説明

既設杭撤去装置

【課題】 油圧スイベルジョイントを省略して安全かつ長寿命の既設杭撤去装置を提供する。
【解決手段】 リーダに沿って昇降するオーガマシン1と、オーガマシン1によって回転される回転部2と、回転部2と一体に回転するように回転部2に設けられて既設杭の切断又は引抜きのために使用されるアクチュエータと、回転部2と一体に回転するように回転部2に設けられてアクチュエータの作動の制御を行う作動制御手段4と、を備える。また、作動制御手段4は、作動油タンクと、作動油タンクから作動油をアクチュエータへ供給する油圧ポンプ6と、油圧ポンプ6を駆動させるモータ7と、アクチュエータの作動状態を切り換える電磁弁8と、電磁弁8及びモータ7の制御を行う制御部9と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設杭撤去装置に係り、より詳しくは、地中に埋設された不要の杭を撤去するための既設杭撤去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建築構造物の立て替え等を行う場合、古い建築構造物を解体撤去するだけでなく、地中に埋設されて不要となった既設杭の撤去を行う必要がある。既設杭の撤去作業では、まず、杭引抜車両のリーダに沿って昇降するオーガマシンにて回転駆動される回転部によって、既設杭の周囲をその先端近くまで掘削している。そして、その既設杭の上端部にワイヤーを縛り付けて、クレーンにより引抜くようにしている。また、長さ・重量が大きい既設杭の場合には、既設杭を分割して上から順次引抜くようにしている。
図8は、従来の既設杭撤去装置を備えた杭引抜車両の側面図である。
従来の既設杭撤去装置は、杭引抜車両40のリーダ42に沿って昇降するオーガマシン43と、オーガマシン43によって回転されると共に下端に堀削刃48を有する回転部44と、回転部44と一体に回転するように回転部44に設けられて既設杭50の切断又は引抜きのために使用されるアクチュエータ45…と、を備えていた。
【0003】
アクチュエータ45…は、車両本体41内にある作動制御手段46と油圧ライン47により接続されていた。作動制御手段46は、図示省略の作動油タンク,油圧ポンプ,アクチュエータの作動状態を切り換える電磁弁等を有し、アクチュエータ45…の作動の制御を行っていた。
また、従来では、既設杭撤去作業中に静止側となる車両本体41内の作動制御手段46と、回転側となるアクチュエータ45…と、を接続していたので、油圧ライン47の途中には、油圧スイベルジョイント49が設けられていた。
このように、既設杭撤去装置は、オーガマシンによって回転される回転部を備えるので、従来より、地上又は静止している車両側から水,空気,油等を回転部側に供給するためのスイベルジョイントが既設杭撤去装置に使用されていた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−188146号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図8に示したような従来の既設杭撤去装置では、既設杭50の周囲を掘削する際にアクチュエータ45…は使用されず、その後の既設杭50の切断又は引抜きの際のみアクチュエータ45…が使用されていた。一方、回転部44は、既設杭50の周囲の掘削の際にも既設杭50の切断の際にも常に回転するようになっていた。これにより、図9に示すように、油圧スイベルジョイント49において、パッキン51の摩耗による作動油漏れ等のトラブルが生じやすかった。また、油圧ライン47に作動油が流れていない状態で回転部44が回転することとなり、油圧スイベルジョイント49が摩擦熱で発熱しやすく、最終的には火災に至る危険性もあった。
そこで、本発明は、油圧スイベルジョイントを省略して安全かつ長寿命の既設杭撤去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明に係る既設杭撤去装置は、リーダに沿って昇降するオーガマシンと、該オーガマシンによって回転される回転部と、該回転部と一体に回転するように該回転部に設けられて既設杭の切断又は引抜きのために使用されるアクチュエータと、該回転部と一体に回転するように該回転部に設けられて該アクチュエータの作動の制御を行う作動制御手段と、を備え、上記作動制御手段は、作動油タンクと、該作動油タンクから作動油を上記アクチュエータへ供給する油圧ポンプと、該油圧ポンプを駆動させるモータと、該アクチュエータの作動状態を切り換える電磁弁と、該電磁弁及び該モータの制御を行う制御部と、を有する。
【0006】
また、上記回転部の回転軸心を中心として該回転部に包囲状となるように上記オーガマシンに固着されると共に電力が供給されるリング状のトロリー線と、上記回転部に取り付けられると共に上記作動制御手段と電気的に接続される接触子と、を有し、上記トロリー線と上記接触子とを滑り接触させて、上記電力を上記作動制御手段に供給するように構成した。
また、上記作動制御手段の上記制御部は、地上又は車両側から発信される無線通信にて操作される。
また、上記油圧ポンプと上記モータと上記電磁弁と上記制御部とから成る油圧ユニットが収納された油圧ユニットケーシングを有し、上記油圧ユニットケーシングと上記作動油タンクは、筒状の上記回転部の外周面に沿った円弧状となるように形成され、さらに、該油圧ユニットケーシングと該作動油タンクは、平面視略対称となるように上記回転部に配設され、かつ、該油圧ユニットケーシングと該作動油タンクとの間に排土窓が開設されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の既設杭撤去装置によれば、油圧スイベルジョイントを省略することができる。これにより、作動油漏れが生じたり、火災に至ったりする従来の欠点をなくすことができ、安全かつ長寿命の既設杭撤去装置とすることができる。
また、既設杭撤去作業中に静止側の電力供給手段から回転側の作動制御手段への電力供給を容易かつ確実に行い得る。
また、既設杭撤去装置の構造を簡素化することができる。
また、コンパクトにかつバランスよく油圧ユニット及び作動油タンクを回転部に配設することができる。また、油圧ユニット及び作動油タンクが配設された高さ位置において回転部内の土,空気,水等を容易に排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
図1〜図3に於て、本実施形態に係る既設杭撤去装置は、建築構造物の立て替え等のため、地中Gに埋設されている既設杭50の撤去を行う際に使用される装置であり、車両本体31と車両本体31の前端部に立設されるリーダ32とを備える自走可能な杭引抜車両30に装着されている。
本実施形態に係る既設杭撤去装置は、リーダ32に沿って昇降するオーガマシン1と、オーガマシン1によって回転される回転部2と、回転部2と一体に回転するように回転部2に設けられて既設杭50の切断又は引抜きのために使用されるアクチュエータ3…と、回転部2と一体に回転するように回転部2に設けられてアクチュエータ3…の作動の制御を行う作動制御手段4と、を備えている。
【0009】
回転部2は、略全体に渡って筒状となっており、オーガマシン1内から下方へ突出した駆動管25と、駆動管25に接続されると共に作動制御手段4が付設される制御手段付設管13と、下端部に位置すると共に既設杭50の周囲を掘削するケーシング15と、制御手段付設管13とケーシング15との間の継足管14…と、を有している。
継足管14…は、両端部にフランジ部を有する円筒部材であって、複数が上下方向に連結されており、連結数を増減させることによって、オーガマシン1とケーシング15との上下間距離を調節可能としている。
【0010】
ここで、回転部2の制御手段付設管13に付設される作動制御手段4について詳しく述べる。作動制御手段4は、オーガマシン1の下部近傍に位置し、作動油タンク5と、作動油タンク5から作動油を複数のアクチュエータ3…へ供給する油圧ポンプ6と、油圧ポンプ6を駆動させるモータ7と、複数のアクチュエータ3…の作動状態を切り換える電磁弁8と、電磁弁8及びモータ7の制御を行う制御部9と、を有している。
油圧ポンプ6は、油圧ライン35を介して作動油タンク5と接続されている。
電磁弁8は、油圧ライン36を介して油圧ポンプ6と接続されている。また、電磁弁8は、下方の複数のアクチュエータ3…と油圧ライン24…を介して接続され、アクチュエータ3…の作動状態を各々独立して切り換えることができるようになっている。
制御部9は、車両側から発信される無線通信にて操作されるようになっている。より具体的に述べると、制御部9は、杭引抜車両30の車両本体31に設けられた信号送受信部27からの無線通信にて操作されるようになっている。なお、この信号送受信部27は、操縦席33の制御パネルと電気的に接続されている。そして、信号送受信部27は、操縦席33に乗り込んだ作業者による制御パネル上に設けられたレバーやボタンの操作を制御部9へ無線通信にて伝えるようになっている。また、作動制御手段4にトラブルが生じた場合、信号送受信部27は、制御部9からのトラブル信号を受信するようになっている。
【0011】
また、油圧ポンプ6とモータ7と電磁弁8と制御部9とから成る油圧ユニットUは、油圧ユニットケーシング60に収納されている(即ち、本実施形態の作動制御手段4は、油圧ポンプ6とモータ7と電磁弁8と制御部9とから成る油圧ユニットUが収納された油圧ユニットケーシング60と、油圧ユニットケーシング60と独立した作動油タンク5と、を有している)。
この油圧ユニットケーシング60は、筒状の回転部2(制御手段付設管13)の外周面に沿った円弧状となるように形成されている。
また、作動油タンク5は、筒状の回転部2(制御手段付設管13)の外周面に沿った円弧状となるように形成されている。この作動油タンク5の上面側には、給油孔部26が設けられており、作動油の補給が可能となっている。
油圧ユニットケーシング60と作動油タンク5は、平面視略対称となるように回転部2(制御手段付設管13)に配設されている。そして、油圧ユニットケーシング60と作動油タンク5との間には、排土窓12,12が開設されている。これにより、例えば、オーガマシン1によって回転されると共に既設杭50を破砕するためのオーガスクリューが回転部2内に取り付けられる場合(図示省略)にも、排土窓12,12から土,水等を容易に排出できるようになっている。
【0012】
上述の構成の作動制御手段4は、電磁弁8やモータ7や制御部9を動かすための電力を、地上又は車両側に設置された発電機,バッテリー等の電力供給手段(図示省略)から得ている。具体的には、図2,図4及び図5に於て、本実施形態の既設杭撤去装置は、回転部2の回転軸心を中心として回転部2に包囲状となるようにオーガマシン1に固着されると共に電力供給手段から電力が供給されるリング状のトロリー線10…と、回転部2に取り付けられると共に作動制御手段4と電気的に接続される接触子11…と、を有している。これにより、トロリー線10…と接触子11…とを滑り接触させて、電力を作動制御手段4に供給するように構成されている。
さらに詳しく述べると、リング状のトロリー線10…は、オーガマシン1内から下方へ突出した駆動管25に包囲状となるように、かつ、複数が同心円状となるようにして、オーガマシン1に固着されている。リング状のトロリー線10…の周囲は、ゴミの侵入を防ぐためのカバー部材28にて覆われている。
【0013】
接触子11…は、駆動管25のフランジ部25aに取り付けられたアングル部材29に、複数のトロリー線10…の各々に対応して設けられている。
また、各接触子11は、弾発部材34にてトロリー線10側に常時押圧状態とされ、確実に電力が供給されるようになっている。
また、トロリー線10及び接触子11の組が複数存在することによって、トロリー線10及び接触子11の一組が接続不良となってもトロリー線10及び接触子11の他の組によって電力を供給することができ、安全性の高いものとなっている。
このように、本実施形態の既設杭撤去装置は、地上又は車両側に設置された電力供給手段から電力が供給されるので、既設杭撤去装置に電力供給手段を設ける場合と比較して、電力供給手段としてのバッテリーを充電(交換)するために既設杭撤去作業を中断するというようなトラブルを防止できるようになっている。
【0014】
次に、図1,図6及び図7に於て、作動制御手段4により作動の制御が行われる複数のアクチュエータ3…及びその周辺の構造について述べる。
アクチュエータ3…は、回転部2のうち段付筒状となったケーシング15の段付部分に配設され、油圧ライン24…にて上方の作動制御手段4の電磁弁8(図2参照)と接続されている。
これらアクチュエータ3…が配設されたケーシング15ついて述べると、ケーシング15は、地中Gに埋設された既設杭50の周囲を掘るための掘削刃21…を下端部に有している。掘削刃21…は、ケーシング15の外周に沿って底面視中心角度等ピッチで複数個(4個)配設されている。
【0015】
また、ケーシング15の外周面側には、スクリュー部17…が突設されている。このスクリュー部17…の下端部は、掘削刃21…と接続している。
また、ケーシング15の下端部の外周面側には、切断刃収納部18…が底面視中心角度等ピッチで4個突設されている。
これら切断刃収納部18…の各々には、既設杭50を切断するための既設杭切断刃23が収納されている。
既設杭切断刃23…は、所定の深度にてケーシング15の下端部の内面から突出させ、その状態でケーシング15を図7(及び図1,図6)中の矢印A方向に回転させることによって、既設杭50を側面から切断するものである。
各既設杭切断刃23の基端部は、切断刃収納部18内に枢着され、ケーシング15の下端部の内面から出没自在となっている。
各既設杭切断刃23は、ケーシング15の外周に沿って上下直線状に配設されたトルク伝達管16の下端部と接続されている。トルク伝達管16の上端部は、アクチュエータ3に接続されている。即ち、各既設杭切断刃23は、対応するアクチュエータ3の駆動により、トルク伝達管16を介してトルクが伝達され、所定の押圧力で既設杭50の側面に当接するようになっている。
【0016】
また、4つの既設杭切断刃23…は、既設杭50の鉄筋部分を切断するための一対の鉄筋切断刃20, 20と、既設杭50のコンクリート部分を切断するための一対のコンクリート切断刃19, 19との2種類が存在する。これら一対の鉄筋切断刃20, 20及び一対のコンクリート切断刃19, 19は、同種類のものが底面視でケーシング15の中心に対して点対称となるように配置されている。この配置によって、既設杭50をバランスよく切断し得るように構成されている。
鉄筋切断刃20, 20及びコンクリート切断刃19, 19は、底面視略鎌状に形成されている。このうち、コンクリート切断刃19, 19は、ケーシング15の内面から先端部を最も突出させた時に、その先端部がケーシング15の中心近傍に位置するような大きさに形成されている。コンクリート切断刃19, 19の上面は、既設杭50を掛止するための受面となっている。これにより、既設杭50をケーシング15と共に地中Gから引抜き可能となっている。
また、鉄筋切断刃20, 20は、コンクリート切断刃19, 19よりも小さく形成されている。
【0017】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、本実施形態では、作動制御手段4の制御部9を、車両側から発信される無線通信にて操作するように構成したが、本発明はこれに限らず、作動制御手段4の制御部9を、地上から発信される無線通信にて操作するように構成するも好ましい。
また、本実施形態では、アクチュエータ3…を既設杭切断刃23…を動かすために使用したが、本発明はこれに限らず、アクチュエータ3…を既設杭50の側面に食い込ませる掛止爪を動かすために使用するも好ましい(図示省略)。このようにすれば、より既設杭50の安定した引抜きを行い得るよう構成できる。
【0018】
以上のように、本発明に係る既設杭撤去装置は、リーダ32に沿って昇降するオーガマシン1によって回転される回転部2と、回転部2と一体に回転するように回転部2に設けられて既設杭50の切断又は引抜きのために使用されるアクチュエータ3…と、回転部2と一体に回転するように回転部2に設けられてアクチュエータ3…の作動の制御を行う作動制御手段4と、を備え、作動制御手段4は、作動油タンク5と、作動油タンク5から作動油をアクチュエータ3…へ供給する油圧ポンプ6と、油圧ポンプ6を駆動させるモータ7と、アクチュエータ3…の作動状態を切り換える電磁弁8と、電磁弁8及びモータ7の制御を行う制御部9と、を有するので、アクチュエータ3と作動制御手段4が相対的に回転しないようにでき、図8及び図9に示した従来において静止側の作動制御手段46と回転側のアクチュエータ45とを接続する油圧ライン47の途中に必要であった油圧スイベルジョイント49を省略することができる。これにより、パッキン51の摩耗による作動油漏れが生じたり、油圧スイベルジョイント49の可動部が回転摩擦熱によって熱くなり、作動油が高温となったり、火災に至ったりする問題をなくすことができ、安全かつ長寿命の既設杭撤去装置とすることができる。
【0019】
また、回転部2の回転軸心を中心として回転部2に包囲状となるようにオーガマシン1に固着されると共に電力が供給されるリング状のトロリー線10…と、回転部2に取り付けられると共に作動制御手段4と電気的に接続される接触子11…と、を有し、トロリー線10と接触子11…とを滑り接触させて、電力を作動制御手段4に供給するように構成したので、既設杭撤去作業中に静止側の発電機,バッテリー等の電力供給手段から回転側の作動制御手段4への電力供給を容易かつ確実に行い得る。
【0020】
また、作動制御手段4の制御部9は、地上又は車両側から発信される無線通信にて操作されるので、操縦席33から回転側の作動制御手段4の制御部9までの配線を省略することができる。これにより、既設杭撤去装置の構造を簡素化することができる。
【0021】
また、油圧ポンプ6とモータ7と電磁弁8と制御部9とから成る油圧ユニットUが収納された油圧ユニットケーシング60を有し、油圧ユニットケーシング60と作動油タンク5は、筒状の回転部2の外周面に沿った円弧状となるように形成され、さらに、油圧ユニットケーシング60と作動油タンク5は、平面視略対称となるように回転部2に配設され、かつ、油圧ユニットケーシング60と作動油タンク5との間に排土窓12,12が開設されているので、コンパクトにかつバランスよく油圧ユニットU及び作動油タンク5を回転部2に配設することができる。また、油圧ユニットU及び作動油タンク5が配設された高さ位置において筒状の回転部2内の土,水等を容易に排出することができる。さらに、排土窓12,12を設けることによって、排土窓12,12を設けない場合と比較して軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の一形態に係る既設杭撤去装置を備えた杭引抜車両の側面図である。
【図2】作動制御手段周辺部を示す一部破断要部側面図である。
【図3】図2のB−B線矢視図である。
【図4】図2のC−C線矢視図である。
【図5】要部拡大断面側面図である。
【図6】アクチュエータ周辺を示す回転部の要部拡大側面図である。
【図7】回転部の底面図である。
【図8】従来の既設杭撤去装置を備えた杭引抜車両の側面図である。
【図9】従来の既設杭撤去装置のスイベルジョイントの要部拡大断面側面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 オーガマシン
2 回転部
3 アクチュエータ
4 作動制御手段
5 作動油タンク
6 油圧ポンプ
7 モータ
8 電磁弁
9 制御部
10 トロリー線
11 接触子
12 排土窓
32 リーダ
50 既設杭
60 油圧ユニットケーシング
U 油圧ユニット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
リーダ(32)に沿って昇降するオーガマシン(1)と、該オーガマシン(1)によって回転される回転部(2)と、該回転部(2)と一体に回転するように該回転部(2)に設けられて既設杭(50)の切断又は引抜きのために使用されるアクチュエータ(3)と、該回転部(2)と一体に回転するように該回転部(2)に設けられて該アクチュエータ(3)の作動の制御を行う作動制御手段(4)と、を備え、
上記作動制御手段(4)は、作動油タンク(5)と、該作動油タンク(5)から作動油を上記アクチュエータ(3)へ供給する油圧ポンプ(6)と、該油圧ポンプ(6)を駆動させるモータ(7)と、該アクチュエータ(3)の作動状態を切り換える電磁弁(8)と、該電磁弁(8)及び該モータ(7)の制御を行う制御部(9)と、を有することを特徴とする既設杭撤去装置。
【請求項2】
上記回転部(2)の回転軸心を中心として該回転部(2)に包囲状となるように上記オーガマシン(1)に固着されると共に電力が供給されるリング状のトロリー線(10)と、上記回転部(2)に取り付けられると共に上記作動制御手段(4)と電気的に接続される接触子(11)と、を有し、
上記トロリー線(10)と上記接触子(11)とを滑り接触させて、上記電力を上記作動制御手段(4)に供給するように構成した請求項1記載の既設杭撤去装置。
【請求項3】
上記作動制御手段(4)の上記制御部(9)は、地上又は車両側から発信される無線通信にて操作される請求項1又は2記載の既設杭撤去装置。
【請求項4】
上記油圧ポンプ(6)と上記モータ(7)と上記電磁弁(8)と上記制御部(9)とから成る油圧ユニット(U)が収納された油圧ユニットケーシング(60)を有し、
上記油圧ユニットケーシング(60)と上記作動油タンク(5)は、筒状の上記回転部(2)の外周面に沿った円弧状となるように形成され、さらに、該油圧ユニットケーシング(60)と該作動油タンク(5)は、平面視略対称となるように上記回転部(2)に配設され、かつ、該油圧ユニットケーシング(60)と該作動油タンク(5)との間に排土窓 (12)(12) が開設されている請求項1,2又は3記載の既設杭撤去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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