させることにより、推進方向を修正することができる。
【0009】
このような方向修正用シリンダ18を利用することの他、カッタヘッドに先行して、既設埋設管の内部を移動する案内手段により、カッタヘッドを案内させる技術が提案されている(特許文献1、2)。
【特許文献1】特開平9−25787号公報
【特許文献2】特開2000−257374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の改築推進工法は、埋設管12と更新管13との軸芯が一致する場合を前提にして実施されてきた。
ところが、最近では、埋設管12の軸芯に対して、敢えて更新管を偏心させて推進させることが新たな技術課題として浮上している。
【0011】
例えば、下水道計画にあたり、管路設計の基本的な見直しを行う中で、下水管の埋設深さを変更する場合がある。そうすると、既設の埋設管と更新管との間に高さに差が生じるため、従来の改築推進工法では障碍が出てきている。
【0012】
すなわち、埋設管に対する更新管の偏心量が大きくなると、カッタヘッドに先行して埋設管内の内部を移動する案内手段の作動範囲を越えてしまい、案内手段を使用できなくなるという問題がある。
【0013】
また、埋設管の一部を破砕することになるので、カッタヘッドにかかる負荷の変動が大きい。このため、カッターヘッドは負荷の軽い方向へ逃げようとする。これを防ぐためには、埋設管の内部に裏込め材を充填する作業を推進作業と並行して行わなければならず、作業効率が大きく低下する。
【0014】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、下水道などの改築計画の中で管路設計が見直され、埋設管と更新管とで深さや位置が異なった偏心した場合に、更新管の推進方向の修正を安定して行い、効率の良い改築工事行えるようにした既設埋設管の改築推進工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の目的を達成するために、本発明は、地中に埋設された既設の埋設管を推進機のカッタヘッドで破砕しながら、同時に、先行させる先導管とともに該更新管を前記推進機を用いて推進する工法であって、前記埋設管の始端位置に地表から発進坑を開削し、前記推進機を前記発進抗に設置する工程と、前記埋設管を案内走行路として先導管に先行する案内装置を該埋設管の管内に入れる工程と、前記先導管が前記埋設管の軸心から偏心しかつ該埋設管に一部重畳し合う位置を推進位置として、該推進機を位置決めするとともに、前記案内装置と前記先導管を偏心支持アームで連結する工程と、前記推進機のカッタヘッドによって前記埋設管の一部を破砕しつつ前記推進機により該先導管を押し込み、前記埋設管を案内走行路および破砕時の反力受けに利用して前記案内装置を先行移動させながら、前記先導管とともに前記更新管を推進する工程と、からなることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明は、地中に埋設された既設の埋設管を推進機ので破砕しながら、同時に、先行させる先導管とともに新しい更新管を推進機を使って推進する装置であって、前記更新管と、該更新管と同軸にケーシング内に収容したスクリューとが接続される推進機本体と、前記更新管の先端に接続される先導管と、前記先導管の先端に取り付けられ、前記スクリューから回転トルクが伝達されるカッターヘッドと、前記埋設管の管内に移動自在に挿入され、前記埋設管を案内走行路として移動する案内装置と、前記案内装置と前記先導管を連結し、前記埋設管の軸心から偏心しかつ該埋設管に一部重畳し合う位置で、前記案内装置を介し前記埋設管を反力受けにして先導管を支持する偏心支持アームと、を具備することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、下水道などの改築計画の中で管路設計が見直され、埋設管と更新管とで深さや位置が異なった場合であったも、案内装置を先行させることにより、埋設管を案内走行路および反力受けと利用することにより、更新管の推進方向の修正を安定して行い、効率の良い改築工事行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明による埋設管の改築推進工法および装置の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による埋設管の改築推進工法を実施するための推進機を示す。図1において、参照番号20は、推進機の全体を示す。この推進機20には、非開削で埋設管を地中に推進する工法で広く用いられる公知の推進機が使用される。参照番号12は、推進機20を使って更新管30に改築される老朽化した既設の埋設管である。この埋設管12は、この実施形態では、下水道管に用いられるヒュームである。埋設管10の始端位置には立坑14(以下、発進坑という)が掘削され、推進機20は発進坑11に運び込まれる。
【0019】
推進機20においては、ベースとなるガイドフレーム21の上に推進機本体22が移動可能に設置されている。この推進機本体22の左右両側には、更新管30を押し出す推力を発生する油圧シリンダ23が配設されている。この油圧シリンダ23のピストンロッドの先端部は、反力受24に固定されている。推進機本体22は、トルクを発生する油圧モータ25を備えている。
【0020】
推進機本体22には、次のようなアタッチメントが用いられる。このアタッチメントは、螺旋状にブレードが軸方向に延びているスクリュー16と、このスクリュー16の先端に取り付けられるカッターヘッド17と、更新管30、先導管32とから構成されている。
【0021】
スクリュー16は、更新管30の内側のケーシング19に同軸に収容されており、油圧モータ25の駆動トルクが図示しない中空式減速機を介してスクリュー16に伝えられる。これと同時に、更新管30には、推進機10から油圧シリンダ23で発生する推力が加えられる。なお、更新管30およびスクリュー16は、推進が延びるにしたがって、1本づつ継ぎ足しながら推進作業を行う。
【0022】
更新管30の先端には、先導管32が接続されている。そして、先導管32の先端に、カッターヘッド17が取り付けられている。
カッターヘッド17は、ヘッド本体を構成する円板状の面板33を有し、この面板33には、複数個のカッター34が直径にそって配列されている。カッターヘッド17の内部では、ベアリング支持部39を介してスクリュー16の先端部および面板33が回転自在に支持されている。スクリュー16の回転トルクが面板33に伝達されて面板33が回転し、カッター34によって記載された管の破片や掘り崩された土砂は、面板33に開いている排出口(図示せず)からスクリュー16に導入される。
【0023】
このようなカッターヘッド17は、先導管32の先端部に揺動可能に接続されている。そして先導管32には、あらかじめ設定された推進方向から逸脱した場合に、推進方向を調整する方向修正シリンダ35が上下2カ所に組み込まれておいる。この方向修正シリンダ35は、先導管32の先端の位置ずれ量に応じて、その位置ずれ量を解消する方向にカッタヘッド17を揺動させる。
【0024】
なお、図1において、先導管32の先端にはレーザターゲット36が配置され、このレーザターゲット36に向けて、推進機20側に配置したレーザセオドライト37からレーザが照射される。レーザターゲット36でのレーザビームの偏位から先導管32の推進方向のずれを検出できるようになっている。
【0025】
次に、図1において、参照番号40は、案内装置を示す。この案内装置40は、埋設管12の管内に移動自在に挿入され、先導管32の推進とともに埋設管12を案内走行路として移動し先導管32の推進を案内するようになっている。
【0026】
図2は、案内装置40を示す平面図である。この案内装置40は、筒形の本体フレーム41を有し、この本体フレーム41には、軸方向に平行に延びる細長い板状の摺動部材41aが複数枚軸心に関して対称に取り付けられており、案内装置40は、摺動部材41aを介して埋設管12の内周面を摺動できるようになっている。
【0027】
図1に示されるように、案内装置40は、偏心支持アーム42によって先導管32と連結されている。この実施形態では、埋設管12の下方に偏心した位置を更新管30が平行に推進するように計画されており、図3に示すように、先導管32が埋設管12の軸心から偏心しかつ埋設管12に一部重畳し合う位置にあるように偏心支持アーム42によって支持されている。
図1において、このような偏心支持アーム42は、後述するように、案内装置40を介し埋設管12を反力受けにして先導管32を支持するため、次のような構造をもっている。
【0028】
偏心支持アーム42と先導管32との連結部43は、先導管32の外周面に固定されている。この連結部43は、上面が湾曲して張り出した中高の中空箱形構造をもっており、十分な強度が確保されている。この連結部43は、カッタヘッド17と先導管32との接続部よりも後方に設取り付けられている。偏心支持アーム42は、中高の細長い中空箱形構造を有し、連結部43から先導管32およびカッタヘッド17の外周面に沿って張り出すように平行に延びている。
【0029】
案内装置40では、リンクアーム44が支軸45を介して揺動自在に支持されている。このリンクアーム44は、埋設管12に対する先導管32の相対的な偏心位置を調整する。リンクアーム44の先端は連結ピン46を介して偏心支持アーム42の先端と連結されている。他方、リンクアーム44の後端は、ピン47を介して、方向修正補助シリンダ48のピストンロッドと連結されている。この方向修正補助シリンダ48は、先導管32の方向修正を補助するためにリンクアーム44を揺動させるためのシリンダであり、案内装置40の前端に取り付けられたブラケット49に揺動可能に支持されている。
【0030】
次に、老朽化した埋設管12の下側に偏心した位置に更新管30を推進し、下水道を改築する工程を順を追って説明する。
【0031】
まず、図4に示すように、埋設管12の始端位置に発進坑14を掘削しておく。推進機20は発進坑14に設置する。この場合、埋設管12の終端位置には、既設のマンホール10があるので、このマンホール10を到達抗として利用する。
【0032】
次に、図5に示すように、発進抗11から埋設管12の中に案内装置40を入れる。そしてカッターヘッド17を取り付けてある先導管32を推進機20に接続しておく。先導管32は、埋設管12の軸心から下方に所定距離だけ偏心した位置を推進していくので、先導管32が埋設管12の軸心から偏心しかつ埋設管12に一部重畳し合う位置になるように、推進機20を高さや左右方向の位置を調整しながら推進機20の位置決めをする。その後、埋設管20に入れた案内装置40と先導管32を偏心支持アーム42で連結しておく。
【0033】
こうして、推進の準備が整ったところで、推進機20でカッタヘッド17を回転させ、カッター34で埋設管12の下部を破砕しつつ推進機20の油圧シリンダ23をピストンロッドを伸長させて先導管32を押し込む。先導管32の推進が延びるたびに、先導管32を継ぎ足しなから推進していく。
図1において、最後尾の先導管32に引き続き更新管30を継ぎ足し、以後、同様に更新管30を継ぎ足しながら推進していく。この更新管30を推進する過程では、案内装置40は埋設管12の中を先導管32に先行して移動し、先導管32の推進を案内する。この場合、既設の埋設管12を案内走行路に利用できるので、先導管32の推進方向を埋設管12の方向と一致させることができる。
【0034】
さらに、古い埋設管12の場合、開削工法により敷設されていることが多く、並べた枕木62の上に埋設管12が載っていることがある。その場合、埋設管12をカッターヘッド17で破砕するときにはいっしょに枕木62も破砕することになる。ところが、枕木62の中には、コンクリート製のものがあり、破砕するときの抵抗が大きく、また抵抗の変動も大きく、カッターヘッド17が抵抗により振られて安定した破砕ができなかった。
【0035】
これに対して、本実施形態では、案内装置40が埋設管12を移動するので、埋設管12の内周面に案内装置40を当接させ、すなわち埋設管12を反力受けにして偏心支持アーム42で先導管32を安定した姿勢に支えることができるため、コンクリート製の枕木62があっても、安定して破砕を行うことができる。
【0036】
このようにして、埋設管12を反力受けに利用して、安定した推進を行なっている間にも、適宜、先導管32の推進方向が、あらかじめ設定された推進方向と一致しているか否かが、適宜、レーザセオドライト37からレーザ光をレーザーターゲット36に照射することにより計測される。
【0037】
計測の結果、先導管32の推進方向にずれがあることがわかれば、次のようにして、方向修正シリンダ35を作動させることにより、位置ずれ量を解消する方向にカッタヘッド17の向き・姿勢を調整し、推進方向を修正することができる。
【0038】
例えば、先導管32の推進方向が下方にずれていた場合には、下方に配置された方向修正シリンダ35のピストンロッドを伸ばし、上側に配置された方向修正シリンダ35のピストンロッドを引き込むことにより、カッターヘッド17を上向きに傾かせればよい。推進方向が上にずれていた場合は、この反対と動作となる。
【0039】
このような方向修正を実行する際には、方向修正に伴う抵抗が生じるが、上述と同じようにして、埋設管12を反力受けに利用して、偏心支持アーム42で先導管32を支えることができるので、安定した方向修正を行うことができる。
【0040】
しかも、本実施形態によれば、案内装置40には、方向修正補助シリンダ48が設けられているので、先導管32に設けた方向修正シリンダ35と協働して、埋設管12を方向修正時の反力受けに利用しなから、偏心支持アーム42による先導管32の支持姿勢を修正できる。例えば、推進方向が下方にずれていた場合には、方向修正シリンダ35でカッタヘッド17を上に引き上げるとともに、方向修正補助シリンダ48のピストンロッドを引き込み、偏心支持アーム42を引き上げるようにすればよい。カッターヘッド17は重量があるので、とりわけ、地盤が柔らかいと、カッターヘッド17の重さで先導管32が沈下しがちになり、修正をかけてもなかなか効きないことがある。このような状況にあっても、方向修正シリンダ35と方向修正補助シリンダ48を協働させることで、先導管32の方向修正を補助し、より方向修正動作を安定かつ正確に行うことが可能となる。
【0041】
案内装置40が埋設管12先端側まで移動したら、マンホール10側から取り出してから地表に回収する。また、カッタヘッド17で埋設管12を最後まで破砕したら、カッターヘッド17とマンホール60側に取り外して回収する。以下、更新管30の推進を続けなから、先導管32の回収を行い、更新管30がマンホール60側に到達するまで推進する。
【0042】
以上、本発明に係る埋設管の改築推進工法について、好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明に係る工法は、埋設管に対して下方に偏心した場合だけでなく、左右方向に偏心した場合にも、同じようにして適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による埋設管の改築推進工法を実施する推進機を示す側面図。
【図2】同埋設管の改築推進工法に用いる案内装置を示す平面図。
【図3】本発明による埋設管の改築推進工法において老朽化した埋設管と先導管の位置関係を示す図。
【図4】本発明の実施形態による改築推進工法において、発進抗に推進機を設置する工程を示す側面図。
【図5】本発明の実施形態による改築推進工法において、埋設管に案内装置を入れ、推進を始める工程を示す側面図。
【図6】従来の改築推進工法を説明する図。
【符号の説明】
【0044】
12 埋設管
17 カッターヘッド
20 推進機
30 更新管
32 先導管
35 方向修正シリンダ
40 案内装置
42 偏心支持アーム
44 リンクアーム
48 方向修正補助シリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に埋設された既設の埋設管を推進機のカッタヘッドで破砕しながら、同時に、先行させる先導管とともに該更新管を前記推進機を用いて推進する工法であって、
前記埋設管の始端位置に地表から発進坑を開削し、前記推進機を前記発進抗に設置する工程と、
前記埋設管を案内走行路として先導管に先行する案内装置を該埋設管の管内に入れる工程と、
前記先導管が前記埋設管の軸心から偏心しかつ該埋設管に一部重畳し合う位置を推進位置として、該推進機を位置決めするとともに、前記案内装置と前記先導管を偏心支持アームで連結する工程と、
前記推進機のカッタヘッドによって前記埋設管の一部を破砕しつつ前記推進機により該先導管を押し込み、前記埋設管を案内走行路および破砕時の反力受けに利用して前記案内装置を先行移動させながら、前記先導管とともに前記更新管を推進する工程と、
からなることを特徴とする既設埋設管の改築推進工法。
【請求項2】
あらかじめ設定した推進方向に対する前記先導管先端の位置ずれ量を計測し、その位置ずれ量を解消する方向に前記カッタヘッドの向きを調整し、推進方向を修正しながら前記先導管の推進を行うことを特徴とする請求項1に記載の既設埋設管の改築推進工法。
【請求項3】
前記先導管の方向修正と連動させ、前記埋設管を方向修正時の反力受けに利用しなから前記偏心支持アームによる先導管の支持姿勢を変えることにより、前記先導管の方向修正を補助することを特徴とする請求項2に記載の既設埋設管の改築推進工法。
【請求項4】
前記埋設管の軸心から前記下方に偏心した位置で、前記先導管を該埋設管と平行に推進することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか項に記載の既設埋設管の改築推進工法。
【請求項5】
地中に埋設された既設の埋設管を推進機ので破砕しながら、同時に、先行させる先導管とともに新しい更新管を推進機を使って推進する装置であって、
前記更新管と、該更新管と同軸にケーシング内に収容したスクリューとが接続される推進機本体と、
前記更新管の先端に接続される先導管と、
前記先導管の先端に取り付けられ、前記スクリューから回転トルクが伝達されるカッターヘッドと、
前記埋設管の管内に移動自在に挿入され、前記埋設管を案内走行路として移動する案内装置と、
前記案内装置と前記先導管を連結し、前記埋設管の軸心から偏心しかつ該埋設管に一部重畳し合う位置で、前記案内装置を介し前記埋設管を反力受けにして先導管を支持する偏心支持アームと、
を具備することを特徴とする既設埋設管の改築推進装置。
【請求項6】
前記偏心支持アームと前記先導管との連結部を前記カッタヘッドと先導管との接続部よりも後方で先導管外周面に設け、この連結部から前記偏心支持アームが前記カッタヘッドおよび先導管の外周面と平行に延びることを特徴とする請求項5に記載の既設埋設管の改築推進装置。
【請求項7】
前記カッタヘッドを前記先導管の先端部に揺動可能に接続し、前記先導管を、あらかじめ設定された推進方向からの前記先導管先端の位置ずれ量に応じて、その位置ずれ量を解消する方向に前記カッタヘッドを揺動させ、推進方向を調整する方向修正シリンダを備えることを特徴とする請求項5に記載の既設埋設管の改築推進装置。
【請求項8】
前記案内装置は、前記方向修正補助シリンダと前記偏心支持アームとを連結し前記埋設管に対する先導管の相対的の相対的な偏心位置を調整するリンク機構と、前記リンク機構を駆動して、前記先導管の方向修正を補助する方向修正補助シリンダと、を備えることを特徴とする請求項7に記載の既設埋設管の改築推進装置。
【請求項9】
前記案内装置は、前記埋設管の内周面を摺動する摺動部材を有する筒形の本体フレームを備えたことを特徴とする請求項8に記載の既設埋設管の改築推進装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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