説明

映像同期情報提供システム、映像同期情報提供装置及び映像同期情報提供方法

【課題】映像表示装置の映像と同時に視聴可能な映像同期情報を提供する。
【解決手段】携帯電話20は、映像同期情報提供装置10へ要求情報を送信し、映像同期情報識別子の送信開始を指示する映像同期情報識別子要求部201と、映像同期情報提供装置から所定の送信情報を受信して、利用者によって指定される放送局識別子及び映像識別子を映像同期情報提供装置10に送信する映像同期情報取得部202と、映像同期情報提供装置10から映像同期情報を同期して受信して表示する映像同期情報表示部203と、映像表示装置30から映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、映像同期情報提供装置10から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、映像表示装置30における映像の表示と映像同期情報とが同期しているか否かを判別する手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭内で映像を表示装置で視聴しつつ、映像の進行と同期を取りながら視聴している映像に連動した情報を携帯電話に提供する技術に関し、この技術を応用することによって、配信される映像内で実施される投票やアンケート調査などの映像同期情報を個人単位で提供する映像同期情報提供システム、映像同期情報提供装置及び映像同期情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭内で映像をテレビ受像機で視聴しつつ、映像の進行と同期を取りながら視聴している映像に連動した情報を携帯電話に提供する技術として、双方向通信を利用したテレビ受像機から、リモコン操作を主体とした簡易な操作によって、リモコン操作の情報をテレビ映像に連動させる在宅投票システムは既に存在する。
【0003】
例えば、従来技術の在宅投票システムでは、テレビ映像とともに提供したい情報をテレビ受像機に表示したり、電子投票やアンケート取得に利用した場合、テレビのリモコンで回答したりすることが可能である(例えば、特許文献1、非特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許公開2002−92240号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】“デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式”,ARIB STD−B24 5.2版 第二分冊、社団法人電波産業会
【非特許文献2】“デジタル放送用受信装置(望ましい仕様)”、ARIB STD−B21、社団法人電波産業会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の地上デジタルテレビジョン方式では、テレビ映像とともに提供したい情報をテレビ受像機に表示していたため、映像を視聴するエリアが小さくなっていた。またそれと同時に提供できる情報量に制限があった。
【0007】
また従来の技術を電子投票やアンケート取得に利用した場合、テレビのリモコンで同答するため、家庭内の視聴者の判別はできなかった。しかしながら、家庭には複数の視聴者が存在する場合が多く、世帯ではなく、個人を識別した電子投票システムに対する要望があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、配信される映像内で実施される投票やアンケート調査などの映像同期情報を個人単位で提供する映像同期情報提供システム、映像同期情報提供装置及び映像同期情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の映像同期情報提供システムは、
映像表示装置に配信される放送映像と同期して配信される映像同期情報を、携帯電話網を介して映像同期情報提供装置から個人単位で前記映像表示装置の映像と同時に視聴可能な情報通信機器に提供する映像同期情報提供システムであって、
前記映像表示装置は、表示する映像に予め関連付けた映像同期情報識別子及び利用者識別子を含む「視聴映像情報」を前記情報通信機器に通知する映像表示装置状態提供部を備え、
前記情報通信機器は、
前記映像同期情報提供装置に対して、当該映像に関する都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子と、利用者個人を識別するための利用者識別子を含む映像同期情報識別子要求情報を送信して、映像同期情報識別子の送信開始を指示する映像同期情報識別子要求部と、
前記映像同期情報提供装置から、当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」を通知するための所定の送信情報を受信して、当該利用者によって指定される当該映像に関する放送局識別子及び映像識別子を「要求情報」として前記映像同期情報提供装置に送信する映像同期情報取得部と、
前記映像同期情報提供装置から、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して受信して表示する映像同期情報表示部と、
前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、前記映像同期情報提供装置から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、前記映像表示装置における映像の表示と前記映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には当該情報通信機器に対してメッセージを表示するか、又は映像との情報同期を中止させる手段とを備え、
前記映像同期情報提供装置は、
前記情報通信機器から、前記映像同期情報識別子要求情報を受け取り、前記利用者識別子に対応する情報通信機器に対して、前記都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子に対応する当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」と対応する映像同期情報の映像同期情報識別子とを通知するための所定の送信情報を返信する映像同期情報識別子送信部と、
前記情報通信機器から、前記要求情報を受信して、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して送信する映像同期情報提供部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の映像同期情報提供システムにおいて、前記映像同期情報提供装置は、前記情報通信機器から受け取った映像同期情報識別子要求情報に利用者識別子を含んでいない場合には、携帯電話網を通じて当該情報通信機器の携帯電話番号を取得する手段を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の映像同期情報提供システムにおいて、前記映像同期情報提供装置は、前記情報通信機器から受け取った映像同期情報識別子要求情報に利用者識別子を含んでいる場合には、該受信した利用者識別子が当該映像同期情報提供システムにおけるサービスの利用者のものであるか否かを確認するために、利用者識別子について予め登録した利用者情報DBを備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の映像同期情報提供システムにおいて、前記情報通信機器は、前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、前記映像同期情報提供装置から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、前記映像表示装置における映像の表示と前記映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には前記映像表示装置から前記「視聴映像情報」に含まれている「放送局識別子」及び「映像識別子」を再取得し、該「放送局識別子」及び「映像識別子」について前記「送信情報」に含まれる「映像同期情報識別子」を抽出し、該「映像同期情報識別子」に対応する「放送局識別子」及び「映像識別子」を含む「要求情報」を前記映像同期情報提供装置に送信して、該当する映像同期情報を再取得する手段を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の映像同期情報提供システムにおいて、前記情報通信機器は、前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、前記「視聴映像情報」に含まれている「放送局識別子」及び「映像識別子」から、前記「要求情報」を生成して前記映像同期情報提供装置に送信し、該当する映像同期情報を取得する手段を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の映像同期情報提供システムにおいて、前記映像同期情報が、当該利用者の回答を要求する情報からなり、前記情報通信機器は、当該利用者の指示に応じて、表示された該情報に対する、利用者識別子を含む回答情報を生成し、前記映像同期情報提供装置に送信する手段を有し、前記映像同期情報提供装置は、該回答情報を受信して、該回答情報を受け取った時間と、前記映像同期情報識別子送信情報の「放送開始日時」及び「送出タイミング」の情報を比較するとともに、前記送信情報に含まれる利用者識別子と、前記回答情報に含まれる利用者識別子とを比較して、正規の回答であるか否かを判別する手段を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の映像同期情報提供システムにおいて、前記映像表示装置に対して蓄積された映像コンテンツの映像を送出する映像蓄積装置をさらに備え、前記情報通信機器は、前記映像蓄積装置に対して、蓄積された映像コンテンツの再生の「開始」、「停止」及び「終了」を含む制御情報の指示を送出する映像再生制御部と、前記映像同期情報識別子送信情報と前記制御情報を前記映像同期情報提供装置に送信して、前記制御情報に応じたタイミングで前記映像同期情報を取得する手段を有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の映像同期情報提供システムにおける映像同期情報提供装置は、前記情報通信機器から、前記映像同期情報識別子要求情報を受け取り、前記利用者識別子に対応する情報通信機器に対して、前記都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子に対応する当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」と対応する映像同期情報の映像同期情報識別子とを通知するための所定の送信情報を返信する映像同期情報識別子送信部と、前記情報通信機器から、前記要求情報を受信して、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して送信する映像同期情報提供部とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の映像同期情報提供方法は、映像表示装置に配信される放送映像と同期して配信される映像同期情報を、携帯電話網を介して映像同期情報提供装置から個人単位で前記映像表示装置の映像と同時に視聴可能な情報通信機器に提供する映像同期情報提供方法であって、
前記映像表示装置によって、表示する映像に予め関連付けた映像同期情報識別子及び利用者識別子を含む「視聴映像情報」を前記情報通信機器に通知するステップと、
前記情報通信機器によって、前記映像同期情報提供装置に対して、当該映像に関する都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子と、利用者個人を識別するための利用者識別子を含む映像同期情報識別子要求情報を送信して、映像同期情報識別子の送信開始を指示するステップと、
前記映像同期情報提供装置によって、前記情報通信機器から、前記映像同期情報識別子要求情報を受け取り、前記利用者識別子に対応する情報通信機器に対して、前記都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子に対応する当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」と対応する映像同期情報の映像同期情報識別子とを通知するための所定の送信情報を返信するステップと、
前記情報通信機器によって、前記映像同期情報提供装置から、当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」を通知するための前記送信情報を受信して、当該利用者によって指定される当該映像に関する放送局識別子及び映像識別子を「要求情報」として前記映像同期情報提供装置に送信するステップと、
前記映像同期情報提供装置によって、前記情報通信機器から、前記要求情報を受信して、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して送信するステップと、
前記情報通信機器によって、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して受信して表示するステップと、
前記情報通信機器によって、前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、前記映像同期情報提供装置から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、前記映像表示装置における映像の表示と前記映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には当該情報通信機器に対してメッセージを表示するか、又は映像との情報同期を中止させるステップと、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、従来不可能であった、家庭内の個人を識別した電子投票システムが可能になり、例えばテレビ映像を使ったアンケート調査で、回答した個人の属性(性別、年齢など)を使用した詳しい分析をすることが可能になる。
【0019】
またクイズ映像などでも、世帯としての参加ではなく、個人としての参加が可能になる。
【0020】
また、本発明によれば、専用の端末を使用せず、既に個人が所有している携帯電話等の携帯端末を利用することで、この映像同期情報提供システムを応用したテレビ映像の普及に対する制約を除去又はその条件を緩和することができる。
【0021】
また、本発明によれば、携帯端末の画面と、それとは別の画面(例えばテレビ受像機)に表示される映像を自動連動させ、映像コンテンツと同期した情報を提供することができる。
【0022】
また、本発明によれば、映像コンテンツと同期しながら提供される情報サイズに対する制約を除去又はその条件を緩和することができる。
【0023】
また、本発明によれば、携帯電話等の携帯端末を利用することで、家庭内の個人を識別することが可能になる。
【0024】
また、本発明によれば、映像コンテンツをリアルタイムで視聴する場合にも、録画された映像コンテンツを視聴する場合にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明による実施例1の映像同期情報提供システムのブロック図である。
【図2】本発明による実施例2の映像同期情報提供システムのブロック図である。
【図3】本発明による実施例3の映像同期情報提供システムのブロック図である。
【図4】本発明による実施例4の映像同期情報提供システムのブロック図である。
【図5】本発明による実施例5の映像同期情報提供システムのブロック図である。
【図6】本発明による実施例6の映像同期情報提供システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明による各実施例の映像同期情報提供システムを説明する。本発明に係る映像同期情報提供装置及び映像同期情報提供方法は、本実施例の映像同期情報提供システムの説明から明らかになる。
【0027】
〔実施例1〕
図1は、本発明による実施例1の映像同期情報提供システムを示す図である。本実施例の映像同期情報提供システムは、映像表示装置30に配信される映像内で実施される投票やアンケート調査などの映像同期情報を映像同期情報提供装置10から個人単位で携帯電話20に提供するシステムであり、映像同期情報提供装置10と、携帯電話20と、映像表示装置30とを備える。映像同期情報提供装置10と携帯電話20は、携帯電話網を通じて双方向通信が可能であり、携帯電話20と映像表示装置30は、例えば携帯電話20のリモコン機能のように、家庭内ネットワークで双方向通信が可能である。尚、例示的に携帯電話20を用いる例を説明するが、携帯電話20は、映像表示装置30と共に視聴する家庭内の情報通信機器であれば任意の機器とすることができ、好適には、映像表示装置30に対して双方向通信可能なリモコン機能を有する既知の携帯端末とすることができる。
【0028】
映像同期情報提供装置10は、映像同期情報識別子送信情データベース(DB)101と、映像同期情報識別子送信部102と、映像同期情報提供部103とを備える。
【0029】
携帯電話20は、映像同期情報識別子要求部201と、映像同期情報取得部202と、映像同期情報表示部203と、映像表示装置状態取得部204とを備える。
【0030】
映像表示装置30は、映像表示装置状態提供部301を備える。
【0031】
本実施例の映像同期情報提供システムにおける動作について説明する。
【0032】
まず、携帯電話20に具備される映像同期情報識別子要求部201は、映像同期情報提供装置10に対して、当該映像同期情報に関する各種識別子からなる映像同期情報識別子の送信開始を指示する。このときに映像同期情報提供装置10に送る情報は、図示しない記憶部に「映像同期情報識別子要求情報」(表1)として管理する。
【0033】
【表1】

【0034】
映像同期情報提供装置10における映像同期情報識別子送信情報DB101は、映像コンテンツと同期をとって提供する情報を識別するための情報を映像同期情報識別子で管理して蓄積したデータベースである。必要な情報として、「映像同期情報識別子送信情報」(表2)として管理する。
【0035】
【表2】

【0036】
映像同期情報提供装置10における映像同期情報識別子送信部102は、携帯電話網から別途取得した携帯電話番号宛に、映像同期情報識別子送信情報DB101に蓄積された「放送開始日時」や「送出タイミング」にしたがって、表3に示す「送信情報」を携帯電話20に送信する。
【0037】
【表3】

【0038】
携帯電話20に具備される映像同期情報取得部202は、映像同期情報提供装置10から受け取った「送信情報」(表3)の中に記載された情報をもとに、「要求情報」(表4)を作成し、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報提供部103に送る。映像同期情報取得部202は、必要に応じて「送信情報」(表3)の「映像同期情報識別子」に加工を施すことや、「利用者識別子」を送らないように規定することもできる。
【0039】
【表4】

【0040】
映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報提供部103は、携帯電話20に具備される映像関連情報取得部202によって送られてくる「要求情報」(表4)に従って、当該映像に関する適切な情報(映像同期情報)を「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して携帯電話20に提供する。映像同期情報提供部103は、必要に応じて「要求情報」(表4)を受け取った時間と、「映像同期情報識別子送信情報」(表2)の「放送開始日時」や「送出タイミング」を比較して、情報提供を中止することもできる。
【0041】
携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203は、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報提供部103から送られてくる情報を携帯電話20の画面に表示する機能部である。また、映像同期情報表示部203は、後述する携帯電話20に具備される映像表示装置状態取得部204によって、映像表示装置30の状態を取得できないか、もしくは取得した「視聴映像情報」(表5)によって、映像表示装置30に映し出されている映像と携帯電話20に表示されている情報の同期が取れていないと判断されたときには、必要に応じて利用者に適切なメッセージを表示するとともに、映像との情報同期を中止することもできる。
【0042】
【表5】

【0043】
携帯電話20に具備される映像表示装置状態取得部204は、携帯電話20に具備された映像同期情報表示部203の要求に応じて、映像表示装置30の現在の状態を問い合わせる機能部である。
【0044】
映像表示装置30に具備される映像表示装置状態提供部301は、前述の映像表示装置状態取得部204の間い合わせに応じるか、映像表示装置30の状態変化を自ら感知したときに、映像表示装置状態取得部204に映像表示装置30の現在の状態を示す「視聴映像情報」(表5)を通知する機能部であり、表示する映像に予め関連付けた映像同期情報識別子及び利用者識別子を含む「視聴映像情報」を前記情報通信機器に通知する機能を有する。
【0045】
以下、本発明による実施例1の映像同期情報提供システムの動作について具体的に説明する。
【0046】
実施例1では映像表示装置30は、映像コンテンツをリアルタイムに表示する態様である。映像表示装置30は、放送網を通じてテレビ映像を受信し表示するのが典型的な例である。また実施例1では、実際に視聴しているチャンネルを映像同期情報提供装置10に知らせることなく、かつ事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしていない場合の実施例である。ただし映像表示装置30と携帯電話20の画面を、利用者が同時に見ることができる位置にいることが前提となっている。
【0047】
まず、利用者は、実施例1においては携帯電話20を操作して、映像同期情報識別子要求部201によって、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を映像同期情報提供装置10に送信する。実施例1では、映像同期情報提供装置10が携帯電話番号を携帯電話網から直接取得するので、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の項目の中で実際に送っているのは「都道府県識別子」のみである。尚、「都道府県識別子」の選択については利用者が手動で選択して実施する。また携帯電話網の中で映像同期情報提供装置10を識別するため機能(例えば、認識処理)は、あらかじめ携帯電話20に具備され、利用者にはその存在が分かっているものとする。
【0048】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、携帯電話20から「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を受け取り、その中に「携帯電話番号」や「利用者識別子」が含まれていないことを確認した場合、携帯電話網から着信してきた携帯電話番号を取得する。
【0049】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子送信情報DB101に蓄積されている「放送開始日時」(表2)になった時、携帯電話網から取得した携帯電話番号に対して、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の中に含まれる「都道府県識別子」によって識別される都道府県において現時刻で提供される全チャンネルの「送信情報」(表3)を携帯電話20に送る。
【0050】
次に、携帯電話20に具備された映像同期情報取得部202は、映像同期情報識別子送信部102から「送信情報」(表3)を受け取り、利用者が利用できる放送局の一覧を表示する。利用者がその中から現在視聴している放送局を選択すると、映像同期情報取得部202は、選択した放送局に関する「送信情報」(表3)の中に記載されている「映像同期情報識別子」を抜き出し、必要ならば「映像同期情報識別子」を加工したうえで、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103に送信する。なお選択された放送局は、利用者が変更するか、又は同期を中止しない限り、映像同期情報取得部202は記憶し続ける。
【0051】
次に、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103は、携帯電話網を経由して取得した「映像同期情報識別子(必要に応じて加工されている場合も含む)」に応じて、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203に、映像と同期を取って表示したい情報を提供する。
【0052】
次に、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203は、携帯電話網を経由して取得した情報を表示する。また、このとき、映像同期情報表示部203は、映像表示装置状態取得部204によって、映像表示装置30の状態を取得できないか、もしくは取得した「視聴映像情報」(表5)によって、映像表示装置30に映し出されている映像と携帯電話20に表示されている情報の同期が取れていないと判断されたときには、利用者に適切なメッセージを表示するとともに、映像の同期を中止する機能も持つ。
【0053】
従って、実施例1の映像同期情報提供システムは、包括的には、映像表示装置30に配信される放送映像と同期して配信される映像同期情報を、携帯電話網を介して映像同期情報提供装置10から個人単位で映像表示装置30の映像と同時に視聴可能な携帯電話20に提供するシステムとして構成される。
【0054】
映像表示装置30は、表示する映像に予め関連付けた映像同期情報識別子及び利用者識別子を含む「視聴映像情報」を携帯電話20に通知する映像表示装置状態提供部301を備えており、携帯電話20は、映像同期情報提供装置10に対して、当該映像に関する都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子と、利用者個人を識別するための利用者識別子を含む映像同期情報識別子要求情報を送信して、映像同期情報識別子の送信開始を指示する映像同期情報識別子要求部201と、映像同期情報提供装置10から、当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」を通知するための所定の送信情報を受信して、当該利用者によって指定される当該映像に関する放送局識別子及び映像識別子を「要求情報」として映像同期情報提供装置10に送信する映像同期情報取得部202と、映像同期情報提供装置10から、要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して受信して表示する映像同期情報表示部203と、映像表示装置30から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、映像同期情報提供装置10から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、映像表示装置30における映像の表示と映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には当該携帯電話20に対してメッセージを表示するか、又は映像との情報同期を中止させる手段とを備える。
【0055】
映像同期情報提供装置10は、携帯電話20から、前記映像同期情報識別子要求情報を受け取り、前記利用者識別子に対応する携帯電話20に対して、都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子に対応する当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」と対応する映像同期情報の映像同期情報識別子とを通知するための所定の送信情報を返信する映像同期情報識別子送信部と、携帯電話20から、前記要求情報を受信して、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して送信する映像同期情報提供部103とを備える。
【0056】
以上のように、実際に視聴しているチャンネルを映像同期情報提供装置10に知らせることなく、かつ事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしていない場合でも、実施例1によれば、従来不可能であった、家庭内の個人を識別した上で、映像と同期を取って表示したい情報を提供することができ、例えば、個人単位の電子投票システムが可能になり、例えばテレビ映像を使ったアンケート調査で、回答した個人の属性(性別、年齢など)を使用した詳しい分析をすることが可能になる。またクイズ映像などでも、世帯としての参加ではなく、個人としての参加が可能になる。
【0057】
〔実施例2〕
次に、上記の実施例1を応用して、利用者が現在視聴している映像に関する「送信情報」(表3)のみを、映像同期情報提供装置10が送る例を実施例2として説明する。したがって、同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明する。
【0058】
図2は、本発明による実施例2の映像同期情報提供システムを示す図である。実施例2では映像表示装置30は、映像コンテンツをリアルタイムに表示する態様である。映像表示装置30は、放送網を通じてテレビ映像を受信し表示するのが典型的な例である。また実施例2では、実際に視聴しているチャンネルを映像同期情報提供装置10に知らせ、かつ事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしている場合の実施例である点で、実施例1とは相違する。ただし映像表示装置30と携帯電話20の画面を、利用者が同時に見ることができる位置にいることが前提となっている。
【0059】
このため、実施例2では、映像同期情報提供装置10は、受け取った映像同期情報識別子要求情報に利用者識別子を含んでいる場合には、該受信した利用者識別子が当該映像同期情報提供システムにおけるサービスの利用者のものであるか否かを確認するために、利用者識別子について予め登録した利用者情報DB104を保持しており、本実施例の映像同期情報提供システムにおけるサービスの利用者の情報を蓄積しているものとする。従って、利用者は、この利用者情報DB104に予め登録しておく必要がある。例えば、必要な情報を「利用者情報」(表6)として利用者情報DB104にて管理する点で実施例1とは相違する。
【0060】
【表6】

【0061】
まず、利用者は、実施例2においては携帯電話20を操作して、映像同期情報識別子要求部201によって、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を映像同期情報提供装置10に送信する。実施例2では「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の項目をすべて送信している。なお「都道府県識別子」、「放送局識別子」、「映像識別子」の選択については利用者が手動で選択して実施する。
【0062】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、携帯電話20から「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を受け取り、その中に「利用者識別子」が含まれていることを確認した場合、利用者情報DB104から「利用者識別子」及び「利用者パスワード」が一致する利用者がいることを確認し、一致する場合には、利用者情報DB104に含まれる「携帯電話番号」を取得し、そうでなければ、必要に応じて利用者にその旨通知し、処理を終了する。
【0063】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子要求部201から送信された「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の中に含まれる「放送局識別子」及び「映像識別子」を使って、映像同期情報識別子送信情報DB101の中に合致する「映像同期情報識別子」があることを確認し、合致する「映像同期情報識別子」があった場合には、映像同期情報識別子送信情報DB101に蓄積されている「放送開始日時」(表2)になった時、携帯電話網から取得した携帯電話番号に対して、「映像同期情報識別子」が合致する「送信情報」(表3)の送信を開始し、そうでなければ、必要に応じて利用者にその旨通知し、処理を終了する。
【0064】
次に、携帯電話20に具備された映像同期情報取得部202は、映像同期情報識別子送信部102から「送信情報」(表3)を受け取り、この情報の中に含まれる「映像同期情報識別子」を抜き出し、必要ならば「映像同期情報識別子」を加工したうえで、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103に送信する。なお選択された放送局は、利用者が変更するか、又は同期を中止しない限り、映像同期情報取得部202は記憶し続ける。
【0065】
次に、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103は、携帯電話網を経由して取得した「映像同期情報識別子(必要に応じて加工されている場合も含む)」に応じて、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203に、映像と同期を取って表示したい情報を提供する。
【0066】
次に、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203は、携帯電話網を経由して取得した情報を表示する。また、このとき、映像同期情報表示部203は、映像表示装置状態取得部204によって、映像表示装置30の状態を取得できないか、もしくは取得した「視聴映像情報」(表5)によって、映像表示装置30に映し出されている映像と携帯電話20に表示されている情報の同期が取れていないと判断されたときには、利用者に適切なメッセージを表示するとともに、映像の同期を中止する機能も持つ。
【0067】
以上のように、実際に視聴しているチャンネルを映像同期情報提供装置10に知らせ、かつ事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしている場合に、実施例2によれば、従来不可能であった、家庭内の個人を識別した上で、映像と同期を取って表示したい情報を提供することができ、例えば、個人単位の電子投票システムが可能になり、例えばテレビ映像を使ったアンケート調査で、回答した個人の属性(性別、年齢など)を使用した詳しい分析をすることが可能になる。またクイズ映像などでも、世帯としての参加ではなく、個人としての参加が可能になる。
【0068】
〔実施例3〕
次に、本発明の基本となる実施例1を応用して、映像同期情報提供装置10側に現在視聴している映像を知られることなく、かつ利用者の携帯電話に自動的に映像と同期された情報を表示する例を実施例3として説明する。したがって、同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明する。
【0069】
図3は、本発明による実施例3の映像同期情報提供システムを示す図である。実施例3では映像表示装置30は、映像コンテンツをリアルタイムに表示する態様である。映像表示装置30は、放送網を通じてテレビ映像を受信し表示するのが典型的な例である。また実施例3では、事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしていない場合の実施例である点で、実施例1とは同様である。また、映像表示装置30と携帯電話20の画面を、利用者が同時に見ることができる位置にいることが前提となっている。
【0070】
実施例1では、「都道府県識別子」の選択については利用者が手動で選択して実施する例を説明したが、実施例3では、「都道府県識別子」については、映像同期情報識別子要求部201が自動的に携帯電話20の基地局取得機能で取得したデータを送信する機能を有する点で相違しており、さらに、映像同期情報取得部202が、映像同期情報識別子送信部102から「送信情報」(表3)を受け取り、さらに、実施例3では、携帯電話20に具備される映像表示装置状態取得部202を利用し、利用者が現在視聴している「放送局識別子」と「映像識別子」を映像表示装置30から取得するように機能する点で相違する。
【0071】
まず、利用者は、実施例3においては携帯電話20を操作して、映像同期情報識別子要求部201によって、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を映像同期情報提供装置10に送信する。実施例3では、映像同期情報提供装置10が携帯電話番号を携帯電話網から直接取得するので、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の項目の中で実際に送っているのは「都道府県識別子」のみである。尚、「都道府県識別子」の選択については利用者が手動で選択して実施する。「都道府県識別子」については、映像同期情報識別子要求部201が自動的に携帯電話の基地局取得機能で取得したデータを送信している。
【0072】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、携帯電話20から「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を受け取り、その中に「携帯電話番号」や「利用者識別子」が含まれていないことを確認した場合、携帯電話網から着信してきた携帯電話番号を取得する。
【0073】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子送信情報DB101に蓄積されている「放送開始日時」(表2)になった時、携帯電話網から取得した携帯電話番号に対して、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の中に含まれる「都道府県識別子」によって識別される都道府県において現時刻で提供される全チャンネルの「送信情報」(表3)を携帯電話20に送る。
【0074】
次に、携帯電話20に具備された映像同期情報取得部202は、映像同期情報識別子送信部102から「送信情報」(表3)を受け取り、さらに、実施例3では、携帯電話20に具備される映像表示装置状態取得部204を利用し、利用者が現在視聴している「放送局識別子」と「映像識別子」を映像表示装置301から取得する。映像同期情報取得部202は、この動作によって取得した「放送局識別子」と「映像識別子」と合致する「送信情報」(表3)を抽出し、この中に記載されている「映像同期情報識別子」を抜き出し、必要ならば「映像同期情報識別子」を加工したうえで、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103に送信する。尚、取得した「放送局識別子」と「映像識別子」は、同期を中止しない限り、映像同期情報取得部202は記憶し続ける。
【0075】
次に、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103は、携帯電話網を経由して取得した「映像同期情報識別子(必要に応じて加工されている場合も含む)」に応じて、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203に、映像と同期を取って表示したい情報を提供する。
【0076】
次に、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203は、携帯電話網を経由して取得した情報を表示する。また、このとき、映像同期情報表示部203は、映像表示装置状態取得部204によって、映像表示装置30の状態を取得できないか、もしくは取得した「視聴映像情報」(表5)によって、映像表示装置30に映し出されている映像と携帯電話20に表示されている情報の同期が取れていないと判断されたときには、利用者に適切なメッセージを表示し、現在利用者が視聴している「放送局識別子」と「映像識別子」を映像表示装置30から再取得し、適切な「送信情報」(表3)に含まれる「映像同期情報識別子」を抽出する。これによって、映像表示装置30が表示する放送局、映像が変わっても、適応的に携帯電話20に表示する情報も自動的に変えることができる。
【0077】
即ち、携帯電話20は、映像表示装置30から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、映像同期情報提供装置10から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、映像表示装置30における映像の表示と映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には映像表示装置30から「視聴映像情報」に含まれている「放送局識別子」及び「映像識別子」を再取得し、該「放送局識別子」及び「映像識別子」について「送信情報」に含まれる「映像同期情報識別子」を抽出し、該「映像同期情報識別子」に対応する「放送局識別子」及び「映像識別子」を含む「要求情報」を映像同期情報提供装置10に送信して、該当する映像同期情報を再取得する。
【0078】
以上のように、事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしていない場合で、現在利用者が視聴している「放送局識別子」と「映像識別子」を映像表示装置30から再取得することで、実施例3によれば、従来不可能であった、家庭内の個人を識別した上で、映像と同期を取って表示したい情報を提供することができ、例えば、個人単位の電子投票システムが可能になり、例えばテレビ映像を使ったアンケート調査で、回答した個人の属性(性別、年齢など)を使用した詳しい分析をすることが可能になる。またクイズ映像などでも、世帯としての参加ではなく、個人としての参加が可能になる。
【0079】
〔実施例4〕
以下、本発明による実施例4の映像同期情報提供システムの動作について具体的に説明する。したがって、同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明する。
【0080】
図4は、本発明による実施例4の映像同期情報提供システムを示す図である。実施例4では、上記の実施例1を応用して、利用者が現在視聴している映像に関する「送信情報」(表3)のみを、映像同期情報提供装置10が送る例を説明し、さらに、実施例2と異なり、利用者は「放送局識別子」や「映像識別子」を手動で選択する動作も必要がない例である。
【0081】
実施例4では映像表示装置30は、映像コンテンツをリアルタイムに表示する態様である。映像表示装置30は、放送網を通じてテレビ映像を受信し表示するのが典型的な例である。また実施例4では、事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしている場合の実施例である点で、実施例1とは相違する。ただし映像表示装置30と携帯電話20の画面を、利用者が同時に見ることができる位置にいることが前提となっている。
【0082】
まず、利用者は、実施例2においては携帯電話20を操作して、映像同期情報識別子要求部201によって、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を映像同期情報提供装置10に送信する。実施例4では映像同期情報提供装置10が携帯電話番号を携帯電話網から直接取得するので、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の項目の中で実際に送っているのは「都道府県識別子」、「放送局識別子」、及び「映像識別子」である。この中で「都道府県識別子」については、実施例3と同様に、映像同期情報識別子要求部201が自動的に携帯電話20の基地局取得機能で取得したデータを送信する機能を有し、また「放送局識別子」と「映像識別子」に関しては、映像表示装置状態取得部204を使って映像表示装置301から取得している。
【0083】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、携帯電話20から「映像同期情報識別子要求情報」(表1)を受け取り、その中に「携帯電話番号」や「利用者識別子」が含まれていないことを確認した場合、携帯電話網から着信してきた携帯電話番号を取得する。
【0084】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子送信情報DB101に蓄積されている「放送開始日時」(表2)になった時、携帯電話網から取得した携帯電話番号に対して、「映像同期情報識別子要求情報」(表1)の中に含まれる「都道府県識別子」、「放送局識別子」及び「映像識別子」によって識別される「送信情報」(表3)のみを携帯電話20に送る。
【0085】
次に、携帯電話20に具備された映像同期情報取得部202は、映像同期情報識別子送信部102から「送信情報」(表3)を受け取り、次に、「送信情報」(表3)の中に記載されている「映像同期情報識別子」を抜き出し、必要ならば「映像同期情報識別子」を加工したうえで、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103に送信する。
【0086】
次に、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報提供部103は、携帯電話網を経由して取得した「映像同期情報識別子(必要に応じて加工されている場合も含む)」に応じて、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203に、映像と同期を取って表示したい情報を提供する。
【0087】
次に、携帯電話20に具備される映像同期情報表示部203は、携帯電話網を経由して取得した情報を表示する。また、このとき、映像同期情報表示部203は、映像表示装置状態取得部204によって、映像表示装置30の状態を取得できないか、もしくは取得した「視聴映像情報」(表5)によって、映像表示装置30に映し出されている映像と携帯電話20に表示されている情報の同期が取れていないと判断されたときには、利用者に適切なメッセージを表示し、現在利用者が視聴している「放送局識別子」と「映像識別子」を映像表示装置30から再取得し、適切な「映像同期情報識別子」を映像同期情報提供装置10に要求する。このことによって、映像表示装置30が表示する放送局、映像が変わっても、携帯電話20に表示する情報も自動的に変えることができる。
【0088】
即ち、携帯電話20は、映像表示装置30から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、「視聴映像情報」に含まれている「放送局識別子」及び「映像識別子」から、「要求情報」を生成して映像同期情報提供装置10に送信して、該当する映像同期情報を取得する。
【0089】
以上のように、事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしていない場合で、現在利用者が視聴している「放送局識別子」と「映像識別子」を映像表示装置30から再取得することで、実施例4によれば、従来不可能であった、家庭内の個人を識別した上で、映像と同期を取って表示したい情報を提供することができ、例えば、個人単位の電子投票システムが可能になり、例えばテレビ映像を使ったアンケート調査で、回答した個人の属性(性別、年齢など)を使用した詳しい分析をすることが可能になる。またクイズ映像などでも、世帯としての参加ではなく、個人としての参加が可能になる。
【0090】
〔実施例5〕
次に、本発明の基本となる実施例2を応用して、携帯電話20に映像と同期した投票やアンケートの情報を表示し、その投票やアンケートに利用者が回答することによって、投票やアンケートの情報を映像同期情報提供装置が取得する例を実施例5として説明する。したがって、同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明する。
【0091】
図5は、本発明による実施例5の映像同期情報提供システムを示す図である。映像表示装置30に表示される映像と同期した投票やアンケートの画面を携帯電話20の画面に表示するまでは、実施例2と同じである。ただし、携帯電話20は、さらに、回答部205を具備し、映像同期情報提供装置10は、さらに、回答取得部105と、回答結果蓄積DB106と、回答者確認部107とを備える点で相違する。
【0092】
携帯電話20に具備される回答部205は、携帯電話20の画面に表示された投票やアンケートに利用者が回答した結果を、「回答情報」(表7)とともに、映像同期情報提供装置10に具備される回答取得部105に送信する。回答部205は、必要に応じて映像表示装置状態取得部204によって、映像表示装置30の状態を取得できないか、もしくは取得した「視聴映像情報」(表5)によって、映像表示装置30に映し出されている映像と携帯電話20に表示されている情報の同期が取れていないと判断されたときには、利用者に適切なメヅセージを表示するとともに、回答を中止することができる。
【0093】
【表7】

【0094】
回答取得部105は、携帯電話網を経由して携帯電話20に具備される回答部205から「回答情報」(表7)を取得する。回答取得部105は、必要に応じて「回答情報」(表5)を受け取った時間と、「映像同期情報識別子送信情報」(表2)の「放送開始日時」や「送出タイミング」を比較して、「回答情報」(表7)の受け取りを中止する場合もある。また、この後の処理として、受け取った回答結果と「回答情報」(表7)をそのまま回答結果蓄積DB106に保存することや、後述する回答者確認部107に引き渡すこともできる。
【0095】
映像同期情報提供装置10に具備される回答者確認部107は、「送信情報」(表3)と「回答情報」(表7)に含まれる「利用者識別子」を比較して、「送信情報」(表3)を送った利用者からの回答か否かを確認し、自分を呼び出した側に「OK」か「NG」を返す機能部である。この回答者確認部107は、前述した回答取得部105から呼び出される場合もあれば、別なプロセスとして回答結果蓄積DB106に蓄えられた回答結果を確認する機能部として利用することができる。
【0096】
即ち、実施例5では、携帯電話20に具備された回答部205が、携帯電話20の画面に表示された投票やアンケートに利用者が回答した結果を、「回答情報」(表7)とともに、映像同期情報提供装置10に具備される「回答情報」(表7)に送信する。
【0097】
次に、映像同期情報提供装置10に具備される回答取得部105は、携帯電話網を経由して「回答情報」(表7)を取得し、必要に応じて「回答情報」(表7)を受け取った時間と、「映像同期情報識別子送信情報」(表2)の「放送開始日時」や「送出タイミング」を比較して、「回答情報」(表7)の受け取りを中止することもできる。
【0098】
実施例5では、回答取得部105は、受け取った「送信情報」(表3)を回答者確認部107に送り、「送信情報」(表3)と「回答情報」(表7)に含まれる「利用者識別子」を比較して、「送信情報」(表3)を送った利用者からの回答かどうかを確認し、この結果、利用者からの回答であれば、回答内容と「回答情報」(表7)を、回答結果蓄積DB106に保存する。
【0099】
実施例5では、映像同期情報が、当該利用者の回答を要求する情報からなり、
携帯電話20は、当該利用者の指示に応じて、表示された該情報に対する、利用者識別子を含む回答情報を生成し、映像同期情報提供装置10に送信し、映像同期情報提供装置10は、該回答情報を受信して、該回答情報を受け取った時間と、映像同期情報識別子送信情報の「放送開始日時」及び「送出タイミング」の情報を比較するとともに、送信情報に含まれる利用者識別子と、回答情報に含まれる利用者識別子とを比較して、正規の回答であるか否かを判別する。比較結果として、回答情報が真である場合に、正規の回答として採用できるように利用できる。
【0100】
以上のように、実際に視聴しているチャンネルを映像同期情報提供装置10に知らせ、かつ事前に映像同期情報提供装置10に利用者登録をしている場合に、実施例5によれば、従来不可能であった、家庭内の個人を識別した上で、映像と同期を取って表示したい情報を提供することができ、例えば、個人単位の電子投票システムが可能になり、例えばテレビ映像を使ったアンケート調査で、回答した個人の属性(性別、年齢など)を使用した詳しい分析をすることが可能になる。またクイズ映像などでも、世帯としての参加ではなく、個人としての参加が可能になる。
【0101】
〔実施例6〕
次に、本発明の基本となる実施例4を応用して、家庭内にある映像蓄積装置40に録画された映像コンテンツを、映像表示装置30を介して視聴する場合にも、その映像の再生と同期を取った情報を利用者の携帯電話の画面に表示するための例を実施例6として説明する。したがって、同様な構成要素には同一の参照番号を付して説明する。
【0102】
本実施例では、携帯電話20は、さらに、映像再生制御部206を備え、映像同期情報提供装置10は、映像同期情報識別子送信制御部108を備え、さらに、「利用者情報」(表6)を利用者情報DB104にて管理するものとする。
【0103】
携帯電話20に具備される映像再生制御部206は、映像蓄積装置40に対して、蓄積された映像コンテンツの「再生」、「一時停止」、「早送り」、「巻き戻し」、「終了」の指示を出すことができる機能部である。また、映像再生制御部206は、映像蓄積装置40に対して指示を出すと同時に、映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信制御部108に対しても、映像同期情報識別子送信の指示である「制御情報」(表8)を送出する。映像再生制御部206は、この「制御情報」(表8)を作成するために、必要となる情報を映像蓄積装置40から取得する機能も併せ持つ。尚、携帯電話網を経由して映像同期情報提供装置10に接続するために使用する識別子は、あらかじめ利用者が登録しておく必要がある。
【0104】
【表8】

【0105】
映像同期情報提供装置10に具備される映像同期情報識別子送信制御部108は、映像同期情報識別子送信部102に対して映像同期情報識別子送信の指示を送出する。
【0106】
映像同期情報識別子送信制御部108は、携帯電話網を通じて取得した「制御情報」(表8)に記載されている「制御識別子」が「開始」の場合、「制御情報」(表8)に記載されている「利用者情報」と、利用者情報DB104内の「利用者情報」(表6)を比較して正しい利用者かどうかを確認する。次に、映像同期情報識別子送信制御部108は、「制御情報」(表8)に記載されている「放送局識別子」と「放送識別子」に合致する「映像同期情報識別子」を「映像同期情報識別子送信情報」(表2)から探し出す。映像同期情報識別子送信制御部108は、最後に現在の時刻が「映像同期情報識別子送信情報」(表2)で定義されている「映像同期情報提供期間」の範囲内である場合に、映像同期情報識別子送信部102に「映像同期情報識別子」の送信開始の指示を出すとともに、「制御情報」(表8)も送る。これらのチェック事項に一つでも問題があった場合には、利用者にその旨通知し、処理を中断する。
【0107】
映像同期情報識別子送信制御部108は、携帯電話網を通じて取得した「制御情報」(表8)に記載されている「制御識別子」が「停止」の場合は、すぐに、映像同期情報識別子送信部102に「映像同期情報識別子」の送信停止の指示を出す。
【0108】
映像蓄積装置40に具備される映像提供部401は、映像再生制御部206からの指示に従い、蓄積されている映像に付加された「放送局識別子」と「映像識別子」を映像再生制御部206に返したり、映像データを映像表示装置30に送ったりすることができる。
【0109】
以下、実施例6の映像同期情報提供システムの動作について具体的に説明する。
【0110】
まず、利用者は携帯電話20を操作して、映像再生制御部206は、映像蓄積装置40に録画された映像コンテンツの再生開始を制御する映像提供部401に指示する。
【0111】
次に、映像再生制御部206は、映像蓄積装置40に具備された映像提供部401から「放送局識別子」と「映像識別子」を取得する。
【0112】
次に、利用者が携帯電話20を操作して、映像再生制御部206が映像再生開始の指示を出した場合は、その指示が映像提供部401に伝えるとともに、「映像同期情報識別子送信情報」(表2)と「制御情報」(表8)を映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報識別子送信制御部108に、携帯電話網を使って送信する。なお、映像再生制御部206は、「映像同期情報識別子送信情報」(表2)の送信は最初だけで、二回目以降は「制御情報」(表8)だけを送信する。
【0113】
次に、映像同期情報提供装置10に具備された映像同期情報識別子送信制御部108は、受け取った「制御情報」(表8)に含まれる「制御識別子」に従って、以下の動作をする。
【0114】
まず、映像同期情報識別子送信制御部108は、携帯電話網を通じで取得した「制御情報」(表8)に記載されている「制御識別子」が「開始」の場合、「制御情報」(表8)に記載されている「利用者情報」と、利用者情報DB104を比較して正しい利用者かどうかを確認する。
【0115】
次に、映像同期情報識別子送信制御部108は、「制御情報」(表8)に記載されている「放送局識別子」と「映像識別子」に合致する「映像同期情報識別子」を映像同期情報識別子送信情報DB101から探し出し、最後に現在の時刻が、映像同期情報識別子送信情報DB101で定義されている「映像同期情報提供期間」の範囲内である場合に、映像同期情報識別子送信部102に、「映像同期情報識別子」の送信開始の指示を出すとともに、「制御情報」(表8)も送る。これらのチェック事項に一つでも間題があった場合には、利用者にその旨通知し、処理を中断する。
【0116】
次に、映像同期情報識別子送信制御部108は、携帯電話網を通じで取得した「制御情報」(表8)に記載されている「制御識別子」が「停止」の場合は、すぐに、映像同期情報識別子送信部102に、「映像同期情報識別子」の送信停止の指示を出す。
【0117】
次に、映像同期情報識別子送信部102は、受け取った「制御情報」(表8)に含まれる「制御識別子」に従って、以下の動作をする。
【0118】
まず、映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子送信制御部108から受け取った「制御情報」(表8)に記載されている「制御識別子」が「開始」の場合、利用者情報DB104から「利用者情報識別子」をもとに利用者の「携帯電話番号」を得る。
【0119】
次に、映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子送信情報DB101と「制御情報」(表8)に含まれる「放送局識別子」と「映像識別子」から「送出タイミング」順に並んだ映像向期情報識別子送信情報の一覧を得る。この一覧の中から、「制御情報」(表8)に含まれる「映像再生時間」以降にある映像同期情報識別子送信情報を取得し、「送出タイミング」に従って「送信情報」(表3)を、利用者の携帯電話20に具備される映像同期情報取得部202に送る。
【0120】
次に、映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子送信制御部108から受け取った「制御情報」(表8)に記載されている「制御識別子」が「停止」の場合、「制御情報」(表8)に記載されている「利用者識別子」に対する「送信情報」(表3)の送信を直ちに停止し、次の「送信情報」(表3)が送られてくるのを待つ。
【0121】
次に、映像同期情報識別子送信部102は、映像同期情報識別子送信制御部108から受け取った「制御情報」(表8)に記載されている「制御識別子」が「終了」の場合、作成した「映像同期情報識別子送信情報」(表2)の一覧を破棄し、処理を終了する。
【0122】
上記の説明では同期する情報の提供のみについて説明したが、実施例5と同様に、家庭内にある映像蓄積装置40に録画された映像コンテンツに対する投票やアンケートを取得することも可能である。
【0123】
即ち、実施例6では、映像同期情報提供システムが、映像表示装置30に対して蓄積された映像コンテンツの映像を送出する映像蓄積装置40をさらに備え、携帯電話20は、映像蓄積装置40に対して、蓄積された映像コンテンツの再生の「開始」、「停止」及び「終了」を含む制御情報の指示を送出する映像再生制御部206と、映像同期情報識別子送信情報と制御情報を映像同期情報提供装置10に送信して、制御情報に応じたタイミングで映像同期情報を取得する。
【0124】
以上のように、実施例6によれば、録画した番組でも映像と同期した情報を送ることが可能となるので、従来不可能であった、家庭内の個人を識別した上で、録画映像と同期を取って表示したい情報を提供することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0125】
本発明によれば、従来不可能であった家庭内の個人を識別した上で、リアルタイム又は録画映像と同期を取って表示したい情報を提供することができるので、例えば、個人単位の電子投票システムやテレビ映像を使ったアンケート調査、または、クイズ映像などの情報提供又は収集システムの用途に有用である。
【符号の説明】
【0126】
10 映像同期情報提供装置
20 携帯電話
30 映像表示装置
40 映像蓄積装置
101 映像同期情報識別子送信情データベース(DB)
102 映像同期情報識別子送信部
103 映像同期情報取得部
104 利用者情報DB
105 回答取得部
106 回答結果蓄積DB
107 回答者確認部
108 映像同期情報識別子送信制御部
201 映像同期情報識別子要求部
202 映像同期情報取得部
203 映像同期情報表示部
204 映像表示装置状態取得部
205 回答部
301 映像表示装置状態提供部
401 映像提供部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示装置に配信される放送映像と同期して配信される映像同期情報を、携帯電話網を介して映像同期情報提供装置から個人単位で前記映像表示装置の映像と同時に視聴可能な情報通信機器に提供する映像同期情報提供システムであって、
前記映像表示装置は、表示する映像に予め関連付けた映像同期情報識別子及び利用者識別子を含む「視聴映像情報」を前記情報通信機器に通知する映像表示装置状態提供部を備え、
前記情報通信機器は、
前記映像同期情報提供装置に対して、当該映像に関する都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子と、利用者個人を識別するための利用者識別子を含む映像同期情報識別子要求情報を送信して、映像同期情報識別子の送信開始を指示する映像同期情報識別子要求部と、
前記映像同期情報提供装置から、当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」を通知するための所定の送信情報を受信して、当該利用者によって指定される当該映像に関する放送局識別子及び映像識別子を「要求情報」として前記映像同期情報提供装置に送信する映像同期情報取得部と、
前記映像同期情報提供装置から、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して受信して表示する映像同期情報表示部と、
前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、前記映像同期情報提供装置から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、前記映像表示装置における映像の表示と前記映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には当該情報通信機器に対してメッセージを表示するか、又は映像との情報同期を中止させる手段とを備え、
前記映像同期情報提供装置は、
前記情報通信機器から、前記映像同期情報識別子要求情報を受け取り、前記利用者識別子に対応する情報通信機器に対して、前記都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子に対応する当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」と対応する映像同期情報の映像同期情報識別子とを通知するための所定の送信情報を返信する映像同期情報識別子送信部と、
前記情報通信機器から、前記要求情報を受信して、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して送信する映像同期情報提供部とを備えることを特徴とする映像同期情報提供システム。
【請求項2】
前記映像同期情報提供装置は、前記情報通信機器から受け取った映像同期情報識別子要求情報に利用者識別子を含んでいない場合には、携帯電話網を通じて当該情報通信機器の携帯電話番号を取得する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の映像同期情報提供システム。
【請求項3】
前記映像同期情報提供装置は、前記情報通信機器から受け取った映像同期情報識別子要求情報に利用者識別子を含んでいる場合には、該受信した利用者識別子が当該映像同期情報提供システムにおけるサービスの利用者のものであるか否かを確認するために、利用者識別子について予め登録した利用者情報DBを備えることを特徴とする、請求項1に記載の映像同期情報提供システム。
【請求項4】
前記情報通信機器は、前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、前記映像同期情報提供装置から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、前記映像表示装置における映像の表示と前記映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には前記映像表示装置から前記「視聴映像情報」に含まれている「放送局識別子」及び「映像識別子」を再取得し、該「放送局識別子」及び「映像識別子」について前記「送信情報」に含まれる「映像同期情報識別子」を抽出し、該「映像同期情報識別子」に対応する「放送局識別子」及び「映像識別子」を含む「要求情報」を前記映像同期情報提供装置に送信して、該当する映像同期情報を再取得する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の映像同期情報提供システム。
【請求項5】
前記情報通信機器は、前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、前記「視聴映像情報」に含まれている「放送局識別子」及び「映像識別子」から、前記「要求情報」を生成して前記映像同期情報提供装置に送信し、該当する映像同期情報を取得する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の映像同期情報提供システム。
【請求項6】
前記映像同期情報が、当該利用者の回答を要求する情報からなり、
前記情報通信機器は、当該利用者の指示に応じて、表示された該情報に対する、利用者識別子を含む回答情報を生成し、前記映像同期情報提供装置に送信する手段を有し、
前記映像同期情報提供装置は、該回答情報を受信して、該回答情報を受け取った時間と、前記映像同期情報識別子送信情報の「放送開始日時」及び「送出タイミング」の情報を比較するとともに、前記送信情報に含まれる利用者識別子と、前記回答情報に含まれる利用者識別子とを比較して、正規の回答であるか否かを判別する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の映像同期情報提供システム。
【請求項7】
前記映像表示装置に対して蓄積された映像コンテンツの映像を送出する映像蓄積装置をさらに備え、
前記情報通信機器は、前記映像蓄積装置に対して、蓄積された映像コンテンツの再生の「開始」、「停止」及び「終了」を含む制御情報の指示を送出する映像再生制御部と、
前記映像同期情報識別子送信情報と前記制御情報を前記映像同期情報提供装置に送信して、前記制御情報に応じたタイミングで前記映像同期情報を取得する手段を有することを特徴とする、請求項1に記載の映像同期情報提供システム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の映像同期情報提供システムにおける映像同期情報提供装置であって、
前記情報通信機器から、前記映像同期情報識別子要求情報を受け取り、前記利用者識別子に対応する情報通信機器に対して、前記都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子に対応する当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」と対応する映像同期情報の映像同期情報識別子とを通知するための所定の送信情報を返信する映像同期情報識別子送信部と、
前記情報通信機器から、前記要求情報を受信して、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して送信する映像同期情報提供部とを備えることを特徴とする映像同期情報提供装置。
【請求項9】
映像表示装置に配信される放送映像と同期して配信される映像同期情報を、携帯電話網を介して映像同期情報提供装置から個人単位で前記映像表示装置の映像と同時に視聴可能な情報通信機器に提供する映像同期情報提供方法であって、
前記映像表示装置によって、表示する映像に予め関連付けた映像同期情報識別子及び利用者識別子を含む「視聴映像情報」を前記情報通信機器に通知するステップと、
前記情報通信機器によって、前記映像同期情報提供装置に対して、当該映像に関する都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子と、利用者個人を識別するための利用者識別子を含む映像同期情報識別子要求情報を送信して、映像同期情報識別子の送信開始を指示するステップと、
前記映像同期情報提供装置によって、前記情報通信機器から、前記映像同期情報識別子要求情報を受け取り、前記利用者識別子に対応する情報通信機器に対して、前記都道府県識別子、放送局識別子、及び映像識別子に対応する当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」と対応する映像同期情報の映像同期情報識別子とを通知するための所定の送信情報を返信するステップと、
前記情報通信機器によって、前記映像同期情報提供装置から、当該映像に関する「放送開始日時」及び「送出タイミング」を通知するための前記送信情報を受信して、当該利用者によって指定される当該映像に関する放送局識別子及び映像識別子を「要求情報」として前記映像同期情報提供装置に送信するステップと、
前記映像同期情報提供装置によって、前記情報通信機器から、前記要求情報を受信して、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して送信するステップと、
前記情報通信機器によって、前記要求情報に係る映像に関する映像同期情報を、前記「放送開始日時」及び「送出タイミング」に同期して受信して表示するステップと、
前記情報通信機器によって、前記映像表示装置から、当該映像に予め関連付けられた映像同期情報識別子を含む「視聴映像情報」を取得し、該「視聴映像情報」から得られる映像同期情報識別子と、前記映像同期情報提供装置から取得した送信情報から抽出した映像同期情報識別子とを比較して、前記映像表示装置における映像の表示と前記映像同期情報とが同期しているか否かを判別し、同期していない場合には当該情報通信機器に対してメッセージを表示するか、又は映像との情報同期を中止させるステップと、
を含むことを特徴とする、映像同期情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−259086(P2011−259086A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130246(P2010−130246)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】