説明

映像記録システム

【課題】記録日数の予測が、精度良く確認できる映像記録システムを提供する。
【解決手段】カメラ等の撮像装置などで発生する故障が、完全な故障ではなく、映像に何らかの異常を発生させた場合には、幾何学的なパターンが発生して、これがもとで記録容量の消費が異常に多くなる場合がある。このため、あらかじめ予想した時間分の映像の記録ができない。本発明の映像記録システムでは、記録処理中に定期的にある一定時間間隔の録画容量を取得できるようにして、その変動を定期的に確認し、警告を発する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ等の撮像装置により得られた映像を記録する映像記録装置に関わり、特に、映像記録装置に記録された映像の一定期間の保存容量を定期的に取得し、かつ異常な記録状態を検出する映像記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の映像記録システムにおける記録容量の監視方式の一例を、図5と図6によって説明する。
図6は、従来の映像記録システムの構成の一例を説明するためのブロック図である。101’は映像記録装置、104はネットワークや専用線などの通信路、105’は映像記録装置101’の状態を監視する情報端末である。情報端末105’は、単純なモニタである場合やパソコンなどで構成する場合があり、専用ソフトウエアやWEBブラウザを使って情報を表示する表示部(図示しない)を有する。
【0003】
映像記録装置101’において、106は記憶部、102はA地点の映像を記録するための記憶部106の記録領域、103はB地点の映像を記録するための記憶部106の記録領域、201’は映像記録装置内のソフトウェア処理部である。記録領域102と103は、カメラ映像(例えば、A地点を撮像するカメラの映像、および、B地点を撮像するカメラの映像)ごとに容量の割当を行っている場合(特許文献1参照。)や、一括で管理されている場合がある。ソフトウェア処理部201’は、記録処理や外部からの制御コマンドへの応答などを行うものであり、その処理を行うための所定のソフトウェア等が登録され、これらのソフトウエアに基づいて、処理動作を行っている。
情報端末105’において、202’は情報端末105内部の専用ソフトやWEBブラウザ等の情報表示するソフトウェア処理部である。ソフトウェア処理部202’には、情報端末105’内部の専用ソフトウエアや、WEBブラウザ等の情報表示するためのソフトウェア等が登録され、これらのソフトウエアに基づいて、処理動作を行っている。なお、これらの表示は、情報端末105’の表示部(図示しない)若しくは外付けの表示装置に表示する。
【0004】
図5は、映像記録装置101’の記録領域の状態を、図6の情報端末105’に表示した場合の一例を示す図である。映像記録装置101’の記憶部106は、A地点の撮像画像を保存する記録領域102とB地点の撮像画像を保存する記録領域103の2つの領域に分割され、分割されたそれぞれの記録領域ごとに、A地点の撮像画像とB地点の撮像画像がそれぞれ保存される。このとき、A地点の記録領域の情報として、割当容量「22000MB」、記録映像始点「A0(始点アドレス)、××××年××月××日(開始年月日)、××:××:××(時刻(時:分:秒))」、記録映像終点「A1(終点アドレス)、××××年××月××日(開始年月日)、××:××:××(時刻(時:分:秒))」、および、使用容量・記録時間「A1−A0(使用容量)、××月××日、××:××:××(月、日、時:分:秒)」が表示される。また同様に、B地点の記録領域の情報として、割当容量「22000MB」、記録映像始点「B0(始点アドレス)、××××年××月××日(開始年月日)、××:××:××(時刻(時:分:秒))」、記録映像終点「B1(終点アドレス)、××××年××月××日(開始年月日)、××:××:××(時刻(時:分:秒))」、および、使用容量・記録時間「B1−B0(使用容量)、××月××日、××:××:××(月、日、時:分:秒)」が表示される。なお、ここで、××は、数値が表示されることを意味するが、同じ数字であるという意味ではない。
【0005】
また、記録領域102および記録領域103の、それぞれのアドレスは、物理的な記録領域の終点と始点とがあたかも連続するように構成される。例えば、記録領域102において、最初のアドレスが0番地、最後のアドレスが22000番地でり、始点のアドレスA0が2100番地、終点のアドレスA1が15番地であった場合の、使用容量A1−A0は、(2200−“A1”)+(“A0”−0)=(2200−2100)+(15−0)=115のように算出される。
【0006】
映像記録装置101’のソフトウェア処理部201’は、図5に表示するための情報を、入力されたカメラ映像を記憶部106の記録領域102若しくは記憶領域103の所定のアドレスで指定された記録領域に記録すると共に、図5の表示情報を取得する。即ち、映像記録装置101’は、ソフトウェア処理部201’の制御に基づいて、記録映像を取得すると共に、その表示情報を取得する。ソフトウェア処理部201’は、取得した情報を、通信路104を介して情報端末105’に伝送する。
情報端末105’のソフトウェア処理部202’は、通信路104を介して通信を行い、記録映像や図5の表示情報を取得して、表示する。
【0007】
なお、図5の表示における、各映像(地点A、地点B)への割当容量を、設定しない映像記録システムもある。このような設定しないシステムでは、映像が入力される都度、記録処理することで記憶容量を使うため、1つの映像の影響が全体的に及ぼされる。
【0008】
上述のように、従来技術では、図5に示したように、それぞれの地点(A地点とB地点)の映像を記録した記憶領域102または103ごとに、記録映像の始点(データで残っている最古のアドレスと時刻)と終点(データで残っている最新のアドレスと時刻)が判り、その差分で、現在の記録時間を算出できる。繰り返し録画設定(割り当てられた容量が一杯になると最古のデータから上書きする)であると、記録が一巡すると全体の記録時間が割り出せるか、あるいは記録設定の一般的なレートで算出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−300568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の方式では、容量が一杯にならないと(または、すべての記録領域が映像の記録に使用されないと)全体の記録時間が割り出せない。また、一般的な記録レートでは入力される映像ごとに(例えば、風景やシーン等によって)差があるため、記録時間がずれることがあった。
さらに、カメラ等の撮像装置などは、電源断等も含めて、何らかの故障が発生することがある。発生した故障が、完全な故障ではなく、映像に何らかの異常を発生させた場合には、幾何学的なパターンが発生して、これがもとで記録容量の消費が異常に多くなる場合がある。このため、あらかじめ予想した時間分の映像の記録ができないという問題があった。
本発明の目的は、上記の問題に鑑み、記録日数の予測が、精度良く確認できる映像記録システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の映像記録システムは、記録処理中に定期的にある一定時間間隔の録画容量を取得できるようにして、その変動を定期的に確認し、警告を発するものである。
即ち、本発明の映像記録システムは、撮像装置から配信された映像を記録する映像記録装置と、前記映像記録装置と通信路を介して通信し前記映像記録装置の状態監視を行う情報端末とから構成された映像記録システムにおいて、前記映像記録装置は、複数の記録領域を備えた記憶部と、前記記憶部を制御し入力された映像の記録および管理を行う第1のソフトウエア処理部とを備え、前記情報端末は、記録媒体と、前記第1のソフトウエア処理部と通信を行い、前記映像記録装置の記憶部の所定期間内の消費容量情報を取得して前記記録媒体に保存し、取得した消費容量情報が異常の場合には、アラートを出力する第2のソフトウエア処理部を備えたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、記録されている映像データを基に、映像記録可能時間を計算するため、実際の映像記録可能時間と、計算した映像記録可能時間との誤差を小さくすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の映像記録装置の記録領域の状態を情報端末に表示した場合の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の映像記録システムの一実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明の映像記録システムの一実施例の情報端末と映像記録装置のそれぞれのソフトウエア処理部202および201の動作を説明するための処理手順を示す図である。
【図4】本発明の映像記録システムの一実施例の情報端末と映像記録装置の図3の処理手順P308と手順P311の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】従来の映像記録装置の記録領域の状態を情報端末に表示した場合の一例を示す図である。
【図6】従来の映像記録システムの構成の一例を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に本発明の一実施形態を図面等を用いて説明する。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態を説明するためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素若しくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
なお、本書では、既に説明した図5および図6を含め、以降の各図の説明において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、説明を省略する。
【実施例1】
【0015】
図1と図2によって、本発明の映像記録システムにおける記録容量の監視方式の一例を説明する。図2は、本発明の映像記録システムの一実施例の構成を説明するためのブロック図である。図2の本発明の映像記録システムは、映像記録装置101’の替わりに映像記録装置101を用い、情報端末105’の替わりに情報端末105を用いたものである。そして、映像記録装置101’のソフトウェア処理部201’の替わりに、映像記録装置101にソフトウェア処理部201を設けたものである。また、情報端末105’のソフトウェア処理部202’の替わりに、情報端末105にソフトウェア処理部202を設け、さらに、情報端末105’にソフトウェア処理部202が取得したデータを保存するための記録媒体107を設けたものである。
【0016】
図2の映像記録装置101において、記憶部106の記録領域102および記録領域103はカメラ映像ごとに容量の割当を行っている場合や、一括で管理されている場合がある。またソフトウエア処理部201は、映像記録装置101内で、記録処理や外部からの制御コマンドへの応答などを行うものであり、その処理を行うための所定のソフトウェア等が登録され、これらのソフトウエアに基づいて、処理動作を行っている。
図2の情報端末105は、映像記録装置101の状態を監視する情報端末である。単純なモニタである場合や、パソコンなどで専用ソフトやWEBブラウザを使って情報を表示するようにしても良い。
情報端末105において、202は情報端末105内部の専用ソフトやWEBブラウザ等の情報表示するソフトウェア処理部である。ソフトウェア処理部202には、情報端末105内部の専用ソフトウエアや、WEBブラウザ等の情報表示するためのソフトウェア等が登録され、これらのソフトウエアに基づいて、処理動作を行っている。ソフトウェア処理部202は所定の周期で通信路104を介して、映像記録装置101のソフトウェア処理部201と通信を行い、映像記録装置101の記録領域102および103の状態を取得する。
また、ソフトウェア処理部202は、取得した映像記録装置101の記憶部106について、それぞれの記録領域102および記録領域103の状態のデータを、記録媒体107に保存する。
【0017】
図1は、映像記録装置101の記録領域の状態を、図2の情報端末105に表示した場合の一実施例を示す図である。
映像記録装置101は、ソフトウェア処理部201の働きにより、入力されたカメラ映像を記録領域102または103のに定められたアドレスの領域に記録している。情報端末105では、ソフトウェア処理部202は、通信路104を介して映像記録装置101のソフトウェア処理部201と通信を行い、記録映像と共に、図1の表示情報を取得する。即ち、映像記録装置101は、ソフトウェア処理部201の制御に基づいて、記録映像を取得すると共に、その表示情報を取得する。ソフトウェア処理部201は、取得した表示情報を、通信路104を介して情報端末105に伝送する。情報端末105のソフトウェア処理部202は、映像記録装置101から入慮kされた表示情報を取得して、記録媒体107に保存する。
【0018】
図1は、一例として、朝(4:00〜12:00)、昼(12:00〜20:00)、夜(20:00〜4:00)という時間帯に分けて、一日前録画容量のデータを取得するように動作する。
A地点においては、1日目〜4日目までは、朝昼夜を通して、一定した録画容量を示している。
B地点においては、1日目〜3日目までは、昼間に録画容量が増加する傾向が見られる。
A地点の5日目には、通常よりも極端に録画容量が減っている。この場合、環境が変わって、通常ではほとんど真っ暗でほとんど監視されない場所になったか、故障によって平坦な映像になって、極端に減ったと考えられる。しかし、1日分のデータでは、まだ結論を出すには早いので、要注意という判断を下す。
【0019】
また、B地点の4日目では、極端に録画容量が増えており、通常に見られた昼が増加する傾向も見られない。このことから、(1)環境が劇的に変わったか、(2)故障により映像に幾何学的なパターンが表れるようになって、圧縮できない状態になったと考えられる。しかし、前者(1)は通常考え難く、後者(2)が原因の場合が多い。この場合、機器故障が自動的に判断できるまでに至っておらず、映像としては何らかのものが取得でき、記録が継続しているという状態である。このため、機器の単体のヘルスチェックでは捉えられない。また、録画容量が大きくなるため、放置しておくと、本来取得すべき映像を記録すべき記録領域がなくなってしまう虞がある。
このような場合には、過去の状態との比較から記録状態に異変が起きたことを検出し、情報端末105は、警報を出力する。出力される警報は、例えば、情報端末105に付属させた図示しないスピーカから警告音や警戒音を出力するほか、情報端末105の表示として、アラートを出すようにしても良い。
なお、ソフトウェア処理部202と記録媒体107を、映像記録装置101に組み込むことも可能である。
【0020】
上記実施例1によれば、ある一定期間の記録容量を定期的に確認することにより、精度の高い記録日数の予測が可能になる。ひとつに故障診断として、機器が完全故障に至らない状況で、記録映像に影響を与えてしまうことを予防できる。1つに、監視地点の状況変化により、記録映像にどれだけ影響を与えるかを早い時点で予測できることにある。
映像記録開始時点で、何日間かの経過観察により、記録時間不足があった場合も早く対処できる。
【実施例2】
【0021】
次に、図2において、実際に使用した録画容量を算出する一実施例を、図3と図4によって説明する。なお、本実施例では、図2の映像記録装置101は、例えば、ネットワークデジタルレコーダであり、通信路104はIPネットワーク回線としたが、映像記録システムの構成、映像記録装置内および情報端末内の構成は同じであるとして良い。また、情報端末の表示例も図2と同様か、さらに、録画可能時間を追加するようにしても良い。
また、情報端末105と映像記録装置101間の通信方式は、TCP/IPとし、制御方式はCGI(Common Gateway Interface)とする。
そして、主な実施手段は、まず、使用状況を調べる日時範囲を設定し、設定した始点、終点の日時時点のディスク使用容量を取得し、取得した日時範囲内のディスク使用容量から、1秒当たりのディスク使用容量を求め、割り当てているディスク容量から、録画可能時間を計算するものである。
【0022】
図3は、本発明の映像記録システムの一実施例の情報端末と映像記録装置のそれぞれのソフトウエア処理部202および201の動作を説明するための処理手順を示す図である。上から下に処理が移行する(時間経過)。また、左側の処理系列は情報端末105側の処理を示し、右側の処理系列は映像記録装置101側の処理を示す。
手順P301では、映像記録装置101のIPアドレスを取得する。次に、手順P302では、始点と終点日時、即ち、使用状況を調べる日時範囲を設定する。そして手順P303では、情報端末105から映像記録装置101にディスク割当容量取得CGIを送信し、手順P304では、映像記録装置101から情報端末105に応答が返る。
【0023】
手順P305では、情報端末105は、ディスク割当容量を保持する(ディスク容量Qとする)。次に、手順P306では、情報端末105から映像記録装置101にチャンネル番号取得CGIを送信し、手順P307では、映像記録装置101から情報端末105に応答が返る。
手順P308では、情報端末105は、始点フレームID取得処理(詳細は、図4で説明)し、手順P309では、情報端末105から映像記録装置101にディスク使用容量取得aCGIを送信し、手順P310では、映像記録装置101から情報端末105に、始点フレームのアドレスの応答が返る。
手順P311では、情報端末105は、終点フレームID取得処理(詳細は、図4で説明)し、手順P312では、情報端末105から映像記録装置101にディスク使用容量取得bCGIを送信し、手順P313では、映像記録装置101から情報端末105に、終点フレームのアドレスの応答が返る。
【0024】
手順P314では、情報端末105は、設定された使用状況を調べる日時範囲(設定範囲)について、秒単位のディスク使用量Uを計算する。即ち、始点アドレスと終点アドレスから使用したディスク量Uを算出する。
手順P315では、情報端末105は、録画可能時間Xを算出する(X=Q÷U)。ここでQは、1つの映像記録に割り当てられているディスク容量、Uは1秒間に使用するディスク容量である。例えば、Q=1[GB]、U=40[KB]の場合には、X=1[GB]÷40[KB/秒]=1000000[KB]÷40[KB/秒]=25000[秒]で、この映像の録画可能時間Xは、25000[秒]となる。
以降、所定の周期で、この動作を繰り返す。また、異なる映像記録装置があれば、その映像記録装置についても同様の算出を実行する。
なお、上記、実施例1で説明したように、処理を手順P314までとしても良い。
【0025】
次に図4によって、図3における手順P308と手順P311の詳細を説明する。図4は、本発明の映像記録システムの一実施例の情報端末と映像記録装置の図3の処理手順P308と手順P311の動作を説明するためのフローチャートである。
図4において、手順P402〜手順P411までは、図3の手順P308〜手順P313までの処理手順の詳細を示すフローチャートである。
従って、処理P401の図4の処理開始時には、設定範囲として、使用状況を調べる日時範囲(要求日時、始点フレームID、終点フレームID)が設定されている。
【0026】
まず、手順P402では、情報端末105は、始点と終点の中間フレームIDを設定する。中間フレームIDとは、始点フレームIDと終点フレームID間の中間の値を表し、この値をパラメータとして、ネットワークデジタルレコーダに問い合わせを行うことで、その時の録画日時を取得する。
そして、手順P403では、情報端末105から映像記録装置101に情報取得CGIを送信し、手順P404では、映像記録装置101から情報端末105に応答が返る。
次に、手順P405では、情報端末105は、応答されたデータから日時を取得する。そして手順P406では、要求日時(情報端末105が手順403で要求した日時)が取得日時(映像記録装置101が手順P404で応答してきた日時)と等しいか否かを判定する。等しい場合には手順P407に進み、否の場合には手順P408に進む。
手順P407では、戻り値設定をして、図4の処理手順を終了する(図3の手順P314に進む)。戻り値設定とは、図4の処理手順の終了時に返答する値を設定するもので、設定する値は、処理開始直後に設定している中間フレームIDである。
【0027】
手順408では、要求日時(情報端末105が手順403で要求した日時)が取得日時(映像記録装置101が手順P404で応答してきた日時)より早いか否かを判定する。早い場合には手順P409に進み、遅い場合には手順P411に進む。
手順P409では、取得したフレームIDを終点フレームに設定し、手順P410に進む。
手順P410では、フレームID取得処理を行い、図4の処理手順を終了する。
手順P411では、取得したフレームIDを始点フレームに設定し、手順P410に進む。
【0028】
以上、実施例2によれば、録画されているデータを基に録画可能時間を計算するため、実際の録画可能時間と計算した録画可能時間との誤差を小さくすることが可能になる。
また、映像監視システムにおける監視映像の録画では、映像の圧縮技術を用いて保存することが多い。しかし、映像圧縮技術は、映像の風景やシーンによって大きく変動する。記録容量は固定状態であるため、その変動に気づかず本来予定していた記録時間を満たせない状態で運用してしまっていた。本実施例2によれば、記録映像の容量を定期的にチェックして、経過データを取得し、警告を発する。若しくは、上流の機器(カメラやエンコーダ)の映像データの自動的に圧縮率を上げる処理を施して記録することが可能となり、記録容量を確保できる。
【符号の説明】
【0029】
101、101’:映像記録装置、 102、103:記録領域、 104:通信路、 105、105’:情報端末、 106:記憶部、 107:記録媒体、 201、201’:202、202’:ソフトウェア処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置から配信された映像を記録する映像記録装置と、前記映像記録装置と通信路を介して通信し前記映像記録装置の状態監視を行う情報端末とから構成された映像記録システムにおいて、
前記映像記録装置は、複数の記録領域を備えた記憶部と、前記記憶部を制御し入力された映像の記録および管理を行う第1のソフトウエア処理部とを備え、
前記情報端末は、記録媒体と、前記第1のソフトウエア処理部と通信を行い、前記映像記録装置の記憶部の所定期間内の消費容量情報を取得して前記記録媒体に保存し、取得した消費容量情報が異常の場合には、アラートを出力する第2のソフトウエア処理部を備えたことを特徴とする映像記録システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−259359(P2011−259359A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134020(P2010−134020)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】