説明

映像表示装置、映像表示装置が情報を表示するための方法、および、コンピュータが情報を表示する方法を実現するためのプログラム

【課題】同様の種類の複数の通信端末が接続された映像表示装置において、どの通信端末が電話の着信を受け、または、メールを受信したかを通知する。
【解決手段】映像表示装置100は、携帯電話190から、機器名とオーナー情報とを受信するステップ(S610)と、受信した情報を解析するステップ(S630,S640)と、解析結果から得られたオーナー情報を検索するステップ(S670,S680)と、メール受信情報と機器名とオーナー情報とを表示部180に表示するステップ(S690)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の外部機器接続ポートを有するテレビ等の映像出力装置と、携帯電話等の携帯端末とが接続された状態で、携帯端末の情報を映像出力機器に表示させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビその他の映像表示装置は、外部機器の複数の接続ポートを有する。これに関し、たとえば、特開2001−169198号公報(特許文献1)は、機器が接続ポートに接続された状態で、機器から通知のあった情報を表示するための技術を開示している。引用文献1に開示された技術を使用することで、映像表示装置に接続された異なる種類の機器からの情報を表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−169198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2001−169198号公報に開示された技術によると、映像表示装置に接続された異なる種類の機器ごとに、機器からの情報、映像表示装置での表示内容は異なるが、映像表示装置に同じ種類の機器が接続されている場合には、表示内容を機器ごとに区別して表示することができない。
【0005】
たとえば、テレビは、通常、複数のHDMI(High-Definition Multimedia Interface)ポートを有する。第1HDMIポート、第2HDMIポート、第3HDMIポート等に同じ種類の携帯端末が接続されている状態において、いずれかの携帯端末がメールを受信し、あるいは、電話の着信を受けた場合、テレビのユーザは、メールの受信や電話の着信があったことを認識しても、誰のどの携帯端末がメールを受信し、あるいは電話の着信を受けたかについてはテレビに表示される映像では確認できない。
【0006】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、同じ種類の複数の通信端末が接続されている場合にメールの受信あるいは電話の着信を区別して表示できる映像表示装置を提供することである。
【0007】
他の局面にしたがう目的は、同じ種類の複数の通信端末が映像表示装置に接続されている場合に当該映像表示装置が情報を表示するための方法を提供することである。
【0008】
さらに他の局面にしたがう目的は、同じ種類の複数の通信端末がコンピュータに接続されている場合に当該コンピュータが情報を表示するための方法を実現するためのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施の形態にしたがう映像表示装置は、複数の通信端末による接続を受け付けるための複数のインターフェイスと、画像を表示するための表示装置と、通信端末の属性を表わす情報を格納するためのメモリ装置と、複数の通信端末のうちのいずれかが着信を受けると、当該通信端末が着信を受けたことを示す信号と、通信端末の属性を表わす情報とに基づいて、当該通信端末が着信を受けたことを表示装置に表示させるための制御部とを備える。
【0010】
好ましくは、制御部は、複数のインターフェイスのいずれかに接続された通信端末から送られる信号に基づいて、当該通信端末の情報をメモリ装置から検索し、検索によって得られた情報を表示装置に表示させる。
【0011】
好ましくは、通信端末の属性は、当該通信端末の所有者、当該通信端末の機器名、当該通信端末に割り当てられた電話番号、および、当該通信端末に割り当てられたメールアドレスのいずれかの情報を含む。制御部は、いずれかの情報を表示装置に表示させる。
【0012】
好ましくは、着信を受けた通信端末がマナーモードに設定されている場合に、制御部は、当該通信端末が着信を受けたことを表示装置に表示させる。
【0013】
他の実施の形態にしたがうと、映像表示装置が情報を表示するための方法が提供される。この方法は、複数の通信端末の接続を受け付けて、複数の通信端末と通信可能にするステップと、通信端末の属性を表わす情報を準備するステップと、複数の通信端末のうちのいずれかから、当該通信端末が着信を受けたことを示す信号と、通信端末の属性を表わす情報とを、受信するステップと、通信端末の属性を表わす情報に基づいて、いずれかの通信端末が着信を受けたことを表示するステップとを備える。
【0014】
他の実施の形態にしたがうと、コンピュータが情報を表示する方法を実現するためのプログラムが提供される。プログラムはコンピュータに、複数の通信端末の接続を受け付けて、複数の通信端末と通信可能にするステップと、通信端末の属性を表わす情報を準備するステップと、複数の通信端末のうちのいずれかから、当該通信端末が着信を受けたことを示す信号と、通信端末の属性を表わす情報とを受信するステップと、通信端末の属性を表わす情報に基づいて、いずれかの通信端末が着信を受けたことを表示するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0015】
ある局面にしたがうと、同じ種類の複数の通信端末が映像表示装置に接続されている場合に、当該映像表示装置は、メールの受信あるいは電話の着信を区別して表示することができる。
【0016】
他の局面にしたがうと、同じ種類の複数の通信端末がコンピュータに接続されている場合に、当該コンピュータは、メールの受信あるいは電話の着信を区別して表示することができる。
【0017】
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】映像表示装置100の構成の概略を表わす図である。
【図2】映像表示装置100と携帯電話190とが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。
【図3】オーナー情報管理部170におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図4】オーナーが追加された場合におけるオーナー情報管理部170におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図5】HDMI接続状態管理部150におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【図6】映像表示装置100が実行する一連の処理を示すシーケンスである。
【図7】HDMI接続状態管理部150におけるデータの格納の一態様を表わす図である。
【図8】複数の通信端末が映像表示装置100のHDMIポートに接続されている態様を表わす図である。
【図9】映像表示装置100が電話の着信を通知する態様を表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0020】
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る映像表示装置100について説明する。図1は、映像表示装置100の構成の概略を表わす図である。ある局面において、映像表示装置100は、テレビジョン放送受信装置、モニタ装置等として実現される。映像表示装置100は、制御部110と、第1HDMI(High-Definition Multimedia Interface)ポート120と、第2HDMIポート130と、第3HDMIポート140と、HDMI接続状態管理部150と、CEC(Consumer Electronics Control)コマンド処理部160と、オーナー情報管理部170と、表示部180とを備える。
【0021】
ある局面において、第1HDMIポート120には、携帯電話190が接続され得る。第2HDMIポート130には、携帯電話192が接続され得る。第3HDMIポート140には、通信端末が接続され得る。通信端末は携帯電話に限られず、スマートフォンその他の通信機能を有する端末であってもよい。
【0022】
HDMI接続状態管理部150は、HDMIポート120,130,140における外部の機器の接続状態を管理する。たとえば、HDMI接続状態管理部150は、HDMIポート120,130,140の各々において、通信端末が接続されているか否かを検知し、検知結果を制御部110に送出する。
【0023】
CECコマンド処理部160は、各HDMIポート120,130,140から受信したCECコマンドを解析する。
【0024】
オーナー情報管理部170は、各HDMIポート120,130,140に接続される通信端末(たとえば、携帯電話190,192)の所有者の情報を管理する。ある局面において、オーナー情報管理部170は、不揮発性のメモリ装置として実現される。所有者の情報は、たとえば、通信端末に割り当てられた電話番号、メールアドレス、機器名、製品番号等を含み得る。
【0025】
ある局面において、制御部110と、HDMI接続状態管理部150と、CECコマンド処理部160と、オーナー情報管理部170とを含む各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)その他のプロセッサを用いて実現される。この場合、ハードウェアとソフトウェアとの協働として、すなわち、当該プロセッサは、当該構成要素を実行するために予め構成されたプログラムを実行することにより、各構成要素の機能を実現する。他の局面において、各構成要素の全部または一部は、当該構成要素が実行すべき処理を実現するための回路として実現されてもよい。
【0026】
表示部180は、たとえば、液晶表示パネル、プラズマパネル、有機EL(Electro Luminescence)パネルを用いた表示装置として実現される。
【0027】
図2を参照して、本実施の形態に係る映像表示装置100の制御構造について説明する。図2は、映像表示装置100と携帯電話190とが実行する一連の処理の一部を表わすフローチャートである。この処理は、携帯電話190が映像表示装置100に接続された後に実行される。以下、携帯電話190が第1HDMIポート120に接続される場合について説明する。
【0028】
ステップS210にて、携帯電話190は、携帯電話190の機器名(たとえば、型式、製品番号等)と、オーナー情報(たとえば、携帯電話190の所有者、電話番号、電子メールアドレス等)とを、CECコマンドを用いて、第1HDMIポート120に送信する。
【0029】
ステップS220にて、第1HDMIポート120は、携帯電話190から信号を受信すると、第1HDMIポート120のポート番号、携帯電話190の機器名およびオーナー情報を、CECコマンドを用いて、制御部110に送信する。
【0030】
ステップS230にて、制御部110は、第1HDMIポート120から受信した情報の解析を、CECコマンド処理部160に実行させる。ステップS240にて、制御部110は、CECコマンド処理部160から、解析結果を受信する。解析結果は、通信端末が接続されているポートの識別データ、機器名、オーナー情報等を含む。
【0031】
ステップS250にて、制御部110は、解析結果から得られたオーナー情報を、オーナー情報管理部170に問い合わせる。
【0032】
ステップS260にて、オーナー情報管理部170は、問い合わせを受けたオーナー情報が登録済みであるか否か、すなわちこれらの情報がメモリ装置の不揮発領域に保存されているか否かを判断する。オーナー情報が登録済みである場合には、オーナー情報管理部170は、オーナー番号を制御部110に返す。オーナー情報が登録されていない場合には、オーナー情報管理部170は、オーナー情報をオーナー情報管理部170に新規登録し、新規登録の際に付与されるオーナー番号を制御部110に返す。オーナー番号は、オーナー情報管理部170によって昇順に付与される。
【0033】
ステップS270にて、制御部110は、接続しているポート番号、機器名およびオーナー情報を、HDMI接続状態管理部150に登録する。HDMI接続状態管理部150は、これらの情報をメモリ領域に格納し、格納の結果を制御部110に返す。
【0034】
ステップS280にて、制御部110は、HDMI接続状態管理部150から、当該ポート番号、機器名およびオーナー情報の登録が完了した旨の回答を受信する。
【0035】
ステップS281にて、制御部110は、第1HDMIポート120に対して、当該ポート番号、機器名およびオーナー情報の登録が完了した旨を通知する。
【0036】
ステップS282にて、制御部110は、携帯電話190に対して、当該ポート番号、機器名およびオーナー情報の登録が完了した旨を通知する。
【0037】
ステップS290にて、制御部110は、当該ポート番号、機器名およびオーナー情報の登録が完了した旨を、表示部180に表示させる。
【0038】
[オーナー情報管理部]
図3および図4を参照して、映像表示装置100のデータ構造について説明する。図3は、オーナー情報管理部170におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。図4は、新たなオーナーが登録された場合におけるオーナー情報管理部170におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。
【0039】
図3を参照して、オーナー情報管理部170は、オーナー情報として、オーナー番号と、表示文字と、第1のオーナー情報と、第2のオーナー情報とを格納している。オーナー番号と表示文字と第1のオーナー情報と第2のオーナー情報とは、互いに関連付けられている。各データは、オーナー情報管理部170の不揮発メモリ領域に保存され、ユーザが削除しない限り保持される。
【0040】
オーナー番号は、オーナーを識別するためのデータとして、映像表示装置100において予め定められた数だけ割り当てられる。新たなオーナーが登録される際に、オーナー番号が当該オーナーに割り当てられる。具体的には、表示文字と、第1のオーナー情報と、第2のオーナー情報とが、オーナー番号に関連付けられる。図3に示される例では、オーナー番号「1」が使用されている。次に新たなオーナーが登録される場合には、オーナー番号「2」が使用される。たとえば、図4は、新たなオーナー(Bさん)が登録されたことを例示している。
【0041】
表示文字は、表示部180に表示させる文字や記号を含む。表示文字は、具体的には、映像表示装置100に接続される通信端末の機器の所有者の名称であるが、その他の名称であってもよい。
【0042】
第1のオーナー情報は、たとえば、通信端末に割り当てられている電話番号である。第2のオーナー情報は、たとえば、通信端末に割り当てられているメールアドレスである。
【0043】
ある局面において、Aさんの携帯電話190が第1HDMIポート120に接続されると、オーナー情報管理部170は、オーナー番号「1」を制御部110に返す(S260)。その後、図4に示されるように、Bさんの未登録の携帯電話が第2HDMIポート130に接続された場合には、オーナー情報管理部170は、Bさんの携帯電話を新規に登録し、オーナー番号「2」を制御部110に返す(S260)。
【0044】
図5を参照して、映像表示装置100のデータ構造についてさらに説明する。図5は、HDMI接続状態管理部150におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。HDMI接続状態管理部150は、ポート番号と、機種名と、オーナー番号とを格納している。ポート番号は、第1HDMIポート120、第2HDMIポート130、第3HDMIポート140に対応する。機種名は、映像表示装置100に接続されている通信端末の機種名に対応する。オーナー番号は、オーナー情報管理部170に格納されているオーバー番号に対応する。
【0045】
図6を参照して、携帯電話190が映像表示装置100のHDMIポートに接続されている場合において携帯電話190がメールを受信したときの動作について説明する。図6は、映像表示装置100が実行する一連の処理を示すシーケンスである。
【0046】
ステップS600にて、待ち受け状態にある携帯電話190は、電子メールの受信を検知する。なお、このとき、携帯電話190は、いわゆるマナーモードに設定されていてもよく、あるいは、設定されていなくてもよい。
【0047】
ステップS610にて、携帯電話190は、電子メールを受信したこと示す受信通知を、CECコマンドを用いて映像表示装置100に送信する。
【0048】
ステップS620にて、携帯電話190が接続されている第1HDMIポート120は、携帯電話190によって送られた当該受信通知を、CECコマンドを用いて、制御部110に送出する。
【0049】
ステップS630にて、制御部110は、CECコマンド処理部160に解析を依頼する。
【0050】
ステップS640にて、CECコマンド処理部160は、解析結果を制御部110に返す。解析結果は、HDMIポート番号を含む。
【0051】
ステップS650にて、制御部110は、解析結果に含まれるHDMIポート番号に基づいて、オーナー情報管理部170に、映像表示装置100に接続されている機器の名称と、オーナー番号とを検索させる。オーナー情報管理部170は、検索結果を制御部110に返す。
【0052】
ステップS660にて、制御部110は、オーナー情報管理部170から、機器の名称とオーナー番号とを含む検索結果を受信する。
【0053】
ステップS670にて、制御部110は、検索結果に基づいてHDMI接続状態管理部150に問い合わせを行い、オーナー番号からオーナー情報を検索する。
【0054】
ステップS680にて、HDMI接続状態管理部150は、検索結果(オーナー情報)を制御部110に送信する。
【0055】
ステップS690にて、制御部110は、メールを受信したことを示すメッセージ(たとえば、メール受信情報、機器名、およびオーナー情報)を、予め定められた時間、表示部180に表示させる。これにより、映像表示装置100のユーザ(たとえばテレビの視聴者)は、映像を視聴している最中に、映像表示装置100に接続されている携帯電話190がメールを受信したことを知ることができる。
【0056】
ステップS691にて、制御部110は、各HDMIポート120,130,140に対して、表示の完了を通知する。
【0057】
ステップS692にて、制御部110は、携帯電話190に対して、表示の完了を通知する。
【0058】
たとえば、第1HDMIポート120に接続されている携帯電話190(たとえば、機種を「SH-01C」とする)から通知があった場合、制御部110は、オーナー情報「1」に関連付けられたAさんの機種(SH-01C)宛にメールが届いたことを通知するメッセージを表示部180に表示する。また、第2HDMIポート130に接続されている携帯電話192がメールを受信した場合、映像表示装置100は、Bさんの機種(たとえば「SH-03C」)宛にメールが届いたことを通知するメッセージを表示部180に表示する。
【0059】
図7を参照して、通信端末の機種が変更された場合におけるデータの管理について説明する。図7は、HDMI接続状態管理部150におけるデータの格納の一態様を表わす図である。
【0060】
ある局面において、Aさんが通信端末の機種を変更して、変更後の機種がBさんと同じ機種(SH-03C)になった場合でも、オーナー情報(電話番号、メールアドレス)は変わらない場合が多い。通信端末がHDMIポートに接続されると、HDMI接続状態管理部150の機種名が変更されることになる。具体的には、図7に示される例では、第1HDMIポート120の機種名が、「SH-01C」(図5)から「SH-03C」に変更される。
【0061】
[表示態様]
図8および図9を参照して、本発明の実施の形態に係る映像表示装置100における画面の表示態様について説明する。図8は、複数の通信端末が映像表示装置100のHDMIポートに接続されている態様を表わす図である。
【0062】
携帯電話190は第1HDMIポート120に接続されている。携帯電話192は第2HDMIポート130に接続されている。スマートフォン194は、第3HDMIポート140に接続されている。このような局面において、Aさんの携帯電話190が電子メール800を受信すると、映像表示装置100は、そのことを通知するメッセージ810を表示部180に表示する。これにより、複数の通信端末が映像表示装置100に接続されている場合においていずれかの通信端末がメールを受信すると、映像表示装置100に表示される映像の視聴者は、どの通信端末がメールを受信したかを容易に知ることができる。
【0063】
図9は、映像表示装置100が電話の着信を通知する態様を表わす図である。携帯電話190は、基地局900からの発呼を受けると、電話の着信を受けている旨を映像表示装置100に通知する(S610)。映像表示装置100は、オーナー情報を検索し(S620〜S680)、その結果を画面910のように表示部180に表示する(S690)。
【0064】
本実施の形態に係る映像表示装置100によると、図8に示されるメール受信の通知だけでなく、図9に示される音声電話の着信の通知、アラーム鳴動その他の携帯電話の状態変化であって、通信端末のユーザが操作していない時の状態変化について、映像表示装置100は、オーナー情報を文字列だけでなく、アイコン、写真その他の静止画像や記号等を用いて、状態変化を通知することもできる。また、ある局面において、映像表示装置100に表示される写真は、当該通信端末の写真であってもよい。これにより、当該通信端末のユーザは、自分の所有する通信端末が電話を着信し、あるいは、メールを受信したことを、容易に認識することができる。
【0065】
なお、上記の実施の形態においては、既存のシステムの構成を流用する観点から、オーナー情報管理部170とHDMI接続状態管理部150とが別個の構成として説明されているが、オーナー情報管理部170とHDMI接続状態管理部150とは、一つの管理部に統合されてもよい。
【0066】
以上のようにして、本発明の実施の形態に係る映像表示装置100によると、同じ種類の複数の通信端末が映像表示装置100に接続された場合に、いずれかの通信端末がメールの受信、または電話の着信を受けると、当該通信端末は、映像表示装置100にその旨を通知する。映像表示装置100は、その通知に基づいて、いずれの通信端末が、メールを受信し、または、電話の着信を受けたかを通知する。これにより、映像表示装置100の視聴者は、どの通信端末がどのような情報を受けたかを容易に知ることができる。
【0067】
なお、他の局面において、映像表示装置100による情報の通知は、通信端末の動作モードが所謂マナーモード(音声による発呼が行なわれない状態)に設定されている場合に行われてもよい。この場合、映像表示装置100の視聴者は、通信端末が音声を出力しなくても、いずれの通信端末が、電話を受信し、または、メールを着信したかを容易に知ることができる。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、液晶テレビ、プラズマテレビ、有機ELテレビその他の映像表示装置であって、通信端末を接続可能な映像表示装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
100 映像表示装置、110 制御部、120,130,140 HDMIポート、150 接続状態管理部、160 コマンド処理部、170 オーナー情報管理部、180 表示部、190,190,192,192 携帯電話、194 スマートフォン、800 電子メール、810 メッセージ、900 基地局、910 画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示装置であって、
複数の通信端末による接続を受け付けるための複数のインターフェイスと、
画像を表示するための表示装置と、
通信端末の属性を表わす情報を格納するためのメモリ装置と、
複数の通信端末のうちのいずれかが着信を受けると、当該通信端末が着信を受けたことを示す信号と、前記通信端末の属性を表わす情報とに基づいて、当該通信端末が着信を受けたことを前記表示装置に表示させるための制御部とを備える、映像表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記複数のインターフェイスのいずれかに接続された通信端末から送られる信号に基づいて、当該通信端末の情報を前記メモリ装置から検索し、
検索によって得られた情報を前記表示装置に表示させる、請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記通信端末の属性は、当該通信端末の所有者、当該通信端末の機器名、当該通信端末に割り当てられた電話番号、および、当該通信端末に割り当てられたメールアドレスのいずれかの情報を含み、
前記制御部は、前記いずれかの情報を前記表示装置に表示させる、請求項1または2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記着信を受けた通信端末がマナーモードに設定されている場合に、前記制御部は、当該通信端末が着信を受けたことを前記表示装置に表示させる、請求項1〜3のいずれかに記載の映像表示装置。
【請求項5】
映像表示装置が情報を表示するための方法であって、
複数の通信端末の接続を受け付けて、前記複数の通信端末と通信可能にするステップと、
通信端末の属性を表わす情報を準備するステップと、
複数の通信端末のうちのいずれかから、当該通信端末が着信を受けたことを示す信号と、前記通信端末の属性を表わす情報とを、受信するステップと、
前記通信端末の属性を表わす情報に基づいて、いずれかの通信端末が着信を受けたことを表示するステップとを備える、映像表示装置が情報を表示するための方法。
【請求項6】
コンピュータが情報を表示するための方法を実現するためのプログラムであって、前記プログラムは前記コンピュータに、
複数の通信端末の接続を受け付けて、前記複数の通信端末と通信可能にするステップと、
通信端末の属性を表わす情報を準備するステップと、
複数の通信端末のうちのいずれかから、当該通信端末が着信を受けたことを示す信号と、前記通信端末の属性を表わす情報とを、受信するステップと、
前記通信端末の属性を表わす情報に基づいて、いずれかの通信端末が着信を受けたことを表示するステップとを実行させる、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−21442(P2013−21442A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151808(P2011−151808)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】